JP2002173909A - 路面補修用瀝青組成物及びそれを用いた路面の補修法 - Google Patents
路面補修用瀝青組成物及びそれを用いた路面の補修法Info
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Abstract
小規模の現場施工が可能で、施工後の硬化が速く、した
がって早期の交通開放が可能であり、高い強度、流動
性、耐摩耗性、耐久性が得られる路面補修用瀝青組成物
の提供。 【解決手段】特定粒子径を有する骨材を含む骨材成分
(a)、骨材成分に対して4重量%以下のセメントおよ
び/または石灰(b)、瀝青乳剤(c)および末端イソ
シアネート基含有ウレタンプレポリマー(d)の各成分
を別々の容器に収容した路面補修用瀝青組成物が前記課
題を解決した。
Description
路、通路等の路面補修の際に有用な路面補修材およびそ
の路面補修材を用いた路面補修法に関するものである。
どるものであり、その破損は交通量、気象条件、施工の
良否、材料工法の適否、沿道環境、道路線形、幅員の大
小、交差点の有無、縦横断勾配の大小、交通の質あるい
は道路構造物の有無等の多くの要因が複雑に重なり合っ
て進行していく。道路の破損を放置することは、交通の
安全を損なうばかりでなく、沿道住民にも多大な迷惑を
かけることとなり、破損の状態に応じて適切に維持修繕
が行われなければならない。中でもマンホール周辺に生
じる段差、橋梁等の構造物取付部に生じる段差、あるい
は局部的にわだち部に発生するポットホール等は、小規
模あるいはわずかな段差であっても、自動車走行の快適
性を損なうばかりでなく、交通の安全性を低下させ、ま
た沿道住民にとっては、振動や騒音の発生源となってき
わめて不快なものである。このため、適切な時期に適切
に補修を施す必要がある。
は、加熱アスファルト混合物が使用され、補修対象箇所
に混合物を敷きならし転圧して補修を行っている。加熱
アスファルト混合物は、取り扱う上で絶えず火傷の危険
が伴い、冷えると作業性を失うため、運搬時に保温対策
が必要であり、しかも混合物が敷きならし転圧作業に必
要な温度を確保している間に補修作業を終了しなければ
ならない。特に冬季など気温の低いときの補修作業は、
加熱アスファルト混合物の冷却が早いため迅速な舗設作
業が要求される。通常ポットホールや段差は、飛び飛び
に離れて発生し、また一箇所当りの補修に要する混合物
の使用量がきわめて少ない場合が多い。したがって、加
熱アスファルト混合物はその運搬中および補修中の温度
低下を防ぐため、予定使用量を遙かに超える量を準備す
る必要がある。このため、局部的な補修を複数箇所補修
するに際しては、採算に見合う補修量あるいは箇所数を
確保してから実施せざるを得ず、適切な時期に補修を効
果的に行うことが困難な状況にある。この場合にあって
も補修作業中の混合物の温度低下は避けられず、予め予
定使用量を超える混合物を準備せざるを得ない。したが
って、補修作業終了時にはかなりの混合物を廃棄するこ
ととなり、資源の無駄遣いあるいは、エネルギーの無駄
を余儀なくされている。
は、路面温度がきわめて低いばかりでなく、ときとして
滞水している場合があり、加熱アスファルト混合物で補
修した場合は、準備した混合物の温度が十分に確保され
ていても、舗設後急激な温度低下が生じ十分な転圧効果
が得られないため所要の密度が確保できない場合が多
い。その結果、補修箇所の耐久性が不十分となり、比較
的早期に再度破損する場合が多い。また、骨材と瀝青乳
剤を交互に散布し転圧整正する方法も行われているが、
骨材の飛散がおきやすく、施工に手間がかかり過ぎる等
の問題がある。このような問題に対処すべく骨材および
瀝青乳剤を常温で混合し、施工する方法が種々提案され
ている。例えば、特公平7−42682では、セメント
などを含む骨材と瀝青乳剤を常温で混合し施工する方法
が提案されており、特開平9−250106では骨材と
ゴム等を含む瀝青乳剤およびポリイソシアネート化合物
を常温で混合する組成物が提案されている。
時間が速いと硬化物の強度が不足し、逆に硬化物強度を
高くしたものは硬化時間が遅い。特に大都市圏において
は道路の交通量が多く、舗装補修工事の施工時間帯およ
び交通規制時間に制約を受けるので、補修後の交通開放
はできるだけ早いことが望まれ、しかも再補修工事の繰
り返しを避けるため、硬化物の強度も要求される。この
ようなの状況の中で、常温で施工が可能であり、施工性
が良く、硬化が速く、交通開放が早くでき、加熱アスフ
ァルト混合物と同等以上の供用性の得られる路面補修材
の開発が切望されている。
で施工でき、施工性が良く、硬化が速く、したがって施
工後の交通開放が早くでき、高い強度、耐摩耗性、耐久
性のある硬化物が得られる路面補修用瀝青乳剤組成物お
よびそれを用いた路面補修法を提供することにある。
を解決するため鋭意研究を重ねた結果、骨材、セメント
および/または石灰、瀝青乳剤および末端イソシアネー
ト基含有ポリウレタンプレポリマーとを組み合わせた組
成物が、その課題を解決できることを見い出し、更に検
討を加えて本発明を完成した。すなわち本発明は、
(1)粒子径が0.075〜20mmの骨材80〜96
重量%と粒子径0.075mm未満の骨材2〜20重量
%を含んで成る骨材成分(a)、骨材成分に対し4重量
%以下のセメントおよび/または石灰(b)、瀝青乳剤
(c)および末端イソシアネート基含有ウレタンプレポ
リマー(d)のそれぞれの成分を分けて容器に収容した
用時混合型路面補修用瀝青組成物、(2)骨材成分
(a)とセメントおよび/または石灰(b)の所定量、
瀝青乳剤(c)の所要量およびウレタンプレポリマー
(d)の所定量を、それぞれ別々の容器に収容した
(1)記載の用時混合型路面補修用瀝青組成物、(3)
瀝青乳剤(c)の所要量を収容した容器およびウレタン
プレポリマー(d)の所定量を収容した容器を骨材成分
(a)とセメントおよび/または石灰(b)の所定量を
収容した容器に収容した(1)記載の用時混合型路面補
修用瀝青組成物、および(4)(1)、(2)または
(3)に記載の骨材成分(a)とセメントおよび/また
は石灰(b)との所定量、瀝青乳剤(c)の所要量およ
びウレタンプレポリマー(d)の所定量を混合して得ら
れるスランプ性のある補修用瀝青混合物を用いる路面補
修法、である。
(a)のうち、粒子径0.075〜20mmの骨材とし
ては、特に限定されるものではなく、通常アスファルト
舗装に用いられる骨材、例えば、砕石、クラッシャーラ
ン、スクリーニングス、砕石ダスト、スラグ、粒度調整
砕石、砂などが挙げられる。このほか明色骨材、硬質骨
材も用いることができる。明色骨材としては、例えばル
クソバイト、シノパール、アルミニウム粒、陶磁器粒、
プラスチック粒、着色骨材などが挙げられる。硬質骨材
には、例えばエメリー、シリカサンドなどが挙げられ
る。使用する骨材は、なるべく水に濡れていない、乾燥
したものが好ましい。また、加熱アスファルトを加熱混
合して骨材表面をアスファルトで薄く被覆した砕石など
を用いることもできる。骨材成分(a)中の粒子径0.
075〜20mmの骨材の占める割合は通常80〜96
重量%、好ましくは84〜95重量%である。本発明の
に使用される骨材成分(a)のうち、粒子径0.075
mm未満の骨材(以下フィラー分と呼ぶことがある。)
は、特に限定されるものではなく、例えば火成岩などの
粉末鉱物、石粉のほか炭酸石灰粉、上下水汚泥焼却灰、
フライアッシュ、けいそう土、タルク、クレー、火山
灰、ガラス粉、顔料等が挙げられる。また耐摩耗性の改
良などの目的で、必要に応じてゴム粉粒、コルク粉粒、
木質粉粒、樹脂粉粒、無機繊維、パルプ、合成繊維、炭
素繊維等の短繊維を10重量%程度まで骨材成分として
加えても良い。
る。最大粒径が20mmを超えると瀝青乳剤および末端
遊離イソシアネート基含有ウレタンプレポリマー(以
下、結合材ということがある。)と混合するときの混合
性が劣るばかりでなく、作業性、仕上りが悪いうえ、材
料分離を起こしやすく均一性が確保できない等の欠点が
ある。骨材成分中の0.075mmふるい通過分(以下
フィラー分と呼ぶことがある。)の量は2〜20重量
%、好ましくは3〜16重量%である。フィラー分の量
が2重量%を下まわると瀝青乳剤混合物を敷きならすと
きの作業性は良好となるが、瀝青乳剤混合物の粘り気が
なく、いわゆるおさまりの悪い混合物となる。また、結
合材の強度が不足するため、硬化物の耐摩耗性、耐久性
等に劣る。フィラー分の量が20重量%を越えると、瀝
青乳剤混合物を敷きならすときの作業性が不良となり、
均一に敷きならすことが困難となる。また、安定性が低
下し、流動しやすくなり、夏季に瀝青材のフラッシュの
おそれも生じる。フィラー分の量が2〜20重量%の範
囲内では、一般的な常温瀝青混合物と比較してフィラー
分が比較的多いため、骨材成分を結合させるのに必要な
瀝青乳剤量が多くなり、骨材成分と瀝青乳剤との混合が
容易で、スランプ性のある作業性の良い混合物が得ら
れ、また混合物から乳剤が分離することもない。また混
合物中の瀝青乳剤が分解して瀝青物に復元するときに、
フィラー分と瀝青分とが一体となって結合材の一部とし
て働くので、結合材が多いにもかかわらず瀝青物のフラ
ッシュの心配がなく、また、混合物の空隙率が小さく密
となる結果、硬化物の耐摩耗性、耐久性等が著しく向上
する。
0.075〜20mmのものを80〜96重量%および
粒子径0.075mm未満のもの2〜20重量%を含ん
でなるものであれば特に制限はないが、路面の補修対象
層、補修対象厚さにより使い分け、通常二つのタイプが
用いられる。表層の仕上げ用あるいは補修厚さがごく薄
い場合は、骨材の最大粒径が2.5mmの細粒型を、ま
た補修対象厚さが13mmを超えるような厚く敷きなら
す場合は、最大粒径が13mmの粗粒型を使用し、一般
的には最大粒径が2.5mmの細粒型と最大粒径が13
mmの粗粒型を適宜組み合わせて用いる。〔表1〕に、
骨材成分の粒度の代表的な一例を示す。
は石灰(b)のセメントとしては、特に限定されるもの
ではなく、普通ポルトランドセメント、早強ポルトラン
ドセメント、超早強ポルトランドセメント、中庸熱ポル
トランドセメント、白色ポルトランドセメント、高炉セ
メント、シリカセメント、フライアツシュセメント、ア
ルミナセメント、膨張セメント、耐硫酸塩セメント、ジ
エットセメント、高炉コロイドセメント、コロイドセメ
ントなどが挙げられる。また、本発明に使用される石灰
は、消石灰、生石灰などが挙げられるが、粉末状の消石
灰が好ましく用いられる。これらセメント、石灰等は、
単独で用いることも組み合わせて用いることもできる。
セメントおよび/または石灰を路面補修用瀝青組成物の
成分とする目的は、骨材成分と瀝青乳剤とを混合して瀝
青乳剤の水相で骨材成分が濡れる際、セメントおよび/
または石灰のアルカリが骨材の表面を活性化し、瀝青乳
剤との反応性を高めるためである。セメントおよび/ま
たは石灰が骨材成分に対し4重量%を越えると瀝青乳剤
が分解した際の骨材成分への接着性が低下する傾向があ
ることと、硬化後の路面補修用瀝青組成物の撓み性が低
下するためである。また、セメントおよび/または石灰
の量の下限が決められていないのは、骨材成分中の骨材
の種類によっては、セメント等を添加する必要がない場
合があるためである。例えば、上下水汚泥焼却灰のよう
に、消石灰を多く含有しているものをフィラーに使用す
るような場合である。しかし一般には、セメントおよび
/または石灰は、骨材成分に対し、通常0.1〜4重量
%、好ましくは0.5〜3重量%配合される。
然アスファルト、ストレートアスファルト、ブローンア
スファルト、セミブローンアスファルト、溶剤脱瀝アス
ファルト(例えばプロパン脱瀝アスファルト)、ター
ル、ピッチ等の瀝青物の1種または2種以上の混合物
や、これらを加熱溶融しておいて、これにゴム、樹脂等
を溶解して改質した瀝青物を乳化剤、分散剤、安定剤等
を適宜用いて乳化させた水中油滴型の瀝青乳剤である。
一般には、ストレートアスファルトを主とするアスファ
ルトあるいはストレートアスファルトをゴム、樹脂等で
改質した改質アスファルトを乳化した瀝青乳剤が用いら
れる。乳化に使用される乳化剤(界面活性剤)の種類に
より瀝青乳剤には、ノニオン系、アニオン系、カチオン
系、クレータイプ等の種類が知られているが、本発明で
使用される瀝青乳剤は、カチオン系またはアニオン系の
ものが好ましく用いられる。また、本発明に使用される
瀝青乳剤は、特別な添加剤(例えば分解調節剤、界面活
性剤など)を加えることなくそのまま使用でき、骨材成
分と容易に混合が可能で混合物にはスランプ性があり、
作業性が良く、混合物の分解硬化時間が適切であり、硬
化後の性状が良好なことが求められる。このため、瀝青
乳剤の濃度は、蒸発残留分を40〜62重量%(水分6
0〜38重量%)の範囲に調節することが好ましく、更
に42〜60重量%の範囲内で調節することがより好ま
しい。本発明に使用される末端イソシアネート基含有ウ
レタンプレポリマー(d)は、ポリイソシアネートと1
分子中に2個以上の活性水素を有する化合物とを反応さ
せることにより得られる。
るものではなく、m−フェニレンジイソシアネート、p
−フェニレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニル
ジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネー
ト、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、
2,4−または2,6−トリレンジイソシアネート、
4,4’−トルイジンジイソシアネート、4,4’−ジ
フェニルエーテルジイソシアネート等などの芳香族ジイ
ソシアネート、1,3−または1,4−キシリレンジイ
ソシアネート、もしくはその混合物などの芳香脂肪族ジ
イソシアネート、トリメチレンジイソシアネート、テト
ラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシ
アネート、ペンタメチレンジイソシアネート、1,2−
プロピレンジイソシアネート、1,2−ブチレンジイソ
シアネート、2,3−ブチレンジイソシアネート、1,
3−ブチレンジイソシアネート、2,4,4−または、
2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネー
ト、2,6−ジイソシアネートメチルカプロエート等の
脂肪族ジイソシアネート、1,3−シクロペンテンジイ
ソシアネート、1,4−シクロヘキサンジイソシアネー
ト、1,3−シクロヘキサンジイソシアネート、3−イ
ソシアネートメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘ
キシルイソシアネート、4,4’−メチレンビス(シク
ロヘキシルイソシアネート)、メチル−2,4−シクロ
ヘキサンジイソシアネート、メチル−2,6−シクロヘ
キサンジイソシアネート、1,4−ビス(イソシアネー
トメチル)シクロヘキサン等の脂環族ジイソシアネート
などのジイソシアネート、およびこれらジイソシアネー
トのカルボジイミド変性体、ビウレット変性体、アロフ
ァネート変性体、二量体、三量体など、通常のポリウレ
タン樹脂の製造に使用されるポリイソシアネートを挙げ
ることができ、これらは単独または2種以上の混合物と
して用いられる。
合物(以下活性水素化合物と呼ぶことがある。)として
は、特に限定されるものではなく、例えばエチレングリ
コール、プロパンジオール、1,4−ブチレングリコー
ル、1,3−ブチレングリコール、1,2−ブチレング
リコール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグ
リコール、アルカン(C7〜22)ジオール、ジエチレ
ングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレン
グリコール、シクロヘキサンジメタノール、アルカン−
1,2−ジオール(C17〜20),水素化ビスフェノ
ールA,1,4−ジヒドロキシ−2−ブテン、2,6−
ジメチル−1−オクテン−3,8−ジオール、ビスヒド
ロキシエトキシベンゼン、キシレングリコール、ビスヒ
ドロキシエチレンテレフタレート等の低分子ジオール、
グリセリン、2−メチル−2−ヒドロキシメチル−1,
3−プロパンジオール、2,4−ジヒドロキシ−3−ヒ
ドロキシメチルペンタン、1,2,6−ヘキサントリオ
ール、1,1,1−トリス(ヒドロキシメチル)プロパ
ン、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)−3−ブタノー
ル、およびその他の脂肪族トリオール(C8〜24)な
どの低分子トリオール、例えばエチレンジアミン、プロ
ピレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ヒドラジ
ン、1,2−ジアミノエタン、1,2−ジアミノプロパ
ン、1,3−ジアミノペンタン、1,6−ジアミノヘキ
サンジアミノトルエン、ビス−(4−アミノフェニル)
メタン、ビス−(4−アミノー3−クロロフェニル)メ
タン等の低分子ジアミン、ジエチレントリアミン、トリ
エチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ペン
タエチレンヘキサミン、2,2’−ジアミノジエチルア
ミン等の3官能以上の低分子ポリアミン、前記の低分子
ジオール、トリオール、ジアミン、3官能以上のポリア
ミンとエチレンオキサイド、プロピレンオキサイドなど
のアルキレンオキサイドとの付加反応によって得られる
ポリオキシアルキレンポリオール、テトラヒドロフラン
の開環重合によって得られるポリテトラメチレングリコ
ール、前記低分子ジオール、低分子トリオールの1種ま
たは2種以上と、例えばシュウ酸、マロン酸、コハク
酸、メチルコハク酸、グルタール酸、アジピン酸、1,
1−ジメチル1,3−ジカルボキシプロパン、3−メチ
ル−3−エチルグルタール酸、アゼライン酸、セバチン
酸、他の脂肪族ジカルボン酸(C11〜13)、ヘット
酸およびこれらのカルボン酸からなる酸無水物、すなわ
ち無水シュウ酸、無水コハク酸、無水2−アルキル(C
12〜18)コハク酸、更にはこれらのカルボン酸から
なる酸ハライド、すなわちシュウ酸ジクロリド、アジピ
ン酸クロライド、セバチン酸クロライド等との反応にと
って得られるポリエステルポリオール、前記低分子ジオ
ール、低分子トリオールを開始剤としてε−カプロラク
トン、γ−バレロラクトン等のラクトンを開環重合して
得られるポリエステルポリオール、前記低分子ジオー
ル、低分子トリオールを開始剤としてエチレンカーボネ
ートを開環重合して得られるポリカーボネートポリオー
ル、ひまし油などの天然油脂ポリオール、ポリブタジエ
ンポリオール、ポリイソプレンポリオール等のポリオレ
フィンポリオールおよびこれらの水素添加物等を挙げる
ことができ、これらは単独または2種以上の混合物とし
て用いられる。また、ジ(ヒドロキシアルキル)アミン
とケトンまたはアルデヒドとの脱水縮合反応により得ら
れるN−ヒドロキシアルキル−オキサゾリジンを用いる
こともできる。N−ヒドロキシアルキル−オキサゾリジ
ンの具体例としては、2−イソプロピル−3−(2−ヒ
ドロキシエチル)オキサゾリジン、2−(1−メチルブ
チル)−3−(2−ヒドロキシエチル)オキサゾリジ
ン、2−フェニル−3−(2−ヒドロキシエチル)オキ
サゾリジン、2−イソプロピル−3−(2−ヒドロキシ
プロピル)−5−メチルオキサゾリジン等が挙げられ
る。
ートに対する使用量としてはNCO/OHの当量比で
1.3〜5.0であることが好ましい。NCO/OHの
当量比が1.3より低いとウレタンプレポリマーの粘度
が高くなり好ましくない。また、NCO/OHの当量比
が5.0より大きいと好適な硬化物物性が得られないの
で好ましくない。ウレタンプレポリマー粘度と硬化物物
性の面からNCO/OHの当量比が1.5〜4.5であ
ることが更に好ましい。またNCO基含量は0.5〜2
0%程度が好ましく、更に1〜10%程度がより好まし
い。本発明のウレタンプレポリマー(d)は通常のウレ
タンプレポリマーの製造法に従って製造することがで
き、前記の活性水素化合物と過剰量の前記のポリイソシ
アネートを反応させることによって製造される。例え
ば、窒素気流下においてポリイソシアネートとポリオー
ルとを反応温度が50〜80℃で1〜数時間程度反応さ
せることで末端にイソシアネート基を有するプレポリマ
ーが得られる。
燥した状態で前記のような特定の粒度範囲に調節された
ものにセメントおよび/または石灰(b)を配合してそ
の所定量を容器に収容して用いる。容器は、湿気、水等
を透さないものが好ましく用いられる。例えば、ポリ
袋、ビニール袋、紙袋、不織布袋、麻袋(ポリオレフィ
ン製を含む)等にポリオレフィン、ビニール等をラミネ
ートした袋、更にはこれらの袋を補強したもの、ポリ容
器、金属缶等があるがこれらに限定されるものではな
い。1つの容器、すなわち1パックの量は、50kg以
下であることが好ましい。取扱いの便を考えると40k
g以下、あるいは30kg以下にすることが好ましい。
また、現場での小規模作業性を考慮し、2〜10kg程
度のパックにすることも有効である。量の少ない場合の
パックには、ポリ袋などが便宜に用いられる。2〜10
kgの少量の場合のパックでも、その袋内にパックされ
ている骨材に対し所要量の瀝青乳剤およびウレタンプレ
ポリマーを入れて、それらを袋内で混合できるように余
裕をもった大きさの袋を使用することが好ましい。例え
ば、骨材成分の量が2〜10kgのものでも袋の大きさ
はタテ60cm、ヨコ40cm程度のものを用いること
が好ましい。中規模の補修工事で、ある程度機械を用い
た施工ができる場合は、1パックの量が多い方が作業し
やすい場合がある。このような場合は50kgを超える
パックを用いることができる。例えば、コンテナ袋を用
いて1000kg程度までパックすることもできる。こ
のような場合も、骨材成分とセメントおよび/または石
灰は、乾燥されていることと、夫々のパック内の骨材成
分の粒度が同様であることが望ましい。
材成分の1パックの所定量に必要な所要量を容器にパッ
クする。例えば、容器には、ポリ袋、ビニール袋、ポリ
容器、ポリ瓶などが用いられるがこれらに限定されるも
のではない。本発明に使用される末端イソシアネート基
含有ウレタンプレポリマー(d)は、骨材成分の1パッ
クの所定量に必要な所要量を容器にパックして用いられ
る。容器には、ポリ容器、ポリ瓶、金属缶、ポリオレフ
ィンと各種フィルムをラミネートした袋、更にはこれら
の袋を補強したものなどが用いられるがこれらに限定さ
れるものではない。但し、用いられる容器は密封できる
必要がある。もしそうでないと、保存中に外部より湿気
が浸入し、プレポリマーが反応増粘して使用できない場
合がある。本発明の混合物製造時には、必要に応じて水
を加えることができる。すなわち施工時の温度条件など
により混合物の粘稠度が高く作業性が劣る場合、または
路面上に薄く広い範囲に敷きならす場合は、水を適量加
えることによって、瀝青乳剤混合物の作業性が改善され
施工を容易にすることができる。添加水は瀝青乳剤(不
揮発分43%の場合)に対し0〜50重量%の範囲で用
いることが好ましく、更に好ましくは0〜30重量%の
範囲で用いる。添加水が50重量%を超えると材料分離
を起こしたり、乳剤の分解反応などが遅くなって硬化不
良の原因となる。本発明に使用される骨材成分(a)、
セメントおよび/または石灰(b)、瀝青乳剤(c)お
よび末端イソシアネート基含有ウレタンプレポリマー
(d)は、別々にパックされた状態で供給してもよく、
また、セメントおよび/または石灰と骨材成分の混合物
の1パック量が2〜10kg程度と少ない場合は、瀝青
乳剤を収容した容器とウレタンプレポリマーを収容した
容器を、セメントおよび/または石灰と骨材成分の混合
物を収容した容器内に入れて供給することもできる。
や骨材成分の骨材粒度等に左右される。〔表1〕の細粒
型、標準型および粗粒型の骨材成分に対する瀝青乳剤の
所定量は、蒸発残留分43重量%の瀝青乳剤の場合で、
夫々27〜31重量%、21〜24重量%および18〜
21重量%である。またウレタンプレポリマーの所定量
は、瀝青乳剤(蒸発残留分43%の場合)の2〜20重
量%の範囲が好ましく、更に好ましくは5〜15重量%
の範囲である。標準的な各材料の配合量を表−2に示
す。
トおよび/または石灰の混合物(以下骨材成分等という
ことがある。)1パック量と、それに必要な所要量の瀝
青乳剤およびウレタンプレポリマーが別々の容器に詰め
られており、1セットで供給されるので、次のような効
果と利点を有する。 (1)補修の際は、1パックの骨材成分等に1パックの
瀝青乳剤およびウレタンプレポリマーを混合すればよい
ため、計量の必要がなく、また、簡単な混合方法で瀝青
乳剤混合物を造ることができる。 (2)瀝青乳剤およびウレタンプレポリマーと混合した
とき、最適な混合物が得られるように骨材成分等の材
質、粒度、乾燥度合、量、瀝青乳剤との反応性等をコン
トロールして供給できる。また、瀝青乳剤の量やタイプ
は、混合物の性能に重要な混合性、混合物のスランプ
性、作業性、分解硬化時間、硬化後の耐久性等を検討し
たものを供給でき、品質の安定化が図られる。 (3)コンパクトで取扱いが容易、比較的長期の保存が
可能、小規模な補修であっても対応が容易、品質の安定
等の長所を有している。次に本発明の路面補修用瀝青組
成物の各成分を混合して適度なスランプ性および良好な
作業性を有する瀝青乳剤混合物の調製方法について説明
する。瀝青乳剤混合物は、骨材成分等の所定量と、瀝青
乳剤の所要量およびウレタンプレポリマーの所要量を混
合することにより得られる。各成分の混合は、始めに、
瀝青乳剤の所要量にウレタンプレポリマーの所要量を入
れ、必要に応じて水を適量加えて、素早く混合し、この
乳剤混合物を所定量の骨材成分等に加えて素早く混合す
る。また、先に瀝青乳剤を骨材成分等と混合し、ついで
水またはウレタンプレポリマーを加えてもよい。但し、
先に水またはウレタンプレポリマーを骨材成分等に加え
ると、その後に加える瀝青乳剤の分解、反応が阻害され
るので好ましくない。
をパックしているポリ袋の場合は、所要量がパックされ
た瀝青乳剤の容器中に所要量のウレタンプレポリマーを
入れ、混合した後、この乳剤混合物を骨材成分等がパッ
クされたポリ袋に入れ、ポリ袋の口を手で押えてポリ袋
を約1分間程度手もみするだけで簡単に瀝青乳剤混合物
とすることができる。このような量であれば携帯が便利
で、計量の必要がなく、特別な混合機器も不要で、作業
員一人で混合物を造り補修作業をすることが可能であ
る。骨材成分等の量が20kg程度以下では、上記の混
合方法で現場にて混合物を造り、補修作業を行うことが
できる。すなわち、1パックの骨材成分等の量が20k
g程度以下の量であれば、骨材成分等をパックした容器
内で骨材成分等と瀝青乳剤およびウレタンプレポリマー
を人力にて混合でき、かつ短時間(約1分位)に混合物
製造が可能であるため、補修作業に直ちに取りかかるこ
とができる。このとき、混合用に使用された空の容器
は、繰り返し混合物製造用としては用いられない。1バ
ッチ毎に骨材成分等が梱包されていた容器を混合用容器
とするため、同一容器で繰り返し混合物を造る場合のよ
うに容器壁や、底部等に付着した前バッチの瀝青乳剤混
合物の影響を全く受けることがない。
料および容器を用いて混合物を造る方法を採用すること
により、円滑な補修作業に支障を来さない程度の可使時
間が確保されれば、その後は急速に分解硬化する材料を
瀝青乳剤混合物として使用することが可能となった。混
合後の瀝青乳剤混合物の可使時間は、2〜10分となる
よう調節するのが好ましい。人力による混合方法の場合
で、1バッチ分をこの可使時間内に補修作業を終了させ
るためには、骨材成分等の1パックの量は20kg以下
とするのが好ましい。補修規模が比較的大きく1バッチ
の量を多くしたい場合等は、適当な混合撹拌器具を用い
ることができるが、この場合も、混合所要時間は約1分
間で、可使時間は2〜10分が好ましい。このように本
発明の方法で造られる瀝青乳剤混合物は、混合時間が1
分程度で、混合後の可使時間が2〜10分程度と短くす
ることにより、補修後の瀝青乳剤混合物の分解硬化が確
実で短時間の交通解放が可能となり、骨材同士の接着性
が良好で耐水性、耐摩耗性、耐久性等に優れた補修路面
を得ることができる。
合物は、加熱アスファルト混合物では困難であった2〜
5℃という低温で、しかも路面湿潤時や滞水したポット
ホールであっても補修が可能であり、このような悪条件
下で補修作業を行っても瀝青乳剤が確実に分解し、早期
に交通開放が可能である。また、硬化後の混合物は、耐
水性、耐摩耗性、耐久性に優れる。加えて、本願発明の
方法により造られる瀝青乳剤混合物は、舗装工事におけ
る品質管理や工事検査のための舗装のコア採取後の埋め
戻し材料として使用でき、コア孔に水分が滞留していて
も良好な接着性、結合性を示し、耐久性に優れた緻密で
きれいな仕上りを得ることができる。
体的に説明するが、本願発明はこれらに限られるもので
はない。 実施例1 (i)各成分の調製 (1)骨材成分の調製とセメントの配合 骨材成分には6号砕石、7号砕石、およびスクリーニン
グスを使用し、夫々アスファルトプラントのドライヤー
を通して乾燥し、分級し、冷却して単粒化したものを用
意し、〔表1〕の細粒度型の粒度範囲を満足する骨材成
分(粒子径0.075〜2.5mmのもの86.2重量
%、粒子径0.075mmのもの13.8重量%)を調
製した。この骨材成分に普通ポルトランドセメントを骨
材成分に対して1.53重量%加えて1セット3655
gとなるように配合した。この骨材成分とセメントを約
40x60cmの大きさのポリ袋に詰めて1パックとし
た。各成分の配合量は〔表3〕に示すとおりである。 (2)瀝青乳剤の調製 瀝青乳剤はパックゾール(ニチレキ(株)製カチオン系
混合用速硬性瀝青乳剤、蒸発残留物43重量%、蒸発残
留物の針入度65(1/10mm)、軟化点57℃)を
使用した。この瀝青乳剤の量は〔表3〕に示す量とし、
ポリ瓶に詰め1パックとした。
633重量部、平均分子量2000のポリオキシプロピ
レンジオール211重量部(いずれも水分0.03%以
下のものを使用)とトリレンジイソシアネート(2,4
体と2,6体の比率=8/2)120重量部、更にジブ
チル錫ジラウレート0.05重量部加え、コルベン中窒
素雰囲気下、80℃で3時間撹拌反応させて末端NCO
基含有率3.4重量%のウレタンプレポリマー1を得
た。このウレタンプレポリマー1を〔表3〕に示す量で
アルミラミネート袋に詰め、1パックとした。 (ii)瀝青乳剤混合物の製造 上述のように調製した(1)、(2)、(3)の各1パ
ックからなる路面補修用瀝青乳剤組成物1セットを用い
て、以下のように路面補修用瀝青乳剤混合物を製造し
た。瀝青乳剤が入ったポリ瓶(2)にウレタンプレポリ
マー(3)および水200gを加えてよく混合し、この
乳剤混合物を骨材成分が入ったポリ袋(1)内に投入
し、ポリ袋の口を締めて手でもんで混合した。約1分間
以内で容易に混合することができ、スランプ性のある作
業性の良好な瀝青乳剤混合物を得ることができた。この
混合物の可使時間は、常温で混合後5〜6分であった。
様にして調製してパック化した。 (2)瀝青乳剤の調製 瀝青乳剤は実施例1に用いたものと同一の瀝青乳剤を用
い、実施例1と同様にポリ瓶にパックした。 (3)ウレタンプレポリマー2の調製 平均分子量5000のポリオキシプロピレントリオール
633重量部、平均分子量2000のポリオキシプロピ
レンジオール211重量部(いずれも水分0.03%以
下のものを使用)とトリレンジイソシアネート(2,4
体と2,6体の比率=8/2)120重量部をコルベン
中窒素雰囲気下、80℃で3時間撹拌反応させる。つづ
いて、ジブチル錫ジラウレート0.05重量部、2−イ
ソプロピル−3−(2−ヒドロキシエチル)オキサゾリ
ジン25重量部を添加して更に50℃で3時間反応させ
て末端NCO基含有率2.7%のウレタンプレポリマー
2を得た。このウレタンプレポリマー2を〔表3〕に示
す量で、アルミラミネート袋にパックした。 (ii)瀝青乳剤混合物の製造 上述のように調製した(1)、(2)、(3)の各1パ
ックからなる路面補修用瀝青乳剤組成物1セットを用
い、水200gを加えて実施例1と同様な方法で路面補
修用瀝青乳剤混合物を製造した。この結果スランプ性の
ある作業性の良好な瀝青乳剤混合物を得ることができ
た。この混合物の可使時間は、常温で混合後5〜6分で
あった。
グスを使用し、夫々アスファルトプラントのドライヤー
を通して乾燥し、分級し、冷却して単粒化したものを用
意し、〔表1〕の粗粒度型の粒度範囲を満足する骨材成
分(粒子径0.075〜13mmのもの92.7重量
%、粒子径0.075mm以下のもの7.3重量%)を
調製した。この骨材成分に普通ポルトランドセメントを
1.34重量%加えて1セット5150gとなるように
配合した。この骨材成分とセメントを約40x60cm
の大きさのポリ袋に詰めて1パックとした。各成分の配
合量は表−3に示すとおりである。 (2)瀝青乳剤の調製 瀝青乳剤は実施例1に用いたものと同一の瀝青乳剤を用
い、実施例1と同様にポリ瓶にパックした。 (3)ウレタンプレポリマー1の調製 瀝青乳剤は実施例1に用いたものと同一のウレタンプレ
ポリマー1を用い、実施例1と同様にアルミラミネート
袋にパックした。 (ii)瀝青乳剤混合物の製造 上述のように調製した(1)、(2)、(3)の各1パ
ックからなる路面補修用瀝青乳剤組成物1セットを用
い、水200gを加えて実施例1と同様な方法で路面補
修用瀝青乳剤混合物を製造した。この結果スランプ性の
ある作業性の良好な瀝青乳剤混合物を得ることができ
た。この混合物の可使時間は、常温で混合後5〜6分で
あった。
いパック化した。 (2)瀝青乳剤の調製 瀝青乳剤は実施例1に用いたものと同一の瀝青乳剤を用
い、実施例1と同様にポリ瓶にパックした。 (ii)瀝青乳剤混合物の製造 上述のように調製した(1)、(2)の各1からなる路
面補修材1セットを用い、以下に示す方法で路面補修用
瀝青乳剤組成物を製造した。瀝青乳剤をパックしたポリ
瓶に水200gを加えてよく混合し、この乳剤混合物を
骨材成分をパックしたポリ袋内に入れて、ポリ袋の口を
締めて手でもんで混合した。約1分間以内で容易に混合
することができ、スランプ性のある作業性の良好な瀝青
乳剤混合物を得ることができた。この混合物の可使時間
は、常温で混合後5〜6分であった。
様にして調製してパック化した。 (2)瀝青乳剤の調製 瀝青乳剤は実施例1に用いたものと同一の瀝青乳剤を用
い、実施例1と同様にポリ瓶にパックした。 (ii)瀝青乳剤混合物の製造 上述のように調製した(1),(2)の各1パックから
なる路面補修材1セットを用い、水200gを加えて比
較例1と同様な方法で路面補修用瀝青乳剤混合物を製造
した。この結果スランプ性のある作業性の良好な瀝青乳
剤混合物を得ることができた。この混合物の可使時間
は、常温で混合後5〜6分であった。
を用い、下記の要領で動的安定度(DS値)、カンタブ
ロ損失率を測定した。 1)動的安定度 測定用供試体の作製 30x30x1.5cmのモールドに瀝青乳剤混合物を
流し込み、硬化後ローラコンパクタ(締固め荷重900
kgf)で締固め、常温で7日間養生させたものを供試
体とした。 動的安定度の測定 動的安定度はホーイルトラッキング試験によって評価し
た。試験方法および試験機は舗装試験法便覧に準じて行
った。試験温度は30℃および60℃で実施した。試験
結果を表−3に示す。 2)カンタブロ損失率 測定用供試体の作製 内径10.16cmの円筒形モールドに瀝青乳剤混合物
を流し込み、硬化後締固め用ランマで両面50回突き固
め、常温で7日間養生させたものを供試体とした。 カンタブロ損失率の測定 試験方法および試験機は排水性舗装技術指針(案)に準
じて行った。試験温度は5℃で行った。結果を〔表3〕
に示す。
物はいずれもウレタンプレポリマーを含まない比較例
1、2と比較して著しく優れた特性を示した。耐流動性
の一指標である動的安定度では過酷な試験条件である6
0℃での結果に顕著な差が見られ、比較例の混合物はい
ずれも破壊してしまったのに対し、実施例の混合物はい
ずれも高い動的安定度を示した。また、低温時における
脆性あるいはフレッティング抵抗性の一指標であるカン
タブロ損失率にあっても、実施例の混合物は比較例1の
混合物の1/7〜1/3に止まり、優れた硬化物物性を
有していることが認められた。
市街地における舗装の段差、マンホール周辺の段差修正
工事に使用した。各施工現場は飛び飛びに離れて存在
し、交通量も多く、施工はごく短い時間帯に制限され
て、十分な養生時間も確保できない条件であった。ま
た、マンホール周辺の段差修正は、混合物を薄く敷きな
らす部分が多く、加熱アスファルト混合物による施工は
困難と判断される箇所であった。当段差修正工事に使用
した路面補修用瀝青乳剤混合物は、混合が容易であり、
可使時間も6分前後で作業性も良好であった。また混合
物敷きならし後、表面に少量の砂をまいて間もなく交通
開放できた。なお、施工時の気温は14〜15℃であ
り、交通規制開始から交通開放までの時間は、約20分
間であった。施工後約1年間経過した後にあっても補修
箇所の供用性は良好な状態を保っていた。
する場合は、少くとも10(℃)以上の気温が必要であ
り、しかも、雨の中や、滞水しているポットホールの補
修は、瀝青乳剤が流れて施工ができず、施工後の養生中
の降雨も好ましくなかった。これに対し本願発明は、所
要量のウレタンプレポリマーを所要量の瀝青乳剤が入っ
ているパック内に入れて混合した乳剤混合物を予め作製
し、この乳剤混合物を所定量の骨材成分がパックされて
いる容器内に入れ、混合して得られる瀝青乳剤混合物で
ある。この瀝青乳剤混合物は、従来の瀝青乳剤組成物で
は得られなかった高い硬化物強度、耐流動性、耐摩耗
性、耐久性に優れた舗装体が得らればかりでなく、きわ
めて短時間に反応硬化するため、早期に交通開放が可能
である。また10℃以下といった低温状態や湿潤状態に
あっても速やかに硬化するため、従来困難とされている
低温時における小規模の舗装補修や湿潤状態にある舗装
の補修材料として使用が可能である。
Claims (4)
- 【請求項1】粒子径が0.075〜20mmの骨材80
〜96重量%と粒子径0.075mm未満の骨材2〜2
0重量%を含んで成る骨材成分(a)、骨材成分に対し
4重量%以下のセメントおよび/または石灰(b)、瀝
青乳剤(c)および末端イソシアネート基含有ウレタン
プレポリマー(d)のそれぞれの成分を分けて容器に収
容した用時混合型路面補修用瀝青組成物。 - 【請求項2】骨材成分(a)とセメントおよび/または
石灰(b)の所定量、瀝青乳剤(c)の所要量およびウ
レタンプレポリマー(d)の所定量を、それぞれ別々の
容器に収容した請求項1記載の用時混合型路面補修用瀝
青組成物。 - 【請求項3】瀝青乳剤(c)の所要量を収容した容器お
よびウレタンプレポリマー(d)の所定量を収容した容
器を骨材成分(a)とセメントおよび/または石灰
(b)の所定量を収容した容器に収容した請求項1記載
の用時混合型路面補修用瀝青組成物。 - 【請求項4】請求項1、2または3に記載の骨材成分
(a)とセメントおよび/または石灰(b)との所定
量、瀝青乳剤(c)の所要量およびウレタンプレポリマ
ー(d)の所定量を混合して得られるスランプ性のある
補修用瀝青混合物を用いる路面補修法。
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