JP2002180438A - 消波ブロック、護岸構造及び消波ブロックの製造方法 - Google Patents

消波ブロック、護岸構造及び消波ブロックの製造方法

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JP2002180438A
JP2002180438A JP2000375968A JP2000375968A JP2002180438A JP 2002180438 A JP2002180438 A JP 2002180438A JP 2000375968 A JP2000375968 A JP 2000375968A JP 2000375968 A JP2000375968 A JP 2000375968A JP 2002180438 A JP2002180438 A JP 2002180438A
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pedestal
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dissipating
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JP2000375968A
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English (en)
Inventor
Isao Yukimoto
功 行本
Kiyonori Hasegawa
聖記 長谷川
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Kankyo Kogaku Co Ltd
Original Assignee
Kankyo Kogaku Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 重量安定性、周囲の自然環境との調和、海産
物の生息環境の保全、護岸機能、消波機能を確保しつ
つ、製造を容易にできる消波ブロックを提供する。 【解決手段】 コンクリート製台座5の上部において、
該台座5を構成するコンクリート(硬化後のもの)と金
網8との物理的係合関係により、金網8に保持される複
数の自然石6を台座5上に保持する構成とされている。
これにより、当該消波ブロック4を施工面2上に用いる
ことによって、該施工面2を覆うことになる台座5、該
台座5上の複数の自然石6をもって、護岸、消波機能を
実質的に発揮させる一方、製造段階において、コンクリ
ートの特性を利用(未硬化状態、硬化段階を利用)し
て、複数の自然石6を台座5上に簡単に保持できるよう
にする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、海岸等における施
工面に多数配設して、緩傾斜提、潜堤等を形成する消波
ブロック、その消波ブロックを用いた護岸構造及び消波
ブロックの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】海岸における護岸工法としては、重量物
としての多数の消波ブロックを施工面に積み重ねつつ敷
設するものがある。この消波ブロックは、複雑な形状と
され(例えばテトラポッド)、これらを複数用いて、護
岸機能、消波機能を確保することとされていたが、近
年、この消波ブロックは、特開平10−237846号
公報に示すように、単に、消波機能、護岸機能を発揮す
るだけでなく、周囲の自然環境との調和、海産物の生息
環境を保全すべく、コンクリート本体の表面に多数の石
を固定したものが開発されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記消波ブロ
ックにおいては、コンクリート本体の表面に多数の石を
固定するに際して、石として、アンカー付きのものを用
意する一方、複雑形状のコンクリート本体に、石の大き
さを考慮しつつ取付け穴を多数あけ、その各取付け穴に
各石をその各石のアンカーをもって逐一固定することに
なり、作業が行いにくいばかりか、コンクリート本体に
対する石の固定作業が煩雑となっている。
【0004】本発明は上記実情に鑑みてなされたもの
で、その第1の技術的課題は、重量安定性、周囲の自然
環境との調和、海産物の生息環境の保全、護岸機能、消
波機能を確保しつつ、製造を容易にできる消波ブロック
を提供することにある。
【0005】第2の技術的課題は、上記消波ブロックを
用いた護岸構造を提供することにある。
【0006】第3の技術的課題は、上記消波ブロックの
製造方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記第1の技術的課題を
達成するために本発明(請求項1の発明)にあっては、
コンクリート製台座と、前記台座上に設けられる複数の
石と、前記各石に取付けられ前記台座内に埋め込まれる
埋設材と、を備える、ことを特徴とする消波ブロックと
した構成としてある。この請求項1の好ましい態様とし
ては、請求項2〜5の記載の通りとなる。
【0008】上記第2の技術的課題を達成するために本
発明(請求項6の発明)にあっては、施工面に、多数の
消波ブロックが敷設され、前記各消波ブロックが、施工
面上に敷設されるコンクリート製台座と、該台座上に設
けられる複数の石と、該各石に取付けられ前記台座内に
埋め込まれる埋設材と、からなっている、ことを特徴と
する護岸構造とした構成としてある。この請求項6の好
ましい態様としては、請求項7、8の記載の通りとな
る。
【0009】上記第3の技術的課題を達成するために本
発明(請求項9の発明)にあっては、分解可能とされた
有底筒状の型枠と、複数の石を板状体又はシート状体の
一面側に保持する石保持ユニットとを、用意し、先ず、
前記型枠を、該型枠の開口を上方に向くようにした状態
で、該型枠内にコンクリートを充填し、前記型枠内のコ
ンクリート内に、該コンクリートが未硬化状態におい
て、前記石保持ユニットの板状体又はシート状体を、該
石保持ユニットの板状体又はシート状体を複数の石より
も下側に向けつつ埋め込む、ことを特徴とする消波ブロ
ックの製造方法とした構成としてある。この請求項9の
好ましい態様としては、請求項10の記載の通りとな
る。
【0010】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、当該消波ブロ
ックを施工面上に用いることによって、該施工面を覆う
ことになる台座、該台座上の複数の石をもって、護岸、
消波機能を実質的に発揮させることができる一方、当該
消波ブロックが、台座の上部において、該台座を構成す
るコンクリート(硬化後のもの)と埋設材との物理的係
合関係により、複数の石を台座上に保持する構造である
ことから、コンクリートの特性を利用(未硬化状態、硬
化段階を利用)して、複数の石を台座上に簡単に保持で
きることになる。このため、当該消波ブロックを、強度
に関して高い信頼性を確保しつつ、容易且つ迅速に製造
できることになる。
【0011】勿論、当該消波ブロックは、コンクリート
製台座が該消波ブロックの大部分を占めて重量物として
の性格を示し、従前同様の重量安定性を確保することに
なり、台座上の複数の石は、周囲の自然景観に調和する
と共に、その各石の空隙は、虫、魚、貝類等の生息空間
を確保することになる。
【0012】請求項2の発明によれば、埋設材が、板状
体又はシート状体とされ、その板状体又はシート状体の
一面側に複数の石が取付けられていることから、台座を
構成する硬化コンクリートと埋設材との係合関係(面
積)が増大することになり、台座における複数の石の保
持強度を、各石毎に埋設材を取付ける場合に比して格段
に高めることができることになる。しかも、製造段階に
おいて、板状体又はシート状体をもって複数の石の全て
を搬送し、それを、台座を構成することになる未硬化コ
ンクリートに入れることができることになり、埋設材が
各石毎に取付けられている場合に比して、製造(作業)
負担を軽減できることになる。
【0013】請求項3の発明によれば、板状体が網状体
であることから、その網目を利用することにより、種々
の取付け手段(アンカー、接着剤等)を用いて複数の石
を強固に取付けることが容易になるばかりか、その網状
体の網目を利用して、未硬化コンクリートへの網状体の
沈み込みを容易にできることになり、台座を構成する硬
化コンクリートと網状体の構成線材との係合関係を的確
に確保できることになる。このため、台座における複数
の石の保持強度を高い値をもって確実に得ることができ
ることになる。
【0014】請求項4の発明によれば、台座が、軸心が
上下方向に延びる柱状形状とされると共に、該台座の
上、下面を構成する相当径が、高さ方向長さよりも長く
されていることから、施工面上における当該消波ブロッ
クの安定性を高めることができると共に、上面を広げて
複数の石の数を増やし、消波ブロック1個当たりの護
岸、消波機能等を高めることができることになる。
【0015】請求項5の発明によれば、台座の周面に、
連結可能な連結具が突設されていることから、施工面上
において、その連結具を介して、隣り合う消波ブロック
を連結して全体的に連結関係を確保できることになり、
全体としての重量が、各消波ブロックが移動しようとす
ることを規制できることになる。このため、施工面に対
する各消波ブロックの位置保持性を高めることができる
ことになり、護岸、消波機能等を確実に確保できること
になる。
【0016】請求項6の発明によれば、施工面に、多数
の消波ブロックが敷設され、その各消波ブロックが、施
工面上に敷設されるコンクリート製台座と、該台座上に
設けられる複数の石と、該各石に取付けられ台座内に埋
め込まれる埋設材と、からなっていることから、前述の
請求項1に係る消波ブロックを施工面に用いて、護岸、
消波機能等を発揮する護岸構造を得ることができること
になる。
【0017】請求項7の発明によれば、各消波ブロック
に、台座の周面において連結具がそれぞれ設けられ、各
消波ブロックが、隣り合う消波ブロックとの間におい
て、該各消波ブロックの連結具を介して連結されている
ことから、各消波ブロックが全体が連結されることにな
り、各消波ブロックの位置保持性を高めて、護岸、消波
機能等を確実に確保できることになる。
【0018】請求項8の発明によれば、多数の消波ブロ
ックが、施工面上において千鳥配列され、各隣り合う消
波ブロック間に間詰め石が充填されていることから、間
詰め石によっても、各隣り合う消波ブロック間におい
て、護岸、消波機能を発揮することができることにな
る。その一方、消波ブロックの千鳥配列に基づき、戻り
波により間詰め石が流失することを抑制できることにな
る。
【0019】請求項9の発明によれば、型枠の開口を上
方に向くようにした状態で、該型枠内にコンクリートを
充填し、その型枠内のコンクリート内に、該コンクリー
トが未硬化状態において、石保持ユニットの板状体を、
該石保持ユニットの板状体又はシート状体を複数の石よ
りも下側に向けつつ埋め込むことから、コンクリートの
硬化後には、その硬化コンクリートと少なくとも板状体
又はシート状体とは係合状態となり、前述の請求項1又
は2に係る消波ブロックを得ることができることにな
る。
【0020】請求項10の発明によれば、板状体又はシ
ート状体が孔を有していることから、型枠内の未硬化コ
ンクリート内への板状体又はシート状体の沈み込みを容
易にして、硬化後のコンクリートと板状体又はシート状
体との係合状態を確実なものとすることができることに
なる。このため、台座における複数の石の保持強度を高
めて信頼性の高いものとすることができることになる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
図面に基づいて説明する。
【0022】図1、図2において、符号1は、海岸の緩
傾斜提であり、この緩傾斜提1には、実施形態に係る護
岸構造が適用されている。この緩傾斜提1においては、
その施工面2(法尻、法面、法肩)上に裏込め層3を介
して多数の第1実施形態に係る消波ブロック4が敷設さ
れている。
【0023】上記裏込め層3は、施工面2に沿いつつ、
小石、砕石等により一定の厚みを有するように形成され
ており、この裏込め層3に基づき、地耐力、支持力を強
化すると共に、表法面からの浸透水や提体からの浸出水
(土砂粒を含む)に対するフィルターとしての効果を確
保し、さらには、戻り波(戻り流れ)を減衰させて汀線
付近の洗掘を低減させることになっている。
【0024】上記消波ブロック4は、図1〜図5に示す
ように、台座5と、該台座5上面に設けられる複数の自
然石6とからなる。上記台座5は、コンクリートをもっ
て円柱状に形成されており、その台座5は、その側面5
aが曲面を形成する一方、上面5b及び下面5cは平坦
面を形成している。具体的には、本実施形態において
は、直径が約2000mm程度、高さが約500mm程
度とされている。この台座5の側面5aには、3つのU
字状の連結具7が固定されている。この3つの連結具7
は、台座5側面5aの周回り方向において、120°の
等角度毎に配設されており、その各連結具7の高さ位置
は、台座5側面5aの高さ方向中央部とされている。こ
の各連結具7は、U字状部分が台座5側面5aから突出
されており、その突出長さは、100〜300mm程度
とされている。
【0025】上記複数の自然石6は、図1〜図5に示す
ように、台座5上面5bの全体に亘って固定されてい
る。各自然石6は、その径が約300〜500mm(好
ましくは400mm)程度とされており、その各自然石
6は、台座5上面5bに対応した金網8(平面視におい
て円形)の一面側に載置された状態で該金網8に取付座
金9、打込みアンカー10を介して強固に取付けられ、
その金網8とその各自然石6の下部(全体の1/3以
下)とは、コンクリート製台座5内に埋め込まれてい
る。これにより、台座5を構成するコンクリートが金網
8の構成線材を包み込んで、台座5を構成するコンクリ
ートと金網8の構成線材との間で係合関係が成立するこ
とになり、各自然石6に関し、2/3以上が台座5上面
5bから上方に突出していても、各自然石6と台座5と
は強固に一体化されることになっている。この場合、金
網8(板状体)としては、菱形金網、亀甲金網等の種々
のものを用いることができるが、金網8に代えて、合成
樹脂ネット、カーボン繊維ネット、メッシュ、各種鉄
筋、鉄骨(井桁状鉄筋、格子状鉄筋等)等を適宜用いて
もよい。
【0026】このような消波ブロック4は、次のように
して製造される。
【0027】先ず、台座成形用の型枠13(図6,図7
参照)と、複数の自然石6を保持した自然石保持ユニッ
ト15(図5,図8参照)とを用意する。台座成形用の
型枠13は、主として、底板11と、側面5aを構成す
る複数の側板片12とを構成部品として備えており、こ
れらを組立てることにより、上部が外部に開口した有底
円筒形状の型枠13を形成することになっている。すな
わち、底板11は、前記台座5の直径よりもやや大きめ
の直径とされた円板状とされ、各側板片12は、一定の
曲率を有するように円弧状に曲げられており、これらの
組立てに際しては、底板11の内面上縁部に対して各側
板片12を順次、連続的に並べ、ボルト、ナット等の固
定具14を用いて、底板11の内面上縁部と各側板片1
2とを連結すると共に、隣り合う側板片12同士を連結
することになる。この場合、3つのU字状の連結具7
が、所定個所において、隣り合う側板片12間に挟持さ
れる。
【0028】一方、自然石保持ユニット15は、台座5
上面5bに対応した円形状の金網8(板状体)の一面側
に複数の自然石6を満遍なく配置され、その各自然石6
は、取付座金9、打込みアンカー10を用いて金網8に
固定されている。この自然石保持ユニット15の製造に
おいては、取付け穴(図示略)を有する自然石6を複数
用意して、その複数の自然石6を取付け穴を上方に向け
つつ作業面上に並べ、その複数の自然石6上に金網8を
被せる。そして、各自然石6毎に金網8上に取付座金9
を宛い、その取付座金9の挿通孔(図示略)、金網8の
網目を介して打込みアンカー10を自然石6の取付け穴
に打ち込み、各自然石6と金網8とを一体化することに
なる。
【0029】次に、台座5を形成するべく、図8に示す
ように、上記型枠13内にコンクリートを充填する。こ
の場合、できるだけ重量を確保する観点から、できるだ
け内部に気泡が形成されないようにコンクリートを注入
することが好ましい。また、このコンクリートの注入に
際しては、中詰材として、鉄鋼スラグ等の破棄物を投入
してもよい。これにより、廃棄物が隔離処理できると共
に、その廃棄物の重い重量を、台座5の重量として利用
できることになる。勿論この場合、海水の浄化等を図る
べく、海水に不足している鉄分やシリカ等をも入れるこ
ともできる。
【0030】次に、型枠13内のコンクリートと自然石
保持ユニット15とを一体化するべく、図8に示すよう
に、該型枠13内のコンクリートが硬化する前に、該型
枠13の上方開口から前記自然石保持ユニット15を入
れる。このとき、自然石保持ユニット15は、その金網
8を複数の自然石6よりも下側にしつつ、未硬化コンク
リートに沈められ、金網8と各自然石6の下部(全体の
1/3以下)とが、未硬化コンクリート内に埋め込ま
れ、各自然石6に関し、2/3以上が未硬化コンクリー
ト上面5bから上方に突出することになっている。この
場合、作業性の向上を図る観点から、金網8及び複数の
自然石6に作用する未硬化コンクリートによる浮力(経
時変化(硬化程度の変化)に伴う浮力を含む)を考慮
し、自然石保持ユニット15を型枠13内の未硬化コン
クリート上面5bに載置するだけで、その自然石保持ユ
ニット15の重量とのバランスから、該自然石保持ユニ
ット15が前記所望の深さだけ沈み込むように設定する
のが好ましい。勿論、波の激しさを考慮し、波が激しい
と予想される個所で使用されものほど、自然石保持ユニ
ット15(金網8)の沈み込み量を深くし、使用時に、
金網8に対する台座5における硬化コンクリートの保持
(係合)強度を高めるのがよい。
【0031】この後、型枠13内の未硬化コンクリート
の硬化を待ち、型枠13を分解し、成形品としての本実
施形態に係る消波ブロック4を得る。勿論、この型枠1
3からの成形品の取り出しを容易にするために、予め型
枠13内面に離型剤を塗布しておくことが好ましいこと
は言うまでもない。
【0032】このように、上記消波ブロック4は、コン
クリート製台座5と金網8との物理的係合関係(硬化コ
ンクリートが金網8の構成線材を包み込む関係)によ
り、複数の自然石6(自然石保持ユニット15)が台座
5上に保持される構造であることから、複数の自然石6
(自然石保持ユニット15)を台座5上に強固に保持で
きるだけでなく、製造に際して、コンクリートの特性
(未硬化状態、硬化段階)を利用して、その強固な保持
を容易且つ迅速に得ることができることになる。
【0033】このような消波ブロック4の多数は、緩傾
斜提1を構築するに際しては、図2に示すように、裏込
め層3上において、千鳥配列をなすように空隙部16を
形成しつつ配置されている。すなわち、消波ブロック4
が、施工面2の横方向に所定間隔の空隙部16をあけつ
つ順次並んで横列を形成すると共にその横列が縦方向に
所定間隔の空隙部16をあけつつ順次形成されるように
配置され、しかも、縦方向に隣り合う横列において、一
方の横列における隣り合う消波ブロック4間に他方の横
列における消波ブロック4が臨むように配置される。そ
して、各隣り合う消波ブロック4同士は、その各側面5
aにおける連結具7がシャックル17により互いに連結
されて、裏込め層3上に配設されている消波ブロック4
の全てが連結され、空隙部16には、間詰石18が充填
されることになる。
【0034】したがって、このような緩傾斜提1におい
ては、施工面2が、台座5、該台座5上の自然石6、さ
らには本実施形態では空隙部16に充填される間詰石1
8によっても覆われることになり、台座5、該台座5上
の各自然石6、間詰石18の粗度等によって護岸機能、
消波機能、前海浜の洗掘防止効果が発揮されることにな
る。
【0035】その一方、各消波ブロック4が、コンクリ
ート製台座5をもって該消波ブロック4の大部分を占め
ることにより重量物としての性格を示すだけでなく、消
波ブロック4同士の連結により消波ブロック4全体の重
量を各消波ブロック4の位置を保持するために利用でき
ることになり、各消波ブロック4の位置保持性(重量安
定性)を高めることになる。しかも、間詰め石18に関
しては、各横列における消波ブロック4間に対して隣り
合う横列の消波ブロック4が臨む構成(千鳥配列構成)
は、間詰め石18が流失すること(洗い流されること)
を抑制することになる。このため、この緩傾斜提1にお
いては、間詰め石18によっても護岸、消波機能を確実
に発揮させることができることになる。
【0036】勿論、台座5上の自然石6、空隙部16に
充填される間詰石18は、周囲の自然景観に調和すると
共に、その各自然石6等の空隙は、虫、魚、貝類等の生
息空間ともなる。
【0037】図9、図10、図11は第2実施形態、図
12、図13は第3実施形態図、図14、図15は第4
実施形態図、図16、図17は第5実施形態図、図18
は第6実施形態図、図19、図20は第7実施形態を示
す。この各実施形態において、前記第1実施形態と同一
構成要素については、同一符号を付してその説明を省略
する。尚、各実施形態に係る各消波ブロック4間の空隙
部16には、前記第1実施形態同様、間詰石18が充填
されるが、図示は省略されている。
【0038】図9、図10、図11に示す第2実施形に
おいては、各消波ブロック4の台座5が平面視正方形の
四角柱形状とされており、その裏込め層3上での各消波
ブロック4の配置は、図9又は図10に示すように千鳥
配列とされたり、図11に示すように、縦横に整然と列
をなすように整列されたりしている。
【0039】図12、図13に示す第3実施形において
は、各消波ブロック4の台座5が平面視台形の四角柱形
状とされており、その裏込め層3上での各消波ブロック
4の配置は、図12又は図13に示すように配列されて
いる。
【0040】図14、図15に示す第4実施形において
は、各消波ブロック4の台座5が平面視三角形の三角柱
形状とされており、その裏込め層3上での各消波ブロッ
ク4の配置は、図14又は図15に示すように配列され
ている。
【0041】図16、図17に示す第5実施形において
は、各消波ブロック4の台座5が平面視十字形の角柱形
状とされており、その裏込め層3上での各消波ブロック
4の配置は、図16又は図17に示すように配列されて
いる。尚、図17においては、各消波ブロック4同士の
連結は省略されている。
【0042】図18に示す第6実施形においては、各消
波ブロック4の台座5が平面視六角形の角柱形状とされ
ており、その裏込め層3上での各消波ブロック4の配置
は、図18に示すように配列されている。
【0043】図19、図20に示す第7実施形において
は、各消波ブロック4の台座5が平面視ジグザグ状の角
柱形状とされており、その裏込め層3上での各消波ブロ
ック4の配置は、図19又は図20に示すように配列さ
れている。尚、図20においては、各消波ブロック4同
士の連結は省略されている。
【0044】以上実施形態について説明したが本発明に
あっては、次のような態様を包含する。 1)自然石6に代えて人工石を用いること。 2)台座5に連結具7を適宜の数だけ適宜の配置をもっ
て設けること。 3)シャックル17に限らず、針金、紐を含め各種のも
のを用いること。
【0045】尚、本発明の目的は、明記されたものに限
らず、実質的に好ましい或いは利点として記載されたも
のに対応したものを提供することをも含むものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態に係る消波ブロックを用いて構築
される緩傾斜提を示す説明図。
【図2】図1に係る緩傾斜提を平面的に示す図。
【図3】第1実施形態に係る消波ブロックを示す正面
図。
【図4】図3の平面図。
【図5】図4のA−A線拡大断面図。
【図6】第1実施形態に係る消波ブロックを製造するた
めの型枠を示す平面図。
【図7】図6のB−B線断面図。
【図8】第1実施形態に係る消波ブロックの製造工程を
説明する説明図。
【図9】第2実施形態に係る消波ブロックを用いて構築
される緩傾斜提を示す平面図。
【図10】第2実施形態に係る消波ブロックを用いて別
の配置態様をもって構築される緩傾斜提を示す平面図。
【図11】第2実施形態に係る消波ブロックを用いてさ
らに別の配置態様をもって構築される緩傾斜提を示す平
面図。
【図12】第3実施形態に係る消波ブロックを用いて構
築される緩傾斜提を示す平面図。
【図13】第3実施形態に係る消波ブロックを用いて別
の配置態様をもって構築される緩傾斜提を示す平面図。
【図14】第4実施形態に係る消波ブロックを用いて構
築される緩傾斜提を示す平面図。
【図15】第4実施形態に係る消波ブロックを用いて別
の配置態様をもって構築される緩傾斜提を示す平面図。
【図16】第5実施形態に係る消波ブロックを用いて構
築される緩傾斜提を示す平面図。
【図17】第5実施形態に係る消波ブロックを用いて別
の配置態様をもって構築される緩傾斜提を示す平面図。
【図18】第6実施形態に係る消波ブロックを用いて構
築される緩傾斜提を示す平面図。
【図19】第7実施形態に係る消波ブロックを用いて構
築される緩傾斜提を示す平面図。
【図20】第7実施形態に係る消波ブロックを用いて別
の配置態様をもって構築される緩傾斜提を示す平面図。
【符号の説明】
1 緩傾斜提 2 施工面 4 消波ブロック 5 台座 6 自然石 7 連結具 8 金網 15 自然石保持ユニット 18 間詰め石

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コンクリート製台座と、 前記台座上に設けられる複数の石と、 前記各石に取付けられ前記台座内に埋め込まれる埋設材
    と、を備える、ことを特徴とする消波ブロック。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 前記埋設材が、板状体又はシート状体とされ、 前記板状体又はシート状体の一面側に前記複数の石が取
    付けられている、ことを特徴とする消波ブロック。
  3. 【請求項3】 請求項2において、 前記板状体が、網状体である、ことを特徴とする消波ブ
    ロック。
  4. 【請求項4】 請求項1において、 前記台座が、軸心が上下方向に延びる柱状形状とされる
    と共に、該台座の上、下面を構成する相当径が、高さ方
    向長さよりも長くされている、ことを特徴とする消波ブ
    ロック。
  5. 【請求項5】 請求項1において、 前記台座の周面に、連結可能な連結具が突設されてい
    る、ことを特徴とする消波ブロック。
  6. 【請求項6】 施工面に、多数の消波ブロックが敷設さ
    れ、 前記各消波ブロックが、施工面上に敷設されるコンクリ
    ート製台座と、該台座上に設けられる複数の石と、該各
    石に取付けられ前記台座内に埋め込まれる埋設材と、か
    らなっている、ことを特徴とする護岸構造。
  7. 【請求項7】 請求項6において、 前記各消波ブロックに、前記台座の周面において連結具
    がそれぞれ設けられ、 前記各消波ブロックが、隣り合う消波ブロックとの間に
    おいて、該各消波ブロックの連結具を介して連結されて
    いる、ことを特徴とする護岸構造。
  8. 【請求項8】 請求項7において、 前記多数の消波ブロックが、前記施工面上において千鳥
    配列され、 前記各隣り合う消波ブロック間に間詰め石が充填されて
    いる、ことを特徴とする護岸構造。
  9. 【請求項9】 分解可能とされた有底筒状の型枠と、複
    数の石を板状体又はシート状体の一面側に保持する石保
    持ユニットとを、用意し、 先ず、前記型枠を、該型枠の開口を上方に向くようにし
    た状態で、該型枠内にコンクリートを充填し、 前記型枠内のコンクリート内に、該コンクリートが未硬
    化状態において、前記石保持ユニットの板状体又はシー
    ト状体を、該石保持ユニットの板状体又はシート状体を
    複数の石よりも下側に向けつつ埋め込む、ことを特徴と
    する消波ブロックの製造方法。
  10. 【請求項10】 請求項9において、 前記板状体又はシート状体が、孔を有している、ことを
    特徴とする消波ブロックの製造方法。
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