JP2002175028A - 半導体装置およびその作製方法 - Google Patents

半導体装置およびその作製方法

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智史 村上
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 信頼性および動作性能の高い半導体装置を作
製工程を増加させることなく実現することを目的とす
る。 【解決手段】 ゲート電極を積層構造とし、それぞれの
回路においてゲート絶縁膜を介してゲート電極と重なる
低濃度不純物領域を有するTFT(駆動回路におけるn
チャネル型TFT)とゲート電極と重ならない低濃度不
純物領域を有するTFT(画素部におけるTFT)とを
作りわけることにより、信頼性の高い半導体装置を実現
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、基板上に形成され
た結晶質半導体膜を用いた薄膜トランジスタ(Thin Fil
m Transistor :TFT)で構成された回路を有する半導体
装置(特に、液晶表示装置)およびその作製方法に関す
る。また、特に本発明により作製される半導体装置は画
素部と、その周辺に駆動回路とを同一基板上に設けたア
クティブマトリクス型液晶表示装置に代表される液晶表
示装置、またその表示装置を表示部に用いた電気器具に
関する。
【0002】
【従来の技術】現在、絶縁表面上に設けられた結晶質半
導体膜(代表的には、ポリシリコン膜)を半導体素子と
して、TFTが各集積回路に用いられており、特に表示
装置のスイッチング素子として用いられている。更に、
非晶質半導体膜よりも移動度の高い結晶質半導体膜を活
性層(チャネル形成領域、ソース領域およびドレイン領
域を含めた半導体層)に用いたTFTは、駆動能力が高
く、駆動回路の素子としても用いられている。そのた
め、例えば、アクティブマトリクス型液晶表示装置で
は、画像表示を行う画像回路や、画像回路を制御するた
めの駆動回路が一枚の基板上に形成されている。
【0003】例えば、アクティブマトリクス型液晶表示
装置には、機能ブロック毎に画像表示を行う画素回路
や、CMOS回路を基本としたシフトレジスタ回路、レ
ベルシフタ回路、バッファ回路、サンプリング回路など
の集積回路が一枚の基板上に形成される。このような液
晶表示装置は、薄型、小型、軽量、低消費電力等の優れ
た特徴を有しており、例えば、パーソナルコンピュータ
の表示部に用いて省スペース化をしたり、携帯用情報機
器の表示部に用い、いつでもどこでも最新の情報が得る
ことができたり、と様々な場面で使用されるようになっ
てきた。
【0004】液晶表示装置の中で、スイッチ素子として
機能する画素部に形成されたTFT(画素TFTともい
う)と保持容量を有する画素部は、液晶に電圧を印加し
て駆動させている。液晶は交流で駆動させる必要があ
り、フレーム反転駆動と呼ばれる方式が多く採用されて
いる。要求されるTFTの特性はオフ電流(Ioff:T
FTがオフ動作時に流れるドレイン電流値)が十分低い
というものである。しかし、ポリシリコン膜を用いたT
FTは、オフ電流が高くなりやすいという問題があっ
た。そこで、この問題を解決するための手段として低濃
度不純物領域(LDD:Lightly Doped Drain)を設けるL
DD構造(チャネル形成領域と高濃度に不純物元素が添
加されたソース領域またはドレイン領域との間に低濃度
の不純物領域を設けた構造)が知られている。
【0005】逆に、バッファ回路は、高い駆動電圧が印
加されるため、高電圧がかかっても壊れない程度にまで
耐圧を高める必要があり、さらに電流駆動能力を高める
ためにオン電流値(Ion:TFTがオン動作時に流れる
ドレイン電流値)を十分確保する必要がある。ホットキ
ャリアによるオン電流値の劣化を防ぐのに有効である構
造として、ゲート電極が(ゲート絶縁膜を介して)LD
D領域の一部分に重なるように形成されたGOLD構造
(Gate-drain Over lapped LDD)が知られている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】要求される性能を満た
す半導体装置を得るためには、それぞれの回路において
TFTを作りわける必要がある。しかし、LDD構造T
FTやGOLD構造TFTを作製しようとすると、マス
ク枚数を増やさなければならなかった。使用するマスク
枚数の増加は、製造工程数の増加、複雑化、歩留まりの
低下を招いてしまっていた。そこで、本発明は、アクテ
ィブマトリクス型液晶表示装置に代表される半導体装置
において、画素部のTFTのオフ電流を下げ、駆動回路
のTFTの信頼性の向上(ホットキャリアによる劣化が
少ない)をマスク数を増やさずに実現することを目的と
する。
【0007】また、液晶表示装置は、光の有効利用率が
低いため、視認性をあげるために、フロントライトやバ
ックライトを用いて表示を行う場合も多い。液晶表示装
置自体は消費電力が低いにもかかわらず、フロントライ
トやバックライトを用いるために、表示部での消費電力
が上がってしまうという問題もあった。そこで、作製工
程を増やさずに、視認性のよい表示装置を実現すること
を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、画素部に形成
されたTFTと、該画素部周辺に形成された駆動回路に
nチャネル型TFT及びpチャネル型TFTを同一基板
上に備えた半導体装置であって、前記nチャネル型TF
Tの第2の濃度の不純物領域は、一部がゲート電極と重
なり、前記pチャネル型TFTおよび前記画素部に形成
されたTFTの第2の濃度の不純物領域は、ゲート電極
と重ならないことを特徴とする半導体装置である。
【0009】また、本発明は、画素部に形成されたTF
Tと、該画素部周辺に形成された駆動回路にnチャネル
型TFT及びpチャネル型TFTを同一基板上に備えた
半導体装置であって、前記nチャネル型TFTのゲート
電極は、ゲート絶縁膜上に接した第1の導電膜と、前記
第1の導電膜上に接した第2の導電膜からなり、且つ、
前記第1の導電膜のチャネル長方向の長さは、前記第2
の導電膜のチャネル長方向の長さより長く、第2の濃度
の不純物領域は、一部が前記第1の導電膜と重なり、前
記pチャネル型TFTおよび前記画素部に形成されたT
FTのゲート電極は、前記ゲート絶縁膜上に接した前記
第1の導電膜と前記第1の導電膜上に接した前記第2の
導電膜からなり、且つ、前記第1の導電膜のチャネル長
方向の長さは、前記第2の導電膜のチャネル長方向の長
さと同じであって、第2の濃度の不純物領域は、ゲート
電極と重ならないことを特徴とする半導体装置である。
【0010】また、本発明は、nチャネル型TFT、第
1のpチャネル型TFTおよび第2のpチャネル型TF
Tを有する駆動回路を含む半導体装置において、前記n
チャネル型TFTは、チャネル形成領域、ソース領域、
ドレイン領域および第2の濃度の不純物領域を含む半導
体層、該半導体層上のゲート絶縁膜および該ゲート絶縁
膜上のゲート電極を有し、該ゲート電極は、前記ゲート
絶縁膜上に接した第1の導電膜と、前記第1の導電膜上
に接した第2の導電膜からなり、前記第2の濃度の不純
物領域は、前記ゲート絶縁膜を介して前記第1の導電膜
と重なっており、 前記第1のpチャネル型TFTは、
チャネル形成領域、ソース領域、ドレイン領域および第
5の濃度の不純物領域を含む半導体層、該半導体層上の
ゲート絶縁膜および該ゲート絶縁膜上のゲート電極を有
し、前記チャネル形成領域と前記ゲート電極とはチャネ
ル長方向の長さが概略一致しており、前記第2のpチャ
ネル型TFTは、チャネル形成領域、ソース領域、ドレ
イン領域および第5の濃度の不純物領域を含む半導体
層、該半導体層上のゲート絶縁膜および該ゲート絶縁膜
上のゲート電極を有し、該ゲート電極は、前記ゲート絶
縁膜上に接した第1の導電膜と、前記第1の導電膜上に
接した第2の導電膜からなり、前記第5の濃度の不純物
領域は、前記ゲート絶縁膜を介して前記第1の導電膜と
重なっていることを特徴とする半導体装置である。
【0011】また、本発明は、nチャネル型TFT、第
1のpチャネル型TFTおよび第2のpチャネル型TF
Tを有する駆動回路を含む半導体装置において、前記n
チャネル型TFTは、チャネル形成領域、ソース領域、
ドレイン領域および第2の濃度の不純物領域を含む半導
体層、該半導体層上のゲート絶縁膜および該ゲート絶縁
膜上のゲート電極を有し、前記ゲート電極は、前記ゲー
ト絶縁膜上に接した第1の導電膜と、前記第1の導電膜
上に接した第2の導電膜からなり、前記第2の濃度の不
純物領域は、前記ゲート絶縁膜を介して前記第1の導電
膜と重なっており、前記第1のpチャネル型TFTは、
チャネル形成領域、ソース領域、ドレイン領域、第5の
濃度の不純物領域およびオフセット領域を含む半導体層
を有し、前記第2のpチャネル型TFTは、チャネル形
成領域、ソース領域、ドレイン領域および第5の濃度の
不純物領域を含む半導体層、該半導体層上のゲート絶縁
膜および該ゲート絶縁膜上のゲート電極を有し、該ゲー
ト電極は、前記ゲート絶縁膜上に接した第1の導電膜
と、前記第1の導電膜上に接した第2の導電膜からな
り、前記第5の濃度の不純物領域は、ゲート絶縁膜を介
して前記第1の導電膜と重なっていることを特徴とする
半導体装置である。
【0012】また、本発明は、nチャネル型TFT、第
1のpチャネル型TFTおよび第2のpチャネル型TF
Tを有する駆動回路ならびにTFTおよび保持容量を有
する画素部を含む半導体装置において、前記nチャネル
型TFTは、チャネル形成領域、ソース領域、ドレイン
領域および第2の濃度の不純物領域を含む半導体層、該
半導体層上のゲート絶縁膜および該ゲート絶縁膜上のゲ
ート電極を有し、該ゲート電極は、前記ゲート絶縁膜上
に接した第1の導電膜と、前記第1の導電膜上に接した
第2の導電膜からなり、前記第2の濃度の不純物領域
は、ゲート絶縁膜を介して前記第1の導電膜と重なって
おり、前記第1のpチャネル型TFTは、チャネル形成
領域、ソース領域、ドレイン領域、第5の濃度の不純物
領域およびオフセット領域を含む半導体層、該半導体層
上のゲート絶縁膜および該ゲート絶縁膜上のゲート電極
を有し、前記第2のpチャネル型TFTは、チャネル形
成領域、ソース領域、ドレイン領域および第5の濃度の
不純物領域を含む半導体層、該半導体層上のゲート絶縁
膜および該ゲート絶縁膜上のゲート電極を有し、該ゲー
ト電極は、前記ゲート絶縁膜上に接した第1の導電膜
と、前記第1の導電膜上に接した第2の導電膜からな
り、前記第5の濃度の不純物領域は、ゲート絶縁膜を介
して前記第1の導電膜と重なっており、前記画素部に形
成されたTFTは、チャネル形成領域、ソース領域、ド
レイン領域、第2の濃度の不純物領域およびオフセット
領域を含む半導体層を有していることを特徴とする半導
体装置である。
【0013】また、本発明は、nチャネル型TFT、第
1のpチャネル型TFTおよび第2のpチャネル型TF
Tを有する駆動回路を含む半導体装置において、前記n
チャネル型TFTは、チャネル形成領域、ソース領域、
ドレイン領域および第2の濃度の不純物領域を含む半導
体層、該半導体層上のゲート絶縁膜および該ゲート絶縁
膜上にゲート電極を有し、該ゲート電極は、前記ゲート
絶縁膜上に接した第1の導電膜と、前記第1の導電膜上
に接した第2の導電膜からなり、前記第2の濃度の不純
物領域は、ゲート絶縁膜を介して前記第1の導電膜と重
なる領域(Lov領域)と重ならない領域(Loff領域)
を有しており、前記第1のpチャネル型TFTおよび前
記第2のpチャネル型TFTは、チャネル形成領域、ソ
ース領域、ドレイン領域および第5の濃度の不純物領域
を含む半導体層を有していることを特徴とする半導体装
置である。
【0014】上記発明において、前記nチャネル型TF
T、前記pチャネル型TFTまたは前記画素TFTのゲ
ート電極は、Ta、W、Ti、Mo、Al、Cuから選
ばれた元素、前記元素を主成分とする合金材料もしくは
化合物材料からなることを特徴とする半導体装置であ
る。
【0015】上記発明において、画素部には、複数の凸
部が形成されており、前記画素部に形成されたTFTと
電気的に接続されている画素電極は、凹凸であり、前記
画素電極の凹凸の曲率半径は、0.1〜0.4μmであ
り、前記画素電極の凹凸の高さは、0.3〜3μmであ
ることを特徴とする半導体装置である。
【0016】
【発明の実施の形態】(実施形態1)本発明の実施の形
態について、以下に図1及び図2を用いて説明する。
【0017】基板10上に酸化シリコン膜、窒化シリコ
ン膜または酸化窒化シリコン膜等の絶縁膜から成る下地
絶縁膜11を形成する。本実施形態では下地絶縁膜11
として2層構造11a、11bを用いるが、前記絶縁膜
の単層膜または2層以上積層させた構造を用いても良
い。
【0018】次いで、下地絶縁膜11上に非晶質半導体
膜を30〜60nmの厚さで形成する。非晶質半導体膜
の材料に限定はないが、好ましくは、シリコンまたはシ
リコンゲルマニウム(SixGe1-x;0<x<1、代表
的には、x=0.001〜0.05)合金などで形成す
ると良い。次いで、前記非晶質半導体膜に公知の結晶化
処理(レーザー結晶化法、熱結晶化法、またはニッケル
などの触媒を用いた熱結晶化法等)を行って得られた結
晶質半導体膜を所望の形状にパターニングし、半導体層
12〜14を形成する。
【0019】また、半導体層12〜14を形成した後、
nチャネル型TFTのしきい値(Vth)を制御するた
めにp型を付与する不純物元素を添加してもよい。半導
体に対してp型を付与する不純物元素には、ボロン
(B)、アルミニウム(Al)、ガリウム(Ga)など
周期表の13族に属する元素が知られている。
【0020】次いで、島状半導体層12〜14を覆うゲ
ート絶縁膜15を形成する。ゲート絶縁膜15は、プラ
ズマCVD法やスパッタ法で形成し、その厚さを40〜
150nmとしてシリコンを含む絶縁膜で形成する。勿
論、このゲート絶縁膜は、シリコンを含む絶縁膜を単層
或いは積層構造として用いることができる。
【0021】次いで、ゲート絶縁膜15上に膜厚20〜
100nmの第1の導電膜(TaN)16aと、膜厚1
00〜400nmの第2の導電膜(W)16bとを積層
形成する。導電膜16は、Ta、W、Ti、Mo、A
l、Cuから選ばれた元素、または前記元素を主成分と
する合金材料もしくは化合物材料で形成してもよい。ま
た、リン等の不純物元素をドーピングした多結晶シリコ
ン膜に代表される半導体膜を用いてもよい。
【0022】次に、フォトリソグラフィ法を用いてレジ
ストからなるマスク17〜19を形成し、電極及び配線
を形成するため、ICP(Inductively Coupled Plasm
a:誘導結合型プラズマ)エッチング法等を用いて第1
のエッチング処理を行う。まず、第1のエッチング条件
によりW膜20b〜22bをエッチングして第1の導電
膜を端部にテーパーを有する形状とし、続けて第2のエ
ッチング条件によりW膜とTaN膜20a〜22aを同
時にエッチングし、第1の形状の導電層20〜22を形
成する。26はゲート絶縁膜で、第1の形状の導電層2
0〜22に覆われていない領域も同時にエッチングされ
て薄くなっている。
【0023】そして、レジストからなるマスクを除去せ
ずに第1のドーピング処理を行い、半導体層にn型を付
与する不純物元素を添加する。ドーピング処理はイオン
ドープ法、もしくはイオン注入法で行えば良い。この場
合、第1の形状の導電層20〜22がn型を付与する不
純物元素に対するマスクとなり、自己整合的に第1の濃
度の不純物領域23〜25が形成される。
【0024】次に、レジストからなるマスクを除去せず
に図1(C)に示すように第2のエッチング処理を行
う。このエッチング条件により異方性エッチングし、第
2の形状の第2の導電膜27b〜29bを形成する。こ
こで、第1の導電層やゲート絶縁膜もわずかにエッチン
グされて、第2の形状の第1の導電膜27a〜29aが
形成され、第2の形状の導電層27〜29(第1の導電
膜27a〜29a、第2の導電膜27b〜29b)とゲ
ート絶縁膜39が形成される。
【0025】次いで、レジストからなるマスクを除去せ
ずに第2のドーピング処理を行う。この場合、第1のド
ーピング処理よりもドーズ量を下げて高い加速電圧の条
件としてn型を付与する不純物元素をドーピングし、図
1(B)で形成された第1の濃度の不純物領域より内側
の半導体層に新たな第2の濃度の不純物領域33〜3
5、36〜38を形成する。ドーピングは、第2の形状
の導電層27〜29を不純物元素に対するマスクとして
用い、第2の形状の第1の導電膜27a〜29aの下部
における半導体層にも不純物元素が添加されるようにド
ーピングする。
【0026】こうして、第2の形状の第1の導電膜27
a〜29aと重なる第3の濃度の不純物領域36〜38
と、第1の濃度の不純物領域30〜32と第3の濃度の
不純物領域との間の第2の濃度の不純物領域33〜35
とを形成する。
【0027】次いで、レジストからなるマスクを除去し
た後、新たにレジストからなるマスク40を駆動回路部
のnチャネル型TFTを覆うように形成して、図2
(A)に示すように、第3のエッチング処理を行う。こ
れによりpチャネル型TFT及び画素部のTFTの第1
の導電層をエッチングして第3の形状の導電層41、4
2を形成する。ここで、マスク40に覆われていないゲ
ート絶縁膜43は、わずかにエッチングされ薄くなって
いる。
【0028】このゲート絶縁膜の膜厚差によるばらつき
をなくすために、レジストからなるマスクを除去した
後、図2(B)に示すように、ゲート絶縁膜のエッチン
グを行う。導電層がマスクとなってエッチングされない
領域が残り、ゲート絶縁層44〜46が形成される。
【0029】次いで、新たにレジストからなるマスク4
7、48を形成して図2(B)に示すように、第3のド
ーピング処理を行う。この第3のドーピング処理によ
り、pチャネル型TFTの活性層となる半導体層にp型
を付与する不純物元素を添加して、第3の形状の導電層
41を不純物元素に対するマスクとして用い、自己整合
的に第4の濃度の不純物領域49〜51を形成する。
【0030】このようにして、図2(C)に示すような
TFTを作製することができる。駆動回路73のnチャ
ネル型TFT71は、ゲート電極を形成する第2の形状
の導電層27と重なる第3の濃度の不純物領域36(本
明細書中ではGOLD領域と呼ぶ)、ゲート電極の外側
に形成される第2の濃度の不純物領域33(本明細書中
ではLDD領域ともいう)とソース領域またはドレイン
領域として機能する第1の濃度の不純物領域30を有し
ている。また、画素部の画素TFT74には、ゲート電
極の外側に形成される第3の濃度の不純物領域38と第
2の濃度の不純物領域35(本明細書中では共にLDD
領域と呼ぶ)とソース領域またはドレイン領域として機
能する第1の濃度の不純物領域32を有している。
【0031】(実施形態2)本実施形態では、画素部に
TFTを作製する工程と同一の工程で凸部を形成し、凹
凸を有する画素電極を形成する方法について説明する。
【0032】ガラス基板、石英基板、シリコン基板、金
属基板、ステンレス基板の表面に絶縁膜を形成したも
の、または本実施例の処理温度に耐えうる耐熱性を有し
たプラスチック基板のうちのいずれかの基板上に、下地
絶縁膜を形成しその上に半導体層を形成する。
【0033】凸部は、フォトマスクを用いて作製すると
再現性の高いものが得られるため、画素TFT1203
の作製工程にしたがって作製すればよい。画素TFT1
203の作製と同様に積層される半導体層、ゲート絶縁
膜および導電膜を積層して凸部を形成している例を図3
〜図5で示している。
【0034】凸部の作製方法は特に限定されることな
く、上記の膜の単層、またはいずれかの組み合わせの積
層を用いることもできる。例えば、半導体層および絶縁
膜の積層からなる凸部や導電膜の単層からなる凸部を形
成することもできる。すなわち、半導体装置作製のため
の工程数を増加させることなく、複数の凸部を形成する
ことができる。
【0035】こうして形成された凸部および同一工程で
形成された画素TFT、駆動回路に含まれるTFTを覆
うように層間絶縁膜を形成する。絶縁膜の材料によって
画素電極の凹凸の曲率を調節することは可能であり、こ
の画素電極の凹凸の曲率半径は、0.1〜0.4μm
(好ましくは0.2〜2μm)である。また、有機樹脂
膜からなる絶縁膜を形成する場合は、粘度が10〜10
00cp(好ましくは40〜200cp)の有機樹脂膜
(例えば、ポリイミド、アクリル樹脂といった材料)を
用い、十分に凹凸領域の影響をうけて表面に凹凸があら
われる有機樹脂材料を用いる。
【0036】凹凸を有する層間絶縁膜が形成されたら、
その上に画素電極を形成する。画素電極の表面も絶縁膜
の凹凸の影響を受け表面が凹凸化する。この凹凸の高さ
は0.3〜3μmである。この画素電極の表面に形成さ
れた凹凸によって、図6に示すように入射光が反射され
る際に効果的に光を散乱させることができる。
【0037】本発明の実施形態では、画素TFTが作製
される工程に準じて半導体層、ゲート絶縁膜、第1の導
電膜および第2の導電膜を積層した凸部を示している
が、特に限定されることはなく、いずれかの層、膜の単
層または、組み合わせの積層を用いればよい。工程数を
増やさずに、必要な高さを有する凸部を形成することが
できる。なお、相互に近接する凸部はそれぞれ0.1μ
m以上、好ましくは1μm隔離されている。
【0038】特に限定されることはないが、凸部の大き
さはランダムである方がより反射光を散乱させるために
は望ましい。また、凸部の形状および配置は不規則であ
っても規則的であってもよい。さらに、凸部は、画素部
の表示領域となる画素電極の下方にあたる領域であれば
特に限定されることはない。上面から観察したときの凸
部の大きさは、100〜400μm2の範囲内、好ましく
は25〜100μm2であるとよい。
【0039】以上のようにして、作製工程を増やすこと
なく、凹凸形状の画素電極を作製することができる。
【0040】
【実施例】(実施例1)本発明の実施例を図7〜図11
により説明する。ここでは、同一基板上に画素部と、画
素部の周辺に設ける駆動回路のTFT(nチャネル型T
FT及びpチャネル型TFT)を同時に作製する方法に
ついて詳細に説明する。
【0041】基板100は、ガラス基板、石英基板、セ
ラミック基板などを用いることができる。また、シリコ
ン基板、金属基板またはステンレス基板の表面に絶縁膜
を形成したものを用いても良い。また、本実施例の処理
温度に耐えうる耐熱性を有するプラスチック基板を用い
てもよい。
【0042】次いで、図7(A)に示すように、基板1
00上に酸化シリコン膜、窒化シリコン膜または酸化窒
化シリコン膜等の絶縁膜から成る下地絶縁膜101を形
成する。本実施例では下地絶縁膜101として2層構造
を用いるが、前記絶縁膜の単層膜または2層以上積層さ
せた構造を用いても良い。下地絶縁膜101の一層目1
01aとしては、SiH4、NH3、及びN2Oを反応ガ
スとして成膜される酸化窒化シリコン膜101aを50
〜100nm形成する。次いで、下地絶縁膜101のニ
層目101bとしては、SiH4、及びN2Oを反応ガス
として成膜される酸化窒化シリコン膜101bを100
〜150nmの厚さに積層形成する。
【0043】次いで、下地絶縁膜101上に非晶質半導
体膜を形成する。非晶質半導体膜は、30〜60nmの
厚さで形成する。非晶質半導体膜の材料に限定はない
が、好ましくはシリコンまたはシリコンゲルマニウム
(SixGe1-x;0<x<1、代表的には、x=0.0
01〜0.05)合金などで形成すると良い。本実施例
では、プラズマCVD法により、SiH4ガスを用い
て、非晶質シリコン膜を形成する。
【0044】また、下地絶縁膜と非晶質半導体膜とは同
じ成膜方法で形成可能であるため、下地絶縁膜101と
非晶質半導体膜を連続形成することも可能である。
【0045】次いで、非晶質半導体膜に公知の結晶化処
理(レーザー結晶化法、熱結晶化法、またはニッケルな
どの触媒を用いた熱結晶化法等)を行って得られた結晶
質半導体膜を所望の形状にパターニングする。本実施例
では、ニッケルを含有する溶液を非晶質シリコン膜上に
保持させた後、脱水素化(500℃、1時間)続けて熱
結晶化(550℃、4時間)を行い、更に結晶化を改善
するためのレーザーアニール処理を行って、結晶質シリ
コン膜を形成する。そして、この結晶質シリコン膜にフ
ォトリソグラフィ法を用いたパターニング処理を行い、
半導体層102〜106を形成する。
【0046】また、半導体層102〜106を形成した
後、nチャネル型TFTのしきい値(Vth)を制御す
るためにp型を付与する不純物元素を添加してもよい。
半導体に対してp型を付与する不純物元素には、ボロン
(B)、アルミニウム(Al)、ガリウム(Ga)など
周期律第13族元素が知られている。本実施例では、ボ
ロン(B)を添加する。
【0047】また、レーザー結晶化法で結晶質半導体膜
を作成する場合には、パルス発振型または連続発光型の
エキシマレーザーやYAGレーザー、YVO4レーザー
を用いることができる。これらのレーザーを用いる場合
には、レーザー発振器から放出されたレーザー光を光学
系で線状に集光し半導体膜に照射する方法を用いると良
い。結晶化の条件は、実施者が適宜選択すればよい。
【0048】次いで、島状半導体層102〜106を覆
うゲート絶縁膜107を形成する。ゲート絶縁膜107
は、プラズマCVD法やスパッタ法で形成し、その厚さ
を40〜150nmとしてシリコンを含む絶縁膜で形成
する。勿論、このゲート絶縁膜は、シリコンを含む絶縁
膜を単層或いは積層構造として用いることができる。
【0049】酸化シリコン膜を用いる場合には、プラズ
マCVD法でTEOS(TetraethylOrtho Silicate)と
2を混合し、反応圧力40Pa、基板温度300〜4
00℃とし、高周波(13.56MHz)電力密度0.
5〜0.8W/cm2で放電させて形成することができ
る。このようにして作製される酸化シリコン膜は、形成
後400〜500℃の熱アニールによりゲート絶縁膜と
して良好な特性を得ることができる。
【0050】次いで、ゲート絶縁膜107上に膜厚20
〜100nmの第1の導電膜(TaN)108と、膜厚
100〜400nmの第2の導電膜(W)109とを積
層形成する。ゲート電極を形成する導電膜は、Ta、
W、Ti、Mo、Al、Cuから選ばれた元素、または
前記元素を主成分とする合金材料もしくは化合物材料で
形成してもよい。また、リン等の不純物元素をドーピン
グした多結晶シリコン膜に代表される半導体膜を用いて
もよい。また、第1の導電膜をタンタル(Ta)膜で形
成し、第2の導電膜をW膜とする組み合わせ、第1の導
電膜を窒化タンタル(TaN)膜で形成し、第2の導電
膜をAl膜とする組み合わせ、第1の導電膜を窒化タン
タル(TaN)膜で形成し、第2の導電膜をCu膜とす
る組み合わせとしてもよい。
【0051】次に、フォトリソグラフィ法を用いてレジ
ストからなるマスク110〜115を形成し、電極及び
配線を形成するための第1のエッチング処理を行う。本
実施例ではICP(Inductively Coupled Plasma:誘導
結合型プラズマ)エッチング法を用い、エッチング用ガ
スにCF4とCl2とO2とを用い、それぞれのガス流量
比を25/25/10(sccm)とし、1Paの圧力
でコイル型の電極に500WのRF(13.56MH
z)電力を投入してプラズマを生成してエッチングを行
う。基板側(試料ステージ)にも150WのRF(1
3.56MHz)電力を投入し、実質的に負の自己バイ
アス電圧を印加する。この第1のエッチング条件により
W膜をエッチングして端部にテーパーを有する第1の形
状の第1の導電膜を形成する。
【0052】この後、レジストからなるマスク110〜
115を除去せずに第2のエッチング条件に変え、エッ
チング用ガスにCF4とCl2とを用い、それぞれのガス
流量比を30/30(sccm)とし、1Paの圧力で
コイル型の電極に500WのRF(13.56MHz)
電力を投入してプラズマを生成して約30秒程度のエッ
チングを行う。基板側(試料ステージ)にも20WのR
F(13.56MHz)電力を投入し、実質的に負の自
己バイアス電圧を印加する。CF4とCl2を混合した第
2のエッチング条件ではW膜及びTaN膜とも同程度に
エッチングされる。なお、ゲート絶縁膜上に残渣を残す
ことなくエッチングするためには、10〜20%程度の
割合でエッチング時間を増加させると良い。
【0053】上記第1のエッチング処理では、レジスト
からなるマスクの形状を適したものとすることにより、
基板側に印加するバイアス電圧の効果により端部がテー
パー形状の第1の形状の導電層が形成される。このテー
パー部の角度は15〜45°となる。こうして、第1の
エッチング処理により第1の形状の導電層117〜12
2(第1の導電層117a〜122aと第2の導電層1
17b〜122b)を形成する。116はゲート絶縁膜
であり、第1の形状の導電層117〜122で覆われな
い領域は20〜50nm程度エッチングされ薄くなった
領域が形成される。
【0054】そして、レジストからなるマスクを除去せ
ずに第1のドーピング処理を行い、半導体層にn型を付
与する不純物元素を添加する(図7(B))。ドーピン
グ処理はイオンドープ法、もしくはイオン注入法で行え
ば良い。イオンドープ法の条件はドーズ量を1.5×1
15/cm2とし、加速電圧を60〜100keVとして
行う。n型を付与する不純物元素として周期表の15族
に属する元素、典型的にはリン(P)または砒素(A
s)を用いる。この場合、導電層117〜121がn型
を付与する不純物元素に対するマスクとなり、自己整合
的に第1の濃度の不純物領域123〜127が形成され
る。第1の濃度の不純物領域123〜127には1×1
20〜1×1021/cm3の濃度範囲でn型を付与する不
純物元素を添加する。
【0055】次に、レジストからなるマスクを除去せず
に図7(C)に示すように第2のエッチング処理を行
う。エッチング用ガスにCF4とCl2とO2とを用い、
それぞれのガス流量比を20/20/20(sccm)
とし、1Paの圧力でコイル型の電極に500WのRF
(13.56MHz)電力を投入してプラズマを生成し
てエッチングを行う。基板側(試料ステージ)には20
WのRF(13.56MHz)電力を投入し、第1のエ
ッチング処理に比べ低い自己バイアス電圧を印加する。
この第3のエッチング条件によりW膜をエッチングす
る。こうして、上記第3のエッチング条件によりW膜を
異方性エッチングして第2の形状の導電層129〜13
4を形成する。
【0056】W膜やTaN膜に対するCF4とCl2の混
合ガスによるエッチング反応は、生成されるラジカルま
たはイオン種と反応生成物の蒸気圧から推測することが
できる。WとTaNのフッ化物と塩化物の蒸気圧を比較
すると、Wのフッ化物であるWF6が極端に高く、その
他のWCl5、TaF5、TaCl5は同程度である。従
って、CF4とCl2の混合ガスではW膜及びTaN膜共
にエッチングされる。しかし、この混合ガスに適量のO
2を添加するとCF4とO2が反応してCOとFになり、
FラジカルまたはFイオンが多量に発生する。その結
果、フッ化物の蒸気圧が高いW膜のエッチング速度が増
大する。一方、TaNはFが増大しても相対的にエッチ
ング速度の増加は少ない。また、TaNはWに比較して
酸化されやすいので、O2を添加することでTaNの表
面が多少酸化される。TaNの酸化物はフッ素や塩素と
反応しないため、さらにTaN膜のエッチング速度は低
下する。従って、W膜とTaN膜とのエッチング速度に
差を作ることが可能となりW膜のエッチング速度をTa
N膜よりも大きくすることが可能となる。
【0057】次いで、レジストからなるマスクを除去せ
ずに図8(A)に示すように第2のドーピング処理を行
う。この場合、第1のドーピング処理よりもドーズ量を
下げて高い加速電圧の条件としてn型を付与する不純物
元素をドーピングする。例えば、加速電圧を70〜12
0keV、本実施例では90keVの加速電圧とし、
1.5×1014atoms/cm2のドーズ量で行い、図8
(B)で形成された第1の濃度の不純物領域より内側の
半導体層に新たな不純物領域を形成する。ドーピング
は、第2の形状の導電層129〜133を不純物元素に
対するマスクとして用い、第2の形状の第1の導電層1
29a〜133aの下部における半導体層にも不純物元
素が添加されるようにドーピングする。
【0058】こうして、第2の形状の第1の導電層12
9a〜133aと重なる第3の濃度の不純物領域140
〜144と、第1の濃度の不純物領域145〜149と
第3の濃度の不純物領域との間の第2の濃度の不純物領
域135〜139とを形成する。
【0059】次いで、レジストからなるマスクを除去し
た後、新たにレジストからなるマスク150、151を
形成して、図8(B)に示すように、第3のエッチング
処理を行う。エッチング用ガスにSF6とCl2とを用
い、それぞれのガス流量比を50/10(sccm)と
し、1.3Paの圧力でコイル型の電極に500WのR
F(13.56MHz)電力を投入してプラズマを生成
して約30秒のエッチングを行う。基板側(試料ステー
ジ)には10WのRF(13.56MHz)電力を投入
し、実質的に負の自己バイアス電圧を印加する。こうし
て、前記第3のエッチング条件により後のpチャネル型
TFT及び後の画素部のTFTのTaN膜をエッチング
して第3の形状の導電層152〜155を形成する。
【0060】なお、本明細書において、例えば後のpチ
ャネル型TFTとは、作製工程中のTFTであって完成
後にpチャネル型TFTとして機能するTFTのことを
指す。いずれのTFTにも適応する。
【0061】そして、レジストからなるマスクを除去し
た後、図8(C)に示すように、ゲート絶縁膜のエッチ
ングを行う。エッチング用ガスとしてCHF3を用い、
ガス流量を35sccm、800WのRF電力を投入し
てプラズマを生成してエッチングを行った。ここでは、
第2の形状の導電層129、131と第3の形状の導電
層152〜155がマスクの役割をし、TFT毎にゲー
ト絶縁膜は切断される(157〜162)。
【0062】次いで、新たにレジストからなるマスク1
64〜166を形成して図9(A)に示すように、第3
のドーピング処理を行う。この第3のドーピング処理に
より、pチャネル型TFTの活性層となる半導体層に前
記一導電型とは逆の導電型を付与する不純物元素が添加
された第4の濃度の不純物領域167〜172を形成す
る。第3の形状の導電層152、154を不純物元素に
対するマスクとして用い、p型を付与する不純物元素を
添加して自己整合的に第4の濃度の不純物領域を形成す
る。本実施例では、第4の濃度の不純物領域167〜1
72はジボラン(B26)を用いたイオンドープ法で形
成する。この第3のドーピング処理の際には、nチャネ
ル型TFTを形成する半導体層はレジストからなるマス
ク164〜166で覆われている。第1のドーピング処
理及び第2のドーピング処理によって、第4の濃度の不
純物領域167〜172にはそれぞれ異なる濃度でリン
が添加されているが、そのいずれの領域においてもp型
を付与する不純物元素の濃度の方が高くなるようにドー
ピング処理することにより、pチャネル型TFTのソー
ス領域およびドレイン領域として機能するために何ら問
題は生じない。
【0063】以上までの工程でそれぞれの半導体層に不
純物領域が形成される。本実施例において、全ての不純
物領域が、導電層をマスクとして自己整合的に形成され
た。半導体層と重なる第3の形状の導電層129、13
0、152及び153がゲート電極として機能する。ま
た、155はソース配線、154は保持容量の一方の電
極となる容量配線として機能する。
【0064】次いで、レジストからなるマスク164〜
166を除去し、全面を覆う第1層間絶縁膜173を形
成する。この第1層間絶縁膜173としては、プラズマ
CVD法またはスパッタ法を用い、厚さを100〜20
0nmとしてシリコンを含む絶縁膜で形成する。本実施
例では、プラズマCVD法により膜厚150nmの酸化
窒化シリコン膜を形成した。勿論、第1層間絶縁膜17
3は酸化窒化シリコン膜に限定されるものでなく、他の
シリコンを含む絶縁膜を単層または積層構造として用い
ても良い。
【0065】次いで、図9(B)に示すように、それぞ
れの半導体層に添加された不純物元素を活性化処理する
工程を行う。この活性化工程はファーネスアニール炉を
用いる熱アニール法で行う。熱アニール法としては、酸
素濃度が100ppm以下、好ましくは0.1ppm以
下の窒素雰囲気中で400〜700℃、代表的には50
0〜550℃で行えばよい。なお、熱アニール法の他
に、レーザーアニール法、またはラピッドサーマルアニ
ール法(RTA法)を適用することができる。
【0066】なお、本実施例では、上記活性化処理と同
時に、結晶化の際に触媒として使用したニッケルが、高
濃度にリンを含む領域145〜149、167、170
にゲッタリングされ、主にチャネル形成領域となる半導
体層中のニッケル濃度が低減される。このようにして作
製したチャネル形成領域を有するTFTはオフ電流値が
下がり、結晶性が良いことから高い電界効果移動度が得
られ、良好な特性を達成することができる。
【0067】次いで、第1の層間絶縁膜173上に有機
絶縁物材料から成る第2の層間絶縁膜174を形成す
る。次いで、ソース配線155に達するコンタクトホー
ルと各不純物領域145、147、148a、167、
170に達するコンタクトホールを形成するためのパタ
ーニングを行う。
【0068】そして、駆動回路1406において、第1
の濃度の不純物領域または第4の濃度の不純物領域とそ
れぞれ電気的に接続する配線175〜180を形成す
る。なお、これらの配線は、膜厚50〜250nmのT
i膜と、膜厚300〜500nmの合金膜(AlとTi
との合金膜)との積層膜をパターニングして形成する。
【0069】また、画素部1407においては、画素電
極183、ゲート線182、接続電極181を形成する
(図9(C))。この接続電極181によりソース線1
55は、画素TFT1404と電気的な接続が形成され
る。また、ゲート線182は、第3の形状の導電層(画
素TFTのゲート電極)153と電気的な接続が形成さ
れる。また、画素電極183は、画素TFTのドレイン
領域と電気的な接続が形成され、さらに保持容量を形成
する一方の電極として機能する半導体層と電気的な接続
が形成される。また、画素電極183としては、Alま
たはAgを主成分とする膜、またはそれらの積層膜等、
反射性の優れた材料を用いることが望ましい。
【0070】以上の様にして、nチャネル型TFT14
01、pチャネル型TFT1402、nチャネル型TF
T1403を有する駆動回路1406と、画素TFT1
404、保持容量1405とを有する画素部1407を
同一基板上に形成することができる。本明細書中ではこ
のような基板を便宜上アクティブマトリクス基板と呼
ぶ。
【0071】駆動回路1406のnチャネル型TFT1
401はチャネル形成領域184、ゲート電極を形成す
る第3の形状の導電層129と重なる第3の濃度の不純
物領域140(GOLD領域)、ゲート電極の外側に形
成される第2の濃度の不純物領域135(LDD領域)
とソース領域またはドレイン領域として機能する第1の
濃度の不純物領域145を有している。pチャネル型T
FT1402にはチャネル形成領域185、ゲート電極
の外側に形成される第4の濃度の不純物領域168、1
69、ソース領域またはドレイン領域として機能する第
4の濃度の不純物領域167を有している。nチャネル
型TFT1403にはチャネル形成領域186、ゲート
電極を形成する第3の形状の導電層131と重なる第3
の濃度の不純物領域142(GOLD領域)、ゲート電
極の外側に形成される第2の濃度の不純物領域137
(LDD領域)とソース領域またはドレイン領域として
機能する第1の濃度の不純物領域147を有している。
【0072】画素部の画素TFT1404にはチャネル
形成領域187、ゲート電極の外側に形成される第3の
濃度の不純物領域143と第2の濃度の不純物領域13
8(共にLDD領域)とソース領域またはドレイン領域
として機能する第1の濃度の不純物領域148aを有し
ている。また、保持容量1405の一方の電極として機
能する半導体層170〜172には第4の濃度の不純物
領域と同じ濃度で、それぞれp型を付与する不純物元素
が添加されている。保持容量1405は、絶縁膜(ゲー
ト絶縁膜と同一膜)を誘電体として、容量配線154
と、半導体層170〜172とで形成している。
【0073】本実施例では、画素部及び駆動回路が要求
する回路仕様に応じて各回路を形成するTFTの構造を
最適化し、半導体装置の動作性能及び信頼性を向上させ
ることができる。具体的には、nチャネル型TFTは回
路仕様に応じてLDD構造或いはGOLD構造を使い分
けることによって、同一基板上に高速動作またはホット
キャリア対策を重視したTFT構造と、低オフ電流動作
を重視したTFT構造とを実現できる。
【0074】例えば、アクティブマトリクス型液晶表示
装置の場合、nチャネル型TFT1401、1403は
高速動作を重視するシフトレジスタ、分周波回路、信号
分割回路、レベルシフタ、バッファなどの駆動回路に適
している。すなわち、GOLD領域を形成することで、
ホットキャリア対策を重視した構造となっている。
【0075】また、画素TFT1404は、nチャネル
型TFTであり、低オフ電流動作を重視した構造になっ
ている。そのため、画素部の他にサンプリング回路にも
適している。すなわち、オフ電流値を増加させる要因と
なりうるGOLD領域を配置せず、LDD領域とオフセ
ット領域を配置することで低オフ電流動作を実現してい
る。また、第1の濃度の不純物領域148bはオフ電流
値を低減する上で非常に有効であることが確認されてい
る。
【0076】本実施例で作製するアクティブマトリクス
基板の画素部の上面図を図10に示す。なお、図7〜図
9に対応する部分には同じ符号を用いている。図10中
の鎖線A−A’は図9中の鎖線A―A’で切断した断面
図に対応している。また、図10中の鎖線B−B’は図
9中の鎖線B―B’で切断した断面図に対応している。
【0077】このように、本実施例の画素構造を有する
アクティブマトリクス基板は、一部が画素TFTのゲー
ト電極153とゲート線182とを異なる層に形成し、
ゲート線182で半導体層を遮光することを特徴として
いる。
【0078】また、本実施例の画素構造は、ブラックマ
トリクスを用いることなく、画素電極間の隙間が遮光さ
れるように、画素電極の端部をソース配線と重なるよう
に配置形成する。
【0079】また、本実施例の画素電極の表面を公知の
方法、例えばサンドブラスト法やエッチング法等により
凹凸化させて、鏡面反射を防ぎ、反射光を散乱させるこ
とによって白色度を増加させることが望ましい。
【0080】上述の画素構造とすることにより大きな面
積を有する画素電極を配置でき、開口率を向上させるこ
とができる。
【0081】また、本実施例で示す工程に従えば、アク
ティブマトリクス基板の作製に必要なフォトマスクの数
を6枚(半導体層パターンマスク、第1配線パターンマ
スク(画素TFTのゲート電極153、容量配線15
4、ソース線155を含む)、pチャネル型TFT及び
画素部TFTの導電層形成のパターンマスク、pチャネ
ル型TFTのソース領域及びドレイン領域形成のパター
ンマスク、コンタクトホール形成のパターンマスク、第
2配線パターンマスク(画素電極183、接続電極18
1、ゲート線182を含む))とすることができる。そ
の結果、工程を短縮し、製造コストの低減及び歩留まり
の向上に寄与することができる。
【0082】図11には透過型の液晶表示装置に適した
アクティブマトリクス基板の断面図を示す。第2の層間
膜形成までは、上記の反射型のものと同じである。第2
の層間膜上に透明導電膜を形成する。そして、透明導電
膜層191を形成するためにパターニングを行う。透明
導電膜としては酸化インジウムと酸化スズとの化合物や
酸化インジウムと酸化亜鉛との化合物を用いることがで
きる。
【0083】そして、駆動回路1406において第1の
濃度の不純物領域又は第4の濃度の不純物領域とそれぞ
れで電気的に接続する配線175〜180を形成する。
なお、これらの配線は、膜厚50〜250nmのTi膜
と、膜厚300〜500nmの合金(AlとTiとの合
金膜)との積層膜をパターニングして形成する。また、
画素部1407においては、画素電極191、ゲート線
182、接続電極192、193を形成する。接続電極
192、193は、画素電極191に重なるように形成
する。このように、マスク枚数を1枚増やして透過型の
液晶表示装置に適したアクティブマトリクス基板を作製
することができる。
【0084】また、本実施例により得られたTFTの特
性は、良好な値を示した。そのうち、画素TFTのTF
T特性(V−I特性)を図37に示す。なお、ゲートリ
ークも図中に示したが、十分に抑えられている。特に本
発明の画素TFT構造は、オフ電流を抑える構造であ
り、移動度も優れた値を示している。オフ電流とは、T
FTがオフ状態にある時、流れるドレイン電流である。
【0085】また、図37はサンプル1〜8のV−I特
性グラフを示したものであるが、そのうち、サンプル3
のTFT特性を図38に示す。
【0086】本発明の構造とすることによって、V−I
特性グラフにおける立ち上がり点での電圧値を示すしき
い値(Vth)は、0.263Vとなっており、非常に
小さく良好な値を示している。この差が小さければ小さ
いほど短チャネル効果が抑えられていると言える。ま
た、キャリアの移動しやすさを示すパラメータである移
動度(μFE)は、119.2(cm2/Vs)と優れた
ものとなっている。また、I―Vカーブの立ち上がり部
分における最大傾きの逆数を示すS値(サブスレッシュ
ルド係数)は、0.196(V/decade)となった。ま
た、VD=5Vの時のオフ電流(IOFF2)は、0.39
pAであり、オン電流(ION2)は、70μAを示して
いる。オン電流とは、TFTがオン状態にある時、流れ
るドレイン電流である。なお、Shift-1は、I―Vカー
ブの立ち上がりの電圧値を示している。以上に示すよう
に、本発明を用いることにより、良好な特性を有する半
導体装置を実現することができる。
【0087】(実施例2)図39は本発明を用いて作製
されるインバーター回路のpチャネル型TFT2100
とnチャネル型TFT2200を示している。これらの
TFTは下地絶縁膜2002が形成された基板2001
上に形成されている。
【0088】pチャネル型TFT2100は、半導体層
2003、ゲート絶縁膜2021、第1の導電層200
5aと第2の導電層2005bから成るゲート電極を有
している。半導体層2003にはチャネル形成領域20
12、ソース領域2013、ドレイン領域2014、及
び該ドレイン領域とチャネル形成領域との間のLDD領
域2015が形成されている。
【0089】ゲート電極は、ソース領域側において第1
の導電膜2005aと第2の導電膜2005bが接する
端部は概略一致しているが、ドレイン領域側では第1の
導電層2005aの端部が外側に形成されている。この
ような構造は図8(B)の第3のエッチング処理におい
て形成するレジストによるマスクをゲート電極の片側の
みを覆うように形成することで実現することができる。
【0090】pチャネル型TFTでは、その後、p型の
不純物元素がイオンドーピング法などで添加され、半導
体層2003に不純物領域が形成される。LDD領域2
015は第1の導電層2005aをマスクとして形成す
ることが可能である。これは、イオンドーピング法にお
いて、加速電圧の制御により1回のドーピング処理でソ
ース領域及びドレイン領域と、LDD領域の両方を形成
することも可能であるが、加速電圧を最適化して、2回
のドーピング処理で形成しても良い。
【0091】一方、nチャネル型TFT2200には、
半導体層2004、ゲート絶縁膜2022、第1の導電
膜2006aと第2の導電膜2006bから成るゲート
電極を有している。半導体層2004にはチャネル形成
領域2016、ソース領域2017、ドレイン領域20
18、及びLDD領域2019、2020が形成されて
いる。
【0092】nチャネル型TFT2200のゲート電極
も同様に、ソース領域側において第1の導電膜2006
aと第2の導電膜2006bが接する端部は概略一致
し、ドレイン領域側では第1の導電膜2006aの端部
が外側に形成されている。ソース領域側のLDD領域2
019はゲート電極とオーバーラップしないLDDであ
り、ドレイン側のLDD領域2020はゲート電極とオ
ーバーラップしている。
【0093】このように、pチャネル型TFTとnチャ
ネル型TFTにおいてゲート電極とオーバーラップする
LDDをドレイン側に形成することにより、ドレイン近
傍の電界強度を緩和して、ホットキャリア効果によるT
FTの劣化を防ぐことができる。特に、チャネル長がサ
ブミクロンサイズになるとその効果はpチャネル型TF
Tにも要求されてくる。
【0094】しかし、ゲート電極とオーバーラップする
LDD領域はゲート電極にかかる寄生容量を増大させるの
で、電界を緩和する必要にないソース側に設ける必要は
必ずしもない。
【0095】本発明によれば、図39に示すように、L
DD領域をドレイン側にのみ形成することが可能であ
る。また、これらソース領域及びドレイン領域、LDD
領域は全て自己整合的に形成することが可能であるの
で、デザインルールの微細化にも容易に対応することが
できる。
【0096】本実施例で示すTFTの構成は、インバー
ター回路のようにドレイン領域の位置が予め決定されて
いるTFTに対して特に効果的に活用することができ
る。また、このようなTFTの構成は、レジストによる
マスクパターンの変更のみで、実施例1に示す工程に自
由に組み入れることができる。
【0097】(実施例3)実施例2で示すインバーター
回路のpチャネル型TFTとnチャネル型TFTにおい
て、駆動電圧が10V以下である場合には、ホットキャ
リア効果による劣化が顕著に現れないため、ゲート電極
とオーバーラップするLDD領域を必ずしも形成しなく
ても良い。その場合、pチャネル型TFTは図11で示
すpチャネル型TFT402と同じ構成となる。また、
nチャネル型TFTは図11で示すnチャネル型TFT
404と同じ構成となり、シングルゲート構造で形成す
れば良い。
【0098】(実施例4)実施例1に記載のアクティブ
マトリクス基板において、チャネル長を0.6μm以下
とする場合には、pチャネル型TFTにもゲート電極と
オーバーラップするLDD領域を形成することが望まし
い。その場合、当該LDD領域は、図11で示すnチャ
ネル型TFT1401と同様にして作製し、添加する不
純物元素にp型の不純物を適用すれば同様な構造で形成
することができる。また、当該LDD領域は、シフトレ
ジスタ回路やバッファ回路のように予めソース及びドレ
インの方向が確定している場合には実施例2で示すよう
に、ドレイン側の片側に設ければ良い。
【0099】(実施例5)本実施例では実施例1と異な
る工程順序でTFTを作製する場合について図12を用
いて説明する。なお、実施例1とは途中の工程が異なる
だけでその他は同様であるので、同じ工程については同
一の符号を用いることとする。また、添加する不純物元
素も実施例1と同じ不純物元素を用いる。
【0100】まず、実施例1に示す作製工程に従い、第
1のエッチング処理および第1のドーピング処理を行っ
て、図7(B)の状態まで形成する。
【0101】この後、レジストからなるマスク110〜
115を除去せずに第2のエッチング条件に変え、エッ
チング用ガスにCF4およびCl2を用い、それぞれのガ
ス流量比を30/30(SCCM)とし、1Paの圧力でコイ
ル型の電極に500WのRF(13.56MHz)電力を
投入してプラズマを生成して約30秒程度のエッチング
を行う。基板側(試料ステージ)にも20WのRF(1
3.56MHz)電力を投入し、実質的に負の自己バイア
ス電圧を印加する。CF4およびCl2を混合した第2の
エッチング条件では、導電膜(A)TaN膜および導電
膜(B)W膜が同程度にエッチングされ、第1の形状の
第1の導電膜217a〜223aおよび第1の形状の第
2の導電膜217b〜223bからなる第1の形状のゲ
ート電極および配線217〜223が形成される。
【0102】レジストからなるマスク110〜115を
除去せずに第2のドーピング処理を行う。半導体層10
2〜106に、n型を付与する不純物元素(以下、n型
不純物元素という)を添加する。ドーピング処理は、イ
オンドープ法、もしくはイオン注入法で行えばよい。n
型不純物元素としては、周期律表の第15族に属する元
素、典型的にはリン(P)またはヒ素(As)といった
元素を用いる。この場合、第1の形状のゲート電極およ
び容量配線217〜221がマスクとなって自己整合的
に第1の濃度の不純物領域224a〜224eが形成さ
れる(図12(A))。
【0103】次に、レジストからなるマスク110〜1
15をそのままに第3のエッチング処理を行う。エッチ
ングガスにCF4、Cl2およびO2を用い、それぞれの
ガス流量比を20/20/20(SCCM)とし、1.0Pa
の圧力でコイル型の電極に500WのRF(13.56
MHz)電力を投入してプラズマを生成してエッチングを
行う。基板側(試料ステージ)には、20WのRF(1
3.56MHz)電力を投入して約80秒のエッチング処
理を行う。これにより第2の形状の第1の導電膜225
a〜231aおよび第2の形状の第2の導電膜225b
〜231bからなる第2の形状のゲート電極および配線
225〜231が形成される。
【0104】次いで、レジストからなるマスク110〜
115をそのままに、第2の形状の導電層および容量配
線225〜229をマスクとして用い、第2の形状の第
1の導電膜(TaN膜)の下部にもn型不純物元素が添
加されるように第3のドーピング処理を行う。この処理
により、第1の濃度の不純物領域とチャネル形成領域と
の間にn型不純物元素濃度が1×1018〜1×1019at
oms/cm3の第2の濃度の不純物領域232a〜232e
が形成される。また、第1の濃度の不純物領域224a
〜224eのn型不純物元素濃度は1×1020〜1×1
21atoms/cm3となる(図12(B))。
【0105】次いで、レジストからなるマスク110〜
115を除去し、後のnチャネル型TFTおよび後の画
素TFTを覆うレジストからなるマスク233、234
を形成し、第4のドーピング処理を行う。第2の形状の
導電層226、227、容量配線229をマスクにして
後の第1のpチャネル型TFTおよび後の第2のpチャ
ネル型TFTの半導体層にp型不純物元素を添加して、
自己整合的に第4の濃度の不純物領域235a〜235
cおよび第5の濃度の不純物領域235d〜235fを
形成する。本実施形態では、p型不純物領域はジボラン
(B26)を用いたイオンドープ法で形成する。第4の
濃度の不純物領域(p+)235a〜235cのp型不
純物元素濃度は、2×1020〜2×1021 atoms/cm3
第5の濃度の不純物領域235d〜235fのp型不純
物元素濃度は、2×1017〜2×1019 atoms/cm3とな
る。なお、あらかじめpチャネル型TFTの半導体層に
は、n型不純物元素が添加されているが、第4のドーピ
ング処理の際に添加されるp型不純物元素の濃度の方が
高くなるようにドーピング処理することにより、後のp
チャネル型TFTのソース領域およびドレイン領域とし
て機能するために何ら問題は生じない(図13
(A))。
【0106】次いで、レジストからなるマスク236、
237で駆動回路のnチャネル型TFTおよび第1のp
チャネル型TFTを覆い、第4のエッチング処理を行
う。エッチングガスには、Cl2を用い、ガスの流量は
80(SCCM)とし、1.2Paの圧力でコイル型の電極に
350WのRF(13.56MHz)電力を投入してプラ
ズマを生成して約30秒エッチングを行う。基板側(試
料ステージ)、には50WのRF(13.56MHz)電
力を投入し、実質的に負の自己バイアス電圧を印加す
る。こうして駆動回路の第2のpチャネル型TFTおよ
び画素部の画素TFTに第3の形状の導電層(第3の形
状の第1の導電膜238a〜239aおよび第3の形状
の第2の導電膜238b〜239bからなる)238、
239、容量配線240、配線241、242が形成さ
れる(図13(B))。なお、ここまでの処理により、
ゲ−ト絶縁膜の第3の形状の導電層が形成されていない
露出された領域は、画素部が30nm程度、駆動回路が
40nm程度の膜厚となる。
【0107】以上までの工程で、それぞれの半導体層に
不純物領域が形成される。この後は、実施例1で開示さ
れた無機層間絶縁膜を形成する工程以降にしたがってア
クティブマトリクス基板の作製を行えばよい。
【0108】本実施例は、実施例1で開示した作製工程
にしたがってTFTを作製することによって、容易に実
現することができる。また、本実施例では画素TFTと
制御回路の構成のみ示しているが、実施例1の作製工程
にしたがえば、その他にも信号分割回路、分周波回路、
D/Aコンバータ回路、オペアンプ回路、γ補正回路、
さらには、メモリ回路やマイクロプロセッサ回路などの
信号処理回路(論理回路といってもよい)を同一基板上
に設けることもできる。
【0109】(実施例6)本実施例では、実施例1とは
異なる工程順序でTFTを作製する場合について図14
を用いて説明する。なお、実施例1とは途中の工程が異
なるだけでその他は同様であるので、同じ工程について
は同一の符号を用いることとする。また、添加する不純
物元素も実施例1と同じ不純物元素を用いる。
【0110】まず、実施例1に示す作製工程にしたが
い、第1のエッチング処理および第1のドーピング処理
を行って、図7(B)の状態まで形成する。次いで、第
2のエッチング処理を行う。エッチング用ガスにC
4、Cl2およびO2を用い、それぞれのガス流量比を
20/20/20(SCCM)とし、1.0Paの圧力でコイ
ル型の電極に500WのRF(13.56MHz)電力を
投入してプラズマを生成して約60秒程度のエッチング
を行う。基板側(試料ステージ)にも20WのRF(1
3.56MHz)電力を投入し、実質的に負の自己バイア
スを印加する。第2のエッチング処理により、図14
(A)に示すような第2の形状の導電層301〜304
および配線305〜307が形成される。
【0111】次いで、第2の形状の第2の導電膜をマス
クとして自己整合的に、第2の形状の第1の導電膜を介
して半導体層にn型不純物元素を添加する。これにより
チャネル形成領域と第1の濃度の不純物領域308a〜
308eとの間にn型不純物元素の濃度が1×1018
1×1019atoms/cm3の第2の濃度の不純物領域308
f〜308jが形成される。このとき、第1の濃度の不
純物領域308a〜eのn型不純物元素の濃度は、1×
1020〜1×1021atoms/cm3となる。
【0112】次に、レジストからなるマスク110〜1
16を除去し、新たにnチャネル型TFTおよび画素T
FTを覆うレジストからなるマスク309、310を形
成して第3のドーピング処理を行う。この第3のドーピ
ング処理により、第2の形状の導電層をマスクとして自
己整合的にpチャネル型TFTの半導体層にp型不純物
元素が添加され、第4の濃度の不純物領域311a〜3
11cおよび第5の濃度の不純物領域311d〜311
fが形成される(図14(B))。
【0113】次いで、レジストからなるマスク309、
310を除去し、新たにレジストからなるマスク31
2、313を形成して、nチャネル型TFTおよび第2
のpチャネル型TFTを覆う。エッチング用ガスとし
て、Cl2を用い、ガスの流量を80(SCCM)とし、
1.2Paの圧力でコイル型の電極に500WのRF(1
3.56MHz)電力を投入して、プラズマを生成して約
40秒のエッチングを行う。基板側(試料ステージ)に
は10WのRF(13.56MHz)電力を投入し、実質
的に負の自己バイアス電圧を印加する。こうして、第1
のpチャネル型TFTおよび画素TFTにおいて第3の
形状の導電層(第3の形状の第1の導電膜314a〜3
15aおよび第3の形状の第2の導電膜314b〜31
5bからなる)314、315および配線316〜31
8が形成される(図14(C))。
【0114】第3のエッチング処理により、第1のpチ
ャネル型TFTおよび画素TFTの半導体層にオフセッ
ト領域311g、311hが形成される。なお、本明細
書において、オフセット領域とは、チャネル形成領域と
同一組成の半導体層(含まれる不純物元素がチャネル形
成領域と同一であるという意味)で、ゲート電極と重な
らない領域を指す。このオフセット領域311g、31
1hは単なる抵抗として機能し、オフ電流値を低減する
上で非常に効果がある。
【0115】この後は、実施例1で開示された無機層間
絶縁膜を形成する工程以降にしたがってアクティブマト
リクス基板の作製を行えばよい。
【0116】本実施例は、実施例1で開示した作製工程
にしたがってTFTを作製することによって、容易に実
現することができる。また、本実施例では画素TFTと
制御回路の構成のみ示しているが、実施例1の作製工程
にしたがえば、その他にも信号分割回路、分周波回路、
D/Aコンバータ回路、オペアンプ回路、γ補正回路、
さらには、メモリ回路やマイクロプロセッサ回路などの
信号処理回路(論理回路といってもよい)を同一基板上
に設けることもできる。
【0117】(実施例7)本実施例では、実施例1とは
異なる工程順序でTFTを作製する場合について図15
を用いて説明する。なお、実施例1とは途中の工程が異
なるだけでその他は同様であるので、同じ工程について
は同一の符号を用いることとする。
【0118】まず、実施例1に示す作製工程にしたがっ
て、第1のエッチング処理および第1のドーピング処理
を行って、図7(B)の状態まで形成する。次いで、第
2のエッチング処理を行う。第2のエッチング処理は、
エッチング用ガスにCF4、Cl2およびO2を用いてそ
れぞれのガス流量比は20/20/20(SCCM)とし、
1.0Paの圧力でコイル型の電極に500WのRF(1
3.56MHz)電力を投入してプラズマを生成して約8
0秒のエッチングを行う。基板側(試料ステージ)には
20WのRF(13.56MHz)電力を投入し、実質的
に負の自己バイアスを印加する。こうして第2の形状の
導電層および配線が形成される。
【0119】次いで、nチャネル型TFTおよび画素T
FTをレジストからなるマスク401、402で覆って
第2のドーピング処理を行う。この第2のドーピング処
理により、p型不純物元素がpチャネル型TFTの半導
体層に添加される。第2の形状の第2の導電膜をマスク
として自己整合的に、第2の形状の第1の導電膜を介し
てp型不純物元素を添加し、第4の濃度の不純物領域4
03a〜cおよび第5の濃度の不純物領域403d〜f
が形成される(図15(A))。
【0120】次いで、レジストからなるマスク404、
405でnチャネル型TFTおよび第2のpチャネル型
TFTを覆って、第3のエッチング処理を行う。エッチ
ング用ガスにCl2を用い、ガスの流量を80(SCCM)
とし、1.2Paの圧力でコイル型の電極に500WのR
F(13.56MHz)電力を投入してプラズマを生成し
て約40秒エッチング処理を行った。基板側(試料ステ
ージ)には20WのRF(13.56MHz)電力を投入
し、実質的に負の自己バイアスを印加する。こうして第
3の形状の導電層406、407および配線408〜4
10が形成される(図15(B))。
【0121】続いて、レジストからなるマスク404、
405を除去し、第3のドーピング処理を行う。第3の
ドーピング処理では、n型不純物元素を添加する。な
お、pチャネル型TFTの半導体層にはp型不純物元素
が、n型不純物元素の濃度より高い濃度で添加されてい
るため、pチャネル型TFTのソース領域およびドレイ
ン領域として機能するのになんら問題は生じない(図1
5(C))。
【0122】ここまでの工程が終了したら、実施例1で
開示された無機層間絶縁膜を形成する工程以降にしたが
ってアクティブマトリクス基板の作製を行えばよい。
【0123】本実施例は、実施例1で開示した作製工程
にしたがってTFTを作製することによって、容易に実
現することができる。また、本実施例では画素TFTと
制御回路の構成のみ示しているが、実施例1の作製工程
にしたがえば、その他にも信号分割回路、分周波回路、
D/Aコンバータ回路、オペアンプ回路、γ補正回路、
さらには、メモリ回路やマイクロプロセッサ回路などの
信号処理回路(論理回路といってもよい)を同一基板上
に設けることもできる。
【0124】(実施例8)本実施例では、実施例1とは
異なる工程順序でTFTを作製する場合について図16
を用いて説明する。なお、実施例1とは途中の工程が異
なるだけでその他は同様であるので、同じ工程について
は同一の符号を用いることとする。
【0125】まず、実施例1に示す作製工程にしたがっ
て、第2のエッチング処理および第2のドーピング処理
を行って、図7(C)の状態まで形成する。
【0126】次いで、レジストからなるマスク501を
形成し、nチャネル型TFTを覆い、第3のエッチング
処理を行う。第3のエッチング処理は、エッチング用ガ
スとしてCl2を用い、ガスの流量は80(SCCM)と
し、1.2Paの圧力でコイル型の電極に350WのRF
(13.56MHz)電力を投入してプラズマを生成して
約40秒のエッチングを行う。基板側(試料ステージ)
には50WのRF(13.56MHz)電力を投入し、実
質的に負の自己バイアス電圧を印加する。こうして第3
の形状の導電層および配線502〜507が形成される
(図16(B))。
【0127】レジストからなるマスクを除去した後、ゲ
ート絶縁膜のエッチングを行う。エッチング用ガスCH
3を用い、ガスの流量を35(SCCM)とし800Wの
RF(13.56MHz)電力を投入してプラズマを生成
してエッチングを行う。ここでは、nチャネル型TFT
は第2の形状のゲート電極、その他は第3の形状の導電
層および容量配線がマスクとなっており、TFT毎にゲ
ート絶縁膜は切断されゲート絶縁膜508〜514が形
成される(図16(C))。
【0128】次いで、新たにレジストからなるマスク5
15、516を形成して第3のドーピング処理を行う。
第3のドーピング処理により、pチャネル型TFTの半
導体層にp型不純物元素を添加して、第3の形状のゲー
ト電極および容量配線をマスクとして、自己整合的に第
4の濃度の不純物領域517a〜517cおよび第5の
濃度の不純物領域517d〜517fが形成される(図
17)。
【0129】ここまでの工程が終了したら、実施例1で
開示された無機層間絶縁膜を形成する工程以降にしたが
ってアクティブマトリクス基板の作製を行えばよい。本
実施例は、実施例1で開示した作製工程にしたがってT
FTを作製することによって、容易に実現することがで
きる。また、本実施例では画素TFTと制御回路の構成
のみ示しているが、実施例1の作製工程にしたがえば、
その他にも信号分割回路、分周波回路、D/Aコンバー
タ回路、オペアンプ回路、γ補正回路、さらには、メモ
リ回路やマイクロプロセッサ回路などの信号処理回路
(論理回路といってもよい)を同一基板上に設けること
もできる。
【0130】(実施例9)本実施例では、実施例1とは
異なる工程順序でTFTを作製する場合について図18
を用いて説明する。なお、実施例1とは途中の工程が異
なるだけでその他は同様であるので、同じ工程について
は同一の符号を用いることとする。
【0131】まず、実施例1で示す作製工程にしたがっ
て、第2のエッチング処理および第2のドーピング処理
を行って、図7(C)の第2の形状の導電層および配線
が形成される工程まで行う。
【0132】次いで、レジストからなるマスク601で
nチャネル型TFTを覆い、第3のエッチング処理を行
う。エッチング用ガスとしてCl2を用い、ガスの流量
は80(SCCM)とし、1.2Paの圧力でコイル型の電極
に350WのRF(13.56MHz)電力を投入してプ
ラズマを生成して約40秒のエッチングを行う。基板側
(試料ステージ)には50WのRF(13.56MHz)
電力を投入し、実質的に負の自己バイアス電圧を印加す
る。こうして第3の形状の導電層および配線602〜6
07が形成される(図18(B))。
【0133】次いで、レジストからなるマスク601を
除去し、新たにレジストからなるマスク608、609
を形成してnチャネル型TFTおよび画素TFTを覆
い、第3のドーピング処理を行う。p型不純物元素を添
加し、第4の濃度のp型不純物領域610a〜610
c、第5の濃度の不純物領域610d〜610fを形成
する(図18(C))。
【0134】ここまでの工程が終了したら、実施例1で
開示された無機層間絶縁膜を形成する工程以降にしたが
ってアクティブマトリクス基板の作製を行えばよい。
【0135】本実施例は、実施例1で開示した作製工程
に従って、TFTを作製することによって、容易に実現
することができる。また、本実施例では画素TFTと制
御回路の構成のみ示しているが、実施例1の作製工程に
したがえば、その他にも信号分割回路、分周波回路、D
/Aコンバータ回路、オペアンプ回路、γ補正回路、さ
らには、メモリ回路やマイクロプロセッサ回路などの信
号処理回路(論理回路といってもよい)を同一基板上に
設けることもできる。
【0136】(実施例10)本実施例では、実施例1と
は異なる工程順序でTFTを作製する場合について図1
9を用いて説明する。なお、実施例1とは途中の工程が
異なるだけでその他は同様であるので、同じ工程につい
ては同一の符号を用いることとする。
【0137】まず、実施例1に示す作製工程にしたがっ
て、第1のエッチング処理および第1のドーピング処理
を行って、図7(B)の状態まで形成する。次いで、第
2のエッチング処理を行う。第2のエッチング処理は、
第1のエッチング条件として、エッチング用ガスにCF
4、Cl2を用い、それぞれのガスの流量比を30/30
(SCCM)とし、1.0Paの圧力でコイル型の電極に50
0WのRF(13.56MHz)電力を投入してプラズマ
を生成して約30秒のエッチングを行う。基板側(試料
ステージ)には20WのRF(13.56MHz)電力を
投入し、実質的に負の自己バイアスを印加する(図19
(B))。続いて、第2のエッチング条件としてエッチ
ング用ガスにCF4、Cl2およびO2を用い、それぞれ
のガスの流量比を20/20/20(SCCM)とし、1.
0Paの圧力でコイル型の電極に500WのRF(13.
56MHz)電力を投入してプラズマを生成して約60秒
のエッチングを行う。基板側(試料ステージ)には20
WのRF(13.56MHz)電力を投入し、実質的に負
の自己バイアスを印加する。こうして第2の形状の導電
層および配線701〜707が形成される(図19
(C))。
【0138】次いで、第2のドーピング処理を行う。n
型不純物元素を添加して、第2の形状のゲート電極およ
び容量配線をマスクとして用い、n型不純物元素濃度が
1×1018〜1×1019atoms/cm3の第2の濃度の不純
物領域708a〜708eを自己整合的に形成する。ま
た、このとき、第1の濃度の不純物領域のn型不純物元
素濃度は1×1020〜1×1021atoms/cm3となる(図
20(A))。
【0139】本実施例では、第2のエッチング処理で、
2段階に導電膜をエッチングしており、第1の導電膜が
第1の条件のエッチング処理において後退するため、ゲ
ート電極がゲート絶縁膜を介して第2の濃度の不純物領
域と重なるLov領域および第2の濃度の不純物領域と重
ならないLoff領域719が形成されている。
【0140】次いで、レジストからなるマスク709を
形成し、nチャネル型TFTを覆い、第3のエッチング
処理を行う。第3のエッチング処理は、エッチング用ガ
スとしてCl2を用い、ガスの流量は80(SCCM)と
し、1.2Paの圧力でコイル型の電極に350WのRF
(13.56MHz)電力を投入してプラズマを生成して
約40秒のエッチングを行う。基板側(試料ステージ)
には50WのRF(13.56MHz)電力を投入し、実
質的に負の自己バイアス電圧を印加する。こうして第3
の形状の導電層および配線710〜715が形成される
(図20(B))。
【0141】次いで、新たにレジストからなるマスク7
16、717を形成してnチャネル型TFTおよび画素
TFTを覆い、第3のドーピング処理を行う。第3のド
ーピング処理により、pチャネル型TFTの半導体層に
p型不純物元素を添加して、第3の形状の導電層および
容量配線をマスクとして、自己整合的に第4の濃度の不
純物領域718a〜718cおよび第5の濃度の不純物
領域718d〜718fが形成される(図20
(C))。
【0142】ここまでの工程が終了したら、実施例1で
開示する無機層間絶縁膜を形成する工程以降にしたがっ
てアクティブマトリクス基板の作製を行えばよい。
【0143】本実施例は、実施例1で開示する作製工程
に従って、TFTを作製することによって、容易に実現
することができる。また、本実施例では画素TFTと制
御回路の構成のみ示しているが、実施例1の作製工程に
したがえば、その他にも信号分割回路、分周波回路、D
/Aコンバータ回路、オペアンプ回路、γ補正回路、さ
らには、メモリ回路やマイクロプロセッサ回路などの信
号処理回路(論理回路といってもよい)を同一基板上に
設けることもできる。
【0144】(実施例11)本実施例では、実施例1と
は異なる工程順序でTFTを作製する場合について図2
1を用いて説明する。なお、実施例1とは途中の工程が
異なるだけでその他は同様であるので、同じ工程につい
ては同一の符号を用いることとする。
【0145】まず、実施例1に示す作製工程にしたがっ
て、第2のエッチング処理および第2のドーピング処理
を行って、図7(C)の第2の形状の導電層および配線
が形成された状態にする。
【0146】次いで、レジストからなるマスク801、
802を形成し、後のnチャネル型TFTおよび後の第
2のpチャネル型TFTを覆い、第3のエッチング処理
を行う。第3のエッチング処理は、エッチング用ガスと
してCl2を用い、ガスの流量は80(SCCM)とし、
1.2Paの圧力でコイル型の電極に350WのRF(1
3.56MHz)電力を投入してプラズマを生成して約4
0秒のエッチングを行う。基板側(試料ステージ)には
50WのRF(13.56MHz)電力を投入し、実質的
に負の自己バイアス電圧を印加する。こうして第3の形
状の導電層および配線803〜807が形成される(図
21(B))。
【0147】レジストからなるマスク801、802を
除去したら、新たにレジストからなるマスク808、8
09を形成してnチャネル型TFTおよび画素TFTを
覆い、第3のドーピング処理を行う。第3のドーピング
処理により、pチャネル型TFTの半導体層にp型不純
物元素を添加して、第3の形状の導電層および容量配線
をマスクとして、自己整合的に第4の濃度の不純物領域
810a〜cおよび第5の濃度の不純物領域810d〜
fが形成される(図21(C))。
【0148】ここまでの工程が終了したら、実施例1で
開示された無機層間絶縁膜を形成する工程以降にしたが
ってアクティブマトリクス基板の作製を行えばよい。
【0149】(実施例12)本実施形態では、本明細書
において開示した作製方法にしたがって作製されたTF
Tの特性を測定した結果を示す。
【0150】まず、実施例5に記載された作製方法にし
たがって作製された画素TFT(nチャネル型TFT)
のドレイン電流(Id)とゲート電圧(Vg)との関係を
示すグラフ(以下、Id−Vg曲線という)を図40に示
す。測定は、ソース電圧(Vs)は0V、ドレイン電圧
(Vd)は、1Vまたは14Vとした。実測値は、チャ
ネル長(L)が6μm、チャネル幅(W)が4μmであ
る。
【0151】Vd=14V時のオフ電流(Ioff)は、
0.5pAであった。
【0152】次に、実施例8で示した作製方法により得
られた画素TFTおよび駆動回路の第1のpチャネル型
TFTのId−Vg曲線を図41に示す。測定は、ソース
電圧(Vs)は0V、ドレイン電圧(Vd)は、1Vまた
は14Vとした。実測値は、画素TFTはチャネル長
(L)が6μm、チャネル幅(W)が4μm、第1のp
チャネル型TFTはチャネル長(L)が7μm、チャネ
ル幅(W)が8μmである。
【0153】画素TFTは、Vd=14V時のオフ電流
(Ioff)は0.3pAで、第1のpチャネル型TFT
は、2pAであった。オフセット領域がないpチャネル型
TFTと比較すると、Vgが高い時のIoffの跳ね上がり
が抑えられていた。
【0154】なお、その他の実施形態にしたがって作製
されたnチャネル型TFTについて、Ioff=10〜3
0(pA)、電界効果移動度130〜180(cm2/Vs)、
S値0.19〜0.26(V/dec)、pチャネル型TF
Tについて、Ioff=2〜10(pA)、電界効果移動度
70〜110(cm2/Vs)、S値0.19〜0.25(V
/dec)、画素TFTについて、Ioff=2〜10(p
A)、電界効果移動度70〜150(cm2/Vs)、S値
0.16〜0.24(V/dec)という良好な特性が得ら
れた。
【0155】次に、信頼性に関する測定を行った結果を
示す。
【0156】信頼性の評価は、10年保証電圧を調べる
ことで評価している。なお、10年保証電圧とは、TF
Tの移動度の最大値(μFE(max))が10%変動するま
での時間を寿命としたとき、ストレス電圧の逆数を片対
数グラフにプロットして、得られる直線的な関係より、
寿命が10年であるストレス電圧を推定して求めてい
る。実施形態1の作製方法にしたがって作製されたTF
T(駆動回路)に関して測定を行ったところ、図42で
示すように、10年保証電圧は20V以上と非常に高い
信頼性を示した。
【0157】次に、オンストレスによる1000時間寿
命温度を調べるため、Vg=+20V(pチャネル型T
FTは逆の符号)、Vd=0Vにおいて、TFT特性(S
hift#1)が0.1V変動するまでの時間を1000/T
(T:絶対温度(K))に対してプロットし、1000
時間で0.1V変動する温度(寿命温度)の推定を行っ
た。図43で示すように、nチャネル型TFTおよびp
チャネル型TFTともに1000時間での寿命温度は8
0℃以上が得られた。
【0158】次いで、オフストレスによる1000時間
寿命温度を調べるため、Vg=0V、Vd=+20V(p
チャネル型TFTは逆の符号)において、TFT特性
(Shift#1)が0.1V変動するまでの時間を1000
/T(T:絶対温度(K))に対してプロットし、10
00時間で0.1V変動する温度(寿命温度)の推定を
行った。図44で示すように、nチャネル型TFTおよ
びpチャネル型TFTともに1000時間での寿命温度
は80℃以上が得られた。
【0159】次いで、トランジェントストレスによるn
チャネル型TFTの特性変動およびpチャネル型TFT
の特性変動を調べるため、Vd=+20V(pチャネル
型TFTは逆の符号)、Vg=2〜6V(pチャネル型
TFTは逆の符号)において、20時間(室温)後のオ
ン特性変動を見ている。(ここで、トランジェントスト
レスとは、ドレイン電圧をある値に設定し、ゲート電圧
をある値にし、ストレスをかけたときのこのストレスの
ことを指している。) 図45(A)、(B)より、20時間後の電界効果移動
度最大値の変動は、nチャネル型TFTおよびpチャネ
ル型TFTともに10%以下に抑えられていることが確
認された。
【0160】これらの結果により、本発明で開示した作
製方法によれば、作製工程を増やさずに、信頼性が高
く、求められる性能が得られるTFTを工程数を増やさ
ずに作りわけることができることがわかった。
【0161】(実施例13)本実施例では、実施例1、
5〜11に示す工程のいずれかにしたがって作製された
アクティブマトリクス基板から、アクティブマトリクス
型液晶表示装置を作製する工程を図22を用いて説明す
る。
【0162】まず、実施例1〜8のいずれかの工程を用
いて、図9(C)に示すようなアクティブマトリクス基
板を得た後、アクティブマトリクス基板上に配向膜11
81を形成し、ラビング処理を行う。なお、本実施例で
は、配向膜1181を形成する前に、アクリル樹脂膜等
の有機樹脂膜をパターニングすることによって基板間隔
を保持するための柱状のスペーサ1180を所望の位置
に形成した。また、柱状のスペーサにかえて、球状のス
ペーサを基板全面に散布してもよい。
【0163】次いで、対向基板1182を用意する。対
向基板1182上に着色層1183および1184、平
坦化膜1185を形成する。赤色の着色層1183およ
び青色の着色層1184を一部重ねて第2遮光部を形成
する。なお、図22では図示しないが、赤色の着色層お
よび緑色の着色層を一部重ねて、第1遮光部を形成す
る。
【0164】次いで、対向電極1186を画素部に形成
し、対向基板1182の全面に配向膜1187を形成
し、ラビング処理を施した。
【0165】そして、画素部と駆動回路が形成されたア
クティブマトリクス基板と対向基板とをシール材で貼り
合わせる。シール材には、フィラーが混入されていて、
このフィラーと柱状スペーサによって均一な間隔を保っ
て2枚の基板が貼り合わされる。その後、両基板の間に
液晶材料1188を注入し、封止剤(図示せず)によっ
て完全に封止する。液晶材料1188には公知の液晶材
料を用いればよく、このようにして図22に示すアクテ
ィブマトリクス型液晶表示装置が完成する。
【0166】本実施例で開示するように着色層を設ける
ことにより、ブラックマスクを形成することなく、各画
素間の隙間を第1遮光部もしくは第2遮光部で遮光する
ことによって工程数の低減を可能とした。
【0167】(実施例14)本発明を用いて作製された
半導体装置におけるブロック図を図23に示す。本実施
例は、ソース側駆動回路90、画素部91およびゲート
側駆動回路92を有している半導体装置について示して
いる。なお、本明細書中において、駆動回路とはソース
側駆動回路およびゲート側駆動回路を含めた総称を指し
ている。
【0168】ソース側駆動回路90は、シフトレジスタ
90a、バッファ90b、サンプリング回路(トランス
ファゲート)90cを設けている。また、ゲート側駆動
回路92は、シフトレジスタ92a、レベルシフタ92
b、バッファ92cを設けている。また、必要であれば
サンプリング回路とシフトレジスタとの間にレベルシフ
タ回路を設けてもよい。
【0169】また、本実施例において、画素部91は複
数の画素からなり、その複数の画素各々がTFT素子を
含んでいる。
【0170】なお、図示していないが、画素部91を挟
んでゲート側駆動回路92の反対側にさらにゲート側駆
動回路を設けても良い。
【0171】また、デジタル駆動させる場合は、図24
に示すように、サンプリング回路の代わりにラッチ
(A)93b、ラッチ(B)93cを設ければよい。ソ
ース側駆動回路93は、シフトレジスタ93a、ラッチ
(A)93b、ラッチ(B)93c、D/Aコンバータ
93d、バッファ93eを設けている。また、ゲート側
駆動回路95は、シフトレジスタ95a、レベルシフタ
95b、バッファ95cを設けている。また、必要であ
ればラッチ(B)93cとD/Aコンバータ93dとの
間にレベルシフタ回路を設けてもよい。94は画素部で
ある。
【0172】なお、上記構成は、実施例1〜8に示した
製造工程を用いることで実現することができる。また、
本実施例では画素部と駆動回路の構成のみ示している
が、本発明の製造工程に従えば、メモリやマイクロプロ
セッサをも形成しうる。
【0173】(実施例15)本実施例ではTFTの活性
層となる半導体膜を形成する工程について図25を用い
て説明する。なお、本実施例の結晶化手段は特開平7−
130652号公報の実施形態1に記載された技術であ
る。
【0174】まず、基板(本実施例ではガラス基板)1
401上に200nm厚の窒化酸化シリコン膜でなる下
地絶縁膜1402と200nm厚の非晶質半導体膜(本
実施例では非晶質シリコン膜)1403を形成する。こ
の工程は下地絶縁膜と非晶質半導体膜を大気解放しない
で連続的に形成しても構わない。
【0175】次に、重量換算で10ppmの触媒元素
(本実施例ではニッケル)を含む水溶液(酢酸ニッケル
水溶液)をスピンコート法で塗布して、触媒元素含有層
1404を非晶質半導体膜1403の全面に形成する。
ここで使用可能な触媒元素は、ニッケル(Ni)以外に
も、鉄(Fe)、パラジウム(Pd)、スズ(Sn)、
鉛(Pb)、コバルト(Co)、白金(Pt)、銅(C
u)、金(Au)、といった元素がある(図25
(A))。
【0176】また、本実施例ではスピンコート法でニッ
ケルを添加する方法を用いたが、蒸着法やスパッタ法な
どにより触媒元素でなる薄膜(本実施例の場合はニッケ
ル膜)を非晶質半導体膜上に形成する手段をとっても良
い。
【0177】次に、結晶化の工程に先立って400〜5
00℃で1時間程度の加熱処理工程を行い、水素を膜中
から脱離させた後、500〜650℃(好ましくは55
0〜570℃)で4〜12時間(好ましくは4〜6時
間)の加熱処理を行う。本実施形態では、550℃で4
時間の加熱処理を行い、結晶質半導体膜(本実施例では
結晶質シリコン膜)1405を形成する (図25
(B)) 。
【0178】なお、ここでレーザ光照射工程を行って、
結晶質半導体膜1405の結晶性を改善しても良い。
【0179】次に、結晶化の工程で用いたニッケルを結
晶質シリコン膜から除去するゲッタリング工程を行う。
まず、結晶質半導体膜1405の表面にマスク絶縁膜1
406を150nmの厚さに形成し、パターニングによ
り開口部1407を形成する。そして、露出した結晶質
半導体膜に対して15族に属する元素(本実施形態では
リン)を添加する工程を行う。この工程により1×10
19〜1×10 20atoms/cm 3の濃度でリンを含むゲッタ
リング領域1408が形成される(図25(C))。
【0180】次に、窒素雰囲気中で450〜650℃
(好ましくは500〜550℃)、4〜24時間(好ま
しくは6〜12時間)の加熱処理工程を行う。この加熱
処理工程により結晶質半導体膜中のニッケルは矢印の方
向に移動し、リンのゲッタリング作用によってゲッタリ
ング領域1408に捕獲される。即ち、結晶質半導体膜
中からニッケルが除去されるため、結晶質半導体膜14
09に含まれるニッケル濃度は、1×1017atoms/cm3
以下、好ましくは1×1016atoms/cm3にまで低減する
【0181】以上のようにして形成された結晶質半導体
膜1409は、結晶化を助長する触媒元素を用いること
により、非常に結晶性のよい半導体膜が形成されてい
る。また、結晶化のあとに触媒元素をゲッタリング作用
により除去しており、結晶質半導体膜1409中(ゲッ
タリング領域以外)に残存する触媒元素濃度は1×10
17atoms/cm3以下、好ましくは1×1016atoms/cm3にな
っている。
【0182】なお、実施例1で示す作製工程において無
機層間絶縁膜を形成してから、半導体膜に添加された不
純物元素を活性化する工程において、n型不純物元素と
してソース領域またはドレイン領域に添加されたリン
(P)を用いて触媒元素をゲッタリングすることもでき
る。
【0183】本実施例の構成は、実施形態1、実施例1
〜8に示したいずれの構成とも自由に組み合わせること
が可能である。
【0184】(実施例16)本実施例ではTFTの活性
層となる半導体膜を形成する工程について図26を用い
て説明する。具体的には特開平10−247735号公
報(USP6165824)に記載された技術を用い
る。
【0185】まず、基板(本実施例ではガラス基板)1
501上に200nm厚の窒化酸化シリコン膜でなる下
地絶縁膜1502と200nm厚の非晶質半導体膜(本
実施例では非晶質シリコン膜)1503を形成する。こ
の工程は下地絶縁膜と非晶質半導体膜を大気解放しない
で連続的に形成しても構わない。
【0186】次に、酸化シリコン膜でなるマスク絶縁膜
1504を200nmの厚さに形成し、開口部1505
を形成する。
【0187】次に、重量換算で100ppmの触媒元素
(本実施形態ではニッケル)を含む水溶液(酢酸ニッケ
ル水溶液)をスピンコート法で塗布して、触媒元素含有
層1506を形成する。この時、触媒元素含有層150
6は、開口部1505が形成された領域において、選択
的に非晶質半導体膜1503に接触する。ここで使用可
能な触媒元素は、ニッケル(Ni)以外にも、鉄(F
e)、パラジウム(Pd)、スズ(Sn)、鉛(P
b)、コバルト(Co)、白金(Pt)、銅(Cu)、
金(Au)、といった元素がある(図26(A))。
【0188】また、本実施例ではスピンコート法でニッ
ケルを添加する方法を用いたが、蒸着法やスパッタ法な
どにより触媒元素でなる薄膜(本実施例の場合はニッケ
ル膜)を非晶質半導体膜上に形成する手段をとっても良
い。
【0189】次に、結晶化の工程に先立って400〜5
00℃で1時間程度の加熱処理工程を行い、水素を膜中
から脱離させた後、500〜650℃(好ましくは55
0〜600℃)で6〜16時間(好ましくは8〜14時
間)の加熱処理を行う。本実施例では、570℃で14
時間の加熱処理を行う。その結果、開口部1505を起
点として概略基板と平行な方向(矢印で示した方向)に
結晶化が進行し、巨視的な結晶成長方向が揃った結晶質
半導体膜(本実施例では結晶質シリコン膜)1507が
形成される(図26(B))。
【0190】次に、結晶化の工程で用いたニッケルを結
晶質シリコン膜から除去するゲッタリング工程を行う。
本実施例では、先ほど形成したマスク絶縁膜1504を
そのままマスクとして15族に属する元素(本実施例で
はリン)を添加する工程を行い、開口部1505で露出
した結晶質半導体膜に1×1019〜1×1020atoms/cm
3の濃度でリンを含むゲッタリング領域1508を形成
する(図26(C))。
【0191】次に、窒素雰囲気中で450〜650℃
(好ましくは500〜550℃)、4〜24時間(好ま
しくは6〜12時間)の加熱処理工程を行う。この加熱
処理工程により結晶質半導体膜中のニッケルは矢印の方
向に移動し、リンのゲッタリング作用によってゲッタリ
ング領域1508に捕獲される。即ち、結晶質半導体膜
中からニッケルが除去されるため、結晶質半導体膜15
09に含まれるニッケル濃度は、1×1017atoms/cm3
以下、好ましくは1×1016atoms/cm3にまで低減する
ことができる(図26(D))。
【0192】以上のようにして形成された結晶質半導体
膜1509は、結晶化を助長する触媒元素(ここではニ
ッケル)を選択的に添加して結晶化することによって、
非常に結晶性の良い結晶質半導体膜で形成されている。
具体的には、棒状または柱状の結晶が、特定の方向性を
持って並んだ結晶構造を有している。
【0193】なお、実施例1で示す作製工程において無
機層間絶縁膜を形成してから、半導体膜に添加された不
純物元素を活性化する工程において、n型不純物元素と
してソース領域またはドレイン領域に添加されたリン
(P)を用いて触媒元素をゲッタリングすることもでき
る。
【0194】本実施例の構成は、実施形態1、実施例1
〜8に示したいずれの構成とも自由に組み合わせること
が可能である。
【0195】(実施例17)同一基板上に画素部と画素
部の周辺に駆動回路のTFTが設けられ、TFTの作製
工程と同一の工程で画素部に凹凸領域を形成し、該凹凸
領域の影響により凹凸形状の画素電極を有する半導体装
置の作製方法について説明する。
【0196】本実施例では、コーニング社#7059ガ
ラスや#1737ガラスなどに代表されるバリウムホウ
ケイ酸ガラス、またはアルミノホウケイ酸ガラスなどの
ガラスからなる基板2100を用いる。なお、基板21
00としては石英基板、シリコン基板、金属基板、ステ
ンレス基板の表面に絶縁膜を形成したもの、または本実
施例の処理温度に耐えうる耐熱性を有したプラスチック
基板を用いてもよい。
【0197】ついで、基板2100表面に酸化シリコン
膜、窒化シリコン膜または酸化窒化シリコン膜などの絶
縁膜からなる下地絶縁膜2101を形成する。下地絶縁
膜2101の1層目として本実施例では、SiH4、N
3、およびN2Oを反応ガスとして、プラズマCVD法
にて酸化窒化シリコン膜(組成比:Si=32%、O=
27%、N=24%、H=17%)2101aを10〜
200nm(好ましくは50〜100nm)形成する。
さらにその上に、2層目の下地絶縁膜としてSiH4
よびN2Oを反応ガスとして、プラズマCVD法にて酸
化窒化シリコン膜(組成比:Si=32%、O=59
%、N=7%、H=2%)2101bを10〜200n
m(好ましくは100〜150nm)の厚さに積層形成
する。
【0198】次いで、下地絶縁膜上に非晶質半導体膜を
公知の手段(スパッタ法、LPCVD法またはプラズマ
CVD法など)により形成する。その後、公知の結晶化
処理(レーザー結晶化、熱結晶化法、またはNi等の触
媒元素を用いた熱結晶化法等)を行って得られた結晶質
半導体膜を所望の形状にパターニングして島状の半導体
層2102〜2105および画素部における凸部を形成
する島状の半導体層2301(図3(A)参照)を形成
する。なお、本実施例では、以下の工程において、凸部
は画素TFTを作製する工程にしたがって形成してい
く。
【0199】結晶質半導体膜の材料に限定はないが、シ
リコンまたはシリコンゲルマニウム(SixGe1-x;0
<x<1、代表的には、x=0.001〜0.05)合金
などで形成するのが好ましい。
【0200】本実施例では、プラズマCVD法を用い、
55nmの非晶質シリコン膜を成膜した後、シリコン膜
にレーザー照射を行い、結晶性シリコン膜を形成する。
レーザー処理による結晶化処理を行う場合は、結晶化の
工程に先立ち、400〜500℃で1時間程度の熱処理
を行い、半導体膜の含有水素量を5atom%以下にしてか
ら結晶化させることが望ましい。
【0201】また、結晶化の方法として、Niを含む溶
液を非晶質シリコン膜上に塗布し、熱結晶化処理(55
0℃、4時間)を行い、さらに結晶化を改善するための
レーザーアニール処理を行って結晶質シリコン膜を形成
する方法を採用してもよい。なお、この時使用するレー
ザーとしては、パルス発信型または連続発光型のKrF
エキシマレーザー、XeClエキシマレーザー、YAG
レーザーまたはYVO 4レーザーを用いることができ
る。これらのレーザーを用いる場合には、レーザー発信
器から放出されたレーザー光を光学系で線状に集光し、
半導体膜に照射する方法を用いるとよい。結晶化の条件
は、実施者が適宜選択すればよい。
【0202】触媒元素を添加して加熱し結晶化を行う以
外にも、触媒元素を添加せずに加熱して結晶化を行って
もよい。また、加熱をRTA(Rapid Thermal Anneal)
法で行ってもよい(結晶化の温度は、500〜700℃
程度になる)。RTA法による結晶化の後、レーザーア
ニール処理を行えば、さらに半導体膜の結晶性を高める
ことができる。
【0203】半導体層にTFTのしきい値を制御するた
めに微量な不純物元素(ボロンまたはリン:本実施例で
はボロン)のドーピングを行ってもよい。
【0204】次いで、半導体層2102〜2105およ
び凸部を形成する島状の半導体層2301を覆うゲート
絶縁膜2106を形成する。ゲート絶縁膜2106はプ
ラズマCVD法またはスパッタ法を用い、厚さを40〜
150nmとしてシリコンを含む絶縁膜で形成する。本
実施例では、プラズマCVD法により110nmの厚さ
で酸化窒化シリコン膜(組成比:Si=32%、O=5
9%、N=7%、H=2%)で形成した。無論、ゲート
絶縁膜は酸化窒化シリコン膜に限定されるものではな
く、他のシリコンを含む単層または積層構造として用い
てもよい。
【0205】また、酸化シリコン膜を用いる場合には、
プラズマCVD法でTEOS(Tetraethyl Orthosilica
te)とO2とを混合して、反応圧力40Pa、基板温度
300〜400℃として高周波(13.56MHz)、
電力密度0.5〜0.8W/cm 2で放電させて形成するこ
とができる。このようにして作製される酸化シリコン膜
は、その後400〜500℃の熱アニールによりゲート
絶縁膜として良好な特性が得られる。
【0206】次いで、ゲート絶縁膜2106上に膜厚2
0〜100nmの第1の導電膜2107と膜厚100〜
400nmの第2の導電膜2108とを成膜する。本実
施例では、膜厚30nmのTaN膜2107と膜厚37
0nmのW膜2108を成膜した。TaN膜は、Taの
ターゲットを用い、窒素を含む雰囲気下でスパッタ法で
成膜した。W膜は、Wのターゲットを用いてスパッタ法
で成膜した。その他、6フッ化タングステン(WF6
を用いる熱CVD法で成膜してもよい。
【0207】いずれにしても、ゲート電極として使用す
るために低抵抗化である必要があり、W膜の抵抗率は2
0μΩcm以下にすることが望ましい。W膜は結晶粒を大
きくすることで低抵抗率化を測ることができるが、W膜
中に酸素などの不純物元素が多い場合には結晶化が阻害
され高抵抗化してしまう。そこで、本実施例では、高純
度のW(純度99.9999%)のターゲットを用いた
スパッタ法によって、また成膜中に気相からの不純物の
混入がないように十分配慮してW膜を成膜していること
により、抵抗率9〜20μΩcmを実現することができ
た。
【0208】なお、本実施例では第1の導電膜:TaN
膜2107、第2の導電膜:W膜2108としている
が、特に限定されることはなく、いずれもTa、W、T
i、Mo、Al、Cuから選ばれた元素、または前記元
素を主成分とする合金材料もしくは化合物材料で形成す
ればよい。また、リン等の不純物元素をドーピングした
多結晶シリコン膜に代表される半導体膜を用いてもよ
い。また、第1の導電膜2107をTa膜、第2の導電
膜2108をW膜とする組み合わせ、第1の導電膜21
07をTaN膜、第2の導電膜2108をAl膜とする
組み合わせ、または第1の導電膜2107をTaN膜、
第2の導電膜2108をCu膜とする組み合わせなど様
々な導電膜による組み合わせを考えることができる(図
27(A))。
【0209】次に、フォトリソグラフィー法を用いてレ
ジストからなるマスク2109〜2113および凸部を
形成するためのマスク2302を形成し、電極および容
量配線を形成するための第1のエッチング処理を行う。
本実施例では、ICP(Inductively Coupled Plasma:
誘導結合型プラズマ)エッチング法を用い、エッチング
ガスにCF4、Cl2およびO2を用い、それぞれのガス
流量比が25/25/10(SCCM)となるようにし、1
Paの圧力でコイル型の電極に500WのRF(13.
56MHz)電力を投入してプラズマを生成しエッチング
を行った。基板側(試料ステージ)にも150WのRF
(13.56MHz)電力を投入し、実質的に負の自己バ
イアス電圧を印加する。
【0210】この後、レジストからなるマスク2109
〜2113を除去せずに第2のエッチング条件にかえ、
エッチング用ガスにCF4およびCl2を用い、それぞれ
のガス流量比を30/30(SCCM)とし、1Paの圧力
でコイル型の電極に500WのRF(13.56MHz)
電力を投入してプラズマを生成して約30秒程度のエッ
チングを行う。基板側(試料ステージ)にも20WのR
F(13.56MHz)電力を投入し、実質的に負の自己
バイアス電圧を印加する。CF4およびCl2を混合した
本エッチング条件では、W膜およびTaN膜とも同程度
にエッチングされる。ここまでで、第1の形状の導電層
2114〜2118、また凸部を形成する導電膜230
3が形成される。
【0211】次いで、レジストからなるマスク2109
〜2113をそのまま除去せずに第1のドーピング処理
を行う。第1のドーピング処理では、第1の形状の導電
層をマスクとして用いて自己整合的に、半導体層にn型
を付与する不純物元素(以下、n型不純物元素という)
をイオンドープ法もしくはイオン注入法により、半導体
層に添加する。なお、n型不純物元素として15族に属
する元素、典型的にはリン(P)またはヒ素(As)を
用いる。不純物領域には、1×1020〜1×1021atom
s/cm3の濃度範囲で第1の濃度の不純物領域2120が
形成される(図3(B)、図27(B))。
【0212】次に、レジストからなるマスク2109〜
2113をそのまま除去せずに第2のエッチング処理を
行う。エッチング用ガスにCF4、Cl2およびO2を用
い、それぞれのガス流量比を20/20/20(SCCM)
とし、1Paの圧力でコイル型の電極に500WのRF
(13.56MHz)電力を投入してプラズマを生成して
エッチングを行う。基板側(試料ステージ)には20W
のRF(13.56MHz)電力を投入し、第1のエッチ
ング処理に比べ低い自己バイアス電圧を印加する。この
第2のエッチング条件によりW膜がエッチングされる。
こうして第2の形状の導電層2121〜2125、凸部
を形成する導電膜2304が形成される(図3
(C))。
【0213】次いで、第2のドーピング処理を行う。第
1のドーピング処理によって形成された第2の形状の第
1の導電膜をマスクとしてn型不純物領域より内側(チ
ャネル形成領域側)に、不純物濃度が1×1018〜1×
1019atoms/cm3の濃度範囲の第2の濃度の不純物領域
2126b〜2129bを形成する。
【0214】次に、レジストからなるマスク2109〜
2113を除去した後、新たにレジストからなるマスク
2130を形成し、第3のエッチング処理を行う。エッ
チング用ガスとしてCl2を用い、それぞれのガス流量
比を80(SCCM)とし、1.2Paの圧力でコイル型の
電極に350WのRF(13.56MHz)電力を投入し
てプラズマを生成して約40秒のエッチングを行う。基
板側(試料ステージ)には50WのRF(13.56MH
z)電力を投入し、実質的に負の自己バイアスを印加す
る。こうして、後の駆動回路のpチャネル型TFTおよ
び後の画素TFTの第2の形状のゲート電極をエッチン
グして、後の第3の形状のpチャネル型TFTおよび後
の画素TFTのゲート電極2131、2132、凸部を
形成する導電膜2305が形成される(図4(B)、図
28(B))。なお、本明細書において、後の画素TF
Tとは、作製工程途中にある画素TFTのことを指す。
いずれのTFTにおいても適応する。
【0215】新たにレジストからなるマスク2133を
形成し、後の画素TFTおよび凹凸領域を覆う。後の駆
動回路のnチャネル型TFTは、マスク2130で覆わ
れている。そして、pチャネル型TFTおよび保持容量
の半導体層にp型を付与する不純物(以下、p型不純物
元素という)を添加する第3のドーピング処理を行う。
本実施例では、第3の形状の導電層をマスクにして自己
整合的にp型不純物元素を添加し、第4の濃度の不純物
領域を形成する。本実施例では、ジボラン(B 26)を
用いたイオンドープ法で第4の濃度の不純物領域213
4〜2137を形成した。
【0216】第4の濃度の不純物領域にはそれぞれ異な
る濃度でn型不純物元素(本実施例ではリン(P))が
添加されているが、そのいずれの領域にもp型不純物元
素の濃度の方がn型不純物元素の濃度より高くなるよう
にドーピング処理の際に不純物が添加されるため、pチ
ャネル型TFTのソース領域およびドレイン領域として
機能するためになんら問題は生じない。
【0217】以上までの工程で、それぞれの半導体層に
それぞれの導電型を付与するための不純物元素が添加さ
れた。また、すべての不純物領域がゲート電極をマスク
にして自己整合的に形成された。
【0218】なお、画素部に設けられた複数の凸部は、
画素TFTを形成する工程と同じ工程で形成すればよ
い。
【0219】次いで、レジストからなるマスク213
0、2133、2134を除去し、全面を覆う第1層間
絶縁膜2138を形成する。画素部に形成された凹凸領
域1207の影響をうけた絶縁膜にするため、第1の層
間絶縁膜2138は、シリコンを含む絶縁膜でプラズマ
CVD法またはスパッタ法を用いて厚さ200〜400
nmで形成すればよい。なお、本実施例ではプラズマC
VD法により膜厚400nmの酸化窒化シリコン膜を形
成した。絶縁膜の材料は、酸化窒化シリコン膜に限定さ
れるものではなく、他のシリコンを含む絶縁膜を単層ま
たは積層で用いてもよい。
【0220】次いで、それぞれの半導体層に添加された
不純物元素を活性化処理するための熱処理工程を行う。
この活性化のための熱処理工程は、炉を用いる熱処理
(ファーネスアニール法)で行う。熱処理の条件は、酸
素濃度が1ppm以下、好ましくは0.1ppm以下の窒素雰
囲気中で300〜500℃、代表的には400〜450
℃で行えばよく、本実施例では450℃、4時間の熱処
理で活性化を行った。なお、ファーネスアニール法の他
に、レーザーアニール法、RTA法または熱アニール法
を適応することもできる。
【0221】なお、結晶化の際に触媒元素を使用した場
合には、触媒として使用したNiのチャネル形成領域に
おける濃度を低減させる必要があるので、活性化のため
の熱処理と同時に高濃度のリン(P)を含むn型不純物
領域にゲッタリングさせる。この時の熱処理温度は、3
00〜700℃、代表的には500〜550℃で行えば
よい。主にチャネル形成領域となる半導体層中のニッケ
ル濃度を低減することができる。このようにして作製し
たチャネル形成領域を有するTFTはオフ電流値が下が
り、結晶性がよいことから高い電界効果移動度が得られ
良好な特性を達成することができる。
【0222】本実施例では、第1層間絶縁膜2138を
形成した後に活性化のための熱処理を行ったが、熱処理
を行ってから第1層間絶縁膜2138を形成してもよい
が、導電膜に用いられている材料が熱に弱い場合には、
本実施例のように導電膜を保護するための層間絶縁膜を
形成した後に熱処理工程を行うのが好ましい。
【0223】さらに、3〜100%の水素を含む雰囲気
中で300〜550℃で1〜12時間の熱処理を行い、
半導体層を水素化する工程を行う。本実施例では、水素
を約3%含む窒素雰囲気中で410℃、1時間の熱処理
を行った。この工程は層間絶縁膜に含まれる水素により
半導体層のダングリングボンドを終端する工程である。
水素化の他の手段として、プラズマ水素化(プラズマに
より励起された水素を用いる)を行ってもよい。
【0224】また、活性化処理をレーザーアニール法で
行う場合には、上記水素化を行った後、エキシマレーザ
ー、YAGレーザ−等のレーザーを照射することが望ま
しい。
【0225】第1層間絶縁膜2138を50〜100n
mの厚さで酸化窒化シリコン膜を成膜して、半導体膜に
添加された不純物元素の活性化処理として300〜70
0℃(代表的には550℃)で、4時間程度の熱処理を
行った後、100〜300nmの厚さで窒化シリコン膜
を成膜して水素を含む窒素雰囲気中で300〜550
℃、1〜12時間の熱処理を行ってもよい。
【0226】次いで、第1層間絶縁膜2138上に第2
層間絶縁膜2139を形成する。本実施例では、膜厚
0.8〜1.2μmのアクリル樹脂膜を形成した。画素
部に形成された凹凸領域の影響が表面にあらわれ、表面
に凹凸を有する第2層間絶縁膜2139が形成される。
なお、凸部の影響をはっきりさせるために、凸部を形成
する際に用いられたレジストからなるマスクを除去せず
に層間絶縁膜を形成してもよい。
【0227】次いで、ソース線および各TFTの半導体
層(不純物領域)に達するコンタクトホールを第1層間
絶縁膜2138および第2層間絶縁膜2139に形成し
た。
【0228】そして、各TFTを電気的に接続する配線
2140〜2145を形成する。これらの配線2141
〜2145は、膜厚50〜250nmのTi膜と、膜厚
300〜500の合金膜(AlおよびTiの合金膜)と
の積層膜をパターニングして形成する。また、画素部に
おいては、画素電極2144を形成する。画素電極21
44としては、AlまたはAgを主成分とする膜、また
はそれらを積層した膜など反射性に優れた材料を用いる
ことが望ましい。画素部1206に形成された複数の凹
凸領域1207の影響をうけて、凹凸な画素電極が形成
される。
【0229】また、本実施例では、画素電極2144の
端部がソース線と第1層間絶縁膜2138および第2層
間絶縁膜2139を介して重なるように形成されている
ため、ブラックマトリクスを用いることなく画素電極間
の隙間が遮光されるようになっている。
【0230】以上のようにして、nチャネル型TFT1
201およびpチャネル型TFT1202を有する駆動
回路1205、画素TFT1203、保持容量1204
および凹凸領域1207を有する画素部1206が同一
基板上に形成される。本明細書中では、このような基板
をアクティブマトリクス基板という。
【0231】図30に、本実施例により作製されたアク
ティブマトリクス基板の上面図を示す。本実施例では、
ソース線2125とゲート電極とを同一の導電膜を用い
て、同一の層(ゲート絶縁膜2119)に形成した例を
示している。また、画素部には、凹凸領域1207が設
けられた様子を示している。
【0232】本実施例に示す工程に従えば、アクティブ
マトリクス基板の作製に必要なフォトマスクの数を6枚
(半導体層パターンマスク、ゲート電極形成のためのマ
スク、不要なLOV領域をエッチングするためのマスク、
Pチャネル型TFTのソース領域およびドレイン領域形
成のためのマスク、コンタクトホール形成のためのマス
ク、配線および画素電極形成のためのマスク)とするこ
とができる。その結果、画素部に複数の凸部からなる凹
凸領域が形成され凹凸な画素電極を有する反射型アクテ
ィブマトリクス基板を作製工程を複雑化することなく作
製することができ、製造コストの低減および歩留まりの
向上に寄与することができる。
【0233】(実施例18)本発明を用いて作製された
電気光学装置と光源、リフレクタおよび導光板を組み合
わせた反射型液晶表示装置について説明する。
【0234】光源には、LEDまたは冷陰極管が用いら
れる。光源は、導光板の側面に沿って配置され、光源の
背後にはリフレクタが設けられている。なお、本明細書
中で導光板の上面とは、使用者に対面する側の平面を指
し、導光板の下面とは上面の対面側の面を指す。
【0235】図46に示すように、光源から照射された
光はリフレクタによって効率よく導光板の側面から内部
に入射すると、表面に設けられたプリズム加工面にて反
射され、半導体装置に入射および透過し、半導体装置の
下面に設けられた反射膜で反射した後、再び電気光学装
置と導光板とを透過した光が使用者の眼に達している。
【0236】導光板の材料としては、石英やホウケイ酸
ガラス等の無機ガラス(屈折率1.42〜1.7、透明
率80〜91%)や、プラスチック材料(樹脂材料)を
用いることができる。プラスチックとしては、メタクリ
ル樹脂、代表的にはアクリルで知られるポリメチルメタ
クリレート(屈折率1.49、透過率92〜93%)、
ポリカーボネート(屈折率1.59、透過率88〜90
%)、ポリアリレート(屈折率1.61、透過率85
%)、ポリー4−メチルベンテン−1(屈折率1.4
6、透過率90%)、AS樹脂[アクリロニトリル・ス
チレン重合体](屈折率1.57、透過率90%)、M
S樹脂[メチルメタクリレート・スチレン重合体](屈
折率1.56、透過率90%)といった樹脂を混合した
材料を用いることができる。
【0237】本実施例には、実施例1〜11のいずれか
を用いて作製された半導体装置を適応することができ
る。
【0238】(実施例19)図47(A)で示す上面図
は、画素部、駆動回路、FPC(フレキシブルプリント
配線板:Flexible Printed Circuit)を貼り付ける外部
入力端子2210、外部入力端子と各回路の入力部まで
を接続する接続配線2211などが形成されたアクティ
ブマトリクス基板と、カラーフィルタなどが設けられた
対向基板2151とがシール材を介して貼り合わされて
いる。
【0239】また、外部入力端子にはベースフィルム2
213と配線2214から成るFPCが異方性導電性樹
脂2215で貼り合わされている。さらに補強板で機械
的強度を高めている。
【0240】図47(B)は図47(A)で示す外部入
力端子2210のe−e'線に対する断面図を示してい
る。2217は、画素電極2144を形成するために成
膜した導電膜からなる配線である。導電性粒子2216
の外径は配線2217のピッチよりも小さいので、接着
剤2215中に分散する量を適当なものとすると隣接す
る配線と短絡することなく対応するFPC側の配線と電
気的な接続を形成することができる。
【0241】以上のようにして作製される液晶表示パネ
ルは各種電気器具の表示部として用いることができる。
【0242】(実施例20)本実施例では、図31に示
すように、本実施例で開示する半導体装置は、画素部に
用いる画素TFTおよび駆動回路に用いるTFTをすべ
て一導電型TFT(ここでは、pチャネル型TFTもし
くはnチャネル型TFTのいずれか一方を指す。)から
なる例を示す。
【0243】一般的な駆動回路は、nチャネル型TFT
とpチャネル型TFTとを相補的に組み合わせたCMO
S回路を基本に設計されるが、本実施例では一導電型の
TFT(pチャネル型TFT)だけで駆動回路を形成し
ているため、TFTの製造工程において、導電型を制御
する不純物をドーピングするときに用いるマスク数を1
枚減らすことができる。その結果、製造工程の短縮と製
造コストの削減が可能となる。
【0244】また、PMOS回路において、エンハンス
メント型TFTで形成するEEMOS回路と、エンハン
スメント型とデプレッション型とを組み合わせて形成す
るEDMOS回路がある。
【0245】ここでEEMOS回路の例を図31(A)
に、EDMOS回路の例を図31(B)に示す。図31
(A)において、1801、1802はどちらもエンハ
ンスメント型のpチャネル型TFT(以下、E型PTF
Tという)である。また、図31(B)において、18
03はE型PTFT、1804はデプレッション型のp
チャネル型TFT(以下、D型PTFTという)であ
る。
【0246】なお、図31(A)、(B)において、V
DHは正の電圧が印加される電源線(正電源線)であり、
DLは負の電圧が印加される電源線(負電源線)であ
る。負電源線は接地電位の電源線(接地電源線)として
も良い。
【0247】以上のように、全てのTFTをpチャネル
型TFTとすることによりnチャネル型TFTを形成す
る工程が削減されるため、アクティブマトリクス型表示
装置の製造工程を簡略化することができる。また、それ
に伴って製造工程の歩留まりが向上し、アクティブマト
リクス型表示装置の製造コストを下げることができる。
【0248】また、回路毎にTFTに要求される特性が
異なるが、実施例1〜8と組み合わせて用いることによ
り、作製工程を増やさずに回路毎に異なる構造のTFT
を作りわけることができる。
【0249】(実施例21)実施例1〜8を適応して作
製された半導体装置は、駆動回路のTFTにおいて、信
頼性を確保するため、ホットキャリアによるオン電流値
の劣化を防ぐのに有効とされるGOLD構造を採用して
いる。
【0250】本発明者らは、このGOLD構造におい
て、ゲート電極と低濃度不純物領域との重なる領域のチ
ャネル長方向の長さ(以下、Lov領域の長さという。)
の最適値を求めるため、3種類のLov長条件を設け、信
頼性に関する試験を行った。
【0251】トランジェントストレスによるnチャネル
型TFTの特性変動を調べるため、Vd=+20V、Vg
=2〜6において、20時間(室温)後のオン特性変動
を測定した。ここで、トランジェントストレスとは、ド
レイン電圧をある値に設定し、ゲート電圧をある値に
し、ストレスをかけたときのこのストレスのことを指
し、本発明者らはTFTの信頼性を評価する際にこの値
を用いている。
【0252】異なるLov長を有する試料に対して、トラ
ンジェントストレスを測定した結果を図32に示す。図
32の結果より、Lov長が1μm以上のとき、20時間
後の電界効果移動度最大値の変動が10%以下に抑えら
れていることが確認された。
【0253】続いて、電流劣化率が10%になる時間を
ドレイン電圧の逆数に対しプロットした。10年保証電
圧とは、TFTの移動度の最大値(μFE(max))が10
%変動するまでの時間を寿命としたとき、ストレス電圧
の逆数を片対数グラフにプロットして、得られる直線的
な関係より、寿命が10年であるストレス電圧を推定し
て求めている値であり、本発明者らはTFTの信頼性を
評価する際にこの値を用いている。
【0254】Lov領域の長さを変えたときの10年保証
電圧を求めた結果を図33に示す。図33の結果から、
Lov領域の長さを1μm以上、好ましくは1.5μmと
すれば信頼性の高い半導体装置を実現することができる
ことがわかる。
【0255】(実施例22)本発明を実施して形成され
たCMOS回路や画素部はアクティブマトリクス型液晶
表示装置に用いることができる。即ち、それら半導体装
置(液晶表示装置)を表示部に組み込んだ電気器具全て
に本発明を実施できる。
【0256】その様な電気器具としては、ビデオカメ
ラ、デジタルカメラ、プロジェクター(リア型またはフ
ロント型)、ヘッドマウントディスプレイ(ゴーグル型
ディスプレイ)、パーソナルコンピュータ、携帯情報端
末(モバイルコンピュータ、携帯電話または電子書籍
等)などが挙げられる。それらの一例を図34、図35
及び図36に示す。
【0257】図34(A)はパーソナルコンピュータで
あり、本体5001、画像入力部5002、表示部50
03、キーボード5004等を含む。本発明を画像入力
部5002、表示部5003やその他の信号制御回路に
適用することができる。
【0258】図34(B)はビデオカメラであり、本体
5101、表示部5102、音声入力部5103、操作
スイッチ5104、バッテリー5105、受像部510
6等を含む。本発明を表示部5102やその他の信号制
御回路に適用することができる。
【0259】図34(C)はモバイルコンピュータ(モ
ービルコンピュータ)であり、本体5201、カメラ部
5202、受像部5203、操作スイッチ5204、表
示部5205等を含む。本発明は表示部5205やその
他の信号制御回路に適用できる。
【0260】図34(D)はゴーグル型ディスプレイで
あり、本体5301、表示部5302、アーム部530
3等を含む。本発明は表示部5302やその他の信号制
御回路に適用することができる。
【0261】図34(E)はプログラムを記録した記録
媒体(以下、記録媒体と呼ぶ)を用いるプレーヤーであ
り、本体5401、表示部5402、スピーカ部540
3、記録媒体5404、操作スイッチ5405等を含
む。なお、このプレーヤーは記録媒体としてDVD(D
igtial Versatile Disc)、CD
等を用い、音楽鑑賞や映画鑑賞やゲームやインターネッ
トを行うことができる。本発明は表示部5402やその
他の信号制御回路に適用することができる。
【0262】図34(F)はデジタルカメラであり、本
体5501、表示部5502、接眼部5503、操作ス
イッチ5504、受像部(図示しない)等を含む。本願
発明を表示部2502やその他の信号制御回路に適用す
ることができる。
【0263】図35(A)はフロント型プロジェクター
であり、投射装置5601、スクリーン5602等を含
む。本発明は投射装置5601の一部を構成する液晶表
示装置5808やその他の信号制御回路に適用すること
ができる。
【0264】図35(B)はリア型プロジェクターであ
り、本体5701、投射装置5702、ミラー570
3、スクリーン5704等を含む。本発明は投射装置5
702の一部を構成する液晶表示装置5808やその他
の信号制御回路に適用することができる。
【0265】なお、図35(C)は、図35(A)及び
図35(B)中における投射装置5601、5702の
構造の一例を示した図である。投射装置5601、57
02は、光源光学系5801、ミラー5802、580
4〜5806、ダイクロイックミラー5803、プリズ
ム5807、液晶表示装置5808、位相差板580
9、投射光学系5810で構成される。投射光学系58
10は、投射レンズを含む光学系で構成される。本実施
形態は三板式の例を示したが、特に限定されず、例えば
単板式であってもよい。また、図35(C)中において
矢印で示した光路に実施者が適宜、光学レンズや、偏光
機能を有するフィルムや、位相差を調節するためのフィ
ルム、IRフィルム等の光学系を設けてもよい。
【0266】また、図35(D)は、図35(C)中に
おける光源光学系5801の構造の一例を示した図であ
る。本実施形態では、光源光学系5801は、リフレク
ター5811、光源5812、レンズアレイ5813、
5814、偏光変換素子5815、集光レンズ5816
で構成される。なお、図35(D)に示した光源光学系
は一例であって特に限定されない。例えば、光源光学系
に実施者が適宜、光学レンズや、偏光機能を有するフィ
ルムや、位相差を調節するフィルム、IRフィルム等の
光学系を設けてもよい。
【0267】ただし、図35に示したプロジェクターに
おいては、透過型の電気光学装置を用いた場合を示して
おり、反射型の電気光学装置及びEL表示装置での適用
例は図示していない。
【0268】図36(A)は携帯電話であり、3001
は表示用パネル、3002は操作用パネルである。表示
用パネル3001と操作用パネル3002とは接続部3
003において接続されている。接続部3003におけ
る、表示用パネル3001の表示部3004が設けられ
ている面と操作用パネル3002の操作キー3006が
設けられている面との角度θは、任意に変えることがで
きる。さらに、音声出力部3005、操作キー300
6、電源スイッチ3007、音声入力部3008を有し
ている。本発明は、表示部3004に適用することがで
きる。
【0269】図36(B)は携帯書籍(電子書籍)であ
り、本体3101、表示部3102、3103、記憶媒
体3104、操作スイッチ3105、アンテナ3106
等を含む。本発明は表示部3102、3103やその他
の信号回路に適用することができる。
【0270】図36(C)はディスプレイであり、本体
3201、支持台3202、表示部3203等を含む。
本発明は表示部3103に適用することができる。本発
明のディスプレイは特に大画面化した場合において有利
であり、対角10インチ以上(特に30インチ以上)の
ディスプレイには有利である。
【0271】以上の様に、本発明の適用範囲は極めて広
く、あらゆる分野の電気器具に適用することが可能であ
る。また、本実施形態の電気器具は実施例1〜14のい
ずれかを組み合わせて作製された半導体装置を用いても
実現することができる。
【0272】
【発明の効果】本発明を用いることにより、工程数を増
加させずに同一基板上に、要求される特性を有するTF
Tを作りわけて作製することができる。作製工程を増加
させないため、製造コストや歩留まりの低下を抑えるこ
とができる。また信頼性の高い半導体装置を実現するこ
とができる。
【0273】さらに、凹凸を有する画素電極を形成する
ことにより、視認性のよい半導体装置を実現することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態を示す図。
【図2】 本発明の実施の形態を示す図。
【図3】 本発明の半導体装置の作製工程を示す図。
【図4】 本発明の半導体装置の作製工程を示す図。
【図5】 本発明の半導体装置の作製工程を示す図。
【図6】 本発明の半導体装置の構造を示す図。
【図7】 本発明の半導体装置の作製工程を示す図。
【図8】 本発明の半導体装置の作製工程を示す図。
【図9】 本発明の半導体装置の作製工程を示す図。
【図10】 本発明の半導体装置の上面を示す図。
【図11】 本発明の半導体装置の断面を示す図。
【図12】 本発明の半導体装置の作製工程を示す図。
【図13】 本発明の半導体装置の作製工程を示す図。
【図14】 本発明の半導体装置の作製工程を示す図。
【図15】 本発明の半導体装置の作製工程を示す図。
【図16】 本発明の半導体装置の作製工程を示す図。
【図17】 本発明の半導体装置の作製工程を示す図。
【図18】 本発明の半導体装置の作製工程を示す図。
【図19】 本発明の半導体装置の作製工程を示す図。
【図20】 本発明の半導体装置の作製工程を示す図。
【図21】 本発明の半導体装置の作製工程を示す図。
【図22】 本発明の半導体装置の断面を示す図。
【図23】 アクティブマトリクス型液晶表示装置の回
路ブロック図。
【図24】 アクティブマトリクス型液晶表示装置の回
路ブロック図。
【図25】 半導体膜の結晶化方法の一例を示す図。
【図26】 半導体膜の結晶化方法の一例を示す図。
【図27】 本発明の半導体装置の作製工程を示す図。
【図28】 本発明の半導体装置の作製工程を示す図。
【図29】 本発明の半導体装置の作製工程を示す図。
【図30】 本発明の半導体装置の上面図。
【図31】 EEMOS回路およびEDMOS回路の構
成を示す図。
【図32】 本発明を用いて作製されたTFTの信頼性
の測定結果を示す図。
【図33】 本発明を用いて作製されたTFTの信頼性
の測定結果を示す図。
【図34】 電気器具の一例を示す図。
【図35】 電気器具の一例を示す図。
【図36】 電気器具の一例を示す図。
【図37】 本発明を用いて作製されたTFTのId−
Vg曲線を示す図。
【図38】 本発明を用いて作製されたTFTのId−
Vg曲線を示す図。
【図39】 本発明を用いて作製されたインバータ回路
の断面図。
【図40】 本発明を用いて作製されたTFTのId−
Vg曲線を示す図。
【図41】 本発明を用いて作製されたTFTのId−
Vg曲線を示す図。
【図42】 本発明を用いて作製されたTFTの信頼性
の測定結果を示す図。
【図43】 本発明を用いて作製されたTFTの信頼性
の測定結果を示す図。
【図44】 本発明を用いて作製されたTFTの信頼性
の測定結果を示す図。
【図45】 本発明を用いて作製されたTFTの信頼性
の測定結果を示す図。
【図46】 本発明の実施の一例を示す図。
【図47】 本発明の実施の一例を示す図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 27/08 331 H01L 29/78 616V 27/092 612B 29/786 616A // G02F 1/1368 27/08 321E (72)発明者 江口 晋吾 神奈川県厚木市長谷398番地 株式会社半 導体エネルギー研究所内 Fターム(参考) 2H092 GA59 JA25 JA29 JA35 JA38 JA39 JA40 JA42 JA46 JB13 JB23 JB37 JB57 JB63 JB69 KA04 MA05 MA07 MA13 MA17 MA28 MA35 MA37 NA22 NA24 NA25 NA27 RA05 5C094 AA02 AA31 AA42 AA43 AA44 BA03 BA43 CA19 DA14 DA15 DB01 DB04 EA04 EA07 EB02 FB12 FB14 FB15 HA08 HA10 5F048 AC04 BA16 BB09 BC06 BE08 BG07 5F110 AA06 AA16 BB02 BB04 CC02 DD01 DD02 DD03 DD05 DD13 DD14 DD15 DD17 EE01 EE02 EE03 EE04 EE08 EE23 EE28 EE44 EE45 FF02 FF03 FF04 FF09 FF12 FF28 FF30 FF32 FF36 GG01 GG02 GG13 GG25 GG32 GG43 GG45 GG52 HJ01 HJ04 HJ06 HJ12 HJ13 HJ23 HL04 HL06 HL11 HM14 HM15 NN02 NN03 NN22 NN34 NN35 NN44 NN49 NN72 NN78 PP02 PP03 PP29 PP34 PP35 QQ04 QQ09 QQ25 QQ28 5G435 AA00 AA01 AA14 AA17 BB12 EE33 EE37 HH12 HH13 HH14 KK05 LL07 LL08

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】画素部に形成されたTFTと、該画素部周
    辺に形成された駆動回路にnチャネル型TFT及びpチ
    ャネル型TFTを同一基板上に備えた半導体装置であっ
    て、 前記nチャネル型TFTの第2の濃度の不純物領域は、
    一部がゲート電極と重なり、 前記pチャネル型TFTおよび前記画素部に形成された
    TFTの第2の濃度の不純物領域は、ゲート電極と重な
    らないことを特徴とする半導体装置。
  2. 【請求項2】画素部に形成されたTFTと、該画素部周
    辺に形成された駆動回路にnチャネル型TFT及びpチ
    ャネル型TFTを同一基板上に備えた半導体装置であっ
    て、 前記nチャネル型TFTのゲート電極は、ゲート絶縁膜
    上に接した第1の導電膜と、前記第1の導電膜上に接し
    た第2の導電膜からなり、且つ、前記第1の導電膜のチ
    ャネル長方向の長さは、前記第2の導電膜のチャネル長
    方向の長さより長く、第2の濃度の不純物領域は、一部
    が前記第1の導電膜と重なり、 前記pチャネル型TFTおよび前記画素部に形成された
    TFTのゲート電極は、前記ゲート絶縁膜上に接した前
    記第1の導電膜と前記第1の導電膜上に接した前記第2
    の導電膜からなり、且つ、前記第1の導電膜のチャネル
    長方向の長さは、前記第2の導電膜のチャネル長方向の
    長さと同じであって、第2の濃度の不純物領域は、ゲー
    ト電極と重ならないことを特徴とする半導体装置。
  3. 【請求項3】nチャネル型TFT、第1のpチャネル型
    TFTおよび第2のpチャネル型TFTを有する駆動回
    路を含む半導体装置において、 前記nチャネル型TFTは、チャネル形成領域、ソース
    領域、ドレイン領域および第2の濃度の不純物領域を含
    む半導体層、該半導体層上のゲート絶縁膜および該ゲー
    ト絶縁膜上のゲート電極を有し、 該ゲート電極は、前記ゲート絶縁膜上に接した第1の導
    電膜と、前記第1の導電膜上に接した第2の導電膜から
    なり、前記第2の濃度の不純物領域は、前記ゲート絶縁
    膜を介して前記第1の導電膜と重なっており、 前記第1のpチャネル型TFTは、チャネル形成領域、
    ソース領域、ドレイン領域および第5の濃度の不純物領
    域を含む半導体層、該半導体層上のゲート絶縁膜および
    該ゲート絶縁膜上のゲート電極を有し、 前記チャネル形成領域と前記ゲート電極とはチャネル長
    方向の長さが概略一致しており、 前記第2のpチャネル型TFTは、チャネル形成領域、
    ソース領域、ドレイン領域および第5の濃度の不純物領
    域を含む半導体層、該半導体層上のゲート絶縁膜および
    該ゲート絶縁膜上のゲート電極を有し、 該ゲート電極は、前記ゲート絶縁膜上に接した第1の導
    電膜と、前記第1の導電膜上に接した第2の導電膜から
    なり、 前記第5の濃度の不純物領域は、前記ゲート絶縁膜を介
    して前記第1の導電膜と重なっていることを特徴とする
    半導体装置。
  4. 【請求項4】nチャネル型TFT、第1のpチャネル型
    TFTおよび第2のpチャネル型TFTを有する駆動回
    路を含む半導体装置において、 前記nチャネル型TFTは、チャネル形成領域、ソース
    領域、ドレイン領域および第2の濃度の不純物領域を含
    む半導体層、該半導体層上のゲート絶縁膜および該ゲー
    ト絶縁膜上のゲート電極を有し、 前記ゲート電極は、前記ゲート絶縁膜上に接した第1の
    導電膜と、前記第1の導電膜上に接した第2の導電膜か
    らなり、 前記第2の濃度の不純物領域は、前記ゲート絶縁膜を介
    して前記第1の導電膜と重なっており、 前記第1のpチャネル型TFTは、チャネル形成領域、
    ソース領域、ドレイン領域、第5の濃度の不純物領域お
    よびオフセット領域を含む半導体層を有し、 前記第2のpチャネル型TFTは、チャネル形成領域、
    ソース領域、ドレイン領域および第5の濃度の不純物領
    域を含む半導体層、該半導体層上のゲート絶縁膜および
    該ゲート絶縁膜上のゲート電極を有し、 該ゲート電極は、前記ゲート絶縁膜上に接した第1の導
    電膜と、前記第1の導電膜上に接した第2の導電膜から
    なり、 前記第5の濃度の不純物領域は、ゲート絶縁膜を介して
    前記第1の導電膜と重なっていることを特徴とする半導
    体装置。
  5. 【請求項5】nチャネル型TFT、第1のpチャネル型
    TFTおよび第2のpチャネル型TFTを有する駆動回
    路ならびにTFTおよび保持容量を有する画素部を含む
    半導体装置において、 前記nチャネル型TFTは、チャネル形成領域、ソース
    領域、ドレイン領域および第2の濃度の不純物領域を含
    む半導体層、該半導体層上のゲート絶縁膜および該ゲー
    ト絶縁膜上のゲート電極を有し、 該ゲート電極は、前記ゲート絶縁膜上に接した第1の導
    電膜と、前記第1の導電膜上に接した第2の導電膜から
    なり、 前記第2の濃度の不純物領域は、ゲート絶縁膜を介して
    前記第1の導電膜と重なっており、 前記第1のpチャネル型TFTは、チャネル形成領域、
    ソース領域、ドレイン領域、第5の濃度の不純物領域お
    よびオフセット領域を含む半導体層、該半導体層上のゲ
    ート絶縁膜および該ゲート絶縁膜上のゲート電極を有
    し、 前記第2のpチャネル型TFTは、チャネル形成領域、
    ソース領域、ドレイン領域および第5の濃度の不純物領
    域を含む半導体層、該半導体層上のゲート絶縁膜および
    該ゲート絶縁膜上のゲート電極を有し、 該ゲート電極は、前記ゲート絶縁膜上に接した第1の導
    電膜と、前記第1の導電膜上に接した第2の導電膜から
    なり、 前記第5の濃度の不純物領域は、ゲート絶縁膜を介して
    前記第1の導電膜と重なっており、 前記画素部に形成されたTFTは、チャネル形成領域、
    ソース領域、ドレイン領域、第2の濃度の不純物領域お
    よびオフセット領域を含む半導体層を有していることを
    特徴とする半導体装置。
  6. 【請求項6】nチャネル型TFT、第1のpチャネル型
    TFTおよび第2のpチャネル型TFTを有する駆動回
    路を含む半導体装置において、 前記nチャネル型TFTは、チャネル形成領域、ソース
    領域、ドレイン領域および第2の濃度の不純物領域を含
    む半導体層、該半導体層上のゲート絶縁膜および該ゲー
    ト絶縁膜上にゲート電極を有し、 該ゲート電極は、前記ゲート絶縁膜上に接した第1の導
    電膜と、前記第1の導電膜上に接した第2の導電膜から
    なり、 前記第2の濃度の不純物領域は、ゲート絶縁膜を介して
    前記第1の導電膜と重なる領域(Lov領域)と重ならな
    い領域(Loff領域)を有しており、 前記第1のpチャネル型TFTおよび前記第2のpチャ
    ネル型TFTは、チャネル形成領域、ソース領域、ドレ
    イン領域および第5の濃度の不純物領域を含む半導体層
    を有していることを特徴とする半導体装置。
  7. 【請求項7】請求項1乃至6のいずれか一において、前
    記nチャネル型TFT、前記pチャネル型TFTまたは
    前記画素部に形成されたTFTのゲート電極は、Ta、
    W、Ti、Mo、Al、Cuから選ばれた元素、前記元
    素を主成分とする合金材料もしくは化合物材料からなる
    ことを特徴とする半導体装置。
  8. 【請求項8】請求項1乃至請求項7に記載された半導体
    装置において、 画素部には、複数の凸部が形成されており、 前記画素部に形成されたTFTと電気的に接続されてい
    る画素電極は、凹凸であり、 前記画素電極の凹凸の曲率半径は、0.1〜0.4μm
    であり、前記画素電極の凹凸の高さは、0.3〜3μm
    であることを特徴とする半導体装置。
  9. 【請求項9】請求項1乃至請求項7に記載された半導体
    装置において、 画素部には、複数の凸部が形成されており、 前記画素部に形成されたTFTおよび前記凸部を覆う層
    間絶縁膜は、粘度が10〜1000cpの有機樹脂から
    なり、 前記画素部に形成されたTFTと電気的に接続されてい
    る画素電極は、凹凸であり、 前記画素電極の凹凸の曲率半径は、0.1〜0.4μm
    であり、前記画素電極の凹凸の高さは、0.3〜3μm
    であることを特徴とする半導体装置。
  10. 【請求項10】絶縁表面上に半導体層を形成する第1の
    工程と、前記半導体層上に絶縁膜を形成する第2の工程
    と、前記絶縁膜上に第1の形状の第1の導電膜と第1の
    形状の第2の導電膜との積層からなる第1の形状の導電
    層を形成する第3の工程と、前記第1の形状の導電層を
    マスクとして前記半導体層にn型不純物元素を添加して
    第1の濃度の不純物領域を形成する第4の工程と、前記
    第1の形状の導電層電極をエッチングして第2の形状の
    第1の導電膜と第2の形状の第2の導電膜との積層から
    なる第2の形状の導電層を形成する第5の工程と、前記
    第2の形状の第2の導電膜をマスクとして前記第2の形
    状の第1の導電膜を通過させて前記半導体層にn型不純
    物元素を添加し第2の濃度の不純物領域または第3の濃
    度の不純物領域を形成する第6の工程と、前記第2の形
    状の第2の導電膜をマスクとして前記第2の形状の第1
    の導電膜をエッチングして第3の形状の第1の導電膜と
    第3の形状の第2の導電膜との積層からなる第3の形状
    の導電層を形成する第7の工程と、前記第3の形状の導
    電層電極をマスクとしてゲート絶縁膜をエッチングする
    第8の工程とを有する半導体装置の作製方法。
  11. 【請求項11】絶縁表面上に半導体層を形成する第1の
    工程と、前記半導体層上に絶縁膜を形成する第2の工程
    と、前記絶縁膜上に第1の形状の導電膜と第2の形状の
    導電膜との積層からなる第1の形状の導電層を形成する
    第3の工程と、前記第1の形状の導電層をマスクとして
    前記半導体層にn型不純物元素を添加して第1の濃度の
    不純物領域を形成する第4の工程と、前記第1の形状の
    導電層をエッチングして第2の形状の第1の導電膜と第
    2の形状の第2の導電膜との積層からなる第2の形状の
    導電層を形成する第5の工程と、前記第2の形状の第2
    の導電膜をマスクとして前記第2の形状の第1の導電膜
    を通過させて前記半導体層にn型不純物元素を添加して
    第2の濃度の不純物領域または第3の濃度の不純物領域
    を形成する第6の工程と、前記第6の工程の後に駆動回
    路部のnチャネル型TFTを形成する領域にレジストか
    らなるマスクを形成する第7の工程と、前記第7の工程
    において前記レジストからなるマスクが形成されていな
    い領域において、前記第2の形状の第2の導電膜をマス
    クとして前記第2の形状の第1の導電膜をエッチングし
    て第3の形状の第1の導電膜と第2の導電膜との積層か
    らなる第3の形状の導電層を形成する第8の工程と、前
    記第7の工程において形成された前記レジストからなる
    マスクを剥離する第9の工程と、前記第3の形状の導電
    層をマスクとしてゲート絶縁膜をエッチングする第10
    の工程とを有する半導体装置の作製方法。
  12. 【請求項12】請求項10または請求項11において、
    前記第2の形状の導電層のチャネル長方向の長さは、前
    記第1の形状の導電層のチャネル長方向の長さより短い
    ことを特徴とする半導体装置の作製方法。
  13. 【請求項13】請求項10または請求項11において、
    前記第3の形状の導電層のチャネル長方向の長さは、前
    記第1の形状の導電層のチャネル長方向の長さより短く
    且つ、前記第2の形状の導電層のチャネル長方向の長さ
    より短いことを特徴とする半導体装置の作製方法。
  14. 【請求項14】絶縁表面上に非晶質半導体膜を形成する
    第1の工程と、 前記非晶質半導体膜にレーザ光を照射して結晶質半導体
    膜を形成し、半導体層を形成する第2の工程と、 前記半導体層を覆うゲート絶縁膜を形成する第3の工程
    と、 前記ゲート絶縁膜上に第1の導電膜および第2の導電膜
    を形成する第4の工程と、 前記第1の導電膜および前記第2の導電膜をエッチング
    して第1の形状の導電層を形成する第5の工程と、 前記半導体層にn型不純物元素を添加して第1の濃度の
    不純物領域を形成する第6の工程と、 前記第1の形状の導電層をエッチングして第2の形状の
    導電層を形成する第7の工程と、 前記半導体層にn型不純物元素を添加して、第2の濃度
    の不純物領域を形成する第8の工程と、 nチャネル型TFTおよび画素に形成されるTFTをレ
    ジストからなるマスクで覆い、前記半導体層にp型不純
    物元素を添加し、第4の濃度の不純物領域および第5の
    濃度の不純物領域を形成する第9の工程と、 前記nチャネル型TFTおよび第2のpチャネル型TF
    Tをレジストからなるマスクで覆い、前記第2の形状の
    導電層をエッチングし、第3の形状の導電層を形成する
    第10の工程と、を有することを特徴とする半導体装置
    の作製方法。
  15. 【請求項15】絶縁表面上に非晶質半導体膜を形成する
    第1の工程と、 前記非晶質半導体膜にレーザ光を照射して結晶質半導体
    膜を形成し、半導体層を形成する第2の工程と、 前記半導体層を覆うゲート絶縁膜を形成する第3の工程
    と、 前記ゲート絶縁膜上に第1の導電膜および第2の導電膜
    を形成する第4の工程と、 前記第1の導電膜および前記第2の導電膜をエッチング
    して第1の形状の導電層を形成する第5の工程と、 前記半導体層にn型不純物元素を添加して第1の濃度の
    不純物領域を形成する第6の工程と、 前記第1の形状の導電層をエッチングして第2の形状の
    導電層を形成する第7の工程と、 前記半導体層にn型不純物元素を添加して、第2の濃度
    の不純物領域を形成する第8の工程と、 nチャネル型TFTおよび画素部に形成されたTFTを
    レジストからなるマスクで覆い、前記半導体層にp型不
    純物元素を添加し、第4の濃度の不純物領域および第5
    の濃度の不純物領域を形成する第9の工程と、 前記nチャネル型TFTおよび第2のpチャネル型TF
    Tをレジストからなるマスクで覆い、前記第2の形状の
    導電層をエッチングし、第3の形状の導電層を形成して
    前記画素部に形成されるTFTの半導体層および前記第
    1のpチャネル型TFTの半導体層にオフセット領域を
    形成する第10の工程と、を有することを特徴とする半
    導体装置の作製方法。
  16. 【請求項16】絶縁表面上に非晶質半導体膜を形成する
    第1の工程と、 前記非晶質半導体膜にレーザ光を照射して結晶質半導体
    膜を形成し、形成する第2の工程と、 前記半導体層を覆うゲート絶縁膜を形成する第3の工程
    と、 前記ゲート絶縁膜上に第1の導電膜および第2の導電膜
    を形成する第4の工程と、 前記第1の導電膜および前記第2の導電膜をエッチング
    して第1の形状の導電層を形成する第5の工程と、 前記半導体層にn型不純物元素を添加して第1の濃度の
    不純物領域を形成する第6の工程と、 前記第1の形状の導電層をエッチングして第2の形状の
    導電層を形成する第7の工程と、 nチャネル型TFTおよび画素部に形成されるTFTを
    レジストからなるマスクで覆い、前記半導体層にp型不
    純物元素を添加して、第4の濃度の不純物領域および第
    5の濃度の不純物領域を形成する第8の工程と、 前記nチャネル型TFTおよび第2のpチャネル型TF
    Tをレジストからなるマスクで覆い、前記第1のpチャ
    ネル型TFTおよび前記画素部に形成されたTFTの前
    記第2の形状の導電層をエッチングして第3の形状の導
    電層を形成する第9の工程と、 前記半導体層にn型不純物元素を添加して第2の濃度の
    不純物領域を形成する第10の工程と、を有することを
    特徴とする半導体装置の作製方法。
  17. 【請求項17】絶縁表面上に非晶質半導体膜を形成する
    第1の工程と、 前記非晶質半導体膜にレーザ光を照射して結晶質半導体
    膜を形成し、半導体層を形成する第2の工程と、 前記半導体層を覆うゲート絶縁膜を形成する第3の工程
    と、 前記ゲート絶縁膜上に第1の導電膜および第2の導電膜
    を形成する第4の工程と、 前記第1の導電膜および前記第2の導電膜をエッチング
    して第1の形状の導電層を形成する第5の工程と、 前記半導体層にn型不純物元素を添加して第1の濃度の
    不純物領域を形成する第6の工程と、 前記第1の形状の導電層をエッチングして第2の形状の
    導電層を形成する第7の工程と、 前記半導体層にn型不純物元素を添加して、第2の濃度
    の不純物領域を形成する第8の工程と、 nチャネル型TFTをレジストからなるマスクで覆い、
    第1のpチャネル型TFT、第2のpチャネル型TFT
    および画素部に形成されるTFTの前記第2の形状の導
    電層をエッチングして第3の形状の導電層を形成する第
    9の工程と、 前記ゲート絶縁膜をエッチングする第10の工程と、 前記nチャネル型TFTおよび前記画素部に形成される
    TFTをレジストからなるマスクで覆い、前記半導体層
    にp型不純物元素を添加して第4の濃度の不純物領域お
    よび第5の濃度の不純物領域を形成する第11の工程
    と、を有することを特徴とする半導体装置の作製方法。
  18. 【請求項18】絶縁表面上に非晶質半導体膜を形成する
    第1の工程と、 前記非晶質半導体膜にレーザ光を照射して結晶質半導体
    膜を形成し、半導体層を形成する第2の工程と、 前記半導体層を覆うゲート絶縁膜を形成する第3の工程
    と、 前記ゲート絶縁膜上に第1の導電膜および第2の導電膜
    を形成する第4の工程と、 前記第1の導電膜および前記第2の導電膜をエッチング
    して第1の形状の導電層を形成する第5の工程と、 前記半導体層にn型不純物元素を添加して、第1の濃度
    の不純物領域を形成する第6の工程と、 前記第1の形状の導電層をエッチングして第2の形状の
    導電層を形成する第7の工程と、 前記半導体層に、n型不純物元素を添加して第2の濃度
    の不純物領域を形成する第8の工程と、 nチャネル型TFTをレジストからなるマスクで覆い、
    前記第2の形状の導電層をエッチングする第9の工程
    と、 前記nチャネル型TFTおよび画素部に形成されるTF
    Tをレジストからなるマスクで覆い、前記半導体層にp
    型不純物元素を添加して第4の濃度の不純物領域および
    第5の濃度の不純物領域を形成する第10の工程と、を
    有することを特徴とする半導体装置の作製方法。
  19. 【請求項19】絶縁表面上に非晶質半導体膜を形成する
    第1の工程と、 前記非晶質半導体膜にレーザ光を照射して結晶質半導体
    膜を形成し、半導体層を形成する第2の工程と、 前記半導体層を覆うゲート絶縁膜を形成する第3の工程
    と、 前記ゲート絶縁膜上に第1の導電膜および第2の導電膜
    を形成する第4の工程と、 前記第1の導電膜および前記第2の導電膜をエッチング
    して第1の形状の導電層を形成する第5の工程と、 前記半導体層にn型不純物元素を添加して第1の濃度の
    不純物領域を形成する第6の工程と、 前記第1の形状の導電層をエッチングして第2の形状の
    導電層を形成する第7の工程と、 前記半導体層にn型不純物元素を添加して、ゲート絶縁
    膜を介してゲート電極が重なる領域と、ゲート電極と重
    ならない領域を有する第2の濃度の不純物領域を形成す
    る第8の工程と、 nチャネル型TFTを覆うレジストからなるマスクを形
    成し、第1のpチャネル型TFT、第2のpチャネル型
    TFT、画素部に形成されるTFTの第2の形状の導電
    層をエッチングして第3の形状の導電層を形成する第9
    の工程と、 前記nチャネル型TFTおよび前記画素部に形成される
    TFTをレジストからなるマスクで覆い、前記半導体層
    にp型不純物元素を添加して第4の濃度の不純物領域お
    よび第5の濃度の不純物領域を形成する第10の工程
    と、を有することを特徴とする半導体装置の作製方法。
  20. 【請求項20】絶縁表面上に非晶質半導体膜を形成する
    第1の工程と、 前記非晶質半導体膜にレーザ光を照射して結晶質半導体
    膜を形成し、半導体層を形成する第2の工程と、 前記半導体層を覆うゲート絶縁膜を形成する第3の工程
    と、 前記ゲート絶縁膜上に第1の導電膜および第2の導電膜
    を形成する第4の工程と、 前記第1の導電膜および前記第2の導電膜をエッチング
    して第1の形状のゲート電極および配線を形成する第5
    の工程と、 前記半導体層にn型不純物元素を添加して第1の濃度の
    n型不純物領域を形成する第6の工程と、 前記第1の形状の導電層をエッチングして、第2の形状
    の導電層を形成する第7の工程と、 前記半導体層にn型不純物元素を添加して第2の濃度の
    不純物領域を形成する第8の工程と、 nチャネル型TFTおよび第2のpチャネル型TFTを
    レジストからなるマスクで覆い、第2の形状の導電層を
    エッチングし、第3の形状の導電層を形成する第9の工
    程と、 前記nチャネル型TFTおよび画素部に形成されるTF
    Tをレジストからなるマスクで覆い、半導体層にp型不
    純物元素を添加して第4の濃度の不純物領域および第5
    の濃度の不純物領域を形成する第10の工程と、 全面に無機層間絶縁膜を形成する第11の工程と、を有
    することを特徴とする半導体装置の作製方法。
  21. 【請求項21】請求項14乃至請求項20のいずれか一
    項において、前記非晶質半導体膜を結晶化する工程にお
    いて、結晶化を助長する触媒元素として、ニッケル(N
    i)、鉄(Fe)、パラジウム(Pd)、スズ(Sn)、鉛(P
    b)、コバルト(Co)、白金(Pt)、銅(Cu)、金(A
    u)から選ばれた元素を添加し加熱した後、レーザ光を
    照射することを特徴とする半導体装置の作製方法。
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