JP2002181836A - 自動分析装置 - Google Patents

自動分析装置

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JP2002181836A JP2000377831A JP2000377831A JP2002181836A JP 2002181836 A JP2002181836 A JP 2002181836A JP 2000377831 A JP2000377831 A JP 2000377831A JP 2000377831 A JP2000377831 A JP 2000377831A JP 2002181836 A JP2002181836 A JP 2002181836A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 サンプル設定量を異常吸引状態を検知可能な
吸引量に設定することができ、もって確実に吸引状態の
モニタが可能となりエラー検出も確実な自動分析装置を
提供する。 【解決手段】 吸引吐出ノズル5にてサンプルカップ3
よりサンプルが吸引される際に、吸引異常を検出するた
めに圧力検出手段20の制御装置21にサンプル量テー
ブル24を持たせる。測定項目に応じてそれぞれに適切
な吸引量を規定して、詰まり、空吸い、正常などの吸引
状態のモニタ検出を確実に行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、サンプル吸引にお
ける吸引状態を把握可能な自動分析装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の技術による自動分析装置において
は吸引吐出装置が備わり、たとえば患者等から採取した
サンプル(試料)を吸引吐出するサンプリング装置が知
られている。この自動分析装置におけるサンプリング装
置には、吸引吐出の際に重要な流路内の圧力をモニタし
て、流路内の「詰まり」、「空吸い」、「正常」などの
吸引状態を判別する技術がある。
【0003】図7に示されるように、圧力検出手段30
と、制御装置43と、制御装置43から出力される指令
信号により動作するポンプ駆動手段44および吸引吐出
ノズル駆動手段45とが設けられている。圧力検出手段
30は、シリンダ36内の水圧を検出するものであり、
図7に示すように、たとえば開閉弁40とシリンジポン
プ31とを連結するパイプに設けた第2の開閉弁30A
と、水を充満していると共に第2の開閉弁30Aと水圧
計30Bとを連結するパイプ30Cと、パイプ30C内
の水を介してシリンダ36内の圧力を検出し、検出した
圧力値をディジタル信号に変換してこれを出力する水圧
計30Bとを少なくとも具備し、第2の開閉弁30Aを
駆動してシリンジポンプ31内の圧力を水圧計30Bに
より検出することができるように構成されている。
【0004】制御装置43は、水圧計30Bより出力さ
れるディジタル信号に基づき、予め記憶している図6に
示すような圧力−粘度データに照らして吸引吐出ノズル
35における吸引状態を判別し、吸引物の粘性を判断す
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら従来の技
術においては、サンプル(試料)の粘度が非常に大きい
場合には、シリンジポンプの所定の吸引力によって吸引
吐出ノズル内に所定量以下のサンプルしか吸引されなく
なる。
【0006】そのため、前記サンプリング装置は手順ど
おりに動作していながら、実は反応管内に所定量のサン
プルが吐出されていないことになり、その結果、自動化
学分析装置による分析データは極めて不正確になってし
まう。
【0007】また、反応管内に所定量のサンプルが吐出
されない事態は、サンプルの粘度に関わらずに、吸引吐
出ノズル内が詰まっている場合や、サンプルカップ内が
空になっている場合にも起こり得る。こうした事態に気
付かずに自動化学分析装置を走査して得られた分析デー
タを診断情報として用いるには不適当であった。
【0008】さらに、検査のためのサンプル量の微量
化、あるいは、小児サンプル検査のため、吸引するサン
プル量が微量な場合、上記の方法により吸引吐出ノズル
内の状態を検出するための十分な圧力差を得ることがで
きず(圧力変化が小さいので)、“つまり”“正常吸
引”“空吸い”等の吸引状態を正確に判別することがで
きなかった。
【0009】本発明は、サンプル設定量を異常吸引状態
を検知可能な吸引量に設定することができ、もって確実
に吸引状態のモニタが可能となりエラー検出も確実な自
動分析装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に請求項1に記載の本発明においては、サンプルを収容
するサンプル収容手段と、サンプルと試薬を反応させる
反応容器と、前記サンプル収容手段からサンプルを吸引
し、吸引したサンプルを前記反応容器へ吐出する吸引吐
出手段と、前記反応容器内のサンプルと試薬との反応を
測定する測定手段と、測定項目毎に前記吸引手段による
吸引量を設定可能な吸引量設定手段とを有し、前記吸引
量設定手段は、吸引量として、前記測定に必要なサンプ
ル量よりも多い量を設定することを特徴とする自動分析
装置をもって解決手段とする。
【0011】また、請求項2に記載の本発明によれば、
サンプルを収容するサンプル収容手段と、サンプルと試
薬を反応させる反応容器と、前記サンプル収容手段から
サンプルを吸引し、吸引したサンプルを前記反応容器へ
吐出する吸引吐出手段と、前記反応容器内のサンプルと
試薬との反応を測定する測定手段と、測定項目毎に前記
吸引手段による吸引量を設定可能な吸引量設定手段と、
前記吸引吐出手段による吸引による圧力変化を検出する
検出手段と、前記検出手段による検出結果に基づいて吸
引状態を検知する検知手段とを有し、前記吸引量設定手
段は、吸引量として、前記検知手段が吸引状態を検知可
能な量に設定することを特徴とする自動分析装置をもっ
て解決手段とする。
【0012】また、請求項3に記載の本発明によれば、
サンプルを収容するサンプル収容手段と、サンプルと試
薬を反応させる反応容器と、前記サンプル収容手段から
サンプルを吸引し、吸引したサンプルを前記反応容器へ
吐出する吸引吐出手段と、前記反応容器内のサンプルと
試薬との反応を測定する測定手段と、前記吸引吐出手段
による吸引及び吐出による圧力変化を検出する検出手段
と、前記検出手段による検出結果に基づいて吸引状態を
検知する検知手段と、を有することを特徴とする自動分
析装置をもって解決手段とする。
【0013】
【発明の実施の形態】自動分析装置における吸引吐出装
置のうち、患者等から採取したサンプルを吸引吐出する
サンプリング装置について、本発明の実施の形態を適用
した場合を一例にして説明する。
【0014】自動分析装置におけるサンプリング装置は
図5に示すように、ポンプたとえばシリンダ6およびプ
ランジャ7を有する注射器型のシリンジポンプ1と、水
を収容する容器2と、患者等から採取したサンプル(試
料)を収容するサンプルカップ3と、酵素反応等の生化
学反応をおこなう反応管4と、一端を前記容器2内の水
中に没する第1のパイプ8と、一端に吸引吐出ノズル5
を装着して、この吸引吐出ノズル5をサンプルカップ3
と反応管4とに移動させることができると共に、サンプ
ルカップ3内および反応管4内それぞれに吸引吐出ノズ
ル5を挿入することができるようになっている第2のパ
イプ9と、第1のパイプ8を介してシリンジポンプ1内
に水を吸引し、また、シリンジポンプ1内より第2のパ
イプ9へと水を送り込むように開閉する開閉弁10とを
備る。
【0015】また、吸引吐出ノズル5よりサンプルカッ
プ3内のサンプルを吸引する前の吸引初期状態において
は、第1のパイプ8、第2のパイプ9および吸引吐出ノ
ズル5の先端まで水が充填されている。そして、サンプ
リング装置は次のように動作する。吸引吐出ノズル5が
サンプルカップ3上に移動し始めると開閉弁10を操作
して、第1のパイプ8とシリンジポンプ1との間を流通
状態にすると共に第2のパイプ9とシリンジポンプ1と
の間を閉鎖状態にしておき、プランジャ7を引くことに
より第1のパイプ8を介してシリンジ6内に容器2内の
水を所定量吸引する。このとき吸引吐出ノズル5はサン
プルカップ3上にある。
【0016】次いで、再び開閉弁10を操作して、第1
のパイプ8とシリンジポンプ1との間を閉鎖状態にする
と共に第2のパイプ9とシリンジポンプ1との間を流通
状態にしておき、水とサンプルとの混合を防止するため
に、プランジャ7を更に引いて吸引吐出ノズル5の先端
内に一定量の空気を吸引する。
【0017】この後、吸引吐出ノズル5の先端内に空気
を保持したまま吸引吐出ノズル5を下降させて、図4A
に示すように、サンプルカップ3内のサンプル中にその
先端を没入させる。そして、プランジャ7を引くことに
より、吸引吐出ノズル5の先端内に所定量のサンプルを
吸引した後、図4Bに示すように、吸引吐出ノズル5を
上昇させてサンプルカップ3の上方に位置させる。
【0018】次いで、吸引吐出ノズル5を軌跡12のよ
うに移動して、図4Cに示すように、反応管4内に挿入
し、プランジャ7を押圧することにより吸引吐出ノズル
5の先端内に保持するサンプルを反応管4内に吐出する
と共に、吸引吐出ノズル5内のサンプルを完全に反応管
4内に分注する為に一定量の水をも吐出する。サンプル
及び水を吐出後、吸引吐出ノズル5を反応管4より上昇
させ、次に吸引吐出ノズル5を図5の軌跡12上を移動
させ、図示しない洗浄用控内にて吸引吐出ノズル5の内
外面を洗浄水で洗浄して初期状態に戻る。
【0019】しかしながら、一般に、サンプルは、その
種類や被検者の健康状態によって、その粘性は様々であ
る。前記スプリング装置の動作において、吸引吐出ノズ
ル5によりサンプルを吸引する際、シリンジポンプ1の
吸引力により吸引吐出ノズル5内に所定量のサンプルが
吸引される程度のサンプル粘性であれば問題ない。とこ
ろが実際のサンプルの粘性は様々であるので図1に示す
構成によりサンプル毎に適切な吸引量を設定している。
【0020】たとえば、実際のサンプル量がサンプル量
テーブル24に示されるT−CHOのように2μlの場
合、「詰まり」を検知するに十分な量が無い場合には、
「詰まり」を検知するのに十分である4μlのサンプル
量を吸引するようなテーブルを持っている。
【0021】T−CHOは正常範囲が130から180
程度であり、「空吸い」をした場合にはほとんど0付近
になることから、「空吸い」を検知する必要が無いため
4μl吸引するように図1のサンプル量データテーブル
に入力して設定する。
【0022】また、TPは4μlであり、「詰まり」は
検知できる。「空吸い」は検知できないが、この物質も
血清中の濃度は0付近になることが無いことから、「空
吸い」を検知する必要が無いため、4μl吸引するよう
テーブルにセットする。CRPはサンプル量が2μlで
あり、血清中の濃度は0付近であるため、0付近のデー
タが出た場合、本当に0なのか「空吸い」で0なのかを
区別するために「空吸い」が検知できるだけの量9μl
を設定する。AFPでも同様に「空吸い」を検知できる
よう9μlのサンプル量を設定する。
【0023】図2は吸引開始から吸引終了までの圧力変
化を模式的に表しており、空気吸引である「空吸い」と
正常である「水吸引」および「詰まり」をそれぞれ示し
ている。なお、「詰まり」の場合は一つの例としてフィ
ブリン吸引の場合を例にしている。
【0024】検査に必要なサンプル全体の量が2μlで
ある場合、その必要なサンプル量である2μlだけ吸引
した場合、図2に示すように“空気吸引”と“水吸い”
と“詰まり”との間で圧力差や圧力変化に明確な差異は
認められない。したがって、圧力変化から吸引状態を判
定するのは難しい。そこで、検査に必要な2μlより8
μl多い10μlを吸引量として設定する。すると、図
2に示すように、“空気吸引”と“水吸い”と“詰ま
り”とで吸引開始から吸引終了までの圧力変化に特徴的
なカーブを示すようになり、また“空気吸引”と“水吸
い”と“詰まり”とを示すカーブのピーク圧力もそれぞ
れ互いに異なった値を示すようになる(“空気吸引”と
“水吸い”と“詰まり”との間でピーク圧力値に明確な
違いが出てくる)。
【0025】したがって、検査に必要とする全体のサン
プル量が2μlであるところを、実際には2μl吸引す
るのではなく、それよりも多い、例えば10μlに吸引
量を増加することで、吸引状態が明確に判別できるよう
になる。このようにして、微量(小容量)なサンプルで
も吸引状態の正確なモニタが可能になる。
【0026】その後、余分に吸引したサンプル(上記の
例でいえば、実際に吸引した吸引量10μlから検査に
必要な吸引量2μlを引いた8μlが余分に吸引したサ
ンプル量)をサンプル容器に戻す。この時にも、圧力変
化(圧力差)をモニタするようにする。こうすること
で、より正確な吸引状態の判定を行なうことができる。
これらモニタした圧力変化を記憶させておいて、同様の
サンプルを吸引する場合にその記憶したデータを用いる
こともできる。
【0027】こうした圧力変化のパターンやピーク値を
参照して、図1に示すようなサンプル量テーブル24に
吸引量の設定を行う。そして、それぞれの吸引圧力パタ
ーンに特徴的な圧力の変化を示す範囲(圧力の変化によ
り、吸引状態の把握ができる範囲)での吸引量を求め、
測定項目毎のサンプル量を決定する。
【0028】図3は、サンプル量と圧力(c・p)との
変化の関係からサンプルの粘度を知るための表であり、
○が打たれた線は「空吸い」であり、△が打たれた線は
「正常」であり、□が打たれた線は「詰まり」を示す。
サンプルの粘度に応じて圧力に明瞭な差異が生じるサン
プル量が読取れ、異常検出に必要な吸引量がサンプル毎
に求められる。
【0029】なお、以上説明した実施の形態は、本発明
の理解を容易にするために記載されたものであって、本
発明を限定するために記載されたものではない。したが
って、上記の実施の形態に開示された各要素は、本発明
の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む
趣旨である。
【0030】
【発明の効果】本発明によれば、サンプル設定量を異常
吸引状態を検知可能な吸引量に設定することができ、も
って確実に吸引状態のモニタが可能となりエラー検出も
確実な自動分析装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態による自動分析装置の構成
を説明するための図を示す。
【図2】本発明の実施の形態による自動分析装置の動作
を説明するための図を示す。
【図3】本発明の実施の形態による自動分析装置の動作
を説明するための図を示す。
【図4】本発明の実施の形態による自動分析装置の動作
を説明するための図を示す。
【図5】本発明の実施の形態による自動分析装置の動作
を説明するための図を示す。
【図6】従来の自動分析装置の動作を説明するための図
を示す。
【図7】従来の自動分析装置の構成を説明するための図
を示す。
【符号の説明】
1…シリンジポンプ、2…容器、3…サンプルカップ、
4…反応管、5…吸引吐出ノズル、21…制御装置、2
2…ポンプ駆動手段、23…吸引吐出ノズル駆動手段、
24…サンプル量テーブル

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 サンプルを収容するサンプル収容手段
    と、 サンプルと試薬を反応させる反応容器と、 前記サンプル収容手段からサンプルを吸引し、吸引した
    サンプルを前記反応容器へ吐出する吸引吐出手段と、 前記反応容器内のサンプルと試薬との反応を測定する測
    定手段と、 測定項目毎に前記吸引手段による吸引量を設定可能な吸
    引量設定手段とを有し、 前記吸引量設定手段は、吸引量として、前記測定に必要
    なサンプル量よりも多い量を設定することを特徴とする
    自動分析装置。
  2. 【請求項2】 サンプルを収容するサンプル収容手段
    と、 サンプルと試薬を反応させる反応容器と、 前記サンプル収容手段からサンプルを吸引し、吸引した
    サンプルを前記反応容器へ吐出する吸引吐出手段と、 前記反応容器内のサンプルと試薬との反応を測定する測
    定手段と、 測定項目毎に前記吸引手段による吸引量を設定可能な吸
    引量設定手段と、 前記吸引吐出手段による吸引による圧力変化を検出する
    検出手段と、 前記検出手段による検出結果に基づいて吸引状態を検知
    する検知手段とを有し、 前記吸引量設定手段は、吸引量として、前記検知手段が
    吸引状態を検知可能な量に設定することを特徴とする自
    動分析装置。
  3. 【請求項3】 サンプルを収容するサンプル収容手段
    と、 サンプルと試薬を反応させる反応容器と、 前記サンプル収容手段からサンプルを吸引し、吸引した
    サンプルを前記反応容器へ吐出する吸引吐出手段と、 前記反応容器内のサンプルと試薬との反応を測定する測
    定手段と、 前記吸引吐出手段による吸引及び吐出による圧力変化を
    検出する検出手段と、 前記検出手段による検出結果に基づいて吸引状態を検知
    する検知手段と、 を有することを特徴とする自動分析装置。
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