JP2002179738A - 軟質樹脂成形体用材料 - Google Patents

軟質樹脂成形体用材料

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JP2002179738A
JP2002179738A JP2000374961A JP2000374961A JP2002179738A JP 2002179738 A JP2002179738 A JP 2002179738A JP 2000374961 A JP2000374961 A JP 2000374961A JP 2000374961 A JP2000374961 A JP 2000374961A JP 2002179738 A JP2002179738 A JP 2002179738A
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JP2000374961A
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Kenichi Date
憲一 伊達
Shigenori Nakano
重則 中野
Koichi Nishijima
孝一 西嶋
Nobuyuki Maki
伸行 牧
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Du Pont Mitsui Polychemicals Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 オレフィン系樹脂からなり、塩化ビニル樹脂
にきわめて類似した柔軟性及び低反発性を有し、更に透
明性や耐傷付き性にも優れた軟質樹脂成形体用材料を提
供するにある。 【解決手段】 エチレンと15重量%以上の不飽和カル
ボン酸と0乃至5重量%の不飽和カルボン酸エステルと
から誘導され且つメルトフローレート(190℃、21
60g荷重)が50乃至650g/10分の範囲にある
共重合体からなることを特徴とする軟質樹脂成形体用材
料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高酸含有量のエチ
レン酸共重合体からなる軟質樹脂成形体用材料に関する
もので、塩化ビニル系樹脂の代わりに使用でき、環境に
優しい軟質樹脂成形体用材料に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、軟質フィルム乃至シート、軟質チ
ューブ乃至ホース、軟質の人形や怪獣等の玩具製品の製
造には、専ら軟質塩化ビニル樹脂が使用されている。こ
の軟質塩化ビニル樹脂においては、製品の約30乃至4
0重量%がDOPなどの可塑剤が占めており、この可塑
剤は製品に柔軟性を付与するものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、軟質塩
化ビニル樹脂中の可塑剤は、自然界に対して移行性を有
しており、環境ホルモンとして好ましくない作用を有す
ることが問題となっている。また、軟質塩化ビニル樹脂
は、焼却に際しても塩素含有ガスを発生し、焼却炉を損
傷したり、環境への悪影響をもたらすことが問題となっ
ている。
【0004】この問題を解消するものとして、ノンハロ
ゲン系の樹脂、特にオレフィン系樹脂を使用するための
種々の試みがなされているが、軟質塩化ビニル樹脂に匹
敵する柔軟性や低反撥性を有するものは未だ見出される
に至っていない。
【0005】本発明者らは、焼却による廃棄が容易なオ
レフィン系樹脂について、塩化ビニル樹脂に匹敵する柔
軟性及び低反発性を有する軟質樹脂を広範囲にわたって
探索した結果、高酸含量及び高メルトフローレート(M
FR)を有するエチレン酸共重合体がこの目的に適うこ
とを見出した。即ち、本発明の目的は、オレフィン系樹
脂からなり、塩化ビニル樹脂にきわめて類似した柔軟性
及び低反発性を有し、更に透明性や耐傷付き性にも優れ
た軟質樹脂成形体用材料を提供するにある。本発明の他
の目的は、上記の柔軟性や低反発性が可塑剤の使用なし
に達成され、その結果環境に対する適応性と衛生的特性
にも優れた軟質樹脂成形体用材料を提供するにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、エチレ
ンと15重量%以上の不飽和カルボン酸と0乃至5重量
%の不飽和カルボン酸エステルとから誘導され且つメル
トフローレート(190℃、2160g荷重)が50乃
至650g/10分の範囲にある共重合体からなること
を特徴とする軟質樹脂成形体用材料が提供される。本発
明の軟質樹脂成形体用材料においては、 1.不飽和カルボン酸がアクリル酸及び/またはメタク
リル酸であること、 2.曲げ剛性(JIS K7106)が100MPa以
下であること、 3.可塑剤を実質上含有していないこと、 が好ましい。
【0007】
【発明の実施形態】エチレンと不飽和カルボン酸との共
重合体は、それ自体公知のものであるが、本発明は不飽
和カルボン酸の含有量が15重量%以上と高酸含有量で
あり、しかもメルトフローレート(190℃、2160
g荷重)が50乃至650g/10分と高MFRである
共重合体は、軟質樹脂成形体用材料に特に適していると
いう新規な知見に基づくものである。
【0008】軟質樹脂成形体における柔軟性及び低反発
性は、添付図面の図1に説明する折り曲げ復元試験によ
り評価できることが分かった。即ち、厚さ2mmのシー
トの内、長さ5cmの部分を水平に固定し、残りの10
cmの部分を図1に示すとおり上方に折り曲げ、解放後
もとの状態に復元する時間を測定するのである。
【0009】反発性の高いシートでは復元時間が短く、
また折り曲げにより永久変形を生じ、復元しないものは
反発性が全くないということになる。後述する表1に示
すとおり、軟質塩化ビニル樹脂の復元時間は12秒であ
るのに対して、オレフィン系樹脂の代表例である中密度
ポリエチレン(密度0.925g/cm)では30秒
経過しても歪みが残り、復元性が認められない。また、
メタクリル酸含有量が11重量%、Znによる中和度が
63%及びMFR(単位はg/10分、以下同じ)が
5.5であるアイオノマーや、メタクリル酸含有量が2
重量%、アクリル酸イソブチル含有量が15重量%及び
MFRが200のエチレン・メタクリル酸・アクリル酸
イソブチル共重合体では復元時間が1秒未満であり、高
反発性であることが分かる。これに対して、不飽和カル
ボン酸の含有量が15重量%以上であり且つMFRが5
0乃至650の範囲にあるエチレン酸共重合体では、7
乃至15秒の復元時間が得られるのであって、これは本
発明による予想外の効果である。
【0010】本発明に用いるエチレン酸共重合体は、伸
び率の低い領域(伸び率が25%以下の領域)ではエチ
レン系重合体に特有の歪み−応力(SS)特性を示す
が、伸び率の高い領域(伸び率が100%以上の領域)
では軟質塩化ビニル樹脂に近い歪み−応力(SS)特性
を示すという意外な事実がある。添付図面の図2は、種
々の樹脂についての伸び率と抗張力との関係を示したも
のである。即ち、低密度ポリエチレン(LDPE)やエ
チレン・酢酸ビニル共重合体(EVA)では伸び率の低
い領域を通り越して伸び率が増大しても、抗張力は殆ど
変わらない。一方、軟質塩化ビニル樹脂では、明瞭な降
伏点は認められず、伸び率の増大につれて抗張力は単調
に増大している。これに対して、本発明に用いる高酸含
有量のエチレン・アクリル酸共重合体では、伸び率の低
い領域(伸び率が25%以下の領域)では低密度ポリエ
チレンと同様の歪み−応力(SS)特性を示すものの、
伸び率の高い領域(伸び率が100%以上の領域)では
軟質塩化ビニル樹脂と同様に伸びの増大に伴って抗張力
も増大するというSS特性を示すのである。
【0011】本発明においては、用いるエチレン酸共重
合体は、15重量%以上、好適には15乃至20重量%
の不飽和カルボン酸含有量を有することが重要である。
不飽和カルボン酸の含有量が上記範囲を下回ると、含有
量が上記範囲内にある場合に比して、柔軟性や低反発弾
性が劣るようになるので好ましくない。一方、不飽和カ
ルボン酸の含有量があまりにも多くなると、化学的及び
熱安定性や耐湿性、更には強靱性が低下するので、上記
範囲内にあるのが好ましい。
【0012】また、本発明に用いるエチレン酸共重合体
は、50乃至650g/10分、好適には60乃至50
0g/10分のMFR(190℃、2160g荷重)を
有することも重要である。エチレン酸共重合体の柔軟性
は、エチレン酸共重合体のMFRが小さくなるほど失わ
れやすい傾向がある。即ち、エチレン酸共重合体のMF
Rが上記範囲を下回ると、上記範囲内にある場合に比し
て、所望の柔軟性や低反発弾性が得られなく傾向がある
ので好ましくない。一方、エチレン酸共重合体のMFR
が上記範囲を上回ると、共重合体の機械的物性や他の物
性が上記範囲内にある場合に比して低下するので、やは
り好ましくない。
【0013】本発明に用いるエチレン酸共重合体は、エ
チレンと不飽和カルボン酸との二元共重合体であっても
よく、またエチレンと不飽和カルボン酸と不飽和カルボ
ン酸エステルとの三元共重合体であってもよい。後者の
場合、本発明の目的からいって、不飽和カルボン酸エス
テルは5重量%以下の量であることが許容される。
【0014】本発明に用いる高酸含有量及び高MFRの
エチレン酸共重合体は、可塑剤の使用なしに、前述した
柔軟性や低反発弾性が達成されるという予想外の効果を
有している。このため、本発明の軟質樹脂成形体用材料
は、環境に環境ホルモンの疑いのある物質をまき散らす
おそれがなく、また幼児等の口に触れても衛生的である
という利点を有している。更に、この材料から形成され
る成形体は、透明性に優れており、また耐傷付き性にも
優れている。このため、本発明の材料は、成形体として
後述する各種用途に使用することができる。
【0015】[エチレン酸共重合体]本発明に用いるエ
チレン・不飽和カルボン酸共重合体としては、エチレン
成分、不飽和カルボン酸成分、或いは更に不飽和カルボ
ン酸エステルを前述した量比で含有するものである。さ
らに、総和が上記条件を満たす限り、不飽和カルボン酸
成分や不飽和カルボン酸エステルの異なるものを2種以
上用いてもよいことは当然である。
【0016】不飽和カルボン酸成分としては、例えば、
アクリル酸、メタクリル酸、エタクリル酸、フマル酸、
マレイン酸、マレイン酸モノメチルエステル、マレイン
酸モノエチルエステル、無水マレイン酸などが例示さ
れ、特にアクリル酸あるいはメタクリル酸が好ましい。
【0017】他の不飽和モノマー成分としては、例え
ば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エ
チル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリ
ル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチルのよう
なアクリル酸エステルやメタクリル酸エステル、あるい
は酢酸ビニルなどが例示できる。
【0018】エチレン酸共重合体としては、190℃、
2160g荷重におけるメルトフローレートが50〜6
50g/10分、とくに60〜500g/10分程度の
ものを使用する。
【0019】エチレン酸共重合体は、エチレン及び不飽
和カルボン酸、或いは更に不飽和カルボン酸エステル
を、高温、高圧下でラジカル共重合させることによって
得ることができる。
【0020】[成形体及びその製造]本発明の材料を、
成形体の製造に用いるに当たっては、本発明の目的を損
なわない範囲において、それ自体公知の各種添加剤を配
合することができる。このような添加剤の例として、酸
化防止剤、光安定剤、紫外線吸収剤、難燃剤、難燃助
剤、充填剤、顔料、染料、滑剤、帯電防止剤、ブロッキ
ング防止剤、発泡剤、発泡助剤、架橋剤、架橋助剤など
を例示することができる。
【0021】本発明の材料には、ヒンダードフェノール
系抗酸化剤を含有することが、成形体の二次加工等を可
能にする熱安定性を付与する上で好ましい。ヒンダード
フェノール系抗酸化剤としては様々のものが挙げられ、
例えばオクタデシル3−(3,5−ジ−t−ブチル−4
−ヒドロキシフェニル)プロピオネート;ペンタエリス
チリル−テトラキス〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−
4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕;1,3,
5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t
−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン;1,
3,5−トリス−〔エチレン−3−(3,5−ジ−t−
ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕−
s−トリアジン−2,4,6−(1H,3H,5H)ト
リオン;1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロ
キシ−5−t−ブチルフェノ−ルブタン;4,4’−メ
チレン−ビス(2,6−ジ−t−ブチルフェノール);
ヘキサメチレングリコール−ビス〔β−(3,5−ジ−
t−ブチル−4−ヒドロキシフェノール)プロピオネー
ト〕6−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルア
ニリノ)−2,4−ビス−オクチル−チオ−1,3,5
−トリアゾール;2,2’−チオ〔ジエチル−ビス−3
(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェノー
ル)プロピオネート〕;2,2’−メチレン−ビス(4
−メチル−6−t−ノニルフェノール)などを挙げるこ
とができ、これらを単独で若しくは混合して用いること
ができる。ヒンダードフェノール系抗酸化剤は樹脂10
0重量部に対して0.01乃至1重量部、特に0.1乃
至0.3重量部の量で用いるのがよい。
【0022】また、材料の柔軟性を損なわない範囲内に
おいて、充填剤、補強剤、着色剤などを配合することが
でき、例えば炭酸カルシウム、クレー、カオリン、タル
ク、シリカ、ケイソウ土、雲母粉、アスベスト、アルミ
ナ、硫酸バリウム、硫酸アルミニウム、硫酸カルシウ
ム、塩基性炭酸マグネシウム、二硫化モリブテン、グラ
ファイト、ガラス繊維、ガラス球、シラスバルーン、カ
ーボン繊維、カーボンブラック、酸化チタン、亜鉛華、
べんがら、群青、紺青、アゾ顔料、ニトロソ顔料、レー
キ顔料、フタロシアニン顔料等を配合することができ
る。
【0023】更に、材料の柔軟性を損なわない範囲で、
難燃剤を配合することができる。難燃剤としては、樹脂
との組み合わせで用いて、樹脂に難燃性を付与できる無
機化合物、例えば水酸化物系乃至酸化物系無機難燃剤、
ホウ酸塩系難燃剤、錫酸塩系難燃剤、アンチモン系難燃
剤などが、単独或いは2種以上の組み合わせで使用され
る。水酸化物乃至酸化物系難燃剤としては、水酸化アル
ミニウム、水酸化マグネシウム、塩基性炭酸マグネシウ
ム、ハイドロタルサイト型複合金属水酸化物乃至その乾
燥乃至焼成物等が挙げられる。ホウ酸塩系難燃剤として
は、ホウ酸亜鉛、メタホウ酸バリウム等が挙げられる。
錫酸塩系難燃剤としては、錫酸亜鉛、ヒドロキシ錫酸亜
鉛などが使用される。アンチモン系難燃剤としては、三
酸化アンチモン、五酸化アンチモン及びアンチモン酸ナ
トリウム等が使用される。
【0024】本発明の材料は、必要により上記成分を配
合した後、バンバリーミキサー、加圧ニーダー、単軸押
出機、二軸押出機、ロール等の自体公知の混練機で溶融
混練し、必要に応じてペレット化するなどの工程を径
て、押出成形、射出成形、圧縮成形、中空成形、発泡成
形などの目的物に応じた成形加工手段で成形体とされ
る。
【0025】例えば、軟質フィルム乃至シートは、フラ
ットダイを通しての押出成形によって製造することがで
き、またカレンダー加工によっても製造することができ
る。また、軟質ホースやチューブは、リングダイを通し
ての押出成形によって製造することができる。また、同
様な押出手段で軟質の電線被覆を形成させることもでき
る。更に、玩具、各種ケース、容器、容器蓋、各種ライ
ナー乃至ガスケットは、射出成形や圧縮成形で製造する
ことができる。
【0026】本発明の材料は、他の材料との組合せで積
層体の製造に用いることもできる。積層体の形成に用い
る材料としては、他の熱可塑性樹脂、金属板乃至箔、ガ
ラス板、繊維シートなどが挙げられる。熱可塑性樹脂と
しては、例えば低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレ
ン、線状低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ1
−ブテン、ポリ4−メチル−1−ペンテンあるいはエチ
レン、プロピレン、1−ブテン、4−メチル−1−ペン
テン等のα−オレフィン同志のランダムあるいはブロッ
ク共重合体等のポリオレフィン、エチレン・酢酸ビニル
共重合体、エチレン・ビニルアルコール共重合体、エチ
レン・塩化ビニル共重合体等のエチレン・ビニル化合物
共重合体、ポリスチレン、アクリロニトリル・スチレン
共重合体、ABS、α−メチルスチレン・スチレン共重
合体等のスチレン系樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビ
ニリデン、塩化ビニル・塩化ビニリデン共重合体、ポリ
アクリル酸メチル、ポリメタクリル酸メチル等のポリビ
ニル化合物、ナイロン6、ナイロン6−6、ナイロン6
−10、ナイロン11、ナイロン12等のポリアミド、
ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレ
ート等の熱可塑性ポリエステル、ポリカーボネート、ポ
リフエニレンオキサイド等あるいはそれらの混合物のい
ずれかの樹脂でもよい。
【0027】例えば、本発明の材料から成る層の表面
に、ポリプロピレン、熱可塑性ポリエステル、ポリアミ
ド等の樹脂層を設けると、成形体の耐熱性や耐傷付き性
を向上させることができる。
【0028】積層体の製造には、共押出法、押出コート
法、サンドイッチラミネーション、ドライラミネーショ
ン等のそれ自体公知の手段を採用できる。
【0029】
【実施例】本発明を次の例で説明するが、本発明は次の
例によって限定されるものではない。以下の実施例で用
いた重合体は次の通りである。 原料重合体: 重合体1 エチレン・メタクリル酸共重合体 メタクリル酸含有量:10重量% MFR:500 重合体2 エチレン・メタクリル酸共重合体 メタクリル酸含有量:15重量% MFR: 60 重合体3 エチレン・メタクリル酸共重合体 メタクリル酸含有量:17.5重量% MFR: 60 重合体4 エチレン・メタクリル酸共重合体 メタクリル酸含有量:20重量% MFR: 60 重合体5 エチレン・メタクリル酸共重合体 メタクリル酸含有量:20重量% MFR:300 重合体6 エチレン・メタクリル酸共重合体 メタクリル酸含有量:20重量% MFR:500 重合体7 エチレン・メタクリル酸・アクリル酸イソブチル共重合体 メタクリル酸含有量:2重量% アクリル酸イソブチル含有量:15重量% MFR:200 重合体8 エチレン・アクリル酸共重合体 アクリル酸含有量:12重量% MFR: 8 重合体9 エチレン・アクリル酸共重合体 アクリル酸含有量:15重量% MFR: 60 重合体10 エチレン・アクリル酸共重合体 アクリル酸含有量:20重量% MFR:300 重合体11 エチレン・メタクリル酸共重合体アイオノマー メタクリル酸含有量:10重量% 金属種:Zn 中和度:63モル% MFR:5.5 重合体12 メタロセンポリエチレン 密度0.925g/cm MFR:1.9 重合体13 高圧法低密度ポリエチレン 密度0.923g/cm MFR:3.7 重合体14 エチレン・酢酸ビニル含有量:10重量%、MFR:3 重合体15 軟質塩化ビニル樹脂
【0030】測定及び測定試料の作成は次の通り行っ
た。 (1)曲げ剛性:JIS K7106に準拠して行っ
た。試料作成は、3mm厚プレスシートを作製し、20
mm×130mm試験片に打ち抜き、行った。 (2)ショアD硬度:JIS K7215に準拠して行
った。測定は、3mm厚プレスシートを作製し、50m
m×50mm試験片に打ち抜き、5枚重ねて行った。 (3)JIS A硬度:JIS K6301に準拠して
行った。測定は、3mm厚プレスシートを作製し、50
mm×50mm試験片に打ち抜き、5枚重ねて行った。 (4)歪み−応力曲線:JIS K7127に準拠して
行った。試料作成は、2mm厚プレスシートを作製し、
JIS2号試験片に打ち抜き、行った。 (5)折り曲げ復元試験:2mm厚プレスシートを作製
し、図1に示すように折り曲げ、解放後の復元時間を測
定した。 評価 ○:軟質塩化ビニル樹脂同様の復元挙動を示す △:軟質塩化ビニル樹脂よりやや高反発な復元挙動を示
す ×:軟質塩化ビニル樹脂より高反発で、急激な復元挙動
を示す或いは復元せず、歪みが残留する
【0031】各重合体についての折り曲げ復元試験につ
いての測定結果を表1に示す。この結果から、不飽和カ
ルボン酸含有量が15重量%以上で且つMFRが50以
上のエチレン酸共重合体を用いることが、軟質塩化ビニ
ル樹脂と同様の復元性を達成するために重要であること
が分かる。
【0032】
【表1】
【0033】各重合体についての曲げ剛性、ショアD硬
度、JIS A硬度についての測定結果を表2に示す。
これらの特性値を見ると、曲げ剛性については、柔軟性
及び低反発弾性について一応の対応関係が見らられるも
のの、折り曲げ復元時間の値が最もよい対応関係にある
ことが分かる。
【0034】
【表2】
【0035】
【発明の効果】本発明によれば、エチレンと15重量%
以上の不飽和カルボン酸と0乃至5重量%の不飽和カル
ボン酸エステルとから誘導され且つメルトフローレート
(190℃、2160g荷重)が50乃至650g/1
0分の範囲にある共重合体を用いることにより、オレフ
ィン系樹脂でありながら、塩化ビニル樹脂にきわめて類
似した柔軟性及び低反発性を有し、更に透明性や耐傷付
き性にも優れた軟質樹脂成形体用材料を提供することが
できる。しかも、本発明によれば、上記の柔軟性や低反
発性が可塑剤の使用なしに達成され、その結果環境に対
する適応性と衛生的特性にも優れている。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明における柔軟性や低反発弾性の評価を
行うための試験法の説明図である。
【図2】 各種樹脂成形体についての引張試験における
歪み−荷重(SS)特性を示すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08F 220:06 C08F 220:06 220:12 220:12 222:02 222:02 222:06 222:06 222:16) 222:16) B29K 33:00 B29K 33:00 B29L 7:00 B29L 7:00 C08L 23:08 C08L 23:08 Fターム(参考) 3H111 AA02 BA15 BA34 CB02 DA26 4F071 AA15 AA15X AA32 AA32X AA33 AA33X AA36 AA36X AH04 BA01 BB06 BC01 BC05 4F207 AA04 AA20 AA21 AB03 AB05 AB06 AB14 AG01 AG08 KA01 KA17 KF01 KF02 KL84 4J100 AA02P AJ02Q AJ09Q AK32Q AL03R AL36Q CA05 DA42 DA49

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エチレンと15重量%以上の不飽和カル
    ボン酸と0乃至5重量%の不飽和カルボン酸エステルと
    から誘導され且つメルトフローレート(190℃、21
    60g荷重)が50乃至650g/10分の範囲にある
    共重合体からなることを特徴とする軟質樹脂成形体用材
    料。
  2. 【請求項2】 不飽和カルボン酸がアクリル酸及び/ま
    たはメタクリル酸であることを特徴とする請求項1に記
    載の材料。
  3. 【請求項3】 曲げ剛性(JIS K7106)が10
    0MPa以下であることを特徴とする請求項1または2
    に記載の材料。
  4. 【請求項4】 可塑剤を実質上含有していないことを特
    徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の材料。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至4の何れかに記載の材料か
    らなることを特徴とする軟質フィルム乃至シート。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至4の何れかに記載の材料か
    らなることを特徴とする軟質チューブ乃至ホース。
JP2000374961A 2000-12-08 2000-12-08 軟質樹脂成形体用材料 Withdrawn JP2002179738A (ja)

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