JP2002185075A - 波長安定化ユニット及び波長安定化レーザモジュール - Google Patents

波長安定化ユニット及び波長安定化レーザモジュール

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光電変換素子への迷光を抑制して強度モニタ
PD電流を安定化し、半導体レーザの発振波長を一層高
精度で安定化でき、且つ極めてコンパクトで、部品点数
が少なく、低コストの波長安定化ユニット及びこの波長
安定化ユニットを用いた波長安定化レーザモジュールを
提供する。 【解決手段】 波長フィルタ31と、光検出器4を備
え、これらを基板71上に搭載してケース91内に収納
する。光検出器4は、ケース91内に導入されている光
ファイバ14の端部(出射点58)からの出射光56を
直接受光して電気信号Aに変換する第1光電変換素子5
と波長フィルタ31の透過光を受光して電気信号Bに変
換する第2光電変換手段6とを備え、それぞれの電気信
号A,Bを演算回路8に出力する。波長フィルタ31
は、その側端面が、出射点58と入射面311の縁端部
とを結ぶ直線と交差しないように加工されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は波長安定化レーザモ
ジュールに関し、特に出射するレーザ光の波長を高精度
に安定化することができ且つ構造が簡単で小型化が可能
な、波長安定化ユニット及びこの波長安定化ユニットを
用いた波長安定化レーザモジュールに関する。
【0002】
【従来の技術】光ファイバ通信システムの光源として、
従来から半導体レーザが用いられている。特に数10km
以上の光ファイバ通信には波長分散の影響を抑えるため
にDFB(distributed feedback)レーザなど単一軸モ
ードの半導体レーザが用いられている。ところで例えば
前記DFBレーザは、単一の波長で発振するとはいえ、
その発振波長は温度や注入電流によって変化する。また
光ファイバ通信システムにおいては、光源の出力強度が
一定であることも重要であるので、これまでの光ファイ
バ通信システムにおいては、一般に半導体レーザの温度
及び光出力を一定にするような制御が行われてきた。基
本的には半導体レーザの温度と注入電流とを一定に維持
すれば光出力と発振波長とは一定に保たれる。しかし、
半導体レーザが長期間の使用により劣化すると、光出力
を一定に保持するための注入電流が上昇し、これに伴っ
て発振波長が変化するようになる。ただ、この波長の変
化量は僅かなので、従来の光ファイバ通信システムでは
ほとんど問題にならなかった。
【0003】最近になると、1本の光ファイバに多数の
波長の光を導入する高密度波長分割多重方式(以下「D
WDM」という)の光ファイバ通信システムが主流にな
りつつあり、使用される複数の発振波長の間隔も100
GHz、或いは50GHzと非常に狭くなってきている。こ
の場合、光源となる半導体レーザに要求される波長安定
度は例えば2×105 時間(約25年)で波長変化±1
nm以下の特性が求められおり、従来の素子温度一定、
光出力一定という制御による波長安定化では不十分にな
ってきた。また、素子温度を一定にする制御を行って
も、半導体レーザモジュールの環境温度が変化すると発
振波長が僅かに変化し、この僅かな変化量が問題になる
場合も増えてきた。
【0004】半導体レーザの発振波長の変動を抑え安定
化するために、従来から特開平10−209546号公
報、特開平4−157780号公報、特開平9−219
554号公報、特開平10−79723号公報或いは特
開平9−121070号公報等にいくつかの波長安定化
装置が提案されている。しかし、これら従来の半導体レ
ーザの波長安定化装置は、いずれも部品点数が多く、所
要スペースが大きくなり、従来から一般に用いられてい
る半導体レーザモジュールのケース内に収納することが
困難であるばかりでなく、安定化の目標とする基準波長
の設定が非常に難しく、製作コストが増大するなどの課
題があった。
【0005】本発明の出願人は、これらの課題を解決し
た波長安定化レーザモジュールを発明し、特願2000
−67606号として既に出願済みである。図10は、
この特願2000−67606号に添付された明細書及
び図面(以下、先願明細書とする)に記載された波長安
定化レーザモジュールの例を示す構成図である。図10
の波長安定化レーザモジュールは、ケース809内に半
導体レーザ801と、この半導体レーザから拡散放射さ
れる後方出射光を平行光束に変換するレンズ802と、
このレンズを透過した平行光束の一部を直接受光して電
気信号に変換する第1光電変換素子805と、レンズ8
02を透過した平行光束の一部を入射するエタロン型フ
ィルタ831と、このエタロン型フィルタ831を透過
した光を受光して電気信号に変換する第2光電変換素子
806とを有している。
【0006】半導体レーザ801は、ペルチェ素子を備
えた基板807に装着されて駆動中の温度が調節できる
ようになっている。エタロン型フィルタ831は、図示
しない角度調節機構によって入射角が調節できるように
なっている。また第1光電変換素子805と第2光電変
換素子806とは、図11に示すように、保持基板84
9上に並列され、アレイ状の光検出器804を形成して
いる。この光検出器804は、半導体レーザへの反射戻
り光が生じないように、入射光の光軸に対して傾斜して
設置されている。
【0007】このような構成により、前述の波長安定化
レーザモジュールは、高精度でありながら部品点数が少
なく、スペース効率が良好で従来から用いられている半
導体レーザモジュールのケース内に収容できる程度に極
めてコンパクトに構成することができ、製作時には組み
立ても調整も簡単であるから製造コストが大幅に低減で
きるという効果を得ている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、本発明
の出願人による先願明細書に記載された波長安定化レー
ザモジュールで顕著な効果が得らることが分かった。し
かし、本発明の発明者等が、その後種々実験を行った結
果、更に改良の余地があることが判明した。
【0009】以下、具体的に説明する。まず、図12
は、半導体レーザの発振波長λを横軸とし、この半導体
レーザの出射光の一部を光電変換素子に入射したとき光
電変換素子に流れるモニタPD電流Imを縦軸したとき
の模式的なグラフで、出射光を直接光電変換素子に入射
したときの強度モニタPD電流(実線部)と、出射光を
例えばエタロン型のような所定のフィルタを通過させた
後光電変換素子に入射したときの波長モニタPD電流と
を示している。また、先願明細書の段落「0041」に
も記載されているとおり、半導体レーザの発振波長は、
図13に示すように、素子の温度ばかりでなく半導体レ
ーザの注入電流を変化させることでも変化し、逆に、光
出力は注入電流ばかりでなく温度を変化させたときにも
変化する。従って、この半導体レーザについて、図12
のグラフに基づき、半導体レーザの光出力を一定に保ち
ながら発振波長を基準波長λ0 に制御する場合を考える
と、例えば検出された強度モニタPD電流Ipd1と波長
モニタPD電流Ipd2とを、(Ipd1+Ipd2)及び
(Ipd1−Ipd2)が一定になるように半導体レーザを
制御すれば発振波長と光出力とを同時に制御できる。こ
れは、図12から分かるように、半導体レーザの注入電
流と温度との少なくとも一方を制御することにより実現
できる。
【0010】しかし、発明者等は種々実験を重ねた結
果、図10の波長安定化レーザモジュールにおける発振
波長の安定度を更に向上させることができることを見い
だした。すなわち、図10の波長安定化レーザモジュー
ルでは、強度モニタPD電流である第1光電変換素子8
05の電流が図12のQ1〜Q4部のように波長により
不安定な変化を示していた。そして、このQ1〜Q4部
を抑制し、第1光電変換素子805の電流の波長依存性
を図12の実線で示される強度モニタ電流の波長依存性
に近付けることができれば、発振波長の制御を高精度化
できることが分かった。そこで、Q1〜Q4部発生の原
因を詳細に調査した結果、フィルタ831の側端面83
3に入射した平行光束の一部を側端面833で反射した
反射光850及び側端面833から入射しフィルタ83
1内を多重反射した後出射された多重反射光852を含
む迷光が第1光電変換素子805に入射しているため、
図12のQ1〜Q4部のように不安定な強度モニタPD
電流の波長依存性を生じることが分かった。
【0011】本発明は、上記課題を解決するためになさ
れたものであって、レーザ光強度をモニタする光電変換
素子への迷光を抑制して強度モニタPD電流を安定化
し、半導体レーザの発振波長を一層高精度で安定化でき
ると共に、従来から用いられている半導体レーザモジュ
ールのケース内に収納できる程度に極めてコンパクト
で、部品点数が少なく、しかも製作時には安定化の目標
とする基準波長を極めて容易にかつ高精度に設定するこ
とができる、低コストの波長安定化ユニット及びこの波
長安定化ユニットを用いた波長安定化レーザモジュール
を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】前記の課題を解決するた
めに本発明の波長安定化ユニットは、温度調節手段を備
えた半導体レーザの放射光が所定の出射点から出射され
た出射光の一部を直接受光して電気信号に変換する第1
光電変換手段と、前記出射光の一部を直接入射しその波
長に依存して透過率が連続的に変化する波長フィルタ
と、前記波長フィルタを透過した光を受光して電気信号
に変換する第2光電変換手段と、前記波長フィルタの側
端面部分に照射された前記出射光が前記波長フィルタを
介して前記第1光電変換手段に入射するのを防止する迷
光防止手段と、を少なくとも有して構成され、前記第1
光電変換手段及び第2光電変換手段からの電気信号を演
算して得られた前記出射光の波長安定化のための制御信
号を前記半導体レーザ及び前記温度調節手段の少なくと
も一方にフィードバックして前記半導体レーザが安定化
の目標とする基準波長のレーザ光を安定して出力できる
ようにしている。
【0013】このとき、前記半導体レーザの出射光を平
行光束に変換する光束平行化手段を更に有し、前記第1
光電変換手段は前記平行光束の一部を直接受光すように
し、前記波長フィルタは前記平行光束の一部を直接入射
するようにしてもよく、更に前記光束平行化手段をレン
ズであってよい。
【0014】また、前記平行光束の平行度、すなわち光
軸に対する偏倚角は±2°以内であることが好ましい。
【0015】これによって波長フィルタの部位によって
入射角が異なることによる透過特性への悪影響が最小化
され、極めて高精度な波長安定化が達成できるようにな
る。
【0016】前記迷光防止手段としては、前記出射点と
前記波長フィルタの前記出射光が入射する入射面の縁端
部とを結ぶ直線及びその延長部と前記波長フィルタの側
端面が交差しないように加工した迷光防止波長フィルタ
を用いることができる。
【0017】また、光束平行化手段を有している場合の
前記迷光防止手段としては、前記平行光束が入射する入
射面の前記光軸に最も近い第1縁端部と前記光束平行化
手段との距離を、前記入射面の前記光軸から最も遠い第
2縁端部と前記光束平行化手段との距離よりも大きく
し、且つ前記平行光束の光軸と交差しないように前記波
長フィルタを実装してもよい。或いは、前記波長フィル
タの側端面を、前記平行光束に照射されないように加工
した迷光防止波長フィルタを用いることもできる。この
とき、前記迷光防止波長フィルタは、少なくとも前記平
行光束が照射される前記波長フィルタの側端面を前記平
行光束が入射する入射面の縁端部を通る前記平行光束の
光軸に平行な直線と交差しないように加工してもよい。
また、前記迷光防止波長フィルタの側端面と前記平行光
束が入射する入射面とが成す角度を、前記入射面と前記
平行光束の光軸の前記迷光防止波長フィルタよりも第1
光電変換手段側の部分とが成す角度よりも小さくするよ
うにしてもよい。
【0018】また、前記迷光防止手段として、前記波長
フィルタの側端面に少なくとも無反射膜及び光吸収膜を
含む材料の中から選択した所定材料をコーティング膜と
して付着せしめた迷光防止波長フィルタ、或いは前記波
長フィルタの側端面に反射膜をコーティングし、且つ前
記側端面での反射光が前記第1光電変換素子に照射され
ないようにした迷光防止波長フィルタを用いることもで
きる。更に、前記波長フィルタの側端面を粗面加工が施
された凹凸面にした迷光防止波長フィルタを用いてもよ
い。
【0019】前記波長フィルタは、前記半導体レーザが
安定化の目標とする基準波長を含む波長帯域内で透過率
が波長に依存して単調に増大又は減少する透過特性を有
するものであることが好ましい。
【0020】前記基準波長を含む波長帯域内で波長の変
化に伴う透過率変化、すなわち透過スペクトルの勾配が
単調に増大又は減少している波長フィルタを選択すれ
ば、基準波長に対して長波長側又は短波長側に変動する
レーザ光の波長を、フィルタ透過光の明側変化又は暗側
変化として第2光電変換手段が直ちに検知することがで
きる。
【0021】前記波長フィルタは、入射角の調節によっ
て波長に依存する透過率変化の勾配を変化させ得るもの
であることが好ましい。
【0022】入射角の調節によって波長に依存する透過
率変化の勾配を変化させることができれば、前記勾配を
急峻にすることによって波長変動に関する検知感度を向
上させ高精度の波長安定化が可能になり、一方勾配を緩
徐にすれば変動を検知し得る波長帯域幅を拡大すること
ができる。
【0023】前記波長フィルタは、前記基準波長を含ま
ない波長帯域において透過率が最大となるか又は最小と
なる単峰性の透過特性を有するものであることが好まし
い。基準波長が透過特性の最大透過帯又は最小透過帯に
あると、波長変動に対する感度が著しく低下する。波長
フィルタの透過特性が単峰性であれば、半導体レーザの
発振し得る波長帯域内で、存在したとしても僅かな帯域
である最大透過帯又は最小透過帯を除いて、広い波長帯
域で高感度の波長検出が可能となる。
【0024】前記波長フィルタは、透明基板上に誘電体
多層膜が形成された多層膜フィルタを用いてもよい。
【0025】多層膜フィルタはガラス基板の厚さを任意
に設定することができるので、基板を薄くしてコンパク
トな構成にできる利点がある。
【0026】また前記波長フィルタは、一定波長間隔で
透過率が極大と極小とを繰り返す透過率周期を有するエ
タロン型フィルタを用いることもできる。
【0027】エタロン型フィルタは半導体レーザの発振
し得る波長帯域内に複数の極大点と極小点とを有するの
で、各極大点と極小点とを結ぶスペクトルの勾配にそれ
ぞれ基準波長を設定することができ、単一の装置で波長
可変型半導体レーザを光源として用いる多重光伝送シス
テムにおける複数の基準波長の安定化を実現させること
ができる。
【0028】前記半導体レーザは、温度に依存して複数
の波長を発振し得る波長可変型のものであり、且つ前記
エタロン型フィルタの透過率周期の波長間隔は、下記の
式1に従って設定されていることが好ましい。
【0029】 D=(1−Tetalon/TLD)×D0 …式1 前記式1中、Dはエタロン型フィルタの透過率周期の波
長間隔、D0は前記半導体レーザが発振する複数の波長の
間隔、Tetalonはエタロン型フィルタの温度が1℃変化
したときの中心波長の変化量、TLDは前記半導体レーザ
の温度が1℃変化したときの発振波長の変化量である。
但し、前記中心波長とは、透過率が最大となるある一つ
の波長を示す。
【0030】温度に依存して波長を変化させ得る半導体
レーザを用い、前記式1に従って前記エタロン型フィル
タの透過率周期の波長間隔を設定すれば、多重光伝送シ
ステムに用いられる複数の基準波長が前記透過率周期の
極大点と極小点とを結ぶスペクトル勾配に配位するよう
に設定することができ、これによって半導体レーザが発
振する各波長を単一の波長安定化装置で安定化すること
ができる。
【0031】前記フィルタは、石英ガラスより高い屈折
率を有する透明基材から形成されていることが好まし
い。この石英ガラスより屈折率が高い透明基材はSiで
あることが好ましい。
【0032】例えばエタロン型フィルタや多層膜フィル
タの基材として従来から用いられている石英ガラスより
屈折率が高い透明基材を用いれば、フィルタの厚さをよ
り薄くすることができ、装置の所要スペースを一層縮小
することができる。Siは透明で屈折率が石英ガラスよ
り高く、且つ半導体分野で広く用いられている比較的安
価な基材であるから、本発明に用いるフィルタの基材と
して好適である。
【0033】前記第1光電変換手段と第2光電変換手段
とは保持基板上に並列され、アレイ状の光検出器を形成
していることが好ましい。
【0034】本発明の波長安定化ユニットにおいては、
第1光電変換手段と第2光電変換手段との間で煩雑な角
度合わせを必要としないので、これらを同じ保持基板上
に並列した光検出器として用いれば部品点数も組立て工
数も削減され製造コストを低減することができる。
【0035】前記第1光電変換手段の受光面は、入射光
の光軸から傾斜して配置されていることが好ましい。
【0036】これによって、第1光電変換手段の受光面
から半導体レーザへの反射戻りが排除され、戻り光によ
る半導体レーザの発振特性の変化を抑制することができ
る。
【0037】本発明の波長安定化レーザモジュールは、
半導体レーザと、この半導体レーザの温度を調節する温
度調節手段と、前記半導体レーザの発振波長を安定化す
る波長安定化ユニットを備え、この波長安定化ユニット
として上記のいずれかの波長安定化ユニットを用いるこ
とができる。
【0038】このとき、前記半導体レーザは、電界吸収
型半導体光変調器と集積された素子構造を有するものを
用いることができる。
【0039】半導体レーザが電界吸収型半導体光変調器
と集積されていると、一般に用いられているDFBレー
ザと外部変調器とを別個のモジュールとして構成する場
合に比べ、光伝送システム全体をコンパクトに構成でき
るようになる。
【0040】また、前記温度調整手段は、ペルチェ素子
であることが好ましい。ペルチェ素子は任意の温度範囲
で電子制御によって温度を精密に設定できると共に、肉
薄に構成されているのでモジュール基板と密着してケー
ス内にコンパクトに収容できる。
【0041】また、本発明の波長安定化レーザモジュー
ルは、レーザ光出力手段として光ファイバを有すると共
に、少なくとも前記半導体レーザと温度調節手段と上述
したいずれかの波長安定化ユニットとが単一ケース内に
収納されてなることが好ましい。
【0042】上述した本発明の波長安定化ユニット及び
これを用いた波長安定化レーザモジュールは、波長安定
化ユニットの部品点数が少なく調整も容易であることか
ら、従来用いられていた波長安定化ユニットを付属して
いない半導体レーザモジュールの小型ケース内にも容易
に組み込むことができる。
【0043】
【発明の実施の形態】次に、本発明について図面を参照
して説明する。尚、以下の説明において同一参照符号は
同一構成要素を示すものとし、重複して出てきたときの
説明は、適宜省略する。
【0044】図1は、本発明の波長安定化ユニットの第
1の実施形態を説明するための図で、(a),(b)は
それぞれ主要構成を模式的に示す構成図と(a)のP1
部の拡大図である。また、図2は本実施形態の変形例を
説明するための図で、(a),(b)はそれぞれ主要構
成を模式的に示す構成図と(a)のP2部の拡大図であ
り、更に図3は本実施形態の波長安定化ユニット及び半
導体レーザ(以下、LDとする)を同一容器に組み込ん
だ波長安定化レーザモジュールの構成の一例を示す構成
図である。図1,2は、いずれも図示されいないLDが
他のモジュールに組み込まれ、その放射光を光ファイバ
14により波長安定化ユニットに導入する場合の一例の
構成図である。
【0045】図1を参照すると、本実施形態の波長安定
化ユニット110は、波長に依存して透過率が連続的に
変化する波長フィルタ31と、光検出器4を備えてお
り、これらは基板71上に搭載されてケース91内に収
納されている。光検出器4は、図11の光検出器804
と同様の構成で、第1光電変換素子5と第2光電変換手
段6とを保持基板49上に並列してアレイ状に備え、第
1光電変換素子5はケース91内に導入されている光フ
ァイバ14の端部を出射点58として、この出射点58
から拡散放射される半導体レーザからの出射光56の一
部を直接受光して電気信号Aに変換し、第2光電変換素
子6は同じく出射光56の一部で波長フィルタ31の透
過光を受光して電気信号Bに変換し、それぞれの電気信
号A,Bを演算回路8に出力する。また、波長フィルタ
31は、図示されていない角度調節機構によって入射角
が調節できるようになっており、更にその側端面が、出
射点58と入射面311の縁端部とを結ぶ直線と交差し
ないように加工されている。具体的には、例えば図1
(b)のように出射点58と縁端部317を結ぶ直線と
入射面311との間の角度をα度、側端面313と入射
面311との間の角度をβ度としたとき、(180−
α)≧βとなるように側端面313を例えば研削等によ
り加工してある。図示されていない他の側端面の少なく
とも出射光56が照射される部分については全て同様の
加工が施されている。
【0046】また、波長フィルタ31と光検出器4は、
出射点58への反射戻り光が生じないように出射光56
の光軸に直交する面に対して傾斜して設置されている。
但し、いずれも出射光56の光軸と交差しない場合は、
必要に応じて出射光56の光軸に直交する面と平行に設
置することもできる。
【0047】本実施形態の波長安定化ユニット110
は、図示されていないLDの放射光が光ファイバ14を
介して、出射点58より出射光56としてケース91内
に放射され、その一部が第1光電変換素子5に直接入射
して対応する電気信号Aに変換される。また出射光56
の他の一部は波長フィルタ31に入射し、波長フィルタ
31は、この入射した光の波長に依存して強度が変化し
た光を出射し、この波長フィルタ31からの出射光が第
2光電変換素子6に入射して対応する電気信号Bに変換
される。従って電気信号Aは、LDのその時点での光出
力情報を担っており、電気信号Bは、LDのその時点で
の光出力情報とその時点でLDが発振している光の波長
情報とが共に含まれた情報を担っている。このとき波長
フィルタ31の入射面311の角度を光軸に対して適切
に調節すれば、電気信号Bは、安定化の目標とする基準
波長λ0 を中心としてその前後の波長変動の情報を所望
の感度で担うことができる。
【0048】波長安定化ユニット110は、電気信号A
と電気信号Bとを、演算回路8に出力する。演算回路8
は、電気信号Aと電気信号Bの和と差から、LDの光出
力の変動と発振波長の変動を検知し、それぞれ所望の光
出力と安定化の目標とする基準波長λ0 とから定まる所
定の値になるように制御信号85を図示されていないL
Dの注入電流調節装置及び温度調節装置の少なくとも一
方に連続的にフィードバックし、LDの光出力及び発振
波長を安定化させる。
【0049】本実施形態の波長安定化ユニット110
は、波長に依存した信号と波長に依存しない信号とを得
るために従来用いられていたビームスプリッタなどの部
品を用いる必要がないので、部品点数が少なく、スペー
ス効率が良好で、従来から用いられている半導体レーザ
モジュールのケース内に収容できる程度に極めてコンパ
クトに構成することができ、製作時には組み立ても調整
も容易であるから製造コストが大幅に低減できる利点を
保ちながら、更に、上述のとおり波長フィルタ31の側
端面の少なくとも出射光56が照射される部分は、出射
点58と波長フィルタ31の入射面311の縁端部とを
結ぶ直線と交差しないように加工されているので、側端
面から入射した多重反射光及び側端面での反射光を含む
迷光が生じることはなく、光出力と発振波長を一層高精
度に安定化できる利点がある。
【0050】次に、本実施形態の変形例について説明す
る。図2を参照すると、本実施形態の変形例の波長安定
化ユニット110aは、波長フィルタ32の出射光56
の光軸に近い第1縁端部327と出射点58との間の光
軸に沿った距離h1が光軸より遠い第2縁端部328と
出射点58との間の光軸に沿った距離h2よりも大きく
なるように波長フィルタ32を配置しており、入射面3
21に対して側端面323を含む各側端面を通常の加工
状態である直角に加工しておいても、少なくとも側端面
323が出射点58と波長フィルタ32の入射面321
の縁端部とを結ぶ直線と交差することはなく、波長安定
化ユニット110の場合と同様の効果が得られる。
【0051】次に、この波長安定化ユニット110及び
LDを同一容器に組み込んだ図3に示す波長安定化レー
ザモジュール100について説明する。尚、波長安定化
ユニット110aについても全く同様であるので、以下
は波長安定化ユニット110を代表として説明する。図
3を参照すると、この波長安定化モジュール100は、
ケース92内にLD1と、波長安定化ユニット110と
を備え、第1光電変換素子5はこのLD1の後方出力光
の出力端である出射点58Lから拡散放射される出射光
56の一部を直接受光して電気信号に変換し、第2光電
変換素子6は波長フィルタ31を透過した出射光56の
一部を受光して電気信号に変換する。LD1は、例えば
ペルチェ素子を備えた基板72に装着されて駆動中の温
度が調節できるようになっている。この波長フィルタ3
1及び光検出器4は、出射点58Lすなわちこの場合は
LD1への反射戻り光が生じないように、出射光56の
光軸と直交する平面に対して傾斜して設置されている。
【0052】また、基板72上には、光ファイバ結合用
レンズ18、光アイソレータ27、温度検出用のサーミ
スタ29などが搭載され、LD1、波長安定化ユニット
110と共に、従来の半導体レーザモジュールと同様な
サイズのケース92内に組み込まれ、これに接続された
光ファイバ140から光通信用の信号光を出射する構成
となっている。基板72は付属するペルチェ素子によっ
て温度制御可能とされていて、LD1の温度を制御して
発振波長を安定化する共に、ケース92内の全ての光学
部品を一定の温度に制御する。この波長安定化レーザモ
ジュール100における発振波長安定化の動作は、上述
した波長安定化ユニット110の動作と同一であるので
説明は省略するが、制御信号85は、LD1の図示され
ていない注入電流調節装置及び温度調節装置であるペル
チェ素子にフィードバックされるようになっている。
【0053】この波長安定化レーザモジュールは、LD
1と共に波長安定化ユニット110を組み込むことで、
光出力と発振波長を一層高精度に安定化しながら、波長
に依存した信号と波長に依存しない信号とを得るために
従来用いられていたビームスプリッタなどの部品を用い
る必要がないので、部品点数が少なく、スペース効率が
良好で、従来から用いられている半導体レーザモジュー
ルのケース内に収容できる程度に極めてコンパクトに構
成することができ、製作時には組み立ても調整も容易で
あるから製造コストが大幅に低減できる利点がある。
【0054】次に、本発明の波長安定化ユニットの第2
の実施形態を説明する。
【0055】図4は、本発明の波長安定化ユニットの第
2の実施形態を説明するための図で、(a),(b)は
それぞれ主要構成を模式的に示す構成図と(a)のP3
部の拡大図である。また、図5は、本実施形態の第1の
変形例を説明するための図で、(a),(b)はそれぞ
れ主要構成を模式的に示す構成図と(a)のP4部の拡
大図であり、更に図6は、本実施形態の第2の変形例を
説明するための図で、(a),(b)はそれぞれ主要構
成を模式的に示す構成図と本実施形態の波長安定化ユニ
ットに用いられる波長フィルタの一例の模式的な斜視図
である。また、図7は図6(b)のX−X’線に沿った
断面とY−Y’線に沿った断面を模式的に示す図で、
(a),(b)はそれぞれ側端面に所定材料のコーティ
ング膜を付着せしめた場合と側端面を粗面加工した場合
の断面図である。図8も、この第2の変形例を説明する
ための図である。更に、図9は本実施形態の波長安定化
ユニット及びLDを同一容器に組み込んだ波長安定化レ
ーザモジュールの構成の例を示す構成図である。図4,
5,6は、いずれも第1の実施形態の場合と同様、図示
されいないLDが他のモジュールに組み込まれ、その放
射光を光ファイバ14により波長安定化ユニットに導入
する場合の一例の構成図である。
【0056】図4を参照すると、本実施形態の波長安定
化ユニット112は、出射光56を平行光束にする光束
平行化手段であるレンズ2と、波長に依存して透過率が
連続的に変化する波長フィルタ33と、光検出器4を備
えており、これらは基板73上に搭載されてケース93
内に収納されている。レンズ2は、ケース93内に導入
されている光ファイバ14の端部を出射点58として、
この出射点58から拡散放射される半導体レーザからの
出射光56を平行光束57にし、第1光電変換素子5は
この平行光束57の一部を直接受光して電気信号Aに変
換し、第2光電変換素子6は同じく平行光束57の一部
で波長フィルタ33の透過光を受光して電気信号Bに変
換し、それぞれの電気信号A,Bを演算回路8に出力す
る。また、波長フィルタ33は、図示されていない角度
調節機構によって入射角が調節できるようになってお
り、更にその側端面が、波長フィルタ33の入射面33
1の縁端部を通り平行光束57の光軸55に平行な直線
と交差しないように加工されている。具体的には、例え
ば図4(b)のように光軸55と入射面331との間の
角度をα度、側端面333と入射面331との間の角度
をβ度としたとき、(180−α)≧βとなるように側
端面333を例えば研削等により加工してある。図示さ
れていない他の側端面の少なくとも平行光束57が照射
される部分については全て同様の加工が施されている。
また、波長フィルタ33と光検出器4は、出射点58へ
の反射戻り光が生じないように光軸55に直交する面に
対して傾斜して設置されている。
【0057】本実施形態の波長安定化ユニット112
は、第1の実施形態の波長安定化ユニット110の出射
点58と波長フィルタ31との間に光束平行化手段であ
るレンズ2を追加した点と、波長フィルタ33の側端面
を波長フィルタ33の入射面331の縁端部を通り平行
光束57の光軸55に平行な直線と交差しないように加
工した点が第1の実施形態と異なっているのみで、その
波長安定化動作は第1の実施形態と同様である。
【0058】すなわち、本実施形態の波長安定化ユニッ
ト112は、図示されていないLDの放射光が光ファイ
バ14を介して、出射点58よりケース93内に放射さ
れた出射光56をレンズ2により平行化して平行光束5
7を出射し、その一部が第1光電変換素子5に直接入射
して対応する電気信号Aに変換される。また平行光束5
7の他の一部は波長フィルタ33に入射し、波長フィル
タ33は、この入射した光の波長に依存して強度が変化
した光を出射し、この波長フィルタ33からの出射光が
第2光電変換素子6に入射して対応する電気信号Bに変
換される。従って電気信号Aは、LDのその時点での光
出力情報を担っており、電気信号Bは、LDのその時点
での光出力情報とその時点でLDが発振している光の波
長情報とが共に含まれた情報を担っている。このとき波
長フィルタ33の入射面331の角度を光軸に対して適
切に調節すれば、電気信号Bは、安定化の目標とする基
準波長λ0 を中心としてその前後の波長変動の情報を所
望の感度で担うことができる。
【0059】波長安定化ユニット112は、電気信号A
と電気信号Bとを、演算回路8に出力する。演算回路8
は、電気信号Aと電気信号Bの和と差から、LDの光出
力の変動と発振波長の変動を検知し、それぞれ所望の光
出力と安定化の目標とする基準波長λ0 とから定まる所
定の値になるように制御信号85を図示されていないL
Dの注入電流調節装置及び温度調節装置の少なくとも一
方に連続的にフィードバックし、LDの光出力及び発振
波長を安定化させる。
【0060】本実施形態の波長安定化ユニット112
は、実質的に第1の実施形態の波長安定化ユニット11
0に出射光56を平行光束化するレンズ2のような平行
光束化手段を追加するのみで構成でき、光出力を一定に
保ちながら、迷光を防止して発振波長を一層安定化しな
がら、従来から用いられている半導体レーザモジュール
のケース内に収容できる程度に極めてコンパクトに構成
することができ、製作時には組み立ても調整も容易であ
るから製造コストが大幅に低減できる利点がある。更に
出射光56を平行光束57にすることで、電気信号A,
Bの信号対雑音比(S/N比)をより大きくでき、第1
の実施形態に比べて発振波長をより安定化できるという
効果が得られる。
【0061】次に、本実施形態の第1の変形例について
簡単に説明する。図5を参照すると、本実施形態の第1
の変形例の波長安定化ユニット112aは、波長フィル
タ34の光軸55に近い第1縁端部347と光束平行化
手段であるレンズ2との間の距離h1が光軸55より遠
い第2縁端部348とレンズ2との間の距離h2よりも
大きくなるように波長フィルタ34を配置しており、入
射面341に対して側端面343を含む各側端面を通常
の加工状態である直角に加工しておいても、少なくとも
側端面343が波長フィルタ34の入射面341の縁端
部を通り光軸55に平行な直線と交差することはなく、
波長安定化ユニット112の場合と同様の効果が得られ
る。
【0062】次に、図6,7,8を参照して、本実施形
態の第2の変形例について説明する。本実施形態の第2
の変形例の波長安定化ユニット112bは、波長フィル
タの構造以外の構成は、波長安定化ユニット112と同
じであるので、以下波長フィルタの構造についてのみ説
明し、他は省略する。
【0063】本変形例の波長安定化ユニット112bに
用いられる波長フィルタ35は、その側端面に図7
(a)のように所定材料のコーティング膜380を付着
せしめる或いは、図7(b)の各側端面353b,35
4b,355b,356bのように粗面加工を施してあ
る。
【0064】まず、図7(a)のようにコーティング膜
380を付着せしめる場合、その材料としては、チタン
酸化膜(TiO2膜)、シリコン酸化膜(SiO2膜)
及びこれらを積層した多層膜を含む無反射膜、アルミニ
ウムを含む金属蒸着膜のような反射膜、並びに例えば黒
アルマイト処理のような側端面を黒化する処理を施した
光吸収膜等の中から選択すればよい。また、図7(b)
のような粗面加工としては、例えば側端面をサンドブラ
スト処理することでもよい。但し、側端面に反射膜を付
着せしめる場合、図8の反射光571ように第1光電変
換素子5に反射光が照射される可能性がある場合は、当
該側端面353を側端面353cのように加工し、反射
光575のように第1光電変換素子5を照射しないよう
にしておけばよい。また、この変形例の上記説明では、
波長フィルタ35の側端面の全周についてコーティング
膜380を付着せしめる或いは粗面加工する例を示した
が、少なくとも光が照射される領域について上記処理が
施されていればよい。また、この第1、第2の変形例
は、他の実施形態及びその変形例と任意に組み合わせる
こともできる。
【0065】本変形例の波長安定化ユニット112b
は、波長フィルタ35の側端面を上記のように処理する
ことで、側端面に光が照射されて反射光が生じない或い
は、乱反射されて第1光電変換素子5に届く反射光を著
しく低減できるという効果が得られ、側端面を研削等に
より加工することなく、迷光を大幅に低減できる。
【0066】次に、この波長安定化ユニット112及び
LDを同一容器に組み込んだ図9(a)に示す波長安定
化レーザモジュール102について説明する。尚、波長
安定化ユニット112を波長安定化ユニット112a,
112bに置き換えても全く同じであるので、図9
(b)に図6(a)に示す波長安定化ユニット112b
及びLDを同一容器に組み込んだ場合の模式図を示す
が、これらについての説明は省略し、以下は波長安定化
ユニット112を代表として説明する。図9(a)を参
照すると、この波長安定化モジュール102は、ケース
94内にLD1と、波長安定化ユニット112とを備
え、第1光電変換素子5はこのLD1の後方出力光の出
力端である出射点58Lから拡散放射された出射光56
をレンズ2で平行化した平行光束57の一部を直接受光
して電気信号Aに変換し、第2光電変換素子6は波長フ
ィルタ33を透過した平行光束57の一部を受光して電
気信号Bに変換する。また、LD1は、例えばペルチェ
素子を備えた基板74に装着されて駆動中の温度が調節
できるようになっている。この波長フィルタ33及び光
検出器4は、出射点58Lすなわちこの場合はLD1へ
の反射戻り光が生じないように、平行光束57の光軸5
5と直交する平面に対して傾斜して設置されている。
【0067】また、基板74上には、光ファイバ結合用
レンズ18、光アイソレータ27、温度検出用のサーミ
スタ29などが搭載され、LD1、波長安定化ユニット
112と共に、従来の半導体レーザモジュールと同様な
サイズのケース94内に組み込まれ、これに接続された
光ファイバ140から光通信用の信号光を出射する構成
となっている。基板74は付属するペルチェ素子によっ
て温度制御可能とされていて、LD1の温度を制御して
発振波長を安定化する共に、ケース94内の全ての光学
部品を一定の温度に制御する。この波長安定化レーザモ
ジュール102における発振波長安定化の動作は、上述
した波長安定化ユニット112の動作と同一であるので
説明は省略するが、制御信号85は、LD1の図示され
ていない注入電流調節装置及び温度調節装置であるペル
チェ素子にフィードバックされるようになっている。
【0068】この波長安定化レーザモジュール102
は、LD1と共に波長安定化ユニット112を組み込む
ことで、光出力を一定に保ちつつ発振波長の一層の安定
化を達成しながら、波長に依存した信号と波長に依存し
ない信号とを得るために従来用いられていたビームスプ
リッタなどの部品を用いる必要がないので、部品点数が
少なく、スペース効率が良好で、従来から用いられてい
るLDモジュールのケース内に収容できる程度に極めて
コンパクトに構成することができ、製作時には組み立て
も調整も容易であるから製造コストが大幅に低減できる
利点がある。
【0069】以上説明した各実施形態において、波長フ
ィルタ31〜36としては、光の干渉によって非常に狭
い波長幅の光だけを透過する特性を持つエタロン型フィ
ルタ、或いは誘電体多層膜をガラス基板上に形成した多
層膜フィルタを用いることができる。多層膜フィルタを
用いる場合、ガラス基板の厚さを任意に設定することが
できるので、基板を薄くしてコンパクトな構成にできる
利点がある。
【0070】ここで、エタロン型フィルタ及びその作用
について詳しく説明する。エタロン型フィルタは、ファ
ブリーペロー干渉計とも言われるように、光の干渉によ
って非常に狭い波長幅の光だけを透過する特性を持って
いる。基本構造は、図14に示すように入出射面350
が高精度(1/100 波長程度)に平面研磨された厚さdの
平行な光学ガラスである。光は屈折率nのガラス内部で
多重反射を起こす。ここで反射光と透過光が干渉するこ
とにより、図15に示すように波長に対して透過率が高
い部分と低い部分を繰り返す透過特性を持つフィルタと
なる。このフィルタを透過した光を光電変換素子で受光
したとき光電変換素子に流れる光電流値も全く同じ波形
となるので、以下の説明においては透過率として、透過
率に相当する換算値である光電流値を適宜用いる。図1
5に示す透過率ピークの間隔はFSR(自由スペクトル
間隔:Free Spectral Range)と呼ばれている。このF
SRの大きさを周波数の単位で表すと、光が垂直に入射
するとき、エタロン型フィルタの厚さd、屈折率n、光
速cを用いて、 FSR=c/2nd …式2 と表すことができる。従って、ガラスの屈折率n、厚さ
dを選択することによってエタロン型フィルタのFSR
を任意に設定することができる。
【0071】波長安定化制御を行うに際しては、図16
に示すように、エタロン型フィルタの透過率が単調に減
少する波長帯域、又は単調に増大する波長帯域に安定化
の目標とする基準波長λ0 が位置するように設定する。
透過率スペクトル上でこの基準波長λ0 が位置する点を
波長安定化点Sと呼ぶことにする。
【0072】図16に矢印で示したように、いまある透
過率ピークの右肩で単調に透過率が減少している帯域の
中間に波長安定化点Sを設定する場合を考える。このと
き、基準波長λ0 となる波長安定化点Sでのエタロン型
フィルタの透過率をI0 とすると、LDの出射光の波長
が基準波長λ0 よりも長いときは透過率がI0 よりも小
さくなり、逆に基準波長λ0 よりも短いときは透過率が
I0 よりも大きくなる。このように波長安定化点S付近
のある波長帯域内であれば、透過率(I)の増減から、
その時点におけるLDの出射光の波長を検知することが
できる。そして、透過率(I)が常にI0 を保つように
制御することによって、LDの出射波長を安定化させる
ことができる。
【0073】ここで例えば本発明の波長安定化ユニット
を用いた波長安定化LDモジュールのLD1の前方光出
力が20mWとなるように、第1光電変換素子5で検出さ
れる光電流の基準値を設定し、常にこの基準値となるよ
うにLD1の注入電流を制御しておく。この状態では光
出力一定モードとなっている。更に、図16に矢印で示
した波長安定化点Sに対して、第2光電変換素子6の光
電流が基準電流値(すなわち基準透過率)I0 となるよ
うにLD1の温度を制御すれば波長安定化が実現され
る。この場合の制御方法はアナログ電子回路でフィード
バックループを形成してもよいし、ADコンバータでデ
ジタルデータに変換しコンピュータ上で制御回路を構築
するソフトウエアフィードバックを用いてもよい。
【0074】また、図13(a),(b)に示すよう
に、LDの発振波長は、LD素子の温度ばかりでなくL
Dの注入電流を変化させることでも変化し、逆に、光出
力は注入電流ばかりでなく温度を変化させたときにも変
化する。従って、第1光電変換素子5の光電流を制御し
て光出力を一定に制御するために、注入電流と素子温度
とを同時に制御するフィードバックループを用いてもよ
い。同様に第2光電変換素子6の光電流を制御して発振
波長を一定にするために、注入電流と素子温度を同時に
制御するフィードバックループを用いてもよい。
【0075】前記のように、波長安定化レーザモジュー
ルの波長制御性は、エタロン型フィルタの透過特性に大
きく依存している。特に図17に示すように、波長安定
化点Sを含む透過率周期の肩の部分の勾配、すなわちd
I/dλの大きさは、波長安定化のフィードバックルー
プの利得に影響するので非常に重要である。エタロン型
フィルタを用いた場合の透過特性の特徴としては、図1
7のように、エタロン型フィルタの入出射面反射率に大
きく依存する。すなわち入出射面の反射率が大きい場合
はデルタ関数に近い急峻なピークを持つ透過特性とな
り、波長安定化点S1 での勾配dI/dλは大きくなる。
但し、このとき波長安定化が可能な波長幅は狭くなる。
一方、エタロン型フィルタの入出射面反射率が小さい場
合はサインカーブ的な緩やかな透過特性となり、波長安
定化が可能な波長幅は広くなる。但し、このとき波長安
定化点S2 での勾配dI/dλは小さくなる。そこで、反
射率を大きくすることは特に高精度の波長安定度が必要
な場合に適している。反射率を小さくすることは波長安
定度よりも安定化可能な波長帯域幅を大きくしたい場合
に適している。
【0076】尚、上記の波長安定化が可能な波長帯域幅
を調整するためにはエタロン型フィルタのFSRを調整
することが有効である。波長安定化が可能な波長幅を広
くするためには、FSRを大きくし、なおかつエタロン
型フィルタの入射面反射率を小さくすればよい。勾配d
I/dλが波長安定化を行うのに十分な大きさであれ
ば、本発明の波長安定化レーザモジュールにおいては、
任意のFSRを有するエタロン型フィルタを用いること
ができる。
【0077】本発明の波長安定化レーザモジュールで
は、エタロン型フィルタの透過特性を入射角の調節のみ
で自由に変化させることができる。例えば図18(a)
に示すように、予めエタロン型フィルタのFSRを10
0GHz(0.8nm)と非常に狭い値に設定し、入出射面
の反射率も60%程度と高めに設定して、エタロン型フ
ィルタ30受光面への平行光束の入射角を0°とする
と、波長安定化点Sa における勾配は非常に大きくな
る。ここで、エタロン型フィルタの入射角を次第に傾斜
させると、エタロン型フィルタのFSRは図18
(b)、(c)のようにシフトし、更に強くエタロン型
フィルタを傾斜させると、図18(d)のようにピーク
がFSRの幅(1周期分)だけシフトするに至る。この
とき、入射角の増加に伴ってエタロン型フィルタの入出
射面反射率が低下することなどの理由から、透過特性の
振幅が小さくなり、図18(e)に示すように波長安定
化点Se での勾配が小さくなる。このように本発明の波
長安定化レーザモジュールでは全く同一の部品構成で、
単にエタロン型フィルタ30の角度を調整するだけで、
安定化する基準波長の設定ばかりでなく、波長安定化の
ためのフィードバックループにおいて重要なパラメータ
である波長安定化点Sでの勾配の調整も行うことができ
る。
【0078】エタロン型フィルタ30の角度を変化させ
ても、光検出器4への光軸はずれないので、安定化する
基準波長λ0 を設定するためには、エタロン型フィルタ
30の入射角を調整するだけでよく、光検出器4の位置
などは調整不要である。また、本発明の構成ではそれぞ
れの光電変換素子5,6の信号を独立に演算回路8に出
力するので、波長安定化レーザモジュールのケース内で
二つの信号のレベル調整を行う必要がない。すなわち、
光検出器4の位置ずれなどに対する許容幅が大きくな
る。
【0079】ところで、本発明の波長安定化レーザモジ
ュールがDWDMに適用される場合には、特に高い波長
精度を確保することが求められる。そして高い波長精度
を得るためには、前記のように波長安定化点Sにおける
勾配を大きくすることが有効である。すなわち本発明に
用いるフィルタの透過特性の振幅(ON/OFF比)を
大きくする必要がある。ここで、例えば図19に示すよ
うに、レンズ2により収束された平行光束の平行度が悪
く、すなわち平行からのビーム偏倚角が大きく、ビーム
が広がり(又は狭まり)を持つ場合、第2光電変換素子
6が受光する光には異なる角度でフィルタに入射した光
が含まれることになる。一方、例えばエタロン型フィル
タには透過特性の入射角依存性があるので、光の入射角
に幅がある場合にはフィルタ透過光の波長に帯域幅が生
じることになる。いまこの帯域幅を「受光波長幅」と呼
ぶと、波長精度を向上しようとすればこの受光波長幅を
狭くする必要があることになる。受光波長幅は、例えば
100pmを越えると、精度の点でDWDM用の波長安定
化装置には適用が困難になることが実験の結果分かっ
た。そこで、受光波長幅が例えば100pm以下となるよ
うな光の平行度が求められることになる。
【0080】図20に前記のビーム偏倚角と受光波長幅
との関係の一例を示す。図20は、第2光電変換素子6
の受光径が0.05mmであり、受光面の中心位置がレンズの
中心から0.2mmずれて配置され、またレンズ2の主面位
置から受光面までの距離が1mmあり、フィルタは光軸X
に対して垂直に配置された場合の例を示している。図2
0から明らかなように、DWDM用の波長安定化装置に
適用するために受光波長幅を100pm以下にしようとす
れば、レンズ2により収束された平行光束の平行度(ビ
ーム偏倚角β)は±2°以内とされることが望ましいこ
とが分かる。ところで平行度が±2°以内となるように
実装することは、例えば光ファイバに集光するレンズの
実装精度などに比べるとはるかに容易であり、非球面レ
ンズなどの高価な光学部材を用いることなく容易に実現
することができる。
【0081】例えば、第2の実施形態の波長安定化ユニ
ットを用いた波長安定化レーザモジュールは、図9
(a)に示すように、基板74上に光ファイバ結合用レ
ンズ18、光アイソレータ27、温度検出用のサーミス
タ29などが搭載され、LD1、レンズ2、波長フィル
33、二つの光電変換素子5,6を備えた光検出器4と
共に、従来のLDモジュールと同様なサイズのケース9
4内に組み込まれ、これに接続された光ファイバ140
から光通信用の光を出射する構成となっており、波長フ
ィルタ33をエタロン型フィルで構成できる。尚、波長
安定化ユニットとして本実施形態の変形例を用いた場合
は、それぞれの波長安定化ユニットを構成している波長
フィルタをエタロン型フィルタで構成できることは言う
までもない。
【0082】基板74は付属する図示されていないペル
チェ素子によって温度制御可能とされていて、LD1の
温度を制御して発振波長を安定化する共に、ケース内の
全ての光学部品を一定の温度に制御する。
【0083】このように本発明の波長安定化ユニットを
用いた波長安定化レーザモジュールは、従来のLDモジ
ュールのケースに収納可能な非常にコンパクトな構成と
なっている。
【0084】尚、本発明の波長安定化ユニットを用いた
波長安定化レーザモジュールのLD1として、電界吸収
型半導体光変調器と集積された素子構造を有するLD、
或いは波長可変型LD等を用いることができる。
【0085】まず、電界吸収型半導体光変調器と集積さ
れたLDを用いた場合、一般に用いられているDFBレ
ーザと外部変調器とを別個のモジュールとして構成する
場合に比べ、光伝送システム全体をコンパクトに構成す
ることができる利点がある。
【0086】また、波長可変型LDを用いた場合、波長
の異なる複数のチャンネルをカバーすることができ、D
WDMシステムにおけるバックアップコストを低減でき
るという利点がある。波長可変型LDは、一つのレーザ
素子でありながら発振波長を変化させることができるも
のである。近年、急速に広まっているDWDMシステム
では、波長の異なるチャンネル毎に異なるLDを含む光
源ユニットが必要である。またバックアップ用にも同数
のユニットが必要となり、DWDMシステムのチャンネ
ル数の増大により、バックアップのコストが膨大化する
傾向にある。一つの波長可変レーザで複数のチャンネル
のバックアップを行うことができれば、コストはその分
だけ軽減される。このような用途を中心として、2乃至
4チャンネル、又はそれ以上のチャンネルをカバーする
ような波長可変型LDの需要が高まってきている。最も
一般的な構造で、実用化に近いものは、従来のDFBレ
ーザの温度を変化させることにより発振波長を変化させ
るタイプの波長可変型LDである。通常、波長1.55
ミクロン帯のDFBレーザは、素子温度を10℃変化さ
せると、発振波長が約1nm変化する。すなわち、図21
に示すように、±12℃だけ素子温度を変化させること
によって、100GHz(0.8nm)間隔で4チャンネル
分に相当する2.4nmをカバーすることができる。
【0087】以下、第2の実施形態の波長安定化ユニッ
ト112を組み込んだ図9(a)の波長安定化レーザモ
ジュール102のLD1として、上述した4チャンネル
をカバーする波長可変型LDを組み込み、波長フィルタ
33としてFSRが90GHzのエタロン型フィルタを用
いた例について具体的に説明する。
【0088】このように同一間隔の複数の波長で安定化
制御を行うためには、FSRがこの波長間隔と同一のエ
タロン型フィルタを用い、安定化する基準波長毎に異な
る透過率周期を検出する構造にすればよい。但し、実際
にはエタロン型フィルタの素材として用いられる一般的
な石英ガラスには透過率周期に温度依存性が存在する。
例えば、単に一つの基準波長を安定化する場合であれ
ば、制御する温度範囲は±1℃以内程度でよい。しかし
波長可変型LDを組み込んでLDの素子温度を24℃も
変化させる場合は、エタロン型フィルタの温度特性の影
響が無視できなくなる。図22の上段に示すように、一
般的なエタロン型フィルタでは温度が10℃変化する毎
に中心波長の位置が0.1nmだけシフトする。
【0089】本例の波長安定化レーザモジュール102
では、波長フィルタ33とLD1は同一の温調基板74
上に実装し、同一温度になるようにして温度制御を行う
ようにしているので、LD1の発振波長の変化に伴って
基板74の温度が変化する場合、エタロン型フィルタを
用いた波長フィルタ33の透過率は温度変化に伴って、
図22の下段に示すような波長依存性を示すようにな
る。すなわち、実装時のFSRは元のFSRよりも広が
る。これを実効的なFSRと呼ぶ。そこでこの実効的な
FSRをDWDMシステムの波長間隔である100GHz
(0.8nm)に整合するように設計すれば、各チャンネ
ルで波長安定化を行うことができるようになる。
【0090】波長フィルタ33として用いるエタロン型
フィルタにおける元のFSRと実効的なFSRとは、こ
のエタロン型フィルタの温度特性とLDの発振波長の温
度特性を使って次のように表すことができる。 D=(1−Tetalon/TLD)×D0 …式1 式1中、Dはエタロン型フィルタの透過率周期の波長間
隔、D0は前記LDが発振する複数の波長の間隔、Tetal
onはエタロン型フィルタの温度が1℃変化したときの中
心波長の変化量、TLDは前記LDの温度が1℃変化した
ときの発振波長の変化量である。但し、前記中心波長と
は、透過率が最大となるある一つの波長を示す。
【0091】次に、波長可変型LDにおいて、複数の基
準波長を安定化する方法について説明する。
【0092】図21において、ch1からch4までの波長
(ここでは1555.75nm〜1558.17nmに設定
する)で作動する波長可変型LDを用いる。一方、ch1
からch4までの作動温度は図21に示すように、18
℃、26℃、34℃、及び42℃である。このときTLD
は約0.1nm/℃、Tetalonは約0.01nm/℃となる
ので、実効的なFSRを100GHzにするためには、エ
タロン型フィルタの元のFSRを90GHzにすればよい
ことが分かる。その上でこのエタロン型フィルタの角度
を調整すれば、各温度での透過率の波長依存性は図22
上段のようになり、実効的なFSRは図22の下段のよ
うに100GHzとほぼ等しくすることができる。このよ
うに設定したエタロン型フィルタを波長モニタ用の第2
光電変換素子6の前に設置することで、各チャンネルに
おいて単一の基準波長を安定化するのと同様に波長安定
化を行うことができる。
【0093】前記の例では、エタロン型フィルタの透過
率周期の右肩部分の傾斜を用いて波長の安定化を行って
いるが、透過率周期の左肩を使用しても同様の結果が得
られることは言うまでもない。更に、透過率周期の左右
双方の肩を用いて、FSRの半分の間隔、ここでは50
GHz間隔で波長安定化を行うことも可能である。但し、
この場合は、チャンネル毎にフィードバックループにお
いて制御方向が反転するので、波長安定化レーザモジュ
ール中で補正する必要がある。
【0094】前記の例では元のエタロン型フィルタのF
SRとして90GHzの例を示したが、この値はエタロン
型フィルタの温度特性によって最適値が異なるので、エ
タロン型フィルタの温度特性を求めた後にFSRを設定
する必要がある。また、実効的なFSRを複数の基準波
長の間隔と合わせる際には、通常、±3%程度の精度が
あればよい。但し、安定化可能な波長帯域、安定化する
波長チャンネル数などに大きく依存し、安定化可能な波
長帯域が狭い場合や安定化する波長チャンネル数が多い
場合は、より高い精度が必要となる。
【0095】以上例示した各実施形態において、第1及
び第2の光電変換素子は、二つの受光面を持つ集積化さ
れたアレイ状の光検出器4として示したが、第1及び第
2の光電変換素子はそれぞれ単体の素子を並列して設置
してもよい。単体であれ、アレイ状の光検出器であれ、
これら第1及び第2の光電変換素子は特性や受光面積が
同じであっても異なっていてもよい。また、波長フィル
タの入射面の外形形状は、例えば図6(b)のように四
角形のものを例示したが、これに限定されるものでな
く、側端面が各実施形態で説明した条件を満たすように
加工され、出射点からの出射光或いはそれを平行化した
平行光束の一部が第1光電変換素子に直接入射し、他の
一部が波長フィルタを透過して第2光電変換素子に入射
するようにしておけば、任意の形状であってよい。ま
た、波長フィルタの形状に合わせて、出射光又は平行光
束の一部が第1光電変換素子に入射するようにし、他の
一部が上記各実施形態で説明した波長フィルタに直接入
射して透過し、その透過光のみが第2光電変換素子に入
射するように光検出器を構成すれば、光検出器の形状も
何ら限定されず、任意の形状であってよい。
【0096】また、エタロン型フィルタは、通常石英基
材のものが用いられているが、石英基材は高価であるの
で、これを材料費、加工費の安いSi基材に置き換える
ことができる。Siは光通信に用いる1.3ミクロン乃
至1.6ミクロン帯ではほとんど透明であり、低損失の
フィルタとして十分な特性がある。またSiは、近年成
熟しつつあるマイクロマシン技術が適用できる可能性が
大きく、マイクロマシン技術によってSi基板フィルタ
の角度調整や位置調整の高精度制御が可能になる可能性
がある。更に、Siは石英ガラスよりも屈折率が約2倍
高いので、フィルタの厚さを薄くすることができる。特
に、FSRを50GHz以下程度の小さい値に設定する場
合、石英ガラス基板のエタロン型フィルタでは厚さが2
mm以上になり、フィルタのエッジでの回折光が第1光電
変換素子5に入射して誤動作を招く可能性がある。この
ときフィルタ基板としてSiを用いると、FSRが50
GHzの場合でもフィルタの厚さは1mm程度となり前記の
問題が抑制される。
【0097】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の波長安定
化ユニット及びこの波長安定化ユニットを用いた波長安
定化レーザモジュールは、光出力と発振波長を高精度に
安定化しながら、部品点数が少なく、スペース効率が良
好で従来から用いられているLDモジュールのケース内
に収容できる程度に極めてコンパクトに構成することが
でき、製作時には組み立ても調整も簡単であるから製造
コストが大幅に低減できるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の波長安定化ユニットの第1の実施形態
を説明するための図で、(a),(b)はそれぞれ主要
構成を模式的に示す構成図と(a)のP1部の拡大図で
ある。
【図2】本発明の第1の実施形態の変形例を説明するた
めの図で、(a),(b)はそれぞれ主要構成を模式的
に示す構成図と(a)のP2部の拡大図である。
【図3】本発明の第1の実施形態の波長安定化ユニット
及びLDを同一容器に組み込んだ波長安定化レーザモジ
ュールの構成の一例を示す構成図である。
【図4】本発明の波長安定化ユニットの第2の実施形態
を説明するための図で、(a),(b)はそれぞれ主要
構成を模式的に示す構成図と(a)のP3部の拡大図で
ある。
【図5】本発明の第2の実施形態の第1の変形例を説明
するための図で、(a),(b)はそれぞれ主要構成を
模式的に示す構成図と(a)のP4部の拡大図である。
【図6】本発明の第2の実施形態の第2の変形例を説明
するための図で、(a),(b)はそれぞれ主要構成を
模式的に示す構成図と本実施形態の波長安定化ユニット
に用いられる波長フィルタの一例の模式的な斜視図であ
る。
【図7】図6(b)のX−X’線に沿った断面とY−
Y’線に沿った断面を模式的に示す図で、(a),
(b)はそれぞれ側端面に所定材料のコーティング膜を
付着せしめた場合と側端面を粗面加工した場合の断面図
である。
【図8】本発明の第2の実施形態の第2の変形例を説明
するための図である。
【図9】本発明の第2の実施形態の波長安定化ユニット
及びLDを同一容器に組み込んだ波長安定化レーザモジ
ュールの構成の例を示す図で、(a),(b)はそれぞ
れ図4(a)の波長安定化ユニットの場合と図6(a)
の波長安定化ユニットの場合の構成図である。
【図10】特願2000−67606号に添付された明
細書及び図面に記載された波長安定化レーザモジュール
の例を示す構成図である。
【図11】図10における光検出器を示す平面図であ
る。
【図12】半導体レーザの強度モニタPD電流と波長モ
ニタPD電流の模式的なグラフである。
【図13】半導体レーザの光出力及び波長の変動要因を
示す図で、(a),(b)はそれぞれ注入電流依存性と
温度依存性を示す模式的なグラフである。
【図14】エタロン型フィルタの基本構造の一例を示す
模式的な斜視図である。
【図15】エタロン型フィルタの波長と透過率との関係
を示す透過スペクトル図である。
【図16】エタロン型フィルタにおける波長安定化作用
を説明するための透過スペクトル図である。
【図17】エタロン型フィルタの透過特性を説明するた
めの透過スペクトル図である。
【図18】エタロン型フィルタにおけるピーク波長の変
化を説明するための透過スペクトル図である。
【図19】レンズ透過光の平行度を示す概念図である。
【図20】ビーム偏倚角と受光波長幅pmとの関係を示す
グラフである。
【図21】エタロン型フィルタの透過特性の温度依存性
を説明するための透過スペクトル図である。
【図22】エタロン型フィルタの透過特性の温度依存性
を説明するための透過スペクトル図である。
【符号の説明】
1 LD 2 レンズ 4 光検出器 5 第1光電変換素子 6 第2光電変換素子 8 演算回路 14,140 光ファイバ 18 光ファイバ結合用レンズ 27 光アイソレータ 29 サーミスタ 31,32,33,34,35 波長フィルタ 49 保持基板 55 光軸 56 出射光 57 平行光束 58,58L 出射点 71,72,73,74 基板 85 制御信号 91,92,93,94 ケース 100,102 波長安定化レーザモジュール 110,112 波長安定化ユニット 311,331,341 入射面 313,333,343,353b,354b,355
b,356b 側端面 317 縁端部 327,347 第1縁端部 328,348 第2縁端部 350 入出射面 380 コーティング膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H037 AA01 BA12 BA14 CA00 2H079 AA02 AA13 BA01 DA16 EB04 5F073 AA64 AB27 AB28 BA01 EA03 FA02 FA06 FA25

Claims (28)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 温度調節手段を備えた半導体レーザの放
    射光が所定の出射点から出射された出射光の一部を直接
    受光して電気信号に変換する第1光電変換手段と、前記
    出射光の一部を直接入射しその波長に依存して透過率が
    連続的に変化する波長フィルタと、前記波長フィルタを
    透過した光を受光して電気信号に変換する第2光電変換
    手段と、前記波長フィルタの側端面部分に照射された前
    記出射光が前記波長フィルタを介して前記第1光電変換
    手段に入射するのを防止する迷光防止手段と、を少なく
    とも有することを特徴とする波長安定化ユニット。
  2. 【請求項2】 前記出射光を平行光束に変換する光束平
    行化手段を更に有し、前記第1光電変換手段は前記平行
    光束の一部を直接受光すようにし、前記波長フィルタは
    前記平行光束の一部を直接入射するようにした請求項1
    記載の波長安定化ユニット。
  3. 【請求項3】 前記光束平行化手段がレンズであり、こ
    のレンズから出射した単一の平行光束の一部が直接前記
    第1光電変換手段に入射し、他の一部が直接前記波長フ
    ィルタに入射するようにしたことを特徴とする請求項2
    に記載の波長安定化ユニット。
  4. 【請求項4】 前記平行光束の平行度が±2°以内とさ
    れたことを特徴とする請求項2又は3に記載の波長安定
    化ユニット。
  5. 【請求項5】 前記迷光防止手段が、前記出射点と前記
    波長フィルタの前記出射光が入射する入射面の縁端部と
    を結ぶ直線及びその延長部と交差しないように前記波長
    フィルタの側端面を加工した迷光防止波長フィルタを用
    いるものである請求項1記載の波長安定化ユニット。
  6. 【請求項6】 前記迷光防止手段が、前記波長フィルタ
    の側端面を、前記平行光束に照射されないように加工し
    た迷光防止波長フィルタを用いるものである請求項2乃
    至4いずれか1項に記載の波長安定化ユニット。
  7. 【請求項7】 前記迷光防止波長フィルタは、少なくと
    も前記平行光束が照射される前記波長フィルタの側端面
    を前記平行光束が入射する入射面の縁端部を通る前記平
    行光束の光軸に平行な直線と交差しないように加工した
    ものである請求項6記載の波長安定化ユニット。
  8. 【請求項8】 前記迷光防止手段が、前記波長フィルタ
    の前記平行光束が入射する入射面の前記光軸に最も近い
    第1縁端部と前記光束平行化手段との距離を、前記入射
    面の前記光軸から最も遠い第2縁端部と前記光束平行化
    手段との距離よりも大きくし、且つ前記平行光束の光軸
    と交差しないように前記波長フィルタを実装することに
    よるものである請求項2乃至4いずれか1項に記載の波
    長安定化ユニット。
  9. 【請求項9】 前記迷光防止手段が、前記波長フィルタ
    の側端面と前記平行光束が入射する入射面とが成す角度
    を、前記入射面と前記平行光束の光軸の前記波長フィル
    タよりも第1光電変換手段側の部分とが成す角度よりも
    小さくした迷光防止波長フィルタを用いるものである請
    求項2乃至4いずれか1項に記載の波長安定化ユニッ
    ト。
  10. 【請求項10】 前記迷光防止手段が、前記波長フィル
    タの側端面に少なくとも無反射膜及び光吸収膜を含む材
    料の中から選択した所定材料のコーティング膜を付着せ
    しめた迷光防止波長フィルタを用いるものである請求項
    1乃至4いずれか1項に記載の波長安定化ユニット。
  11. 【請求項11】 前記迷光防止手段が、前記波長フィル
    タの側端面に反射膜をコーティングし、且つ前記側端面
    での反射光が前記第1光電変換素子に照射されないよう
    にした迷光防止波長フィルタを用いるものである請求項
    1乃至4いずれか1項に記載の波長安定化ユニット。
  12. 【請求項12】 前記迷光防止手段が、前記波長フィル
    タの側端面に粗面加工を施し、前記側端面を凹凸面にし
    た迷光防止波長フィルタを用いるものである請求項1乃
    至4いずれか1項に記載の波長安定化ユニット。
  13. 【請求項13】 前記波長フィルタが、前記半導体レー
    ザが安定化の目標とする基準波長を含む波長帯域内で透
    過率が波長に依存して単調に増大又は減少する透過特性
    を有するものである請求項1乃至12いずれか1項に記
    載の波長安定化ユニット。
  14. 【請求項14】 前記波長フィルタが、入射角の調節に
    よって、波長に依存する透過率変化の勾配を変化させ得
    るものである請求項1乃至12いずれか1項に記載の波
    長安定化ユニット。
  15. 【請求項15】 前記波長フィルタが、前記基準波長を
    含まない波長帯域において透過率が最大となるか又は最
    小となる単峰性の透過特性を有するものである請求項1
    乃至12いずれか1項に記載の波長安定化ユニット。
  16. 【請求項16】 前記波長フィルタが、透明基板上に誘
    電体多層膜が形成された多層膜フィルタである請求項1
    乃至12いずれか1項に記載の波長安定化ユニット。
  17. 【請求項17】 前記波長フィルタが、一定波長間隔で
    透過率が極大と極小とを繰り返す透過率周期を有するエ
    タロン型フィルタである請求項1乃至16いずれか1項
    に記載の波長安定化ユニット。
  18. 【請求項18】 前記半導体レーザが温度に依存して複
    数の波長を発振し得る波長可変型のものであり、且つ前
    記エタロン型フィルタの透過率周期の波長間隔が下記の
    式1に従って設定された請求項17に記載の波長安定化
    ユニット。 D=(1−Tetalon/TLD)×D0 …式1 (式1中、Dはエタロン型フィルタの透過率周期の波長
    間隔、D0は前記半導体レーザが発振する複数の波長の間
    隔、Tetalonはエタロン型フィルタの温度が1℃変化し
    たときの中心波長の変化量、TLDは前記半導体レーザの
    温度が1℃変化したときの発振波長の変化量である。但
    し、前記中心波長とは、透過率が最大となるある一つの
    波長を示す。)
  19. 【請求項19】 前記波長フィルタが、石英ガラスより
    高い屈折率を有する透明基材から形成された請求項1乃
    至18いずれか1項に記載の波長安定化ユニット。
  20. 【請求項20】 前記透明基材がシリコン(Si)であ
    る請求項19に記載の波長安定化ユニット。
  21. 【請求項21】 前記第1光電変換手段と第2光電変換
    手段とが同一保持基板上に並列され、アレイ状の光検出
    器を形成した請求項1乃至20いずれか1項に記載の波
    長安定化ユニット。
  22. 【請求項22】 前記第1光電変換手段の受光面が、入
    射光の光軸から傾斜して配置された請求項1乃至21い
    ずれか1項に記載の波長安定化ユニット。
  23. 【請求項23】 半導体レーザと、この半導体レーザの
    温度を調節する温度調節手段と、前記半導体レーザの発
    振波長を安定化する波長安定化ユニットを備え、前記波
    長安定化ユニットが請求項1乃至17及び請求項19乃
    至22のいずれか1項に記載のものであることを特徴と
    する波長安定化レーザモジュール。
  24. 【請求項24】 前記半導体レーザが、電界吸収型半導
    体光変調器と集積された素子構造を有するものである請
    求項23に記載の波長安定化レーザモジュール。
  25. 【請求項25】 温度に依存して複数の波長を発振し得
    る波長可変型半導体レーザと、この半導体レーザの温度
    を調節する温度調節手段と、前記半導体レーザの発振波
    長を安定化する波長安定化ユニットを備え、前記波長安
    定化ユニットが請求項18に記載のものである波長安定
    化レーザモジュール。
  26. 【請求項26】 前記温度調整手段が、ペルチェ素子で
    ある請求項23乃至25いずれか1項に記載の波長安定
    化レーザモジュール。
  27. 【請求項27】 前記波長安定化ユニットが、前方から
    信号用レーザ光を出力する前記半導体レーザの後方出力
    光を前記半導体レーザの後方出力端を出射点とする出射
    光として受光するように配置された請求項23乃至26
    いずれか1項に記載の波長安定化レーザモジュール。
  28. 【請求項28】 レーザ光出力手段として光ファイバを
    有すると共に、少なくとも前記半導体レーザと前記温度
    調節手段と前記波長安定化ユニットとが単一ケース内に
    収納されてなることを特徴とする請求項23乃至27い
    ずれか1項に記載の波長安定化レーザモジュール。
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