JP2002170527A - 誘電体バリア放電ランプ装置 - Google Patents

誘電体バリア放電ランプ装置

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JP2002170527A
JP2002170527A JP2000362366A JP2000362366A JP2002170527A JP 2002170527 A JP2002170527 A JP 2002170527A JP 2000362366 A JP2000362366 A JP 2000362366A JP 2000362366 A JP2000362366 A JP 2000362366A JP 2002170527 A JP2002170527 A JP 2002170527A
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barrier discharge
tube
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 誘電体バリア放電ランプ装置においてランプ
の入力電力が大きくても紫外線の出射率が良好であると
共に、内側電極の給電部における構造を簡単にできて装
置全体の小型化を達成できる誘電体バリア放電ランプ装
置を提供する。 【解決手段】 外側管3と内側管2とが同軸に配置され
て略筒状の放電空間Sが形成されその少なくとも一部に
光取出し窓11が形成された放電容器10と、前記内側
管2内部に一方の電極5が形成され、一方の電極と対向
する他の電極6と、を有してなる誘電体バリア放電ラン
プ1に、内側管2の内部Pに冷却流体が流通されること
により、当該誘電体バリア放電ランプ1の冷却が行われ
る誘電体バリア放電ランプ装置において、冷却流体を流
入、流出するための導管4と内側管2とを絶縁性の高分
子材料からなる継手機構8、8’により連結する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、光化学反応など
の紫外線光源として使われる誘電体バリア放電ランプ装
置に関し、特に冷却流体による冷却手段を備えた誘電体
バリア放電ランプ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、金属、ガラス、その他の材料より
なる被処理体に波長200nm以下の真空紫外線を照射
することにより、当該真空紫外線およびこれにより生成
されるオゾンの作用によって被処理体を処理する技術、
例えば被処理体の表面に付着した有機汚染物質を除去す
る洗浄処理技術や、被処理体の表面に酸化膜を形成する
酸化膜形成処理技術が開発され、実用化されている。こ
のような紫外線処理を行うためのランプとしては従来水
銀の共鳴線である波長185nmの真空紫外線を放出す
る低圧水銀ランプが使用されていたが、最近においては
一部が誘電体により構成された放電容器内に、適宜のエ
キシマ発光用ガスが充填され、当該放電容器内において
誘電体バリア放電(別名「オゾナイザ放電」あるいは
「無声放電」。電気学会発行改定新版「放電ハンドブッ
ク」平成1年6月再版7刷発行第263頁参照。)を発
生させることにより、エキシマが生成されてエキシマ光
が放出される誘電体バリア放電ランプが開発されてい
る。係る誘電体バリア放電ランプには、正弦波パルスな
どの電圧が印加され、その周波数は例えば50Hzから
100MHzにまで及ぶ。
【0003】例えば、特開平1−144560号公報に
は、少なくとも一部が、誘電体である石英ガラスにより
構成された中空円筒状の放電空間に、エキシマ発光用ガ
スが充填されてなる誘電体バリア放電ランプが記載され
ている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】然るに、上記誘電体バ
リア放電ランプは、ランプへの入力電力(発光面積に対
する入力電力)を大きくして点灯しているとランプの発
光効率が低下することがある。この理由は入力電力を大
きくするとエキシマ発光用ガスの温度が上昇して発光効
率が低下するためといわれている。また、ガス温度が上
昇するに従って放電容器を構成する石英ガラスも温度が
高くなるので紫外線透過率も減少して、光出力が低下す
るという問題も発生する。石英ガラスの紫外線透過率の
温度依存性を述べると、波長172nmの紫外線の透過
率は、25℃のときには約85%であるのに対し、10
0℃のときは約83%、300℃のときは約73%と、
温度の上昇に伴って透過率が減衰する。
【0005】上記誘電体バリア放電ランプ装置において
は高処理能力化に対応するためにも大きな光出力が要求
されており、更なるランプの入力電力の増大が望まれて
いる。しかしながら、上述の如く、当該ランプの温度上
昇に起因して紫外線の出射率が低下し、所望の光量を得
ることができないという問題がある。
【0006】以上のような事情に鑑み、ランプの温度上
昇を防止するために当該ランプを冷却する冷却手段を具
えた誘電体バリア放電ランプ装置が開発されてきてい
る。そこで、本出願人は、誘電体バリア放電ランプの冷
却を行うことができ、更に、装置全体の構造をより簡略
化した誘電体バリア放電ランプ装置を、例えば特願平1
1−88283号において提案した。上記発明にかかる
誘電体バリア放電ランプ装置の一例を図5を参照して説
明する。誘電体バリア放電ランプ1(以下、誘電体バリ
ア放電ランプを簡単に「ランプ」ともいう。)は、内側
管2および外側管3が略同軸に配置された二重管構造で
あり、内部に希ガスが封入されて中空円筒状の放電空間
Sが形成された放電容器10を具えている。前記内側管
2の内周面および外側管3の外周面上には、前記放電空
間Sを挟み、誘電体である放電容器10を介して、内側
電極5と外側電極6とがそれぞれ配設されている。前記
内側電極5と外側電極6との間に外部電源7より高周波
電圧を印加すると、放電空間S内において誘電体バリア
放電が生じる構成となっている。
【0007】そして放電容器10にはその両端に内側管
2が外側管3の外端よりも外方に伸び出して形成された
延出部2A、2A’を具備しており、各々延出部2A、
2A’には継手機構8、8’により導管4、4’が連結
されている。なお、継手機8、8’は、合金からなるボ
ディB、B’、ナットN、N’及びフェルールF、F’
とフッソ樹脂からなるOリングR、R’等により構成さ
れている。そして、例えば矢印で示すように前記導管
4’より冷却流体を流入して放電容器10における内側
管2内にこれを充填、流過することにより、該内側管2
を冷却し、さらには放電空間Sに封入された放電ガスを
好適に冷却する。
【0008】この誘電体バリア放電ランプ装置の内側電
極5は、例えば断面が半円状になるよう成形された金属
板を2枚組合せて構成され、管軸中心から外方に弾撥す
るバネ状の接続金属51、51’により押圧されて固定
されている。そして、給電側の接続金属51に、その一
端が外部電源7に継線されたリード棒52が接続される
ことにより、当該内側電極5と前記外部電源7とが電気
的に接続されている。リード棒52は管軸と同方向に延
伸して継手機構8におけるボディBの一部に形成された
リード棒導出部B3より放電容器10の外部に導出され
ている。ランプ1には例えば5kV、60kHzという
電圧が印加されるようになるが、内側管2の内部空間に
おいては冷却流体とリード棒52とがともに配置されて
いるので冷却流体を介して継手機構8における金属部材
にも高電圧がかかる。よって継手機構8を絶縁処理する
ために、例えば当該装置におけるケーシングC内部にお
いて継手機構8の周囲に広い絶縁空間を形成したり、当
該継手機構8を絶縁性のカバー等で被装しなければなら
ず、絶縁にかかる構造が複雑になり、また、必要以上に
装置を大きくしなければならなかった。また、継手機構
8の袋ナットNやボディB等は金属からなるので内側電
極5と同電位となり、外側電極6との間での短絡を防止
する必要がある。このために該継手機構8を、誘電体バ
リア放電ランプ1の放電空間Sを形成している放電容器
10の外端から十分に間隔を隔てて配置する必要があ
り、この結果、ランプの管軸方向に必要以上に非発光部
が形成されて装置が大型になるという問題があった。
【0009】そこで本発明は、誘電体バリア放電ランプ
装置において、ランプの入力電力が大きくても紫外線の
出射率が良好であると共に、内側電極の給電部における
構造を簡単にできて装置全体の小型化を達成できる誘電
体バリア放電ランプ装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】誘電体からなり少なくと
も一部に光取出し窓を有する円筒状の外側管と、該外側
管と略同軸に配置されて該外側管の内部に配置された円
筒状の内側管との間に、放電ガスが充填されて中空円筒
状の放電空間が形成された放電容器を有し、内側管の内
部に内側電極が配設されて外側管の外部に外側電極が配
設されてなる誘電体バリア放電ランプが、前記内側管の
内部に冷却流体を流通させることにより、当該誘電体バ
リア放電ランプを冷却する冷却手段を具えてなり、前記
冷却流体を流通させるための導管と前記内側管とを、絶
縁性を有する高分子材料からなる継手機構により連結し
たことを特徴とする。さらに、前記光取出し窓と前記継
手機構との間に、紫外線の不透過性材料からなる遮光壁
を設けたことを特徴とする。前記内側電極は導電膜によ
り形成されてなり、当該電極膜の一部が外方に延在し、
当該放電容器の外端面を通過して折返すように形成され
て該放電容器の外周面上に形成されることにより、前記
内側電極と電気的に接続される露出部を形成して、前記
導電膜の露出部に、外部電源に接続された給電用接続部
材が接合されることを特徴とする。
【0011】
【作用】冷却流体を内側管内に流入する導管を放電容器
に接続するための継手機構を、絶縁性の高分子材料によ
って製作することにより、継手機構に対する高電圧対策
を講じる必要がなくなり装置をコンパクトできる。ま
た、高分子材料は一般に紫外線によって分解されるもの
が殆どであるが、誘電体バリア放電ランプから出射され
る紫外線を遮光するための遮光壁を、当該ランプの光取
出し窓と当該継手機構との間に設けることによって、継
手機構に紫外線が照射されるのを防止でき、当該継手機
構を構成している高分子材料が紫外線劣化したり、分解
したりするのを回避できて、当該装置を長時間使用して
も不具合を生じることがない。さらに、内側電極を導電
性膜で構成して、当該導電膜を放電容器の外周面上まで
形成することにより、外部電源と内側電極との接続を容
易に行うことができ、装置における給電部構成を極めて
簡単なものとすることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
説明する。図1は、本発明にかかる誘電体バリア放電ラ
ンプ装置のランプ管軸方向における断面図で概略説明図
である。同図において誘電体バリア放電ランプ1(以
下、「ランプ」ともいう。)における放電容器10は、
内側管2と外側管3を同軸に配置した二重管構造であ
り、波長172nmの紫外線透過性を具えた誘電体の石
英ガラスからなる。前記内側管2は外側管3の両端部に
おいて溶着されており中空円筒状の放電空間Sが形成さ
れている。前記内側管2の内面には略円筒状の電極5が
密着配置されて形成され、例えば厚さ0.5mmのアル
ミニウム板を曲げて作った半円筒が2個組み合わされて
構成される。一方、外側管3の外面には紫外線を透過す
る外側電極6が、例えば金属素線で形成された網状電極
により構成される。内側電極5と外側電極6とは交流電
源7に接続されるようになる。なおこの外側管3には少
なくとも一部に光取出し窓11が形成される。
【0013】ここで、ランプ1について数値例を挙げる
と、内側管2の厚みは1mmであり、内側管2によって
形成される内部空間Pの直径は16mm、延出部2Aに
おける内部空間2Pの直径は14mmである。また、外
側管3の外径は27mm、外側管3の厚みは2mmであ
る。放電空間Sの長手方向の長さは330mmであり、
この放電空間S内に希ガスとしてキセノン(Xe)が約
60kPa封入される。前記交流電源7よりランプ1へ
投入される電力は例えば500Wである。
【0014】内側管5は放電空間Sよりも管軸方向の外
方において延出してなる延出部2A、2A’を有してお
り、当該延出部2A、2A’の端部には冷却流体を流
入、若しくは、流出するための導管4、4’が、継手機
構8、8’で連結されている。そして、内側電極5に電
気的に接続されて伸びるリード棒52がこの継手機構8
の端部において外部に導出されている。かかる継手機構
8、8’は、これを構成する部材が全て絶縁性を有する
高分子材料からなる。具体的には、継手機構8、8’に
おけるボディB、B’、袋ナットN、N’、フェルール
F、F’は例えばポリプロピレンにより、OリングR、
R’は例えばフッソ樹脂により構成される。したがっ
て、内側電極5に高電圧が印加されたときも、前記継手
機構8、8’を構成する全部材が絶縁性を具えているの
で、当該継手機構8、8’に高電圧がかかることはな
い。よって、従来型の装置における継手機構に施してい
たような絶縁処理、例えば継手機構の近傍に絶縁空間を
設けたり、絶縁カバー等で被装するような手間が一切不
要になる。また、仮に金属など導電性の材料を用いて当
該装置におけるのケーシングCを形成した場合も、該ケ
ーシングCと継手機構8とを密着して配置できるように
なり、図中Lで示す幅を継手機構8、8’の寸法まで小
さくすることができて、当該装置の小型化を達成でき、
大変有利である。
【0015】ここで、図2を参照して、図1における継
手機構8の構造を詳細に説明する。同図は図1に示した
誘電体バリア放電ランプ装置における給電側の端部を拡
大した図である。図2において、継手機構8におけるボ
ディBは、ランプ1の内側管2における延出部2A端部
を収容して当該内側管2に連結される第1の筒部B1、
この第1の筒部B1に略直交する第2の筒部B2、およ
び、前記第1の筒部B1と略同軸にリード棒挿通孔B3
1が形成されたリード棒導出部B3を有してなる。
【0016】この継手機構8は以下のように取付けられ
る。すなわち、内側管2における延出部2Aに袋ナット
N1を嵌挿して、当該袋ナットN1と延出部2Aとの間
隙にフェルールF1を挿入して当該延出部2Aに嵌挿
し、さらにフェルールF1の管軸方向の外方において該
延出部2Aの外周面上にOリングR1を環装する。そし
てボディBの第1の筒部B1の外周部に形成されたネジ
溝と袋ナットN1の内周部に形成されたネジ溝とを螺合
して、当該ボディBの段部B1aと前記フェルールF1
の端面F1aによりOリングR1を狹圧し、当該Oリン
グR1を変形させて延出部2Aの外周部に密着する。こ
れにより、内側管2とボディBとを気密にかつ確実に連
結させる。
【0017】さらにこのボディBにおける前記第2の筒
部B2に導管4を、袋ナットN2、フェルールF2およ
びOリングR2を用いて、内側管2、ボディBおよび導
管4における内部空間が連通するよう取付ける。ここで
第2の筒部B2の外周部および前記袋ナットN2の内周
部の各々に形成されたネジ溝が螺合して、継手機構8に
おける前記OリングR2がボディBとフェルールF2に
より狹圧されて導管4の外周部に密着し、気密を確実な
ものとし、かつ、両部材を連結する。また、ボディBの
リード棒導出部B3においては該リード棒52の外端に
嵌装された袋ナットN3、フェルールF3およびOリン
グR3とにより、リード棒挿通孔B31にリード棒52
が貫通した状態で、該リード棒導出部B3外周部におけ
るネジ溝と前記袋ナットN3内周部におけるネジ溝とが
螺合して、上記と同様OリングR3の作用によりリード
棒挿通孔B31を気密に閉塞すると共に、リード棒52
を支持して取付ける。
【0018】以上説明したように、本願請求項1の発明
によれば、前記継手機構を構成する部材が絶縁性を有す
る高分子材料からなるので、該継手機構に高電圧がかか
るようなことがなくて安全に使用でき、継手機構を絶縁
空間や絶縁カバー等が一切不要になるので、誘電体バリ
ア放電ランプ装置の小型化を達成でき、その構造を簡略
化できるようになる。
【0019】また、上記本願請求項1にかかる発明にお
いて、図1に示すように放電容器10における光取出し
窓11と継手機構8および該光取出し窓11と継手機構
8’との間に、紫外線不透過性の材料よりなる遮光壁
9、9’をそれぞれ配設すると、継手機構8、8’を構
成する高分子材料への紫外線照射が防止されて高分子材
料の紫外線劣化や分解などを防止できるようになる。か
かる遮光壁9、9’の材質として具体的には、アルミニ
ウムやステンレス等の金属材料、ステアタイトやアルミ
ナなどのセラミック材料を好ましく採用することができ
る。
【0020】なお、図1における遮光壁9が仮に金属等
の導電性材質からなり、内側管2における延出部2Aの
外周面に近接して配置されている場合、かかる延出部2
A内にある高電圧のリード棒52と該遮光壁9との距離
も近接してしまうので、両者の距離が内側電極5と外側
電極6との距離よりも近い場合には、リード棒52(又
は、内側電極5)から空間2P内に流れる冷却流体を介
して遮光壁9と放電を生じる確率のほうが放電空間S内
において内側電極5と外側電極6の間で放電を生じる確
率よりも大きくなると短絡してしまう可能性がある。従
って、絶縁性のセラミック材料により遮光壁9を構成す
るのが特に好ましい。これにより、遮光壁9への短絡が
回避されて遮光壁9と延出部2Aとの隙間をごく小さく
することができる。
【0021】本願請求項2に記載の発明によれば、放電
容器の光取出し窓と継手機構との間に紫外線の遮光壁が
設けられているので、高分子材料により構成された継手
機構には紫外線が照射されるのが防止されるようにな
り、この高分子材料が分解したり、分解した物質等が飛
散するようなことも無くなる。よって、誘電体バリア放
電ランプ装置を長時間使用してもケーシングの内部が汚
染されるような問題が生じにくく、また継手機構におけ
る高分子材料の劣化も抑制されることから連結部分にお
ける気密性が十分に確保された誘電体バリア放電ランプ
装置を提供できるようになる。
【0022】さらに図3を参照して本願請求項3の発明
の実施形態を説明する。同図において、内側電極5は内
側管2の内周面上に導電性塗料により形成された導電膜
からなる。この導電性塗料としてはニッケルを主成分と
する導電性塗料が特に好ましい。かかる導電膜の厚みは
約10〜30μmである。
【0023】本実施形態において、内側電極5は少なく
とも外部電源7に配置される一端において前記導電膜が
該延出部2Aの内周面に延在してなり、さらに外方に伸
びて外端面で折返されて当該延出部2Aの外周面上に延
在して形成され、外部空間に露出した露出部5Aを形成
している。
【0024】外部電源7はリード線および接続部材51
を介して、延出部2Aの外周面上に形成された露出部5
Aに電気的に接続され、これにより、外部電源7と内側
電極5との電気的接続が達成されるようになる。
【0025】以上のように内側電極が内側管内部に形成
されているにもかかわらず、当該内側電極を形成する導
電膜が該内側管の外端面において折返されて外部に導出
されているので、外部電源に接続したリード線を当該導
電膜の外部露出部分に接合するのみで給電を達成できる
ようになり、給電部にかかる構成が極めて簡単なものに
なる。さらにはリード棒を必要としないので部品点数を
少なくできるうえ、継手機構の接続も容易になり、ラン
プの組立、交換にかかる作業性が良いものとなる。
【0026】さらに、別の実施形態を図4を参照して説
明する。なお同図は誘電体バリア放電ランプ装置の説明
用断面図で基本的な構造は上記図1〜3と同様であり、
相違点は内側管2に延出部(2A)を設けることなくラ
ンプ1の放電容器10に直接導管4を接続した点であ
る。同図において、放電容器10の両端部には冷却流体
を流出入するための導管4が、絶縁性を具えた高分子材
料からなる継手機構8により装着されている。外側管3
の周囲には紫外線を透過しない遮光壁9が、継手機構8
よりやや中心側で、かつ、放電容器10における光取出
し窓11と継手機構8との間に配置されている。
【0027】継手機構8による内側管2と導管4との連
結方法は、上記実施形態で説明した内容と概略同様で、
すなわち、袋ナットN1を予め放電容器10における外
側管3に嵌挿し、当該袋ナットN1の内方に位置するよ
うにフェルールF1を該外側管3に嵌挿し、さらに外側
管3にOリングR1を環装して、その後、当該外側管3
の端部に、一方の端部に導管4が接続されたボディBを
嵌め込み、袋ナットN1のネジ溝とボディーBのネジ溝
を螺合させて、ボディBとフェルールF1との間でOリ
ングR1を変形させて密着させる。導管4とボディBと
の連結部分もこれと同様、フェルールF、OリングR、
ナットNとを用いて気密に連結される。
【0028】この実施形態において、内側電極5は導電
膜からなり、該導電膜が内側管2の内周面より当該放電
容器10の端部まで延在し、更にこの端面において折返
されるようにして外側管3の外周面上まで形成されて露
出部5Aを形成している。同図において外部電源7より
伸びるリード線の一端が、金属製の接続部材51に接続
されており、そしてこの接続部材51が、前記導電膜に
おける露出部5Aに接合されている。外部電源7におけ
る他極は網状電極からなる外側電極6に接続されて両電
極間に電圧が印加されるようになる。
【0029】以上のように、外側管の外表面に形成され
た導電膜の露出部に、接続部材を電気的に接続すれば内
側電極と外部電源との接続作業が終了する。このように
給電構造にかかる部品点数が少なくて済み、構成が極め
て簡略化されるので、ランプの交換にかかる作業性が極
めて良く、組立が容易な誘電体バリア放電ランプ装置に
なる。
【0030】以上、本願発明の実施形態について説明し
たが、上記構成に限定されることなく、適宜変更するこ
とが可能である。なお、本願発明における冷却流体とし
てはイオン交換水を用いるのが好ましい。
【0031】
【発明の効果】本願請求項1の発明によれば、冷却流体
を内側管内に流入する導管と放電容器とを、絶縁性の高
分子材料からなる継手機構によって連結したので、継手
機構に対する高電圧対策を講じる必要がなくなり、コン
パクトな誘電体バリア放電ランプ装置を提供できる。そ
の結果、ランプの入力電力が大きくても紫外線の放射効
率が良好であるうえ、内側電極の給電部における構造を
簡単にできて、誘電体バリア放電ランプ装置全体の小型
化を達成できる。
【0032】また、本願請求項2の発明によれば、誘電
体バリア放電ランプから出射される紫外線を遮光するた
めの遮光壁を、当該ランプの光取出し窓と当該継手機構
との間に設けることによって、継手機構が紫外線に曝さ
れるのを防止でき、これを構成する高分子材料が紫外線
劣化するのを回避でき、長時間の使用にも耐え得る、誘
電体バリア放電ランプ装置を提供できる。
【0033】さらに、本願請求項3の発明によれば、内
側電極を導電性膜で構成し、該導電膜を放電容器の外周
面上まで形成することにより、外部電源と内側電極との
接続部分の構成が極めて簡単な誘電体バリア放電ランプ
装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の誘電体バリア放電ランプ装置の説明
図である。
【図2】 本発明の誘電体バリア放電ランプ装置におけ
る継手機構を拡大した説明図である。
【図3】 本願請求項3の発明にかかる誘電体バリア放
電ランプ装置の要部を拡大した説明図である。
【図4】 本願請求項3の発明にかかる他の実施形態を
示す誘電体バリア放電ランプ装置の説明図である。
【図5】 従来型の誘電体バリア放電ランプ装置の説明
図である。
【符号の説明】
1 誘電体バリア放電ランプ 10 放電容器 11 光取出し窓 2 内側管 2A 延出部 3 外側管 4 導管 5 内側電極 5A 内側電極露出部 51 接続部材 52 リード棒 6 外側電極 7 外部電源 8、8’継手機構 B ボディ R Oリング F フェルール N 袋ナット 9 遮光壁

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 誘電体からなり少なくとも一部に光取出
    し窓を有する円筒状の外側管と、該外側管と略同軸に配
    置されて該外側管の内部に配置された円筒状の内側管と
    の間に放電ガスが充填されて中空円筒状の放電空間が形
    成された放電容器とを有し、内側管の内部に内側電極が
    配設されて外側管の外部に外側電極が配設されてなる誘
    電体バリア放電ランプが、 前記内側管の内部に冷却流体を流通させることにより、
    当該誘電体バリア放電ランプを冷却する冷却手段を具え
    てなり、 前記冷却流体を流通させるための導管と前記内側管と
    を、絶縁性を有する高分子材料からなる継手機構により
    連結したことを特徴とする誘電体バリア放電ランプ装
    置。
  2. 【請求項2】 前記光取出し窓と前記継手機構との間
    に、紫外線の不透過性材料からなる遮光壁を設けたこと
    を特徴とする請求項1に記載の誘電体バリア放電ランプ
    装置。
  3. 【請求項3】 前記内側電極は導電膜により形成されて
    なり、 当該電極膜の一部が外方に延在し、当該放電容器の外端
    面を通過して折返すように形成されて該放電容器の外周
    面上に形成されることにより、前記内側電極と電気的に
    接続される露出部が形成されて、 前記導電膜の露出部に、外部電源に接続された給電用接
    続部材が接合されることを特徴とする請求項1または2
    に記載の誘電体バリア放電ランプ装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
TWI406361B (zh) * 2006-05-17 2013-08-21 Ibm 於互連應用中形成可靠介層接觸之結構及方法
JP2015139711A (ja) * 2014-01-27 2015-08-03 スタンレー電気株式会社 液体浄化処理装置
JP2016037416A (ja) * 2014-08-07 2016-03-22 ウシオ電機株式会社 紫外線照射式オゾン生成装置

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