JP2002178173A - レーザマーキング方法およびその装置 - Google Patents

レーザマーキング方法およびその装置

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JP2002178173A
JP2002178173A JP2000377090A JP2000377090A JP2002178173A JP 2002178173 A JP2002178173 A JP 2002178173A JP 2000377090 A JP2000377090 A JP 2000377090A JP 2000377090 A JP2000377090 A JP 2000377090A JP 2002178173 A JP2002178173 A JP 2002178173A
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laser
marking
laser beam
scanning
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Yasushi Yoshida
吉田  康
Hirotoshi Hayakawa
博俊 早川
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Yaskawa Electric Corp
Original Assignee
Yaskawa Electric Corp
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41MPRINTING, DUPLICATING, MARKING, OR COPYING PROCESSES; COLOUR PRINTING
    • B41M5/00Duplicating or marking methods; Sheet materials for use therein
    • B41M5/26Thermography ; Marking by high energetic means, e.g. laser otherwise than by burning, and characterised by the material used

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 視認性が極めて高い文字、図形若しくは記号
等のレーザマーキングを得る。 【解決手段】本発明のレーザマーキング方法は、レーザ
光源1から射出したレーザ光をスキャニングし、被加工
物4に文字、図形若しくは記号を形成するもので、 マー
キングの際に被加工物を冷却するもので、その冷却手段
5として、被加工物に送風する方法か、被加工物と接触
させて吸熱する方法か、または被加工物を微小振動させ
る方法の少なくとも1つとしている。また、被加工物
を、ガラス板上に形成されたクロム膜としてもよい。
また、レーザ光の照射方法として、照射工程間に自由分
なインターバル時間を設けるか、レーザ光のスキャニン
グをラスタースキャン方式としてもよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、レーザ光を用いて
IC等の電子部品、液晶またはPDPパネルのガラス基
板等の工業製品へ日付や製造番号等の情報を持つ文字、
数字、バーコードまたは2次元コードなどをマーキング
するマーキング方法およびマーキング装置に関する。
【0002】
【従来技術】従来、レーザマーキングは、図28に示す
マーキング装置を用いて行っていた(例えば、特願20
00−8374)。図28において、1はレーザ光源、
2および3はスキャナミラー、4は被加工物である。こ
のマーキング装置を用いて、被加工物4上に図29に示
す2次元コードを形成する場合のマーキング方法につい
て、図30に基づいて説明する。図30はマーキング方
法の手順を示すタイミングチャートである。なお、以
下、図29の1001および1002のようにレーザを
照射することにより形成されるセグメントをポジセグメ
ント、2001および2002のようにレーザを照射し
ないことで形成されるセグメントをネガセグメントと呼
ぶことにする。 (ステップ01)スキャナミラー2および3を回転す
る。 (ステップ02)位置決め終了後、スキャナミラー2お
よび3を停止する。 (ステップ03)レーザ光の照射を開始する。 (ステップ04)第1のポジセグメント1001を形
成、レーザ光の照射を停止する。 (ステップ05)スキャナミラー2および3を回転す
る。 (ステップ06)位置決め終了後、スキャナミラー2お
よび3を停止する。 (ステップ07)レーザ光の照射を開始する。 (ステップ08)第2のポジセグメント1002を形成
後、レーザ光の照射を停止する。 (ステップ09)スキャナミラー2および3が回転す
る。ステップ03およびステップ07で照射されたレー
ザ光により、被加工物が物理変化、例えば、表面あるい
は表面層の剥離、気化、焼失、発泡、隆起、変色・脱色
等をおこすことにより、セグメントが形成できる。以
後、最終セグメントが形成されるまで上記の操作を繰り
返すことにより、2次元コードを形成していた。なお、
上記の方法ではマーキングに要するタクトタイムだけに
注視し、ステップ04からステップ07のレーザ照射の
インターバル時間をできるだけ短くしていた。また、従
来のラスタースキャン方式でマーキングする方法につい
て説明する。図28のマーキング装置を用いて文字、図
形若しくは記号を形成する場合のマーキング方法を、図
31および図32に基づいて説明する。図31はマーキ
ング方法の手順を示すタイミングチャート、図32はス
キャナミラー2および3が回転することにより移動する
走査線の軌跡を示す。 (ステップ001)第1の走査線111を描くように、
スキャナミラー2を高速で回転させる。 (ステップ002)走査線がマーキングする文字、図形
若しくは記号の位置にくると、レーザを照射する。 (ステップ003)走査線がマーキングする文字、図形
若しくは記号の位置からはずれると、レーザの照射を停
止する。 (ステップ004)光軸が加工領域の端まで到達する
と、スキャナミラー2を停止する。 (ステップ005)ステップ004と同時に、第2の走
査線112に光軸を移動させるためスキャナミラー3を
回転する。 (ステップ006)光軸を走査線1本分移動後、スキャ
ナミラー3を停止する。(ステップ007)ステップ0
06と同時に、第2の走査線112を描くように、スキ
ャナミラー2を逆方向に回転させる。以後、上記の操作
を繰り返すことにより、文字、図形若しくは記号を形成
していた。上記のような装置および方法で、例えばIC
等の電子部品、液晶またはPDPパネルのガラス基板等
の工業製品へ日付や製造番号等の情報を持つバーコード
または2次元コードをマーキングしていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
マーキング装置では、レーザ光による熱が照射後にも被
加工物に残り、つぎに照射する部分の温度が高くなって
しまう。この高温になった部分にマーキングを行うと、
先に形成した部分と大きさや形状が異なったマーキング
になってしまう。したがって、形成された文字、図形若
しくは記号の視認性が非常に悪くなるといった問題があ
った。2次元コードを作成した場合について、この熱の
残留による影響を、図33に示す被加工物断面の模式図
を用いて説明する。 a)第1のポジセグメント1001を形成するためにレ
ーザ光100を照射すると、被加工物4のレーザ照射部
501の温度が高温になる。レーザ照射部周辺にも熱5
02が広がる。 b)レーザ照射後、被加工物4のレーザ照射部に第1の
ポジセグメント1001が形成されるが、レーザ照射部
周辺には熱502が拡散残留している。 c)第2のポジセグメント1002を形成するためにレ
ーザ光100を照射すると、レーザ照射部周辺の熱50
2のため、レーザ照射部503の温度は第1のポジセグ
メント1001形成時より高温になる。レーザ照射部周
辺504の温度も熱502の影響で被加工物4が物理的
に変化を起こす程度まで高温になる。 d)したがって、第1のポジセグメント1001と大き
さ、形状が異なる第2のポジセグメント1002が形成
されてしまう。さらに、2次元コードのポジセグメント
の間隔は均一でないので、ポジセグメントの密集度によ
り熱の影響は不均一に生じてしまう。そのため、各ポジ
セグメント毎に大きさ、形状にばらつきが生じ2次元コ
ードの視認性が非常に悪くなる。したがって、従来のマ
ーキング装置で形成した2次元コードは、コードリーダ
で読みとるとエラーレートが大きく、識別精度が低いと
いった問題があった。
【0004】また、従来のラスタースキャンによるマー
キング方法をおこなった場合について、図34を用いて
説明する。 a)第1の走査線111上にレーザ光100を照射する
と、被加工物4のレーザ照射部501の温度が高温にな
る。レーザ照射部周辺にも熱502が広がる。 b)レーザ照射後、被加工物4のレーザ照射部にマーク
1011が形成されるが、レーザ照射部周辺の熱502
は拡散残留する。 c)第2の走査線111上にレーザ光100を照射する
と、レーザ照射部周辺の熱502のため、被加工物4の
レーザ照射部503の温度は、マーク1011形成時よ
り高温になる。レーザ照射部周辺504の温度も熱50
2の影響で被加工物が物理的に変化を起こす程度まで高
温になる。 d)したがって、第2の走査線112上には意図したマ
ーク505と異なる大きさ、形状のマーク1012が形
成される。同様に第3の走査線以降で形成されるマーキ
ングも意図したものと異なり、最終的に形成された文
字、図形若しくは記号の形状は歪で視認性が非常に悪い
といった問題があった。例えば、バーコードを作成した
場合、形成されたバーコードは非常に視認性が悪く、コ
ードリーダで読みとるとエラーレートが大きく、識別精
度が低いといった問題があった。そこで、本発明は、直
前のレーザ照射による熱の影響がないようにして、視認
性の高いマーキング結果が得られるマーキング方法およ
びマーキング装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記問題を解決するた
め、本発明のマーキング方法は、レーザ光源から射出し
たレーザ光をスキャニングし、被加工物に文字、図形若
しくは記号を形成する際に、前記被加工物を冷却するも
のである。本発明のマーキング方法を用いることによ
り、レーザ光照射による熱の影響を取り去ることがで
き、均一な形状のマーキングが行える。したがって、視
認性の高い文字、図形若しくは記号を形成することがで
きる。また、本発明のマーキング装置の上記冷却方法と
して、被加工物の近傍に備えた送風手段により送風する
方法、被加工物に接触させ吸熱する方法あるいは被加工
物を微小振動させる方法が利用できる。上記いずれの冷
却手段によっても、レーザ光照射による熱の影響を取り
去ることができ、均一な形状のマーキングが行える。し
たがって、視認性の高い文字、図形若しくは記号を形成
することができる。また、前記被加工物が、物体表面に
形成された薄膜または塗料であるとき、または透過物の
表面または裏面に形成された薄膜または塗料、特にガラ
ス板上に形成されたクロム膜であるとなおよい効果が得
られる。
【0006】また、上記問題を解決するために本発明の
マーキング方法は、レーザ光源から射出したレーザ光を
スキャニング手段で走査し、被加工物に文字、図形若し
くは記号を形成するマーキング方法において、照射工程
間に十分なインターバル時間を有するものである。とく
に、上記インターバル時間を、1〜50msecにする
ことが好ましい。本発明のマーキング方法を用いると、
レーザ照射による熱の影響を取り去ることができ、均一
な形状のマーキングが行える。したがって、視認性の高
い文字、図形若しくは記号を形成することができる。
【0007】また、上記問題を解決するために本発明の
マーキング方法は、レーザ光源から射出したレーザ光を
スキャニング手段で走査し、被加工物に2次元コードを
形成するマーキング方法において、連続形成されるセグ
メント間の距離に応じて、インターバル時間を可変させ
るものである。本発明のマーキング方法を用いると、レ
ーザ照射による熱の影響を取り去ることができ、均一な
形状で視認性の高い2次元コードをマーキングできる。
したがって、コードデータで読みとったさい読みとり誤
差が小さく、識別精度が高い2次元コードを形成するこ
とができる。
【0008】また、上記問題を解決するために本発明の
マーキング方法は、レーザ光源から射出したレーザ光を
スキャニング手段で走査し、被加工物に2次元コードを
形成するマーキング方法において、隣接するセグメント
を飛び越して、セグメントを形成するものである。本発
明のマーキング方法を用いると、レーザ照射による熱の
影響を受けずにマーキングでき、均一な形状で視認性の
高い2次元コードをマーキングできる。
【0009】また、上記問題を解決するために本発明の
マーキング方法は、レーザ光源から射出したレーザ光を
スキャニング手段で走査し、被加工物に2次元コードを
形成するマーキング方法において、インターレースまた
は走査線を飛び越して走査するラスタースキャン方式に
よりマークするものである。本発明のマーキング方法を
用いると、レーザ照射による熱の影響を受けずにマーキ
ングでき、視認性の高い文字、図形若しくは記号を形成
することができる。
【0010】また、上記問題を解決するために本発明の
マーキング装置は、レーザ光を射出するレーザ光源と、
前記レーザ光をスキャニングする制御手段を含むコント
ローラとを備え、被加工物に前記レーザ光をスキャニン
グして、文字、図形若しくは記号等を形成するレーザマ
ーキング装置において、 前記マーキングの際に前記被
加工物を冷却する冷却手段を備えたものである。また、
上記問題を解決するために本発明のマーキング装置は、
前記コントローラに前記マーキング方法の少なくとも一
つを記録したものである。本発明のマーキング装置を用
いると、レーザ照射による熱の影響を取り去ることがで
き、均一な形状のマーキングが行える。したがって、視
認性の高い文字、図形若しくは記号を形成することがで
きる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図に基づいて詳細に説明する。 (第1の実施形態)本実施形態は、被加工物を送風によ
り冷却しながらマーキングする方法である。 図1は、
本発明の第1の実施形態を示すマーキング装置の模式図
である。図において、1はレーザ光源、2および3はス
キャニング手段として用いたスキャナミラー、4は被加
工物、5は冷却手段である。レーザ光源1として、炭酸
ガスレーザ、He−Cdレーザ、Arレーザ、若しくは
エキシマレーザ等の気体レーザ、YAGレーザ、YLF
レーザ、ガラスレーザ、ファイバレーザ若しくは半導体
レーザの固体レーザ、色素レザーの液体レーザ、非線形
光学結晶と組み合わせることによって高調波成分の波長
のレーザビームを発する高調波レーザ光源を用いること
ができる。また、レーザ光源1は、上記のレーザ光源を
ファイバで導いたものであってもかまわない。スキャニ
ング手段として用いたスキャナミラー2および3は、そ
れぞれ図示しないスキャナモータにより回転制御可能で
ある。スキャニング手段としては、マーキング装置から
照射されるレーザ光と被加工物4の相対位置が変化する
ようにX−Yステージを用いることもできる。レーザ光
源1から被加工物4に至る光軸上には、例えばレーザ光
源1とスキャナミラー2間に、コリメータレンズおよび
ビームエキスパンダ、スキャナミラー3と被加工物4間
にfθレンズ等、任意の光学部品を配置することが可能
である。被加工物4は、レーザ光によりその表面に物理
的変化(例えば、表面あるいは表面層の剥離、気化、焼
失、発泡、隆起、変色・脱色等)を起こすものであれば
よい。例えば、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリイミ
ド樹脂、PVC樹脂、オレフィン樹脂、ABS、PET
等の樹脂系材料、シリコンウェハ、金属系材料、ガラス
などを利用できる。また、被加工物4は、これら樹脂系
材料、金属系材料などの物体の表面に形成された薄膜ま
たは塗料であってもかまわない。さらに、被加工物4
は、ガラス、アクリルなどの透過物の表面または裏面に
形成されたクロム膜、カラーフィルタ膜などの薄膜また
は塗料にも利用できる。冷却手段5として、第1の実施
形態では被加工物4近傍に送風手段51を用いる。送風
手段51には、図2のようにファン511を配置しても
良いが、ファン自体はマーキング装置の遠方に設置し、
吸気ダクトあるいは排気ダクトを被加工物4近傍に配置
しても良い。吸気ダクトを用いると、同時にマーキング
により被加工物表面から発生する煙、パーティクル等の
除去も可能である。
【0012】つぎに、2次元コードを形成する場合の動
作について、図3を用いてを説明する。図3は第1の実
施形態の冷却効果を示す模式図である。 a)まず、送風手段51から被加工物4に風1020を
送る。 b)第1のポジセグメント1001を形成するために、
レーザ光100を照射すると、被加工物4のレーザ照射
部501の温度が高温になる。レーザ照射部周辺にも熱
502が発生する。 c)レーザ照射後、被加工物4のレーザ照射部に第1の
ポジセグメント1001が形成される。一方、レーザ照
射部周辺の熱502は、風1020のために放熱されて
いく。 d)第2のポジセグメント1002を形成するときに
は、レーザ照射部周辺の熱502の影響はないので、レ
ーザ光100を照射すると、第1のポジセグメント10
01形成時と同様にレーザ照射部503のみ物理変化を
起こす高温に至る。 e)したがって、第1のポジセグメント1001と同じ
大きさ、形状の第2のポジセグメント1002が形成で
きる。上記の動作を繰り返すことにより、全てのセグメ
ントの大きさ、形状が均一な視認性の高い2次元コード
が形成できる。この2次元コードをコードリーダで読み
とると、高い認識率で読みとることができる。
【0013】つぎに、具体例として、図4に示すマーキ
ング装置を用いた実施結果を述べる。図4において、411
はガラス基板、421はクロム膜、511は冷却手段とし
て用いたファンである。レーザ光源1として、ファイバ
で伝送した半導体レーザを用いた。レーザ光源1とスキ
ャナミラー2の間にはコリメータレンズ11を、スキャ
ナミラー3と被加工物4間にはfθレンズ12配置し
た。被加工物4は、ガラス基板上411に形成したクロ
ム膜421を用いた。スキャナミラー2,3は、それぞ
れスキャナモータ21,31で駆動させている。上記構
成のマーキング装置において、ガラス基板411側から
レーザを照射し、裏面のクロム膜421に20×20マ
トリックスの2次元コードを形成した。まず、従来のマ
ーキング装置との比較を行うために、ファン511を停
止した状態で2次元コードを形成した。レーザ照射時間
は10ms、レーザ照射インターバル時間は10msで
ある。その結果、図5のように各セグメントの大きさ
が、不均一な2次元コードが形成された。次に、同一条
件で、ファン511を回転させた状態で2次元コードを
作成した。その結果、図6のように各セグメントの大き
さが均一で、視認性の高い2次元コードが形成できた。
これらの2次元コードを、コードリーダで読みとったと
ころ、図5の2次元コードはエラーレートが30%と非
常に認識率が悪かったが、図6の2次元コードはエラー
レート5%以下で正確に読みとることができた。
【0014】(第2の実施形態)本実施形態は、冷却手
段5として被加工物4に吸熱手段を設けた例である。図
7は、本発明の第2の実施形態を示すマーキング装置の
模式図である。図において、52は吸熱手段である。吸熱
手段52として、ヒートシンク、ペルチェ素子やヒート
パイプ等が利用できるが、図8では被加工物4の下部に
ヒートシンク521を接触させている。つぎに、2次元
コードを形成する場合の動作について、図9を用いて説
明する。図9は、第2の実施形態の冷却効果を示す模式
図である。 a)まず、ヒートシンク521を被加工物4に接触させ
る。 b)第1のポジセグメント1001を形成するために、
レーザ光100を照射すると、被加工物4のレーザ照射
部501の温度が高温になる。レーザ照射部周辺にも熱
502発生する。 c)レーザ照射後、被加工物4のレーザ照射部に第1の
ポジセグメント1001が形成される。レーザ照射部周
辺の熱502は、ヒートシンク521へと放熱してい
く。 d)第2のポジセグメント1002を形成するときに
は、レーザ照射部周辺の熱502の影響はないので、レ
ーザ光100を照射すると、第1のポジセグメント10
01形成時と同様にレーザ照射部503のみ物理変化を
起こす高温に至る。 e)したがって、第1のポジセグメント1001と同じ
大きさ、形状の第2のポジセグメント1002が形成で
きる。上記の動作を繰り返すことにより、全てのセグメ
ントの大きさ、形状が均一な視認性の高い2次元コード
が形成できる。この2次元コードをコードリーダで読み
とると、高い認識率で読みとることができる。図8で示
したマーキング装置は、熱を被加工物の下部方向へ逃が
すため、厚さの薄い被加工物4でよりいっそうの効果が
得られる。特に、図10のようにガラス、アクリル等の透
過物41の裏面に形成された薄膜42または塗料へマー
キングをおこなう際には、薄膜または塗料表面がうけた
熱を吸熱手段52へ逃がすことができるため大きな効果
が得られる。具体的には、マーキングの要求の大きい液
晶やPDP等のガラス板上に形成されたクロム膜、カラ
ーフィルタ膜へのマーキングへの利用価値が大きい。し
かしながら、透過物41の裏面に形成された薄膜42ま
たは塗料へ上記のように吸熱手段52を常に接触するさ
せると、レーザ照射時の熱エネルギーもヒートシンクで
吸熱ロスされる。したがって、吸熱手段に図11のように
可動機構をもうけレーザ照射時には被加工物から離し、
レーザ照射停止時に被加工物4へ接触させるようにする
と、レーザ照射時の熱エネルギーのロスを回避すること
ができる。図11では、ヒートシンク521をモータ52
2で駆動される直動ステージ523の上に取り付けてい
る。
【0015】つぎに、具体例として、図12に示すマー
キング装置にヒートシンクを用いた実施結果を述べる。
ヒートシンク521は、ガラス基板411に形成したク
ロム膜421に接触させて配置した。上記構成のマーキ
ング装置において、20×20マトリックスの2次元コ
ードを形成した。レーザ照射時間は10ms、レーザ照
射インターバル時間は10msにした。その結果、各セ
グメントの大きさはが均一で、視認性の高い2次元コー
ドが形成できた。これらの2次元コードを、コードリー
ダで読みとったところ、エラーレート8%以下で正確に
読みとることができた。
【0016】(第3の実施形態)本実施形態は、冷却手
段5として被加工物4に振動手段を設けた例である。図
13は、本発明の第3の実施形態を示すマーキング装置
の模式図である。図において、53は振動手段である。
振動手段53は、モータまたは圧電素子等の駆動部品で
被加工物4に振動を加えるものである。例えば、図14
のように被加工物4の下部に圧電素子531を接触配置
させている。本装置は、特に被加工物4が物体表面に形
成された薄膜または塗料、あるいは透過物の表面または
裏面に形成された薄膜または塗料に対して有効である。
これらの被加工物は、レーザ光の照射により、薄膜また
は塗料等の表面層が焼失、気化することによりマーキン
グできるものが多く、レーザ停止直後もレーザ照射境界
部の燃焼が続くものがある。つぎに、2次元コードを形
成する場合の動作について、図15を用いて説明する。
図15は、第3の実施形態の冷却効果を示す模式図であ
る。被加工物はバルク43表面に形成された薄膜44で
ある。 a)第1のポジセグメント1001を形成するために、
レーザ光100を照射すると、レーザ照射部501の薄
膜44が焼失、気化すると供に、レーザ照射部境界50
6の薄膜が燃焼する。レーザ照射部周辺にも熱502発
生する。 b)レーザ照射後、レーザ照射部の薄膜44は焼失、気
化し、第1のポジセグメント1001が形成される。 c)圧電素子531に通電をおこない、被加工物4を上
下に振動させる。振動により、レーザ照射部境界506
の薄膜の燃焼が消火されると供に、被加工物4の表面近
傍には空気の微小乱流が発生し、薄膜44の冷却をおこ
なうことができる。 d)圧電素子531による振動停止後、再びレーザ光1
00を照射すると、第1のポジセグメント1001形成
時と同様に第2のポジセグメントを形成することができ
る。上記のように、本発明の第3の実施形態のマーキン
グ装置を用いると、レーザ照射境界部の燃焼を速やかに
消火できると供に、被加工物の冷却を行える。上記の動
作を繰り返すことにより、全てのセグメントの大きさ、
形状が均一な視認性の高い2次元コードが形成できる。
この2次元コードをコードリーダで読みとると、高い認
識率で読みとることができる。上記の振動手段53によ
る振動は1回だけ、例えば圧電素子531で被加工物4
を持ち上げた後、急速に降ろすだけでもよい。
【0017】つぎに、具体例として、図16に示すマー
キング装置を用いた実施結果を述べる。図において、5
32は圧電素子の下部を支持するステージである。被加
工物4は、ガラス基板上411に形成した樹脂性薄膜4
22を用いた。上記構成のマーキング装置において、2
0×20マトリックスの2次元コードを形成した。レー
ザ照射時間は10ms、レーザ照射インターバル時間は
10msにした。レーザ照射後、圧電素子531に通電
し被加工物を0.3mm持ち上げ、その後急速に降下させ
た。その結果、各セグメントの大きさはが均一で、視認
性の高い2次元コードが形成できた。これらの2次元コ
ードを、コードリーダで読みとったところ、エラーレー
ト5%以下で正確に読みとることができた。
【0018】(第4の実施形態)本実施形態は、レーザ
照射の工程間で時間間隔を設けた例で、時間間隔、すな
わち、インターバル時間を従来より長くし、被照射物4
が十分に冷却できるようにしたものである。図17のマ
ーキング装置を用いて、被加工物4上に2次元コードを
形成する例を、図18に基づいて説明する。図18は、
レーザを照射するタイミングチャートである。なお、図
17の6は、下記のマーキングを行うためにレーザ光を
スキャニングし照射する制御手段を含むコントローラで
ある。 (ステップ101)スキャナミラー2および3を回転さ
せる。 (ステップ102)位置決め終了後、スキャナミラー2
および3を停止する。 (ステップ103)ステップ102から所定の時間経過
後、レーザ光の照射を開始する。 (ステップ104)第1のポジセグメントを形成した
後、レーザ光の照射を停止する。 (ステップ105)スキャナミラー2および3を回転さ
せる。 (ステップ106)位置決め終了後、スキャナミラー2
および3を停止する。 (ステップ107)ステップ106から所定の時間経過
後、レーザ光の照射を開始する。 (ステップ108)第2のポジセグメントを形成した
後、レーザ光の照射を停止する。 (ステップ109)スキャナミラー2および3が回転す
る。以後、最終セグメントが形成されるまで上記の操作
を繰り返すことにより、2次元コードを形成する。第1
のポジセグメント形成時に照射したレーザ光により発生
した熱は、つぎにレーザを照射する前に十分冷却され
る。したがって、第1のポジセグメント形成時と同条件
で第2のポジセグメントが形成でき、第2のセグメント
は第1のセグメントと同等な大きさ、形状となる。以降
のポジセグメントも同様に、それ以前のポジセグメント
形成時に発生した熱の影響を受けないために、全てのセ
グメントの大きさ、形状が均一となる。よって、本発明
の第1のマーキング方法を用いると、2次元コードの視
認性が非常に良くなり、コードリーダで読みとったとき
の認識率が非常に高くなるという効果がある。なお、本
実施形態のマーキング方法は、前述のように十分冷却で
きるインターバル時間をもたせるものであり、レーザ光
停止後、スキャナミラー2および3の回転開始を遅らせ
てもよいし、スキャナミラー2および3の位置決め時間
を長くしてもよい。インターバル時間は長い方が効果は
大きくなるが、やがてその効果は飽和してくる。さら
に、インターバル時間を長くしすぎるとマーキングに要
するタクトタイムが長くなってしまうといった問題が生
じる。したがって、冷却効果が十分に得られ、タクトタ
イムにも影響しない照射工程間の冷却時間として、1〜
50msecが適当である。通常、2次元コードは20
×20のセグメントで構成され、その内半分がポジセグ
メントなので、レーザ照射時間を10msec、インタ
ーバル時間を20msecとした場合、約6秒で2次元
コードが形成できる。
【0019】つぎに、本実施形態の具体例として、図1
9のマーキング装置を用いて2次元コードを形成した例
について述べる。図19において、6はマーキング方法
を記録したコントローラである。2次元コードは、20
×20マトリックスを図18の方法で形成した。図18
はレーザ照射のタイミングチャートである。レーザ光源
1として、ファイバで伝送した半導体レーザを用いた。
レーザ光源1とスキャナミラー2の間にはコリメータレ
ンズを、スキャナミラー3と被加工物4間にはfθレン
ズ配置した。被加工物4は、ガラス基板上411に形成
したクロム膜421を用いた。スキャナミラー2および
3の位置決めは10ms以内に行えるが、被加工物の冷
却を目的にレーザ照射のインターバル時間を20ms、
レーザ照射時間を10msとした。その結果、各セグメ
ントの大きさはが均一で、視認性の高い2次元コードが
形成できた。これらの2次元コードを、コードリーダで
読みとったところ、エラーレート5%以下で正確に読み
とることができた。なお、2次元コードの形成に約6秒
要した。
【0020】(第5の実施形態)本実施形態は、インタ
ーバル時間を連続するポジセグメントの距離に応じて変
化させる方法である。図17のマーキング装置を用い
て、図20に示す2次元コードを被加工物4上に形成す
る場合を、図21に基づいて説明する。図21はレーザ
照射のタイミングチャートである。 (ステップ201)スキャナミラー2および3を回転さ
せる。 (ステップ202)位置決め終了後、スキャナミラー2
および3を停止する。 (ステップ203)レーザ光の照射を開始する。 (ステップ204)第1のポジセグメントを形成後、レ
ーザ光の照射を停止する。 (ステップ205)スキャナミラー2および3を回転す
る。 (ステップ206)位置決め終了後、スキャナミラー2
および3を停止する。 (ステップ207)第1のポジセグメントと第2のポジ
セグメントの距離に応じた時間経過後、レーザ光の照射
を開始する。 (ステップ208)第2のポジセグメントを形成後、レ
ーザ光の照射を停止する。 (ステップ209)スキャナミラー2および3を回転す
る。以後、最終セグメントが形成されるまで上記の操作
を繰り返すことにより2次元コードを形成する。図20
のようなセグメントを作成する場合、第1のポジセグメ
ント1001と第2のポジセグメント1002は近いの
で、第1のポジセグメント1001形成時の熱の影響は
第2のポジセグメント形成予定位置に伝わりやすい。し
たがって、第1のポジセグメント1001形成後には長
時間の冷却時間が必要となり、インターバル時間を長く
する。一方、第2のポジセグメント1002と第3のポ
ジセグメント1003は遠いので、第2のポジセグメン
ト1002形成時の熱の影響は第3のポジセグメント形
成予定に伝わりにくい。したがって、第2のポジセグメ
ント1002形成後には冷却時間を特に設ける必要がな
く、スキャナミラー2および3が停止直後にレーザ光を
照射すればよい。このように、インターバル時間tは、
連続して形成されるポジセグメント間の距離xに応じて
設定すればよく、インターバル時間tと距離xは比例関
係にしても良いし、その他の関数を用いてt=f(x)とな
るように設定しても良い。本実施形態を用いることよ
り、全てのセグメントの大きさ、形状が均一となる。し
たがって、2次元コードの視認性が非常に良くなり、コ
ードリーダで読みとったときの認識率が非常に高くなる
という効果がある。さらに、必要に応じて冷却時間を可
変させるため、第4の実施形態に比べて、マーキングに
要するタクトタイムが短くなるといった利点がある。な
お、可変させる時間は、インターバル時間が変わるので
あれば、レーザ光停止後にスキャナミラー2および3を
回転させるまでの時間を可変させても、スキャナミラー
2および3の位置決め時間を可変させてもよい。
【0021】本実施形態の具体例として、セグメントの
隣接の有無によりインターバル時間を変えた方法につい
て述べる。図17のマーキング装置を用いて、図21の
方法で20×20マトリックスの2次元コードを形成し
た。ポジセグメントが隣接するときにはレーザ照射のイ
ンターバル時間を20ms、ポジセグメントが隣接しな
いときにはインターバル時間を10msにした。その結
果、各セグメントの大きさはが均一で、視認性の高い2
次元コードが形成できた。これらの2次元コードを、コ
ードリーダで読みとったところ、エラーレート5%以下
で正確に読みとることができた。2次元コードの形成に
約5秒要し、第8の実施形態と比べタクトタイムは、5
/6に短縮できた。
【0022】(第6の実施形態)本実施形態は、2次元
コードの隣接するポジセグメントをとばして、ポジセグ
メントを形成する方法である。図17のマーキング装置
を用いて被加工物4上に2次元コードを形成する場合を
例にして、図22に基づいて説明する。図22は、セグ
メント形成の手順を示す模式図である。 a)奇数列のポジセグメントをまず形成し、次にb)偶
数列のポジセグメントを形成することにより、c)2次
元コードを形成する方法を示したものである。このよう
に、隣接するセグメントをとばして形成することによ
り、直前に照射したレーザ光の熱が及ばない距離にある
セグメントを形成することが可能である。したがって、
全てのセグメントの大きさ、形状が均一となり、2次元
コードの視認性が非常に良くなるとともにコードリーダ
で読みとったときの認識率が非常に高くなる。また、2
001,2002のようなネガセグメント形成予定位置
にも光軸が通過するように描いたが、形成しないでよい
セグメントはとばして、例えばポジセグメント1001
からポジセグメント1005へ直接移動するような方法
にすることも可能である。2次元コードのマーキング時
間を短くするためには、好ましい方法である。
【0023】本実施形態の具体例として、奇数または偶
数のいずれか一方のセグメントを先に形成し、つぎに他
方のセグメントを形成する方法について述べる。図17
のマーキング装置を用いて、図22の方法で20×20
マトリックスの2次元コードを形成した。まず、奇数ポ
ジセグメントを形成していき、全ての奇数ポジセグメン
トが形成されると、次に偶数ポジセグメントを形成し
た。その結果、全てのセグメントの大きさ、形状が均一
となり、2次元コードの視認性が非常に良くなるととも
にコードリーダで読みとったときの認識率が非常に高く
なるという効果がある。また、各セグメントの大きさは
が均一で、視認性の高い2次元コードが形成できた。こ
れらの2次元コードを、コードリーダで読みとったとこ
ろ、エラーレート5%以下で正確に読みとることができ
た。図23は、隣接するセグメントを2つとばしで形成
していく方法を示したものである。セグメントを2つと
ばすことにより、続けて照射するセグメント間の距離は
更に遠くなり、直前に照射したレーザ光による熱の影響
を受けにくくすることができる。このように、本実施形
態では、2個以上複数個のセグメントをとばしてもよ
い。
【0024】本実施形態には、図24のようにステップ
バックしながらセグメントを形成していく方法等も含ま
れる。図24はセグメント形成の手順を示す模式図であ
る。 a)2つのセグメントをとばして3つ先のセグメント位
置に移動し必要ならばセグメントを形成する過程と、
b)1つのセグメントをとばして2つ後のセグメント位
置に戻り必要ならばセグメントを形成する過程を繰り返
すことにより2次元コードを形成する方法を示してい
る。また、図23および図24においても、形成しない
でよいネガセグメントの形成予定位置をとばして、ポジ
セグメント形成予定位置へ移動するような方法にするこ
とも可能である。本実施形態には、隣接するポジセグメ
ントをとばして形成する方法、例えば先に奇数のポジセ
グメント1001,1003、…・を形成し、つぎに偶
数のポジセグメント1002,1004…・を形成する
方法も含まれる。
【0025】(第7の実施形態)本実施形態は、被加工
物4上にラスタースキャンにより文字、図形若しくは記
号を形成する方法である。図17のマーキング装置を用
いてマーキングされる様子を、図25および図26に基
づいて説明する。 図25はマーキング方法の手順を示
すタイミングチャート、図26はスキャナミラー2およ
び3が回転することにより、移動する被加工物上の光軸
の軌跡を示す模式図である。。 (ステップ401)光軸の軌跡が第1の走査線111を
描くように、スキャナミラー2を高速で回転する。 (ステップ402)光軸がマーキングする文字、図形若
しくは記号の位置にくると、レーザ光を照射する。 (ステップ403)光軸がマーキングする文字、図形若
しくは記号の位置からはずれると、レーザの照射を停止
する。 (ステップ404)スキャナミラー2の回転により、光
軸が加工領域の端まで到達すると、走査線に光軸を移動
させるためスキャナミラー3を回転する。 (ステップ405)ステップ204と同時に、光軸の軌
跡が第3の走査線113を描くように、スキャナミラー
2を逆方向に回転させる。 以降、上記の操作を繰り返すことにより、奇数の走査線
上の文字、図形若しくは記号を形成していく。その後、
偶数の走査線上の文字、図形若しくは記号を形成してい
ことにより、完全な文字、図形若しくは記号が形成され
る。このように、飛び越し走査によるラスタースキャン
方式でマーキングを行うことにより、直前に照射したレ
ーザ光の熱が及ばない距離にある走査線上のマークを形
成することができる。したがって、本実施形態のマーキ
ング方法を用いることより、線幅が均一な文字、図形若
しくは記号が形成でき、視認性が非常に良いマーキング
が行えるという効果がある。上記の説明では走査線を1
つとばしで形成する方法を説明したが、レーザ光の熱が
広く影響する場合には、複数本の走査線をとばすことが
好ましい。本実施形態の他の例について述べる。図27
は、2つの走査線を飛び越して照射する方法を示す模式
図である。第1の走査線111を操作後、第2の走査線
112および第3の走査線113の2つの走査線を飛び
越して、第4の走査線114を走査し、その後戻って第
2の走査線112走査をおこない、再び2つの走査線を
飛び越して第5の走査線115を走査するものである。
このようにステップバックしながらラスタースキャンす
る方法も可能である。
【0026】本実施形態の具体例として、走査線を2本
とばしで照射し、バーコードを形成する方法について述
べる。図17のマーキング装置を用いて、走査線を2本
とばしで走査しすることにより、ガラス基板上に形成し
たクロム膜にバーコードを形成した。その結果、従来の
方法で形成したバーコードのエラーレートが15%であ
ったのに対し、本実施例で作成したバーコードのエラー
レートは5%以下であり、識別精度が向上した。
【0027】
【発明の効果】以上の述べたように、本発明のマーキン
グ方法はレーザ照射により被加工物に生じる熱の影響を
取り去る手段を用いたので、均一な形状のマーキングが
行え、したがって、視認性の高い文字、図形若しくは記
号を形成することができる。また、レーザ照射工程のイ
ンターバル時間を設け、レーザ照射による被加工物に生
じる熱の影響を受けずにマーキングが行えるようにした
ので、均一なマーキングが作成でき、視認性の高い文
字、図形若しくは記号を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態のマーキング装置を示
す模式図。
【図2】本発明の第1の実施形態のマーキング装置にお
ける送風手段を示す模式図。
【図3】本発明の第1の実施形態の冷却効果を示す模式
図。
【図4】本発明の第1の実施形態の具体例を示すマーキ
ング装置の構成図。
【図5】従来のマーキング装置で形成した2次元コー
ド。
【図6】本発明の第1の実施形態のマーキング装置で形
成した2次元コード。
【図7】本発明の第2の実施形態のマーキング装置を示
す模式図。
【図8】本発明の第2の実施形態のマーキング装置にお
ける吸熱手段を示す模式図。
【図9】本発明の第2の実施形態の冷却効果を示す模式
図。
【図10】本発明の第2の実施形態を、透過物の裏面に
形成された薄膜または塗料に用いたときの冷却効果を示
す模式図。
【図11】本発明の第2の実施形態のマーキング装置に
おける可動機構を有する吸熱手段を示す模式図。
【図12】本発明の第2の実施例の具体例を示すマーキ
ング装置の構成図。
【図13】本発明の第3の実施形態のマーキング装置を
示す模式図。
【図14】本発明の第3の実施形態のマーキング装置に
おける微小振動を示す模式図。
【図15】本発明の第3の実施形態の冷却効果を示す模
式図。
【図16】本発明の第3の実施形態の具体例を示すマー
キング装置の構成図。
【図17】本発明の第4の実施形態におけるマーキング
装置の構成を示す構成図。
【図18】本発明の第4の実施形態の手順を示すタイミ
ングチャート。
【図19】本発明の第4の実施形態の具体例を示すマー
キング装置の模式図。
【図20】本発明の第5の実施形態で形成した2次元コ
ードのセグメントの模式図。
【図21】本発明の第5の実施形態の具体例の手順を示
すタイミングチャート。
【図22】本発明の第6の実施形態のセグメント形成手
順の一例を示す模式図。
【図23】 本発明の第6の実施形態の具体例を示す他
のセグメント形成手順の一例を示す模式図。
【図24】本発明の第6の実施形態のセグメント形成手
順の他の例を示す模式図。
【図25】本発明の第7の実施形態のマーキング方法の
手順を示すタイミングチャート。
【図26】本発明の第7の実施形態のマーキング方法に
おける走査線の軌跡を示す模式図。
【図27】本発明の第7の実施形態のマーキング方法の
走査線の軌跡の他の例を示す模式図。
【図28】従来のマーキング装置を示す模式図。
【図29】2次元コードパターンを形成するセグメンの
説明図。
【図30】従来の2次元コードを作成するときのマーキ
ング方法の手順を示すタイミングチャート。
【図31】従来のラスタースキャン方式によるマーキン
グ方法の手順を示すタイミングチャート。
【図32】従来のラスタースキャン方式によるマーキン
グ方法における走査線の軌跡を示す模式図。
【図33】従来のマーキング装置を用いた2次元コード
作成時のレーザ光による熱の影響を示す加工物断面の模
式図。
【図34】従来のマーキング装置でラスタースキャン方
式のマーキングをおこなった時のレーザ光による熱の影
響を示す加工物表面の模式図。
【符号の説明】
1 レーザ光源 2、3 スキャナミラー 4 被加工物 5 冷却手段 6 コントローラ 51 送風手段 511ファン 52 吸熱手段 521 ヒートシンク 53 振動手段 531 圧電素子

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レーザ光源から射出したレーザ光をスキ
    ャニングしながら、被加工物に照射し、文字、図形若し
    くは記号を形成するレーザマーキング方法において、前
    記マーキングの際に前記被加工物を冷却することを特徴
    とするレーザマーキング方法。
  2. 【請求項2】 前記冷却方法が、前記被加工物に送風す
    る方法、前記被加工物と接触させて吸熱する方法または
    前記被加工物を微小振動させる方法の少なくとも1つで
    あることを特徴とする請求項1記載のレーザマーキング
    方法。
  3. 【請求項3】 前記被加工物が、物体表面に形成された
    薄膜または塗料であることを特徴とする請求項1または
    2記載のレーザマーキング方法。
  4. 【請求項4】 前記被加工物が、透過物の表面または裏
    面の少なくとも一方に形成された薄膜または塗料である
    ことを特徴とする請求項1または2記載のレーザマーキ
    ング方法。
  5. 【請求項5】 前記被加工物が、ガラス板上に形成され
    たクロム膜であることを特徴とする請求項1または2記
    載のレーザマーキング方法。
  6. 【請求項6】 レーザ光源から射出したレーザ光をスキ
    ャニングしながら、被加工物に照射し、文字、図形若し
    くは記号を形成するレーザマーキング方法において、前
    記レーザ光の照射工程間にインターバル時間を有するこ
    とを特徴とするレーザマーキング方法。
  7. 【請求項7】 前記インターバル時間が、1〜50ms
    ecであることを特徴とする請求項6記載のレーザマー
    キング方法
  8. 【請求項8】 レーザ光源から射出したレーザ光をスキ
    ャニングし、被加工物にセグメントの組み合わせからな
    る2次元コードを形成するマーキング方法において、前
    記レーザ光の照射工程間にインターバル時間を設け、前
    記セグメントのセグメント間距離に応じて、前記インタ
    ーバル時間を可変させることを特徴とするレーザマーキ
    ング方法。
  9. 【請求項9】 レーザ光源から射出したレーザ光をスキ
    ャニングしながら、被加工物に照射し、セグメントの組
    み合わせからなる2次元コードを形成するマーキング方
    法において、前記レーザ光のスキャニングは、前記2次
    元コードのセグメントを飛び越して照射することを特徴
    とするレーザマーキング方法。
  10. 【請求項10】 レーザ光源から射出したレーザ光をス
    キャニングしながら、被加工物に照射し、文字、図形若
    しくは記号を形成するレーザマーキング方法において、
    前記レーザ光のスキャニングが、インターレースによる
    ラスタースキャン方式であることを特徴とするレーザマ
    ーキング方法。
  11. 【請求項11】 レーザ光源から射出したレーザ光をス
    キャニングしながら、被加工物に照射し、文字、図形若
    しくは記号を形成するレーザマーキング方法において、
    前記レーザ光のスキャニングが、複数の走査線を飛び越
    すラスタースキャン方式であることを特徴とするレーザ
    マーキング方法。
  12. 【請求項12】 レーザ光を射出するレーザ光源と、前
    記レーザ光をスキャニングし照射する制御手段を含むコ
    ントローラとを備え、被加工物に前記レーザ光をスキャ
    ニングして、文字、図形若しくは記号等を形成するレー
    ザマーキング装置において、前記マーキングの際に前記
    被加工物を冷却する冷却手段を備えたことを特徴とする
    レーザマーキング装置。
  13. 【請求項13】 前記冷却手段は、前記被加工物の近傍
    に備えた送風手段、前記被加工物に接触させて吸熱する
    吸熱手段または前記被加工物を微小振動させる振動手段
    の少なくとも1つからなることを特徴とする請求項12記
    載のレーザマーキング装置。
  14. 【請求項14】 請求項6乃至11のマーキング方法を
    記憶した記憶手段をもつコントローラを備えたことを特
    徴とするレーザマーキング装置。
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