JP2002177137A - 炊飯器 - Google Patents

炊飯器

Info

Publication number
JP2002177137A
JP2002177137A JP2000385220A JP2000385220A JP2002177137A JP 2002177137 A JP2002177137 A JP 2002177137A JP 2000385220 A JP2000385220 A JP 2000385220A JP 2000385220 A JP2000385220 A JP 2000385220A JP 2002177137 A JP2002177137 A JP 2002177137A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
heating
pan
pot
heating means
rice
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000385220A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazuya Miyake
一也 三宅
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Home Technology Corp
Original Assignee
Toshiba Home Technology Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Home Technology Corp filed Critical Toshiba Home Technology Corp
Priority to JP2000385220A priority Critical patent/JP2002177137A/ja
Publication of JP2002177137A publication Critical patent/JP2002177137A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 鍋の中の被調理物を均一に加熱して、炊きム
ラの少ない炊飯を行なう。 【解決手段】 鍋11の底面と側面部を加熱コイル16で電
磁誘導加熱し、鍋11の中にある被調理物Aの水と米を間
接的に加熱する。さらに、高周波発生装置56により、鍋
11の上面開口部方向から被調理物Aを直接的に加熱す
る。こうして、加熱コイル16単独による間接的な加熱で
は、温度上昇が遅れ気味になる被調理物Aの部分を、高
周波加熱装置56による直接的な加熱で補う。これによ
り、鍋11の中の被調理物Aを均一に加熱し、炊きムラの
少ない炊飯を行なう。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、加熱手段により鍋
の中の被調理物を加熱する炊飯器に関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】一般に、この種の炊飯
器においては、鍋の中の米や水の被調理物全体が均一な
時間で温度上昇することが、均一な炊上がりを行なう上
での重要なポイントになる。しかし、従来の炊飯器は鍋
の底面と側面部(側面下部や側面)を電磁誘導加熱手段
により電磁誘導加熱するか、あるいは電熱ヒータにより
加熱するものが主で、鍋を加熱して鍋の中の被調理物を
加熱するようになっており、鍋に接した部分からの熱伝
達で被調理物の水が温度上昇し、この水の熱移動によっ
て鍋の中の被調理物全体に熱が伝わるようになってい
る。そのため、加熱源から離れた部分では、温度上昇が
遅れて炊きムラの原因となる。すなわち温度上昇が遅れ
れば、米の吸水量が少なく硬めな炊上がりになり、逆に
温度上昇の早い部分では、やわらかめな炊上がりになっ
てしまう。
【0003】こうした温度上昇が遅れ気味になる箇所
は、加熱源から最も離れており、熱回りが悪くなる鍋の
中の中心部である。この点について従来の炊飯器は、鍋
の上面開口部を直接覆う内蓋を電磁誘導加熱するか、電
熱ヒータにより加熱し、内蓋からの輻射熱で被調理物の
上部から加熱を行うものが提案されているが、空気や水
分を含んだ空気を介しての輻射加熱であるため、極めて
効果が薄く、鍋の中の中心部を加熱するには至っていな
い。
【0004】本発明は上記問題点を解決しようとするも
のであり、鍋の中の被調理物を均一に加熱して、炊きム
ラの少ない炊飯を行なうことができる炊飯器を提供する
ことを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1の炊飯
器では、鍋を電磁誘導加熱手段で電磁誘導加熱し、鍋と
の熱交換により、鍋の中にある被調理物の水と米を間接
的に加熱する。さらに、マイクロ波加熱手段により、鍋
の中の被調理物を直接的に加熱する。こうして、電磁誘
導加熱手段単独による間接的な加熱では、温度上昇が遅
れ気味になる被調理物の部分を、マイクロ波加熱手段に
よる直接的な加熱で補うことで、鍋の中の被調理物を均
一に加熱することができ、炊きムラの少ない炊飯を行な
うことができる。
【0006】本発明の請求項2の炊飯器では、鍋を電磁
誘導加熱手段で電磁誘導加熱し、鍋との熱交換により、
鍋の中にある被調理物の水と米を間接的に加熱する。さ
らに、マイクロ波加熱手段により、鍋の中の中心部だけ
をスポット的に直接加熱する。これにより、電磁誘導加
熱手段単独による間接的な加熱では、熱回りの悪い鍋の
中心部の温度上昇が遅れ気味になるが、この部分をマイ
クロ波加熱手段により集中的に加熱することで、効率よ
く鍋の中の被調理物を均一に加熱することが可能にな
る。
【0007】本発明の請求項3の炊飯器では、鍋を電磁
誘導加熱手段で電磁誘導加熱すると共に、鍋を電熱式加
熱手段で加熱し、鍋との熱交換により、鍋の中にある被
調理物の水と米を間接的に加熱する。さらに、マイクロ
波加熱手段により、鍋の中の被調理物を直接的に加熱す
る。こうして、電磁誘導加熱手段および電熱式加熱手段
による間接的な加熱では、温度上昇が遅れ気味になる被
調理物の部分を、マイクロ波加熱手段による直接的な加
熱で補うことで、鍋の中の被調理物を均一に加熱するこ
とができ、炊きムラの少ない炊飯を行なうことができ
る。
【0008】本発明の請求項4の炊飯器では、炊飯時に
おいて、鍋を電磁誘導加熱手段で電磁誘導加熱すると共
に、鍋を電熱式加熱手段で加熱し、鍋との熱交換によ
り、鍋の中にある被調理物の水と米を間接的に加熱す
る。さらに、マイクロ波加熱手段により、鍋の中の被調
理物を直接的に加熱する。こうして、電磁誘導加熱手段
および電熱式加熱手段による間接的な加熱では、温度上
昇が遅れ気味になる被調理物の部分を、マイクロ波加熱
手段による直接的な加熱で補うことで、鍋の中の被調理
物を均一に加熱することができ、炊きムラの少ない炊飯
を行なうことができる。
【0009】また、保温中の被調理物を再加熱する時に
は、電磁誘導加熱手段や電熱式加熱手段による鍋への加
熱に付加して、マイクロ波加熱手段により鍋内の被調理
物を直接加熱する。これにより、保温再加熱時には、高
周波加熱による速熱性を有効に利用して、素早くご飯を
温め直すことができる。
【0010】本発明の請求項5の炊飯器では、鍋を電磁
誘導加熱手段で電磁誘導加熱し、鍋との熱交換により、
鍋の中にある被調理物の水と米を間接的に加熱する。さ
らに、鍋の中の炊飯量が所定量の場合に、マイクロ波加
熱手段により、鍋の中の被調理物を直接的に加熱する。
こうして、電磁誘導加熱手段単独による間接的な加熱で
は、温度上昇が遅れ気味になる被調理物の部分を、マイ
クロ波加熱手段による直接的な加熱で補うことで、鍋の
中の被調理物を均一に加熱することができ、炊きムラの
少ない炊飯を行なうことができる。
【0011】また、炊きムラは鍋内の炊飯量が少ない場
合には殆ど発生しないので、炊飯量が多い場合のときに
のみ、マイクロ波加熱手段により鍋の中の被調理物を直
接的に加熱すれば、無駄な電力を消費することなく、必
要最小限の消費電力で鍋の中の被調理物を均一に加熱で
きる。
【0012】
【発明の実施形態】以下、本発明における炊飯器の一実
施例について、図1から図3を参照しながら説明する。
図1において、1は炊飯器本体で、この炊飯器本体1
は、ほぼ筒状の外枠2と、この外枠2の下面開口を覆っ
て設けられた底板3とにより外殻が形成されている。ま
た、炊飯器本体1の上側には、その後部に位置するヒン
ジ軸4により蓋体5が回動開閉自在に支持されている。
また、外枠2の上部内周部から一体に垂下させて形成さ
れたほぼ筒状の内枠上部6と、この内枠上部6の下面開
口を覆って設けられた内枠7とにより、炊飯器本体1内
に有底筒状の鍋収容部8が形成されている。なお、鍋収
容部8の側部をなす内枠上部6は、外枠2と一体化した
PP(ポリプロピレン)などの合成樹脂からなり、その
内枠上部6の外周囲には加熱コイルやコードヒータなど
の加熱手段は設けられていない。また、鍋収容部8の底
部をなす内枠7は、PET(ポリエチレンテレフタレー
ト)などの合成樹脂で形成されている。
【0013】前記鍋収容部8内には、米や水などの被調
理物Aを収容する有底筒状の鍋11が着脱自在に収容され
る。この鍋11は、熱伝導性のよいアルミニウムを主材料
とした鍋本体12と、この鍋本体12の外面の側面下部から
底面部にかけて接合されたフェライト系ステンレスなど
の磁性金属板からなる発熱体13とにより構成されてい
る。鍋11の側面中央から上部に発熱体13を設けないの
は、鍋11の軽量化を図るためである。また、鍋11の上端
周囲には、その外周側に延出する円環状のフランジ部14
が形成されている。
【0014】前記内枠7は、鍋11の発熱体13に対向して
位置しているが、この内枠7の外面の発熱体13に対向す
る側面下部および底面部には、鍋11の特に底部を電磁誘
導加熱する電磁誘導加熱手段としての加熱コイル16が設
けられている。そして、この加熱コイル16に高周波電流
を供給すると、加熱コイル16から発生する交番磁界によ
って鍋11の発熱体13が発熱し、鍋11ひいては鍋11内の水
や米などの被調理物が加熱されるようになっている。さ
らに、前記加熱コイル16を下側から覆ってフェライトコ
ア17が設けられている。
【0015】また、内枠7の底部中央には、前記鍋11の
底部外面に弾発的に当接して鍋11の底部の温度を検知す
る鍋温度検知手段としてのサーミスタ式の鍋温度センサ
21がセンサホルダ22により支持されて設けられていると
ともに、この鍋温度センサ21の近傍に位置して温度ヒュ
ーズ23が設けられている。
【0016】また、前記炊飯器本体1の鍋収容部8の上
端には、鍋11の側面上部、特にフランジ部14を加熱する
ための電熱式加熱手段26が、鍋11のフランジ部14の下側
に位置して円環状に配置されている。この電熱式加熱手
段26は、鍋収容部8の上端に載置するようにして取り付
けられた熱放散抑止部材としてのスペーサ27と、このス
ペーサ27上に保持された電熱式ヒータであるコードヒー
タ28と、このコードヒータ28を上から覆うようにしてス
ペーサ27に取り付けられるとともに、熱伝導性に優れた
例えばアルミ板からなる固定金具と放熱部とを兼用する
金属板29とからなっている。この金属板29は、炊飯器本
体1と蓋体5との隙間30に対向して位置している。そし
て、前記金属板29の上面に鍋11のフランジ部14の下面が
載置し、これにより、鍋11が吊られた状態で鍋収容部8
内に収容されるようになっている。したがって、鍋11と
この鍋11が収容された鍋収容部8の上端との間における
隙間がほとんどない構成になる。しかも、鍋11のフラン
ジ部14は、外形が電熱式加熱手段26と同等以上の大きさ
に形成されており、これにより、電熱式加熱手段26が鍋
11のフランジ部14で上から覆われるようになっている。
ただし、図示していないが、例えば鍋収容部8の左右両
側部において電熱式加熱手段26を下方へ屈曲させること
により、フランジ部14と電熱式加熱手段26とを非接触と
してこれらフランジ部14と電熱式加熱手段26との間に部
分的に隙間が形成されるようにしてあり、この隙間にお
いて、鍋11を着脱する際の持ち手部としてフランジ部14
を使用できるようにしてある。また、前記隙間は、鍋11
の外面に水が付着した状態で炊飯したときに蒸気を排出
させる作用をも有する。
【0017】また、前記内枠上部5の後部には、鍋11の
側面部の温度を検知する赤外線温度検知手段としての赤
外線温度センサ31が設けられている。この赤外線温度セ
ンサ31は、前記電熱式加熱手段26よりも若干下方に位置
して前記鍋11の外側面上部に対向しているが、この鍋11
に対して非接触である。そして、赤外線温度センサ31
は、鍋11からの輻射熱を赤外線として受光し、これによ
り鍋11の側面の温度を検知するものである。
【0018】さらに、炊飯器本体1内で鍋収容部8の外
側の空間部においてこの鍋収容部8の後方の位置には、
電源供給用のコードリール36と、加熱コイル16による加
熱調節などの制御を行なう加熱基板37とが配設されてい
る。
【0019】前記蓋体5は、その回転軸であるヒンジ軸
4に巻装されたヒンジばね41の力により開く方向へ付勢
されている。また、蓋体5の前部に設けられたクランプ
42に、外枠2の前部上側に設けられた開閉ボタン43が係
脱自在に係合することにより、蓋体5が閉じた状態に保
持されるようになっている。そして、蓋体5は、その上
面外殻を形成する外蓋46と、蓋体5の内面である下面を
形成する蓋下面材としての放熱板47と、これら外蓋46と
放熱板47とを結合させて蓋体5の骨格を形成する蓋ベー
ス材としての外蓋カバー48とを主たる構成要素としてい
る。また、蓋体5の内面である下面には、この下面との
間に所定の隙間を形成して、前記鍋11の上部開口部を直
接覆う内蓋51が着脱自在に装着される。前記放熱板47お
よび内蓋51はともに金属製であり、例えば、ステンレス
やアルミニウムをアルマイトした材料からなっている。
また、前記内蓋51の外周部にはパッキンベース52が固定
されており、このパッキンベース52と内蓋51とにより挟
まれて蓋パッキン53が固定されている。この蓋パッキン
53は、シリコーンゴムやフッ素ゴムなどの弾性部材によ
り環状に形成され、前記鍋11のフランジ部14の上面に当
接してこの鍋11と内蓋51との間の隙間を塞ぎ、鍋11から
発生する蒸気を密閉するものである。そして、蓋パッキ
ン53における鍋11への当接部は、フランジ部14を挟んで
前記電熱式加熱手段26に対向している。
【0020】また、前記蓋体5の内部にあって、放熱板
47の上面には、蓋体5の内面ひいては鍋11の上面開口部
方向から高周波(マイクロ波)を放出して、鍋11内の被
調理物Aを直接的に加熱するマイクロ波加熱手段として
の高周波発生装置56が設けられている。この高周波発生
装置56は、鍋11内の被調理物A全体ではなく、中心部C
のみに高周波をスポット的に照射するものであるが、高
周波の発生源となる装置本体を炊飯器本体1の後方に配
置し、照射口だけを蓋体5の内部に設ける構成にしても
よい。さらに、前記放熱板47には、蓋体5、特に内蓋51
の温度を検知する蓋温度検知手段としてのサーミスタ式
の蓋温度センサ57が設けられている。
【0021】また、前記蓋体26の上面後部には、鍋11内
で発生した蒸気を外部へ放出するための蒸気口61が着脱
可能に取り付けられている。また、前記放熱板47および
内蓋51における蒸気口61の下方の位置には、蒸気の通過
用の開口孔62,63がそれぞれ開口形成されている。な
お、蒸気口61の下端部には蒸気口パッキン64が設けられ
ている。
【0022】さらに、前記外蓋46の前部には操作パネル
71が設けられている。そして、この操作パネル71の下方
に位置して蓋体5内に形成された基板収納室72に表示基
板73が配設されており、この表示基板73に表示用のLC
D74やスイッチ75などが装着されている。なお、76はス
イッチ75の操作用の操作ボタンである。
【0023】つぎに、本炊飯器の制御系統について図2
により説明する。同図において、81はマイクロコンピュ
ータなどからなる制御手段で、これは前記鍋温度センサ
21、赤外線温度センサ31および蓋温度センサ57からの各
温度情報に基づいて、炊飯時および保温時に加熱コイル
16,電熱式加熱手段26および高周波発生装置56を各々制
御するものである。特に本実施例の制御手段81は、鍋温
度センサ21の検知温度に基づいて主に加熱コイル16が制
御されて鍋11の底部の温度管理が行われ、赤外線温度セ
ンサ31の検知温度に基づいて主に電熱式加熱手段26が制
御されて鍋11の側面部の温度管理が行われるようになっ
ている。制御手段81は、自身の記憶手段(図示せず)に
記憶されたプログラムの制御シーケンス上の機能とし
て、炊飯時に前記鍋11内の被調理物Aを炊飯加熱する炊
飯制御手段82と、保温時に鍋11内のご飯を所定の保温温
度に保温加熱する保温制御手段83とをそれぞれ備えてい
る。
【0024】前記炊飯制御手段82による炊飯時には、加
熱コイル16と、電熱式加熱手段26と、高周波発生装置56
とにより、鍋11内の被調理物Aを加熱するように構成す
る。但し、鍋11を加熱する手段としては、シーズヒータ
などの電熱式加熱手段だけでもよいし、加熱コイル11だ
けでもよい。炊飯制御手段82には、例えば炊飯初期のひ
たし炊き行程中における鍋11の温度変化や、被調理物を
含む鍋11の重量を検知する重量センサにより、鍋11内の
被調理物Aの重量すなわち炊飯量を判定する炊飯量判定
手段84を備えており、炊飯量が一定値以上の多量である
と炊飯量判定手段84が判断した場合にのみ、例えば沸騰
加熱時において加熱コイル16や電熱式加熱手段26による
鍋11への加熱に付加させて、高周波発生装置56による鍋
11の中心部Cへのスポット加熱を行なうように構成して
いる。
【0025】前記炊飯制御手段82による炊飯が終了し、
鍋11内の被調理物Aがご飯として炊き上がった後は、保
温制御手段83による保温に自動的に移行し、加熱コイル
11や電熱式加熱手段26による鍋11への断続的な加熱によ
って、ご飯が所定の保温温度(約73℃)に保温される。
この保温制御手段83は、前記操作ボタン76からの操作指
示により、鍋11内のご飯を一時的に炊きたてに近い温度
に再加熱する再加熱制御手段85を備えており、保温中に
再加熱制御手段85による再加熱を行なう場合には、高周
波発生装置56により鍋11内のご飯を直接加熱し、ご飯を
通常の保温温度よりも高い所定温度(約90℃)に再加熱
するように構成している。
【0026】そして、鍋11内に被調理物Aである米およ
び水を入れて、炊飯制御手段82による炊飯を開始する
と、鍋温度センサ21による鍋11の底部の温度検知および
赤外線温度センサ31による鍋11の側面部の温度検知に基
づいて、加熱コイル16および電熱式加熱手段26により鍋
11の底面部および側面部を加熱し、まず水温を45〜60℃
に15〜20分間保持するひたし炊きが行なわれる。このひ
たし炊き行程時において、炊飯量判定手段84は鍋温度セ
ンサ21の検知温度がどの程度変化したかによって、鍋11
内の炊飯量を判定する。ここで炊飯量がふつうまたは少
ない場合には、その後で引き続き加熱コイル16および電
熱式加熱手段26により鍋11を強加熱し、炊飯量が多い場
合には、加熱コイル16および電熱式加熱手段26による鍋
11への強加熱と併用して、高周波発生装置56により鍋11
内の被調理物Aを直接加熱して、被調理物Aへの沸騰加
熱を行なう。この沸騰加熱時に鍋11の底部、鍋11の側面
部の温度が90℃以上になり、蓋体5の温度が90℃以上で
安定したら、鍋11内が沸騰状態になったものとして、加
熱コイル16および電熱式加熱手段26による加熱量を低減
した沸騰継続加熱に移行する。なお、蓋体5の温度が90
℃以上で安定したことは、温度上昇率により検知され
る。また、この沸騰検知において、3つのセンサ21,3
1,57により鍋11の底部、鍋11の側面部および蓋体5の
全てが90℃以上になったことを確認でき、完全に鍋11内
が沸騰したことを精度よく検知できる。
【0027】そして、鍋11の底部または鍋11の側面部が
所定の温度上昇を生じたら、炊き上げ検知として、むら
しに移行する。むらし中は、ご飯が焦げない程度に高温
(98〜100℃)が保持されるように、鍋11の底部または
鍋11の側面部の温度を管理する。むらしは所定時間(15
〜20分)続けられ、むらしが終了したら保温制御手段83
による保温に移行する。
【0028】保温時には、前記保温では、加熱コイル16
により鍋11の底部および側面下部を加熱すると共に、電
熱式加熱手段26により鍋11の側面部を加熱する。この鍋
11の側面部の温度管理は、ご飯が乾燥せず、かつ露が大
量に付着しないようなものとする。鍋11内のご飯は約73
℃に温度を保持する。また、操作ボタン76を操作して保
温再加熱を指示すると、加熱コイル16や電熱式加熱手段
26による鍋11への加熱に付加して、高周波発生装置56に
より鍋11内のご飯を直接加熱する。これにより、保温再
加熱時には、高周波加熱による速熱性を有効にして、素
早くご飯を温め直すことができる。
【0029】前記電熱式加熱手段26による加熱について
補足説明すると、炊飯後にご飯の温度が約100℃から約7
3℃の保温温度に低下するまでと、約73℃の保温安定時
とにコードヒータ28を発熱させて、蓋体5と炊飯器本体
1との隙間30の空間に金属板29から熱放射して、この隙
間30からの外気の侵入による冷えを抑制するとともに、
鍋11のフランジ部14を加熱する。また、保温時にご飯を
再加熱する期間にも鍋11のフランジ部14を加熱し、ご飯
の加熱により発生する水分が鍋11の内面上部に結露する
ことを防止する。
【0030】上記実施例では、鍋11の底面と側面下部を
加熱コイル16単独で電磁誘導加熱したり、あるいは鍋11
の底面と側面下部を加熱コイル16で電磁誘導加熱し、鍋
11の側面および側面上部をコードヒータやシーズヒータ
などの電熱式加熱手段26で加熱することで、従来と同じ
ように鍋11との熱交換によって、その内部にある被調理
物Aの水と米を加熱する。さらに、鍋11の上面開口部か
らは、蓋体5に備えた高周波発生装置56の高周波放出口
から、鍋11の中の中心部Cをスポット的に照射し、中心
部C付近にある水を直接加熱する。これにより、加熱コ
イル16や電熱式加熱手段26のような鍋11を介しての被調
理物Aへの間接的な加熱において、特に温度上昇に遅れ
を生じる部分の温度上昇を高周波発生装置56により促進
させることができる。したがって、鍋11の中の被調理物
Aを均一に加熱することができ、炊きムラの少ない炊飯
を行なうことができる。特に、高周波加熱は短時間で水
を直接的に加熱できる特徴を有し、従来のような蓋体5
からの輻射加熱に比べて、極めて効率よく確実に鍋11の
中心部Cおよび中心部Cの上部を加熱することができ
る。
【0031】なお、この炊きムラは鍋11内の炊飯量が少
ない場合には殆ど発生しないので、炊飯量が多い場合の
ときにのみ、高周波発生装置56による加熱を行なうよう
にすれば、無駄な電力を消費することなく、必要最小限
の消費電力で鍋11の中の被調理物Aを均一に加熱するこ
とができる。
【0032】また本実施例では、保温中の鍋11内のご飯
を食するときに、一時的に炊きたての温度にご飯を加熱
する再加熱機能を備えているが、この場合も再加熱時に
高周波加熱による速熱性を有効に利用して、素早く温め
直しを行なうことができる。
【0033】従来の高周波加熱は水を直接加熱できるも
のの加熱ムラが大きく、また装置が大型化する問題があ
り、高周波加熱だけでの炊飯器の実現は困難な状況にあ
ったが、従来からの電磁誘導加熱や電熱ヒータによる加
熱に付加させることで、高周波加熱だけで加熱を行なう
場合と比較して低出力化を実現でき、高周波加熱装置56
を小型にすることができる。また、ここでの高周波加熱
は、従来の加熱コイル16や電熱式加熱手段26による加熱
の不足部分を補うために活用するものなので、加熱ムラ
がより少なくなるように高周波加熱による欠点を補い、
速熱性の特徴だけを有効に利用することが可能になる。
【0034】以上のように本実施例では、鍋11の底面と
側面部を電磁誘導加熱することで、鍋11の中の被調理物
Aを間接的に加熱する電磁誘導加熱手段としての加熱コ
イル16と、鍋11の上面開口部方向から高周波加熱にて被
調理物Aを直接的に加熱するマイクロ波加熱手段として
の高周波発生装置56とを備え、加熱コイル16と高周波発
生装置56にて被調理物Aを加熱し炊飯を行なうように構
成している。
【0035】この場合、鍋11の底面と側面部(側面下部
や側面)を加熱コイル16で電磁誘導加熱し、鍋11との熱
交換により、鍋11の中にある被調理物Aの水と米を間接
的に加熱する。さらに、高周波発生装置56により、鍋11
の上面開口部方向から被調理物Aを直接的に加熱する。
こうして、加熱コイル16単独による間接的な加熱では、
温度上昇が遅れ気味になる被調理物Aの部分を、高周波
加熱装置56による直接的な加熱で補うことで、鍋11の中
の被調理物Aを均一に加熱することができ、炊きムラの
少ない炊飯を行なうことができる。
【0036】また特に本実施例における高周波加熱装置
56は、鍋11の中の中心部Cだけをスポット的に加熱する
ように構成している。これにより、加熱コイル16単独に
よる間接的な加熱では、熱回りの悪い鍋11の中心部Cの
温度上昇が遅れ気味になるが、この部分を高周波加熱装
置56により集中的に加熱することで、効率よく鍋11の中
の被調理物Aを均一に加熱することが可能になる。
【0037】また特に本実施例では、鍋11の中の炊飯量
が多い場合に、加熱コイル16と併用して高周波発生装置
56にて被調理物Aを加熱し炊飯を行なうように構成して
いる。炊きムラは鍋11内の炊飯量が少ない場合には殆ど
発生しないので、炊飯量が多い場合のときにのみ、高周
波発生装置56により鍋11の中の被調理物Aを直接的に加
熱すれば、無駄な電力を消費することなく、必要最小限
の消費電力で鍋11の中の被調理物Aを均一に加熱でき
る。
【0038】また本実施例では、鍋11の底面と側面下部
を電磁誘導加熱する電磁誘導加熱手段としての加熱コイ
ル16と、鍋11の側面を電熱ヒータで加熱する電熱式加熱
手段26と、鍋11の上面開口部方向から高周波加熱するマ
イクロ波加熱手段としての高周波発生装置56とを備え、
鍋11の中の被調理物Aを間接的に加熱する加熱コイル16
および電熱式加熱手段26と、鍋11の中の被調理物Aを直
接的に加熱する高周波発生装置56とにより、炊飯を行な
うように構成している。
【0039】この場合も、鍋11の底面と側面下部を加熱
コイル16で電磁誘導加熱すると共に、鍋11の側面を電熱
式加熱手段26で加熱し、鍋11との熱交換により、鍋11の
中にある被調理物Aの水と米を間接的に加熱する。さら
に、高周波発生装置56により、鍋11の上面開口部方向か
ら被調理物Aを直接的に加熱する。こうして、加熱コイ
ル16や電熱式加熱手段26による間接的な加熱では、温度
上昇が遅れ気味になる被調理物Aの部分を、高周波加熱
装置56による直接的な加熱で補うことで、鍋11の中の被
調理物Aを均一に加熱することができ、炊きムラの少な
い炊飯を行なうことができる。
【0040】また特に本実施例では、加熱コイル16また
は加熱コイル16と電熱式加熱手段26と、高周波加熱装置
56との併用により炊飯を行ない、加熱コイル16または加
熱コイル16と電熱式加熱手段26とにより鍋11の中のご飯
を保温し、保温中のご飯を再加熱する時に高周波加熱装
置56による加熱を付加させるように構成している。
【0041】このようにすると、炊飯時においては、温
度上昇が遅れ気味になる被調理物Aの部分を、高周波加
熱装置56による直接的な加熱で補うことで、鍋11の中の
被調理物Aを均一に加熱することができ、炊きムラの少
ない炊飯を行なうことができる。また、保温中のご飯を
再加熱する時には、加熱コイル16や電熱式加熱手段26に
よる鍋11への加熱に付加して、高周波発生装置56により
鍋11内のご飯を直接加熱する。これにより、保温再加熱
時には、高周波加熱による速熱性を有効に利用して、素
早くご飯を温め直すことができる。
【0042】なお、本発明は上記実施例に限定されるも
のではなく、種々の変形実施が可能である。
【0043】
【発明の効果】本発明の請求項1の炊飯器によれば、鍋
の中の被調理物を均一に加熱して、炊きムラの少ない炊
飯を行なうことが可能になる。
【0044】本発明の請求項2の炊飯器によれば、特に
熱回りの悪い鍋の中心部を集中的に加熱することで、効
率よく鍋の中の被調理物を均一に加熱することができ
る。
【0045】本発明の請求項3の炊飯器によれば、鍋の
中の被調理物を均一に加熱して、炊きムラの少ない炊飯
を行なうことが可能になる。
【0046】本発明の請求項4の炊飯器によれば、鍋の
中の被調理物を均一に加熱して、炊きムラの少ない炊飯
を行なうことが可能になる。また、保温再加熱時には、
高周波加熱による速熱性を有効に利用して、素早く被調
理物を温め直すことができる。
【0047】本発明の請求項5の炊飯器によれば、無駄
な電力を消費することなく、必要最小限の消費電力で鍋
の中の被調理物を均一に加熱できる。また、無駄な電力
を消費することなく、必要最小限の消費電力で鍋の中の
被調理物を均一に加熱できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す炊飯器の断面図であ
る。
【図2】同上制御系統の機能構成をあらわしたブロック
図である。
【符号の説明】
11 鍋 16 加熱コイル(電磁誘導加熱手段) 26 電熱式加熱手段 56 高周波発生装置(マイクロ波加熱手段) A 被調理物

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鍋を電磁誘導加熱することで、前記鍋の
    中の被調理物を間接的に加熱する電磁誘導加熱手段と、
    前記鍋を高周波加熱にて前記被調理物を直接的に加熱す
    るマイクロ波加熱手段とを備え、前記電磁誘導加熱手段
    とマイクロ波加熱手段にて前記被調理物を加熱し炊飯を
    行なうように構成したことを特徴とする炊飯器。
  2. 【請求項2】 鍋を電磁誘導加熱することで、前記鍋の
    中の被調理物を間接的に加熱する電磁誘導加熱手段と、
    前記鍋を高周波加熱にて前記被調理物を直接的に加熱す
    るマイクロ波加熱手段とを備え、前記マイクロ波加熱手
    段による高周波加熱は、前記鍋の中の中心部だけをスポ
    ット的に加熱する構成にし、前記電磁誘導加熱手段とマ
    イクロ波加熱手段にて前記被調理物を加熱し炊飯を行な
    うように構成したことを特徴とする炊飯器。
  3. 【請求項3】 鍋を電磁誘導加熱する電磁誘導加熱手段
    と、前記鍋を電熱ヒータで加熱する電熱式加熱手段と、
    前記鍋を高周波加熱するマイクロ波加熱手段とを備え、
    前記鍋の中の被調理物を間接的に加熱する前記電磁誘導
    加熱手段および前記電熱式加熱手段と、前記鍋の中の被
    調理物を直接的に加熱する前記マイクロ波加熱手段とに
    より、炊飯を行なうように構成したことを特徴とする炊
    飯器。
  4. 【請求項4】 鍋を電磁誘導加熱する電磁誘導加熱手段
    と、前記鍋を電熱ヒータで加熱する電熱式加熱手段と、
    前記鍋を高周波加熱するマイクロ波加熱手段とを備え、
    前記電磁誘導加熱手段または前記電磁誘導加熱手段と前
    記電熱式加熱手段と、前記マイクロ波加熱手段との併用
    により炊飯を行ない、前記電磁誘導加熱手段または前記
    電磁誘導加熱手段と前記電熱式加熱手段とにより前記鍋
    の中の被調理物を保温し、保温中の被調理物を再加熱す
    る時に前記マイクロ波加熱手段による加熱を付加させる
    ように構成したことを特徴とする炊飯器。
  5. 【請求項5】 鍋を電磁誘導加熱することで、前記鍋の
    中の被調理物を間接的に加熱する電磁誘導加熱手段と、
    前記鍋を高周波加熱にて前記被調理物を直接的に加熱す
    るマイクロ波加熱手段とを備え、前記鍋の中の炊飯量が
    所定量の場合に、前記電磁誘導加熱手段と併用して前記
    マイクロ波加熱手段にて前記被調理物を加熱し炊飯を行
    なうように構成したことを特徴とする炊飯器。
JP2000385220A 2000-12-19 2000-12-19 炊飯器 Pending JP2002177137A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000385220A JP2002177137A (ja) 2000-12-19 2000-12-19 炊飯器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000385220A JP2002177137A (ja) 2000-12-19 2000-12-19 炊飯器

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002177137A true JP2002177137A (ja) 2002-06-25

Family

ID=18852526

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000385220A Pending JP2002177137A (ja) 2000-12-19 2000-12-19 炊飯器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002177137A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014088968A (ja) * 2012-10-29 2014-05-15 Mitsubishi Electric Corp 高周波加熱装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014088968A (ja) * 2012-10-29 2014-05-15 Mitsubishi Electric Corp 高周波加熱装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3091789B2 (ja) 電気炊飯器
JP2004329529A (ja) 炊飯器
JP2002177137A (ja) 炊飯器
JP4703589B2 (ja) 加熱調理器
JP3082689B2 (ja) 電気炊飯器
JPH0716145A (ja) 炊飯器
JP2002345640A (ja) 調理器
JPH0824120A (ja) 調理器
JP2003325323A (ja) 調理容器および調理器
JP2004065766A (ja) 調理容器および調理器
JP3337623B2 (ja) 炊飯器
JPH10201617A (ja) 電磁誘導加熱式炊飯保温釜
JP3646308B2 (ja) 炊飯器
JP2005233493A (ja) 高周波加熱調理装置
JP3090168B2 (ja) 炊飯器
JP2004049410A (ja) 炊飯器
JP2582949Y2 (ja) 誘導加熱式炊飯器
JP3103566B2 (ja) 電気炊飯器
JP2001245782A (ja) 保温釜
JP2002291617A (ja) 電気炊飯器
JP2804924B2 (ja) 誘導加熱式炊飯器
JP2001299580A (ja) 炊飯器
JP2582950Y2 (ja) 誘導加熱式炊飯器
JPH1156599A (ja) ジャー炊飯器
JPH08173316A (ja) 炊飯器