JP2004349960A - バンドパスフィルタ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】グラウンド電極13,14及び側面グラウンド電極15,16を有する誘電体基板2内に共振器電極としてのλ/2ストリップ線路3,4が設けられており、該共振器電極3,4に結合された入力電極及び出力電極を有し、入力電極及び出力電極が、λ/2ストリップ線路3,4と直交する方向に延び、チップ外形形状に起因する共振を発生させる入力側ビアホール電極7及び出力側ビアホール電極8を有し、チップ外形形状に起因する共振がλ/2ストリップ線路3,4による共振に結合されるように、チップ外形形状に起因する共振の共振周波数が、λ/2ストリップ線路3,4の共振周波数に近接されている、バンドパスフィルタ1。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば準ミリ波やミリ波帯で用いられるバンドパスフィルタに関し、より詳細には、誘電体基板に共振器電極を形成してなる構造を備えたバンドパスフィルタに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、準ミリ波帯やミリ波帯で用いられるバンドパスフィルタとして、誘電体基板に共振器電極を形成してなる構造を有する積層構造のフィルタが種々提案されている。上記共振器電極としては、λ共振器や、デュアルモード・バンドパスフィルタとして動作させるための共振器電極などが用いられている。例えば、下記の特許文献1には、図29及び図30に示すデュアルモード・バンドパスフィルタが開示されている。
【0003】
デュアルモード・バンドパスフィルタ101では、誘電体基板102内に共振器電極103が設けられている。共振器電極103は、貫通孔103aを有する。貫通孔103aが形成されているため、共振器電極103では、共振器電極に生じた2つの共振が結合され、デュアルモード・バンドパスフィルタとしての特性が得られる。
【0004】
図30に略図的に示すように、デュアルモード・バンドパスフィルタ101では、上記共振器電極103に結合するように入力電極104及び出力電極105が設けられている。
【0005】
また、上記共振器電極103及び入力電極104及び出力電極105が形成されている部分を挟むように、誘電体基板102の上面及び下面には、グラウンド電極106,107が形成されている。すなわち、デュアルモード・バンドパスフィルタ101では、共振器電極103の上下にグラウンド電極106,107が配置された、いわゆるトリプレート構造を有する。トリプレート構造を採用することにより、共振器電極103において生じた共振の不要輻射や放射を抑制することができる。そのため、準ミリ波帯やミリ波帯において十分な周波数特性を有するフィルタを得ることができる。
【0006】
【特許文献1】
特開2001−237610号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
デュアルモード・バンドパスフィルタ101のように、トリプレート構造を有するバンドパスフィルタでは、グラウンド電極106,107で囲まれた空間が実質的に導波管として機能する。従って、上記入力電極104及び上記出力電極105が誘電体基板面に直交する方向に延びる部分を有する場合、チップの外形形状に起因する共振が生じていた。そして、フィルタ特性において上記共振がスプリアスとして現れがちであった。
【0008】
上記のようなスプリアスを抑制する方法としては、チップの外形形状において電界が強くなる部分をグラウンド電位に接続するようにグラウンド電極を形成してスプリアスを抑制する方法、あるいは入出力電極をグラウンド電位に近づけてスプリアスを抑制する方法が知られている。
【0009】
しかしながら、前者の方法では、電界の強度を抑制するために、チップ外形形状の電界が強くなる部分にグラウンド電極を設ける必要があり、グラウンド電極が形成された箇所には、共振器電極を形成することができないため、チップ内部に作製される共振器電極の形状に制約があった。また、後者の方法では、入出力とグラウンド電位との距離を近づけなければならないため、トリプレート構造のグラウンド電極106及び107の間の距離が制限され、Q値が劣化するという問題があった。
【0010】
本発明の目的は、上述した従来技術の欠点を解消し、チップの外形形状の共振のスプリアスによる周波数特性の劣化を抑制することができ、さらに共振器電極の形状の制約が少なく、かつQ値の劣化が生じ難い、バンドパスフィルタを提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るバンドパスフィルタは、誘電体基板と、前記誘電体基板において前記誘電体基板面に平行な面に設けられた共振器電極と、前記共振器電極に結合されており、前記誘電体基板面に直交する方向に延びる部分を有する一対の入出力電極と、前記誘電体基板の上面、下面及び対向し合う一対の側面に設けられたグラウンド電極を備え、前記一対の入出力電極の前記誘電体基板面に直交する方向に延びる部分が互いに対向する部分で決定される共振が前記共振器電極の共振と結合されるように、双方の共振の共振周波数が近接されていることを特徴とする。
【0012】
本発明に係るバンドパスフィルタのある特定の局面では、前記誘電体基板の上面に設けられたグラウンド電極と、下面に設けられたグラウンド電極とに接続されたビアホール電極が前記誘電体基板内に形成されている。
【0013】
本発明に係るバンドパスフィルタでは、上記共振器電極については特に限定されないが、例えば、ストリップ線路からなる共振器や平板状のλ共振器により共振器電極が構成され得る。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しつつ、本発明の具体的な実施形態を説明することにより、本発明を明らかにする。
【0015】
図1(a)及び(b)は、本発明の第1の実施形態に係るバンドパスフィルタの正面断面図及び平面断面図である。なお、図1(a)の正面断面図は、図1(b)のX−X線に沿う部分に相当する断面図である。
【0016】
また、図2(a)〜(d)は、バンドパスフィルタ1の種々の高さ位置における平面断面図である。
バンドパスフィルタ1は、矩形板状の誘電体基板2を用いて構成されている。誘電体基板2を構成する材料としては、誘電体セラミックスまたは合成樹脂などの適宜の誘電体材料を用いることができる。本実施形態では、上記誘電体材料として、比誘電率εr=7.3、tanδ=0.001のMg,Si,ガラスを主成分とする誘電体セラミックスが用いられている。誘電体基板2は、複数枚の誘電体セラミックグリーンシートを後述の各種電極材料とともに積層し、一体焼成することにより得られている。すなわち、誘電体基板2は、セラミックス一体焼成技術を用いて構成された多層基板である。
【0017】
誘電体基板2は、上面2a、下面2b、対向し合う端面2c,2d及び対向し合う側面2e,2fを有する。
誘電体基板2内には、共振器電極が配置されている。すなわち、図1(b)に示すように、λ/2ストリップ線路3,4が共振器電極を構成するために配置されている。また、λ/2ストリップ線路3,4が形成されている平面内において、λ/2ストリップ線路3,4と結合されるように、入力結合電極5及び出力結合電極6が配置されている。なお、入力結合電極5及び出力結合電極6は、λ/2ストリップ線路3,4と異なる高さ位置に形成されていてもよい。すなわち、入力結合電極5及び出力結合電極6は、λ/2ストリップ線路3,4に結合される限り、誘電体基板2の様々な位置に配置され得る。
【0018】
図1(a)に示すように、上記入力結合電極5及び出力結合電極6の上面には、ビアホール電極7,8の下端がそれぞれ接続されている。なお、図2(c)は、ビアホール電極7,8の中間高さ位置における平面断面図である。ビアホール電極7,8の上端は、接続電極9,10に接続されている。図1(a)及び図2(b)に示されているように、接続電極9,10は、外側端が誘電体基板2の端面2c,2dに至っている。
【0019】
誘電体基板2の端面2c,2dには、入力端子電極11及び出力端子電極12が、それぞれ、誘電体基板2の上下方向に延びるように形成されている。
他方、誘電体基板2の上記接続電極9,10が形成されている位置よりも上方には、第1のグラウンド電極13が形成されている。グラウンド電極13の平面形状は、図2(a)に示されている。グラウンド電極13は、誘電体基板2の上面2aにおいて、上面2aと側面2e,2fとのなす端縁に至るように形成されている。また、グラウンド電極13は、上面2aと、端面2e,2fとの端縁には至らないように配置されている。
【0020】
図1(a)に示されているように、誘電体基板2の下方部分においては、第2のグラウンド電極14が埋設されている。第2のグラウンド電極14は、λ/2ストリップ線路3,4、入力結合電極5及び出力結合電極6が形成されている平面位置よりも下方に配置されている。第2のグラウンド電極14の平面形状は、特に図示はしないが、第1のグラウンド電極13と同様とされている。
【0021】
従って、第1,第2のグラウンド電極13,14間に、共振器電極としてのλ/2ストリップ線路3,4が配置されているため、本実施形態のバンドパスフィルタ1の主たる共振器は、いわゆるトリプレート構造を有する。
【0022】
なお、誘電体基板2の側面2e,2fの全面を覆うように、第3,第4のグラウンド電極15,16が形成されている。グラウンド電極15,16は、上述した第1,第2のグラウンド電極13,14に電気的に接続されている。第1,第2のグラウンド電極13,14は、誘電体基板2内に埋設されていたが、誘電体基板2の上面2a及び下面2bにそれぞれ露出するように形成されてもよい。
【0023】
また、第3,第4のグラウンド電極15,16についても、誘電体基板2内に埋設されていてもよい。
また、第3,第4のグラウンド電極15,16は、グラウンド電極13,14に電気的に接続されるようなビア電極で形成されてもよい。
【0024】
バンドパスフィルタ1では、グラウンド電極13〜16で構成される筒状体内に上記λ/2ストリップ線路3,4、入力結合電極5、出力結合電極6、ビアホール電極7,8及び接続電極9,10が配置されている。よって、上記グラウンド電極13〜16で囲まれている部分が実質的に導波管として機能する。
【0025】
他方、バンドパスフィルタ1では、入力電極は、上記入力結合電極5、ビアホール電極7、接続電極9及び入力端子電極11により構成されており、出力電極は、上記出力結合電極6、ビアホール電極8、接続電極10及び出力端子電極12により構成されている。入力及び出力電極のうち、ビアホール電極7,8並びに入力端子電極11及び出力端子電極12が誘電体基板2の上面2a及び下面2bに直交する方向に延ばされている。もっとも、本実施形態では、入力側のビアホール電極7と、出力側のビアホール電極8とがチップの高さ方向に形成されることにより、チップ外形形状に給電され、バンドパスフィルタ1のチップ外形形状、すなわち上記グラウンド電極13〜16で囲まれている形状に起因する共振が生じる。
【0026】
本実施形態のバンドパスフィルタ1では、このチップ外形形状に起因するスプリアスが、λ/2ストリップ線路3,4を用いて得られる共振と結合され、それによって通過帯域が構成される。すなわち、本実施形態のバンドパスフィルタ1は、従来スプリアスとしてその抑圧が求められていたチップ外形形状に起因するスプリアスを、あえてバンドパスフィルタ1の通過帯域を構成するための共振として利用したことに特徴を有する。これを具体的な実験例に基づき説明する。
【0027】
上記誘電体基板2として、比誘電率εr=7.3及びtanδ=0.001のMg,Si,ガラスを主成分とする誘電体セラミックスからなる矩形板状の誘電体基板を用意した。なお、誘電体基板の寸法は、幅3.2mm×長さ4.5mm×厚み1.0mmとした。また、λ/2ストリップ線路3,4の平面形状は、幅0.4mm×長さ2.1mmとした。また、λ/2ストリップ線路3,4と、入力結合電極5及び出力結合電極6との距離は0.2mmとした。この距離とは、入力結合電極5とλ/2ストリップ線路3との間の距離を例にとると、図1(b)に示す距離Yである。すなわち、入力結合電極5とλ/2ストリップ線路3との対向距離をいうものとする。
【0028】
また、入力側のビアホール電極7と出力側のビアホール電極の距離は2.0mmとした。この距離は、図1(a)に示す距離Zである。
なお、誘電体基板2に構成された各種電極の材料としては伝導度が5.8×107S/mのCuを用いた。
【0029】
上記のようにして得られたバンドパスフィルタ1の周波数特性を図3に示す。図3において、実線が反射量を、破線が通過量を示す。図3から明らかなように、通過帯域が22.1〜23.8GHzの良好なフィルタ特性が得られ、従って、準ミリ波帯で良好なフィルタ特性を実現し得ることがわかる。また、図3に示す周波数特性において、チップ外形形状に起因するスプリアスの現れていないことがわかる。
【0030】
上記のように、チップ外形形状に起因するスプリアスが現れていないのは、該スプリアスが、上記通過帯域を構成するための共振として利用されていることによる。すなわち、チップ外形形状に起因するスプリアスが、λ/2ストリップ線路3,4による共振と結合されるように、両者の共振周波数が近接されている。これを、図4及び図5を参照して説明する。
【0031】
すなわち、本実施形態のバンドパスフィルタ1では、1つ目の共振として、チップ外形形状に起因する共振を利用している。図4は、チップ外形形状に起因する共振の周波数特性を示す図であり、実線は反射量を、破線は通過量を示す。この共振特性は、3.2×4.5×1.0mmの上記寸法の誘電体基板2に、上述した入力電極及び出力電極と、グラウンド電極13〜16とのみを形成した構造の共振特性である。すなわち、グラウンド電極13〜16が誘電体基板2に形成されていた場合、グラウンド電極13〜16で囲まれている部分が導波管として作用するため、上記ビアホール電極7,8を含む入出力電極が形成されると、図4に示す共振が生じる。
【0032】
他方、本実施形態のバンドパスフィルタ1では、通過帯域を構成するための2つ目の共振として、λ/2ストリップ線路3,4による共振が用いられている。図5は、λ/2ストリップ線路3,4による共振の共振周波数における電界分布を模式的に示す図である。なお、図5における曲線状の等高線A1〜A4は、それぞれ、電界強度が等しい部分を示す等高線であり、等高線A1に囲まれている領域が電界部分が最も強く、等高線A4の外側の領域が最も電界強度が低くなっている。図5から明らかなように、λ/2ストリップ線路3,4による共振では、当然のことながら、λ/2波長で共振していることがわかる。ここで、λ/2ストリップ線路による共振の共振周波数は23.6GHzである。
【0033】
本実施形態では、第1〜第4のグラウンド電極13〜16で囲まれている空間の外形寸法を、幅3.2mm×長さ4.5mm×高さ1.0mmとすることにより、チップ外形形状に起因する共振の共振周波数が約22.2GHzとされている。
【0034】
すなわち、チップ外形形状に起因する共振の共振周波数が、上記λ/2ストリップ線路3,4による共振に結合するように、外形形状に起因する共振の共振周波数が、λ/2ストリップ線路3,4による共振の共振周波数23.6GHzに近づけられており、それによって図3に示したように、上記チップ外形形状に起因する共振がスプリアスとして現れない、良好なフィルタ特性が得られている。
【0035】
本実施形態のバンドパスフィルタ1では、上記λ/2ストリップ線路3,4の長さを変更することにより、様々なフィルタ特性のバンドパスフィルタ1を容易に提供することができる。これを、図6及び図7を参照して説明する。
【0036】
上記バンドパスフィルタ1において、λ/2ストリップ線路の長さを2.4mm及び2.0mmとしたことを除いては、上記実施形態のバンドパスフィルタ1と同様にしてバンドパスフィルタを作製した。このようにして得られたバンドパスフィルタの周波数特性を図6及び図7に示す。図6は、λ/2ストリップ線路の長さが2.4mmの場合の結果を、図7は2.0mmの場合の結果を示す。なお、図6及び図7において、実線は反射量を、破線は通過量を示す。
【0037】
図6及び図7をλ/2ストリップ線路の長さが2.1mmである場合の図3と比較すれば明らかなように、λ/2ストリップ線路3,4の長さを短くすることにより、減衰極の周波数をバンドパスフィルタの中心周波数よりも高周波数側から低周波数側に移動させ得ることがわかる。すなわち、λ/2ストリップ線路3,4の長さを変更することにより、バンドパスフィルタ1の通過帯域幅及び減衰極の周波数位置を容易に変更し得ることがわかる。
【0038】
また、上記バンドパスフィルタ1では、入出力結合電極5,6と、λ/2ストリップ線路3,4との距離Yを変更することによって、バンドパスフィルタ1のインピーダンスを容易に変更することができ、所望とするインピーダンス値のバンドパスフィルタ1を容易に提供することができる。これを、図8〜図13を参照して説明する。
【0039】
上記バンドパスフィルタ1において、入力結合電極5及び出力結合電極6と、λ/2ストリップ線路3,4との距離Yを、0.10mm、及び0.30mmとしたことを除いては、上記バンドパスフィルタ1と同様にしてバンドパスフィルタを作製した。このようにして得られた2種のバンドパスフィルタと、距離Yが0.2mmである上記バンドパスフィルタ1のインピーダンスを図8〜図10においてスミスチャートで示す。また、図11〜図13は、このようにして得られたバンドパスフィルタの周波数特性を示す図である。なお、図8及び図11が上記距離が0.10mmの場合、図9及び図12が0.20mmの場合、図10及び図13が0.30mmの場合の結果を示し、図11〜図13において、実線は反射量を、破線を通過量を示す。
【0040】
図8〜図10から明らかなように、上記距離を変更することにより、バンドパスフィルタ1のインピーダンスを容易に変更し得ることがわかる。また、図11〜図13から明らかなように、上記距離の変更により、減衰極の周波数位置をシフトさせ得ることがわかる。すなわち、上記距離を拡大することにより、減衰極の周波数位置をフィルタの中心周波数から遠ざけることができ、従って該距離を調整することにより、減衰極による跳ね返りレベルを調整し得ることがわかる。
【0041】
また、上記実施形態のバンドパスフィルタ1では、図1(a)に示す入出力間距離Zを変更することによっても、周波数特性を変更することができる。なお、入出力間距離Zとは、入力結合電極5に接続されているビアホール電極7と、出力結合電極6に接続されているビアホール電極8との間の中心間距離である。チップ形状に起因する共振とは、グラウンド電極13〜16で構成された導波管内において、λ/2ストリップ線路3,4が形成されている平面と垂直な方向に位置している電極、すなわちビアホール電極7,8が配置されている場合、ビアホール電極7,8が直接結合され、特定の周波数で特に結合度が高くなることによるものである。従って、上記ビアホール電極7,8間の距離、すなわち入出力間距離Zを変更することにより、バンドパスフィルタ1の周波数を調整することができる。これを、図14〜図16を参照して説明する。
【0042】
上記バンドパスフィルタ1において、上記入出力間距離Zを1.6mm及び1.8mmとしたことを除いては、上記実施形態と同様にして2種のバンドパスフィルタを作製した。入出力間距離1.6mmまたは1.8mmであるこれらのバンドパスフィルタと、距離Zが2.0mmである上記バンドパスフィルタ1の周波数特性を図14〜図16にそれぞれ示す。なお、図14〜図16において、実線が反射量を、破線が通過量を示す。
【0043】
図14〜図16から明らかなように、入出力間距離Zを長くするほど、減衰極Cの周波数が、フィルタの中心周波数に近づき、減衰極Dの周波数は中心周波数よりも遠ざけられることがわかる。また、図14〜図16の周波数特性における減衰極の跳ね返りレベルは、入出力間距離Zを短くすると小さくなり、従ってより大きな減衰量を確保し得ることがわかる。このように、入出力間距離Zを変更することにより、減衰極の周波数位置及び減衰極による跳ね返りレベルが容易に変更され得ることがわかる。
【0044】
図17は、上記実施形態のバンドパスフィルタ1の変形例に係るバンドパスフィルタ21を示す模式的平面断面図である。本変形例のバンドパスフィルタ21では、ビアホール電極22〜25が誘電体基板2内において上下方向に延びるように配置されている。ビアホール電極22〜25の上端は、図1に示した第1のグラウンド電極13に接続されており、ビアホール電極22〜25の下端は、図1(a)に示した第2のグラウンド電極14に電気的に接続されている。すなわち、ビアホール電極22〜24は、グラウンド電位に接続されるビアホール電極であり、上下のグラウンド電極13,14に電気的に接続されている。
【0045】
また、ビアホール電極22〜25は、上記λ/2ストリップ線路3,4とビアホール電極7,8とが対向している部分を取り囲むように、該対向領域の周囲に配置されている。さらに、ビアホール電極22,23は、ビアホール電極7の誘電体基板2の幅方向両側に配置されており、ビアホール電極24,25は、ビアホール電極8の誘電体基板2の幅方向両側に配置されている。
【0046】
このように、グラウンド電位に接続されるビアホール電極22〜25を配置することにより、バンドパスフィルタ21では、中心周波数をバンドパスフィルタ1に比べてシフトさせることができる。これを、図18〜図20を参照して説明する。
【0047】
上記ビアホール電極22〜25の径を0.2mmとし、ビアホール電極22〜25の近接している誘電体基板2の側面及び端面からの距離W1,L1をそれぞれ、W1=0.9mm、L1=0.6mmとするように、ビアホール電極22〜25を形成したことを除いては、バンドパスフィルタ1と同様にしてバンドパスフィルタ21を作製した。このようにして得られたバンドパスフィルタ21の周波数特性を図18に示す。図18に示した周波数特性を、図3の周波数特性と比較すれば明らかなように、ビアホール電極22〜25の形成により、チップ外形形状に起因する共振周波数が高周波数側に移動し、それによってフィルタの通過帯域幅が広がることがわかる。
【0048】
図19は、上記ビアホール電極22〜25の誘電体基板2の近接している側面からの距離W1を1.1mmとしたことを除いては、上記と同様にしてバンドパスフィルタ21を構成した場合の周波数特性を示す。図19から明らかなように、通過帯域幅がさらに広がり、チップ外形形状に起因する共振の共振周波数が高周波数側に移動されることがわかる。
【0049】
他方、減衰極をフィルタの中心周波数よりも低周波数側に移動させるには、前述したようにλ/2ストリップ線路3,4の長さを短くし、λ/2ストリップ線路3,4による共振の周波数を、チップ外形形状に起因する共振の共振周波数よりも高周波数側に移動させればよい。例えば、λ/2ストリップ線路3,4の長さを1.8mmと短くしたことを除いては、図18に示した周波数特性を得たバンドパスフィルタ21と同様にしてバンドパスフィルタを構成した場合の周波数特性を図20に示す。図20と図18を比較すれば明らかなように、中心周波数が25.5GHzに変化されたバンドパスフィルタの得られることがわかる。
【0050】
このように、バンドパスフィルタ21では、第2のビアホール電極22〜25を設けたことにより、該ビアホール電極22〜25の位置等を変更することにより、フィルタの中心周波数を移動させたり、通過帯域幅を変更したりすることができる。
【0051】
なお、図21(a)及び(b)は、本発明の第2の実施形態に係るデュアルモード・バンドパスフィルタ31を示す正面断面図及び共振器電極が形成されている部分の平面断面図である。また、図22(a)〜(e)は、バンドパスフィルタ31において、上方のグラウンド電極、接続電極、ビアホール電極及び入出力結合電極が形成されている各高さ位置における平面断面図である。
【0052】
バンドパスフィルタ31は、共振器電極の形状は異なること、並びに入出力結合電極と共振器電極との結合の態様が異なることを除いては、第1の実施形態のバンドパスフィルタ1と同様に構成されている。従って、同一部分については、同一の参照番号を付することにより、第1の実施形態の説明を援用することとする。
【0053】
誘電体基板2の内部に、図21(d)に示す平板状の共振器として矩形の共振器電極32が埋設されている。共振器電極32と誘電体基板2の一部の層を介して対向するように、共振器電極32の上方に、入力結合電極33と、出力結合電極34とが配置されている。すなわち、本実施形態では、入力結合電極33及び出力結合電極34は、共振器電極32と誘電体基板層を介して対向配置されている。このように、本発明のバンドパスフィルタでは、入出力結合電極と、共振器電極との配置は、入出力結合電極が共振器電極に結合され得る限り、特に限定されるものではない。
【0054】
バンドパスフィルタ31においても、誘電体基板2の上方には、図22(a)に示す第1のグラウンド電極13が配置されており、第1のグラウンド電極13と同様の形状を有する第2のグラウンド電極14が、誘電体基板2の下方部分に埋設されている。
【0055】
また、上記入力結合電極33及び出力結合電極34は、図22(d)に示されているように、ビアホール電極7,8に接続されている。また、図22(b),(c)及び図21(a)から明らかなように、本実施形態においても、ビアホール電極7,8は、誘電体基板2内において上下方向に延びるように構成されており、かつ上端が接続電極9,10に接続されている。
【0056】
図3に示した特性の第1の実施形態のバンドパスフィルタ1と同様にして、バンドパスフィルタ31を作製した。但し、バンドパスフィルタ31の作製に際しては、共振器電極32の寸法は、幅1.4mm×長さLa=1.9mmの長方形の形状とした。また、入力結合電極33及び出力結合電極34と共振器電極32との対向距離を0.1mmとした。また、入力側ビアホール電極7と出力側電極8との間の距離Zを2.0mmとした。このようにして得られたバンドパスフィルタ31の周波数特性を、図23に示す。図23において、実線は反射量を、破線は通過量を示す。
【0057】
なお、本実施形態でも、グラウンド電極13〜16で囲まれた部分が導波管のように作用し、該導波管内に上記ビアホール電極7,8が共振器電極32に対して直交する方向に延びているため、チップ外形形状に起因する共振が強く現れる。しかしながら、本実施形態においても、チップ外形形状に起因する上記共振の共振周波数が、共振器電極32による共振の共振周波数と両者が結合するように近づけられている。従って、図23に示すように、チップ外形形状に起因する共振の影響が生じず、すなわち該外形形状に起因する共振を利用してバンドパスフィルタの通過帯域が構成されることがわかる。なお、本実施形態においても、上記共振器電極32の長さを変更することにより、共振器電極32による共振の共振周波数を容易に変更することができる。
【0058】
バンドパスフィルタ31においても、入出力間距離、すなわち入力側ビアホール電極7と出力側ビアホール電極8との間の入出力間距離Zを変更することにより周波数特性を変更することができる。これを図24〜図26を参照して説明する。
【0059】
バンドパスフィルタ31において、入出力間距離Zを、1.6mm、2.0mm及び2.4mmとし、他はバンドパスフィルタ31と同様にして、3種類のバンドパスフィルタを作製した。入出力間距離Zが1.6mm、2.0mm及び2.4mmの各バンドパスフィルタの周波数特性を、それぞれ、図24〜図26に示す。
【0060】
図24〜図26から明らかなように、入出力間距離Zを変化させることにより、第1の実施形態の場合と同様に、減衰極の周波数位置と、減衰極による跳ね返りレベルを調整し得ることがわかる。すなわち、入出力間距離Zを長くすることにより、一方の減衰極Aの周波数位置を中心周波数に近づけることができ、他方の減衰極Bの周波数位置を中心周波数から遠ざけることができる。また、入出力間距離Zを短くすることにより、減衰極の跳ね返りレベルを小さくすることができ、十分な減衰量を確保し得ることがわかる。
【0061】
図27は、バンドパスフィルタ31の変形例を示す平面断面図である。バンドパスフィルタ31では、λ共振器を構成する共振器電極32の平面形状は長方形とされていたが、λ共振器は様々な平面形状を有するように構成され得る。例えば、図27に示す変形例のバンドパスフィルタ41では、共振器電極42が円形の形状を有する。バンドパスフィルタ41において、共振器電極の平面形状を、2.4mmの円形としたことを除いては、バンドパスフィルタ31と同様にしてバンドパスフィルタ41を作製した。このようにして得られたバンドパスフィルタ41の周波数特性を図28に示す。図28において、実線は反射量を、破線は通過量を示す。
【0062】
図28から明らかなように、バンドパスフィルタ41においても、チップ外形形状に起因するスプリアスが現れず、良好な周波数特性の得られることがわかる。
【0063】
上記のように、本発明において用いられる共振器電極としてのλ共振器は、様々な平面形状を有するように構成されることができ、矩形や円形等の様々な形状とすることができる。
【0064】
なお、上述した実施形態では、共振器は、λ共振器により構成されていたが、共振器電極は、貫通孔を有し、該貫通孔の形成により2つの共振が結合される共振器電極、すなわち特許文献1に記載の共振器電極の他、従来より公知のリング状共振器電極など様々な共振器電極により構成され得る。
【0065】
また、上記各実施形態では、入力側のビアホール電極7と、出力側のビアホール電極8とをチップの高さ方向に形成することにより、チップ外形形状に起因する共振が現れていたが、ビアホール電極7,8を有しない構造であってもよい。すなわち、ビアホール電極7,8を有せず、入力電極及び出力電極の、誘電体基板面に直交する方向に延びる部分が、入力端子電極11及び出力端子電極12のみの場合にもチップ外形形状に起因する共振が現れる。従って、該共振に給電されるようにチップの高さ方向に入出力電極を形成すれば、本発明に従ってチップ外形形状に起因する共振を利用した良好なフィルタ特性を得ることができる。
【0066】
【発明の効果】
本発明に係るバンドパスフィルタでは、誘電体基板面に平行な面に設けられた共振器電極と、共振器電極に結合されており、誘電体基板面に直交する方向に誘電体基板に設けられた一対の入出力電極と、誘電体基板の上面、下面及び対向し合う一対の側面に設けられたグラウンド電極とを備え、一対の入出力電極の誘電体基板に直交るす方向に延びる部分が互いに対向する部分で決定される共振が共振器電極による共振に結合されるように、該一対の入出力電極の互いに対向する部分で決定される通過域の周波数が共振器電極の共振周波数に近接されているため、一対の入出力電極が互いに対向する部分で決定される通過域の周波数を積極的に利用して通過帯域が構成されている。従って、該一対の入出力電極が互いに対向している部分で決定される通過域がバンドパスフィルタの通過帯域を構成するために積極的に利用されているため、該一対の入出力電極が互いに対向する部分で決定される通過域がスプリアスとして現れない。
【0067】
従来のこの種のバンドパスフィルタでは、上記のようなチップ高さ方向に形成される一対の入出力電極により決定される共振がスプリアスの通過帯域に対してスプリアスとして現れるため、その抑圧が種々の方法で図られていたため、前述のように共振器電極の形状に制約があったり、Q値が劣化するという問題があった。これに対して、本発明に係るバンドパスフィルタでは、チップの高さ方向に形成される一対の入出力電極で決定される共振が積極的に利用されているため、共振器電極の形状の制約が少なく、またQ値の劣化も生じ難い。
【0068】
よって、本発明によれば、不要スプリアスの影響が少なく、良好なフィルタ特性を有し、かつ様々な形状の共振器電極を利用して、バンドパスフィルタを構成することができ、よって所望とする通過帯域及び周波数特性を有するバンドパスフィルタを容易に提供することが可能となる。
【0069】
また、共振器電極の形状の制約が少ないため、共振器電極の寸法や共振器電極と入出力結合電極との距離などを変更することにより、様々な周波数特性のバンドパスフィルタを容易に提供することが可能となる。
【0070】
誘電体基板の上面に設けられたグラウンド電極と、下面に設けられたグラウンド電極の少なくとも一方に接続されたビアホール電極が誘電体基板内に形成されている場合には、該ビアホール電極の数及び形成位置を変更することにより、様々な周波数特性のバンドパスフィルタを本発明に従って構成することができる。
【0071】
上記共振器電極がストリップ線路である場合には、該ストリップ線路の長さを変更することにより、またストリップ線路と入出力電極との距離を変更することにより、様々な周波数特性のバンドパスフィルタを本発明に従って容易に構成することができる。
【0072】
また、共振器電極が平板状のλ共振器である場合には、該平板状の形状を変更することにより、様々な周波数特性のバンドパスフィルタを本発明に従って容易に提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)及び(b)は、本発明の第1の実施形態に係るバンドパスフィルタの正面断面図及び模式的平面断面図。
【図2】(a)〜(d)は、第1の実施形態のバンドパスフィルタの各模式的平面断面図であり、(a)は上方のグラウンド電極が配置されている部分の平面断面図、(b)は接続電極が形成されている高さ位置の平面断面図、(c)はビアホール電極が形成されている部分の中間高さ位置における平面断面図、(d)は共振器電極が配置されている部分の平面断面図。
【図3】第1の実施形態のデュアルモード・バンドパスフィルタの周波数特性を示す図。
【図4】第1の実施形態のデュアルモード・バンドパスフィルタのチップ外形形状に起因する共振の周波数特性を示す図。
【図5】第1の実施形態において、λ/2ストリップ線路からなる共振器電極による共振の電界分布を模式的に示す斜視図。
【図6】第1の実施形態のデュアルモード・バンドパスフィルタにおいて、λ/2ストリップ線路の長さを2.4mmに変更した場合のバンドパスフィルタの周波数特性を示す図。
【図7】第1の実施形態のデュアルモード・バンドパスフィルタにおいて、λ/2ストリップ線路の長さを2.0mmに変更した場合のバンドパスフィルタの周波数特性を示す図。
【図8】第1の実施形態のバンドパスフィルタにおいて、入出力結合電極とλ/2ストリップ線路との間の距離を0.10mmに変化させた場合のバンドパスフィルタのインピーダンスを示すスミスチャート。
【図9】第1の実施形態のバンドパスフィルタにおいて、入出力結合電極とλ/2ストリップ線路との間の距離を0.20mmに変化させた場合のバンドパスフィルタのインピーダンスを示すスミスチャート。
【図10】第1の実施形態のバンドパスフィルタにおいて、入出力結合電極とλ/2ストリップ線路との間の距離を0.30mmに変化させた場合のバンドパスフィルタのインピーダンスを示すスミスチャート。
【図11】第1の実施形態のバンドパスフィルタにおいて、λ/2ストリップ線路と入力結合電極及び出力結合電極との間の距離を0.10mmに変更した場合のバンドパスフィルタの周波数特性を示す図。
【図12】第1の実施形態のバンドパスフィルタにおいて、λ/2ストリップ線路と入力結合電極及び出力結合電極との間の距離を0.20mmに変更した場合のバンドパスフィルタの周波数特性を示す図。
【図13】第1の実施形態のバンドパスフィルタにおいて、λ/2ストリップ線路と入力結合電極及び出力結合電極との間の距離を0.30mmに変更した場合のバンドパスフィルタの周波数特性を示す図。
【図14】第1の実施形態のバンドパスフィルタにおいて、入力側ビアホール電極と出力側ビアホール電極との間の距離である入出力間距離を1.6mmとした場合の周波数特性を示す図。
【図15】第1の実施形態のバンドパスフィルタにおいて、入力側ビアホール電極と出力側ビアホール電極との間の距離である入出力間距離を1.8mmとした場合の周波数特性を示す図。
【図16】第1の実施形態のバンドパスフィルタにおいて、入力側ビアホール電極と出力側ビアホール電極との間の距離である入出力間距離を2.0mmとした場合の周波数特性を示す図。
【図17】第1の実施形態のバンドパスフィルタの変形例に係るバンドパスフィルタであって、上下のグラウンド電極を接続するビアホール電極が設けられた変形例の模式的平面断面図。
【図18】図17に示した変形例に係るバンドパスフィルタの周波数特性を示す図。
【図19】図17に示した変形例のバンドパスフィルタにおいて、グラウンド電位に接続されるビアホール電極の位置を変更した場合の周波数特性を示す図。
【図20】図17に示した変形例のバンドパスフィルタにおいて、グラウンド電位に接続されるビアホール電極の位置を変更した場合の周波数特性を示す図。
【図21】(a)及び(b)は、第2の実施形態に係るバンドパスフィルタの正面断面図及び模式的平面断面図。
【図22】(a)〜(e)は、第2の実施形態のバンドパスフィルタの種々の高さ位置における模式的平面断面図であり、(a)は上方のグラウンド電極が配置されている高さ位置の平面断面図、(b)は接続電極が配置されている高さ位置における平面断面図、(c)は入力側ビアホール電極及び出力側ビアホール電極の中間高さ位置における平面断面図、(d)は入出力結合電極が設けられている高さ位置における平面断面図、(e)は平板共振器電極が配置されている平面断面図。
【図23】第2の実施形態のバンドパスフィルタの周波数特性を示す図。
【図24】第2の実施形態のバンドパスフィルタにおいて、入出力間距離、すなわち入力側ビアホール電極と出力側ビアホール電極との間の距離を1.6mmに変更した場合の周波数特性を示す図。
【図25】第2の実施形態のバンドパスフィルタにおいて、入出力間距離、すなわち入力側ビアホール電極と出力側ビアホール電極との間の距離を2.0mmに変更した場合の周波数特性を示す図。
【図26】第2の実施形態のバンドパスフィルタにおいて、入出力間距離、すなわち入力側ビアホール電極と出力側ビアホール電極との間の距離を2.4mmに変更した場合の周波数特性を示す図。
【図27】第2の実施形態のバンドパスフィルタの変形例であって、共振器電極の平面形状が円形とされているバンドパスフィルタの模式的平面断面図。
【図28】図27に示した変形例に係るバンドパスフィルタの周波数特性を示す図。
【図29】従来のデュアルモード・バンドパスフィルタを示す正面断面図。
【図30】従来のデュアルモード・バンドパスフィルタを示す略図的平面図。
【符号の説明】
1…バンドパスフィルタ
2…誘電体基板
2a…上面
2b…下面
2c,2d…端面
2e,2f…側面
3,4…λ/2ストリップ線路
5…入力結合電極
6…出力結合電極
7…入力側のビアホール電極
8…出力側のビアホール電極
9,10…接続電極
11…入力側外部電極
12…出力側外部電極
13〜16…第1〜第4のグラウンド電極
21…バンドパスフィルタ
22〜25…第2のビアホール電極
31…バンドパスフィルタ
32…共振器電極
33…入力側結合電極
34…出力側結合電極
41…バンドパスフィルタ
42…共振器電極
Claims (4)
- 誘電体基板と、
前記誘電体基板において前記誘電体基板面に平行な面に設けられた共振器電極と、
前記共振器電極に結合されており、前記誘電体基板面に直交する方向に延びる部分を有する一対の入出力電極と、
前記誘電体基板の上面、下面及び対向し合う一対の側面に設けられたグラウンド電極とを備え、
前記一対の入出力電極の前記誘電体基板面に直交する方向に延びる部分が互いに対向する部分で決定される共振が前記共振器電極の共振と結合されるように、双方の共振の共振周波数が近接されていることを特徴とする、バンドパスフィルタ。 - 前記誘電体基板の上面に設けられたグラウンド電極と、下面に設けられたグラウンド電極とに接続されたビアホール電極が前記誘電体基板内に形成されていることを特徴とする、請求項1に記載のバンドパスフィルタ。
- 前記共振器電極が、ストリップ線路からなる共振器である、請求項1または2のいずれかに記載のバンドパスフィルタ。
- 前記共振器電極が平板状のλ共振器である、請求項1〜3のいずれかに記載のバンドパスフィルタ。
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