JP4411798B2 - 記録再生装置および方法、記録媒体、並びにプログラム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、記録再生装置および方法、記録媒体、並びにプログラムに関し、例えば、ディスク媒体のランドトラックとグルーブトラックとにそれぞれ対応してフォーカスバイアスを調整する場合に用いて好適な記録再生装置および方法、記録媒体、並びにプログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
波長が405ナノメートルである青色レーザ光と、開口数(NA:Numerical Aperture)が0.85である対物レンズを組み合わせた光ピックアップによって、トラックピッチを0.3マイクロメートル、線密度を13マイクロメートル/ビットとしてデータを記録した場合、約22.5ギガバイトのデータを記録することができる直径12センチメートルの光ディスクの開発が行われている。
【0003】
当該光ディスクに対する波長および開口数は、既存のCD(Compact Disc)やDVD(Digital Versatile Disc)に対するそれらと比較して、短波長化および高NA化している。したがって、当該光ディスクに対する記録再生時のスキューマージン(ディスクの傾きに対する許容の度合い)およびデフォーカスマージン(焦点深度のズレに対する許容の度合い)は、CDやDVDに対する記録再生時のスキューマージンおよびデフォーカスマージンよりも少ない問題がある。例えば、DVDのフォーカスマージンが1マイクロメートル程度であることに対して、当該光ディスクのフォーカスマージンは0.3マイクロメートル程度である。
【0004】
スキューマージンの少なさに関しては、ディスク表面のカバー層の厚みを、CDが1.2ミリメートル、DVDが0.6ミリメートルであることに対して、当該光ディスクのそれを0.1ミリメートルとすることによって、当該光ディスクのスキューマージンを、CDやDVDのそれと同じ程度にすることができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、デフォーカスマージンの少なさに関しては、それを補う対策が必要であり、その対策が確立していない課題があった。
【0006】
また、当該光ディスクのランドトラックとグルーブトラックとでは、最適なフォーカスバイアスが異なる場合があるが、ランドトラックとグルーブトラックのそれぞれに適切なフォーカスバイアスを設定する方法は確立されていない課題があった。
【0007】
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、デフォーカスマージンが少ない状況において、ランドトラックとグルーブトラックのそれぞれに適切なフォーカスバイアスを設定できるようにすることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の記録再生装置は、光ピックアップを制御して、光ディスクにデータに対応するマークを記録させる記録手段と、光ピックアップを制御して、光ディスクに記録されているマークまたはピットに対応する再生信号を生成させる再生手段と、光ディスクに記録されている最短マーク長のマークおよび最短ピット長のピットのうちの少なくとも一方を検出する検出手段と、反射光に対応する反射光信号に基づいて、光ディスクの反射率を示す反射率信号を含むプルイン信号を生成する生成手段と、検出手段が検出した最短マーク長のマークまたは最短ピット長のピットに対応する再生信号を、プルイン信号に含まれる反射率信号を用いて正規化する正規化手段と、正規化手段によって正規化された最短マーク長のマークまたは最短ピット長のピットに対応する再生信号が最大値をとるように、光ピックアップのフォーカスバイアスを調整する調整手段とを含む。
【0009】
前記検出手段は、光ディスクのROMゾーンに記録されている最短ピット長のピットを検出するようにすることができる。
【0010】
本発明の記録再生装置は、反射率信号、および検出手段が検出した最短マーク長のマークまたは最短ピット長のピットに対応する再生信号をディジタル化するディジタル化手段をさらに含むことができ、前記正規化手段は、ディジタル化された再生信号を、ディジタル化された反射率信号を用いて正規化するようにすることができる。
【0011】
本発明の記録再生方法は、光ピックアップを制御して、光ディスクにデータに対応するマークを記録させる記録ステップと、光ピックアップを制御して、光ディスクに記録されているマークまたはピットに対応する再生信号を生成させる再生ステップと、光ディスクに記録されている最短マーク長のマークおよび最短ピット長のピットのうちの少なくとも一方を検出する検出ステップと、反射光に対応する反射光信号に基づいて、光ディスクの反射率を示す反射率信号を含むプルイン信号を生成する生成ステップと、検出ステップの処理で検出された最短マーク長のマークまたは最短ピット長のピットに対応する再生信号を、プルイン信号に含まれる反射率信号を用いて正規化する正規化ステップと、正規化ステップの処理で正規化された最短マーク長のマークまたは最短ピット長のピットに対応する再生信号が最大値をとるように、光ピックアップのフォーカスバイアスを調整する調整ステップとを含む。
【0012】
本発明の記録媒体のプログラムは、光ピックアップを制御して、光ディスクにデータに対応するマークを記録させる記録ステップと、光ピックアップを制御して、光ディスクに記録されているマークまたはピットに対応する再生信号を生成させる再生ステップと、光ディスクに記録されている最短マーク長のマークおよび最短ピット長のピットのうちの少なくとも一方を検出する検出ステップと、反射光に対応する反射光信号に基づいて、光ディスクの反射率を示す反射率信号を含むプルイン信号を生成する生成ステップと、検出ステップの処理で検出された最短マーク長のマークまたは最短ピット長のピットに対応する再生信号を、プルイン信号に含まれる反射率信号を用いて正規化する正規化ステップと、正規化ステップの処理で正規化された最短マーク長のマークまたは最短ピット長のピットに対応する再生信号が最大値をとるように、光ピックアップのフォーカスバイアスを調整する調整ステップとを含む。
【0013】
本発明のプログラムは、光ピックアップを制御して、光ディスクにデータに対応するマークを記録させる記録ステップと、光ピックアップを制御して、光ディスクに記録されているマークまたはピットに対応する再生信号を生成させる再生ステップと、光ディスクに記録されている最短マーク長のマークおよび最短ピット長のピットのうちの少なくとも一方を検出する検出ステップと、反射光に対応する反射光信号に基づいて、光ディスクの反射率を示す反射率信号を含むプルイン信号を生成する生成ステップと、検出ステップの処理で検出された最短マーク長のマークまたは最短ピット長のピットに対応する再生信号を、プルイン信号に含まれる反射率信号を用いて正規化する正規化ステップと、正規化ステップの処理で正規化された最短マーク長のマークまたは最短ピット長のピットに対応する再生信号が最大値をとるように、光ピックアップのフォーカスバイアスを調整する調整ステップとをコンピュータに実行させる。
【0014】
本発明の記録再生装置および方法、並びにプログラムにおいては、光ピックアップが制御されて光ディスクにデータに対応するマークが記録され、光ピックアップが制御されて光ディスクに記録されているマークまたはピットに対応する再生信号が生成される。また、光ディスクに記録されている最短マーク長のマークおよび最短ピット長のピットのうちの少なくとも一方が検出され、反射光に対応する反射光信号に基づいて、光ディスクの反射率を示す反射率信号を含むプルイン信号が生成される。さらに、検出された最短マーク長のマークまたは最短ピット長のピットに対応する再生信号が、プルイン信号に含まれる反射率信号を用いて正規化され、正規化された最短マーク長のマークまたは最短ピット長のピットに対応する再生信号が最大値をとるように、光ピックアップのフォーカスバイアスが調整される。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施の形態である光ディスクドライブについて説明するが、その前に、当該光ディスクドライブに装着してデータを記録する光ディスク1(図3)について、図1乃至図5を参照して説明する。
【0016】
図1は、光ディスク1の記録層を示している。光ディスク1の記録層には、スパイラル状であって、かつ、一定の周波数でウォブリング(wobbling)されているグルーブ(案内溝)が形成されている。したがって、光ディスク1には、グルーブによるトラックと、ランドによるトラックが交互に形成されている。ウォブルは、pp(push pull)信号に基づいて検出され、同期信号を生成するために用いられる。
【0017】
光ディスク1は、半径方向に区分けられた8個のセグメントから構成される。各セグメントは、ヘッダを記録するヘッダエリア、およびデータを記録するデータエリアから構成される。
【0018】
また、光ディスク1の記録層は、半径方向に隣接する複数のトラックから成る(n+2)個のゾーンZ-1乃至Znに区分されている。同じゾーンに属するトラックに形成されたウォブルの数(周期)は共通である。すなわち、内側からi(i=0,1,・・・,n)番目のゾーンZiの各セグメントには、(420+6i)周期分のウォブルが形成されている。したがって、ゾーンZiに属するトラックには、8(420+6i)周期分のウォブルが形成されている。ただし、最内周のゾーンZ-1は、ROMゾーンであって、グルーブは形成されておらず、ランドトラックだけが存在する。
【0019】
例えば、ゾーンZ0のセグメントには、420周期分のウォブルが形成されている。したがって、ゾーンZ0に属するトラックには、3360(=420×8)周期分のウォブルが形成されている。また、例えば、2番目(i=2)最外周のゾーンZ2のセグメントには、432(=420+6×2)周期分のウォブルが形成されている。したがって、ゾーンZ2に属するトラックには、3456(=8(420+6×2))周期分のウォブルが形成されている。
【0020】
各ゾーンの最内周のトラックに形成されたウォブルの波長は共通である。ヘッダエリアに記録されるアドレスは、各ゾーンにおいて、CAV(Constant Angular Velocity)状、すなわち、放射状に形成されている。各ゾーンの最内周の密度は、共通である。
【0021】
図2は、光ディスク1の記録層のゾーンZ0乃至Znのヘッダエリアと、その周辺のデータエリアを示している。同図に示すように、ヘッダエリアの直前のウォブルは、ヘッダエリアの2周期前において位相が反転されて形成されている。ヘッダエリアのランドには、エンボスピットによってランドヘッダが形成されている。また、ヘッダエリアのグルーブには、半径方向のランドヘッダに隣接しないように、エンボスピットによってグルーブヘッダが形成されている。
【0022】
図3は、光ディスク1の記録層の最内周のROMゾーンZ-1を示している。上述したように、ROMゾーンZ-1には、ランドトラックだけが存在し、ランドトラックには、光ディスク1の属性情報、記録時のレーザ光の出力値、記録補償パルスのパルス幅、および再生時のレーザ光の出力値などからなるディスクコントロール情報が、例えば、2−7変調、EFM変調などによって符号化されて、ピット長が3T乃至8T、または3T乃至16Tのエンボスピットとして記録されている。なお、他の変調方式が用いられ、3T乃至16T以外のピット長のエンボスピットが記録されてもよい。
【0023】
図4は、光ディスク1の記録層のゾーンZ0乃至Znのランドトラックおよびグルーブトラックの両方をマークの記録に用いたときの状態を示している。ランドトラックおよびグルーブトラックには、記録するデータが、例えば、1−7変調などによって符号化されて、マーク長が2T乃至8Tのマークとして記録されている。なお、他の変調方式が用いられ、2T乃至8T以外のマーク長のマークが記録されてもよい。
【0024】
図5は、光ディスク1の記録層のゾーンZ0乃至Znのグルーブトラックだけをマークの記録に用いたときの状態を示している。グルーブトラックには、記録するデータが、例えば、1−7変調などによって符号化されて、マーク長2T乃至8Tのマークとして記録されている。
【0025】
以上説明した光ディスク1に対して、データを記録したり、記録されているデータを再生したりする光ディスクドライブの構成例について、図6を参照して説明する。
【0026】
この光ディスクドライブにおいて、制御回路2は、記録媒体16に記録されている制御用プログラムに基づいて光ディスクドライブの各部を制御する。具体的には、AVインタフェース3を介して外部のAV機器等(不図示)から入力される記録コマンドに対応して光ディスクドライブの各部を制御し、AV機器等から入力される記録データに対応するマークを光ディスク1に記録する処理を制御する。また、AVインタフェース3を介して外部のAV機器等から入力される再生コマンドに対応し、光ディスクドライブの各部を制御して光ディスク1に記録されているマークを読み出して記録データを再生し、AVインタフェース3を介して外部のAV機器等に出力する処理を制御する。さらに、制御回路2は、記録再生回路9から供給される、フォーカスバイアスを調整するための情報に基づき、サーボ回路5を制御する。
【0027】
スピンドル回路4は、制御回路2から指令に基づいてスピンドルモータ6の回転を制御する。サーボ回路5は、制御回路2から指令されるアドレスに光ピックアップ7をシークさせるとともに、光学ヘッド回路8から入力されるフォーカスエラー信号およびトラッキングエラー信号に基づいて、光ピックアップ7のフォーカスサーボおよびトラッキングサーボを制御する。スピンドルモータ6は、スピンドル回路4からの制御に基づいて光ディスク1を回転駆動する。
【0028】
レーザ出力系、反射光受光系、2軸アクチュエータ等よりなる光ピックアップ7は、記録時において、光学ヘッド回路8からの制御に基づき、光ディスク1の記録層にレーザ光を照射することによってマークを形成する。また、光ピックアップ7は、記録再生時において、光ディスク1の記録層にレーザ光を照射し、その反射光を受光して対応する反射光信号を生成し、光学ヘッド回路8に出力する。
【0029】
光学ヘッド回路8は、記録時において、記録再生回路9から入力されるヘッダ信号、または記録補償された2値化信号に対応して光ピックアップ7のレーザ出力を制御する。光学ヘッド回路8は、再生時において、光ピックアップ7からの反射光信号に基づいて、光ディスク1に記録されているエンボスピットやマークに対応するRF信号を生成して記録再生回路9に出力する。さらに、光学ヘッド回路8は、記録再生時において、光ピックアップ7からの反射光信号に基づいて、フォーカスエラー信号、およびトラッキングエラー信号を生成してサーボ回路5に出力し、pp信号を生成してウォブル回路12に出力する。さらに、光学ヘッド回路8は、光ピックアップ7からの反射光信号に基づいて、光ディスク1のレーザ光の反射率を示すdcを含むpull in信号を生成して記録再生回路9に供給する。
【0030】
記録再生回路9は、記録時において、変復調回路10からの2値化信号を記録補償して光学ヘッド回路8に供給する。また、記録再生回路9は、再生時において、光学ヘッド回路8からのRF信号を2値化データに変換し、変復調回路10に供給する。さらに、記録再生回路9は、フォーカスバイアスを調整するための情報を生成して制御回路2に供給する(その詳細は、図7を参照して後述する)。
【0031】
変復調回路10は、制御回路2からの制御に基づき、記録時において、エラー訂正回路11から入力されるエラー訂正符号付きの記録データを変調し、得られる2値化信号を記録再生回路9に出力する。また、変復調回路10は、再生時において、記録再生回路9からの2値化信号を復調し、得られる再生データをエラー訂正回路11に出力する。
【0032】
エラー訂正回路11は、制御回路2からの制御に基づき、記録時において、AVインタフェース3を介して外部のAV機器等から供給される記録データにECC(Error Correction Code)を付加して変復調回路10に出力する。また、エラー訂正回路11は、再生時において、変復調回路10から入力される再生データの誤りをECCに基づいて訂正し、AVインタフェース3を介して外部のAV機器等に出力する。
【0033】
ウォブル回路12は、光学ヘッド回路8から入力されるpp信号に基づき、内蔵するPLL機構によってチャンネルクロック信号を生成し、アドレスデコーダ・タイミングジェネレータ(DEC・TG)13に出力する。
【0034】
アドレスデコーダ・タイミングジェネレータ13は、再生時において、光学ヘッド回路8からのRF信号をデコードしてアドレスを検出し、得られるアドレス情報を制御回路2に出力し、得られるウォブルイネーブル信号をウォブル回路12に供給する。さらに、アドレスデコーダ・タイミングジェネレータ13は、ウォブル回路12から入力されるチャンネルクロック信号に基づいてタイミング信号を生成し、制御回路2を介して光ディスクドライブの各部に供給する。
【0035】
図7は、記録再生回路9のうち、フォーカスバイアスを調整するための情報を生成する部分の構成例を示している。
【0036】
最短マーク振幅検出部31は、光学ヘッド回路8から供給される、図8(A)に示すようなRF信号を2値化データに変換するとともに、変換した2値化データを制御回路2からのタイミング信号に従ってカウントすることにより、最短マーク長である2Tのマーク(または最短ピット長である3Tのエンボスピット)を検出して、検出した最短のマーク(またはピット)に対応する、図9に示すようなRF信号の振幅を、アナログディジタルコンバータ(ADC)32に出力する。
【0037】
アナログディジタルコンバータ32は、最短マーク振幅検出部31から入力されるRF信号の振幅をディジタル化して除算器34に出力する。アナログディジタルコンバータ33は、光学ヘッド回路8から供給される、図8(B)に示すようなpull in信号をディジタル化して除算器34に出力する。
【0038】
除算器34は、アナログディジタルコンバータ32から入力されるディジタル化されたRF信号の振幅を、アナログディジタルコンバータ33から入力されるディジタル化されたpull in信号で除算することによって正規化する。なお、正規化されたRF信号の振幅は、ディジタル化されたRF信号の振幅が、光ディスク1の反射率を示すpull in信号で除算されたものであるので、光ディスク1の反射むらや、複屈折のばらつきの影響が除去されて状態となっている。正規化されたRF信号の振幅は、フォーカスバイアスを調整するための情報として、制御回路2に供給される。
【0039】
なお、アナログディジタルコンバータ32,33を省略してもかまわない。
【0040】
次に、当該光ディスクドライブのフォーカスバイアス調整処理について、図10のフローチャートを参照して説明する。このフォーカスバイアス調整処理は、適宜、光ピックアップ7がランドトラックまたはグルーブトラックに位置している所定のタイミングに開始される。
【0041】
ステップS1において、記録再生回路9の最短マーク振幅検出部31は、光学ヘッド回路8から供給されたRF信号を2値化データに変換し、変換した2値化データを制御回路2からのタイミング信号に従って2値化データをカウントすることによって、例えば、いま、光ピックアップ7がゾーンZ0乃至Znに位置している場合、記録されているマークのうちの最短マーク長である2Tのマークを検出して、検出した最短のマークに対応するRF信号の振幅を、アナログディジタルコンバータ32に出力する。
【0042】
また、例えば、いま、光ピックアップ7がROMゾーンZ-1に位置している場合、記録されているエンボスピットのうちの最短ピット長である3Tのエンボスピットを検出して、検出した最短のエンボスピットに対応するRF信号の振幅を、アナログディジタルコンバータ32に出力する。
【0043】
ステップS2において、アナログディジタルコンバータ32は、最短マーク振幅検出部31から入力されるRF信号の振幅をディジタル化して除算器34に出力する。それと同時に、アナログディジタルコンバータ33は、記録再生回路9から供給されたpull in信号をディジタル化して除算器34に出力する。
【0044】
ステップS3において、除算器34は、アナログディジタルコンバータ32から入力されたディジタル化されたRF信号の振幅を、アナログディジタルコンバータ33から入力されたディジタル化されたpull in信号で除算することによって正規化し、フォーカスバイアスを調整するための情報として制御回路2に供給する。
【0045】
ステップS4において、制御回路2は、フォーカスバイアスを調整するための情報が、すなわち、最短マーク長に対応するRF信号の振幅がディジタル化され、正規化されたRF信号の振幅が最大値となるようにフォーカスバイアスを変動させて、正規化されたRF信号の振幅が最大値となるフォーカスバイアスを最適フォーカスバイアスとしてサーボ回路5に設定する。以上、当該光ディスクドライブによるフォーカスバイアス調整処理の説明を終了する。
【0046】
なお、上述したフォーカスバイアス調整処理は、ランドトラックと、グルーブトラックのそれぞれに対して実行される。
【0047】
以上のように、当該光ディスクドライブによるフォーカスバイアス調整処理では、最短マーク(ピット)長に対応するRF信号の振幅がディジタル化され、光ディスク1の反射率を示すpull in信号で正規化されているので、光ディスク1の反射むらや、複屈折のばらつきの影響が除去された状態となっている。したがって、この最短マーク(ピット)長に対応する、正規化されたRF信号の振幅が最大値をとるフォーカスバイアスをサーボ回路5に出力すれば、記録再生を精度良く実行することができる。
【0048】
ところで、上述した一連の処理は、ハードウェアにより実行させることもできるが、ソフトウェアにより実行させることもできる。一連の処理をソフトウェアにより実行させる場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータ、または、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能な、例えば汎用のパーソナルコンピュータなどに、記録媒体からインストールされる。
【0049】
この記録媒体は、図6に示すように、例えば、ユーザにプログラムを提供するために配布される、プログラムが記録されている磁気ディスク(フロッピディスクを含む)、光ディスク(CD-ROM(Compact Disc-Read Only Memory)、DVD(Digital Versatile Disc)を含む)、光磁気ディスク(MD(Mini Disc)を含む)、もしくは半導体メモリなどよりなるパッケージメディアにより構成されるだけでなく、コンピュータに予め組み込まれた状態でユーザに提供される、プログラムが記録されているROMやハードディスクなどで構成される。
【0050】
なお、本明細書において、記録媒体に記録されるプログラムを記述するステップは、記載された順序に従って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別に実行される処理をも含むものである。
【0051】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、ランドトラックとグルーブトラックのそれぞれに適切なフォーカスバイアスを設定することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】光ディスク1の記録層を示す図である。
【図2】記録層のランドトラックとグルーブトラックを示す図である。
【図3】 ROMゾーンを示す図である。
【図4】ランドグルーブ記録を説明するための図である。
【図5】グルーブ記録を説明するための図である。
【図6】本発明の一実施の形態である光ディスクドライブの構成例を示すブロック図である。
【図7】記録再生回路9のうち、フォーカスバイアスを調整するための情報を生成する部分の構成例を示すブロック図である。
【図8】フォーカスバイアスを調整するための情報を生成する処理を説明するための図である。
【図9】フォーカスバイアスを調整するための情報を生成する処理を説明するための図である。
【図10】光ディスクドライブによるフォーカスバイアス調整処理を説明するフローチャートである。
【符号の説明】
1 光ディスク, 2 制御回路, 3 AVインタフェース, 4 スピンドル回路, 5 サーボ回路, 6 スピンドルモータ, 7 光ピックアップ, 8 光学ヘッド回路, 9 記録再生回路, 10 変復調回路, 11 エラー訂正回路, 12 ウォブル回路, 13 アドレスデコーダ・タイミングジェネレータ, 16 記録媒体, 31 最短マーク振幅検出部, 32,33 アナログディジタルコンバータ, 34 除算器
Claims (6)
- 光ディスクに対してレーザ光を照射し、その反射光を受光する光ピックアップを備える記録再生装置において、
前記光ピックアップを制御して、前記光ディスクにデータに対応するマークを記録させる記録手段と、
前記光ピックアップを制御して、前記光ディスクに記録されている前記マークまたはピットに対応する再生信号を生成させる再生手段と、
前記光ディスクに記録されている最短マーク長のマークおよび最短ピット長のピットのうちの少なくとも一方を検出する検出手段と、
前記反射光に対応する反射光信号に基づいて、前記光ディスクの反射率を示す反射率信号を含むプルイン信号を生成する生成手段と、
前記検出手段が検出した前記最短マーク長のマークまたは前記最短ピット長のピットに対応する前記再生信号を、前記プルイン信号に含まれる前記反射率信号を用いて正規化する正規化手段と、
前記正規化手段によって正規化された前記最短マーク長のマークまたは前記最短ピット長のピットに対応する前記再生信号が最大値をとるように、前記光ピックアップのフォーカスバイアスを調整する調整手段と
を含む記録再生装置。 - 前記検出手段は、前記光ディスクのROMゾーンに記録されている前記最短ピット長のピットを検出する
請求項1に記載の記録再生装置。 - 前記反射率信号、および前記検出手段が検出した前記最短マーク長のマークまたは前記最短ピット長のピットに対応する前記再生信号をディジタル化するディジタル化手段をさらに含み、
前記正規化手段は、ディジタル化された前記再生信号を、ディジタル化された前記反射率信号を用いて正規化する
請求項1に記載の記録再生装置。 - 光ディスクに対してレーザ光を照射し、その反射光を受光する光ピックアップを備える記録再生装置の記録再生方法において、
前記光ピックアップを制御して、前記光ディスクにデータに対応するマークを記録させる記録ステップと、
前記光ピックアップを制御して、前記光ディスクに記録されている前記マークまたはピットに対応する再生信号を生成させる再生ステップと、
前記光ディスクに記録されている最短マーク長のマークおよび最短ピット長のピットのうちの少なくとも一方を検出する検出ステップと、
前記反射光に対応する反射光信号に基づいて、前記光ディスクの反射率を示す反射率信号を含むプルイン信号を生成する生成ステップと、
前記検出ステップの処理で検出された前記最短マーク長のマークまたは前記最短ピット長のピットに対応する前記再生信号を、前記プルイン信号に含まれる前記反射率信号を用いて正規化する正規化ステップと、
前記正規化ステップの処理で正規化された前記最短マーク長のマークまたは前記最短ピット長のピットに対応する前記再生信号が最大値をとるように、前記光ピックアップのフォーカスバイアスを調整する調整ステップと
を含む記録再生方法。 - 光ディスクに対してレーザ光を照射し、その反射光を受光する光ピックアップを備える記録再生用のプログラムであって、
前記光ピックアップを制御して、前記光ディスクにデータに対応するマークを記録させる記録ステップと、
前記光ピックアップを制御して、前記光ディスクに記録されている前記マークまたはピットに対応する再生信号を生成させる再生ステップと、
前記光ディスクに記録されている最短マーク長のマークおよび最短ピット長のピットのうちの少なくとも一方を検出する検出ステップと、
前記反射光に対応する反射光信号に基づいて、前記光ディスクの反射率を示す反射率信号を含むプルイン信号を生成する生成ステップと、
前記検出ステップの処理で検出された前記最短マーク長のマークまたは前記最短ピット長のピットに対応する前記再生信号を、前記プルイン信号に含まれる前記反射率信号を用いて正規化する正規化ステップと、
前記正規化ステップの処理で正規化された前記最短マーク長のマークまたは前記最短ピット長のピットに対応する前記再生信号が最大値をとるように、前記光ピックアップのフォーカスバイアスを調整する調整ステップと
を含む処理をコンピュータに実行させる、コンピュータが読み取り可能なプログラムが記録されている記録媒体。 - 光ディスクに対してレーザ光を照射し、その反射光を受光する光ピックアップを備える記録再生装置を制御するコンピュータに、
前記光ピックアップを制御して、前記光ディスクにデータに対応するマークを記録させる記録ステップと、
前記光ピックアップを制御して、前記光ディスクに記録されている前記マークまたはピットに対応する再生信号を生成させる再生ステップと、
前記光ディスクに記録されている最短マーク長のマークおよび最短ピット長のピットのうちの少なくとも一方を検出する検出ステップと、
前記反射光に対応する反射光信号に基づいて、前記光ディスクの反射率を示す反射率信号を含むプルイン信号を生成する生成ステップと、
前記検出ステップの処理で検出された前記最短マーク長のマークまたは前記最短ピット長のピットに対応する前記再生信号を、前記プルイン信号に含まれる前記反射率信号を用いて正規化する正規化ステップと、
前記正規化ステップの処理で正規化された前記最短マーク長のマークまたは前記最短ピット長のピットに対応する前記再生信号が最大値をとるように、前記光ピックアップのフォーカスバイアスを調整する調整ステップと
を実行させるプログラム。
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