JP2002171107A - デュアルモード・バンドパスフィルタ、デュプレクサ及び無線通信装置 - Google Patents
デュアルモード・バンドパスフィルタ、デュプレクサ及び無線通信装置Info
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Abstract
容易に得ることができるデュアルモード・バンドパスフ
ィルタを提供する。 【解決手段】 誘電体基板2の一方紙面または誘電体基
板内のある高さ位置に部分的に金属膜3が形成されてお
り、該金属膜3に、第1,第2の入出力結合回路5,6
が結合されており、一方の入出力結合回路から入力信号
が印加された場合に、金属膜3において生じる2つの共
振モードが結合されるように、金属膜3に少なくとも1
個のコンデンサが付加されており、該コンデンサが金属
膜3に対向されているビアホール電極7,8により構成
されているデュアルモード・バンドパスフィルタ1。
Description
〜ミリ波帯の通信機において帯域フィルタとして用いら
れるデュアルモード・バンドパスフィルタの帯域幅調整
方法及び該デュアルモード・バンドパスフィルタに関す
る。
スフィルタとして、デュアルモード・バンドパスフィル
タが種々提案されている(MINIATURE DUAL MODE MICROS
TRIP FILTERS, J.A. Curtis and S.J. Fiedziuszko, 19
91 IEEE MTT-S Digestなど)。
ド・バンドパスフィルタを説明するための各模式的平面
図である。図23に示すバンドパスフィルタ200で
は、誘電体基板(図示せず)上に円形の導電膜201が
形成されている。この導電膜201に、互いに90°の
角度をなすように、入出力結合回路202及び入出力結
合回路203が結合されている。そして、上記入出力結
合回路203が配置されている部分に対して中心角45
°の角度をなす位置に、先端開放スタブ204が形成さ
れている。これによって共振周波数が異なる2つの共振
モードが結合され、バンドパスフィルタ200は、デュ
アルモード・バンドパスフィルタとして動作するように
構成されている。
ドパスフィルタ210では、誘電体基板上に略正方形の
導電膜211が形成されている。この導電膜211に、
互いに90°の角度をなすように、入出力結合回路21
2,213が結合されている。また、入出力結合回路2
13に対して135°の位置のコーナー部が欠落されて
いる。欠落部分211aを設けることにより、2つの共
振モードの共振周波数が異ならされており、該2つのモ
ードの共振が結合されて、バンドパスフィルタ210
は、デュアルモード・バンドパスフィルタとして動作す
る。
電膜を用いたデュアルモードフィルタも提案されている
(特開平9−139612号公報、特開平9−1626
10号公報など)。すなわち、円環状のリング伝送路を
用い、図24に示したデュアルモード・バンドパスフィ
ルタと同様に、中心角90°の角度をなすように入出力
結合回路を配置し、かつリング状伝送路の一部に先端開
放スタブを設けてなるデュアルモードフィルタが開示さ
れている。
した従来のデュアルモード・バンドパスフィルタでは、
1つの導電膜パターンを形成することにより2段のバン
ドパスフィルタを構成することができ、従ってバンドパ
スフィルタの小型化を図り得る。
ーンにおいて、上記特定の角度を隔てて入出力結合回路
を結合する構成を有するため、結合度を大きくすること
ができず、広い通過帯域を得ることができないという欠
点があった。
ィルタでは、導電膜201が円形であり、図24に示す
バンドパスフィルタでは、導電膜211がほぼ正方形と
形状が限定されている。従って、設計の自由度が低いと
いう問題もあった。
や正方形の導電膜の寸法などにより周波数帯域が決定さ
れ、帯域を調整することが困難であった。本発明の目的
は、上述した従来技術の欠点を解消し、小型化を図るこ
とができ、小型化・広帯域化を図ることができ、設計の
自由度に優れたデュアルモード・バンドパスフィルタを
提供することにある。
と、前記誘電体基板の一方主面または誘電体基板内のあ
る高さ位置において、部分的に形成された金属膜と、前
記金属膜と誘電体基板層を介して対向するように、前記
誘電体基板内部または誘電体基板の主面に形成されたグ
ラウンド電極と、前記金属膜に結合されている第1,第
2の入出力結合回路と、前記第1または第2の入出力結
合回路から入力信号が印加された場合に、前記金属膜に
おいて生じる2つの共振モードが結合されるように、前
記金属膜に付加されており、かつ前記誘電体基板内に構
成されている少なくとも1個のコンデンサとを備えるこ
とを特徴とする、デュアルモード・バンドパスフィルタ
である。
が付加されている部分は、残りの部分に比べて相対的に
強い共振電界を生じる金属膜部分である。本発明のさら
に他の特定の局面では、前記コンデンサが、前記グラウ
ンド電極に接続されており、かつ前記誘電体基板内に構
成されている第1の容量取り出し電極を有し、該第1の
容量取り出し電極と前記金属膜との間の誘電体基板層に
より静電容量が取り出される。
板内に形成されており、かつ一端が前記グラウンド電極
に電気的に接続されているビアホール電極により構成す
ることができる。
アホール電極の先端に形成されており、かつ誘電体基板
層を介して上記金属膜に部分的に対向するように配置さ
れている対向電極膜をさらに備えていてもよい。
構造及び平面形状等については特に限定されるものでは
ない。また、本発明においては、上記1つの共振モード
が生じる金属膜の平面形状については特に限定されず、
例えば、矩形、菱形、多角形等の適宜の形状とすること
ができる。
って構成されたデュアルモード・バンドパスフィルタを
少なくとも1つ有する。本発明に係る無線通信装置は、
上記のようにして構成されたデュアルモード・バンドパ
スフィルタ、またはデュプレクサを有する。
に係るデュアルモード・バンドパスフィルタの具体的な
実施例を説明することにより、本発明を明らかにする。
アルモード・バンドパスフィルタを説明するための斜視
図であり、図2はその要部を模式的に示す平面図であ
る。デュアルモード・バンドパスフィルタ1は、矩形板
状の誘電体基板2を有する。誘電体基板2は、本実施例
では、比誘電率εr=6.27のBa,Al,Siの酸
化物を主成分とするセラミック材により構成されてい
る。もっとも、本実施例及び以下の実施例において、誘
電体基板2を構成する誘電体材料については、フッ素樹
脂のような合成樹脂やBAS材等の適宜の誘電体材料を
用いることができる。
が、本実施例では、300μmとされている。誘電体基
板2の上面2aには、共振器を構成するために、矩形の
金属膜3が形成されている。矩形の金属膜3は、誘電体
基板2の上面2aにおいて部分的に形成されており、か
つ本実施例では、外形が2.0×2.0mmの正方形の
形状を有する。
ラウンド電極4が形成されている。上記金属膜3には、
所定のギャップを隔てて、入出力結合回路5,6が配置
されている。本実施例では、入出力結合回路5,6は、
特に詳細は図示しないが、誘電体基板2の上面におい
て、金属膜3の対向し合っている一対の辺3a,3bと
所定のギャップを隔てて配置された金属膜により構成さ
れている。すなわち、入出力結合回路5,6は、金属膜
3に容量結合されている。
の下方には、容量取り出し電極としてのビアホール電極
7,8が配置されている。図3に要部を断面図で示すよ
うに、ビアホール電極7は、誘電体基板2の下面から上
方に延ばされており、ビアホール電極7の下端がグラウ
ンド電極4に電気的に接続されている。また、ビアホー
ル電極7の上端は誘電体基板層を介して金属膜3に対向
されている。ビアホール電極8も、ビアホール電極7と
同様に構成されている。従って、金属膜3とビアホール
電極7,8との間でコンデンサが構成され、ビアホール
電極7,8と金属膜3との間の誘電体基板層に基づく静
電容量が金属膜3に付加されている。
の上端面は、直径300μmの円形の形状を有するよう
に構成されている。なお、ビアホール電極の両端面、す
なわち金属膜3と対向する部分の平面形状は、円形の
他、四角形等の任意の形状とすることができる。
金属膜3との誘電体基板層の厚みは100μmとされて
いる。本実施例では、入出力結合回路5,6の一方とグ
ラウンド電極4との間に入力電圧を印可することによ
り、入出力結合回路5,6の他方とグラウンド電極4と
の間で出力が取り出される。この場合、金属膜3では、
入出力結合回路5,6が結合されている点を結ぶ方向
と、該方向と直交する方向に伝搬する2つのモードの共
振が発生する。そして、本実施例では、上記ビアホール
電極7,8によりコンデンサが金属膜3に付加されてお
り、該ビアホール電極7,8が上記2つの共振モードが
結合するように配置されている。従って、金属膜3にお
いて生じた2つのモードの共振が結合されてデュアルモ
ード・バンドパスフィルタとして動作する。
ドの共振を結合するには、一方のモードの共振周波数
を、双方のモードが結合するように位置させれば良く、
本実施例では、モード、辺3a,3bを結ぶ方向に伝搬
するモードの共振電界が強い部分における共振電界を弱
めるようにビアホール電極7,8が配置されて、2つの
モードの共振が結合されている。
ドパスフィルタ1の周波数特性と、上記ビアホール電極
7,8が設けられていないことを除いては上記実施例と
同様にして構成された比較例の周波数特性を示す図であ
る。図5において、実線Aは実施例のデュアルモード・
バンドパスフィルタの反射特性を、実線Bは通過特性を
示し、破線Cは比較例の反射特性を、破線Dは比較例の
通過特性を示す。図5から明らかなようにビアホール電
極7,8が設けられていない比較例では、2つの共振モ
ードが結合されておらず、有効な帯域幅を得ることがで
きない。これに対して、実施例のデュアルモード・バン
ドパスフィルタでは、二つのモードの共振が結合され
て、Eで示す通過帯域の形成されていることがわかる。
電極が上記ビアホール電極7により構成されている。も
っとも、図4に示す変形例のように、誘電体基板2のあ
る高さ位置に対向電極膜9を形成しても良い。図4に示
す構造では、対向電極9の下面がビアホール電極7に接
続されており、ビアホール電極7の下端がグラウンド電
極4に接続されている。すなわち、ビアホール電極7
は、対向電極膜9をグラウンド電極4に電気的に接続す
る機能を果たしている。
7と共に構成している対向電極膜9の平面形状は特に限
定されず、四角形、円形、四角形以外の多角形などのさ
まざまな形状とすることができる。図4に示す変形例の
ようにビアホール電極7に加えて対向電極膜9を形成す
ることにより、より大きな静電容量を金属膜3に付加す
ることができる。
かなように、金属膜3にコンデンサを付加することによ
り、金属膜3に生じる2つの共振モードを結合させてバ
ンドパスフィルタを構成し得ることを見出した。
を移動させた場合に、周波数特性がどのように変化する
かを調べた。すなわち、図6に模式的平面図で示すよう
に、上述したビアホール電極7,8が形成されている位
置を、破線F,Gで示すように辺3b側に向かって10
0μm、あるいは200μm移動させて、2種類のデュ
アルモード・バンドパスフィルタを作製した。このよう
にして得られた2種類のデュアルモード・バンドパスフ
ィルタの周波数特性と、上記実施例のデュアルモード・
バンドパスフィルタの周波数特性とを図7に示す。
反射特性を、実線Bは通過特性を示し、破線H及び破線
Iは、それぞれ、100μmだけビアホール電極を移動
させた場合の反射特性及び通過特性を示し、一点鎖線
J,Kは、それぞれ、ビアホール電極の位置を200μ
mを移動させた場合の反射特性及び通過特性を示す。
7,8の位置を移動させることにより、2つのモードの
内一方のモードの共振周波数が移動し、帯域幅を調整し
得ることがわかる。
極の上端面の径を、180μm、200μm及び230
μmに変更した場合の各周波数特性を図8に示す。図8
において、実線L,Mは、それぞれ、ビアホール電極の
径が230μmの場合の反射特性及び通過特性を、一点
鎖線N,Oは、それぞれ、ビアホール電極の径が200
μmの場合の反射特性及び通過特性を、破線P,Qは、
ビアホール電極7,8の径が180μmの場合の反射特
性及び通過特性を示す。
電極7,8の径を変化させた場合、すなわち金属膜3と
ビアホール電極7,8との間で取り出される静電容量の
大きさを変更することにより、2つのモードのうち一方
の共振周波数が変化し、帯域幅を調整し得ることがわか
る。
なように、本実施例のデュアルモード・バンドパスフィ
ルタでは、金属膜3に、2つのモードの共振を結合させ
るためのコンデンサを付加するにあたり、該コンデンサ
の位置を及び静電容量の大きさを変化させることによ
り、帯域幅を容易に調整し得ることがわかる。
3にコンデンサの付加することにより、2つのモードの
共振を結合させてデュアルモード・バンドパスフィルタ
が構成されているため、入出力結合回路5,6の金属膜
3に対する結合点の位置は、必ずしも、従来例のように
金属膜の中心に対して中心角で90度をなすように配置
される必要はない。従って、デュアルモード・バンドパ
スフィルタの設計の自由度を高めることができると共
に、所望とする帯域幅のデュアルモード・バンドパスフ
ィルタを容易に得ることができる。
アルモード・バンドパスフィルタを説明するための模式
的平面図であり、第1の実施例について示した図2に相
当する図である。
スフィルタ11では、金属膜3に付加されるコンデンサ
がビアホール電極7により構成される1個のコンデンサ
のみである。すなわち、ビアホール電極8が形成されて
いないことを除いては、第1の実施例と同様に構成され
ている。
ド・バンドパスフィルタの周波数特性を図10に示す。
図10に示すように、本実施例においても、ビアホール
電極7によるコンデンサの付加により、デュアルモード
・バンドパスフィルタとしての帯域幅が得られているこ
とがわかる。また、図10に示されている各特性を図5
の実線A,Bと比較すると、コンデンサの数を変化させ
ることにより、帯域幅を調整し得ることがわかる。
ュアルモード・バンドパスフィルタの模式的平面図であ
り、第1の実施例について示した図2に相当する図であ
る。第3の実施例のデュアルモード・バンドパスフィル
タ12では、金属膜3に対向するように、3個のビアホ
ール電極7,8a,8bが配置されている。その他の点
については、第1の実施例と同様である。
極7と同じ大きさを有するように構成した場合のデュア
ルモード・バンドパスフィルタ12の周波数特性を図1
2に示す。
においても、3個のビアホール電極7,8a,8bに基
づくコンデンサが金属膜3に付加されて、2つのモード
の共振が結合されて、デュアルモード・バンドパスフィ
ルタとしての特性が得られていることがわかる。また、
図5及び図10に示した第1,第2の実施例の周波数特
性と、図12に示した第3の実施例の周波数特性を比較
すれば明らかなように、ビアホール電極の数を増大させ
ることにより、帯域幅を調整し得ることがわかる。
ュアルモード・バンドパスフィルタの模式的平面図であ
り、第1の実施例において示した図2に相当する図であ
る。第4の実施例では、4個のビアホール電極7a,7
b,8a,8bが配置されている。ビアホール電極7
a,7b,8a,8bは、第1の実施例のビアホール電
極7と同様の寸法で構成されている。このデュアルモー
ド・バンドパスフィルタ13の周波数特性を図14に示
す。
ても、2つのモードがコンデンサの付加により結合され
て、デュアルモード・バンドパスフィルタとしての特性
の得られていることがわかる。
実施例の周波数特性と、図14に示した周波数特性を比
較すれば明らかなように、ビアホール電極の数を変化さ
せることにより、帯域幅を調整し得ることがわかる。
ュアルモード・バンドパスフィルタを説明するための模
式的平面図であり、第1の実施例について示した図2に
相当する図である。
スフィルタ15では、金属膜3に付加されるコンデンサ
が、誘電体基板内に形成されたビアホール電極ではな
く、誘電体基板表面に形成された第1の容量取り出し電
極16,17により構成されている。すなわち、第1の
容量取り出し電極16,17は誘電体基板表面において
金属膜3の対向し合っている辺3c,3dと所定のギャ
ップを隔てて配置されている矩形の金属膜により構成さ
れている。本実施例では、第1の容量取り出し電極1
6,17は、辺3c,3dと150μmのギャップを隔
てて、かつ1400μmの長さに渡り対向されている。
その他の構造については、第1の実施例のデュアルモー
ド・バンドパスフィルタ1と同様であるため、詳細な説
明については第1の実施例の説明を援用することにする
ことにより省略する。
スフィルタ15の周波数特性を図16に示す。図16か
ら明らかなように、第5の実施例においても、金属膜3
に対して、第1の容量取り出し電極16,17に基づく
コンデンサの付加により、2つのモードの共振が結合さ
れて、デュアルモード・バンドパスフィルタとしての特
性が得られていることがわかる。
電極16,17は、誘電体基板の表面に金属膜を形成す
ることにより構成されている。従って、金属膜3の形成
と同じ工程で、第1の容量取り出し電極16,17を容
易に形成することができる。
電体基板の表面に形成されているので容量取り出し電極
16,17をトリミングすることなどにより、金属膜3
に付加される静電容量を容易に調整することができる。
6の金属膜3に対する結合点の位置は、必ずしも、中心
角で90度の角度をなすように配置する必要がない。さ
らに、第1の容量取り出し電極16,17により付加さ
れる静電容量の大きさ、及び第1の容量取り出し電極1
6,17の位置を変更することにより、すなわち一方の
共振モードにおける強い共振電界を発生する部分の該共
振電界を弱めるようにコンデンサの配置を変えることに
より、容易に帯域幅を調整することができる。
面に第1,第2の容量取り出し電極16,17が形成さ
れていたが、誘電体基板内に金属膜3が形成されている
場合には、金属膜3の上方において、第1の容量取り出
し電極16,17を金属膜3と誘電体基板層を介して対
向するように構成しても良い。あるいは、誘電体基板内
において、金属膜3と第1の容量取り出し電極16,1
7を本実施例と同様に同一高さ位置との平面内に形成し
ても良い。
形の形状を有するように構成されていたが、本発明にお
けるデュアルモード・バンドパスフィルタにおいて共振
器を構成するために金属膜の平面形状は特に限定される
ものではない。
ュアルモード・バンドパスフィルタを説明するための模
式的平面図であり、第1の実施例について示した図2に
相当する図である。第6の実施例のデュアルモード・バ
ンドパスフィルタ21では、金属膜23の平面形状が菱
形とされている。その他の点については、第1の実施例
と同様に構成されているため、第1の実施例の説明を援
用することにより詳細な説明を省略する。
μmとし、第1の実施例と同様にしてデュアルモード・
バンドパスフィルタを構成した。この周波数特性を図1
8に示す。図18から明らかなように、本実施例におい
てもビアホール電極7,8によるコンデンサが金属膜2
3に付加されているため、一方の共振モードの共振周波
数がシフトされて、2つのモードの共振が結合されて、
デュアルモード・バンドパスフィルタとしての特性が得
られている。
ように、第6の実施例においても、付加されるコンデン
サの静電容量の大きさやコンデンサの位置を変化させる
ことにより、帯域幅を容易に調整することができる。
・バンドパスフィルタの各変形例を示す模式的平面図で
あり、第1の実施例について示した図2に相当する図で
ある。
フィルタ24では、平面形状が三角形の金属膜25が用
いられており、図20に示す変形例のデュアルモード・
バンドパスフィルタ26では、正五角形の平面形状を有
する金属膜27が用いられており、図21に示す変形例
のデュアルモード・バンドパスフィルタ28では、正六
角形の平面形状を有する金属膜29が用いられている。
することができ、これらの多角形状の他、楕円形や対称
性を有しない無秩序な平面形状を有するものであっても
良い。また、上述してきた実施例では、誘電体基板の上
面に共振器を構成するための金属膜が配置されていた
が、金属膜は誘電体基板内に埋設されていても良い。
体基板2の内部に埋設されていても良い。次に、本発明
に係るデュアルモード・バンドパスフィルタを用いたデ
ュプレクサ及び無線通信装置の実施例を、図22を参照
して説明する。
スフィルタを用いたデュプレクサDPXを有する無線通
信装置300の要部を示すブロック図である。本実施例
のデュプレクサDPXは、本発明にしたがって構成され
たデュアルモード・バンドパスフィルタからなる第1,
第2のバンドパスフィルタBPF1,BPF2を有す
る。第1,第2のバンドパスフィルタBPF1,BPF
2の一端が、それぞれ、デュプレクサDPXの第1,第
2のポートP1,P2に接続されており、バンドパスフ
ィルタBPF1,BPF2の他端が共通接続され、デュ
プレクサDPXの第3のポートP3に接続されいる。
接続され、第2のポートP2は、受信部RXに接続され
ている。さらに、デュプレクサDPXの第3のポートP
3は、アンテナANTに接続されている。
ュアルモード・バンドパスフィルタからなる第1,第2
のバンドパスフィルタBPF1,BPF2を有するの
で、設計の自由度に優れ、所望とする帯域幅を容易に得
ることができる。また、無線通信装置300では、上記
デュプレクサDPXを有するため、通信品質を容易に高
めることができる。
スフィルタでは、誘電体基板の一方主面または誘電体基
板内に、部分的に形成された金属膜に、第1,第2の入
出力結合回路が結合されており、第1または第2の入出
力係合回路から入力電圧が引加された場合に、金属膜に
おいて2つの共振モードが生じる。そして、該2つの共
振モードが結合されるように、少なくとも1個のコンデ
ンサが金属膜に付加されているので、デュアルモード・
バンドパスフィルタとして動作させることができる。従
来のデュアルモード・バンドパスフィルタでは、円形、
あるいは正方形の特定の平面形状の金属膜に対し、入出
力結合回路の結合点を、中心角が90度をなすように配
置しなければならなかったのに対し、本発明に係るデュ
アルモード・バンドパスフィルタでは、上記コンデンサ
の付加により2つのモードの共振の結合が達成されてい
るので、入出力結合回路の金属膜に対する結合点を互い
に中心角で90度をなすように配置する必要が必ずしも
ない。
位置を調整することにより、帯域幅を容易に調整するこ
とができる。従って、設計の自由度が高く、所望とする
帯域幅を容易に得ることができるバンドパスフィルタを
提供とすることが可能となる。
残りの部分に比べて相対的に強い共振電界を生じる金属
膜部分の場合には、一方のモードの共振において、上記
強い共振電界を生じる金属膜部分における共振電界がコ
ンデンサの付加により弱められて、2つのモードの共振
が結合される。
されており、誘電体基板内に構成されている第1の容量
取り出し電極を有し、該第1の容量取り出し電極と金属
膜との間の誘電体基板層により静電容量が取り出される
構造の場合には、第1の容量取り出し電極の面積を調整
することにより、帯域幅を容易に調整することができ
る。また、誘電体基板内に積層セラミック電子部品製造
技術を用いてコンデンサを容易に構成することができ、
デュアルモード・バンドパスフィルタの小型化を進める
ことができる。
電極である場合には、セラミック多層基板の製造方法を
用いて、容易に第1の容量取り出し電極を形成すること
ができる。
と、誘電体基板層を介して金属膜に対向するように誘電
体基板内に設けられた対向電極膜とを備える場合には対
向し電極膜の面積を調整することにより、付加されるコ
ンデンサの静電容量を大きく調整することができる。
したがって構成されたデュアルモード・バンドパスフィ
ルタを備えるため、設計の自由度に優れ、所望とする帯
域幅を容易に得ることができる。
発明にしたがって構成されたデュアルモード・バンドパ
スフィルタ、またはデュプレクサを有するので、設計の
自由度に優れ、所望とする帯域幅を容易に得ることがで
き、通信品質を容易に高めることができる。
バンドパスフィルタの斜視図。
ィルタの要部を示す模式的平面図。
ィルタの要部の断面図。
ィルタの変形例を説明するための要部断面図。
図。
ィルタにおいて、付加されるコンデンサの位置を変更し
た構造を説明するための模式的平面図。
らした場合の周波数特性の変化を示す図。
ィルタにおいて、コンデンサを構成するビアホール電極
の径を変化させた場合の周波数特性の変化を示す図。
ィルタの要部を示す模式的平面図。
フィルタの周波数特性を示す図。
フィルタの要部を示す模式的平面図。
フィルタの周波数特性を示す図。
フィルタの要部を示す模式的平面図。
フィルタの周波数特性を示す図。
フィルタの要部を示す模式的平面図。
フィルタの周波数特性を示す図。
フィルタの要部を示す模式的平面図。
フィルタの周波数特性を示す図。
タの変形例の要部を示す模式的平面図。
タの他の変形例の要部を示す模式的平面図。
タの他の変形例の要部を示す模式的平面図。
が組み込まれた無線通信装置の実施例を説明するための
概略ブロック図。
を説明するための要部を示す模式的平面図。
の他の例を示す模式的平面図。
タ 25,27,29…金属膜 300…無線通信装置 DPX…デュプレクサ P1〜P3…第1〜第3のポート BPF1,BPF2…第1,第2のバンドパスフィルタ ANT…アンテナ RX…受信部 TX…送信部
Claims (8)
- 【請求項1】 誘電体基板と、 前記誘電体基板の一方主面または誘電体基板内のある高
さ位置において、部分的に形成された金属膜と、 前記金属膜と誘電体基板層を介して対向するように、前
記誘電体基板内部または誘電体基板の主面に形成された
グラウンド電極と、 前記金属膜に結合されている第1,第2の入出力結合回
路と、 前記第1または第2の入出力結合回路から入力信号が印
加された場合に、前記金属膜において生じる2つの共振
モードが結合されるように、前記金属膜に付加されてお
り、かつ少なくとも1個のコンデンサとを備えることを
特徴とする、デュアルモード・バンドパスフィルタ。 - 【請求項2】 前記コンデンサが付加されている部分
が、残りの部分に比べて相対的に強い共振電界を生じる
金属膜部分である、請求項1に記載のデュアルモード・
バンドパスフィルタ。 - 【請求項3】 前記コンデンサが、前記グラウンド電極
に接続されており、かつ前記誘電体基板内に構成されて
いる第1の容量取り出し電極を有し、該第1の容量取り
出し電極と前記金属膜との間の誘電体基板層により静電
容量が取り出される、請求項1または2に記載のデュア
ルモード・バンドパスフィルタ。 - 【請求項4】 前記第1の容量取り出し電極がビアホー
ル電極である、請求項3に記載のデュアルモード・バン
ドパスフィルタ。 - 【請求項5】 前記第1の容量取り出し電極が、前記ビ
アホール電極の先端に形成されており金属膜に対向する
ように誘電体基板内に設けられている対向電極膜をさら
に備える、請求項4に記載のデュアルモード・バンドパ
スフィルタ。 - 【請求項6】 前記金属膜の平面形状が、矩形、菱形、
または多角形である、請求項1〜5のいずれかに記載の
デュアルモード・バンドパスフィルタ。 - 【請求項7】 請求項1〜6のいずれかに記載のデュア
ルモード・バンドパスフィルタを少なくとも1つ有して
なる、デュプレクサ。 - 【請求項8】 請求項1〜6のいずれかに記載のデュア
ルモード・バンドパスフィルタ、または、請求項7に記
載のデュプレクサの少なくとも一方を有してなる、無線
通信装置。
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