JP2002180892A - 内燃機関の吸入空気量演算装置 - Google Patents

内燃機関の吸入空気量演算装置

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JP2002180892A
JP2002180892A JP2000377931A JP2000377931A JP2002180892A JP 2002180892 A JP2002180892 A JP 2002180892A JP 2000377931 A JP2000377931 A JP 2000377931A JP 2000377931 A JP2000377931 A JP 2000377931A JP 2002180892 A JP2002180892 A JP 2002180892A
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Masanobu Kanamaru
昌宣 金丸
Masaaki Konishi
正晃 小西
Akinori Osanai
昭憲 長内
Satoshi Watanabe
智 渡辺
Masahito Ebara
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  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)
  • Valve Device For Special Equipments (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 吸気弁の開口面積が変更せしめられる場合や
吸気弁の作用角が変更せしめられる場合であっても気筒
内に吸入される吸入空気量を正確に算出する。 【解決手段】 吸気弁2のバルブリフト量を変更すると
共に吸気弁2の作用角を変更するバルブリフト量変更装
置9を具備し、バルブリフト量変更装置9によって変更
せしめられる吸気弁の開口面積及び吸気弁の作用角に基
づき、気筒内に吸入される吸入空気量を算出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は内燃機関の吸入空気
量演算装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、可変動弁機構を具備し、気筒内に
吸入される吸入空気量を算出するようにした内燃機関の
吸入空気量演算装置が知られている。この種の内燃機関
の吸入空気量演算装置の例としては、例えば特開平7−
301144号公報に記載されたものがある。特開平7
−301144号公報に記載された内燃機関の吸入空気
量演算装置では、吸気弁の開弁期間を変更することなく
吸気弁の開閉タイミングをシフトさせる可変動弁機構が
設けられ、吸気弁の開閉タイミングのシフト量、つま
り、クランクシャフトに対する吸気弁駆動用カムシャフ
トの回転位相(以下、「吸気弁の位相」という)の変更
量に基づいて吸入空気量が算出されている。その結果、
吸気弁の開閉タイミングのシフト量が考慮されない場合
よりも正確に吸入空気量が算出されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、特開平7−
301144号公報に記載された内燃機関の吸入空気量
演算装置では、気筒内に吸入される吸入空気量を算出す
る場合に吸気弁の開閉タイミングのシフト量が考慮され
ているものの、吸気弁の開口面積の変更量が考慮されて
いない。一方で、可変動弁機構にバルブリフト量を変更
する機能が設けられ、バルブリフト量を変更することに
よって吸気弁の開口面積が変更せしめられる場合には、
吸気弁の開閉タイミングがシフトされなくても、実際に
気筒内に吸入される吸入空気量はかなり変動する。従っ
て、吸気弁の開口面積が変更せしめられる場合に、特開
平7−301144号公報に記載された内燃機関の吸入
空気量演算装置によって吸気弁の開口面積の変更を考慮
することなく吸入空気量が算出されてしまうと、算出さ
れた吸入空気量と実際の吸入空気量とがかなり相違して
しまう。つまり、特開平7−301144号公報に記載
された内燃機関の吸入空気量演算装置では、吸気弁の開
口面積が変更せしめられる場合に気筒内に吸入される吸
入空気量を正確に算出することができない。
【0004】また、特開平7−301144号公報に記
載された内燃機関の吸入空気量演算装置では、気筒内に
吸入される吸入空気量を算出する場合に吸気弁の開閉タ
イミングのシフト量が考慮されているものの、吸気弁の
作用角の変更量、つまり、吸気弁の開弁期間に相当する
カムシャフトの回転角の変更量が考慮されていない。一
方で、可変動弁機構に吸気弁の作用角を変更する機能、
つまり、吸気弁の開弁期間を増減させる機能が設けら
れ、吸気弁の作用角が変更せしめられる場合には、吸気
弁の開閉タイミングがシフトされなくても、実際に気筒
内に吸入される吸入空気量はかなり変動する。従って、
吸気弁の作用角が変更せしめられる場合に、特開平7−
301144号公報に記載された内燃機関の吸入空気量
演算装置によって吸気弁の作用角の変更を考慮すること
なく吸入空気量が算出されてしまうと、算出された吸入
空気量と実際の吸入空気量とがかなり相違してしまう。
つまり、特開平7−301144号公報に記載された内
燃機関の吸入空気量演算装置では、吸気弁の作用角が変
更せしめられる場合に気筒内に吸入される吸入空気量を
正確に算出することができない。
【0005】前記問題点に鑑み、本発明は吸気弁の開口
面積が変更せしめられる場合であっても、気筒内に吸入
される吸入空気量を正確に算出することができる内燃機
関の吸入空気量演算装置を提供することを目的とする。
【0006】更に本発明は吸気弁の作用角が変更せしめ
られる場合であっても、気筒内に吸入される吸入空気量
を正確に算出することができる内燃機関の吸入空気量演
算装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明に
よれば、可変動弁機構を具備し、気筒内に吸入される吸
入空気量を算出するようにした内燃機関の吸入空気量演
算装置において、可変動弁機構によって変更せしめられ
る吸気弁の開口面積に基づいて吸入空気量を算出するこ
とを特徴とする内燃機関の吸入空気量演算装置が提供さ
れる。
【0008】請求項1に記載の内燃機関の吸入空気量演
算装置では、可変動弁機構によって変更せしめられる吸
気弁の開口面積に基づいて吸入空気量が算出されるた
め、例えば可変動弁機構にバルブリフト量を変更する機
能が設けられ、バルブリフト量を変更することによって
吸気弁の開口面積が変更せしめられる場合であっても、
気筒内に吸入される吸入空気量を正確に算出することが
できる。
【0009】請求項2に記載の発明によれば、可変動弁
機構を具備し、気筒内に吸入される吸入空気量を算出す
るようにした内燃機関の吸入空気量演算装置において、
可変動弁機構によって変更せしめられる吸気弁の作用角
に基づいて吸入空気量を算出することを特徴とする内燃
機関の吸入空気量演算装置が提供される。
【0010】請求項2に記載の内燃機関の吸入空気量演
算装置では、可変動弁機構によって変更せしめられる吸
気弁の作用角、つまり、吸気弁の開弁期間に相当するカ
ムシャフトの回転角に基づいて吸入空気量が算出される
ため、例えば可変動弁機構に吸気弁の作用角を変更する
機能が設けられ、可変動弁機構によって吸気弁の作用角
が変更せしめられる場合であっても、気筒内に吸入され
る吸入空気量を正確に算出することができる。
【0011】請求項3に記載の発明によれば、吸気弁の
開口面積、吸気弁の作用角、吸気弁の位相及び吸気管内
の圧力に基づいて充填効率を算出し、充填効率と吸気管
内の圧力とに基づいて吸入空気量を算出することを特徴
とする請求項1又は2に記載の内燃機関の吸入空気量演
算装置が提供される。
【0012】請求項3に記載の内燃機関の吸入空気量演
算装置では、吸気弁の開口面積、吸気弁の作用角、吸気
弁の位相及び吸気管内の圧力に基づいて充填効率を算出
し、充填効率と吸気管内の圧力とに基づいて吸入空気量
が算出されるため、吸気弁の開口面積及び吸気弁の作用
角に基づくことなく算出された充填効率から吸入空気量
が算出される場合に比べ、気筒内に吸入される吸入空気
量を正確に算出することができる。
【0013】請求項4に記載の発明によれば、所定のタ
イミングにおける吸気管内の圧力に基づいて筒内圧を推
定する場合、可変動弁機構によって吸気弁の開口面積が
減少せしめられるほど、筒内圧を推定するために使用さ
れる吸気管内の圧力の検出タイミングが早められ、吸気
管内の圧力から推定された筒内圧に基づいて吸入空気量
が算出されることを特徴とする請求項1又は2に記載の
内燃機関の吸入空気量演算装置が提供される。
【0014】請求項4に記載の内燃機関の吸入空気量演
算装置では、吸気弁の開口面積が減少せしめられるに従
って実際の吸気管内の圧力と実際の筒内圧との差分が大
きくなることに鑑み、所定のタイミングにおける吸気管
内の圧力に基づいて筒内圧を推定する場合に、可変動弁
機構によって吸気弁の開口面積が減少せしめられるほ
ど、筒内圧を推定するために使用される吸気管内の圧力
の検出タイミングが早められ、吸気管内の圧力から推定
された筒内圧に基づいて吸入空気量が算出される。その
ため、吸気弁の開口面積が減少せしめられるに従って実
際の吸気管内の圧力と実際の筒内圧との差分が大きくな
ることを考慮することなく一律に所定のタイミングで吸
気管内の圧力を検出し、その吸気管内の圧力から推定さ
れた筒内圧に基づいて吸入空気量を算出する場合に比
べ、気筒内に吸入される吸入空気量を正確に算出するこ
とができる。
【0015】請求項5に記載の発明によれば、吸気弁の
作用角、吸気弁の位相、吸気管内の圧力及び機関回転数
のうちの少なくとも一つが変更されるのに応じて、筒内
圧を推定するために使用される吸気管内の圧力の検出タ
イミングが変更せしめられることを特徴とする請求項4
に記載の内燃機関の吸入空気量演算装置が提供される。
【0016】請求項5に記載の内燃機関の吸入空気量演
算装置では、吸気弁の作用角、吸気弁の位相、つまり、
クランクシャフトに対する吸気弁駆動用カムシャフトの
回転位相、吸気管内の圧力及び機関回転数のうちの少な
くとも一つが変更されると、その変更に伴って実際の吸
気管内の圧力と実際の筒内圧との差分が変化することに
鑑み、吸気弁の作用角、吸気弁の位相、吸気管内の圧力
及び機関回転数のうちの少なくとも一つが変更されるの
に応じて、筒内圧を推定するために使用される吸気管内
の圧力の検出タイミングが変更せしめられる。そのた
め、吸気弁の作用角、吸気弁の位相、吸気管内の圧力及
び機関回転数のうちの少なくとも一つが変更されると、
その変更に伴って実際の吸気管内の圧力と実際の筒内圧
との差分が変化することを考慮することなく推定された
筒内圧に基づいて吸入空気量を算出する場合に比べ、気
筒内に吸入される吸入空気量を正確に算出することがで
きる。
【0017】請求項6に記載の発明によれば、吸気管内
の圧力と筒内圧とに基づいて吸入空気量を算出すること
を特徴とする請求項1に記載の内燃機関の吸入空気量演
算装置が提供される。
【0018】請求項6に記載の内燃機関の吸入空気量演
算装置では、可変動弁機構によって変更せしめられる吸
気弁の開口面積に加え、吸気管内の圧力及び筒内圧にも
基づいて吸入空気量が算出されるため、吸気管内の圧力
及び筒内圧を考慮することなく吸入空気量が算出される
場合に比べ、気筒内に吸入される吸入空気量を正確に算
出することができる。
【0019】請求項7に記載の発明によれば、可変動弁
機構によって変更せしめられる吸気弁の開口面積を吸気
弁開弁期間中に所定時間間隔で算出し、その所定時間間
隔毎の吸気弁の開口面積に基づいて吸入空気量を算出す
ることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の吸入空
気量演算装置が提供される。
【0020】請求項7に記載の内燃機関の吸入空気量演
算装置では、単位時間当たりに気筒内に吸入される吸入
空気量が変化していることに鑑み、可変動弁機構によっ
て変更せしめられる吸気弁の開口面積が吸気弁開弁期間
中に所定時間間隔で算出され、その所定時間間隔毎の吸
気弁の開口面積に基づいて吸入空気量が算出される。そ
のため、単位時間当たりに気筒内に吸入される吸入空気
量が変化していることを考慮することなく吸入空気量が
算出される場合に比べ、気筒内に吸入される吸入空気量
を正確に算出することができる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を用いて本発明の
実施形態について説明する。
【0022】図1は本発明の内燃機関の吸入空気量演算
装置の第一の実施形態の概略構成図である。図1におい
て、1は内燃機関、2は吸気弁、3は排気弁、4は吸気
弁を開閉させるためのカム、5は排気弁を開閉させるた
めのカム、6は吸気弁用カム4を担持しているカムシャ
フト、7は排気弁用カム5を担持しているカムシャフト
である。図2は図1に示した吸気弁用カム及びカムシャ
フトの詳細図である。図2に示すように、本実施形態の
カム4のカムプロフィルは、カムシャフト中心軸線の方
向に変化している。つまり、本実施形態のカム4は、図
2の左端のノーズ高さが右端のノーズ高さよりも大きく
なっている。すなわち、本実施形態の吸気弁2のバルブ
リフト量は、バルブリフタがカム4の左端と接している
ときよりも、バルブリフタがカム4の右端と接している
ときの方が小さくなる。
【0023】図1の説明に戻り、8は気筒内に形成され
た燃焼室、9はバルブリフト量を変更するために吸気弁
2に対してカム4をカムシャフト中心軸線の方向に移動
させるためのバルブリフト量変更装置である。つまり、
バルブリフト量変更装置9を作動することにより、カム
4の左端(図2)においてカム4とバルブリフタとを接
触させたり、カム4の右端(図2)においてカム4とバ
ルブリフタとを接触させたりすることができる。バルブ
リフト量変更装置9によって吸気弁2のバルブリフト量
が変更されると、それに伴って、吸気弁2の開口面積が
変更されることになる。本実施形態の吸気弁2では、バ
ルブリフト量が増加されるに従って吸気弁2の開口面積
が増加するようになっている。10はバルブリフト量変
更装置9を駆動するためのドライバ、11は吸気弁2の
開弁期間を変更することなく吸気弁の開閉タイミングを
シフトさせるための開閉タイミングシフト装置である。
つまり、開閉タイミングシフト装置11を作動すること
により、吸気弁2の開閉タイミングを進角側にシフトさ
せたり、遅角側にシフトさせたりすることができる。1
2は開閉タイミングシフト装置11を作動するための油
圧を制御するオイルコントロールバルブである。尚、本
実施形態における可変動弁機構には、バルブリフト量変
更装置9及び開閉タイミングシフト装置11の両者が含
まれることになる。
【0024】13はクランクシャフト、14はオイルパ
ン、15は燃料噴射弁、16は吸気弁2のバルブリフト
量及び開閉タイミングシフト量を検出するためのセン
サ、17は機関回転数を検出するためのセンサである。
18は気筒内に吸入空気を供給する吸気管内の圧力を検
出するための吸気管圧センサ、19はエアフローメー
タ、20は内燃機関冷却水の温度を検出するための冷却
水温センサ、21は気筒内に供給される吸入空気の吸気
管内における温度を検出するための吸入空気温センサ、
22はECU(電子制御装置)である。
【0025】図3は図1に示したバルブリフト量変更装
置等の詳細図である。図3において、30は吸気弁用カ
ムシャフト6に連結された磁性体、31は磁性体30を
左側に付勢するためのコイル、32は磁性体30を右側
に付勢するための圧縮ばねである。コイル31に対する
通電量が増加されるに従って、カム4及びカムシャフト
6が左側に移動する量が増加し、吸気弁2のバルブリフ
ト量が減少せしめられることになる。
【0026】図4はバルブリフト量変更装置が作動され
るのに伴って吸気弁のバルブリフト量が変化する様子を
示した図である。図4に示すように、コイル31に対す
る通電量が減少されるに従って、吸気弁2のバルブリフ
ト量が増加せしめられる(実線→破線→一点鎖線)。ま
た本実施形態では、バルブリフト量変更装置9が作動さ
れるのに伴って、吸気弁2の開弁期間も変更せしめられ
る。つまり、吸気弁2の作用角も変更せしめられる。詳
細には、吸気弁2のバルブリフト量が増加せしめられる
のに伴って、吸気弁2の作用角が増加せしめられる(実
線→破線→一点鎖線)。更に本実施形態では、バルブリ
フト量変更装置9が作動されるのに伴って、吸気弁2の
バルブリフト量がピークとなるタイミングも変更せしめ
られる。詳細には、吸気弁2のバルブリフト量が増加せ
しめられるのに伴って、吸気弁2のバルブリフト量がピ
ークとなるタイミングが遅角せしめられる(実線→破線
→一点鎖線)。
【0027】図5は図1に示した開閉タイミングシフト
装置等の詳細図である。図5において、40は吸気弁2
の開閉タイミングを進角側にシフトさせるための進角側
油路、41は吸気弁2の開閉タイミングを遅角側にシフ
トさせるための遅角側油路、42はオイルポンプであ
る。進角側油路40内の油圧が増加されるに従い、吸気
弁2の開閉タイミングが進角側にシフトせしめられる。
つまり、クランクシャフト13に対するカムシャフト6
の回転位相が進角せしめられる。一方、遅角側油路41
の油圧が増加されるに従い、吸気弁2の開閉タイミング
が遅角側にシフトせしめられる。つまり、クランクシャ
フト13に対するカムシャフト6の回転位相が遅角せし
められる。
【0028】図6は開閉タイミングシフト装置が作動さ
れるのに伴って吸気弁の開閉タイミングがシフトする様
子を示した図である。図6に示すように、進角側油路4
0内の油圧が増加されるに従って吸気弁2の開閉タイミ
ングが進角側にシフトされる(実線→破線→一点鎖
線)。このとき、吸気弁2の開弁期間は変更されない、
つまり、吸気弁2が開弁している期間の長さは変更され
ない。
【0029】上述したようにバルブリフト量変更装置9
及び開閉タイミングシフト装置11によって吸気弁2の
バルブリフト量、作用角、開閉タイミング(位相)が変
更せしめられると、それに伴い、実際に気筒内に吸入さ
れる吸入空気量が変化する。吸入空気量が変化するにも
かかわらず一律に所定量の燃料が噴射されてしまうと、
実際の空燃比が目標空燃比からずれてしまう。従って、
実際の空燃比を目標空燃比に一致させるためには、吸気
弁2のバルブリフト量、作用角、開閉タイミング(位
相)の変更に伴って変化する吸入空気量を正確に算出す
ることが必要になる。
【0030】図7は本実施形態における気筒内に吸入さ
れる吸入空気量の算出方法を示したフローチャートであ
る。このルーチンは所定時間間隔で実行される。図7に
示すように、このルーチンが開始されると、まずステッ
プ100において機関始動時であるか否かが判断され
る。YESのときには、燃料増量が行われる機関始動時
には吸入空気量を正確に算出する必要がないと判断し、
このルーチンを終了する。一方、NOのときにはステッ
プ101に進む。ステップ101では、吸気弁2のバル
ブリフト量LT、作用角VA、開閉タイミングVT、吸
気管内の圧力PM、機関回転数NEに基づいて充填効率
基準値KTPbが算出される。
【0031】図8は充填効率基準値KTPbとバルブリ
フト量LTと吸気管内の圧力PMとの関係を示した図で
ある。図8に示すように、ステップ101において算出
される充填効率基準値KTPbは、バルブリフト量LT
が大きくなるに従って大きくなり、また、吸気管内の圧
力PMが高くなるに従って大きくなる。図9は充填効率
基準値KTPbと作用角VAと吸気管内の圧力PMとの
関係を示した図である。図9に示すように、ステップ1
01において算出される充填効率基準値KTPbは、作
用角VAが大きくなるに従って大きくなる。図10は充
填効率基準値KTPbと作用角VAと開閉タイミングV
Tとの関係を示した図である。図10に示すように、ス
テップ101において算出される充填効率基準値KTP
bは、開閉タイミングVTが遅角されるに従って大きく
なる。図11は充填効率基準値KTPbと機関回転数N
Eとの関係を示した図である。図11に示すように、ス
テップ101において算出される充填効率基準値KTP
bは、機関回転数NEが中速のときにピークとなる。
【0032】図7の説明に戻り、次いでステップ102
では、機関回転数NEと、1回転当たり気筒内に吸入さ
れる吸入空気量GN、つまり、一回の吸気行程において
気筒内に吸入される吸入空気量GNとに基づいて充填効
率背圧補正係数Kexが算出される。尚、このステップ
102においては、図7に示すルーチンが前回実行され
たときに後述するステップ105において算出された1
回転当たり気筒内に吸入される吸入空気量GNの値が使
用される。図12は充填効率効率背圧補正係数Kexと
1回転当たり気筒内に吸入される吸入空気量GNと機関
回転数NEとの関係を示した図である。図12に示すよ
うに、ステップ102において算出される充填効率効率
背圧補正係数Kexは、1回転当たり気筒内に吸入され
る吸入空気量GNが少なくなるに従って小さくなり、ま
た、機関回転数NEが高くなるに従って小さくなる。
【0033】図7の説明に戻り、次いでステップ103
では、気筒内に供給される吸入空気の吸気管内における
温度(以下、「吸入空気温」という)THAと内燃機関
冷却水の温度(以下、「冷却水温」という)THWとエ
アフローメータ19によって検出された吸入空気量GA
とに基づいて充填効率機関暖機補正係数Kthwが算出
される。図13は筒内ガス温度と吸入空気温THAと吸
入空気量GAとの関係を示した図である。図13に示す
ように、ステップ103において充填効率機関暖機補正
係数Kthwを算出するために使用される筒内ガス温度
は、吸入空気温THAが高くなるに従って高くなり、ま
た、吸入空気量GAが多くなるに従って低くなる。図1
4は筒内ガス温度と冷却水温THWと吸入空気量GAと
の関係を示した図である。図14に示すように、ステッ
プ103において充填効率機関暖機補正係数Kthwを
算出するために使用される筒内ガス温度は、冷却水温T
HWが高くなるに従って高くなり、また、吸入空気量G
Aが多くなるに従って低くなる。図15は充填効率機関
暖機補正係数Kthwと筒内ガス温度との関係を示した
図である。図15に示すように、ステップ103におい
て算出される充填効率機関暖機補正係数Kthwは、筒
内ガス温度が高くなるに従って小さくなる。
【0034】図7の説明に戻り、次いでステップ104
では、ステップ101において算出された充填効率基準
値KTPbとステップ102において算出された充填効
率背圧補正係数Kexとステップ103において算出さ
れた充填効率機関暖機補正係数Kthwとに基づいて充
填効率実効値KTPが算出される(KTP←KTPb×
Kex×Kthw)。次いでステップ105では、ステ
ップ104において算出された充填効率実効値KTPと
吸気管内の圧力PMとに基づいて1回転当たり気筒内に
吸入される吸入空気量GNが算出される(GN←KTP
×PM)。
【0035】上述したように本実施形態では、図7のス
テップ101、ステップ104及びステップ105にお
いて、気筒内に吸入される吸入空気量(1回転当たり気
筒内に吸入される吸入空気量GN)が、可変動弁機構と
してのバルブリフト量変更装置9によってバルブリフト
量LTが変更されるのに伴って変更せしめられる吸気弁
2の開口面積に基づいて算出される。従って本実施形態
によれば、上述した特開平7−301144号公報に記
載された内燃機関の吸入空気量演算装置の場合と異な
り、バルブリフト量を変更することによって吸気弁の開
口面積が変更せしめられる場合であっても、気筒内に吸
入される吸入空気量を正確に算出することができる。
【0036】更に本実施形態では、図7のステップ10
1、ステップ104及びステップ105において、気筒
内に吸入される吸入空気量(1回転当たり気筒内に吸入
される吸入空気量GN)が、可変動弁機構としてのバル
ブリフト量変更装置9によってバルブリフト量が変更さ
れるのに伴って変更せしめられる吸気弁2の作用角VA
に基づいて算出される。従って本実施形態によれば、上
述した特開平7−301144号公報に記載された内燃
機関の吸入空気量演算装置の場合と異なり、吸気弁2の
作用角が変更せしめられる場合であっても、気筒内に吸
入される吸入空気量を正確に算出することができる。
【0037】また本実施形態では、図7のステップ10
1において、可変動弁機構としてのバルブリフト量変更
装置9によってバルブリフト量LTが変更されるのに伴
って変更せしめられる吸気弁2の開口面積、吸気弁2の
作用角VA、開閉タイミングシフト装置11によって変
更せしめられる吸気弁2の位相(開閉タイミングV
T)、及び吸気管内の圧力PMに基づいて充填効率(充
填効率基準値KTPb)が算出され、ステップ105に
おいて、充填効率(充填効率実効値KTP)と吸気管内
の圧力PMとに基づいて気筒内に吸入される吸入空気量
(1回転当たり気筒内に吸入される吸入空気量GN)が
算出される。従って本実施形態によれば、吸気弁の開口
面積及び吸気弁の作用角に基づくことなく算出された充
填効率から吸入空気量が算出される場合に比べ、気筒内
に吸入される吸入空気量を正確に算出することができ
る。
【0038】尚、本実施形態では吸気管圧センサ18の
出力値に基づいて吸気管内の圧力PMが算出されている
が、本実施形態の変形例では、代わりに、エアフローメ
ータ19により検出された吸入空気量GA、機関回転数
NE等に基づいて吸気管内の圧力PMを算出することも
可能である。
【0039】以下、本発明の内燃機関の吸入空気量演算
装置の第二の実施形態について説明する。本実施形態の
構成は図1〜図6に示した第一の実施形態の構成とほぼ
同様である。上述した実施形態では、気筒内に吸入され
る吸入空気量が充填効率と吸気管内の圧力とに基づいて
算出されているが、本実施形態では、吸気管内の圧力等
と下記の式とに基づいて筒内圧が算出され、その筒内圧
等と下記の式とに基づいて気筒内に吸入される吸入空気
量が算出される。
【0040】 pC=kRTIC/VC−kPCC/VC (1) mC=AV((k+1)PIρI/2k)1/2・ ((k/(k+1))2−(PC/PI−1/(k+1))21/2 (2) ここで、pCは瞬時筒内圧、kは比熱比、TIは吸気管内
のガス温、mCは瞬時に気筒内に吸入される吸入空気
量、VCは気筒内の体積、PCは筒内圧、vCは瞬時の気
筒内の体積である。また、AVは吸気弁の開口面積、PI
は吸気管内の圧力、ρIは密度である。
【0041】本実施形態では、気筒内に吸入される吸入
空気量(瞬時に気筒内に吸入される吸入空気量mC
が、可変動弁機構としてのバルブリフト量変更装置9に
よってバルブリフト量LTが変更されるのに伴って変更
せしめられる吸気弁の開口面積AVに基づいて算出され
る。従って本実施形態によれば、上述した特開平7−3
01144号公報に記載された内燃機関の吸入空気量演
算装置の場合と異なり、バルブリフト量を変更すること
によって吸気弁の開口面積が変更せしめられる場合であ
っても、気筒内に吸入される吸入空気量を正確に算出す
ることができる。
【0042】図16は吸気弁のバルブリフト量、吸気管
内の圧力の検出時期等を示した図である。図16に示す
ように、本実施形態では、バルブリフト量変更装置9に
よって吸気弁のバルブリフト量が比較的大きい値に設定
され(実線)、それに伴って吸気弁の開口面積が比較的
大きい値に設定されている場合には、吸気管内の圧力は
吸気弁の閉弁動作が完了した時点(A1)に検出され、
その時点の吸気管内の圧力に基づいて筒内圧が推定さ
れ、その筒内圧に基づいて吸入空気量が算出され、次い
でその吸入空気量に基づいて燃料噴射量が決定され(A
4)、燃料噴射が実行される(A5)。一方、バルブリ
フト量変更装置9によって吸気弁のバルブリフト量が比
較的小さい値に設定され(破線)、それに伴って吸気弁
の開口面積が比較的小さい値に設定されている場合に
は、吸気弁の開口面積が減少せしめられるに従って実際
の吸気管内の圧力と実際の筒内圧との差分が大きくなる
ことに鑑み、吸気管内の圧力は吸気弁の閉弁動作が完了
した時点(A3)よりも早い時点(A2)に検出され、
その時点の吸気管内の圧力に基づいて筒内圧が推定さ
れ、その筒内圧に基づいて吸入空気量が算出され、次い
でその吸入空気量に基づいて燃料噴射量が決定され(A
4)、燃料噴射が実行される(A5)。
【0043】つまり本実施形態では、所定のタイミング
(A1,A2)における吸気管内の圧力に基づいて筒内
圧を推定する場合に、可変動弁機構としてのバルブリフ
ト量変更装置9によって吸気弁のバルブリフト量が減少
せしめられるのに伴って吸気弁の開口面積が減少せしめ
られるほど、筒内圧を推定するのに使用される吸気管内
の圧力の検出タイミングが早められ(A1→A2)、吸
気管内の圧力から推定された筒内圧に基づいて吸入空気
量が算出される。従って本実施形態によれば、吸気弁の
開口面積が減少せしめられるに従って実際の吸気管内の
圧力と実際の筒内圧との差分が大きくなることを考慮す
ることなく一律に所定のタイミングで吸気管内の圧力を
検出し、その吸気管内の圧力から推定された筒内圧に基
づいて吸入空気量を算出する場合に比べ、気筒内に吸入
される吸入空気量を正確に算出することができる。
【0044】同様に図16に示すように、所定のタイミ
ング(A1,A2)における吸気管内の圧力に基づいて
筒内圧を推定する場合に、可変動弁機構としてのバルブ
リフト量変更装置9によって吸気弁の作用角が減少せし
められる(実線→破線)ほど、筒内圧を推定するのに使
用される吸気管内の圧力の検出タイミングが早められ
(A1→A2)、吸気管内の圧力から推定された筒内圧
に基づいて吸入空気量が算出される。従って本実施形態
によれば、吸気弁の作用角が減少せしめられるに従って
実際の吸気管内の圧力と実際の筒内圧との差分が大きく
なることを考慮することなく一律に所定のタイミングで
吸気管内の圧力を検出し、その吸気管内の圧力から推定
された筒内圧に基づいて吸入空気量を算出する場合に比
べ、気筒内に吸入される吸入空気量を正確に算出するこ
とができる。
【0045】図17は吸気管内の圧力の検出タイミング
と吸気弁の位相(開閉タイミング)と吸気管内の圧力と
の関係を示した図である。図17に示すように、本実施
形態では、吸気弁の位相(開閉タイミング)、つまり、
クランクシャフト13に対する吸気弁駆動用カムシャフ
ト6の回転位相あるいは吸気管内の圧力が変更される
と、その変更に伴って実際の吸気管内の圧力と実際の筒
内圧との差分が変化することに鑑み、吸気管内の圧力の
検出タイミングは、吸気弁の位相(開閉タイミング)が
遅角されるに従って早められ、また、吸気管内の圧力が
高くなるに従って早められる。
【0046】図18は吸気管内の圧力の検出タイミング
と吸気弁の位相(開閉タイミング)と機関回転数との関
係を示した図である。図18に示すように、本実施形態
では機関回転数が変更される場合にもその変更に伴って
実際の吸気管内の圧力と実際の筒内圧との差分が変化す
ることに鑑み、吸気管内の圧力の検出タイミングは機関
回転数が高くなるに従って早められる。
【0047】すなわち本実施形態では、吸気弁の作用
角、吸気弁の位相、吸気管内の圧力及び機関回転数のう
ちの少なくとも一つが変更されると、その変更によって
も実際の吸気管内の圧力と実際の筒内圧との差分が変化
することに鑑み、図16〜図18に示したように、吸気
弁の作用角、吸気弁の位相、吸気管内の圧力及び機関回
転数のうちの少なくとも一つが変更されるのに応じて、
筒内圧を推定するのに使用される吸気管内の圧力の検出
タイミングが変更せしめられる。従って本実施形態によ
れば、吸気弁の作用角、吸気弁の位相、吸気管内の圧力
及び機関回転数のうちの少なくとも一つが変更される
と、その変更に伴って実際の吸気管内の圧力と実際の筒
内圧との差分が変化することを考慮することなく推定さ
れた筒内圧に基づいて吸入空気量を算出する場合に比
べ、気筒内に吸入される吸入空気量を正確に算出するこ
とができる。
【0048】以下、本発明の内燃機関の吸入空気量演算
装置の第三の実施形態について説明する。本実施形態の
構成は図1〜図6に示した第一の実施形態の構成とほぼ
同様である。図19は本実施形態における気筒内に吸入
される吸入空気量の算出方法を示したフローチャートで
ある。このルーチンは例えば内燃機関の吸気行程毎に実
行される。図19に示すように、このルーチンが開始さ
れると、まずステップ200において機関始動時である
か否かが判断される。YESのときには、燃料増量が行
われる機関始動時には吸入空気量を正確に算出する必要
がないと判断し、このルーチンを終了する。一方、NO
のときにはステップ201に進む。ステップ201で
は、背圧に基づいて吸気行程開始時点の筒内圧が算出さ
れる。具体的には、吸気行程開始時点においては吸気弁
が全閉され、排気弁が開弁されているために、背圧と筒
内圧が等しくなっていると推定される。図20は背圧と
図19に示すルーチンが前回実行されたときに算出され
た1回転当たりの吸入空気量と機関回転数との関係を示
した図である。図20に示すように、背圧は、前回の1
回転当たりの吸入空気量が少なくなるに従って高くな
り、また、機関回転数が高くなるに従って高くなる。
【0049】図19の説明に戻り、次いでステップ20
2では吸気管圧センサ18の出力値に基づいて吸気管内
の圧力が算出される。本実施形態の変形例では、代わり
にエアフローメータ19により検出された吸入空気量G
Aから吸気管内の圧力を算出することも可能である。次
いでステップ203では、ステップ201において算出
された筒内圧あるいは後述するステップ208が前回実
行されたときにこのステップ208において算出された
筒内圧が読み込まれる。次いでステップ204ではセン
サ17の出力値に基づいてピストン位置が算出され、ス
テップ205では同様にセンサ17の出力値に基づいて
ピストン速度が算出される。
【0050】次いでステップ206では、吸気弁のバル
ブリフト量と、機械的吸気弁開口面積、つまり、吸気弁
のバルブシート部の開口面積と、流量係数と、その流量
係数を補正するための流量係数補正値とに基づいて吸気
弁開口面積が算出される(吸気弁開口面積←機械的吸気
弁開口面積×流量係数×流量係数補正値)。図21は機
械的吸気弁開口面積と流量係数との積と吸気弁のバルブ
リフト量との関係を示した図である。図21に示すよう
に、機械的吸気弁開口面積と流量係数との積は吸気弁の
バルブリフト量が大きくなるに従って大きくなる。図2
2は流量係数補正値と機関回転数と吸入空気の流量との
関係を示した図である。図22に示すように、流量係数
補正値は、機関回転数が高くなるに従って小さくなり、
また、吸入空気の流量が多くなるに従って小さくなる。
【0051】図19の説明に戻り、次いでステップ20
7では、ステップ202において算出された吸気管内の
圧力、つまり、吸気弁の上流側の圧力と、ステップ20
3において読み込まれた筒内圧、つまり、吸気弁の下流
側の圧力と、ステップ204において算出されたピスト
ン位置と、ステップ205において算出されたピストン
速度と、上述した式(2)とに基づいて瞬時に気筒内に
吸入される吸入空気量が算出される。次いでステップ2
08では、上述した式(1)に基づいて筒内圧が算出さ
れる。本実施形態では筒内圧がステップ208において
上述した式(1)に基づいて算出されるが、本実施形態
の変形例では、代わりに、気筒内に筒内圧センサを配置
し、その出力値に基づいて筒内圧を算出することも可能
である。
【0052】図19の説明に戻り、次いでステップ20
9では、ステップ207において算出された瞬時吸入空
気量が、気筒から漏れてしまう空気量を考慮した空気漏
れ補正値に基づいて補正される(瞬時吸入空気量←瞬時
吸入空気量×空気漏れ補正値)。図23は空気漏れ補正
値と機関回転数と吸入空気の流量の関係を示した図であ
る。図23に示すように、空気漏れ補正値は、機関回転
数が高くなるに従って大きくなり、また、吸入空気の流
量が多くなるに従って小さくなる。
【0053】図19の説明に戻り、次いでステップ21
0では、ステップ209において補正された瞬時吸入空
気量が積算される。次いでステップ211では、吸気行
程が終了したか否かが判断される。YESのときには、
このルーチンを終了し、ステップ210において積算さ
れた吸入空気量の値が、今回の吸気行程において気筒内
に吸入される吸入空気量の値となる。一方、NOのとき
にはステップ202に戻り、上述したステップを繰り返
す。
【0054】上述したように本実施形態では、気筒内に
吸入される吸入空気量(瞬時に気筒内に吸入される吸入
空気量)が、ステップ207において上述した式(2)
とに基づいて算出される。つまり、気筒内に吸入される
吸入空気量(瞬時に気筒内に吸入される吸入空気量)
は、可変動弁機構としてのバルブリフト量変更装置9に
よってバルブリフト量LTが変更されるのに伴って変更
せしめられる吸気弁の開口面積AVに基づいて算出され
る。従って本実施形態によれば、上述した特開平7−3
01144号公報に記載された内燃機関の吸入空気量演
算装置の場合と異なり、バルブリフト量を変更すること
によって吸気弁の開口面積が変更せしめられる場合であ
っても、気筒内に吸入される吸入空気量を正確に算出す
ることができる。
【0055】また本実施形態では、ステップ207にお
いて、可変動弁機構としてのバルブリフト量変更装置9
によってバルブリフト量LTが変更されるのに伴って変
更せしめられる吸気弁の開口面積AVに加え、吸気管内
の圧力及び筒内圧にも基づいて吸入空気量(瞬時に気筒
内に吸入される吸入空気量)が算出される。従って本実
施形態によれば、吸気管内の圧力及び筒内圧を考慮する
ことなく吸入空気量が算出される場合に比べ、気筒内に
吸入される吸入空気量を正確に算出することができる。
【0056】更に本実施形態では、単位時間当たりに気
筒内に吸入される吸入空気量が変化していることに鑑
み、可変動弁機構としてのバルブリフト量変更装置9に
よって変更せしめられる吸気弁の開口面積が、吸気弁開
弁期間中に所定時間間隔で算出される。つまり、ステッ
プ202からステップ210が繰り返し実行され、ステ
ップ206が実行される毎に吸気弁の開口面積が算出さ
れる。次いでステップ207において、その所定時間間
隔毎の吸気弁の開口面積に基づいて吸入空気量が算出さ
れる。従って本実施形態によれば、単位時間当たりに気
筒内に吸入される吸入空気量が変化していることを考慮
することなく吸入空気量が算出される場合に比べ、気筒
内に吸入される吸入空気量を正確に算出することができ
る。
【0057】
【発明の効果】請求項1に記載の発明によれば、例えば
可変動弁機構にバルブリフト量を変更する機能が設けら
れ、バルブリフト量を変更することによって吸気弁の開
口面積が変更せしめられる場合であっても、気筒内に吸
入される吸入空気量を正確に算出することができる。
【0058】請求項2に記載の発明によれば、例えば可
変動弁機構に吸気弁の作用角を変更する機能が設けら
れ、可変動弁機構によって吸気弁の作用角が変更せしめ
られる場合であっても、気筒内に吸入される吸入空気量
を正確に算出することができる。
【0059】請求項3に記載の発明によれば、吸気弁の
開口面積及び吸気弁の作用角に基づくことなく算出され
た充填効率から吸入空気量が算出される場合に比べ、気
筒内に吸入される吸入空気量を正確に算出することがで
きる。
【0060】請求項4に記載の発明によれば、吸気弁の
開口面積が減少せしめられるに従って実際の吸気管内の
圧力と実際の筒内圧との差分が大きくなることを考慮す
ることなく一律に所定のタイミングで吸気管内の圧力を
検出し、その吸気管内の圧力から推定された筒内圧に基
づいて吸入空気量を算出する場合に比べ、気筒内に吸入
される吸入空気量を正確に算出することができる。
【0061】請求項5に記載の発明によれば、吸気弁の
作用角、吸気弁の位相、吸気管内の圧力及び機関回転数
のうちの少なくとも一つが変更されると、その変更に伴
って実際の吸気管内の圧力と実際の筒内圧との差分が変
化することを考慮することなく推定された筒内圧に基づ
いて吸入空気量を算出する場合に比べ、気筒内に吸入さ
れる吸入空気量を正確に算出することができる。
【0062】請求項6に記載の発明によれば、吸気管内
の圧力及び筒内圧を考慮することなく吸入空気量が算出
される場合に比べ、気筒内に吸入される吸入空気量を正
確に算出することができる。
【0063】請求項7に記載の発明によれば、単位時間
当たりに気筒内に吸入される吸入空気量が変化している
ことを考慮することなく吸入空気量が算出される場合に
比べ、気筒内に吸入される吸入空気量を正確に算出する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の内燃機関の吸入空気量演算装置の第一
の実施形態の概略構成図である。
【図2】図1に示した吸気弁用カム及びカムシャフトの
詳細図である。
【図3】図1に示したバルブリフト量変更装置等の詳細
図である。
【図4】バルブリフト量変更装置が作動されるのに伴っ
て吸気弁のバルブリフト量が変化する様子を示した図で
ある。
【図5】図1に示した開閉タイミングシフト装置等の詳
細図である。
【図6】開閉タイミングシフト装置が作動されるのに伴
って吸気弁の開閉タイミングがシフトする様子を示した
図である。
【図7】第一の実施形態における気筒内に吸入される吸
入空気量の算出方法を示したフローチャートである。
【図8】充填効率基準値KTPbとバルブリフト量LT
と吸気管内の圧力PMとの関係を示した図である。
【図9】充填効率基準値KTPbと作用角VAと吸気管
内の圧力PMとの関係を示した図である。
【図10】充填効率基準値KTPbと作用角VAと開閉
タイミングVTとの関係を示した図である。
【図11】充填効率基準値KTPbと機関回転数NEと
の関係を示した図である。
【図12】充填効率効率背圧補正係数Kexと1回転当
たり気筒内に吸入される吸入空気量GNと機関回転数N
Eとの関係を示した図である。
【図13】筒内ガス温度と吸入空気温THAと吸入空気
量GAとの関係を示した図である。
【図14】筒内ガス温度と冷却水温THWと吸入空気量
GAとの関係を示した図である。
【図15】充填効率機関暖機補正係数Kthwと筒内ガ
ス温度との関係を示した図である。
【図16】吸気弁のバルブリフト量、吸気管内の圧力の
検出時期等を示した図である。
【図17】吸気管内の圧力の検出タイミングと吸気弁の
位相(開閉タイミング)と吸気管内の圧力との関係を示
した図である。
【図18】吸気管内の圧力の検出タイミングと吸気弁の
位相(開閉タイミング)と機関回転数との関係を示した
図である。
【図19】第三の実施形態における気筒内に吸入される
吸入空気量の算出方法を示したフローチャートである
【図20】背圧と図19に示すルーチンが前回実行され
たときに算出された1回転当たりの吸入空気量と機関回
転数との関係を示した図である。
【図21】機械的吸気弁開口面積と流量係数との積と吸
気弁のバルブリフト量との関係を示した図である。
【図22】流量係数補正値と機関回転数と吸入空気の流
量との関係を示した図である。
【図23】空気漏れ補正値と機関回転数と吸入空気の流
量の関係を示した図である。
【符号の説明】
1…内燃機関 2…吸気弁 4…カム 6…カムシャフト 8…気筒内の燃焼室 9…バルブリフト量変更装置 11…開閉タイミングシフト装置 18…吸気管圧センサ 19…エアフローメータ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小西 正晃 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 長内 昭憲 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 渡辺 智 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 江原 雅人 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 Fターム(参考) 3G018 AB07 AB17 BA04 BA10 CA12 CA19 EA02 EA16 EA17 EA21 EA31 EA32 FA01 FA06 FA07 GA08 3G084 BA04 DA04 DA12 EA08 EA11 EB11 FA02 FA07 FA11 FA20 FA33 FA36 FA38 3G092 AA11 AA13 BB01 DA04 DA09 DG05 DG09 EA01 EA02 EA11 EB06 EC01 FA06 FB02 FB04 HA01Z HA04Z HA05Z HA13Z HB01Z HC07Z HE01Z HE03Z HE08Z

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 可変動弁機構を具備し、気筒内に吸入さ
    れる吸入空気量を算出するようにした内燃機関の吸入空
    気量演算装置において、可変動弁機構によって変更せし
    められる吸気弁の開口面積に基づいて吸入空気量を算出
    することを特徴とする内燃機関の吸入空気量演算装置。
  2. 【請求項2】 可変動弁機構を具備し、気筒内に吸入さ
    れる吸入空気量を算出するようにした内燃機関の吸入空
    気量演算装置において、可変動弁機構によって変更せし
    められる吸気弁の作用角に基づいて吸入空気量を算出す
    ることを特徴とする内燃機関の吸入空気量演算装置。
  3. 【請求項3】 吸気弁の開口面積、吸気弁の作用角、吸
    気弁の位相及び吸気管内の圧力に基づいて充填効率を算
    出し、充填効率と吸気管内の圧力とに基づいて吸入空気
    量を算出することを特徴とする請求項1又は2に記載の
    内燃機関の吸入空気量演算装置。
  4. 【請求項4】 所定のタイミングにおける吸気管内の圧
    力に基づいて筒内圧を推定する場合、可変動弁機構によ
    って吸気弁の開口面積が減少せしめられるほど、筒内圧
    を推定するために使用される吸気管内の圧力の検出タイ
    ミングが早められ、吸気管内の圧力から推定された筒内
    圧に基づいて吸入空気量が算出されることを特徴とする
    請求項1又は2に記載の内燃機関の吸入空気量演算装
    置。
  5. 【請求項5】 吸気弁の作用角、吸気弁の位相、吸気管
    内の圧力及び機関回転数のうちの少なくとも一つが変更
    されるのに応じて、筒内圧を推定するために使用される
    吸気管内の圧力の検出タイミングが変更せしめられるこ
    とを特徴とする請求項4に記載の内燃機関の吸入空気量
    演算装置。
  6. 【請求項6】 吸気管内の圧力と筒内圧とに基づいて吸
    入空気量を算出することを特徴とする請求項1に記載の
    内燃機関の吸入空気量演算装置。
  7. 【請求項7】 可変動弁機構によって変更せしめられる
    吸気弁の開口面積を吸気弁開弁期間中に所定時間間隔で
    算出し、その所定時間間隔毎の吸気弁の開口面積に基づ
    いて吸入空気量を算出することを特徴とする請求項1に
    記載の内燃機関の吸入空気量演算装置。
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