JP2002179578A - 高分子化抗酸化剤、及びこれを含有する皮膚外用剤 - Google Patents

高分子化抗酸化剤、及びこれを含有する皮膚外用剤

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JP2002179578A JP2000380274A JP2000380274A JP2002179578A JP 2002179578 A JP2002179578 A JP 2002179578A JP 2000380274 A JP2000380274 A JP 2000380274A JP 2000380274 A JP2000380274 A JP 2000380274A JP 2002179578 A JP2002179578 A JP 2002179578A
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acid
skin
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polymer
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Hirotake Kiyoutani
大毅 京谷
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Noevir Co Ltd
Original Assignee
Noevir Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 皮膚上にて抗酸化作用を有効に発
揮させ得る高分子化された新規な抗酸化剤を得て、さら
にそれを含有した皮膚外用剤を提供する。 【解決手段】 抗酸化性化合物により多糖類の1
種又は2種以上を修飾して、高分子化抗酸化剤とし、さ
らにそれを皮膚外用剤に含有させる。多糖類としては、
ヒドロキシル基,カルボキシル基,アミノ基等の反応性
官能基を有するものを用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高分子化された新
規な抗酸化剤、及び皮膚表面において有効な抗酸化作用
を発揮し得る皮膚外用剤に関する。さらに詳しくは、抗
酸化性化合物により多糖類の1種又は2種以上を修飾し
て成る高分子化抗酸化剤、及びこれを含有して成る皮膚
外用剤に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より皮膚外用剤においては、配合さ
れた油性成分等の酸化による劣化を防止したり、或いは
紫外線や老化等種々の外的及び内的因子により生じる活
性酸素種による悪影響を防止する目的で、抗酸化剤が用
いられてきた。かかる抗酸化剤としては、トコフェロー
ル類やブチルヒドロキシアニソール,ジブチルヒドロキ
シトルエン等のフェノール系化合物、没食子酸プロピル
などが用いられてきた。また、抗酸化作用を有するタン
ニン類やフラボノイド等を含有する植物抽出物に活性酸
素種消去効果を求める試みもなされている。
【0003】しかしながら、これまで使用されてきた上
記抗酸化剤のほとんどは低分子化合物で、油溶性のもの
については、経皮吸収されて皮膚刺激性や皮膚感作性を
発現する恐れのあるものもあった。また汗や皮脂により
除去されやすく、皮膚上において有効に保持させること
が困難であった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明において
は、紫外線等の外的因子に最初に曝される皮膚上におい
て、皮膚の老化や損傷等の原因となる活性酸素種を除去
するべく、皮膚上にて抗酸化作用を有効に発揮させ得る
高分子化された新規な抗酸化剤を得、さらにそれを含有
した皮膚外用剤を得ることを目的とした。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するべ
く、抗酸化剤の高分子化を検討したところ、多糖類を抗
酸化性化合物により修飾することにより、皮膚外用剤に
用いることのできる新規な抗酸化剤を得て、本発明を完
成するに至った。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明において皮膚外用剤に含有
させる新規な高分子化抗酸化剤は、ヒドロキシル基,カ
ルボキシル基,アミノ基等の反応性官能基を有する多糖
類に抗酸化性化合物を導入することにより、好適に得る
ことができる。
【0007】多糖類への導入に適する抗酸化性化合物と
しては、抗酸化活性を示す部分の他にカルボキシル基を
有するものが好適に用いられる。かかる化合物として
は、2,3-ジヒドロキシ安息香酸,2,4-ジヒドロキシ安息
香酸(β-レゾルシル酸),2,5-ジヒドロキシ安息香酸
(ゲンチシン酸),2,6-ジヒドロキシ安息香酸(γ-レ
ゾルシル酸),3,4-ジヒドロキシ安息香酸(プロトカテ
ク酸),3,5-ジヒドロキシ安息香酸(α-レゾルシル
酸),2,3,4-トリヒドロキシ安息香酸(ピロガロール-4
-カルボン酸),2,4,6-トリヒドロキシ安息香酸(フロ
ログルシンカルボン酸),3,4,5-トリヒドロキシカルボ
ン酸(没食子酸),没食子酸-3,5-ジメチルエーテル
(シリンガ酸),タンニン酸,リポ酸,レチノイン酸,
6-ヒドロキシ-2,5,7,8-テトラメチルクロマン-2-カルボ
ン酸等が挙げられ、これらより1種又は2種以上を選択
して用いる。
【0008】一方、抗酸化性化合物を導入する多糖類と
しては、ヒドロキシル基,カルボキシル基,アミノ基,
硫酸基,リン酸基等の反応性官能基を有するものが用い
られる。かかる多糖類としては、ヒドロキシエチルデン
プン,カルボキシメチルデンプン,カルボキシエチルデ
ンプン等のデンプン誘導体、ヒドロキシエチルセルロー
ス,ヒドロキシプロピルセルロース,メチルヒドロキシ
エチルセルロース,カルボキシメチルセルロース,カル
ボキシメチルヒドロキシエチルセルロース等のセルロー
ス誘導体、ポリグルクロン酸,ポリガラクツロン酸,ペ
クチン等のポリウロン酸、キサンタンガム等のウロン酸
含有多糖類、ヒアルロン酸,コンドロイチン,コンドロ
イチン-4-硫酸,コンドロイチン-6-硫酸,コンドロイチ
ン-4,6-硫酸,デルマタン硫酸,ヘパラン硫酸,ヘパリ
ン等のムコ多糖類、キトサン,部分脱アセチル化キチン
等のポリアミノ糖類、κ-カラギーナン,λ-カラギーナ
ン等の硫酸化多糖類などが例示され、これらより1種又
は2種以上を選択して用いる。なお、原料としての品質
及び安定性や反応性等を考慮すれば、構成糖としてアミ
ノ糖及び/又はウロン酸を含有する多糖類もしくはセル
ロース誘導体及びデンプン誘導体を用いることが好まし
い。本発明においては、使用の目的により、数千程度〜
数百万程度までの分子量のものを選択して用いる。
【0009】抗酸化性化合物の多糖類への導入は、抗酸
化性化合物の酸塩化物を用いて行うことができる。抗酸
化性化合物の酸塩化物は、ジメチルスルホキシド,N,N-
ジメチルホルムアミド,クロロホルム,ベンゼン,ピリ
ジン等のアルコール性水酸基を持たない溶媒に抗酸化性
化合物を溶解し、塩化チオニルを添加し反応させること
により、得ることができる。その際の反応温度,時間等
の条件は、抗酸化性化合物の反応性により定める。抗酸
化性化合物と多糖類との反応は、可能な限り均一系にお
いて行うべく、溶媒として極性非プロトン性溶媒である
ジメチルスルホキシド,N,N-ジメチルホルムアミドを用
い、塩基としてピリジンを添加するか、もしくはピリジ
ンを溶媒として用いて反応させることが好ましい。反応
は室温下にて6〜24時間行わせることが好ましい。最
終産物である抗酸化性化合物により修飾された多糖類
は、ジエチルエーテル,ベンゼン等の不溶性溶媒を加え
て沈殿させることにより、分離,回収できる。
【0010】本発明においては、上記のようにして得た
高分子化抗酸化剤より1種又は2種以上を選択して、皮
膚外用剤基剤に含有させる。皮膚外用剤への配合量とし
ては、通常皮膚外用剤の増粘,安定化のために用いられ
る多糖類系の水溶性高分子化合物と同程度の量とするこ
とが適切である。
【0011】本発明に係る皮膚外用剤は、ローション
剤,乳剤,ゲル剤,クリーム剤,軟膏剤等の剤型で提供
することができ、また化粧水,乳液,クリーム,パック
等の皮膚化粧料、メイクアップベースローション,メイ
クアップベースクリーム等の下地化粧料、乳液状,クリ
ーム状等のファンデーション,アイカラー,チークカラ
ー等のメイクアップ化粧料、ヘアーシャンプー,ヘアー
リンス,ヘアーローション,ヘアークリーム等の毛髪用
化粧料、ボディローション,ハンドクリーム,レッグク
リーム等の身体用化粧料などとしても提供され得る。
【0012】さらに本発明に係る皮膚外用剤には、本発
明に係る高分子化抗酸化剤の機能を損なわない範囲で、
油性成分,界面活性剤,保湿剤,顔料,紫外線吸収剤,
他の抗酸化剤,香料,防菌防黴剤等の一般的な医薬品及
び化粧料用原料や、皮膚細胞賦活剤,抗炎症剤,美白剤
等の生理活性成分をも含有させることができる。
【0013】
【実施例】さらに本発明の特徴について、実施例により
詳細に説明する。まず、本発明に係る高分子化抗酸化剤
についての実施例を示す。
【0014】[実施例1] 没食子酸により修飾した2-
ヒドロキシプロピルセルロース まず、没食子酸10.0g(53.2mmol)のピリ
ジン溶液200mlに、氷冷下にて塩化チオニル12.
6g(126.4mmol)をゆっくりと添加し、1時
間氷冷下で撹拌した後減圧濃縮して残渣を回収した。次
いで、酢酸エチルを加え数回水で洗浄し、酢酸エチル層
を分取して硫酸マグネシウムで乾燥した後減圧濃縮し、
没食子酸の酸塩化物9.15g(48.5mmol)を
得た。次に、2-ヒドロキシプロピルセルロース(東京化
成製,粘度=6〜10mpa・S,置換度=1)0.5
g(構成単位であるグルコース残基の平均分子量22
0.22を、グルコース残基中の水酸基数3で除した値
73.41より算出したモル数=6.8mmol)のピ
リジン溶液30mlに、室温下にて前記没食子酸の酸塩
化物1.28g(6.8mmol)を加え18時間撹拌
した後、イソプロパノール20ml及びピリジン20m
lを加えて2時間撹拌して、未反応の酸塩化物を除去し
た。次いでジエチルエーテル300mlを加えて生成物
を沈殿させ、ろ過して回収した残渣を減圧乾燥して、標
記2-ヒドロキシプロピルセルロースの修飾物1.06g
を得た。
【0015】[実施例2] 没食子酸により修飾した2-
ヒドロキシプロピルセルロース 2-ヒドロキシプロピルセルロース(東京化成製,粘度=
6〜10mpa・S,置換度=1)0.5g(6.8m
mol)のピリジン溶液30mlに、室温下にて上記没
食子酸の酸塩化物0.64g(3.4mmol)を加
え、18時間撹拌した後、イソプロパノール20ml及
びピリジン20mlを加えて2時間撹拌して、未反応の
酸塩化物を除去した。次いでジエチルエーテル300m
lを加えて生成物を沈殿させ、ろ過して回収した残渣を
減圧乾燥して、標記2-ヒドロキシプロピルセルロースの
修飾物0.64gを得た。
【0016】[実施例3] 没食子酸により修飾した2-
ヒドロキシプロピルセルロース 2-ヒドロキシプロピルセルロース(東京化成製,粘度=
6〜10mpa・S,置換度=1)0.5g(6.8m
mol)のピリジン溶液30mlに、室温下にて上記没
食子酸の酸塩化物0.32g(1.7mmol)を加
え、18時間撹拌した後、イソプロパノール20ml及
びピリジン20mlを加えて2時間撹拌して、未反応の
酸塩化物を除去した。次いでジエチルエーテル300m
lを加えて生成物を沈殿させ、ろ過して回収した残渣を
減圧乾燥して、標記2-ヒドロキシプロピルセルロースの
修飾物0.44gを得た。
【0017】上記実施例1〜実施例3について、溶媒
(エタノール)に対する溶解性の検討、赤外吸収スペク
トルの測定を行い、0.2mMの1,1-ジフェニル-2-ピ
クリルヒドラジルエタノール溶液の酸化に対する50%
阻止濃度(IC50)を算出した。また、紫外部吸収スペ
クトルの測定を行い、2-ヒドロキシプロピルセルロース
に対する没食子酸の理論的な置換率を算出した。これら
の結果を表1にまとめて示した。
【0018】
【表1】
【0019】本発明の実施例1〜実施例3は、いずれも
エタノールに対し可溶性であった。また、これらの赤外
吸収スペクトルにおいて、エステル結合のカルボニル基
に由来する吸収が認められたことから、没食子酸の導入
が確かめられた。さらに、0.2mMの1,1-ジフェニル
-2-ピクリルヒドラジルエタノール溶液の酸化に対する
IC50値より、実使用濃度において有効な抗酸化作用を
発揮することが示された。
【0020】続いて、本発明に係る抗酸化剤について、
他の実施例を表2に示す。これらは実施例1〜実施例3
と同様に、抗酸化性化合物の酸塩化物を得た後、多糖類
と反応させて調製した。
【0021】
【表2】
【0022】続いて、本発明に係る皮膚外用剤について
の実施例の処方を示す。
【0023】 [実施例10] ローション剤 (1)エタノール 20.0(重量%) (2)ポリオキシエチレン(60E.O.)硬化ヒマシ油 1.0 (3)高分子化抗酸化剤(実施例1) 0.5 (4)パラオキシ安息香酸メチル 0.1 (5)ジプロピレングリコール 5.0 (6)1,3-ブチレングリコール 10.0 (7)精製水 63.4 製法:(1)に(2)〜(4)を添加して溶解し、アルコール相
とする。一方、(7)に(5),(6)を順次溶解して水相とす
る。水相にアルコール相を添加し、撹拌,混合する。
【0024】 [実施例11] 乳剤 (1)セタノール 1.0(重量%) (2)ミツロウ 0.5 (3)ワセリン 2.0 (4)スクワラン 6.0 (5)ホホバ油 2.0 (6)ポリオキシエチレン(20E.O.)ソルビタン 1.0 モノステアリン酸エステル (7)グリセリルモノステアリン酸エステル 1.0 (8)1,3-ブチレングリコール 5.0 (9)グリセリン 5.0 (10)パラオキシ安息香酸メチル 0.1 (11)精製水 70.9 (12)エタノール 5.0 (13)高分子化抗酸化剤(実施例2) 0.5 製法:(1)〜(7)の油相成分を混合し、加熱溶解して75
℃とする。一方、(8)〜(11)の水相成分を混合,溶解し
て75℃とする。これに前記油相を加えてホモミキサー
にて乳化した後冷却し、40℃にて(13)を(12)に溶解し
て添加,混合する。
【0025】 [実施例12] 水中油型クリーム剤 (1)ミツロウ 6.00(重量%) (2)セタノール 5.00 (3)還元ラノリン 8.00 (4)スクワラン 27.50 (5)グリセリル脂肪酸エステル 4.00 (6)親油型グリセリルモノステアリン酸エステル 2.00 (7)ポリオキシエチレン(20E.O.)ソルビタン 5.00 モノラウリン酸エステル (8)プロピレングリコール 5.00 (9)高分子化抗酸化剤(実施例3) 0.25 (10)高分子化抗酸化剤(実施例6) 0.25 (11)パラオキシ安息香酸メチル 0.10 (12)精製水 36.90 製法:(1)〜(7)の油相成分を混合し、加熱溶解して75
℃とする。一方、(8)〜(12)の水相成分を混合,溶解し
て75℃とする。これに前記油相を加えてホモミキサー
にて乳化した後冷却する。
【0026】 [実施例13] ゲル剤 (1)ジプロピレングリコール 10.00(重量%) (2)高分子化抗酸化剤(実施例4) 1.00 (3)パラオキシ安息香酸メチル 0.10 (4)カルボキシビニルポリマー 0.30 (5)高分子化抗酸化剤(実施例8) 0.20 (6)水酸化カリウム 0.05 (7)精製水 88.35 製法:(7)に(4),(5)を溶解した後、(1)に(2),(3)を溶
解して添加し、次いで(6)を加えて増粘させる。
【0027】 [実施例14] 水中油型乳剤型軟膏 (1)白色ワセリン 25.0(重量%) (2)ステアリルアルコール 25.0 (3)グリセリン 12.0 (4)ラウリル硫酸ナトリウム 1.0 (5)高分子化抗酸化剤(実施例5) 1.0 (6)パラオキシ安息香酸メチル 0.1 (7)精製水 35.9 製法:(1)〜(4)の油相成分を混合し、加熱溶解して75
℃とする。一方、(5)〜(7)の水相成分を混合,溶解して
75℃とする。これに前記油相を加えてホモミキサーに
て乳化した後冷却する。
【0028】 [実施例15] 美容液 (1)1,3-ブチレングリコール 5.0(重量%) (2)高分子化抗酸化剤(実施例7) 0.3 (3)カルボキシビニルポリマー 0.4 (4)パラオキシ安息香酸メチル 0.1 (5)L-アルギニン 1.0 (6)精製水 93.2 製法:(1)〜(5)を順次(6)に添加して均一に溶解する。
【0029】 [実施例16] 油中水型エモリエントクリーム (1)流動パラフィン 30.0(重量%) (2)マイクロクリスタリンワックス 2.0 (3)ワセリン 5.0 (4)ジグリセリルジオイレイン酸エステル 5.0 (5)L-グルタミン酸ナトリウム 1.6 (6)L-セリン 0.4 (7)プロピレングリコール 3.0 (8)高分子化抗酸化剤(実施例6) 0.2 (9)パラオキシ安息香酸メチル 0.1 (10)精製水 52.6 (11)香料 0.1 製法:(5),(6)を(10)の一部に溶解して50℃とし、あ
らかじめ50℃に加温した(4)に撹拌しながら徐々に添
加する。これをあらかじめ混合し、70℃に加熱した
(1)〜(3)に均一に分散する。これに、(7)〜(9)を(10)の
残部に溶解し、70℃に加熱して加え、ホモミキサーに
て乳化し、冷却後40℃にて(11)を添加,混合する。
【0030】 [実施例17] メイクアップベースクリーム (1)ステアリン酸 12.0(重量%) (2)セタノール 2.0 (3)グリセリルトリ2-エチルヘキサン酸エステル 2.5 (4)自己乳化型グリセリルモノステアリン酸 2.0 エステル (5)プロピレングリコール 10.0 (6)高分子化抗酸化剤(実施例1) 0.2 (7)パラオキシ安息香酸メチル 0.1 (8)水酸化カリウム 0.3 (9)精製水 68.3 (10)酸化チタン 2.0 (11)ベンガラ 0.4 (12)黄酸化鉄 0.1 (13)香料 0.1 製法:(1)〜(4)の油相成分を混合し、加熱溶解して75
℃とする。一方、(5)〜(9)の水相成分を混合,加熱溶解
し、これに(10)〜(12)の顔料成分を添加して均一に分散
して75℃とする。次いで、この水相成分に前記油相成
分を加えてホモミキサーにて乳化した後冷却し、40℃
にて(13)を添加,混合する。
【0031】 [実施例18] 乳液状ファンデーション (1)ステアリン酸 2.00(重量%) (2)スクワラン 5.00 (3)ミリスチン酸オクチルドデシル 5.00 (4)セタノール 1.00 (5)デカグリセリルモノイソパルミチン酸エステル 9.00 (6)1,3-ブチレングリコール 6.00 (7)高分子化抗酸化剤(実施例3) 0.20 (8)パラオキシ安息香酸メチル 0.10 (9)水酸化カリウム 0.08 (10)精製水 53.37 (11)酸化チタン 9.00 (12)タルク 7.40 (13)ベンガラ 0.50 (14)黄酸化鉄 1.10 (15)黒酸化鉄 0.10 (16)香料 0.15 製法:(1)〜(5)の油相成分を混合し、加熱溶解して75
℃とする。一方、(6)〜(10)の水相成分を混合,加熱溶
解し、これに(11)〜(15)の顔料成分を添加して均一に分
散して75℃とする。次いで、この水相成分に前記油相
成分を加えてホモミキサーにて乳化した後冷却し、40
℃にて(16)を添加,混合する。
【0032】 [実施例19] ハンドクリーム (1)セタノール 4.00(重量%) (2)ワセリン 2.00 (3)流動パラフィン 10.00 (4)グリセリルモノステアリン酸エステル 1.50 (5)ポリオキシエチレン(60E.O.)グリセリル 2.50 イソステアリン酸エステル (6)グリセリン 20.00 (7)高分子化抗酸化剤(実施例9) 0.25 (8)パラオキシ安息香酸メチル 0.10 (9)精製水 59.65 製法:(1)〜(5)の油相成分を混合し、加熱溶解して75
℃とする。一方、(6)〜(9)の水相成分を混合,溶解して
75℃とする。これに前記油相を加えてホモミキサーに
て乳化した後冷却する。
【0033】 [実施例20] ヘアーローション (1)エタノール 60.00(重量%) (2)センブリ抽出物 0.50 (3)ピリドキシン 0.20 (4)プロピレングリコール 2.00 (5)高分子化抗酸化剤(実施例2) 0.15 (6)ポリオキシエチレン(20E.O.)ソルビタン 0.15 モノラウリン酸エステル (7)香料 0.10 (8)精製水 36.90 製法:(1)に(2)〜(7)を順次添加,溶解し、次いで(8)を
添加して可溶化する。
【0034】上記本発明の実施例のうち、実施例10〜
実施例14について、中波長紫外線(UVB)による皮
膚のしわ形成に対する抑制効果を評価した。その際、実
施例10〜実施例14において、それぞれ配合した本発
明に係る高分子化抗酸化剤を表3に示すように代替して
調製した比較例1〜比較例10についても、同時に評価
した。なお各比較例において、2-ヒドロキシプロピルセ
ルロース等の多糖類については高分子化抗酸化剤と同量
配合し、没食子酸等の抗酸化性化合物については、高分
子化抗酸化剤におけるこれらの置換率よりほぼ同程度の
濃度となるように配合し、精製水で全量を100重量%
とした。評価は、ヘアレスマウス5匹を1群とし、各群
について実施例及び比較例をそれぞれ0.2gずつ1日
1回背部に塗布し、100mJ/cm2/回のUVBを
1週間に3回、20週間照射し、ヘアレスマウス皮膚に
おけるしわの形成状況を観察し、表4に示す判定基準に
従って点数化して評価した。この際、精製水のみを塗布
した群を対照とした。結果は各群の点数の平均値を算出
し、UVB照射日数との関係により表5に示した。
【0035】
【表3】
【0036】
【表4】
【0037】
【表5】
【0038】表5より明らかなように、対照において
は、UVB照射日数が10週を超える頃には皮膚に形成
されたしわの深さは中程度にまで達し、20週後には深
いしわの形成が認められていた。これに対し本発明の実
施例塗布群では、いずれにおいても20週後に軽微なし
わの形成を認めた程度で、しわの形成は顕著に抑制され
ており、その抑制効果は、プロトカテク酸とフロログル
シンカルボン酸とを併用した比較例8と同程度であっ
た。一方、抗酸化性化合物により修飾していない多糖類
を含有する比較例1,比較例3,比較例7及び比較例9
塗布群では、有意なしわの形成抑制効果は認められなか
った。同程度の濃度の抗酸化性化合物を含有する比較例
2,比較例4及び比較例10塗布群においては、有意な
しわ形成抑制効果は認められるものの、その程度はそれ
ぞれ対応する実施例塗布群に比べて低いものであった。
また、抗酸化性化合物と多糖類を単に併用した比較例5
及び比較例6塗布群において認められたしわ形成抑制効
果も、対応する実施例12塗布群に比べてはるかに小さ
いものであった。
【0039】次に、実施例10〜実施例14及び比較例
1〜比較例10について、使用試験を行った。使用試験
は、日常戸外で作業し、かなりの肌荒れ症状を呈する2
0才代〜60才代の女性パネラー20名を1群とし、各
群にブラインドにて実施例及び比較例のそれぞれを1日
2回ずつ3カ月間使用させて行った。使用期間は、紫外
線照射量の多い5月〜7月とした。使用試験開始前及び
終了後に皮膚の状態を観察し、表6に示す評価基準に従
って評価,点数化し、20名の平均値を算出して表7に
示した。
【0040】
【表6】
【0041】
【表7】
【0042】表7より明らかなように、本発明の実施例
塗布群では良好な肌荒れ改善効果が認められ、使用試験
終了後には、皮膚の状態はほぼ健康な状態まで改善され
ており、プロトカテク酸とフロログルシンカルボン酸を
併用した比較例8塗布群と同等の効果が見られていた。
これに対し、抗酸化性化合物により修飾されていない多
糖類のみを含有する比較例1,比較例3,比較例7及び
比較例9塗布群では、有意な肌荒れ改善効果は認められ
ず、同程度の濃度の抗酸化性化合物のみを含有する比較
例2,比較例4,比較例10塗布群、及び抗酸化性化合
物と多糖類とを併用して含有する比較例5及び比較例6
塗布群においては、肌荒れの有意な改善は認められるも
のの、その程度はそれぞれ対応する実施例塗布群に比べ
て小さいものであった。
【0043】なお、本発明の実施例1〜実施例9につい
ては、室温で6カ月間保存した後においても抗酸化活性
の低下は認められず、実施例10〜実施例20について
も、室温で6カ月間保存した後に状態の変化を認めなか
った。さらに、男性パネラー30名を1群とした48時
間の背部閉塞貼付試験においても、問題となる皮膚刺激
性反応は認められなかった。
【0044】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明により、皮
膚上にて抗酸化作用を有効に発揮させることのできる高
分子化された新規な抗酸化剤を得ることができ、さら
に、皮膚表面において有効な抗酸化作用を発揮し得る皮
膚外用剤を得ることができた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61K 31/728 A61K 31/728 47/48 47/48 A61P 17/16 A61P 17/16 39/06 39/06 // A61K 31/722 A61K 31/722 C08B 11/00 C08B 11/00 Fターム(参考) 4C076 AA07 AA09 AA17 BB31 CC18 CC41 DD08F DD09F DD34 DD37R DD38 DD46F DD55F EE09P EE23F EE47P EE51 EE53 4C083 AA112 AB032 AB232 AB242 AB432 AC012 AC022 AC072 AC122 AC242 AC352 AC422 AC482 AC582 AD092 AD211 AD212 AD241 AD261 AD282 AD322 AD332 AD632 CC04 CC05 CC12 CC33 DD32 EE12 4C086 AA01 AA02 EA21 EA22 EA23 EA25 MA01 MA04 MA63 NA06 NA12 ZA89 4C090 AA09 BA28 CA35 DA22 DA23

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 抗酸化性化合物により多糖類の1種又は
    2種以上を修飾して成る、高分子化抗酸化剤。
  2. 【請求項2】 抗酸化性化合物が、抗酸化活性を示す部
    分とカルボキシル基とを有する抗酸化性化合物であるこ
    とを特徴とする、請求項1に記載の高分子化抗酸化剤。
  3. 【請求項3】 抗酸化性化合物により修飾される多糖類
    が、構成糖としてアミノ糖及び/又はウロン酸を含有す
    ることを特徴とする、請求項1又は請求項2に記載の高
    分子化抗酸化剤。
  4. 【請求項4】 抗酸化性化合物により修飾される多糖類
    が、セルロース誘導体及びデンプン誘導体より選択され
    ることを特徴とする、請求項1又は請求項2に記載の高
    分子化抗酸化剤。
  5. 【請求項5】 請求項1〜請求項4に記載の高分子化抗
    酸化剤より選択した1種又は2種以上を含有することを
    特徴とする、皮膚外用剤。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2020511955A (ja) * 2016-11-09 2020-04-23 キアゲン サイエンシーズ, エルエルシー Sequencing−By−Synthesis法におけるイメージング試薬としての光防護性混合物

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