JP2002179984A - アニオン型艶消し電着塗料組成物 - Google Patents

アニオン型艶消し電着塗料組成物

Info

Publication number
JP2002179984A
JP2002179984A JP2000381175A JP2000381175A JP2002179984A JP 2002179984 A JP2002179984 A JP 2002179984A JP 2000381175 A JP2000381175 A JP 2000381175A JP 2000381175 A JP2000381175 A JP 2000381175A JP 2002179984 A JP2002179984 A JP 2002179984A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
resin
coating composition
water
electrodeposition coating
anionic
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000381175A
Other languages
English (en)
Inventor
Tetsuya Yokoyama
哲也 横山
Koji Kamikado
神門  孝司
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kansai Paint Co Ltd
Original Assignee
Kansai Paint Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kansai Paint Co Ltd filed Critical Kansai Paint Co Ltd
Priority to JP2000381175A priority Critical patent/JP2002179984A/ja
Publication of JP2002179984A publication Critical patent/JP2002179984A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Paints Or Removers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】適度な艶消し外観を持ち、且つ塗料の貯蔵安定
性が良好であり、密着性、硬度等に優れた塗膜を形成す
ることが可能なアニオン型艶消し電着塗料用組成物を提
供する。 【解決手段】水溶性、もしくは水分散型のアクリル樹脂
(I)、水及び乳化剤の存在下で、重合性不飽和単量体
(A)を用いて多段階で乳化重合して製造される乳化重
合体であって、且つそのうちの少なくとも1段階の乳化
重合を、ジイソシアネート化合物(a)、ポリオール
(b)、カルボキシル基含有ジオール(c)、及び水酸
基含有重合性不飽和単量体(d)との反応によって得ら
れる不飽和ポリウレタン樹脂(B)を高分子乳化剤とし
て用いて製造される乳化重合体(II)、及び架橋剤(II
I)を配合してなる塗料組成物であって、該アクリル樹
脂(I)、乳化重合体(II)、及び架橋剤(III)の配
合割合がこれらの樹脂固形分の合計に対して(I)が1
0〜70重量%、(II)が5〜30重量%、(III)が10
〜60重量%であることを特徴とするアニオン型艶消し
電着塗料組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は良好な艶消し効果を
有し、貯蔵安定性が良好で且つ素地との密着性や硬度に
優れた塗膜を形成するアニオン型艶消し電着塗料組成物
に関する。
【0002】
【従来の技術及びその課題】現在、アルミサッシ等の被
塗物にはワンコートで仕上がり性の良いアニオン型艶消
し電着塗料が塗装されている。
【0003】このようなアニオン型電着塗料組成物とし
て例えば、特公昭62−24519号公報にアルコキシ
シリル基を含有するビニル系共重合体を基体樹脂とし、
アミノ樹脂を硬化剤として用いる方法が開示されてい
る。この方法では、基体樹脂として用いるアクリル共重
合体が側鎖にアルコキシシリル基を有しているため、こ
のものがアクリル共重合体の水溶化(又は水分散化)の
際に徐々に加水分解してシラノール(Si−OH)を生
成し、また該シラノール同士の縮合によりシロキサン結
合を生成して粒子内ゲル構成を有する微細なディスパー
ジョン粒子を形成する。この結果、このものをアニオン
電着塗装すると微細な粗面を有する塗膜を形成し、これ
を焼き付け硬化しても塗膜は完全に溶融フローすること
なく粗面を維持し、良好な艶消し塗膜を形成するので、
当該技術分野では広く用いられている。
【0004】しかしながらこの塗料組成物では、塗装条
件により得られた塗膜の艶が変動し、艶消し度のコント
ロールが困難である上、アルコキシシリル基を有するア
クリル共重合体の貯蔵安定性が不十分という問題があっ
た。
【0005】一方で、特開平5−1239号公報等には
水溶性樹脂と3次元架橋構造を有するポリウレタン粒子
からなる塗料組成物が提案されている。この手法はポリ
マー粒子の粒径を大きくすることにより光沢を制御する
ものであり、ザラつきのあるビロード調の仕上がり性の
塗膜が得られ、例えばアルミサッシ等の塗装等、緻密な
艶消し外観を求められる場合には適さないという問題が
あった。また、塗料組成物のウレタン含有量が多くなる
のでコストが高くなるという問題点もあった。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記問題
を解決すべく鋭意研究した結果、特定のアクリル樹脂、
乳化重合体、及び架橋剤を含む塗料組成物を用いること
により、上記問題を解決することを見出し、本発明を完
成した。即ち本発明は、 1. 水溶性、もしくは水分散型のアクリル樹脂
(I)、水及び乳化剤の存在下で、重合性不飽和単量体
(A)を用いて多段階で乳化重合して製造される乳化重
合体であって、且つそのうちの少なくとも1段階の乳化
重合を、ジイソシアネート化合物(a)、ポリオール
(b)、カルボキシル基含有ジオール(c)、及び水酸
基含有重合性不飽和単量体(d)との反応によって得ら
れる不飽和ポリウレタン樹脂(B)を高分子乳化剤とし
て用いて製造される乳化重合体(II)、及び架橋剤(II
I)を配合してなる塗料組成物であって、該アクリル樹
脂(I)、乳化重合体(II)、及び架橋剤(III)の配
合割合がこれらの樹脂固形分の合計に対して(I)が1
0〜70重量%、(II)が5〜30重量%、(III)が10
〜60重量%であることを特徴とするアニオン型艶消し
電着塗料組成物、 2. アクリル樹脂(I)の酸価が15〜150mgK
OH/gである1項に記載のアニオン型艶消し電着塗料
組成物、 3. アクリル樹脂(I)の水酸基価が5〜150mg
KOH/gである1項又は2項に記載のアニオン型艶消
し電着塗料組成物、 4. 乳化重合体(II)のエマルジョン粒子が複数層構
造を有し、そのうちの少なくとも一層がウレタングラフ
ト共重合層である、1項ないし3項のいずれか1項に記
載のアニオン型艶消し電着塗料組成物、 5. 不飽和ポリウレタン樹脂(B)が、数平均分子量
62〜10,000のポリオール(b)を用いたポリウ
レタン樹脂である、1項ないし4項のいずれか1項に記
載のアニオン型艶消し電着塗料組成物、 6. 不飽和ポリウレタン樹脂(B)が、樹脂固形分あ
たり10〜50mgKOH/gの酸価のポリウレタン樹
脂である、1項ないし5項のいずれか1項に記載のアニ
オン型艶消し電着塗料組成物、 7. 架橋剤(III)が、メラミン樹脂である1項ない
し6項のいずれか1項に記載のアニオン型艶消し電着塗
料組成物、に関する。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
【0008】本発明におけるアニオン型電着塗料組成物
は、アクリル樹脂(I)、乳化重合体(II)、及び架橋
剤(III)を主成分として含むものである。
【0009】アクリル樹脂(I) 本発明におけるアクリル樹脂(I)は、水溶性または水
分散型のアクリル樹脂であり、酸価が15〜150mg
KOH/g、好ましくは20〜70mgKOH/g、水
酸基価が5〜150mgKOH/g、好ましくは30〜
100mgKOH/gのものが好適に使用できる。酸価
が15mgKOH/g未満では、該樹脂(I)を水分散
する際の水分散性が不十分であり、一方150mgKO
H/gを超えると、塗料組成物の貯蔵安定性が悪い上、
塗膜にしたときの耐水性が不十分であり、好ましくな
い。水酸基価が5mgKOH/g未満では硬化性が低下
することから、塗膜硬度が不十分であり、一方150m
gKOH/gを超えると、後述の架橋剤(III)と反応
しない水酸基が塗膜中に残るために、耐水性が不十分と
なり好ましくない。
【0010】アクリル樹脂(I)としては通常、下記の
重合性不飽和単量体を溶媒中にてラジカル重合開始剤に
よりラジカル重合して得られるものが好適に使用でき
る。
【0011】カルボキシル基含有重合性不飽和単量体;
例えばアクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、無水マ
レイン酸、フマル酸、クロトン酸、イタコン酸等が挙げ
られる。この単量体の使用によりアクリル樹脂(I)に
カルボキシル基が導入され、該樹脂(I)は中和によっ
て水溶化、水分散することができる。これらは単独、も
しくは2種以上組み合わせて使用できる。
【0012】水酸基含有重合性不飽和単量体;例えば2
−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシ
プロピル(メタ)アクリレート、ヒドロキシブチル(メ
タ)アクリレート、ポリエチレングリコール−モノ(メ
タ)アクリレート、ポリプロピレングリコール−モノ
(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)
アクリレートのε−カプロラクトン重付加物、2−ヒド
ロキシエチル(メタ)アクリレートのβ−メチル−δ−
バレロラクトン重付加物、グリセロールモノ(メタ)ア
クリレート、グリセロールジ(メタ)アクリレートなど
の(メタ)アクリレート類;アリルアルコール、グリセ
ロールモノアリルエーテル、グリセロールジアリルエー
テルなどのアリル化合物;及びこれらのアルキレン(炭
素数2〜4)オキシド付加物(アルキレンオキシドの付
加モル数は通常0〜30モル、好ましくは10〜20モ
ルである)などが挙げられる。この単量体の使用により
アクリル樹脂(I)に水酸基が導入され、後述の架橋剤
(III)と反応するための架橋官能基を導入することが
できる。
【0013】その他の重合性不飽和単量体;例えばメチ
ル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレー
ト、n−、i−、t−ブチル(メタ)アクリレート、2
−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシ
ル(メタ)アクリレート等のアクリル酸またはメタクリ
ル酸の炭素数1〜24の脂肪族または脂環式アルキルエ
ステル、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエ
ン等のビニル芳香族単量体、(メタ)アクリルアミド、
Nメチロールアクリルアミドブチルエーテル等が挙げら
れ、これらは単独で、もしくは2種以上組み合わせて使
用できる。
【0014】また、アルコキシシリル基含有重合性不飽
和単量体も例示できるが、本発明においては該樹脂の貯
蔵安定性の点から、これを共重合成分とすることは望ま
しくない。
【0015】ラジカル重合時に使用する溶媒としては、
該共重合体反応中にゲル化が生じないように、生成する
共重合体を溶解し、かつ水と混和し得る溶媒を使用する
ことが望ましい。かかる溶媒としては、例えば、セロソ
ルブ系溶媒、カルビトール系溶媒、グライム系溶媒、セ
ロソルブアセテート系溶媒、アルコール系溶媒などが使
用できる。
【0016】また、ラジカル重合開始剤としては、例え
ば、アゾ系化合物、パーオキサイド化合物、スルフィド
類、スルフィン類、ジアゾ化合物、ニトロソ化合物等を
あげることができる。
【0017】上記のようにして得られたアクリル樹脂
(I)は溶解性パラメーター(SP値)が9.0〜9.
8の範囲であることが好適である。SP値が9.0未満
では、架橋剤との相溶性が向上するために、艶消し効果
が低下し、9.8を超えると架橋剤(III)との相溶性
が著しく悪くなり、塗料貯蔵安定性が低下するために好
ましくない。
【0018】また、アクリル樹脂(I)の重量平均分子
量は10,000〜100,000であることが好適で
ある。重量平均分子量が10,000未満では、塗膜が
高光沢になり艶消し効果が得られない上、耐候性、加工
性等の性能が低下し、一方、100,000を超えると
塗膜の平滑性が低下するので好ましくない。
【0019】アクリル樹脂(I)は該樹脂中のカルボキ
シル基を中和剤により中和し、水溶化もしくは水分散さ
れる。該中和剤は、例えばモノエチルアミン、ジエチル
アミン、トリエチルアミン等の脂肪族アミン類、ピリジ
ン、ピペリジン等の環状アミン類、モノエタノールアミ
ン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モノ
(2−ヒドロキシプロピル)アミン、ジ(2−ヒドロキ
シプロピル)アミン、トリ(2−ヒドロキシプロピル)
アミン、ジメチルアミノエタノール、ジエチルアミノエ
タノール等のアルカノールアミン類、及びアンモニアが
挙げられ、これらは単独または2種以上併用して用いて
も良い。
【0020】乳化重合体(II) 本発明で使用される乳化重合体(II)は、塗膜の硬化過
程において、アクリル樹脂(I)、及び/または硬化剤
(III)との間で生じる相分離により、形成された塗膜
に艶消し効果を与えるために配合されるものであり、水
及び乳化剤の存在下で、重合性不飽和単量体(A)を用
いて多段階で乳化重合して製造されるものであって、そ
のうちの少なくとも1段階の乳化重合を後述の不飽和ポ
リウレタン樹脂(B)を高分子乳化剤として用いて製造
されるものである。
【0021】上記重合性不飽和単量体(A)は、架橋剤
(III)と反応させるために水酸基含有不飽和単量体を
含むことが好適であり、該水酸基含有不飽和単量体は前
記アクリル樹脂(I)の説明で例示したなかから適宜選
択して使用できる。その他の重合性不飽和単量体として
は、例えばメチル(メタ)アクリレート、エチル(メ
タ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブ
チル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メ
タ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレー
ト、ラウリル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メ
タ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸の炭素数1〜
24個のアルキルまたはシクロアルキルエステル;スチ
レン、ビニルトルエン等のビニル芳香族化合物;(メ
タ)アクリル酸、マレイン酸、クロトン酸、β−カルボ
キシエチルアクリレート、2−アクリルアミド−2−メ
チルプロパンスルホン酸、アリルスルホン酸、スチレン
スルホン酸ナトリウム塩、スルホエチルメタクリレー
ト、及びそれらのナトリウム塩やアンモニウム塩;(メ
タ)アクリルアミド、ジメチルアミノプロピル(メタ)
アクリルアミド、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリ
レート、グリシジル(メタ)アクリレートとアミン類と
の付加物;ポリオキシエチレン鎖を有する(メタ)アク
リレート等の水溶性重合性不飽和単量体、ビニルトリメ
トキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリ
ス−β−メトキシエトキシシラン、γ−メタクリルオキ
シプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリルオキシ
プロピルトリメトキシシラン等のアルコキシシリル基含
有重合性不飽和単量体等が挙げられる。これらは単独で
または2種以上適宜選択される。
【0022】次に、不飽和ポリウレタン樹脂(B)につ
いて説明する。
【0023】不飽和ポリウレタン樹脂(B)は、ジイソ
シアネート化合物(a)、ポリオール(b)、カルボキ
シル基含有ジオール(c)、及び水酸基含有重合性不飽
和単量体(d)の反応によって得られる樹脂であり、上
記乳化重合体の製造において、多段の内の少なくとも1
段階の乳化重合時に配合され、高分子乳化剤として働く
ものである。
【0024】上記ジイソシアネート化合物(a)として
は、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリ
レンジイソシアネート、4,4′−ジフェニルメタンジ
イソシアネート、m−フェニレンジイソシアネート、キ
シリレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシア
ネート、2,2,4−トリメチルヘキサンジイソシアネ
ート、ヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソ
シアネート、1,4−シクロヘキシレンジイソシアネー
ト、4,4′−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネー
ト、3,3′−ジメチル−4,4′−ビフェニレンジイ
ソシアネート、3,3′−ジメトキシ−4,4′−ビフ
ェニレンジイソシアネート、3,3′−ジクロロ−4,
4′−ビフェニレンジイソシアネート、1,5−ナフタ
レンジイソシアネート、1,5−テトラヒドロナフタレ
ンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネートなど
が挙げられる。これらの中でも、テトラメチレンジイソ
シアネート、2,2,4−トリメチルヘキサンジイソジ
アネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジ
イソシアネート等の脂肪族ジイソシアネート、及び1,
4−シクロヘキシレンジイソシアネート、4,4′−ジ
シクロヘキシルメタンジイソシアネート、イソホロンジ
イソシアネート等の脂環式ジイソシアネートが好適であ
る。
【0025】ポリオール(b)としては、低分子量グリ
コール類、高分子量グリコール類、ポリエステルポリオ
ール類、ポリカーボネートポリオール類等をそれぞれ単
独に用いてもよく、また、ポリエステルポリオールや高
分子量グリコールに低分子量グリコールを併用しても良
い。該ポリオール(b)は数平均分子量が62〜10,
000の範囲が好ましく、該数平均分子量が62より小
さいとウレタン樹脂の分子量低下により艶消し効果が低
下し、10,000より大きいと合成時の取扱いが困難
になるので好ましくない。
【0026】低分子量グリコール類としては、エチレン
グリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリ
コール、1,2−プロピレングリコール、1,3−ブチ
レングリコール、テトラメチレングリコール、ヘキサメ
チレングリコール、デカメチレングリコール、オクタン
ジオール、トリシクロデカンジメチロール、水添ビスフ
ェノールA、シクロヘキサンジメタノール、ビスフェノ
ールAポリエチレングリコールエーテル、ビスフェノー
ルAポリプロピレングリコールエーテルなどがあり、こ
れ等は単独または2種以上混合して使用しても良い。
【0027】高分子量グリコール類としては、ポリエチ
レングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテト
ラメチレングリコールなどが挙げられ、ポリエステルポ
リオール類としては、グリコール成分とジカルボン酸成
分を反応させたものが挙げられ、公知の方法で容易に製
造でき、エステル化反応に限らず、エステル交換反応に
よっても製造できる。またε−カプロラクトン等の環状
エステル化合物の開環反応によって得られるポリエステ
ルジオール及びこれ等の共縮合ポリエステルも含む。
【0028】カルボキシル基含有ジオール類(c)とし
ては、2,2−ジメチロールプロピオン酸、2,2−ジ
メチロールブタン酸、2,2−ジメチロール吉草酸、及
びこれ等を縮合したポリエステルポリオール、またはポ
リエーテルポリオールなどが挙げられる。これ等に12
−ヒドロキシステアリン酸、パラオキシ安息香酸、2,
2−ジメチル−3−ヒドロキシプロピオン酸、サリチル
酸等のヒドロキシカルボン酸を併用することもできる。
【0029】水酸基含有不飽和単量体(d)としては、
アクリル樹脂(I)の説明で例示した中から適宜選択し
て使用できる。
【0030】該不飽和ポリウレタン樹脂の合成におい
て、前記した(a)、(b)、(c)及び(d)成分の
他に過剰のイソシアネート基を封鎖する目的で、必要に
応じて1価アルコールを配合しても良い。これ等
(a)、(b)、(c)及び(d)成分の使用割合は種
々変えることができるが、全成分中のイソシアネート基
と水酸基との当量比が一般に1:1〜1:3、好ましく
は1:1〜1:2.5になるようにする。1:1より小
さいと末端がイソシアネートとなり、硬化性が低下し、
好ましくなく、1:3より大きいと反応しない過剰の水
酸基成分が多くなり乳化重合体製造時のエマルジョン安
定性を低下させるので好ましくない。
【0031】このうち(d)成分の使用量はイソシアネ
ート基1当量に対し0.01〜1、好ましくは0.02
〜0.8当量である。0.01より少ないとグラフトと
なる部分が少なくなり艶消し効果が低下し、1より多い
と過剰の(d)成分が生じ、不飽和ポリウレタン樹脂の
貯蔵安定性を低下させるので好ましくない。
【0032】上記不飽和ポリウレタン樹脂(B)の合成
反応は、有機溶剤中で行っても良いが、ジオキサン、ア
セトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケト
ン、N−メチルピロリドン、テトラヒドロフラン等のイ
ソシアネート基に不活性で且つ水との親和性の大きい有
機溶剤中で行うことが望ましい。
【0033】上記不飽和ポリウレタン樹脂の製造は、特
に限定されないが、前記した(a)、(b)、(c)及
び(d)成分を一度に反応させてもよいし、多段的に反
応させる方法、例えばジイソシアネートとポリオールの
一部とカルボキシル基含有ジオールとを反応させてイソ
シアネート末端でプレポリマーを合成した後、ポリオー
ルの残りと水酸基含有不飽和単量体を反応させる方法な
どによって製造してもよい。反応は通常40〜180
℃、好ましくは60〜130℃の温度で行われる。この
反応を促進させるため、通常のウレタン化反応において
使用されるトリエチルアミン、N−エチルモルホリン、
トリエチレンジアミン等のアミン系触媒や、ジブチル錫
ジラウレート、ジオクチル錫ジラウレート等の錫系触媒
などを用いてもよい。また、水酸基含有不飽和単量体が
ウレタン化反応中に重合するのを防止するため、ハイド
ロキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテル、p−ベ
ンゾキノンなどを使用することができる。
【0034】このように製造された不飽和ポリウレタン
樹脂中の酸価は、樹脂固形分当り10〜50mgKOH
/gであるが特に20〜40mgKOH/gが好まし
い。10mgKOH/g未満では水分散性不良であり、
一方50mgKOH/gを超えると重合安定性が不良で
あるから好ましくない。
【0035】該不飽和ポリウレタン樹脂(B)は、水へ
分散される。水分散は、特に制限なく従来公知の方法で
行うことができ、例えば中和剤、界面活性剤などを必要
に応じて含有させた水を撹拌しなから、不飽和ポリウレ
タン樹脂(B)を加えて混合分散する、または連続的に
混合することができる。中和剤としては、カルボキシル
基を中和できるものであれば特に制限はないが、例えば
水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、トリメチルアミ
ン、ジメチルアミノエタノール、2−メチル−2−アミ
ノ−1−プロパノール、トリエチルアミン、アンモニア
水などが挙げられる。中和剤は、樹脂に加えてカルボキ
シル基を中和しておいてもよいし、分散媒である水に加
えておき分散と同時に中和してもよい。その使用量は、
カルボキシル基1当量に対して0.5〜2.0、好まし
くは0.7〜1.3当量となるような割合が好ましい。
さらに該中和剤は乳化重合体(II)製造時に不飽和ポリ
ウレタン樹脂(B)を乳化剤として用いる際にプレエマ
ルジョン中に同時に配合して中和してもよい。その使用
量は、カルボキシル基1当量に対して0.5〜2.0、
好ましくは0.7〜1.3当量となるような割合が好ま
しい。
【0036】多段階の乳化重合として、具体的には、
水、及び乳化剤の存在下で重合性不飽和単量体(A)を
用いて多段階で乳化重合を行うものであり、そのうちの
少なくとも1段階の乳化重合を、上記の通り得られる不
飽和ポリウレタン樹脂を高分子乳化剤として用いて行う
ものである。多段階の乳化重合として、具体的にはまず
内部層成分を形成する重合性不飽和単量体の混合物を、
乳化剤の存在下で重合開始剤を使用して第1段階の乳化
重合を行い重合体水分散液を得た後、該水分散液中に、
外層成分を形成する重合性不飽和単量体混合物を乳化
剤、及び重合開始剤を使用して第2段階以降の乳化重合
を順次同様に行うことが挙げられ、それにより少なくと
も複層構造を有する乳化重合体の粒子水分散液を得るも
のである。
【0037】本発明組成物において使用される乳化剤と
しては、前記不飽和ポリウレタン樹脂以外に、アニオン
性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤などが挙げられ
る。これらは単独でまたは2種以上併用して使用しても
よい。乳化重合体(II)では、多段のうち、いずれの段
階の乳化重合でも、前記不飽和ポリウレタン樹脂(B)
を高分子乳化剤として配合することができるが、艶消し
効果の効率化のために最後の段階の乳化重合で配合する
ことが好ましい。
【0038】重合開始剤には、例えばアゾイソバレロニ
トリルのようなアゾ系開始剤、過硫酸アンモニウム、過
硫酸カリウム、t−ブチルハイドロパーオキシド等の過
酸化物等既知のものを用いることができ、重合温度を下
げる目的でホルムアルデヒドスルホキシル酸ナトリウム
等の還元剤を用いることもできる。
【0039】また、前記不飽和ポリウレタン樹脂(B)
は、乳化重合体(II)全固形分中に5〜60重量%、好
ましくは10〜50重量%となる量で配合されることが
好適である。該配合量が5重量%未満では、艶消し効果
が低下し、一方、60重量%を越えると重合安定性が不
良となるので好ましくない。さらに前記不飽和ポリウレ
タン樹脂(B)を高分子乳化剤として配合する段階の乳
化重合では、その段で配合される不飽和ポリウレタン樹
脂及び重合性不飽和単量体の合計固形分中に該重合性不
飽和単量体成分を5重量%以上、好ましくは10重量%
以上含むことが好ましい。これより少ないと重合安定性
が不良になるので好ましくない。
【0040】架橋剤(III) 本発明における架橋剤(III)としては、上記アクリル
樹脂(I)、及び上記乳化重合体(II)の水酸基と反応
し架橋塗膜を得るために、メラミン樹脂が好適に使用で
きる。該架橋剤(III)としては、アクリル樹脂(I)
とは、共通の有機溶剤の助けにより相溶するが、無溶剤
下では、完全には相溶しないものが好ましい。
【0041】上記した完全には相溶しないものとは、例
えば次のように定義することができる。
【0042】アクリル樹脂(I)と架橋剤(III)を4
0/60重量比に配合したものを、アクリル樹脂(I)
のカルボキシル基に対して1.0当量のアミン化合物を
配合したのち、水分散して固形分約20重量%の水分散
液とする。これを透明なガラス板上に乾燥膜厚10ミク
ロンになるように塗装し、これを室温〜100℃で溶剤
を揮発させた後、さらに150〜200℃で約5〜10
分間乾燥する。この状態で目視により濁りを生じている
場合はアクリル樹脂(I)に対して架橋剤(III)は完
全には相溶しないということができる。また、さらに定
量的にいうならば、上記した塗膜において分光光度系を
用いて波長4000オングストロームにおける光線透過
率を測定し、この透過率が95%以下、特に50〜90
%の範囲になる場合は、アクリル樹脂(I)に対して架
橋剤(III)は完全には相溶しないということができ
る。
【0043】メラミン樹脂としては、例えば、メタノー
ル、エタノール、プロパノール、ブタノール、オクチル
アルコール、2−エチルヘキシルアルコール等の1種も
しくは2種以上のアルコールで変性されたものを使用す
ることができる。好ましくはC3以上、特にC4〜18
のアルコールで変性されたものが好ましい。そしてメラ
ミン樹脂中にC3以上のアルコールで変性されたエーテ
ル基がトリアジン環1核あたり平均して約2.0個以
上、特に約2.0〜5.0個含有することが好ましい。
【0044】また、架橋剤(III)としてブロックイソ
シアネートも好適に使用できる。該ブロックイソシアネ
ートに用いるイソシアネートとしては、例えばイソホロ
ンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネー
ト、等の脂肪族や脂環族のポリイソシアネート化合物に
ε−カプロラクトン等のラクトン類、プロパノール、ブ
タノール、ペンタノール、ベンジルアルコール等のアル
コール類やメチルエチルケトオキシム、メチルイソブチ
ルケトオキシム等のオキシム類でブロック化したものを
使用できる。
【0045】本発明で該アクリル樹脂(I)、乳化重合
体(II)、及び架橋剤(III)の配合割合は、これらの
樹脂固形分の合計に対して(I)が10〜70重量%、
好ましくは20〜50重量%、(II)が5〜30重量%、
好ましくは10〜20重量%、(III)が10〜60重量
%、好ましくは20〜50重量%であることが好適であ
る。(I)が10重量%未満では耐候性等塗膜の性能が
劣り、70重量%を超えると、艶消し効果が不十分とな
り好ましくない。(II)が5重量%未満では艶消し効果
が不十分であり、30重量%を超えると塗面の平滑性が
不良となり好ましくない。(III)が10重量%未満で
は塗膜の硬化性、及び艶消し効果が不十分となり、60
重量%を超えると塗料安定性、及び耐候性が不十分とな
るために好ましくない。
【0046】本発明において塗料を製造するにあたって
は、アクリル樹脂(I)を中和、水溶/水分散したの
ち、乳化重合体(II)、架橋剤(III)を混合するか、
アクリル樹脂(I)と架橋剤(III)を配合した後、中
和、水溶化/水分散し、乳化重合体(II)を混合する方
法が挙げられる。また、本発明組成物には、硬化/解離
触媒、顔料、充填剤、骨材、顔料分散剤、湿潤剤、消泡
剤、可塑剤、有機溶剤、防腐剤、防黴剤、pH調整剤、
防錆剤等、それぞれの目的に応じて適宜選択し組み合わ
せて配合することができる。
【0047】本発明のアニオン型艶消し電着塗料組成物
はアルミニウム、アルミ合金、アルマイト、鉄鋼;亜
鉛、スズ、クロム、アルミニウム等をメッキしたメッキ
鋼板;あるいはクロム酸、リン酸で化成処理または陰極
電解処理した鋼板等の金属素材に塗布できる。特に着色
もしくは無着色陽極酸化アルミニウム材を使用するアル
ミニウム建材分野に適用することが望ましい。
【0048】塗装方法は、例えば、本発明塗料組成物を
アニオン型電着塗料浴(例えば、固形分約5〜20重量
%、好ましくは約6〜12重量%)とし、この浴中にア
ルミニウム材を浸漬した後、乾燥膜厚が約5〜30μに
なるようにアニオン電着塗装を行い、ついで必要に応じ
て水洗(水道水、透過水等)後、焼き付け(例えば、約
160〜200℃で約20〜40分間)ることにより行
うことができる。
【0049】
【発明の効果】本発明のアニオン型艶消し電着塗料組成
物によれば、貯蔵安定性が良好で且つ所望の艶消し塗膜
が形成することができる。また、該塗膜は低光沢の仕上
がりであっても、硬化性、素地との密着性等の塗膜性能
に優れている。
【0050】以下に、実施例、及び比較例によって、本
発明を更に詳細に説明する。実施例中、「部」及び
「%」は別記しない限り「重量部」及び「重量%」を示
す。
【0051】アクリル樹脂(I)の製造 製造例1 温度計、サーモスタット、攪拌器、還流冷却器、及び滴
下装置を備えた反応容器中にイソプロピルアルコール1
00部、n−ブチルアルコール150部、ブチルセロソ
ルブ100部を仕込み、80℃に昇温し、 スチレン 50部 メチルメタクリレート 200部 n−ブチルアクリレート 100部 エチルアクリレート 50部 2−ヒドロキシエチルアクリレート 70部 アクリル酸 30部 アゾビスジメチルバレロニトリル 1部 の混合物を3時間かけて滴下し、その後、アゾビスジメ
チルバレロニトリル3部を反応容器に入れ、80℃で3
時間保持し、固形分59%のアクリル樹脂(A1)溶液
を得た。得られたアクリル樹脂(A1)の酸価は46m
gKOH/g、水酸基価67mgKOH/g、分子量は
50,000、SP値は9.49であった。
【0052】不飽和ポリウレタン樹脂(B)の製造 製造例2 温度計、サーモスタット、攪拌器、還流冷却器、及び滴
下装置を備えた容量2リットルの反応容器にメチルイソ
ブチルケトン410部、ポリカプロラクトンジオール
(分子量530)724部、およびジメチロールブタン
酸103部を仕込み、90℃に昇温した。次に反応温度
を90℃に保持しながらヘキサメチレンジイソシアネー
ト435部を滴下した。滴下終了後、90℃で1時間、
反応温度を保持し、イソシアネート基の濃度が固形分基
準で0.69meq/gになった時点で、2−ヒドロキ
シエチルアクリレート72gを加え、2時間攪拌した後
にイソシアネート基の濃度が0.23meq/gになっ
た時点でエチレングリコールを160部加え、さらに9
0℃で2時間攪拌して固形分71重量%、酸価28.8
mgKOH/gの不飽和ポリウレタン樹脂溶液(B1)
を得た。 製造例3 温度計、サーモスタット、攪拌器、還流冷却器、及び滴
下装置を備えた容量2リットルの反応容器にメチルイソ
ブチルケトン120部、ポリカプロラクトンジオール
(分子量530)211部、およびジメチロールブタン
酸30部を仕込み、90℃に昇温した。次に反応温度を
90℃に保持しながらヘキサメチレンジイソシアネート
118部を滴下した。滴下終了後、90℃で1時間、反
応温度を保持し、イソシアネート基の濃度が固形分基準
で0.45meq/gになった時点で、2−ヒドロキシ
エチルアクリレート14gを加え、2時間攪拌した後に
イソシアネート基の濃度が0.18meq/gになった
時点でエチレングリコールを43部加え、さらに90℃
で2時間攪拌して固形分71重量%、酸価28.6mg
KOH/gの不飽和ポリウレタン樹脂溶液(B2)を得
た。
【0053】乳化重合体(II)の製造 製造例4 温度計、サーモスタット、攪拌器、還流冷却器、及び滴
下装置を備えた容量2リットルの反応容器に脱イオン水
120部を加え、窒素置換後、反応温度を85℃に保持
した。次に反応容器に過硫酸アンモニウム0.35部を
加え、15分攪拌した。その後、下記組成のモノマー乳
化物(1)と触媒水溶液とを反応容器にそれぞれ1.5
時間かけて滴下した。 モノマー乳化物(1) メチルメタクリレート 40部 n−ブチルアクリレート 40部 2−ヒドロキシエチルメタクリレート 20部 「NEWCOL707SF」(注1) 16部 脱イオン水 32部 触媒水溶液 過硫酸アンモニウム 0.35部 脱イオン水 19.65部 滴下終了後、さらに85℃で30分経過したのち、温度
を70℃に下げ、下記組成のモノマー乳化物(2)と触
媒水溶液とをそれぞれ1.5時間かけて滴下した。滴下
終了後、さらに1時間70℃に保持した後、冷却し、固
形分30重量%の乳化重合体(C1)を得た。平均粒子
径は137nmであった。 モノマー乳化物(2) 71%不飽和ポリウレタン樹脂(B1) 84部 n−ブチルアクリレート 16部 2−ヒドロキシエチルメタクリレート 24部 トリエチルアミン 3部 脱イオン水 230部 触媒水溶液 過硫酸アンモニウム 0.35部 脱イオン水 19.65部 注1)NEWCOL 707SF:商品名、日本乳化剤社製、ポリオキシエチレ ン鎖を有するアニオン性界面活性剤、不揮発分30% 製造例5〜6 製造例4において組成を下記表1に示す以外は製造例4
と同様にして乳化重合体(C2)〜(C3)を得た。
【0054】
【表1】
【0055】実施例1 製造例1のアクリル樹脂溶液(A1)77部、「ニカラ
ックMX−430」(注2)40部、アクリル樹脂(A
1)のカルボキシル基に対して0.4当量のトリエチル
アミンを配合し、混合分散し、攪拌しながら脱イオン水
を樹脂固形分が10重量%になるように徐々に滴下して
水分散した。そこに、製造例4で得た乳化重合体(C
1)を50部加え、さらにトリエチルアミン、脱イオン
水にてpHを8.2、樹脂固形分が10%となるように
調整し、塗料組成物(T1)を得た。注2)「ニカラッ
クMX−430」:三和ケミカル社製、商品名、メラミ
ン核1個当たり、メチル基約3個、ブチル基約3個で1
核体の量は約57%のメラミン樹脂、固形分100% 実施例2〜5、及び比較例1〜2 実施例1において、配合組成を後記表1に示す以外は実
施例1と同様にして各塗料組成物(T2)〜(T6)を
得た。尚、表2の組成は固形分表示である。
【0056】試験塗板の作成 アルミニウム材(膜厚10ミクロンの陽極酸化アルミニ
ウム材)を実施例1〜4、及び比較例1〜2で得られた
各塗料組成物を電着浴とし、該電着浴中で電着塗装を行
い、水洗後、180℃で30分間焼き付けて試験塗板と
した。乾燥膜厚は10ミクロンであった。得られた各試
験塗板を下記試験方法に基いて各種試験を行った。試験
結果を表2に示す。
【0057】光沢:変角光沢計UGV−50(スガ試験
材株式会社製、商標名)を使用して測定した。 25未満:○、25〜50:△、50以上:× 外観:各試験塗板を目視にて評価した。 良好:異常なし、不良:ツヤムラ、ハジキ、ブツ、ヘコ
ミ等が発生 密着性:JIS H8602 4.7に準じて試験塗板
面に片刃かみそりの刃を用いて1mmの間隔で100個
の碁盤目を作り、この上にセロテープ(登録商標)を密
着させ瞬時に剥がしたときの残存個数により下記評価基
準にて評価した。 良好:残存個数が100個、不良:残存個数が1〜99
個 鉛筆硬度: JIS H8602 4.8に準じて、試験
塗板面に対し約45°の角度に鉛筆の芯を当て、芯が折
れない程度に強く試験塗板面に押し付けながら前方に均
一な速さで約10mm動かす。この操作を試験場所を変
えて5回繰り返し4回以上塗膜が破れなかった場合の鉛
筆の硬度記号を鉛筆硬度とした。
【0058】
【表2】
【0059】注3)C4:「パーマリンUA−150」:
三洋化成製、商品名、無黄変型ポリエーテル系ウレタン
エマルション
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09D 175/14 C09D 175/14 Fターム(参考) 4J038 CC021 CC071 CE011 CE051 CG011 CG031 CG061 CG141 CG171 CH031 CH041 CH071 CH121 CH151 CL001 CP091 CR061 DA161 DA162 DG191 DG301 FA281 GA03 GA06 GA09 GA13 GA15 GA16 HA156 KA03 KA09 LA02 MA03 MA07 MA08 MA10 NA01 NA12 NA26 PA04 PB05 PC02

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水溶性、もしくは水分散型のアクリル樹
    脂(I)、水及び乳化剤の存在下で、重合性不飽和単量
    体(A)を用いて多段階で乳化重合して製造される乳化
    重合体であって、且つそのうちの少なくとも1段階の乳
    化重合を、ジイソシアネート化合物(a)、ポリオール
    (b)、カルボキシル基含有ジオール(c)、及び水酸
    基含有重合性不飽和単量体(d)との反応によって得ら
    れる不飽和ポリウレタン樹脂(B)を高分子乳化剤とし
    て用いて製造される乳化重合体(II)、及び架橋剤(II
    I)を配合してなる塗料組成物であって、該アクリル樹
    脂(I)、乳化重合体(II)、及び架橋剤(III)の配
    合割合がこれらの樹脂固形分の合計に対して(I)が1
    0〜70重量%、(II)が5〜30重量%、(III)が10
    〜60重量%であることを特徴とするアニオン型艶消し
    電着塗料組成物。
  2. 【請求項2】 アクリル樹脂(I)の酸価が15〜15
    0mgKOH/gである請求項1に記載のアニオン型艶
    消し電着塗料組成物。
  3. 【請求項3】 アクリル樹脂(I)の水酸基価が5〜1
    50mgKOH/gである請求項1又は2に記載のアニ
    オン型艶消し電着塗料組成物。
  4. 【請求項4】 乳化重合体(II)のエマルジョン粒子が
    複数層構造を有し、そのうちの少なくとも一層がウレタ
    ングラフト共重合層である、請求項1ないし3のいずれ
    か1項に記載のアニオン型艶消し電着塗料組成物。
  5. 【請求項5】 不飽和ポリウレタン樹脂(B)が、数平
    均分子量62〜10,000のポリオール(b)を用い
    たポリウレタン樹脂である、請求項1ないし4のいずれ
    か1項に記載のアニオン型艶消し電着塗料組成物。
  6. 【請求項6】 不飽和ポリウレタン樹脂(B)が、樹脂
    固形分あたり10〜50mgKOH/gの酸価のポリウ
    レタン樹脂である、請求項1ないし5のいずれか1項に
    記載のアニオン型艶消し電着塗料組成物。
  7. 【請求項7】 架橋剤(III)が、メラミン樹脂である
    請求項1ないし6のいずれか1項に記載のアニオン型艶
    消し電着塗料組成物。
JP2000381175A 2000-12-15 2000-12-15 アニオン型艶消し電着塗料組成物 Pending JP2002179984A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000381175A JP2002179984A (ja) 2000-12-15 2000-12-15 アニオン型艶消し電着塗料組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000381175A JP2002179984A (ja) 2000-12-15 2000-12-15 アニオン型艶消し電着塗料組成物

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002179984A true JP2002179984A (ja) 2002-06-26

Family

ID=18849230

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000381175A Pending JP2002179984A (ja) 2000-12-15 2000-12-15 アニオン型艶消し電着塗料組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002179984A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010065169A (ja) * 2008-09-11 2010-03-25 Shimizu:Kk 熱硬化型アニオン電着塗料組成物および水性電着塗料組成物
JP2013001890A (ja) * 2011-06-21 2013-01-07 Chuo Rika Kogyo Corp 複合樹脂水性分散液
KR20200095948A (ko) 2019-02-01 2020-08-11 주식회사 케이씨씨 아크릴 전착도료 조성물

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010065169A (ja) * 2008-09-11 2010-03-25 Shimizu:Kk 熱硬化型アニオン電着塗料組成物および水性電着塗料組成物
JP2013001890A (ja) * 2011-06-21 2013-01-07 Chuo Rika Kogyo Corp 複合樹脂水性分散液
KR20200095948A (ko) 2019-02-01 2020-08-11 주식회사 케이씨씨 아크릴 전착도료 조성물

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4642240B2 (ja) 水性コーティング組成物およびそのような組成物のためのポリオール
EP0973817B1 (en) Aqueous crosslinkable coating compositions
JPH05194688A (ja) ポリウレタン分散物
US20110237728A1 (en) Crosslinkable polymer binder
JPH09157342A (ja) ポリウレタン樹脂の水系分散物、ポリウレタン樹脂グラフト重合体の水系分散物および水系塗料組成物
JP2003096388A (ja) 水性塗料用樹脂組成物
JPH10259356A (ja) 水性塗料用樹脂組成物
JP3486448B2 (ja) 水性被覆組成物
JP2000351805A (ja) 複合樹脂エマルジョンの製造方法
JP3127395B2 (ja) 水性塗料用樹脂組成物
JP2002179984A (ja) アニオン型艶消し電着塗料組成物
JP4005331B2 (ja) アニオン型艶消し電着塗料組成物
JP2002146267A (ja) アニオン型艶消し電着塗料組成物
JPH09165425A (ja) 水性ウレタン化合物の製造方法
JP2001302714A (ja) 複合樹脂エマルジョンの製造方法
JPH11279236A (ja) 水性樹脂および該樹脂を用いたインキ
JPH09143211A (ja) 水性ウレタン化合物の製造方法
JP3836210B2 (ja) 乳化重合体水分散液及びその製造方法
JPH09165407A (ja) 水性ウレタン化合物の製造方法
JP2003105258A (ja) 水性塗料用樹脂組成物
JP2005187517A (ja) 二液型水性被覆組成物
JP2880973B2 (ja) 塗料組成物
JPH10338731A (ja) 水性ウレタン複合樹脂の製造方法
JPH10324723A (ja) 水性ウレタン複合樹脂の製造方法
JPH10324722A (ja) 水性ウレタン複合樹脂の製造方法