JP2002039183A - 焼結含油軸受 - Google Patents

焼結含油軸受

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JP2002039183A
JP2002039183A JP2001121550A JP2001121550A JP2002039183A JP 2002039183 A JP2002039183 A JP 2002039183A JP 2001121550 A JP2001121550 A JP 2001121550A JP 2001121550 A JP2001121550 A JP 2001121550A JP 2002039183 A JP2002039183 A JP 2002039183A
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rotating shaft
resin sliding
resin
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JP2001121550A
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Kenji Nishio
憲二 西尾
Takeshi Tanaka
猛 田中
Toru Ito
徹 伊藤
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Asmo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 起動時や起動直後などの低温時にも回転効率
の低下を抑えることができ、回転軸及び軸受の寿命を延
長することができる焼結含油軸受を提供する。 【解決手段】 軸受15の内周面21側に、該内周面2
1の周方向の一部において非多孔質のフッ素樹脂からな
る樹脂摺動部22を形成し、回転軸14が該樹脂摺動部
22に当接して摺動するようにする。これにより、潤滑
油は回転軸14によって内周面21に圧入されることが
なくなる。また、回転軸14と金属部材とが摺動する構
成に比較して、潤滑油を介さない状態においても、軸受
15と回転軸14との摺動抵抗が減少する。更に、樹脂
摺動部22の厚さを、軸受15の肉厚のほぼ20%以下
になるように設定することにより、軸受15が低温状態
になったときの樹脂摺動部22の収縮による軸受15の
内径の減少を抑えることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、焼結含油軸受に係
り、詳しくは回転軸との当接部分に非多孔質材を使用し
た焼結含油軸受に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、多孔質材を使った軸受が提案され
ている。この軸受には潤滑油が含浸され、いわゆる含油
軸受として使用される。この含油軸受は自己給油作用を
持つことから潤滑油の補給回数の低減などを図る上で優
れている。前記軸受には金属製の回転軸を回転支持する
軸受孔が形成され、前記潤滑油の潤滑作用によって前記
回転軸の外周面と前記軸受孔の内周面とがスムーズに摺
動するようになっている。前記自己給油作用は、前記回
転軸による発熱などにより前記軸受に含浸されていた潤
滑油が誘出されることで実現される。
【0003】しかしながら、前記含油軸受には、前記回
転軸の前記軸受孔内周面に対する荷重負荷が大きくなる
と、前記潤滑油が前記回転軸に圧せられて多孔質の前記
内周面に圧入され、前記回転軸と前記内周面との間の油
膜が不足するという問題があった。この油膜不足は、回
転効率の低下や、前記軸受及び前記回転軸の寿命の低下
などを引き起こす原因となる。そのため、前記内周面に
おいて前記回転軸との当接部分に非多孔質材を配して前
記潤滑油の圧入による油膜不足を回避する構成が提案さ
れている。
【0004】例えば、実公昭46−32487号公報に
開示された構成では、耐摩耗性樹脂を前記内周面の一部
に含浸硬化させ、これにより形成された非多孔質部に前
記回転軸の荷重がかかるようにしている。
【0005】また、特許2685333号公報に開示さ
れた構成では、非多孔質金属部材を焼結粉体内にインサ
ートして軸受を成型することで前記内周面の一部を前記
非多孔質金属部材で形成し、該非多孔質金属部材に前記
回転軸の荷重がかかるようにしている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、実公昭
46−32487号公報に開示された構成では、樹脂の
熱膨張率が金属に比較して格段に大きい(通常約10
倍)ことから、該軸受の低温時(起動時や起動直後な
ど)には、前記軸受の内周面に含浸硬化させた樹脂が大
幅に収縮するという問題がある。この収縮は、前記軸受
孔の内径を減少させ、これに伴う該軸受孔と前記回転軸
とのクリアランス不足を誘発する。このクリアランス不
足は、回転効率の低下や、前記軸受及び前記軸受の寿命
の低下などの原因となる。
【0007】また、特許2685333号公報に開示さ
れた構成では、互いに金属製である前記回転軸と前記非
多孔質金属部材とが当接するようにしたため、前記軸受
の低温時など前記回転軸と前記非多孔質金属部材との間
の油膜が不足している場合に、両者間の摩擦抵抗が大き
くなるという問題がある。これは、金属部材同士の摩擦
抵抗値が、金属と他の物質(例えば樹脂)との摩擦抵抗
値に比較して大きな値を示す傾向があることによる。こ
の大きな摩擦抵抗は、前記クリアランス不足と同様に、
回転効率の低下や、前記軸受及び前記回転軸の寿命の低
下などの原因となる。
【0008】本発明の目的は、起動時や起動直後などの
低温時にも回転効率の低下を抑えることができ、回転軸
及び軸受の寿命を延長することができる焼結含油軸受を
提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めに、請求項1に記載の発明は、金属粉体を圧縮焼結し
てなる焼結含油軸受において、回転軸を回転可能に支持
する軸受の内周面側に、該内周面の周方向の一部に非多
孔質の樹脂摺動部を設け、該樹脂摺動部の厚さを、前記
軸受の肉厚に対する前記樹脂摺動部の厚さの割合(T1
/T2)が前記軸受の内周面と前記回転軸との一定温度
差でのクリアランスの変化量曲線の変極点以下になるよ
うに設定したことを要旨とする。
【0010】請求項2に記載の発明は、金属粉体を圧縮
焼結してなる焼結含油軸受において、回転軸を回転可能
に支持する軸受の内周面側に、該内周面の周方向の一部
に非多孔質のフッ素樹脂からなる樹脂摺動部を設け、前
記樹脂摺動部の厚さを、前記軸受の肉厚のほぼ20%以
下に設定したことを要旨とする。
【0011】請求項3に記載の発明は、請求項1又は2
に記載の焼結含油軸受において、前記樹脂摺動部は、該
樹脂摺動部の一部が前記圧縮焼結により形成された多孔
質部に含浸硬化された樹脂からなることを要旨とする。
【0012】請求項4に記載の発明は、請求項1又は2
に記載の焼結含油軸受において、前記樹脂摺動部は、前
記内周面側に形成された凹部に圧入された樹脂部材から
なることを要旨とする。
【0013】請求項5に記載の発明は、請求項1〜4の
うちいずれか一項に記載の焼結含油軸受において、前記
樹脂摺動部は、前記内周面において前記軸受の軸方向全
域にわたって設けられていることを要旨とする。
【0014】請求項6に記載の発明は、請求項2〜4の
うちいずれか一項に記載の焼結含油軸受において、前記
軸受は、該軸受の両端部分の内径が軸方向についての中
間部分の内径よりも大きく設定された鼓型形状であり、
前記樹脂摺動部は、前記内径の最も小さな部分における
該樹脂摺動部の厚さが前記軸受の肉厚のほぼ20%以下
になるように設けられていることを要旨とする。
【0015】請求項7に記載の発明は、請求項1〜6の
うちいずれか一項に記載の焼結含油軸受において、前記
軸受の端部には、前記内周面の周方向における前記樹脂
摺動部の配設位置に対応した目印が設けられていること
を要旨とする。
【0016】請求項8に記載の発明は、請求項1〜7の
うちいずれか一項に記載の焼結含油軸受において、前記
樹脂摺動部には、黒鉛またはモリブデン化合物が混入さ
れていることを要旨とする。
【0017】(作用)請求項1に記載の発明によれば、
樹脂摺動部が非多孔質であるため、回転軸の軸受に対す
る荷重負荷が大きくなっても、回転軸と樹脂摺動部との
間の潤滑油は樹脂摺動部に圧入されない。つまり、回転
軸と前記軸受との間の油膜不足が解消される。また、回
転軸と樹脂製の樹脂摺動部とが摺動するようにしたこと
により、回転軸と金属部材とが摺動する構成に比較し
て、起動時や起動直後の低温状態などにおける潤滑油を
介さない枯渇状態においても、回転軸の摺動抵抗を低減
することができる。更に、樹脂摺動部の厚さを、軸受の
肉厚に対する該樹脂摺動部の厚さの割合の変化に対する
軸受の内周面と回転軸との一定温度差でのクリアランス
の変化量曲線の変極点以下になるように設定した。言い
換えれば、前記クリアランス変化量の値の変化が少ない
領域に対応して設定した。そのため、軸受が低温状態に
なったときの樹脂摺動部の収縮による軸受の内径の減少
を抑えることができ、軸受と回転軸とのクリアランス不
足を解消することが可能になる。
【0018】請求項2に記載の発明によれば、樹脂摺動
部が非多孔質であるため、回転軸の軸受に対する荷重負
荷が大きくなっても、回転軸と樹脂摺動部との間の潤滑
油は樹脂摺動部に圧入されない。つまり、回転軸と前記
軸受との間の油膜不足が解消される。また、回転軸と樹
脂製の中でも低摩擦材料であるフッ素樹脂の樹脂摺動部
とが摺動するようにしたことにより、回転軸と金属部材
とが摺動する構成に比較して、起動時や起動直後の低温
状態などにおける潤滑油を介さない枯渇状態において
も、回転軸の摺動抵抗を低減することができる。更に、
樹脂摺動部の厚さを、軸受の肉厚のほぼ20%以下にな
るように設定したため、軸受が低温状態になったときの
樹脂摺動部の収縮による軸受の内径の減少を抑えること
ができ、軸受と回転軸とのクリアランス不足を解消する
ことが可能になる。
【0019】請求項3に記載の発明によれば、樹脂摺動
部を多孔質部に貼付した場合に比較して、樹脂摺動部が
多孔質部から剥がれ難くなる。請求項4に記載の発明に
よれば、樹脂部材を凹部に圧入した後に溶着させた場合
には、凹部と樹脂部材との溶着の度合いが或る程度低け
れば、軸受が低温状態になったときに樹脂部材が収縮し
ても、該樹脂部材が凹部から外れやすいため軸受の内径
は前記収縮の影響を受けにくくなる。このため、軸受と
回転軸とのクリアランス不足による不具合からの回避が
容易になる。
【0020】請求項5に記載の発明によれば、回転軸が
軸受に対して傾斜しても、回転軸は軸受の端部において
樹脂摺動部に当接することが可能になるため、回転軸の
回転効率の低下や軸受及び回転軸の寿命の低下などを抑
えることができる。
【0021】請求項6に記載の発明によれば、軸受は、
回転軸が所定角度傾斜したとき、この回転軸を該軸受の
内周面の一部に面接触させた状態で回転支持することが
可能になる。つまり、点接触や線接触による回転軸及び
軸受の寿命の低下を抑えることができる。また、回転軸
は傾斜した状態でも安定して回転支持されることになる
ため、回転効率の低下が抑えられる。
【0022】請求項7に記載の発明によれば、樹脂摺動
部の位置が分かりやすくなるため、作業者が軸受の組み
付け方向を判断することが容易になり、組立性が向上す
る。請求項8に記載の発明によれば、潤滑油の枯渇状態
において樹脂摺動部と回転軸の摺動がより滑らかになる
ため、回転効率の向上並びに回転軸及び軸受の寿命の延
長が可能になる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明を車輌用の減速機付
小型モータに具体化した一実施形態を図1〜図8に従っ
て説明する。
【0024】図1に示すように、減速機付小型モータ1
1のハウジング12にはモータ13が一体的に構成さ
れ、その金属製の回転軸14は焼結含油軸受としての軸
受15に支持されている。軸受15は、ハウジング12
に設けられた取付孔16に嵌挿されている。回転軸14
の先端にはウォーム17が連結され、このウォーム17
はハウジング12に対して回転可能に支持されるウォー
ムホイール18に噛合されている。従って、モータ13
が回転すると、ウォームホイール18がモータ13より
も低い回転速度で回転する。
【0025】軸受15は、図2及び図3に示すように、
その大半が略円筒状の多孔質部としての基部19によっ
て構成されている。基部19は銅系粉体が焼結されるこ
とによって形成されている。軸受15には回転軸14が
挿通される軸受孔20が形成されている。軸受15の内
周面21側には、該内周面21の周方向の一部に非多孔
質の耐摩耗性樹脂からなる樹脂摺動部22が配設されて
いる。本実施形態では、樹脂摺動部22は、フッ素樹脂
にて形成されている。樹脂摺動部22は軸受15の軸方
向(図3では上下方向)全域にわたって配設されてい
る。なお、図2及び図3では軸受15のみが図示されて
おり、それ以外の、例えば、回転軸14やハウジング1
2などは図示が省略されている。
【0026】図4は、基部19及び樹脂摺動部22の一
部分(図3におけるA部)を拡大して模式的に示した図
である。基部19は前記銅系粉体からなる金属粒子23
がそれぞれ間隙をもって結合した構成になっている。樹
脂摺動部22はその間隙に樹脂を含浸硬化させることで
形成されている。この形成において、樹脂摺動部22の
厚さ(軸受15の径方向についての寸法)T1は、軸受
15の肉厚(前記樹脂摺動部22の厚さT1を含む)T
2のほぼ20%以下になるように設定されている(図3
参照)。なお、樹脂摺動部22が形成された部分におい
ては、金属粒子23が内周面21側に露出しないように
なっている。また、金属粒子23の前記間隙には、樹脂
摺動部22が形成されている部分を除いて、潤滑油が含
浸されている。
【0027】図2及び図3に示すように、軸受15の端
部には、目印としての切欠部24が設けられている。切
欠部24は、基部19の周方向における樹脂摺動部22
の端部近傍に形成されており、軸受15をハウジング1
2に組み付ける際の組付方向の目安として利用される。
【0028】図5に示すように、軸受15の内周面21
には、回転軸14がウォームホイール18から受ける横
荷重によるB方向の力が作用するようになっている。こ
の状態では、回転軸14が長時間静止している場合など
の枯渇状態において、回転軸14が樹脂摺動部22に直
接的に当接するようになっている。モータ13が起動し
て回転軸14が回転すると、摺動により樹脂摺動部22
の温度が上昇し、これに伴って樹脂摺動部22周辺の基
部19の温度も上昇するようになっている。この温度上
昇により、図6に示すように、金属粒子23の間隙に含
浸されていた潤滑油が内周面21側に誘出され、樹脂摺
動部22と回転軸14との間に入り込んで油膜を形成す
る前記潤滑油によって回転軸14の回転がスムーズに行
われる。
【0029】図7は、回転軸14と軸受15との摩擦係
数と、回転軸14の回転速度との関係の実測データを概
念的に表すグラフである。曲線C1は、図6に示す潤滑
状態における回転軸14と樹脂摺動部22との摩擦係数
を示している。曲線C2は、樹脂摺動部22が配されて
いない金属製の前記多孔質材のみからなる含油軸受の内
周面と、回転軸14との摩擦係数を示すものである。ま
た、曲線C3は潤滑油を介さない状態での回転軸14と
樹脂摺動部22との摩擦係数を示し、曲線C4は同じく
潤滑油を介さない状態での回転軸14と前記多孔質材の
みの軸受内周面との摩擦係数を示している。これらの曲
線から解るように、潤滑油の有無に拘わらず、樹脂摺動
部22と回転軸14との摩擦係数は、前記多孔質材と回
転軸14とのものに比較して低い値を示している。この
ことは、金属部材と樹脂部材との摺動抵抗が、金属部材
同士の摺動抵抗に比較して小さくなることを示してい
る。また、曲線C4によれば、潤滑油を介さない状態に
おける金属部材同士の静止摩擦係数は極めて大きな値を
示すことが読みとれ、これは金属部材と回転軸14とが
当接した状態でのモータ13起動時の回転抵抗が非常に
大きくなることを示していると言える。
【0030】また、一定量の温度変化による樹脂の形状
変化は金属に比較して格段に大きいことから、軸受15
には、該軸受15が低温状態にあるとき(起動時や起動
直後など)に樹脂摺動部22が周方向に収縮することに
よって軸受15の内径が比較的大幅に減少するという傾
向がある。この内径の減少量が一定値を超えると、軸受
15と回転軸14とのクリアランス不足による回転効率
の低下などが引き起こされることになる。
【0031】図8は、前記一定量の温度変化による前記
クリアランスの変化量と、T1/T2比率(軸受15の
肉厚T2に対する樹脂摺動部22の厚さT1の比)との
関係を概念的に示すグラフである。実線K1で示すグラ
フによれば、T1/T2比率が20%の変極点P1を超
えた辺りから、前記クリアランス変化量が急上昇してい
る。この温度変化によるクリアランス変化量が大きいと
いうことは、減速機付小型モータ11の使用状態におい
て、起動時などの低温時と、継続運転時などの高温時と
で回転軸14と軸受15とのクリアランスが大きく変化
するということである。例えば、前記高温時における前
記クリアランスを回転軸14の回転動作に適した大きさ
に設定したとすると、前記低温時には前記クリアランス
が大幅に減少して不足し、回転軸14の回転に不都合な
ものになる可能性が大きくなる。逆に、前記低温時の前
記クリアランスを回転軸14の回転動作に適した大きさ
に設定すると、今度は前記高温時における前記クリアラ
ンスが過大になり、やはり回転軸14の回転動作には不
都合なものになる。したがって、前記クリアランス変化
量が実用上使用可能な範囲にあるT1/T2比率を選択
することが必要となる。本件では、実用上使用可能なT
1/T2比率を変極点20%以下とし、この領域を使用
域としている。
【0032】なお、樹脂摺動部22を非多孔質の樹脂に
て形成する以上、樹脂の物性特徴(図9に示す応力σと
ひずみεの関係)によって、そのクリアランスの変化量
とT1/T2比率との関係は図8に示すようある時点で
傾きが急変する。これは、同じ荷重で樹脂の厚さを厚く
すれば応力を下降したことと同じ作用であると考えられ
る。
【0033】図8に実線K1で示すグラフは、所定回転
軸荷重(例えば10kgf)のもとで、一定温度差(5
5℃:25〜80℃)における樹脂摺動部22にフッ素
樹脂を用いて所定寸法を有する軸受15に対する試験の
データである。回転軸荷重を変えると、その荷重に耐え
られる軸受本体の大きさが決まる。ある程度大きくない
と破壊するし、必要以上に大きいと体積を要してしま
う。その荷重に耐える樹脂の厚さも決まるので、どの寸
法であってもフッ素樹脂であればT1/T2比率が20
%以下の領域を用いると良い。
【0034】本実施形態では、以下のような効果を得る
ことができる。 (1) 軸受15の内周面21側に、該内周面21の周
方向の一部において非多孔質の耐摩耗性樹脂からなる樹
脂摺動部22を形成し、回転軸14が該樹脂摺動部22
に当接するようにした。これにより、回転軸14の内周
面21に対する荷重負荷が大きくなっても、非多孔質の
樹脂摺動部22により潤滑油は内周面21に圧入される
ことがなくなる。したがって、回転軸14と内周面21
との間の油膜不足が解消され、回転効率の低下や、軸受
15及び回転軸14の寿命の低下などが抑止される。ま
た、回転軸14と樹脂製の樹脂摺動部22とが当接して
摺動するようにしたことにより、回転軸14と金属部材
とが摺動する構成に比較して、潤滑油を介さない状態に
おいても、軸受15と回転軸14との摺動抵抗を低減す
ることができる。これにより、潤滑油が不足するモータ
13の起動時などにおいても、回転軸14の回転効率の
低下や軸受15及び回転軸14の寿命の低下などを抑え
ることができる。
【0035】(2) 樹脂摺動部22の厚さT1を、軸
受15の肉厚T2のほぼ20%以下になるように設定し
た。これにより、軸受15が低温状態になったときの樹
脂摺動部22の収縮による軸受15の内径の減少を抑え
ることができる。したがって、軸受15と回転軸14と
のクリアランス不足による回転効率の低下や軸受15及
び回転軸14の寿命の低下などを抑えることができる。
【0036】(3) 樹脂摺動部22を、基部19を構
成する金属粒子23の間隙に含浸硬化させて基部19に
一体化した樹脂により形成した。これにより、樹脂摺動
部22を基部19の内周面21に貼付した場合に比較し
て、樹脂摺動部22が基部19から剥がれ難くなる。
【0037】(4) 樹脂摺動部22を、軸受15の軸
方向全域にわたって配設した。これにより、回転軸14
が軸受15に対して傾斜しても、回転軸14は軸受15
の端部において樹脂摺動部22に当接することが可能に
なるため、回転軸14の回転効率の低下や軸受15及び
回転軸14の寿命の低下などを抑えることができる。
【0038】(5) 軸受15の端部であって基部19
の周方向における樹脂摺動部22の端部近傍に切欠部2
4を設けた。この切欠部24により樹脂摺動部22の位
置が分かりやすくなるため、該切欠部24は軸受15を
ハウジング12に組み付ける際の組付方向の目安とな
る。樹脂摺動部22は軸受15の内周側に設けられ、更
に、軸受15の肉厚に対して充分に薄いため、組み付け
作業の際に作業者が軸受15の組み付け方向を判断する
ことが困難になりがちであるが、切欠部24の存在によ
り、前記作業者が前記組み付け方向を判断することが容
易になるため、組立性が向上する。
【0039】実施の形態は前記に限定されるものではな
く、例えば、以下の様態としてもよい。 ○ 切欠部24を、複数設けてもよい。例えば、図10
に示すように、切欠部24を基部19において樹脂摺動
部22の周方向についての両端部近傍に形成する。この
とき、各切欠部24が均等な間隔を置かずに配設されて
いれば、樹脂摺動部22の位置は更に分かりやすくな
る。両切欠部24は一方が他方の延長線上に位置するよ
うに配置されており、製造工程において両切欠部24が
製造設備側に設けられた突条に係合することで樹脂摺動
部22が一定方向を向くように軸受15を案内するため
の案内溝としても機能する。切欠部24は軸受15の径
方向に対して傾斜するように形成されているため、該切
欠部24が前記径方向に沿うように形成されている場合
に比較して、回転軸14の遠心力によって飛ばされた潤
滑油が軸受15の外側に飛び出しにくくなる。これは、
前記回転軸14によって飛ばされた潤滑油が、前述のよ
うに傾斜形成された切欠部24の内壁に付着しやすくな
るためである。この内壁は多孔質であるため、付着した
前記潤滑油は基部19内に戻される。なお、切欠部24
は、軸受15の軸方向についての両端面に設けられてい
てもよい。
【0040】○ 軸受15を、該軸受15の両端部分の
内径が軸方向についての中間部分の内径よりも大きく設
定された鼓型形状としてもよい。例えば、図11に示す
ように、軸受30の内周面31を、軸線方向にその内径
が一定となる円筒面32と、その円筒面32の両端側に
設けられ軸線方向において円筒面32から離間するほど
その内径が大きくなるテーパ面33とで構成する。図1
1及び図12に示すように、内周面31側には、該内周
面31の周方向の一部に非多孔質の樹脂摺動部34を配
設する。この場合、軸受30は、テーパ面33の傾斜角
度を所定角度に設定しておくことで、前記回転軸14が
傾斜したとき、この回転軸14をテーパ面33に面接触
させた状態で回転支持することが可能になる。つまり、
点接触や線接触によって回転軸14及び軸受30の寿命
が低下することを抑えることができる。また、回転軸1
4は傾斜した状態でも安定して回転支持されることにな
るため、回転効率の低下が抑えられる。また、図13に
示すように、樹脂摺動部34は、軸受30の軸方向全域
にわたって配設されていなくてもよい。この場合、樹脂
摺動部34は少なくとも内径が最小となる円筒面32の
軸方向全域に配設されていればよい。
【0041】○ 回転軸14に当接する樹脂摺動部を、
軸受15の内周面21側に形成した凹部に圧入した非多
孔性の樹脂部材によって形成してもよい。例えば、図1
4に示すように、軸受15の内周面21側に凹部40を
形成する。凹部40の周方向の幅は、入口側(径方向の
内側)ほど狭く、奥側(径方向の外側)ほど広くなるよ
うに設定されている。そして、図15に示すように、非
多孔性の樹脂部材41を凹部40に圧入固定して、該樹
脂部材41の表面によって内周面21の一部を形成す
る。樹脂部材41は、図14に示すように、断面略台形
の板状を呈し、周方向の両端部の形状は、凹部40の前
述の幅に対応するように設定され、軸方向の長さは軸受
15の軸方向長さに等しくなるように形成されている。
また、この樹脂部材41を圧入した後に熱を加えるなど
して、該樹脂部材41を基部19に溶着させ、更に確実
に固定するようにしてもよい。このとき、基部19の粒
子と樹脂部材41との溶着の度合いが或る程度低けれ
ば、軸受15が低温状態になったときに樹脂部材41が
収縮しても、該樹脂部材41の周方向の両端が基部19
から外れやすいため軸受15の内径は前記収縮の影響を
受けにくくなる。このため、軸受15と回転軸14との
クリアランス不足による不具合からの回避が容易にな
る。
【0042】○ 樹脂摺動部22,34及び樹脂部材4
1には、固体潤滑剤である黒鉛またはモリブデン化合物
が混入されていてもよい。これによれば、回転軸14の
摺動が滑らかになるため、回転効率の向上並びに回転軸
14及び軸受15の寿命の伸長が可能になる。
【0043】○ 樹脂摺動部22は、フッ素樹脂以外の
非多孔質の樹脂にて実施してもよい。この場合、樹脂摺
動部22の厚さT1を、軸受15の肉厚T2に対する該
樹脂摺動部22の厚さT1の割合T1/T2の変化に対
する前記軸受15の内周面21と前記回転軸14とのク
リアランスの変化量の値の変化が少ない領域に対応して
設定する。
【0044】例えば、樹脂摺動部22をフッ素樹脂より
硬いポリプロピレン(PP)等の樹脂にて形成してもよ
い。この場合、前記温度変化による前記クリアランスの
変化量と、T1/T2比率(軸受15の肉厚T2に対す
る樹脂摺動部22の厚さT1の比)との関係を示すグラ
フは、図8に2点鎖線で示す曲線K2のようになる。こ
のグラフによれば、T1/T2比率が約10%の変極点
P2を超えた辺りから、前記クリアランス変化量が急上
昇する。そして、実用上使用可能なT1/T2比率を変
極点10%以下とし、この領域を使用域として樹脂摺動
部22の厚さを設定すれば上記実施形態とほぼ同様な効
果を得ることができる。
【0045】また、樹脂摺動部22をフッ素樹脂より柔
らかいナイロン等の樹脂にて形成してもよい。この場
合、前記温度変化による前記クリアランスの変化量と、
T1/T2比率(軸受15の肉厚T2に対する樹脂摺動
部22の厚さT1の比)との関係を示すグラフは、図8
に1点鎖線で示す曲線K3のようになる。このグラフに
よれば、T1/T2比率が約60%の変極点P3を超え
た辺りから、前記クリアランス変化量が急上昇する。そ
して、実用上使用可能なT1/T2比率を変極点60%
以下とし、この領域を使用域として樹脂摺動部22の厚
さを設定すれば上記実施形態とほぼ同様な効果を得るこ
とができる。
【0046】○ 前記目印は切欠部24でなくてもよ
く、例えば、突起状のものでもよい。 ○ 前記目印(前記実施形態では切欠部24)は設けら
れていなくてもよい。 ○ 軸受15は、銅などの金属粉体によるものに限ら
ず、セラミック系のものでもよい。
【0047】
【発明の効果】以上詳述したように、請求項1〜8に記
載の発明によれば、焼結含油軸受において、起動時や起
動直後などの低温時にも回転効率の低下を抑えることが
でき、回転軸及び軸受の寿命を延長することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態の焼結含油軸受を含むモータの概要
を示す断面図。
【図2】同じく焼結含油軸受を示す拡大図。
【図3】図2のX−X線断面図。
【図4】図3のA部の模式拡大図。
【図5】本実施形態の要部を示す一部断面拡大図(枯渇
状態)。
【図6】同じく要部を示す一部断面拡大図(潤滑状
態)。
【図7】摩擦係数と回転軸の回転速度との関係を示すグ
ラフ。
【図8】クリアランス変化量とT1/T2比率との関係
を示すグラフ。
【図9】樹脂の応力とひずみの関係を示すグラフ。
【図10】別例の焼結含油軸受を示す拡大図。
【図11】別例の焼結含油軸受を示す断面図。
【図12】図11のY−Y線断面図。
【図13】別例の焼結含油軸受を示す断面図。
【図14】別例の焼結含油軸受を示す部分拡大図(樹脂
部材の分離状態)。
【図15】別例の焼結含油軸受を示す部分拡大図(樹脂
部材の圧入状態)。
【符号の説明】
14…回転軸、15…焼結含油軸受としての軸受、2
1,31…内周面、22,34…樹脂摺動部、24…目
印としての切欠部、40…凹部、41…樹脂部材。
フロントページの続き (72)発明者 伊藤 徹 静岡県湖西市梅田390番地 アスモ 株式 会社内 Fターム(参考) 3J011 AA07 AA08 AA10 BA02 CA10 DA01

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属粉体を圧縮焼結してなる焼結含油軸
    受において、回転軸(14)を回転可能に支持する軸受
    (15)の内周面(21,31)側に、該内周面(2
    1,31)の周方向の一部に非多孔質の樹脂摺動部(2
    2,34)を設け、該樹脂摺動部(22,34)の厚さ
    (T1)を、前記軸受(15)の肉厚(T2)に対する
    前記樹脂摺動部(22,34)の厚さ(T1)の割合
    (T1/T2)が前記軸受(15)の内周面(21,3
    1)と前記回転軸(14)との一定温度差でのクリアラ
    ンスの変化量曲線の変極点以下になるように設定したこ
    とを特徴とする焼結含油軸受。
  2. 【請求項2】 金属粉体を圧縮焼結してなる焼結含油軸
    受において、回転軸(14)を回転可能に支持する軸受
    (15)の内周面(21,31)側に、該内周面(2
    1,31)の周方向の一部に非多孔質のフッ素樹脂から
    なる樹脂摺動部(22,34)を設け、前記樹脂摺動部
    (22,34)の厚さ(T1)を、前記軸受(15)の
    肉厚(T2)のほぼ20%以下に設定したことを特徴と
    する焼結含油軸受。
  3. 【請求項3】 前記樹脂摺動部(22,34)は、該樹
    脂摺動部(22,34)の一部が前記圧縮焼結により形
    成された多孔質部に含浸硬化された樹脂からなる請求項
    1又は2に記載の焼結含油軸受。
  4. 【請求項4】 前記樹脂摺動部(22,34)は、前記
    内周面(21,31)側に形成された凹部(40)に圧
    入された樹脂部材(41)からなる請求項1又は2に記
    載の焼結含油軸受。
  5. 【請求項5】 前記樹脂摺動部(22,34)は、前記
    内周面(21,31)において前記軸受(15)の軸方
    向全域にわたって設けられている請求項1〜4のうちい
    ずれか一項に記載の焼結含油軸受。
  6. 【請求項6】 前記軸受(15)は、該軸受(15)の
    両端部分の内径が軸方向についての中間部分の内径より
    も大きく設定された鼓型形状であり、前記樹脂摺動部
    (22,34)は、前記内径の最も小さな部分における
    該樹脂摺動部(22,34)の厚さ(T1)が前記軸受
    (15)の肉厚(T2)のほぼ20%以下になるように
    設けられている請求項2〜4のうちいずれか一項に記載
    の焼結含油軸受。
  7. 【請求項7】 前記軸受(15)の端部には、前記内周
    面(21,31)の周方向における前記樹脂摺動部(2
    2,34)の配設位置に対応した目印(24)が設けら
    れている請求項1〜6のうちいずれか一項に記載の焼結
    含油軸受。
  8. 【請求項8】 前記樹脂摺動部(22,34)には、黒
    鉛またはモリブデン化合物が混入されている請求項1〜
    7のうちいずれか一項に記載の焼結含油軸受。
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WO2007125603A1 (ja) 2006-04-28 2007-11-08 Aisin Seiki Kabushiki Kaisha メタル軸受
DE112010002036T5 (de) 2009-05-19 2012-06-06 Ntn Corp. Sintermetalllager, Wellenorgan für eineGleitlagereinheit und Gleitlagereinheit, die mit dem genannten Wellenorgan versehen ist
JP2016186366A (ja) * 2013-02-15 2016-10-27 大豊工業株式会社 摺動部材
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