JP2002174249A - 導電性セラミックベアリングボール、ボールベアリング、ベアリング付きモータ及びハードディスク装置及びポリゴンスキャナ - Google Patents

導電性セラミックベアリングボール、ボールベアリング、ベアリング付きモータ及びハードディスク装置及びポリゴンスキャナ

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JP2002174249A
JP2002174249A JP2001265042A JP2001265042A JP2002174249A JP 2002174249 A JP2002174249 A JP 2002174249A JP 2001265042 A JP2001265042 A JP 2001265042A JP 2001265042 A JP2001265042 A JP 2001265042A JP 2002174249 A JP2002174249 A JP 2002174249A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ボールに帯電が生じにくく、また実用に十分
な強度・耐摩耗性を有するとともに、内輪やと外輪を構
成する鉄系材料との線膨張係数差が小さく、ひいては摩
擦発熱により温度上昇したときのベアリングの回転精度
が損なわれる不具合を抑制できる導電性セラミックベア
リングボールを提供する。 【解決手段】 導電性セラミックベアリングボール43
を、窒化珪素質相と窒化チタン系相とが混在した組織を
有し、かつ20℃〜100℃における平均の線膨張係数
が2×10−6/K〜5×10−6/Kとなるように、
窒化珪素質相と窒化チタン系相との含有量比が調整され
ている複合セラミックにより構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は導電性セラミックベ
アリングボール、該導電性セラミックベアリングボール
の製造方法及び該導電性セラミックベアリングボールを
用いたボールベアリングならびに該ボールベアリングを
用いたベアリング付きモータ、ハードディスク装置及び
ポリゴンスキャナに関する。
【0002】
【従来の技術】ベアリングボールは軸受鋼等の金属にて
構成されたものが一般的であるが、一層の耐摩耗性を付
与するために、セラミック製のベアリングボールを使用
したものも普及し始めている。使用されるセラミックは
例えば窒化珪素質セラミック、アルミナ質セラミックあ
るいはジルコニア質セラミック等である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記のようなベアリン
グボールはいずれも絶縁体であり、ベアリング転動体と
なって回転するうちに、摩擦により発生する静電気によ
り帯電しやすい性質がある。このような帯電が過度に生
ずると、例えば小径ボール等の場合は製造中にボールが
装置(例えば容器)等に付着する、あるいはボールにゴ
ミが付着してしまう等、スムーズな工程進行が妨げられ
る場合がある。
【0004】また、精密電子機器、例えばコンピュータ
ハードディスクドライブの軸受等として使用されるベア
リングボールは、高速回転にて使用されるため、ボール
や内輪あるいは外輪に静電気によるホコリ等の異物が付
着すると、異音や振動の原因となることも少なくない。
【0005】また、このような精密電子機器に用いられ
るベアリングボールに関して、絶縁性セラミック基質中
に導電性セラミックを分散させた組織を持つ導電性セラ
ミックベアリングボールを作成する試みがあるが、導電
性を向上のために導電性セラミック相を多量に含有させ
ると、ベアリングボールの強度や耐摩耗性が不足してし
まう場合がある。また、使用する原料中の不純物の種類
によっては、コンピュータ用ハードディスクドライブや
ポリゴンスキャナなどの高速回転する精密電子機器に適
用された場合に、異音や振動等の原因となる欠陥を生ず
る場合がある。
【0006】さらに、高速回転でベアリングが使用され
る場合、摺動による自己発熱などによりベアリングの温
度は最高60℃〜100℃前後まで上昇する。このと
き、ボールの構成セラミックと内輪あるいは外輪を構成
する鋼材との熱膨張係数の差が大きいと、ボールと内/
外輪とのクリアランスが大きくなって、ベアリングの回
転精度が損なわれてしまう問題を生ずる。
【0007】本発明の課題は、ボールに帯電が生じにく
く、また実用に十分な強度・耐摩耗性を有するととも
に、内輪や外輪を構成する鉄系材料との線膨張係数差が
小さく、ひいては摩擦発熱により温度上昇したときのベ
アリングの回転精度が損なわれる不具合を抑制できる導
電性セラミックベアリングボールと、これを用いたボー
ルベアリング、さらに該ボールベアリングを用いたベア
リング付きモータ、該ベアリング付きモータを用いたハ
ードディスク装置及びポリゴンスキャナを提供すること
にある。
【0008】
【課題を解決するための手段及び作用・効果】上記の課
題を解決するために、本発明の導電性セラミックベアリ
ングボールは、窒化珪素質相と窒化チタン系相とが混在
した組織を有し、かつ20℃〜100℃における平均の
線膨張係数が2×10−6/K〜5×10−6/Kとな
るように、窒化珪素質相と窒化チタン系相との含有量比
が調整されていることを特徴とする。また、本発明のボ
ールベアリングは、ベアリング転動体として、鉄を主成
分とする鉄系金属よりなる内輪と外輪との間に、上記本
発明の導電性セラミックベアリングボールが複数個組み
込まれたことを特徴とする。ベアリングの内輪と外輪と
は、例えば高炭素クロム軸受鋼(例えばJIS G 4
805(1990)に規定されたSUJ1、SUJ2あ
るいはSUJ3など)や、マルテンサイト系ステンレス
鋼(例えばSUS440など)など、Ni含有量が3重
量%以下(0重量%を含む)の鋼材で構成することがで
きる。
【0009】窒化珪素質セラミックは他のセラミック材
料に比べて軽量で耐摩耗性に優れ、また機械的強度及び
靭性の点でバランスの取れた材料である。そのため、各
種摺動部品や切削工具、さらにはベアリングボールな
ど、構造材料として広く使用されている。しかしなが
ら、極めて絶縁性の高いセラミックであり、ベアリング
ボールに適用した場合に前述の帯電の問題を生じやすい
側面がある。そこで、本発明では、導電性に優れ、しか
も窒化珪素質基質中に分散させたときにセラミック全体
の強度低下を引き起こしにくい窒化チタン系相を分散さ
せた組織の複合セラミックによりボールを構成する。窒
化チタンは、強度や耐摩耗性の点では単独では窒化珪素
よりも劣るが、窒化珪素質相との格子整合性が比較的高
いことから、ある程度均一に分散していれば、導電性向
上のために窒化珪素質基質中に相当量の配合を行なって
も、分散強化作用によりセラミック全体の強度や耐摩耗
性を低下させにくい特質を有する。
【0010】他方、セラミックボールを、例えば、ハー
ドディスク装置、CD−ROMドライブ、MOドライブ
あるいはDVDドライブなどのコンピュータ用周辺機
器、あるいはレーザープリンタ等のポリゴンスキャナな
どの精密機器における回転駆動部軸受用のベアリングボ
ールとして使用する場合、これらの精密機器における回
転駆動部の軸受には、例えば8000rpm以上(さら
に高速性の要求される場合には、10000rpm以上
ないし30000rpm以上)の高速回転が要求され
る。そして、このような高速回転にて使用された場合が
使用される場合、摺動による自己発熱などによりベアリ
ングの温度は最高60〜100℃前後まで上昇する。こ
こで、ベアリング用セラミックボール素材として従来使
用されている窒化珪素質セラミックの場合、ベアリング
使用環境温度として問題となる室温(20℃)から10
0℃までの平均の線膨張係数は1.4×10−6/℃で
あり、ベアリングの内輪あるいは外輪を構成する鉄系材
料の線膨張係数(おおむね8×10−6/℃)とは大き
な開きがある。そのため、温度上昇が生ずると、ボール
と内/外輪とのクリアランスが大きくなって、ベアリン
グの回転精度が損なわれてしまう問題を生ずる。
【0011】しかしながら、本発明者らが検討を重ねた
結果、窒化チタンを配合した窒化珪素質セラミックは、
窒化珪素質セラミックを単体で使用した場合と比較し
て、20℃から100℃までの平均の線膨張係数の値を
大きくすることができることが判明した。そして、特
に、窒化珪素質相と窒化チタン系相との含有量比を調整
することにより、複合セラミックの20℃から100℃
までの平均の線膨張係数を2×10−6/K〜5×10
−6/Kに調整するとき、複合セラミックの強度や耐摩
耗性を良好に維持しつつ、ベアリング内外輪を構成する
鉄系材料との線膨張係数の差を効果的に縮小して、温度
上昇時にベアリングの回転精度が損なわれる不具合を防
止ないし抑制できるようになることを見出し、本発明を
完成させるに至ったのである。
【0012】ここで、単に鉄系材料との線膨張係数の差
が小さいセラミックとしては、例えば特開平11−15
3142号公報等に開示されているジルコニア系のセラ
ミックボールがある。しかしながら、ジルコニア系のセ
ラミックボールが破壊する場合、ボール内部を大きく横
切る破断面を呈して突然破壊する形態となる場合が多
く、ベアリング使用時において破壊が生じた場合は、直
ちにモータの停止につながってしまう難点がある。例え
ばハードディスク装置等の場合は、データ書き込み中に
モータが急停止すると、書き込み失敗や記録セクタの損
傷など大きな問題につながることもある。これに対し、
本発明にて使用される複合セラミックでは、燐片状小片
がボール表面からじわじわ剥離する破壊形態(いわゆる
フィッシュアイ形態)となるため、突発的なボール全損
を生じにくい。従って、ボールに破壊が生じても、モー
タの急停止等にはつながりにくい利点を有する。
【0013】なお、複合セラミックの20℃から100
℃までの平均の線膨張係数が2×10−6/K未満にな
ると、ベアリングの温度が上昇した際に、セラミックボ
ールと内/外輪とのクリアランスが大きくなって、ベア
リングの回転精度が損なわれてしまう問題につながる。
他方、線膨張係数は窒化チタンの含有量が高くなるほど
大きくすることができるが、窒化チタンの含有量を相当
増加させても5×10 −6/Kを超える線膨張係数は実
現困難であり、仮に実現できたとしても窒化珪素質相の
含有率が低くなりすぎるために、強度や耐摩耗性を十分
に確保することが困難となる。なお、複合セラミックの
20℃から100℃までの平均の線膨張係数は、より望
ましくは2.5×10−6/K〜5×10−6/Kとす
るのがよい。また、ベアリングがさらに温度上昇する場
合を考慮すれば、複合セラミックの20℃から200℃
までの平均の線膨張係数が3×10−6/K〜6×10
/K、望ましくは3.5×10−6/K〜6×10
−6/Kとなっているのがよい。
【0014】次に、本明細書においては、窒化チタン系
相とは、窒化チタンを主成分とする相のことである。ま
た、窒化珪素質相は、β化率が70体積%以上(望まし
くは90体積%以上)の窒化珪素を主体とする相のこと
である。この場合、窒化珪素は、SiあるいはNの一部
が、Alあるいは酸素で置換されたもの、さらには、L
i、Ca、Mg、Y等の金属原子が固溶したものであっ
てもよい。例えば、次の一般式にて表されるサイアロン
を例示することができる; β−サイアロン:Si6−zAl8−z(z=
0〜4.2) α−サイアロン:M(Si,Al)12(O,N)
16(x=0〜2) M:Li,Mg,Ca,Y,R(RはLa,Ceを除く
希土類元素)。
【0015】また、本発明において複合セラミックは、
酸化物系焼結助剤成分として、周期律表の3A、4A、
5A、3B(例えばAl(アルミナなど))及び4B
(例えばSi(シリカなど))の各族の元素群及びMg
から選ばれる少なくとも1種を含有させることができ
る。これらは焼結体中では主に酸化物状態にて存在す
る。なお、3A族の焼結助剤成分としては、Sc、Y、
La、Ce、Pr、Nd、Sm、Eu、Gd、Tb、D
y、Ho、Er、Tm、Yb、Luが一般的に用いられ
る。これらの元素Rの含有量は、CeのみRO、他は
型酸化物にて換算する。これらのうちでもY、
Ce、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Ybの各重希土
類元素の酸化物は、焼結体の強度、靭性及び耐摩耗性を
向上させる効果があるので好適に使用される。また、こ
のほかに、マグネシアスピネル、ジルコニア等も焼結助
剤として使用が可能である。
【0016】本明細書においては、「主成分」(「主
体」あるいは「主に」等も同義)とは、特に断りがない
限り、着目している物質においてその成分の含有率が5
0重量%以上であることを意味する。
【0017】上記の複合セラミックの組織は、窒化珪素
質相と窒化チタン系相とが、例えば焼結助剤成分に由来
するガラス質及び/又は結晶質の結合相にて結合した形
態のものとなる。なお、焼結助剤成分は、主に結合相を
構成するが、一部が主相中に取り込まれることもありえ
る。さらに、結合相中には、焼結助剤として意図的に添
加した成分のほか、不可避不純物、例えば窒化珪素原料
粉末に含有されている酸化珪素などが含有されることが
ある。
【0018】そして、本発明のセラミックベアリングボ
ールに使用する複合セラミックは、窒化チタン系相の含
有量は30〜90質量%とするのがよい。窒化チタン系
相の含有量が30質量%未満になると、複合セラミック
の線膨張係数の値を、前述の2×10−6/K以上の値
に確保することができなくなる。他方、窒化チタン系相
の含有量が90質量%を超えると、窒化珪素質相の含有
率が低くなりすぎるために、強度や耐摩耗性を十分に確
保することが困難となる。窒化チタン系相の含有量は望
ましくは35〜70質量%とするのがよい。
【0019】また、本発明にて使用する複合セラミック
は、窒化チタン系相以外の部分が窒化珪素質相と粒界相
とにより主に構成されるが、同様の観点において、その
合計含有量は30〜90質量%、望ましくは35〜70
質量%となっているのがよい。この場合、粒界相の含有
量は3〜10質量%とするのがよい(従って、窒化珪素
質相の含有量は20〜87質量%、望ましくは25〜6
7質量%である)。粒界相が3重量%未満では緻密な焼
結体が得にくくなる。他方、粒界相が10重量%を超え
ると、ボールの強度や靭性、耐熱性あるいは耐摩耗性の
低下にもつながる。粒界相の含有量は、望ましくは3〜
8重量%とするのがよい。
【0020】また、本発明の導電性セラミックベアリン
グボールを構成する複合セラミックは、すでに説明した
通り、窒化チタン系相が導電性の相として機能するた
め、セラミックに適度な導電性を付与することでベアリ
ングボールの帯電が効果的に防止ないし抑制することが
できる。この場合、ベアリングボールの表面電気抵抗率
は10Ω・cm以下に確保することで該効果が高めら
れる。なお、本明細書において電気抵抗率とは、構成セ
ラミックにて形成されたボール表面に探針を接触させる
ことにより、4探針法にて測定された電気抵抗率をいう
【0021】以下、本発明の導電性セラミックベアリン
グボールの望ましい製造方法について説明する。本発明
の導電性セラミックベアリングボールは、窒化チタン粉
末と窒化珪素質粉末とを含有する原料粉末の球状成形体
を焼成した後、外面研磨することにより製造することが
できる。原料として使用する窒化チタン粉末は、レーザ
ー回折式粒度計にて測定した50%粒子径が3.0μm
以下であるのがよい。50%粒子径が3.0μmより大
きくなると、ベアリングボールの研磨面に現われる窒化
チタン系相の結晶粒子が脱落したとときに相当大きな空
隙が形成され、ベアリングとして使用する際に異音や振
動が生じやすくなる場合がある。他方、粒子径を必要以
上に小さくすることは、粉砕時間の長大化など、原料粉
末の調製コストの高騰を招くので、このような不具合が
生じない範囲にて粒子径を調整する。窒化チタン粉末の
50%粒子径は、より望ましくは0.9〜1.5μmの
範囲にて調整するのがよい。
【0022】また、窒化チタン粉末中の酸素の含有率は
3質量%以下であるのがよい。酸素含有率が3質量%を
超えると、導電性に劣る酸化チタンが多量に生ずるた
め、得られるベアリングボールの導電性を十分に確保す
ることが困難となる場合がある。また、窒化チタン粉末
が酸化チタン被膜に覆われていると、焼結時の拡散が阻
害されて焼結性が低下するので、緻密なセラミックボー
ルが得られなくなる場合がある。窒化チタン粉末中の酸
素含有率は、望ましくは2質量%以下とするのがよく、
より望ましくは、コスト上の問題を生じない範囲にて、
極力含有されていないのがよい。
【0023】次に、窒化チタン粉末中の鉄の含有率は
0.3質量%以下であるのがよい。窒化チタン粉末中の
鉄成分は、その多くが窒化チタン粉末製造時において粉
砕装置側から摩耗混入する鉄系コンタミである。そし
て、窒化チタン粉末中の鉄含有率が0.3%を超える
と、得られるセラミックボール中には、前記した鉄系コ
ンタミに由来するFe系介在物の含有量が増加し、研磨
面に露出した該介在物の影響で、ベアリングとして使用
した際に異音や振動が発生しやすくなる場合がある。窒
化チタン粉末中の鉄成分は、好ましくは0.1%以下と
するのがよく、より望ましくは、コスト上の問題を生じ
ない範囲にて、極力含有されていないのがよい。
【0024】次に、原料として使用する窒化珪素質粉末
は、レーザー回折式粒度計にて測定した50%粒子径が
0.8μm以下であり、かつBET比表面積値が10〜
13m/gであるのがよい。BET比表面積値を10
〜13m/gとすることで、得られるセラミックボー
ルにおける窒化珪素質結晶粒子の局部的な粗大化を抑制
でき、また、窒化チタン系結晶粒子の分散性を高めるこ
とができるので、強度や耐摩耗性が改善され、かつベア
リングとしての使用時に異音や振動の発生を抑制でき
る。BET比表面積値が10m/g未満になると、原
料粉末の段階で粗大な窒化珪素質粉末粒子の比率が増え
ることから、得られるセラミックボールには局部的に粗
大化した窒化珪素質結晶粒子が多く形成されやすくなる
場合がある。その結果、研磨面にて粗大化した窒化珪素
質結晶粒子が脱落するに伴い、大きな空隙が形成されや
すくなり、ベアリングとしての使用時おける異音や振動
の発生原因となる場合がある。他方、BET比表面積値
が13m/gを超える窒化珪素質粉末は、粉砕時間の
長大化など高コスト化を招く上、流動性が悪化するため
製造時の取り扱いが困難となる場合がある。
【0025】一方、原料として使用する窒化珪素質粉末
の50%粒子径は、これを0.8μm以下とすること
で、得られるベアリングボールの強度が向上し、さら
に、研磨面にて脱落する結晶粒子の寸法も総じて小さく
なることから、真球度や直径不同などで表される研磨面
の精度を確保しやすくなる。他方、窒化珪素質粉末の粒
径を必要以上に小さくすることは、粉砕時間の長大化な
ど、原料粉末の調製コストの高騰を招くので、このよう
な不具合が生じない範囲にて粒子径を調整する。窒化珪
素質粉末の粒径は、より望ましくは0.3〜0.6μm
の範囲にて調整するのがよい。
【0026】原料となる窒化珪素質粉末はα化率(全窒
化珪素中に占めるα窒化珪素の比率)が70%以上のも
のを使用することが望ましく、これに焼結助剤として、
希土類元素、3A、4A、5A、3Bおよび4B族の元
素群から選ばれる少なくとも1種を酸化物換算で1〜1
0重量%、好ましくは2〜8重量%の割合で混合する。
なお、原料配合時においては、これら元素の酸化物のほ
か、焼結により酸化物に転化しうる化合物、例えば炭酸
塩(例えば炭酸マグネシウム)や水酸化物等の形で配合
してもよい。
【0027】以上の説明において、粒子の小粒径側から
の相対累積度数を、図9に示すように、評価対象となる
粒子を粒径の大小順に配列し、その配列上にて小粒径側
から粒子の度数を計数したときに、着目している粒径ま
での累積度数をNc、評価対象となる粒子の総度数をN0
として、nrc=(Nc/N0)×100(%)にて表さ
れる相対度数nrcとして定義する。そして、X%粒子
径とは、前記した配列においてnrc=X(%)に対応
する粒径をいう。例えば、50%粒子径とは、nrc=
50(%)に対応する粒径をいう。
【0028】また、レーザー回折式粒度計の測定原理は
公知であるが、簡単に説明すれば、試料粉末に対しレー
ザー光を照射し、粉末粒子による回折光をフォトディテ
クタにより検出するとともに、その検出情報から求めら
れる回折光の散乱角度と強度とから粒径を知ることがで
きる。セラミック原料粉末は、図8に模式的に示すよう
に、添加された有機結合材の働きや静電気力の作用など
種々の要因により、複数の一次粒子が凝集して二次粒子
を形成していることが多い。この場合、レーザー回折式
粒度計による測定では、入射レーザー光の凝集粒子によ
る回折挙動と孤立した一次粒子による回折挙動とで大き
な差異を生じないため、測定された粒径が、一次粒子単
体で存在するものの粒径なのか、あるいはこれが凝集し
た二次粒子の粒径なのかが互いに区別されない。すなわ
ち、該方法で測定した粒子径は、図8における二次粒子
径Dを反映した値となる(この場合、凝集を起こしてい
ない孤立した一次粒子も広義の二次粒子とみなす)。ま
た、これに基づいて算出される平均粒子径あるいは50
%粒子径とは、いずれも二次粒子の平均粒子径あるいは
50%粒子径の値を反映したものとなる。なお、後述す
る転動造粒用に成形用素地粉末を調整する場合、粉末の
粒度は、その成形用素地粉末に調整前の段階の数値を意
味するものとする。
【0029】他方、成形用素地粉末の比表面積値は吸着
法により測定され、具体的には、粉末表面に吸着するガ
スの吸着量から比表面積値を求めることができる。一般
には、測定ガスの圧力と吸着量との関係を示す吸着曲線
を測定し、多分子吸着に関する公知のBET式(発案者
であるBrunauer、Emett、Tellerの頭文字を集めたも
の)をこれに適用して、単分子層が完成されたときの吸
着量vmを求め、その吸着量vmから算出されるBET比
表面積値が用いられる。ただし、近似的に略同等の結果
が得られる場合は、BET式を使用しない簡便な方法、
例えば吸着曲線から単分子層吸着量vmを直読する方法
を採用してもよい。例えば、ガス圧に吸着量が略比例す
る区間が吸着曲線に現われる場合は、その区間の低圧側
の端点に対応する吸着量をvmとして読み取る方法があ
る(TheJournal of American Chemical Society、57
巻(1935年)1754頁に掲載の、BrunauerとEmet
tの論文を参照)。いずれにしろ、吸着法による比表面
積値測定においては、吸着する気体分子は二次粒子中に
も浸透して、これを構成する個々の一次粒子の表面を覆
うので、結果として比表面積値は、一次粒子の比表面
積、ひいては図8の一次粒子径dの平均値を反映したも
のとなる。なお、このような吸着法により測定した比表
面積値は、当然に、後述する転動造粒用の成形用素地粉
末に調整する前と後とで、その数値に大きな変動はな
い。
【0030】本発明のボールベアリングは、例えば、ハ
ードディスク装置、CD−ROMドライブ、MOドライ
ブあるいはDVDドライブなどのコンピュータ用周辺機
器、あるいはレーザープリンタ等のポリゴンスキャナな
どの精密機器における回転駆動部軸受用のベアリングボ
ールとして有効に使用することができる。これらの精密
機器における回転駆動部の軸受には、例えば8000r
pm以上(さらに高速性の要求される場合には、100
00rpm以上ないし30000rpm以上)の高速回
転が要求されるが、本発明のボールベアリングは、この
ような高速回転にて使用された場合でも、異音や振動な
どの発生を効果的に防止ないし抑制するとともに、表面
上での剥離などが起こりにくく耐摩耗性に優れている。
また、ベアリングボールの帯電が効果的に防止ないし抑
制できるので、例えば小径ボール等において、製造中に
ボールが静電気により装置(例えば容器)用に付着して
スムーズな工程進行が妨げられたりする不具合が生じに
くくなる。また、ボールの帯電による異物の付着に起因
した異音や振動の発生も効果的に防止ないし抑制され
る。
【0031】このような高速回転用のベアリングボール
として使用する場合、使用中の異音や振動の発生を抑制
するためには、ボールの真球度は0.08μm以下、直
径不同は0.10μm以下の精度に確保されていること
が望ましい。このように真球度あるいは直径不同を調整
することで、高速回転で使用されても、長期間にわたっ
てその寿命を確保することができる。この「真球度」及
び「直径不同」は、JIS B 1501に規定されてい
る。
【0032】なお、ベアリングの適用分野によっては、
ベアリングボールの導電性が向上することにより、上記
のような静電気による帯電とは別の以下のような効果を
生ずる場合がある。例えば、半導体ウェーハの測定装
置、例えばその平面度の測定装置においては、回転測定
テーブル上にウェーハを乗せて回転させながらウェーハ
と回転測定テーブルとの間に通電して静電容量を測定
し、その静電容量の測定値に基づいてウェーハの平面度
を評価する方法が採用されているが、このような場合、
回転測定テーブルへの通電は、ベアリングとテーブルの
回転軸とを導通路として行われるのが通常である。従っ
て、ベアリングの内外輪の間での導通路を確保するため
に、上記分野に使用されるベアリングボールは従来、軸
受用鋼などの金属がもっぱら使用されていた。しかしな
がら、金属製のベアリングボールは耐摩耗性がセラミッ
クと比較すると劣るため、発塵や短寿命等の欠点があっ
た。他方、ボール材質として通常の絶縁性のセラミック
を用いたのでは導通路を確保できない問題がある。
【0033】そこで、本発明のように、ボールの構成セ
ラミックの一部を窒化チタン系相により構成して導電性
を付与することにより、金属よりも耐摩耗性が優れたセ
ラミックを使用しつつも、上記のような測定装置に必要
な導通路の確保も行なうことが可能となる。なお、この
ようにベアリングボールを介した電気的測定を行なう場
合は、ボールの構成セラミックの電気抵抗率を多少低
め、例えば10Ω・cm以下に設定するのがよい。
【0034】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を用いて説明する。図4は、成形用素地粉末調製に使用
する装置の一実施例である。該装置において、熱風流通
路1は縦に配置された熱風ダクト4を含んで形成され、
その熱風ダクト4の中間には、熱風の通過を許容し乾燥
メディア2の通過は許容しない気体流通体、例えば網や
穴空き板等で構成されたメディア保持部5が形成されて
いる。そして、そのメディア保持部5上には、アルミ
ナ、ジルコニア、及びそれらの混合セラミックのいずれ
かを主体とするセラミック球からなる乾燥メディア2が
集積され、層状の乾燥メディア集積体3が形成されてい
る。
【0035】他方、原料粉末は、窒化珪素粉末、窒化チ
タン粉末及び焼結助剤粉末を配合し、さらに水系溶媒を
加えてボールミルやアトライターにより湿式混合(ある
いは湿式混合・粉砕)して得られる泥漿の形で準備され
る。窒化チタン粉末は、例えば酸素の含有率が3.0質
量%以下、鉄の含有率が0.3質量%以下、かつレーザ
ー回折式粒度計にて測定した50%粒子径が3.0μm
以下のものが使用される。また、窒化珪素質粉末は、レ
ーザー回折式粒度計にて測定した50%粒子径が例えば
0.8μm以下であり、BET比表面積値が例えば10
〜13m/gのものが使用される。なお、粉末の配合
は、例えば窒化チタン粉末(焼成により窒化チタン系相
となる)が10〜70質量%、窒化珪素粉末(焼成によ
り窒化珪素質相となる)が20〜87質量%、酸化物系
焼結助剤粉末(焼成により粒界相となる)が3〜10質
量%となるように行なわれる。
【0036】図6に示すように、乾燥メディア集積体3
に対し、熱風が熱風ダクト4内においてメディア保持部
5の下側から乾燥メディア2を躍動させつつ上側に抜け
るように流通される。他方、図4に示すように、泥漿6
は泥漿タンク20からポンプPにより汲み上げられ、該
乾燥メディア集積体3に対して上方から落下供給され
る。これにより、図7に示すように、泥漿が熱風により
乾燥されて乾燥メディア2の表面に粉末凝集層PLの形
で付着する。
【0037】そして、熱風の流通により、乾燥メディア
2は躍動・落下を繰り返して相互に打撃を加え合い、さ
らにその打撃による擦れ合いにより、粉末凝集層PLは
成形用素地粉末粒子9に粉砕される。この解砕された成
形用素地粉末粒子9は、孤立した一次粒子形態のものも
含んでいるが、多くは一次粒子が凝集した二次粒子とな
っている。該成形用素地粉末粒子9は、一定以下の粒径
のものが熱風とともに下流側に流れていく(図4)。他
方、ある程度以上に大きい解砕粒子は、熱風で飛ばされ
ずに再び乾燥メディア集積体3に落下して、メディア間
でさらに粉砕される。こうして、熱風とともに下流側に
流された成形用素地粉末粒子9は、サイクロンSを経て
回収部21に成形用素地粉末10として回収されてい
る。
【0038】図4において、乾燥メディア2の直径は、
熱風ダクト4の流通断面積に応じて適宜設定する。該直
径が不足すると、メディア上に形成される粉末凝集層へ
の打撃力が不足し、所期の範囲の粒子径を有した成形用
素地粉末が得られない場合がある。他方、直径が大きく
なり過ぎると、熱風を流通しても乾燥メディア2の躍動
が起こりにくくなるので同様に打撃力が不足し、所期の
範囲の粒子径を有した成形用素地粉末が得られない場合
がある。なお、乾燥メディア2は、なるべく大きさの揃
ったものを使用することが、メディア間に適度な隙間を
形成して、熱風流通時のメディアの運動を促進する上で
望ましい。
【0039】また、乾燥メディア集積体3における乾燥
メディア2の充填深さt1は、熱風の流速に応じて、メ
ディア2の流動が過不足なく生ずる範囲にて適宜設定さ
れる。充填深さt1が大きくなり過ぎると、乾燥メディ
ア2の流動が困難となり、打撃力が不足して所期の範囲
の粒子径を有した成形用素地粉末が得られない場合があ
る。また、充填深さt1が小さくなり過ぎると、乾燥メ
ディア2が少なすぎて打撃頻度が低下し、処理能率低下
につながる。
【0040】次に、熱風の温度は、泥漿の乾燥が十分に
進み、かつ粉末に熱変質等の不具合が生じない範囲にて
適宜設定される。例えば泥漿の溶媒が水を主体とするも
のである場合、熱風温度が100℃未満になると、供給
される泥漿の乾燥が十分進まず、得られる成形用素地粉
末の水分含有量が高くなり過ぎて凝集を起こしやすくな
り、所期の粒子径の粉末が得られなくなる場合がある。
【0041】さらに、熱風の流速は、乾燥メディア集積
体3を回収部21へ飛ばさない範囲にて適宜設定する。
流速が小さくなり過ぎると、乾燥メディア2の流動が困
難となり、打撃力が不足して所期の範囲の粒子径を有し
た成形用素地粉末が得られない場合がある。また、流速
が大きくなり過ぎると、乾燥メディア2が高く舞い上が
り過ぎて却って衝突頻度が低下し、処理能率の低下につ
ながる。
【0042】こうして得られた成形用素地粉末10は、
転動造粒成形法により球状に成形することができる。す
なわち、図1に示すように、成形用素地粉末10を造粒
容器132内に投入し、図2に示すように、その造粒容
器132を一定の周速にて回転駆動する。なお、造粒容
器132内の成形用素地粉末10には、例えばスプレー
噴霧等により水分Wを供給する。図3に示すように、投
入された成形用素地粉末は、回転する造粒容器内に形成
される傾斜した粉末層10kの上を転がりながら球状に
凝集して成形体80となる。転動造粒装置30の運転条
件は、得られる成形体Gの相対密度が61%以上となる
ように調整される。具体的には、造粒容器32の回転速
度は10〜200rpmにて調整され、水分供給量は、
最終的に得られる成形体中の含水率が10〜20重量%
となるように調整される。
【0043】転動造粒を行なうに際しては、成形体成長
を促すため、図1に示すように、別途、成形核体50
(セラミック粉末をプレス成形あるいは樹脂バインダと
ともに射出成形することにより製造できる)を造粒容器
132内に投入しておくことが望ましい。こうすれば、
図3(a)に示すように、成形核体50が成形用素地粉
末層10k上を転がりながら、同図(b)に示すよう
に、該成形核体50の周囲に成形用素地粉末10が球状
に付着・凝集して球状成形体80となる(転動造粒工
程)。この成形体80を焼結することにより、ベアリン
グ素球90が得られる。なお、図2において成形用素地
粉末10のみを造粒容器132内に投入して、成形体成
長時よりも低速にて容器を回転させることにより粉末の
凝集体を生成させ、十分な量及び大きさの凝集体が生じ
たら、その後容器132の回転速度を上げて、その凝集
体を核体50として利用する形で成形体80の成長を行
ってもよい。この場合は、上記のように別工程にて製造
した核体を、敢えて成形用素地粉末10とともに容器1
32内に投入する必要はなくなる。
【0044】成形核体50は、多少の外力が作用しても
崩壊せずに安定して形状を保つことができる。その結
果、図3(a)に示すように成形用素地粉末層10k上
で転がった際にも、自重による反作用を確実に受けとめ
ることができる。また、図3(e)に示すように、転が
った時に巻き込んだ粉末粒子を表面にしっかりと押しつ
けることができるので、粉末が適度に圧縮されて密度の
高い凝集層10aを成長できるものと考えられる。な
お、核体を使用せずに転動造粒を行なうことも可能であ
る。この場合、図3(d)に示すように、核体に相当す
る凝集体100は、成形初期の段階においては凝集度が
やや低く軟弱なため、欠陥発生等につながらないよう
に、容器の回転速度を多少落とすことが得策である。
【0045】上記のような成形体80を焼成すれば、窒
化珪素質相と窒化チタン系相と粒界相とが相互に分散し
た複合セラミック素球(以下、単に素球ともいう)を得
ることができる。焼成は、1atmを超え、200at
m以下の少なくとも窒素を含有する雰囲気下で焼成を行
なうガス圧焼成か、1atm以下の少なくとも窒素を含
有する雰囲気下で焼成を行なう常圧焼成により行なう。
焼成温度は例えば1500〜1800℃の範囲で設定す
るのがよい。焼成温度が1500℃未満では、ポア等の
欠陥を消滅させることができず強度が低下する一方、こ
の温度が1800℃を越える場合には、粒成長によって
焼結体の強度が低下するため好ましくない。なお、この
焼成は、一次焼成及び二次焼成の2段階焼成によって行
なうこともできる。例えば、一次焼成は、窒素を含む1
0気圧以下の常圧又はガス圧により、非酸化性雰囲気下
にて1800℃以下で行い、一次焼成後の焼結体相対密
度を78%以上、好ましくは90%以上となるように行
なうことが望ましい。一次焼成後の焼結体相対密度が7
8%未満では、二次焼成後にポア等の欠陥が多く残る傾
向があるため、好ましくない。また、二次焼成は、窒素
を含む200気圧以下の常圧又はガス圧により、非酸化
性雰囲気にて、1500から1800℃で行なうことが
できる。焼成の圧力が200気圧を超えると、得られる
焼結体素球の表面硬さが上昇して研磨等の加工が困難と
なり、製品ボールの寸法精度を確保できなくなる場合が
ある。
【0046】焼結により得られた素球は、前述の転動造
粒法により成形体の相対密度を61%以上に高めること
で、緻密化がより顕著に進み、球表層部に空隙等の欠陥
が一層残留しにくくなる。この素球に、寸法調整のため
の粗研磨を経た後に、固定砥粒を用いて精密研磨するこ
とにより、本発明の導電性セラミックベアリングボール
が得られる。該導電性セラミックベアリングボールは、
真球度を0.08μm以下に確保できる。さらに、直径
不同は0.10μm以下に確保することが可能である。
【0047】図10に示すように、上記のようにして得
られた導電性セラミックベアリングボール43は、鉄系
金属製、例えば軸受鋼製の内輪42及び外輪41の間に
組み込めば、ラジアル型のボールベアリング40が得ら
れる。ボールベアリング40の内輪42内面に軸SHを
固定すれば、導電性セラミックベアリングボール43
は、外輪41又は内輪42に対して回転又は摺動可能に
保持される。そして、該導電性セラミックベアリングボ
ール43を構成する複合セラミックは、窒化チタン系相
を30〜70質量%含有し、残部が主に窒化珪素質相及
び粒界相よりなるものであり、20℃〜100℃におけ
る平均の線膨張係数が2×10−6/K〜5×10−6
/Kとなる。この値は、窒化チタン系相を含有しない窒
化珪素質セラミックの値よりも大きく、外輪41あるい
は内輪42を構成する鉄系材料の線膨張係数に近づく。
従って、ボールベアリング40を後述するハードディス
ク駆動機構やポリゴンスキャナに組み込んで高速回転さ
せた場合にも、その温度上昇によりボール43と内輪4
2及び外輪41とのクリアランスが大きくなって、ベア
リングの回転精度が損なわれてしまう問題を抑制するこ
とができる。
【0048】また、該導電性セラミックベアリングボー
ル43を構成する複合セラミッは、電気抵抗率が10
Ω・cm以下と、比較的高い導電性を有するものとな
る。その結果、帯電が効果的に防止ないし抑制される。
例えば、製造後の導電性セラミックベアリングボールの
ロットをハンドリングする際に容器等へボールが静電気
付着しにくくなり、工程流れをスムーズに保つことがで
きる。また、ボールベアリング40に組み込んで使用し
た際に、静電気によるほこり等の異物付着が生じにく
く、高速回転時でも振動や異音の発生を顕著に抑制する
ことが可能となる。
【0049】図11は、上記ボールベアリングを用いた
ハードディスク駆動機構の一構成例を示す縦断面図であ
る。該ハードディスク駆動機構100は、本体ケース1
02の底内面中央に、筒状の軸保持部108が垂直に立
ち上がる形態で形成され、その内側に筒状のベアリング
保持ブッシュ112が同軸的に嵌め込まれている。ベア
リング保持ブッシュ112は、外周面にブッシュ固定用
フランジ110が形成され、これが軸保持部108の片
端に当接する形で軸線方向の位置決めがなされている。
また、ベアリング保持ブッシュ112の内側両端には、
それぞれ本発明の導電性セラミックボール144を内輪
140及び外輪136の間に複数配置した、図10と同
様の構造のボールベアリング116,118が同軸的に
はめ込まれ、ベアリング保持ブッシュ112の内周面か
ら突出して形成されたベアリング固定フランジ132の
両端部にそれぞれ当接・位置決めされている。
【0050】ボールベアリング116,118の各内輪
140,140内にはディスク回転軸146が挿通固定
され、ベアリング116,118によりベアリング保持
ブッシュ112ひいては本体ケース102に対して回転
可能に支持されている。ディスク回転軸146の一端側
には扁平筒状のディスク固定部材(回転部材)152が
一体化されており、その外周縁に沿って壁部154が下
向きに伸びる形で形成されている。その壁部154の内
周面には励磁用永久磁石126が取付けられる一方、そ
の内側には、ベアリング保持ブッシュ112の外周面に
固定された界磁用コイル124が励磁用永久磁石126
と対向する形で配置されている。界磁用コイル124と
励磁用永久磁石126とはディスク回転駆動用の直流モ
ータ122を構成する。また、ディスク固定部材152
の壁部154の外周面からは、ディスク固定用フランジ
156が張り出しており、ここに記録用ハードディスク
106の内周縁部が、押さえプレート121との間に挟
まれる形で保持・固定されている。なお、押さえプレー
ト121を貫通する形で、固定用ボルト151がディス
ク回転軸146にねじ込まれている。
【0051】磁界用コイル124への通電によりモータ
122が作動し、ディスク固定部材152をロータとし
て回転駆動力を生ずる。これにより、ディスク固定部材
152に固定されたハードディスク106は、ベアリン
グ116,118により支持されたディスク回転軸14
6の軸線周りに、例えば5400〜15000rpmに
て高速回転駆動される。
【0052】次に、図12に、ヘッドアーム駆動部分を
含めたハードディスクドライブ装置(以下、HDDと略
記する。)の構造を示した。この構造では、ハブ401
を介して磁気ディスク402を回転自在に支持する回転
軸403と、先端に磁気ヘッド(図示せず。)を取付け
たヘッドアーム404の回転軸405という2つの回転
軸を有し、これらの回転軸403,405は、軸方向に
間隔を開けて配置された2個1組みの、すでに説明した
ものと同じ構造の本発明のボールベアリング406,4
07で支持している。そして、磁気ディスク402の回
転軸403を支持する一組の玉軸受406の内輪408
は、回転軸403と一体に回転するように取り付け、外
輪409をスピンドルモータ(回転軸403を出力軸と
し、ベアリング406とともに本発明のベアリング付き
モータを構成している)410の筒形固定子411の内
周に嵌めて固定し、深皿形回転子412の中心に回転軸
403を固定して回転軸403をスピンドルモータ41
0で回転させている。
【0053】このような構造によって回転自在に支持さ
れた磁気ディスク402は、スピンドルモータ410の
回転速度に応じて高速回転するが、その際に磁気記録デ
ータを読み書きする磁気ヘッドを取付けたヘッドアーム
404も適宜に動作する。ヘッドアーム404の末端は
回転軸405の上部で支持され、この回転軸405を図
外のVCM等からなるアクチュエータで軸周りに回転さ
せ、ヘッドアーム404の先端を所要角度だけ旋回させ
て磁気ヘッドを所要位置に移動させる。このように回転
軸405の回転動作により、磁気ディスク402の記録
有効域における所要の磁気記録データの読み書きが可能
となる。
【0054】次いで、図13は、上記ボールベアリング
を用いたポリゴンスキャナの一例を示すものである
((a)は正面図、(b)は平面図、(c)は縦断面図
である)。ポリゴンスキャナ300は写真撮影やコピー
等の画像処理さらにはレーザープリンタにおいて、走査
光ビームを生成するために用いられるものであり、基体
311とそれを蓋するカバー312とよりなる略円筒状
の密閉ケース313に、本発明のベアリング付きモータ
であるモータ314(ここではアウターロータ型とされ
ている)が収容され、その固定軸315の両端がそれぞ
れ基体311及びカバー312に固定される。多角形板
状体の各側面に反射鏡が形成されてなるポリゴンミラー
316はこの例では正八角形板状体とされており、その
中央部に形成された取付孔316aにモータ314のロ
ータ317が挿通され、これに一体回転可能に固定され
る。そして、ロータ317は、図10と同様の構造の、
本発明のボールベアリング323,323を介して固定
軸315により回転可能に支持されている。モータ31
4は、最大回転数が例えば10000rpm以上ないし
30000rpm以上にて高速回転する。
【0055】基体311の側面にはポリゴンミラー31
6と対向する位置に光ビーム入出射用の窓318が設け
られており、窓318には窓ガラス319が取付けられ
ている。窓ガラス319は窓318に外側からはめ込ま
れ、一対の板ばね321によって押圧固定される。図
中、322は板ばね321の他端側を基体311に固定
するための取付けねじである。なお、基体311の内面
側には、窓ガラス319の突当て面を構成するための突
出部311aが存在している。
【0056】モータ314の駆動により、ポリゴンミラ
ー316は固定シャフト315の軸心回りに回転し、こ
の回転するポリゴンミラー316に、レーザー光などの
光ビームが窓318を介して所定の方向から入射され
る。ポリゴンミラー316の各側面の反射鏡は回転しな
がら、順次その入射光ビームを反射し、この反射光によ
って走査光ビームが生成され、この走査光ビームが窓3
18から出射される。
【0057】他方、図14は、半導体ウェーハ(例えば
シリコンウェーハ)の平面度の測定装置を示すものであ
る。この装置では、回転測定テーブル200上にウェー
ハWを乗せて回転させながらウェーハWと回転測定テー
ブル200との間に通電して静電容量を測定し、その静
電容量の測定値に基づいてウェーハWの平面度を評価す
るものである。回転テーブル200は軸201を介して
モータ203により回転駆動されるとともに、そのラジ
アル方向の軸受が上記のボールベアリング40によりな
されている。回転測定テーブル200への通電は、ベア
リング40と軸200とを導通路として、測定用電源2
01によりなされる。
【0058】
【実験例】本発明の効果を確認するために、以下の実験
を行った。 原料となる窒化珪素質粉末及び窒化チタン粉末として以
下のものを用意した: 窒化珪素質粉末(50%粒子径0.5μm、BET比
表面積値12m/g)100重量部と、炭酸マグネシ
ウム粉末(50%粒子径0.6μm)1重量部と、酸化
アルミニウム粉末(50%粒子径0.2μm)1重量部
と、酸化ジルコニウム粉末(50%粒子径2μm)2重
量部と、酸化セリウム粉末(50%粒子径1.5μm)
2重量部との配合物(以下、焼結助剤含有窒化珪素質粉
末という); 窒化チタン粉末(50%粒子径1.1μm、酸素含有
率2.0質量%、鉄含有率0.05質量%) なお、粉末の50%粒子径はレーザー回折式粒度計(堀
場製作所(株)製、品番:LA−500)により、ま
た、BET比表面積値はBET比表面積測定装置(ユア
サアイオニクス(株)製、マルチソープ12)により、
それぞれ測定した。
【0059】上記の窒化珪素質粉末に窒化チタン粉末を
表1に示す各種質量比率となるように配合し、その配合
物100重量部に溶媒としての純水50重量部と、適量
の有機結合剤とを加えてアトライターミルにより10時
間混合を行い、成形用素地粉末の泥漿を得た。泥漿は、
図5に示す装置により成形用素地粉末とした。次に、各
成形用素地粉末をそれぞれ転動造粒することにより、直
径約2.5mmの球状成形体を作製した。得られた球状
成形体は、100気圧のN雰囲気中で温度1700℃
にて3時間焼成した。
【0060】焼成後のボールは、表面を、真球度が0.
08μm、算術平均粗さが0.012μmとなるように
精密研磨し、直径2mmの導電性セラミックベアリング
ボールとした。他方、寸法4mm×8mm×20mmの
板状の測定用試験片を作製し、電気比抵抗値(電気抵抗
率に相当)を長手方向の直流4端子法にて測定した。ま
た、各試験片をヒータにより20℃から200℃まで加
熱し、長手方向の寸法変化を、レーザー干渉計を用いて
測定するとともに、その結果から20℃〜100℃、及び
20℃〜200℃の平均の線膨張係数を求めた。
【0061】他方、研磨済みのベアリングボールを、高
炭素クロム軸受鋼(JIS:SUJ)製の外輪と内輪と
の間に配置し、図10のようなベアリングを構成した。
そして、その外輪にマイクロホン(ピックアップセン
サ)を取り付け、さらに外輪を固定し、内輪を1000
0rpmにて回転させたときの、音の発生の有無を測定
した。判定は、そのセンサ出力が30dBを超えた場合
に異音発生(×)、30〜25dBの場合に軽微な異音
発生(△)、25dB未満の場合に正常(○)として行
った(◎はベストモード)。他方、試験後にセラミック
ボールの外観に異常を生じたもの(はくりが有るもの)
を不可(×)、セラミックボールの外観に極軽微なもの
を除いては異常が見られなかったものを可(△)、試験
後にセラミックボールの外観に全く異常が見られなかっ
たもの(はくりが無いもの)を良(○)として判定した
(◎はベストモード)。以上の結果を表1に示す。
【0062】
【表1】
【0063】この結果からも明らかなように、本発明の
請求項に記載した数値範囲を満足するセラミックボール
を使用したベアリングに関しては、音響及び試験後の外
観のいずれにおいても良好な結果が得られていることが
わかる。
【図面の簡単な説明】
【図1】転動造粒の工程説明図。
【図2】図1に続く工程説明図。
【図3】転動造粒成形工程の進行過程を説明する図。
【図4】相対累積度数の概念を示す説明図。
【図5】成形用素地粉末の製造装置の一例を概念的に示
す縦断面図。
【図6】図1の装置の作用説明図
【図7】図2に続く作用説明図。
【図8】一次粒子径と二次粒子径との概念を説明する
図。
【図9】結晶粒子の寸法の定義を示す説明図。
【図10】本発明のセラミックボールを用いたボールベ
アリングの模式図。
【図11】図10のボールベアリングを用いたコンピュ
ータ用ハードディスク駆動機構の一例を示す縦断面図。
【図12】ヘッド駆動機構を備えたコンピュータ用ハー
ドディスク装置の一例を示す断面図。
【図13】図10のボールベアリングを用いたポリゴン
スキャナの一例を示す断面図。
【図14】図10のボールベアリングを用いた電気測定
装置の一例を示す模式図。
【符号の説明】
40、116、118、406、407 セラミックボ
ールベアリング 43、144、413、414 導電性セラミックベア
リングボール 122 モータ 404 ヘッドアーム 100 ハードディスク駆動機構 300 ポリゴンスキャナ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H02K 5/173 H02K 7/14 Z 7/14 21/22 M 21/22 C04B 35/58 102J 102Y Fターム(参考) 3J101 AA02 AA32 AA42 AA52 AA62 AA81 BA01 BA10 EA03 EA44 EA72 FA06 FA31 FA41 GA24 GA53 4G001 BA03 BA06 BA07 BA14 BA32 BA61 BB03 BB06 BB07 BB14 BB32 BB61 BD12 BD22 BD23 BD36 BE31 5D109 BA14 BA16 BA17 BB01 BB08 BB12 BB16 BB21 BB22 BB31 5H605 AA03 BB05 BB19 CC04 CC05 DD09 EB10 FF10 GG21 5H621 AA00 AA04 GA01 GB00 HH01 JK17 JK19

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 窒化珪素質相と窒化チタン系相とが混在
    した組織を有し、かつ20℃〜100℃における平均の
    線膨張係数が2×10−6/K〜5×10 /Kとな
    るように、前記窒化珪素質相と前記窒化チタン系相との
    含有量比が調整されていることを特徴とする導電性セラ
    ミックベアリングボール。
  2. 【請求項2】 前記窒化チタン系相を10〜70質量%
    含有し、前記窒化珪素質相と粒界相とを合計にて30〜
    90質量%含有する請求項1記載の導電性セラミックベ
    アリングボール。
  3. 【請求項3】 前記窒化珪素質相の含有量が20〜87
    質量%であり、前記粒界相の含有量が3〜10質量%で
    ある請求項2記載の導電性セラミックベアリングボー
    ル。
  4. 【請求項4】 真球度が0.08μm以下であり、直径
    不同が0.10μmである請求項1ないし3のいずれか
    に記載の導電性セラミックベアリングボール。
  5. 【請求項5】 表面電気抵抗率が10Ω・cm以下で
    ある請求項1ないし4のいずれかに記載の導電性セラミ
    ックベアリングボール。
  6. 【請求項6】 ベアリング転動体として、鉄を主成分と
    する鉄系金属よりなる内輪と外輪との間に、請求項1な
    いし5のいずれかに記載の導電性セラミックベアリング
    ボールが複数個組み込まれたことを特徴とするボールベ
    アリング。
  7. 【請求項7】 ハードディスク装置のハードディスク回
    転主軸部分の軸受部品又はヘッドアームの駆動回転軸の
    軸受部品として使用される請求項6に記載のボールベア
    リング。
  8. 【請求項8】 請求項6又は7に記載のボールベアリン
    グを軸受部品として用いたことを特徴とするベアリング
    付きモータ。
  9. 【請求項9】 ハードディスク装置のハードディスク回
    転駆動部に使用される請求項8記載のベアリング付きモ
    ータ。
  10. 【請求項10】 ポリゴンスキャナのポリゴンミラー駆
    動部に使用される請求項8記載のベアリング付きモー
    タ。
  11. 【請求項11】 最大回転数が8000rpm以上の高
    速回転用モータである請求項8ないし10のいずれかに
    記載のベアリング付きモータ。
  12. 【請求項12】 請求項9又は11に記載のベアリング
    付きモータと、そのベアリング付きモータにより回転駆
    動されるハードディスクとを備えたことを特徴とするハ
    ードディスク装置。
  13. 【請求項13】 請求項10又は11に記載のベアリン
    グ付きモータと、そのベアリング付きモータにより回転
    駆動されるポリゴンミラーとを備えたことを特徴とする
    ポリゴンスキャナ。
  14. 【請求項14】 鉄の含有量が0.3重量%以下である
    請求項1〜5記載の導電性セラミックベアリングボー
    ル。
  15. 【請求項15】 鉄の含有量が0.1重量%以下である
    請求項1〜5記載の導電性セラミックベアリングボー
    ル。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2006265014A (ja) * 2005-03-23 2006-10-05 Nippon Steel Corp 窒化珪素質焼結体及びその製造方法並びに窒化珪素質焼結体の熱膨張係数の調整方法
JP2009021145A (ja) * 2007-07-13 2009-01-29 Sei Hybrid Kk ヒータユニット及びそれを備えた半導体装置又はフラットパネルディスプレイの製造・検査装置

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