JP2002172615A - 単結晶材料の鏡面切削加工方法 - Google Patents

単結晶材料の鏡面切削加工方法

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JP2002172615A
JP2002172615A JP2000373244A JP2000373244A JP2002172615A JP 2002172615 A JP2002172615 A JP 2002172615A JP 2000373244 A JP2000373244 A JP 2000373244A JP 2000373244 A JP2000373244 A JP 2000373244A JP 2002172615 A JP2002172615 A JP 2002172615A
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JP
Japan
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cutting
crystal material
mirror
single crystal
processing
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JP2000373244A
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Hidenori Nakagawa
英則 中川
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Canon Inc
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Canon Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】単結晶材料を劈開面の影響を受けずに鏡面切削
加工することができる切削加工方法を提供する。 【解決手段】単結晶材料からなる被加工物を鏡面切削加
工するための単結晶材料の鏡面切削加工方法であって、
結晶方位により規定される脆性破壊7を発生しやすい切
削方向13以外の方向に切削方向を設定して加工する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、単結晶材料の加工
方法に関し、脆性破壊を発生させることなく鏡面を得る
技術に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体の高集積化に伴い、微細配線の要
求が高まり、露光用の光源としてより短波長の光源が必
要とされている。短波長であるArF光源を用いる露光
装置では、単結晶であるCaF2レンズが必須といわれ
ている。
【0003】従来のCaF2レンズの加工方法を図2に
示す。ワークであるCaF2レンズ3はワーク軸5にエ
アー吸着などでチャッキングされ回転する。先端に曲率
を持ったダイヤモンドバイト1が刃物台6に取り付けら
れ、ワーク半径方向をバイト走査経路4とする正面旋盤
加工方式によりレンズ形状を生成する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしこの加工方法で
は、全ての結晶方位が加工点を通過するため、劈開しや
すい劈開面に必ずせん断応力がかかり、加工面の劈開部
分に脆性破壊が発生し、くもり面と呼ばれる脆性破壊面
が出てしまう。図3にくもり面の概略図を示す。CaF
2(1,1,1)面では、図のように常に同じ結晶方位
の部位に120°周期の規則的なくもり面7が現れる。
脆性破壊が発生しやすいような劈開面とせん断応力の関
係であっても加工面全面を鏡面にするためには、脆性破
壊を発生させないような加工条件を求めなければならな
いが、その加工条件は非常に微小な切込み量、送り量、
加工精度が要求される延性モード領域であり、これらを
満たす加工を実現することは困難である。
【0005】特開平5−138647号公報では、36
°YLiTaO3単結晶ボールをワイヤーソーによりス
ライス加工するに際し、スライスの加工方向を単結晶ボ
ールのX軸方向に対して±45°の範囲内としている。
【0006】単結晶材料のダイヤモンドバイトによる切
削加工方法については類似の先行技術は無い。
【0007】従って、本発明は上述した課題に鑑みてな
されたものであり、その目的は、単結晶材料を劈開面の
影響を受けずに鏡面切削加工することができる切削加工
方法を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決し、
目的を達成するために、本発明に係わる単結晶材料の鏡
面切削加工方法は、単結晶材料からなる被加工物を鏡面
切削加工するための単結晶材料の鏡面切削加工方法であ
って、結晶方位により規定される脆性破壊を発生しやす
い切削方向以外の方向に切削方向を設定して加工するこ
とを特徴としている。
【0009】また、この発明に係わる単結晶材料の鏡面
切削加工方法において、正面旋削時にくもり面の発生す
る第1の部位及び前記被加工物の中心に対して前記第1
の部位と対称な第2の部位を横切る方向以外の方向に前
記切削方向を設定することを特徴としている。
【0010】また、この発明に係わる単結晶材料の鏡面
切削加工方法において、ダイヤモンドバイトによるフラ
イカット加工により鏡面切削加工を行うことを特徴とし
ている。
【0011】また、この発明に係わる単結晶材料の鏡面
切削加工方法において、ダイヤモンドバイトによるシェ
-パー加工により鏡面切削加工を行うことを特徴として
いる。
【0012】また、この発明に係わる単結晶材料の鏡面
切削加工方法において、ダイヤモンドバイトと振動切削
ユニットを用いた振動切削により鏡面切削加工を行うこ
とを特徴としている。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図1、図5、図6を参照して説明する。
【0014】図1は、本発明の第1の実施形態に係る、
フライカット加工方式による単結晶材料の鏡面切削加工
法の概略図であり、(a)は側面図を示し、(b)は
(a)を上面から見た平面図を示す。
【0015】ワーク3はCaF2であり、加工面8であ
る(1,1,1)面が光軸方向を向いたレンズ形状であ
る。加工裏面はエア吸着などで固定され、ワーク3は回
転しない。
【0016】バイト1はダイヤモンドであり、バイト先
端曲率半径が2mm、すくい角−30°、有効刃先長さ
が2mmである。バイト1はバイト回転軸2に固定さ
れ、バイト旋回半径50mm、6000〜12000r
pmで回転し、フライカット方式により加工する。切り
込み量は1μm以下、送り速度は0.9m/min、送
りピッチは17μmである。バイト回転軸2の回りに回
転するバイト1を矢印4で示す方向に走査して加工を行
う。
【0017】切削方向の決定方法について図4を参照し
て説明する。
【0018】CaF2の(1,1,1)面を従来の正面
旋削方式で加工した場合、(1,1,−2)方向を基準
として、75〜110°、200〜225°、310〜
350°の角度の部位9(=角度aと呼ぶ)を横切るよ
うなせん断力が働いたときにくもり面と呼ばれる脆性破
壊面が発生する。すなわち、矢印13で示す方向に切削
を行うとくもり面が発生する。また、これらくもり面が
発生しやすい角度aに対し、ワークの中心に関して対称
な部位10(=角度bと呼ぶ)にくもり面やキズが発生
しやすいため、これらの結晶方位を横切るような切削方
向も避ける。残った角度a,b以外の切削方向11(=
角度cと呼ぶ)が脆性破壊をおこすことなく切削できる
領域であり、容易に鏡面を得ることが出来る。この符号
11で示す角度cを横切る切削方向のみを本実施形態の
加工方式の切削方向12とし、加工面全てをこの切削方
向のみで加工する。
【0019】図5は本発明の第2の実施形態に係る、シ
ェーパー加工方式による結晶材料の鏡面切削加工法の概
略図である。バイトの送り速度は40m/min以上、
切り込み量1μm、送りピッチ10μmであり、切削方
向は第1の実施形態と同様にして決定する。
【0020】図6は本発明の第3の実施形態に係る、振
動切削方式による結晶材料の鏡面切削加工法の概略図で
ある。振動切削ユニット14は楕円振動やひねり振動を
発生させ、加工中の切削抵抗を低下させ、より高能率、
高精度な加工面を得られる。切削方向は第1の実施形態
と同様にして決定する。
【0021】
【発明の効果】以上説明した様に、本発明によれば、正
面旋削加工方式のように、全面鏡面を得るために延性モ
ード領域の困難な加工を必要とせず、単結晶材料を劈開
面の影響を受けずに鏡面切削加工することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る、フライカット
加工方式による単結晶材料の鏡面切削加工法の概略図で
ある。
【図2】従来の単結晶材料の加工方法を示す図である。
【図3】CaF2(1,1,1)面加工時の脆性破壊面
の概略図である。
【図4】本発明の実施形態における切削方向の決定方法
の概略図である。
【図5】本発明の第2の実施形態に係る、シェーパー加
工方式による単結晶材料の鏡面切削加工法の概略図であ
る。
【図6】本発明の第3の実施形態に係る、振動切削加工
方式による単結晶材料の鏡面切削加工法の概略図であ
る。
【符号の説明】
1 ダイヤモンドバイト 2 バイト軸 3 単結晶材料ワーク 4 バイト走査経路 5 ワーク軸 6 刃物台 7 くもり面 8 加工面(CaF2(1,1,1)面) 9 角度a 10 角度b 11 角度c 12 切削方向 13 正面旋削時の切削方向 14 振動切削ユニット

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 単結晶材料からなる被加工物を鏡面切削
    加工するための単結晶材料の鏡面切削加工方法であっ
    て、 結晶方位により規定される脆性破壊を発生しやすい切削
    方向以外の方向に切削方向を設定して加工することを特
    徴とする単結晶材料の鏡面切削加工方法。
  2. 【請求項2】 正面旋削時にくもり面の発生する第1の
    部位及び前記被加工物の中心に対して前記第1の部位と
    対称な第2の部位を横切る方向以外の方向に前記切削方
    向を設定することを特徴とする請求項1に記載の単結晶
    材料の鏡面切削加工方法。
  3. 【請求項3】 ダイヤモンドバイトによるフライカット
    加工により鏡面切削加工を行うことを特徴とする請求項
    1に記載の単結晶材料の鏡面切削加工方法。
  4. 【請求項4】 ダイヤモンドバイトによるシェ-パー加
    工により鏡面切削加工を行うことを特徴とする請求項1
    に記載の単結晶材料の鏡面切削加工方法。
  5. 【請求項5】 ダイヤモンドバイトと振動切削ユニット
    を用いた振動切削により鏡面切削加工を行うことを特徴
    とする請求項1に記載の単結晶材料の鏡面切削加工方
    法。
JP2000373244A 2000-12-07 2000-12-07 単結晶材料の鏡面切削加工方法 Pending JP2002172615A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005254516A (ja) * 2004-03-09 2005-09-22 Sumitomo Electric Hardmetal Corp 脆性材料の切削方法
CN102120344A (zh) * 2010-12-21 2011-07-13 沈阳航空航天大学 一种基于切削力波动特性的单晶材料切削方法及微调刀架

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JP2005254516A (ja) * 2004-03-09 2005-09-22 Sumitomo Electric Hardmetal Corp 脆性材料の切削方法
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