JP2002178372A - 射出成形金型 - Google Patents

射出成形金型

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JP2002178372A
JP2002178372A JP2001269241A JP2001269241A JP2002178372A JP 2002178372 A JP2002178372 A JP 2002178372A JP 2001269241 A JP2001269241 A JP 2001269241A JP 2001269241 A JP2001269241 A JP 2001269241A JP 2002178372 A JP2002178372 A JP 2002178372A
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mold
molding die
stripper plate
injection
runner stripper
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JP2001269241A
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Takashi Nakamura
高志 中村
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Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C33/00Moulds or cores; Details thereof or accessories therefor
    • B29C33/20Opening, closing or clamping
    • B29C33/202Clamping means operating on closed or nearly closed mould parts, the clamping means being independently movable of the opening or closing means
    • B29C2033/207Clamping means operating on closed or nearly closed mould parts, the clamping means being independently movable of the opening or closing means mould clamping by pivoting members

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  • Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 射出成形金型に対し、成形機を大型化するこ
となしに十分な型締め力が確保できるようにすること
で、バリの発生の阻止と成形機の小型化とを両立する。 【解決手段】 固定型5の側面51にピン61を突設す
る。可動型3の側面31に、先端部分がL型に形成され
た係止レバー62を回動自在に支持する。型締め時、係
止レバー62を回動させて、その先端をピン61に係止
し、固定型5と可動型3との型開き方向への相対移動を
阻止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、金属、樹脂、ゴム
などの溶融材料を射出して成形品を製造するための射出
成形金型に係る。特に、本発明は、型締め力の確保と成
形機の小型化とを図るための対策に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、この種の射出成形機では、例え
ば特開平10−315254号公報に開示されているよ
うに、固定型と可動型とを型締めして両型間にキャビテ
ィを形成し、このキャビティに溶融材料を射出した後、
この溶融材料を冷却固化させることにより成形品を製造
している。この際、キャビティ内の溶融材料の圧力によ
り固定型及び可動型の当接面同士の間に隙間が生じてし
まうと、この隙間に溶融材料が流れ込んでバリが発生し
てしまい、成形品を金型から取り出した後にバリ取り作
業が必要になってしまう。
【0003】この不具合を解消するための手法として、
従来では、成形機を大型化することによって型締め力を
大きく確保している。つまり、型締め力を大きくしてお
くことで、キャビティ内の溶融材料の圧力による型の移
動を防止してバリの発生を阻止している。
【0004】また、他の手法として、溶融材料の射出圧
力を低く設定することによってキャビティ内の圧力を低
く抑えてバリの発生を阻止することも掲げられる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前者の手法
によってバリの発生を阻止する場合、成形機を大きくし
てしまうため、可動型を移動させるための駆動源(油圧
やエア圧を使用したシリンダ、サーボモータなど)の必
要動力が大きくなってしまい、この駆動源をも大型にす
る必要が生じて射出成形装置全体の大型化を招いてしま
ったり、可動型の移動に必要なエネルギの増大に伴って
成形品の製造コストの増大を招くことになってしまう。
【0006】一方、後者の手法によってバリの発生を阻
止する場合、溶融材料の射出圧力の不足が原因でヒケが
発生してしまったり成形品の形状が所定形状に成形され
ないなどといった成形品の品質悪化を招いてしまう可能
性がある。
【0007】本発明は、かかる点に鑑みてなされたもの
であり、その目的とするところは、成形機を大型化する
ことなく(従来のものに比べて小型化も可能にしなが
ら)、十分な型締め力が確保できるようにすることで、
バリの発生を阻止し、且つ高品質の成形品が得られるよ
うにすることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】−発明の概要− 上記の目的を達成するために、本発明は、成形型の型締
め状態において、各型を相対移動不能に連結すること
で、各型の当接面同士の間に隙間が生じてしまうことを
防止できるようにしている。
【0009】−解決手段− 具体的に、第1の解決手段では、第1成形型と第2成形
型とを型締めし、この両者間のキャビティ内に溶融材料
を射出することにより成形品を製造する射出成形金型を
前提とする。この射出成形金型に対し、型開き防止部材
を備えさせる。この型開き防止部材は、上記型締め状態
において、第1成形型と第2成形型とに架け渡されて、
この両者を相対移動不能に規制する第1の姿勢となる。
一方、型開き時に、型開き防止部材は、上記架け渡し状
態を解除して、両成形型の相対移動を許容する第2の姿
勢となる。また、この型開き防止部材は、移動手段によ
って上記第1の姿勢と第2の姿勢との間で移動されるよ
うになっている。
【0010】この特定事項により、本射出成形金型によ
る射出成形時には、先ず、第1成形型と第2成形型とが
型締めされ、その際、移動手段により型開き防止部材
が、第2の姿勢から第1の姿勢となって第1成形型と第
2成形型とに架け渡され、この両者を相対移動不能に規
制する。その後、両型間のキャビティ内に溶融材料が射
出されて成形品が製造される。一方、型開き時には、移
動手段により型開き防止部材が、第1の姿勢から第2の
姿勢となって上記架け渡し状態を解除して、両成形型の
相対移動を許容する。これにより、型開きが可能となり
成形品が取り出される。このようにして、型締め時には
両型の相対移動が不能となっているので、射出成形時に
両型の当接面同士の間に隙間が生じることが防止でき、
バリの発生を確実に阻止することができる。つまり、成
形機を大型化することなしに十分な型締め力が確保でき
るため、バリの発生の阻止と成形機の小型化とを両立で
きる。
【0011】第2及び第3の解決手段は、上記移動手段
の構成を具体化したものである。つまり、第2の解決手
段は、上記第1の解決手段において、移動手段を、型開
き防止部材を移動させるための駆動力を発する外部動力
駆動源により構成している。また、第3の解決手段は、
上記第1の解決手段において、第1成形型及び第2成形
型に対して相対移動可能なランナストリッパプレートを
備えた3プレート式として射出成形金型を構成したもの
に対し、型開き防止部材とランナストリッパプレートと
を連繋させ、ランナストリッパプレートの移動に連動さ
せて型開き防止部材を移動させるように移動手段を構成
している。
【0012】特に、上記第3の解決手段の特定事項によ
れば、ランナストリッパプレートを移動させるための駆
動力を有効に利用して型開き防止部材の移動を行わせる
ことができる。
【0013】第4の解決手段は、上記第3の解決手段の
構成を更に具体的に特定したものである。つまり、移動
手段を、型開き防止部材に設けられたガイドピンと、ラ
ンナストリッパプレートに形成されて上記ガイドピンが
嵌り込むガイド溝とを備えた構成とする。そして、上記
ランナストリッパプレートが成形型から離れる方向に移
動する際、ガイドピンがガイド溝に沿って移動すること
により、型開き防止部材が第1の姿勢から第2の姿勢へ
移動する構成としている。
【0014】この特定事項により、ランナストリッパプ
レートが成形型から離れる方向に移動しなければ、型開
き防止部材が第2の姿勢とならない構成となっている。
つまり、ランナストリッパプレートが成形型から離れる
方向に移動しない限り、各成形型の型開きは行えない構
成である。このため、3プレート式金型に必要な所定の
順序で型開き動作を行うことができる。一般に、3プレ
ート式金型では、型開き時には、先ず、ランナストリッ
パプレートを移動させて、キャビティ内の成形品とラン
ナー内の樹脂のゲート先端部とを剪断し、その後、成形
型同士の型開きを行う。本発明によれば、従来の3プレ
ート式金型で用いられていたパーティングロック(成形
型同士の型開きが先に行われてしまうことを阻止するた
めのロック機構)を必要とすること無しに、この所定の
順序で型開き動作を行わせることが可能となる。
【0015】第5の解決手段は、第1成形型と第2成形
型とを型締めし、この両者間のキャビティ内に溶融材料
を射出することにより成形品を製造する射出成形金型を
前提とし、少なくとも溶融材料の射出時に、第1成形型
と第2成形型とを型締め状態で機械的に固定して、この
両者を相対移動不能に規制する型開き防止機構を備えさ
せている。
【0016】この特定事項によっても、上述した第1の
解決手段と同様に、型締め時には両型の相対移動が不能
となっているので、射出成形時に両型の当接面同士の間
に隙間が生じることが防止でき、バリの発生を確実に阻
止することができる。このため、成形機を大型化するこ
となしに十分な型締め力が確保できる。
【0017】第6の解決手段は、上記第4の解決手段に
係る技術的思想を第5の解決手段に適用したものであ
る。つまり、上記第5の解決手段において、第1成形型
及び第2成形型に対して相対移動可能なランナストリッ
パプレートを備えた3プレート式として射出成形金型を
構成したものに対し、型開き防止機構を、ランナストリ
ッパプレートが成形型から離れる方向に移動する際、第
1成形型と第2成形型との機械的な固定を解除する構成
としている。この場合にも、上述した第4の解決手段と
同様に、従来の3プレート式金型で用いられていたパー
ティングロックを必要とすること無しに、この所定の順
序で型開き動作を行わせることが可能となる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。本形態では樹脂の射出成形を行う
ための成形金型に本発明を適用した場合について説明す
る。
【0019】(第1実施形態)先ず、第1実施形態につ
いて説明する。
【0020】−樹脂射出成形金型の構成説明− 図1は本形態に係る樹脂射出成形金型1の概略構成を示
す側面図である。この図に示すように、本金型1は、可
動プレート2と共に移動可能な第1成形型としての可動
型3を有する可動ユニットAと、固定プレート4に支持
され且つ上記可動型3と型締めされる第2成形型として
の固定型5を有する固定ユニットBとを備えている。そ
して、可動プレート2の移動に伴って可動型3が移動し
て、両型3,5が型締めされると、この両者3,5間に
所定形状のキャビティCT(図1の破線参照)が形成さ
れるようになっている。
【0021】また、この金型1には、図示しない型締め
機構及び樹脂射出機が設けられている。型締め機構は、
可動型3を可動プレート2と共に固定型5に向かって移
動させて型締めを行い、この両者3,5間の当接面であ
るPL面同士を所定圧力で当接させるものである。樹脂
射出機は、上記型締めが行われた後に、溶融樹脂をキャ
ビティCTに向けて射出するものである。
【0022】本形態の特徴は、上述の如く構成された可
動型3と固定型5とが型締めされた際に、この両者3,
5の相対移動を不能に規制する型開き防止手段6を備え
ていることにある。以下、この型開き防止手段6につい
て説明する。この型開き防止手段6は金型1の両側面
(図1の紙面に平行な各側面)に設けられている。以下
の説明では、一方の側面に設けられた型開き防止手段6
についてのみ説明するが、他方の側面に設けられた型開
き防止手段も同様の構成となっている。
【0023】型開き防止手段6は、固定型5の側面51
に突設されたピン61と、可動型3の側面31に回動自
在に支持された型開き防止部材としての係止レバー62
とを備えている。
【0024】上記ピン61は、固定型5の側面51の略
中央部分から側方(水平方向)に突出する円柱状の部材
で成っている。
【0025】上記係止レバー62は、比較的長尺の第1
レバー部63と、この第1レバー部63の先端(図1の
左端)から図1の下方に屈曲された第2レバー部64と
を備えたL型の部材で成っている。そして、第1レバー
部63の基端部(図1の右端)が、可動型3の側面31
の略中央部分から側方に突出する回動軸65に支持され
ている。これによって係止レバー62はこの回動軸65
回りに(水平軸回りに)回動自在となっている。この回
動軸65の配設高さ位置は上記ピン61の配設高さ位置
に略一致している。また、第1レバー部63の長さ寸法
は、回動軸65とピン61との間隔寸法に略一致してい
る。このため、図1に示すように、係止レバー62の先
端部分がピン61の上方から係止した場合には、第2レ
バー部64がピン61における可動型3の配設側とは反
対側の面(図中左側の面)に当接することで、可動型3
と固定型5との相対移動(型開き方向の移動)が不能に
規制されるようになっている。
【0026】また、第1レバー部63には、係止レバー
62を回動させるための移動手段としての駆動源66か
ら延びるロッド66aが連結されている。この駆動源6
6は、油圧シリンダ機構、エアシリンダ機構、サーボモ
ータ等が使用され、上記可動型3の側面31に取り付け
られている。また、この駆動源66には図示しないリミ
ットスイッチが設けられており、駆動源66のロッド6
6aの位置をこのリミットスイッチによって検出するこ
とで、係止レバー62の回動姿勢が確認できるようにな
っている。この駆動源66は射出成形装置のコントロー
ラCによって制御されるようになっている。上記リミッ
トスイッチの検出信号は、このコントローラCに出力さ
れ、この検知信号に基づいて駆動源66の駆動制御が行
われる構成である。
【0027】−射出成形動作の説明− 次に、上述の如く構成された金型1による射出成形動作
について説明する。
【0028】先ず、射出成形前の型開き状態では、図2
に示すように、駆動源66のロッド66aが上方へ引き
込まれた状態であり、係止レバー62は回動軸65を回
動中心として上方へ回動した姿勢(第2の姿勢)となっ
ている。
【0029】この状態から型締め機構が駆動して可動プ
レート2が移動すると、可動型3が固定型5に向かって
移動し、この両型3,5が型締めされる。これにより、
可動型3と固定型5との間にキャビティCTが形成され
る。
【0030】この状態で、コントローラCによる制御に
より、駆動源66が駆動してロッド66aを下方へ突出
する方向へ移動させる。これに伴い、図1に示すよう
に、係止レバー62が下方へ回動し、係止レバー62の
先端部分がピン61に対してその上方から係止して、第
2レバー部64が本発明でいう第1の姿勢となってピン
61に当接する。これにより、可動型3と固定型5との
相対移動が不能に規制される。つまり、係止レバー62
が各型3,5間に架け渡されることにより、これら型
3,5の型開き方向への相対移動が阻止される。
【0031】その後、樹脂射出機からキャビティCT内
に溶融樹脂が射出される。この際、キャビティCT内に
溶融樹脂による圧力が発生し、この圧力により固定型5
と可動型3とが引き離される方向への力が作用するが、
上述した如く、両型3,5は係止レバー62がピン61
に係止していることによって相対移動が不能となってい
るので、両型3,5の当接面同士の間に隙間が生じるこ
とはない。
【0032】そして、溶融樹脂がキャビティCT内で冷
却固化した後に、型開き動作に移る。この型開き動作で
は、駆動源66が駆動してロッド66aを上方へ引き込
む方向へ移動させる。これに伴い、係止レバー62が上
方へ回動し、係止レバー62の先端部分がピン61から
離脱して可動型3と固定型5との相対移動が許容され
る。その後、可動プレート2が移動し、可動型3が固定
型5から離れる方向へ移動して、この両型3,5が型開
きされて成形品が取り出される。以上の動作により成形
品が製造される。
【0033】−実施形態の効果− 以上説明したように、本形態では、型締め状態において
係止レバー62をピン61に係止させることで、両型
3,5の相対移動を不能とし、両型3,5の当接面同士
の間に隙間が生じることを防止している。このため、当
接面同士の間の隙間に溶融樹脂が流れ込むことによるバ
リの発生を確実に阻止することができる。従来では、成
形機を大型化することによって型締め力を大きく確保し
ていた。このため、成形機の大きさ及び重量を必要以上
に大きくしてしまうことが避けられなかった。本形態の
構成によれば、成形機を大型化することなしに十分な型
締め力が確保できるため、バリの発生の阻止と金型1の
小型化とを両立することができる。この成形機の小型化
に伴い、可動型3を移動させるための駆動源66の必要
動力が小さくて済み、この駆動源66の小型化に伴う射
出成形装置全体の小型化、可動型3の移動に必要なエネ
ルギの削減に伴って成形品の製造コストの削減を図るこ
とができる。
【0034】(第2実施形態)次に、第2実施形態につ
いて説明する。本形態は、3プレート式の樹脂射出成形
金型1に本発明を適用した場合であって、係止レバー6
2を回動させるための機構が上述した第1実施形態のも
のとは異なっている。その他の構成は第1実施形態と略
同様であるため、ここでは係止レバー62を回動させる
ための機構及びその動作についてのみ説明する。
【0035】−樹脂射出成形金型1の構成説明− 図3に示すように、本形態に係る金型1は3プレート式
で構成されている。つまり、可動プレート2と可動型3
との間に配設され且つこれらに対して接離可能なランナ
ストリッパプレート7を備えている。
【0036】この3プレート式の成形金型1は、その型
開きの順番として、最初にランナストリッパプレート7
と可動型3との間が型開きされ(図4及び図5に示す状
態参照)、次に、ランナストリッパプレート7と可動プ
レート2との間が型開きされ(図6に示す状態参照)、
最後に、可動型3と固定型5との間が型開きされる(図
7に示す状態参照)。この順番で型開きされることによ
り、先ず、キャビティCT内の成形品Sとランナー内の
樹脂のゲート先端部Gとが剪断し(図5)、次に、ラン
ナー内の樹脂Rがランナストリッパプレート7から離脱
し(図6)、更に成形品Sが金型1から離れるようにな
っている(図7)。
【0037】次に、本形態に係る係止レバー62を回動
させるための機構について、上記第1実施形態との相違
点について説明する。
【0038】本形態の係止レバー62は、その基端側
(図3における右側)がランナストリッパプレート7側
に向けて延長されており、その延長側の端部が下方に屈
曲されている。そして、この屈曲部分71の下端には水
平方向(図3における紙面に直交する方向)に延びるガ
イドピン72が設けられている。一方、ランナストリッ
パプレート7の側面73には、このガイドピン72が挿
通するガイド溝74が形成されている。このガイド溝7
4は、ランナストリッパプレート7が型開きする方向
(図中右方向)に向かって僅かに上方へ傾斜する形状と
なっている。このため、ランナストリッパプレート7の
型開き動作が開始されると、ガイドピン72が、ガイド
溝74に案内され、ランナストリッパプレート7の移動
に伴って下方へ移動する構成となっている(図4参
照)。このガイドピン72の下方への移動により係止レ
バー62全体としては図中時計回り方向へ回動し、上述
した第1実施形態で述べた型開き時の動作と同様に、係
止レバー62の先端部分がピン61から離脱して可動型
3と固定型5との相対移動が可能となる構成である。つ
まり、これらガイドピン72及びガイド溝74により、
ランナストリッパプレート7の移動に連動させて係止レ
バー62を回動させる移動手段が構成されている。
【0039】また、係止レバー62における回動軸65
よりも図中左側にはスプリング75が取り付けられてお
り、このスプリング75によって係止レバー62には図
中時計回り方向(ピン61への係止が解除される方向)
の付勢力が与えられている。更に、このスプリング75
の近傍には図示しないリミットスイッチが設けられてお
り、係止レバー62の回動姿勢をこのリミットスイッチ
によって検出できるようになっている。
【0040】−射出成形動作の説明− 次に、本形態における射出成形動作について説明する。
【0041】先ず、射出成形前の型開き状態では、図7
に示すように、可動プレート2、ランナストリッパプレ
ート7、可動型3、固定型5が互いに型開きされた状態
にある。この場合、係止レバー62のガイドピン72は
ランナストリッパプレート7のガイド溝74から離脱し
ているため、上記スプリング75の付勢力によって、係
止レバー62は回動軸65を回動中心として上方へ回動
した姿勢となっている。
【0042】この状態から型締め機構が駆動して可動プ
レート2が移動すると、ランナストリッパプレート7及
び可動型3が固定型5に向かって移動し、これらが型締
めされる。これにより、可動型3と固定型5との間にキ
ャビティCTが形成される(図3参照)。
【0043】この型締めの際、係止レバー62のガイド
ピン72がランナストリッパプレート7のガイド溝74
に嵌り込み、ランナストリッパプレート7の移動に伴っ
てガイドピン72は上方へ移動する。このガイドピン7
2の上方移動に伴い、係止レバー62は図中反時計回り
に回動して、図3に示すように、係止レバー62の先端
部分がピン61の上方から係止し、第2レバー部64が
ピン61に当接する。これにより、可動型3と固定型5
との相対移動が不能に規制される。
【0044】その後、樹脂射出機からキャビティCT内
に溶融樹脂が射出される。この際、キャビティCT内に
溶融樹脂による圧力が発生し、この圧力により固定型5
と可動型3とが引き離される方向への力が作用するが、
上述した第1実施形態の場合と同様に、両型3,5は係
止レバー62がピン61に係止していることによって相
対移動が不能となっているので、両型3,5の当接面同
士の間に隙間が生じることはない。
【0045】そして、溶融樹脂がキャビティCT内で冷
却固化した後に、型開き動作に移る。この型開き動作で
は、上述した型開き順で各型3,5及びランナストリッ
パプレート7が開かれる。そして、図4に示すように、
ランナストリッパプレート7を可動型3に対して型開き
する際、ガイドピン72が、ガイド溝74に案内され、
ランナストリッパプレート7の移動に伴って下方へ移動
する。このガイドピン72の下方への移動により係止レ
バー62全体としては図中時計回り方向へ回動し、上述
した第1実施形態で述べた型開き時の動作と同様に、係
止レバー62の先端部分がピン61から離脱して可動型
3と固定型5との相対移動が可能となる。その後、可動
プレート2及び可動型3の型開き動作が行われ、各型
3,5及びランナストリッパプレート7が開かれて成形
品が取り出される。以上の動作により成形品Sが製造さ
れる。
【0046】−実施形態の効果− 以上説明したように、本形態においても、型締め状態に
おいて係止レバー62をピン61に係止させることで、
両型3,5の相対移動を不能とし、両型3,5の当接面
同士の間に隙間が生じることを防止している。このた
め、当接面同士の間の隙間に溶融樹脂が流れ込むことに
よるバリの発生を確実に阻止することができ、バリの発
生の阻止と成形機の小型化とを両立することができる。
【0047】また、本形態では、ランナストリッパプレ
ート7の移動に伴って係止レバー62が移動する構成と
なっているため、この係止レバー62を移動させるため
の特別な駆動源を必要としない。つまり、ランナストリ
ッパプレート7を移動させるための駆動力を有効に利用
して係止レバー62の移動を行う構成となっており、金
型1の構成の複雑化を招くことがない。
【0048】また、ランナストリッパプレート7が型開
きされない限り、可動型3と固定型5とが型開きされる
ことがないので、型開き動作を、3プレート式金型に必
要な所定の順序で行うことができる。従来の3プレート
式金型では、ランナストリッパプレートを型開きした後
に、可動型と固定型とが型開きされるように、可動型と
固定型とをプラロック等のパーティングロックによりロ
ックする機構が必要であった。本形態によれば、このパ
ーティングロックを必要とすること無しに所定の順序で
型開き動作を行わせることができ、パーティングロック
の廃止に伴って成形金型全体の構成の簡素化を図ること
ができる。
【0049】(第3実施形態)次に、第3実施形態につ
いて説明する。本形態は、可動型3と固定型5との型締
め時にこの両者を相対移動不能に規制する手段の変形例
であり、その他の構成は、上述した第2実施形態のもの
と同様である。従って、ここでは可動型3と固定型5と
を相対移動不能に規制する手段及びその動作についての
み説明する。
【0050】−樹脂射出成形金型1の構成説明− 図8に示すように、本形態に係る樹脂射出成形金型1の
可動型3及び固定型5には、この両者を相対移動不能に
規制するための型開き防止機構8が備えられている。こ
の型開き防止機構8は、連結ピン81、この連結ピン8
1を駆動させるための駆動源82、この駆動源82を制
御するためのコントローラCを備えている。
【0051】図9は、各型3,5の上端部分(連結部
分)の一部分を示す斜視図であって、連結ピン81によ
る可動型3と固定型5との連結状態(型締め状態)、連
結解除状態(型開き状態)を示す斜視図である。図9
(a)は可動型3と固定型5とが連結された状態を示し
ており、図9(b)は連結ピン81が後退(上昇移動)
して可動型3と固定型5との連結が解除された状態を示
しており、図9(c)は可動型3と固定型5とが型開き
された状態を示している。
【0052】以下、この型開き防止機構8の構成につい
て詳述する。先ず、図12にも示すように、可動型3の
上端部には、この可動型3から水平方向に突出する突出
片32が一体形成されている。そして、この突出片32
の中央部には上下方向に貫通する貫通孔33が形成され
ている(図10(a)参照)。この貫通孔33は平面視
が略正方形状となっている。
【0053】一方、固定型5の上端部には、型締め時に
おいて上記突出片32が載置される凹部52が形成され
ており、この凹部52の中央部には下方に凹陥する挿入
孔53が形成されている(図10(b)参照)。この挿
入孔53の平面視は、上記貫通孔33と合致する略正方
形状となっている。また、この挿入孔53の形成位置
は、可動型3と固定型5とが型締めされた状態で貫通孔
33と上下方向で重なり合う位置に設定されている。つ
まり、可動型3と固定型5とが型締めされた状態におい
て、連結ピン81が下降して貫通孔33及び挿入孔53
に亘って挿通されることにより(図9(a)及び図8参
照)、可動型3と固定型5との相対移動(型開き方向の
移動)が不能に規制されるようになっている。
【0054】尚、本形態では、可動型3の上端部に突出
片32を形成し、固定型5の上端部に凹部52を形成し
たが、逆に、可動型3の上端部に凹部を形成し、固定型
5の上端部に突出片を形成してもよい。また、これら突
出片32及び凹部52の形成位置は各型3,5の上端部
に限るものではない。
【0055】以下、上記突出片32、凹部52及び連結
ピン81の細部の形状について説明する。図10(a)
に示すように、突出片32の下面32aは、凹部52の
上面52aに摺接するため、突出片32の先端に向かっ
て(図10(a)の手前側に向かって)上方に傾斜する
テーパ形状に形成されている。このテーパ角は例えば1
0°未満の任意の値に設定可能である。また、10°以
上に設定してもよい。また、貫通孔33の内面の各隅角
部は射出成形時の応力集中を緩和するために稜線R(図
10(a)のR1部分に形成される曲面)が形成されて
いる。更に、突出片32の先端部分の下端の稜線部分は
型締め時に凹部52の先端に対する衝突を防止するため
に稜線R(図10(a)のR2部分に形成される曲面)
が形成されている。
【0056】また、図10(b)に示すように、凹部5
2の上面52aは突出片32の下面32aに摺接するた
め、凹部52の先端に向かって(図10(b)の奥側に
向かって)下方に傾斜するテーパ形状に形成されてい
る。このテーパ角も例えば10°未満の任意の値に設定
可能である。また、10°以上に設定してもよい。ま
た、挿入孔53の内面の各隅角部にも射出成形時の応力
集中を緩和するために稜線R(図10(b)のR1部分
に形成される曲面)が形成されている。更に、凹部52
の先端部分の上端の稜線部分は型締め時に突出片32の
先端に対する衝突を防止するために稜線R(図10
(b)のR2部分に形成される曲面)が形成されてい
る。また、挿入孔53の内面は連結ピン81が摺動する
ため、この摺動方向に向かって(下方に向かって)内側
に傾斜するテーパ形状に形成されている。このテーパ角
は例えば10°未満の任意の値に設定可能である。ま
た、10°以上に設定してもよい。
【0057】また、図10(c)に示すように、連結ピ
ン81は、上記貫通孔33及び挿入孔53の形状に略合
致する平面視形状を有して形成されており、その側面の
うち下側部分のみが下方に向かって内側に傾斜するテー
パ形状(先細り形状)に形成されている(図10(c)
のT部分)。このテーパ角も例えば10°未満の任意の
値に設定可能である。また、10°以上に設定してもよ
い。また、この部分のテーパ角度を均一とせず、上記凹
部52の挿入孔53内面に当接する部分を制限する構成
としてもよい。更に、連結ピン81の下端の稜線部分は
型締め時に突出片32や凹部52に対する衝突を防止す
るために稜線R(図10(c)のR1部分に形成される
曲面)が形成されている。尚、この連結ピン81の平面
視形状は、正方形状に限られるものではなく、円形その
他の形状であってもよい。その場合、上記貫通孔33や
挿入孔53の形状も連結ピン81の形状に合わせて変更
される。
【0058】更に、上記突出片32や凹部52には連結
ピン81の挿通位置を検知するための図示しないリミッ
トスイッチ等のセンサ類が取り付けられており、型締め
時に連結ピン81が貫通孔33及び挿入孔53に亘って
挿通されたことが確認できるようになっている。
【0059】また、連結ピン81を駆動(昇降移動)さ
せるための駆動源82としては、上述した第1実施形態
の場合と同様に、油圧、電力、エア圧等の外部動力を使
用することが可能である。
【0060】−射出成形動作の説明− 次に、本形態における射出成形動作について説明する。
【0061】先ず、射出成形前の型開き状態では、図1
2に示すように、ランナストリッパプレート7、可動型
3、固定型5が互いに型開きされた状態にある。この場
合、駆動源82の駆動により連結ピン81は上昇位置に
あり、突出片32の下面32aからは突出していない。
【0062】この状態からランナストリッパプレート7
及び可動型3が固定型5に向かって移動し、これらが型
締めされる。これにより、可動型3と固定型5との間に
キャビティCTが形成される(図11参照)。この状態
では、突出片32の貫通孔33と凹部52の挿入孔53
とが上下方向に重なり合っている。
【0063】この型移動動作の後、駆動源82が駆動し
て連結ピン81が下降する。これにより、連結ピン81
が貫通孔33及び挿入孔53に亘って挿通され、可動型
3と固定型5との相対移動(型開き方向の移動)が不能
に規制される(図8参照)。
【0064】その後、樹脂射出機からキャビティCT内
に溶融樹脂が射出される。この際、キャビティCT内に
溶融樹脂による圧力が発生し、この圧力により固定型5
と可動型3とが引き離される方向への力が作用するが、
上記連結ピン81によって両型3,5は相対移動が不能
となっているので、両型3,5の当接面同士の間に隙間
が生じることはない。
【0065】そして、溶融樹脂がキャビティCT内で冷
却固化した後に、型開き動作に移る。この型開き動作で
は、先ず、駆動源82が駆動して連結ピン81が上昇す
る。これにより、連結ピン81が挿入孔53から抜き取
られ、可動型3と固定型5との相対移動が許容される
(図11参照)。その後、上記第2実施形態で説明した
型開き順で各型3,5及びランナストリッパプレート7
が開かれて成形品が取り出される。以上の動作により成
形品Sが製造される。
【0066】−実施形態の効果− このように本形態によっても、連結ピン81の駆動によ
って可動型3と固定型5とを型締め状態で機械的に固定
して、この両者の相対移動を不能とし、両型3,5の当
接面同士の間に隙間が生じることを防止することができ
る。このため、成形機を大型化することなしに十分な型
締め力が確保できるため、バリの発生の阻止と成形機の
小型化とを両立することができる。
【0067】(第4実施形態)次に、第4実施形態につ
いて説明する。本形態も、上述した第3実施形態の場合
と同様に連結ピン81の駆動によって可動型3と固定型
5とを型締め状態で機械的に固定できるようにしたもの
である。また、本形態のものは、ランナストリッパプレ
ート7の移動に伴って連結ピン81を昇降移動させるよ
うにしたものである。その他の構成は第3実施形態と略
同様であるため、ここでは連結ピン81を昇降移動させ
るための機構及びその動作についてのみ説明する。
【0068】−樹脂射出成形金型1の構成説明− 図13は本形態に係る射出成形金型1における連結ピン
81の昇降機構部分を示す断面図である。この図に示す
ように、本形態では、第3実施形態における突出片55
(第3実施形態では符号32)が固定型5に、凹部35
(第3実施形態では符号52)が可動型3にそれぞれ設
けられている。つまり、連結ピン81が固定型5に備え
られた構成となっている。以下、この連結ピン81を昇
降移動させるための機構について説明する。
【0069】固定型5の突出片55に形成されている孔
55aの内部には連結ピン81が収容されている。この
連結ピン81は、突出片55の孔55aの内部に収容さ
れたスプリングSPによって引き込み方向(図中の上
方)への付勢力が与えられている。このため、このスプ
リングSPの付勢力のみが作用している状態では図13
(a)に示すように、連結ピン81の下端は突出片55
の下面から吐出しない位置となっている。
【0070】一方、可動型3には水平方向に延びる貫通
孔35aが形成されており、この貫通孔35a内に操作
ロッド36が挿通されている。この操作ロッド36は、
一端が可動型3の凹部35から突出した位置にあり、他
端が可動型3の背面(図13における右側の側面)から
突出した位置にある。また、この操作ロッド36は可動
型3の内部に収容されたスプリングSPによって引き込
み方向(図中の右方向)への付勢力が与えられている。
そして、この操作ロッド36の一端(図中の左端)には
水平方向(図13における紙面に直交する方向)に延び
るガイドピン36aが設けられている。一方、連結ピン
81の側面には、このガイドピン36aが挿入可能なガ
イド溝81aが形成されている。このガイド溝81a
は、ランナストリッパプレート7が型締めする方向(図
中左方向)に向かって上方へ傾斜する形状となってい
る。このため、型締め動作時には、ランナストリッパプ
レート7が操作ロッド36に当接し(図13(c)参
照)、これによってガイドピン36aがガイド溝81a
に挿入されながらランナストリッパプレート7が前進す
る。これに伴い、連結ピン81がスプリングSPの付勢
力に抗して下方へ移動する構成となっている。逆に、型
開き動作時には、ガイドピン36aがガイド溝81aか
ら抜け出る方向へ移動することにより連結ピン81が上
方へ移動するようになっている。
【0071】−射出成形動作の説明− 次に、本形態における射出成形動作について説明する。
【0072】先ず、射出成形前の型開き状態では、図1
3(a)に示すように、各型及びランナストリッパプレ
ート7は互いに型開きされた状態にある。この場合、操
作ロッド36のガイドピン36aは連結ピン81のガイ
ド溝81aから離脱しているため、上記スプリングSP
の付勢力によって、連結ピン81は上昇位置にある。つ
まり、固定型5の突出片55内部に引き込まれた状態に
ある。
【0073】この状態から型締め機構が駆動してランナ
ストリッパプレート7及び可動型3が固定型5に向かっ
て移動し、これらが型締めされる。これにより、可動型
3と固定型5との間にキャビティCTが形成される。
【0074】この型締めの際、図13(b)、(c)に
示すように、ランナストリッパプレート7の移動に伴っ
て操作ロッド36のガイドピン36aが連結ピン81の
ガイド溝81aに嵌り込み、連結ピン81はスプリング
SPの付勢力に抗して下降する。これにより、図13
(c)に示すように、連結ピン81は可動型3の凹部3
5に形成されている挿通孔37に挿通され、これによっ
て可動型3と固定型5との相対移動が不能に規制され
る。その後、上記各実施形態の場合と同様にして射出成
形動作が行われる。
【0075】射出成形後の型開き動作では、各型3,5
及びランナストリッパプレート7が開かれる。そして、
図13(d)、(e)に示すように、上述した連結ピン
81の下降動作とは逆の動作により、ガイドピン36a
による連結ピン81の位置規制状態が解除され、スプリ
ングSPの付勢力によって連結ピン81の上昇動作が行
われる。これにより、可動型3と固定型5との連結が解
除され型開きされる。以上の動作により成形品が製造さ
れる。
【0076】−実施形態の効果− 以上説明したように、本形態においても、上述した第2
実施形態の場合と同様に、ランナストリッパプレート7
の移動に伴って連結ピン81を昇降させることにより可
動型3と固定型5との連結及びその解除が行える。この
ため、この連結ピン81を昇降させるための特別な駆動
源を必要としない。つまり、ランナストリッパプレート
7を移動させるための駆動力を有効に利用して連結ピン
81の昇降を行う構成となっており、金型1の構成の複
雑化を招くことがない。また、パーティングロックを必
要とすること無しに所定の順序で型開き動作を行わせる
ことができ、成形金型全体の構成の簡素化を図ることも
できる。
【0077】尚、本形態の型構造において、連結ピン8
1の昇降動作の駆動力として、油圧、電力、エア圧等の
外部動力を使用することも可能である。更に、型の動作
を利用して連結ピン81の昇降動作を行わせる構成とし
て、上記ランナストリッパプレート7に設けられるアン
ギュラピン(図示省略)を利用することも可能である。
更には、ランナストリッパプレート7に立設したピンに
ギヤを形成しておき、連結ピン81の外周面にこのギヤ
に噛み合うギヤを形成しておいて、ランナストリッパプ
レート7の移動に伴う連結ピン81の移動が行われる構
成としてもよい。
【0078】(その他の実施形態)上述した各実施形態
では樹脂の射出成形を行うための成形金型1に本発明を
適用した場合について説明した。本発明は、これに限ら
ず、金属、ゴムなどの溶融材料を成形する成形金型に対
しても適用可能である。
【0079】また、上記第1及び第2実施形態では、係
止レバー62を回動させることにより、両型3,5の相
対移動を不能とする状態と相対移動を許容する状態とを
切り換えるようにしていたが、この係止レバー62の移
動動作としては回動に限るものではなく、スライド移動
等によって上記各状態が切り換えられるようにしてもよ
い。
【0080】また、上述した第3及び第4実施形態にお
ける連結ピン81としては、昇降移動によって各型3,
5の連結状態とその解除状態とを切り換えるようにして
いたが、連結ピン81の外周面に雄ねじを形成しておく
と共に、各型3,5が型締めされた状態においてこれら
両型3,5に亘る雌ねじを形成しておき、モータ等の駆
動力によって連結ピン81を両型3,5に亘ってねじ込
むようにしてもよい。
【0081】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、以下の
効果が発揮される。
【0082】請求項1記載の発明では、成形型の型締め
状態において、各型に型開き防止部材を架け渡して相対
移動不能に規制することで、射出成形時に各型の当接面
同士の間に隙間が生じてしまうことを防止できるように
している。このため、成形機を大型化することなしに十
分な型締め力が確保でき、当接面同士の間の隙間に溶融
材料が流れ込むことによるバリの発生を確実に阻止する
ことができる。その結果、バリの発生の阻止と成形機の
小型化とを両立することができ、成形型を移動させるた
めの駆動源の必要動力が小さくて済み、この駆動源の小
型化に伴う射出成形装置全体の小型化、成形型の移動に
必要なエネルギの削減に伴う成形品の製造コストの削減
を図ることができる。
【0083】また、請求項2及び請求項3記載の発明で
は、移動手段の構成を具体化することができ、上記効果
を奏する射出成形金型の実用性の向上を図ることができ
る。特に、請求項3記載の発明では、ランナストリッパ
プレートを移動させるための駆動力を有効に利用して型
開き防止部材を移動させているため、この型開き防止部
材を移動させるための特別な駆動源を必要とせず、金型
の構成の複雑化を招くことがない。
【0084】更に、請求項4記載の発明では、ランナス
トリッパプレートが成形型から離れる方向に移動しなけ
れば、型開き防止部材が第2の姿勢とならない構成とし
ている。このため、従来の3プレート式金型で用いられ
ていたパーティングロックを必要とすること無しに、所
定の順序で型開き動作を行わせることが可能となり、パ
ーティングロックの廃止に伴って成形金型全体の構成の
簡素化を図ることができる。
【0085】また、請求項5記載の発明では、溶融材料
の射出時に第1成形型と第2成形型とを型締め状態で機
械的に固定するようにしている。この場合にも上記請求
項1と同様に、成形機を大型化することなしに十分な型
締め力が確保でき、当接面同士の間の隙間に溶融材料が
流れ込むことによるバリの発生を確実に阻止することが
できる。
【0086】加えて、請求項6記載の発明では、ランナ
ストリッパプレートが成形型から離れる方向に移動する
際に、第1成形型と第2成形型との機械的な固定を解除
するようにしている。これにより、上記請求項4と同様
に、従来の3プレート式金型で用いられていたパーティ
ングロックを必要とすること無しに、所定の順序で型開
き動作を行わせることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態に係る樹脂射出成形金型の型締め
状態を示す側面図である。
【図2】第1実施形態に係る樹脂射出成形金型の型開き
状態を示す側面図である。
【図3】第2実施形態に係る樹脂射出成形金型の型締め
状態を示す側面図である。
【図4】第2実施形態に係る樹脂射出成形金型において
ランナストリッパプレートの型開き開始時の状態を示す
側面図である。
【図5】第2実施形態に係る樹脂射出成形金型において
ランナストリッパプレートの型開き状態を示す側面図で
ある。
【図6】第2実施形態に係る樹脂射出成形金型において
可動プレートの型開き状態を示す側面図である。
【図7】第2実施形態に係る樹脂射出成形金型において
各型の型開き状態を示す側面図である。
【図8】第3実施形態に係る樹脂射出成形金型の型締め
状態を示す一部を破断した側面図である。
【図9】第3実施形態における各型の連結部分の一部分
を示す斜視図である。
【図10】(a)は突出片の斜視図、(b)は凹部の斜
視図、(c)は連結ピンの斜視図である。
【図11】第3実施形態において各型が型締めされた状
態を示す一部を破断した側面図である。
【図12】第3実施形態において各型が型開きされた状
態を示す一部を破断した側面図である。
【図13】第4実施形態における連結ピンの昇降動作を
説明するための図である。
【符号の説明】
1 金型 3 可動型(第1成形型) 5 固定型(第2成形型) 62 係止レバー(型開き防止部材) 66 駆動源(移動手段) 7 ランナストリッパプレート 72 ガイドピン(移動手段) 74 ガイド溝(移動手段) 8 型開き防止機構 CT キャビティ S 成形品

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1成形型と第2成形型とを型締めし、
    この両者間のキャビティ内に溶融材料を射出することに
    より成形品を製造する射出成形金型において、 上記型締め状態において、第1成形型と第2成形型とに
    架け渡されて、この両者を相対移動不能に規制する第1
    の姿勢となる一方、型開き時に、上記架け渡し状態を解
    除して、両成形型の相対移動を許容する第2の姿勢とな
    る型開き防止部材と、 この型開き防止部材を上記第1の姿勢と第2の姿勢との
    間で移動させる移動手段とを備えていることを特徴とす
    る射出成形金型。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の射出成形金型において、 移動手段は、型開き防止部材を移動させるための駆動力
    を発する外部動力駆動源により構成されていることを特
    徴とする射出成形金型。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の射出成形金型において、 第1成形型及び第2成形型に対して相対移動可能なラン
    ナストリッパプレートを備えた3プレート式として構成
    されており、 移動手段は、型開き防止部材とランナストリッパプレー
    トとを連繋させ、ランナストリッパプレートの移動に連
    動させて型開き防止部材を移動させるように構成されて
    いることを特徴とする射出成形金型。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の射出成形金型において、 移動手段は、型開き防止部材に設けられたガイドピン
    と、ランナストリッパプレートに形成されて上記ガイド
    ピンが嵌り込むガイド溝とを備えて構成されており、 上記ランナストリッパプレートが成形型から離れる方向
    に移動する際、ガイドピンがガイド溝に沿って移動する
    ことにより、型開き防止部材が第1の姿勢から第2の姿
    勢へ移動する構成とされていることを特徴とする射出成
    形金型。
  5. 【請求項5】 第1成形型と第2成形型とを型締めし、
    この両者間のキャビティ内に溶融材料を射出することに
    より成形品を製造する射出成形金型において、 少なくとも溶融材料の射出時に、上記第1成形型と第2
    成形型とを型締め状態で機械的に固定して、この両者を
    相対移動不能に規制する型開き防止機構を備えているこ
    とを特徴とする射出成形金型。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の射出成形金型において、 第1成形型及び第2成形型に対して相対移動可能なラン
    ナストリッパプレートを備えた3プレート式として構成
    されており、 型開き防止機構は、ランナストリッパプレートが成形型
    から離れる方向に移動する際、第1成形型と第2成形型
    との機械的な固定を解除するよう構成されていることを
    特徴とする射出成形金型。
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