JP2002178015A - 連続式冷間タンデム圧延機における走間板厚変更方法 - Google Patents

連続式冷間タンデム圧延機における走間板厚変更方法

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JP2002178015A
JP2002178015A JP2000384185A JP2000384185A JP2002178015A JP 2002178015 A JP2002178015 A JP 2002178015A JP 2000384185 A JP2000384185 A JP 2000384185A JP 2000384185 A JP2000384185 A JP 2000384185A JP 2002178015 A JP2002178015 A JP 2002178015A
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rolling
stand
roll
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JP2000384185A
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Toru Matsuoka
徹 松岡
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JFE Steel Corp
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Kawasaki Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 圧延条件の異なる被圧延材を連続圧延する際
に、圧延条件変更点の通過時における圧下動作変更時に
張力低下量を抑制して良好な連続圧延を行う。 【解決手段】 第iスタンドを圧延条件変更点が通過す
る際における第iスタンドの圧下変更量をΔSiとし、
圧下変更時のアクチュエータの動作速度をdSi/dt
とし、第iスタンドのロールをVri とし、第iスタン
ドを圧延条件変更点が通過する際における第iスタンド
とi−1スタンドのロール周速比の変更量をΔVri
し、ロール周速変更時のロール周速変更速度をdVri
/dtとし、張力低下を考慮した調整項をtli とした
とき、圧下量変更動作開始から前記圧延条件変更点が第
iスタンドに到達する迄の圧下量変更動作時間ti を、
i=Δti −tli ,Δti =max{ΔSi /(d
i /dt)、Vri-1 ・ΔVri /(dVri /d
t)}で設定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、材質、板厚、板幅
等の圧延条件が異なる被圧延材を複数連接して、複数ス
タンドを有する冷間タンデム圧延機により連続圧延する
場合に、圧延条件変更点が通過する際の走間板厚変更方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の連続式タンデム圧延機圧延機にお
ける走間板厚変更時の制御方法としては、例えば特開昭
60−221109号公報に記載されているものが知ら
れている。この従来例には、母材条件の異なる2個以上
の金属ストリップ材料を長さ方向端で順次溶接してタン
デム圧延機に連続的に通し、前記溶接された各点におい
て、走間板厚変更時の圧延機制御を行うに際し、前記溶
接点がタンデム圧延機の各スタンドに到達する前に各ス
タンドのロール間隙量の変更を開始することを特徴とす
る圧延機の走間板厚変更時の制御方法が記載されてい
る。
【0003】具体的には、ロール間隙量の変更必要量Δ
0 を変更するのに必要な時間をΔtとし、溶接点がス
タンドを通過する時刻をT0 としたときに、T2 =(T
0 −Δt/2)で求められる時刻、即ち、時刻T0 より
Δt/2だけ早い時刻をロール間隙量変更開始時刻と設
定することにより、ロール間隙量の誤差を最小として、
張力変動を抑制するようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来例にあっては、ロール間隙量変更開始時刻T2 を溶接
点がスタンドを通過する時刻T0 よりΔt/2だけ早い
時刻に設定することにより、溶接点通過時のロール間隙
量の誤差を最小として張力変動を抑制するようにしてい
るが、張力変動を完全になくすことはできていない。ま
た、従来例では、溶接点が通過するスタンドと次のスタ
ンド間の張力変動しか考慮されていない。
【0005】実際には、圧延条件の変更には、ロール間
隙の変更だけでなく、ロール周速の変更も含まれる。こ
のような圧力条件変更点がスタンドを通過する時点で
は、設定変更するスタンドのロールと被圧延剤との接触
部分であるロールバイト部においては、瞬間的に被圧延
材のロールバイト部への流入体積速度又はロールバイト
部からの流出体積速度を表わすマスフローが大きく変化
するため、ロールバイト上流側のマスフローとロール間
隙の関係が適切でないとマスバランスが崩れ、上流側で
急激な張力低下が生じ、圧延作業が不安定となる。特
に、張力低下が生じた場合には、ロールによる被圧延材
の拘束力が弱まってしまい、被圧延材の重ね圧延現象と
いったトラブルを発生し、ロールの損傷や被圧延材のロ
スによる歩留低下を引き起こしてしまうという未解決の
課題がある。
【0006】そこで、本発明は、上記従来例の未解決の
課題に着目してなされたものであり、圧延条件変更点が
スタンドを通過する際に発生する上流側の急激な張力変
動を適正に制御する、特に、張力低下を適正に抑制する
ことができる連続式冷間タンデム圧延機における走間板
厚変更方法を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に係る連続式冷間タンデム圧延機における
走間板厚変更方法は、圧延条件の異なる複数の被圧延材
を連接して、複数のスタンドを有する連続式冷間タンデ
ム圧延機で連続的に圧延する際に、圧延条件変更点が各
スタンドに到達する前に当該各スタンドの圧下量の変更
を開始する連続式冷間タンデム圧延機における走間板厚
変更方法において、第iスタンドを圧延条件変更点が通
過する際における第iスタンドの圧下変更量をΔSi
し、圧下変更時のアクチュエータの動作速度をdSi
dtとし、第i−1スタンドのロール速度をVri-1
し、第iスタンドを圧延条件変更点が通過する際におけ
る第iスタンドと第i−1スタンドのロール周速比の変
更量をΔVri とし、ロール周速変更時のロール周速変
更速度をdVr/dtとし、張力低下を考慮した調整項
をtli としたとき、圧下量変更動作開始から前記圧延
条件変更点が第iスタンドに到達する迄の圧下量変更動
作時間ti を、 ti =Δti −tli Δti =max{ΔSi /(dSi /dt)、Vri-1
・ΔVri /(dVr i /dt)} で設定するようにしたことを特徴としている。
【0008】ここで、「第iスタンドを圧延条件変更点
が通過する」時点とは、前記圧延条件変更点が第iスタ
ンドのロール間隙位置に到達することをいう。この請求
項1に係る発明では、圧下変更時間(ΔSi /(dSi
/dt))とロール周速変更時間(Vri-1 ・ΔVri
/(dVri /dt))との何れか大きい値を選択して
走間板厚変更動作時間Δti を算出し、この走間板厚変
更動作時間Δti から張力低下を考慮した調整項tli
を減算することにより、圧下量変更動作開始から前記圧
延条件変更点が第iスタンドに到達するまでの圧下量変
更動作時間ti を算出する。
【0009】ここで、圧延条件変更点の第iスタンド通
過時における圧下動作がロール間隙を小さくする閉方向
であるときには、圧延条件変更点の第iスタンド通過時
点より先に圧下閉動作を行うと、ロール間隙に対しロー
ルバイト前のマスフローが過多となり、ロールバイト上
流側の張力が急激に低下する。したがって、圧延条件変
更点が第iスタンドに到達すると同時に圧下量変更動作
を行うことが好ましく、圧下量変更動作時間ti
“0”になるようにtli を設定する。すなわち、tl
i =Δti と設定する。
【0010】一方、圧延条件変更点の第iスタンド通過
時における圧下動作がロール間隙を大きくする開方向で
あるときには、圧延条件変更点の第iスタンド通過時点
と同時に圧下開動作を行ったのでは、ロール間隙に対し
ロールバイト上流側のマスフローが過多となり、ロール
バイト上流側の張力が急激に低下する。したがって、圧
延条件変更点が第iスタンドを通過するよりも先に圧下
量変更動作を開始する必要がある。こうすることで、ロ
ールバイト上流側のマスフローに対しロール間隙が大き
くなるため、第i−1スタンドと第iスタンドとの間に
ある被圧延材の拘束力が小さくなり、張力が大きくな
る。しかしながら、圧延条件変更点が第iスタンドを通
過するよりも先に圧下量変更動作が終了したのでは、張
力上昇が大きくなり過ぎて板破断の畏れがあるので、第
iスタンドの圧下量変更動作中に圧延条件変更点が第i
スタンドを通過することが好ましい。圧下量変更動作中
に圧延条件変更点が第iスタンドを通過すると、通過前
後で第i−1スタンドと第iスタンドとの間にある被圧
延材の拘束力が瞬間的に逆転することにより、上流側に
急激な張力低下を生ずる。この張力低下が大き過ぎると
絞りのような歩留低下や重ね圧延現象のような大きな被
害を引き起こすことになる。これを防止するために、張
力低下が一定量を越えないように圧延条件変更点が第i
スタンドを通過した時点から圧下量変更動作の終了まで
の時間を調整項tli として与え、圧下量変更動作時間
i を決定する。
【0011】また、請求項1に係る発明において、圧延
条件変更点の第iスタンド通過時における圧下動作がロ
ール間隙を小さくする閉方向であるときには、圧下量変
更動作時間ti が“0”になるようにtli を設定する
が、圧下条件変更点が第iスタンドに到達する時間と圧
下量変更動作の開始時間を完全に一致させることは難し
い。
【0012】通常の連続式冷間タンデム圧延機のスタン
ド間長さは5〜6mであり、走間板厚変更時の速度は、
最初のスタンドの入側で20〜50m/min、最終ス
タンド出側で100〜200m/min程度であり、圧
下条件変更点が第iスタンドに到達する時間は通常の予
測では数百msecほどのバラツキである。圧下変更動
作の開始タイミングが数百msec程度のバラツキであ
っても、実際の圧延条件変更点が当該スタンドに到達す
るより前に圧下変更動作を開始すると、上流側で大きな
張力低下を引き起こすことになり、逆に遅すぎても材料
ロスが多くなったり、不必要に張力の大きな圧延を強い
られることになる。そこで、圧下変更動作開始の精度の
良い予測を行うため、第i−1スタンドのロール出側速
度Voを精度良く算出し、第i−1スタンドと第iスタ
ンドとの間を圧延条件変更点が移動する時間を計算する
ことにより、第iスタンドにおける走間板厚変更開始時
点を決定する(発明の好適態様1)のが望ましい。
【0013】この発明の好適態様1に係る連続式冷間タ
ンデム圧延機における走間板厚変更方法は、請求項1に
係る発明において、前記第iスタンドを圧延条件変更点
が通過する際に、当該第iスタンドの圧下動作を閉方向
に変更する場合に、前記張力低下を考慮した調整項tl
i をtli =Δti (すなわち、ti =0)に設定する
と共に、第i−1スタンドの先進率をf、第i−1スタ
ンドのロール周速をVr、第i−1スタンドにおける被
圧延材のかみ込み開始位置からロール周速と該被圧延材
の速度が一致する位置までのロール円弧角を中立角θ
n、第i−1スタンドの入側板厚をH、第i−1スタン
ドの出側板厚をh、第i−1スタンドの入側張力を
f 、第i−1スタンドの出側張力をtb 第i−1スタ
ンドの圧下率をr、第i−1スタンドにおけるロールと
被圧延材の接触面の摩擦係数をμ、圧延時にロールが偏
平変形をし、その偏平変形後の接触面を円弧と考えた場
合に計算により求まる第i−1スタンドのロール径をR
d、入側変形抵抗をkf 、出側変形抵抗をkb としたと
き、第i−1スタンドのロール出側速度Voを Vo=(1+f)Vr …………(3) f=(1−cos φn ) {(2Rd/h)・cos φn −1} …………(4) φn=√(h/Rd)tan[sinr/2−√(h/2Rd)/4μ・ln{(H/h・(1-tf/kf)/(1+tb/kb)}] …………(5) で演算すると共に、摩擦係数μを被圧延材の種類、圧延
油の種類、ロールの種類、被圧延材のサイズのうちの少
なくとも1つに応じて設定するようにしたものである。
【0014】さらに、発明の好適態様2では、前記摩擦
係数μは、μ=μ0 +μ1 ・Func(Vr)で算出
し、このうちμ0 及びμ1 を被圧延材の種類、圧延油の
種類、ロールの種類、被圧延材のサイズののうちの少な
くとも1つに応じて設定することが好ましい。この発明
の好適態様2では、摩擦係数μをロール周速Vrの関数
Func(Vr)として与えたので、ロール周速により
ロールバイトへの導入油量が変化して摩擦係数μが変化
することを考慮した正確な摩擦係数μを求めることがで
き、式(3)〜(5)を通して圧延材のスタンド出側速
度Voの予測精度が向上する。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を伴って説明する。図1は、本発明の一実施形態を示す
概略構成図であり、図中、1は第1スタンド11〜第6
スタンド16を有し、板厚、板幅、機械的特性など圧延
条件の異なる先行被圧延材の尾端と後行被圧延材の先端
とを溶接して連接した被圧延材2を連続的に圧延する連
続式冷間タンデム圧延機である。
【0016】各スタンド11〜16のそれぞれは、被圧
延材2を圧延するワークロールWRと、これらに接触す
るバックアップロールBRとを備えており、下側のバッ
クアップロールBRに油圧式又は電動モータ式の圧下装
置21〜26が設けられていると共に、下側のワークロ
ールWRに電動モータ等で構成されるロール駆動装置3
1〜36が配設され、これらロール駆動装置31〜36
の回転軸に回転速度センサ41〜46が連結されてい
る。
【0017】また、連続式冷間タンデム圧延機1の上流
側にはブライドルロール51が配設され、このブライド
ルロール51に回転速度センサ52が連結されていると
共に、連続式冷間タンデム圧延機1との間に、前記被圧
延材2の溶接点即ち圧延条件変更点を検出する変更点検
出器53が配設されている。さらに、連続式冷間タンデ
ム圧延機1の各スタンド11〜16間には、スタンド間
張力を検出する張力センサ61〜66が配設されている
と共に、板厚を検出する板厚センサ71〜76が配設さ
れている。
【0018】そして、回転速度センサ41〜46、52
の回転速度検出値、変更点検出器53の変更点検出信
号、張力センサ61〜66の張力検出値及び板厚センサ
71〜76の板厚検出値がコントローラ55に入力され
ると共に、冷間圧延工程を統括制御する上位計算機56
から被圧延材毎の圧延条件がコントローラ55に入力さ
れ、このコントローラ55で、圧下装置21〜26を制
御して圧下量を制御すると共に、ロール駆動装置31〜
36を制御してロール回転速度制御を行い、さらに第1
〜第6スタンド11〜16に被圧延材2の圧延条件変更
点(溶接点等)が通過する際に圧下条件変更制御を行
う。
【0019】この圧下条件変更制御は、第i(i=1〜
6)スタンド1iにおける走間板厚変更タイミングを設
定するために、先ず、同スタンド1iの圧下変更量ΔS
i と圧下変更時のアクチュエータの最大動作速度dSi
/dtにより計算される圧下変更時間ΔtSiを下記
(4)式に従って求める。 ΔtSi=ΔSi /(dSi /dt) …………(6) 次いで、同様に第i−1スタンドのロール周速Vri-1
と第iスタンド1iを圧延条件変更点が通過する際にお
ける第iスタンドと第i−1スタンドのロール周速比の
変更量ΔVri とロール周速変更時の最大ロール周速変
更速度dVri/dtとより下記(7)式に従ってロー
ル周速変更時間ΔtViを求める。
【0020】 ΔtVi=Vri-1 ・ΔVri /(dVri /dt) …………(7) そして、求めた圧下変更時間ΔtSi及びロール周速変更
時間ΔtViを比較し、下記(2)式に示すように、大き
い方の値を走間板厚変更動作時間Δti とする。 Δti =max{ΔSi /(dSi /dt)、Vri-1 ・ΔVri /(dVr i /dt)} …………(2) 一方、圧下変更時間Δtsi 及びロール周速変更時間Δ
Viのうち値の小さい方については、走間板厚変更動作
時間Δti と圧下変更量ΔSi (又はロール周速比の変
更量ΔVri )よりアクチュエータの動作速度dSi
dt(又はロール周速変更速度dVr/dt)を修正す
る。
【0021】このようにして求めた走間板厚変更動作時
間Δti と調整時間tli とに基づいて下記(1)式に
従って第iスタンドにおける圧下変更動作開始から圧延
条件変更点がロール間隙位置を通過するまでの圧下量変
更動作時間ti を決定する。 ti =Δti −tli …………(1) この圧下量変更動作時間ti は、圧下動作の方向で2種
類に分けて設定を行う。
【0022】先ず、圧下動作がロール間隙を小さくする
閉方向の場合は、異なる被圧延材の溶接による連接点で
ある圧延条件変更点が当該スタンドに到達するより前に
圧下変更動作を開始するとロール間隙に対しロールバイ
ト前のマスフローが過多となり、ロールバイト上流側
(第i−1スタンドと第iスタンドとの間)の張力が急
激に低下してしまうことになる。そのため、圧下動作が
閉方向の場合は圧延条件変更点がロール間隙位置に到達
すると同時に圧下量変更動作を行うため、圧下量変更動
作時間ti =0と設定することが好ましい。
【0023】一方、圧延条件変更点の第iスタンド通過
時における圧下動作がロール間隙を大きくする開方向で
あるときには、圧延条件変更点の第iスタンド通過時点
と同時に圧下開動作を行ったのでは、ロール間隙に対し
ロールバイト上流側のマスフローが過多となり、ロール
バイト上流側の張力が急激に低下する。したがって、圧
延条件変更点が第iスタンドを通過するよりも先に圧下
量変更動作を開始する必要がある。こうすることで、ロ
ールバイト上流側のマスフローに対しロール間隙が大き
くなるため、第i−1スタンドと第iスタンドとの間に
ある被圧延材の拘束力が小さくなり、張力が大きくな
る。しかしながら、圧延条件変更点が第iスタンドを通
過するよりも先に圧下量変更動作が終了したのでは、張
力上昇が大きくなり過ぎて板破断の畏れがあるので、第
iスタンドの圧下量変更動作中に圧延条件変更点が第i
スタンドを通過することが好ましい。
【0024】しかし、圧下量変更動作中に圧延条件変更
点が第iスタンドを通過すると、通過前後で第i−1ス
タンドと第iスタンドとの間にある被圧延材の拘束力が
瞬間的に逆転することにより、上流側に急激な張力低下
を生ずる。この張力低下が大き過ぎると前述したように
絞りのような歩留低下や重ね圧延現象のような大きな被
害を引き起こてしまう。
【0025】そこで、このような問題の発生を防止する
ために、上記の張力低下量が一定値を越えないように圧
延条件変更点が第iスタンドを通過した時間から圧下量
変更動作の終了までの時間を調整時間tli として与
え、前記(1)式により圧下量変更動作時間ti を決定
する。また、圧下動作の方向が閉状態であるときには、
前述したように、圧下量変更動作時間ti を“0”に設
定するが、これだけでは実際の圧下量変更開始タイミン
グを圧延条件変更点がロール間隙位置を通過する時間に
正確に合わせることが困難である。
【0026】圧延条件変更点の圧延スタンド到達時間
は、以下のようにして予測する。すなわち、被圧延材2
を各スタンド11〜16のワークロールWRで圧延する
ときの、ワークロールWRと被圧延材2とを図2の模式
図で表わす。図2で表わすように、被圧延材2のロール
入側速度をVi、ロール出側速度をVoとし、ワークロ
ールWRの周速をVrとしたとき、被圧延材の体積変化
はないので、ロール出側速度Voはロール周速Vrより
も速くなる。
【0027】このとき、Vi<Vr<Voの関係となる
が、ロール出側速度Voのロール周速Vrに対する増速
率即ち先進率fを用いることにより、下記(3)式によ
ってロール周速Vrからロール出側速度Voを算出する
ことができる。 Vo=(1+f)Vr …………(3) この先進率fについては、ワークロールWRと被圧延材
2との力のつりあい等から下記(4)及び(5)式によ
って解析的に演算することができる。 f=(1−cos φn) {(2Rd/h)・cos φn−1} …………(4) φn=√(h/Rd)tan[sinr/2−√(h/2Rd)/4μ・ln{(H/h・(1-tf/kf)/(1+tb/kb)}] …………(5) ここで、中立角φn は被圧延材のかみ込み開始位置から
ロール周速と該被圧延材の速度が一致する位置(中立
点)までのロールの円弧角、Hは入側板厚、hは出側板
厚、tf は入側張力、tb は出側張力、rは圧下率(=
1−h/H)、μはロールと被圧延材の接触面における
摩擦係数、Rdは圧延時にロールが偏平変形をし、その
偏平変形後の接触面を円弧と考えた場合に計算により求
まるロール径、kf は入側変形抵抗、kb は出側変形抵
抗であり、入側変形抵抗kf 、出側変形抵抗kb も圧延
条件から塑性力学的に求められる値である。
【0028】そして、上記(4)及び(5)式はBla
nd&Fordの先進率式と呼ばれているものであり、
この(4)及び(5)式を用いて先進率fを計算し、そ
の値を用いて前記(3)式からロール出側速度Voを計
算し、このロール出側速度Voに基づいて、下流側スタ
ンド間を圧延条件変更点が移動する所要時間を計算して
各スタンドの圧下量変更開始タイミングを決定する。
【0029】上記(3)〜(5)式は複雑なわりには、
精度がよく、通常の連続式冷間タンデム圧延機の場合、
スタンド間の長さが5〜6m程度であり、走間板厚変更
時の速度も、最初のスタンドの入側で20〜50m/m
in、最終スタンド出側で100〜200m/min程
度でも、数百msecほどのバラツキのずれで発煙条件
変更開始タイミングを予測できる。
【0030】ここで、圧延条件変更点のロール間隙位置
通過時に圧下動作を閉方向とする場合には、前述したよ
うに圧下量変更動作時間ti を“0”とするのが望まし
いが、圧延条件等によっては、圧下動作開始タイミング
を正確に予測することは難しい場合があり、前述した
(3)〜(5)式を使用した場合でも数百msec程度
のバラツキは許容せざるを得ない状況にある。しかし、
たとえ数百msec程度のバラツキであっても、実際の
圧延条件変更点がスタンド11〜16に到達するより前
に圧下変更アクチュエータとしての圧下装置21〜26
の動作を開始すると、上流側で大きな張力低下を引き起
こすことになり、逆に遅すぎても材料ロスが多くなった
り、不必要に張力の大きな圧延を強いられることにな
り、好ましくない。
【0031】そこで、前述した(5)式中の摩擦係数μ
を、潤滑工学的に摩擦係数μの変動要因となる被圧延材
の種類(鋼種)、圧延油の種類、ロールの種類(ロール
表面の粗度)、被圧延材のサイズによってテーブル化し
て調整可能とし、これらに基づいて摩擦係数μを選定す
ることにより、前記(4)及び(5)式を用いて先進率
fを計算し、その値を用いて前記(3)式からロール出
側速度Voを計算し、このロール出側速度Voに基づい
て下流側のスタンド間を圧延条件変更点が移動する所要
時間を計算して各スタンドの正確な走間板厚変更開始タ
イミングを決定することができる。
【0032】このため、コントローラ55で、図3に示
す圧下量変更制御処理を実行する。この圧下量変更制御
処理は、所定のメインプログラムに対して所定時間(例
えば10msec)毎のタイマ割込処理として実行さ
れ、先ず、ステップS1で、各センサの検出値を読込
み、次いで、ステップS2に移行して、前述した(6)
式に従って圧下量変更時間ΔtSiを算出し、次いで、ス
テップS3に移行して、前述した(7)式に従ってロー
ル周速変更時間ΔtViを求めてからステップS4に移行
する。
【0033】このステップS4では、前述した(2)式
に従って圧下量変更時間ΔtSiとロール周速変更時間Δ
Viとの何れか大きい値を走間板厚変更動作時間Δti
として設定すると共に、走間板厚変更動作時間ΔtSi
びロール周速変更時間ΔtViのうち値の小さい方につい
ては、圧下量変更時間Δti と圧下量変更量ΔSi (又
はロール周速比の変更量ΔVri )よりアクチュエータ
の動作速度dSi /dt(又はロール周速変更速度dV
i /dt)を修正する。
【0034】次いで、ステップS5に移行して、冷間圧
延工程を統合制御している上位計算機56からの次に通
過する圧延条件変更点後の圧延条件(板厚、板幅、機械
的特性等)を読込み、次いでステップS6に移行して、
現在の圧延条件と圧延条件変更点以後の圧延条件とを比
較して、圧下動作が開方向であるか否かを判定する。圧
下動作が開方向である場合にはステップS7に移行し
て、調整項tli として予め実験等によって求められた
調整時間を設定し、次いでステップS8に移行して、ス
テップS4で算出した走間板厚変更動作時間Δti の1
/2が調整項tl i より小さいか否かを判定する。Δt
i /2≧tli であるときにはステップS9に移行し
て、走間板厚変更動作時間Δti と調整項tli とに基
づいて前述した(1)式の演算を行って、圧下量変更動
作時間ti を算出し、ステップS11に移行する。ステ
ップS8でΔti /2<tli であるときにはステップ
S10に移行して、走間板厚変更動作時間Δti の1/
2を圧下量変更動作時間ti として設定してからステッ
プS11に移行する。
【0035】このステップS11では、設定された変更
点検出器53で圧延条件変更点を検出した時点からブラ
イドルロール51に回転速度センサ52の検出値、各ス
タンド11〜16でのロール出側速度Voに基づいて圧
延条件変更点をトラッキングし、各スタンド1iでの圧
延条件変更点の通過時刻を求め、この通過時刻から圧下
量変更動作時間ti だけ先行して実施する圧下量変更動
作開始タイミングを求める。
【0036】次いで、ステップS12に移行して、圧下
量変更動作開始タイミングであるか否かを判定し、圧下
量変更動作開始タイミングでないときにはそのままタイ
マ割込処理を終了して所定のメインプログラムに復帰
し、圧下量変更動作開始タイミングであるときにはステ
ップS13に移行して、圧下装置2iに対して、圧下量
変更動作開始指令を出力してからタイマ割込処理を終了
して所定のメインプログラムに復帰する。
【0037】一方、ステップS6の判定結果で圧下動作
が閉方向であるときにはステップS14に移行して、圧
下量変更動作時間ti を“0”に設定し、次いでステッ
プS15に移行して、被圧延材の種類、圧延油の種類、
ロールの種類(ロール表面の粗度)、被圧延材のサイズ
によって予め設定された摩擦係数μ算出テーブルを参照
して摩擦係数μを選定してからステップS16に移行す
る。
【0038】このステップS16では、上流側の第i−
1スタンドについて前記(3)〜(5)式の演算を行っ
て、先進率fを算出してから、算出した先進率fとロー
ル周速度Vrとに基づいて前記(3)式からロール出側
速度Voを算出し、次いでステップS17に移行する。
ステップS17では、算出したロール出側速度Voに基
づいて、上流側の第i−1スタンドと第iスタンドとの
間を圧延条件変更点が移動する所要時間を算出し、これ
と変更点検出器53で圧延条件変更点を検出した時刻と
から圧延条件変更点の通過時刻を求め、この通過時刻か
ら圧下量変更動作時間ti だけ先行した圧下量変更動作
開始タイミングを求めてから前記ステップS12に移行
する。
【0039】圧下動作が開方向であり、且つステップS
4で算出した走間板厚変更動作時間Δti の1/2の値
が設定された調整時間tli 以上であるときの上流側張
力、圧下動作の推移を示す模式図を図4に表わす。この
とき、圧下量変更動作時間t i は走間板厚変更動作時間
Δti から調整時間tli を減算して算出し、圧下動作
開始タイミングを圧延条件変更点のロール間隙通過時刻
から圧下量変更動作時間ti だけ先行した時刻に設定し
ている。
【0040】先行する被圧延材についての圧下量制御を
行っている状態では、上流側の第i−1スタンドと第i
スタンドとの間における張力は図4(a)に示すように
略一定値に制御されていると共に、第iスタンドの圧下
量も図4(b)に示すように一定値に制御されている。
この状態から時刻T1 で、圧下量変更動作開始タイミン
グとなると、コントローラ55から圧下装置2iに対し
て圧下動作を開方向とする指令が出力されることによ
り、圧下装置2iで図4(b)に示すようにロール間隙
を大きくする方向に圧下量変更動作が開始される。この
圧下装置2iによる圧下量変更動作によって先行する被
圧延材に対する第i−1スタンドと第iスタンドとの間
の張力も図4(a)に示すように圧下量の開方向への動
作量に応じて増加する。
【0041】そして、時刻T1 から圧下量変更動作時間
i が経過した時刻T2 で圧延条件変更点が第iスタン
ド1iを通過しても、第iスタンド1iにおける圧下動
作の開方向制御を継続する。一方、第i−1スタンド及
び第iスタンド間における張力は第i−1スタンドと第
iスタンドとの間の被圧延材と各スタンドのロール間隙
による拘束力の関係が圧延条件変更点通過前後で瞬間的
に逆転するため、急激に低下することになるが、このと
きの張力低下量が一定値を越えないように圧延条件変更
点通過から圧下量変更動作終了までの時間を調整時間t
i として与えているので、通常状態での第i−1スタ
ンド及び第iスタンド間における張力に対する張力低下
分を少なく抑制する事が可能となる。
【0042】その後、第i−1スタンドと第iスタンド
との間における張力が図4(a)に示すように徐々に増
加し、調整項tli で与えた時間が経過した時刻T3
なると、第iスタンドの圧下量変更動作が終了すること
により、通常時の目標張力に復帰する。実際に、先行す
る被圧延材に対して板厚が厚い後行被圧延材を連接して
圧延したときの第4スタンドでの圧延状況を図5に示
す。この図5から明らかなように、時刻T11に第4スタ
ンドでの開方向の圧下動作を開始し、これによって3−
4スタンド間張力が上昇し始める。その後、時刻T
12に、圧延条件変更点が第4スタンドを通過すると、3
−4スタンド間張力が上昇し始める。その後、時刻T12
に、圧延条件変更点が第4スタンドを通過すると、3−
4スタンド間張力が急減するが、通常時の目標張力に対
する張力低下分を少なく抑制する事ができており、絞り
欠陥や重ね圧延現象、板破断の発生を確実に防止するこ
とができ、ロール損傷の防止や歩留改善、設備稼働率の
向上に貢献することが実証された。
【0043】また、圧下動作の方向が開方向であり、ス
テップS4で算出した走間板厚変更動作時間Δti の1
/2の値が設定された調整項tli 未満であるときに
は、圧下量変更動作時間ti としてΔti /2が設定さ
れることにより、張力低下を防止できると共に、設定板
厚との板厚偏差が発生している部分を削減することがで
きる。
【0044】一方、圧下動作の方向が閉方向であるとき
には、図3の処理におけるステップS6からステップS
14に移行して、圧下量変更動作時間ti を“0”に設
定する。同時に、第i−1スタンドにおける、ワークロ
ールWRと被圧延材2の接触面の摩擦係数μを被圧延材
の種類(鋼種)、圧延油の種類、ロールの種類(ロール
表面の粗度)、被圧延材のサイズをもとに、例えば、表
1に示すような摩擦係数算出テーブルを参照して最適な
摩擦係数μを選定し、選定した摩擦係数μに基づいて
(5)式の演算を行って中立角φnを算出し、算出した
中立角φnに基づいて(4)式の演算を行って先進率f
を算出し、算出した先進率fとロール周速Vrとに基づ
いて(3)式の演算を行ってロール出側速度Voを算出
し、このロール出側速度Voと、変更点検出器53の検
出信号とに基づいて、圧延条件変更点が第iスタンドを
通過する時刻を求める。
【0045】
【表1】
【0046】そして、上記で求めた圧延条件変更点のス
タンド通過時刻を圧下量変更動作開始タイミングとして
設定することにより、圧下量変更動作開始タイミングを
圧延条件変更点が第iスタンドを通過する時刻に精度良
く一致させることができ、張力低下を確実に抑制し、か
つ、被圧延材の歩留ロス及び不必要に過大な高張力状態
の継続を抑制することができる。
【0047】なお、上記実施形態においては、(5)式
中の摩擦係数μを潤滑工学的に摩擦係数を変動させる因
子となる被圧延材の種類(鋼種)、圧延油の種類、ロー
ルの種類(ロール表面の粗度)、被圧延材のサイズに応
じて選定する場合について説明したが、これに限定され
るものではなく、これら摩擦係数μを変動させる因子の
うちの1つ又は複数に応じて摩擦係数μを選定するよう
にしてもよい。加えて、摩擦係数μを変動させる因子と
して、上記に挙げたものに限るものでもない。
【0048】また、上記実施形態においては、摩擦係数
μを被圧延材の種類(鋼種)、圧延油の種類、ロールの
種類(ロール表面の粗度)、被圧延材のサイズに応じて
直接選定する場合について説明したが、これに限定され
るものではなく、摩擦係数μをロール周速Vrの関数と
して下記(8)式によって算出するようにし、この
(8)式におけるμ0 及びμ1 を被圧延材の種類(鋼
種)、圧延油の種類、ロールの種類(ロール表面の粗
度)、被圧延材のサイズに応じて選定するようにしても
よく(好適態様2)、この場合にはロール周速Vrによ
るロールバイトへの導入油量が変化して摩擦係数が変化
することを補償することができる。
【0049】 μ=μ0 +μ1 ・Func(Vr) …………(11) さらに、上記実施形態においては、連続式冷間タンデム
圧延機1が6スタンドである場合について説明したが、
これに限定されるものではなく、任意のスタンド数の連
続式冷間タンデム圧延機1に本発明を適用し得る。
【0050】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に係る発
明によれば、圧下変更時間(ΔSi /(dSi /d
t))とロール周速変更時間(Vri-1 ・ΔVri
(dVri /dt))との何れか大きい値を選択して走
間板厚変更動作時間Δti を算出し、この走間板厚変更
動作時間Δti から張力低下を考慮した調整項tli
減算することにより、圧下量変更動作開始から圧延条件
変更点がロール間隙位置を通過するまでの圧下量変更動
作時間ti を算出するようにしたので、圧延条件変更点
の通過時の圧下動作がロール間隙を小さくする閉方向の
場合は、圧下量変更動作時間ti =0と設定することに
より、圧延条件変更点の通過と圧下量変更動作の開始タ
イミングを一致させて、張力低下を防止し、一方、圧延
条件変更点の通過時の圧下動作がロール間隙を大きくす
る開方向であるときには、張力低下量が一定値を越えな
いように圧延条件変更点がスタンドを通過した時間から
圧下量変更動作の終了までの時間を調整項tli として
与え、この調整項tli から逆算して圧下量変更動作時
間ti を決定することにより、圧延条件変更点付近での
張力低下量を適切に抑制して、絞り欠陥や重ね圧延現
象、板破断の発生を防止することができ、ロール損傷の
防止や歩留改善、設備稼働率の向上に貢献する等の効果
が得られる。
【0051】また、発明の好適態様1によれば、摩擦係
数μを各種操業条件にあわせて設定することでスタンド
の出側速度Voが精度良く推定できるので、圧延条件変
更点の通過時の圧下動作が閉方向であるときに、圧延条
件変更点の各スタンド通過時刻を正確に予測することが
可能となり、圧下量変更動作開始タイミングを圧延条件
変更点の通過時刻に精度良く一致させることができるの
で、張力低下を抑制し、かつ、被圧延材の歩留ロス及び
不必要に過大な高張力状態の継続を防止できるという効
果が得られる。
【0052】さらに、発明の好適態様2によれば、摩擦
係数をロール周速Vrの関数Func(Vr)として与
えたので、ロール周速によりロールバイトへの導入油量
が変化して摩擦係数が変化することを考慮した正確な摩
擦係数μを求めることができ、好適態様1と同様の効果
を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す概略構成図である。
【図2】圧延時のワークロールと被圧延材とを表す模式
図である。
【図3】図1のコントローラで実行する圧下量変更処理
手順の一例を示すフローチャートである。
【図4】走間板厚変更を行った場合の圧下動作に対する
張力変動状況を示す模式図である。
【図5】実際に実機に適用した場合の張力変動状況を示
すタイムチャートである。
【符号の説明】
1 連続式冷間タンデム圧延機 2 被圧延材 11〜16 第1〜第6スタンド 21〜26 圧下装置 31〜36 ロール駆動装置 41〜46 回転速度センサ 51 ブライドルロール 52 回転速度センサ 53 変更点検出器 55 コントローラ 61〜66 張力センサ 71〜76 板厚センサ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧延条件の異なる複数の被圧延材を連接
    して、複数のスタンドを有する連続式冷間タンデム圧延
    機で連続的に圧延する際に、圧延条件変更点が各スタン
    ドに到達する前に当該各スタンドの圧下量の変更を開始
    する連続式冷間タンデム圧延機における走間板厚変更方
    法において、第iスタンドを圧延条件変更点が通過する
    際における第iスタンドの圧下変更量をΔSi とし、圧
    下変更時のアクチュエータの動作速度をdSi /dtと
    し、第i−1スタンドのロール速度をVri-1 とし、第
    iスタンドを圧延条件変更点が通過する際における第i
    スタンドと第i−1スタンドのロール周速比の変更量を
    ΔVri とし、ロール周速変更時のロール周速変更速度
    をdVr/dtとし、張力低下を考慮した調整項をtl
    i としたとき、圧下量変更動作開始から前記圧延条件変
    更点が第iスタンドに到達する迄の圧下量変更動作時間
    i を、 ti =Δti −tli Δti =max{ΔSi /(dSi /dt)、Vri-1
    ・ΔVri /(dVr i /dt)} で設定するようにしたことを特徴とする連続式冷間タン
    デム圧延機における走間板厚変更方法。
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JP2009505277A (ja) * 2005-08-17 2009-02-05 エックステック インコーポレイティッド システムモニタリング用データ収集システム
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