JP2002184443A - 燃料電池システム - Google Patents

燃料電池システム

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JP2002184443A
JP2002184443A JP2000382417A JP2000382417A JP2002184443A JP 2002184443 A JP2002184443 A JP 2002184443A JP 2000382417 A JP2000382417 A JP 2000382417A JP 2000382417 A JP2000382417 A JP 2000382417A JP 2002184443 A JP2002184443 A JP 2002184443A
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JP2000382417A
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Toshiyuki Kawai
利幸 河合
Tomohiro Saito
齋藤  友宏
Kunio Okamoto
邦夫 岡本
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Denso Corp
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 そのときどきの水素供給量における最大限の
発電電力が得られ、さらに、燃料電池を構成する各セル
の電圧特性がばらついた場合でも電圧低下による過放電
を防止できる燃料電池システムを提供する。 【解決手段】 電圧調整手段24により、燃料電池10
を構成するセル10aの出力電圧が所定水素供給量にお
いて燃料電池10の発電量が最大となる目標電圧VBo
となるように電圧制御を行う。燃料電池10を構成して
いるセル10aの出力電圧にばらつきがある場合には、
セル10aの出力電圧が、目標電圧VBoに平均セル電
圧VBaと最低値である最低セル電圧VBmとの電圧差
ΔVを加えた修正目標電圧VBo′となるように電圧制
御を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水素と酸素との化
学反応により電気エネルギー発生させる燃料電池からな
る燃料電池システムに関するもので、車両、船舶及びポ
ータブル発電器等の移動体に適用して有効である。
【0002】
【従来の技術】従来より、水素と酸素(空気)との電気
化学反応を利用して発電を行い、負荷に電力を供給する
燃料電池システムが知られている。例えば、電気自動車
に搭載される燃料電池システムでは、車両の走行パター
ン応じて燃料電池の発電電力を変更させる必要がある。
具体的には、燃料電池システムの制御装置により、車両
走行に必要な電力を発電するために必要な水素量および
酸素量を算出し、燃料電池に供給されるガス流量が必要
流量になるように、水素供給装置および空気供給装置に
指令が出力され、流量制御が行わる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、流量制御を
行っても燃料電池に供給されるガス流量が必要な流量に
至るまでに数秒程度の遅れがあるため、燃料電池の出力
が走行必要電力に至るまでに若干の遅れが生じる。一
方、現状の燃料電池システムでは、燃料電池の発電量が
そのときどきの水素供給量に対して最大限の発電量とな
るように制御は行われていない。
【0004】また、燃料電池は構成単位であるセルが複
数積層されたスタック構造となっており、電気化学反応
で発生した水分の凝縮による有効電極面積の減少等によ
り各セルに均等に水素が供給されなくなることがある。
各セルは電気的に直列接続されており各セルには同じ電
流が流れるため、セル間で電圧分布が生じると最も電圧
が低いセルが0V以下まで到達して過放電することがあ
る。過放電の状態で大きな電流を流し続けると、セルを
構成している電解質膜が破損するという問題がある。
【0005】本発明は、上記問題点に鑑み、そのときど
きの水素供給量における最大限の発電電力が得られる燃
料電池システムを提供することを第1の目的とし、さら
に、燃料電池を構成する各セルの電圧特性がばらついた
場合でも、電圧低下による過放電を防止できる燃料電池
システムを提供することを第2の目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1に記載の発明では、水素と酸素の供給によ
り電力を発生する燃料電池(10)を備え、負荷(2
0)に電力を供給するとともに前記負荷(20)の要求
電力量に応じて燃料電池(10)に対する水素供給量を
変更する燃料電池システムであって、燃料電池(10)
の出力電圧を制御する電圧調整手段(24)と、電圧調
整手段(24)により燃料電池(10)を構成するセル
(10a)の出力電圧が所定セル電圧となるように電圧
制御を行う制御手段(30)とを備えることを特徴とし
ている。
【0007】燃料電池(10)では、供給される水素量
に関わらず、そのときどきの水素量に対する発電電力が
最大となるように発電電力を制御したときに、燃料電池
(10)の電圧は所定値(VBo)となる。このため、
請求項1のように、燃料電池(10)の出力電圧を定電
圧制御を行うという簡単な手法で、そのときどきの水素
供給量における燃料電池(10)の発電電力を最大限に
することが可能となる。
【0008】燃料電池(10)を構成するセル間で出力
電圧にばらつきがなければ、所定セル電圧は、請求項2
に記載の発明のように、所定水素供給量において前記燃
料電池(10)の発電量が最大となる目標電圧(VB
o)とすることができる。
【0009】また、請求項3に記載の発明では、燃料電
池(10)を構成しているすべてのセル(10a)ある
いは燃料電池(10)を構成しているセル(10a)の
うち選択された複数個のセルの出力電圧を検出する電圧
検出手段(17)を備え、所定セル電圧は、目標電圧
(VBo)に電圧検出手段(17)により検出したセル
出力電圧の平均値である平均セル電圧(VBa)と最低
値である最低セル電圧(VBm)との電圧差(ΔV)を
加えた修正目標電圧(VBo′)であることを特徴とし
ている。
【0010】これにより、燃料電池(10)を構成する
セル間で出力電圧のばらつきがある場合には、電圧が低
下したセル(10a)の過放電を防止することができ
る。
【0011】また、請求項4に記載の発明では、燃料電
池(10)の出力電流を検出する電流検出手段(18)
と、燃料電池(10)と並行に接続された2次電池(2
2)と、2次電池(22)が供給することができる供給
可能電力を検出する充電量検出手段(23)とを備え、
修正目標電圧と電流検出手段(18)により検出した出
力電流とに基づいて、現在の水素供給量における燃料電
池の発電可能電力量を算出し、負荷(20)の要求電力
量(Po)が発電可能電力量を超える場合には、負荷
(20)の要求電力量(Po)に対して発電可能電力量
で不足する電力量を2次電池負担電力(Pbatt)と
して2次電池(22)から負荷(30)に供給するよう
に構成されており、2次電池負担電力(Pbatt)が
充電量検出手段(23)で検出した2次電池(22)の
供給可能電力より大きい場合には、要求電力量(Po)
を発電可能電力量に供給可能電力量を加えた値に修正す
ることを特徴としている。
【0012】このように、2次電池負担電力(Pbat
t)が2次電池(22)の供給可能電力より大きい場合
には走行目標電力(Po)を修正することにより、2次
電池(22)の保護を図ることができる。
【0013】なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述
する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すも
のである。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明を適用した実施形態
を図1〜図6に基づいて説明する。本実施形態は、本発
明の燃料電池システムを電気自動車に適用したものであ
る。
【0015】図1は、本実施形態の燃料電池システムの
全体構成を示している。図1に示すように、本実施形態
の燃料電池システムには、燃料電池(FCスタック)1
0、2次電池22、DC/DCコンバータ(電圧調整手
段)24、制御部(ECU)30等が設けられ、車両走
行用モータ(負荷)20に電力供給するように構成され
ている。
【0016】FCスタック10は、固体高分子電解質型
の燃料電池であり、電解質膜が一対の電極で挟まれたセ
ルが多数積層されたスタック構造となっている。FCス
タック10の負極側には水素供給部11より水素供給通
路12を介して水素が供給され、正極側には空気供給部
14より空気供給通路15を介して空気(酸素)が供給
されるように構成されている。FCスタック10では、
以下の水素と酸素の電気化学反応が起こり電気エネルギ
が発生する。 (負極側)H2→2H++2e- (正極側)2H++1/2O2 +2e-→H2O 水素供給通路12にはFCスタック10に供給される水
素量Hを検出する水素流量検出装置13が設けられてお
り、空気供給通路15にはFCスタック10に供給され
る空気量Oを検出する空気流量検出装置16が設けられ
ている。水素流量検出装置15および空気流量検出装置
16は、それぞれのセンサ信号を制御部30に出力す
る。
【0017】図2はFCスタック10の拡大概略図を示
している。図2に示すようにFCスタック10を構成す
る各セル10aは電気的に直列接続されている。FCス
タック10には、FCスタック10を構成するセル10
aの出力電圧値VBを検出する電圧センサ(電圧検出手
段)17と出力電流値IBを検出する電流センサ(電流
検出手段)18が設けられている。電圧センサ17は、
FCスタック10を構成する各セル10aの電圧VB1
〜VBnを検出できるように構成されている。電圧セン
サ17および電流センサ18は、それぞれのセンサ信号
を制御部30に出力する。制御部30では、セル電圧V
1〜VBnの平均値である平均セル電圧VBaおよび
セル電圧VB1〜VBnの最低値である最低セル電圧V
Bmが求められる。
【0018】ここで、図3に基づいてFCスタック10
における水素供給量と出力特性との関係について説明す
る。図3(a)はFCスタック10に対する水素供給量
を一定にした場合の電流−電圧特性IV1〜IV4を示
しており、図3(b)はFCスタック10に対する水素
供給量を一定にした場合の電力−電流特性IP1〜IP
3を示している。IV1とIP1、IV2とIP2、I
V3とIP3はそれぞれ同じ水素供給量となっている。
なお、図3(a)中の曲線はFCスタック10の出力電
力が等しくなる等電力曲線である。図3(a)中の電流
−電圧特性IV1〜IV4を延長した見かけ上の開放電
圧を理論開放電圧Voとする。
【0019】図3(a)に示すように水素供給量が一定
の場合には、電流−電圧特性IV1〜IV4は直線状と
なる。また、図3(b)に示すように水素供給量が一定
の場合には、電力−電流特性IP1〜IP3は放物線状
となる。従って、ある定められた水素流量に対して電力
特性がピークとなるように、すなわち発電量が最大にな
るように制御を行うのが最も発電効率がいいことが分か
る。
【0020】図3(a)および図3(b)より、電流−
電圧特性IV1〜IV4がピークとなるのは、電流−電
圧特性IV1〜IV4が等電力曲線と接しているときで
あり、そのときの電圧値はいずれの水素流量でもほぼ一
定値(VBo)となる。従って、FCスタック10を構
成する各セル10aの平均電圧VBaを目標電圧VBo
に保つように電圧制御すれば、常にそのときどきの水素
流量における最大効率で発電させることが可能となる。
【0021】目標電圧VBoは予め設定しておく。目標
電圧VBoは燃料電池の種類等によって可変する値であ
り、目標電圧VBo=理論開放電圧Vo/2で得られ
る。本実施形態では目標電圧VBo=0.7Vと設定す
る。
【0022】図4は、FCスタック10に対する水素供
給量を一定にしたときの電流−電圧特性のばらつきを示
している。IV10はFCスタック全体のセル10aの
平均電圧におけるセル電流−電圧特性を示し、IV1
0′は最も電圧が低いセル10aにおける電流−電圧特
性を示している。同様に、IV20およびIV20′は
水素量がより多い場合の電流−電圧特性のばらつきを示
している。
【0023】図4に示すように、FCスタック10を構
成する各セル10aに対して均等に水素が供給されない
等の理由により、水素供給量が一定であってもセル間で
出力電圧がばらつく場合がある。このような場合、各セ
ル10aは電気的に直列接続されているため、最低セル
電圧VBm1、VBm2が0V以下となった場合には過
放電を生じるおそれがある。
【0024】これを防止するために、本実施形態では最
低セル電圧VBm1、VBm2が目標電圧VBoとなる
ように電圧制御を行う。このとき、例えばIV10では
平均セル電圧VBa1は目標電圧VBoからΔV1(=
VBa1−VBm1)だけシフトしている。従って、セ
ルの過放電を防止するためには、各セル10aの平均電
圧VBaが、修正後の修正目標電圧VBo′=VBo+
ΔV1となるように電圧制御すればいいことがわかる。
【0025】FCスタック10にて発生した直流電力
は、インバータ21で交流電流に変換され走行用モータ
20に供給される。これにより、モータ20は車輪駆動
力を発生させ車両を走行させる。また、本実施形態の燃
料電池システムでは、2次電池(バッテリ)22がFC
スタック10と電気的に並列接続されており、FCスタ
ック10とともに2次電池22からもモータ20に電力
を供給するように構成されている。2次電池22として
は、例えば一般的な鉛蓄電池を用いることができる。2
次電池22には、2次電池22の充電量(SOC)を検
出するSOCセンサ23が設けられており、制御部30
にSOC信号を出力する。
【0026】FCスタック10と2次電池22とを並列
に接続してモータ20に電力供給する場合、両者の電位
を等しくする必要がある。そこで、本実施形態では2次
電池22側に電圧変換を行うDC/DCコンバータ24
を設け、FCスタック10と2次電池22の電圧が同じ
になるように、DC/DCコンバータ24にて電圧変換
を行っている。このような構成により、FCスタック1
0と2次電池22とで、モータ20への電力供給分担を
行うことができる。
【0027】本実施形態の燃料電池システムでは、車両
走行に必要となる走行目標電力Poに対してFCスタッ
ク10からの電力で不足する場合には、2次電池22よ
り不足分の電力が供給(放電)される。また、走行目標
電力Poに対してFCスタック10からの電力が余剰す
る場合には、2次電池22に余剰分の電力が蓄積(充
電)される。
【0028】本実施形態の燃料電池システムには、各種
制御を行う制御部30が設けられている。制御部30に
は、FCスタック10への水素供給量および空気供給
量、FCスタック10の出力電圧VBおよび出力電流I
B、SOC信号、アクセル開度、車速等が入力され、水
素供給部11、空気供給部14、インバータ21、DC
/DCコンバータ24に制御信号を出力するように構成
されている。
【0029】以下、本第1実施形態の燃料電池システム
の作動を図5、図6に基づいて説明する。図5はFCス
タック10の電圧−電流特性を示す特性図であり、図6
は制御部30が行う制御手順を示すフローチャートであ
る。
【0030】まず、アクセル開度、車速等の信号と車重
等の車両諸元に基づいて走行に必要となる走行目標電力
Poを算出する(ステップS10)。本実施形態では、
走行目標電力Poを例えば160W/セルとする。
【0031】次に、電圧センサ17および電流センサ1
8により、FCスタック10の現在の出力電圧VBおよ
び出力電流IBを検出する(ステップS11)。このと
き、FCスタック10を構成するセル10aの平均セル
電圧VBaと最低セル電圧VBmが求められる。
【0032】次に、FCスタック10の現在の出力電圧
VBおよび出力電流IBから、現在の水素流量でFCス
タック10が発電可能な最大電力Pmaxを算出する
(ステップS12)。具体的には、図5において平均セ
ル電圧VBaおよび電流IBが電流−電圧特性IV上に
存在するとすれば、電流−電圧特性IVが目標電圧VB
oに到達したときの電力値がFCスタック10の発電可
能電力Pmaxとなる。
【0033】次に、平均セル電圧VBaと最低セル電圧
VBmとの電圧差ΔVを、ΔV=VBa−VBmで算出
する(ステップS13)。本実施形態では、最低セル電
圧VBmが目標電圧VBoとなるように電圧制御が行わ
れる。従って、後述のステップS21では、平均セル電
圧VBaが目標電圧VBoにΔVを加えた修正目標電圧
VBo′になるように電圧制御が行われる。このとき、
FCスタック10の発電可能電力は、電圧VBoにおけ
る発電可能電力Pmaxから電圧VBo′における発電
可能電力Pmax′となる。
【0034】なお、図4に示すように平均セル電圧VB
aと最低セル電圧VBmとの差ΔVは電流値によって異
なる。従って、ΔVは最低セル電圧VBmが目標電圧V
Boであるときの平均セル電圧VBaと最低セル電圧V
Bmとの電圧差であることが望ましいが、必ずしも最低
セル電圧VBmが目標電圧VBoとなっていない場合も
ある。しかし、本実施形態の制御を繰り返し行うことに
より、最低セル電圧VBmが目標電圧VBoに近づいて
いくため、ΔVも最低セル電圧VBmが目標電圧VBo
であるときの平均セル電圧VBaと最低セル電圧VBm
との電圧差に近づいていくこととなる。
【0035】次に、以下のステップS14〜ステップ1
7で、FCスタック10の出力電力が、修正目標電圧V
Bo′において走行目標電力Poとなるように水素流量
制御が行われる。
【0036】まず、FCスタック10が走行目標電力P
oを出力するために必要となる電流IBの増減分ΔIB
を算出する(ステップS14)。具体的には、FCスタ
ック10の発電電力を、修正目標電圧VBo′における
発電可能電力Pmax′から走行目標電力Poまで推移
させるために必要となる電流IBの増減分ΔIBを、Δ
IB=(Po−Pmax′)/(VBo+ΔV)で算出
する。
【0037】次に、電流ΔIBに対応する水素供給量の
増減分ΔHおよび空気供給量(酸素量)の増減分ΔOを
算出する(ステップS15)。FCスタック10から取
り出すことのできる電流は水素供給量に比例しているの
で、ΔIBから電気化学的に変換することで求めること
ができる。
【0038】ここで、電流ΔIBを出力するために必要
な水素量ΔH(モル/秒)および酸素量ΔO(モル/
秒)の算出について説明する。FCスタック10を構成
する各セル10aでは、以下の電気化学反応が起こり電
流が発生する。 (負極側)H2→2H++2e- (正極側)2H++1/2O2 +2e-→H2O そして、FCスタック10の各セルでは、水素1モル/
秒および酸素0.5モル/秒から取り出せる電流は2×
96500Aであり、これにセルの積層数を乗じた値が
FCスタック10全体から取り出せる電流である。従っ
て、目標電流値ΔIBを出力するために必要な水素量Δ
H(モル/秒)および酸素量ΔO(モル/秒)は、以下
の数式から求めることができる。但し、λH2:水素過剰
率、λO2:酸素過剰率とする。
【0039】必要水素量ΔHは、2×96500×(Δ
H/λH2)=ΔIBとなり、従ってΔH=(ΔIB×λ
H2)/(2×96500)となる。また、必要酸素量Δ
Oは、2×96500×2×(ΔO/λO2)=ΔIBと
なり、従ってΔO=(ΔIB×λO2)/(4×9650
0)となる。
【0040】次に、現在の水素供給量Hおよび空気供給
量Oを検出し、これらに増減分ΔH、ΔOを加算するこ
とにより、目標水素供給量H′および目標空気供給量
O′を、H′=H+ΔHおよびO′=O+ΔOで算出す
る(ステップS16)。
【0041】次に、FCスタック10に対する水素供給
量が目標水素量H′となるように水素供給部11の流量
制御を行う(ステップS17)。同様に、FCスタック
10に対する空気供給量が目標空気量O′となるように
空気供給部14の流量制御を行う。
【0042】以上のステップS14〜ステップ17で、
FCスタック10の出力電力が、修正目標電圧VBo′
において走行目標電力Poとなるように水素流量制御が
行われるが、実際に水素流量が増加してFCスタック1
0の出力が変動するまでに若干遅れがある。そこで、以
下のステップS18〜ステップS22で、現在の水素供
給量においてFCスタック10の発電量が最大となるよ
うに電力分配制御が行われる。
【0043】まず、2次電池22で負担する負担電力P
battを、Pbatt=Po−Pmax′で算出する
(ステップS18)。走行目標電力Poに対して現在の
水素流量におけるFCスタック10の発電可能電力Pm
ax′で不足する場合は、2次電池22より不足分の電
力が供給され、走行目標電力Poに対して発電可能電力
Pmax′で余剰する場合は、2次電池22に余剰分の
電力が充電される。
【0044】次に、SOCセンサ23にて2次電池22
の充電量(SOC)を検出し、2次電池22の供給可能
電力(充電量)で2次電池負担電力Pbattを負担で
きるか否かを判定する(ステップS19)。すなわち、
予め設定されているSOCと負担可能電力マップから判
定する。
【0045】この結果、2次電池22の充電量で2次電
池負担電力Pbattを負担できない場合には、走行目
標電力Poを、FCスタック10の発電可能電力Pma
x′に2次電池22で負担できる電力を加えた電力に修
正する(ステップS20)。修正後の走行目標電力P
o′は、Po′=Pmax′+Pbattで得られる。
【0046】次に、電力分配制御を行う(ステップS2
1)。FCスタック10側はPmax′で発電し、2次
電池22側は2次電池負担電力Pbattを出力するよ
うにDC/DCコンバータ24にて電力分配制御が行わ
れる。このとき、FCスタック10の平均セル電圧VB
aは、修正目標電圧VBo′となるように電圧制御され
る。
【0047】次に、走行モータ20を駆動するインバー
タ21が走行目標電力Po′で駆動するようにインバー
タ制御を行う(ステップS22)。
【0048】以下、上記ステップS10〜S22が繰り
返し行われる。
【0049】このように本実施形態の燃料電池システム
によれば、水素供給量に対して電圧が低下したセル10
aの過放電を防止し、かつ、供給された水素量に対する
FCスタック10の発電効率を最大限にコントロールし
ながら2次電池22とFCスタック10の電力分配制御
を行うことが可能となる。
【0050】また、2次電池負担電力Pbattが2次
電池22の供給可能電力より大きい場合には、走行目標
電力Poを修正することにより、2次電池22の保護を
図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】上記実施形態の燃料電池システムの全体構成を
示す概念図である。
【図2】図1の燃料電池システムのFCスタック10の
拡大概念図である。
【図3】FCスタックを構成するセルの出力電圧、出力
電流、出力電力の関係を示す特性図である。
【図4】FCスタックを構成するセルの出力電圧、出力
電流、出力電力の関係を示す特性図である。
【図5】FCスタックを構成するセルの出力電圧、出力
電流、出力電力の関係を示す特性図である。
【図6】上記実施形態の燃料電池システムの制御手順を
示すフローチャートである。
【符号の説明】
10…FCスタック(燃料電池)、17…電圧センサ
(セル電圧検出手段)、20…走行用モータ(負荷)、
21…インバータ、22…2次電池、23…SOCセン
サ、24…DC/DCコンバータ(電圧調整手段)、3
0…制御部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岡本 邦夫 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内 Fターム(参考) 5H027 AA06 BA01 DD03 KK51 KK54 MM09 MM26

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水素と酸素の供給により電力を発生する
    燃料電池(10)を備え、負荷(20)に電力を供給す
    るとともに前記負荷(20)の要求電力量に応じて前記
    燃料電池(10)に対する水素供給量を変更する燃料電
    池システムであって、 前記燃料電池(10)の出力電圧を制御する電圧調整手
    段(24)と、 前記電圧調整手段(24)により前記燃料電池(10)
    を構成するセル(10a)の出力電圧が所定セル電圧と
    なるように電圧制御を行う制御手段(30)とを備える
    ことを特徴とする燃料電池システム。
  2. 【請求項2】 前記所定セル電圧は、所定水素供給量に
    おいて前記燃料電池(10)の発電量が最大となる目標
    電圧(VBo)であることを特徴とする請求項1に記載
    の燃料電池システム。
  3. 【請求項3】 前記燃料電池(10)を構成しているす
    べてのセル(10a)あるいは前記燃料電池(10)を
    構成しているセル(10a)のうち選択された複数個の
    セルの出力電圧を検出する電圧検出手段(17)を備
    え、 前記所定セル電圧は、前記目標電圧(VBo)に前記電
    圧検出手段(17)により検出した前記セル出力電圧の
    平均値である平均セル電圧(VBa)と最低値である最
    低セル電圧(VBm)との電圧差(ΔV)を加えた修正
    目標電圧(VBo′)であることを特徴とする請求項1
    に記載の燃料電池システム。
  4. 【請求項4】 前記燃料電池(10)の出力電流を検出
    する電流検出手段(18)と、前記燃料電池(10)と
    並行に接続された2次電池(22)と、前記2次電池
    (22)が供給することができる供給可能電力を検出す
    る充電量検出手段(23)とを備え、 前記修正目標電圧(VBo′)と前記電流検出手段(1
    8)にて検出した出力電流(IB)とに基づいて、現在
    の水素供給量における前記燃料電池の発電可能電力量
    (Pmax′)を算出し、 前記負荷(20)の要求電力量(Po)が前記発電可能
    電力量を超える場合には、前記負荷(20)の要求電力
    量(Po)に対して前記発電可能電力量で不足する電力
    量を2次電池負担電力(Pbatt)として前記2次電
    池(22)から前記負荷(30)に供給するように構成
    されており、 前記2次電池負担電力(Pbatt)が前記充電量検出
    手段(23)で検出した前記2次電池(22)の供給可
    能電力より大きい場合には、前記要求電力量(Po)を
    前記発電可能電力量に前記供給可能電力量を加えた値に
    修正することを特徴とする請求項3に記載の燃料電池シ
    ステム。
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