JP2002172761A - オフセット印刷方法および装置 - Google Patents
オフセット印刷方法および装置Info
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- JP2002172761A JP2002172761A JP2000374740A JP2000374740A JP2002172761A JP 2002172761 A JP2002172761 A JP 2002172761A JP 2000374740 A JP2000374740 A JP 2000374740A JP 2000374740 A JP2000374740 A JP 2000374740A JP 2002172761 A JP2002172761 A JP 2002172761A
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- Japan
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- printing
- blanket
- tension
- work
- ink
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- Manufacturing Of Printed Wiring (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 大きなワークサイズに対しても良好なパター
ン形状や、印刷精度を確保できるオフセット印刷方法お
よび装置を提供する。 【解決手段】 シート状または帯状のブランケット材の
両端を印刷方向の前後端において支持することによっ
て、印刷原版またはワーク上側に懸架し、加圧治具によ
って、前記ブランケット材を押圧して、印刷原版または
ワークに圧着させながら、印刷方向に掃引することによ
って、前記印刷原版から前記ブランケット材へのインキ
受理、および、前記ブランケット材から前記ワークへの
インキ転移を行うと共に、少なくとも、前記掃引過程で
は、前記ブランケット材に、印刷方向に関して、所要の
ブランケットテンションを負荷していることを特徴とす
る。
ン形状や、印刷精度を確保できるオフセット印刷方法お
よび装置を提供する。 【解決手段】 シート状または帯状のブランケット材の
両端を印刷方向の前後端において支持することによっ
て、印刷原版またはワーク上側に懸架し、加圧治具によ
って、前記ブランケット材を押圧して、印刷原版または
ワークに圧着させながら、印刷方向に掃引することによ
って、前記印刷原版から前記ブランケット材へのインキ
受理、および、前記ブランケット材から前記ワークへの
インキ転移を行うと共に、少なくとも、前記掃引過程で
は、前記ブランケット材に、印刷方向に関して、所要の
ブランケットテンションを負荷していることを特徴とす
る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、画像形成装置の部
品やプリント基板などの、高精細パターン形成に適した
印刷技術に係わり、特に、大面積のガラスやエポキシ基
板などの平板状のワークへのプリントに適したオフセッ
ト印刷方法およびその装置に関する。
品やプリント基板などの、高精細パターン形成に適した
印刷技術に係わり、特に、大面積のガラスやエポキシ基
板などの平板状のワークへのプリントに適したオフセッ
ト印刷方法およびその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電子産業用途のガラスやエポキシ
基板などの平板状のワークにパターンを形成するには、
スクリーン印刷法を用いるのが一般的であった。しかし
ながら、近年、画像形成装置のカラーフィルター基板や
回路基板の高精細パターンには、50μm以下の解像度
が要求されるようになり、オフセット印刷法が用いられ
るようになってきた。このとき使用されるオフセット印
刷機は、ワークが平板状であることから、所謂、平台校
正機型を用いるのが普通である。
基板などの平板状のワークにパターンを形成するには、
スクリーン印刷法を用いるのが一般的であった。しかし
ながら、近年、画像形成装置のカラーフィルター基板や
回路基板の高精細パターンには、50μm以下の解像度
が要求されるようになり、オフセット印刷法が用いられ
るようになってきた。このとき使用されるオフセット印
刷機は、ワークが平板状であることから、所謂、平台校
正機型を用いるのが普通である。
【0003】また、最近では、画像形成装置における液
晶ディスプレイは、2〜20インチのものから壁かけテ
レビの30〜60インチのものまで、そのサイズが大
小、多岐にわたって製造されている。これにともなっ
て、大きなワークサイズにも対応可能な大型のオフセッ
ト印刷機が必要となった。
晶ディスプレイは、2〜20インチのものから壁かけテ
レビの30〜60インチのものまで、そのサイズが大
小、多岐にわたって製造されている。これにともなっ
て、大きなワークサイズにも対応可能な大型のオフセッ
ト印刷機が必要となった。
【0004】なお、最近では、平板状に支持されたイン
キシート(ブランケット)を使用する、これまでとは印
刷形態が異なるオフセット印刷法も、既に提唱されてい
る(例えば、特開平5−169622号公報、特開平6
−171062号公報、特開平7−125179号公報
に開示されている)。
キシート(ブランケット)を使用する、これまでとは印
刷形態が異なるオフセット印刷法も、既に提唱されてい
る(例えば、特開平5−169622号公報、特開平6
−171062号公報、特開平7−125179号公報
に開示されている)。
【0005】更に、これらのオフセット印刷法におい
て、印刷時にブランケットにテンションを掛け、ブラン
ケットを伸縮させることで、印刷パターンの形状を変え
る技術思想の提案(特開平6−000945号公報を参
照)もなされている。
て、印刷時にブランケットにテンションを掛け、ブラン
ケットを伸縮させることで、印刷パターンの形状を変え
る技術思想の提案(特開平6−000945号公報を参
照)もなされている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】現在使用している上述
のブランケット材は、印刷性の観点から、基布材をベー
スに、そのインキ載置面に、シリコンやNBRなどのゴ
ム材を設けた構成になっている。しかしながら、この材
料は、上記の特性上から、ブランケットテンションが印
加された状態では、材料の伸びが、経時的に変化し、特
に、その初期の伸びは大きい。
のブランケット材は、印刷性の観点から、基布材をベー
スに、そのインキ載置面に、シリコンやNBRなどのゴ
ム材を設けた構成になっている。しかしながら、この材
料は、上記の特性上から、ブランケットテンションが印
加された状態では、材料の伸びが、経時的に変化し、特
に、その初期の伸びは大きい。
【0007】実際の印刷上の1サイクルでは、ワークの
入れ替え時や、印刷受理・印刷転移などの一連の各工程
中で、ブランケットテンションを解除したり、印加した
りするため、例えば、1m長のブランケットへのテンシ
ョンの印加直後では、図4に示したように、10μm位
の伸びの影響がある。
入れ替え時や、印刷受理・印刷転移などの一連の各工程
中で、ブランケットテンションを解除したり、印加した
りするため、例えば、1m長のブランケットへのテンシ
ョンの印加直後では、図4に示したように、10μm位
の伸びの影響がある。
【0008】特に、印刷位置精度の上で重要な、上述し
た印刷受理工程(印刷原版からブランケットへの画像の
受理)や印刷転移工程(ブランケットからワークへの画
像の転移)での、前記ブランケットの伸びによる画像の
変形が問題となる。このブランケットの伸びの影響は、
上述のような、画像形成装置の大画面化に伴うワークの
大型化において、必然的に増大するのである。
た印刷受理工程(印刷原版からブランケットへの画像の
受理)や印刷転移工程(ブランケットからワークへの画
像の転移)での、前記ブランケットの伸びによる画像の
変形が問題となる。このブランケットの伸びの影響は、
上述のような、画像形成装置の大画面化に伴うワークの
大型化において、必然的に増大するのである。
【0009】本発明は、上記事情に基づいてなされたも
ので、その目的は、大きなワークサイズに対しても良好
なパターン形状や、印刷精度を確保できるオフセット印
刷方法および装置を提供することである。
ので、その目的は、大きなワークサイズに対しても良好
なパターン形状や、印刷精度を確保できるオフセット印
刷方法および装置を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的は、以下に説明
する本発明によって達成された。
する本発明によって達成された。
【0011】即ち、本発明のオフセット印刷方法では、
シート状または帯状のブランケット材の両端を印刷方向
の前後端において支持することによって、印刷原版また
はワーク上側に懸架し、加圧治具によって、前記ブラン
ケット材を押圧して、印刷原版またはワークに圧着させ
ながら、印刷方向に掃引することによって、前記印刷原
版から前記ブランケット材へのインキ受理、および、前
記ブランケット材から前記ワークへのインキ転移を行う
と共に、少なくとも、前記掃引過程では、前記ブランケ
ット材に、印刷方向に関して、所要のブランケットテン
ションを負荷していることを特徴とする。
シート状または帯状のブランケット材の両端を印刷方向
の前後端において支持することによって、印刷原版また
はワーク上側に懸架し、加圧治具によって、前記ブラン
ケット材を押圧して、印刷原版またはワークに圧着させ
ながら、印刷方向に掃引することによって、前記印刷原
版から前記ブランケット材へのインキ受理、および、前
記ブランケット材から前記ワークへのインキ転移を行う
と共に、少なくとも、前記掃引過程では、前記ブランケ
ット材に、印刷方向に関して、所要のブランケットテン
ションを負荷していることを特徴とする。
【0012】この場合、本発明の実施の形態として、こ
のオフセット印刷では、掃引過程において、前記ブラン
ケット材に対する加圧治具の加圧個所の前後での、前記
ブランケットテンションの値を、同等に制御することが
有効である。
のオフセット印刷では、掃引過程において、前記ブラン
ケット材に対する加圧治具の加圧個所の前後での、前記
ブランケットテンションの値を、同等に制御することが
有効である。
【0013】また、このオフセット印刷は、インキ層を
印刷原版に形成するインキ供給工程と、このインキ層が
形成されている前記印刷原版からブランケットへのイン
キ受理を行う印刷受理工程と、前記ブランケットからワ
ークへのインキ転移を行う印刷転移工程と、必要に応じ
て前記ワークあるいは前記印刷原版の交換をする交換工
程とを含むことを特徴とする。
印刷原版に形成するインキ供給工程と、このインキ層が
形成されている前記印刷原版からブランケットへのイン
キ受理を行う印刷受理工程と、前記ブランケットからワ
ークへのインキ転移を行う印刷転移工程と、必要に応じ
て前記ワークあるいは前記印刷原版の交換をする交換工
程とを含むことを特徴とする。
【0014】そして、ブランケットテンションを印加す
る際、そのテンション値を、印刷受理工程および印刷転
移工程において、それぞれ、設定すること、このオフセ
ット印刷おいて、印刷受理工程および印刷転移工程で
の、ブランケットへ負荷するテンション値より、各工程
での有効掃引過程(印刷有効エリア)にかかる前までの
テンション値が、より高い値となるようにブランケット
テンションを制御すること、更には、印刷受理工程およ
び印刷転移工程での有効掃引過程(印刷有効エリア)に
かかる前までのテンション値が、各工程での設定テンシ
ョン値に対して、0〜10%高くなるように、制御され
ることが、それぞれ、好ましい実施の形態といえる。
る際、そのテンション値を、印刷受理工程および印刷転
移工程において、それぞれ、設定すること、このオフセ
ット印刷おいて、印刷受理工程および印刷転移工程で
の、ブランケットへ負荷するテンション値より、各工程
での有効掃引過程(印刷有効エリア)にかかる前までの
テンション値が、より高い値となるようにブランケット
テンションを制御すること、更には、印刷受理工程およ
び印刷転移工程での有効掃引過程(印刷有効エリア)に
かかる前までのテンション値が、各工程での設定テンシ
ョン値に対して、0〜10%高くなるように、制御され
ることが、それぞれ、好ましい実施の形態といえる。
【0015】更に、本発明のオフセット印刷装置では、
シート状または帯状のブランケット材の両端を印刷方向
の前後端において支持することによって、印刷原版また
はワーク上側に懸架し、加圧治具によって、前記ブラン
ケット材を押圧して、印刷原版またはワークに圧着させ
ながら、印刷方向に掃引することによって、前記印刷原
版から前記ブランケット材へのインキ受理、および、前
記ブランケット材から前記ワークへのインキ転移を行う
オフセット印刷において、前記ブランケット材の印刷有
効エリア外の両端側に対して、それぞれ、前記印刷方向
に所要のブランケットテンションを負荷するテンション
負荷手段と、前記ブランケット材にかかるテンション値
を計測する手段と、該計測手段からの計測値に基づい
て、前記テンション負荷手段のテンション負荷を、設定
テンション値までフィードバック制御する制御手段とを
具備することを特徴とする。
シート状または帯状のブランケット材の両端を印刷方向
の前後端において支持することによって、印刷原版また
はワーク上側に懸架し、加圧治具によって、前記ブラン
ケット材を押圧して、印刷原版またはワークに圧着させ
ながら、印刷方向に掃引することによって、前記印刷原
版から前記ブランケット材へのインキ受理、および、前
記ブランケット材から前記ワークへのインキ転移を行う
オフセット印刷において、前記ブランケット材の印刷有
効エリア外の両端側に対して、それぞれ、前記印刷方向
に所要のブランケットテンションを負荷するテンション
負荷手段と、前記ブランケット材にかかるテンション値
を計測する手段と、該計測手段からの計測値に基づい
て、前記テンション負荷手段のテンション負荷を、設定
テンション値までフィードバック制御する制御手段とを
具備することを特徴とする。
【0016】この場合、本発明の実施の形態として、前
記制御手段は、ブランケットに掛かるテンション値と設
定テンション値との差分を演算する演算手段を含むこ
と、また、前記オフセット印刷において、掃引過程での
加圧治具の前後において、ブランケットに対する前記加
圧治具の押圧個所の移動と関連して、前記ブランケット
が前記印刷原版またはワークとなす進入角度αおよび離
脱角度βを制御する手段を具備すること、特に、上述の
進入角度αおよび離脱角度βを制御する手段は、少なく
とも、前記ブランケット材の印刷有効エリアの前後にお
いて、前記ブランケット材を高さ調節可能に支持する支
持手段を制御することが、それぞれ、有効である。
記制御手段は、ブランケットに掛かるテンション値と設
定テンション値との差分を演算する演算手段を含むこ
と、また、前記オフセット印刷において、掃引過程での
加圧治具の前後において、ブランケットに対する前記加
圧治具の押圧個所の移動と関連して、前記ブランケット
が前記印刷原版またはワークとなす進入角度αおよび離
脱角度βを制御する手段を具備すること、特に、上述の
進入角度αおよび離脱角度βを制御する手段は、少なく
とも、前記ブランケット材の印刷有効エリアの前後にお
いて、前記ブランケット材を高さ調節可能に支持する支
持手段を制御することが、それぞれ、有効である。
【0017】これによって、少なくとも、印刷受理工程
や印刷転移工程の有効掃引過程(印刷有効エリア)にお
けるブランケットの伸びの変化を抑制して、大型ワーク
への印刷でも、画像の変形を避け、高い精度で印刷が行
えるのである。
や印刷転移工程の有効掃引過程(印刷有効エリア)にお
けるブランケットの伸びの変化を抑制して、大型ワーク
への印刷でも、画像の変形を避け、高い精度で印刷が行
えるのである。
【0018】
【発明の実施の形態】図1は、本発明のオフセット印刷
方法を実施する際に用いる印刷装置の一例を示す概略側
面図である。ここでは、説明の簡略のため、インキ受理
時に定盤118上に印刷原版119aを設置し、また、
インキ転移時にワーク119bを設置して、印刷を行う
方式を示している。
方法を実施する際に用いる印刷装置の一例を示す概略側
面図である。ここでは、説明の簡略のため、インキ受理
時に定盤118上に印刷原版119aを設置し、また、
インキ転移時にワーク119bを設置して、印刷を行う
方式を示している。
【0019】また、ブランケット122は、基布材から
なり、シリコンやNBRなどのゴム材をインキ載置面
(下面)に形成したもので、水平に配置された印刷定盤
118の上方で、印刷方向に掃引されるように、展開さ
れており、エアシリンダなどで上下に移動制御できる、
支持手段としての支持ローラー114および115によ
って、印刷定盤118の両側端にて支持・懸架されてお
り、そのブランケット122の端末には、後述するテン
ション負荷手段のクランプが接続してある。
なり、シリコンやNBRなどのゴム材をインキ載置面
(下面)に形成したもので、水平に配置された印刷定盤
118の上方で、印刷方向に掃引されるように、展開さ
れており、エアシリンダなどで上下に移動制御できる、
支持手段としての支持ローラー114および115によ
って、印刷定盤118の両側端にて支持・懸架されてお
り、そのブランケット122の端末には、後述するテン
ション負荷手段のクランプが接続してある。
【0020】このテンション負荷手段は、巻き取りロー
ルを備えたテンション装置116および117で構成さ
れ、これら巻き取りロールには、ブランケット122の
端末が巻き付けられ、固定されている。また、前記ロー
ルの軸に関連して、テンションの計測手段としてセンサ
125および126が装備されている。該センサには、
ロードセル、リニアゲージを用いると良いが、テンショ
ン装置116および117の駆動にサーボモータやパル
スモータを使用した場合に、そのパルス数を計測するカ
ウンターを用いても良い。
ルを備えたテンション装置116および117で構成さ
れ、これら巻き取りロールには、ブランケット122の
端末が巻き付けられ、固定されている。また、前記ロー
ルの軸に関連して、テンションの計測手段としてセンサ
125および126が装備されている。該センサには、
ロードセル、リニアゲージを用いると良いが、テンショ
ン装置116および117の駆動にサーボモータやパル
スモータを使用した場合に、そのパルス数を計測するカ
ウンターを用いても良い。
【0021】特に、本発明の装置では、テンション負荷
手段にて、印刷作業の間、常時、ブランケット122に
規定テンション値で、印刷方向に引張力を加えるのであ
る。このため、本発明では、計測手段(センサ125、
126)からの計測値に基づいて、前記テンション負荷
手段のテンション負荷を、設定テンション値までフィー
ドバック制御する制御手段127を具備している。な
お、この実施の形態では、前記制御手段は、ブランケッ
ト122に掛かるテンション値と設定テンション値との
差分を演算する演算手段128を含んでいる。
手段にて、印刷作業の間、常時、ブランケット122に
規定テンション値で、印刷方向に引張力を加えるのであ
る。このため、本発明では、計測手段(センサ125、
126)からの計測値に基づいて、前記テンション負荷
手段のテンション負荷を、設定テンション値までフィー
ドバック制御する制御手段127を具備している。な
お、この実施の形態では、前記制御手段は、ブランケッ
ト122に掛かるテンション値と設定テンション値との
差分を演算する演算手段128を含んでいる。
【0022】印刷原版119aあるいはワーク119b
に対して、ブランケット112のインキ載置面を当接
し、印刷受理(印刷原板119aのインキ画像をブラン
ケット122に受理する)あるいは印刷転移(ブランケ
ット122に担持されたインキ画像をワーク119bの
表面に転移する)するために、本発明の装置では、加圧
治具111が用意されている。この加圧治具111は、
エアシリンダなどの昇降手段(図示せず)を備えてお
り、その昇降部材の下端に、ブランケット幅とほぼ同じ
長さの押圧ローラ120を備えている。
に対して、ブランケット112のインキ載置面を当接
し、印刷受理(印刷原板119aのインキ画像をブラン
ケット122に受理する)あるいは印刷転移(ブランケ
ット122に担持されたインキ画像をワーク119bの
表面に転移する)するために、本発明の装置では、加圧
治具111が用意されている。この加圧治具111は、
エアシリンダなどの昇降手段(図示せず)を備えてお
り、その昇降部材の下端に、ブランケット幅とほぼ同じ
長さの押圧ローラ120を備えている。
【0023】そして、インキ画像を担持した印刷原版1
19aに対して、印刷方向にブランケット122を掃引
するために、押圧ローラ120を、押し下げる。また、
印刷方向の前後には、門型支柱112および113が設
けてあり、これには、ガイド用の梁部材121が架設し
てあって、これに沿って加圧治具111が往復移動でき
るようになっている。この加圧治具111の移動制御
は、前述の制御手段の制御信号によって、アクチュエー
タ(図示せず)を駆動することにより、行うことができ
るが、別の手段を用いても良い。
19aに対して、印刷方向にブランケット122を掃引
するために、押圧ローラ120を、押し下げる。また、
印刷方向の前後には、門型支柱112および113が設
けてあり、これには、ガイド用の梁部材121が架設し
てあって、これに沿って加圧治具111が往復移動でき
るようになっている。この加圧治具111の移動制御
は、前述の制御手段の制御信号によって、アクチュエー
タ(図示せず)を駆動することにより、行うことができ
るが、別の手段を用いても良い。
【0024】なお、この実施の形態では、掃引過程での
加圧治具111の前後において、ブランケット122に
対する加圧治具111の押圧個所の移動と関連して、ブ
ランケットが印刷原版119aまたはワーク119bと
なす進入角度αおよび離脱角度βを制御する手段を具備
することが必要である。
加圧治具111の前後において、ブランケット122に
対する加圧治具111の押圧個所の移動と関連して、ブ
ランケットが印刷原版119aまたはワーク119bと
なす進入角度αおよび離脱角度βを制御する手段を具備
することが必要である。
【0025】特に、上述の進入角度αおよび離脱角度β
を制御する手段は、少なくとも、ブランケット122の
印刷有効エリアの前後において、ブランケットを高さ調
節可能に支持する支持手段としての、前述の支持ロール
114および115を昇降する昇降装置123および1
24に制御指令を与えるのである。また、前記進入角度
αおよび離脱角度βは、印刷動作中は、任意の設定角度
(特に、好ましくは、進入角度α=離脱角度β)に維持
される。
を制御する手段は、少なくとも、ブランケット122の
印刷有効エリアの前後において、ブランケットを高さ調
節可能に支持する支持手段としての、前述の支持ロール
114および115を昇降する昇降装置123および1
24に制御指令を与えるのである。また、前記進入角度
αおよび離脱角度βは、印刷動作中は、任意の設定角度
(特に、好ましくは、進入角度α=離脱角度β)に維持
される。
【0026】このような構成では、印刷時に、加圧装置
111の先端に取り付けられた押圧ローラ120がブラ
ンケット122の裏面を押しながら、下降し、ブランケ
ット表面(インキ載置面)は、印刷原版119aまたは
ワーク119bに、設定押し込み量Dで圧着される。こ
の際、ブランケット122には、両端にあるテンション
装置116と117によって、一定のテンションが印加
される。その後、押圧ローラ120が印刷原版119a
またはワーク119bの左端から右端まで移動する(掃
引する)ことによって印刷受理または印刷転移が行われ
る。
111の先端に取り付けられた押圧ローラ120がブラ
ンケット122の裏面を押しながら、下降し、ブランケ
ット表面(インキ載置面)は、印刷原版119aまたは
ワーク119bに、設定押し込み量Dで圧着される。こ
の際、ブランケット122には、両端にあるテンション
装置116と117によって、一定のテンションが印加
される。その後、押圧ローラ120が印刷原版119a
またはワーク119bの左端から右端まで移動する(掃
引する)ことによって印刷受理または印刷転移が行われ
る。
【0027】この時、押圧ローラ120の0前後で、ブ
ランケット122が印刷原版119aまたはワーク11
9bとなす進入角度αと離脱角度βは、昇降装置123
と124が各々支持ローラー114、115の高さを自
動制御することにより、印刷動作中、任意の設定角度に
維持される。
ランケット122が印刷原版119aまたはワーク11
9bとなす進入角度αと離脱角度βは、昇降装置123
と124が各々支持ローラー114、115の高さを自
動制御することにより、印刷動作中、任意の設定角度に
維持される。
【0028】さらに、ブランケット支持端に設置された
センサ116、117で、リアルタイムなブランケット
テンションT1、T2を検知し、その情報を制御手段1
27の演算手段128に供給する。そして、制御手段1
27は、その結果から、ブランケット122に負荷した
テンションの値と、設定テンション値との差分を演算
し、テンション装置116および117に個別に制御信
号をフィードバックすることで、印刷中、押圧ローラ1
20の前後での、ブランケット122において、ブラン
ケットテンションを意図的に設定することが可能とな
る。
センサ116、117で、リアルタイムなブランケット
テンションT1、T2を検知し、その情報を制御手段1
27の演算手段128に供給する。そして、制御手段1
27は、その結果から、ブランケット122に負荷した
テンションの値と、設定テンション値との差分を演算
し、テンション装置116および117に個別に制御信
号をフィードバックすることで、印刷中、押圧ローラ1
20の前後での、ブランケット122において、ブラン
ケットテンションを意図的に設定することが可能とな
る。
【0029】なお、演算処理装置としては、プログラマ
ブルコントローラーやパソコンなどが良く、その応答制
御性は1msec以下であり、また、データー変換形態
としては16ビット以上でメモリー機能を有するものが
望ましい。
ブルコントローラーやパソコンなどが良く、その応答制
御性は1msec以下であり、また、データー変換形態
としては16ビット以上でメモリー機能を有するものが
望ましい。
【0030】これにより、特に、印加直後に大きい、ブ
ランケット材料の初期伸びを大幅に減少することが可能
となった。更に、印刷受理時と印刷転移時に、各々、最
適なテンション値が異なる場合においても、ブランケッ
トテンションを緩めることなく、テンションを連続的に
変化させながら印刷をすることもできる。
ランケット材料の初期伸びを大幅に減少することが可能
となった。更に、印刷受理時と印刷転移時に、各々、最
適なテンション値が異なる場合においても、ブランケッ
トテンションを緩めることなく、テンションを連続的に
変化させながら印刷をすることもできる。
【0031】この場合、ブランケットに対する設テンシ
ョン定値より高めのテンション(T受前、T転前)を、
印刷受理・転移時において、有効印刷領域(有効パター
ン範囲)で押圧ローラを動作させる前迄、印加を継続さ
せ、有効印刷領域の直前で、設定テンション値に戻すこ
とにより、ブランケット材料が本質的に有している経時
的な伸びを、有効印刷領域では、減少させることがで
き、より高精度に印刷できる。
ョン定値より高めのテンション(T受前、T転前)を、
印刷受理・転移時において、有効印刷領域(有効パター
ン範囲)で押圧ローラを動作させる前迄、印加を継続さ
せ、有効印刷領域の直前で、設定テンション値に戻すこ
とにより、ブランケット材料が本質的に有している経時
的な伸びを、有効印刷領域では、減少させることがで
き、より高精度に印刷できる。
【0032】上述の場合、図5−bで示した通り、印刷
受理・転移時、各々の、ブランケットに対するテンショ
ン値は、有効印刷領域内での設定テンション値(T受
前、T転前)より各々0〜10%高い条件が好ましい。
受理・転移時、各々の、ブランケットに対するテンショ
ン値は、有効印刷領域内での設定テンション値(T受
前、T転前)より各々0〜10%高い条件が好ましい。
【0033】なお、ブランケット材料の経時的な伸び変
化による印刷精度への影響を、前述のようなテンション
コントロールの方法と同様な効果で回避することが、以
下の方法によっても得られる。即ち、テンション保持機
構の代わりに、一定のテンションをブランケット122
に常時、負荷し、ブランケットを張った状態で、その両
端を固定し、両端の距離を一定にしたまま、印刷受理・
転移を行う方法である。この場合、両端の保持機構はエ
アーチャック、ボルト抑えなど、何れでも良好である。
化による印刷精度への影響を、前述のようなテンション
コントロールの方法と同様な効果で回避することが、以
下の方法によっても得られる。即ち、テンション保持機
構の代わりに、一定のテンションをブランケット122
に常時、負荷し、ブランケットを張った状態で、その両
端を固定し、両端の距離を一定にしたまま、印刷受理・
転移を行う方法である。この場合、両端の保持機構はエ
アーチャック、ボルト抑えなど、何れでも良好である。
【0034】また、上述の実施の形態では、印刷原版1
19aへのインキの供給手段が示されていないし、印刷
原版119aとワーク119bとを、定盤118に対し
て、交互に取り外し、装着するが、量産装置では、例え
ば、可動定盤上に印刷原版およびワークを並べて配置
し、該可動定盤をブランケットの印刷方向と直交する水
平方向(図面に対して鉛直な方向)に往復移動できるよ
うにして、印刷原版を、インキ供給部位と印刷受理部位
との間で、また、ワークを、印刷転移部位(前記印刷受
理部位と同じ個所)とワーク取り出し部位との間で、往
復移動するようにすると良い。
19aへのインキの供給手段が示されていないし、印刷
原版119aとワーク119bとを、定盤118に対し
て、交互に取り外し、装着するが、量産装置では、例え
ば、可動定盤上に印刷原版およびワークを並べて配置
し、該可動定盤をブランケットの印刷方向と直交する水
平方向(図面に対して鉛直な方向)に往復移動できるよ
うにして、印刷原版を、インキ供給部位と印刷受理部位
との間で、また、ワークを、印刷転移部位(前記印刷受
理部位と同じ個所)とワーク取り出し部位との間で、往
復移動するようにすると良い。
【0035】勿論、本発明の装置では、印刷作業過程
で、これを中断し、原版やワークの交換をする交換工程
を、必要に応じて、介在させると良い。
で、これを中断し、原版やワークの交換をする交換工程
を、必要に応じて、介在させると良い。
【0036】
【実施例】次に、上述の印刷装置を使用した、オフセッ
ト印刷の実施例について述べる。
ト印刷の実施例について述べる。
【0037】(実施例1)図1の印刷装置を使用して、
下記の要領で実際の印刷を行った。 ・使用ブランケット122 表面シリコンゴムブランケット (巾:400mm×長さ:1800mm のウエブ状で、厚み:2mm、伸び 率:1.5%、1000Kg/1m 巾荷重時) ・使用印刷原版119a ガラス製凹版(外形=巾:350 mm×長さ:300mm×厚:3mm) (パターン領域=巾:210mm×長 さ:160mm) ・使用ワーク119b 青板ガラス(外形=巾:350mm ×長さ:300mm×厚:3mm) ・使用インキ 金レジネートペースト(含有溶剤: ターピネオールBCA) ・使用押圧ローラ120 鋼鉄製(直径:35mm×巾:450 mm) ・使用ドクターブレード 鋼鉄製(外形=巾:450mm×高さ: 20mm×厚:2mm)
下記の要領で実際の印刷を行った。 ・使用ブランケット122 表面シリコンゴムブランケット (巾:400mm×長さ:1800mm のウエブ状で、厚み:2mm、伸び 率:1.5%、1000Kg/1m 巾荷重時) ・使用印刷原版119a ガラス製凹版(外形=巾:350 mm×長さ:300mm×厚:3mm) (パターン領域=巾:210mm×長 さ:160mm) ・使用ワーク119b 青板ガラス(外形=巾:350mm ×長さ:300mm×厚:3mm) ・使用インキ 金レジネートペースト(含有溶剤: ターピネオールBCA) ・使用押圧ローラ120 鋼鉄製(直径:35mm×巾:450 mm) ・使用ドクターブレード 鋼鉄製(外形=巾:450mm×高さ: 20mm×厚:2mm)
【0038】上記部材を用意した上で、ガラス製凹版
(印刷原版)119aにインキを充填し、印刷定盤11
8上に置き、ブランケット122の裏面(インキ載置
面)を押しながら、押圧ローラ120を圧着させた。こ
の時の押圧ローラ値は180Kgであった。
(印刷原版)119aにインキを充填し、印刷定盤11
8上に置き、ブランケット122の裏面(インキ載置
面)を押しながら、押圧ローラ120を圧着させた。こ
の時の押圧ローラ値は180Kgであった。
【0039】次に、図5−bに示したように、テンショ
ン装置125と126によって、ブランケット122に
各々33Kgのテンションを印加し、印刷受理の開始手
前で、テンションを30Kg(設定テンション値)に戻
し、その後、押圧ローラ120を10mm/秒の速度で
印刷方向(左側)に移動させ、ブランケット122のイ
ンキ載置面にインキを受理した。
ン装置125と126によって、ブランケット122に
各々33Kgのテンションを印加し、印刷受理の開始手
前で、テンションを30Kg(設定テンション値)に戻
し、その後、押圧ローラ120を10mm/秒の速度で
印刷方向(左側)に移動させ、ブランケット122のイ
ンキ載置面にインキを受理した。
【0040】次に、印刷原版119aとワーク119b
を入れ替え、前記と同様に、ブランケット122に32
Kgのテンションを印加し、印刷転移の手前で、テンシ
ョンを29Kg(設定テンション値)に戻し、印刷パタ
ーンをワークに転移した。このように、印刷受理および
印刷転移に際しての、有効印刷領域内での設定テンショ
ン値より約10%高く設定したテンション値を、印刷手
前迄、維持した。
を入れ替え、前記と同様に、ブランケット122に32
Kgのテンションを印加し、印刷転移の手前で、テンシ
ョンを29Kg(設定テンション値)に戻し、印刷パタ
ーンをワークに転移した。このように、印刷受理および
印刷転移に際しての、有効印刷領域内での設定テンショ
ン値より約10%高く設定したテンション値を、印刷手
前迄、維持した。
【0041】この結果、テンション変動率は0.25%
と良好だった。また、この時、印刷方向1mm毎の位置
座標とブランケットテンション値を自動記録させなが
ら、本発明のオフセット印刷での前記印刷受理・転移完
了した。
と良好だった。また、この時、印刷方向1mm毎の位置
座標とブランケットテンション値を自動記録させなが
ら、本発明のオフセット印刷での前記印刷受理・転移完
了した。
【0042】なお、この実施例では、図2に示す印刷パ
ターンを用いた。即ち、160μm×80μmの長方形
で、印刷方向に200μmの間隔で、更に、巾方向には
160μmの間隔で並んでいるパターンである。
ターンを用いた。即ち、160μm×80μmの長方形
で、印刷方向に200μmの間隔で、更に、巾方向には
160μmの間隔で並んでいるパターンである。
【0043】上記実施例でワーク119b上に印刷され
たパターンを、顕微鏡を用いて観察したが、パターン領
域(210mm×160mm)全面において、パターン
の抜け・欠けなどがない、良好な印刷パターンが得られ
た。また、膜厚測定器による測定結果でも、膜厚差10
%以内の均一な膜厚が得られた。さらに、本発明による
最大な特徴である印刷精度に関しては、±10%以内の
偏差である、良好なパターン精度が得られた。
たパターンを、顕微鏡を用いて観察したが、パターン領
域(210mm×160mm)全面において、パターン
の抜け・欠けなどがない、良好な印刷パターンが得られ
た。また、膜厚測定器による測定結果でも、膜厚差10
%以内の均一な膜厚が得られた。さらに、本発明による
最大な特徴である印刷精度に関しては、±10%以内の
偏差である、良好なパターン精度が得られた。
【0044】(実施例2)前述の実施例1において、印
刷受理時と印刷転移時で、別々のテンションをブランケ
ットに負荷して印刷したが、印刷全工程において、一定
のテンションを維持して印刷を行っても良い。印刷受理
工程において、テンション値を30Kgに設定し、実施
例1と同様に、押圧ローラを180Kgで、印刷速度を
10mm/秒で、進入角度と離脱角度をそれぞれ25度
に維持しながら、前記テンションを維持し、印刷受理を
行った。更に、同様に、テンションを30Kgに維持し
たままで、印刷転移も行った。
刷受理時と印刷転移時で、別々のテンションをブランケ
ットに負荷して印刷したが、印刷全工程において、一定
のテンションを維持して印刷を行っても良い。印刷受理
工程において、テンション値を30Kgに設定し、実施
例1と同様に、押圧ローラを180Kgで、印刷速度を
10mm/秒で、進入角度と離脱角度をそれぞれ25度
に維持しながら、前記テンションを維持し、印刷受理を
行った。更に、同様に、テンションを30Kgに維持し
たままで、印刷転移も行った。
【0045】その結果、実施例1での印刷品と比較する
と、その品位は、実用上問題の無いレベルであり、ま
た、抜けや欠けの無い、良好なパターンが得られた。ま
た、膜厚測定器による測定結果でも、膜厚差10%以内
の均一な膜厚が得られた。さらに、本発明による最大な
特徴である印刷精度に関しては、±10%以内の偏差で
ある良好なパターン精度が得られた。
と、その品位は、実用上問題の無いレベルであり、ま
た、抜けや欠けの無い、良好なパターンが得られた。ま
た、膜厚測定器による測定結果でも、膜厚差10%以内
の均一な膜厚が得られた。さらに、本発明による最大な
特徴である印刷精度に関しては、±10%以内の偏差で
ある良好なパターン精度が得られた。
【0046】(比較例1)比較例として、図5−aに示
すように、印刷時のテンション値を初期に設定しただけ
で、ブランケットの伸びと縮みによるテンション値変化
を制御しないで、印刷を行った。印刷受理工程におい
て、テンション値:30Kgを初期に設定し、実施例1
と同様に、押圧ローラを180Kgで、印刷速度を10
mm/秒に、また、進入角度と離脱角度をそれぞれ25
度に維持したが、テンション値変化については、これを
制御しないで、印刷受理を行った。更に、印刷転移につ
いても、初期にテンション値の設定をしただけで、印刷
受理と同様に、押圧ローラを180Kg、印刷速度を1
0mm/秒、進入角度と離脱角度をそれぞれ25度に維
持したが、テンション値変化については、これを制御し
ないで、印刷転移を行った。
すように、印刷時のテンション値を初期に設定しただけ
で、ブランケットの伸びと縮みによるテンション値変化
を制御しないで、印刷を行った。印刷受理工程におい
て、テンション値:30Kgを初期に設定し、実施例1
と同様に、押圧ローラを180Kgで、印刷速度を10
mm/秒に、また、進入角度と離脱角度をそれぞれ25
度に維持したが、テンション値変化については、これを
制御しないで、印刷受理を行った。更に、印刷転移につ
いても、初期にテンション値の設定をしただけで、印刷
受理と同様に、押圧ローラを180Kg、印刷速度を1
0mm/秒、進入角度と離脱角度をそれぞれ25度に維
持したが、テンション値変化については、これを制御し
ないで、印刷転移を行った。
【0047】その結果、パターン領域全面において、パ
ターンの抜け・欠けなどが無い、良好な品位印刷パター
ンが得られた。しかし、印刷精度に関しては、偏差(許
容範囲)が10%以上となり、良好なパターン精度は得
られなかった。
ターンの抜け・欠けなどが無い、良好な品位印刷パター
ンが得られた。しかし、印刷精度に関しては、偏差(許
容範囲)が10%以上となり、良好なパターン精度は得
られなかった。
【0048】(比較例2)前記の実施例1において、印
刷受理および印刷転移時のテンション値を、有効印刷領
域内での設定テンション値より10%高く設定し、印刷
手前迄、このテンションを維持し、その後、前記設定テ
ンション値で印刷を行ったが、この比較例では、よりタ
クト短縮の意図で、設定テンション値より20%高く設
定したテンション値を、印刷手前迄維持し、その後、設
定テンション値で印刷を行った。
刷受理および印刷転移時のテンション値を、有効印刷領
域内での設定テンション値より10%高く設定し、印刷
手前迄、このテンションを維持し、その後、前記設定テ
ンション値で印刷を行ったが、この比較例では、よりタ
クト短縮の意図で、設定テンション値より20%高く設
定したテンション値を、印刷手前迄維持し、その後、設
定テンション値で印刷を行った。
【0049】ここでは、実施例1と同様に、ガラス製凹
版119aにインキを充填し、印刷定盤118上に置
き、押圧ローラ120を、ブランケット122の裏面に
押圧させた。このときの前記押圧ローラ値は180Kg
であった。次に、図5−cに示すように、テンション装
置125と126によって、ブランケット122に各々
36Kgのテンションを印加し、印刷受理の開始手前
で、テンションを30Kgに戻し、その後、ブランケッ
トに押圧ローラ120を10mm/秒の速度で、印刷方
向(左側)に移動させた。
版119aにインキを充填し、印刷定盤118上に置
き、押圧ローラ120を、ブランケット122の裏面に
押圧させた。このときの前記押圧ローラ値は180Kg
であった。次に、図5−cに示すように、テンション装
置125と126によって、ブランケット122に各々
36Kgのテンションを印加し、印刷受理の開始手前
で、テンションを30Kgに戻し、その後、ブランケッ
トに押圧ローラ120を10mm/秒の速度で、印刷方
向(左側)に移動させた。
【0050】次に、印刷原版とワークを入れ替え、前記
と同様に、テンションを34Kgにして、ブランケット
に印加し、印刷転移の手前で、テンションを29Kgに
戻し、印刷転移を行った。このように、印刷受理および
印刷転移の有効印刷領域内での設定テンション値より約
20%高設定したテンション値を、印刷手前迄維持し
た。
と同様に、テンションを34Kgにして、ブランケット
に印加し、印刷転移の手前で、テンションを29Kgに
戻し、印刷転移を行った。このように、印刷受理および
印刷転移の有効印刷領域内での設定テンション値より約
20%高設定したテンション値を、印刷手前迄維持し
た。
【0051】また、この時、印刷方向1mm毎の位置座
標とブランケットテンション値を自動記録させながら、
本発明のオフセット印刷を行った。なお、テンション変
動率は0.45%と大きかった。
標とブランケットテンション値を自動記録させながら、
本発明のオフセット印刷を行った。なお、テンション変
動率は0.45%と大きかった。
【0052】その結果、印刷されたパターンを、顕微鏡
を用いて観察した所、パターン領域全面において、パタ
ーンの抜け・欠けなどが無い良好な印刷パターンが得ら
れた。しかし、印刷精度に関しては、±10%以内の偏
差(意図している許容範囲)に入らず、良好なパターン
精度は得られなかった。
を用いて観察した所、パターン領域全面において、パタ
ーンの抜け・欠けなどが無い良好な印刷パターンが得ら
れた。しかし、印刷精度に関しては、±10%以内の偏
差(意図している許容範囲)に入らず、良好なパターン
精度は得られなかった。
【0053】(比較例3)前記の実施例1において、印
刷受理および印刷転移時のテンション値を、有効印刷領
域内での設定テンション値より10%高く設定し、印刷
手前迄維持して、その後、前記設定テンション値で印刷
を行ったが、図5−dに示すように、逆に、5%低いテ
ンション値を、有効印刷領域手前迄、維持し、その後、
設定テンション値に上げて印刷を行った。
刷受理および印刷転移時のテンション値を、有効印刷領
域内での設定テンション値より10%高く設定し、印刷
手前迄維持して、その後、前記設定テンション値で印刷
を行ったが、図5−dに示すように、逆に、5%低いテ
ンション値を、有効印刷領域手前迄、維持し、その後、
設定テンション値に上げて印刷を行った。
【0054】その結果、パターンの抜け・欠けなどが無
い印刷パターンが得られたが、印刷精度に関しては、±
10%以内の許容偏差に入らなかった。また、テンショ
ン変動率は0.5%と悪かった。
い印刷パターンが得られたが、印刷精度に関しては、±
10%以内の許容偏差に入らなかった。また、テンショ
ン変動率は0.5%と悪かった。
【0055】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
印刷全工程中において、少なくとも、ブランケットテン
ションを印加することにより、広いパターン領域のオフ
セット印刷でも、抜けや欠けが無い、高品位で膜厚分布
も良好な、更に、印刷精度に関しても、良好なパターン
印刷が可能である。また、実施例からも明らかなよう
に、ワーク及びパターン領域が大きくなっても、同様に
良好な印刷が可能である。
印刷全工程中において、少なくとも、ブランケットテン
ションを印加することにより、広いパターン領域のオフ
セット印刷でも、抜けや欠けが無い、高品位で膜厚分布
も良好な、更に、印刷精度に関しても、良好なパターン
印刷が可能である。また、実施例からも明らかなよう
に、ワーク及びパターン領域が大きくなっても、同様に
良好な印刷が可能である。
【図1】本発明に係わる実施の形態を示す印刷装置の概
略側面図である。
略側面図である。
【図2】同じく、本発明に関わるパターン形状を示した
概略図である。
概略図である。
【図3】同じく、本発明に関わる印刷全工程図である。
【図4】同じく、本発明に関わるブランケット伸び経時
変化グラフである。
変化グラフである。
【図5】従来例に関わる各種印加方法によるブランケッ
トテンション軌跡グラフである。
トテンション軌跡グラフである。
【図6】本発明に関わる各種印加方法によるブランケッ
トテンション軌跡グラフである。
トテンション軌跡グラフである。
【図7】比較例に関わる各種印加方法によるブランケッ
トテンション軌跡グラフである。
トテンション軌跡グラフである。
【図8】同じく、他の比較例に関わる各種印加方法によ
るブランケットテンション軌跡グラフである。
るブランケットテンション軌跡グラフである。
111 加圧治具 112 ローラ走行用ガイド支柱(左側) 113 ローラ走行用ガイド支柱(右側) 114 ブランケット支持ローラ(右側) 115 ブランケット支持ローラ(左側) 116、117 巻き取りロール 118 定盤 119a 印刷原版 119b ワーク 120 押圧ローラ 121 押圧ローラ走行用ガイド 122 ブランケット 123、124 昇降装置 125、126 センサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石田 隆臣 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 Fターム(参考) 5E343 AA02 AA11 BB21 DD02 FF02 GG11
Claims (10)
- 【請求項1】 シート状または帯状のブランケット材の
両端を印刷方向の前後端において支持することによっ
て、印刷原版またはワーク上側に懸架し、加圧治具によ
って、前記ブランケット材を押圧して、印刷原版または
ワークに圧着させながら、印刷方向に掃引することによ
って、前記印刷原版から前記ブランケット材へのインキ
受理、および、前記ブランケット材から前記ワークへの
インキ転移を行うと共に、少なくとも、前記掃引過程で
は、前記ブランケット材に、印刷方向に関して、所要の
ブランケットテンションを負荷していることを特徴とす
るオフセット印刷方法。 - 【請求項2】 請求項1に記載のオフセット印刷では、
掃引過程において、前記ブランケット材に対する加圧治
具の加圧個所の前後での、前記ブランケットテンション
の値を、同等に制御することを特徴とするオフセット印
刷方法。 - 【請求項3】 請求項1あるいは2に記載のオフセット
印刷は、インキ層を印刷原版に形成するインキ供給工程
と、このインキ層が形成されている前記印刷原版からブ
ランケットへのインキ受理を行う印刷受理工程と、前記
ブランケットからワークへのインキ転移を行う印刷転移
工程と、必要に応じて前記ワークあるいは前記印刷原版
の交換をする交換工程とを含むことを特徴とするオフセ
ット印刷方法。 - 【請求項4】 請求項3に記載のブランケットテンショ
ンを印加する際、そのテンション値を、印刷受理工程お
よび印刷転移工程において、それぞれ、設定することを
特徴とするオフセット印刷方法。 - 【請求項5】 請求項3あるいは4に記載のオフセット
印刷おいて、印刷受理工程および印刷転移工程での、ブ
ランケットへ負荷するテンション値より、各工程での有
効掃引過程(印刷有効エリア)にかかる前までのテンシ
ョン値が、より高い値となるようにブランケットテンシ
ョンを制御することを特徴とするオフセット印刷方法。 - 【請求項6】 請求項5に記載のオフセット印刷におい
て、印刷受理工程および印刷転移工程での有効掃引過程
(印刷有効エリア)にかかる前までのテンション値が、
各工程での設定テンション値に対して、0〜10%高く
なるように、制御されることを特徴とするオフセット印
刷方法。 - 【請求項7】 シート状または帯状のブランケット材の
両端を印刷方向の前後端において支持することによっ
て、印刷原版またはワーク上側に懸架し、加圧治具によ
って、前記ブランケット材を押圧して、印刷原版または
ワークに圧着させながら、印刷方向に掃引することによ
って、前記印刷原版から前記ブランケット材へのインキ
受理、および、前記ブランケット材から前記ワークへの
インキ転移を行うオフセット印刷において、 前記ブランケット材の印刷有効エリア外の両端側に対し
て、それぞれ、前記印刷方向に所要のブランケットテン
ションを負荷するテンション負荷手段と、 前記ブランケット材にかかるテンション値を計測する手
段と、 該計測手段からの計測値に基づいて、前記テンション負
荷手段のテンション負荷を、設定テンション値までフィ
ードバック制御する制御手段とを具備することを特徴と
するオフセット印刷装置。 - 【請求項8】 請求項7に記載の制御手段は、ブランケ
ットに掛かるテンション値と設定テンション値との差分
を演算する演算手段を含むことを特徴とするオフセット
印刷装置。 - 【請求項9】 請求項7あるいは8に記載のオフセット
印刷において、掃引過程での加圧治具の前後において、
ブランケットに対する前記加圧治具の押圧個所の移動と
関連して、前記ブランケットが前記印刷原版またはワー
クとなす進入角度αおよび離脱角度βを制御する手段を
具備することを特徴とするオフセット印刷装置。 - 【請求項10】 請求項9に記載のオフセット印刷にお
いて、進入角度αおよび離脱角度βを制御する手段は、
少なくとも、前記ブランケット材の印刷有効エリアの前
後において、前記ブランケット材を高さ調節可能に支持
する支持手段を制御することを特徴とするオフセット印
刷装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000374740A JP2002172761A (ja) | 2000-12-08 | 2000-12-08 | オフセット印刷方法および装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000374740A JP2002172761A (ja) | 2000-12-08 | 2000-12-08 | オフセット印刷方法および装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002172761A true JP2002172761A (ja) | 2002-06-18 |
Family
ID=18843873
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000374740A Pending JP2002172761A (ja) | 2000-12-08 | 2000-12-08 | オフセット印刷方法および装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002172761A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008207526A (ja) * | 2007-02-28 | 2008-09-11 | Toppan Printing Co Ltd | 印刷方法及び印刷装置 |
CN116061552A (zh) * | 2023-01-12 | 2023-05-05 | 新世纪标志(深圳)有限公司 | 一种多色组合式集装箱贴自动化印刷机 |
-
2000
- 2000-12-08 JP JP2000374740A patent/JP2002172761A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008207526A (ja) * | 2007-02-28 | 2008-09-11 | Toppan Printing Co Ltd | 印刷方法及び印刷装置 |
CN116061552A (zh) * | 2023-01-12 | 2023-05-05 | 新世纪标志(深圳)有限公司 | 一种多色组合式集装箱贴自动化印刷机 |
CN116061552B (zh) * | 2023-01-12 | 2024-02-13 | 新世纪标志(深圳)有限公司 | 一种多色组合式集装箱贴自动化印刷机 |
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