JP3587139B2 - デュアルモード・バンドパスフィルタ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えばマイクロ波〜ミリ波帯の通信機において帯域フィルタとして用いられるデュアルモード・バンドパスフィルタの帯域幅調整方法及び該デュアルモード・バンドパスフィルタに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、高周波領域で用いられるバンドパスフィルタとして、デュアルモード・バンドパスフィルタが種々提案されている(MINIATURE DUAL MODE MICROSTRIP FILTERS, J.A. Curtis and S.J. Fiedziuszko, 1991 IEEE MTT−S Digestなど)。
【0003】
図13及び図14は、従来のデュアルモード・バンドパスフィルタを説明するための各模式的平面図である。
図13に示すバンドパスフィルタ200では、誘電体基板(図示せず)上に円形の導電膜201が形成されている。この導電膜201に、互いに90°の角度をなすように、入出力結合回路202及び入出力結合回路203が結合されている。そして、上記入出力結合回路203が配置されている部分に対して中心角45°の角度をなす位置に、先端開放スタブ204が形成されている。これによって共振周波数が異なる2つの共振モードが結合され、バンドパスフィルタ200は、デュアルモード・バンドパスフィルタとして動作するように構成されている。
【0004】
また、図14に示すデュアルモード・バンドパスフィルタ210では、誘電体基板上に略正方形の導電膜211が形成されている。この導電膜211に、互いに90°の角度をなすように、入出力結合回路212,213が結合されている。また、入出力結合回路213に対して135°の位置のコーナー部が欠落されている。欠落部分211aを設けることにより、2つの共振モードの共振周波数が異ならされており、該2つのモードの共振が結合されて、バンドパスフィルタ210は、デュアルモード・バンドパスフィルタとして動作する。
【0005】
他方、円形の導電膜に代えて、円環状の導電膜を用いたデュアルモードフィルタも提案されている(特開平9−139612号公報、特開平9−162610号公報など)。すなわち、円環状のリング伝送路を用い、図13に示したデュアルモード・バンドパスフィルタと同様に、中心角90°の角度をなすように入出力結合回路を配置し、かつリング状伝送路の一部に先端開放スタブを設けてなるデュアルモードフィルタが開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
図13及び図14に示した従来のデュアルモード・バンドパスフィルタでは、1つの導電膜パターンを形成することにより2段のバンドパスフィルタを構成することができ、従ってバンドパスフィルタの小型化を図り得る。
【0007】
しかしながら、円形や正方形の導電膜パターンにおいて、上記特定の角度を隔てて入出力結合回路を結合する構成を有するため、結合度を大きくすることができず、広い通過帯域を得ることができないという欠点があった。
【0008】
また、図13に示されているバンドパスフィルタでは、導電膜201が円形であり、図14に示すバンドパスフィルタでは、導電膜211がほぼ正方形と形状が限定されている。従って、設計の自由度が低いという問題もあった。
【0009】
また、上記バンドパスフィルタでは、円形や正方形の導電膜の寸法などにより周波数帯域が決定され、帯域を調整することが困難であった。
本発明の目的は、上述した従来技術の欠点を解消し、小型化を図ることができ、小型化・広帯域化を図ることができ、設計の自由度に優れたデュアルモード・バンドパスフィルタの帯域幅調整方法及び該デュアルモード・バンドパスフィルタを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本願の第1の発明は、誘電体基板と、前記誘電体基板の一方主面または誘電体基板内のある高さ位置に形成されており、対向している一対の第1,第2の辺と、該一対の辺とは形状が異なる、対向している他の一対の第3,第4の辺とを有する矩形リング状金属膜と、前記矩形リング状金属膜と誘電体基板層を介して対向するように、前記誘電体基板内部または誘電体基板の主面に形成されたグラウンド電極と、前記矩形リング状金属膜の対向し合う一対の第1,第2の辺に対して、他の対向する一対の第3,第4の辺の一方の辺側に寄せられた位置で結合されている入出力結合回路とを備えており、前記矩形リング状金属膜において、前記第1,第2の辺を結ぶ方向に伝播する第1の共振モードと、前記第3,第4の辺を結ぶ方向に伝播する第2の共振モードとが生じており、かつ、これらが結合していることを特徴とする、デュアルモード・バンドパスフィルタである。
【0011】
第2の発明は、誘電体基板と、前記誘電体基板の一方主面または誘電体基板内のある高さ位置に形成されており、2つの共振モードが結合されるように、一端から他端に対して線幅が細くなる形状の4辺を有する、菱形リング状金属膜と、前記菱形リング状金属膜と誘電体基板層を介して対向するように、前記誘電体基板内部または誘電体基板の主面に形成されたグラウンド電極と、前記菱形リング状金属膜に結合されており、4辺のうちの2辺の途中の位置において結合されている入出力結合回路とを備えることを特徴とする、デュアルモード・バンドパスフィルタである。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しつつ、本発明に係るデュアルモード・バンドパスフィルタの具体的な実施例を説明することにより、本発明を明らかにする。
【0013】
図1は、本発明の第1の実施例に係るデュアルモード・バンドパスフィルタを説明するための斜視図であり、図2はその要部を模式的に示す平面図である。
デュアルモード・バンドパスフィルタ1は、矩形板状の誘電体基板2を有する。誘電体基板2は、本実施例では、非誘電率Εr=6.27のBa,Al,Siの酸化物を主成分とするセラミック材により構成されている。もっとも、本実施例及び以下の実施例において、誘電体基板2を構成する誘電体材料については、フッ素樹脂のような合成樹脂やBAS材等の適宜の誘電体材料を用いることができる。
【0014】
誘電体基板2の厚みは特に限定されないが、本実施例では、300μmとされている。
誘電体基板2の上面2aには、共振器を構成するために、矩形リング状金属膜3が形成されている。矩形リング状金属膜3は、誘電体基板2の上面2aにおいて部分的に形成されており、かつ本実施例では、外形が2.0×2.0mmの正方形の形状を有し、金属膜の線幅が、一対の対向する2辺3a,3bと互いに対向し合っている他の対の2辺3c,3dとで異なっている。すなわち、辺3a、3bにおける線幅は、200μmとされており、辺3c,3dに沿う部分の線幅は、100μmとされている。なお、線幅とは、矩形リング状の金属膜3における各辺に沿う金属膜部分の幅方向寸法をいうものとする。
【0015】
本実施例では、辺3a、3bにおける線幅が200μm、辺3c,3dに沿う部分における線幅が100μmとされているが、これは、これらの辺3a,3bと、3c,3dの線幅を変えることにより、金属膜3に生じる2つの共振モードを結合させるためである。言い換えれば、共振器を構成するための矩形リング状金属膜3に生じる2つの共振モードが結合して、バンドパスフィルタを構成するように、上記辺3a,3bに沿う部分における線幅と、辺3c,3dに沿う部分における線幅とが選択されている。この点については、具体的な実験データに基づき後述する。
【0016】
他方、誘電体基板2の下面には、全面にグラウンド電極4が形成されている。上記金属膜3には、所定のギャップを隔てて、入出力結合回路5,6が配置されている。本実施例では、入出力結合回路5,6は、特に詳細は図示しないが、誘電体基板2の上面において、金属膜3の一対の辺3c,3dと所定のギャップを隔てて配置された金属膜により構成されている。すなわち、入出力結合回路5,6は、金属膜3に容量結合されている。なお入出力結合回路5,6の結合点は、辺3c,3dの辺3a他端部から50μmの位置にある。
【0017】
本実施例では、入出力結合回路5,6の一方とグラウンド電極4との間に入力電圧を印可することにより、入出力結合回路5,6の他方とグラウンド電極4との間で出力が取り出される。この場合、矩形リング状金属膜3が上記の形状を有するため、共振器を構成している矩形リング状金属膜3において発生する2つのモードの共振が結合されてデュアルモード・バンドパスフィルタとして動作する。
【0018】
図3は、本実施例のデュアルモード・バンドパスフィルタ1の周波数特性を示す図である。図3において、実線Aは反射特性を、破線Bは通過特性を示す。図3から明らかなように、本実施例によれば、矢印Cで示す帯域が通過帯域であるバンドパスフィルタの構成されていることがわかる。
【0019】
すなわち、矩形リング状金属膜3が上記のように構成されているので、2つのモードの共振が結合されて、デュアルモード・バンドパスフィルタとしての特性を得ることができる。これは、入力電圧が印可された場合、矩形リング状金属膜3において、辺3a,3bを結ぶ方向に伝搬するモードと、辺3c、3dを結ぶ方向に伝搬するモードの共振が生じるが、本実施例では、上記辺3a,3bに沿う部分の線幅と、辺3c,3dに沿う部分の線幅とが、これら2つのモードの共振を結合するように選択されている。言い換えれば、矩形リング状金属膜3の辺3a,3bに沿う方向において、インダクタンスLが装荷され、上記2つのモードの共振のうち、一方のモードの共振電流の流れる部分が狭くなり、該モードの共振周波数が2つのモードの共振が結合するように移動されていることによる。従って、帯域幅Cは、上記インダクタンスLの装荷量により調整することができる。
【0020】
上記のように、本実施例のデュアルモード・バンドパスフィルタでは、矩形リング状金属膜3の線幅を、辺3a,3bに沿う部分と辺3c,3dに沿う部分とで2つのモードの共振が結合するように調整することにより、容易にバンドパスフィルタとしての特性を得ることができる。しかも、上記線幅の寸法の調整により、帯域幅Cを容易に調整することがきる。
【0021】
また、本実施例のデュアルモード・バンドパスフィルタでは、図3に示した周波数特性における減衰極Dを移動させるには、入出力結合回路5,6の結合位置を変化させればよい。図4は、入出力結合回路5,6の結合位置を変化させた場合の周波数特性を示す。図4において、一点鎖線E及び実線Fが、入出力結合回路の結合点を上記実施例から辺3c,3d上において、辺3c,3dに沿う方向に400μm上の方に移動させた場合の反射特性及び通過特性を示す。比較のために、二点鎖線G及び破線Hで図3に示した反射特性及び通過特性を表す。
【0022】
図4から明らかなように、入出力結合回路5,6の結合点の位置を変化させることにより、帯域幅及び中心周波数を容易に調整し得ることがわかる。
また、図5は、辺3a,3bに沿う部分の線幅は、上記実施例と同様とし、辺3c,3dに沿う部分の線幅を80μm、100μm(図3実施例に同じ)及び120μmとした場合の反射特性及び通過特性をそれぞれ示す。
【0023】
図5から明らかなように、線幅を変更することにより、帯域幅を容易に調整し得ることがわかる。
図6は、第1の実施例のデュアルモード・バンドパスフィルタの矩形リング状金属膜3の縦横比を変化させた場合の周波数特性の変化を示す。図6には、金属膜3において、辺3a,3bの長さを2mmに固定し、辺3c,3dの長さを1.4mm、1.7mm及び2.0mmとした場合の反射特性及び通過特性が示されている。なお、辺3a,3bに沿う部分の線幅は200μm、辺3c,3dに沿う部分の線幅は200μmとされている。
【0024】
図6から明らかなように、矩形リング状金属膜の縦横比を近づけた場合、すなわち第1の実施例のように正方形のリング状金属膜を用いた場合、2つのモードの共振周波数が徐々に近づくことがわかる。言い換えれば、第1の実施例のように、線幅及び形状を変化させることにより、インダクタンス装荷作用を利用して、デュアルモード・バンドパスフィルタの構成されていることが、図6に示す特性の変化により裏付けられることがわかる。
【0025】
上記のように、本実施例のデュアルモード・バンドパスフィルタ1では、矩形リング状金属膜3において、線幅の寸法を調整することにより、帯域幅を容易に調整でき、かつ入出力結合点の位置を変更することにより、減衰極の周波数を容易に調整することができる。
【0026】
従って、設計の自由度に優れたバンドパスフィルタを構成することができる。加えて、入出力結合回路5,6の金属膜3に対する結合点の位置は、必ずしも金属膜3の中心に対して90°の角度をなすように配置される必要はない。
【0027】
図7は、本発明の第2の実施例に係るデュアルモード・バンドパスフィルタの要部を示す模式的平面図である。第2の実施例では、矩形リング状金属膜の形状が異なることを除いては、第1のデュアルモード・バンドパスフィルタ1と同様に構成されている。すなわち、第2の実施例では、矩形リング状金属膜13の一対の辺13a,13bと直交している他の組の辺13c,13dにおいて、相対的に線幅の太い部分13c1 ,13d1 と、相対的に線幅の細い部分13c2 ,13d2 とが設けられている。より具体的には、辺13a〜13dの長さは2.0mmとされており、辺13a,13bに沿う部分の線幅は200μmとされており、辺13c,13dに沿う部分においては、相対的に線幅の太い部分13c1 ,13d1 の線幅が200μm、線幅の細い部分13c2 ,13d2 における線幅が50μmとされている。また、相対的に幅の狭い部分13c1 ,13d1 の長さは600μm、線幅の細い部分13c2 ,13d2 の長さは1000μmとされている。
【0028】
本実施例のデュアルモード・バンドパスフィルタ11の周波数特性を図8に示す。図8において、破線は反射特性を、実線は通過特性を示す。
第2の実施例から明らかなように、本発明において矩形リング状金属膜の線幅を変化させる場合、辺の1部を部分的に細くし、相対的に線幅の太い部分13c1 ,13d1 と、相対的に線幅の細い部分13c2 ,13d2 とを形成することによっても、バンドパスフィルタとしての特性を得ることができる。言い換えれば、本発明において矩形リング状金属膜に生じる2つのモードの共振を結合させ得る限り、矩形リング状金属膜における線幅及び形状は、様々な形態で変形することができる。
【0029】
図9は、本発明の第3の実施例に係るデュアルモード・バンドパスフィルタの要部を示す模式的平面図である。第3の実施例では、矩形リング状金属膜23の辺23c,23dの一部に、凹部23e,23fが形成されている。辺23a,23bに沿う部分の線幅と、辺23c,23dに沿う部分の線幅は等しく、200μmとされている。
【0030】
本実施例では、凹部23e,23fを設けることにより、辺23c,23dを結ぶ方向に伝搬する共振の共振電流が制限され、それによって2つのモードの共振が結合されて、バンドパスフィルタとしての特性が得られる。図10は、第3の実施例のデュアルモード・バンドパスフィルタの周波数特性を示す図である。破線は反射特性を、実線は通過特性を示す。特性は、凹部23e,23fの幅X(図10参照)を400μm、深さY700μmとした場合の特性である。
【0031】
図10から明らかなように、第3の実施例においても、2つのモードの共振が結合され、バンドパスフィルタとしての特性の得られていることがわかる。
図11は、本発明の第4の実施例に係るデュアルモード・バンドパスフィルタの要部を示す模式的平面図である。
【0032】
第4のデュアルモード・バンドパスフィルタ31では、矩形リング状金属膜にかえて、外形が菱形の形状を有する金属膜33が設けられている。その他の構成については、第1の実施例でのデュアルモード・バンドパスフィルタ1と同様とされている。
【0033】
本実施例では、菱形リング状金属膜33の辺33a,33bの一部に、入出力結合回路5,6が所定のギャップを隔てて容量結合されている。また、辺33a,33b,33c,33dの線幅は、図11において横方向両端に位置する頂点33e,33fに向かうにつれ細くなるように傾斜されている。このように、辺33a〜33dに沿う部分の線幅を傾斜させることにより、2つのモードの共振が結合されて、バンドパスフィルタとしての特性が得られる。
【0034】
上記線幅の傾斜は、頂点33e,33fを伝搬する方向のモードの共振と、他の2つの頂点33g,33hを結ぶ方向に伝搬する共振とを結合するように選ばれている。
【0035】
図12は、第4の実施例に係るデュアルモード・バンドパスフィルタの周波数特性を示す図であり、破線は反射特性を、実線は通過特性を示す。
なお、図12に示した特性は、菱形リング状金属膜33として、頂点33e,33fを結ぶ方向の寸法が2.4mm、頂点を33g,33hを結ぶ方向の寸法が2.4mmであって、頂点33e,33fにおいて線幅が100μm 、頂点33g,33hにおいて、線幅が200μmとなるように構成されている場合の特性を示す。
【0036】
図12から明らかなように、本実施例おいても、2つのモードの共振が結合されて、バンドパスフィルタとしての特性の得られることがわかる。
また、第1の実施例と同様に、第4の実施例においても、上記菱形リング状金属膜33の線幅及び形状を変化させて、2つのモードの共振を結合させるものであるため、入出力結合回路5,6の結合点の位置をずらせることにより減衰極の周波数を調整することができ、かつ線幅や形状を変化させることにより帯域幅を容易に調整することができる。また、入出力結合回路5,6は、必ずしも、金属膜33の中心に対して中心角90°をなすように配置される必要はない。したがって、第1の実施例と同様にデュアルモード・バンドパスフィルタの設計の自由度を大幅に高め得る。
【0037】
【発明の効果】
本発明に係るデュアルモード・バンドパスフィルタでは、矩形リング状金属膜の結合している一対の第1,第2の辺と、該一対の辺とは異なる他の一対の第3,第4の辺との形状が異ならされて、第1,第2の辺を結ぶ方向に伝播する第1の共振モードと、第3,第4の辺を結ぶ方向に伝播する第2の共振モードが結合されているため、入出力結合回路から入力電圧を印可した場合、矩形リング状金属膜に生じた第1,第2の2つの共振モードが結合されて、バンドパスフィルタとしての特性を得ることができる。この場合、入出力結合回路の結合点の位置を調整することにより減衰極を容易に調整することができ、かつ矩形リング状金属膜における線幅や形状を調整することにより、帯域幅を容易に調整することができる。また、入出力結合回路の金属膜に対する結合点の位置が、特定の位置に限定されない。
【0038】
したがって、所望とする帯域幅及び周波数特性を容易に実現でき、かつデュアルモード・バンドパスフィルタの設計の自由度を大幅に高めることができる。
第2の発明に係るデュアルモード・バンドパスフィルタでは、菱形リング状金属膜の4辺が、それぞれ、一端から他端に向かって幅が細くなるような形状とされ、かつ入出力結合点が、菱形の辺の途中の位置とされているため、共振子を構成している菱形リング状金属膜において生じる2つの共振モードが結合され、入出力結合回路から入力電圧を印可した場合、菱形リング状金属膜に生じた2つの共振モードが結合されて、バンドパスフィルタとしての特性を得ることができる。この場合、入出力結合回路の結合点の位置を調整することにより減衰極を容易に調整することができ、かつ菱形リング状金属膜における線幅や形状を調整することにより、帯域幅を容易に調整することができる。また、入出力結合回路の金属膜に対する結合点の位置が、特定の位置に限定されない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例に係るデュアルモード・バンドパスフィルタの外観を示す斜視図。
【図2】第1の実施例のデュアルモード・バンドパスフィルタの要部を示す模式的平面図。
【図3】第1の実施例のデュアルモード・バンドパスフィルタの周波数特性を示す図。
【図4】第1の実施例のデュアルモード・バンドパスフィルタにおいて、入出力結合回路の結合点を変更した場合の周波数特性の変化を示す図。
【図5】第1の実施例のデュアルモード・バンドパスフィルタにおいて、矩形リング状金属膜の線幅を変化させた場合の周波数特性の変化を示す図。
【図6】第1の実施例のデュアルモード・バンドパスフィルタにおいて、一対の辺に沿う部分の線幅を変更した場合の周波数特性の変化を示す図。
【図7】第2の実施例のデュアルモード・バンドパスフィルタの要部を示す模式的平面図。
【図8】第2の実施例のデュアルモード・バンドパスフィルタの周波数特性を示す図。
【図9】第2の実施例のデュアルモード・バンドパスフィルタの要部を示す模式的平面図。
【図10】第3の実施例のデュアルモード・バンドパスフィルタの周波数特性を示す図。
【図11】第4の実施例に係るデュアルモード・バンドパスフィルタの要部を示す模式的平面図。
【図12】第4の実施例に係るデュアルモード・バンドパスフィルタの周波数特性を示す図。
【図13】従来のデュアルモード・バンドパスフィルタの一例を説明するための模式的平面図。
【図14】従来のデュアルモード・バンドパスフィルタの他の例を説明するための模式的平面図。
【符号の説明】
1…デュアルモード・バンドパスフィルタ
2…誘電体基板
2a…上面
2b…下面
3…矩形リング状金属膜
3a,3b,3c,3d…辺
4…グラウンド電極
5,6…入出力結合回路
11…デュアルモード・バンドパスフィルタ
13…矩形リング状金属膜
13a,13b,13c,13d…辺
13c1 ,13d1 …線幅が相対的に太い部分
13c2 ,13d2 …線幅が相対的に狭い部分
21…デュアルモード・バンドパスフィルタ
23…矩形リング状金属膜
23a〜23d…辺
23e,23f…凹部
31…デュアルモード・バンドパスフィルタ
33…菱形リング状金属膜
33a〜33d…辺
33e〜33h…頂点
Claims (2)
- 誘電体基板と、
前記誘電体基板の一方主面または誘電体基板内のある高さ位置に形成されており、対向している一対の第1,第2の辺と、該一対の辺とは形状が異なる、対向している他の一対の第3,第4の辺とを有する矩形リング状金属膜と、
前記矩形リング状金属膜と誘電体基板層を介して対向するように、前記誘電体基板内部または誘電体基板の主面に形成されたグラウンド電極と、
前記矩形リング状金属膜の対向し合う一対の第1,第2の辺に対して、他の対向する一対の第3,第4の辺の一方の辺側に寄せられた位置で結合されている入出力結合回路とを備えており、前記矩形リング状金属膜において、前記第1,第2の辺を結ぶ方向に伝播する第1の共振モードと、前記第3,第4の辺を結ぶ方向に伝播する第2の共振モードとが生じており、かつ、これらが結合していることを特徴とする、デュアルモード・バンドパスフィルタ。 - 誘電体基板と、
前記誘電体基板の一方主面または誘電体基板内のある高さ位置に形成されており、2つの共振モードが結合されるように、一端から他端に対して線幅が細くなる形状の4辺を有する、菱形リング状金属膜と、
前記菱形リング状金属膜と誘電体基板層を介して対向するように、前記誘電体基板内部または誘電体基板の主面に形成されたグラウンド電極と、
前記菱形リング状金属膜に結合されており、4辺のうちの2辺の途中の位置において結合されている入出力結合回路とを備えることを特徴とする、デュアルモード・バンドパスフィルタ。
Priority Applications (7)
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