JP3928884B6 - 情報記録媒体用ガラス基板の製造方法 - Google Patents

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技術分野
本発明は、情報記録媒体用ガラス基板の製造方法およびこの方法により得られたガラス基板を用いて、情報記録媒体を製造する方法に関する。さらに詳しくは、本発明は、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスクなどの情報記録媒体に使用されるガラス基板を、高品質に高い生産性で大量生産しうる工業的に有利な方法、およびこの方法により得られたガラス基板に記録層を設けて上記情報記録媒体を製造する方法に関するものである。
背景技術
コンピューターなどの磁気記録装置の主要構成要素は、磁気記録媒体と磁気記録再生用の磁気ヘッドである。磁気記録媒体としてはフレキシブルディスクとハードディスクとが知られている。このうちハードディスク用の基板材料としてアルミニウム合金が使用されてきている。最近、ノートパソコン用ハードディスクドライブの小型化や磁気記録の高密度化にともなって磁気ヘッドの浮上量が顕著に減少してきている。これに伴い、磁気ディスク基板の表面平滑性について、きわめて高い精度が要求されてきている。しかし、アルミニウム合金の場合には、硬度が低いことから高精度の研磨材及び工作機器を使用して研磨加工を行っても、この研磨面が塑性変形するので、ある程度以上高精度の平坦面を製造することは困難である。さらに、ハードディスクドライブの小型化・薄型化が進展するのにつれて、磁気ディスク用基板の厚みを小さくすることも強く要求されている。しかし、アルミニウム合金は、強度、剛性が低いので、ハードディスクドライブの仕様から要求される所定の強度を保持しつつ、ディスクを薄くすることは困難である。そこで、高強度、高剛性、高耐衝撃性、高表面平滑性を必要とされる磁気ディスク用ガラス基板が登場してきた。
この情報記録媒体用ガラス基板は、他の情報記録媒体用基板に比べて表面平坦性の高いもの(表面粗さRmax,Raの値が小さいもの)を得易く、かつ、薄板化および小型化にも耐える強度を備えていることから、次第にマーケット・シェアを拡大しつつある。このガラス基板としては、基板表面をイオン交換法で強化した化学強化ガラス基板や、結晶化処理を施した結晶化基板などがよく知られている。イオン交換強化ガラス基板としては、例えば重量%表示で、SiO2:50−65%、Al23:0.5−14%、R2O(ただしRはアルカリ金属イオン):10−32%、ZnO:1−15%、B23:1.1−14%を含むガラスをアルカリイオンによるイオン交換法によってガラス基板の表面に圧縮応力層を形成することにより強化した磁気ディスク用ガラス基板が開示されている(特開平1−239036号公報)。
また化学強化ガラス基板としてはSiO2を60.0〜70.0重量%、Al23を0.5〜14.0重量%、アルカリ金属酸化物を10.0〜32.0重量%、ZnOを1.0〜15.0重量%、B23を1.1〜14.0重量%含有し、線膨張係数、圧縮強度および抗折強度がそれぞれ特定の値以上のガラスからなるものがあり(特公平4−70262号公報)、結晶化ガラスとしては、例えば重量%表示で、SiO2:65−83%、Li2O:8−13%、K2O:0−7%、MgO:0.5−5%、ZnO:0−5%、PbO:0−5%(ただしMgO+ZnO+PbO:0.5−5%)、P25:1−4%、Al23:0−7%、As23+Sb23:0−2%を含み、主結晶として微細なLi2O・2SiO2結晶粒子を含む磁気ディスク用結晶化ガラスが開示されている(米国特許第5391522号明細書)。
さらに、また、化学強化ガラス基板の材料となるガラスとしては、下記(a)または(b)のガラスが知られている。
(a)SiO2を55〜62重量%、Al23を10〜18重量%、ZrO2を2〜10重量%、MgOを2〜5重量%、BaOを0.1〜3重量%、Na2Oを12〜15重量%、K2Oを2〜5重量%、P23を0〜7重量%、TiO2を0.5〜5重量%含有し、Al23とTiO2の合量が13〜20重量%であるガラス(特開平1−167245号公報参照)。
(b)64〜70重量%のSiO2と、14〜20重量%のAl23と、4〜6重量%のLi2Oと、7〜10重量%のNa2Oと、0〜4重量%のMgOと、0〜1.5重量%のZrO2とからなるガラス(特公平6−76224号公報参照)。
ところで、最近のハードディスクの小型化、薄型化、記録の高密度化に伴って、磁気ヘッドの低浮上化及びディスク回転の高速化が急速に進み、そのため、ディスク基板材料の強度やヤング率、表面平滑性などが一層厳しく要求されてきている。特に最近サーバー用3.5インチハードディスクの記録密度の高密度化、データ処理の高速化が要求される基板回転速度の高速化によって基板材料の剛性度に対する要求が一層厳しくなってきており、従来のアルミ基板の限界が見え始めている。今後、ハードディスクの高容量化、小型化、高速回転化の要求が必然であるかぎり、磁気記録媒体用基板材料としては薄型化、高強度化、高剛性度、高表面平坦性、高耐衝撃性などが強く要求されつつあるに間違いない。
しかしながら、前記特開平1−239036号公報などに開示されているような化学強化ガラス基板では、ヤング率が約80GPa程度で今後のハードディスクの厳しい要求に対応できなくなる恐れがある。従来のイオン交換による化学強化を施したガラスには多量のアルカリ成分が含まれるため、高温、多湿環境下において長時間使用すると磁気膜のピンホール部または磁気膜の周辺部など磁気膜が薄い部分またはガラスが露出した部分からアルカリイオンが析出し、これが引き金となって磁気膜が腐食或いは変質するなどの欠点が見出されている。
また、米国特許第5391522号明細書に開示されているような従来の結晶化ガラスでは、ヤング率や耐熱性の点では、上記の化学強化ガラス基板より少々優れているものの、表面粗さにおいてガラスより劣り、磁気ヘッドの低浮上化に限界があるため、磁気記録の高密度化に対応できないという問題点がある。
さらに、データ処理の高速化のために、従来の情報記録媒体用ガラス基板を用いて得られた磁気ディスクの高速回転化を図ると、フライングハイト(記録再生時における磁気ヘッドと磁気ディスクとの間の距離)を安定して確保することが困難になる。
一方、特開平3−273525号公報に開示されていようなグラシーカーボンを利用した磁気記録媒体では、耐熱性や軽量の点では上記の化学強化ガラスや結晶化ガラス基板より優れているが、表面欠陥が多くてそれほどの高密度記録ができないと考えられる。また、グラシーカーボンのヤング率が非常に小さく、強度も弱いので、基板の厚みを大きくとる必要があり、基板の薄型化に対応できないという問題点がある。
発明の開示
このような事情のもとで、本発明の第1の目的は、ヤング率、強度、表面平滑性や表面均質性に優れ、高温、多湿環境下においてもアルカリの溶出がなく、記録の高密度化や高速回転化に対応できる情報記録媒体を容易に与える情報記録媒体用ガラス基板を、再現性よく、安定して製造しうる工業的に有利な方法を提供することである。
また、本発明の第2の目的は、上記方法で得られた上記の性能を有する情報記録媒体用ガラス基板を用い、記録の高密度化や高速回転化に対応できる情報記録媒体を製造する方法を提供することである。
本発明者らは、従来の情報記録媒体用ガラス基板を用いて前述した高速回転化を図ったときにフライングハイトを安定して確保することが困難になる原因について鋭意究明した。その結果、情報記録媒体の高速回転時に当該情報記録媒体が共振等によって変形し、そのためフライングハイトを安定して確保することが困難になることを見出した。また、情報記録媒体の高速回転時に当該情報記録媒体が共振等によって変形するのを防止するうえからは、情報記録媒体用基板のヤング率を90GPa以上に高めることが好ましいことを見出した。
高いヤング率を有する情報記録媒体用基板としては結晶化ガラス基板がある。しかしながら、結晶化ガラス基板においては結晶化の度合いによってその強度およびヤング率が制御されるので、強度およびヤング率を高めようとすると結晶の割合が増加し、その結果として、情報記録媒体用基板に要求される表面平坦性(表面粗さRmax,Ra)を得ることが困難になる。又、結晶粒子脱落も表面の平滑性の阻害要因になる。このため、結晶化ガラス基板を用いて前述した高速回転化を図った場合でも、フライングハイトを安定して確保することが困難になる。
また、情報記録媒体用ガラス基板を製造する上で、さらに要求される条件として、化学強化ができること、及び基板中のアルカリが基板外に溶出してしまう問題が起こりにくいことが挙げられる。また、ガラスをディスク状に成形する際、製造コストが比較的安いプレス成形法が広く用いられているが、この方法において成形型に悪影響を及ぼさないようにするには、液相温度を1360℃以下に抑えることが好ましい。
本発明者らは、前記目的を達成するために、これらの知見に基づいて、さらに鋭意研究を進めた結果、特定の組成を有し、かつ液相温度が1360℃以下、成形可能な温度領域における粘度が10ポイズ以上、転移点温度が700℃未満の特性を有するガラスが得られるようにガラス原料を調製し、このガラス原料を溶融させて得た溶融ガラスをダイレクト・プレス成形することにより、またダイレクト・プレス成形後に得られたガラス基板を後工程として化学強化用溶融塩に接触させることにより、あるいは、ダイレクトプレス成形後または溶融塩接触後のガラス基板に、後工程としてアルカリイオン溶出防止処理を行うことにより、前記第1の目的を達成しうることを見出した。
また、上記の溶融ガラスからプリフォームを作製し、このプリフォームをリ・ヒートプレス成形することにより、またリ・ヒートプレス成形後に得られたガラス基板を後工程として化学強化用溶融塩に接触させることにより、あるいは、リ・ヒートプレス成形後または溶融塩接触後のガラス基板に、後工程としてアルカリイオン溶出防止処理を行うことによっても、前記第1の目的を達成しうることを見出した。
本発明は、かかる知見に基づいて完成したものである。
すなわち、本発明は、
(1)溶融ガラスを、少なくとも上型と下型の成形型でプレス成形して円盤状の情報記録媒体用ガラス基板を製造するに当たり、TiO2を0.1〜30モル%、CaOを1〜45モル%、MgOを上記CaOとの合計量で5〜45モル%、Na2OとLi2Oを合計量で3〜30モル%、Al23を0〜15モル%およびSiO2を35〜65モル%含有し、かつ液相温度が1360℃以下、成形可能な温度領域における粘度が10ポイズ以上の特性を有するガラスが得られるようにガラス原料を調製し、該ガラス原料を溶融させて溶融ガラスを得た後、この溶融ガラスを供給口から前記の成形型に供給し、該成形型を用いてプレス成形することを特徴とする情報記録媒体用ガラス基板の製造方法(以下、この方法を「方法I」という。)、
(2)TiO2を0.1〜30モル%、CaOを1〜45モル%、MgOを上記CaOとの合計量で5〜45モル%、Na2OとLi2Oを合計量で3〜30モル%、Al23を0〜15モル%およびSiO2を35〜65モル%含有し、かつ液相温度が1360℃以下で、成形可能な温度領域における粘度が10ポイズ以上の特性を有するガラスからなるプリフォームを作製し、該プリフォームをリ・ヒートプレス法によって円盤状に成形することを特徴とする情報記録媒体用ガラス基板の製造方法(以下、この方法を「方法II」という。)、
(3)上記(1)、(2)の方法における後工程として、この方法により得られるガラス基板を化学強化用溶融塩に接触させることを特徴とする情報記録媒体用ガラス基板の製造方法、
(4)上記(1)、(2)、(3)の方法における後工程として、この方法で得られたガラス基板に対し、アルカリイオン溶出防止処理を行うことを特徴とする情報記録媒体用ガラス基板の製造方法、および
(5)上記(1)、(2)、(3)、(4)の方法で得られたガラス基板に、少なくとも記録層を形成させることを特徴とする情報記録媒体の製造方法、
を提供するものである。
発明を実施するための最良の形態
本発明の情報記録媒体用ガラス基板(以下、単に「ガラス基板」ということがある。)の製造方法の1つである上記の方法Iは、溶融ガラスを、上型と下型の成形型でダイレクトプレス成形する方法であって、上記溶融ガラスとしては、TiO2を0.1〜30モル%、CaOを1〜45モル%、MgOを上記CaOとの合計量で5〜45モル%、Na2OとLi2Oを合計量で3〜30モル%、Al23を0〜15モル%およびSiO2を35〜65モル%含有し、かつ液相温度が1360℃以下、成形可能な温度領域における粘度が10ポイズ以上の特性を有するガラスを得ることができるものが用いられる。成形型は、上型と下型、又は上型、下型、胴型を使用する。型材料は、鋳鉄、グラファイト、Ni系合金、タングステン合金等が使用される。又、型の成形面には、窒化ホウ素等の離型剤を塗布する。
ここで、本発明でいう「情報記録媒体用ガラス基板」とは、結晶粒子を実質的に含んでいないガラス(アモルファスガラス)からなっているものを意味し、結晶粒子を含んでいる結晶化ガラスからなる基板あるいはガラスセラミックスからなる基板とは本質的に異なる。
上記の溶融ガラスから得ようとするガラス(以下、このガラスを「基板用ガラス」という。)の組成において、TiO2はヤング率が高いガラス基板を得るうえで好適なガラス成分であり、ヤング率が90GPa以上のガラス基板を得るうえからは0.1モル%以上含有させることが必要である。しかしながら、その含有量が30モル%を超えるとガラスの耐失透性が低下することから、液相温度が1360℃以下の基板用ガラスを得ることが困難になる。
CaOは、液相温度が低い基板用ガラスを得るとともにヤング率の高いガラス基板を得るうえで好適なガラス成分であり、液相温度が1350℃以下のガラスを得るとともに、ヤング率が90GPa以上のガラス基板を得るうえからは1モル%以上含有させることが必要である。しかしながら、その含有量が45モル%を超えるとガラス化が困難になる。
MgOは、ヤング率が高く、比重が低いガラス基板を得るうえで好適なガラス成分であるが、当該MgOは基板用ガラスの液相温度を上げる作用を有している。したがってMgOは、CaOとの合計量で5〜45モル%となるように含有させることが必要である。MgOの含有量は0.5〜40モル%が好ましい。
Na2Oはガラス基板のヤング率を低下させる作用を有するが、基板用ガラスの液相温度を著しく低下させるガラス成分であり、Na2Oの存在による液相温度の低下は当該Na2OがTiO2と共存している場合により顕著になる。したがって、TiO2を多量に含有させる場合には特に、当該Na2Oを含有させることが好ましい。また、Na2Oは熱膨張係数が大きい基板用ガラスを得るうえでも有用なガラス成分であり、その含有量を適宜選定することによりガラスの熱膨張係数を調整することが可能である。一方、Li2Oはガラス基板のヤング率を低下させることなく原料の溶解性を向上させるうえで好適なガラス成分であり、かつ、化学強化による強度の増強を可能にするガラス成分でもある。これらの理由から、Na2OおよびLi2Oは合計量で3モル%以上含有させることが必要である。しかしながら、これらNa2OおよびLi2Oの合計含有量が30モル%を超えるとガラス基板の化学的耐久性が低下することから、ガラス基板上に磁気記録層を形成して情報記録媒体を得たときに、ガラス基板から記録層へアルカリイオンが拡散する等の問題を引き起こしやすくなる。又、Na2O、Li2Oの一部をK2Oに置換しても良いが、この場合、化学強化効果が低下する。
Al23はガラス基板のヤング率の増減に寄与しないガラス成分であるので含有させなくてもよいが、基板用ガラスの液相温度の低下、分相傾向の抑制、作業温度領域での粘性の向上および化学強化特性の向上を図るうえで有効なガラス成分であるので、必要に応じて含有させてもよい。Al23を含有させる場合、その含有量が15モル%を超えると、液相温度の著しい上昇、溶解性の悪化による未溶解物の生成といった問題を引き起こしやすくなる。
SiO2はガラス構造を形成する成分であり、液相温度が1360℃以下のガラスを得るうえからは35モル%以上含有させることが必要である。しかしながら、その含有量が65モル%を超えると90GPa以上のヤング率を有するガラス基板を得ることが困難になる。SiO2はアルカリイオンなどの溶出の耐水性に影響を与える成分であり、含有量を40〜60モル%にすると効果的である。
この基板用ガラスとしては、ガラス成分としてTiO2を5〜15モル%、CaOを4〜20モル%、MgOを前記CaOとの合計量で5〜30モル%、Na2OとLi2Oを合計量で5〜22モル%、Al23を0〜8モル%およびSiO2を40〜60モル%含有しているものが好ましい。
前述したように、薄板化したガラス基板を高速回転させたときに当該ガラス基板が共振等によって変形するのを防止するうえからは、ガラス基板のヤング率を高めることが好ましい。例えば直径3.5インチ、厚さ0.635mm(25ミル;この厚さは、現在の磁気ディスク用基板の一般的な厚さである。)のガラス基板を用いて作製した磁気ディスクを10000rpmで回転させたときに(以下、このケースを「ケースA」という。)、当該磁気ディスクと記録再生ヘッドとのフライングハイトを概ね1μm以下で安定に確保することができるようにするうえからは、ガラス基板のヤング率を90GPa以上にすることが好ましい。
また、方法Iでガラス基板を得るためには、その製造過程で結晶が実質的に析出しないようにする必要がある。これは、ガラスが失透すると、ガラス原料成分が析出し、成形後のガラスに不純物が残存し、ガラス基板の表面の平滑性を劣化させるからである。そのためには、ガラス基板を製造する際に行われるガラス原料の溶解、成形、冷却等の各工程をガラスの液相温度近傍以上で行うことが好ましい。ただし、当該液相温度が著しく高くなると、ダイレクトプレス成形する際、成形型が変形を起す(1400℃が目安)ので、ガラス基板の製造自体が困難になり実用性が失われる。従って、ガラスの粘度が10〜500ポイズに対応する温度範囲であって液相温度近傍以上の温度で、ノズルの流出口から溶融ガラスを成形型に供することが好ましい。又、実用的には液相温度から−20℃程度下がった範囲でも結晶化が起こらなければ良い。
以上の観点から、得られるガラス基板のヤング率を90GPa以上とし、かつ、基板用ガラスの液相温度を1360℃以下とする。当該ヤング率は100GPa以上であることが好ましい。また、前記の液相温度は1250℃以下であることが好ましく、1150℃以下であることが特に好ましい。
なお、得られるガラス基板のヤング率が90GPa以上であっても、当該ヤング率をガラス基板の比重で除した値(以下、「比弾性率」という。)が概ね30×106Nm/kg以下では、ケースAにおける磁気ディスクの撓みが最大で2μmを超えやすくなり、その結果として、フライングハイトを概ね1μm以下で安定に確保することが困難になる。したがって、方法Iで得られるガラス基板の比重は概ね3.5g/cm3以下であることが好ましく、3.0g/cm3以下であることがより好ましい。この比重は低いほど好ましいが、珪酸塩を基本としたガラスでは実質的に2.1g/cm3以上となる。
また、基板用ガラスの液相温度が1360℃以下であっても、当該基板用ガラスについての成形可能な温度領域(ダイレクトプレス成形によって成形可能な温度領域を意味する。以下同じ。)における粘度、すなわち、液相温度以上の温度領域における粘度が著しく低いと、ガラス基板を得る過程で行われる成形工程へガラス融液(溶融ガラス)を供給する際にその流量の制御が困難になるばかりか、成形可能な形状の自由度も低下する。したがって、方法Iで用いる溶融ガラスにおける前記の粘度は10ポイズ以上であり、好ましくは30ポイズ以上である。上限は成形の際の形状安定性を考慮し、500ポイズ以下である。
さらに、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク等の情報記録媒体へ情報を記録する際、あるいは、当該情報記録媒体に記録されている情報を再生する際には、当該情報記録媒体は情報処理装置内に設けられているドライブモータのスピンドルにクランプによって固定された状態で回転するわけであるが、このとき、情報記録媒体の熱膨張係数と前記のクランプの熱膨張係数とが著しく異なっていると、次のような問題が生じる。
すなわち、情報記録媒体を回転させる際には、ドライブモータの発熱等によって、情報記録媒体、スピンドル、クランプ等の温度が例えば90℃程度まで急激に昇温するので、情報記録媒体の熱膨張係数と前記のクランプの熱膨張係数とが著しく異なっていると、前記の昇温によって情報記録媒体とクランプとの間で緩みが生じたり、情報記録媒体に歪みや撓みが生じ、その結果として、情報記録媒体におけるデータ記録箇所(トラック)の位置が変化して、情報の記録あるいは再生にエラーが生じやすくなる。
したがって、方法Iにおいて溶融ガラスから得ようとするガラス(基板用ガラス)の熱膨張係数は前記のクランプの熱膨張係数にできるだけ近似していることが好ましい。前記のクランプは一般にステンレス合金によって作製されているので、基板用ガラスの熱膨張係数(100〜300℃における平均熱膨張係数を意味する。以下同様。)は概ね7〜14ppm/℃(7×10-6〜14×10-6/℃)であることが好ましく、9〜12ppm/℃(9×10-6〜12×10-6/℃)であることがより好ましい。
さらに、方法Iにおける基板用ガラスの転移点温度は700℃未満であることが好ましく、550℃以下であることがより好ましい。これは、得られたガラス基板を化学強化処理する際に使用する溶融塩の温度は、一般的に転移点温度から約100〜150℃低い温度に調節され、この溶融塩の温度が500℃以上になると溶融塩が分解を始め、ガラス基板表面に損傷を与えるからである。転移点温度を上記範囲にすることにより、このような事態は回避される。
方法Iで用いる溶融ガラスは、液相温度が比較的高くても、表面張力が高いので、当該溶融ガラスを成形型に供給した際、溶融ガラスが横に広がるような変形が少ない。したがって、ダイレクトプレス成形によって成形する際、型に対する再現性が良好である。
方法Iにおいては、基板用ガラスとして、TiO2の一部を、他の遷移金属酸化物に置き換えたガラスを用いることができる。この他の遷移金属酸化物としては、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Ga、Ge、Sm、Y、Zr、Nb、Mo、La、Ce、Pr、Nd、Pm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Hf、TaおよびWの中から選ばれる少なくとも1種の金属の酸化物が挙げられる。また、これらの遷移金属酸化物を用いた場合よりも、ヤング率は少し下がるが、CuおよびZnの中から選ばれる少なくとも1種の金属の酸化物に置き換えたガラスを用いてもよい。これらの金属酸化物の中で、特にY23が比重を上げずに得られるガラス基板のヤング率を上げることができるので好ましい。これらの金属酸化物の含有量は、0〜15モル%が好ましく、特に0.1〜8モル%が好ましい。
ただし、前記の遷移金属酸化物にはガラスのヤング率を向上させる効果がそれほどなく、逆に比重を上げる効果があるので、その含有量については、他のガラス成分の種類およびその含有量に応じて、目的とする基板用ガラスが得られるように適宜選定する。遷移金属酸化物としてZrO2を用いる場合、当該ZrO2の含有量は7モル%以下とすることが好ましく、5モル%以下とすることがより好ましい。遷移金属酸化物としてZrO2を用いるにあたってその含有量を5モル%以下にした場合には、僅かではあるが液相温度を低下させることができる。
方法Iにおける基板用ガラスは、TiO2の一部をY23とZrO2で置き換える場合、TiO2を0.1〜30モル%、Y23を0.1〜15モル%およびZrO2を0.1〜15モル%含有することが好ましい。
方法Iにおいては、上述した基板用ガラスが得られる溶融ガラスを、供給口から成形型に供給し、当該成形型を用いてダイレクトプレス成形することによってガラス基板を得る。このガラス基板は、化学強化を行わずに、情報記録媒体用ガラス基板として用いてもよいし、化学強化処理を行い、情報記録媒体用ガラス基板として用いてもよい。この化学強化(低温型イオン交換法によるもの)処理を行う場合、化学強化前のガラスは、ガラス成分として、SiO2とAl23の合計量で40モル%以上、Li2Oを1〜20モル%、好ましくは3〜10モル%、Na2Oを1〜20モル%、好ましくはLi2Oとの合計量で5〜22モル%、MgOとCaOとを合計量で5〜30モル%含有しているものが好ましい。
上記の場合において、化学強化によって十分な圧縮応力層を形成するためにはSiO2を40モル%以上含有していることが好ましいが、当該SiO2の一部はAl23によって置換することができる。したがって、SiO2とAl23とは、これらの合計量で40モル%以上含有させることが好ましい。そして、SiO2とAl23との合計量は44モル%以上であることがより好ましい。
Li2OおよびNa2Oは、化学強化を行ううえで必要なLi+イオンおよびNa+イオンをガラス中に導入するための成分であり、十分な圧縮応力層を形成するうえからは、Li2Oを3〜10モル%含有させ、かつ、Na2OをLi2Oとの合計量で5モル%以上含有させることが好ましい。また、アルカリイオンの溶出を抑制するためには、Na2OとLi2Oとの合計含有量を22モル%以下にするのが好ましい。
一方、CaOとMgOはガラスのヤング率、液相温度、成形可能な温度領域における粘度等を調整するうえで有効なガラス成分ではあるが、化学強化の際のアルカリイオンの移動を妨げる成分でもある。したがって、十分な圧縮応力層を形成するうえからは、CaOとMgOの合量を5〜30モル%にすることが好ましい。
この化学強化処理は、耐衝撃性が高いガラス基板を得るうえで有用な手段である。例えば低温型イオン交換法による化学強化処理は、化学強化しようとするガラス基板を所定の溶融塩、すなわち、カリウムやナトリウムについての硝酸塩、炭酸塩もしくはこれらの混合物からなり、化学強化しようとするガラス基板の転移点温度Tgよりも概ね100〜150℃低い温度に保持されている溶融塩に浸漬することによって行うことができる。
このアルカリイオン溶出防止処理は、ガラス基板を硫酸水素塩またはピロ硫酸塩あるいはその両方からなる溶融塩に接触させることにより行われる。この際、上記溶融塩の温度は、一般的には融点〜400℃の範囲である。
次に、本発明の方法IIについて説明する。
本発明の方法IIは、特性組成のガラス、すなわち、上述した本発明の方法Iでいう「基板用ガラス」と同じ組成のガラスからなるプリフォームを作製し、当該プリフォームをリ・ヒートプレス法によって円盤状に成形することによって情報記録媒体用ガラス基板を得るものである。
プリフォームの材料として用いるガラスもしくは溶融ガラスの好ましい組成は、上述した本発明の方法Iにおける好ましい「基板用ガラス」の組成と同じである。
目的とするプリフォームの作製方法は特に限定されるものではなく、熱間加工および冷間加工のいずれでもよい。またプリフォームの形状も特に限定されるものではなく、球状,角柱状,板状など、所望の形状とすることができる。熱間加工または冷間加工によって所望形状に成形した後、必要に応じて研磨加工を施すようにしてもよい。
プリフォームのリ・ヒートプレスは、所望の円盤状を呈するキャビティを有する成形型(上型と下型とからなるもの、または、上型,下型および胴型からなるもの)を用い、プリフォームをその粘度が概ね107〜102ポイズとなるように予め加熱して前記の成形型内に配置した後、あるいは、前記の成形型内に配置したプリフォームをその粘度が概ね107〜102ポイズとなるように成形型ごと加熱した後、概ね10〜300kgf/cm2の成形圧の下に0.1〜600秒程度プレス形成することによって行うことができる。なお、成形型の成形面には、通常、他の用途でのガラスのリ・ヒートプレス成形におけるのと同様に、離型膜が設けられる。
リ・ヒートプレス法は、ダイレクトプレス法に比べるとコストが高くつく方法ではあるが、当該リ・ヒートプレス法によれば、プレス成形後に研磨加工や研削加工を施さなくても、表面の平滑性にすぐれたガラス基板を容易に得ることができる。また、プレス成形後に研磨加工や研削加工を施して所望の平滑性を有するガラス基板を得る場合でも、ダイレクトプレス法によって得たガラス基板に研磨加工や研削加工を施して同じ平滑性を有するガラス基板を得る場合に比べて、研磨量や研削量が低減する。
方法IIによって得られるガラス基板は、化学強化を行わずに、情報記録媒体用ガラス基板として用いてもよいし、化学強化処理やアルカリイオン溶出防止処理を行い、情報記録媒体用ガラス基板として用いてもよい。前記の化学強化(低温型イオン交換法によるもの)処理およびアルカリイオン溶出防止処理は、本発明の方法Iについての説明の中で述べたのと同じ条件の下に行われる。したがって、これらの処理を行ううえで好ましいガラス基板の組成は、本発明の方法Iについての説明の中で述べた組成と同じである。
次に、本発明の情報記録媒体の製造方法について説明する。
本発明の情報記録媒体の製造方法は、本発明の方法Iまたは方法IIによって得られた情報記録媒体用ガラス基板に、少なくとも記録層を形成させることにより、記録の高密度化や高速回転化に対応できる情報記録媒体を製造するものである。
ここで、本発明の情報記録媒体の製造方法で得られる情報記録媒体でいう「ガラス基板上に形成された記録層」とは、ガラス基板の表面に直接または所望の層を介して形成された単層構造または複数層構造の記録層を意味し、当該記録層の材料および層構成は、目的とする情報記録媒体の種類に応じて、磁気記録層、光磁気記録層、追記形記録層、相変化記録層等として機能するように適宜選択される。
上記情報記録媒体は、その種類によっては、従来と同様に、基板および記録層以外に保護層、潤滑層等が適宜設けられる。また、情報記録媒体の種類によっては2枚の基板の間に記録層が挟持された構造となるものもあるが、このような構造の情報記録媒体については、2枚の基板のうちの少なくとも一方として、前述した本発明の方法で得られるガラス基板が用いられていればよい。
該情報記録媒体は、当該情報記録媒体を構成している基板が前述した本発明の方法Iまたは方法IIで得られたガラス基板からなっているので、情報記録媒体の高速回転化に対応することが容易である。この結果、該情報記録媒体を用いて記録装置(例えばパーソナルコンピューターやサーバー・アンド・クライアントシステム等で使用される補助記録装置等)を構成することにより、アクセス速度が速い記録再生装置を得ることが容易になる。
次に、本発明を実施例により、さらに詳細に説明するが、本発明は、これらの例に限定されるものではない。
なお、得られたガラス基板についての圧縮応力層の厚さおよび該ガラス基板の物性は、次に示す方法に従って求めた。
1.圧縮応力層の厚さ
東芝社製の精密歪み計(バビネ補正法)を用いて測定した。
2.物性
(1)ヤング率
20×20×100mmの試料を作製し、5MHzの超音波が前記の試料中を伝播する際の縦波速度(V1)と横波速度(Vs)とをシングアラウンド式音速測定装置(超音波工業社製のUVM−2)を用いて測定した後、次式によって求めた。
ヤング率=(4G2−3G・V1 2・ρ)/(G−V1 2・ρ)
G=Vs 2・ρ
ρ:試料の比重(g/cm3
(2)比弾性率
試料のヤング率をその比重で除することによって求めた。
(3)液相温度
試料を白金製の容器に入れて傾斜温度炉内に30分間放置した後、試料の表面および内部における結晶の有無を光学顕微鏡を用いて観察した。そして、結晶が析出しない最低温度を液相温度とした。
(4)粘度
白金製容器と白金製ローターとを備えた回転式粘性測定装置を用いて、熔解温度領域から液相温度付近までに亘って測定した。
(5)ガラス転移点(Tg
5mmφ×20mmの試料について、リガク社製の熱機械分析装置(TMA8140)を用いて+4℃/分の昇温速度で測定した。なお、標準試料としてはSiO2を用いた。
(6)熱膨張係数
100〜300℃における平均熱膨張係数を意味し、ガラス転移点の測定時に一緒に測定した。
(7)表面粗さRa(Rmax)
デジタルインスツルメント社のAFM NanoScope 3Aを使用して測定した。
実施例1〜45
まず、表1〜表8に示す酸化物組成のガラスが得られるように、珪石粉末、水酸化アルミニウム、アルミナ、炭酸リチウム、硫酸リチウム、炭酸ナトリウム、硝酸ナトリウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、酸化マグネシウム、酸化チタン、酸化鉄、酸化ニッケル、酸化イットリウム、酸化ランタン、酸化ネオジウム、酸化銅、酸化アンチモン、亜砒酸等のガラス原料を適宜秤量して実施例毎に約100kgの混合物を調合した。
なお、後掲の表に記載されている組成はガラス自体の組成であるが、各成分の含有量の小数点以下の数値を無視すれば、ほぼ、使用したガラス原料の酸化物換算量と同じになる(他の実施例においても同じ。)。
次に、内容積が2リットルの溶解炉と、これに連結した内容量30リットルの撹拌装置付き作業槽と、当該作業槽に接続している内径5〜20mmの流出用円管とを備えた白金製雰囲気加熱方式の間欠式溶解設備を使用して、次のようにして溶融ガラスを調製した。すなわち、上記の混合物を溶解槽に入れて1350〜1450℃で溶解させ、作業槽にて撹拌、清澄することにより、溶融ガラスを得た。
得られた溶融ガラスは、液相温度よりも僅かに高い温度(+2〜5℃)の下に流出用円管から流出させた。流出用円管は所定の温度になるように円管周囲の発熱手段によって制御している。円形(直径は100mm)を呈する鋳鉄製の金型(下型)でこれを受けた後、当該溶融ガラスを鋳鉄製の上型で速やかにプレスした。このとき、ガラス基板の側面近傍は、下型の上端部に配置された胴型によって成形される。その後にアニールして、直径約100mm、厚さ1mmの円盤状物を得た。プレス時の型の温度は400〜500℃に加熱されている。
この後、上記の円盤状物に研削加工および研磨加工(酸化セリウムポリシャーを使用)を施して、3.5インチφ×0.635mmの円盤状を呈するガラス基板を得た。表面粗さは、Ra5Å以下、Rmax30Å以下であった。
下型に供給された溶融ガラスは、表面張力が高いので、横に広がるような変形が少ない。このため、溶融ガラスが均一に周辺に伸びるので、型に対する再現性が良好となった。また、周辺部に泡は発生しなかった。
さらに、実施例25および実施例26の2つを除いた残りの各実施例においては、以下のようにして化学強化処理を行って、目的とするガラス基板を得た。
まず、NaNO3とKNO3とを重量比が6:4となるように混合した混合塩を調製し、化学強化しようとするガラス基板のガラス転移点(Tg)よりも100℃低い温度となるように前記の混合塩を加熱して溶融塩を得た後、化学強化しようとするガラス基板を前記の溶融塩中に9時間浸漬することによって化学強化処理を行った。なお溶融塩としては、上述の塩の他に、硝酸カリウムと硝酸ナトリウムと炭酸カルシウムとの混合塩を用いることができる。また加熱温度は600〜350℃、特に350〜500℃が好ましい。
このようにして得られた各ガラス基板における圧縮応力層の厚さ(ただし、実施例25および実施例26で得た各ガラス基板を除く。)および各ガラス基板の物性を表1〜表8に示す。なお、ヤング率、比弾性率、表面粗さ(Ra)および比重については全て化学強化した後のガラス試料を用いて測定し(ただし、実施例25および実施例26で得た各ガラス基板を除く。)、液相温度、粘度、ガラス転移点および熱膨張係数については化学強化していないガラス試料を用いて測定した。また、ガラス基板の特に周辺部に残存する泡の検査を行ったが、全ての実施例で、泡は認められなかった。又、MR(磁気抵抗型)ヘッドを使用して、グライドハイトテスト(1マイクロ・インチで磁気ヘッドを浮上)を行った。その結果、ヘッドのヒットは発生しなかった。又、MRヘッド固有のサーマル・アスペリティー(熱による磁気ヘッドの抵抗値の変動)も発生しなかった。
Figure 0003928884
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比較例1
特開平1−167245号公報の実施例1に記載されているガラスと実質的に同じ組成(モル%に換算)のガラスが得られるようにガラス原料を秤量し、上記実施例1〜実施例45におけると同様にしてガラス基板(化学強化前のもの)を得た後、このガラス基板を上記実施例1〜実施例45におけるのと同じ条件で化学強化して、目的とするガラス基板を得た。
上記のガラス基板について、実施例1〜実施例45と同様にして求めた圧縮応力層の厚さ、ヤング率、比重、比弾性率およびガラス転移点の各値を表9に示す。
比較例2
特公平6−76224号公報の実施例1に記載されているガラスと実質的に同じ組成(モル%に換算)のガラスが得られるようにガラス原料を秤量し、上記実施例1〜実施例45におけると同様にしてガラス基板(化学強化前のもの)を得た後、このガラス基板を上記実施例1〜実施例45におけるのと同じ条件で化学強化して、目的とするガラス基板を得た。
上記のガラス基板について、実施例1〜実施例45と同様にして求めた圧縮応力層の厚さ、ヤング率、比重、比弾性率および液相温度の各値を表9に示す。
比較例3
特公平4−70262号公報の実施例1に記載されているガラス(組成2のガラス)と実質的に同じ組成(モル%に換算)のガラスが得られるようにガラス原料を秤量し、上記実施例1〜実施例45におけると同様にしてガラス基板(化学強化前のもの)を得た後、このガラス基板を上記実施例1〜実施例45におけるのと同じ条件で化学強化して、目的とするガラス基板を得た。
上記のガラス基板について、実施例1〜実施例45と同様にして求めた圧縮応力層の厚さ、ヤング率、比重、比弾性率、熱膨張係数およびガラス転移点の各値を表9に示す。
比較例4
特開平7−187711号公報の特許請求の範囲に記載されているガラスと実質的に同じ組成(モル%に換算)のガラスが得られるようにガラス原料を秤量し、溶融物を得た後、前記特許請求の範囲に記載されている温度および時間の下に熱処理して結晶化ガラスを得た。この後、当該結晶化ガラスを上記実施例1〜実施例45におけると同様にして加工して、目的とするガラス基板を得た。
上記のガラス基板について、実施例1〜実施例45と同様にして求めたヤング率、比重、比弾性率および表面粗さの各値を表9に示す。
Figure 0003928884
表1〜表8に示したように、実施例1〜実施例45で得られた各ガラス基板はヤング率が100〜120GPaと高く、表面粗さ(Rmax)は3〜6Åと良好である。また、これらのガラス基板の材料ガラスの液相温度は990〜1240℃と比較的低い。したがって、これらのガラス基板を用いて例えば磁気ディスクを作製した場合には、高速回転時においてもフライングハイトを概ね1μm以下に安定して確保することが可能な磁気ディスクが得られるものと推察される。
一方、表9に示したように比較例1〜比較例3で得られた各ガラス基板はヤング率が74〜78GPaと低い。また、比較例4で得られた結晶化ガラス基板は表面粗さ(Ra)が25Åと悪い。したがって、これらのガラス基板または結晶化ガラス基板を用いて例えば磁気ディスクを作製した場合には、高速回転時においてフライングハイトを概ね1μm以下に安定して確保することが困難な磁気ディスクしか得られないものと推察される。
実施例46
実施例1で得られた化学強化後のガラス基板(2.5インチディスク)を、ピロ硫酸カリウムの溶融塩(300℃)に5分間浸漬して、ガラス基板からアルカリ成分(Li、Na、K)が溶出するのを防止する処理を行った。このアルカリイオンの溶出防止処理を施したガラス基板を、80℃の超純水に24時間浸漬して、イオンクロマトグラフィーで評価したところ、水に溶出したアルカリ成分(Li、Na、K)量は、0.1〜0.3μmol/枚であった。アルカリ溶出防止処理を施さない場合は、15〜20μmol/枚であった。
なお、この種のアルカリ溶出防止処理としては、上述のピロ硫酸塩の溶融塩以外に、硫酸水素塩、それらの混合塩を用いることができる。また、溶融塩以外には、熱濃硫酸、加熱したグリセリン、ポリエチレングリコール、熱水、水蒸気などなどを用いることができる。
実施例47〜94
表10〜13には実施例47〜94のガラス組成をモル%で示した。これらのガラスを溶解する際の出発原料としては、SiO2、Al23、Al(OH)3、MgO、Mg(OH)2、CaCO3、SrCO3、Sr(NO32、BaCO3、TiO2、ZrO2、Li2CO3、Na2CO3、Y23やLa23等の希土類金属酸化物、などを用いて表10〜13に示した所定の割合に250−800g秤量し、充分に混合して調合バッチと成し、これを白金るつぼに入れ、1400−1500℃で空気中3−6時間ガラスの溶解を行った、溶融後、ガラス融液をサイズ180×15×25mm或いはφ100mm×5mmのカーボンの金型に流し、ガラスの転移点温度まで放冷してから直ちにアニール炉に入れ、ガラスの転移温度範囲で約1時間アニールして炉内で室温まで放冷した。得られたガラスは顕微鏡で観察できる結晶が析出しなかった。
180×15×25mmサイズのガラスを100×10×10mm、10×10×20mm、10×1×20mmに研磨した後、ヤング率、比重、DSCの測定サンプルとした。φ100mm×厚み5mmの円盤ガラスをφ95mm×厚み0.8mmに研磨して表面粗さ及び強度の測定用サンブルとした。DSCの測定は10×20×2mmの板状ガラスを150メッシュの粉末に砕き、50mgを秤量して白金パンに入れ、MAC−3300型DSC装置を用いて行われた。ヤング率の測定は100×10×10mmのサンプルを用いて超音波法(前出)で行われた。ガラスの液相温度はDSCを使用して測定した。さらにDSCで測定したガラスの液相温度を確かめるため、DSCで得られた液相温度に設定された電気炉にガラスを入れて2−4時間保持した後、るつぼに入れたまま室温まで冷却して得られたガラスは顕微鏡で観察できる結晶がないことを確認した。なお、ガラス転移点および表面粗さの測定法は前述のとおりである。測定で得られたデータをガラスの組成と共に表10〜13に示す。
比較例5
特開平1−239036号公報に開示されたイオン交換ガラス基板を比較例5として、その組成と物性を表13に示す。
Figure 0003928884
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Figure 0003928884
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表10〜13から明らかなように、実施例47〜94のガラス基板はヤング率が大きいことから、磁気記録媒体用基板として使用した場合、このガラス基板が高速回転しても、基板に反りやブレが生じにくく、より基板の薄型化にも対応できることが分かる。さらに、これらのガラスの表面粗さ(Ra)を5Å以下に研磨することができ、平坦性に優れているので、磁気ヘッドの低浮上化を図ることができ、磁気記録媒体用ガラス基板として有用である。
これに対し、比較例5の化学強化ガラス基板は、表面平滑性及び平坦性に優れているものの、ヤング率などの強度特性で本発明のガラス基板に比べかなり劣る。実施例95〜99
実施例62、63、66、69および77で得られた300×250×60mmサイズのガラスを50×15×1mmサイズ及びφ95mm×厚み0.8mmディスク状のガラスに研磨して化学強化用ガラスを得た。これらのガラスを360〜600℃の温度に保ったKNO3の単塩、60重量%KNO3と40重量%NaNO3、20重量%KNO3と80重量%NaNO3などの混合硝酸塩の処理浴に4−16時間浸漬して、ガラス表面層のLiやNaなどのアルカリイオンまたはMg、Caなどアルカリ土類イオンを、前記処理浴中のNa、Kイオンとそれぞれイオン交換させ、化学強化した。このようにして実施例95〜99の化学強化ガラス基板を得た。これらの化学強化ガラス基板の曲げ強度を表14に示す。なお、Tg、ヤング率および表面粗さのデータは、化学強化前ガラスのものである。
比較例6
特許第2516553号明細書に開示された現在市販の結晶化ガラス基板を比較例6として、その物性を表14に示した。
Figure 0003928884
表14から明らかなように、実施例95〜99の化学強化ガラス基板はヤング率や比弾性率、曲げ強度などガラスの強度特性が大きいことから、磁気記録媒体用基板として使用した場合、このガラス基板が高速回転しても、基板に反りやブレが生じにくく、より基板の薄型化にも対応できることが分かる。さらに、これらのガラスはRaを3Å以下にRmaxを20Å以下に研磨することができ、平滑性に優れているので、磁気ヘッドの低浮上化を図ることができ、磁気記録媒体用ガラス基板として有用である。
これに対し、比較例6の結晶化ガラス基板は、曲げ強度が本発明のガラスより低く、ヤング率が本発明のガラス基板に比べかなり劣るため、基板の薄型化や高速回転化に対応できない。特にヤング率の大きなものは基板の平滑性が大きな結晶粒子の存在によって損なわれるので、高密度記録化を図ることができない。
前述した実施例95〜99で用いた化学強化用ガラスについて、3.5インチ磁気ディスク基板の形状(φ95mm、中心孔部径φ25mm、厚み0.8mm)に成形し、その後、前述の実施例95〜99で述べた方法で化学強化して化学強化ガラスからなる磁気ディスク基板を得た。これらの化学強化ガラス基板をディスク装置にセットして、50000rpmで基板を回転させても破壊しなかった。この基板上に磁気膜を付けたディスクでも50000rpmの回転では破壊しなかった。
実施例100
実施例9,31,34,37と全く同じ条件の下に溶融ガラスを調製し、当該溶融ガラスを熱間で球状に成形し、その後に冷却して、直径約50mmの球状を呈する計4種類のプリフォームを作製した。実施例9,31,34,37のガラス材料は、SiO2、TiO2、アルカリイオンの量が、成形時の失透を好適に防止できるので、リピートプレスに特に適している。
また、上型,下型および胴型を有し、これら3つの型を組み合わせたときに直径約100mm,厚さ1mmの円盤状のキャビティを形成することになる成形型を用意した。前記の上型,下型および胴型それぞれの転写成形面には、
からなる離型膜が設けられている。
次に、前記のプリフォームのそれぞれを上記の成形型を用いてリ・ヒートプレス成形して、円盤状物を得た。このときのプレス成形は、ガラス(プリフォーム)の粘度が概ね106〜103ポイズとなるようにプリフォームを成形型ごと加熱し、プリフォームの組成に応じて成形圧を10〜500kgf/cm2の範囲内で選択し、かつ、加圧時間を0.1〜600秒の範囲で選択しつつ行った。
このようにして得られた各円盤状物の直径は約100mm、厚さは1mmであり、その表面粗さは、Raが100Å以下であった。
この後、各円盤状物について、その材料として用いた溶融ガラスを調製する際の条件を同じにした実施例(実施例9,31,34,37のいずれかにおけるのと同じ後処理を施して、目的とする情報記録媒体用ガラス基板をそれぞれ得た。
このようにして得られた各情報記録媒体用ガラス基板は、その材料として用いた溶融ガラスを調製する際の条件を同じにした実施例で得られた情報記録媒体用ガラス基板と同じ物性を有していた。
実施例101〜106
実施例25〜実施例30で得られた各ガラス基板を用いて、以下の要領で磁気ディスクを作製した。
まず、磁気ヘッドと磁気ディスクとの吸着を防止するために、レーザー光を用いて各ガラス基板のランディングゾーンにテクスチャを形成した。
次に、テクスチャを形成した側のガラス基板表面上にCr下地層、CoPtCrTa磁性層およびカーボン保護層を順次積層して、磁気ディスクを得た。
上記のようにして作製した各磁気ディスクについて、これをハードディスク装置に装着して12000rpmで回転させ、フライングハイトを1μm以下にして記録再生試験を行ったところ、いずれの磁気ディスクにおいても正常な記録再生を行うことができた。
なお、テクスチャを形成しない、ロード・アンロード方式の磁気ディスクにも本発明は適用できる。
産業上の利用可能性
本発明によれば、ヤング率、強度、表面平滑性や表面均質性に優れ、高温、多湿環境下においてもアルカリの溶出がなく、記録の高密度化や高速回転化に対応できる情報記録媒体を容易に与える情報記録媒体用ガラス基板を、再現性よく、安定して製造することができる。
また、この製造方法で得られた上記の性能を有する情報記録媒体用ガラス基板を用い、記録の高密度化や高速回転化に対応できる情報記録媒体を製造することができる。

Claims (24)

  1. 溶融ガラスを、少なくとも上型と下型の成形型でプレス成形して円盤状の情報記録媒体用ガラス基板を製造するに当たり、TiO2を0.1〜30モル%、CaOを1〜45モル%、MgOを上記CaOとの合計量で5〜45モル%、Na2OとLi2Oを合計量で3〜30モル%、Al23を0〜15モル%およびSiO2を35〜65モル%含有し、かつ液相温度が1360℃以下、成形可能な温度領域における粘度が10ポイズ以上の特性を有するガラスが得られるようにガラス原料を調製し、該ガラス原料を溶融させて溶融ガラスを得た後、この溶融ガラスを供給口から前記の成形型に供給し、該成形型を用いてダイレクトプレス成形することを特徴とする情報記録媒体用ガラス基板の製造方法。
  2. 供給口から下型に供給される溶融ガラスは液相温度以上に温度が制御されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. TiO2を5〜15モル%、CaOを4〜20モル%、MgOを上記CaOとの合計量で5〜30モル%、Na2OとLi2Oを合計量で5〜22モル%、Al23を0〜8モル%およびSiO2を40〜60モル%含有するガラスが得られるようにガラス原料を調製する請求項1または2に記載の方法。
  4. TiO2の一部を、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Ga、Ge、Sm、Y、Zr、Nb、Mo、La、Ce、Pr、Nd、Pm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Hf、TaおよびWの中から選ばれる少なくとも1種の遷移金属の酸化物に置き換えたガラスが得られるようにガラス原料を調製する請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
  5. TiO2の一部を他の遷移金属酸化物に置き換えたガラスであって、該遷移金属酸化物の含有量が0.1〜8モル%であるガラスが得られるようにガラス原料を調製する請求項4に記載の方法。
  6. 遷移金属酸化物がY23及び/又はZrO2である請求項5に記載の方法。
  7. Li2Oを1〜20モル%含有するガラスが得られるようにガラス原料を調製する請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
  8. Na2Oを1〜20モル%含有するガラスが得られるようにガラス原料を調製する請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法。
  9. ガラス基板のヤング率が90GPa以上である請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 転移点温度が700℃未満のガラスからなるガラス基板を得る請求項1〜9のいずれか一項に記載の方法。
  11. TiO2を0.1〜30モル%、CaOを1〜45モル%、MgOを上記CaOとの合計量で5〜45モル%、Na2OとLi2Oを合計量で3〜30モル%、Al23を0〜15モル%およびSiO2を35〜65モル%含有し、かつ液相温度が1360℃以下で、成形可能な温度領域における粘度が10ポイズ以上の特性を有するガラスからなるプリフォームを作製し、該プリフォームをリ・ヒートプレス法によって円盤状に成形することを特徴とする情報記録媒体用ガラス基板の製造方法。
  12. TiO2を5〜15モル%、CaOを4〜20モル%、MgOを上記CaOとの合計量で5〜30モル%、Na2OとLi2Oを合計量で5〜22モル%、Al23を0〜8モル%およびSiO2を40〜60モル%含有するガラスからなるプリフォームを作製する請求項11に記載の方法。
  13. TiO2の一部を、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Ga、Ge、Sm、Y、Zr、Nb、Mo、La、Ce、Pr、Nd、Pm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Hf、TaおよびWの中から選ばれる少なくとも1種の遷移金属の酸化物に置き換えたガラスが得られるようにガラス原料を調製する請求項11または12に記載の方法。
  14. TiO2の一部を他の遷移金属酸化物に置き換えたガラスであって、該遷移金属酸化物の含有量が0.1〜8モル%であるガラスからなるプリフォームを作製する請求項13に記載の方法。
  15. 遷移金属酸化物がY33及び/又はZrO2である請求項14に記載の方法。
  16. Li2Oを1〜20モル%含有するガラスからなるプリフォームを作製する請求項11〜15のいずれか一項に記載の方法。
  17. Na2Oを1〜20モル%含有するガラスからなるプリフォームを作製する請求項11〜16のいずれか一項に記載の方法。
  18. ガラス基板のヤング率が90GPa以上である請求項11〜17のいずれか一項に記載の方法。
  19. 転移点温度が700℃未満のガラスからなるガラス基板を得る、請求項11〜18のいずれか一項に記載の方法。
  20. 請求項1〜19のいずれか一項に記載の方法における後工程として、この方法により得られるガラス基板を化学強化用溶融塩に接触させることを特徴する情報記録媒体用ガラス基板の製造方法。
  21. 化学強化用溶融塩の温度が500℃以下である請求項20に記載の方法。
  22. 請求項1〜21のいずれか一項に記載の方法における後工程として、この方法で得られたガラス基板に対し、アルカリイオン溶出防止処理を行うことを特徴とする情報記録媒体用ガラス基板の製造方法。
  23. アルカリイオン溶出防止処理を、ガラス基板を硫酸水素塩またはピロ硫酸塩あるいはその両方からなる溶融塩に接触させることにより行う請求項22に記載の方法。
  24. 請求項1〜23のいずれか一項に記載の方法で得られたガラス基板に、少なくとも記録層を形成することを特徴とする情報記録媒体の製造方法。
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