JP2002175649A - パーシャルrom型光記録媒体及びその記録方法並びに記録再生装置 - Google Patents

パーシャルrom型光記録媒体及びその記録方法並びに記録再生装置

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JP2002175649A
JP2002175649A JP2001297326A JP2001297326A JP2002175649A JP 2002175649 A JP2002175649 A JP 2002175649A JP 2001297326 A JP2001297326 A JP 2001297326A JP 2001297326 A JP2001297326 A JP 2001297326A JP 2002175649 A JP2002175649 A JP 2002175649A
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JP2001297326A
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Hiroshi Ido
寛 井戸
Masashi Yoshihiro
昌史 吉弘
Katsusuke Shimazaki
勝輔 島崎
Yuji Yamazaki
祐司 山崎
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Maxell Holdings Ltd
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Hitachi Maxell Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 再生専用領域の情報と記録領域の情報を同一
の再生系で再生できるようにパーシャルROM型光記録
媒体に情報を記録する方法を提供する。 【解決手段】 ピットとして形成される基準信号発生マ
ーク21に基づいて記録試行マーク24を種々の記録条
件で記録する。記録された記録試行マーク24をそれぞ
れ再生し、基準信号発生マーク21から得られる再生信
号の変調度に近い変調度が得られた記録試行マーク24
を特定し、その記録試行マーク24を記録したときの記
録条件を特定する。こうして特定された記録条件に基づ
いて実際に記録領域に情報を記録する。再生専用領域の
マークからの再生信号変調度と記録領域に記録した記録
マークからの再生信号変調度がほぼ等しくなるので、再
生専用領域の情報と記録領域の情報を同一の再生系で再
生可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、情報の再生のみが
可能な再生専用領域と情報の記録が可能な記録領域とを
有するパーシャルROM型光記録媒体及びその記録方法
並びに記録再生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】マルチメディア時代の到来により、音声
や動画像、グラフィックなどの情報データを取り扱うこ
とが可能な媒体として光ディスクが使用されている。光
ディスクには、例えば、CD−ROMのように情報の再
生だけが可能な再生専用の光ディスク(以下、ROM型
光ディスクという)、CD−Rのように一回だけ情報の
書き込みが可能な追記型光ディスク及びCD−RWのよ
うに情報を何度も書き換えることが可能な書換型光ディ
スク(以下、RAM型光ディスクという)があり、これ
ら3種類の光ディスクに対応するディスクドライブが商
品化されている。かかるディスクドライブは、追記型光
ディスクやRAM型光ディスクヘの記録再生が可能であ
るとともに、ROM型光ディスクを再生することが可能
である。
【0003】ROM型光ディスクは、通常、再生情報に
対応したピットが予め形成された基板面上に反射膜など
が形成されて構成されており、ピットの有無による反射
率の違いに基づいて情報が再生される。一方、追記型光
ディスクやRAM型光ディスクは、情報を記録するため
の記録層を備えており、記録層に形成された記録マーク
の有無による反射率の違いに基づいて情報が再生され
る。追記型光ディスクでは記録層の材料として一般に有
機色素材料が用いられており、RAM型光ディスクでは
一般に相変化材料が用いられている。
【0004】ROM型、追記型、RAM型のそれぞれの
光ディスクは、記録層の材料や記録機構が相違するた
め、得られる再生信号特性は大きく異なっている。再生
信号の変調度はマークの長さによっても異なるが、RO
M型、追記型、RAM型のそれぞれの光ディスクに同じ
大きさのマークを記録した場合であっても、そのマーク
から得られる再生信号の変調度は各々異なる。特に、色
素系の追記型光ディスクではレーザー光の波長依存性が
大きいため、周囲環境の温度変化により生じるレーザー
光の波長の変化によってROM型光ディスクの再生信号
と変調度などの特性が大きく異なる場合があった。この
ため、色素系の追記型の光ディスクでは、情報を追記す
る際に所定の領域にテストライトリードを行っている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、光ディスク
として、再生専用領域(以下、ROM領域という)と、
追記または書換可能な記録領域とを一つの記録媒体中の
異なる領域に同時に設けたパーシャルROM型光記録媒
体が提案されている。かかるパーシャルROM型光記録
媒体においては、再生専用領域にROM型光ディスクと
同様に再生情報に基づくピット等が予め形成されてお
り、再生専用領域には情報の書き込みができない。一
方、記録領域には、追記型光ディスクやRAM型光ディ
スクの記録層と同様の材料が形成されており、情報の書
き込みが可能となっている。
【0006】しかしながら、ROM領域と記録可能な記
録領域とを有するパーシャルROM型光記録媒体におい
ては、同一ディスク上でありながらROM領域と記録領
域とが存在するために、ROM領域の情報を再生したと
きに得られる変調度と記録領域の情報を再生したときに
得られる変調度とが異なってしまい同一の再生機構で再
生することが困難となる。このため、ROM領域からの
再生信号と記録領域からの再生信号をそれぞれ別々の電
気系回路で信号処理しなければならないという不都合が
あった。
【0007】本発明は、かかる不都合を解消するために
なされたものであり、同一の再生系で確実に情報を再生
することができるパーシャルROM型光記録媒体を提供
することにある。
【0008】また、本発明は、パーシャルROM型光記
録媒体のROM領域と同等の信号特性が得られるように
記録領域に情報を記録する方法及び記録再生装置を提供
することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の態様に従
えば、再生専用領域と記録可能な記録領域とを有するパ
ーシャルROM型光記録媒体において、前記再生専用領
域に形成されている第1マークから得られる再生信号の
変調度と、前記記録領域に形成され、第1マークに対応
するマーク長を有する第2マークから得られる再生信号
の変調度が、ともに0.2〜0.7の範囲内にあること
を特徴とするパーシャルROM型光記録媒体が提供され
る。
【0010】本発明のパーシャルROM型光記録媒体
は、再生専用領域に存在する第1マークからの再生信号
の変調度と、記録領域に存在し、第1マークと同じマー
ク長を有する第2マークからの再生信号の変調度が0.
2〜0.7の範囲内にある。すなわち、再生専用領域に
ピットとして記録されている第1マークから得られる再
生信号の変調度と、記録領域に例えばレーザー光を照射
することによって形成した第1マークと同じマーク長の
記録マークから得られる再生信号の変調度がともに0.
2〜0.7の範囲内にあるため、再生専用領域に記録さ
れている情報と記録領域に記録した情報を、それぞれ個
別の再生処理系で処理する必要は無く、同一の再生処理
系で再生することができる。
【0011】本明細書において、用語「変調度」とは、
ピットが存在する領域にレーザ光を照射したときにその
領域から得られる反射光量Iと、ピットが存在しない
領域にレーザ光を照射したときにその領域から得られる
反射光量Iの比(I/I )をいう。
【0012】第1マーク及び第2マークは、最短マーク
や最長マークなど種々のマーク長のマークから選択する
ことができ、特に、基準クロック(チャネルクロック)
をTとして、4Tの基準クロック記録された記録マーク
(以下、4Tマークという)であることが好ましい。4
Tマークは、通常、記録再生時に媒体に形成される光ス
ポットとほぼ同じ大きさであり、かかるマーク長のマー
クの変調度が0.2〜0.7であれば、再生専用領域の
マークも記録領域のマークも同一の再生系で確実に検出
して再生することができる。また、再生専用領域と記録
領域の同一マーク長のマークからの変調度は0.4〜
0.6であることがより一層好ましい。かかる範囲内に
することにより、情報再生時のエラーを10−4以下に
低減することが可能となる。
【0013】更に、再生専用領域の第1マークから得ら
れる再生信号の変調度と、記録領域の第2マークから得
られる再生信号の変調度はほぼ等しいことが好ましく、
第1マークから得られる再生信号の変調度をM1とし、
第2マークから得られる再生信号の変調度をM2とした
ときに、0.8<(M1/M2)<1.1を満足するこ
とが好ましい。第1マーク及び第2マークから得られる
再生信号の変調度をかかる範囲内にすることにより、同
一の再生系で確実に再生することができる。
【0014】本発明の第2の態様に従えば、再生専用領
域と記録可能な記録領域とを有するパーシャルROM型
光記録媒体において、前記記録領域の記録マークの再生
信号の変調度と比較するための基準信号発生マークを備
えることを特徴とするパーシャルROM型光記録媒体が
提供される。
【0015】かかるパーシャルROM型光記録媒体は、
記録領域の記録マークの再生信号の変調度と比較するた
めの基準信号発生マークを備えるため、後述する本発明
の記録方法を用いて情報が記録される光記録媒体として
最適である。基準信号発生マークは、記録領域及び再生
専用領域のいずれの領域にもピットとして予め形成され
得るが、再生専用領域に形成されていることが好まし
い。
【0016】本発明の第3の態様に従えば、再生専用領
域と記録可能な記録領域とを有するパーシャルROM型
光記録媒体の記録領域に情報を記録するパーシャルRO
M型光記録媒体の記録方法において、前記パーシャルR
OM型光記録媒体に予め記録されているプレピットを再
生して該プレピットの再生信号の変調度Aを求め、前記
記録領域に記録する記録マークからの再生信号の変調度
が、前記変調度Aとほぼ同等になるように記録領域に記
録マークを形成する際の記録条件を制御することを特徴
とするパーシャルROM型光記録媒体の記録方法が提供
される。
【0017】本発明の記録方法では、まず、パーシャル
ROM型光記録媒体に予め記録されているプレピットを
再生して再生信号の変調度を求める。かかるプレピット
は、再生専用領域に記録情報として形成された種々のピ
ット長のプレピットの中から任意のプレピットを選択し
て用いることができるが、記録領域の記録マークの再生
信号の変調度と比較するために、記録情報とは別に形成
された基準信号発生マークであることが好ましい。かか
る基準信号発生マークを再生して、得られた再生信号の
変調度を基準の変調度とすることができる。そして、か
かる変調度とほぼ等しい変調度が得られるように記録領
域に記録マークを形成する際の記録条件を制御する。こ
のように、記録領域に記録した記録マークから得られる
再生信号の変調度が、基準信号発生マークから得られる
再生信号の変調度とほぼ等しくなるように記録条件を制
御する方法としては、例えば、以下に示す方法を用いる
ことができる。
【0018】パーシャルROM型光記録媒体の記録試行
領域に、上述した基準信号発生マーク基づいて、種々の
記録条件で記録試行マークをテスト記録する。そして、
テスト記録した記録試行マークをそれぞれ再生して再生
信号の変調度を求める。次いで、種々の記録試行マーク
の再生信号の変調度と、基準信号発生マークから得られ
た変調度とを比較する。比較の結果、種々の記録試行マ
ークの中から、基準信号発生マークから得られた変調度
とほぼ等しい変調度が得られた記録試行マークを特定
し、その記録試行マークをテスト記録したときの記録条
件、例えばレーザー光のパワーやパルス幅などを、例え
ば媒体の所定の領域或いは記録再生装置のメモリーに記
録する。そして、記録領域に情報を記録する際には、か
かる記録条件に基づいて情報を記録する。こうして記録
領域に記録した記録マークは、その記録マークと同じ長
さで再生専用領域に記録されているマークとほぼ同じ変
調度で再生することができるため、記録領域の情報と再
生専用領域の情報を同一の再生系で再生することが可能
となる。
【0019】かかる記録方法により記録領域に形成され
た記録マークから得られる変調度は、その記録マークと
同一のマーク長で再生専用領域に形成されているマーク
から得られる変調度とほぼ一致している。記録領域に形
成された記録マークから得られる変調度をAとし、その
記録マークと同一のマーク長で再生専用領域に形成され
ているマークから得られる変調度をBとすれば、0.8
<(A/B)<1.1を満足するように、記録領域に記
録マークを形成することが好ましい。
【0020】本発明の第4の態様に従えば、再生専用領
域と記録可能な記録領域とを有するパーシャルROM型
光記録媒体の記録再生装置において、前記パーシャルR
OM型光記録媒体にレーザー光を照射するためのレーザ
ー光源と;前記再生専用領域の記録マークからの再生信
号の変調度を求めるための第1変調度測定装置と;前記
記録領域の記録マークからの再生信号の変調度を求める
ための第2変調度測定装置と;第2変調度測定装置で求
めた再生信号の変調度の中から第1変調度測定装置で求
めた再生信号の変調度とほぼ等しい変調度を有する記録
マークを特定し、特定した記録マークを形成したときの
記録条件を特定するための演算装置と、上記記録条件に
基づいて記録領域に情報を記録するように制御するため
の制御装置とを備える記録再生装置が提供される。
【0021】本発明の記録再生装置は、パーシャルRO
M型光記録媒体の再生専用領域の変調度とほぼ同等の変
調度を有する記録マークを記録領域に形成することがで
きる。それゆえ、本発明の記録再生装置を用いて記録領
域に情報が記録されたパーシャルROM型光記録媒体を
他の再生装置を用いて再生しようとしたときに、再生専
用領域と記録領域で同じ変調度が得られるので、再生専
用領域に記録されている情報と記録領域に記録した情報
を確実に再生することができる。
【0022】本発明の記録再生装置において、第1及び
第2変調度測定装置は、後述する実施例に示すように、
ピークホールドと、信号検出装置と、割り算器とを含み
得る。ピークホールドは、パーシャルROM型光記録媒
体から最大反射光量を検出することができる。また、信
号検出装置は、再生専用領域または記録領域のマークか
らの信号出力を検出することができる。割り算器は、ピ
ークホールドから得られた最大反射光量と、信号検出装
置から得られたマークからの信号出力に基づいて変調度
を求めることができる。或いは、第1及び第2変調度測
定装置は、後述する別の実施例に示すように、ピークホ
ールドと、信号検出装置と、複数の可変抵抗器と、複数
のコンパレータとを含んで構成し得る。
【0023】本発明の記録再生装置は、パーシャルRO
M型光記録媒体が再生専用領域に形成された記録マーク
に基づいて種々の記録条件で記録マークがテスト記録さ
れるテスト記録領域(以下、記録試行領域ともいう)を
備えている場合に、テスト記録領域に記録マークがテス
ト記録されているか否かを判別するための判別装置を備
え得る。判別装置が、テスト記録領域に記録マークがテ
スト記録されていないと判断したとき、制御装置は、テ
スト記録領域にテスト記録するようにレーザ光を制御す
ることができる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明のパーシャルROM
型光記録媒体について更に詳細に説明する。本発明のパ
ーシャルROM型光記録媒体は、1枚のディスク上に再
生専用のROM領域と記録可能なRAM領域とが設けら
れており、RAM記録の記録特性及び再生特性、並びに
ROM領域の再生特性を充足している。ROM領域の信
号は基板上にピットとして予め形成されている。かかる
ROM領域には、例えば、記録領域に記録する記録マー
クから得られる再生信号の変調度と比較するための基準
信号発生マークがピットとして形成されている。かかる
基準信号発生マークに基づいて、例えば試し書き用の領
域に記録マークが形成される。かかる記録マークから得
られる信号変調度と基準信号発生マークから得られる信
号変調度とが比較され、互いに等しい信号変調度が得ら
れるように、ディスクドライブにより記録領域に記録す
るときの記録条件が設定される。これにより、ROM領
域に記録されている記録マークからの信号変調度と、そ
の記録マークに相当する記録領域の記録マークのからの
信号変調度をほぼ一定にすることができ、同一の信号処
理系でROM領域の信号と記録領域の信号を処理するこ
とができる。また、このような設定をディスク上の各位
置で適宜行うことにより、ディスク全体の再生信号レベ
ルを安定化することも可能である。
【0025】本発明のパーシャルROM型光ディスクに
おいて、ROM領域と記録領域は任意の場所に設定する
ことができるが、図1の平面模式図に示すように、RO
M領域をディスク内周部に形成することが好ましい。一
般に、ディスク内周部はディスクのチルトや基板複屈折
などの影響が小さく、安定した信号品質を確保しやすい
ためである。図1に示すように、パーシャルROM型光
ディスクは、光ディスク本体の中心に中心穴1が形成さ
れており、ディスク内周部にROM領域2が形成され、
ROM領域よりも外周側の領域に記録領域3が形成され
ている。
【0026】かかるパーシャルROM型光ディスクにお
いて、ROM領域の信号は、その信号に対応したパター
ンを有する基板成型用スタンパを用いて基板表面にスタ
ンピングすることにより基板表面に形成される。したが
って、ROM領域の信号品質は、基板成形用スタンパの
スタンパ作製条件を変更することにより所望の値に設定
できる。スタンパは、通常、ガラス原板へのレジスト塗
布工程、レーザー露光工程、現像工程、メタル化工程を
経て作製される。これらの工程のうち、レーザー露光工
程においてプリマスタリングにより用意した情報に従っ
てレーザー露光条件を変更することによって、ROM領
域の信号品質を制御できる。こうして得られるスタンパ
は、所望の信号品質のピットなどが形成されたROM領
域と案内溝などが形成された記録領域とに対応する凹凸
パターンを有する。そして、かかるスタンパを用いて射
出成型機により射出成型を行なうことにより、所望の信
号品質を有するROM領域と案内溝などを有する記録領
域を有する基板が作製される。
【0027】かかる基板上には、例えば、2,2,3,
3−テトラフロロプロパノール等のフッ素アルコールと
2−メトキシエタノールやエチレングリコールジメチル
エーテル等との混合溶媒にシアニン系色素などを溶解さ
せた色素塗布液をスピンコーティングにより塗布して記
録層を設けることができる。また、記録層上には、例え
ば、スパッタ法によりAl、Au、Ag、Cuあるいは
これらを含む合金などの反射層を積層し、更に反射層上
に紫外線硬化樹脂からなる保護層を設けることができ
る。
【0028】記録層に使用される色素としては、例え
ば、有機色素系であるシアニン系色素、ポリメチン系色
素、ナフトキノン系色素、スクアリリウム系色素、クロ
コニウム系色素、アズレニウム系色素、トリアリールア
ミン色素、アントラキノン系色素、含金属アゾ系色素、
ジオチール金属錯体系色素、インドアニリン金属錯体色
素または分子間型CT色素等が好適であり、これらの色
素を単独あるいは、2種類以上を混合して用いることも
可能である。
【0029】記録層には、色素の光安定性を向上させる
ために、あるいは半導体レーザーでの記録時のピット形
成を容易にするために、ジチオール金属錯体やアミニウ
ム化合物、ジイモニウム化合物、ニトロソ化合物、チオ
カルバミン酸金属錯体、フェロセン誘導体、アセチルア
セトン金属錯体などの添加剤を加えてもよい。これらの
添加剤は一種類もしくは2種類以上の組み合わせて使用
してもよい。
【0030】更に記録層には必要に応じてアクリル樹脂
やポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、ポリビニ
ルアルコールなどを加えてもよい。記録層を形成する場
合の塗布溶媒は、基板を侵蝕しない溶媒であれば特に限
定されない。例えばジアセトンアルコール、3−ヒドロ
キシ−メチル−2−ブタノン等のケトンアルコール系溶
媒、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ等のセロソル
ブ系溶媒、n−ヘキサン、n−ヘプタン等の炭化水素系
溶媒、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、エチル
シクロヘキサン、ジメチルシクロヘキサン、n−ブチル
シクロヘキサン、t−ブチルシクロヘキサン、シクロオ
クタン等の炭化水素系溶媒、ジイソプロピルエーテル、
ジブチルエーテル等のエーテル系溶媒、テトラフルオロ
プロパノール、オクタフルオロペンタノール、ヘキサフ
ルオロブタノール等のパーフルオロアルキルアルコール
系溶媒、乳酸メチル、乳酸エチル、イソ酪酸メチル等の
ヒドロキシエステル系溶媒等を用いることができる。
【0031】これらの溶媒に上記色素を0.2〜3wt
%溶解させてスピンコート法により成膜するウェットプ
ロセスを用いることができる。記録層の膜厚は50〜3
00nmが好ましく、更には100〜200nmがより
好ましい。
【0032】記録層の形成方法としては、上記スピンコ
ート法以外に真空蒸着法、スパッタリング法、ドクター
ブレード法、キャスト法、浸漬法など一般に行われてい
る薄膜形成法を用いることができ、量産性、コスト面か
らスピンコート法が好ましい。スピンコート法による形
成の場合、回転数は500〜5000rpmが好まし
く、場合によっては、スピンコート後に加熱あるいは溶
媒蒸気にあてる等の処理を行ってもよい。
【0033】本発明のパーシャルROM型光記録媒体
は、記録層上に直接、あるいは他の層を介して反射層を
設けることができる。反射層としては金、銀、アルミニ
ウム、銅、白金等の金属や、これらの金属を含む合金が
用いられ、反射率や耐久性の点から金、銀、アルミニウ
ム、またはこれらの金属を主成分とする合金が好まし
い。反射層の膜厚としては40〜200nmが好まし
く、より好ましくは60〜150nmである。反射層の
成膜方法としては、例えば、スパッタ法、真空蒸着法、
イオンプレーティング法等を用いることができる。反射
率、変調度等の特性を改善するために、記録層と反射層
の間に光干渉層を設けることもできる。光干渉層は例え
ば無機誘電体、ポリマー等を用いて形成することができ
る。
【0034】更に、反射層上には、記録層と反射層を保
護するために、または記録特性を向上させるという目的
から保護層を積層することができる。保護層は、通常、
紫外線硬化樹脂をスピンコートにより塗膜した後、紫外
線照射機を用いて紫外線を照射し、塗膜を硬化させるこ
とによって形成される。保護層の膜厚は、通常、0.1
〜100μm程度であるが、好ましくは、4〜10μm
である。
【0035】次に、本発明のパーシャルROM型光記録
媒体の記録領域に情報を記録する方法について説明す
る。本発明の記録方法は、ROM領域に予め形成された
基準マーク(例えば基準信号発生マーク)からの再生信
号の変調度と、基準マークに基づいてディスクドライブ
により記録領域に追記した記録マークからの記録信号の
変調度とを比較し、記録領域に追記した記録マークから
の記録信号の変調度がROM領域に予め形成された基準
マークからの再生信号の変調度とほぼ等しくなるように
ディスクドライブの記録条件を設定する。以下、その手
順の概略を説明する。
【0036】まず、ROM領域に予め記録してある基準
マーク(基準信号発生マーク)を再生して基準信号
(A)を得る。
【0037】次いで、ROM領域の基準マークと同等の
パターンの記録マーク(記録試行マーク)を記録領域内
の所定の領域に記録条件を変えて記録する。記録条件は
レーザーパワー及びパルス幅とする。記録条件は、これ
ら以外に、例えば、記録波形の形状を適宜変化させるこ
とも可能である。
【0038】次いで、記録領域に記録した記録試行マー
クを再生して各記録試行マークの再生信号(B)を得
る。
【0039】次いで、取得した基準信号(A)と再生信
号(B)とを比較する。各記録試行マークの再生信号
(B)の中から基準信号(A)に最も近い変調度を有す
る記録試行マークを判定して、その記録試行マークを記
録したときの記録条件を実際の情報記録を行う記録条件
に設定する。設定された記録条件に従って媒体に情報を
記録する。
【0040】以上の手段により、ROM領域からの再生
信号と記録領域からの再生信号をほぼ同一レベルに合わ
せることができる。ROM領域からの再生信号の変調度
と記録領域からの再生信号の変調度は近いほど検出エラ
ーが少なくなる。特に長さが4T以上のマークについて
のROM領域からの再生信号の変調度と記録領域からの
再生信号の変調度が、ともに0.2〜0.7の範囲内に
なるように、記録領域に情報を記録する際の記録条件を
制御したとき、同一の再生信号処理系で両者を検出する
ことができ、確実に記録情報を再生することができる。
更には、長さが4T以上のマークについてROM領域か
らの再生信号の変調度と記録領域からの再生信号の変調
度が、0.4〜0.6の範囲内にあればエラーを10
−4以下に低減することが可能となる。
【0041】
【実施例1】以下、本発明を実施例により具体的に説明
する。
【0042】図2に、本発明に従うパーシャルROM型
光ディスクの部分概略断面図を示す。パーシャルROM
型光ディスクは、基板11上に、光吸収層(記録層)1
2、反射層13及び保護層14を備える。基板11は、
直径60mm、厚さ0.6mmのポリカーボネートディ
スク基板であり、基板表面の直径40mm〜48mmの
範囲がROM領域として用いられ、直径48〜56mm
までの領域が記録領域として用いられる。ROM領域に
はウォブリングピットが形成されており、記録領域には
案内溝が形成されている。ROM領域のピットは、製造
された光ディスクのスペース部からの反射率ITOP
対する3Tマークからの反射率I3Tの比(I3T/I
TOP)が0.27となるよう設定される。そのために
は、例えば、基板を成型する際のスタンパを作製する時
のレーザー露光工程における露光パワーを調節すればよ
い。
【0043】記録領域には、トラックピッチ0.8μm
で、幅0.3μm、深さ150nmの溝部が形成されて
おり、溝上にデータを記録するフォーマットが形成され
ている。また、ROM領域には記録領域と同じトラック
ピッチでプリピットにより情報が記録されている。な
お、プリピットのピット深さは約150nmとし、記録
領域の溝部の溝深さと同じとした。ROM領域の情報
は、基板製造時に予め記録される。
【0044】かかるディスク基板11の直径30mmよ
り外周側の表面に光吸収層12を形成する。光吸収層1
2はスピンコート法により形成した。光吸収層12の形
成では、2,2,3,3−テトラフロロプロパノールに
2−メトキシエタノール5重量%を加えた混合溶媒にシ
アニン系色素を1.5重量%(/混合溶媒)溶解させた
色素塗布液を用いた。光吸収層12の膜厚は約1300
Åとした。
【0045】次いで、光吸収層12上に反射層13とし
てAlTiをスパッタ法により約800Åの厚さで形成
した。次いで、反射層13上に保護層14として紫外線
硬化樹脂を約5μmの厚さで形成した。こうして図2に
示した断面構造を有するパーシャルROM型光ディスク
を作製した。パーシャルROM型光ディスクは、直径4
0mm〜48mmの範囲がROM領域であり、直径48
mm〜56mmの範囲が記録領域である。
【0046】かかるパーシャルROM型光ディスクに本
発明の記録方法により情報を記録する。
【0047】図3に、パーシャルROM型光ディスク上
の記録試行を行う領域(記録試行領域)の模式図を示
す。図中、黒マークはプリピットによるROMデータを
示し、白マークは記録再生装置により記録された記録マ
ークを示す。かかる記録試行領域を有するパーシャルR
OM型光ディスクに情報を記録するための操作手順につ
いて図6に示したフローチャートを参照しながら説明す
る。
【0048】〔ROM領域の再生〕図3に示すように記
録試行領域のトラック方向前方には、ROM領域の再生
信号の変調度と同じ変調度を有する基準信号発生マーク
21がROMとしてプリピットで形成されている。基準
信号発生マーク21の前方には基準信号開始マーク22
が形成され、後方には基準信号終了マーク23が形成さ
れている。まず、基準信号開始マーク22を再生した
後、基準信号発生マーク21を再生する(S1)。基準
信号発生マーク21の個数だけ再生信号の変調度を求め
て平均値を算出する。得られた変調度の平均値を基準信
号発生マーク21の再生信号の変調度Aとする。かかる
方法の代わりに、基準信号終了マーク23を再生するま
で平均化を繰り返す方法でもよい。
【0049】〔記録試行領域への記録試行マークの記
録〕ROM領域の基準信号発生マーク21と同一のパタ
ーンを基準信号終了マーク23の後方に記録条件を変え
て記録する(S2)。こうして記録された記録マークを
記録試行マーク24とする。記録条件は、レーザーパワ
ー及びパルス幅とした。かかる記録条件以外に、例え
ば、記録波形の形状を適宜変化させることも可能であ
る。次いで、記録試行領域に既に記録試行が完了してい
ることを示す記録試行完了マーク25を記録する。記録
試行完了マーク25は記録試行先行マーク26に基づい
て記録する。
【0050】〔記録試行マークの再生〕記録試行領域に
種々の記録条件で記録した記録試行マーク24をそれぞ
れ再生し(S3)、それぞれの記録試行マーク24から
の再生信号の変調度Bを求める。
【0051】〔変調度の比較〕基準信号発生マーク21
からの再生信号の変調度Aと、種々の記録条件で記録さ
れた記録試行マーク24からの再生信号の変調度Bをそ
れぞれ比較する(S4)。
【0052】〔変調度が所定範囲内にあるかの判断〕次
いで、記録試行マーク24からの再生信号の変調度B
が、基準信号発生マークからの再生信号の変調度Aに対
して所定範囲内にあるかを判断する(S5)。すなわ
ち、記録試行マーク24からの再生信号の変調度Bが、
基準信号発生マークからの再生信号の変調度Aに対して
±X%以内にあるかを判断する。かかる判断は、例え
ば、基準信号発生マーク21からの再生信号の変調度A
に対して、+X%にスライスレベルが設定されたコンパ
レータC1と、−X%にスライスレベルが設定されたコ
ンパレータC2とを用いればよい。記録試行マーク24
の再生信号の変調度Bを2つの信号に分割し、分割され
た信号をそれぞれのコンパレータC1及びC2に入力す
る。そして、スライスレベルを+X%に設定したコンパ
レータC1では+X%以下のレベルを検出したときにフ
ラグを立て、スライスレベルを−X%に設定したコンパ
レータC2では−X%以上のレベルを検出したときにフ
ラグをたてる。そしてコンパレータC1及びC2の出力
のアンドをとる。このような操作を、種々の記録条件で
記録された記録試行マーク24の再生信号の変調度Bに
ついてそれぞれ行なう。かかる操作により、基準信号発
生マーク21の再生信号の変調度Aに対して±X%以内
の変調度を有する記録試行マークが抽出される。記録試
行マークが複数抽出された場合には±X%の幅を狭めて
絞り込むことにより再抽出することができる。逆に種々
の記録条件で記録された記録試行マークを全て再生して
も、記録試行マークが抽出されない場合には、±X%の
幅を広くして再抽出することができる。
【0053】〔変調度のほぼ等しい記録試行マークの特
定〕上記Xを適当に設定して、種々の記録条件で記録さ
れた記録試行マークの中から、基準信号発生マークとほ
ぼ同等の再生信号の変調度が得られる記録試行マークを
一つ特定する(S6)。
【0054】〔記録条件の設定及び情報の記録〕次い
で、特定された記録試行マークを記録したときの記録条
件を特定し、その記録条件を実際の情報記録の際に用い
る記録条件として設定する(S7)。こうして設定され
た記録条件に基づいて情報を記録する(S8)。
【0055】本実施例のパーシャルROM型光ディスク
は、有機色素系の材料からなる追記記録領域とROM領
域とを有する。本実施例では、パーシャルROM型光デ
ィスクの所定の領域に記録条件設定部を設けた。図3に
示した基準信号発生マーク21を4T(1Tは0.3μ
m)マークとし、これを8T間隔でプリピットとして配
置した。基準信号開始マーク22および基準信号終了マ
ーク23は2Tマークを2T間隔で配置することにより
形成した。基準信号発生マーク21の変調度は53%で
あった。
【0056】ついで、図3に示すように基準信号終了マ
ーク23の後方に記録試行マーク24を記録した。本実
施例では、記録時のレーザーパワーを5段階に変化させ
て記録試行マーク24を形成し、それらを再生して基準
信号発生マーク21からの変調度と近似する記録試行マ
ークを選択し、最適な記録条件を設定する。記録時のレ
ーザー光のパルス幅は一定とし、1Tに対して50%の
デューティーとした。そして、記録試行マーク24を基
準信号発生マーク21と同じ4Tとするために4パルス
繰り返す波形とした。線速度は5m/sとした。記録パ
ワーは10mW、11mW、12mW、13mW、14
mWとし、それらを8T間隔で記録した。各記録試行マ
ークを再生して変調度を求めたところ、それぞれ、34
%、46%、54%、59%、62%であった。基準信
号の変調度の±5%(=X%)の幅で選定すると、記録
レーザーパワーを12mWとして記録した記録試行マー
クの変調度54%が選定できた。したがって、追記記録
領域に記録するときの記録レーザーパワーを12mWに
設定することにより、ROM領域に記録された情報と追
記記録領域に記録された情報をほぼ同一の変調度で再生
することができる。
【0057】以上の手段により、ROM領域からの再生
信号と追記記録領域からの再生信号をほぼ同一レベルに
合わせることができた。ROM領域からの再生信号と追
記記録領域からの再生信号の変調度は近いほど検出エラ
ーが少なくなる。ROM領域の4Tマークからの再生信
号の変調度と記録領域の4Tマークからの再生信号の変
調度がともに、0.2〜0.7の範囲内になるように、
ROM領域のプリピットのカッティング条件または記録
領域の記録条件を設定することにより、同一の再生信号
処理系で両者を検出することができ、確実に記録情報を
再生することができた。更には、ROM領域の4Tマー
クからの再生信号の変調度と記録領域の4Tマークから
の再生信号の変調度が0.4〜0.6の範囲内にあれば
エラーを10−4以下に低減することが可能であった。
【0058】本実施例では、記録領域の記録膜として有
機色素系の材料を用いたが、これに限らず、記録情報に
応じた光の照射により状態を変化させ、その状態の相違
に基づく反射光の強度の相違を検出することが可能な材
料、例えば光照射により結晶相と非晶質相との間で可逆
的に変化させることができる相変化材料などを用いるこ
とができる。
【0059】
【実施例2】本実施例では、本発明に従う記録再生装置
の一例について図4を参照しながら説明する。図4は記
録再生装置のブロック図である。記録再生装置は、主
に、第1変調度測定装置と、第2変調度測定装置と、制
御装置を備える。第1変調度測定装置は、第1信号レベ
ル検出回路104、第2信号レベル検出回路105、第
1割り算器108、第2割り算器109及びピークホー
ルド103から構成され、パーシャルROM型光記録媒
体の再生専用領域のマークからの再生信号の変調度を測
定することができる。第2変調度測定装置は、第3信号
レベル検出回路106、第4信号レベル検出回路10
7、第3割り算器110、第4割り算器111及びピー
クホールド103から構成され、記録領域の記録マーク
からの再生信号の変調度を求めることができる。ピーク
ホールド103は第1変調度測定装置と第2変調度測定
装置に共通である。
【0060】制御装置は演算装置112を備え、演算装
置112は、第1変調度測定装置と第2変調度測定装置
で求めた再生信号の変調度を比較することができ、第2
変調度測定装置で求めた再生信号の変調度の中から第1
変調度測定装置で求めた再生信号の変調度とほぼ等しい
変調度を有する記録マークを形成したときに用いた記録
条件をメモリー117に出力することができる。また、
制御装置は、メモリー117とレーザー駆動回路116
とを備え、メモリー117に記録されている記録条件に
基づいてレーザー駆動回路116によりレーザー光源か
ら出射さえるレーザー光のパワーやパルス幅を制御する
ことができる。
【0061】本実施例では、かかる記録再生装置を用い
て情報が記録されるパーシャルROM型光ディスクとし
て、実施例1と同様のパーシャルROM型光ディスクを
用いる。図4において同期回路101は、パーシャルR
OM型光ディスク上に予め形成されているプレピットに
よる同期パターン(パターン1とする)を検出し同期す
ることができる。判別回路102は、パーシャルROM
型光ディスクの追記記録領域に記録されている追記記録
データパターンにのみ存在する特殊なパターン(パター
ン2とする)のみを検出し同期することができる。パタ
ーン1とパターン2は互いに相関のない異なったパター
ンにした。パターン1は、プレピット信号の最短マーク
及び最長マークを含むパターンであり、パターン2は、
記録時のレーザーパワーの変動や熱干渉の影響が少ない
パターン、例えば、使用する記録マーク長のうち平均的
な記録マーク長の繰り返しパターンとした。ここでパタ
ーン1による信号は、主にスピンドルの回転ジッタやプ
レピット自身のジッタをPLLで制御する目的のために
使用し、パターン2による信号は、トレース(追跡)し
ているトラック上の追記信号の有無を判断するためだけ
に用いる。
【0062】切り替え器113は、AND回路114か
らのデジタル信号出力レベルに応じて以下の(1)及び
(2)に示す動作をする。
【0063】(1)AND回路114からのデジタル信
号出力レベルがHighレベル(高レベル)のとき、す
なわち、パターン1とパターン2がともに存在し、同期
回路101と判別回路102が動作したとき、切り替え
器113は、光ピックアップによりディスクからの電気
信号を第3信号レベル検出回路106及び第4信号レベ
ル検出回路107にそのまま出力する。
【0064】(2)AND回路114からのデジタル信
号出力レベルがLowレベル(低レベル)のとき、すな
わち、追記信号であるパターン2が存在せず判別回路1
02が動作しないときは、切り替え器113は、演算回
路112にリセット信号を出力し、かつメモリー117
に設定信号を発生する。
【0065】第1信号検出回路104及び第2信号検出
回路105は、同期回路101で同期されたパターン1
によるプレピット信号の中から、最短マークと最長マー
クの信号出力レベルをそれぞれ検出することができる。
一方、ピークホールド103は、パーシャルROM型光
ディスクの最大反射光Iを検出することができる。第
1割り算器108及び第2割り算器109は、最短マー
クと最長マークの変調度を求め、求めた変調度を演算回
路112に出力することができる。
【0066】第3信号検出回路106及び第4信号検出
回路107は、パターン2による追記信号の最短マーク
及び最長マークの信号出力レベルを検出する。第3割り
算器110及び第4割り算器111は、これらの信号の
変調度を求め、求めた変調度を演算回路112に出力す
る。
【0067】演算回路112は、第1〜第4割り算器1
08〜111により求められた変調度の大きさを比較・
演算して、パターン2による追記信号の中から、プレピ
ット信号からの変調度に対して90%〜110%の範囲
内の変調度の追記信号を特定する。そして、かかる追記
信号を記録したときの記録条件をメモリー117に出力
する。
【0068】ここで、パーシャルROM型光ディスクの
記録領域のテストライトリードトラック(記録試行領
域)上にテストライト(試し書き)がされていないとき
の動作について説明する。パーシャルROM型光ディス
クからのRF信号がピックアップ100により検出され
る。このとき検出される信号はROM領域のプレピット
からの信号だけであるため、同期回路101のみが動作
し、判別回路102は動作しない。このため同期回路1
01からの信号は、AND回路107及びNOT回路1
08を経ることによりライトゲート信号(highレベ
ル)に変換され、レーザー駆動回路109にライトゲー
ト信号が入力される。一方、テスト記録の動作を制御す
る切り替え器106にはAND回路107からのデジタ
ル信号(lowレベル)が出力され、メモリー117に
パターン2の追記信号が設定されるように信号が送信さ
れる。レーザー駆動回路109は、メモリー128から
の情報と、上述のライトゲート信号とに基づいてレーザ
ー光源130を駆動し、パーシャルROM型光ディスク
の所定の場所にパターン2の追記信号を記録させること
ができる。追記信号の記録に用いられるレーザー光のレ
ーザーパワーは、ディスク情報としてコントロールゾー
ンに記録されている値Pwを用いた。
【0069】つぎに、上記パターン2の記録後、追記信
号として用いるデータ長の最長マークと最短マークの繰
り返しパターン(パターン3とする)が設定される。そ
して、パターン1の同期信号を利用してパターン1の直
後のテストライトリード領域からPwを中心にして
0.7Pw、0.8Pw、0.9Pw、1.0P
、1.1Pw、1.2Pwの記録パワーで記録
が行なわれる。
【0070】上述の過程を経た後、トレース中のトラッ
クにはプレピットとしてパターン1が存在するととも
に、追記ピットとしてパターン2及びパターン3が存在
するため同期回路101と判別回路102がともに動作
する。ここで、第1信号レベル検出回路104及び第2
信号レベル検出回路105はそれぞれプレピットである
パターン1の最短マークの信号振幅IS1と最長マーク
の信号振幅IL1を検出し出力する。また、第3信号レ
ベル検出回路106及び第4信号レベル検出回路107
は、それぞれ、追記信号の中からパターン3の最短マー
クの信号振幅I と、最長マークの信号振幅IL2
検出し出力する。このため割り算器108及び109か
らはプレピットの変調度IS1/I、IL1/I
出力され、割り算器110及び111からは、追記ピッ
トの変調度IS2/I、IL2/Iが出力される。
演算回路112は、上記出力信号に基づいて、種々の記
録パワーで記録された記録ピットの中からプレピットの
変調度とほぼ等しい記録ピットを選択し、その記録ピッ
トを形成したときに用いたレーザー光の記録パワーをメ
モリー117に記憶させる。
【0071】以降、メモリー117に記憶された記録パ
ワーを用いて記録領域に情報の記録を行なうことによ
り、プレピット信号と追記信号の変調度を互いにほぼ同
じにすることができ、再生専用領域のプレピット信号と
記録領域の追記信号を同一回路で処理することができ
た。
【0072】
【実施例3】本実施例では、本発明の記録再生装置の別
の具体例について図5を参照しながら説明する。本実施
例では、記録再生装置により情報が記録される光ディス
クとして、実施例1と同様のパーシャルROM型光ディ
スクを用いるものとする。本実施例の記録再生装置で
は、再生専用領域のマークからの再生信号の変調度を測
定するための第1変調度測定装置を、図5に示すよう
に、可変抵抗器210〜215と、ピークホールド20
3と、コンパレータ216〜221と、サンプルホール
ド204と、制御回路222とから構成した。また、記
録領域の記録マークからの再生信号の変調度を測定する
ための第2変調度測定装置を第2サンプルホールドと第
2同期回路227とから構成した。また、第1変調度測
定装置と第2変調度測定装置で求めた再生信号の変調度
を比較する比較装置を、第2サンプルホールド105と
制御回路222とからの出力差を比較するためのコンパ
レータ223及び224と、コンパレータ223及び2
24のアンドをとるアンド回路225とから構成した。
図5に示した比較装置と記録制御装置が、本発明の制御
装置としての機能を果たす。本実施例の記録再生装置は
高価な割り算器を用いていないため装置のコストを低く
抑えることができる。
【0073】パーシャルROM型光ディスクに正確に情
報を記録するためには、スピンドルの回転ジッタ等を十
分抑制する必要があり、また、記録領域に色素材料を用
いた場合には現在トレース中のトラックが記録済みトラ
ックであるか否かを判別してその後の動作を決定する必
要がある。本実施例で用いるパーシャルROM型光ディ
スクは、前者の目的のために、プレピットとして予め基
準信号マーク(図3における記録試行先行マーク26に
対応する)が刻まれており、後者の目的のために特別な
追記信号(以下、記録試行完了マークという)が刻まれ
る(図3における記録試行完了マーク25に対応す
る)。
【0074】パーシャルROM型光ディスクの記録試行
領域にテスト記録が正確に終了した場合、記録試行領域
には、図3に示したように、記録試行完了マーク25及
び種々の記録パワーで形成された記録試行マーク(追記
パターン)24の追記信号が記録される。かかる追記パ
ターン24の追記信号の中から、ROM領域に形成され
ているプレピット信号(図3における記録信号発生マー
ク21に対応する)の変調度とほぼ同等の変調度を有す
るマークを判定する。この実施例では、プレピット信号
の変調度とほぼ同等の変調度を有する記録試行マークが
記録パワーPwで記録されたものとし、以後記録領域へ
の記録はかかる記録パワーPwで行うものとする。
【0075】図5おいて第1同期回路101は、パーシ
ャルROM型光ディスク上に予め形成されている図3に
おける基準信号マーク26を検出することができる。第
1同期回路101により検出された規準信号マーク26
によりスピンドルの回転ジッタやプレピット自身のジッ
タを抑制し、適切な場所で記録制御ができるようにし
た。更に必要に応じてPLL回路や整合フィルターなど
により正確に同期するよう制御することもできる。判別
回路102は、パーシャルROM型光ディスクの記録試
行領域に形成されている図3における記録試行完了マー
ク25を検出することができる。判別回路102により
検出された記録試行完了マーク25からの信号により、
現在トレースしているトラック上の基準信号発生マーク
21の有無を判別することができる。なお、図3に示す
基準信号マーク26及び記録試行完了マーク25はユー
ザーデータに使用されない特殊パターンにした。
【0076】まず、光ディスクの記録領域のテストライ
ドリードトラック(記録試行領域)上にテストライト
(試し書き)がされていない場合の動作について説明す
る。ピックアップ100により光ディスクからのRF信
号が検出される。このとき検出される信号はROM領域
の基準信号マークからの規準信号だけであるため、第1
同期回路101のみ動作し、判別回路102は動作しな
い。このため第1同期回路101からの信号は、AND
回路207、NOT回路208を経ることによってライ
トゲート信号(highレベル)に変換され、レーザー
駆動回路209にはライトゲート信号が入力される。
【0077】一方、テスト記録の動作を制御する切り替
え器206にはAND回路207からのデジタル信号
(lowレベル)が入力され、メモリー228に、図3
における記録パターン24が設定されるように信号が送
信される。レーザー駆動回路209は、メモリー228
からの情報と上述のライトゲート信号とに基づいてレー
ザー光源230を駆動し、パーシャルROM型光ディス
クの所定の領域に図3における追記パターン24の追記
信号を記録する。なお、このとき用いられるレーザーパ
ワーは、ディスク情報としてコントロールゾーンに記録
されている値をPwとするとき、0.5Pwから
1.5Pwの記録パワーで記録が行われるように設定
した。このように異なる記録パワーに設定することによ
り、記録試行領域には記録パワーに応じてそれぞれ僅か
に寸法の異なる記録マークが形成される。また、上記操
作と同時に記録試行完了マーク25が所定の場所に記録
パワーPwで記録される。
【0078】以上の過程を経た後、トレース中のトラッ
クには、図3におけるプレピットとしての基準信号マー
ク26と、追記ピットとして記録試行完了マーク25及
び記録試行マーク24が存在するため、第1同期回路1
01及び判定回路102がともに動作する。
【0079】上述した切り替え器206は、AND回路
207からのデジタル信号出力レベルに応じて次のよう
な働きをする。
【0080】(1)上記出力信号がhighのとき、す
なわち図3における記録試行先行マーク26と記録試行
完了マーク25がともに存在し、第1同期回路101と
判別回路102がともに動作したとき、切り替え器20
6は、光ピックアップによる光ディスクからの電気信号
を第2サンプルホールド205及び第2同期回路227
へそのまま出力する。
【0081】(2)上記出力信号がLowのとき、すな
わち、図3における追記ピットである記録試行マーク2
5がなく判別回路102が動作しないとき、メモリー2
28に対し図3における基準信号発生マーク21に相当
するマークを記録するように設定信号を発生する。
【0082】第1同期回路101で同期されたプレピッ
ト信号は、整合フィルター231により特定のマーク長
のマークからの信号のみが選別されて、第1サンプルホ
ールド204により、そのマークの信号レベル(I
ROMとする)が検出される。本実施例では整合フィル
ター231で選別する信号はマーク長が4Tのマークか
らの信号とした。マーク長は4Tに限らず任意のマーク
長にすることが可能である。一方、ピークホールド10
3により光ディスクのROM領域の最大反射光振幅I
が検出される。
【0083】第2サンプルホールド205は、記録領域
に記録されている記録マークの信号出力レベルを検出
し、その信号出力レベルをコンパレータ123及び12
4に出力することができる。
【0084】可変抵抗210〜215は、それぞれ、コ
ンパレータ216〜221の一端と接続されており、可
変抵抗210〜215の各抵抗値は、各コンパレータ2
16〜221に入力する信号がピークホールド103の
検出レベルIの0.3倍、0.4倍、0.5倍、0.
6倍、0.7倍、0.8倍になるように設定されてい
る。また、上記コンパレータ216〜221の他端は第
1サンプルホールド204と接続されており、第1サン
プルホールド204により検出された信号が入力し、こ
れら2つの信号の大小が比較される。したがって、第1
サンプルホールド204で検出された信号が0.3
、0.4I、・・・・0.8Iより大きいとき
にコンパレータ216〜221はhighのデジタル信
号を出力する。これにより第1サンプルホールド104
からの信号Iに対する相対値を概算できる。本実施例
では一例として6つのコンパレータを用いたが、コンパ
レータの数を増やして検出レベルの割合を細かく設定す
ることにより、更に高精度にサンプルホールド信号に対
する相対値を求めることができる。
【0085】制御回路222は、記録試行領域に記録さ
れている記録試行マーク24の中から、ROM領域から
の信号の変調度の±X%の範囲内となるような変調度を
有する記録試行マークを選択するために、コンパレータ
216〜221の出力信号とピークホールド103の出
力信号に基づいて、I×a×(1−X/100)(以
下、出力1とする)とI×a×(1+X/100)
(以下、出力2とする)の電圧をそれぞれコンパレータ
224及び223に出力する。ここでaは、コンパレー
タ216〜221の出力を小さい順に検出したときに最
初にhighの出力が得られるコンパレータに接続され
ている可変抵抗の値である。
【0086】コンパレータ223及び224において、
第2サンプルホールド205により検出された記録試行
領域に記録されている記録試行マークの信号レベルと上
記出力1及び出力2とがそれぞれ比較される。そして、
記録試行マークの信号レベルがROM領域からの信号の
変調度の±10%の範囲内にあれば、コンパレータ22
3及び224からデジタル信号がAND回路225へ入
力される。AND回路225からもデジタル信号hig
hがカウンター226に入力される。
【0087】第2同期回路227は、記録試行領域の記
録試行マークの信号同期を取ることができ、その同期回
数がカウンター226により計測される。この操作はA
ND回路225からhighレベルが入力されるまで実
行される。また、第2同期回路227は整合フィルター
229と接続されており、整合フィルター229により
記録試行領域の追記信号のうち4Tマークの信号のみが
抽出される。また、同時にカウンター226からメモリ
ー228にカウンター値が入力され、これにより最適な
記録パワーが決定される。
【0088】ここで、パーシャルROM型光ディスクの
ROM領域の4Tマークの変調度が55%である場合の
動作を説明する。光ディスクのコントロールゾーンに記
録されている記録パワーPwは10mWとし、信号レ
ベル比較のために用いたコンパレータは図5と同様に6
種類とし、それぞれのコンパレータに接続されている可
変抵抗値を0.3R、0.4R、0.5R、0.6R、
0.7R、0.8Rとした。また、図3における記録試
行マーク24は、記録パワーを8mW〜12mWの範囲
内で0.5mW毎に変化させて記録し、再生時に十分同
期再生ができる程度(約10μm)に4T繰り返しマー
クを記録するように設定した。設定幅Xは10%とし
た。
【0089】コンパレータ216〜221のそれぞれの
出力は、((216),(217),(218),(2
19),(220),(221))=(0,0,1,
1,1,1)となった。したがって制御回路22からの
出力1及び出力2の値は、それぞれ、0.5×I×
(1−10/100)、0.5×I×(1+10/1
00)が設定される。コンパレータ123及び124の
一端にこの値が設定されるため、追記信号24のうち変
調度0.45〜0.55を満足する記録パワーが選定さ
れる。以降、かかる記録パワーにより記録領域に記録マ
ークを形成すればROM領域のプレピット信号と記録領
域の追記信号の変調度をほぼ同等にすることができ、プ
レピット信号と追記信号を同一回路で取り扱うことがで
きた。
【0090】以上、本発明について実施例により具体的
に説明したが本発明はこれらに限定されない。例えば上
記実施例のパーシャルROM型光ディスクは、ディスク
内周部に再生専用領域を設け、ディスク外周部に記録領
域を設けたが、ディスク内周部に記録領域を設け、ディ
スク外周部に再生専用領域を設けることもできる。
【0091】また、再生専用領域と記録領域とをディス
ク半径方向に交互に設けてもよい。また、実施例では、
パーシャルROM型光ディスクの再生専用領域には光吸
収層(記録層)を形成せずに、記録領域にのみ光吸収層
を形成したが、再生専用領域上にも光吸収層を形成する
ことも可能である。この場合、再生専用領域の光吸収層
にDCレーザ光を照射して、再生専用領域に形成されて
いるプレピットからの再生信号の変調度を積極的に変化
させることができる。これは、短マークのプレピットよ
りも長マークのプレピットのほうが、実効的な反射光量
の下がり具合が大きいことによる。例えば、再生専用領
域と記録領域の両方に有機色素系の記録層を形成したパ
ーシャルROM型光ディスクにおいて、DCレーザ光を
照射する前の再生専用領域の長マークからの信号振幅は
300mWであり、短マークからの信号振幅は168m
Wであったが、再生専用領域にDCレーザ光を照射した
ところ、再生専用領域の長マークからの信号振幅は25
9mWであり、短マークからの信号振幅は150mWで
あった。すなわち、再生専用領域上に形成された記録層
にDCレーザ光を照射することによって、再生専用領域
に形成されているプレピットからの再生信号の変調度を
変化させることが可能となる。したがって、例えば、記
録領域に記録する記録マークからの再生信号の変調度と
再生専用領域のプレピットからの再生信号の変調度とが
大きく異なるために記録領域に情報を記録する際のレー
ザー光のパワーやパルス幅を変更するだけではそれら変
調度を同等にすることが困難な場合に、再生専用領域に
レーザー光を照射して再生専用領域のプレピットからの
信号の変調度を変化させれば、記録領域の記録マークの
再生信号の変調度と再生専用領域のプレピットの再生信
号の変調度を同等にすることが可能となる。
【0092】
【発明の効果】本発明のパーシャルROM型光記録媒体
は、再生専用領域のマークから得られる再生信号の変調
度と、そのマークと同じ長さで記録領域に記録したマー
クから得られる再生信号の変調度が0.2〜0.7の範
囲内にあるため、再生専用領域の情報と記録領域の情報
を同一の再生系で再生することができる。
【0093】また、本発明の記録方法によれば、パーシ
ャルROM型光記録媒体の記録領域に、再生専用領域に
形成されているマークから得られる再生信号の変調度と
ほぼ等しい再生信号の変調度が得られる記録マークを形
成することができるので、本発明の記録方法により記録
領域に記録された情報は再生専用領域の情報とともに同
一の再生系で再生することが可能となる。
【0094】また、本発明の記録再生装置は、記録領域
に記録する記録マークを、その記録マークから得られる
再生信号の変調度がその記録マークと同じマーク長で再
生専用領域に形成されているマークから得られる再生信
号の変調度とほぼ等しくなるように記録することができ
る。したがって、本発明の記録再生装置を用いて情報が
記録されたパーシャルROM型光記録媒体は、再生専用
領域の情報も記録領域の情報も同一の再生系で再生する
ことが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に従うパーシャルROM型光記録媒体の
平面模式図である。
【図2】本発明に従うパーシャルROM型光記録媒体の
概略断面図である。
【図3】記録試行領域に形成されているマーク列とその
再生信号波形を模式的に示す図である。
【図4】実施例2の記録再生装置の電気回路のブロック
図である。
【図5】実施例3の記録再生装置の電気回路のブロック
図である。
【図6】本発明の記録方法に従ってパーシャルROM型
光ディスクに情報を記録する操作の一例を示すフローチ
ャートである。
【符号の説明】 1 中心穴 2 ROM領域(再生専用領域) 3 記録領域 11 基板 12 記録層 13 反射層 14 保護層 21 基準信号発生マーク 22 基準信号開始マーク 23 基準信号終了マーク 24 記録試行マーク 25 記録試行完了マーク 26 記録試行先行マーク 100 ピックアップ 101 同期回路 102 判別回路 103 ピークホールド 104〜107 信号レベル検出回路 108〜111 割り算器 112 演算回路 113、206 切り替え器 116、209 レーザー駆動回路 130 レーザー光源 210〜215 可変抵抗器 216〜221、223、224 コンパレータ 204 第1サンプルホールド 205 第2サンプルホールド 222 制御回路 229、231 整合フィルター
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G11B 7/24 522 G11B 7/24 522J (72)発明者 島崎 勝輔 大阪府茨木市丑寅一丁目1番88号 日立マ クセル株式会社内 (72)発明者 山崎 祐司 大阪府茨木市丑寅一丁目1番88号 日立マ クセル株式会社内 Fターム(参考) 5D029 JA04 JB09 JB42 JB48 JC02 5D090 BB11 CC01 CC14 CC18 DD01 DD05 EE01 GG33 HH01 JJ12 KK03 5D119 AA09 AA41 BA01 BB01 BB03 DA01 EC09 HA19 HA45 HA50

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 再生専用領域と記録可能な記録領域とを
    有するパーシャルROM型光記録媒体において、 前記再生専用領域に形成されている第1マークから得ら
    れる再生信号の変調度と、前記記録領域に形成され、第
    1マークに対応するマーク長を有する第2マークから得
    られる再生信号の変調度が、ともに0.2〜0.7の範
    囲内にあることを特徴とするパーシャルROM型光記録
    媒体。
  2. 【請求項2】 第1マーク及び第2マークは、基準クロ
    ックをTとしたときに4T以上のマーク長を有すること
    を特徴とする請求項1に記載のパーシャルROM型光記
    録媒体。
  3. 【請求項3】 前記記録領域は、記録状態に応じて反射
    光の強度が相違する材料から形成されていることを特徴
    とする請求項1または2に記載のパーシャルROM型光
    記録媒体。
  4. 【請求項4】 前記記録領域は有機色素材料により形成
    されていることを特徴とする請求項3に記載のパーシャ
    ルROM型光記録媒体。
  5. 【請求項5】 前記再生専用領域に予め情報がピットに
    より形成されていることを特徴とする請求項1〜4のい
    ずれか一項に記載のパーシャルROM型光記録媒体。
  6. 【請求項6】 更に、テスト記録するための記録試行領
    域を有し、該記録試行領域に第2マークが記録されるこ
    とを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載のパ
    ーシャルROM型光記録媒体。
  7. 【請求項7】 再生専用領域と記録可能な記録領域とを
    有するパーシャルROM型光記録媒体において、 前記記録領域の記録マークの再生信号の変調度と比較す
    るための基準信号発生マークを備えることを特徴とする
    パーシャルROM型光記録媒体。
  8. 【請求項8】 前記基準信号発生マークが前記再生専用
    領域にピットとして予め形成されていることを特徴とす
    る請求項7に記載のパーシャルROM型光記録媒体。
  9. 【請求項9】 再生専用領域と記録可能な記録領域とを
    有するパーシャルROM型光記録媒体の記録領域に情報
    を記録するパーシャルROM型光記録媒体の記録方法に
    おいて、 前記パーシャルROM型光記録媒体に予め記録されてい
    るプレピットを再生して該プレピットの再生信号の変調
    度Aを求め、 前記記録領域に記録する記録マークからの再生信号の変
    調度が、前記変調度Aとほぼ同等になるように記録領域
    に記録マークを形成する際の記録条件を制御することを
    特徴とするパーシャルROM型光記録媒体の記録方法。
  10. 【請求項10】 前記プレピットが再生専用領域に形成
    されていることを特徴とする請求項9に記載の記録方
    法。
  11. 【請求項11】 前記プレピットが、前記記録領域の記
    録マークの再生信号の変調度と比較するための基準信号
    発生マークであることを特徴とする請求項10に記載の
    記録方法。
  12. 【請求項12】 上記パーシャルROM型光記録媒体は
    記録試行領域を備え、 前記基準信号発生マークに基づいて、記録試行領域に記
    録試行マークを種々の記録条件でテスト記録し、 テスト記録した記録試行マークをそれぞれ再生して再生
    信号の変調度Bを求め、 求めた再生信号の変調度Bと前記変調度Aをそれぞれ比
    較し、 種々の記録条件でテスト記録された記録試行マークの中
    から前記変調度Aとほぼ等しい変調度が得られた記録試
    行マークを特定して当該記録試行マークを記録したとき
    の記録条件に基づいて前記記録領域に情報を記録するこ
    とを特徴とする請求項11に記載の記録方法。
  13. 【請求項13】 前記記録領域にレーザー光を照射して
    情報を記録し、前記記録条件がレーザー光のパワーであ
    ることを特徴とする請求項9〜12のいずれか一項に記
    載の記録方法。
  14. 【請求項14】 再生専用領域と記録可能な記録領域と
    を有するパーシャルROM型光記録媒体の記録再生装置
    において、 前記パーシャルROM型光記録媒体にレーザー光を照射
    するためのレーザー光源と;前記再生専用領域の記録マ
    ークからの再生信号の変調度を求めるための第1変調度
    測定装置と;前記記録領域の記録マークからの再生信号
    の変調度を求めるための第2変調度測定装置と;第2変
    調度測定装置で求めた再生信号の変調度の中から第1変
    調度測定装置で求めた再生信号の変調度とほぼ等しい変
    調度を有する記録マークを特定し、特定した記録マーク
    を形成したときの記録条件を求め、上記記録条件に基づ
    いて記録領域に情報を記録するように制御するための制
    御装置とを備える記録再生装置。
  15. 【請求項15】 前記制御装置は、レーザー光源のパワ
    ーを制御することを特徴とする請求項14に記載の記録
    再生装置。
  16. 【請求項16】 前記制御装置は比較装置を含み、該比
    較装置は、第1変調度測定装置で求めた再生信号の変調
    度と、第2変調度測定装置で求めた再生信号の変調度を
    比較することを特徴とする請求項14または15に記載
    の記録再生装置。
  17. 【請求項17】 前記制御装置は演算装置を含み、該演
    算装置は、第2変調度測定装置で求めた再生信号の変調
    度の中から第1変調度測定装置で求めた再生信号の変調
    度とほぼ等しい変調度を有する記録マークを特定するこ
    とを特徴とする請求項14または15に記載の記録再生
    装置。
  18. 【請求項18】 第1及び第2変調度測定装置は、ピー
    クホールドと、信号検出装置と、割り算器とを含むこと
    を特徴とする請求項14〜17のいずれか一項に記載の
    記録再生装置。
  19. 【請求項19】 第1及び第2変調度測定装置は、ピー
    クホールドと、信号検出装置と、複数の可変抵抗器と、
    複数のコンパレータとを含むことを特徴とする請求項1
    4〜17のいずれか一項に記載の記録再生装置。
  20. 【請求項20】 前記パーシャルROM型光記録媒体
    は、再生専用領域に形成された記録マークに基づいて種
    々の記録条件で記録マークがテスト記録されるテスト記
    録領域を備えており、 更に、前記テスト記録領域に記録マークがテスト記録さ
    れているか否かを判別するための判別装置を備え、 前記制御装置は、前記判別装置により、前記テスト記録
    領域に記録マークがテスト記録されていないときにテス
    ト記録領域にテスト記録するように制御することを特徴
    とする請求項14〜19のいずれか一項に記載の記録再
    生装置。
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