JP2002179400A - 昇降装置 - Google Patents

昇降装置

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JP2002179400A
JP2002179400A JP2000386255A JP2000386255A JP2002179400A JP 2002179400 A JP2002179400 A JP 2002179400A JP 2000386255 A JP2000386255 A JP 2000386255A JP 2000386255 A JP2000386255 A JP 2000386255A JP 2002179400 A JP2002179400 A JP 2002179400A
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Satoshi Yamada
智 山田
Masataka Murase
正敬 村瀬
Yoshiharu Takashima
由晴 高島
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Aichi Electric Co Ltd
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Aichi Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 傾斜地においても、ステップ部を水平に維持
した状態で上下動させることのできる昇降装置を提供す
る。 【解決手段】 ステップ部4の傾斜状態を検出し、ステ
ップ部4が水平でないとき、駆動部3a,3b,3cを
脚体2a,2b,2cに沿って個別に上下動させること
により、前記駆動部3a,3b,3cに固定したステッ
プ部4を水平状態に移行させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、荷物等を昇降させ
る台座を備えた昇降装置に係り、前記昇降装置が傾斜地
において、荷役等を行う場合でも、常に台座の水平状態
を維持して昇降動作させることのできる水平保持機構を
具備した昇降装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、果樹園や工事現場等、高所に
おける作業が必要な場合、昇降機能を備えた踏み台を利
用することにより、通常では手の届かない位置での作業
を容易に実行することができる。また、近年、福祉施設
や病院等においても、人が着席している状態で座面を昇
降させる電動椅子は良く見かけられる。
【0003】これら昇降装置の多くは、平地において使
用した場合、油圧やモータにより踏み台や座面が水平状
態を維持したまま上下動することにより、前記踏み台や
座面に着座した人や荷物等は、転倒したり落下等するこ
となく、良好に昇降動作させることができる。
【発明が解決しようとする課題】
【0004】然るに、前述した昇降装置は、基本的に足
場が平坦な地での使用を前提にして考えられているた
め、例えば、傾斜地や段差の存在する場所において使用
した場合、前記踏み台や座面が昇降装置本体と平行(平
坦な地で使用したときに水平)に上下動するため、昇降
装置本体が傾いた状態で使用すれば、前記踏み台や座面
は当然傾斜した状態で斜め方向に上下動することにな
る。
【0005】このため、前記踏み台や座面に人が着座し
たり荷物を乗載すれば、人や荷物は傾いた状態の踏み台
や座面により昇降することになるので、転倒したり落下
等する危険性が非常に高かった。
【0006】特に、前述したように、工事現場等で高所
位置まで人や物を運搬するような場合、前記踏み台等が
水平状態に維持されてないと、踏み台等に着座した人や
荷物は不安定な状態で運ばれることになり、運搬途中の
高所位置から万一落下するような事態が発生すれば、大
事故を誘発する大きな危険があり、安全上問題となって
いた。
【0007】また、前記踏み台や座面が傾いた状態で斜
め方向に上昇していくことにより、昇降装置本体の重心
が移動し、装置自体が転倒するということも当然考えら
れる問題であった。
【0008】即ち、前記昇降装置を傾斜地や段差のある
場所で使用する場合には、前記踏み台や座面を常に水平
に維持するとともに、装置自体の重心が移動しないよう
に工夫し設計する必要がある。
【0009】本発明は前述した問題点を解決するため
に、昇降装置を傾斜地や段差のある場所で使用する場合
においても、人や荷物を載せる踏み台や座面の水平状態
を常に維持し、かつ、昇降装置自体の重心も適切な位置
に保持可能とした改良された簡素な構成の昇降装置を提
供することにある。
【0010】
【問題を解決するための手段】請求項1記載の昇降装置
は、複数の支柱を脚体として備え、前記脚体の伸縮、あ
るいは、上下動により昇降するステップ部、もしくは、
歯車の回転に伴い脚体上を昇降するステップ部を備え、
前記脚体の伸縮量または上下動、あるいは、歯車の回転
量を調節することにより、前記ステップ部の傾斜角度を
可変可能に構成した。
【0011】請求項2記載の昇降装置は、請求項1記載
の昇降装置において、ステップ部に2方位の傾斜を検出
する傾斜検出器を備え、この傾斜検出器の検出信号を基
にステップ部の傾斜角度を制御するように構成した。
【0012】請求項3記載の昇降装置は、請求項2記載
の昇降装置において、傾斜検出器を直交配置した2又は
4つの傾斜を検出する手段により構成し、前記傾斜検出
手段の出力信号を基に前記ステップ部を水平に制御する
ように構成した。
【0013】請求項4記載の昇降装置は、請求項2記載
の昇降装置において、傾斜検出器を脚体の位置する方位
に配置した3つの傾斜を検出する手段により構成し、前
記傾斜検出手段の出力信号を基に前記ステップ部を水平
に制御するように構成した。
【0014】請求項5記載の昇降装置は、請求項2記載
の昇降装置において、傾斜検出器を2つの傾斜角度を検
出する手段により構成した。
【0015】請求項6記載の昇降装置は、請求項3ない
し5記載の昇降装置において、脚体を3脚にて構成し
た。
【0016】請求項7記載の昇降装置は、請求項5,6
記載の昇降装置に、方位と傾斜角度の指示値を入力可能
な設定手段を具備し、前記入力した指示値と2つの傾斜
角度を検出する手段による検出値を基に、前記ステップ
部を任意の傾斜角度に制御するように構成した。
【0017】本発明の昇降装置は、ステップ部の水平状
態を常に維持した状態で昇降動作させることができるの
で、前記ステップ部に上載した人や荷物が転倒または落
下等することを確実に防止することができる。
【0018】また、本発明の昇降装置は、前記ステップ
部の傾斜状態を安価な傾斜スイッチを複数組合わせるこ
とにより簡単・確実に検出できるので、装置のコストを
低減することができる。
【0019】さらに、本発明の昇降装置は、ステップ部
を任意の方位および傾斜角度に調節することができるの
で、着地時には先端を少し下げることにより、ステップ
部に荷物を載せやすくなる等、作業効率を向上させるこ
とができる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図1は本発明の一実施例における
昇降装置1の外観を概略的に示す斜視図であり、図1に
おいて、2a,2b,2cは前記昇降装置1を支える3
本の脚体(以下、脚体という)である。
【0021】3a,3b,3cは、前記脚体2a,2
b,2cに形成した図示しないラックと噛合うピニオン
ギア(図示せず)を内部に備えて構成した駆動部であ
り、前記ピニオンギアを後述するモータによって回転さ
せることにより、脚体2a,2b,2c上を個別に上下
動(昇降)する。
【0022】4は前記駆動部3a,3b,3cに固定さ
れることにより、駆動部3a,3b,3cとともに脚体
2a,2b,2c上を上下動するステップ部であり、5
は前記ステップ部4の、例えば、下面に設置されて、前
記ステップ部4の傾斜状態を検出する傾斜検出器であ
る。
【0023】6は前記傾斜検出器5によって検出したス
テップ部4の傾斜状態を基に、前記ステップ部4の傾き
を制御する制御装置であり、7a,7b,7cは前記脚
体2a,2b,2cの下端に取付けられ、前記脚体2
a,2b,2cを抜脱させることなく揺動可能に支持す
る脚受体である。
【0024】図2に前記昇降装置1を傾斜地に配置した
ときの動作の一例を示す。前記昇降装置1が傾斜地に位
置している場合、昇降装置1を構成する脚体2a,2
b,2cは地面に対して垂直方向に起立しているので、
当然、ステップ部4も斜めに傾斜した状態になってい
る。
【0025】このステップ部4の傾斜状態を傾斜検出器
5にて検出すると、制御装置6は前記ステップ部4が水
平状態となるように、駆動部3a,3b,3cを脚体2
a,2b,2c上で個別に上下動させる。
【0026】前記駆動部3a,3b,3cの上下動は、
ステップ部4が水平状態となるまで継続して行われた後
停止し、前記ステップ部4は、同図(b)で示すような
状態となる。なお、このとき、前記駆動部3a,3b,
3cが脚体2a,2b,2c上を上下動することによ
り、前記脚体2a,2b,2cはその下端に取付けた脚
受体7a,7b,7c上で揺動し、自動的に垂直方向
(水面に対して垂直方向)に先端(上端)を移動させ
る。
【0027】つまり、前記昇降装置1は、初期時にどれ
程ステップ部4が傾斜した状態にあっても、これを水平
状態に制御した段階においては、前記脚体2a,2b,
2cは自動的に垂直方向に起立するように設計されてい
る。
【0028】したがって、図3(a),(b)に示すよ
うに、水平状態のステップ部4を昇降させても、昇降装
置1本体の重心は、平坦地にある場合と同様に装置の中
心に保つことができ、傾斜地において前記ステップ部4
を高く上昇させたとしても、重心が移動することによ
り、昇降装置1自体が傾倒するといった問題は全く生じ
ない。
【0029】図4は前記昇降装置1の構成をブロック図
にて示したものである。図4に示すように、前記制御装
置6は、マイクロコンピュータ(以下、マイコンとい
う)9を内部に備えている。そして、前記傾斜検出器5
からステップ部4の傾斜情報を前記マイコン9に入力す
ると、前記ピニオンギア(図示せず)を回転させるモー
タa,b,cを駆動するための駆動回路(以下、モータ
駆動回路という)11a,11b,11cに信号を出力
する。
【0030】これにより、前記駆動部3a,3b,3c
内のピニオンギアは脚体2a,2b,2cに形成したラ
ックと噛合って、前記駆動部3a,3b,3cを脚体2
a,2b,2c上において個別に上下動させ、前記駆動
部3a,3b,3cと従動するステップ部4を水平状態
に駆動制御する。
【0031】なお、この際、前記傾斜検出器5は、直交
する2方位(例えば、脚体2bと脚体2c間を結ぶX方
位と、それに直交するY方位)の傾斜のみを検出すれば
よく、X方位の右側に傾斜している場合に出力される信
号がX方位右傾斜信号であり、X方位の左側に傾斜して
いる場合に出力される信号がX方位左傾斜信号である。
【0032】また、Y方位の右側に傾斜している場合に
出力される信号がY方位右傾斜信号であり、Y方位の左
側に傾斜している場合に出力される信号がY方位左傾斜
信号である。
【0033】以下に、前記制御装置6によるステップ部
4の水平保持動作について、図5に示すフローチャート
を用いて詳しく説明する。前記ステップ部4の水平保持
動作を開始する(ステップS1 )と、まず最初に、ステ
ップS2 において、前記制御装置6に備えたマイコン9
(図4参照)によって入力したX方位の左右傾斜信号の
オン・オフ状態から、前記ステップ部4がX方位に傾斜
しているか否かをチェックする。
【0034】前記X方位右傾斜信号がオン、あるいは、
X方位左傾斜信号がオンである場合は、前記ステップ部
4がX方位に傾斜しているとしてステップS3 に移行
し、X方位の右傾斜信号がオンであるか否かを判別す
る。
【0035】前記ステップS3 でX方位右傾斜信号がオ
ンである場合は、ステップS4 において、図4に示すモ
ータ駆動回路11bまたはモータ駆動回路11cにマイ
コン9より駆動信号を出力し、モータbを正方向に回転
させるか、モータcを逆方向に回転させる。
【0036】これにより、図2(a)に示す駆動部3b
と駆動部3cは、図示しないピニオンギアを回転させ
て、脚体2b,2cに形成したラック(図示せず)と噛
合わせることにより、駆動部3bを脚体2b上で上昇さ
せるか、もしくは、駆動部3cを脚体2c上で下降させ
て、前記ステップ部4をX方位において水平状態とす
る。
【0037】また、前記ステップS3 において、X方位
右傾斜信号がオフである場合、X方位左傾斜信号はオン
となっているので、この場合は、ステップS5 に移行し
て、図4に示すモータ駆動回路11bからの出力信号に
よってモータbを逆回転、または、モータ駆動回路11
cからの出力信号によってモータcを正回転させること
により、図2(a)に示す駆動部3bを下降させるか、
駆動部3cを上昇させて、前記ステップ部4をX方位に
おいて水平状態とする。
【0038】このようにして、前記ステップ部4のX方
位における傾斜状態が解消されると、次にステップS6
において、前記ステップ部4のY方位における傾斜状態
を、図4に示す傾斜検出器5からマイコン9に入力した
Y方位の左右傾斜信号のオン・オフ状態から検出する。
【0039】前記マイコン9に入力したY方位の左右傾
斜信号のうち、どちらか一方でもオンである場合、ステ
ップS7 に移行して、Y方位の右傾斜信号がオンである
か否かを判別する。
【0040】そして、前記Y方位右傾斜信号がオンであ
れば、ステップS8 において、モータ駆動回路11aか
らの出力信号によりモータaを逆回転、あるいは、モー
タ駆動回路11b,11cからの出力される信号により
モータb,cを正回転させることにより、ステップ部4
のY方位の傾斜状態を解消する。
【0041】また、前記ステップS7 においてY方位右
傾斜信号がオフであれば、Y方位左傾斜信号がオンであ
るので、ステップS9 に移行して、モータ駆動回路11
aからの出力信号によりモータaを正回転させるか、モ
ータ駆動回路11b,11cから出力される信号により
モータb,cを逆回転させて、ステップ部4のY方位の
傾斜状態を解消する。
【0042】このようにして、ステップ部4のY方位の
傾斜状態が解消され、前記ステップS6 にて、ステップ
部4のY方位の傾斜がないと判断されると、ステップS
10に移行して、ステップ部4の水平保持動作を終了す
る。この状態を示したのが、図2(b)であり、前記ス
テップ部4はX,Y両方位において水平状態を確保する
ことができる。
【0043】その後は、図4に示す操作パネル12上の
所定の昇降スイッチを操作することにより、前記駆動部
3a,3b,3cは脚体2a,2b,2c上で上下動し
て前記ステップ部4を水平状態のまま、任意に昇降動作
させることができる。
【0044】なお、前記傾斜検出器5は図6ないし図9
に示すように傾斜スイッチを複数組み合わせることによ
り構成すればよい。
【0045】図6は、前記傾6検出器5を、X方位に傾
斜スイッチ13a,13bを、Y方位には傾斜スイッチ
15a,15bをそれぞれ対向配置して、互いが直交す
るように構成した実施例を示している。前記各傾斜スイ
ッチ13a,13b,15a,15bは、図4に示すよ
うにマイコン9に電気的に接続されており、それぞれ対
向する2つの傾斜スイッチにより、配置した1方位の水
平,左傾斜,右傾斜状態をそれぞれ検出し、前記ステッ
プ部4の傾斜情報としてマイコン9に出力するものであ
る。
【0046】図7は前記傾斜スイッチ13a,13b,
15a,15bのうち、X方位に配置した2個の傾斜ス
イッチ13a,13bを横方向、即ち、Y方位に沿って
示した図である。
【0047】図7に示すように、前記傾斜スイッチ13
a,13bは、互いに離れた相反する方向側の端面(以
後、外側という)を水平位置から僅かに高くした状態で
取付けられている。そして、前記傾斜スイッチ13a,
13b内には、傾斜スイッチ13a,13bの傾斜角度
により低所に向けて転がり落ちる転がり接触子14a,
14bが備えられており、この転がり接触子14a,1
4bが図7(a)に示すように、傾斜スイッチ13b,
13aの互いに相対向する端面(以後、内側という)に
位置しているとき、前記マイコン9にオフ信号をそれぞ
れ出力するものである。
【0048】すなわち、ステップ部4が左下方に向かっ
て傾斜した図7(b)に示す状態では、傾斜スイッチ1
3b内の転がり接触子14bは、同図(a)と同様に、
傾斜スイッチ13bの内側に位置しているのでオフ信号
を出力するが、転がり接触子14aは、傾斜スイッチ1
3aが左下方に傾斜することにより、傾斜スイッチ13
bの外側に移動するため、オン信号を出力する。
【0049】また、同図(c)に示すように、ステップ
部4が右下方に向かって傾斜した状態では、傾斜スイッ
チ13a内の転がり接触子14aは、傾斜スイッチ13
aの内側に移動してオフ信号を出力し、傾斜スイッチ1
2b内の転がり接触子14bは、傾斜スイッチ13bの
外側に移動してオン信号を出力する。
【0050】前記と同様に、Y方位に配置した傾斜スイ
ッチ15a,15bも、Y方位におけるステップ部4の
水平,右傾斜,左傾斜状態を検出することができる。因
みに前記ステップ部4が水平の場合は、Y方位右傾斜信
号およびY方位左傾斜信号ともにオフ信号がマイコン9
にそれぞれ出力され、ステップ部4が右下方に傾斜して
いる状態では、Y方位右傾斜信号がオン,Y方位左傾斜
信号がオフの信号が、また、ステップ部4が左下方に傾
斜している状態では、Y方位右傾斜信号がオフ,Y方位
左傾斜信号がオンの信号がマイコン9にそれぞれ出力さ
れる。
【0051】このように、前記傾斜検出器5は、各傾斜
スイッチ13a,13b,15a,15bをそれぞれ直
交配置して構成することにより、簡易に、しかも、確実
に前記ステップ部4の傾斜状態を検出することが可能と
なる。
【0052】また、図8は前記傾斜検出器5をX方位と
Y方位に直交配置した2つの傾斜スイッチ13c,15
cにより構成した例を示している。前記傾斜スイッチ1
3c,15cは、図9(傾斜スイッチ13cを横方向、
つまり、Y方位に沿って示した図であり、傾斜スイッチ
15cの記載は省略してある)に示すように、両端を水
平位置より僅かに高くなるように斜設し、また、中央に
は水平となる箇所(以下、水平部という)を備えて構成
されている。
【0053】前記傾斜スイッチ13c内には、前述した
傾斜スイッチ13a,13bと同様に、傾斜角度により
低所に向けて転がり落ちる転がり接触子14cが収容さ
れており、この転がり接触子14cが図9(a)に示す
ように、中央の水平部に位置しているとき、図4に示す
マイコン9にオフ信号(X方位左右傾斜信号オフ)を出
力するものである。
【0054】また、前記ステップ部4が、図9(b)に
示すように、左下方に傾斜した状態では、前記転がり接
触子14cは、傾斜スイッチ13cの左端位置まで転が
り落ち、X方位左傾斜信号としてオン信号をマイコン9
に出力する。このとき、X方位右傾斜信号はオフ信号が
前記マイコン9に出力される。
【0055】さらに、前記ステップ部4が、同図(c)
に示すように、右下方に傾斜した状態では、前記転がり
接触子14cは、傾斜スイッチ13cの右端位置まで転
がり落ちるので、X方位右傾斜信号としてオン信号、X
方位左傾斜信号としてオフ信号がマイコン9にそれぞれ
出力される。
【0056】同様に、Y方位においても傾斜スイッチ1
3cと同様に構成された傾斜スイッチ15cにより、Y
方位の水平,左傾斜,右傾斜状態が、Y方位左右傾斜信
号のオン・オフにより検出され、前記ステップ部4の傾
斜状態を正確に把握することができる。
【0057】図10は前記傾斜検出器5を脚体2a,2
b,2cが位置する3方位に配置した3つの傾斜スイッ
チ13d,13e,13fによって構成した例を示して
いる。前記傾斜スイッチ13d,13e,13fはそれ
ぞれ外側(互いに離れた相反する方向の端面)を水平よ
り僅かに高くして配置する場合と、内側(互いに相対向
する端面)を水平より僅かに高くして配置する場合があ
り、内部には前記傾斜スイッチ13aと同様に、低所に
向かって転がり落ちる転がり接触子(図示せず)をそれ
ぞれ備えている。
【0058】すなわち、前記傾斜スイッチ13d,13
e,13fの外側を水平より僅かに高く傾斜させて配置
した場合、前記ステップ部4が水平の状態では、前記転
がり接触子は傾斜スイッチ13d,13e,13fの内
側に位置しているので、a,b,c方位傾斜信号として
オフ信号を図11に示すマイコン9に出力する。
【0059】そして、前記ステップ部4が図10に示す
a方位下がりに傾斜した状態では、傾斜スイッチ13d
内の図示しない転がり接触子は外側に移動し、a方位傾
斜信号としてオン信号をマイコン9に出力する。
【0060】同様に、ステップ部4が図10に示すb方
位下がりに傾斜した状態では、b方位傾斜信号としてオ
ン信号を、ステップ部4が図10のc方位下がりに傾斜
した状態では、c方位傾斜信号としてオン信号を前記マ
イコン9に送信する。なお、前記a,b,c方位傾斜信
号のいづれか1つがオン信号である場合、他の2つはオ
フ信号となる。
【0061】図12(a)に示すフローチャートを用い
て、前記傾斜スイッチ13d,13e,13fの外側を
水平より僅かに高く傾斜させて配置した場合における昇
降装置1a(図11参照)のステップ部4の水平保持動
作について説明する。図12(a)に示すステップS11
で、ステップ部4の水平保持動作を開始すると、図11
に示すマイコン9は、傾斜検出器5より入力したa方位
傾斜信号のオン・オフを判別する(ステップS12)。
【0062】前記a方位傾斜信号がオンである場合は、
前記ステップ部4がa方位下がりに傾斜しているとし
て、ステップS13にてモータaを正回転(ステップ部4
を上昇)させる指令信号をモータ駆動回路11aに送出
する。次に、前記ステップS12でa方位傾斜信号がオフ
である場合も含めてステップS14に移行して、b方位傾
斜信号のオン・オフを判別する。
【0063】前記b方位傾斜信号がオンである場合は、
前記ステップ部4がb方位下がりに傾斜しているとし
て、ステップS15でモータbを正回転(ステップ部4を
上昇)させる指令信号をモータ駆動回路11bに送出す
る。さらに、前記ステップS14でb方位傾斜信号がオフ
である場合も含めてステップS16に移行して、c方位傾
斜信号のオン・オフを判別する。
【0064】前記c方位傾斜信号がオンである場合は、
前記ステップ部4がc方位下がりに傾斜しているとし
て、ステップS17でモータcを正回転(ステップ部4を
上昇)させる指令信号をモータ駆動回路11cに送出す
る。そして、前記ステップS16でc方位傾斜信号がオフ
である場合も含めてステップS18に移行して、前記モー
タa,b,cが動作中であるか否かを判別する。
【0065】前記ステップS18にて前記モータa,b,
cが動作中である場合は、ステップ部4の水平保持動作
中であるので、再び、ステップS12まで戻り、前述した
と同様の動作を繰り返し行う。また、前記ステップS18
にて前記モータa,b,cが動作中でない場合は、前記
ステップ部4が水平に制御されたことを意味しているの
で、ステップS19に移行して、水平保持動作を終了す
る。
【0066】また、前記傾斜スイッチ13d,13e,
13fの内側を水平より僅かに高く傾斜して配置した場
合、前記ステップ部4が水平の状態では、前記図示しな
い転がり接触子は傾斜スイッチ13d,13e,13f
の外側に位置しており、a,b,c方位傾斜信号として
オン信号がマイコン9に出力される。
【0067】前記ステップ部4がa方位上がりに傾斜し
た状態では、傾斜スイッチ13d内の転がり接触子は内
側に移動して、a方位傾斜信号としてオフ信号をマイコ
ン9に出力し、同様に、ステップ部4がb方位上がりに
傾斜した状態では、b方位傾斜信号としてオフ信号を、
また、ステップ部4がc方位上がりに傾斜した状態で
は、c方位傾斜信号としてオフ信号を前記マイコン9に
出力する。
【0068】なお、前記a,b,c方位傾斜信号のいづ
れか1つがオフ信号である場合、他の2つはオン信号と
なることは、当然である。
【0069】図12(b)に前記傾斜スイッチ13d,
13e,13fの内側を水平より僅かに高くして配置し
た場合における昇降装置1aのステップ部4の水平保持
動作を示す。
【0070】ステップS21でステップ部4の水平保持動
作を開始すると、マイコン9はステップS22にて入力し
たa方位傾斜信号のオン・オフを判別する。前記a方位
傾斜信号がオフである場合は、ステップ部4がa方位上
がりに傾斜した状態にあることを意味しているので、ス
テップS23においてモータaを逆回転(ステップ部4を
下降)させる指令信号をモータ駆動回路11aに送出す
る。
【0071】つづいて、前記ステップS22にてa方位傾
斜信号がオンである場合とともに、ステップS24に移行
して、b方位傾斜信号のオン・オフを判別する。そし
て、前記b方位傾斜信号がオフである場合、前記ステッ
プ部4がb方位上がりに傾斜していることになるので、
ステップS25にてモータbを逆回転(ステップ部4を下
降)させる指令信号をモータ駆動回路11bに送出す
る。
【0072】次に、前記ステップS24でb方位傾斜信号
がオンである場合も含みステップS 26において、c方位
傾斜信号のオン・オフを判別する。前記c方位傾斜信号
がオフである場合は、ステップ部4がc方位上がりに傾
斜しているとして、ステップS27でモータcを逆回転
(ステップ部4を下降)させる指令信号をモータ駆動回
路11cに送出する。
【0073】その後は、前記ステップS26にてc方位傾
斜信号がオンである場合とともに、ステップS28に移行
して、モータa,b,cが動作中であれば、ステップS
22まで戻って、前述したと同様の動作を繰り返し実行
し、前記モータa,b,cが動作中でなければ、ステッ
プS29でステップ部4の水平保持動作を終了する。
【0074】また、前記傾斜検出器5は、X方位とY方
位の傾斜角を検出する2つのセンサにより構成すること
もできる。図13は前記傾斜検出器5をX方位傾斜角セ
ンサ16aとY方位傾斜角センサ16bにより構成した
例を示している。図13において、17は前記X,Y方
位傾斜角センサ16a,16bにて検出した前記ステッ
プ部4のX,Y方位の傾斜角度をアナログ値からデジタ
ル値に変換するA/D変換器である。
【0075】前記A/D変換器17にてデジタル値に変
換されたステップ部4の傾斜角度は、図14に示すよう
に、変換手段9aにてX,Yの直交2軸データから、脚
体2a,2b,2cが存在する3軸方位のデータに変換
され、前記3軸方位(以下、それぞれa,b,c方位と
する)の傾斜角度を各a,b,c方位の過不足量として
検出する。
【0076】なお、図15は前記2軸方位(X,Y方
位)と3軸方位(a,b,c方位)の位置関係を示した
図である。
【0077】次に、図13に示す昇降装置1bにおける
ステップ部4の水平保持動作について、図16のフロー
チャートを用いて説明する。
【0078】図16のステップS31でステップ部4の水
平保持動作を開始すると、マイコン9(図13参照)
は、ステップS32において、X方位傾斜角センサ16a
で検出したステップ部4のX方位の傾斜角度(アナログ
値)をA/D変換器17にてデジタル値に変換した後、
入力する。
【0079】つづいて、ステップS33にて、Y方位傾斜
角センサ16bにて検出したステップ部4のY方位の傾
斜角度(アナログ値)をA/D変換器17でデジタル値
に変換して入力する。
【0080】そして、前記入力したX,Y方位の傾斜角
度がともに“0”であれば(ステップS34)、前記ステ
ップ部4は傾斜した状態にない、即ち、水平であるとし
て、ステップS35に移行して、前記ステップ部4の水平
保持動作を終了する。
【0081】また、前記ステップS34において、X,Y
方位の傾斜角度のどちらか一方でも“0”でない場合
は、ステップS36に移行して、前記X,Y方位の傾斜角
度をベクトル演算によって脚体2a,2b,2cの位置
する3方位(a,b,c方位)の傾斜角度として算出す
る。
【0082】そして、前記算出した3方位(a,b,c
方位)のうち、a方位の傾斜角度が“0”であれば(ス
テップS37)、ステップS38において、図13に示すモ
ータaを停止する指令信号をモータ駆動回路11aに出
力する。
【0083】また、前記ステップS37でa方位の傾斜角
度が正であれば、ステップS39に移行して、前記モータ
aを逆回転させる指令信号をモータ駆動回路11aに送
出し、駆動部3a(図2(a)参照)を脚体2aに沿っ
て下降させる。
【0084】ステップS37でa方位の傾斜角度が負であ
る場合は、ステップS40でモータaを正回転させる指令
信号をモータ駆動回路11aに出力して、前記駆動部3
aを脚体2aに沿って上昇させる。
【0085】次に、前記ステップS36にて算出したb方
位の傾斜角度をステップS41にて判別し、前記b方位の
傾斜角度が“0”である場合は、ステップS42に移行し
て、モータbの停止指令信号をモータ駆動回路11bに
出力する。また、前記ステップS41でb方位の傾斜角度
が正であれば、ステップS43において、モータbを逆回
転させる指令信号をモータ駆動回路11bに出力する。
これにより、図2(a)に示す駆動部3bは脚体2bに
沿って下降する。
【0086】また、前記b方位の傾斜角度が負である場
合は、ステップS44にて、モータbを正回転させる指令
信号をモータ駆動回路11bに出力して、前記駆動部3
bを脚体2b上で上昇させる。
【0087】同様に、ステップS45でc方位の傾斜角度
を判別し、前記c方位の傾斜角度が“0”のときは、ス
テップS46に移行して、モータcを停止させる指令信号
をモータ駆動回路11cに出力し、c方位の傾斜角度が
正のときは、ステップS47でモータcを逆回転させる指
令信号をモータ駆動回路11cに出力する。このモータ
cの逆回転により、駆動部3cは脚体2cに沿って下降
する。
【0088】また、前記ステップS45でc方位の傾斜角
度が負のときは、ステップS48において、モータcを正
回転させる指令信号をモータ駆動回路11cに出力する
ことにより、前記駆動部3cを脚体2cに沿って上昇さ
せる。
【0089】このように、駆動部3a,3b,3cを脚
体2a,2b,2cに沿って、算出した3方位の傾斜角
度(過不足量)だけ上昇,下降、または、停止させるこ
とにより、前記ステップ部4を確実に水平状態にするこ
とができる。
【0090】その後は、図4に示した昇降装置1同様、
図13に示す操作パネル12上に備えた所定の昇降スイ
ッチを操作することにより、水平に制御した前記ステッ
プ部4を図3(a),(b)に示すように、装置1bの
重心を適切な位置に保持した状態で自由に昇降させるこ
とができる。
【0091】図17は、図14に示す構成に、操作者の
希望するステップ部4の傾斜角度を任意に設定できる手
段を備えた操作パネル18を具備した例を示している。
即ち、前記操作パネル18には、前記ステップ部4の目
標とする傾斜角度を、例えば、極座標(r0 ,θ0 )に
より設定する手段(以下、極座標設定スイッチという)
18a,18bが備えられ、マイコン9には、現状のス
テップ部4の傾斜角度を2軸(X,Y方位)データから
3軸(a,b,c方位)データに変換する手段9a(第
1の変換手段)の他に、前記極座標設定スイッチ18
a,18bにて設定された傾斜角度を2軸(X,Y方
位)データに変換する手段9b(第2の変換手段)と、
前記2軸データを3軸(a,b,c方位)データに変換
する手段9c(第3の変換手段)が備えられている。
【0092】前記第1,3の変換手段9a,9cの出力
データ(a,b,c方位における目標傾斜角度と現状の
傾斜角度)は、比較器19a,19b,19cにそれぞ
れ入力され、a,b,c方位における目標と現状の傾斜
角度の差(a,b,c過不足量)として出力される。
【0093】そして、前記a,b,c過不足量だけステ
ップ部4をa,b,c方位において昇降させることによ
り、前記ステップ部4を容易に目標とする傾斜角度に調
節することができるのである。
【0094】図18は、前述したステップ部4を自らの
設定した目標傾斜角度に調節する場合の制御動作を示し
たフローチャートである。まず最初に、前記ステップ部
4の目標とする傾斜方位,角度の追従処理(ステップS
51)として、ステップS52で、図17に示す極座標設定
スイッチ18a,18bにて設定した、目標とするステ
ップ部4の傾斜角度(r0 ,θ0 )を、第2の変換手段
9bによりX,Y方位の傾斜角度(X0 ,Y0 )に変換
する。
【0095】つづいて、ステップS53において、前記
X,Y方位の目標傾斜角度(X0 ,Y 0 )を、第3の変
換手段9cによりa,b,c方位の目標傾斜角度
(a0 ,b0,c0 )に変換する。
【0096】一方、X,Y方位傾斜角センサ16a,1
6bにて検出した現状のステップ部4の傾斜角度をステ
ップS54,S55で入力したコントローラ9は、第1の変
換手段9aにより、前記2軸方位の傾斜角度(X,Y)
を3軸方位の傾斜角度(a,b,c)に変換する(ステ
ップS56)。
【0097】そして、ステップS57において、前記傾斜
角度(a,b,c)を目標傾斜角度(a0 ,b0
0 )とそれぞれ比較器19a,19b,19cにて比
較することにより、前記目標傾斜角度(a0 ,b0 ,c
0 )と傾斜角度(a,b,c)との差(過不足量)を算
出する。
【0098】次に、算出した前記傾斜角度aと目標傾斜
角度a0 との差(a方位差分)をチェックし(ステップ
58)、その差が“0”である場合は、ステップS59
移行して、モータaを停止させる指令信号をモータ駆動
回路11aに出力する。
【0099】また、前記a方位差分が正である場合は、
ステップS60にてモータaを逆回転させる指令信号をモ
ータ駆動回路11bに出力することにより、脚体2aに
沿って駆動部3aを下降させる。
【0100】さらに、前記a方位差分が負である場合
は、ステップS61において、モータaを正回転させる指
令信号をモータ駆動回路11cに出力して、駆動部3a
を脚体2a上で上昇させる。
【0101】つづいて、ステップS62において、傾斜角
度bと目標傾斜角度b0 との差(b方位差分)をチェッ
クし、その差が“0”であれば、ステップS63に移行し
て、モータbを停止させる指令信号をモータ駆動回路1
1bに出力する。
【0102】また、前記b方位の差分が正であれば、ス
テップS64にてモータbを逆回転させる指令信号をモー
タ駆動回路11bに出力して、駆動部3bを脚体2bに
沿って下降させ、前記b方位差分が負であればステップ
65にて、モータbを正回転させる指令信号をモータ駆
動回路11bに出力することにより、前記駆動部3bを
脚体2bに沿って上昇させる。
【0103】同様に、ステップS66では、傾斜角度cと
目標傾斜角度c0 との差(c方位差分)をチェックし、
その差が“0”であれば、ステップS67でモータcの停
止指令信号をモータ駆動回路11cに出力し、前記c方
位差分が正であれば、ステップS68にてモータcの逆回
転指令信号を、また、c方位差分が負であれば、ステッ
プS69にて、モータcの正回転指令信号をモータ駆動回
路11cに出力し、駆動部3cを脚体2cに沿ってそれ
ぞれ下降および上昇させる。
【0104】この結果、前記駆動部3a,3b,3c
は、脚体2a,2b,2c上を上下動(または、停止)
することにより、ステップ部4の現在の傾斜角度と任意
に設定した目標傾斜角度との間の3方位における差分を
解消し、前記ステップ部4を前記目標傾斜角度に調節す
ることができる。
【0105】これにより、例えば、前記ステップ部4上
に荷物等を上載する際には、前記ステップ部4を最下位
置まで下降させた状態で、その一辺が地面により近づく
ように傾斜させることにより、前記荷物をステップ部4
上に上載させやすくなる等、荷役作業を効率化すること
ができる。
【0106】つまり、本発明の昇降装置1bは、前記ス
テップ部4の傾斜角度を自由に変化させることにより様
々な状況に対応でき、その利用範囲を拡大することがで
きる。
【0107】以上、複数の実施例に基づき本発明を説明
したが、本発明は上記実施例に何ら限定されるものでは
なく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変
形が可能であることは当然である。
【0108】例えば、前述した実施例では、昇降装置
1,1a,1bを3本の脚体にて支える例について説明
したが、本発明は前記昇降装置1,1a,1bが揺動す
ることなく支えられれば(通常、3本以上)、脚体の本
数は特に限定するものではない。
【0109】また、前記ステップ部4は駆動部3a,3
b,3cにて昇降させる例に限らず、前記ステップ部4
を脚体2a,2b,2cに固定して、脚体2a,2b,
2c自体を伸縮あるいは、上下動させることにより、昇
降させるように構成してもよい。
【0110】さらには、図8に示すように上下に直交配
置した2つの傾斜スイッチ13c,15cを、図19に
示すように、同一平面上に直角に配置することにより、
前記傾斜検出器5を構成してもよい。なお、この場合の
ステップ部4の傾斜検出動作は、図8に示した場合と同
様である。
【0111】また、前述した実施例では、図7に示すよ
うに、対向配置した傾斜スイッチ13a,13bの外側
を水平位置から僅かに高くしたり、図9に示すように、
傾斜スイッチ13cの両端を水平位置より僅かに高くす
るとともに、中央に水平部を備えて、傾斜検出器5を構
成した場合について説明したが、このように傾斜スイッ
チ自体を傾斜させるのではなく、図20(a),(b)
に示すように、傾斜スイッチの内部に転がり接触子が移
動可能な傾斜した孔部を形成するようにしてもよい。
【0112】この結果、傾斜スイッチを配置する際、特
に前記傾斜スイッチの傾斜角度に注意することなく水平
に配置すればよいので、前記傾斜スイッチの配置作業は
非常に簡単に行い得、外観状も整然とした印象の傾斜検
出器を構成することが可能となる。
【0113】そして、本発明における傾斜を検出する手
段および傾斜角度を検出する手段とは、一般的に知られ
ているスイッチ、または、センサ等およびその組合わせ
(単純な配置構造によるものも含む)を包含するもので
あり、本実施例では、その全てについて記載することは
不可能であるため、一部のスイッチおよびセンサを例に
とり説明していることは当然である。
【0114】以上説明したように、本発明の昇降装置
1,1a,1bは、ステップ部4の傾斜を調節する手段
を備えて構成されているので、昇降装置1,1a,1b
を傾斜地に位置させた場合でも、前記ステップ部4の水
平状態を確実に維持することができ、ステップ部4に乗
載した人や荷物等が転倒したり、落下するという危険を
良好に抑制することができる。
【0115】また、ステップ部4の傾斜調節に伴い、昇
降装置1,1a,1bを支える各脚体は垂直に起立した
状態に移行するので、装置の重心が移動して、装置本体
が転倒または傾倒するような問題も全く生じない。
【0116】さらに、前記ステップ部4の傾斜角度を任
意の角度に設定すれば、状況に応じた昇降装置の利用が
可能となり、作業の効率化等を円滑に図ることができ
る。
【0117】
【発明の効果】本発明の昇降装置は、ステップ部を常に
水平状態に維持することができるので、昇降装置を傾斜
地等で利用する場合でも、ステップ部に載置した荷物等
を転倒させたり、落下させたりすることなく、安全に使
用することができる。
【0118】また、本発明の昇降装置は、傾斜スイッチ
や傾斜角センサを利用することにより、ステップ部の傾
斜状態を容易に検出することができ、また、安価な傾斜
スイッチを利用した場合は、装置自体を低コストで製造
することができる。
【0119】さらに、本発明の昇降装置は、水平保持に
最低限必要な3本の脚体と傾斜検出器(直交する2方位
の傾斜角度のみ検出する)を備えて構成されているの
で、必要以上に脚体および傾斜検出器が取付けられてお
らず、装置自体の重量増加が抑制できるとともに、低コ
ストでの製造が可能となる。
【0120】その上、本発明の昇降装置は、ステップ部
を任意に設定した角度に制御することができるので、作
業途中等に、前記ステップ部の傾斜角度を変更したい場
合等に非常に便利である。また、本発明の昇降装置を昇
降機能付座椅子として利用する場合、長時間座っていて
も疲労が蓄積されないように、例えば、座面の後方を僅
かに傾けることにより、着座による疲労を軽減すること
ができる等、多くの利便性を有している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例における昇降装置の外観を示
す斜視図である。
【図2】(a)は、前記昇降装置を傾斜地に置いた際の
状況を説明する斜視図であり、(b)は、前記昇降装置
のステップ部における水平保持動作を説明する斜視図で
ある。
【図3】(a)は、前記ステップ部を水平に保持した状
態を説明する斜視図であり、(b)は、水平に保持した
ステップ部を上昇させた状態を説明する斜視図である。
【図4】前記昇降装置の構成を示すブロック図である。
【図5】前記昇降装置におけるステップ部の水平保持動
作を説明するフローチャートである。
【図6】前記ステップ部の傾斜状態を検出する傾斜検出
器を互いに対向する4つの傾斜スイッチにて構成した例
を示す説明図である。
【図7】前記互いに対向する傾斜スイッチの動作状況を
示す説明図である。
【図8】前記傾斜検出器を直交する2つの傾斜スイッチ
にて構成した例を示す説明図である。
【図9】前記直交する傾斜スイッチの動作状況を示す説
明図である。
【図10】前記傾斜検出器をa,b,c方位に配置した
3つの傾斜スイッチにて構成した例を示す説明図であ
る。
【図11】前記傾斜検出器をa,b,c方位に配置した
3つの傾斜スイッチにて構成した場合の昇降装置の構成
を示すブロック図である。
【図12】(a)は、前記3つの傾斜スイッチの内側を
水平より僅かに高く配置した昇降装置におけるステップ
部の水平保持動作を説明するフローチャートであり、
(b)は、前記3つの傾斜スイッチの外側を水平より僅
かに高く配置した昇降装置におけるステップ部の水平保
持動作を説明するフローチャートである。
【図13】前記傾斜検出器を傾斜角センサにて構成した
場合の昇降装置の構成を示すブロック図である。
【図14】前記傾斜角センサにて検出した2軸方位の傾
斜角度を3軸方位の傾斜角度に変換する際の説明図であ
る。
【図15】前記2軸方位と3軸方位の位置関係を示す平
面図である。
【図16】前記傾斜角センサを備えて構成される昇降装
置におけるステップ部の水平保持動作を説明するフロー
チャートである。
【図17】前記傾斜角センサを備えて構成した昇降装置
に、ステップ部の目標角度を設定する手段を備えた操作
パネル18を具備した状態を示す説明図である。
【図18】前記ステップ部の目標角度を設定する手段と
傾斜角センサを備えた昇降装置におけるステップ部の水
平保持動作を説明するフローチャートである。
【図19】前記傾斜検出器を直交する2つの傾斜スイッ
チにて構成した他の実施例を示す説明図である。
【図20】前記傾斜スイッチの内部構造の一例を示す縦
断面図である。
【符号の説明】
1,1a,1b 昇降装置 2a,2b,2c 脚体 3a,3b,3c 駆動部 4 ステップ部 5 傾斜検出器 6 制御装置 7a,7b,7c 脚受体 9 マイコン 9a,9b,9c 第1,2,3の変換器 11a,11b,11c モータ駆動回路 12,18 操作パネル 13a,13b,13c,13d,13e,13f,1
5a,15b,15c傾斜スイッチ 14a,14b,14c 転がり接触子 16a,16b 傾斜角センサ 17 A/D変換器 19a,19b,19c 比較器 a,b,c モータ

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の支柱を脚体として備え、前記脚体
    の伸縮、あるいは、上下動により昇降するステップ部、
    もしくは、歯車の回転により脚体上を昇降するステップ
    部を備えて構成した昇降装置において、前記脚体の伸縮
    量または上下動、あるいは、歯車の回転量を任意に調節
    することにより、前記ステップ部の傾斜角度を可変可能
    に構成したことを特徴とする昇降装置。
  2. 【請求項2】 前記ステップ部は、2方位の傾斜を検出
    する傾斜検出器を備え、この傾斜検出器の検出信号を基
    にステップ部の傾斜角度を制御するように構成したこと
    を特徴とする請求項1記載の昇降装置。
  3. 【請求項3】 前記傾斜検出器は、直交配置した2又は
    4つの傾斜を検出する手段にて構成し、前記傾斜検出手
    段の出力信号を基に前記ステップ部を水平に制御するよ
    うに構成したことを特徴とする請求項2記載の昇降装
    置。
  4. 【請求項4】 前記傾斜検出器は、脚体の位置する方位
    に配置した3つの傾斜を検出する手段にて構成し、前記
    傾斜検出手段の出力信号を基に前記ステップ部を水平に
    制御するように構成したことを特徴とする請求項2記載
    の昇降装置。
  5. 【請求項5】 前記傾斜検出器は、2つの傾斜角度を検
    出する手段により構成したことを特徴とする請求項2記
    載の昇降装置。
  6. 【請求項6】 前記脚体は3脚にて構成したことを特徴
    とする請求項3ないし5記載の昇降装置。
  7. 【請求項7】 請求項5,6記載の昇降装置に、方位と
    傾斜角度の指示値を入力可能な設定手段を具備し、前記
    入力した指示値と2つの傾斜角度を検出する手段による
    検出値を基に、前記ステップ部を任意の傾斜角度に制御
    するように構成したことを特徴とする昇降装置
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006125948A (ja) * 2004-10-27 2006-05-18 Sakamoto Electric Mfg Co Ltd 水準テーブル
JP2009220960A (ja) * 2008-03-17 2009-10-01 Mitsubishi Electric Corp 昇降装置
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JP2019019485A (ja) * 2017-07-13 2019-02-07 株式会社アクト 法面ステップ及びこれを用いた法面階段

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