JP2002178108A - 鋼の連続鋳造方法 - Google Patents

鋼の連続鋳造方法

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JP2002178108A
JP2002178108A JP2000373946A JP2000373946A JP2002178108A JP 2002178108 A JP2002178108 A JP 2002178108A JP 2000373946 A JP2000373946 A JP 2000373946A JP 2000373946 A JP2000373946 A JP 2000373946A JP 2002178108 A JP2002178108 A JP 2002178108A
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meniscus
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continuous casting
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Toshiyuki Kajitani
敏之 梶谷
Wataru Yamada
亘 山田
Masahiro Toki
正弘 土岐
Yasuhisa Higano
泰寿 日向野
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Nippon Steel Corp
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Nippon Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 等軸晶粒径を細かくしかつパウダー巻き込み
の軽減を図る、より高精度に鋳型内流動を制御する連続
鋳造方法の提供。 【解決手段】 一辺が150mm以下のビレット用鋳型
1においてノズル2を浸漬し鋳型内電磁攪拌4を適用し
て行う連続鋳造方法において、先端に下向きの突出孔を
配置したノズル2の浸漬深さXを80mm以上140m
m以下とし、ノズル先端6と電磁攪拌コイル上端7との
距離Yを100mm以上160mm以下とすることを特
徴とする鋼の連続鋳造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ビレットの連続鋳
造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ビレットの連続鋳造にあたっては、中心
偏析を抑制するために等軸晶率を確保しさらに等軸晶粒
径を小さくすることが求められる。そのためにタンディ
ッシュでの溶鋼温度を低位に制御する低温鋳造や、鋳型
内電磁攪拌装置により等軸晶核や分岐デンドライトを生
成させることが提案されている。しかし前者を安定に達
成することは操業上極めて難しい。後者は多くのビレッ
ト連鋳機に実際に装備されている。
【0003】ところでビレットの連続鋳造方法としては
ノズルを浸漬せずに鋳造を行うオープン鋳造と連続鋳造
用パウダーを用いノズルを鋳型内溶鋼に浸漬する浸漬鋳
造がある。一辺が150mm以下の小断面ビレットの連
続鋳造方法においては、小径の浸漬ノズルを用いるとノ
ズル閉塞が起こりやすくなること、連鋳パウダーを十分
に溶融させることができないなどの操業上の問題が多
く、オープン鋳造が一般的である。しかし溶鋼の再酸化
によって生成するノロカミ疵が問題となるような鋼種で
は溶鋼を空気から遮断できる浸漬鋳造が求められる。し
かし浸漬鋳造方法を用いても、電磁攪拌により誘起され
た鋳型内メニスカス近傍の旋回流によりパウダーが溶鋼
中に巻き込まれるという問題がある。巻き込まれたパウ
ダーは非金属介在物として線材の伸線時における断線や
疲労破壊の起点となる可能性がある。またブルームや比
較的大きな断面のビレット連鋳では電磁攪拌により大き
な旋回流速を与えても、鋳型断面積が大きいため溶鋼流
れの乱れは小さくパウダー巻き込みは発生しづらい。こ
れに対して小断面のビレット連鋳機では、鋳型内電磁攪
拌により大きな旋回流を与えると小断面であるが故に流
れに起因した湯面の不均一な盛り上がりや湯面レベル変
動が起こり、その結果として湯面上の溶融パウダーが溶
鋼中に巻き込まれる。
【0004】このように等軸晶粒径を細かくし中心偏析
を抑制することとパウダー巻き込みの抑制を両立するた
めの技術として、特開平11−829452号公報では
鋳型内電磁攪拌において、電磁コイルのコイル電流の変
動周期を0.1〜1.0回/s、且つ旋回流速の加速度
の絶対値を10cm/s2以上の条件で、旋回流速を一
方向に周期的に変動させる溶融金属の連続鋳造方法が提
案されている。また特開平10−323740号公報で
は、等軸晶率が高い鋳片を得るため、上部の内孔は筒状
で下部の内孔は下端の内径が上部の内孔の径の1.5〜
3.0となる下拡がり状の浸漬ノズルと、浸漬ノズルの
下端よりも下方の鋳型壁に埋設された電磁撹拌コイルを
有する連続鋳造機を用いることが述べられている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながらこれらの
技術を用いて鋳造を行っても、等軸晶粒径を細かくしか
つパウダー巻き込みの軽減を図るには十分とは言えず、
より高精度に鋳型内流動を制御することが必要である。
したがって本発明の目的はそのための技術を提供するこ
とである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨は以下の通
りである。 (1)一辺が150mm以下のビレット用鋳型1におい
てノズル2を浸漬し鋳型内電磁攪拌を適用して行う連続
鋳造方法において、先端に下向きの突出孔を配置したノ
ズル2の浸漬深さXを80mm以上140mm以下と
し、ノズル先端6と電磁攪拌コイル上端7との距離Yを
100mm以上160mm以下とすることを特徴とする
鋼の連続鋳造方法。
【0007】
【発明の実施の形態】まず発明者らは120mm角のビ
レット連鋳機において、パウダー巻き込みを抑制するた
めにはメニスカス部における旋回流速が40cm/s以
下に抑えることが必要であることを見出した。これは鋳
造方向に対して垂直な断面の凝固組織において鋳片表層
のデンドライトの傾きを観測することにより算出され
た。
【0008】さらに種々の操業条件で鋳造実験を行った
ところ、小断面ビレット連鋳ではメニスカス流速は電磁
攪拌装置の配置位置や推力だけでなく、浸漬ノズル先端
の位置に著しく影響されることを見出した。比較的大き
な断面の連鋳機では、メニスカス流速は電磁攪拌の推力
によりほぼ一義的に決定される。これにたいして図1の
ように小断面ビレットでは、ノズル2から突出した溶鋼
の反転流Aがメニスカス部に供給され、これにより電磁
攪拌による旋回エネルギーをメニスカス部に伝えること
により、メニスカス5に旋回流Bが形成される。そして
小断面ビレットでは、メニスカス5からノズル先端6に
至るまでのノズルと鋳型壁面との距離が小さく、この狭
い領域Cには反転流が十分には入り込まない。そのため
ノズル2を深く浸漬するとメニスカス5にまで反転流が
到達しなくなり、その結果としてメニスカス流速が低減
する。
【0009】したがって小断面ビレットではこの現象を
積極的に利用することでメニスカス部での溶鋼の旋回流
速を制御することが可能となる。図2に示すようにメニ
スカス流速を40cm/s以下にまで低減しパウダー巻
き込みを抑制するためには、ノズルの浸漬深さX(メニ
スカス5からノズル先端6までの距離)を80mm以上
とすることが必要である。ここでパウダー巻き込み個数
は鋳片を電解槽で電解し非金属介在物を抽出することに
よって測定した。
【0010】一方ノズルを深く浸漬しすぎると、図3に
示すように等軸晶生成が阻害される。そのため図4に示
すように中心偏析が悪化する。ここで等軸晶率は鋳片全
厚にしめる等軸晶帯の比として定義した。また中心偏析
は直径5mmに圧延された線材における炭素偏析率(偏
析部の炭素濃度/母材の炭素濃度)で評価した。浸漬深
さの増大によって等軸晶の生成が阻害されるのは、メニ
スカスの旋回流速が低下しすぎることと、電磁撹拌装置
4の位置でプラグフロー(均一な下向きの流れ)化しな
いために電磁攪拌位置での溶鋼の旋回性が不十分になる
ことによると考えられる。前者すなわちメニスカス流を
低下させすぎないためには、図3に示すようにノズルの
浸漬深さXを140mm以下とする必要がある。これ以
上浸漬すると反転流が十分にメニスカス5に到達しえな
くなりメニスカスでの旋回流速が必要以上に低下し等軸
晶の核が十分に生成しなくなる。またメニスカスの旋回
流速を下げすぎないためには電磁攪拌装置4の位置も重
要となる。ノズル先端6と電磁攪拌コイル上端7との距
離Yを160mm以下とするのはこのためである。
【0011】一方電磁攪拌装置位置でプラグフロー化を
促進するという観点からノズル先端6と電磁攪拌コイル
上端7との距離Yを100mm以上確保することが必要
である。100mm未満の場合には突出流が十分に広が
らないままの状態で電磁攪拌コイル位置を高速で突き抜
けていくために十分な旋回流が得られなくなる。
【0012】
【実施例】転炉製鋼法で溶製された240トンの溶鋼を
連続鋳造法により鋳造した。鋳型サイズは125mm×
125mm、鋳造速度は2.2〜3.2m/minの条
件であった。浸漬ノズル2は外径が60mm内径が25
mmのものを用いた。またパウダーは1300℃での粘
度が3poiseのものを使用した。電磁撹拌装置4を
電磁攪拌コイル上端7がメニスカス5から220mmの
位置となるように配置した。タンディッシュでの溶鋼の
過熱度は25〜35℃であった。鋼の主な成分はC=
0.70%、Si=0.2%、Mn=0.5%、P=
0.02%、S=0.01%であった。表1に本発明の
実施例の製造実績を比較例とともに示す。本発明の実施
例1では、ノズル浸漬深さXを80mmとし、したがっ
てノズル先端6と電磁攪拌コイル上端7との距離Yは1
40mmとなるが、この場合パウダーの巻き込み個数は
35個/kgと小さく、線材のC偏析度も1.20と良
好である。これはパウダー巻き込みが起こらない範囲で
メニスカスの流速が確保され、等軸晶が形成されて偏析
も抑制されたと考えられる。実施例2ではノズル浸漬深
さXを140mmに増やして鋳造したが、同様にパウダ
ー巻き込みも少なく偏析も軽微である。一方比較例1に
示すようにノズル浸漬深さXが浅いとメニスカス流速が
大きくなりパウダー巻き込みが顕在化する。またノズル
浸漬深さXを220mmとした比較例2では、パウダー
巻き込みは発生していないが偏析が悪化している。
【0013】つぎに電磁攪拌コイル上端7をメニスカス
5から350mmの位置となるように設置し、他は上記
と同様の条件で鋳造を行った。比較例3に示すようにノ
ズル浸漬深さXが本発明の範囲内であっても電磁攪拌コ
イルとの距離が大きすぎるとメニスカス流速は不十分と
なるため中心偏析が軽微にならない。
【0014】
【表1】
【0015】
【発明の効果】本発明により、小断面の連続鋳造におい
てパウダー巻き込みを抑制しつつ中心偏析も軽微な鋳片
を製造することが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の概念を説明するためのビレット連鋳機
内の溶鋼流動パターンの模式図である。
【図2】(a)ノズル浸漬深さとメニスカス流速の関係 (b)ノズル浸漬深さとパウダー巻き込み個数との関係
【図3】ノズル浸漬深さと等軸晶率の関係
【図4】ノズル浸漬深さと線材における炭素偏析率(偏
析部の炭素濃度/母材の炭素濃度)との関係
【符号の説明】
1:鋳型 2:浸漬ノズル 3:溶鋼 4:電磁攪拌装置 5:メニスカス 6:ノズル先端 7:電磁攪拌コイル上端 A:ノズル突出流の反転流 B:メニスカス部での旋回流 C:ノズルと鋳型に囲まれた領域 X:ノズル浸漬深さ Y:ノズル先端と電磁攪拌コイル上端との距離
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 土岐 正弘 君津市君津1番地 新日本製鐵株式会社君 津製鐵所内 (72)発明者 日向野 泰寿 君津市君津1番地 新日本製鐵株式会社君 津製鐵所内 Fターム(参考) 4E004 AA09 FB01 MB12 NB02

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一辺が150mm以下のビレット用鋳型
    においてノズルを浸漬し鋳型内電磁攪拌を適用して行う
    連続鋳造方法において、先端に下向きの突出孔を配置し
    たノズルの浸漬深さを80mm以上140mm以下と
    し、ノズル先端と電磁攪拌コイル上端との距離を100
    mm以上160mm以下とすることを特徴とする鋼の連
    続鋳造方法。
JP2000373946A 2000-12-08 2000-12-08 鋼の連続鋳造方法 Withdrawn JP2002178108A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100954789B1 (ko) 2002-12-23 2010-04-28 주식회사 포스코 전자기 단공 침지노즐을 이용한 슬래브 연속주조장치 및연속주조방법
CN114309505A (zh) * 2021-12-17 2022-04-12 北京科技大学 一种采用动量布流的金属薄带连铸方法

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