JP2002175615A - 磁気記録媒体 - Google Patents

磁気記録媒体

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JP2002175615A
JP2002175615A JP2000370321A JP2000370321A JP2002175615A JP 2002175615 A JP2002175615 A JP 2002175615A JP 2000370321 A JP2000370321 A JP 2000370321A JP 2000370321 A JP2000370321 A JP 2000370321A JP 2002175615 A JP2002175615 A JP 2002175615A
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magnetic layer
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JP2000370321A
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Koji Hattori
康志 服部
Mitsuyoshi Asada
順義 浅田
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Fujifilm Holdings Corp
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Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電磁変換特性が良好な磁気記録媒体を提供す
ることであり、出力が高く、摩擦係数が低く走行性に優
れた磁気記録媒体を提供すること。 【解決手段】 支持体上の強磁性粉末と結合剤を含む磁
性層を少なくとも有する塗布層を設けてなる磁気記録媒
体において、塗布層の細孔表面積が塗布層の質量当たり
5〜25m2/gであることを特徴とする磁気記録媒
体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は磁気記録媒体、特に
デジタル信号を高密度で記録再生する磁気記録媒体に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】磁気記録媒体は、録音用テープ、ビデオ
テープ、コンピューターテープ、ディスク等として広く
用いられている。磁気記録媒体は年々高密度化され記録
波長が短くなっており、記録方式もアナログ方式からデ
ジタル方式まで検討されている。
【0003】塗布型磁気記録媒体としては、強磁性酸化
鉄、Co変性強磁性酸化鉄、CrO 2、強磁性金属(合
金を含む)等の強磁性粉末を結合剤中に分散した磁性層
を支持体に塗設したものが広く用いられる。
【0004】塗布型磁気記録媒体の電磁変換特性の向上
には、強磁性粉末の磁気特性の改良、表面の平滑化など
がある。平滑な表面を得るためにはカレンダー処理で非
磁性下層、磁性層に含まれる細孔をつぶし成形する事が
有効な方法である。磁気記録媒体には走行性も重要であ
る。走行性に対しては表面の摩擦係数を下げる事が好ま
しい。摩擦係数を下げるために潤滑剤が添加されてお
り、潤滑剤は非磁性下層、磁性層に含まれる細孔を通し
て磁性層表面に供給される。従って細孔径を制御する事
は重要であり、磁性層表面の細孔径を制御する事が提案
されている(特開昭62−137718,特開平10−
302245)。また、磁性層の細孔分布を制御する事
も提案されている(特開平8−87739,特開平9−
212847)。また、特開平8−249649号公報
には下層と磁性層の空隙率比を0.75〜1.25と
し、かつ下層における空隙に潤滑剤が占める割合を35
〜85%に特定した発明を開示している。
【0005】特開平8−87739号公報は、n−ドデ
カンの結晶化時の吸熱カーブから細孔分布を求める方法
を開示しているが、この方法は予めn−ヘキサンでサン
プルを処理する必要があるため、n−ヘキサンで潤滑
剤、遊離のバインダーを抽出する事から、これらに埋め
られた小さな細孔が測定される事になり、実際の細孔分
布より細孔径が小さい側にずれてしまうという問題があ
る。特開平9−212847号公報では、水銀圧入式細
孔分布測定装置を用いて細孔分布を求めているが、細孔
が微細になると細孔をつぶしながら測定する事になり、
実際の細孔分布より細孔径が小さい側にずれてしまうと
いう問題がある。また、特開平10−302245号公
報は、窒素吸着法により磁性層表面に存在する細孔分布
のピーク値を求めているが、磁気記録媒体の塗布層全体
における細孔分布の情報は得ていない。このことについ
ては特開平9−212847号公報も同様であり、特開
平8−87739号公報においては、磁性層を対象とし
ているが、その正確な値は求められない。特開平8−2
49649号公報の方法も潤滑剤を用いて測定しなけれ
ばならず、測定が煩雑であるという問題もある。即ち、
塗布型磁気記録媒体においては、塗布層全体が潤滑剤の
供給源になっている事から、平滑な表面を持ち、かつ摩
擦係数が低い媒体を得るためには、磁性層表面および塗
布層全体の細孔分布の正確な情報が要望されている。ま
た、従来技術では、細孔表面積という概念を用いて塗布
層の細孔の態様を特定して磁気記録媒体を改善しようと
する発明は開示がない。即ち、電磁変換特性が優れかつ
摩擦係数が低く走行性に優れた磁気記録媒体を得るため
の塗布層における細孔表面積の最適な範囲を決定し得な
かった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は電磁変換特性
が良好な磁気記録媒体を提供することであり、出力が高
く、摩擦係数が低く走行性に優れた磁気記録媒体を提供
することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、支持体
上の強磁性粉末と結合剤を含む磁性層を少なくとも有す
る塗布層を設けてなる磁気記録媒体において、塗布層の
細孔表面積が塗布層の質量当たり5〜25m2/gであ
ることを特徴とする磁気記録媒体より達成できた。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明において、磁性層を少なく
とも有する塗布層は支持体の片面に設けても良いし、両
面に設けても良い。従って、後者の場合は塗布層の細孔
表面積とは、その片側の塗布層の細孔表面積を指し、本
発明ではその両者が塗布層の質量当たり5〜25m2
gに制御される。ここで細孔表面積とは、塗布層の表面
から内部に形成された細孔及び塗布層表面の表面積の総
和を意味する。本発明において、塗布層の細孔表面積
(以下、単に細孔表面積という)は、QUANTA C
HROME社製全自動ガス吸着量測定装置「AUTOS
ORB−1」を用いてN2吸着法により得たものを言
う。尚、後述するバック層を設ける場合には、バック層
を溶剤にて脱膜したものを試料とする。
【0009】細孔表面積が25m2/gを越えると表面
が平滑でなく十分な電磁変換特性が得られず、かつ摩擦
係数が高くなり走行耐久性が低下する。また、細孔表面
積が5m2/g未満では、表面が平滑でなく十分な電磁
変換特性が得られない。従って本発明の磁気記録媒体に
おいて、細孔表面積は5〜25m2/gである必要があ
り、好ましくは5〜25m2/gである。本発明では、
細孔表面積は製品と同じ状態の塗布層から得られる値で
ある。本発明の磁気記録媒体は、カレンダー処理を施し
たものでもそうでないものでよいが、それを施したもの
が好ましい。本発明において、細孔表面積が上記範囲で
上記効果を示す詳細なメカニズムは不明であるが、以下
のようなことと考えられる。塗布層に含まれている潤滑
剤は、塗布層の表面と内部の細孔を覆うように滲み出し
ている。従って、塗布層の表面の面積と細孔の表面積の
和、即ち、細孔表面積がなるべく小さい方が細孔表面積
の単位面積当たりの潤滑剤量が増えて摩擦係数を下げる
要因となっていると考えられる。また、塗布層の表面の
面積は、細孔の表面積に比べてきわめて小さいことか
ら、本発明の細孔表面積は細孔の表面積のみで代表する
ことができ、上記N2吸着法によって測定することがで
きる。
【0010】上記細孔表面積を得るための手段として
は、特に制限はないが、好ましくは次の手段が挙げられ
る。 1.塗布層に特定の結合剤を特定量使用する。 2.塗布層に含有させる各種粉体のサイズ等を選定す
る。 3.支持体上に塗布層を設けた後のカレンダー処理条件
を選定する。 上記手段の詳細は、後述されるが、これらは好ましくは
組み合わせて用いられる。
【0011】本発明の塗布層の構成は、少なくとも磁性
層を最上層に有するものであれば特に制限はなく、任意
である。本発明の磁気記録媒体の磁性層の厚さは、例え
ば0.05〜1μm、好ましくは0.05〜0.5μ
m、さらに好ましくは0.1〜0.3μmにすることが
できる。また、磁性層と支持体の間に非磁性粉末と結合
剤を含む非磁性層(下層非磁性層ともいう)を設けた場
合、その非磁性層の厚さは、例えば0.5〜3μm、好
ましくは0.8〜3μmにすることができる。非磁性層
の厚さは、磁性層よりも厚いのが好ましい。また、磁性
層を2層有する磁気記録媒体も好ましい。この場合は、
例えば上層を0.2〜2μm、好ましくは0.2〜1.
5μmにし、下層を0.8〜3μmにすることができ
る。なお、磁性層を単独で有する場合は、通常0.2〜
5μm、好ましくは0.5〜3μm、さらに好ましくは
0.5〜1.5μmにする。また、支持体と磁性層の間
に軟磁性層を有する場合は、例えば磁性層を0.05〜
1μm、好ましくは0.05〜0.5μmにし、軟磁性
層を0.8〜3μmにすることができる。尚、支持体上
に特定の層、その上に磁性層を設けた多層構成の場合、
特定の層は単層でも多層構成でもよい。また、この特定
の層を総称する場合、単に下層と磁性層を上層ともい
う。
【0012】液体潤滑剤の含有量は、下層には、磁性
体、非磁性無機粉末または軟磁性粉末100質量部に対
して5〜15質量部の範囲が好ましく、特に好ましくは
8〜11質量部の範囲である。また、上層には、好まし
くは磁性体100質量部に対して3〜10質量部の範囲
である。
【0013】本発明では、磁性層に平滑性が確保される
のであるが、磁性層表面の中心面平均表面粗さRaは1
〜3nmが好ましい。本発明の細孔表面積を得るための
磁性層に含まれる結合剤樹脂としてポリウレタン樹脂を
全結合剤樹脂の好ましくは50〜100質量%、更に好
ましくは70〜100質量%用い、かつ磁性層の強磁性
粉末に対して全結合剤樹脂量を好ましくは5〜30質量
%、更に好ましくは5〜20質量%とすることが挙げら
れる。
【0014】上記ポリウレタン樹脂としては、ジオール
と有機ジイソシアネートを主要原料とした反応生成物で
あるポリウレタン樹脂からなり、ジオール成分として
は、環状構造を有する短鎖ジオール単位とエーテル基を
含む長鎖ジオール単位とを含むことが好ましい。そし
て、このポリウレタン樹脂は、環状構造を有する短鎖ジ
オール単位をポリウレタン樹脂中に17〜40質量%含
み、かつポリウレタン樹脂全体に対して、エーテル基を
1.0〜5.0mmol/gを含む長鎖ジオール単位を
ポリウレタン樹脂中に10〜50質量%含む結合剤であ
ることが好ましい。
【0015】環状構造を有する短鎖ジオールとは、飽和
又は不飽和の環状構造を有し、かつ分子量が500未満
のジオールを意味する。例えば、ビスフェノールA、下
記の式1で示される水素化ビスフェノールA、ビスフェ
ノールS、ビスフェノールPおよびこれらのエチレンオ
キシド、プロピレンオキシド付加物、シクロヘキサンジ
メタノール、シクロヘキサンジオール等の芳香族、脂環
族を有するジオールが好ましい。
【0016】
【化1】
【0017】さらに好ましくは、式1で示す水素化ビス
フェノールAおよびそのエチレンオキシド、プロピレン
オキシド付加物が挙げられる。
【0018】また、環状構造を有する短鎖ジオールは、
通常、分子量が50〜500未満のものから選ばれる。
また、前記環状構造を有する短鎖ジオールと共に、通
常、分子量500未満の他のジオールを併用することが
できる。具体的には、エチレングリコール、1,3−プ
ロピレンジオール、1,2−プロピレングリコール、
1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、
1,6−ヘキサンジオール、2,2−ジメチルプロパン
ジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナン
ジオール、ジエチレングリコール、N−ジエタノールア
ミンのエチレンオキシドまたはプロピレンオキシド付加
物等の直鎖又は分枝のジオールを挙げることができる。
【0019】これらを用いることによって、環状構造に
より高強度、高Tgであって、高耐久性の塗布膜が得ら
れる。さらに分岐CH3の導入により溶剤への溶解性に
優れるため高分散性が得られる。ポリウレタン樹脂中の
短鎖ジオール単位の含有量は、17〜40質量%が好ま
しく、さらに好ましくは20〜30質量%である。
【0020】また、長鎖ジオールとは、分子量が500
以上のジオールを意味し、具体的には、ビスフェノール
A、水素化ビスフェノールA、ビスフェノールS又はビ
スフェノールPにエチレンオキシド、プロピレンオキシ
ド又はこれらの両者を付加させたもの、ポリプロピレン
グリコール、ポリエチレングリコール、ポリテトラメチ
レングリコールが好ましく、とくに下記の式2で示され
る化合物が好ましい。
【0021】
【化2】
【0022】また、nおよびmの値は、3〜24が望ま
しい。また、長鎖ジオールにおいて、Rは、以下の、
が好ましく、
【0023】
【化3】
【0024】のものがより好ましい。また、式2の長
鎖ジオールにおいて、Xは、水素原子、またはメチル基
が好ましく、メチル基がより好ましい。なお、n又はm
でくくられるカッコ内のXはすべて同じである必要はな
く、水素原子とメチル基が混ざっていてもよい。本発明
の特に好ましい態様で使用されるポリウレタン樹脂は、
環状構造を有するので、塗膜強度が高く、耐久性に優
れ、プロピレンの分岐CH 3を有するので、溶剤への溶
解性に富み分散性に優れる。
【0025】長鎖ジオールの質量平均分子量(Mw)
は、通常、500〜5000であり、好ましくは700
〜3000の範囲から選ばれる。エーテル基を含む長鎖
ジオール単位の含有量は、ポリウレタン樹脂中10〜5
0質量%であることが好ましく、さらに好ましくは30
〜40質量%である。該長鎖ジオール単位のエーテル基
の含有量は、ポリウレタン樹脂中に1.0〜5.0mm
ol/gであることが好ましく、より好ましくは2.0
〜4.0mmol/gである。
【0026】ポリウレタン樹脂の数平均分子量(Mn)
は、好ましくは、18000〜56000、更に好まし
くは23000〜34000であり、質量平均分子量
(Mw)は、好ましくは、30000〜100000、
更に好ましくは40000〜60000である。
【0027】ポリウレタン樹脂のガラス転移温度Tg
は、通常、0〜200℃であり、好ましくは、30〜1
50℃、さらに好ましくは、30〜130℃の範囲とさ
れる。
【0028】上述したポリウレタン樹脂は、塩化ビニル
系樹脂等の合成樹脂を併用しても良い。併用することが
できる塩化ビニル系樹脂としては、その重合度は200
〜600が好ましく、250〜450が特に好ましい。
塩化ビニル系樹脂はビニル系モノマー、例えば酢酸ビニ
ル、ビニルアルコール、塩化ビニリデン、アクリロニト
リルなどを共重合させたものでもよい。また、ニトロセ
ルロース樹脂などのセルロース誘導体、アクリル樹脂、
ポリビニルアセタール樹脂、ポリビニルブチラール樹
脂、エポキシ樹脂、フェノキシ樹脂等を併用しても良
く、これらは、単独でも組み合わせでも使用することが
できる。
【0029】尚、上記ポリウレタン樹脂は、塗布層全部
に配合することが好ましい。磁性層に強磁性粉末の表面
を改質する芳香族有機酸化合物を含有させ、含有量を強
磁性粉末1kgに対して好ましくは0.1〜0.8mo
l、更に好ましくは0.2〜0.5molとすることが
挙げられる。
【0030】芳香族有機酸化合物は、少なくとも強磁性
粉末を含む各種粉体に強く吸着するものであって、ポリ
ウレタン樹脂との親和性が高いものが好ましい。従っ
て、芳香族有機酸化合物としては、なるべく解離定数の
大きな(強酸)が好ましく、pKa値が3以下の有機酸
もしくはその塩が適している。
【0031】芳香族有機酸化合物は、遊離酸のほか、そ
の塩あるいはその誘導体、例えば、エステル等を含む概
念である。また、上記した粉体への吸着とは、物理吸着
の他、共有結合を含む化学吸着を包含する概念である。
pKa値が3以下の有機酸としては、α−ナフチルリン
酸、フェニルリン酸、ジフェニルリン酸、p−エチルベ
ンゼンホスホン酸、フェニルホスホン酸、フェニルホス
フィン酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p
ートルエンスルホン酸、ナフタリン−α−スルホン酸、
ナフタリン−β−スルホン酸などもしくはそれらの塩が
ある。
【0032】芳香族有機酸化合物の使用法としては、上
記特性が発揮できる態様であれば、特に制限はないが、
好ましくは、塗料調製において強磁性粉末と結合剤を混
練する時に同時に添加するか、あるいは強磁性粉末を結
合剤との混練の前に予め強磁性粉末に芳香族有機酸化合
物を表面処理することが挙げられる。このような芳香族
有機化合物は下層を設けた場合には、その下層にも含ま
せることが好ましく、非磁性無機粉末1kgに対して、
通常、0.1〜0.5モル、好ましくは0.1〜0.3
5モルの範囲で用いられる。
【0033】下層を設けた場合、本発明の細孔分布を得
るためには、下層の結合剤樹脂量(硬化剤も含む)を非
磁性無機粉体総量100質量部に対して好ましくは25
〜40質量部、更に好ましくは25〜35質量部とする
ことが挙げられる。
【0034】ここで、非磁性無機粉体としては、非磁性
無機粉末、カーボンブラック、研磨剤等を挙げることが
できる。
【0035】また、下層の結合剤樹脂として、低分子の
塩化ビニル系樹脂、好ましくはゲルパーミエーションク
ロマトグラフィー(GPC)による数平均分子量として
0.5万〜1.5万程度を用い、例えば、磁性層に上記
短鎖ジオールと長鎖ジオールからなるポリウレタン樹脂
のみを結合剤樹脂として使用するかあるいは該ポリウレ
タン樹脂を主体とした結合剤樹脂を使用し、かつ下層と
上層を同時重層塗布で設けると磁性層の表面付近に塩化
ビニル系樹脂を少量析出させることができる。これによ
り磁性層表層部のガラス転移点Tgを適度に下げ、カレ
ンダー成形性を更に向上させることができるという効果
がある。この場合、下層にも短鎖ジオールと長鎖ジオー
ルからなるポリウレタン樹脂を併用することが好まし
く、下層の全結合剤樹脂(硬化剤を含む)に対して通
常、10〜80質量%、好ましくは15〜60質量%の
範囲で用いられる。
【0036】但し、マイグレーションに関しては、GP
Cによる数平均分子量の測定で5,000未満の分子量
成分寄与が大きいため、磁性層に塩化ビニル系樹脂を使
用する場合には下層の塩化ビニル系樹脂の使用量を低減
することにより当該マイグレーションを抑制すること
が、一段と効果的である。このような観点から、下層の
全結合剤樹脂に対する上記ポリウレタン樹脂の含有量は
20質量%から100質量%の範囲とするのが好まし
く、20質量%から80質量%の範囲が更に好ましい。
【0037】また、非磁性層のある構成では、磁性層に
上記短鎖ジオールと長鎖ジオールからなるポリウレタン
樹脂を主体とした結合剤樹脂を用いると、磁性層の靱性
が確保され、かつ非磁性層に塑性が付与される結合剤樹
脂組成、例えば、上記ポリウレタン樹脂と、必要によ
り、極性基(例えばスルホ基、そのカリウム塩の基等)
を有する塩化ビニル系樹脂とを、ポリイソシアネート化
合物で硬化したものを用いることで、両層は塗膜として
押し込まれやすくなり、ヘッド等の接触時の接触点が増
加し、磁性層の応力集中が緩和され、スチルライフ等の
走行耐久性を向上させることができる。
【0038】本発明に使用される強磁性粉末は、特に制
限はないが、強磁性金属粉末が好ましく、中でもFeま
たはFeを主成分とする合金が好ましい。これらの強磁
性金属粉末には所定の原子以外にAl、Mg、Si、
S、Sc、Ca、Ti、V、Cr、Cu、Y、Mo、R
h、Pd、Ag、Sn、Sb、Te、Ba、Ta、W、
Re、Au、Hg、Pb、Bi、La、Ce、Pr、N
d、P、Co、Mn、Zn、Ni、Sr、Bなどの原子
を含んでもかまわない。特に、Al、Mg、Si、C
a、Y、Ba、La、Nd、Co、Ni、Bの少なくと
も1つがFe以外に含まれるものが好ましい。
【0039】これらの強磁性粉末にはあとで述べる分散
剤、潤滑剤、界面活性剤、帯電防止剤などで分散前にあ
らかじめ処理を行ってもかまわない。具体的には、特公
昭44−14090号、特公昭45−18372号、特
公昭47−22062号、特公昭47−22513号、
特公昭46−28466号、特公昭46−38755
号、特公昭47−4286号、特公昭47−12422
号、特公昭47−17284号、特公昭47−1850
9号、特公昭47−18573号、特公昭39−103
07号、特公昭48−39639号、米国特許3026
215号、同3031341号、同3100194号、
同3242005号、同3389014号などに記載さ
れている。
【0040】強磁性金属粉末には少量の水酸化物、また
は酸化物を含んでもよい。強磁性金属粉末の公知の製造
方法により得られたものを用いることができ、下記の方
法を挙げることができる。複合有機酸塩(主としてシュ
ウ酸塩)と水素などの還元性気体で還元する方法、酸化
鉄を水素などの還元性気体で還元してFeあるいはFe
−Co粒子などを得る方法、金属カルボニル化合物を熱
分解する方法、強磁性金属の水溶液に水素化ホウ素ナト
リウム、次亜リン酸塩あるいはヒドラジンなどの還元剤
を添加して還元する方法、金属を低圧の不活性気体中で
蒸発させて微粉末を得る方法などである。このようにし
て得られた強磁性金属粉末は公知の徐酸化処理、すなわ
ち有機溶剤に浸漬したのち乾燥させる方法、有機溶剤に
浸漬したのち酸素含有ガスを送り込んで表面に酸化膜を
形成したのち乾燥させる方法、有機溶剤を用いず酸素ガ
スと不活性ガスの分圧を調整して表面に酸化皮膜を形成
する方法のいずれを施したものでも用いることができ
る。
【0041】本発明の磁性層に使用される強磁性金属粉
末のBET法による比表面積(SBE T)は、好ましくは
30〜50m2/gから選ばれる。これにより、良好な
表面性と低いノイズの両立が可能となる。本発明の細孔
表面積を得るためには強磁性粉末のサイズは、重要な因
子である。例えば、強磁性金属粉末の平均長軸長は、好
ましくは0.03〜0.12μm、更に好ましくは0.
05〜0.10μmである。
【0042】強磁性金属粉末の針状比{長軸長/短軸長
(長軸に対して垂直方向の最大幅)}は4〜18が好ま
しく、更に好ましくは5〜12である。強磁性金属粉末
の含水率は0.01〜2%とするのが好ましい。結合剤
の種類によって強磁性金属粉末の含水率は最適化するの
が好ましい。
【0043】強磁性金属粉末のpHは用いる結合剤との
組み合わせにより最適化することが好ましい。その範囲
は通常、4〜12であるが、好ましくは7〜10であ
る。強磁性金属粉末は必要に応じ、Al、Si、Pまた
はこれらの酸化物などを表面に存在させてもかまわな
い。その量は強磁性金属粉末に対し0.1〜10質量%
であり表面処理を施すと脂肪酸などの潤滑剤の吸着が1
00mg/m2以下になり好ましい。強磁性金属粉末に
は可溶性のNa、Ca、Fe、Ni、Srなどの無機イ
オンを含む場合があるが200ppm以下であれば特に
特性に影響を与える事は少ない。
【0044】また、本発明に用いられる強磁性金属粉末
は空孔が少ないほうが好ましくその値は20容量%以
下、さらに好ましくは5容量%以下である。また強磁性
金属粉末の形状については、針状が好ましいが、粒状、
米粒状、板状も許容し得る。磁性層に含まれる強磁性粉
末としては、飽和磁化量(σs)は、115〜130A
・m2/kg(更に好ましくは118A・m2/kg〜1
28A・m2/kg)である。
【0045】次に本発明の好ましい態様で使用される下
層の詳細な内容について説明する。本発明の下層に用い
られる非磁性無機粉末は、例えば、金属酸化物、金属炭
酸塩、金属硫酸塩、金属窒化物、金属炭化物、金属硫化
物等の無機質化合物から選択することができる。無機質
化合物としては例えばα化率90%以上のα−アルミ
ナ、β−アルミナ、γ−アルミナ、θ−アルミナ、炭化
ケイ素、酸化クロム、酸化セリウム、α−酸化鉄、ゲー
タイト、コランダム、窒化珪素、チタンカーバイト、酸
化チタン、二酸化珪素、酸化スズ、酸化マグネシウム、
酸化タングステン、酸化ジルコニウム、窒化ホウ素、酸
化亜鉛、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウ
ム、二硫化モリブデンなどが単独または組み合わせで使
用される。特に好ましいのは二酸化チタン、酸化亜鉛、
酸化鉄、硫酸バリウムであり、更に好ましいのは二酸化
チタン、α酸化鉄である。
【0046】これら非磁性無機粉末の粒子サイズも本発
明の細孔表面積を得るための重要な因子である。従っ
て、平均粒子サイズは3μm以下が好ましいが、とりわ
け好ましいのは非磁性無機粉末の平均粒子サイズは0.
01μm〜0.2μmである。
【0047】非磁性無機粉末が粒状金属酸化物である場
合は、平均粒子径は0.08μm以下が好ましく、針状
金属酸化物である場合は、平均長軸長は0.3μm以下
が好ましく、0.2μm以下が更に好ましい。必要に応
じて粒子サイズの異なる非磁性無機粉末を組み合わせた
り、単独の非磁性無機粉末でも粒径分布を広くして同様
の効果をもたせることもできる。タップ密度は通常、
0.05〜2g/ml、好ましくは0.2〜1.5g/
mlである。非磁性無機粉末の含水率は通常、0.1〜
5質量%、好ましくは0.2〜3質量%、更に好ましく
は0.3〜1.5質量%である。非磁性無機粉末のpH
は通常、2〜11であるが、pHは7〜10の間が特に
好ましい。非磁性無機粉末のSBETは通常、1〜100
2/g、好ましくは5〜70m2/g、更に好ましくは
10〜65m2/gである。非磁性無機粉末の結晶子サ
イズは0.004μm〜1μmが好ましく、0.04μ
m〜0.1μmが更に好ましい。ジブチルフタレート
(DBP)を用いた吸油量は5〜100ml/100
g、好ましくは10〜80ml/100g、更に好まし
くは20〜60ml/100gである。比重は通常、1
〜12、好ましくは3〜6である。形状は針状、球状、
多面体状、板状のいずれでも良い。
【0048】強熱減量は20質量%以下であることが好
ましく、本来ないことが最も好ましいと考えられる。本
発明に用いられる上記非磁性無機粉末のモース硬度は4
〜10のものが好ましい。これらの粉体表面のラフネス
ファクターは0.8〜1.5が好ましく、更に好ましい
ラフネスファクターは0.9〜1.2である。非磁性無
機粉末のSA(ステアリン酸)吸着量は1〜20μmo
l/m2、更に好ましくは2〜15μmol/m2であ
る。非磁性無機粉末の25℃での水への湿潤熱は200
〜600mJ/m2の範囲にあることが好ましい。ま
た、この湿潤熱の範囲にある溶媒を使用することができ
る。100〜400℃での表面の水分子の量は1〜10
個/100Åが適当である。水中での等電点のpHは3
〜9の間にあることが好ましい。
【0049】これらの非磁性無機粉末の表面には表面処
理によりAl23、SiO2、TiO2、ZrO2、Sn
2、Sb23、ZnOを存在させることが好ましい。
特に分散性に好ましいのはAl23、SiO2、Ti
2、ZrO2であるが、更に好ましいのはAl23、S
iO2、ZrO2である。これらは組み合わせて使用して
も良いし、単独で用いることもできる。また、目的に応
じて共沈させた表面処理層を用いても良いし、先ずアル
ミを表層に存在させた後でシリカを存在させる方法、ま
たはその逆の方法を採ることもできる。また、表面処理
層は目的に応じて多孔質層にしても構わないが、均質で
密である方が一般には好ましい。
【0050】本発明の下層に用いられる非磁性無機粉末
の具体的な例としては、昭和電工製ナノタイト、住友化
学製HIT−100,ZA−G1、戸田工業社製DPN
−250,DPN−250BX、DPN−245,DP
N−270BX、DPB−550BX、DPN−550
RX、石原産業製酸化チタンTTO−51B、TTO−
55A,TTO−55B、TTO−55C、TTO−5
5S、TTO−55D、SN−100,MJ−7 α−
酸化鉄E270,E271,E300,チタン工業製S
TT−4D、STT−30D、STT−30、STT−
65C、テイカ製MT−100S、MT−100T、M
T−150W、MT−500B、MT−600B、MT
−100F、MT−500HD、堺化学製FINEX−
25,BF−1,BF−10,BF−20,ST−M、
同和鉱業製DEFIC−Y,DEFIC−R、日本アエ
ロジル製AS2BM,TiO2P25,宇部興産製10
0A,500A、チタン工業製Y−LOP及びそれを焼
成したものが挙げられる。
【0051】特に好ましい非磁性無機粉末は二酸化チタ
ンとα−酸化鉄である。α−酸化鉄(ヘマタイト)は以
下のような諸条件の基で実施される。α−Fe23粉末
は、通常の第一鉄水溶液に等量以上の水酸化アルカリ
水溶液を加えて得られる水酸化第一鉄コロイドを含む懸
濁液をpH11以上にて80℃以下の温度で酸素を含有
ガスを通気して酸化反応を行う事により針状ゲータイト
粒子を生成させる方法、第一鉄塩水溶液と炭酸アルカ
リ水溶液とを反応させて得られるFeCO3を含む懸濁
液に酸素含有ガスを通気して酸化反応を行う事により紡
錘状を呈したゲータイト粒子を生成させる方法、第一
鉄水溶液に等量未満の水酸化アルカリ水溶液または炭酸
アルカリ水溶液を添加して得られる水酸化第一鉄コロイ
ドを含む第一鉄塩水溶液に酸素含有ガスを通気して酸化
反応を行う事により針状ゲータイト核粒子を生成させ、
次いで、該針状ケータイト該粒子を含む第一鉄塩水溶液
に、該第一鉄塩水溶液中のFe2+に対し等量以上の水酸
化アルカリ水溶液を添加した後、酸素含有ガスを通気し
て前記針状ゲータイト核粒子を成長させる方法及び、
第一鉄水溶液に等量未満の水酸化アルカリ水溶液または
炭酸アルカリ水溶液を添加して得られる水酸化第一鉄コ
ロイドを含む第一鉄塩水溶液に酸素含有ガスを通気して
酸化反応を行う事により針状ゲータイト核粒子を生成さ
せ、次いで、酸性または中性領域で前記針状ゲータイト
核粒子を成長させる方法等により得られた針状ゲータイ
ト粒子を前駆体粒子とする。
【0052】尚、ゲータイト粒子の生成反応中に粒子粉
末の特性向上等の為に通常添加されている、Ni、Z
n、P、Si等の異種元素が添加されていても支障がな
い。前駆体粒子である針状ゲータイト粒子を200〜5
00℃の温度範囲で脱水するか、必要に応じて、更に3
50〜800℃の温度範囲で加熱処理により焼き鈍しを
して針状α−Fe23の粒子を得る。
【0053】尚、脱水または焼き鈍しされる針状ゲータ
イト粒子は表面にP、Si、B、Zr、Sb等を含有す
る化合物である焼結防止剤が付着していても支障はな
い。350〜800℃の温度範囲で加熱処理により焼き
鈍しをするのは、脱水されて得られた針状α−Fe23
粒子の粒子表面に生じている空孔を焼き鈍しにより、粒
子の極表面を溶融させて空孔をふさいで平滑な表面形態
とさせる事が好ましいからである。
【0054】また、前記脱水または焼き鈍しをして得ら
れた針状α−Fe23粒子は水溶液中に分散して懸濁液
とし、例えば、Al化合物を添加しpH調整をして前記
α−Fe23粒子の粒子表面に前記添加化合物を被覆し
た後、濾過、水洗、乾燥、粉砕、必要により更に脱気、
圧密処理等を施されてもよい。用いられるAl化合物は
酢酸アルミニウム、硫酸アルミニウム、塩化アルミニウ
ム、硝酸アルミニウム等のアルミニウム塩やアルミン酸
ソーダ等のアルミン酸アルカリ塩を使用することが出来
る。この場合のAl化合物添加量はα−Fe23粒子粉
末に対してAl換算で通常、0.01〜50質量%であ
る。また、Al化合物とともにSi化合物を始めとし
て、P、Ti、Mn、Ni、Zn、Zr、Sn、Sbか
ら選ばれる化合物の1種または2種以上を用いて被覆す
ることもできる。Al化合物とともに用いるこれらの化
合物の添加量はそれぞれα−Fe23粒子粉末に対して
通常、0.01〜50質量%の範囲である。
【0055】二酸化チタンの製法に関しては以下の通り
である。これらの酸化チタンの製法は主に硫酸法と塩素
法がある。硫酸法はイルミナイトの源鉱石を硫酸で蒸解
し、Ti,Feなどを硫酸塩として抽出する。硫酸鉄を
晶析分離して除き、残りの硫酸チタニル溶液を濾過精製
後、熱加水分解を行って、含水酸化チタンを沈澱させ
る。これを濾過洗浄後、夾雑不純物を洗浄除去し、粒径
調節剤などを添加した後、80〜1000℃で焼成すれ
ば粗酸化チタンとなる。ルチル型とアナターゼ型は加水
分解の時に添加される核剤の種類によりわけられる。こ
の粗酸化チタンを粉砕、整粒、表面処理などを施して作
成する。塩素法は原鉱石は天然ルチルや合成ルチルが用
いられる。鉱石は高温還元状態で塩素化され、TiはT
iCl4にFeはFeCl2となり、冷却により固体とな
った酸化鉄は液体のTiCl4と分離される。得られた
粗TiCl4は精留により精製した後核生成剤を添加
し、1000℃以上の温度で酸素と瞬間的に反応させ、
粗酸化チタンを得る。この酸化分解工程で生成した粗酸
化チタンに顔料的性質を与えるための仕上げ方法は硫酸
法と同じである。
【0056】表面処理は上記酸化チタン素材を乾式粉砕
後、水と分散剤を加え、湿式粉砕、遠心分離により粗粒
分級が行なわれる。その後、微粒スラリーは表面処理槽
に移され、ここで金属水酸化物の表面被覆が行われる。
まず、所定量のAl,Si,Ti,Zr,Sb,Sn,
Znなどの塩類水溶液を加え、これを中和する酸、また
はアルカリを加えて、生成する含水酸化物で酸化チタン
粒子表面を被覆する。副生する水溶性塩類はデカンテー
ション、濾過、洗浄により除去し、最終的にスラリーp
Hを調節して濾過し、純水により洗浄する。洗浄済みケ
ーキはスプレードライヤーまたはバンドドライヤーで乾
燥される。最後にこの乾燥物はジェットミルで粉砕さ
れ、製品になる。また、水系ばかりでなく酸化チタン粉
体にAlCl3,SiCl4の蒸気を通じその後水蒸気を
流入して表面処理を施すことも可能である。その他の顔
料の製法についてはG.D.Parfitt and K.S.W. Sing"Char
acterization of Powder Surfaces"Academic Press,197
6を参考にすることができる。
【0057】下層にカーボンブラックを混合させて公知
の効果であるRsを下げること、光透過率を小さくする
ことができるとともに、所望のマイクロビッカース硬度
を得る事ができる。
【0058】下層のマイクロビッカース硬度は通常、2
5〜60Kg/mm2(245〜588MPa)、好ま
しくは30〜50Kg/mm2(294〜490MP
a)であり、NEC製薄膜硬度計HMA−400を用い
て、稜角80度、先端半径0.1μmのダイヤモンド製
三角錐針を圧子先端に用いて、測定する。光透過率は一
般に波長900nm程度の赤外線の吸収が3%以下、た
とえばVHSでは0.8%以下であることが規格化され
ている。このためにはゴム用ファ−ネス、ゴム用サ−マ
ル、カラ−用ブラック、アセチレンブラック、等を用い
ることができる。
【0059】下層に用いられるカーボンブラックのS
BETは通常、100〜500m2/g、好ましくは150
〜400m2/g、DBP吸油量は通常、20〜400
ml/100g、好ましくは30〜200ml/100
gである。カーボンブラックの平均粒子径は通常、5n
m〜80nm、好ましく10〜50nm、さらに好まし
くは10〜40nmである。通常、カーボンブラックの
pHは、2〜10、含水率は0.1〜10%、タップ密
度は0.1〜1g/ml、が好ましい。本発明に用いら
れるカーボンブラックの具体的な例としてはキャボット
社製、BLACKPEARLS 2000、1300、
1000、900、800,880,700、VULC
ANXC−72、三菱化学社製、#3050B,315
0B,3250B、#3750B、#3950B、#9
50、#650B,#970B、#850B、MA−6
00、コロンビアンカーボン社製、CONDUCTEX
SC、RAVEN8800,8000,7000,5
750,5250,3500,2100,2000,1
800,1500,1255,1250、アクゾー社製
ケッチェンブラックECなどがあげられる。カーボンブ
ラックを分散剤などで表面処理したり、樹脂でグラフト
化して使用しても、表面の一部をグラファイト化したも
のを使用してもかまわない。また、カーボンブラックを
塗料に添加する前にあらかじめ結合剤で分散してもかま
わない。これらのカーボンブラックは上記非磁性無機粉
末に対して50質量%を越えない範囲、非磁性層総質量
の40%を越えない範囲で使用できる。これらのカーボ
ンブラックは単独、または組み合わせで使用することが
できる。
【0060】下層で使用できるカーボンブラックは例え
ば「カーボンブラック便覧」カーボンブラック協会編」
を参考にすることができる。また下層には有機質粉末を
目的に応じて、添加することもできる。例えば、アクリ
ルスチレン系樹脂粉末、ベンゾグアナミン樹脂粉末、メ
ラミン系樹脂粉末、フタロシアニン系顔料が挙げられる
が、ポリオレフィン系樹脂粉末、ポリエステル系樹脂粉
末、ポリアミド系樹脂粉末、ポリイミド系樹脂粉末、ポ
リフッ化エチレン樹脂も使用することができる。その製
法は特開昭62−18564号、特開昭60−2558
27号に記されているようなものが使用できる。
【0061】下塗層は一般の磁気記録媒体において設け
ることが行われているが、これは支持体と磁性層又は下
層との接着力を向上させるために設けられるものであっ
て、溶剤可溶性のポリエステルが使用される。厚さも
0.5μm以下が一般的である。下層の結合剤樹脂、潤
滑剤、分散剤、添加剤、溶剤、分散方法その他は磁性層
のそれが適用できる。特に、結合剤樹脂量、種類、添加
剤、分散剤の添加量、種類に関しては磁性層に関する公
知技術が適用できる。
【0062】磁性層及び下層に使用し得る熱可塑性樹脂
としては、ガラス転移温度が−100〜150℃、数平
均分子量が1,000〜200,000、好ましくは1
0,000〜100,000、重合度が約50〜1,0
00程度のものである。このような例としては、塩化ビ
ニル、酢酸ビニル、ビニルアルコール、マレイン酸、ア
クリル酸、アクリル酸エステル、塩化ビニリデン、アク
リロニトリル、メタクリル酸、メタクリル酸エステル、
スチレン、ブタジエン、エチレン、ビニルブチラール、
ビニルアセタール、ビニルエーテル、等を構成単位とし
て含む重合体または共重合体、ポリウレタン樹脂、各種
ゴム系樹脂がある。
【0063】また、熱硬化性樹脂または反応型樹脂とし
てはフェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン硬化
型樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、アルキド樹脂、アク
リル系反応樹脂、ホルムアルデヒド樹脂、シリコーン樹
脂、エポキシ−ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂とイ
ソシアネートプレポリマーの混合物、ポリエステルポリ
オールとポリイソシアネートの混合物、ポリウレタンと
ポリイソシアネートの混合物等があげられる。これらの
樹脂については朝倉書店発行の「プラスチックハンドブ
ック」に詳細に記載されている。また、公知の電子線硬
化型樹脂を下層、または上層に使用することも可能であ
る。
【0064】これらの例とその製造方法については特開
昭62−256219号に詳細に記載されている。以上
の樹脂は単独または組み合わせて使用できるが、好まし
いものとして塩化ビニル樹脂、塩化ビニル酢酸ビニル樹
脂、塩化ビニル酢酸ビニルビニルアルコール樹脂、塩化
ビニル酢酸ビニル無水マレイン酸共重合体の中から選ば
れる少なくとも1種とポリウレタン樹脂の組み合わせ、
またはこれらにポリイソシアネートを組み合わせたもの
があげられる。ポリウレタン樹脂の構造はポリエステル
ポリウレタン、ポリエーテルポリウレタン、ポリエ−テ
ルポリエステルポリウレタン、ポリカーボネートポリウ
レタン、ポリエステルポリカーボネートポリウレタン、
ポリカプロラクトンポリウレタン、ポリオレフィンポリ
ウレタン、など公知のものが使用できる。特に、前記し
た環状構造を有する短鎖ジオールとエーテル基を含む長
鎖ジオールからなるポリウレタンが好ましい。ここに示
したすべての結合剤について、より優れた分散性と耐久
性を得るためには必要に応じ、−COOM、−SO
3M、−OSO3M、−P=O(OM)2、−O−P=O
(OM)2、(以上につきMは水素原子、またはアルカ
リ金属塩基)、−OH、−NR2、−N+3(Rは炭化
水素基)、エポキシ基、−SH、−CN、スルホベタイ
ン、ホスホベタイン、カルボキシベタインなどから選ば
れる少なくともひとつ以上の極性基を共重合または付加
反応で導入したものを用いることが好ましい。このよう
な極性基の量は10-1〜10-8モル/gであり、好まし
くは10-2〜10-6モル/gである。
【0065】本発明に用いられるこれらの結合剤の具体
的な例としてはユニオンカーバイト社製VAGH、VY
HH、VMCH、VAGF、VAGD,VROH,VY
ES,VYNC,VMCC,XYHL,XYSG,PK
HH,PKHJ,PKHC,PKFE,日信化学工業社
製、MPR−TA、MPR−TA5,MPR−TAL,
MPR−TSN,MPR−TMF,MPR−TS、MP
R−TM、MPR−TAO、電気化学社製1000W、
DX80,DX81,DX82,DX83、100F
D、日本ゼオン社製のMR−104、MR−105、M
R110、MR100、400X−110A、日本ポリ
ウレタン社製ニッポランN2301、N2302、N2
304、大日本インキ社製パンデックスT−5105、
T−R3080、T−5201、バーノックD−40
0、D−210−80、クリスボン6109,720
9,東洋紡社製バイロンUR8200、UR8300、
RV530、RV280、大日精化社製、ダイフェラミ
ン4020、5020、5100、5300、902
0、9022、7020、三菱化成社製、MX500
4、三洋化成社製サンプレンSP−150、TIM−3
003、旭化成社製サランF310、F210などがあ
げられる。この中でMR−104、MR110、UR−
8200、UR8300、UR−8700、およびジオ
ールと有機ジイソシアネートを主原料とした反応生成物
であり、環状構造とエーテル基を持つポリウレタンが好
ましい。
【0066】本発明において、ポリウレタン樹脂を用い
る場合は,破断伸びが100〜2,000%、破断応力
は0.05〜10Kg/mm2(0.45〜98MP
a)、降伏点は0.05〜10Kg/mm2(0.45
〜98MPa)が好ましい。
【0067】本発明に用いるポリイソシアネートとして
は、トリレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニル
メタンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネ
ート、キシリレンジイソシアネート、ナフチレン−1,
5−ジイソシアネート、o−トルイジンジイソシアネー
ト、イソホロンジイソシアネート、トリフェニルメタン
トリイソシアネート等のイソシアネート類、また、これ
らのイソシアネート類とポリアルコールとの生成物、ま
た、イソシアネート類の縮合によって生成したポリイソ
シアネート等が好ましい。これらのイソシアネート類の
市販されている商品名としては、日本ポリウレタン社
製、コロネートL、コロネートHL,コロネート203
0、コロネート2031、ミリオネートMR、ミリオネ
ートMTL、武田薬品社製、タケネートD−102,タ
ケネートD−110N、タケネートD−200、タケネ
ートD−202、住友バイエル社製、デスモジュール
L,デスモジュールIL、デスモジュールN、デスモジ
ュールHL,等がありこれらを単独または硬化反応性の
差を利用して二つもしくはそれ以上の組み合わせで下
層、上層とも用いることができる。これらポリイソシア
ネートは、上層の全結合剤樹脂に対し、通常、0〜50
質量%、好ましくは0〜30質量%用いられ、下層の全
結合剤樹脂に対し通常、0〜40質量%、好ましくは0
〜25質量%用いられる。
【0068】本発明の磁気記録媒体を二層以上から構成
した場合は、結合剤樹脂量、結合剤中に占める塩化ビニ
ル系樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリイソシアネート、あ
るいはそれ以外の樹脂の量、磁性層を形成する各樹脂の
分子量、極性基量、あるいは先に述べた樹脂の物理特性
などを必要に応じ各層とで変えることはもちろん可能で
あり、多層磁性層に関する公知技術を適用できる。
【0069】本発明の磁性層に使用されるカーボンブラ
ックは非磁性層で例示したものを適用できる。カーボン
ブラックは磁性塗料に添加する前にあらかじめ結合剤で
分散してもかまわない。これらのカーボンブラックは単
独、または組み合わせで使用することができる。カーボ
ンブラックを使用する場合は強磁性金属粉末に対する量
の0.1〜10質量%、好ましくは0.1〜3質量%、
更に好ましくは0.5〜1.5質量%でもちいることが
好ましい。カーボンブラックは磁性層の帯電防止、摩擦
係数低減、遮光性付与、膜強度向上などの働きがあり、
これらは用いるカーボンブラックにより異なる。従って
本発明に使用されるこれらのカーボンブラックは上層、
下層でその種類、量、組み合わせを変え、粒子サイズ、
吸油量、電導度、pHなどの先に示した諸特性をもとに
目的に応じて使い分けることはもちろん可能である。本
発明の磁性層で使用できるカーボンブラックは例えば
「カーボンブラック便覧」カーボンブラック協会編を参
考にすることができる。
【0070】本発明に用いられる研磨剤としてはα化率
90%以上のα−アルミナ、β−アルミナ、炭化ケイ
素、酸化クロム、酸化セリウム、α−酸化鉄、コランダ
ム、人造ダイヤモンド、窒化珪素、炭化珪素,チタンカ
ーバイト、酸化チタン、二酸化珪素、窒化ホウ素、など
主としてモース6以上の公知の材料が単独または組み合
わせで使用される。また、これらの研磨剤どうしの複合
体(研磨剤を他の研磨剤で表面処理したもの)を使用し
てもよい。これらの研磨剤には主成分以外の化合物また
は元素が含まれる場合もあるが主成分が90%以上であ
れば効果にかわりはない。これら研磨剤の平均粒子サイ
ズは0.01〜2μmが好ましいが、必要に応じて粒子
サイズの異なる研磨剤を組み合わせたり、単独の研磨剤
でも粒径分布を広くして同様の効果をもたせることもで
きる。タップ密度は0.3〜2g/cc、含水率は0.
1〜5%、pHは2〜11、SBETは1〜30m2/g、
が好ましい。
【0071】本発明に用いられる研磨剤の形状は針状、
球状、サイコロ状、のいずれでも良いが、形状の一部に
角を有するものが研磨性が高く好ましい。本発明に用い
られる研磨剤の具体的な例としては、住友化学社製、A
KP−20,AKP−30,AKP−50、HIT−5
0、HIT−60,HIT−70、HIT−80,HI
T−80G,HIT−100、日本化学工業社製、G
5,G7,S−1、戸田工業社製、TF−100,TF
−140などがあげられる。本発明に用いられる研磨剤
は下層、上層で種類、量および組み合わせを変え、目的
に応じて使い分けることはもちろん可能である。これら
の研磨剤はあらかじめ結合剤で分散処理したのち磁性塗
料中に添加してもかまわない。本発明の磁気記録媒体の
磁性層表面および磁性層端面に存在する研磨剤は5個/
100μm2以上が好ましい。
【0072】本発明に使用される、添加剤としては潤滑
効果、帯電防止効果、分散効果、可塑効果、などをもつ
ものが使用される。二硫化モリブデン、二硫化タングス
テン、グラファイト、窒化ホウ素、フッ化黒鉛、シリコ
ーンオイル、極性基をもつシリコーン、脂肪酸変性シリ
コーン、フッ素含有シリコーン、フッ素含有アルコー
ル、フッ素含有エステル、ポリオレフィン、ポリグリコ
ール、アルキル燐酸エステルおよびそのアルカリ金属
塩、アルキル硫酸エステルおよびそのアルカリ金属塩、
ポリフェニルエーテル、フッ素含有アルキル硫酸エステ
ルおよびそのアルカリ金属塩、炭素数10〜24の一塩
基性脂肪酸(不飽和結合を含んでも、また分岐していて
もかまわない)、および、これらの金属塩(Li、N
a、K、Cuなど)または、炭素数12〜22の一価、
二価、三価、四価、五価、六価アルコール(不飽和結合
を含んでも、また分岐していてもかまわない)、炭素数
12〜22のアルコキシアルコール(不飽和結合を含ん
でも、また分岐していてもかまわない)、炭素数10〜
24の一塩基性脂肪酸(不飽和結合を含んでも、また分
岐していてもかまわない)と炭素数2〜12の一価、二
価、三価、四価、五価、六価アルコールのいずれか一つ
(不飽和結合を含んでも、また分岐していてもかまわな
い)とからなるモノ脂肪酸エステルまたはジ脂肪酸エス
テルまたはトリ脂肪酸エステル、アルキレンオキシド重
合物のモノアルキルエーテルの脂肪酸エステル、炭素数
8〜22の脂肪酸アミド、炭素数8〜22の脂肪族アミ
ン、などが使用できる。
【0073】これらの具体例としてはラウリン酸、ミリ
スチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、ス
テアリン酸ブチル、オレイン酸、リノール酸、リノレン
酸、エライジン酸、ステアリン酸オクチル、ステアリン
酸アミル、ステアリン酸イソオクチル、ミリスチン酸オ
クチル、ステアリン酸ブトキシエチル、アンヒドロソル
ビタンモノステアレート、アンヒドロソルビタンジステ
アレート、アンヒドロソルビタントリステアレート、オ
レイルアルコール、ラウリルアルコール、があげられ
る。また、アルキレンオキサイド系、グリセリン系、グ
リシドール系、アルキルフェノールエチレンオキサイド
付加体、等のノニオン界面活性剤、環状アミン、エステ
ルアミド、第四級アンモニウム塩類、ヒダントイン誘導
体、複素環類、ホスホニウムまたはスルホニウム類、等
のカチオン系界面活性剤、カルボン酸、スルフォン酸、
燐酸、硫酸エステル基、燐酸エステル基、などの酸性基
を含むアニオン界面活性剤、アミノ酸類、アミノスルホ
ン酸類、アミノアルコールの硫酸または燐酸エステル
類、アルキルベダイン型、等の両性界面活性剤等も使用
できる。これらの界面活性剤については、「界面活性剤
便覧」(産業図書株式会社発行)に詳細に記載されてい
る。これらの潤滑剤、帯電防止剤等は必ずしも100%
純粋ではなく、主成分以外に異性体、未反応物、副反応
物、分解物、酸化物等の不純分がふくまれてもかまわな
い。これらの不純分は30質量%以下が好ましく、さら
に好ましくは10質量%以下である。
【0074】本発明で使用されるこれらの潤滑剤、界面
活性剤は下層、磁性層でその種類、量を必要に応じ使い
分けることができる。例えば、下層、磁性層で融点のこ
となる脂肪酸を用い表面へのにじみ出しを制御する、沸
点や極性の異なるエステル類を用い表面へのにじみ出し
を制御する、界面活性剤量を調節することで塗布の安定
性を向上させる、潤滑剤の添加量を下層で多くして潤滑
効果を向上させるなど考えられ、無論ここに示した例の
みに限られるものではない。
【0075】また本発明で用いられる添加剤のすべてま
たはその一部は、磁性塗料製造のどの工程で添加しても
かまわない、例えば、混練工程前に強磁性金属粉末と混
合する場合、強磁性金属粉末と結合剤と溶剤による混練
工程で添加する場合、分散工程で添加する場合、分散後
に添加する場合、塗布直前に添加する場合などがある。
また、目的に応じて磁性塗布層を塗布した後、同時また
は逐次塗布で、添加剤の一部または全部を塗布すること
により目的が達成される場合がある。また、目的によっ
てはカレンダーした後、またはスリット終了後、磁性層
表面に潤滑剤を塗布することもできる。
【0076】本発明で使用されるこれら潤滑剤の商品例
としては、日本油脂社製、NAA−102,NAA−4
15,NAA−312,NAA−160,NAA−18
0,NAA−174,NAA−175,NAA−22
2,NAA−34,NAA−35,NAA−171,N
AA−122、NAA−142、NAA−160、NA
A−173K,ヒマシ硬化脂肪酸、NAA−42,NA
A−44、カチオンSA、カチオンMA、カチオンA
B,カチオンBB,ナイミーンL−201,ナイミーン
L−202,ナイミーンS−202,ノニオンE−20
8,ノニオンP−208,ノニオンS−207,ノニオ
ンK−204,ノニオンNS−202,ノニオンNS−
210,ノニオンHS−206,ノニオンL−2,ノニ
オンS−2,ノニオンS−4,ノニオンO−2、ノニオ
ンLP−20R,ノニオンPP−40R,ノニオンSP
−60R、ノニオンOP−80R、ノニオンOP−85
R,ノニオンLT−221,ノニオンST−221,ノ
ニオンOT−221,モノグリMB,ノニオンDS−6
0,アノンBF,アノンLG,ブチルステアレート、ブ
チルラウレート、エルカ酸、関東化学社製、オレイン
酸、竹本油脂社製、FAL−205、FAL−123、
新日本理化社製、エヌジェルブLO、エヌジョルブIP
M,サンソサイザ−E4030,、信越化学社製、TA
−3、KF−96、KF−96L、KF96H、KF4
10,KF420、KF965,KF54,KF50,
KF56,KF907,KF851,X−22−81
9,X−22−822,KF905,KF700,KF
393,KF−857,KF−860,KF−865,
X−22−980,KF−101,KF−102,KF
−103,X−22−3710,X−22−3715,
KF−910,KF−3935,ライオンアーマー社
製、アーマイドP、アーマイドC,アーモスリップC
P、ライオン油脂社製、デユオミンTDO、日清製油社
製、BA−41G、三洋化成社製、プロファン2012
E、ニューポールPE61、イオネットMS−400,
イオネットMO−200、イオネットDL−200、イ
オネットDS−300、イオネットDS−1000、イ
オネットDO−200などが挙げられる。
【0077】本発明で用いられる有機溶媒は任意の比率
でアセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケ
トン、ジイソブチルケトン、シクロヘキサノン、イソホ
ロン、テトラヒドロフラン、等のケトン類、メタノー
ル、エタノール、プロパノール、ブタノール、イソブチ
ルアルコール、イソプロピルアルコール、メチルシクロ
ヘキサノール、などのアルコール類、酢酸メチル、酢酸
ブチル、酢酸イソブチル、酢酸イソプロピル、乳酸エチ
ル、酢酸グリコール等のエステル類、グリコールジメチ
ルエーテル、グリコールモノエチルエーテル、ジオキサ
ン、などのグリコールエーテル系、ベンゼン、トルエ
ン、キシレン、クレゾール、クロルベンゼン、などの芳
香族炭化水素類、メチレンクロライド、エチレンクロラ
イド、四塩化炭素、クロロホルム、エチレンクロルヒド
リン、ジクロルベンゼン、等の塩素化炭化水素類、N,
N−ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ヘ
キサン等のものが使用できる。これら有機溶媒は必ずし
も100%純粋ではなく、主成分以外に異性体、未反応
物、副反応物、分解物、酸化物、水分等の不純分がふく
まれてもかまわない。これらの不純分は30質量%以下
が好ましく、さらに好ましくは10質量%以下である。
本発明で用いる有機溶媒は磁性層と下層でその種類は同
じであることが好ましい。その添加量は変えてもかまわ
ない。下層に表面張力の高い溶媒(シクロヘキサノン、
ジオキサンなど)を用い塗布の安定性をあげる、具体的
には上層溶剤組成の算術平均値が下層溶剤組成の算術平
均値を下回らないことが肝要である。分散性を向上させ
るためにはある程度極性が強い方が好ましく、溶剤組成
の内、誘電率が15〜20の溶剤が50質量%以上含ま
れることが好ましい。また、溶解パラメータは8〜11
であることが好ましい。
【0078】本発明の磁気記録媒体の厚み構成は支持体
が1〜100μmであるが、特に、1〜8μmの薄い支
持体を用いる場合に有効である。磁性層と下層を合わせ
た厚みは支持体の厚みの1/100〜2倍の範囲で用い
られる。また、支持体と下層の間に密着性向上のための
接着層を設けることが好ましい。
【0079】接着層の厚みは0.01〜2μm、このま
しくは0.02〜0.5μmである。また、支持体の磁
性層側と反対側にバックコート層を設けてもかまわな
い。この厚みは0.1〜2μm、好ましくは0.3〜
1.0μmである。これらの接着層、バックコート層は
公知のものが使用できる。本発明に用いられる支持体
は、マイクロビッカース硬度が75Kg/mm2(73
5MPa)以上のものであり、二軸延伸を行ったポリエ
チレンナフタレート、ポリアミド、ポリイミド、ポリア
ミドイミド、芳香族ポリアミド、ポリベンズオキシダゾ
ールなどの公知のフィルムが使用できる。特に、東レ社
製「アラミド」又は旭化成製「アラミカ」として入手で
きる芳香族ポリアミドもしくはポリエチレンナフタレー
トを用いた支持体が好ましい。
【0080】これらの支持体にはあらかじめコロナ放電
処理、プラズマ処理、易接着処理、熱処理、除塵処理、
などをおこなっても良い。本発明の目的を達成するに
は、支持体の磁性層を塗する面の中心面平均表面粗さが
10〜0.1nm、好ましくは6〜0.2nm、さらに
好ましくは4〜0.5nmのものを使用することが好ま
しい。また、これらの支持体は単に中心面平均表面粗さ
が小さいだけではなく、1μm以上の粗大突起がないこ
とが好ましい。また表面の粗さ形状は必要に応じて支持
体に添加されるフィラーの大きさと量により自由にコン
トロールされるものである。これらのフィラーとしては
一例としてはAl,Ca,Si、Tiなどの酸化物や炭
酸塩で結晶性、非晶質を問わない他、アクリル系、メラ
ミン系などの有機微粉末があげられる。また、走行耐久
性との両立を図るためには、バック層を塗布する面の粗
さは磁性層を塗布する面の粗さより粗い事が好ましい。
バック層塗布面の中心線平均表面粗さは好ましくは1〜
20nm、更に好ましくは2〜8nmである。磁性層塗
布面とバック層塗布面との粗さを変える場合には、デュ
アル構成の支持体を用いても良いし、コーテイング層を
設ける事によって変えても構わない。
【0081】本発明に用いられる支持体のテープ走行方
向のF−5値は好ましくは10〜50Kg/mm2(9
8〜490MPa)、テープ幅方向のF−5値は好まし
くは10〜30Kg/mm2(98〜294MPa)で
あり、テープの長手方向のF−5値がテープ幅方向のF
−5値より高いのが一般的であるが、特に幅方向の強度
を高くする必要があるときはその限りでない。また、支
持体のテープ走行方向および幅方向の100℃30分で
の熱収縮率は好ましくは3%以下、さらに好ましくは
1.5%以下、80℃30分での熱収縮率は好ましくは
1%以下、さらに好ましくは0.5%以下である。破断
強度は両方向とも5〜100Kg/mm2(49〜98
0MPa)、弾性率は100〜2,000Kg/mm2
(0.98〜19.6GPa)、が好ましい。また、本
発明での900nmでの光透過率は30%以下が好まし
く、更に好ましくは3%以下である。
【0082】本発明の磁気記録媒体の磁性塗料を製造す
る工程は、少なくとも混練工程、分散工程、およびこれ
らの工程の前後に必要に応じて設けた混合工程からな
る。個々の工程はそれぞれ2段階以上にわかれていても
かまわない。本発明に使用する強磁性金属粉末、結合
剤、カーボンブラック、研磨剤、帯電防止剤、潤滑剤、
溶剤などすべての原料はどの工程の最初または途中で添
加してもかまわない。また、個々の原料を2つ以上の工
程で分割して添加してもかまわない。例えば、ポリウレ
タン樹脂を混練工程、分散工程、分散後の粘度調整のた
めの混合工程で分割して投入してもよい。本発明の目的
を達成するためには、従来の公知の製造技術を一部の工
程として用いることができることはもちろんであるが、
混練工程では連続ニーダや加圧ニーダなど強い混練力を
もつものを使用することにより高いBrを得ることがで
きるので好ましい。連続ニーダまたは加圧ニーダを用い
る場合は強磁性金属粉末と結合剤のすべてまたはその一
部(ただし全結合剤の30質量%以上が好ましい)およ
び強磁性粉末100部に対し15〜500部の範囲で混
練処理される。これらの混練処理の詳細については特開
平1−166338号、特開昭64−79274号に記
載されている。また、磁性層液、非磁性層液、あるいは
研磨剤分散液等を調製する場合には高比重の分散メディ
アを用いることが望ましく、ジルコニアビーズが好適で
ある。
【0083】本発明において重層構成の磁気記録媒体を
同時重層塗布する装置、方法の例として以下のような構
成を提案できる。 1,磁性塗料の塗布で一般的に用いられるグラビア塗
布、ロール塗布、ブレード塗布、エクストルージョン塗
布装置等により、まず下層塗布層を塗布し、下層塗布層
がウェット状態にのうちに特公平1−46186号や特
開昭60−238179号,特開平2−265672号
に開示されている支持体加圧型エクストルージョン塗布
装置により上層磁性層を塗布する。
【0084】2,特開昭63−88080号、特開平2
−17971号,特開平2−265672号に開示され
ているような塗布液通液スリットを二つ内蔵する一つの
塗布ヘッドにより上下層をほぼ同時に塗布する。 3,特開平2−174965号に開示されているバック
アップロール付きエクストルージョン塗布装置により上
下層をほぼ同時に塗布する。
【0085】なお、磁性粒子の凝集による磁気記録媒体
の電磁変換特性等の低下を防止するため、特開昭62−
95174号や特開平1−236968号に開示されて
いるような方法により塗布ヘッド内部の塗布液にせん断
を付与することが望ましい。さらに、塗布液の粘度につ
いては、特開平3−8471号に開示されている数値範
囲を満足することが好ましい。
【0086】本発明の磁気記録媒体を得るためには強力
な配向を行うことが好ましい。磁気テープの場合は長手
方向に配向されるが、100mT以上、好ましくは30
0mT以上のソレノイドとコバルト磁石を同極対向で2
00mT以上、好ましくは400mT以上、さらに好ま
しくは600mT以上の磁場を併用することが好まし
く、さらには乾燥後の配向性が最も高くなるように配向
前に予め適度の乾燥工程を設けることが好ましい。ま
た、フロッピー(登録商標)ディスクの場合は、ランダ
ム配向が施される。配向条件としては、磁気テープの場
合と同じようにテープ長手方向に配向したのち、例えば
周波数50Hzで磁場強度25mTまた周波数50Hz
で磁場強度12mTの二つの磁場強度等の交流磁場発生
装置の中を通過させて、ランダム配向される。
【0087】また、非磁性層、磁性層を同時重層塗布す
る以前にポリマーを主成分とする接着層を設けることや
コロナ放電、紫外線(UV)照射、電子線照射すること
により接着性を高める公知の手法を組み合わせることが
好ましい。カレンダー処理は本発明の細孔表面積を得る
のには重要な工程である。ロールとしてエポキシ、ポリ
イミド、ポリアミド、ポリイミドアミド等の耐熱性のあ
るプラスチックロール、または金属ロールを使用する。
また、金属ロール同志、プラシチックロール同志または
金属ロールとプラスチックロールの対ロールで処理する
ことが出来る。本発明の細孔表面積を得るには処理温度
は、好ましくは80〜110℃、さらに好ましくは90
〜100℃以上である。線圧力は好ましくは200〜5
00Kg/cm(196〜496kN/m)、さらに好
ましくは300〜400Kg/cm(294〜392k
N/m)以上である。これらカレンダー条件は、塗布層
の層構成、各層組成等により適宜選定される。
【0088】本発明の磁気記録媒体の磁性層面およびそ
の反対面のSUS420Jに対する摩擦係数は好ましく
は0.1〜0.3、さらに好ましくは0.2〜0.3で
ある。表面固有抵抗は好ましくは104〜1012オーム
/sq、磁性層の0.5%伸びでの弾性率は走行方向、
幅方向とも好ましくは100〜2,000Kg/mm 2
(0.98〜19.6GPa)、破断強度は好ましくは
1〜30Kg/mm2(9.8〜294MPa)、磁気
記録媒体の弾性率は走行方向、幅方向とも好ましくは1
00〜1,500Kg/mm2(0.98〜14.7G
Pa)、残留伸びは好ましくは0.5%以下、100℃
以下のあらゆる温度での熱収縮率は好ましくは1%以
下、さらに好ましくは0.5%以下、もっとも好ましく
は0.1%以下で、0%が理想である。磁性層のガラス
転移温度(110Hzで測定した動的粘弾性測定の損失
弾性率の極大点)は30〜150℃が好ましく、下層の
それは0℃〜100℃が好ましい。損失弾性率は1×1
7〜8×108Paの範囲にあることが好ましく、損失
正接は0.2以下であることが好ましい。
【0089】損失正接が大きすぎると粘着故障がでやす
い。磁性層中に含まれる残留溶媒は好ましくは100m
g/m2以下、さらに好ましくは10mg/m2以下であ
り、上層に含まれる残留溶媒が下層に含まれる残留溶媒
より少ないほうが好ましい。磁性層が有する空隙率は下
層、磁性層とも好ましくは30容量%以下、さらに好ま
しくは20容量%以下である。空隙率は高出力を果たす
ためには小さい方が好ましいが、目的によってはある値
を確保した方が良い場合がある。例えば、繰り返し用途
が重視されるデータ記録用磁気記録媒体では空隙率が大
きい方が走行耐久性は好ましいことが多い。
【0090】本発明の磁気記録媒体の磁性層の磁気特
性、即ち、Hc及びSFD、更にBm、Brは、特に断
らない限り、振動試料型磁束計(VSM)を用いて磁場
10kOe〔Oe={1/(4π)}kA/m〕で磁性
層面内方向で測定した値を言う。磁気テープの場合、テ
ープ走行方向において、Hcは前述した通りであり、角
形比(SQ)は通常、0.85以上であり、好ましくは
0.85〜0.95である。テープ走行方向に直角な二
つの方向の角型比、即ち、テープ面に平行かつテープ走
行方向に直交する方向とテープ面に垂直な方向の二つの
各角形比は、走行方向の角型比の80%以下となること
が好ましい。長手方向のレマネンス抗磁力Hrも180
0〜3000Oe(≒144〜240kA/m)が好ま
しい。垂直方向のHc及びHrは1000〜5000O
e(≒80〜400kA/m)であることが好ましい。
【0091】磁性層の原子間力顕微鏡(AFM)による
評価で求めた2乗平均粗さRRMSは2〜15nmの範囲
にあることが好ましい。
【0092】本発明の磁気記録媒体は下層と上層を有す
ることが好ましいが、目的に応じ下層と磁性層でこれら
の物理特性を変えることができるのは容易に推定される
ことである。例えば、磁性層の弾性率を高くし走行耐久
性を向上させると同時に下層の弾性率を磁性層より低く
して磁気記録媒体のヘッドへの当りを良くするなどであ
る。また、支持体のテンシライズ方法を変更して、ヘッ
ド当たりを改良することが本発明においても有効であ
り、テープ長手方向に対し、直角な方向にテンシライズ
した支持体の方がヘッド当たりが良好になる場合が多
い。
【0093】
【実施例】以下の記載の「部」は「質量部」を示し、%
は質量%を示す。 (上層用磁性塗料の調製) 強磁性金属微粉末 100部 組成:Fe/Co=70/30(原子比) Hc:2250Oe(≒180kA/m)、 SBET:45m2/g 結晶子サイズ:170Å 表面処理層:Al23,Y23 平均長軸長:0.09μm 平均針状比:8 ポリウレタン樹脂(東洋紡製 UR−5500) 10部 α−Al23(平均粒子径:0.15μm) 5部 カーボンブラック(平均粒子径:0.08μm) 0.5部 ブチルステアレート 1部 ステアリン酸 5部 メチルエチルケトン 90部 シクロヘキサノン 30部 トルエン 60部
【0094】 下層(非磁性) 非磁性無機粉末 αFe2O3 ヘマタイト 85部 平均長軸長:0.15μm SBET:52m2/g pH:9 タップ密度:0.8 表面にAl23及びSiO2を施した。 カーボンブラック 20部 平均粒子径:16nm DBP吸油量:120ml/100g pH:8.0 SBET:250m2/g 揮発分:1.5% 塩化ビニル系共重合体 表1記載の量 日本ゼオン製MR−104 ポリウレタン樹脂(東洋紡製 UR-5500) 表1記載の量 α−Al23(平均粒子径:0.2μm) 1部 エチルステアレート 1部 ステアリン酸 1部 メチルエチルケトン 100部 シクロヘキサノン 50部 トルエン 50部
【0095】実施例1、2,比較例1〜3の作製 上記の塗料のそれぞれについて、各成分をオープンニー
ダで混練したのち、サンドミルを用いて分散させた。得
られた各分散液にポリイソシアネート(日本ポリウレタ
ン(株)製コロネートL)を5部加え、さらにそれぞれ
にメチルエチルケトン、シクロヘキサノン混合溶媒40
部を加え、1μmの平均孔径を有するフィルターを用い
て濾過し、下層、磁性層形成用の塗布液をそれぞれ調製
した。ポリエチレンテレフタレート支持体上に、下層塗
布液を乾燥後の塗布厚が1.7μmになるよう塗布し、
その直後にその上に磁性層を乾燥後の塗布厚が0.2μ
mになるよう塗布した。両層がまだ湿潤状態にあるうち
に500mTの磁力をもつコバルト磁石と400mTの
磁力をもつソレノイドにより配向させ乾燥後、厚み0.
5μmバック層を塗布した。その後、金属ロールとエポ
キシ樹脂ロールから構成される7段のカレンダーで表1
記載の温度にて速度200m/minで処理を行った。
その後、8mmの幅にスリットし、サンプルを作成し
た。得られたサンプルを下記により評価し、結果を表1
に示した。
【0096】・細孔表面積:QUANTA CHROM
E社製、全自動ガス吸着量測定装置「AUTOSORB
−1」を用いてN2吸着法により測定した。
【0097】・磁性層表面の中心線平均表面粗さRa:
デジタルオプチカルプロフィメーター(WYKO製)を
用いた光干渉法によりカットオフ0.25mm、測定面
積242.4μm×184.2μmの条件で測定した。 ・磁性層の摩擦係数μ:接触材料を4mmφのSUS4
20J、磁気テープのラップ角を180度、荷重10
g、速度18mm/minの条件で、張力(T2)を測
定し次式により摩擦係数を求めた。 μ=(1/π)・ln(T2/10) ・電磁変換特性:RF出力とC/N;8mmビデオデッ
キFUJIX−M860HKを用いて7MHz単一周波
数の正弦波を最適記録電流で記録し、シバソク製スペク
トルアナライザーを用いてスペクトルを測定、7MHz
のキャリア出力を求めた。比較例1の出力を0dBと
し、相対比較で表した。C/Nは、6MHzのノイズレ
ベルと7MHzのキャリア出力の比を求めることにより
測定した。表1より本発明の細孔表面積を持つ磁気記録
媒体は、出力が高くかつ摩擦係数が低いことがわかる。
一方、比較例は出力及び摩擦係数の改善が両立しない。
【0098】
【表1】
【0099】
【発明の効果】本発明は支持体上に強磁性粉末と結合剤
を含む磁性層を少なくとも有する塗布層を設けてなる磁
気記録媒体の塗布層の細孔をN2吸着法で測定したとき
の細孔表面積を特定範囲に制御したことにより、走行性
及び電磁変換特性の優れた磁気記録媒体を提供できる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】支持体上の強磁性粉末と結合剤を含む磁性
    層を少なくとも有する塗布層を設けてなる磁気記録媒体
    において、塗布層の細孔表面積が塗布層の質量当たり5
    〜25m2/gであることを特徴とする磁気記録媒体。
  2. 【請求項2】非磁性粉末と結合剤を含む非磁性層を磁性
    層と支持体の間に設けたことを特徴とする請求項1に記
    載の磁気記録媒体。
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