JP3127395B2 - 水性塗料用樹脂組成物 - Google Patents

水性塗料用樹脂組成物

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JP3127395B2 JP09238800A JP23880097A JP3127395B2 JP 3127395 B2 JP3127395 B2 JP 3127395B2 JP 09238800 A JP09238800 A JP 09238800A JP 23880097 A JP23880097 A JP 23880097A JP 3127395 B2 JP3127395 B2 JP 3127395B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水性ポリウレタン
成分を含有し、且つ高固形分で得ることができる乳化重
合体を塗膜形成成分とする水性塗料用樹脂組成物に関す
る。
【0002】
【従来の技術及びその課題】近年、塗料、インキ、接着
剤等の分野では、省資源、環境衛生、無公害、非危険物
化等の点から、有機溶剤型から水性への転換が進められ
ている。一般に常乾型水性塗料には、ビヒクル成分とし
てアクリル系共重合体エマルジョンが使用されている。
該エマルジョンによれば、耐候性や硬度に優れた塗膜が
得られるが、耐水性や耐汚染性に難点があった。一方、
市場では塗膜弾性や強靭性等のニーズも高まっており、
該常温型水性塗料にウレタン樹脂を用いることが検討さ
れつつある。これまでウレタン機能を付与した水性塗料
として、例えばカルボニル基含有水性ポリウレタン樹脂
とヒドラジド化合物からなる常温硬化型水性塗料(特公
平8−3019号公報等)などが提案されている。該塗
料によれば、耐水性等に優れた塗膜を形成できるが、水
性ポリウレタン樹脂の固形分を高くすることが困難であ
るために組成物全体としても低固形分となり、塗料とし
て使用する際に、垂れやすくなる等、塗装作業性に問題
があった。また公知のウレタンとアクリルをグラフトす
る手法では、単量体組成やウレタンとアクリルの比率な
どに制限があり樹脂の固形分を上げることが困難であっ
た。
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記問題
を解決すべく鋭意研究した結果、多段のうちの一段の乳
化重合時に特定の不飽和ポリウレタン樹脂を乳化剤成分
として用いることにより製造される高固形分の乳化重合
体を塗膜形成成分とすることにより、得られる水性塗料
は塗装作業時に垂れることなく、しかもウレタン樹脂の
もつ低温物性とアクリル樹脂のもつ耐候性、硬度等の両
方の長所を有する塗膜を形成することを見出し本発明を
完成した。本発明は、 「1. 水及び乳化剤の存在下で、重合性不飽和単量体
を用いて多段階で乳化重合して製造される乳化重合体で
あって、該重合性不飽和単量体としてカルボニル基含有
不飽和単量体を含み、且つそのうちの少なくとも1段階
の乳化重合を、ジイソシアネート化合物(a)、ポリオ
ール(b)、カルボキシル基含有ジオール(c)及びヒ
ドロキシル基含有エチレン性不飽和単量体(d)との反
応によって得られる不飽和ポリウレタン樹脂を高分子乳
化剤として用いて製造される乳化重合体(I)に、架橋
剤として1分子当り少なくとも2個以上のヒドラジド基
又はセミカルバジド基を有するヒドラジン誘導体(I
I)を(I)成分中に含まれるカルボニル基の1モルに
対して(II)成分中のヒドラジド基又はセミカルバジ
ド基か0,01〜2モルの割合に配合してなる水性塗科
用樹脂組成物。 2. 乳化重合体の水分散液(I)のエマルジョン粒子
が複数層構造を有し、そのうちの少なくとも一層がウレ
タングラフト共重合層である、1項に記載された水性塗
料用樹脂組成物。 3. 不飽和ポリウレタン樹脂が、イソシアネート基と
水酸基を1:1〜1:3の当量比で反応させて得たポリ
ウレタン樹脂である、1項または2項に記載された水性
塗料用樹脂組成物。 4. 不飽和ポリウレタン樹脂が、ヒドロキシ化合物と
してヒドロキシル基含有エチレン性不飽和単量体(d)
をイソシアネート基1当量に対して0.01〜1当量の
比で使用した不飽和ポリウレタン樹脂である、1項ない
し3項のいずれか1項に記載された水性塗料用樹脂組成
物。 5. 不飽和ポリウレタン樹脂が、数平均分子量62〜
10,000のポリオール(b)を用いたポリウレタン
樹脂である、1項ないし4項のいずれか1項に記載され
た水性塗料用樹脂組成物。 6. 不飽和ポリウレタン樹脂が、(a)、(b)、
(c)、(d)成分をイソシアネート基に不活性で且つ
水との親和性の大きい有機溶剤中で反応させて得た不飽
和ポリウレタン樹脂である、1項ないし5項のいずれか
1項に記載された水性塗料用樹脂組成物。 7. カルボニル基含有不飽和単量体が、多段で使用さ
れる全単量体重量に対して0.1〜30重量%である、
1項ないし6項のいずれか1項に記載された水性塗料用
樹脂組成物。 8. カルボニル基含有不飽和単量体が、多段のうち最
後の段で使用される全単量体重量に対して1〜50重量
%である、1項ないし7項のいずれか1項に記載された
水性塗料用樹脂組成物。 9. 不飽和ポリウレタン樹脂が、樹脂固形分1gあた
り5〜200の酸価のポリウレタン樹脂である、1項な
いし8項のいずれか1項に記載された水性塗料用樹脂組
成物。 10. 重合性不飽和単量体が(メタ)アクリル系の単
量体を主成分とする単量体混合物である、1項ないし9
項のいずれか1項に記載された水性塗料用樹脂組成物。 11. 不飽和ポリウレタン樹脂が、乳化重合体全固形
分中に0.1〜50重量%となる量で配合される、1項
ないし10項のいずれか1項に記載された水性塗料用樹
脂組成物。」に関する。
【0004】
【発明の実施の形態】本発明で使用される乳化重合体
(I)は、水及び乳化剤の存在下で、重合性不飽和単量
体を用いて多段階で乳化重合して製造される乳化重合体
であって、該重合性不飽和単量体としてカルボニル基含
有不飽和単量体を含み、且つそのうちの少なくとも1段
階の乳化重合時に不飽和ポリウレタン樹脂を用いて製造
されるものである。上記不飽和ポリウレタン樹脂は、ジ
イソシアネート化合物(a)、ポリオール(b)、カル
ボキシル基含有ジオール(c)及びヒドロキシル基含有
エチレン性不飽和単量体(d)の反応によって得られる
樹脂であり、上記乳化重合体の製造において、多段の内
の少なくとも1段階の乳化重合時に配合され、高分子乳
化剤として働くものである。
【0005】上記ジイソシアネート化合物(a)として
は、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリ
レンジイソシアネート、4,4′−ジフェニルメタンジ
イソシアネート、m−フェニレンジイソシアネート、キ
シリレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシア
ネート、2,2,4−トリメチルヘキサンジイソシアネ
ート、ヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソ
シアネート、1,4−シクロヘキシレンジイソシアネー
ト、4,4′−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネー
ト、3,3′−ジメチル−4,4′−ビフェニレンジイ
ソシアネート、3,3′−ジメトキシ−4,4′−ビフ
ェニレンジイソシアネート、3,3′−ジクロロ−4,
4′−ビフェニレンジイソシアネート、1,5−ナフタ
レンジイソシアネート、1,5−テトラヒドロナフタレ
ンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネートなど
が挙げられる。これ等の中でも、テトラメチレンジイソ
シアネート、2,2,4−トリメチルヘキサンジイソジ
アネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジ
イソシアネート等の脂肪族ジイソシアネート及び1,4
−シクロヘキシレンジイソシアネート、4,4′−ジシ
クロヘキシルメタンジイソシアネート、イソホロンジイ
ソシアネート等の脂環式ジイソシアネートが好適であ
る。
【0006】ポリオール(b)としては、低分子量グリ
コール類、高分子量グリコール類、ポリエステルポリオ
ール類、ポリカーボネートポリオール類等をそれぞれ単
独に用いてもよく、また、ポリエステルポリオールや高
分子量グリコールに低分子量グリコールを併用しても良
い。該ポリオール(b)は数平均分子量が62〜10,
000の範囲が好ましく、該数平均分子量が62より小
さいとウレタンの軟質部分がなくなり、10,000よ
り大きいと合成時の取扱いが困難になるので好ましくな
い。
【0007】低分子量グリコール類としては、エチレン
グリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリ
コール、1,2−プロピレングリコール、1,3−ブチ
レングリコール、テトラメチレングリコール、ヘキサメ
チレングリコール、デカメチレングリコール、オクタン
ジオール、トリシクロデカンジメチロール、水添ビスフ
ェノールA、シクロヘキサンジメタノール、ビスフェノ
ールAポリエチレングリコールエーテル、ビスフェノー
ルAポリプロピレングリコールエーテルなどがあり、こ
れ等は単独または2種以上混合して使用しても良い。
【0008】高分子量グリコール類としては、ポリエチ
レングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテト
ラメチレングリコールなどが挙げられ、ポリエステルポ
リオール類としては、グリコール成分とジカルボン酸成
分を反応させたものが挙げられ、公知の方法で容易に製
造でき、エステル化反応に限らず、エステル交換反応に
よっても製造できる。またε−カプロラクトン等の環状
エステル化合物の開環反応によって得られるポリエステ
ルジオール及びこれ等の共縮合ポリエステルも含む。
【0009】カルボキシル基含有ジオール類(c)とし
ては、2,2−ジメチロールプロピオン酸、2,2−ジ
メチロール酪酸、2,2−ジメチロール吉草酸及びこれ
等を縮合したポリエステルポリオールまたはポリエーテ
ルポリオールなどが挙げられる。これ等に12−ヒドロ
キシステアリン酸、パラオキシ安息香酸、2,2−ジメ
チル−3−ヒドロキシプロピオン酸、サリチル酸等のヒ
ドロキシカルボン酸を併用することもできる。
【0010】ヒドロキシル基含有エチレン性不飽和単量
体(d)としては、例えば2−ヒドロキシエチル(メ
タ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリ
レート、ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、ポリ
エチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプ
ロピレングリコールーモノ(メタ)アクリレート、2−
ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートのε−カプロラ
クトン重付加物、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリ
レートのβ−メチル−δ−バレロラクトン重付加物、グ
リセロールモノ(メタ)アクリレート、グリセロールジ
(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリレート類、ア
リルアルコール、グリセロールモノアリルエーテル、グ
リセロールジアリルエーテル等のアリル化合物:及びこ
れ等のアルキレン(炭素数2〜4)オキシド付加物(ア
ルキレンオキシド付加モル数は通常0〜30モル、好ま
しくは10〜20モル)などが挙げられる。
【0011】上記不飽和ポリウレタン樹脂の合成反応
は、有機溶剤中で行っても良いが、ジオキサン、アセト
ン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、N
−メチルピロリドン、テトラヒドロフラン等のイソシア
ネート基に不活性で且つ水との親和性の大きい有機溶剤
中で行うことが望ましい。該不飽和ポリウレタン樹脂の
合成において、前記した(a)、(b)、(c)及び
(d)成分の他に過剰のイソシアネート基を封鎖する目
的で、必要に応じて1価アルコールを配合しても良い。
これ等(a)、(b)、(c)及び(d)成分の使用割
合は種々変えることができるが、全成分中のイソシアネ
ート基と水酸基との当量比が一般に1:1〜1:3、好
ましくは1:1〜1:2.5になるようにする。1:1
より小さいと末端がイソシアネートとなり本目的上好ま
しくなく、1:3より大きいと反応しない過剰の水酸基
成分が多くなり乳化重合体製造時のエマルジョン安定性
を低下させるので好ましくない。このうち(d)成分の
使用量はイソシアネート基1当量に対し0.01〜1、
好ましくは0.02〜0.8当量である。0.01より
少ないとグラフトとなる部分が少なくなり物性面での改
良効果に乏しくなり、1より多いと過剰の(d)成分が
生じ、不飽和ポリウレタン樹脂の貯蔵安定性を低下させ
るので好ましくない。
【0012】上記不飽和ポリウレタン樹脂の製造は、特
に限定されないが、前記した(a)、(b)、(c)及
び(d)成分を一度に反応させてもよいし、多段的に反
応させる方法、例えばジイソシアネートとポリオールの
一部とカルボキシル基含有ジオールとを反応させてイソ
シアネート末端でプレポリマーを合成した後、ポリオー
ルの残りとヒドロキシル基含有エチレン性不飽和単量体
を反応させる方法などによって製造してもよい。反応は
通常40〜180℃、好ましくは60〜130℃の温度
で行われる。この反応を促進させるため、通常のウレタ
ン化反応において使用されるトリエチルアミン、N−エ
チルモルホリン、トリエチレンジアミン等のアミン系触
媒や、ジブチル錫ジラウレート、ジオクチル錫ジラウレ
ート等の錫系触媒などを用いてもよい。また、エチレン
性不飽和化合物がウレタン化反応中に重合するのを防止
するため、ハイドロキノン、ハイドロキノンモノメチル
エーテル、p−ベンゾキノンなどを使用することができ
る。このように製造された不飽和ポリウレタン樹脂中の
酸価は、樹脂固形分1g当り5〜200であるが特に1
0〜200が好ましい。この範囲外では水溶化または水
分散化が困難であったり、塗膜にした場合耐水性などが
低下するので望ましくない。
【0013】該不飽和ポリウレタン樹脂は、水へ分散さ
れる。水分散は、特に制限なく従来公知の方法で行うこ
とができ、例えば中和剤、界面活性剤などを必要に応じ
て含有させた水を撹拌しなから、不飽和ポリウレタン樹
脂を加えて混合分散する、または連続的に混合すること
ができる。中和剤としては、カルボキシル基を中和でき
るものであれば特に制限はないが、例えば水酸化ナトリ
ウム、水酸化カリウム、トリメチルアミン、ジメチルア
ミノエタノール、2−メチル−2−アミノプロパノー
ル、トリエチルアミン、アンモニウムなどが挙げられ
る。中和剤は、樹脂に加えてカルボキシル基を中和して
おいてもよいし、分散媒である水に加えておき分散と同
時に中和してもよい。さらに後述の乳化重合体製造時に
不飽和ポリウレタン樹脂を乳化剤として用いる際にプレ
エマルジョン中に同時に配合して中和してもよい。その
使用量は、カルボキシル基1当量に対して0.5〜2.
0、好ましくは0.7〜1.3当量となるような割合が
好ましい。
【0014】乳化重合体(I)の製造では、水及び乳化
剤の存在下で、重合性不飽和単量体を用いて多段階で乳
化重合を行うものであり、そのうちの少なくとも1段階
の乳化重合を、上記の通り得られる不飽和ポリウレタン
樹脂を高分子乳化剤として用いて行うものである。多段
階の乳化重合として、具体的には、まず内部層成分を形
成する単量体混合物を、乳化剤の存在下で重合開始剤を
使用して第1段階の乳化重合を行い重合体水分散液を得
た後、該水分散液中に、外層成分を形成する単量体混合
物を乳化剤及び重合開始剤を使用して第2段階以降の乳
化重合を順次同様に行うことが挙げられ、それにより複
層構造を有する乳化重合体の粒子水分散液を得るもので
ある。
【0015】上記重合性不飽和単量体には、カルボニル
基含有不飽和単量体を含むものであり、該カルボニル基
含有不飽和単量体としては、例えばアクロレイン、ダイ
アセトンアクリルアミド、ダイアセトンメタクリアミ
ド、ホルミルスチロール、4〜7個の炭素原子を有する
ビニルアルキルケトン(例えばビニルメチルケトン、ビ
ニルエチルケトン、ビニルブチルケトン)等が挙げられ
る。このうち特にダイアセトンアクリルアミド、ダイア
セトンメタクリアミドが好適である。さらに上記重合性
不飽和単量体には、その他に従来公知のものを含むこと
ができ、例えばメチル(メタ)アクリレート、エチル
(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレー
ト、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル
(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリ
レート、ラウリル(メタ)アクリレート、イソボルニル
(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸の炭素数
1〜24個のアルキルまたはシクロアルキルエステル;
2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキ
シプロピル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル
酸の炭素数2〜8個のヒドロキシアルキルエステル;ス
チレン、ビニルトルエン等のビニル芳香族化合物;(メ
タ)アクリル酸、マレイン酸、クロトン酸、β−カルボ
キシエチルアクリレート、2−アクリルアミド−2−メ
チルプロパンスルホン酸、アリルスルホン酸、スチレン
スルホン酸ナトリウム塩、スルホエチルメタクリレート
及びそのナトリウム塩やアンモニウム塩;(メタ)アク
リルアミド、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリル
アミド、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、
グリシジル(メタ)アクリレートとアミン類との付加
物;ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート;N
−ビニルピロリドン、エチレン、ブタジエン、クロロプ
レン、プロピオン酸ビニル、酢酸ビニル、(メタ)アク
リロニトリル等が挙げられ、これ等は所望の性能に応じ
て適宜選択される。乳化重合体(I)の製造では、多段
のうち少なくとも1段以上の重合において、カルボニル
基含有不飽和単量体を使用することが必須であり、多段
で使用される全単量体の合計重量に対してカルボニル基
含有不飽和単量体が0.1〜30重量%、好ましくは1
〜10重量%、その他の重合性不飽和単量体が99.9
〜70重量%、好ましくは99〜90重量%を占めるよ
うに用いることが好適である。特に、多段のうち最後の
段の重合において、カルボニル基含有不飽和単量体がそ
の段で使用される全単量体の合計重量に対して1〜50
重量%、好ましくは3〜50重量%を占めるように用い
ることが好適である。
【0016】上記乳化剤としては、前記不飽和ポリウレ
タン樹脂以外に、アニオン性界面活性剤、ノニオン性界
面活性剤などが挙げられ、該乳化剤の1種または2種以
上の存在下で重合開始剤を使用して乳化重合することが
できる。重合開始剤には、例えばアゾイソバレロニトリ
ルのようなアゾ系開始剤、過硫酸アンモニウム、過硫酸
カリウム、t−ブチルハイドロパーオキシド等の過酸化
物等既知のものを用いることができ、重合温度を下げる
目的でホルムアルデヒドスルホキシル酸ナトリウム等の
還元剤を用いることもできる。
【0017】乳化重合体(I)では、多段のうち、いず
れの段階の乳化重合でも、前記不飽和ポリウレタン樹脂
を高分子乳化剤として配合することができるが、合成の
自由度の点からは最後の段階の乳化重合で配合すること
が好ましい。また前記不飽和ポリウレタン樹脂は、乳化
重合体(I)全固形分中に0.1〜50重量%、好まし
くは1〜50重量%となる量で配合されることが好適で
ある。該配合量が0.1重量%未満では、ウレタンの特
性を発揮させることが難しくなり、一方50重量%を越
えると高固形分化するエマルジョンの合成が困難になる
ので好ましくない。さらに前記不飽和ポリウレタン樹脂
を高分子乳化剤として配合する段階の乳化重合では、そ
の段で配合される不飽和ポリウレタン樹脂及び重合性不
飽和単量体の合計固形分中に該重合性不飽和単量体成分
を5重量%以上、好ましくは10重量%以上含むことが
好ましい。これより少ないとエマルジョンの合成が困難
になるので好ましくない。
【0018】以上の通り製造される乳化重合体(I)の
水分散液は、そのエマルジョン粒子が複層構造を有し、
且つその内の少なくとも1層がウレタングラフト共重合
体層を形成するものである。また、多段重合とするので
エマルジョン粒子に要求される目的に応じて重合成分の
選択の幅が広がるという利点を有し、よってウレタン成
分を含みながらエマルジョン全体で高固形分化すること
が可能である。本発明で使用されるヒドラジン誘導体
(II)は、1分子当たり少なくとも2個以上のヒドラ
ジド基又はセミカルバジド基を有するものであり、該ヒ
ドラジン誘導体(II)としては、例えば蓚酸ジヒドラ
ジド、マロン酸ジヒドラジド、グルタル酸ジヒドラジ
ド、こはく酸ジヒドラジド、アジピン酸ジヒドラジド、
セバシン酸ジヒドラジド等の2〜18個の炭素原子を有
する飽和脂肪酸カルボン酸ジヒドラジド;マレイン酸ジ
ヒドラジド、フマル酸ジヒドラジド、イタコン酸ジヒド
ラジドなどのモノオレフィン性不飽和ジカルボン酸ジヒ
ドラジド、フタル酸、テレフタル酸またはイソフタル酸
ジヒドラジド、並びにピロメリット酸のジヒドラジド、
トリヒドラジドまたはテトラヒドラジド;ニトリロトリ
ヒドラジド、クエン酸トリヒドラジド、1,2,4−ベ
ンゼントリヒドラジド、エチレンジアミンテトラ酢酸テ
トラヒドラジド、1,4,5,8−ナフトエ酸テトラヒ
ドラジド、カルボン酸低級アルキルエステル基を有する
低重合体をヒドラジンまたはヒドラジン水化物(ヒドラ
ジンヒドラード)と反応させてなるポリヒドラジド(特
公昭52−22878号参照);炭酸ジヒドラジド、ビ
スセミカルバジド;ヘキサメチレンジイソシアネートや
イソホロンジイソシアネート等のジイソシアネート及び
それにより誘導されるポリイソシアネート化合物にN,
N−ジメチルヒドラジン等のN,N−置換ヒドラジンや
上記例示のヒドラジドを過剰に反応させて得られる多官
能セミカルバジド、該ポリイソシアネート化合物とポリ
エーテルとポリオール類やポリエチレングリコールモノ
アルキルエーテル類等の親水性基を含む活性水素化合物
との反応物中のイソシアネート基に上記例示のジヒドラ
ジドを過剰に反応させて得られる水系多官能セミカルバ
ジド、或いは該多官能セミカルバジドと水系多官能セミ
カルバジドとの混合物(特開平8−151358号、特
開平8−283377号、特開平8−245878号参
照)等が挙げられる。該ヒドラジン誘導体(II)は、
乳化重合体(I)中に含まれるカルボニル基の1モルに
対してヒドラジン誘導体(II)中のヒドラジド基また
はセミカルバジド基が0.01〜2モル、好ましくは
0.05〜1.5モルとなるように配合される。該ヒド
ラジン誘導体(II)の配合割合が0.01モル末端で
は、十分な架橋効果が得られず造膜時の脆弱性の問題が
発生し、2モルを越えても所望の架橋効果以上の効果を
得ることはできない。本発明において塗料を製造するに
あたっては、顔料、充填剤、骨材、顔料分散剤、湿潤
剤、消泡剤、可塑剤、造膜助剤、有機溶剤、防腐剤、防
黴剤、pH調整剤、防錆剤、硬化触媒等、それぞれの目
的に応じて適宜選択し組み合わせて配合することができ
る。
【0019】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に
説明する。 不飽和ポリウレタン樹脂の作成 容量4リットルの4つ口フラスコに、「プラクセル20
5」(ダイセル化学工業社製、ポリカプロラクトンジオ
ール)660g、ジメチロールブタン酸111g、「キ
ョーワノールD」(協和醗酵社製、テキサノールイソブ
チルエーテル)325gを撹拌下で加え、80℃に昇温
した。均一になったところで、この中にイソホロンジイ
ソシアネート666gを30分間かけて滴下した。滴下
終了後、そのまま80℃に保ち、イソシアネート価が6
5以下になった時点で2−ヒドロキシエチルアクリレー
ト139gを加えた。そのまま80℃に保ち、イソシア
ネート価が25以下になった時点でエチレングリコール
212gを加えた。そのまま80℃に保ち、イソシアネ
ート価が5以下になった後に冷却し、固形分77重量%
の不飽和ポリウレタン樹脂溶液を得た。
【0020】乳化重合体水分散液の製造 製造例1 容量5リットルの4つ口フラスコに脱イオン水348g
「Newcol 707SF」(日本乳化剤社製、ポリ
オキシエチレン鎖を有するアニオン性界面活性剤、不揮
発分30%)0.6gを加え、窒素置換後、85℃に保
った。この中に過硫酸アンモニウム0.8gを下記組成
のプレエマルジョンを滴下する直前に加えた後、該プレ
エマルジョンを3時間かけて滴下した。 (1段目) 脱イオン水 271 g メチルメタクリレート 300 g スチレン 105 g n−ブチルアクリレート 180 g 2−エチルヘキシルアクリレート 112 g ヒドロキシエチルアクリレート 15 g Newcol 707SF 50 g 過硫酸アンモニウム 1.5g 滴下終了時から30分間経過後、75℃に冷却した。さ
らに30分間経過後、この中に下記組成のプレエマルジ
ョンを2時間かけて滴下した。 (2段目) 不飽和ポリウレタン樹脂溶液 130 g メチルメタクリレート 75 g n−ブチルアクリレート 67.5g ダイアセトンアクリルアミド 7.5g トリエチルアミン 5.1g 過硫酸アンモニウム 0.6g 脱イオン水 373 g 滴下終了時から30分間経過後、この中に、過硫酸アン
モニウム0.5gを脱イオン水40gに溶かした溶液を
30分間かけて滴下した。滴下終了後、これをさらに1
時間75℃に保持して固形分47.1重量%、粘度17
cP、pH6.7、及び粒子径251nmの乳化重合体
エマルジョン(I−1)を得た。
【0021】製造例2〜4 製造例1において、滴下する各段階のプレエマルジョン
中のモノマーを表1に示す組成とする以外は製造例1と
同様の操作を行い、表1に示す性状を有する乳化重合体
エマルジョン(I−2)〜(I−4)を得た。
【0022】
【表1】
【0023】製造例5 容量5リットルの4つ口フラスコに脱イオン水344
g、「Newcol 707SF」(日本乳化剤社製、
ポリオキシエチレン鎖を有するアニオン性界面活性剤、
不揮発分30%)4.5gを加え、窒素置換後、70℃
に保った。この中に過硫酸アンモニウム0.3gを下記
組成のプレエマルジョンを滴下する直前に加えた後、該
プレエマルジョンを2時間かけて滴下した。 (1段目) 不飽和ポリウレタン樹脂溶液 130 g メチルメタクリレート 75 g n−ブチルアクリレート 68 g ダイアセトンアクリルアミド 7.5g トリエチルアミン 5.1g 過硫酸アンモニウム 0.6g 脱イオン水 373 g 滴下終了時から30分間経過後、75℃に昇温した。さ
らに30分間経過後、この中に下記組成のプレエマルジ
ョンを3時間かけて滴下した。 (2段目) 脱イオン水 271 g メチルメタクリレート 300 g スチレン 105 g n−ブチルアクリレート 180 g 2−エチルヘキシルアクリレート 112 g ヒドロキシエチルアクリレート 15 g Newcol 707SF 50 g 過硫酸アンモニウム 1.5g 滴下終了時から30分間経過後、この中に、過硫酸アン
モニウム0.5gを脱イオン水40gに溶かした溶液を
30分間かけて滴下した。滴下終了後、これをさらに1
時間75℃に保持して固形分47.5重量%、粘度12
7cP、pH6.1、及び粒子径118nmの乳化重合
体エマルジョン(I−5)を得た。
【0024】比較製造例1 容量5リットルの4つ口フラスコに脱イオン水312
g、Newcol 707SF2.3gを加え、窒素置
換後、80℃に保った。この中に過硫酸アンモニウム
0.7gを添加し、添加15分後から下記組成のプレエ
マルジョンを3時間かけて滴下した。 ダイアセトンアクリルアミド 74 g アクリル酸 3.6g スチレン 105 g メチルメタクリレート 269 g 2−エチルヘキシルアクリレート 105 g n−ブチルアクリレート 176 g ヒドロキシエチルアクリレート 15 g Newcol 707SF 49 g 過硫酸アンモニウム 1.5g 脱イオン水 315 g 滴下終了後から30分間経過後、この中に、過硫酸アン
モニウム0.7gを脱イオン水7gに溶かした溶液を3
0分間かけて滴下した。滴下終了後、これをさらに2時
間80℃に保持した後、40〜60℃に降温した。つい
でアンモニア水でpHを8〜9に調整し、固形分55重
量%の乳化重合体エマルジョン(I−6)を得た。エマ
ルジョンのpHは8.4であった。
【0025】比較製造例2 容量5リットルの4つ口フラスコに脱イオン水400
g、Newcol 707SF 20gを加え、窒素置
換後、70℃に保った。この中に下記組成のプレエマル
ジョンを3時間かけて滴下した。 不飽和ポリウレタン樹脂溶液 130 g メチルメタクリレート 375 g n−ブチルアクリレート 247.5g ダイアセトンアクリルアミド 45.5g スチレン 105 g 2−エチルヘキシルアクリレート 113 g ヒドロキシエチルアクリレート 15 g トリエチルアミン 5.1g 過硫酸アンモニウム 2.5g 脱イオン水 1000 g 滴下終了後から30分間経過後、この中に、過硫酸アン
モニウム1.25gを脱イオン水80gに溶かした溶液
を30分間かけて滴下した。滴下終了後、これをさらに
1時間70℃に保持して固形分40.4重量%の乳化重
合体エマルジョンを得たが、ろ過残渣が非常に多かっ
た。得られた乳化重合体エマルジョン(I−7)は、粘
度4.1cP、pH7.2、及び粒子径452nmであ
った。
【0026】顔料ペーストの作成 5リットルのステンレス容器に下記組成を配合し、撹拌
機にて20〜40分間撹拌して顔料ペーストを作成し
た。 上水 960重量部 エチレングリコール 240重量部 ノプコスパース44C (サンノプコ社製、顔料分散剤) 60重量部 SNデフォーマー364 (サンノプコ社製、消泡剤) 84重量部 フジケミHEC KF−100 (フジケミカル社製、増粘剤) 36重量部 チタン白 2640重量部
【0027】実施例1 容量2リットルのステンレス容器に、乳化重合体エマル
ジョン(I−1)を1000重量部、アジピン酸ジヒド
ラジド6.5重量部を入れ、撹拌して樹脂混合液(A−
1)を得た。次いで、容量1リットルのステンレス容器
に顔料ペースト201重量部を入れ、さらに樹脂混合液
(A−1)475重量部、テキサノール18重量部を撹
拌しながら入れ、アンモニア水でpH7〜9に調整し、
塗料(B−1)を得た。
【0028】実施例2〜7及び比較例1、2 乳化重合体エマルジョン、アジピン酸ジヒドラジドを表
2に示す配合とした以外は実施例1と同様にして樹脂混
合液(A−2)〜(A−7)及び(A−9)、(A−1
0)を得た。次いで顔料ペースト、樹脂混合液(A−
2)〜(A−10)、テキサノールを表3に示す配合と
した他は同様にして塗料(B−2)〜(B−7)及び
(B−9)、(B−10)を得た。
【0029】実施例8 容量2リットルのステンレス容器に、乳化重合体エマル
ジョン(I−1)を1000重量部、セミカルバジド化
合物溶液(註1)132重量部を入れ、撹拌して樹脂混
合液(A−8)を得た。次いで、容量1リットルのステ
ンレス容器に上記配合で作成した顔料ペースト201重
量部を入れ、さらに樹脂混合液(A−8)475重量
部、テキサノール18重量部を撹拌しながら入れ、アン
モニア水でpH7〜9に調整し、塗料(B−8)を得
た。各塗料の性状値を表3に併せて示す。 (註1)セミカルバジド化合物溶液:「SX−60
1」、旭化成工業社製、セミカルバジド基含有化合物、
商品名、固形分45%、ブチルセロソルブ/水(34/
21)溶液、−NHCO−NHNH含有量4.8ミル
モル/g樹脂。
【0030】
【表2】
【0031】
【表3】
【0032】塗装試験 70×150×0.8mmボンデ板両面に「エスコ」
(関西ペイント株式会社製、エポキシ・アミン系防錆下
塗塗料)を塗装し24時間放置したものを被塗板とし、
この片面に上記の通り得られた各塗料を上水で0〜8%
希釈してエアスプレーにて120g/mの塗付量で塗
装した。2時間乾燥後、さらに同塗料をエアスプレーに
て120g/mの塗付量で塗り重ねた。得られた各試
験板を以下の試験に供した。結果を表4に示した。 (1) 耐水試験 上記試験板を塗装後、温度20℃及び相対湿度75%の
条件下で2時間乾燥させた後、20℃の上水中に試験板
を半没し、1時間後に試験板を引き上げて塗面を目視で
評価した。 ◎:全く変化なし ○:部分的なフクレ △:全面的なフクレ ×:塗料が溶出 (2) 耐水試験 前記試験板を塗装後、温度20℃及び相対湿度75%の
条件下で7日間乾燥させた後、20℃の上水中に試験板
を半没し、5日後に試験板を引き上げて塗面を目視で評
価した。 ◎:全く変化なし ○:部分的なフクレ △:全面的なフクレ ×:塗料が溶出 (3) 促進耐候性試験 上記試験板を塗装後、温度20℃及び相対湿度75%の
条件下で7日間乾燥させた後、サンシャインウェザオメ
ーターを用いて1,500時間耐候性試験を行ない光沢
保持率を算出した。
【0033】
【数1】
【0034】(4) ツーコン硬度試験 ガラス板に各塗料を6ミルブレードにて塗装し、10日
間室温で乾燥後、ツーコン硬度を測定した。数値が大き
いほど硬いことを示す。 (5) JIS A 6910防水規格関連試験 伸び試験 「アレスゴムタイルラフ」(関西ペイント株式会社製、
外装用厚付用主剤)を2mmブレードでひき塗りした板
上に、24時間後、各塗料をそれぞれ100g/m
なるように刷毛で塗装した。さらに2時間後、同様に同
じ塗料で塗り重ねた。その後JIS A 6910の規
格に準じて養生し、2号ダンベルで打ち抜いたものを試
験片とし、20℃および−10℃で伸び試験を行なっ
た。 温冷繰返し試験 下塗剤に「アレスゴムタイルシーラー」(関西ペイント
株式会社製、シーラー)を用いて、さらに上記と同様
にアレスゴムタイルラフ及び各塗料をそれぞれ塗装し試
験片を作成した。JIS A 6910の温冷繰返試験
に準じて、〈水中18時間浸漬〜−20℃の恒温器中の
中で3時間冷却〜50℃の恒温器中で5時間加温〉を1
サイクルとして15サイクル試験後の塗膜面の状態を目
視で評価した。 ◎:塗膜に全く異常なし ○:塗膜の一部にフクレ △:塗膜の全体にフクレ ×:塗膜に割れが見られる (6) 塗装作業性 各塗料を上水で希釈し粘度68〜70KUに粘調し、脱
脂した300×450×0.8のブリキ板上にJIS
S 9024に規定された中毛のローラーブラシにて、
115〜125g/mの塗布量で塗装後、素早く該塗
板を垂直に立てた。そのまま室温にて16〜24時間乾
燥後、塗膜面のたれ性及び肌を目視評価した。 (たれ性) ◎:全くたれは認められない ○:わずかにたれは認められる △:はっきりしたたれは認められ、5m離れた所からで
も認められる ×:全面的にたれて塗板上部と下部の膜厚差が極めて大
きい (肌) ◎:肌、光沢とも良好 ○:ローラー目がやや認められるが光沢は良好 △:ローラー目は認められないが光沢が低い ×:たれがひどく評価できない
【0035】
【表4】
【0036】
【発明の効果】本発明によれば、エマルジョン粒子が複
層構造を有し、且つその内の少なくとも1層がウレタン
グラフト共重合体層を形成して、ウレタン成分を含みな
がらエマルジョン全体で高固形分に製造された乳化重合
体をビヒクル成分とするので、これを含む水性塗料は良
好な塗装作業性が得られ、しかもウレタンのもつ低温物
性とアクリルのもつ耐候性、硬度等の両方の長所をバラ
ンスよく発揮する塗膜が形成できる効果を奏する。よっ
て本発明組成物は、特に、建築物内・外装、橋梁、船舶
及び車両等の塗装に有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 杉島 正見 神奈川県平塚市東八幡4丁目17番1号 関西ペイント株式会社内 (72)発明者 平田 信人 神奈川県平塚市東八幡4丁目17番1号 関西ペイント株式会社内 (56)参考文献 特開 平9−77809(JP,A) 特開 平10−273516(JP,A) 特開 平10−259356(JP,A) 特開 平7−113061(JP,A) 特開 平8−208783(JP,A) 特開 平6−322065(JP,A) 特開 平5−148339(JP,A) 特開 平2−245015(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C09D 155/00 C09D 5/02 C08F 2/24 C08F 290/06 C08G 73/00

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水及び乳化剤の存在下で、重合性不飽和
    単量体を用いて多段階で乳化重合して製造される乳化重
    合体であって、該重合性不飽和単量体としてカルボニル
    基含有不飽和単量体を含み、且つそのうちの少なくとも
    1段階の乳化重合を、ジイソシアネート化合物(a)、
    ポリオール(b)、カルボキシル基含有ジオール(c)
    及びヒドロキシル基含有エチレン性不飽和単量体(d)
    との反応によって得られる不飽和ポリウレタン樹脂を高
    分子乳化剤として用いて製造される乳化重合体(I)
    に、架橋剤として1分子当り少なくとも2個以上のヒド
    ラジド基又はセミカルバジド基を有するヒドラジン誘導
    体(II)を(I)成分中に含まれるカルボニル基の1
    モルに対して(II)成分中のヒドラジド基又はセミカ
    ルバジド基が0.01〜2モルの割合に配合してなる水
    性塗料用樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 乳化重合体の水分散液(I)のエマルジ
    ョン粒子が複数層構造を有し、そのうちの少なくとも一
    層がウレタングラフト共重合層である、請求項1に記載
    された水性塗料用樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 不飽和ポリウレタン樹脂が、イソシアネ
    ート基と水酸基を1:1〜1:3の当量比で反応させて
    得たポリウレタン樹脂である、請求項1または2に記載
    された水性塗料用樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 不飽和ポリウレタン樹脂が、ヒドロキシ
    化合物としてヒドロキシル基含有エチレン性不飽和単量
    体(d)をイソシアネート基1当量に対して0.01〜
    1当量の比で使用した不飽和ポリウレタン樹脂である、
    請求項1ないし3のいずれか1項に記載された水性塗料
    用樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 不飽和ポリウレタン樹脂が、数平均分子
    量62〜10,000のポリオール(b)を用いたポリ
    ウレタン樹脂である、請求項1ないし4のいずれか1項
    に記載された水性塗料用樹脂組成物。
  6. 【請求項6】 不飽和ポリウレタン樹脂が、(a)、
    (b)、(c)、(d)成分をイソシアネート基に不活
    性で且つ水との親和性の大きい有機溶剤中で反応させて
    得た不飽和ポリウレタン樹脂である、請求項1ないし5
    のいずれか1項に記載された水性塗料用樹脂組成物。
  7. 【請求項7】 カルボニル基含有不飽和単量体が、多段
    で使用される全単量体重量に対して0.1〜30重量%
    である、請求項1ないし6のいずれか1項に記載された
    水性塗料用樹脂組成物。
  8. 【請求項8】 カルボニル基含有不飽和単量体が、多段
    のうち最後の段で使用される全単量体重量に対して1〜
    50重量%である、請求項1ないし7のいずれか1項に
    記載された水性塗料用樹脂組成物。
  9. 【請求項9】 不飽和ポリウレタン樹脂が、樹脂固形分
    1gあたり5〜200の酸価のポリウレタン樹脂であ
    る、請求項1ないし8のいずれか1項に記載された水性
    塗料用樹脂組成物。
  10. 【請求項10】 重合性不飽和単量体が(メタ)アクリ
    ル系の単量体を主成分とする単量体混合物である、請求
    項1ないし9のいずれか1項に記載された水性塗料用樹
    脂組成物。
  11. 【請求項11】 不飽和ポリウレタン樹脂が、乳化重合
    体全固形分中に0.1〜50重量%となる量で配合され
    る、請求項1ないし10のいずれか1項に記載された水
    性塗料用樹脂組成物。
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