JP2002174246A - 焼結含油軸受及びその製造方法 - Google Patents
焼結含油軸受及びその製造方法Info
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Abstract
る焼結含油軸受及びその製造方法を提供する。 【解決手段】 軸受(焼結含油軸受)15は、粉体を圧
縮焼結してなる。軸受15の内周面21の一部には溝部
25が形成されており、樹脂摺動部22が設けられてい
る。樹脂摺動部22には、その肉厚の範囲内で凹設され
た油溜穴26が設けられている。
Description
多孔質部を設けた焼結含油軸受及びその製造方法に関す
るものである。
ている。この軸受には潤滑油が含浸され、いわゆる含油
軸受として使用される。この含油軸受は自己給油作用を
持つことから潤滑油の補給回数の低減などを図る上で優
れている。前記軸受には回転軸を回転支持する軸受孔が
形成され、前記潤滑油の潤滑作用によって前記回転軸の
外周面と前記軸受孔の内周面とがスムーズに摺動するよ
うになっている。前記自己給油作用は、前記回転軸によ
る発熱などにより前記軸受に含浸されていた潤滑油が誘
出されることで実現される。
転軸の前記軸受孔内周面に対する荷重負荷が大きくなる
と、前記潤滑油が前記回転軸に圧せられて多孔質の前記
内周面に圧入され、前記回転軸と前記内周面との間の油
膜が不足するという問題があった。この油膜不足は、回
転効率の低下や、前記軸受及び前記回転軸の寿命の低下
などを引き起こす原因となる。そのため、前記内周面に
おいて前記回転軸との当接部分に非多孔質部を設けて前
記潤滑油の圧入による油膜不足を回避する構成が提案さ
れている。
開示された構成では、潤滑性樹脂を前記内周面の一部に
含浸硬化させ、これにより形成された非多孔質部に前記
回転軸の荷重がかかるようにしている。
焼結含油軸受においても、例えば長時間に亘って放置さ
れた場合には、潤滑油が全体として非多孔質部以外の軸
受の内周面内に吸蔵されてしまい、同内周面の潤滑油が
枯渇することがある。そして、軸受の内周面の潤滑油が
枯渇した状態で回転軸が回転を開始すると、例えばその
直後において軸受の内周面と回転軸との間で金属接触に
よる摩擦力増加が発生することがある。
抑制することができる焼結含油軸受及びその製造方法を
提供することにある。
めに、請求項1に記載の発明は、粉体を圧縮焼結してな
り、内周面の一部に非多孔質部を備えた焼結含油軸受に
おいて、前記非多孔質部には、該非多孔質部の肉厚の範
囲内で凹設された油溜穴が設けられていることを要旨と
する。
の焼結含油軸受において、前記油溜穴の周方向の幅は、
軸線方向の長さよりも短く設定されていることを要旨と
する。
した略円筒状の成形体の内周面の一部に非多孔質部とな
る潤滑性樹脂を含浸塗布し、前記成形体に含浸塗布され
た潤滑性樹脂の内径より若干、小さい外径を有して該潤
滑性樹脂の位置において径方向に突出し、該潤滑性樹脂
の肉厚の範囲内での径方向の突出長を有する突起部を備
えたコイニングロッドを該潤滑性樹脂の含浸塗布された
成形体内に挿通するとともに、前記成形体の外径より若
干、小さい内径を有するサイジングダイ内に該成形体を
挿通し、前記潤滑性樹脂の含浸塗布された成形体を前記
コイニングロッド及び前記サイジングダイの間で径方向
に圧縮するとともに該潤滑性樹脂を該コイニングロッド
の突起部で圧して油溜穴を形成し、前記サイジングダイ
を前記成形体から取り外すことで、該成形体に含浸塗布
された潤滑性樹脂の内径半径の戻り距離が少なくとも前
記突起部の径方向の突出長よりも大きくなるように該潤
滑性樹脂の含浸塗布された成形体の形状を戻すことを要
旨とする。
の焼結含油軸受の製造方法において、前記突起部の周方
向の幅は、軸線方向の長さよりも短く設定されているこ
とを要旨とする。
に記載の焼結含油軸受の製造方法において、前記コイニ
ングロッドの先端部には、前記成形体に含浸塗布された
潤滑性樹脂の周方向の位置に対応して尖鋭となる角部が
形成されており、前記成形体に含浸塗布された潤滑性樹
脂を前記角部でならしながら前記コイニングロッドを該
潤滑性樹脂の含浸塗布された成形体内に挿通することを
要旨とする。
非多孔質部には、その肉厚の範囲内で凹設された油溜穴
が設けられている。従って、軸受内部から染み出た潤滑
油の一部は、この油溜穴に貯留される。この油溜穴に貯
留された潤滑油は、例えば長時間に亘って放置された場
合でも、軸受の内周面内に吸蔵されることはない。この
ため、軸受の内周面の潤滑油の枯渇が抑制される。そし
て、軸受の内周面の潤滑油の枯渇に起因する同内周面と
回転軸との間で発生する大きな摩擦力の金属接触も抑制
される。
穴の周方向の幅は、軸線方向の長さよりも短く設定され
ている。すなわち、油溜穴に貯留された潤滑油が流出し
やすい回転軸の回転方向に沿った同油溜穴の周方向の幅
が、軸線方向の長さよりも短く設定されている。従っ
て、油溜穴に貯留された潤滑油は、より確実に保持され
る。
脂の含浸塗布された成形体をコイニングロッド及びサイ
ジングダイの間で径方向に圧縮する、いわゆるコイニン
グの工程に併せて、同潤滑性樹脂をコイニングロッドの
突起部で圧して同潤滑性樹脂に油溜穴を形成した。この
コイニングロッドの突起部の径方向の突出長は、上記潤
滑性樹脂の肉厚の範囲内に設定されている。従って、こ
の形成された油溜穴は、含浸塗布された潤滑性樹脂の肉
厚の範囲内で凹設される。潤滑性樹脂(非多孔質部)に
このような油溜穴を有する軸受(焼結含油軸受)におい
ては、内部から染み出た潤滑油の一部は、この油溜穴に
貯留される。この油溜穴に貯留された潤滑油は、例えば
長時間に亘って放置された場合でも、軸受の内周面内に
吸蔵されることはない。このため、軸受の内周面の潤滑
油の枯渇が抑制される。そして、軸受の内周面の潤滑油
の枯渇に起因する同内周面と回転軸との間で発生する大
きな摩擦力の金属接触も抑制される。
併せて極めて簡易に形成される。なお、このコイニング
の工程において、サイジングダイを成形体から取り外す
ことで、上記潤滑性樹脂の含浸塗布された成形体の形状
が戻る。この形状の戻りにおいて、上記成形体に含浸塗
布された潤滑性樹脂の内径半径の戻り距離は少なくとも
上記突起部の径方向の突出長よりも大きくなるように設
定されている。従って、コイニングロッドの抜き取りに
おいて、同コイニングロッドの突起部が含浸塗布された
潤滑性樹脂の内周面との間で干渉し合うこともない。
部により形成される油溜穴の周方向の幅は、軸線方向の
長さよりも短く設定されている。すなわち、潤滑性樹脂
(非多孔質部)にこのような油溜穴を有する軸受(焼結
含油軸受)においては、油溜穴に貯留された潤滑油が流
出しやすい回転軸の回転方向に沿った同油溜穴の周方向
の幅が、軸線方向の長さよりも短く設定されている。従
って、油溜穴に貯留された潤滑油は、より確実に保持さ
れる。
ニングロッドの先端部には、成形体に含浸塗布された潤
滑性樹脂の周方向の位置に対応して尖鋭となる角部が形
成されている。そして、上記コイニングロッドは、成形
体に含浸塗布された潤滑性樹脂を上記角部でならしなが
ら同潤滑性樹脂の含浸塗布された成形体内に挿通され
る。従って、上記含浸塗布された潤滑性樹脂の真円度、
すなわち非多孔質部の真円度は向上される。
車輌用の減速機付小型モータに適用した第1実施形態を
図1〜図8に従って説明する。
1のハウジング12にはモータ13が一体的に構成さ
れ、例えば金属製の回転軸14は焼結含油軸受としての
軸受15に支持されている。軸受15は、ハウジング1
2に設けられた取付孔16に嵌挿されている。回転軸1
4の先端にはウォーム17が連結され、このウォーム1
7はハウジング12に対して回転可能に支持されるウォ
ームホイール18に噛合されている。従って、モータ1
3が回転すると、ウォームホイール18がモータ13よ
りも低い回転速度で回転する。
その大半が多孔質材からなる略円筒状の基部19によっ
て構成されている。基部19は、例えば調合された銅系
粉体が圧縮焼結されることによって形成されている。軸
受15には回転軸14が挿通される軸受孔20が形成さ
れている。軸受15(基部19)の内周面21には、そ
の周方向の一部において径方向に所定距離だけ凹設され
た溝部25が形成されている。この溝部25は軸受15
の軸方向(図3では左右方向)全域にわたって設けられ
ている。そして、軸受15の内周面21には、上記溝部
25に応じた厚寸法を有する非多孔質の潤滑性樹脂材か
らなる非多孔質部としての樹脂摺動部22が同溝部25
に設けられている。この潤滑性樹脂材としては、例えば
フッ素系樹脂やポリアミド系樹脂等を採用しうる。な
お、このように予め形成した溝部25に樹脂摺動部22
を設けるのは、軸受15の内周面21に段差が生じたり
することなく、同樹脂摺動部22の所要の肉厚を確保す
るためである。
態の軸受15の樹脂摺動部22の軸線方向一側(図3の
右側)には、例えば8[μm]程度の深さを有する複数
の油溜穴26が形成されている。これら油溜穴26は、
樹脂摺動部22の周方向に略沿って所定角度ごとに配設
されている。また、油溜穴26は、軸線方向に複数段と
なるように配設されている。各油溜穴26は、軸線方向
一側及び他側が曲成された略長方形状に形成されてい
る。そして、各油溜穴26の周方向の幅は、同軸線方向
の長さに比して短く設定されており、例えば1[mm]
以下に設定されている。これは、油溜穴26に貯留され
た潤滑油が流出しやすい回転軸14の回転方向に沿った
同油溜穴26の周方向の幅を短めにすることで、潤滑油
を保持しやすくするためである。
が示されるように、各油溜穴26は、上記樹脂摺動部2
2の肉厚の範囲で凹設されている。従って、この油溜穴
26を形成しても、樹脂摺動部22に多孔質材である基
部19が露出することはない。換言すると、油溜穴26
内に貯留された潤滑油は、例えば極低温下にあっても吸
蔵されることはない。
示されており、それ以外の、例えば、回転軸14やハウ
ジング12などは図示が省略されている。図4は、基部
19及び樹脂摺動部22の一部分(図3におけるA部)
を拡大して模式的に示した図である。基部19は前記銅
系粉体からなる金属粒子23がそれぞれ間隙をもって結
合した構成になっている。樹脂摺動部22はその間隙に
潤滑性樹脂を含浸硬化させることで形成されている。な
お、樹脂摺動部22が形成された部分においては、金属
粒子23が内周面21側に露出しないようになってい
る。また、金属粒子23の前記間隙には、樹脂摺動部2
2が形成されている部分を除いて、潤滑油が含浸されて
いる。
部には、目印としての切欠部24が設けられている。切
欠部24は、基部19の周方向における樹脂摺動部22
の端部近傍に形成されており、軸受15をハウジング1
2に組み付ける際の組付方向の目安として利用される。
また、この切欠部24は、後述の軸受15の製造時、潤
滑性溶融樹脂を含浸塗布したり上記油溜穴26を形成し
たりする際の周方向の位置決めの目安としても利用され
る。従って、この切欠部24を周方向の基準にすること
で、軸受15の内周面21の周方向の所定部分に油溜穴
26を備えた樹脂摺動部22が設けられる。
製造方法について以下に説明する。図6は、軸受15へ
と加工される成形体W及び同成形体Wに潤滑性溶融樹脂
を含浸塗布するための樹脂供給ロッド31を併せ示した
もので、図6(a)はその正面図であり、図6(b)は
図6(a)のB−B線に沿った断面図である。同図にお
いては、上下方向が鉛直方向に相当している。
して形成したもので、軸受15の外形と略同等の外形
(円筒状)を有している。従って、この成形体Wは、軸
受孔20となる軸受孔20aを備えている。そして、成
形体Wの軸受孔20aによって形成される内周面21a
には、溝部25となる溝部25aが予め形成されてい
る。
軸線が水平方向に略沿った状態で固定具(図示略)によ
って固定されている。そして、この成形体Wは、固定さ
れた状態においてその中心と前記切欠部24とが略水平
になるように配置されることで、上記内周面21aの周
方向が位置決めされている。
Wの内径よりも小さい外径を有して略円柱体に形成され
ている。そして、樹脂供給ロッド31の先端側外周面に
は、成形体Wの内径よりも若干、小さい外径を有して周
設されたフランジ32が一体で形成されている。このフ
ランジ32は、樹脂供給ロッド31を成形体Wに対して
軸線方向に略沿って移動する際、同成形体Wの内周面2
1aに挿嵌されることでその移動のガイドとなるもので
ある。上記フランジ32の軸線方向一側(図6(b)の
左側)には、断面直線状に急傾斜する傾斜面32aが形
成されている。また、フランジ32の軸線方向他側(図
6(b)の右側)は、断面曲線状になだらかに形成され
ている。
ンジ32の周方向の一部において開口する樹脂圧送路3
3が形成されている。この樹脂圧送路33は、軸線に略
沿って伸びる第1圧送路34及び同第1圧送路34の先
端部において径方向に連続する第2圧送路35からな
る。そして、第2圧送路35の径方向外側には、傾斜面
35aを介して縮開された吐出口36が形成されてい
る。この吐出口36は、前記軸受15の樹脂摺動部22
の周方向の位置に合わせて成形体Wの内周面21aの周
方向の一部(溝部25a)に開口している。すなわち、
図6(a)に示されるように、この吐出口36は、下方
を基準に左右略対称となる所定角度θを有して成形体W
の内周面21aの周方向の一部(溝部25a)に開口し
ている。そして、上記吐出口36の内壁面及び傾斜面3
2aの間で先端側の尖った尖鋭部37が形成されてい
る。この尖鋭部37は、上記吐出口36の周方向に略沿
うナイフ状となっている。
状の潤滑性溶融樹脂40が圧送されている。従って、上
記吐出口36からは潤滑性溶融樹脂40が吐出されるよ
うになっている。なお、上記吐出口36は、潤滑性溶融
樹脂40の塗布厚寸法に応じた所定距離だけ上記成形体
Wの内周面21a(溝部25a)から径方向に離隔され
ている。
40を吐出口36から吐出しつつ、例えば上記樹脂供給
ロッド31を成形体Wに対して軸線方向一側(図6
(b)の左側)から同他側(図6(b)の右側)に向か
って移動する。このとき、成形体Wの内周面21aの周
方向の一部(溝部25a)には、軸線に略沿う全域に亘
って上記潤滑性溶融樹脂40が含浸塗布されて樹脂皮膜
40aが形成される。このとき、含浸塗布された潤滑性
溶融樹脂40(樹脂皮膜40a)の表面は、上記尖鋭部
37によってならされ、その塗布厚の変動が抑制された
均一な形状とされる。また、上記成形体Wの内周面21
a(溝部25a)に潤滑性溶融樹脂40が塗布されて
も、この潤滑性溶融樹脂40の塗布厚分の内周側への突
出は、この溝部25aによって吸収される。そして、潤
滑性溶融樹脂40の塗布された境界位置においても略連
続する内周面が形成されるようになっている。これとと
もに、潤滑性溶融樹脂40(樹脂皮膜40a)に所要の
塗布厚が確保される。
滑性溶融樹脂40(樹脂皮膜40a)は、その後の焼き
付け工程において、例えば300度の温度下で固化され
る。次に、上記成形体Wに対するその後のコイニング工
程を図7及び図8に基づき説明する。なお、図7はコイ
ニング工程を行う装置の概略構成を示すもので、図7
(a)はその正面図であり、図7(b)は図7(a)の
B−B線に沿った断面図である。図7に示されるよう
に、このときも成形体Wは、軸線が水平方向に略沿った
状態で固定されている。そして、この成形体Wは、固定
された状態においてその中心と前記切欠部24とが略水
平になるように配置されることで、上記内周面21aの
周方向が位置決めされている。同図においては、上下方
向が鉛直方向に相当している。また、図8は、このコイ
ニング工程に伴う前記油溜穴26の形成態様を模式的に
示す断面図である。
程を行う装置は、コイニングロッド61、サイジングダ
イ62、ベースプレート63及びダイ64を備えてい
る。上記コイニングロッド61は、上記成形体Wに含浸
塗布された樹脂皮膜40aの内径よりも若干、小さい外
径を有して略円柱体に形成されている。すなわち、図8
(a)に示されるように、コイニング工程の初期の段階
での成形体Wに含浸塗布された樹脂皮膜40aの内径半
径をR1とし、上記コイニングロッド61の外径半径を
R2とすると、R1>R2となっている。
面には径方向に所定距離C1(図8参照)だけ突出する
複数の突起部65が形成されている。上記所定距離(突
出長)C1は上記油溜穴26の深さに対応して、例えば
8[μm]程度に設定されている。これら突起部65
は、上記コイニングロッド61を成形体W内に挿通した
状態において、前記樹脂摺動部22(樹脂皮膜40a)
の各油溜穴26に対応する位置に配設されている。図8
(a)に示されるように、この突起部65までの外径半
径(=R2+C1)も上記成形体Wに含浸塗布された樹
脂皮膜40aの内径半径R1よりも小さく設定されてい
る。換言すると、上記突起部65を備えたコイニングロ
ッド61は、成形体Wに含浸塗布された樹脂皮膜40a
の内周面と干渉し合うことなく同成形体W内に挿通され
るようになっている。
ングロッド61は、上記樹脂皮膜40aに対応する側の
半円周上に沿って先端部に面取りを割愛した断面略直角
の角部66を備えている。この角部66は、上述の潤滑
性溶融樹脂の含浸塗布の工程で、仮に均一とならなかっ
た樹脂皮膜40aの塗布厚を更にならすためのものであ
る。なお、コイニングロッド61の先端部は、残り(樹
脂皮膜40aの塗布されていない側)の半円周上に沿っ
て面取りがなされている。
の外径よりも若干、小さい内径を有して略円筒状に形成
されている。すなわち、図8(a)に示されるように、
コイニング工程の初期の段階での成形体Wの外径半径を
R11とし、上記サイジングダイ62の内径半径をR1
2とすると、R11>R12となっている。このサイジ
ングダイ62は、上記成形体W内に挿通されたコイニン
グロッド61との間で同成形体Wを圧縮することで、同
成形体Wの外径及び径方向の肉厚の矯正等を行う。
の軸線方向一側(図7の右側)端面に対向して同端面に
当接している。このベースプレート63は、上記成形体
Wの軸線方向一側(図7の右側)への移動を規制するた
めのものである。
内径と略同等の外径及び内径を有する略円筒状に形成さ
れている。そして、このダイ64は、その軸線方向一側
(図7の右側)端面が成形体Wの軸線方向他側(図7の
左側)端面に対向するように配置されている。このダイ
64は、上記成形体Wの軸線方向一側(図7の右側)端
面に当接するベースプレート63との間で同成形体Wを
圧縮することで、同成形体Wの軸長の矯正を行う。
て、図8に基づき更に詳述する。図8(a)に示される
ように、まず、樹脂皮膜40aの含浸塗布された成形体
W内に上記コイニングロッド61を軸線方向の所定位置
まで挿通する。このとき、前記突起部65は、前記樹脂
摺動部22(樹脂皮膜40a)の各油溜穴26に対応す
る位置に配置される。この状態で上記サイジングダイ6
2を軸線方向一側(図8の右側)に前記ベースプレート
63(図7参照)に当接するまで移動させると、図8
(b)に示されるように、同サイジングダイ62は、上
記コイニングロッド61との間で同成形体Wを径方向に
圧縮する。そして、上記コイニングロッド61の外周面
に設けられた突起部65は、樹脂皮膜40aの表面を圧
することによって凹部(油溜穴26)を形成する。な
お、上記樹脂皮膜40aの塗布厚C2は、突起部65が
突出する所定距離C1よりも大きく設定されている。従
って、このように形成された油溜穴26が樹脂皮膜40
aを貫通して成形体Wの金属部分が露出することはな
い。
体Wに対してサイジングダイ62を軸線方向一側(図8
の右側)に途中まで移動させて一部矯正を行い、その
後、成形体W内に上記コイニングロッド61を上記軸線
方向の所定位置まで挿通するようにしてもよい。その
後、上記サイジングダイ62を軸線方向一側(図8の右
側)に更に移動させて残りの部分の矯正を行う。この場
合、径方向に圧縮された内周面21a(樹脂皮膜40
a)に対してコイニングロッド61が移動するため、先
端部に設けられた上記角部66(図7参照)による樹脂
皮膜40aのならしはより好適に行われる。
7の右側)に移動させ、上記ベースプレート63との間
で上記成形体Wを軸方向に圧縮することで、同成形体W
の軸長の矯正を行う。
イ64間で挟持した状態で、図8(c)に示されるよう
に、上記サイジングダイ62を軸線方向他側(図8の左
側)に移動させる(抜き取る)と、上記成形体Wに対す
る径方向の規制が外される。このとき、成形体Wはスプ
リングバックにより径方向外側に若干、広がるように形
状がわずかに戻る。この形状の戻りにより広がる成形体
Wに含浸塗布された樹脂皮膜40aの内周面の内径半径
R3は、前記突起部65までの外径半径(=R2+C
1)よりも大きくなるように設定されている。すなわ
ち、成形体Wの内周面21aの径方向の戻り距離C3
は、上記突起部65が突出する所定距離C1よりも大き
くなるように設定されている。従って、上記樹脂皮膜4
0aに形成された油溜穴26及び突起部65間の係合状
態も解除される。これにより、成形体W内に挿通された
コイニングロッド61は、同成形体Wに含浸塗布された
樹脂皮膜40aの内周面と干渉し合うことなく抜き取ら
れる。
等が終了すると、更に潤滑油を含浸させて軸受15とし
て略完成される。以上詳述したように、本実施形態によ
れば、以下に示す効果が得られるようになる。
は、その肉厚の範囲内で凹設された油溜穴26が設けら
れている。従って、軸受15内部から染み出た潤滑油の
一部は、この油溜穴26に貯留される。この油溜穴26
に貯留された潤滑油は、例えば長時間に亘って放置され
た場合でも、軸受15の内周面内に吸蔵されることはな
い。このため、軸受15の内周面21の潤滑油の枯渇を
抑制することができる。そして、軸受15の内周面21
の潤滑油の枯渇に起因する同内周面21と回転軸14と
の間で発生する大きな摩擦力の金属接触も抑制すること
ができる。
向の幅を、軸線方向の長さよりも短く設定した。すなわ
ち、油溜穴26に貯留された潤滑油が流出しやすい回転
軸14の回転方向に沿った同油溜穴26の周方向の幅
を、軸線方向の長さよりも短く設定した。従って、油溜
穴26に貯留された潤滑油をより確実に保持することが
できる。
含浸塗布された成形体Wをコイニングロッド61及びサ
イジングダイ62間で径方向に圧縮するコイニングの工
程に併せて、同樹脂皮膜40aをコイニングロッド61
の突起部65で圧して同樹脂皮膜40aに油溜穴26を
形成した。従って、上記油溜穴26をコイニングの工程
に併せて極めて簡易に形成することができる。
イジングダイ62を成形体Wから取り外すことで、上記
樹脂皮膜40aの含浸塗布された成形体Wの形状が戻
る。この形状の戻りにおいて、上記成形体Wに含浸塗布
された樹脂皮膜40aの内径半径の戻り距離C3は上記
突起部65の径方向の突出長C1よりも大きくなるよう
に設定されている。従って、コイニングロッド61の抜
き取りにおいて、同コイニングロッド61の突起部65
が、樹脂皮膜40aの内周面との間で干渉し合うことも
ない。
61の先端部には、成形体Wに含浸塗布された樹脂皮膜
40aの周方向の位置に対応して尖鋭となる角部66が
形成されている。そして、上記コイニングロッド61
は、成形体Wに含浸塗布された樹脂皮膜40aを上記角
部66でならしながら同樹脂皮膜40aの含浸塗布され
た成形体W内に挿通される。従って、上記含浸塗布され
た樹脂皮膜40aの真円度、すなわち樹脂摺動部22の
真円度を向上することができる。
面21との間の油膜不足が解消され、回転効率の低下
や、軸受15及び回転軸14の寿命の低下などを抑止で
きる。また、回転軸14と樹脂製の樹脂摺動部22とが
当接して摺動するようにしたことにより、金属製同士で
ある回転軸14及び軸受15(基部19)が摺動する構
成に比較して、潤滑油を介さない状態においても、軸受
15と回転軸14との摺動抵抗を低減することができ
る。そして、金属製同士である回転軸14及び軸受15
(基部19)の直接接触を回避したことで後進才さ運動
の発生も抑制できる。
減速機付小型モータに適用した第2実施形態を図9〜図
11に従って説明する。なお、第2実施形態は、軸受の
内周面の軸方向の一部において樹脂摺動部及び油溜穴を
全周に亘って設けたことが第1実施形態と異なる。従っ
て、同様の部分についてはその詳細な説明は省略する。
結含油軸受としての軸受41も、その大半が多孔質材か
らなる略円筒状の基部42によって構成されている。軸
受41には前記回転軸14が挿通される軸受孔43が形
成されている。軸受41(基部42)の内周面44に
は、その軸方向の一部において径方向に所定距離だけ凹
設された溝部73が形成されている。この溝部73は軸
受41の周方向全域にわたって設けられている。そし
て、軸受41の内周面44には、上記溝部73に応じた
厚寸法を有する第1実施形態と同様の非多孔質部として
の樹脂摺動部45が同溝部73に設けられている。な
お、このように予め形成した溝部73に樹脂摺動部45
を設けるのは、軸受41の内周面44に段差が生じたり
することなく、同樹脂摺動部45の所要の肉厚を確保す
るためである。
態の軸受41の樹脂摺動部45には、樹脂摺動部45の
肉厚の範囲で凹設された第1実施形態と同様の複数の油
溜穴76が形成されている。これら油溜穴76は、樹脂
摺動部45の周方向に略沿って所定角度ごとに配設され
ている。各油溜穴76は、軸線方向一側及び他側が曲成
された略長方形状に形成されている。そして、本実施形
態でも各油溜穴76の周方向の幅は、同軸線方向の長さ
に比して短く設定されており、例えば1[mm]以下に
設定されている。
軸受41の内周面44の周方向の位置決めをする必要が
ないため、目印としての切欠部(切欠部24)を割愛し
ている。
製造方法について以下に説明する。図10は、軸受41
へと加工される成形体W1及び同成形体W1に潤滑性溶
融樹脂を含浸塗布するための樹脂供給ロッド46を併せ
示したもので、図10(a)はその横断面図であり、図
10(b)は図10(a)のB−B線に沿った断面図で
ある。同図においては、上下方向が鉛直方向に相当して
いる。
結して形成したもので、軸受41の外形と略同等の外形
(円筒状)を有している。従って、この成形体W1は、
軸受孔43となる軸受孔43aを備えている。そして、
成形体W1の軸受孔43aによって形成される内周面4
4aには、溝部73となる溝部73aが予め形成されて
いる。
は、軸線が水平方向に略沿った状態で固定具(図示略)
によって固定されている。一方、上記樹脂供給ロッド4
6は、成形体W1の内径よりも小さい外径を有して略円
柱体に形成されている。そして、樹脂供給ロッド46の
外周面には、成形体W1の内径よりも若干、小さい外径
を有して周設されたフランジ47が一体で形成されてい
る。このフランジ47は、樹脂供給ロッド46を成形体
W1に対して周方向に略沿って回動する際、同成形体W
1の内周面44aに挿嵌されることでその回動のガイド
となるものである。上記フランジ47の更に先端側の外
周面には、同フランジ47と略同等に径方向に突出する
突部48が形成されている。この突部48は、上記樹脂
摺動部45の軸線方向の長さに対応する長さを有して同
方向に伸びている。
48において開口する樹脂圧送路49が形成されてい
る。この樹脂圧送路49は、軸線に略沿って伸びる第1
圧送路51及び同第1圧送路51の先端部において径方
向に連続する第2圧送路52からなる。そして、第2圧
送路52の突部48に対応する径方向外側には、傾斜面
52aを介して縮開された吐出口53が形成されてい
る。
ジ47に対して軸方向基端側には、上記成形体W1の外
径よりも大きい外径を有する円環部46aが一体形成さ
れている。この円環部46aは、樹脂供給ロッド46を
成形体W1に挿入する際に、同成形体W1の対向する端
面と当接されることで、同成形体W1に対する樹脂供給
ロッド46の軸方向を位置決めする。そして、上記吐出
口53は、上記成形体W1に対する樹脂供給ロッド46
の軸方向が位置決めされた状態において、前記軸受41
の樹脂摺動部45の軸方向の位置に合わせて成形体W1
の内周面44aの軸方向の一部に開口している。そし
て、図10(a)に示すように、上記突部48の周方向
一側(図10(a)において反時計回り方向)の外壁面
及び吐出口53の同内壁面の間で先端側の尖った尖鋭部
54が形成されている。この尖鋭部54は、上記突部4
8の軸方向に略沿うナイフ状となっている。
状の潤滑性溶融樹脂60が圧送されている。従って、上
記吐出口53からは潤滑性溶融樹脂60が吐出されるよ
うになっている。なお、上記吐出口53は、潤滑性溶融
樹脂60の塗布厚寸法に応じた所定距離だけ上記成形体
W1の内周面44a(73a)から径方向に離隔されて
いる。
60を吐出口53から吐出しつつ、例えば上記樹脂供給
ロッド46を成形体W1に対して周方向一側から同他側
に向かって(図10(a)において時計回り方向に)回
動する。このとき、成形体W1の内周面44aの軸方向
の一部には、周方向に略沿う全域に亘って上記潤滑性溶
融樹脂60が含浸塗布されて樹脂皮膜60aが形成され
る。このとき、含浸塗布された潤滑性溶融樹脂60(樹
脂皮膜60a)の表面は、上記尖鋭部54によってなら
され、その塗布厚の変動が抑制された均一な形状とされ
る。また、上記成形体W1の内周面44a(溝部73
a)に潤滑性溶融樹脂60が塗布されても、この潤滑性
溶融樹脂60の塗布厚分の内周側への突出は、この溝部
73aによって吸収される。そして、潤滑性溶融樹脂6
0の塗布された境界位置においても略連続する内周面が
形成されるようになっている。これとともに、潤滑性溶
融樹脂60(樹脂皮膜60a)に所要の塗布厚が確保さ
れる。
潤滑性溶融樹脂60(樹脂皮膜60a)は、その後の焼
き付け工程において、例えば300度の温度下で固化さ
れる。
イニング工程を図11に基づき説明する。なお、図11
はコイニング工程を行う装置の概略構成を示すもので、
図11(a)はその正面図であり、図11(b)は図1
1(a)のB−B線に沿った断面図である。図11に示
されるように、このときも成形体W1は、軸線が水平方
向に略沿った状態で固定されている。同図においては、
上下方向が鉛直方向に相当している。
工程を行う装置は、コイニングロッド81と、前記第1
実施形態と同様のサイジングダイ62、ベースプレート
63及びダイ64とを備えている。なお、上記コイニン
グロッド81も前記第1実施形態に準じて略円柱体に形
成されている。そして、上記成形体W1(樹脂皮膜60
a)の内径及び外径、コイニングロッド81の外径並び
にサイジングダイ62の内径の大小関係は前記第1実施
形態に準じて設定されているものとする。
前記第1実施形態と同様に径方向に所定距離(所定距離
C1相当)だけ突出する複数の突起部82が形成されて
いる。これら突起部82は、上記コイニングロッド81
を成形体W1内に挿通した状態において、前記樹脂摺動
部45(樹脂皮膜60a)の各油溜穴76に対応する位
置に配設されている。本実施形態でも、上記突起部82
を備えたコイニングロッド81は、成形体W1に含浸塗
布された樹脂皮膜60aの内周面と干渉し合うことなく
同成形体W1内に挿通しうることはいうまでもない。
ニングロッド81の先端部は、全周に亘って面取りを割
愛した断面略直角の角部83を形成している。この角部
83は、上述の潤滑性溶融樹脂の含浸塗布の工程で、仮
に均一とならなかった樹脂皮膜60aの塗布厚を更にな
らすためのものである。
同様にコイニングロッド81及びサイジングダイ62に
よる成形体W1の径方向の圧縮(矯正)、ベースプレー
ト63及びダイ64による軸方向の圧縮(矯正)を行う
(図8参照)。そして、このコイニング工程に併せて、
樹脂皮膜60aをコイニングロッド81の突起部82で
圧して同樹脂皮膜60aに油溜穴76が形成される。
等が終了すると、更に潤滑油を含浸させて軸受15とし
て略完成される。以上詳述したように、本実施形態によ
れば、前記第1実施形態における(1)〜(4)の効果
に加えて以下に示す効果が得られるようになる。
44の全周に亘って回転軸14との当接部分に非多孔質
の樹脂摺動部45を設けた。従って、回転軸14の内周
面44に対する荷重負荷の分布が特定されなくても、回
転軸14と内周面44との間の油膜不足が解消される。
そして、油膜不足によって発生する回転軸14の共振に
よる後進才さ運動の発生も抑制できる。
に限定されるものではなく、次のように変更してもよ
い。 ・前記各実施形態の樹脂摺動部22,45における油溜
穴26,76の周方向での配設数、軸線方向の段数、あ
るいはこれら油溜穴26,76の配置状態、形状及びサ
イズ等は一例である。例えば、所定の規則性をもって配
置される必要もない。このように変更をしても前記各実
施形態とそれぞれ同様の効果が得られる。
ロッド61,81に一体で突起部65,82を形成した
が、これらを別体で設けて結合するようにしてもよい。 ・前記各実施形態においては、樹脂摺動部22,45の
所要の肉厚を確保するためにその内周面21,44にそ
れぞれ溝部25,73を形成した。これに対して、内周
面21,44での段差の発生に関わらず、樹脂摺動部2
2,45が所要の肉厚を確保できるのであれば、この溝
部25,73を必ずしも設ける必要はない。
2,45を形成する潤滑性溶融樹脂40,60には、固
体潤滑剤である黒鉛またはモリブデン化合物が混入され
ていてもよい。これによれば、回転軸14の摺動が滑ら
かになるため、回転効率の向上並びに回転軸14及び軸
受15の寿命の伸長が可能になる。
記載の発明によれば、内周面の潤滑油の枯渇を抑制する
ことができる。
溜穴に貯留された潤滑油をより確実に保持することがで
きる。請求項5に記載の発明によれば、含浸塗布された
潤滑性樹脂の真円度、すなわち非多孔質部の真円度を向
上することができる。
要を示す断面図。
面、22,45…非多孔質部としての樹脂摺動部、2
6,76…油溜穴、40a,60a…潤滑性樹脂として
の樹脂皮膜、61,81…コイニングロッド、62…サ
イジングダイ、65,82…突起部、66,83…角
部。
Claims (5)
- 【請求項1】 粉体を圧縮焼結してなり、内周面(2
1,44)の一部に非多孔質部(22,45)を備えた
焼結含油軸受において、 前記非多孔質部(22,45)には、該非多孔質部(2
2,45)の肉厚の範囲内で凹設された油溜穴(26,
76)が設けられていることを特徴とする焼結含油軸
受。 - 【請求項2】 請求項1に記載の焼結含油軸受におい
て、 前記油溜穴(26,76)の周方向の幅は、軸線方向の
長さよりも短く設定されていることを特徴とする焼結含
油軸受。 - 【請求項3】 粉体を圧縮焼結した略円筒状の成形体
(W,W1)の内周面(21a,44a)の一部に非多
孔質部(22,45)となる潤滑性樹脂(40a,60
a)を含浸塗布し、 前記成形体(W,W1)に含浸塗布された潤滑性樹脂
(40a,60a)の内径より若干、小さい外径を有し
て該潤滑性樹脂(40a,60a)の位置において径方
向に突出し、該潤滑性樹脂(40a,60a)の肉厚の
範囲内での径方向の突出長を有する突起部(65,8
2)を備えたコイニングロッド(61,81)を該潤滑
性樹脂(40a,60a)の含浸塗布された成形体
(W,W1)内に挿通するとともに、 前記成形体(W,W1)の外径より若干、小さい内径を
有するサイジングダイ(62)内に該成形体(W,W
1)を挿通し、 前記潤滑性樹脂(40a,60a)の含浸塗布された成
形体(W,W1)を前記コイニングロッド(61,8
1)及び前記サイジングダイ(62)の間で径方向に圧
縮するとともに該潤滑性樹脂(40a,60a)を該コ
イニングロッド(61,81)の突起部(65,82)
で圧して油溜穴(26,76)を形成し、 前記サイジングダイ(62)を前記成形体(W,W1)
から取り外すことで、該成形体(W,W1)に含浸塗布
された潤滑性樹脂(40a,60a)の内径半径の戻り
距離が少なくとも前記突起部(65,82)の径方向の
突出長よりも大きくなるように該潤滑性樹脂(40a,
60a)の含浸塗布された成形体(W,W1)の形状を
戻すことを特徴とする焼結含油軸受の製造方法。 - 【請求項4】 請求項3に記載の焼結含油軸受の製造
方法において、 前記突起部(65,82)の周方向の幅は、軸線方向の
長さよりも短く設定されていることを特徴とする焼結含
油軸受の製造方法。 - 【請求項5】 請求項3又は4に記載の焼結含油軸受
の製造方法において、 前記コイニングロッド(61,81)の先端部には、前
記成形体(W,W1)に含浸塗布された潤滑性樹脂(4
0a,60a)の周方向の位置に対応して尖鋭となる角
部(66,83)が形成されており、 前記成形体(W,W1)に含浸塗布された潤滑性樹脂
(40a,60a)を前記角部(66,83)でならし
ながら前記コイニングロッド(61,81)を該潤滑性
樹脂(40a,60a)の含浸塗布された成形体(W,
W1)内に挿通することを特徴とする焼結含油軸受の製
造方法。
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JP2007255312A (ja) * | 2006-03-23 | 2007-10-04 | Daido Metal Co Ltd | 摺動部材及びその製造方法 |
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