JP2001320204A - デュアルモード・バンドパスフィルタ - Google Patents

デュアルモード・バンドパスフィルタ

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JP2001320204A
JP2001320204A JP2000140628A JP2000140628A JP2001320204A JP 2001320204 A JP2001320204 A JP 2001320204A JP 2000140628 A JP2000140628 A JP 2000140628A JP 2000140628 A JP2000140628 A JP 2000140628A JP 2001320204 A JP2001320204 A JP 2001320204A
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Japan
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dielectric substrate
metal film
bandpass filter
hole
dual mode
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JP2000140628A
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Naoki Mizoguchi
直樹 溝口
Naotake Okamura
尚武 岡村
Seiji Kaminami
誠治 神波
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Murata Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Murata Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 小型化を図ることができ、結合度を大きくす
ることができ、結合度の調整が容易であり、帯域幅を容
易にかつ大幅に調整することができ、設計の自由度に優
れたデュアルモード・バンドパスフィルタを得る。 【解決手段】 誘電体基板2の第1の主面または誘電体
基板のある高さ位置において共振器を構成する金属膜3
が形成されており、該金属膜3に貫通孔3aが形成され
ており、該貫通孔3aに臨むように誘電体基板2に凹部
2bが形成されており、金属膜3と誘電体基板層を介し
て対向するように少なくとも1つのグラウンド電極4が
形成されており、金属膜3に入出力結合回路5,6が結
合されている、デュアルモード・バンドパスフィルタ
1。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばマイクロ波
〜ミリ波帯の通信機において帯域フィルタとして用いら
れるデュアルモード・バンドパスフィルタに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、高周波領域で用いられるバンドパ
スフィルタとして、デュアルモード・バンドパスフィル
タが種々提案されている(MINIATURE DUAL MODE MICROS
TRIP FILTERS, J.A. Curtis and S.J. Fiedziuszko, 19
91 IEEE MTT-S Digestなど)。
【0003】図8及び図9は、従来のデュアルモード・
バンドパスフィルタを説明するための各模式的平面図で
ある。図8に示すバンドパスフィルタ200では、誘電
体基板(図示せず)上に円形の導電膜201が形成され
ている。この導電膜201に、互いに90°の角度をな
すように、入出力結合回路202及び入出力結合回路2
03が結合されている。そして、上記入出力結合回路2
03が配置されている部分に対して中心角45°の角度
をなす位置に、先端開放スタブ204が形成されてい
る。これによって共振周波数が異なる2つの共振モード
が結合され、バンドパスフィルタ200は、デュアルモ
ード・バンドパスフィルタとして動作するように構成さ
れている。
【0004】また、図9に示すデュアルモード・バンド
パスフィルタ210では、誘電体基板上に略正方形の導
電膜211が形成されている。この導電膜211に、互
いに90°の角度をなすように、入出力結合回路21
2,213が結合されている。また、入出力結合回路2
13に対して135°の位置のコーナー部が欠落されて
いる。欠落部分211aを設けることにより、2つの共
振モードの共振周波数が異ならされており、該2つのモ
ードの共振が結合されて、バンドパスフィルタ210
は、デュアルモード・バンドパスフィルタとして動作す
る。
【0005】他方、円形の導電膜に代えて、円環状の導
電膜を用いたデュアルモードフィルタも提案されている
(特開平9−139612号公報、特開平9−1626
10号公報など)。すなわち、円環状のリング伝送路を
用い、図8に示したデュアルモード・バンドパスフィル
タと同様に、中心角90°の角度をなすように入出力結
合回路を配置し、かつリング状伝送路の一部に先端開放
スタブを設けてなるデュアルモードフィルタが開示され
ている。
【0006】また、特開平6−112701号公報に
も、同様のリング状伝送路を用いたデュアルモードフィ
ルタが開示されている。図10に示すように、このデュ
アルモードフィルタ221では、誘電体基板上に円環状
の導電膜222が形成されているリング共振器が構成さ
れている。ここでは、円環状の導電膜222に対して、
互いに90°をなすように4個の端子223〜226が
構成されている。4個の端子のうち、互いに90°の角
度をなす位置に配置された2個の端子223,224が
入出力結合回路227,228に結合されており、残り
の2個の端子225,226が帰還回路230を介して
接続されている。
【0007】上記構成により、1つのストリップ線路か
らなるリング共振器において、互いに結合しない直交モ
ード共振を生じさせ、上記帰還回路230により結合度
を制御することが可能である旨が記載されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】図8及び図9に示した
従来のデュアルモード・バンドパスフィルタでは、1つ
の導電膜パターンを形成することにより2段のバンドパ
スフィルタを構成することができ、従ってバンドパスフ
ィルタの小型化を図り得る。
【0009】しかしながら、円形や正方形の導電膜パタ
ーンにおいて、上記特定の角度を隔てて入出力結合回路
を結合する構成を有するため、結合度を大きくすること
ができず、広い通過帯域を得ることができないという欠
点があった。
【0010】また、図8に示されているバンドパスフィ
ルタでは、導電膜201が円形であり、図9に示すバン
ドパスフィルタでは、導電膜211がほぼ正方形と形状
が限定されている。従って、設計の自由度が低いという
問題もあった。
【0011】また、特開平9−139612号公報や特
開平9−162610号公報に記載のようなリング状共
振器を用いたデュアルモードバンドパスフィルタにおい
ても、同様に結合度を大きくすることが困難であり、か
つリング状共振器の形状が限定されるという問題があっ
た。
【0012】他方、前述した特開平6−112701号
公報に記載のデュアルモードフィルタ221では、帰還
回路230を用いることにより、結合度の調整が行わ
れ、広帯域化が図られるとされている。しかしながら、
この先行技術に記載のデュアルモードフィルタでは、帰
還回路230が必要であり、回路構成が煩雑化するとい
う問題があった。加えて、やはり、リング状共振器の形
状が円環状と限定され、設計の自由度が低いという問題
があった。
【0013】本発明の目的は、上述した従来技術の欠点
を解消し、小型化を図り得るだけでなく、結合度を大き
くすることができ、さらに結合度の調整が容易であり、
広い通過帯域を容易に実現することができ、さらに設計
の自由度に優れたデュアルモード・バンドパスフィルタ
を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明に係るデュアルモ
ード・バンドパスフィルタは、第1,第2の主面を有す
る誘電体基板と、前記誘電体基板の第1の主面または誘
電体基板のある高さ位置において部分的に形成されてお
り、かつ2つの共振モードを結合させるための貫通孔を
有する金属膜と、前記金属膜と誘電体基板層を介して対
向するように、誘電体基板の第2の主面または誘電体基
板内に形成された少なくとも1つのグラウンド電極と、
前記金属膜に異なる部分で結合された一対の入出力結合
回路とを備え、前記誘電体基板において、前記金属膜の
貫通孔に臨む凹部が形成されていることを特徴とする。
本発明では、上記のように構成されているので、一対の
入出力結合回路の金属膜への結合点間を結ぶ仮想線と略
平行な方向、並びに該仮想線に直交する方向の2つの共
振モードのうち、一方の共振モードが貫通孔により影響
を受けてその共振周波数が変動する。言い換えれば、貫
通孔が、一方の共振モードを他方の共振モードと結合さ
せ得るように、一方の共振モードの共振電流に影響を与
えるように形成されている。従って、上記貫通孔によ
り、2つの共振モードが結合され、デュアルモード・バ
ンドパスフィルタとして動作する。
【0015】本発明の特定の局面では、上記凹部の平面
形状が貫通孔と同一とされる。また、本発明の別の特定
の局面では、誘電体基板の第1の主面に金属膜が形成さ
れており、かつ該第1の主面に上記凹部が形成されてい
る。
【0016】本発明の特定の局面では、前記貫通孔の平
面形状が、長手方向と短手方向とを有する形状とされて
いる。本発明の別の特定の局面では、前記金属膜の平面
形状が、長方形、菱形、正多角形、円形または楕円形で
ある。なお、上記貫通孔は複数形成されていてもよく、
それによって貫通孔の数を変化させて帯域幅を調整する
ことができる。
【0017】本発明の他の特定の局面では、前記金属膜
が、前記誘電体基板内のある高さ位置に形成されてお
り、前記誘電体基板の第1,第2の主面にグラウンド電
極が形成されており、それによってトリプレート構造と
されている。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の具体的な実施例を
説明することにより、本発明を明らかにする。
【0019】図1(a),(b)は、本発明の第1の実
施例に係るデュアルモード・バンドパスフィルタを説明
するための斜視図及び(a)中のA−A線に沿う断面図
であり、図2はその要部を模式的に示す平面図である。
【0020】デュアルモード・バンドパスフィルタ1
は、矩形板状の誘電体基板2を有する。誘電体基板2
は、本実施例では、比誘電率εr=6.27のBAS材
(Ba,Al,Siの酸化物を主成分とするセラミック
材)からなる。もっとも、誘電体基板を構成する誘電体
材料については、フッ素樹脂など適宜の誘電体材料等を
用いることができる。上記誘電体基板2の厚みは特に限
定されないが、本実施例では350μmとされている。
【0021】上記誘電体基板2の上面2a上には、共振
器を構成するために銅からなる金属膜3が形成されてい
る。金属膜3は、誘電体基板2上において部分的に形成
されている。金属膜3は本実施例では相対的に長い対角
線と短い対角線とを有する菱形の形状を有する。すなわ
ち、この菱形は、長手方向と短手方向とを有する形状で
ある。また、金属膜3には、貫通孔3aが形成されてい
る。貫通孔3aは長方形の平面形状を有し、その長さ方
向が、金属膜3の長手方向すなわち長い方の対角線の延
びる方向と平行とされている。
【0022】本実施例では、金属膜3は長い方の対角線
の長さが2.4mm、短い方の対角線の長さが1.8m
mの寸法とされており、貫通孔3aは、長辺が1.4m
m、短辺が0.2mmとされている。もっとも、上記金
属膜3の寸法及び貫通孔3aの大きさについては、これ
に限定されず、所望とする中心周波数と帯域幅に応じて
適宜変形し得る。
【0023】また、本実施例では、上記誘電体基板2の
第1の主面としての上面2aに凹部2bが形成されてい
る。凹部2bは、上記貫通孔3aと同じ形状を有し、か
つ貫通孔3aに臨むように形成されている。従って、誘
電体基板2上に菱形の金属膜を形成した後、上記貫通孔
3aを形成する工程において、同時に凹部2bを形成す
ることができる。このような加工は、例えばレーザーな
どを用いて容易に行うことができる。
【0024】凹部2bの深さについては、特に限定され
ないが、後述の実験結果から明らかなように、凹部2b
の深さを調整することにより、帯域幅を調整することが
できる。
【0025】他方、誘電体基板2の下面には、全面にグ
ラウンド電極4が形成されている。上記金属膜3には、
辺3b,3cにおいて、入出力結合回路5,6が結合さ
れている。なお、金属膜3の異なる部分である限り、入
出力結合回路5,6は図示の位置に限定されず、適宜の
位置で結合され得る。
【0026】本実施例のデュアルモード・バンドパスフ
ィルタでは、入出力結合回路5,6の一方とグラウンド
電極4との間に入力電圧を印加することにより、入出力
結合回路5,6の他方とグラウンド電極4との間で出力
が取り出される。この場合、金属膜3が菱形の形状を有
し、上記貫通孔3aが形成されているので、2つのモー
ドの共振が結合され、デュアルモード・バンドパスフィ
ルタとして動作する。本実施例のデュアルモード・バン
ドパスフィルタ1の周波数特性を図3に示す。
【0027】図3において、破線B,Cは、それぞれ、
上記凹部2bが設けられていない場合の反射特性及び通
過特性を示す。また、実線D,Eは、深さ25μmの凹
部2bを形成した場合の反射特性及び通過特性を示す。
さらに、一点鎖線F,G(一点鎖線Gは、実線Eと重な
っているため独立しては図示されていない。)は、深さ
50μmの凹部2bを設けた場合の反射特性及び通過特
性を示す。
【0028】すなわち、上記デュアルモード・バンドパ
スフィルタ1では、上記金属膜3に貫通孔3aを形成す
ることにより、2つのモードの共振が結合されて、デュ
アルモード・バンドパスフィルタとしての特性の得られ
ることがわかる。
【0029】上記デュアルモード・バンドパスフィルタ
において、2つの共振が結合されてデュアルモード・バ
ンドパスフィルタとしての特性の得られる理由は、以下
の通りである。
【0030】すなわち、上記貫通孔3aの形成により、
金属膜3の短い対角線方向に沿った共振モードの共振電
流が、該貫通孔3aで遮断される部分が生じ、それによ
って、インダクタンスを付加した場合と同様に作用し、
短い対角線方向に沿う共振の共振周波数fr2 が低くな
る。従って、長い対角線方向及び短い対角線方向の2つ
の共振において、共振電流の流れ方が異ならされてい
る。よって、2つの共振を結合させるように、一方の共
振モードの共振周波数が他方の共振モードの共振周波数
に近づいて結合するように、上記貫通孔3aを形成すれ
ばよいことがわかる。
【0031】すなわち、上記貫通孔3aは、菱形の金属
膜3の長い対角線方向、すなわち長さ方向及び短い対角
線方向、すなわち短手方向に伝搬する2つのモードの共
振が結合し得るように形成されている。言い換えれば、
上記2つのモードの共振が結合し得るように、貫通孔3
aの位置、長さ寸法及び幅方向寸法が選ばれている。
【0032】よって、貫通孔3aが上記のように構成さ
れているので、図3からも明らかなように、貫通孔3a
の形成によりデュアルモード・バンドパスフィルタとし
ての特性を得ることができる。しかも、貫通孔3aの寸
法の調整により、結合度を自由にかつ大きく調整するこ
ともできる。
【0033】加えて、本実施例では、図3から明らかな
ように、凹部2bの深さを変更することにより、低周波
数側の減衰極がフィルタの中心周波数に近づき、帯域幅
が狭くなることがわかる。言い換えれば、本実施例のよ
うに、上記誘電体基板2に凹部2bを設けることによ
り、帯域幅を調整することができると共に、該凹部2b
の深さを調整することによって帯域幅を高精度に調整し
得ることがわかる。
【0034】すなわち、本願発明者らは、未だ公知では
ないが、先に、上記貫通孔3aの形成により、デュアル
モード・バンドパスフィルタを容易に構成し得ることを
示した(特願2000−47919号)。本実施例で
は、この未だ公知ではない先願に記載されているデュア
ルモード・バンドパスフィルタにおいて、上記凹部2b
を形成することにより、帯域幅や結合の調整をより一層
容易に行うことが可能とされている。
【0035】すなわち、単に貫通孔3aを形成した構造
を有するデュアルモード・バンドパスフィルタでは、帯
域幅や結合度の調整を行うには、金属膜3及び貫通孔3
aの形状を調整するために、印刷やフォトリソグラフィ
によるパターニングに際しての調整を行う必要があっ
た。従って、貫通孔3aの形状や大きさを変更するに
は、新しいパターンやフォトマスクなどを用意しなけれ
ばならなかった。
【0036】これに対して、本実施例では、上記貫通孔
3aは、凹部2bの形成と同じ工程で形成することがで
きる。すなわち、誘電体基板2上に菱形の金属膜を形成
した後、レーザー等により貫通孔3a及び凹部2bを形
成すればよい。従って、上記レーザー等による加工に際
して、貫通孔3a及び凹部2bの大きさを容易に変更す
ることができる。よって、新たなパターンやフォトマス
ク等を用意することなく、上記貫通孔3a及び凹部2b
の大きさを変えることにより、帯域幅や周波数調整を容
易に行うことができる。
【0037】もっとも、上記貫通孔3aについては、印
刷パターン等により予め形成されていてもよい。すなわ
ち、貫通孔3aが形成されている金属膜を誘電体基板2
上に形成した構造を用意し、しかる後レーザー等により
凹部2bを形成する加工を施してもよい。この場合にお
いても、凹部2bの形成に際しての凹部2bの寸法及び
深さの調整により、帯域幅や周波数調整を容易に行い得
る。
【0038】従って、凹部2bは、貫通孔3aと同じ形
状を有する必要はなく、貫通孔3aよりも小さくてもよ
い。本実施例のように、貫通孔3a及び凹部2bを同時
に形成した場合には、上記のように凹部2bの平面形状
は貫通孔3aの平面形状と同一となる。
【0039】なお、上記のように、凹部2bを形成した
場合、貫通孔3aのみが形成されている場合に比べる
と、減衰極の周波数が中心周波数側に近づくので、貫通
孔3aの大きさを小さくすることができる。
【0040】なお、上記実施例では、金属膜3は菱形の
形状を有したが、図5〜図7に示すように、それぞれ、
楕円形、長方形あるいは任意形状の金属膜13,23,
33を用いてもよい。この場合においても、金属膜1
3,23,33に、それぞれ、貫通孔13a,23a,
33aが形成され、また、上記実施例と同様に貫通孔に
臨む凹部が誘電体基板に形成される。
【0041】図4は、第1の実施例に係るデュアルモー
ド・バンドパスフィルタの第1の変形例を説明するため
の断面図である。第1の実施例では、誘電体基板2の上
面に金属膜3が形成されていたが、図4に示す第1の変
形例のデュアルモード・バンドパスフィルタでは、誘電
体基板2内に貫通孔3aを有する金属膜3が形成されて
いる。金属膜3の平面形状が、第1の実施例と同様であ
る。
【0042】また、誘電体基板の上面及び下面の全面に
はグラウンド電極4,4が形成されている。従って、本
変形例のデュアルモード・バンドパスフィルタは、トリ
プレート構造を有する。このように、本発明に係るデュ
アルモード・バンドパスフィルタは、トリプレート構造
を有するものであってもよい。
【0043】また、グラウンド電極4は、金属膜3と誘
電体基板2を介して、あるいは誘電体基板2の一部の層
を介して対向され得る限り、全面に形成されずともよ
い。また、グラウンド電極4は、誘電体基板2の中間高
さ位置に内部電極の形態で形成されていてもよい。
【0044】
【発明の効果】本発明に係るデュアルモード・バンドパ
スフィルタでは、誘電体基板に共振器を構成するための
金属膜を形成し、該金属膜に貫通孔を形成し、該貫通孔
の寸法を調整することにより、入出力結合回路の結合点
の位置が限定されることなく、2つの共振モードを結合
させてデュアルモード・バンドパスフィルタとしての特
性を得ることができる。従って、従来のデュアルモード
・バンドパスフィルタでは、共振器を構成する金属膜の
形状に制約があったり、入出力結合回路の結合点の位置
に制約があったのに対し、本発明に係るデュアルモード
・バンドパスフィルタでは、このような制約がないた
め、デュアルモード・バンドパスフィルタの設計の自由
度を大幅に高めることができる。
【0045】しかも、上記のように、金属膜の寸法を、
貫通孔の寸法あるいは入出力結合回路の結合点の位置を
異ならせることにより、帯域幅を大幅に調整することが
できる。
【0046】また、上記のように金属膜の貫通孔に臨む
ように、誘電体基板に凹部が形成されているので、該凹
部の深さなどの寸法を変更することにより、帯域幅を容
易に調整することができる。加えて、上記凹部の形成に
より帯域幅を調整し得るので、金属膜の貫通孔の形状が
一定の場合であっても、凹部を形成する加工工程におい
て凹部の寸法を調整することにより、帯域幅を容易に調
整することができる。従って、所望とする帯域幅のデュ
アルモード・バンドパスフィルタを容易に提供すること
ができる。
【0047】本発明において、上記貫通孔が、長手方向
と短手方向とを有する形状である場合、該長手方向と直
交する方向において生じる共振電流が該貫通孔において
遮断されるので、該貫通孔の長手方向と直交する方向に
沿う共振の共振周波数を容易に変化させることができ、
それによって2つのモードをより確実に結合させること
ができる。
【0048】また、本発明に係るデュアルモード・バン
ドパスフィルタでは、上記貫通孔及び金属膜の平面形状
は特に限定されないため、様々な形状の貫通孔及び金属
膜を有するデュアルモード・バンドパスフィルタを提供
することができる。例えば、金属膜は長方形、菱形、正
多角形、円形または楕円形あるいは外周縁が不規則な形
状の任意形状とすることができる。また、トリプレート
構造にした場合には、上記金属膜からの放射を防ぐこと
ができ、バンドパスフィルタの損失を少なくすることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)及び(b)は、本発明の第1の実施例の
デュアルモード・バンドパスフィルタを説明するための
斜視図及び(a)中のA−A線に沿う断面図。
【図2】第1の実施例のデュアルモード・バンドパスフ
ィルタの要部を示す模式的平面図。
【図3】第1の実施例のデュアルモード・バンドパスフ
ィルタの周波数特性を示す図。
【図4】第1の実施例の変形例のデュアルモード・バン
ドパスフィルタを示す断面図。
【図5】金属膜の変形例を示す模式的平面図。
【図6】金属膜の他の変形例を示す模式的平面図。
【図7】金属膜のさらに他の変形例を説明するための模
式的平面図。
【図8】従来のデュアルモード・バンドパスフィルタの
一例を示す模式的平面図。
【図9】従来のデュアルモード・バンドパスフィルタの
他の例を示す模式的平面図。
【図10】従来のデュアルモード・バンドパスフィルタ
のさらに他の例を示す模式的平面図。
【符号の説明】
1…デュアルモード・バンドパスフィルタ 2…誘電体基板 2b…凹部 3…共振器を構成する金属膜 3a…貫通孔 4…グラウンド電極 5,6…入出力結合回路 13,23,33…金属膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 神波 誠治 京都府長岡京市天神二丁目26番10号 株式 会社村田製作所内 Fターム(参考) 5J006 HB03 HB04 HB15 HC14 JA01 LA05 LA11 LA21 LA25 MA03 MB01 NA08 NB01 ND05

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1,第2の主面を有する誘電体基板
    と、 前記誘電体基板の第1の主面または誘電体基板のある高
    さ位置において部分的に形成されており、かつ2つの共
    振モードを結合させるための貫通孔を有する金属膜と、 前記金属膜と誘電体基板層を介して対向するように、誘
    電体基板の第2の主面または誘電体基板内に形成された
    少なくとも1つのグラウンド電極と、 前記金属膜に異なる部分で結合された一対の入出力結合
    回路とを備え、前記誘電体基板において、前記金属膜の
    貫通孔に臨む凹部が形成されていることを特徴とする、
    デュアルモード・バンドパスフィルタ。
  2. 【請求項2】 前記凹部の平面形状が前記貫通孔と同じ
    である、請求項1に記載のデュアルモード・バンドパス
    フィルタ。
  3. 【請求項3】 前記誘電体基板の第1の主面に金属膜が
    形成されており、かつ該第1の主面に前記凹部が形成さ
    れている、請求項1または2に記載のデュアルモード・
    バンドパスフィルタ。
  4. 【請求項4】 前記貫通孔の平面形状が、長手方向と短
    手方向とを有する形状である、請求項1〜3のいずれか
    に記載のデュアルモード・バンドパスフィルタ。
  5. 【請求項5】 前記金属膜の平面形状が、長方形、菱
    形、正多角形、円形または楕円形である、請求項1〜4
    のいずれかに記載のデュアルモード・バンドパスフィル
    タ。
  6. 【請求項6】 前記金属膜が、前記誘電体基板内のある
    高さ位置に形成されており、前記誘電体基板の第1,第
    2の主面にグラウンド電極が形成されており、それによ
    ってトリプレート構造とされている、請求項1〜5のい
    ずれかに記載のデュアルモード・バンドパスフィルタ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005041345A1 (en) * 2003-09-30 2005-05-06 Telecom Italia S.P.A. Dual mode planar filter based on smoothed contour resonators

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WO2005041345A1 (en) * 2003-09-30 2005-05-06 Telecom Italia S.P.A. Dual mode planar filter based on smoothed contour resonators

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