JP2002173330A - オキシナイトライドガラスのプレス成形方法 - Google Patents

オキシナイトライドガラスのプレス成形方法

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JP2002173330A
JP2002173330A JP2000370665A JP2000370665A JP2002173330A JP 2002173330 A JP2002173330 A JP 2002173330A JP 2000370665 A JP2000370665 A JP 2000370665A JP 2000370665 A JP2000370665 A JP 2000370665A JP 2002173330 A JP2002173330 A JP 2002173330A
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glass
oxynitride glass
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press
slow cooling
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Moriyoshi Kanamaru
守賀 金丸
Katsuhisa Takagi
勝寿 高木
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Kobe Steel Ltd
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    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
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    • C03B11/00Pressing molten glass or performed glass reheated to equivalent low viscosity without blowing
    • C03B11/06Construction of plunger or mould
    • C03B11/08Construction of plunger or mould for making solid articles, e.g. lenses
    • C03B11/088Flat discs
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
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    • C03B11/12Cooling, heating, or insulating the plunger, the mould, or the glass-pressing machine; cooling or heating of the glass in the mould
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
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    • C03B2201/20Doped silica-based glasses doped with non-metals other than boron or fluorine
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    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B2215/00Press-moulding glass
    • C03B2215/40Product characteristics
    • C03B2215/44Flat, parallel-faced disc or plate products

Abstract

(57)【要約】 【課題】 オキシナイトライドガラスをプレス成形する
に当たり、表面平滑性に悪影響を及ぼす結晶相を生成さ
せることなく、しかも、反りの少ないプレス成形体を得
ることので着る最適な冷却条件を見出すこと。 【解決手段】 ガラスをプレス成形した後、400℃/
hr以上で冷却する急冷工程を行い、ガラスの温度が徐
冷工程開始温度T1(℃)へ達した後は、徐冷工程終了
温度T2(℃)に到達するまで100℃/hr以下で冷
却する徐冷工程を行うと共に、徐冷工程開始温度T1
(℃)と徐冷工程終了温度T2(℃)を下記式を満足す
るように設定する。 530+10n+A≦T1≦630+10n+A …(1) T2≦420+10n+A …(2) ただし、nは、ガラス中の窒素と酸素の合計eq%を1
00eq%としたときの窒素のeq%であり、Aは、ガ
ラス組成によって定まる値であって、0≦A≦600で
ある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気ディスク等記
録媒体用のディスクとして利用可能なディスクをオキシ
ナイトライドガラスでプレス成形する場合の冷却速度に
着目したプレス成形方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】磁気ディスク装置の分野では、記録密度
と転送速度の向上を目指して日進月歩の技術開発がなさ
れている。特に昨今は、転送速度の向上を目指してディ
スクの高速回転化が急務となっており、高速回転中にも
振動しない様な高比剛性ディスク材料が望まれている。
従来から使用されているアルミニウム製ディスク(以下
アルミ基板と言う)の比剛性は26.7(ヤング率:7
2GPa/密度:2.7g/cm3)であり、1000
0rpmに及ぶ高速回転中での使用には、その2倍以上
の比剛性が必要と言われている。しかしながら、アルミ
基板の比剛性を倍増させるためには、セラミックスとの
複合化(MMC)等の方法しかなく、コスト面から見て
実用可能性は低い。
【0003】一方、2.5インチサイズで使用されてい
るガラス製ディスク(以下ガラス基板)は、高比剛性化
し易いという点で注目を集めている。例えばガラスを適
当な温度で熱処理し、高ヤング率な結晶相を析出させる
ことでガラスセラミックス化し、ヤング率を向上させる
試みが多くなされている。例えば、特開平6−3294
40号公報、特開平8−111024号公報、特開平8
−221747号公報には、二酸化リチウム結晶とαク
オーツ結晶を析出させる例が開示されている。また、特
開平9−77531号公報には、尖晶石結晶を析出させ
ることによってヤング率を109〜144Gpa、比剛
性を36〜47に向上させた例が開示されている。
【0004】しかしながら、ガラスの比剛性自体は結晶
化により上がるものの、硬質結晶相と軟質ガラス相の複
合組織になっているため、ポリシングの際に微細な段差
が生じ、ディスクに必要とされる超鏡面が得られにくい
欠点がある。
【0005】一方、ガラスそのものの比剛性向上策とし
て、ガラスのヤング率を改善する効果が期待される希土
類を添加する方策も知られている。しかしながら、希土
類を添加するとガラスのヤング率が向上すると同時に比
重が増加し、その結果として比剛性は期待通りには向上
しない。
【0006】ガラスの比重を著しく増加させることな
く、ヤング率を向上させる方策として、ガラス中の酸素
を窒素で置き換えたオキシナイトライドガラスを使用す
ることが検討されている。本願出願人は、高ヤング率を
与え得るオキシナイトライドガラスの組成について検討
し、その検討結果を既に出願した(特願平11−969
87号)。
【0007】また、本願出願人は、オキシナイトライド
ガラスの工業的生産方法の確立をも目指して、種々の検
討を行っている。オキシナイトライドガラスを、例えば
磁気ディスク等の記録媒体用ディスク等に適用するため
に、薄い円板形状のディスクにするには、プレス成形法
の採用が最も生産効率がよいと考えられることから、プ
レス成形に適した離型層、プレス条件、プレス成形用型
について検討を行い、それぞれの検討結果を既に出願し
た(特願平11−368337号、特願平11−368
338号、特願2000−39999号)。
【0008】しかしながら、ガラス組成やプレス条件が
一定であっても、冷却工程の条件によっては、成形体に
歪みが生じたり、ガラス中に結晶相が生成することがあ
った。プレス後のガラス成形体は、厳しい表面平滑性
(例えば、JIS B0601で規定される最大高さR
maxが10nm以下、中心線平均粗さRaが1nm以下)
が要求される磁気ディスク等の記録媒体用ディスクとす
るために、成形後、研磨工程に供されるが、ガラス中に
硬い結晶相が混入していると、どうしても平滑に研磨で
きず、結晶相の大きさに応じた凹凸ができてしまう。し
かし、結晶相の生成を抑制するためにガラスを急冷する
と、温度勾配のためか、成形体の歪み、特に反りが大き
くなってしまうという問題があった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明では、
結晶相が生成せず、しかも歪み・反りの少ないプレス成
形体を得ることのできる冷却工程の最適条件を見出すこ
とを課題とした。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明では、型を用いて
オキシナイトライドガラスをプレス成形した後、プレス
成形用型内のガラスを冷却して、オキシナイトライドガ
ラスのプレス成形体を得るプレス成形方法において、ま
ず、400℃/hr以上で冷却する急冷工程を行い、ガ
ラス温度が徐冷工程開始温度T1(℃)へ達した後は、
徐冷工程終了温度T2(℃)に到達するまで100℃/
hr以下で冷却する徐冷工程を行うと共に、徐冷工程開
始温度T1(℃)と徐冷工程終了温度T2(℃)とが下
記式を満足するように設定するところに要旨を有する。 530+10n+A≦T1≦630+10n+A …(1) T2≦420+10n+A …(2) ただし、nは、ガラス中の窒素と酸素の合計eq%を1
00eq%としたときの窒素のeq%であり、Aは、ガ
ラス組成によって定まる値であって、0≦A≦600で
ある。
【0011】結晶化が起こり易い領域で急冷を行うこと
によって、硬度の高い結晶相の生成を抑制し、結晶化が
起こり易い領域以降においては徐冷することによって、
成形体の反りを小さくすることができた。
【0012】オキシナイトライドガラスとしては、M1
−Al−Si−O−N(M1は、Ca、Mg、Y、G
d、CeおよびLaのうちの1種または2種以上)で表
されるオキシナイトライドガラス、M2−Si−O−N
(M2は、Caおよび/またはMg)で表されるオキシ
ナイトライドガラス、あるいはこれらの組成のガラスを
2種以上混合したオキシナイトライドガラスのいずれか
を用いることが好ましい。
【0013】特に、M1がCa、Mg、Y、Gdおよび
Ceのうちの1種であることが好ましく、この組成のオ
キシナイトライドガラスについては、5eq%≦N≦2
5eq%の範囲でのM1、AlおよびSiの金属成分量
が図1〜5に示される斜線部内であり、かつ、O+N=
100eq%であると、比剛性の大きなガラス成形体を
得ることができる。M1がCaのときのA値は200、
Mgのときは0、Yのときは500、Gdのときは60
0、Ceのときは550として、前記T1およびT2を
設定することが好ましい。
【0014】
【発明の実施の形態】オキシナイトライドガラスは、高
温での粘性が高いため、1200℃以上の高温でプレス
成形される。成形後の型内のガラスを室温レベルまで冷
却して取り出すのであるが、前記したように、冷却条件
によって、成形体に反りが生じたり、硬い結晶相が生じ
ると、研磨を行っても、所望形状および表面性状の製品
が得られないことがある。そこで、本発明では、急冷と
徐冷を行うことで、前記課題を解決した。特に、ガラス
中の窒素量と、金属成分によって変わるA値とを徐冷工
程開始温度T1および徐冷工程終了温度T2と関連づけ
ることに成功したので、ガラス組成が変化しても、最適
の冷却条件を設定することができるようになった。以
下、本発明を詳細に説明する。
【0015】本発明では、オキシナイトライドガラスを
プレス成形した後、まず、400℃/hr以上の冷却速
度で冷却する急冷工程を行う。プレス成形直後に徐冷す
ると結晶相が生成し易いため、急冷によって結晶相の生
成を抑制するのである。より好ましい急冷速度は、45
0℃/hr以上、さらに好ましくは500℃/hr以上
である。急冷速度は速いほど好ましいが、実操業上は冷
却手段の能力による。急冷手段としては、冷却炉内での
対流空気による空冷、あるいは単に放冷する等の手段が
挙げられる。
【0016】プレス成形温度は、ガラスの組成に応じ
て、1200℃〜1900℃で行うことが好ましい。ガ
ラスの組成に応じたプレス温度については、本願出願人
による特願平11−368336号に詳細に説明されて
いる。従って、ガラス組成に応じた設定したプレス温度
から、徐冷工程開始温度T1までの温度領域が、急冷領
域となる。
【0017】急冷後は、成形体の歪みを可及的に抑制す
るために、冷却速度100℃/hr以下の徐冷工程を行
う。100℃/hrを超える冷却速度では、成形体の反
りを抑制することができない。徐冷速度は、オキシナイ
トライドガラスのヤング率、線膨張係数等の特性、成形
体の厚さ等を考慮して適宜設定可能であるが、50℃/
hr以下が好ましく、30℃/hr以下がより好まし
い。特に、ディスクのような薄いガラス成形体を得る場
合は、反りを生じやすいので、25℃/hr以下の冷却
速度とすることが好ましい。ただしあまり遅い冷却速度
では、徐冷工程終了までに長時間要するため、3℃/h
r以上とすることが好ましい。放冷のみでは急冷されて
しまうため、徐冷速度を上記範囲に制御するには、加熱
しながら冷却するとよい。
【0018】徐冷工程は、徐冷工程開始温度T1と徐冷
工程終了温度T2の間において行う。徐冷工程開始温度
T1(℃)は、ガラスの組成に応じて、所定の範囲に制
御する必要があり、下記式(1)を満足する温度とす
る。下記式で設定される範囲外の成形体の歪みを小さく
するためである。 530+10n+A≦T1≦630+10n+A …(1) ただし、nは、ガラス中の窒素と酸素の合計を100e
q%としたときの窒素のeq%であり、Aは、ガラス組
成によって定まる値であって、0≦A≦600である。
【0019】急冷領域と徐冷領域の切り替え温度に相当
する徐冷工程開始温度T1は、式(1)から理解される
ように、ガラス中の窒素量nとガラスの組成(ガラス中
の金属元素の種類)で定まるA値によって上下する。n
およびA値は、ガラスの粘性挙動に及ぼす影響が大き
く、プレス温度等もこれらの因子によって変動する。ま
た、T1は、ガラスの組成によって決まるガラス転移点
と結晶化温度領域にも影響を受けるため、100℃の幅
を設けている。これらの因子の影響を考慮して徐冷工程
開始温度T1を設定することにより、本発明の目的が達
成される。Aの値は各ガラス組成によって幅があるが、
0〜600の範囲内に収まる。
【0020】一方、徐冷工程終了温度T2は、下記式
(2)を満足する温度とする。式中nおよびA値は前記
したとおりである。 T2≦420+10n+A …(2) この式によってT2の上限が定まる。T2は上記式を満
足すれば何℃でも良いが、あまり低温にまで徐冷を行う
と、冷却効率が悪くなるので、適宜設定すればよい。徐
冷工程終了後は、適宜放冷する等して、室温にまで冷却
する。
【0021】上記した徐冷工程を行うことにより、プレ
ス成形体には結晶相や反りが生じなくなる。なお結晶相
の有無は、光学顕微鏡、SEM(走査型電子顕微鏡)あ
るいはX線回折で調べることができる。また、反りの度
合いは例えば輪郭形状測定器等で測定可能である。
【0022】次に、本発明において好ましく用いられる
オキシナイトライドガラスの組成について説明する。オ
キシナイトライドガラスとしては、 M1−Al−Si−O−N(M1は、Ca、Mg、Y、
Gd、CeおよびLaのうちの1種または2種以上)で
表されるオキシナイトライドガラス、 M2−Si−O−N(M2は、Caおよび/またはM
g)で表されるオキシナイトライドガラス、 およびのガラスを2種以上混合したオキシナイト
ライドガラスのいずれかを用いることが好ましい。
【0023】において、通常はM1は、Ca、Mg、
Y、Gd、CeおよびLaのうちの1種である組成が知
られているが、2種以上の金属元素が混在していても構
わない。においても、MgとCaの両方が混在してい
ても良い。は、プレス前に2種以上の組成のガラスを
混合したような場合である。
【0024】本発明において好ましく用いられるオキシ
ナイトライドガラスは、O+N=100eq%とすると
きの窒素が5eq%≦N≦25eq%のものである。窒
素が5eq%より少ないと、ヤング率の高いディスクが
得にくく、窒素が25eq%を超えると、窒化珪素等が
析出する可能性がありディスクとしては好ましくないか
らである。
【0025】M1、Al、Siの3つの金属成分の組成
比(M1+Al+Si=100eq%)については、C
a−Al−Si−O−Nで表せるCa系オキシナイトラ
イドガラスにおいては図1に示される組成図における斜
線部内、Mg−Al−Si−O−Nで表せるMg系オキ
シナイトライドガラスにおいては図2に示される組成図
における斜線部内、Y−Al−Si−O−Nで表せるY
系オキシナイトライドガラスにおいては図3に示される
組成図における斜線部内、Gd−Al−Si−O−Nで
表せるオキシナイトライドガラスにおいては図4に示さ
れる組成図における斜線部内、Ce−Al−Si−O−
Nで表せるオキシナイトライドガラスにおいては図5に
示される組成図における斜線部内の組成比を選択するこ
とが、プレス成形性と得られる成形体の性能の点で最も
好ましい。これらの斜線部分の組成比は、本願出願人に
よって出願された特願平11−96987号に示される
ように、高ヤング率で均質なガラスを得ることのできる
組成として決定されたものである。
【0026】これらの組成を有するガラスにおけるA値
は、M1がCaのときのA値は200、Mgのときは
0、Yのときは500、Gdのときは600、Ceのと
きは550である。A値が正しく決定されないと、徐冷
工程の上限温度および下限温度を適切に設定できなくな
り、結晶相が生成したり、成形体の反りや歪みがひどく
なることとなる。M2−Si−O−N(M2は、Caおよ
び/またはMg)の場合もA値は上記と同様である。混
合系の場合は、適宜、混合比(当量比)を加味してA値
を決定するとよい。
【0027】オキシナイトライドガラスは、金属酸化物
(SiO2、Al23、MgO、CaO等)と、窒素源
となる窒化物(Si34、AlN、BN等)を、還元性
雰囲気下で混合し、高温で溶融後に急冷する方法によっ
て作製することができる。また、金属酸化物をN2ガス
やNH3ガス中で溶融する方法、溶融ガラスにN2ガスや
NH3ガスをバブリングで吹き込む方法、多孔質ガラス
をNH3ガス中で焼成する方法等も採用可能である。
【0028】
【実施例】以下実施例によって本発明をさらに詳述する
が、下記実施例は本発明を制限するものではなく、本発
明の趣旨を逸脱しない範囲で変更実施することは、全て
本発明に含まれる。
【0029】実験例 表1に示した組成のM1−Al−Si−O−N(M1は、
Ca、Mg、Y、GdまたはCe)系オキシナイトライ
ドガラスを用いてプレス成形実験を行った。表中、オキ
シナイトライドガラスの組成は、酸素0および窒素Nの
和が100eq%、残る金属元素の和が100eq%と
なる。
【0030】
【表1】
【0031】プレス実験は、プレス後のディスクの厚み
1.2mm、直径96mmのディスクを成形することの
できる黒鉛製型内に、表1に示した組成のオキシナイト
ライドガラスのゴブを入れて、プレスすることにより行
った。プレス温度は、徐冷開始温度よりも200〜40
0℃高い温度で行った。プレス荷重43200N、プレ
ス時間140秒の条件でプレス成形を行い、プレス圧を
0にして各プレス温度から徐冷工程開始温度までは50
0℃/hrで急冷し、徐冷工程では加熱しながら25℃
/hrで冷却を行った。徐冷工程終了後は、再び放冷し
て、常温まで冷却した。
【0032】得られたディスクについて、反りと結晶相
の有無を調べた。反りは形状測定器でディスクの湾曲状
態を調べて、ディスクを水平面上においたときの最大高
さを反りとした。結晶相の有無は光学顕微鏡で調べた。
【0033】表2〜表4に、表1に示した各ガラス組成
について、n、A値、式(1)から算出したT1(℃)
および式(2)から算出したT2(℃)を示すと共に、
実際に徐冷を行った温度範囲、反り量、結晶相の有無を
併記した。
【0034】
【表2】
【0035】
【表3】
【0036】
【表4】
【0037】各表から、徐冷を開始すべき温度よりも高
温域から徐冷を始めた場合には結晶相が生成することが
わかる。また、徐冷終了温度よりも高温で徐冷をやめた
場合には、反り量が大きくなることがわかった。従っ
て、式(1)および(2)の正当性が確認でき、最適の
徐冷領域をガラス組成別に把握できるようになった。
【0038】
【発明の効果】本発明のオキシナイトライドガラスのプ
レス成形法によれば、急冷と徐冷を行うことで、硬く表
面平滑性に悪影響を及ぼすガラス結晶を生成させず、し
かも、薄い円板状のガラス成形体を製造する場合に非常
に起こりやすい反りの量を非常に低減させることができ
た。特に、ガラス中の窒素量と、ガラス中の金属成分の
種類によって定まるA値を、徐冷工程開始温度T1およ
び徐冷工程終了温度T2と関連付けることに成功したの
で、異なる組成のガラスにおいても最適の冷却条件を設
定することができ、各組成のディスクを歩留まり良好に
プレス成形できるようになった。
【0039】従って、本発明法は高比剛性ディスクの製
造に適しており、また本発明法によって得られるオキシ
ナイトライドガラス製ディスクは、磁気ディスク等記録
媒体用のディスクに有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】5eq%≦N≦30eq%の場合のCa−Al
−Si−O−Nで表されるオキシナイトライドガラスに
おけるCa、Al、Siの金属成分の好ましい範囲を示
す組成図である。
【図2】5eq%≦N≦30eq%の場合のMg−Al
−Si−O−Nで表されるオキシナイトライドガラスに
おけるMg、Al、Siの金属成分の好ましい範囲を示
す組成図である。
【図3】5eq%≦N≦30eq%の場合のY−Al−
Si−O−Nで表されるオキシナイトライドガラスにお
けるY、Al、Siの金属成分の好ましい範囲を示す組
成図である。
【図4】5eq%≦N≦30eq%の場合のGd−Al
−Si−O−Nで表されるオキシナイトライドガラスに
おけるGd、Al、Siの金属成分の好ましい範囲を示
す組成図である。
【図5】5eq%≦N≦30eq%の場合のCe−Al
−Si−O−Nで表されるオキシナイトライドガラスに
おけるCe、Al、Siの金属成分の好ましい範囲を示
す組成図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4G062 AA18 BB07 CC04 CC10 DA05 DA06 DB04 DB05 DC01 DD01 DE01 DF01 EA01 EB01 EC01 ED04 EE04 EF01 EG01 FA01 FB01 FC01 FD01 FE01 FF01 FG01 FH01 FJ04 FK01 FL03 FL04 GA01 GA10 GB01 GC01 GD01 GE01 HH01 HH03 HH05 HH07 HH09 HH11 HH13 HH15 HH17 HH20 JJ01 JJ02 JJ03 JJ05 JJ07 JJ10 KK01 KK03 KK04 KK05 KK07 KK10 MM04 MM27 MM29 NN33

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 型を用いてオキシナイトライドガラスを
    プレス成形した後、プレス成形用型内のガラスを冷却し
    て、オキシナイトライドガラスのプレス成形体を得るプ
    レス成形方法において、まず、400℃/hr以上で冷
    却する急冷工程を行い、ガラスの温度が徐冷工程開始温
    度T1(℃)へ達した後は、徐冷工程終了温度T2
    (℃)に到達するまで100℃/hr以下で冷却する徐
    冷工程を行うと共に、徐冷工程開始温度T1(℃)と徐
    冷工程終了温度T2(℃)とが下記式を満足するように
    設定することを特徴とするオキシナイトライドガラスの
    プレス成形方法。 530+10n+A≦T1≦630+10n+A …(1) T2≦420+10n+A …(2) ただし、nは、ガラス中の窒素と酸素の合計eq%を1
    00eq%としたときの窒素のeq%であり、Aは、ガ
    ラス組成によって定まる値であって、0≦A≦600で
    ある。
  2. 【請求項2】 オキシナイトライドガラスが、M1−A
    l−Si−O−N(M1は、Ca、Mg、Y、Gd、C
    eおよびLaのうちの1種または2種以上)で表される
    オキシナイトライドガラス、M2−Si−O−N(M
    2は、Caおよび/またはMg)で表されるオキシナイ
    トライドガラス、あるいはこれらの組成のガラスを2種
    以上混合したオキシナイトライドガラスのいずれかであ
    る請求項1に記載のプレス成形方法。
  3. 【請求項3】 オキシナイトライドガラスが、Ca−A
    l−Si−O−Nで表されるCa系オキシナイトライド
    ガラスであって、5eq%≦N≦25eq%の範囲での
    Ca、AlおよびSiの金属成分量が図1に示される組
    成図における斜線部内であり、O+N=100eq%で
    あり、A値が200である請求項2に記載のプレス成形
    方法。
  4. 【請求項4】 オキシナイトライドガラスが、Mg−A
    l−Si−O−Nで表されるMg系オキシナイトライド
    ガラスであって、5eq%≦N≦25eq%の範囲での
    Mg、AlおよびSiの金属成分量が図2に示される組
    成図における斜線部内であり、O+N=100eq%で
    あり、A値が0である請求項2に記載のプレス成形方
    法。
  5. 【請求項5】 オキシナイトライドガラスが、Y−Al
    −Si−O−Nで表されるY系オキシナイトライドガラ
    スであって、5eq%≦N≦25eq%の範囲でのY、
    AlおよびSiの金属成分量が図3に示されるY、Al
    およびSiの組成図における斜線部内であり、O+N=
    100eq%であり、かつA値が500である請求項2
    に記載のプレス成形方法。
  6. 【請求項6】 オキシナイトライドガラスが、Gd−A
    l−Si−O−Nで表されるGd系オキシナイトライド
    ガラスであって、5eq%≦N≦25eq%の範囲での
    Gd、AlおよびSiの金属成分量が図4に示される組
    成図における斜線部内であり、O+N=100eq%で
    あり、かつA値が600である請求項2に記載のプレス
    成形方法。
  7. 【請求項7】 オキシナイトライドガラスが、Ce−A
    l−Si−O−Nで表されるCe系オキシナイトライド
    ガラスであって、5eq%≦N≦25eq%の範囲での
    Ce、AlおよびSiの金属成分量が図5に示される組
    成図における斜線部内であり、O+N=100eq%で
    あり、かつA値が550である請求項2に記載のプレス
    成形方法。
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