JP2002173513A - 含フッ素共重合体 - Google Patents

含フッ素共重合体

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JP2002173513A
JP2002173513A JP2000368697A JP2000368697A JP2002173513A JP 2002173513 A JP2002173513 A JP 2002173513A JP 2000368697 A JP2000368697 A JP 2000368697A JP 2000368697 A JP2000368697 A JP 2000368697A JP 2002173513 A JP2002173513 A JP 2002173513A
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Katsumi Suzuki
克美 鈴木
Akira Nishikawa
昭 西川
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Abstract

(57)【要約】 【課題】水酸基を含有し、高い透明性、 nDが1.42
以下の低屈折率そして高いガラス転移温度である含フッ
素共重合体を提供する。 【解決手段】パーフルオロシクロペンテン単位の含量が
1〜60モル%、水酸基含有単量体単位の含量が1〜6
0モル%である含フッ素共重合体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ガラス転移温度
(Tg)が高く、しかも高い透明性と低屈折率を有する
含フッ素共重合体に関する。
【0002】
【従来の技術】フッ素系材料が、炭化水素系の材料に比
べて低い屈折率を示すことは従来より知られている。
例えば、代表的なフッ素樹脂であるポリテトラフルオロ
エチレン(PTFE)の場合nDは1.35、テトラフル
オロエチレン/ヘキサフルオロプロピレン共重合体(F
EP)の場合nDは1.34の屈折率を示す。 しかしな
がらこれらのフッ素樹脂はいずれも結晶性であり、透明
性が低いため光学用途には適さない。さらには、通常の
有機溶媒には不溶であり、また官能基を有さないため基
材との密着性も悪く、コーティング材としても不適であ
る。
【0003】近年、耐候性塗料用として、フルオロオレ
フィン、シクロヘキシルビニルエーテル、アルキルビニ
ルエーテルおよびヒドロキシアルキルビニルエーテルか
らなる共重合体が提案されている(特開昭57−341
07号公報参照)。しかし、かかる共重合体は、フルオ
ロオレフィンとしては、実施例ではクロロトリフルオロ
エチレン(CTFE)を採用しており、CTFE単独重
合体でさえ屈折率がnD =1.42であり、該共重合体
のnDは1.42未満の低屈折率にはなり得ない。
【0004】また、ヘキサフルオロプロピレン、カルボ
ン酸ビニルエステル、アルキルビニルエーテルおよび水
酸基含有ビニルエーテルからなる共重合体が提案されて
いる(特開昭61−275311号公報および特開昭6
2−292848号公報参照)。さらにヘキサフルオロ
プロピレン、カルボン酸ビニルエステル、アルキルビニ
ルエーテル、水酸基含有ビニルエーテルおよびカルボキ
シル基含有ビニル単量体からなる共重合体が提案されて
いる(特開平5−51551号公報参照)が、フッ素含
量が低く、透明かつ低屈折率の含フッ素共重合体ではな
かった。
【0005】これらの点を改良して、ヘキサフルオロプ
ロピレン、パーフルオロアルキルビニルエーテル、アル
キルビニルエーテル、および水酸基含有ビニルエステル
単量体からなる、フッ素含量が低く、透明かつ低屈折率
の含フッ素共重合体共重合体が提案されている(特開平
8−92323号公報参照)。得られる硬化物の強度の
観点から、高いガラス転移温度が望まれが、これらの共
重合体のガラス転移温度は50℃未満と低かった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】以上述べたように、光
学材料やフッ素材料本来の特性である耐候性および耐汚
染性を活かした塗料用材料、耐候フィルム用材料用途と
して、架橋剤を加え硬化する場合の架橋点となり得る水
酸基を含有し、高い透明性、低い屈折率、かつ高いガラ
ス転移温度を有した含フッ素共重合体が要望されている
が、従来の重合体はこの点十分満足できるものではなか
った。本発明の目的は、水酸基を含有し、高い透明性、
Dが1.42以下の低屈折率さらに高いガラス転移温
度を有する含フッ素共重合体を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するたの手段】本発明によれば、パーフル
オロシクロペンテン単位、水酸基含有単量体単位および
必要に応じさらに上記2種の単量体以外の単量体単位か
らなることを特徴とする含フッ素共重合体により上述し
た問題を解決できる。さらに、本発明の含フッ素共重合
体は、パーフルオロシクロペンテン単位の含量が1〜6
0モル%、水酸基含有単量体単位の含量が1〜60モル
%であることが好ましい。また、本発明の含フッ素共重
合体は、ガラス転移温度が50℃以上200℃以下であ
ることが好ましい。また、本発明の含フッ素共重合体
は、フッ素含量が40〜70重量%であることが好まし
い。また、本発明の含フッ素共重合体は、25℃におけ
る屈折率が1.35以上1.42以下であることが好ま
しい。また、本発明の含フッ素共重合体は、水酸基価が
3〜300mgKOH/gであることが好ましい。ま
た、本発明の含フッ素共重合体は、数平均分子量が2,
000〜50,000であることが好ましい。
【0008】本発明の含フッ素共重合体は、フッ素含量
が多く透明でかつNa−D線で25℃で測定した屈折率
Dが1.42以下と小さく、更に高いガラス転移温度を
有する。その結果、本発明の含フッ素共重合体は、反射
防止膜、光ファイバー鞘材などの光学材料または電子材
料の材料に用いることができる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳述するが、それ
により本発明の別の目的、構成、利点および効果が自ず
と明らかになろう。
【0010】本発明の含フッ素共重合体は、パーフルオ
ロシクロペンテン単位、水酸基含有単量体単位および必
要に応じさらにこれら2種の単量体単位以外の単位から
構成される。全構成単位に基づく各単位の好ましい含量
は、パーフルオロシクロペンテン単位は1〜60モル
%、水酸基含有単量体単位は1〜60モル%であり、必
要に応じ残りをこれら2種の単量体単位以外の単位が占
める。
【0011】また、パーフルオロシクロペンテン単位と
水酸基含有単量体の合計含量は2〜100モル%が好ま
しい。
【0012】ここでパーフルオロシクロペンテン単位
は、重合した時、式(1)
【0013】
【化1】
【0014】で示される単位である。
【0015】また、水酸基含量単量体単位としては、下
記式(2)、(3)および(4)
【0016】
【化2】
【0017】(式(2)中、R1はメチレン基または炭
素数2〜8のアルキレン基である。)
【0018】
【化3】
【0019】(式(3)中、R2は炭素数2〜8のアル
キレン基または炭素数2〜8のアルキレン基の1個以上
の水素原子が、好ましくは1〜3個の水素原子が水酸基
で置換された2価の基を示す。)
【0020】
【化4】
【0021】(式(4)中、R3は炭素数2〜10のア
ルキレン基または炭素数2〜10のアルキレン基の1個
以上の水素原子が、好ましくは2〜4個の水素原子が水
酸基で置換された2価の基を示す。)で示されるものを
挙げることができる。
【0022】また、パーフルオロシクロペンテン単位お
よび水酸基含有単量体単位以外の単量体の単位としては
式(5)〜(17)を挙げることができる。
【0023】
【化5】
【0024】(式(5)中、R4は炭素数1〜20のア
ルキル基またはシクロアルキル基を示す。)
【化6】
【0025】(式(6)中、R5は炭素数1〜10のパ
ーフルオロアルキル基または炭素数3〜10のパーフル
オロアルコキシアルキル基を示す。)
【0026】
【化7】
【0027】(式(7)中、R6は炭素数1〜20アル
キル基を示す。)
【0028】
【化8】
【0029】(式(8)中、R7およびR8は、同一また
は異なって水素原子または炭素数1〜10のアルキル基
を示す。)
【0030】
【化9】
【0031】(式(9)中、R9は水素原子またはメチ
ル基を示し、R10は水素原子、炭素数1〜20のアルキ
ル基、炭素数1〜20のアルコキシアルキル基、炭素数
1〜10のフッ素化アルキル基またはグリシジル基を示
す。)
【0032】
【化10】
【0033】
【化11】
【0034】上記水酸基含有単量体単位を形成する単量
体の具体例としては、2−ヒドロキシエチルビニルエー
テル、3−ヒドロキシプロピルビニルエーテル、2−ヒ
ドロキシプロピルビニルエーテル、4−ヒドロキシブチ
ルビニルエーテル、3−ヒドロキシブチルビニルエーテ
ル、5−ヒドロキシペンチルビニルエーテル、6−ヒド
ロキシヘキシルビニルエーテルなどの水酸基含有ビニル
エーテル類;2−ヒドロキシエチルアリルエーテル、4
−ヒドロキシブチルアリルエーテル、グリセロールモノ
アリルエーテルなどの水酸基含有アリルエーテル類;ア
リルアルコールなどが挙げられる。このような単量体の
なかでも、2−ヒドロキシエチルビニルエーテル、3−
ヒドロキシプロピルビニルエーテル、2−ヒドロキシプ
ロピルビニルエーテル、4−ヒドロキシブチルビニルエ
ーテル、3−ヒドロキシブチルビニルエーテル、5−ヒ
ドロキシペンチルビニルエーテル、6−ヒドロキシヘキ
シルビニルエーテルなどが好ましい。これらの単量体は
単独の使用でも2種以上の併用であっても良い。
【0035】また、パーフルオロシクロペンテン単位お
よび水酸基含有単量体単位以外の単位を形成する単量体
の具体例として、メチルビニルエーテル、エチルビニル
エーテル、n−プロピルビニルエーテル、イソプロピル
ビニルエーテル、n−ブチルビニルエーテル、イソブチ
ルビニルエーテル、tert−ブチルビニルエーテル、
n−ペンチルビニルエーテル、n−ヘキシルビニルエー
テル、n−オクチルビニルエーテル、n−ドデシルビニ
ルエーテル、2−エチルヘキシルビニルエーテル、シク
ロヘキシルビニルエーテルなどのアルキルビニルエーテ
ルもしくはシクロアルキルビニルエーテル類;
【0036】パーフルオロメチルパーフルオロビニルエ
ーテル、パーフルオロエチルパーフルオロビニルエーテ
ル、パーフルオロプロピルパーフルオロビニルエーテ
ル、パーフルオロブチルパーフルオロビニルエーテル、
パーフルオロイソブチルパーフルオロビニルエーテル、
パーフルオロプロポキシプロピルパーフルオロビニルエ
ーテルなどのパーフルオロアルキルパーフルオロビニル
エーテルもしくはパーフルオロアルコキシアルキルパー
フルオロビニルエーテル類;
【0037】フッ化ビニリデン、クロロトリフルオロエ
チレン、3,3,3−トリフルオロプロピレン、テトラフ
ルオロエチレンなどのフルオロオレフィン類;
【0038】酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビ
ニル、ピバリン酸ビニル、カプロン酸ビニル、バーサチ
ック酸ビニル、ステアリン酸ビニルなどのカルボン酸ビ
ニルエステル類;
【0039】エチレン、プロピレン、イソブテンなどの
α-オレフィン類;
【0040】2,2,2−トリフルオロエチル(メタ)ア
クリレート、2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル
(メタ)アクリレート、2−(パーフルオロブチル)エ
チル(メタ)アクリレート、2−(パーフルオロヘキシ
ル)エチル(メタ)アクリレート、2−(パーフルオロ
オクチル)エチル(メタ)アクリレート、2−(パーフ
ルオロデシル)エチル(メタ)アクリレートなどのフッ
素化アルキル(メタ)アクリレート;
【0041】メチル(メタ)アクリレート、エチル(メ
タ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、
イソブチル(メタ)アクリレート、2−メトキシエチル
(メタ)アクリレート、2−エトキシエチル(メタ)ア
クリレート、2−(n−プロポキシ)エチル(メタ)ア
クリレートなどの(メタ)アクリル酸エステル類;
【0042】(メタ)アクリル酸、クロトン酸、マレイ
ン酸、フマル酸、イタコン酸、アリルグリシジルエーテ
ル、グリシジル(メタ)アクリレートなどのカルボキシ
ル基もしくはエポキシ基含有ビニル単量体が挙げられ
る。このような単量体のうち、本発明の含フッ素共重合
体を製造する際にその収率を高める点からアルキルビニ
ルエーテル類、シクロアルキルビニルエーテル類および
カルボン酸ビニルエステル類が好適に使用される。なか
でも含フッ素共重合体のフッ素含量を高める点で、例え
ばメチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、n−
プロピルビニルエーテル、イソプロピルビニルエーテ
ル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、ピ
バリン酸ビニルなどの炭素数3〜7の低分子量単量体の
使用が好ましい。
【0043】さらにパーフルオロアルキルパーフルオロ
ビニルエーテルまたはパーフルオロアルコキシアルキル
パーフルオロビニルエーテルの使用は本発明の含フッ素
共重合体の高フッ素含量化を達成でき、低屈折率化、高
耐候性、高耐薬品性化などの点から好適である。
【0044】また、本発明の含フッ素共重合体の高硬度
化または低屈折率化には、例えばイソプロピルビニルエ
ーテル、tert−ブチルビニルエーテル、ピバリン酸
ビニルなどの分岐状単量体の使用も有効である。これら
の単量体は単独の使用でも2種以上の併用であってもよ
い。
【0045】本発明の含フッ素共重合体の好ましい単量
体単位の組合わせを単量体名によって下記に示す。 (1)パーフルオロシクロペンテン/ヒドロキシアルキ
ルビニルエーテル、(2)パーフルオロシクロペンテン
/アルキルビニルエーテル/ヒドロキシアルキルビニル
エーテル、(3)パーフルオロシクロペンテン/パーフ
ルオロアルキルパーフルオロビニルエーテル/ヒドロキ
シアルキルビニルエーテル、(4)パーフルオロシクロ
ペンテン/パーフルオロアルキルパーフルオロビニルエ
ーテル/アルキルビニルエーテル/ヒドロキシアルキル
ビニルエーテル、(5)パーフルオロシクロペンテン/
パーフルオロアルコキシアルキルパーフルオロビニルエ
ーテル/ヒドロキシアルキルビニルエーテル、(6)パ
ーフルオロシクロペンテン/パーフルオロアルコキシア
ルキルパーフルオロビニルエーテル/アルキルビニルエ
ーテル/ヒドロキシアルキルビニルエーテル、(7)パ
ーフルオロシクロペンテン/ヘキサフルオロプロピレン
/ヒドロキシアルキルビニルエーテル、(8)パーフル
オロシクロペンテン/ヘキサフルオロプロピレン/アル
キルビニルエーテル/ヒドロキシアルキルビニルエーテ
ル。
【0046】さらにまた、本発明の含フッ素共重合体の
組成の最も好ましい態様は、パーフルオロシクロペンテ
ン単位を5〜55モル%含み、水酸基含有単量体単位が
4−ヒドロキシブチルビニルエーテル単位およびまたは
2−ヒドロキシエチルビニルエーテル単位であって、そ
の単位を2〜55モル%含み、パーフルオロシクロペン
テン単位と水酸基含有単量体単位の合計量が7〜100
モル%であり、必要に応じ残りの単位がエチルビニルエ
ーテル単位ならびに必要に応じてピバリン酸ビニル単位
および/またはパーフルオロプロピルパーフルオロビニ
ルエーテル単位ならびに必要に応じてヘキサフルオロプ
ロピレンからなるものである。
【0047】本発明の含フッ素共重合体のアリザリンコ
ンプレクソン法によるフッ素含量は、40〜70重量%
であり、好ましくは45〜65重量%である。フッ素含
量を上記範囲とすることにより、含フッ素共重合体の低
屈折率化、透明性、ガラス転移温度、通常の有機溶媒へ
の溶解性などの点において好ましい結果が生じる。
【0048】さらに本発明の含フッ素共重合体の屈折率
Dは、1.42以下、好ましくは1.40以下であり、
屈折率nDの下限は、特に制限はないが、通常1.35で
ある。なお、屈折率nDは、前述したとおりNa−D線
で25℃で測定した値である。
【0049】このように、本発明の含フッ素共重合体の
屈折率が低いことによって、透明材料の表面反射防止コ
ート材として用いた時、光反射率の低減、即ちハレーシ
ョンの防止が図れるという利点が生じる。
【0050】本発明の含フッ素共重合体の示差走査熱分
析法(DSC)によるガラス転移温度は、50℃以上、
好ましくは70℃以上であり、ガラス転移温度の上限
は、特に制限はないが、通常は200℃である。このよ
うな高いガラス転移温度により、該共重合体およびその
硬化物の強度が向上し、その耐擦傷性が良好になる。
【0051】本発明の含フッ素共重合体のゲルパーミエ
ーションクロマトグラフィー( GPC )によるポリス
チレン換算の数平均分子量は2,000〜50,00
0、好ましくは3,000〜40,000である。分子
量がこの範囲であることにより、該共重合体およびその
硬化物の強度が適切に維持され、かつ該共重合体を含む
塗液の粘度が適度に保持されて薄膜コーティングを良好
に行うことができる。
【0052】以上説明した本発明の含フッ素共重合体
は、有機溶剤への溶解性が良好であり、該共重合体を硬
化するときの硬化速度も適切であり、保存中にゲルが発
生することがなく貯蔵安定性にも優れる。
【0053】本発明の含フッ素共重合体は、パーフルオ
ロシクロペンテン、水酸基含有単量体および必要に応じ
これら以外の単量体を共重合することによって得られ
る。この共重合方法としては、ラジカル重合開始剤の存
在下、乳化、懸濁、塊状または溶液重合法のいずれでも
よく、回分式、半連続式または連続式の方法などから目
的に応じて適宜選択することができる。
【0054】上記ラジカル重合開始剤としては、アセチ
ルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイドなどのジ
アシルパーオキサイド類;メチルエチルケトンパーオキ
サイド、シクロヘキサノンパーオキサイドなどのケトン
パーオキサイド類;過酸化水素、tert−ブチルハイ
ドロパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイドな
どのハイドロパーオキサイド類;ジ−tert−ブチル
パーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、ジラウロイ
ルパーオキサイドなどのジアルキルパーオキサイド類;
tert−ブチルパーオキシアセテート、tert−
ブチルパーオキシピバレートなどのパーオキシエステル
類;アゾビスイソブチロニトリル、アゾビスイソバレロ
ニトリルなどのアゾ系化合物;過硫酸アンモニウム、過
硫酸ナトリウム、過硫酸カリウムなどの過硫酸塩を用い
ることができ、必要に応じて亜硫酸水素ナトリウム、ピ
ロ亜硫酸ナトリウムなどの無機還元剤あるいはナフテン
酸コバルト、ジメチルアニリンなどの有機還元剤を併用
することができる。
【0055】さらには、例えばパーフルオロエチルアイ
オダイド、パーフルオロプロピルアイオダイド、パーフ
ルオロブチルアイオダイド、(パーフルオロブチル)エ
チルアイオダイド、パーフルオロヘキシルアイオダイ
ド、2−(パーフルオロヘキシル)エチルアイオダイ
ド、パーフルオロヘプチルアイオダイド、パーフルオロ
オクチルアイオダイド、2−(パーフルオロオクチル)
ロデシルアイオダイド、2−(パーフルオロデシル)エ
チルアイオダイド、ヘプタフルオロ−2−ヨードプロパ
ン、パーフルオロ−3−メチルブチルアイオダイド、パ
ーフルオロ−5−メチルヘキシルアイオダイド、2−
(パーフルオロ−5−メチルヘキシル)エチルアイオダ
イド、パーフルオロ−7−メチルオクチルアイオダイ
ド、2−(パーフルオロ−7−メチルオクチル)エチル
アイオダイド、パーフルオロ−9−メチルデシルアイオ
ダイド、2−(パーフルオロ−9−メチルデシル)エチ
ルアイオダイド、2,2, 3,3−テトラフルオロプロピ
ルアイオダイド、1H,H,5H−オクタフルオロペンチ
ルアイオダイド、1H, 1H,7H−ドデカフルオロヘ
プチルアイオダイド、テトラフルオロ−1,2−ジヨー
ドエタン、オクタフルオロ−1,4−ジヨードブタン、
ドデカフルオロ−1,6−ジヨードヘキサンなどのヨウ
素含有フッ素化合物を単独、もしくは前記有機過酸化
物、アゾ系化合物あるいは過硫酸塩と併用することによ
ってラジカル重合開始剤として好適に用いることができ
る。
【0056】本発明の含フッ素共重合体のフッ素含量
は、使用する単量体の共重合割合を適切に調整すること
によって調整することができる。また該共重合体の屈折
率は、フッ素含量、使用する単量体の種類および組成に
よって変化するが、予じめ実験的にどのように変化する
かを知ることができるので、容易に所望の屈折率を有す
る該共重合体を得ることができる。
【0057】さらに本発明の含フッ素共重合体のポリス
チレン換算による数平均分子量が2,000〜50,0
00であり、好ましくは3,000〜40,000であ
るが、この範囲内において、連鎖移動剤、重合停止剤な
どを使用することによって所望の値とするとができる。
【0058】本発明の含フッ素共重合体は水酸基を有し
ているので、この水酸基と反応する硬化剤を用いること
によって硬化させることができる。
【0059】硬化剤としては、多価イソシアネート化合
物、アミノプラスト、多塩基酸またはその無水物などが
挙げられる。上記多価イソシアネート化合物としては、
例えばヘキサメチレンジイソシアネート、トリメチルヘ
キサメチレンジイソシアネートなどの脂肪族ジイソシア
ネート類;水添キシリレンジイソシアネート、イソホロ
ンジイソシアネートなどの環式脂肪族ジイソシアネート
類;トリレンジイソシアネート、4,4−ジフェニルメ
タンジイソシアネートなどの芳香族ジイソシアネート
類;これらと多価アルコール、低分子量ポリエステル樹
脂などとの付加物;前記ジイソシアネートの重合体また
はこれらをブロック剤でブロックした多価イソシアネー
ト化合物が挙げられる。上記アミノプラストとしては、
例えばメラミン、尿素、アセトグアナミン、ベンゾグア
ナミン、ステログアナミン、スピログアナミンなどのア
ミノ基含有化合物と、ホルムアルデヒド、パラホルムア
ルデヒド、アセトアルデヒド、グリオキザールなどのア
ルデヒド類との縮合反応生成物;あるいはこれらをアル
コール類でエーテル化したアミノプラストが挙げられ
る。特に炭素数1〜4個のアルコール類で部分的もしく
は完全にエーテル化したアミノプラストが好ましく、例
えばヘキサメチルエーテル化メチロールメラミン、ヘキ
サブチルエーテル化メチロールメラミン、メチルブチル
混合エーテル化メチロールメラミン、メチルエーテル化
メチロールメラミン、ブチルエーテル化メチロールメラ
ミン、あるいはこれらの縮合物などが挙げられる。
【0060】上記多塩基酸またはその無水物としては、
一分子中に2個以上のカルボキシル基もしくは酸無水基
を有するアクリル樹脂、一分子中に2個以上のカルボキ
シル基を有するポリエステル樹脂、ピロメリット酸、無
水ピロメリット酸、トリメリット酸、無水トリメリット
酸などが挙げられる。
【0061】前記硬化剤のなかでも特に脂肪族多官能イ
ソシアネートが好ましく、さらには環式脂肪族多官能イ
ソシアネートが好適に使用される。前記硬化剤の配合量
は、使用する含フッ素共重合体中の水酸基1当量に対し
0.1〜5当量、好ましくは0.3〜2当量である。この
ようにして作製された含フッ素共重合体を含む組成物は
通常0〜200℃で数分ないし10日間で硬化させるこ
とができる。
【0062】さらに、含フッ素共重合体と脂肪族多官能
イソシアネートとの硬化反応を促進させるため、必要に
応じてジブチル錫ジアセテート、ジブチル錫ジオクテー
ト、ジブチル錫ジラウレート、トリエチルアミン、ジメ
チルアミノエタノールなどの硬化促進触媒を用いること
ができる。
【0063】さらに、本発明の含フッ素共重合体は、そ
の骨格に光重合性基を導入することにより感光性樹脂を
得ることができる。
【0064】すなわち、パーフルオロシクロペンテン単
位、水酸基含有単量体単位および必要に応じ上記2種の
単量体以外の単量体単位からなり、パーフルオロシクロ
ペンテン単位の含量が1〜60モル%、水酸基含有単量
体単位の含量が1〜60モル%であり、フッ素含量が4
0〜70重量%であり、ガラス転移温度が50℃以上2
00℃以下であり、屈折率nDが1.42以下であり、ポ
リスチレン換算による数平均分子量が2,000〜5
0,000である含フッ素共重合体に、光重合性基を有
する化合物を反応させて得られる光重合性含フッ素共重
合体が提供される。
【0065】導入することができる光重合性基として
は、例えば(メタ)アクリロイル基、アルケニル基、シ
ンナモイル基、シンナミリデンアセチル基、ベンザルア
セトフェノン基、スチリルピリジン基、αーフェニルマ
レイミド、フェニルアジド基、スルフォニルアジド基、
カルボニルアジド基、ジアゾ基、oーキノンジアジド
基、フリルアクリロイル基、クマリン基、ピロン基、ア
ントラセン基、ベンゾフェノン基、ベンゾイン基、スチ
ルベン基、ジチオカルバメート基、キサンテート基、
1,2,3−チアジアゾール基、シクロプロペン基アザジ
オキサビシクロ基などを採用することができる。 好ま
しい光重合性基は(メタ)アクリロイル基およびシンナ
モイル基であり、特に好ましくは(メタ)アクリロイル
基である。これらの光重合性基は単独でも2種以上の併
用であってもよい。
【0066】本発明の含フッ素共重合体に、光重合性基
として例えば(メタ)アクリロイル基を導入する方法と
しては、例えば(メタ)アクリル酸クロリドなどの光重
合性基含有化合物を該共重合体中の水酸基と反応させて
エステル化する方法、イソシアネート基含有(メタ)ア
クリル酸エステルなどの光重合性基含有化合物を該共重
合体中の水酸基と反応させてウレタン化する方法などが
挙げられる。また、他の光重合性基の導入は、基本的に
は前記(メタ)アクリロイル基の導入と同様の方法によ
り行うことができる。
【0067】本発明の含フッ素共重合体に光重合性基を
導入する際の光重合性基含有化合物の反応割合は、該共
重合体中の水酸基の含有率、光重合性基含有化合物の種
類、該共重合体の特性などに応じて変わるが、該共重合
体100重量部当たり光重合性基含有化合物が、通常
0.1〜20重量部、好ましくは0.1〜15重量部であ
る。
【0068】本発明の含フッ素共重合体から誘導される
感光性樹脂(以下、単に「感光性樹脂」と称する)に
は、光重合開始剤、光重合性不飽和単量体などが添加さ
れて感光性樹脂組成物が調製される。
【0069】用いられる光重合開始剤としては、例えば
ジアセチル、メチベンゾイルホルメート、ベンジルなど
のα-ジケトン化合物;ベンゾイン、ピバロインなどの
アシロイン類;ベンゾインメチルエーテル、ベンゾイン
エチルエーテル、ベンゾインンイソプロピルエーテル、
ベンゾインイソブチルエーテルなどのアシロインエーテ
ル類;アントラキノン、2−エチルアントラキノン、2
−tert−ブチルアントラキノン、1,4−ナフトキ
ノンなどの多核キノン類;アセトフェノン、2−ヒドロ
キシ−2−メチル-プロピオフェノン、1−ヒドロキシ
シクロヘキシルフェニルケトン、2,2−ジメトキシフ
ェニルアセトフェノン、2,2−ジエトキシアセトフェ
ノン、トリクロロアセトフェノンなどのアセトフェノン
類;ベンゾフェノン、メチル−o−ベンゾイルベンゾエ
ート、ミヒラーズケトンなどのベンゾフェノン類;キサ
ントン、チオキサントン、2−クロロチオキサントンな
どのキサントン類が挙げられる。
【0070】上記光重合開始剤の配合量は、感光性樹脂
100重量部に対し0.1〜20重量部、好ましくは0.
5〜10重量部である。光重合開始剤の配合量が前記
範囲であることにより感光性樹脂の光硬化が十分に進
む。
【0071】また、本発明の感光性樹脂にはその特性を
損なわない範囲内で種々の光重合性不飽和単量体を添加
することができる。 光重合性不飽和単量体としては、
例えばスチレン、α−メチルスチレン、o−メチルスチ
レン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−
tert−ブチルスチレン、ジビニルベンゼン、ジイソ
プロペニルベンゼン、o−クロロスチレン、m−クロロ
スチレン、p−クロロスチレン、1,1−ジフェニルエ
チレン、p−メトキシスチレン、N,N−ジメチル−p
−アミノスチレン、N,N−ジエチル−p−アミノスチ
レン、ビニルピリジンなどのビニル芳香族化合物;
【0072】(メタ)アクリロニトリル、α-クロロア
クリロニトリル、α-クロロメチルアクリロニトリル、
α-メトキシアクリロニトリル、α-エトキシアクリロニ
トリル、クロトン酸ニトリル、ケイ皮酸ニトリル、イタ
コン酸ジニトリル、マレイン酸ジニトリル、フマル酸ジ
ニトリルなどの不飽和ニトリル類;
【0073】メチル(メタ)アクリレート、エチル(メ
タ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレー
ト、イソプロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル
(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレー
ト、sec−ブチル(メタ)アクリレート、tert−
ブチル(メタ)アクリレート、n−アミル(メタ)アク
リエート、n−オクチル(メタ)アクリレート、2−エ
チルヘキシル(メタ)アクレート、ラウリル(メタ)ア
クリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、2−メ
トキシエチル(メタ)アクリレート、2−エトキシエチ
ル(メタ)アクリレート、2−(n−プロポキシ)エチ
ル(メタ)アクリレートなどの(メタ)アクリル酸エス
テル類;
【0074】2,2,2−トリフルオロエチル(メタ)ア
クリレート、2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル
(メタ)アクリレート、2−(パーフルオロブチル)エ
チル(メタ)アクリレート、2−(パーフルオロヘキシ
ル)エチル(メタ)アクリレート、2−(パーフルオロ
オクチル)エチル(メタ)アクリレート、2−(パーフ
ルオロデシル)エチル(メタ)アクリレートなどのフッ
素含有(メタ)アクリル酸エステル類;
【0075】クロトン酸メチル、クロトン酸エチル、ク
ロトン酸プロピル、クロトン酸ブチル、ケイ皮酸メチ
ル、ケイ皮酸エチル、ケイ皮酸プロピル、ケイ皮酸ブチ
ル、イタコン酸ジメチル、イタコン酸ジエチル、マレイ
ン酸ジメチル、マレイン酸ジエチル、フマル酸ジメチ
ル、フマル酸ジエチルなどの不飽和カルボン酸エステル
類;
【0076】2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレー
ト、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3
−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートなどの水酸
基含有(メタ)アクリル酸エステル類;
【0077】ポリエチレングリコール、ポリプロピレン
グリコールなどのポリアルキレングリコールの(メタ)
アクリル酸モノエステル類;
【0078】シアノエチル(メタ)アクリレート、シア
ノプロピル(メタ)アクリレートなどのシアノ基含有
(メタ)アクリル酸エステル類;
【0079】2−フェノキシエチル(メタ)アクリレー
ト、2−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、3
−フェノキシプロピル(メタ)アクリレートなどの(メ
タ)アクリル酸アリーロキシアルキルエステル類;
【0080】メトキシポリエチエングリコール、エトキ
シポリエチレングリコール、メトキシポリプロピレング
リコール、エトキシポリプロピレングリコールなどのア
ルコキシポリアルキレングリコールの(メタ)アクリル
酸モノエステル類;
【0081】フェノキシポリエチレングリコール、フェ
ノキシポリプロピレングリコールなどのアリーロキシポ
リアルキレングリコールの(メタ)アクリル酸モノエス
テル類;
【0082】エチレングリコール、プロピレングリコー
ル、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオー
ル、1,6−ヘキサンジオールなどのアルキレングリコ
ールの(メタ)アクリル酸ジエステル類;
【0083】ポリエチレングリコール、ポリプロピレン
グリコールなどのポリアルキレングリコール(アルキレ
ングリコール単位数は例えば2〜23)の(メタ)アク
リル酸ジエステル、両末端ヒドロキシポリブタジエン、
両末端ヒドロキシポリイソプレン、両末端ヒドロキシブ
タジエン-アクリロニトリル共重合体、両末端ヒドロキ
シポリカプロラクトンなどの両末端に水酸基を有する重
合体の(メタ)アクリル酸ジエステル類;
【0084】グリセリン、1,2,4−ブタントリオー
ル、トリメチロールアルカン(アルカンの炭素数は例え
ば1〜3)、テトラメチロールアルカン(アルカンの炭
素数は例えば1〜3)、ペンタエリスリトールの如き3
価以上の多価アルコールの(メタ)アクリル酸ジエステ
ル、(メタ)アクリル酸トリエステルまたは(メタ)ア
クリル酸テトラエステルなどの(メタ)アクリル酸オリ
ゴエステル類;
【0085】3価以上の多価アルコールのポリアルキレ
ングリコール付加物の(メタ)アクリル酸トリエステル
または(メタ)アクリル酸テトラエステルなどの(メ
タ)アクリル酸オリゴエステル類;
【0086】1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−
ベンゼンジオール、1,4−ジヒドロキシエチルベンゼ
ンなどの環式多価アルコールの(メタ)アクリル酸オリ
ゴエステル類;
【0087】ポリエステル(メタ)アクリレート、エポ
キシ(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレ
ート、アルキド樹脂(メタ)アクリレート、シリコーン
樹脂(メタ)アクリレート、スピラン樹脂(メタ)アク
リレートなどの(メタ)アクリル酸オリゴエステルプレ
ポリマー類;
【0088】(メタ)アクリル酸、クロトン酸、ケイ皮
酸、イタコン酸、無水イタコン酸、マレイン酸、無水マ
レイン酸、フマル酸、シトラコン酸、メサコン酸などの
不飽和カルボン酸類;
【0089】イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、シト
ラコン酸、メサコン酸などの不飽和多価カルボン酸のモ
ノメチルエステル、モノエチルエステル、モノプロピル
エステル、モノブチルエステル、モノヘキシルエステ
ル、モノオクチルエステルなどの遊離カルボキシル基含
有エステル類;
【0090】イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、シト
ラコン酸、メサコン酸の如きの不飽和多価カルボン酸の
ジメチルエステル、ジエチルエステル、ジプロピルエス
テル、ジブチルエステル、ジヘキシルエステル、ジオク
チルエステルなどの多価エステル類;
【0091】(メタ)アクリルアミド、N-ヒドロキシメ
チル(メタ)アクリルアミド、N−(2−ヒドロキシエ
チル)(メタ)アクリルアミド、N,N−ビス(2−ヒ
ドロキシエチル)(メタ)アクリルアミド、N,N'−メ
チレンビス(メタ)アクリルアミド、N,N'−エチレン
ビス(メタ)アクリルアミド、N,N'−ヘキサメチレン
ビス(メタ)アクリルアミド、クロトン酸アミド、ケイ
皮酸アミドなどの不飽和アミド類;
【0092】酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビ
ニル、ピバリン酸ビニル、カプロン酸ビニル、バーサチ
ック酸ビニル、ステアリン酸ビニルなどのカルボン酸ビ
ニルエステル類が挙げられる。特に光硬化物の屈折率を
下げるために、フッ素含有(メタ)アクリル酸エステル
が好適に使用される。
【0093】また、感光性樹脂組成物には、必要に応じ
て例えば保存安定剤として作用する熱付加重合禁止剤な
どの各種添加剤を配合することができる。前記熱付加重
合禁止剤としては、例えばヒドロキノン、ヒドロキノン
モノメチルエーテル、モノ−tert−ブチルヒドロキ
ノン、カテコール、p−tert−ブチルカテコール、
p−メトキシフェノール、p−tert−ブチルカテコ
ール、2,6−ジ−tert−ブチル−m−クレゾー
ル、ピロガロール、β-ナフトール等のヒドロキシ芳香
族化合物、ベンゾキノン、2,5−ジフェニル−p−ベ
ンゾキノン、p−トルキノン、p−キシロキノンなどの
キノン類;ニトロベンゼン、m−ジニトロベンゼン、2
−メチル−2−ニトロソプロパン、α−フェニル−te
rt−ブチルニトロン、5,5−ジメチル−1−ピロリ
ン−1−オキシドなどのニトロ化合物またはニトロソ化
合物;クロラニル-アミン、ジフェニルアミン、ジフェ
ニルピクリルヒドラジン、フェノール−α−ナフチルア
ミン、ピリジン、フェノチアジンなどのアミン類;ジチ
オベンゾイルスルフィド、ジベンジルテトラスルフィド
などのスルフィド類;1,1−ジフェニルエチレン、α
−メチルチオアクリロニトリルなどの不飽和化合物;チ
オニンブルー、トルイジンブルー、メチレンブルーなど
のチアジン染料;1,1−ジフェニル−2−ピクリルヒ
ドラジル、1,3,5−トリフェニルフェルダジル、4−
ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−
1−オキシル、2,6−ジ−tert−ブチル−α−
(3,5−ジ−tert−ブチル)−4−オキソ−2,5
−シクロヘキサジエン−1−イリデン−p−トリオキシ
ルなどの安定ラジカルが挙げられる。これらの熱付加重
合禁止剤の配合量は、感光性樹脂体組成物の0.001
〜2.0重量%である。
【0094】このようにして作製された感光性樹脂組成
物は、紫外線等の化学活性線で露光することにより硬化
が可能である。
【0095】本発明の含フッ素共重合体および該共重合
体を用いた感光性樹脂組成物は、一般の有機溶剤に可溶
であり、溶剤型コーティング材として用いる場合は1〜
90重量%、好ましくは2.5〜60重量%の濃度で有
機溶剤に溶解して使用される。
【0096】上記有機溶剤としては、例えば酢酸エチ
ル、酢酸ブチル、酢酸イソプロピル、酢酸イソブチル、
酢酸セロソルブなどのエステル類;アセトン、メチルエ
チルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサン
などのケトン類;テトラヒドロフラン、ジオキサンなど
の環状エーテル類;N,N−ジメチルホルムアミド、N,
N−ジメチルアセトアミドなどのアミド類;トルエン、
キシレンなどの芳香族炭化水素類が挙げられる。
【0097】
【実施例】以下、実施例および比較例を挙げて本発明を
さらに具体的に説明するが、本発明はその要旨を越えな
い限り、これら実施例に何ら制約されるものではない。
尚、実施例中の部および%は特にことわらない限り、そ
れぞれ重量部および重量%を示す。
【0098】実施例1 内容積0.5Lの電磁攪拌機付きステンレス製オートク
レーブを窒素ガスで十分置換した後、ヒドロキシエチル
ビニルエーテル(HEVE;日本カーバイト社製)6.
2g、エチルビニルエーテル(EVE;協和発酵社製)
45.4g、パーフルオロシクロペンテン(OFCP
E;セントラル硝子社製)148.4gおよびジラウロ
イルパーオキサイド(LPO)1.0gを仕込み、ドラ
イアイスーメタノールで−50℃まで冷却した後、再度
窒素ガスで系内の酸素を除去した。昇温を開始し、オー
トクレーブ内の温度が70℃に達した時点での圧力3.
5kgf/cm2を示した。攪拌下70℃で20時間反
応を継続した後オートクレーブを水冷し、反応を停止さ
せた。室温に達した後オートクレーブを開放し、固形分
濃度37.8%の共重合体溶液を得た。得られた共重合
体溶液をメタノールに投入し共重合体を析出させた後、
メタノールにて洗浄、50℃にて真空乾燥を行い71g
の含フッ素共重合体を得た。結果を表1に示す。
【0099】得られた共重合体の赤外線吸収スペクトル
を図1に示す。この赤外線吸収スペクトルは、1200
cm-1および1330cm-1にOFCPEのC−F結合
の伸縮振動による特性吸収を、1380cm-1および1
450cm-1にEVEのCH3基による特性吸収を、ま
た3470cm-1にHEVEのOH基による特性吸収を
示し、共重合体中にOFCPE、EVEおよびHEVE
が各々存在していることが確認できた。
【0100】得られた共重合体につき、 ゲルパーミエ
ーションクロマトグラフィー( GPC )での分子量、
示差走査熱分析法(DSC)によるガラス転移温度(T
g)、アリザリンコンプレクソン法によるフッ素含量、
および無水酢酸を用いたアセチル化法による水酸基価を
それぞれ測定した。また、1H−NMRおよび13C−N
MRの分析結果、元素分析結果並びにフッ素含量および
水酸基価から共重合体を構成する各単量体単位量を決定
した。さらに、光学特性評価として、前記含フッ素共重
合体の10%メチルイソブチルケトン溶液を調製し、ス
ピンコーターを用いてシリコンウェーハー上に乾燥後の
厚みが約1μmとなるように塗布した試料につき、エリ
プソメーターによる25℃における屈折率(n25)を測
定した。結果を表2に示す。
【0101】実施例2、比較例1各単量体の仕込量を表
1に示すとおりとした。他は実施例1と同様にして含フ
ッ素共重合体を合成した。結果を表1に示す。また、得
られた共重合体につき、実施例1と同様に共重合体組成
および各種物性を測定した。結果をま表2に示す。
【0102】
【表1】
【0103】・
【表2】
【0104】
【発明の効果】本発明の含フッ素共重合体は、優れた透
明性、低屈折率という特性を活かして、例えば反射防止
膜、光ファイバー鞘材などの光学材料、またフッ素材料
本来の特性である耐候性および耐汚染性を活かした塗料
用材料、耐候フィルム用材料などに好適に使用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は実施例1の含フッ素共重合体のIRチャ
ートである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4J100 AA01R AA15R AD01Q AD03Q AD04Q AE02R AE09R AE10Q AE19Q AE39R AG02R AG04R AJ01R AJ02R AJ08R AJ09R AL01R AL10R AR04P BA04R BB07P BB18R BC02R BC54R CA04 CA05 DA01 DA30 DA63

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 パーフルオロシクロペンテン単位、水酸
    基含有単量体単位および必要に応じさらに上記2種の単
    量体以外の単量体単位からなることを特徴とする含フッ
    素共重合体。
  2. 【請求項2】パーフルオロシクロペンテン単位の含量が
    1〜60モル%、水酸基含有単量体単位の含量が1〜6
    0モル%であることを特徴とする請求項1記載の含フッ
    素共重合体。
  3. 【請求項3】ガラス転移温度が50℃以上200℃以下
    であることを特徴とする請求項1または2に記載の含フ
    ッ素共重合体。
  4. 【請求項4】フッ素含量が40〜70重量%であること
    を特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の含フッ
    素共重合体。
  5. 【請求項5】25℃における屈折率が1.35以上1.
    42以下であることを特徴とする請求項1から4のいず
    れかに記載の含フッ素共重合体。
  6. 【請求項6】水酸基価が3〜300mgKOH/gであ
    ることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の
    含フッ素共重合体。
  7. 【請求項7】数平均分子量が2,000〜50,000
    であることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記
    載の含フッ素共重合体。
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