JP2002173160A - 蓋付容器 - Google Patents

蓋付容器

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JP2002173160A
JP2002173160A JP2000371878A JP2000371878A JP2002173160A JP 2002173160 A JP2002173160 A JP 2002173160A JP 2000371878 A JP2000371878 A JP 2000371878A JP 2000371878 A JP2000371878 A JP 2000371878A JP 2002173160 A JP2002173160 A JP 2002173160A
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JP2000371878A
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Makoto Watanabe
眞 渡辺
Toshio Hama
俊雄 濱
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JAPAN XANPAK CORP
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JAPAN XANPAK CORP
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 容器本体を熱可塑性樹脂発泡シートを熱成形
して製造した場合でも、蓋体と容器本体との密着性が確
保でき、汁物等の流動性内容物の流出を確実に防止でき
る蓋付容器を提供すること。 【解決手段】 容器本体1には、側壁10の上端にフラ
ンジ部11が形成され、該フランジ部11の外側に垂れ
部12が形成され、前記側壁10には、テーパー部16
と、その下方に逆テーパー部15が形成され、さらに前
記逆テーパー部15が前記垂れ部12の下端よりも下方
に位置されており、蓋体2の外側壁23には、該蓋体2
が前記容器本体1に嵌合した状態で、前記容器本体1の
テーパー部16及び逆テーパー部15に添う形状のテー
パー部28及び逆テーパー部27が形成され、前記容器
本体1の垂れ部12に沿う垂れ部25が形成され、さら
に該垂れ部12の下端に屈曲部29が形成されているこ
とを特徴としている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、蓋付容器に関し、
詳しくは汁物等の流動性内容物の流出を防止した密閉性
の高い蓋付容器に関する。
【0002】
【従来技術及び発明が解決しようとする課題】汁物等の
流動性内容物の流出を防止した密閉性の高い蓋付容器と
しては従来から種々のものが提案されているが、容器本
体を熱可塑性樹脂発泡シートを熱成形して製造すると、
成形時の発泡シートの二次発泡等の影響で寸法誤差を生
じやすく、その結果、蓋体と容器本体との密着性が悪く
なり、汁物等の流動性内容物の流出し難いものが得にく
いという問題があった。
【0003】そこで、本発明の目的は、容器本体を熱可
塑性樹脂発泡シートを熱成形して製造した場合でも、蓋
体と容器本体との密着性が確保でき、汁物等の流動性内
容物の流出を確実に防止できる蓋付容器を提供すること
にある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、多少の寸
法誤差を吸収することができ、汁物等の流動性内容物の
流出し難い形状の蓋付容器について種々の検討を行なっ
た結果、上記問題点を効果的に解決できることを見出
し、本発明を完成させるに至った。
【0005】即ち本発明に係る請求項1の蓋付容器は、
熱可塑性樹脂シートを成形してなる容器本体及び蓋体か
ら構成された蓋付容器であって、容器本体には、側壁の
上端に半径方向外方に向けて延設されたフランジ部が形
成され、該フランジ部の外側において下方に向かう垂れ
部が形成され、前記側壁の上部において前記フランジ部
の内側から底部方向へ向かうにしたがって半径方向内方
へ向かうテーパー部と、該テーパー部の下端から底部方
向へ向かうにしたがって半径方向外方へ向かう逆テーパ
ー部が形成され、さらに前記逆テーパー部は前記垂れ部
の下端よりも下方に位置されており、蓋体には、該蓋体
が前記容器本体に嵌合した状態で、前記容器本体のテー
パー部及び逆テーパー部に添う形状のテーパー部及び逆
テーパー部を備えた外側壁と、前記容器本体のフランジ
部を覆い前記容器本体の垂れ部に沿って該垂れ部の下方
に延設され、該垂れ部の下端で半径方向内方に屈曲する
屈曲部が形成された垂れ部を有することを特徴としてい
る。
【0006】この請求項1記載の蓋付容器によれば、容
器本体の逆テーパー部が垂れ部の下端よりも下方に位置
するので、蓋体を容器本体に嵌合すると、蓋体の逆テー
パー部と垂れ部とによって、容器本体の逆テーパー部と
垂れ部とが弾力的に挟み込まれ、蓋体の逆テーパー部が
容器本体の逆テーパー部に嵌りこんで逆テーパー部の大
部分又は全部と密着し、それと同時に、蓋体のテーパー
部が容器本体のテーパー部の大部分又は全部と密着す
る。したがって、容器本体内の汁物等の流動性内容物が
流出し難くなるばかりでなく、容器本体が、例えば、熱
可塑性樹脂発泡シートから成形された寸法精度が比較的
悪いものであっても、蓋体は、逆テーパー部及びテーパ
ー部との高い密着性が維持される。また、容器本体に
は、逆テーパー部の上方にテーパー部が形成されている
ので蓋体への嵌合が容易になる。また、蓋体の垂れ部の
屈曲部が容器本体の垂れ部の下端に係合されるので、蓋
体をより確実に容器本体に係止することができる。更
に、蓋体の垂れ部は、容器本体の垂れ部の下端よりも下
方に延設されているので、垂れ部から下方に延出された
部分を利用すれば蓋体を容器本体から外すのが容易とな
る。
【0007】本発明に係る請求項2の蓋付容器では、前
記容器本体の垂れ部の下端には、外方へ張り出す張出し
部が形成され、蓋体が前記容器本体に嵌合した状態で、
前記蓋体の垂れ部の屈曲部が前記容器本体の張出し部に
係合されることを特徴としている。
【0008】この請求項2記載の蓋付容器によれば、容
器本体の張出し部により、蓋体の逆テーパー部及びテー
パー部がより強く容器本体の逆テーパー部及びテーパー
部に圧接され、容器本体内の汁物等の流動性内容物が更
に流出し難くなる。
【0009】本発明に係る請求項3の蓋付容器では、前
記容器本体の側壁には、前記逆テーパー部の下端から半
径方向内方に延設された段部が形成され、前記蓋体に
は、前記容器本体に嵌合した際に、前記容器本体の段部
に添う形状の段部が形成されていることを特徴としてい
る。
【0010】この請求項3記載の蓋付容器によれば、蓋
体を容器本体に嵌合した際に、さらに蓋体の段部が容器
本体の段部と密着するので、容器本体内の汁物等の流動
性内容物が更に流出し難くなる。
【0011】本発明に係る請求項4の蓋付容器では、前
記蓋体は、該蓋体を前記容器本体に嵌合した際に、前記
容器本体のフランジ部の上面に添うフランジ部を有して
いることを特徴としている。
【0012】この請求項4記載の蓋付容器によれば、蓋
体を容器本体に嵌合した際に、蓋体のフランジ部が容器
本体のフランジ部に密接するので、容器本体内の汁物等
の流動性内容物が更に流出し難くいものとなる。
【0013】本発明に係る請求項5の蓋付容器では、前
記容器本体の側壁には、前記容器本体の段部の内端から
底部方向へ向かって半径方向内方へ延設された第2のテ
ーパー部が形成されているとともに、前記蓋体には、該
蓋体を前記容器本体に嵌合した際に、前記容器本体の第
2のテーパー部に添う第2のテーパー部を有しているこ
とを特徴としている。
【0014】この請求項5記載の蓋付容器によれば、さ
らに蓋体2の第2のテーパー部が容器本体の第2のテー
パー部と密着するので、汁物等の流動性内容物が更に流
出し難くなる。
【0015】本発明に係る請求項6の蓋付容器では、前
記容器本体が熱可塑性樹脂発泡シートの熱成形体からな
ることを特徴としている。
【0016】この請求項6の蓋付容器によれば、容器本
体の寸法精度がやや劣っても、本発明の請求項1乃至4
のいずれかの構成を採用すれば、容器本体内の汁物等の
流動性内容物が流出し難くいものとすることができる。
したがって、容器本体として熱可塑性樹脂発泡シートの
熱成形体によって形成することができ、それによってク
ッション性に優れ、軽量な容器本体を得ることができ
る。
【0017】なお、上記請求項1,3,5に記載の「半
径方向」とは、「水平面上」または「容器本体の底面と
平行な面上」と同義である。
【0018】
【発明の実施の形態】図1は本発明に係る蓋付容器を概
念的に示した断面図,図2は図1におけるA部の拡大断
面図である。図1に示した蓋付容器は、汁等を収容する
容器本体1と該容器本体1の開口を覆う蓋体2とによっ
て構成されており、容器本体1は、図2に示したよう
に、側壁10と、側壁10の上端に外方へ拡がるフラン
ジ部11と、フランジ部11の外側から下方に延設され
る垂れ部12を有している。
【0019】側壁10は、底部13から上方に向かうに
つれて外側に広がり、その側壁10の途中において、内
面には段部14が形成され、該段部14の上方に続いて
逆テーパー部15が形成され、さらに該逆テーパー部1
5の上方に続いてテーパー部16が形成されている。フ
ランジ部11の上面及び段部14は、水平面とほぼ平行
になるように形成されている。また、逆テーパー部15
は水平面に対する角度αが70〜89度になるように、
好ましくは80〜85度となるように形成される。その
角度が小さくなり過ぎると蓋体2を容器本体1に嵌合さ
せる際に蓋体が壊れやすくなり、逆にその角度が大きく
なり過ぎると蓋体2を容器本体1に嵌合させた際に蓋体
2が上方に移動し易くなり、逆テーパー部15及びテー
パー部16と蓋体2の後述する側壁との密着性が悪化し
て汁漏れが発生する虞がある。
【0020】また、テーパー部16は水平面に対する角
度βが91〜135度になるように、好ましくは95〜
120度になるように形成される。その角度が小さくな
り過ぎると蓋体2を容器本体1に嵌合させる際にスムー
ズな嵌合が行なえなくなる虞があり、逆にその角度が大
きくなり過ぎると容器本体1が必要以上に大きくなって
しまう。
【0021】また、垂れ部12は水平面に対する角度γ
が90度に形成されるか又は多少外側に広がるように形
成される。垂れ部12の下端には、その全周囲に又は断
続的に外側に突出する張出し部17が形成されている。
この張出し部17は、蓋体2を容器本体1に嵌合させた
時に、蓋体2が垂れ部12をより弾力的に挟み込むこと
ができ、それによって蓋体2の後述する側壁を逆テーパ
ー部15及びテーパー部16に強く密着させることが可
能になる。上記張出し部17の突出長さLは0.3〜5
mmが好ましく、0.5〜3mmがより好ましい。上記
張出し部17は、容器本体1を熱成形してから個々の容
器本体に打ち抜く際にやや大きめに打ち抜くことにより
形成させることができる。
【0022】一方、蓋体2は、天板20から下方斜め外
方へ延設された内側壁21と、該内側壁21の下端から
水平方向外方へ延設される縁部22と、容器本体1の側
壁10に対応して形成された外側壁23と、容器本体1
のフランジ部11に対応させて形成されたフランジ部2
4と、容器本体1の垂れ部12に対応された垂れ部25
とを有している。
【0023】外側壁23は、縁部22から上方に向かう
につれて外側に広がり、その外側壁23の途中におい
て、段部26が形成され、該段部26の上方に続いて逆
テーパー部27が形成され、さらに該逆テーパー部27
の上方に続いてテーパー部28が形成されている。ま
た、フランジ部24及び段部26は、水平面とほぼ平行
になるように形成されている。
【0024】垂れ部25は、容器本体1の垂れ部12の
下端から下方に延設されており、垂れ部12の下端に対
応する部位に屈曲部29が形成され、その屈曲部29よ
りも下方の縁部25aは半径方向内方に延設されてい
る。この垂れ部25は、全周にわたって一続きの連続し
た突部として設けても構わないが、断続的な複数個に分
割形成してもよい。垂れ部25を断続的な複数個に分割
形成した場合には、蓋体2の容器本体1への嵌合がきつ
くなり過ぎないので好ましい。
【0025】さらに、この蓋付容器では、容器本体1の
底部13から段部14までの間に第2のテーパー部10
aが形成され、蓋体2の縁部22から段部26までの間
に、前記第2のテーパー部10aに倣った第2のテーパ
ー部23aが形成されている。
【0026】このように構成された蓋付容器では、容器
本体1の上方から蓋体2を押し込むと、蓋体2の段部2
6と逆テーパ部27との会合部が容器本体1のテーパー
部16に当たるが、蓋体2は該テーパー部16に案内さ
れて下方へ押し込まれる。そして、蓋体2の段部26と
逆テーパー部27は容器本体1の段部14と逆テーパー
部15との間に嵌合される。すると、蓋体2の垂れ部2
5が、容器本体1の垂れ部12の張出し部17に圧接さ
れ、それによる反力によって蓋体2の外側壁23が容器
本体1の側壁10に圧接される。さらに、垂れ部25の
屈曲部29が容器本体1の垂れ部12の張出し部17に
係合され、それによって蓋体2が容器本体1に係止され
る。即ち、外側壁23の逆テーパー部27と段部26が
容器本体1の逆テーバー部15と段部14に嵌まり込ん
で、外側壁23の逆テーパー部27が容器本体1の逆テ
ーパー部15の大部分又は全部と密着し、それと同時
に、蓋体2の段部26が容器本体1の段部14に密接
し、さらには、蓋体2のテーパー部28及びフランジ部
24が容器本体1のテーパー部16及びフランジ部11
に密接する。また、この蓋付容器では、蓋体2の第2の
テーパー部23aが容器本体1の第2のテーパー部10
aに当接される。
【0027】容器本体1が、例えば、熱可塑性樹脂発泡
シートから成形された寸法精度が比較的悪いものであっ
ても、蓋体2の外側壁23が容器本体1の大部分と密着
し、容器本体1内の汁物等の流動性内容物が更に流出し
難くいものとなる。
【0028】本発明の蓋付容器の大きさは、通常、平面
図が円形又は多角形又は方形又はそれに類した形状を示
す場合には直径または対角線の長さが10〜30cmで
あり、平面図が楕円形又はそれに類する形状を示す場合
には長径が10〜30cmであり、短径が7〜28cm
である。いずれのケースでも容器本体の深さは、通常、
2〜10cmである。
【0029】容器本体1及び蓋体2は、いずれも、熱可
塑性樹脂シートを熱成形することにより得られるもので
あるが、その熱可塑性樹脂シートの基材樹脂としては、
スチレンの単独重合体樹脂、スチレンと他のモノマーと
から製造されたスチレン系共重合体樹脂、スチレンの単
独重合体樹脂又は/及びスチレン系共重合体樹脂とスチ
レン−ブタジエンブロック共重合体との混合物、ゴム状
重合体の存在下でスチレン系モノマーを重合することに
よって得られるゴム変性スチレン系樹脂(耐衝撃性ポリ
スチレン、或いは上記したスチレン系の樹脂と他の樹脂
又は/及びゴム状重合体との混合物等の、スチレン成分
比率が50重量%以上であるポリスチレン系樹脂或いは
ポリスチレン系樹脂組成物;エチレンの単独重合体樹
脂、エチレンと他のモノマーとから製造されたエチレン
系共重合体樹脂、エチレンの単独重合体樹脂又は/及び
エチレン系共重合体樹脂にスチレン系モノマー等のビニ
ルモノマーを含浸させて重合してなるグラフト変性エチ
レン系樹脂、或いは上記エチレン系の樹脂と他の樹脂又
は/及びゴム状重合体との混合物等の、エチレン成分比
率が50重量%以上であるポリエチレン系樹脂或いはポ
リエチレン系樹脂組成物;プロピレンの単独重合体樹
脂、プロピレンと他のモノマーとから製造されたプロピ
レン系共重合体樹脂、プロピレンの単独重合体樹脂又は
/及びプロピレン系共重合体樹脂にスチレン系モノマー
等のビニルモノマーを含浸させて重合してなるグラフト
変性プロピレン系樹脂、或いは上記プロピレン系の樹脂
と他の樹脂又は/及びゴム状重合体との混合物等の、プ
ロピレン成分比率が50重量%以上であるポリプロピレ
ン系樹脂或いはポリプロピレン系樹脂組成物;熱可塑性
ポリエステル樹脂;ポリカーボネート樹脂;ポリアミド
樹脂;ポリフェニレンエーテル樹脂;あるいは上記した
樹脂の2以上の混合物等が例示される。
【0030】特にその中でも、容器本体1としては、ポ
リスチレン系樹脂、ポリスチレン系樹脂組成物、ポリプ
ロピレン系樹脂或いはポリプロピレン系樹脂組成物を基
材樹脂とする熱可塑性樹脂発泡シートからなるものが断
熱性及び軽量性の点で好ましく、その中でも、ポリプロ
ピレン系樹脂或いはポリプロピレン系樹脂組成物を基材
樹脂とする熱可塑性樹脂発泡シートからなるものが安価
である上、耐熱性が高いことから最も好ましい。尚、本
発明の蓋付容器内で電子レンジにより食品を加熱するこ
とが予定されている場合には、容器本体1としては、あ
る程度の耐熱性が要求されるので、耐熱性の高い熱可塑
性樹脂発泡シートからなるものが好適に使用される。耐
熱性の高い熱可塑性樹脂発泡シートとしては、ビカット
軟化点(JIS K7206−1991に従って、試験
荷重A法、昇温速度50℃/時の条件で測定された値)
が110℃以上、好ましくは115℃以上、より好まし
くは120〜170℃の熱可塑性樹脂又は熱可塑性樹脂
組成物を基材樹脂とする発泡シートが例示される。ま
た、容器本体1としては、上記した通り、熱可塑性樹脂
発泡シートからなるものが好適に使用されるが、コスト
や使用形態を考慮して非発泡の熱可塑性樹脂シートから
なるものが使用される場合もある。
【0031】一方、蓋体2としては、上記した樹脂又は
樹脂組成物を基材樹脂とする透明性の高い、通常は非発
泡の熱可塑性樹脂シートからなるものが好んで使用され
る。特に、本発明の蓋付容器内で電子レンジにより食品
を加熱することが予定されている場合には、蓋体2とし
ては、ある程度の耐熱性が要求されるので、耐熱性の高
い熱可塑性樹脂シートからなるものが好適に使用され
る。耐熱性の高い熱可塑性樹脂シートとしては、ビカッ
ト軟化点(JIS K7206−1991に従って、試
験荷重A法、昇温速度50℃/時の条件で測定された
値)が110℃以上、好ましくは115℃以上、より好
ましくは120〜170℃の熱可塑性樹脂又は熱可塑性
樹脂組成物を基材樹脂とするものが例示される。
【0032】上記熱可塑性樹脂発泡シートは、通常、厚
み0.3〜8.0mm、見掛密度0.05〜0.5g/
cmであるが、特に、厚み0.5〜5.0mm、見掛
密度0.06〜0.45g/cmであると熱成形が容
易であるため好ましい。尚、熱可塑性樹脂発泡シートと
しては、非発泡シート又は/及び非発泡フィルムが積層
された積層体であっても構わない。一方、上記非発泡の
熱可塑性樹脂シートは、容器本体1として使用される場
合にはその厚みは0.2〜3.0mmが好ましく、0.
3〜2.0mmがより好ましく、蓋体2として使用され
る場合にはその厚みは0.07〜2.0mmが好まし
く、0.1〜1.0mmがより好ましい。
【0033】容器本体1において、逆テーパー部15の
上下方向の長さとしては2〜10mmが好ましく、テー
パー部16の上下方向の長さとしては2〜30mmが好
ましく、フランジ部11の上面の幅としては1〜10m
mが好ましく、垂れ部12の上下方向の長さとしては1
〜20mmが好ましく、段部14の上面の幅としては1
〜10mmが好ましい。また、蓋体2を容器本体1に嵌
合した際に、段部14の下方で側壁10の内面と密着す
る外側壁23を蓋体2に形成する場合には、その外側壁
23の上下方向の長さとしては1〜10mmが好まし
い。
【0034】上記熱可塑性樹脂シート(上記した非発泡
の熱可塑性樹脂シートと熱可塑性樹脂発泡シートの双方
を包括的に指す)は、熱可塑性樹脂と、必要に応じて、
有機物理発泡剤や熱分解型発泡剤や無機発泡剤等の発泡
剤や、気泡調節剤、無機充填剤、着色剤、滑剤といった
各種添加剤とを、押出機内で熱可塑性樹脂が溶融する温
度で混練して、次いでTダイス又は環状ダイスから押出
または押出発泡させてシート化することにより製造する
ことができる。
【0035】本発明の蓋付容器の形状としては、平面図
で表される形状が方形状、多角形状、円形状、楕円形状
等のいずれの形状であっても構わない。一般的にその形
状として円形状や楕円形状のものよりも、方形状や多角
形状のものの方が直線部が多いので汁漏れしやすい。し
かしながら、本発明の蓋付容器は、その形状が方形状や
多角形状のものであっても汁漏れを良好に防止すること
ができるので、その形状として方形状や多角形状のもの
である場合にも非常に効果的であると言える。なお、上
記実施の形態の説明において「半径方向」と記載してい
るが、蓋付容器の形状が方形状,多角形状,楕円形状等
の円形以外の形状の場合には、「水平面上」または「容
器本体の底面と平行な面上」と同義である。
【0036】
【発明の効果】本発明の請求項1記載の蓋付容器によれ
ば、容器本体1の逆テーパー部15が垂れ部12の下端
よりも下方に位置するので、蓋体2を容器本体1に嵌合
すると、蓋体2の逆テーパー部27と垂れ部25とによ
って、容器本体1の逆テーパー部15と垂れ部12とが
弾力的に挟み込まれ、蓋体2の逆テーパー部27が容器
本体1の逆テーパー部15に嵌りこんで逆テーパー部1
5の大部分又は全部と密着し、それと同時に、蓋体2の
テーパー部28が容器本体1のテーパー部16の大部分
又は全部と密着する。したがって、容器本体1内の汁物
等の流動性内容物が流出し難くなるばかりでなく、容器
本体1が、例えば、熱可塑性樹脂発泡シートから成形さ
れた寸法精度が比較的悪いものであっても、蓋体2は、
逆テーパー部15及びテーパー部16との高い密着性が
維持される。また、容器本体1には、逆テーパー部15
の上方にテーパー部16が形成されているので蓋体2へ
の嵌合が容易になる。また、蓋体2の垂れ部25の屈曲
部29が容器本体1の垂れ部12の下端に係合されるの
で、蓋体2をより確実に容器本体1に係止することがで
きる。更に、蓋体2の垂れ部25は、容器本体1の垂れ
部12の下端よりも下方に延設されているので、垂れ部
25から下方に延出された部分を利用すれば蓋体2を容
器本体1から外すのが容易となる。
【0037】請求項2記載の蓋付容器によれば、容器本
体1の張出し部17により、蓋体2の逆テーパー部27
及びテーパー部28がより強く容器本体1の逆テーパー
部15及びテーパー部16に圧接され、容器本体1内の
汁物等の流動性内容物が更に流出し難くなる。
【0038】この請求項3記載の蓋付容器によれば、蓋
体2を容器本体1に嵌合した際に、さらに蓋体2の段部
26が容器本体1の段部14と密着するので、容器本体
1内の汁物等の流動性内容物が更に流出し難くなる。
【0039】この請求項4記載の蓋付容器によれば、蓋
体2を容器本体1に嵌合した際に、蓋体2のフランジ部
24が容器本体1のフランジ部11に密接するので、容
器本体1内の汁物等の流動性内容物が更に流出し難くい
ものとなる。この請求項4記載の蓋付容器によれば、蓋
体2を容器本体1に嵌合した際に、蓋体2のフランジ部
24が容器本体1のフランジ部11に密接するので、容
器本体1内の汁物等の流動性内容物が更に流出し難くい
ものとなる。
【0040】この請求項5記載の蓋付容器によれば、さ
らに蓋体2の第2のテーパー部が容器本体1の第2のテ
ーパー部と密着するので、汁物等の流動性内容物が更に
流出し難くなる。
【0041】この請求項6の蓋付容器によれば、容器本
体1の寸法精度がやや劣っても、本発明の請求項1乃至
4のいずれかの構成を採用すれば、容器本体1内の汁物
等の流動性内容物が流出し難くいものとすることができ
る。したがって、容器本体として熱可塑性樹脂発泡シー
トの熱成形体によって形成することができ、それによっ
てクッション性に優れ、軽量な容器本体を得ることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る蓋付容器の概念的な断面図であ
る。
【図2】本発明に係る蓋付容器の容器本体と蓋体との嵌
合状態を示す要部拡大断面図である。
【符号の説明】
1 容器本体 10 側壁 10a 第2のテーパー部 11 フランジ部 12 垂れ部 13 底部 14 段部 15 逆テーパー部 16 テーパー部 17 張出し部 2 蓋体 20 天板 21 内側壁 22 縁部 23 外側壁 23a 第2のテーパー部 24 フランジ部 25 垂れ部 26 段部 27 逆テーパー部 28 テーパー部 29 屈曲部

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱可塑性樹脂シートを成形してなる容器
    本体1及び蓋体2から構成された蓋付容器であって、 容器本体1には、側壁10の上端に半径方向外方に向け
    て延設されたフランジ部11が形成され、該フランジ部
    11の外側において下方に向かう垂れ部12が形成さ
    れ、前記側壁10の上部において前記フランジ部11の
    内側から底部13方向へ向かうにしたがって半径方向内
    方へ向かうテーパー部16と、該テーパー部の下端から
    底部13方向へ向かうにしたがって半径方向外方へ向か
    う逆テーパー部15が形成され、さらに前記逆テーパー
    部15は前記垂れ部12の下端よりも下方に位置されて
    おり、 蓋体2には、該蓋体2が前記容器本体1に嵌合した状態
    で、前記容器本体1のテーパー部16及び逆テーパー部
    15に添う形状のテーパー部28及び逆テーパー部27
    を備えた外側壁23と、前記容器本体1のフランジ部1
    1を覆い前記容器本体1の垂れ部12に沿って該垂れ部
    12の下方に延設され、該垂れ部12の下端で半径方向
    内方に屈曲する屈曲部29が形成された垂れ部25を有
    することを特徴とする蓋付容器。
  2. 【請求項2】 前記容器本体1の垂れ部12の下端に
    は、外方へ張り出す張出し部17が形成され、蓋体2が
    前記容器本体1に嵌合した状態で、前記蓋体2の垂れ部
    25の屈曲部29が前記容器本体1の張出し部17に係
    合されることを特徴とする請求項1記載の蓋付容器。
  3. 【請求項3】 前記容器本体1の側壁10には、前記逆
    テーパー部15の下端から半径方向内方に延設された段
    部14が形成されるとともに、 前記蓋体2には、前記容器本体1に嵌合した際に、前記
    容器本体の段部14に添う形状の段部26を有している
    ことを特徴とする請求項1または2記載の蓋付容器。
  4. 【請求項4】 前記蓋体2は、該蓋体2を前記容器本体
    1に嵌合した際に、前記容器本体1のフランジ部11の
    上面に添うフランジ部24を有していることを特徴とす
    る請求項1乃至3記載の蓋付容器。
  5. 【請求項5】 前記容器本体1の側壁10には、前記容
    器本体1の段部14の内端から底部13方向へ向かって
    半径方向内方へ延設された第2のテーパー部10aが形
    成され、 前記蓋体2には、該蓋体2を前記容器本体1に嵌合した
    際に、前記容器本体1の第2のテーパー部10aに添う
    第2のテーパー部23aを有していることを特徴とする
    請求項3または4記載の蓋付容器。
  6. 【請求項6】 前記容器本体1が熱可塑性樹脂発泡シー
    トの熱成形体からなることを特徴とする請求項1乃至5
    のいずれか記載の蓋付容器。
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