JP2001283784A - 誘電体バリア放電ランプ装置 - Google Patents

誘電体バリア放電ランプ装置

Info

Publication number
JP2001283784A
JP2001283784A JP2000094292A JP2000094292A JP2001283784A JP 2001283784 A JP2001283784 A JP 2001283784A JP 2000094292 A JP2000094292 A JP 2000094292A JP 2000094292 A JP2000094292 A JP 2000094292A JP 2001283784 A JP2001283784 A JP 2001283784A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
tube
dielectric barrier
inner tube
discharge lamp
barrier discharge
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2000094292A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3606154B2 (ja
Inventor
Kazuyuki Mori
和之 森
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ushio Denki KK
Ushio Inc
Original Assignee
Ushio Denki KK
Ushio Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ushio Denki KK, Ushio Inc filed Critical Ushio Denki KK
Priority to JP2000094292A priority Critical patent/JP3606154B2/ja
Publication of JP2001283784A publication Critical patent/JP2001283784A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3606154B2 publication Critical patent/JP3606154B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【目的】 冷却手段を備えた誘電体バリア放電ランプ装
置において、当該装置が大型になるようなこともなく、
内側管から伸びる延長管部の外表面上に配置された有機
物材料への真空紫外線の照射を防止できる誘電体バリア
放電ランプ装置を提供すること。 【解決手段】 概略筒状の外側管と内側管とが同軸に配
置された放電容器を具備する誘電体バリア放電ランプ
と、前記内側管が前記放電容器外に伸び出た延長管部を
有し、該内側管内に冷却流体が流入されて当該誘電体バ
リア放電ランプを冷却する誘電体バリア放電ランプ装置
において、前記内側管は、前記延長管部の外径よりも、
内径が拡径されている拡径部を有し、該拡径部の最大外
径部が前記外側管の端部に接合されて中空円筒状の放電
空間を形成し、前記冷却流体として水が前記内側管の内
を流過すると共に、該拡径部内に流入して真空紫外線を
遮蔽することを特徴とする。更に、不純物を嫌う環境下
において使用される場合、冷却流体としてイオン交換水
を用いるのが好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、冷却流体による
冷却手段を備えた誘電体バリア放電ランプに関し、特
に、光化学反応などの紫外線光源として使用される誘電
体バリア放電ランプ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、金属、ガラス、その他の材料より
なる被処理体に波長200nm以下の真空紫外線を照射
することにより、当該真空紫外線及びこれにより生成さ
れるオゾンの作用によって被処理体を処理する技術、例
えば被処理体の表面に付着した有機汚染物質を除去する
洗浄処理技術や、被処理体の表面に酸化膜を形成する酸
化膜形成処理技術が開発され、実用化されている。
【0003】このような紫外線処理を行うためのランプ
としては、従来、水銀の共鳴線である波長185nmの
真空紫外線を放出する低圧水銀ランプが使用されていた
が、最近においては、一部が誘電体により構成された放
電容器内に、適宜のエキシマ発光用ガスが充填され、当
該放電容器内において誘電体バリア放電(別名「オゾナ
イザ放電」あるいは「無声放電」。電気学会発行改定新
版「放電ハンドブック」平成1年6月再版7刷発行第2
63頁参照。)を発生させることにより、エキシマが生
成されてエキシマ光が放出される誘電体バリア放電ラン
プが開発されている。
【0004】例えば、特開平1−144560号公報に
は、少なくとも一部が誘電体である石英ガラスにより構
成された中空円筒状の放電空間にエキシマ発光用ガスが
充填されてなる誘電体バリア放電ランプが記載されてい
る。
【0005】このような誘電体バリア放電ランプは、ラ
ンプへの入力電力(発光面積に対する入力電力)を上昇
させるとランプの発光効率が減少するという問題を有す
る。これは、入力電力が上昇するとランプ内のガス温度
も上昇するので、その結果として発光効率が低下するも
のと推察される。
【0006】更に、ガス温度の上昇によって石英ガラス
の透過率も減少するという問題をも有する。例えば、波
長172nmの透過率は25℃のときには約85%であ
るのに対し、100℃のときは約83%、300℃のと
きは約73%と、石英ガラスの透過率が減衰する割合も
温度が高い方が大きくなる。このため、ランプの温度が
上昇すると、ガス温度の上昇による発光効率の低下に加
え、石英ガラスの温度上昇による光の透過率の低下も生
じるようになるので、早期に光出力の低下を生じるよう
になる。
【0007】更にはランプの温度上昇によって石英ガラ
スの絶縁破壊電圧が低下してしまうのでランプ自身が破
損してリークする可能性もある。一方、用途によって
は、光出力を上げるために入力電力を高くすることが要
求される場合もあるのでこのような事情に鑑み、ガス温
度、即ち、ランプ自身を何らかの方法で冷却する必要が
ある。
【0008】そこで、本出願人は、図3に示すような、
冷却手段を有する誘電体バリア放電ランプ装置を発明し
た(特願平11−088283号)。同図は、かかる誘
電体バリア放電ランプ装置の説明用断面図である。誘電
体バリア放電ランプ1(以下、簡単に「ランプ」ともい
う。)の放電容器10は、波長172nmの光を透過す
る誘電体である石英ガラスよりなる内側管2と外側管3
を同軸に配置した二重管構造をなし、内側管2と外側管
3の端部を溶着することにより中空円筒状の放電空間4
が形成されている。
【0009】前記放電容器10の大きさは、具体的数値
を上げると、内側管2によって形成される内部空間Pの
直径は12〜15mm、内側管2の厚みは約1mmであ
り、外側管3の外径は24〜27mm、外側管3の厚み
は約1mmである。又、中空円筒状の放電空間4の長手
方向の長さは約260mmであり、この放電空間4内に
希ガスであるキセノンガスが、30000〜50000
Pa封入されている。
【0010】内側管2の一部は、内側管2と外側管3に
よって形成された放電空間4より外部に伸び出して円筒
状の延長管部2Aを形成している。つまり、延長管部2
Aの中空空間2Pは、内部空間Pに連通している。そし
て、当該内側管2の内面には、略円筒状の内側電極5が
密着配置されている。この内側電極5は、例えば厚さ約
0.5mmのアルミニウム板を曲げて作った半円筒を2
個組み合わせて構成される。一方、外側管3の外面には
紫外線を透過する外側電極6が配置されている。この外
側電極6は例えば金属製の素線からなる網状電極により
構成される。内側電極5と外側電極6とは交流電源(図
示省略)に接続されて高電圧が印加されるようになる。
【0011】内側管2に連設された延長管部2Aの端部
2A1には、冷却流体が流過する導管11に接続された
継手機構8が取り付けられており、具体的には、端部2
A1の外周面を継手機構8によって密着保持されてい
る。尚、同図においては省略したが、紙面上右方向の他
方の延長管部2Aには、前述と同様の継手機構が取り付
けられている。又、ここで言う導管11とは誘電体バリ
ア放電ランプ1を収容するケーシング(図示省略)の一
部が突出したものあるいはケーシング内に配設された冷
却流体が流入する流入管や冷却流体が流出する流出管の
ことである。
【0012】図4は、延長管部2Aと継手機構8の関係
を説明する一部拡大断面図である。冷却流体が流れ込む
導管11と延長管部2Aをつなぐ継手機構8は、例えば
ステンレス製のボディ81と、フッ素樹脂よりなるOリ
ング82と、鉄―ニッケル合金製のフェルール83及び
ステンレス製の袋ナット84よりなるものである。
【0013】更に、図4を用いて詳細に説明すると、延
長管部2Aと継手機構8との接続方法は、袋ナット84
を予め延長管部2Aに嵌挿しておき、その後、袋ナット
84の前方に位置するようにフェルール83を延長管部
2Aに嵌挿し、更に、フェルール83の前方に位置する
とともに、延長管部2Aの外周面の全域に接触するよう
にOリング82を嵌め込み、その後、延長管部2Aの端
部2A1に一方の端部に導管11が接続されたボディ8
1を嵌め込み、袋ナット84のネジ溝とボディー81の
ネジ溝を螺合させて、ボディ81とフェルール83との
間でOリング82を変形させて密着させる。これによ
り、延長管部2Aの端部2A1外周面を気密に保持する
ことができるものである。
【0014】以上のような継手機構8によって、内側管
2で形成された内部空間Pに連通した延長管部2Aの外
周面を密着保持し、ランプ1を冷却するための冷却流体
を流入すると、該内側管2内に冷却流体が流入して充実
されると共に該冷却流体が流過してランプ1を効率よく
冷却することができる。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記誘電体
バリア放電ランプ装置を長時間使用すると、継手機構の
近傍より冷却流体が漏出するという不具合を生じること
がある。これは、継手機構8内部に配置されたOリング
82の紫外線劣化によるものと判明した。この理由は以
下の理由によるものと推定される。Oリング82は、袋
ナット84、ボディ81及びフェルール83によって覆
われているので、ランプ1から放射された真空紫外線の
うち、当該継手機構8の外周より照射された紫外線は、
継手機構8の袋ナット84等の金属製の部材により遮蔽
されるものの、ガラス製の内側管部2(延長管部2A)
上にこれらの金属部材を密着配置すると該内側管2が破
損する恐れが生じるので、構造上僅かな隙間Sが形成さ
れ、ランプ1より出射された真空紫外線のうち、ランプ
管軸と略平行方向に、かつ、内側管2に沿って放出され
た紫外線は、その僅かな隙間Sを通り抜けて、延長管部
2Aの外表面に密着配置されたOリング82を照射する
ようになる。その結果、Oリング82が紫外線劣化を生
じて冷却流体が洩出するという問題を生じるようにな
る。
【0016】上記した継手機構のように、金属部材とガ
ラス部材との接触部分は、僅かながらも隙間が形成され
てしまうので、ランプ内側管より延長して伸びる延長管
部の外表面上において、金属部材を配置して真空紫外線
を完全に遮蔽することは非常に困難である。そのため上
記Oリング以外にも、延長管部の外表面上に樹脂やゴム
材料などの有機物材料が配置されると、当該有機物材料
に真空紫外線が照射される可能性が生じ、仮に僅かでも
照射されると、当該有機物材料が分解して装置のケーシ
ング内に飛散して汚れの原因になってしまう。
【0017】近時、誘電体バリア放電ランプを用いた装
置においては、光反応速度の向上が強く求められてお
り、放射出力の一層の向上が要求されている。しかしな
がら、ランプ本体からの真空紫外線量が大きくなると、
前述したような有機物材料の紫外線に起因した問題は一
層深刻なものとなってしまう。これに鑑み、例えばOリ
ングの紫外線劣化問題については、延長管部を一層長く
して、継手機構をランプ本体から十分に離隔させて、つ
まり図3においてLを長くすることによって、真空紫外
線がOリングに照射されるまでに紫外線を減衰させてO
リングの紫外線照射量を問題が生じない程度まで低減さ
せることも可能である。しかしながらこれによると放射
出力を増大させるに従って延長管部の長さを延長しなけ
ればならないので、装置全体が大型化してしまい現実的
ではない。
【0018】したがって、本願発明の解決しようとする
課題は、冷却手段を備えた誘電体バリア放電ランプ装置
において、当該装置が大型になるようなこともなく、内
側管から伸びる延長管部の外表面上に配置された有機物
材料への真空紫外線の照射を防止できる誘電体バリア放
電ランプ装置を提供することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】そこで、本願発明は概略
筒状の外側管と内側管とが同軸に配置された放電容器を
具備する誘電体バリア放電ランプと、前記内側管が前記
放電容器外に伸び出た延長管部を有し、該内側管内に冷
却流体が流入されて当該誘電体バリア放電ランプを冷却
する誘電体バリア放電ランプ装置において、前記内側管
は、前記延長管部の外径よりも、内径が拡径されている
拡径部を有し、該拡径部の最大外径部が前記外側管の端
部に接合されて中空円筒状の放電空間を形成し、前記冷
却流体として水が前記内側管の内を流過すると共に、該
拡径部内に流入して真空紫外線を遮蔽することを特徴と
する。更に、前記冷却流体がイオン交換水であることを
特徴とする。
【0020】
【作用】内側管内を流過する水は連通する空間を有する
拡径部内に流入するので、当該拡径部内に流入した水が
真空紫外線を吸収して真空紫外光は拡径部の外端面を越
えて出射されなくなる。つまり、延長管部に沿って出射
された真空紫外線を効果的に遮蔽することができる。
【0021】
【発明の実施の形態】図1は、本発明にかかるの誘電体
バリア放電ランプの概略説明図で、管軸方向の断面図で
ある。誘電体バリア放電ランプ1(以下、「ランプ」と
もいう。)は、波長172nmの光を透過する誘電体で
ある石英ガラスよりなる内側管2と外側管3を同軸に配
置した二重管構造をなしており、内側管2が外側管3の
端部に溶着されて中空円筒状の放電空間4を有する放電
容器10が構成されている。
【0022】同図のように、放電容器10は、内側管2
には放電容器10端部の領域において当該内側管2の管
径が局所的に拡径された拡径部2Rを有しており、当該
拡径部2Rの最大外径部分2R1が前記外側管3の端部
に接合されて形成されている。尚、同図中31は排気管
の残部である。
【0023】このような放電容器10は、例えば以下の
ような工程により作られる。まず、拡径部2Rは、内側
管2内部に不活性ガスを流入して加圧状態として内側管
2の任意箇所の外周を加熱してガラスを軟化させ、同時
に内圧により大きく膨らませることにより一方側が形成
される。続いて、予定された放電空間4が形成されるよ
うに内側管2の加熱位置を設定し、先と同様の方法によ
り他方側の拡径部2Rが形成される。そして、外側管3
内に内側管2を挿通して拡径部2Rを外側管3の端部に
位置させて両者を接合することにより放電空間4が形成
される。尚、拡径部2Rとは、内側管20と後述する延
長管との間に介在してその内径が局所的に大きく成形さ
れている部分をいい、内側管20の内部空間と連通する
内部空間を有していれば、上述のように同一のガラス管
により成形する以外にも、複数のガラス管をつなぎ合せ
て構成しても良い。
【0024】前記内側管2の内面には略円筒状の電極5
が密着配置される。この内側電極5は、厚さ0.5mm
のアルミニウム板を曲げて作った半円筒が2個組み合わ
されて構成されている。一方、外側管3の外面には紫外
線を透過する外側電極6が配置され、例えば、金属から
なる素線で形成された網状の電極で構成される。この内
側電極5と外側電極6とは交流電源(図示省略)に接続
されるようになる。
【0025】さて、内側管2には放電空間4より外部に
延長して伸び出す円筒状の延長管部2Aが形成されてお
り、すなわち、延長管部2Aの中空空間2Pは、内部空
間P及び前記拡径部2Rの内部空間3Pに連通した構成
となっている。尚、延長管部2Aの外端には継手機構8
等により継合された導管11が取付られており、該導管
11より冷却流体としての水が流入(若しくは流出)さ
れるようになる。尚、同図においてはランプ1の一端部
のみを示したが、他端部も同様に構成される。
【0026】ここで、ランプ1について数値例を挙げる
と、内側管2の厚みは1mmであり、内側管2によって
形成される内部空間Pの直径は16mm、該内側管2の
拡径部2Rにおける内部空間3Pの直径は32mm、延
長管部2Aにおける内部空間2Pの直径は14mmであ
る。又、外側管3の外径は38mm、外側管3の厚みは
2mmである。放電空間4の長手方向の長さは330m
mであり、この放電空間4内に希ガスとしてキセノン
(Xe)が60000Pa封入される。前記交流電源に
よりランプ1へ投入される電力は500Wである。
【0027】上記構成としたランプ1の内側管2に、延
長管部2Aより冷却流体として水を流入すると、内側管
2により形成される全ての内部空間P、2P、3P内全
てに水が流入するので、ランプ1より出射された真空紫
外線が水に吸収されて拡径部2Rを透過しては出射され
なくなる。すなわち、拡径部2Rの外端から紫外線が出
射されなくなり、延長管部2Aに沿ってランプ軸方向に
出射した真空紫外光を遮蔽することができるようにな
る。尚、当該装置が例えばクリーンルームなどのような
不純物を嫌う環境下において使用される場合、冷却流体
としてはとくにイオン交換水であるのが好ましい。イオ
ン交換水を用いると、万一内側管2内の冷却流体が漏出
すような事故が発生した場合でも、当該装置の周囲が不
純物で汚染されることがなくて周囲への影響が少なくて
済む。
【0028】上記構成のランプ1とし、拡径部2Rの内
部に水が流入されていると、ランプ1よりの真空紫外線
のうち、内側管2に沿うように出射された真空紫外線が
吸収され、よって、内側管2の延長管部2Aの外表面上
において、真空紫外線を効果的に遮蔽することができる
ようになる。
【0029】以上のように、延長管部に沿って出射され
たランプよりの紫外線を遮蔽することができるので、O
リングなどの有機物材料が延長管部上に配置された場合
でも、当該有機物材料への紫外線の照射を回避でき、該
有機物材料の劣化、分解などを生じないものとすること
ができる。よって、本発明にかかる誘電体バリア放電ラ
ンプ装置を、長時間使用しても、延長管部上に置かれた
有機物材料の劣化を防止できて継手機構より冷却流体が
漏出するといった問題を回避することができ、又その有
機物材料の分解を防止できて装置内に分解した物質が飛
散することなく、よって汚れが付着することも無い。
【0030】更には、本願発明にかかる装置によれば従
来型のものに比較して、Oリングなどの有機物材料を、
放電容器の端部に近接して配置することができるので、
例えば、継手機構を当該ランプに極めて近接して配置す
ることが可能となり、延長管部の長さを短くすることが
できる。これにより、誘電体バリア放電ランプ装置を従
来型のものに比較して格段に小さくすることができ、実
装性が向上するようになる。
【0031】尚、拡径部の形成手段としては、内側管と
同一のガラス管を加工して成形したが、冷却流体が該拡
径部に流入可能な構造となっていれば良いので、直管状
の内側管に管径の異なる拡径部用の別体のガラス管を接
合する等の手段によって形成しても良い。
【0032】更に、延長管部2Aの部分に使用する材料
を真空紫外線を透過しない材質にすると、放電空間4か
ら内側管に放射された真空紫外線がファイバー効果によ
って延長管部へ導かれてOリングに照射される現象を防
止することができ、Oリングに対する真空紫外線の遮蔽
効果が増して、更に好ましいものとなる。
【0033】〔実施例〕 (実施例1)本願発明にかかる誘電体バリア放電ランプ
装置を図1の構成に基いて製作した。これを図2(a)
に示す。 (比較例1)又、比較例として従来型の誘電体バリア放
電ランプ装置を製作した。これを図2(b)に示す。従
来型の装置では継手機構8は放電容器10の端部より
(L)100mm以上離隔するよう設定されており、本
比較例においても係る仕様に準拠して製作した。尚、図
2中の符号については、上記した実施形態の説明で使用
した符号と同一の符号を引用し、その詳細については説
明を省略する。図中破線Cは、当該装置がケーシングに
収容された際の側壁位置を示す仮想線であり、継手機構
8の外端面より25mm離隔する位置である。又、放電
空間(4)の管軸方向長さは何れも330mmと設定し
た。
【0034】この実施例1にかかるランプの仕様を下記
に記す。 ・放電容器(10)の管軸方向長さa:350mm ・継手機構(8)の内側端面間の長さb:390mm ・ケーシングの全長c:540mm ・拡径部2Rの幅員d:10mm
【0035】更に、比較例1にかかるランプの仕様を下
記に示す。 ・放電容器(10)の管軸方向長さa:330mm ・継手機構(8)の内側端面間の長さb:530mm ・ケーシングの全長c:680mm
【0036】実施例1にかかるランプでは、比較例1に
かかるランプと発光部長330mmに加えて、その両側
には拡径部の幅員dが加味されるため、放電容器全長が
約20mm長くなるが、継手機構8を放電容器10の外
端からその内端までの距離(L)を20mmまで近接し
て配置し当該ケーシングの全長を約540mmとした。
一方、比較例1にかかる従来型の装置は継手機構8内に
おけるOリングの紫外線劣化を回避するため当該継手機
構8を放電容器10の端部より(L)100mm以上離
隔する必要があり、この為、装置のケーシングの全長は
約680mmとなる。
【0037】上記実施例1にかかる装置を合計4本製作
して、何れの装置にもイオン交換水を流入しながら稼働
させた。稼動後1000時間経過したのち、継手機構の
近傍におけるイオン交換水の洩出がないかを調べたが、
水漏れは皆無であり、更に当該装置の継手機構8を開放
して延長管部上に配置したOリングの劣化を調べたが、
全て(計8個)において紫外線劣化は全く認められなか
った。この結果からも明らかなように、実施例1にかか
る装置によれば継手機構8内端と放電容器10外端まで
の距離が比較例1のものに比して十分に短いにもかかわ
らず、Oリングの紫外線劣化を効果的に防止することが
できる。
【0038】実施例1とした装置では、継手機構部分の
Oリングの紫外線劣化を防止すると共に、比較例1にか
かる装置よりも全幅を680mmから540mmと14
0mmも小さくすることが可能で、実施例1にかかる装
置によれば比較例1の装置に対して装置の全幅を約20
%小さくすることが可能であった。
【0039】
【発明の効果】以上説明したように、内側管に拡径部を
設けて、当該拡径部内に水を流入することにより、該内
側管よりランプ外部に延長して伸びる延長管部の外表面
上においても、真空紫外線を遮蔽することができ、該延
長管部上に配置されたOリングなどの有機物材料が紫外
線照射されること無く、よって、当該有機物材料が紫外
線により劣化、分解なども生じることなくて信頼性の高
い誘電体バリア放電ランプ装置とすることができる。
又、誘電体バリア放電ランプ装置を従来型の装置に比較
して格段に小型にすることが可能となる。
【0040】更に不純物を嫌う環境下においては、冷却
流体とした水をイオン交換水とすることにより、万一、
内側管から冷却流体が漏出すような事故を生じたときも
不純物により周囲が汚染されるのを回避することができ
て、好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の誘電体バリア放電ランプ装置の説明
図である。
【図2】 (a)実施例1にかかる誘電体バリア放電ラ
ンプ装置の説明図である。(b)比較例1にかかる誘電
体バリア放電ランプ装置の説明図である。
【図3】 従来型の誘電体バリア放電ランプ装置の説明
図である。
【図4】 従来型の誘電体バリア放電ランプ装置におけ
る継手機構の拡大説明図である。
【符号の説明】
1 誘電体バリア放電ランプ 10 放電容器 2 内側管 2A 延長管部 2R 拡径部 2R1 最大外径部 3 外側管 31 排気管残部 4 放電空間 5 内側電極 6 外側電極 8 継手機構 81 ボディ 82 Oリング 83 フェルール 84 袋ナット 11 導管

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 概略筒状の外側管と内側管とが同軸に配
    置された放電容器を具備する誘電体バリア放電ランプ
    と、 前記内側管が前記放電容器外に伸び出た延長管部を有
    し、該内側管内に冷却流体が流入されて当該誘電体バリ
    ア放電ランプを冷却する誘電体バリア放電ランプ装置に
    おいて、 前記内側管は、前記延長管部の外径よりも、内径が拡径
    されている拡径部を有し、該拡径部の最大外径部が前記
    外側管の端部に接合されて中空円筒状の放電空間を形成
    し、 前記冷却流体として水が前記内側管の内を流過すると共
    に、該拡径部内に流入して真空紫外線を遮蔽することを
    特徴とする誘電体バリア放電ランプ装置。
  2. 【請求項2】 前記冷却流体がイオン交換水であること
    を特徴とする請求項1に記載の誘電体バリア放電ランプ
    装置。
JP2000094292A 2000-03-30 2000-03-30 誘電体バリア放電ランプ装置 Expired - Lifetime JP3606154B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000094292A JP3606154B2 (ja) 2000-03-30 2000-03-30 誘電体バリア放電ランプ装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000094292A JP3606154B2 (ja) 2000-03-30 2000-03-30 誘電体バリア放電ランプ装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2001283784A true JP2001283784A (ja) 2001-10-12
JP3606154B2 JP3606154B2 (ja) 2005-01-05

Family

ID=18609361

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000094292A Expired - Lifetime JP3606154B2 (ja) 2000-03-30 2000-03-30 誘電体バリア放電ランプ装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3606154B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003167100A (ja) * 2001-12-03 2003-06-13 Ushio Inc 紫外線照射装置
KR20160052358A (ko) * 2014-10-30 2016-05-12 우시오덴키 가부시키가이샤 엑시머 방전 램프
JP2018055966A (ja) * 2016-09-29 2018-04-05 株式会社オーク製作所 放電ランプ

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5546215A (en) * 1978-09-25 1980-03-31 Toshiba Electric Equip Illuminator
JPS55113250A (en) * 1979-02-22 1980-09-01 Toshiba Corp Discharge lamp for photochemical reaction
JPH0778592A (ja) * 1993-09-08 1995-03-20 Ushio Inc 誘電体バリヤ放電ランプ
JPH10275601A (ja) * 1997-03-28 1998-10-13 Toshiba Lighting & Technol Corp 誘電体バリヤ放電ランプおよび誘電体バリヤ放電ランプ装置
JPH11183699A (ja) * 1997-12-17 1999-07-09 Ushio Inc 光源装置

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5546215A (en) * 1978-09-25 1980-03-31 Toshiba Electric Equip Illuminator
JPS55113250A (en) * 1979-02-22 1980-09-01 Toshiba Corp Discharge lamp for photochemical reaction
JPH0778592A (ja) * 1993-09-08 1995-03-20 Ushio Inc 誘電体バリヤ放電ランプ
JPH10275601A (ja) * 1997-03-28 1998-10-13 Toshiba Lighting & Technol Corp 誘電体バリヤ放電ランプおよび誘電体バリヤ放電ランプ装置
JPH11183699A (ja) * 1997-12-17 1999-07-09 Ushio Inc 光源装置

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003167100A (ja) * 2001-12-03 2003-06-13 Ushio Inc 紫外線照射装置
KR20160052358A (ko) * 2014-10-30 2016-05-12 우시오덴키 가부시키가이샤 엑시머 방전 램프
JP2018055966A (ja) * 2016-09-29 2018-04-05 株式会社オーク製作所 放電ランプ

Also Published As

Publication number Publication date
JP3606154B2 (ja) 2005-01-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6558376B2 (ja) 紫外線放射装置
JP5486303B2 (ja) 放射線源及び冷却手段を含む流体処理システム
JP3458757B2 (ja) 誘電体バリア放電ランプ装置
JP6365096B2 (ja) 紫外線照射式オゾン生成装置
TW526287B (en) Dielectric barrier discharge lamp and dry cleaning device using the same
US20180230011A1 (en) Ozone generator
JP2002093377A (ja) 誘電体バリア放電ランプ装置
JP6800678B2 (ja) 放電ランプおよび放電ランプ装置
JP6693331B2 (ja) オゾン発生器
JP3439679B2 (ja) 高輝度光照射装置
JP2001283784A (ja) 誘電体バリア放電ランプ装置
JPH07169443A (ja) 誘電体バリヤ放電ランプ装置
JP6229404B2 (ja) エキシマランプ装置および光照射処理装置
JP6736027B2 (ja) 液体処理用エキシマランプ
JP3598970B2 (ja) 誘電体バリア放電ランプ装置
JPH07288112A (ja) 誘電体バリヤ放電ランプ装置
JP2002239484A (ja) 誘電体バリア放電ランプを使った基板処理装置
KR102451427B1 (ko) 삼중관형 엑시머 램프
JPH09274893A (ja) 誘電体バリア放電ランプ
JP2003115281A (ja) 誘電体バリア放電ランプ
JP2001155686A (ja) 誘電体バリアエキシマランプ
JP2004146077A (ja) 紫外線照射装置
JP2003091071A (ja) 紫外線照射器
JP6670461B2 (ja) 液体処理用エキシマランプ
JP2024067260A (ja) エキシマランプ、オゾン生成装置および紫外線照射装置

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20040907

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20040914

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20040927

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 3606154

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20071015

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081015

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081015

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091015

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091015

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101015

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111015

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121015

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131015

Year of fee payment: 9

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term