JP2008130977A - 光送信モジュール及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】波長フィルタの部位によって入射角が異なることに起因する透過特性への悪影響を抑止し、高精度な波長安定化を実現可能とする光送信モジュールの提供。
【解決手段】前方から信号用レーザ光を出力する半導体レーザ1と、半導体レーザの温度を調節する温度調節手段10と、半導体レーザの後方出射光を平行光に変換する平行化手段2と、半導体レーザ1から出射された出射光の一部を直接受光する第一の受光素子5と、出射光の一部を直接入射し、入射した前記出射光の一部の波長に依存して透過率が連続的に変化する波長フィルタ3と、波長フィルタ3を透過した光を受光する第二の受光素子6と、後方出射光の出射方向を光軸に対して変化させる光軸変換手段を含み、第一の受光素子5と第二の受光素子6とが、前記光軸変換された出射光の光軸変換面に垂直な方向に並置されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、光信号を送信する光送信器に用いられる光送信モジュール及びその製造方法に関し、特に、レーザが出射するレーザ光の波長を安定化させるための波長モニタ機能を備えた光送信モジュール及びその製造方法に関する。
光ファイバ通信システムの光源として、半導体レーザが用いられている。特に数10km以上の光ファイバ通信には波長分散の影響を押さえるためにDFB(Distributed FeedBack;分布帰還型)レーザ等の単一軸モードの半導体レーザが用いられている。
DFBレーザは単一の波長で発振しているが、その発振波長は半導体レーザの温度や動作電流によって変化する。
また光ファイバ通信システムにおいては、光源の出力強度が一定であることも重要である。このため、既存の光ファイバ通信システムにおいては、半導体レーザの温度、及び、光出力を一定にする制御が行われている。
基本的には、半導体レーザの温度と注入電流とを一定にすれば、半導体レーザの発振波長と光出力は一定に保たれる。
しかし、半導体レーザを長期使用することによる素子劣化が生じると、光出力を一定に保つために、動作電流が上昇し、これに伴い、発振波長が変化する。
しかしながら、この発振波長の変化は僅かであるため、従来の光ファイバ通信システムでは、問題にならなかった。
近時、1本の光ファイバの中に多数の波長の異なる光を導入する高密度波長分割多重方式(DWDM:ense avelength ivision ultiplexing)の光ファイバ通信システムが主流になりつつあり、使用される波長間隔も100GHz、50GHzと非常に狭くなってきている。このようなシステムでは、光源として用いられる半導体レーザに要求される波長安定度は、例えば25年で±20pmが求められており、従来の温度及び光出力を一定にする制御では十分な波長安定性を得られなくなってきた。
また、素子温度を一定にするための制御を行っても、半導体レーザモジュールの環境温度の変化により発振波長が僅かに変化してしまう、という問題が生じている。このため、半導体レーザの発振波長の変化を抑制する手段が必要とされている。
特許文献1、特許文献2には、このような半導体レーザの発振波長の変化を抑制する、波長安定化装置が開示されている。これら従来の半導体レーザ波長安定化装置は、何れも部品点数が多いため所用スペースが大きくなり、従来から一般的に用いられている半導体レーザモジュールのケース内に収納することが困難であるばかりでなく、安定化の目標とする基準波長への設定が非常に難しく、製作コストが増大する、等の課題があった。
これに対して、特許文献3には、これらの課題を解決した波長安定化モジュールとして、高精度で有りながら、部品点数が少なく、省スペース化に有効な構成が開示されている。
さらに、特許文献4や特許文献5には、より高精度に波長を安定化できる波長安定化モジュールが開示されている。
図7は、特許文献3に開示されている光送信モジュールを上方から見たときの概略的な構造を示す上面図である。図7を参照すると、この光送信モジュールは、ケース91内に、半導体レーザ1と、半導体レーザ1から拡散放射される後方出射光を平行光束に変換するレンズ2と、レンズ2を通過した平行光束の一部を直接受光して電気信号に変換する受光素子5と、レンズ2を透過した平行光束の一部をエタロン等のフィルタ3を通して受光し電気信号に変換する受光素子6とを有している。半導体レーザ1は、温度調節装置10を備えた基板21に実装されており、駆動中の温度が調整自在とされている。また、受光素子5及び受光素子6は、保持基板50上に配置され、光検出器55及び光検出器56を形成している。フィルタ3及び保持基板50は、出射点、すなわち半導体レーザ1への反射戻り光が生じないように、出射光の光軸と直行する平面に対して、傾斜して設置されている。
基板21上には、光ファイバ結合用レンズ12、光アイソレータ7、温度検出用サーミスタ8等が搭載されており、半導体レーザ1、レンズ2、保持基板50等と共に、従来の半導体レーザモジュールと同等のサイズのケースに組み込まれ、これに接続された光ファイバ14から光通信用の信号光を出射する構成となっている。基板21上の光学部品は、温度調節装置10により一定の温度に制御される。
図8は、レーザの発振波長と受光素子に流れるモニタ電流の関係の一例を模式的なグラフで表したものである。横軸は、半導体レーザの発振波長であり、縦軸は、半導体レーザの出射光の一部が受光素子に入射した時に流れるモニタ電流である。図8において、光出力モニタ電流(実線)は、出射光の一部が直接受光素子に入射した時に流れるモニタ電流であり、波長モニタ電流は、例えばエタロン型の波長フィルタ(図7の3)を通過させた後、受光素子に入射した時に流れるモニタ電流である。半導体レーザの発振波長は、素子の温度だけではなく、半導体レーザの注入電流を変化させることによっても変化し、逆に、光出力は注入電流ばかりでなく、温度を変化させた時にも変化する。
従って、この半導体レーザについて、図9のグラフに基づき、半導体レーザの光出力を一定に保ちながら、発振波長を基準波長λ0に制御する場合を考えると、例えば検出された光出力モニタ電流Ipd1と波長モニタ電流Ipd2とを、(Ipd1+Ipd2)及び(Ipd1−Ipd2)が一定になるように、半導体レーザを制御すれば発振波長と光出力を同時に制御できる。
図9は、波長フィルタとして使用するエタロンフィルタの透過特性の光線入射角依存性を示した模式的なグラフであり、エタロンフィルタへの平行光束の入射角を0°から次第に傾斜させると、透過特性は、図9の(a)から(c)のように変化する。
このとき入射角の増加に伴って、エタロンフィルタの入出斜面での反射率が低下するなどの理由から、透過特性の振幅が小さくなり、図9の(c)に示すように波長安定化点での勾配が小さくなる。
このようにエタロンフィルタの角度を調整することにより、安定化する基準波長の設定や波長安定化のためにフィードバックループにおいて重要なパラメータである波長安定化点での勾配の調整を行っている。
特許文献6には、レーザ源と、異なる光経路にある2つのフォトダイオード(波長監視フォトダイオードとパワー監視フォトダイオード)と、波長フィルタと、コリメート要素を有し、少なくともコリメート要素が、所望の波長を得るため、レーザ源に対して、移動される構成が開示されている。
特開平10−209546号公報 特開平10−79723号公報 特開2001−257419号公報 特開2002−185075号公報 特開2004−247585号公報 特開2002−9391号公報
図7に示した構成の光送信モジュールにおいて、高い波長精度を得るためには、波長安定化点における、勾配を大きくすることが必要となる。
ここで、レンズ(図7の2)により収束された平行光束の平行度が悪く、すなわちビームが広がりまたは狭まりをもつ場合、光電変換素子6が受光する光には異なる角度でエタロンフィルタに入射した光が含まれることになる。
一方、例えばエタロンフィルタには透過特性の入射角依存性があるので、光の入射角に幅がある場合には、フィルタ透過光の波長に帯域幅が生じることになる。
波長精度を向上させるためには、この帯域幅を狭くする必要があり、レンズ2により収束された平行光束の平行度は±2°以内となるよう調整する必要がある。
従って、
(a)レンズ(例えば図7の2)からの出射光が平行光束となるように、レンズを調整し実装する工程と、
(b)波長安定化点での勾配調整を行うために、波長フィルタ(例えば図7の3)の角度を調整して実装する工程と、
が必要であり、製造コスト低減を図る上で課題となる。
また波長フィルタは角度調整後に固定する必要があり、信頼性を確保するためには、
(c)波長フィルタに、予めYAG等の溶接固定が可能であるホルダをつけて調整を行う、または、
(d)波長フィルタに金属蒸着等を施し、使用半田融点まで温度を上昇させて、調整を行う必要があるために、組立性に課題がある。
一方、特許文献6に記載され発明は、コリメートレンズが光学軸に対して直角に移動し、角偏差φをもたらし、波長フィルタ(エタロン)への光入射角度を調整して所望の波長の光を透過させるものであるが、レーザ光が波長フィルタの側端面で反射し、該反射光又は側端面から入射した光が波長フィルタ内で反射を繰り返し、再び側端面から出射された光がレーザ光を直接受光するパワー監視フォトダイオードに入射されてしまう。この結果、パワー監視モニタが不安定になり、波長依存性を有することになり、光出力及び波長が不安定となる、という問題がある。なお、この問題については、後に、本発明の比較例として詳細に説明される。
本願で開示される発明は、前記課題を解決するため概略以下の構成とされる。
本発明の一のアスペクト(側面)に係る光送信モジュールは、前方から信号用レーザ光を出力する半導体レーザと、前記半導体レーザの温度を調節する温度調節手段と、前記半導体レーザの後方出射光を平行光に変換する平行化手段と、前記平行化手段からの出射光の一部を直接受光する第一の受光素子と、前記平行化手段からの出射光の一部を直接入射し、波長に依存して透過率が可変する波長フィルタと、前記波長フィルタを透過した光を受光する第二の受光素子と、を少なくとも有する光送信モジュールであって、前記半導体レーザの前記後方出射光の出射方向を光軸に対して変化させる光軸変換手段を含み、前記第一の受光素子と前記第二の受光素子とは、前記光軸と前記変化した後方出射光の出射方向とによって規定される面(「光軸変換面」という)に対して垂直な方向に沿って互いに異なる位置に並べて配置されている。
本発明において、出射光平行化手段は、例えばレンズから構成することができる。
本発明において、好ましくは、平行光の平行度は±2°以内とされる。
かかる構成によって、波長フィルタの部位によって入射角が異なることに起因する透過特性への悪影響が最小化され、極めて高精度な波長安定化を達成できるようになる。
本発明においては、光軸変換手段は光軸に対しレンズ中心を偏心させることができる。
これによって、フィルタの角度を調整する工程が削減され、光送信モジュールの製造コストを低減することができる。
本発明の別のアスペクト(側面)に係る光通信モジュールは、半導体レーザからの出射光の光軸をZ軸とするX−Y−Z座標系を用いるものとして、前記光軸から、X軸方向に所定量偏心して配置されたレンズを備え、前記レンズは、前記半導体レーザからの出射光を受け、前記光軸から、前記レンズの偏心量に応じた所定角度(角偏差)の方向の出射光を出力し、前記レンズの端面の一部と入力端が対向配置された第一の受光素子と、前記レンズの端面の別の一部に入力端が対向配置された波長フィルタと、前記波長フィルタの出力端と対向配置された第二の受光素子と、を備え、前記第一の受光素子と前記第二の受光素子とは、前記光軸のZ軸と前記レンズの偏心方向であるX軸とが規定するX−Z面に垂直なY軸方向に沿ってY座標の値が互いに異なる位置にそれぞれ配置されている。
本発明において、前記レンズに入射される前記半導体レーザからの出射光は、前方から信号光を出射する前記半導体レーザの後方出射光であり、前記半導体レーザ、前記レンズ、前記波長フィルタが載置される基板面に対して、前記光軸から水平方向に沿って、前記レンズの中心を所定量移動し、前記波長フィルタの高さは前記レンズよりも低く、前記第二の受光素子は、前記基板上方に、前記波長フィルタに対応する高さに配設され、前記第一の受光素子は、前記第二の受光素子の上方に配設され、前記レンズからの出射光を直接受光する。
本発明において、前記レンズに入射される前記半導体レーザからの出射光は、前方から信号光を出射する前記半導体レーザの後方出射光であり、前記半導体レーザ、前記レンズ、前記波長フィルタが載置される基板面に対して、前記光軸から、垂直方向に沿って前記レンズの中心を所定量移動し、前記第一の受光素子と前記第二の受光素子とは、前記光軸と垂直な方向に沿って互いに異なる位置にそれぞれ配置されている。
本発明のさらに他のアスペクト(側面)に係る光送信モジュールの製造方法は、
(a)前方から信号用レーザ光を出力する半導体レーザを固定する工程と、
(b)波長に依存して透過率が変化する波長フィルタを固定する工程と、
(c)前記半導体レーザの後方出射光の一部を直接受光する第一の受光素子と、前記波長フィルタを透過した光を受光する第二の受光素子を取り付けた部材を固定する工程と、
(d)前記後方出射光を平行光にし、出射方向を光軸に対し変化させる光軸変換を施す工程と、
(e)前記半導体レーザの前方からの信号用レーザ光を入射して外部に送出する光ファイバを固定する工程と、
を含む。
本発明に係る製造方法において、前記(c)の工程では、前記第一及び第二の受光素子を、前記後方出射光の光軸変換方向に垂直な方向に並べて配置する。
本発明に係る製造方法において、前記(d)の工程では、光軸に対しレンズ中心を偏心させることで前記波長フィルタへのレーザ光の入射角が変わるように光軸を変換させながら、前記波長フィルタを透過した光を受光した前記第一の受光素子及び第二の受光素子のいずれか又は両方から出力されるモニタ電流に基づき波長特性を測定し、所望の波長特性が得られる位置でレンズを固定してもよい。
本発明によれば、波長フィルタの部位によって入射角が異なることに起因する透過特性への悪影響を抑止し、高精度な波長安定化を実現可能としている。
本発明によれば、波長フィルタの角度を調整する工程が削減され、光送信モジュールの製造コストを低減することができる。
上記した本発明についてさらに詳細に説述すべく、添付図面を参照して以下に説明する。本発明の構成上の特徴として、半導体レーザ(図4の1)からの出射光(後方出射光)の光軸をZ軸とするX−Y−Z座標系を用いるものとして、中心が光軸からX軸方向(レンズ中心の偏心方向)に所定量偏心して配置されたレンズ(2)を備え、レンズ(2)は、半導体レーザ(1)の出射光(後方出射光)を受け、前記光軸から、前記偏心量に応じた所定の角度をもって出射し(Z’軸)、レンズ(2)の端面の一部と入力端が対向配置された第一の受光素子(5)と、前記レンズ(2)の端面の別の一部に入力端が対向配置された波長フィルタ(3)と、前記波長フィルタ(3)の出力端側と対向配置された第二の受光素子(6)と、を備え、第一の受光素子(5)と第二の受光素子(6)とは、光軸であるZ軸と前記レンズ中心の偏心方向であるX軸とが規定するX−Z面に垂直なY軸方向に沿ってY座標の値が互いに異なる位置にそれぞれ配置されている。なお、X−Z面は、もとの光軸であるZ軸と、光軸変換された後のZ’軸とが規定する面であるため、本明細書では、「光軸変換面」ともいう。
かかる構成の本発明によれば、光出力及び波長モニタ特性を安定化させ、高精度な波長安定化を実現可能としている。以下具体的な実施例に即して説明する。
図1は、本発明の一実施例の概略構成を示す図であり、図1(a)は、光送信モジュールの側面図であり、図1(b)は光送信モジュールを上方から見た上面図である。
図1を参照すると、本実施例の光送信モジュールは、ケース91内に、半導体レーザ1と、この半導体レーザから拡散放射される後方出射光を平行光束に変換するレンズ2と、レンズ2を通過した平行光束の一部を直接受光して電気信号に変換する第一の受光素子(光電変換素子)5と、レンズ2を透過した平行光束の一部をエタロン等のフィルタ3を通して受光し電気信号に変換する第二の受光素子(光電変換素子)6とを備えている。
半導体レーザ1は、温度調節装置10を備えた基板21に実装されて駆動中の温度が調整できるようになっている。
第一の受光素子5と第二の受光素子6は保持基板50上に配置され、光検出器55及び光検出器56をそれぞれ形成している。
また、基板21上には、光ファイバ結合用レンズ12、光アイソレータ7、温度検出用サーミスタ8等が搭載され、半導体レーザ1、レンズ2、保持基板50上等と共に、従来の半導体レーザモジュールと同様なサイズのケースに組み込まれ、これに接続された光ファイバ14から光通信用の信号光を出射する構成となっている。基板21上の光学部品は温度調節装置10により、一定の温度に制御される。
レンズ2は、後方出射光の出射方向を、半導体レーザ1の光軸に対して変化させるために、レンズ中心がレーザ中心に対して、偏心して配置されている。
図1に示した本実施例は、基板21に対して水平方向に光軸を変換した例である。レンズ2の中心は、半導体レーザ1の中心に対して水平方向に所定量ずらして配置されている。第一の受光素子5と第二の受光素子6は、光軸変換された出射光の光軸変換面に垂直な方向に並べて配置されている。
図2は、レーザの中心に対するレンズ中心の偏心量と光線の傾きを示した図である。偏心量はd、光線の傾きはθ(「偏差角」ともいう)で表す。
図3は、レーザ中心に対するレンズ中心の偏心量(um)と光線の光軸に対する傾き角θ(度)の関係を示した図である。
本実施例によれば、レンズ中心をレーザ中心に対して偏心させることにより、レーザの後方出射光の出射方向を光軸に対して変化させることができ、レーザ光の波長フィルタ(エタロン)3への入射角を任意の角度に調整し、所定波長に所望の波長フィルタ透過強度をあわせることができる。
図4は、本発明の一実施例を説明するための分解斜視図であり、本発明の一実施例における、レンズ中心の偏心方向と光軸と受光素子の空間配置形態を説明するための図である。図4において、半導体レーザ1の光軸(図4のZ軸)からレンズ2の中心をX軸方向に偏心させたとき、レンズ2の出射光の光軸はX−Z面上のZ’軸となる。この場合、2つの受光素子5、6は、X−Z面に垂直な方向(Y軸方向)に沿って互いに異なる位置に配置されている(受光素子5、6のY座標が相違する)。半導体レーザ1の光軸(図4のZ軸)は、X軸方向に偏心させたレンズ2により光軸(Z’軸)に変換されており、X−Y面を本明細書では「光軸変換面」と呼ぶ。
図5は、比較例として、特許文献6に記載された発明の構成を説明するための分解斜視図であり、特許文献6に記載された発明における、レンズ中心の偏心方向と光軸と受光素子の空間配置形態を説明するための図である。図5において、半導体レーザ1の光軸(図5のZ軸)からレンズ2の中心をX軸方向に偏心させたとき、レンズ2の出射光の光軸はX−Z面上のZ’軸となり、2つの受光素子5、6は、X−Z平面に平行な面上(すなわち、光軸変換面に平行な面上)に配置されており、X軸上での位置が異なっている(受光素子5、6のX座標が相違する)。
このように、図5の比較例(特許文献6)は、図4の本発明と全く相違していることが分かる。
そして、図5に示した比較例(特許文献6)の場合、フィルタ3の側端面31でレーザ光が反射し、その反射光101が、光出力モニタ用の受光素子5(レンズ2からのレーザ光を直接受光する)に入射する。この反射光101は、光出力モニタ信号に微小なゆらぎを発生させ、波長安定化のための光出力と波長モニタ特性の制御を不安定にする、という問題点が生じる。
これに対して、本実施例によれば、受光素子5、6を、光軸変換された出射光の光軸変換面に垂直な方向に並べて配置することにより、波長フィルタ3の側端面への出射光の入射を抑制することができる。すなわち、本発明は、前記比較例で生じた問題点を解消し、光出力及び波長モニタ特性を安定化させることができる。
次に、図1を参照して、本実施例の光送信モジュールの製造方法の一例を説明する。
まず、半導体レーザ1、レンズ(光ファイバ結合用レンズ)12、光アイソレータ7、温度検出用サーミスタ8、フィルタ3、光検出器55、56を形成する保持基板50を基板21上に半田付けもしくは、溶接して固定する。
その後、基板21をケース91内に固定された温度調節装置10上に半田固定をする。
次に、半導体レーザ1の後方端面からの出射光を平行光にするために、レンズ2をZ軸方向に移動させ調整を行う。
その後、レンズ2を、後方出射光の波長フィルタ3への入射角が変わるように、X軸方向に移動させながら、波長フィルタ3を通した光を受光した、受光素子6(光電変換素子)から出力される光出力モニタ信号に基づいて波長特性を測定する。
次いで、光出力モニタ信号の波長特性の測定の結果、所望の波長特性が得られる位置で、レンズ2を基板21上に溶接または半田付けで固定する。
次いで、半導体レーザ1の前方出射光が最大となるように、光ファイバ14のXYZ調整を行い、レンズ2が固定されたケース91に、溶接固定をする。
最後に、ケース91の上部に蓋92を被せてその周囲を溶接し、気密封止する。
上記したように、本実施例によれば、レンズ中心をレーザ中心に対して偏心させることにより、半導体レーザ1の後方出射光の出射方向を、光軸に対し変化させることができ、レーザ光の波長フィルタ3(エタロン)への入射角を任意の角度に調整し、所定波長に所望の波長フィルタ透過強度をあわせることができる。また第一及び第二の受光素子5、6を、光軸変換された出射光の光軸変換面に垂直な方向に並べて配置することにより、波長フィルタ3の側端面への出射光の入射が抑制できる。
これにより、従来の製造方法では、平行光にするためのレンズ固定位置の調整、所定波長に所望の波長フィルタ透過強度を合わせるための波長フィルタの調整、と両方の調整が必要であったが、本発明の製造方法においては、レンズ2の調整のみでよい。前述したように、レンズ2は、該レンズ2により収束された平行光束の平行度が、好ましくは、±2°以内となるよう調整される。
また、従来のフィルタの固定方法は、
・波長フィルタに溶接が可能であるホルダをつけ溶接で固定する方法、もしくは、
・波長フィルタにメタライズを施し、半田固定する方法
であるが、これらは、ホルダのコスト増、使用半田融点まで温度を上昇させての調整が必要であるなど組立性に課題がある。
これに対して、本発明の製造方法によれば、予め波長フィルタ3を固定しておくことができ、組立性が向上する。
また、第一の受光素子5と第二の受光素子6を、光軸変換された出射光の光軸変換面に垂直な方向に並べて配置することにより、波長フィルタ側端面への出射光の入射を抑制し、反射光の影響による光出力モニタ信号の微小な揺らぎの発生を抑制することができ、光出力及び波長モニタ特性を安定化させることができる。
図6は、本発明の第2の実施例の光送信モジュールの概略的な構造を示す図である。図6(a)は側面図であり、図6(b)は上面図である。図6において、図1と同一又は同等の構成部品には、同一の参照符号が付されている。以下、前記第1の実施例との相違点について説明する。
本実施例においては、レンズ2は、後方出射光の出射方向を光軸に対し変化させるために、レンズ中心が半導体レーザ中心に対し偏心して配置されている。図6は、基板21に対し垂直方向に光軸を変換した例である。
第一の受光素子5と第二の受光素子6は、光軸変換された出射光の光軸変換面に垂直な方向に並べて配置されている。再び図4を参照すると、図4のレンズ中心の偏心方向は、図6(a)の基板21に対して垂直な方向であり、図4のY軸方向は、図6(b)のレンズ2の端面に平行な方向である。
後方出射光を直接受光する第一の受光素子5と、波長フィルタ3を透過した光を受光する第二の受光素子6は、同一平面状になくてもよい。図6(b)に示す例では、第一の受光素子5は、第二の受光素子6よりも、レンズ2側により近く配置されている。なお、本発明は、かかる構成にのみ限定されるものでないことは勿論である。
第一の受光素子5と第二の受光素子6を、光軸変換された出射光の光軸変換面に垂直な方向に並べて配置することにより、波長フィルタ3の側端面への出射光の入射を抑制し、反射光の影響による光出力モニタ信号の微小な揺らぎの発生を抑制することができる。この結果、光出力及び波長モニタ特性を安定化させることができるだけではなく、後方出力光を直接受光する第一の受光素子の配置を自由に設定できるため、所望のモニタ強度を得ることができる。
レーザの後方出射光の出射方向を光軸に対し変化させることでレーザ光の波長フィルタ(エタロン)への入射角を任意の角度に調整することができ、所定波長に所望の波長フィルタ透過強度をあわせることができる。
これにより、波長フィルタの角度を調整する工程を削減でき、光送信モジュールの組立性を向上させ、製造コストを低減することができる。
以上、本発明を上記実施例に即して説明したが、本発明は上記実施例の構成にのみ制限されるものでなく、本発明の範囲内で当業者であればなし得るであろう各種変形、修正を含むことは勿論である。
本発明の一実施例の構成の概略を示す図であり、(a)は側面図、(b)は上面図である。 本発明においてレーザ中心に対するレンズ中心の偏心と光線の傾きを示す図である。 本発明においてレーザ中心に対するレンズ中心の偏心量と光線の光軸に対する傾き角の関係を示す図である。 本発明の一実施例の構成を説明する分解斜視図である。 比較例の構成を説明する分解斜視図である。 本発明の第2の実施例の構成の概略を示す図であり、(a)は側面図、(b)は上面図である。 特許文献3の構成の概略を示す上面図である。 光出力モニタ電流、及び波長モニタ電流を示す図である。 エタロンフィルタの透過特性の変化を説明する図である((a)〜(c)は各エタロン角度での透過特性を示す)。
符号の説明
1 半導体レーザ
2 レンズ(平行化手段)
3 波長フィルタ
5、6 受光素子(光電変換素子)
7 光アイソレータ
8 サーミスタ
10 温度調節装置
12 レンズ(光ファイバ結合用レンズ)
14 光ファイバ
21 基板
31 波長フィルタの側端面
50 保持基板
55、 56 光検出器
91 ケース
92 蓋
101 反射光

Claims (10)

  1. 前方から信号用レーザ光を出力する半導体レーザと、
    前記半導体レーザの温度を調節する温度調節手段と、
    前記半導体レーザの後方出射光を平行光に変換する平行化手段と、
    前記平行化手段からの出射光の一部を直接受光する第一の受光素子と、
    前記平行化手段からの出射光の一部を直接入射し、波長に依存して透過率が可変する波長フィルタと、
    前記波長フィルタを透過した光を受光する第二の受光素子と、
    を少なくとも有する光送信モジュールであって、
    前記半導体レーザの前記後方出射光の出射方向を光軸に対して変化させる光軸変換手段を含み、
    前記第一の受光素子と前記第二の受光素子とは、前記光軸と前記変化した後方出射光の出射方向とによって規定される面(「光軸変換面」という)に対して垂直な方向に沿って互いに異なる位置に並べて配置されている、ことを特徴とする光送信モジュール。
  2. 前記出射光平行化手段は、レンズからなる、こと特徴とする請求項1に記載の光送信モジュール。
  3. 前記平行光の平行度が±2°以内である、ことを特徴とする請求項1又は2に記載の光送信モジュール。
  4. 前記光軸変換手段は、光軸に対し、レンズ中心を偏心させる、ことを特徴とする請求項1乃至3に記載の光送信モジュール。
  5. 半導体レーザからの出射光の光軸をZ軸とするX−Y−Z座標系を用いるものとして、前記光軸から、X軸方向に所定量偏心して配置されたレンズを備え、
    前記レンズは、前記半導体レーザからの出射光を受け、前記光軸から、前記レンズの偏心量に応じた所定角度の方向の出射光を出力し、
    前記レンズの端面の一部と入力端が対向配置された第一の受光素子と、
    前記レンズの端面の別の一部に入力端が対向配置された波長フィルタと、
    前記波長フィルタの出力端と対向配置された第二の受光素子と、
    を備え、前記第一の受光素子と前記第二の受光素子とは、前記光軸のZ軸と前記レンズの偏心方向であるX軸とが規定するX−Z面に垂直なY軸方向に沿ってY座標の値が互いに異なる位置にそれぞれ配置されている、ことを特徴とする光送信モジュール。
  6. 前記レンズに入射される前記半導体レーザからの出射光は、前方から信号光を出射する前記半導体レーザの後方出射光であり、
    前記半導体レーザ、前記レンズ、前記波長フィルタが載置される基板面に対して、前記光軸から水平方向に沿って、前記レンズの中心を所定量移動し、
    前記波長フィルタの高さは前記レンズよりも低く、
    前記第二の受光素子は、前記基板上方に、前記波長フィルタに対応する高さに配設され、
    前記第一の受光素子は、前記第二の受光素子の上方に配設され、前記レンズからの出射光を直接受光する、ことを特徴とする請求項5記載の光送信モジュール。
  7. 前記レンズに入射される前記半導体レーザからの出射光は、前方から信号光を出射する前記半導体レーザの後方出射光であり、
    前記半導体レーザ、前記レンズ、前記波長フィルタが載置される基板面に対して、前記光軸から、垂直方向に沿って前記レンズの中心を所定量移動し、前記第一の受光素子と前記第二の受光素子とは、前記光軸と垂直な方向に沿って互いに異なる位置にそれぞれ配置されている、ことを特徴とする請求項5記載の光送信モジュール。
  8. (a)前方から信号用レーザ光を出力する半導体レーザを固定する工程と、
    (b)波長に依存して透過率が変化する波長フィルタを固定する工程と、
    (c)前記半導体レーザの後方出射光の一部を直接受光する第一の受光素子と、前記波長フィルタを透過した光を受光する第二の受光素子を取り付けた部材を固定する工程と、
    (d)前記後方出射光を平行光にし、出射方向を光軸に対し変化させる光軸変換を施す工程と、
    (e)前記半導体レーザの前方からの信号用レーザ光を入射して外部に送出する光ファイバを固定する工程と、
    を含む、ことを特徴とする光送信モジュールの製造方法。
  9. 前記(c)の工程では、前記第一及び第二の受光素子を、前記後方出射光の光軸変換方向に垂直な方向に並べて配置する、ことを特徴とする請求項8に記載の光送信モジュールの製造方法。
  10. 前記(d)の工程では、光軸に対しレンズ中心を偏心させることで、前記波長フィルタへのレーザ光の入射角が変わるように光軸を変換させながら、前記波長フィルタを透過した光を受光した前記第一の受光素子及び第二の受光素子のいずれか又は両方から出力されるモニタ電流に基づき波長特性を測定し、
    所望の波長特性が得られる位置でレンズを固定する、ことを特徴とする請求項8又は9に記載の光送信モジュールの製造方法。
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KR101124169B1 (ko) 2010-02-16 2012-03-27 주식회사 포벨 파장 안정화 장치 및 이를 이용한 레이저 모듈

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