JP2002169340A - トナー、プロセス及び潜像の現像プロセス - Google Patents

トナー、プロセス及び潜像の現像プロセス

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 トナー粒子が摩擦帯電されるプロセス及びト
ナー粒子が非磁性誘導帯電プロセスによって帯電される
プロセスを含む、エレクトログラフ、電子写真、粒子線
写真等のプロセスで使用可能なトナー組成物の提供。 【解決手段】 トナーは、樹脂及び任意の着色剤の粒子
から成り、該トナー粒子はポリチオフェンでコーティン
グされる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、静電画像形成プロ
セスでの使用に適したトナーに関する。詳細には、本発
明は、トナー粒子が摩擦帯電されるプロセス及びトナー
粒子が非磁性誘導帯電プロセスによって帯電されるプロ
セスを含む、エレクトログラフ、電子写真、粒子線写真
等のプロセスで使用可能なトナー組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】パウダー現像システムは、通常、トナー
粒子が摩擦電気的に付着した磁性キャリヤ粒子を現像材
料が含む二成分と、一般的にトナーのみを用いる一成分
との2つに分類される。トナー粒子が潜像に引き付けら
れ、トナーパウダー画像を形成する。電子写真のパウダ
ー現像システムの動作寛容度は、かなりの程度、トナー
粒子が静電画像に供給される容易さによって決定され
る。電界を介した移動及び像様現像を可能にするために
粒子に電荷を与えることは、摩擦電気的に実現される場
合が最も多い。
【0003】電子写真コピー/プリントシステムにおけ
る静電画像は、一般的に、摩擦電気の現象によって帯電
された非磁性絶縁性トナーを用いて現像される。摩擦帯
電は、二成分現像システムではトナーをより大きなキャ
リヤビードと共に混合することにより、また一成分シス
テムではブレードとドナーロールとの間でトナーを擦る
ことにより行われる。
【0004】摩擦電気はよく理解されないことがしばし
ばであり、材料に強く左右されるために予測不可能なこ
とが多い。例えば、材料に左右されることにより、カス
タム色を作るためにブレンド可能な摩擦電気的に適合す
るカラートナーのセットの識別が困難となる。更に、パ
ウダーベースの電子写真現像システムを用いて“オフセ
ット”プリント品質を可能にするためには、小さなトナ
ー粒子(直径約5ミクロン)が望まれる。摩擦帯電され
た小さなトナーの機能性は既に実証されているが、その
ようなシステムの長期の安定性及び信頼性に関する懸念
が残っている。
【0005】加えて、トナーの帯電に摩擦電気を用いる
現像システムは、二成分(トナー及びキャリヤ)であろ
うと一成分(トナーのみ)であろうと、トナー粒子表面
の電荷の分布にばらつきを示す傾向がある。この電荷分
布のばらつきにより、粒子の表面電荷密度が局所的に高
くなることから、静電気的な付着力が高くなる。特に現
像ステップにおけるトナーの付着力は、トナーの放出を
阻害することにより性能を制限することがある。より高
い画質を可能とするためにトナーの粒径が小さくされる
と、摩擦帯電された粒子の電荷Q、及び現像電界Eによ
って粒子に作用する除去力(F=QE)は、粒子の表面
積に概ね比例して低下する。一方、表面との接触点又は
その付近の粒子の帯電領域によって左右される摩擦帯電
されたトナーの静電付着力は、サイズの減少にともな
い、それほど急速には低下しない。このいわゆる“帯電
パッチ”効果は、摩擦帯電されたより小さな粒子の開発
及び制御を遥かに困難にする。
【0006】摩擦帯電されたトナーに基づく現像システ
ムに伴う限界を避けるために、トナー材料に対する寛容
度がより高い、より安定した現像システムを可能とする
には、非摩擦トナー帯電システムが望ましいことがあ
る。誘導帯電に基づく従来の一成分現像(SCD)シス
テムは、背景領域への付着を抑制するために、磁性を与
えられたトナーを用いている。そのようなSCDシステ
ムで、(摩擦電気的トナー帯電現像システムを用いる電
子写真システムで実施されているように)画像の電界と
は反対の極性の電界を用いることによって、背景領域へ
の付着の抑制を試みると、画像のトナーとは反対の極性
のトナーが誘導帯電され、背景領域に付着する。この問
題を回避するために、背景領域の電界は一般的にゼロ付
近に設定される。帯電されていないトナーの背景領域へ
の付着を防止するために、現像ロール内に磁石を組み込
むことによって磁力が与えられるよう、トナーに磁性材
料を含有させる。相対湿度が高いと導電性(黒色)トナ
ーが静電気力によって用紙に効率的に転写されないこと
があるので、このタイプのSCDシステムは、転写溶融
(transfuse)プロセスも含むプリント装置によく用いら
れる。電気受容体上に静電画像を形成するために電子ビ
ームを用いる幾つかのプリント装置も、導電性の磁性
(黒色)トナーによるSCDシステムを用いている。こ
れらの装置では、トナーは低温高圧システムを用いて用
紙に定着される。残念ながら、これらのプリントシステ
ム用のトナー中の磁性材料には、明るい色が含まれてい
ない。
【0007】パウダーベースの調色システムは、オフセ
ット、サーマルインクジェット、液体インク現像等を含
む幾つかのプリント技術で用いられる液体ビヒクルの管
理及び処分の必要がないので望ましい。相変化インクに
は液体の管理及び処分の問題はないが、インクの粘度が
温度に強く左右されるという特性は、加熱/加圧溶融さ
れたパウダートナー画像と比べると、インクバインダー
材料の機械的特性を落すことがある。
【0008】オフセット印刷で得られる文書に比肩する
文書の外観を達成するには、厚みの薄い画像が望まれ
る。厚みの薄い画像は、小さな(約5ミクロンの)トナ
ー粒子の単層を用いて達成できる。このトナーの粒径
で、単層からそれ以下のトナーの被覆で、望ましい薄さ
の画像を最も良好に得ることができる。単層に満たない
被覆で微小ノイズが低い画像を得るためには、トナーは
微視的なスケールで概ね秩序ある配列となっているのが
好ましい。
【0009】今日まで、少なくとも幾分の望ましくない
光の吸収を有していない磁性材料は調製されていない。
従って、カラー画像形成の用途において最良の色領域
(ガマット)を達成するには、非磁性トナーが望まし
い。
【0010】誘導的トナー帯電機構を用いるプリントプ
ロセスでは、トナーはある程度の導電性を有しているべ
きである。しかし、誘導帯電された導電性トナーは、相
対湿度が高い場合には、静電気力による用紙への効率的
な転写が困難となり得る。従って、一般的に、トナーは
(加熱された)用紙に流動学的に転写されるのが好まし
い。
【0011】高速プリントを可能にするマーキングプロ
セスも、かなりの価値を有する。
【0012】導電性トナー粒子は、例えば米国特許第
3,639,245号、第3,563,734号、欧州特許
第0,441,426号、仏国特許第1,456,993
号、英国特許第1,406,983号に記載されている画
像形成プロセスにおいても有用である。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】公知の組成物及びプロ
セスは、それらに意図された目的に対しては適している
が、マーキングプロセスの改良の必要性は残っている。
更に、静電画像形成プロセスの改良の必要性が残ってい
る。また、誘導帯電可能であると共に静電潜像の現像に
使用可能なトナーの必要性が残っている。加えて、トナ
ーとキャリヤとを摩擦帯電させる必要がない、静電潜像
の現像に使用可能なトナーの必要性が残っている。ま
た、磁性を持たずに、誘導帯電プロセスに用いるのに十
分な導電性を有するトナーの必要性がある。また、制御
され、安定し、予測可能な、誘導的帯電を可能とする導
電性非磁性トナーの必要性がある。更に、広範な様々な
色のものが入手可能な、誘導帯電可能な導電性非磁性ト
ナーの必要性がある。また、静電画像の均一な現像を可
能とする、誘導帯電可能な導電性非磁性トナーの必要性
がある。また、高品質のフルカラー及びカスタム又はハ
イライトカラー画像の現像を可能とする、誘導帯電可能
な導電性非磁性トナーの必要性がある。更に、透明な光
透過性のカラー画像の生成を可能とする、誘導帯電可能
な導電性非磁性トナーの必要性がある。更に、電子ビー
ム画像形成プロセスを用いるプリント装置における使用
に適したトナーの必要性がある。また、一成分現像画像
形成プロセスを用いるプリント装置における使用に適し
たトナーの必要性がある。また、比較的簡単且つ安価な
方法で調製できる、誘導帯電可能な導電性非磁性トナー
の必要性がある。また、トナーが、導電性ポリマーで包
まれ且つ該導電性ポリマーが粒子表面に化学的に結合さ
れている樹脂粒子から成る、誘導帯電可能な導電性非磁
性トナーの必要性がある。更に、広範な様々な色のもの
が入手可能な、摩擦帯電可能な絶縁性トナーの必要性が
ある。また、静電画像の均一な現像を可能とする、摩擦
帯電可能な絶縁性トナーの必要性がある。また、高品質
のフルカラー及びカスタム又はハイライトカラー画像の
現像を可能とする、摩擦帯電可能な絶縁性トナーの必要
性がある。更に、透明な光透過性のカラー画像の生成を
可能とする、摩擦帯電可能な絶縁性トナーの必要性があ
る。また、比較的簡単且つ安価な方法で調製できる、摩
擦帯電可能な絶縁性トナーの必要性がある。加えて、導
電性ポリマーで包まれ且つ該導電性ポリマーが粒子表面
に化学的に結合されている樹脂粒子から成る、摩擦帯電
可能な絶縁性トナーの必要性がある。また、トナー粒子
を構成する樹脂や着色剤を変えることなく、所望される
通りに正にも負にも帯電可能な、摩擦帯電可能な絶縁性
トナーの必要性がある。更に、表面添加剤の使用や変更
を必要とせずに、所望される通りに正にも負にも帯電可
能な、摩擦帯電可能な絶縁性トナーの必要性がある。更
に、同じ電荷均衡レベルに達することが可能な異なる色
のトナーの製造を可能とし、トナーの電荷に影響を与え
ることなくトナー色の変更を可能とし、このように調製
された異なる色のトナーのセットが、カラー画像形成プ
ロセスにおける高品質及び均一なカラー画像の生成を可
能とする、誘導帯電可能な導電性トナー及び摩擦帯電可
能な絶縁性トナーの両方の必要性がある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は、樹脂及び任意
の着色剤の粒子から成り、前記トナー粒子にポリチオフ
ェンがコーティングされているトナーに関する。本発明
の別の実施形態は、(a)画像形成部材上に静電潜像を
生成するステップと、(b)画像形成部材に、樹脂及び
任意の着色剤から成りポリチオフェンがコーティングさ
れている帯電したトナー粒子を接触させることにより、
静電潜像を現像するステップとを有するプロセスに関す
る。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明のトナーは、電子写真、粒
子線写真、エレクトログラフ等の、従来の静電画像形成
プロセスに用いることができる。これらのプロセスの幾
つかの実施形態では、トナーを、摩擦帯電プロセスと共
に用いる比較的絶縁性の粒子で構成することができ、そ
の平均体積導電率の値は一般的に約10-12ジーメンス/
センチメートル以下であり、好ましくは約10-13ジー
メンス/センチメートル以下であると共に、一般的に約
10-16ジーメンス/センチメートル以上であり、好まし
くは約10-15ジーメンス/センチメートル以上である
が、導電率の値はこれらの範囲外であってもよい。“平
均体積導電率”とは、電荷が粒子のペレットを通過する
能力のことであり、ペレットを2つの電極間に配置して
測定される。粒子の導電率は、反応時間、酸化剤及びド
ーパント対チオフェンモノマーのモル比、温度等といっ
た、重合の種々の合成パラメータによって調整できる。
これらの絶縁性トナー粒子は摩擦帯電され、静電潜像の
現像に用いられる。
【0016】トナー粒子が摩擦帯電される静電画像形成
プロセスでトナーが用いられる本発明の実施形態では、
本発明のトナーを単独で一成分現像プロセスに用いるこ
ともでき、また、キャリヤ粒子と組み合わせて二成分現
像プロセスに用いることもできる。任意の適切なキャリ
ヤ粒子をこのトナー粒子と共に用いることができる。
【0017】本発明のトナー粒子を画像形成部材上の静
電潜像に付着させるのに、任意の適切な従来の電子写真
現像技術を用いることができる。周知の電子写真現像技
術としては、磁気ブラシ現像法、カスケード現像法、パ
ウダークラウド現像法等が挙げられる。
【0018】非磁性誘導帯電法を用いる本発明の別の実
施形態では、トナーは、比較的導電性の粒子で構成する
ことができ、その平均体積導電率の値は一般的に約10
-11ジーメンス/センチメートル以上であり、好ましくは
約10-7ジーメンス/センチメートル以上であるが、導
電率の値はこれらの範囲外であってもよい。本発明のこ
れらの実施形態については、導電率の上限は無い。“平
均体積導電率”とは、電荷が粒子のペレットを通過する
能力のことであり、ペレットを2つの電極間に配置して
測定される。粒子の導電率は、反応時間、酸化剤及びド
ーパント対チオフェンモノマーのモル比、温度等といっ
た、重合の種々の合成パラメータによって調整できる。
これらの導電性トナー粒子は非磁性誘導帯電プロセスで
帯電され、静電潜像の現像に用いられる。
【0019】本発明は特定の実施形態に関して説明され
るが、本発明をその実施形態に限定することは意図しな
いことを理解されたい。逆に、全ての代替例、変形例、
及び同等物を、添付の特許請求の範囲によって定義され
る本発明の精神及び範囲に含み得ることが意図される。
【0020】電子写真プリント技術は周知であるので、
以下、図1のプリント装置に用いられる種々の処理ステ
ーションを模式的に示し、図面を参照して、それらの動
作を簡単に説明する。
【0021】まず図1を参照すると、説明的な電子写真
プリント装置が示されている。このプリント装置(図示
されている実施形態では電子写真プリンタであるが、粒
子線写真プリンタ等の他のプリンタも適している)に
は、基体上に付着された光導電面層12を有する受光体
10(図示されている実施形態ではベルト状であるが、
ロール状、ドラム状、シート状等の他の公知の構成も適
している)が組み込まれている。この基体は、接地され
ている導電性の薄層がコーティングされた、例えばマイ
ラー(MYLAR)(登録商標)等のポリエステル膜で
できている。このベルトはモータ54によって、ローラ
49、51及び52によって定められる経路に沿って駆
動され、ベルトの移動方向は、図面の矢印16で示され
るように、反時計回りである。まず、ベルト10の一部
分は帯電ステーションAを通過し、そこで、コロナ発生
装置48が面12を比較的高く略均一な電位に帯電させ
る。装置48には高電圧電源50が接続されている。
【0022】次に、光導電面12の帯電部分は前進し、
露光ステーションBを通る。図示されている実施形態で
は、帯電ステーションBで、ラスタ出力スキャナ(RO
S)56が、処理方向に垂直な一連の走査線で光導電面
を走査する。各走査線は、1インチ当たり特定の数の画
素を有する。ROSは、処理方向に垂直な走査を与える
レーザ及び回転ポリゴンミラーを含む。ROSは、帯電
した光導電面12を像様に露光する。原稿の光レンズ露
光等の他の露光方法も適している。
【0023】光導電面12上に静電潜像が記録された
ら、ベルト10はその静電潜像を、図1に示されている
現像ステーションCに進める。現像ステーションCで
は、現像システム、即ち現像ユニット44が、光導電面
に記録された潜像を現像する。現像ハウジング内のチャ
ンバには、供給される現像材料が収容されている。現像
材料が、摩擦帯電される絶縁性のトナー粒子から成る本
発明の実施形態では、現像ユニット44に、現像剤がト
ナー粒子及びキャリヤ粒子で構成される二成分現像、又
はトナー粒子のみが用いられる一成分現像を選択でき
る。現像材料が、誘導帯電される導電性又は半導電性の
トナー粒子から成る本発明の実施形態では、現像材料
は、現像ゾーンに送られる前に、誘電的にオーバーコー
ティングされたドナーロール上で誘導帯電される、非磁
性導電性トナーで構成される一成分現像剤である。現像
材料は、2つ以上の異なる色の乾燥粉末トナーで構成さ
れるカスタムカラーであってもよい。
【0024】再び図1を参照すると、静電潜像の現像
後、ベルト10は現像された画像を転写ステーションD
に進める。転写は、画像形成部材から紙や透明シート等
の受像シートや基体へと直接行われてもよく、又は、画
像形成部材から中間媒体へ転写し、続いて中間媒体から
受像シートや基体へと行われてもよい。図示されている
実施形態では、転写ステーションDで、現像された画像
4は、加熱された転写溶融(transfuse)ベルト又はロー
ル100に粘性転写される。柔軟なベルト又はドラムの
カバーリングは、一般的に、厚く(1.3ミリメート
ル)柔らかい(IRHD硬度約40)シリコンゴムで構
成される。(より薄く、より硬いゴムは、寛容度のトレ
ードオフを生じる。このゴムは、信頼性の向上のため
に、薄いVITON(登録商標)トップコートを有して
いてもよい。)転写溶融ベルト又はロールが約120℃
の温度に保たれる場合は、受光体から転写溶融ベルト又
はドラムへのトナーの粘性転写は、約50ポンド/平方
インチのニップ圧で達成できる。トナー着色された画像
は、受光体−転写溶融ベルト間のニップから、転写溶融
ベルト100とローラ68との間に形成された転写溶融
ベルト−媒体間の転写溶融ニップへと進み、転写溶融ベ
ルトの120℃までの温度によってトナーが軟化され
る。ガイド66内でヒータ200によって約85℃に予
熱された受像シート64が、ロール62及びガイド66
によって進められ、ロール100上で現像された画像と
接触させられると、受像シートへの画像の転写溶融が、
約100ポンド/平方インチのニップ圧で達成される。
なお、トナーとロールとの界面でトナーを離すために、
ロールに少量のシリコンオイルをしみ込ませて、ロール
100からトナーが離れ易くしてもよい。この柔軟なシ
リコン材料の大部分は、電荷の蓄積を放散するために導
電性のカーボンブラックも含有している。図1からわか
るように、残存トナー及び繊維屑を除去するために、転
写溶融ベルト材料用のクリーナー210が設けられてい
る。オプションとして、顧客が、画像の所望の光沢レベ
ルを選択するために、艶出しステーション(図示せず)
を用いる場合もある。
【0025】現像された画像がベルト10の光導電面1
2から転写されたら、光導電面12に付着している残存
現像材料は、光導電面12と接触する、クリーニングス
テーションEの回転繊維ブラシによって除去される。ク
リーニングに続いて、放電ランプ(図示せず)が光導電
面12に光を浴びせ、次の連続画像形成サイクルのため
に光導電面12が帯電される前に、光導電面12に残っ
ている残存静電荷を放散する。
【0026】次に図2を参照すると、本発明の、ハウジ
ング44内のトナーが誘導帯電される特定の実施形態を
示している。ドナー42が矢印69の方向に回転する
と、電圧DCD300がドナーロールに印加され、所望
の極性のトナーを静電気的にベルト10に転移させると
同時に、画像形成されたベルト10の非画像領域におけ
るトナーの転移を防止する。ドナーロール42は、少な
くとも部分的に、非磁性導電性トナーを収容している現
像剤ハウジング44のチャンバ内に取り付けられてい
る。現像剤ハウジング44のチャンバは供給されるトナ
ーを収容しており、トナーはドナーロール42と接触し
ている。ドナーロール42は、例えば、薄い(50ミク
ロン)誘電性の絶縁層がオーバーコーティングされた、
導電性のアルミニウムのコアであってもよい。現像剤ハ
ウジング44とドナーロール42との間に印加される電
圧DCL302は、非磁性導電性トナーを誘導帯電させ
ると共に、誘電的にオーバーコーティングされたドナー
ロールにトナーを装填する。
【0027】次々と静電潜像が現像されると、現像剤ハ
ウジング44内のトナー粒子が減る。トナーディスペン
サ(図示せず)は、補給用のトナー粒子を収容してい
る。このトナーディスペンサは、ハウジング44と連通
している。チャンバ内のトナー粒子のレベルが減少する
と、トナーディスペンサから新しいトナー粒子が供給さ
れる。
【0028】誘電的にオーバーコーティングされたドナ
ーロール42上への、誘導帯電された導電性トナーの最
大装填量は、ほぼトナーの単層に制限されるのが好まし
い。電圧DCL302が約100ボルトを超えていれ
ば、単層装填は本質的にバイアスレベルに左右されな
い。しかし、トナーの単層に誘導される電荷は、電圧D
L302に比例する。従って、ドナーロール42に装
填されるトナーの電荷対質量比率は、電圧DCL302
によって制御できる。例えば、誘電的オーバーコーティ
ングの厚さが25ミクロンのドナーロール42に導電性
トナーを装填するために−200ボルトのDCL電圧を
印加すると、トナーの電荷対質量比率は−17マイクロ
クーロン/グラムである。
【0029】トナーが装填されたドナーが図2の矢印6
9で示される方向に回転する際、現像ゾーン310に入
る前に、ドナーロール42上のトナー層をならすのが望
ましい。トナー層ならし装置の目的は、単層を超える過
剰なトナーを除去することである。トナー層ならし装置
が無い場合、現像ゾーンでトナーどうしが接触すると、
符号(極性)が反対のトナーを生じて非画像領域への付
着を引き起こすことがある。トナー層ならし装置400
は図2に示されている。この特定の例では、電圧DCC
304にバイアスされた、オーバーコーティングされた
柔軟なロールを用いている。電荷の蓄積の放散を可能に
するために、オーバーコーティング材料は電荷の緩和が
可能なものである。電圧DCC304は、電圧DCL30
2よりも高く設定される。このバイアス電圧条件下で、
ドナーロール42とならしロール400が同期して接触
すると、ドナーロール42上の層の中のトナーの上に載
っているトナーは、反対の極性に誘導帯電され、ロール
400に付着する。ならしロール400のドクターブレ
ードが、付着したトナーを連続的に除去する。
【0030】ドナー42が矢印69で示される方向に更
に回転すると、この時点で誘導帯電され且つならされた
トナー層が、ドナー42と受光体ベルト10との同期接
触によって定められる現像ゾーン310内へと移動す
る。画像領域では、潜像によって生じる電界によって、
ドナーロール上のトナー層が受光体上へと現像される。
非画像領域では、この電界がトナーの付着を防ぐ。一般
的に、誘導帯電された導電性トナーの付着力は、摩擦帯
電されたトナーの付着力よりも小さいので、現像ゾーン
で静電潜像を現像するために必要なのはDC電界のみで
ある。DC電界は、DC電圧であるDCD300及びD
L302、並びに光導電体10上の潜像の静電電位に
よって与えられる。
【0031】ドナーロール42は高い絶縁性を有する材
料でオーバーコーティングされているので、長期にわた
る現像システムの運転で、オーバーコーティング面に望
ましくない電荷が蓄積し得る。いかなる電荷の蓄積も解
消するために、電荷中和装置を用いてもよい。そのよう
な装置の一例が図2に示されており、それにより、回転
静電気ブラシ315が、トナーが付着したドナーロール
と接触する。ブラシ315の電圧は、ドナーロール42
のコアに印加される電圧と同じか又はその近辺に設定さ
れる。
【0032】非磁性誘導帯電の長所は、現像ゾーンに入
る前に導電性非磁性トナーを予備帯電させることによ
り、背景トナーの防止及び画像領域へのトナーの付着の
ため現像ゾーンにおいて静電力を与えられることであ
る。誘導帯電された非磁性トナーを用いる背景制御及び
画像の現像には、静電画像と接触するトナーの単層を形
成するプロセスを用いる。単層のトナーによる被覆は、
被覆が均一であれば、適切な画像光学濃度を与えるのに
十分である。少量のトナーによる単層被覆によって、高
画質のために望まれる厚みの薄い画像が可能となる。
【0033】非磁性誘導帯電で、どのようにトナーの電
荷が制御されるかを理解するために、図3は、誘電的に
オーバーコーティングされた基体42上の、誘導帯電さ
れたトナーの単層を示している。導電性トナーに電圧V
Aが印加されると、トナーの単層は基体に付着する。誘
導帯電されたトナーの単層の平均電荷密度は、次式によ
って求められる。
【数1】
【0034】式中、Tdは誘電層の厚さであり、κdは比
誘電率であり、Rpは粒子半径であり、εoは自由空間の
誘電率である。0.32Rpという項(経験的な研究に
より得たものである)は、導電性の粒子の単層と絶縁層
との間の空間の平均誘電厚さを記述している。
【0035】誘電層(κd=3.2)の厚さが25ミク
ロン、トナー半径が6.5ミクロン、印加電圧が−20
0ボルトであるとき、表面電荷密度を計算すると−18
nC/cm2となる。13ミクロンの非磁性トナーの1つ
の正方格子に対するトナーの質量密度は約0.75mg
/cm2であるので、トナーの電荷対質量比率は約−17
マイクロクーロン/グラムである。トナーの帯電レベル
は誘導帯電電圧及び誘電層の厚さによって制御されるの
で、トナーの帯電は、トナーの顔料、流動化剤、相対湿
度等の他のファクターに左右されないことが期待でき
る。
【0036】ドナーロール又はベルト上に、誘導帯電さ
れたトナーの層が形成されると、帯電した層を誘電性の
受像体上の静電画像と接触させることができる。図4
は、予め誘導帯電された導電性の球体の単層が、ドナー
ロール42と受像体である誘電材料10との間に挟まれ
ている、理想化された状況を示している。
【0037】ドナーと受像体である導電性基体との電圧
差Voから、与えられる電界の存在下で、誘導帯電され
たトナーに作用する単位面積当たりの力は、次式によっ
て求められる。
【数2】
【0038】式中、σは誘導帯電されたトナーの単層の
平均電荷密度(式1によって記述される)であり、Tr/
κr及びTddはそれぞれ受像体及びドナーの誘電厚さ
であり、Tr a及びTd aはそれぞれ受像体及びドナーのエ
アギャップの平均厚さであり、Voは与えられた電位で
あり、Ta=0.32Rp(Rpは粒子半径)であり、ε o
は自由空間の誘電率であり、Fr sr及びFd srはそれぞれ
受像体及びドナーの界面における単位面積当たりの近達
力である。受像体及びそのエアギャップの誘電厚さがド
ナー及びそのエアギャップの誘電厚さと等しい場合に
は、第1項は、近在する粒子からの静電画像の力のた
め、ゼロになる。これらの条件下では、受像体とドナー
との近達力の差が殆ど無い場合、トナーを受像体に転移
させるための閾値印加電圧はゼロであるべきである。し
かし、近達力の分布が予期される。
【0039】非磁性誘導帯電装置の機能性を示すため
に、図2の現像剤システムを次の条件下でテストした。
−200ボルトの電位にバイアスされたトナー(体積平
均粒径13ミクロンの導電性トナー)溜めを、4.2イ
ンチ/秒の速度で移動する(裏側に接地されたアルミニ
ウムを有する)25ミクロンの厚さのマイラー(MYL
AR)(登録商標)ドナーベルトと接触するよう配置し
た。トナー層をならし、ゆるく付着しているトナーを除
去するために、25ミクロンの厚さのマイラーで被覆さ
れたアルミニウムロールを−300ボルトの電位にバイ
アスし、ドナーベルトと略同じ速度で、トナーが付着し
たドナーベルトと接触させた。この工程を2回繰り返し
行った。次に、ならされたトナー層を、トナーが付着し
たドナーベルトと略同じ速度で移動する静電画像と接触
させた。静電画像の電位は非画像領域においては−65
0ボルトであり、画像領域においては−200ボルトで
あった。同期接触現像の間、静電画像支持部材の基体
に、+400ボルトのDC電位を与えた。適切な光学濃
度及び低い背景(かぶり)を有するトナー画像を観察し
た。
【0040】現像ゾーンに入る前の導電性トナーの誘導
帯電に基づく非磁性誘導帯電システムは、絶縁性トナー
の摩擦帯電に基づく電子写真現像システムと比べて多く
の長所を提供する。トナーの導電性が十分に高ければ、
トナーの帯電は誘導帯電バイアスのみに左右される。従
って、帯電は、顔料や樹脂等のトナー材料の影響を受け
ない。更に、性能は、相対湿度等の環境条件に依存すべ
きではない。
【0041】一成分現像システムにおいて、黒及び1又
は複数の導電性非磁性カラートナーをブレンドすること
で得られる広い色領域(ガマット)を有する複数の別々
のカスタムカラーをプリントする、エレクトログラフプ
リントシステムにおいても、非磁性誘導帯電システムを
用いることができる。一般的に、ブレンドされた導電性
トナーの誘導帯電は顔料に左右されない。各静電画像
は、イオンビーム又は電子ビーム画像形成(EBI:El
ectron Beam Imaging)を用いて形成され、別の電気受
容体上で現像される。複数の画像は転写溶融ベルト又は
ドラム上に隣合せに粘性転写され、その後、広範な種々
の媒体に、熱及び圧力によって溶融転写される。メタリ
ック色を含むカスタムカラートナーは、9つの原色トナ
ーのセット及び、カスタムカラーの明るさや暗さを制御
するための透明及び黒色トナーから、異なる組み合わせ
及び割合のトナーをブレンドすることで得られる。トナ
ーのブレンドは、電子写真プリントシステムの外部で行
われても、内部で行われてもよく、内部で行われる場合
には、現場のトナーディスペンサに異なる比率のカラー
トナーが直接加えられる。
【0042】図5は、そのようなカスタムカラープリン
ト用のシステムの構成要素及びアーキテクチャを示して
いる。図5は2つの電気受容体モジュールを示している
が、1つの文書に多くのカスタムカラーをプリントする
ために、更にモジュールが含まれ得ることを理解された
い。議論の目的で、第2のモジュール2は黒色トナーを
プリントするものとする。この電気受容体モジュール2
は、図2で説明した、非磁性導電性トナーの一成分現像
(SCD)システムを用いる。しかし、黒色トナーのプ
リントには、電気受容体上の静電画像によって誘導帯電
される磁性導電性トナーを用いる従来のSCDシステム
も用いることができる。
【0043】カスタムカラーをプリントする電気受容体
モジュール1では、本明細書に参照としてその全開示を
援用する米国特許第5,039,598号に教示されてい
るように、イオン又は電子ビーム画像形成装置510を
用いて、電気受容体ドラム505上に静電画像が形成さ
れる。非磁性一成分現像システムは、所望のカスタムカ
ラーを作るためにブレンドされた(複数の)非磁性導電
性トナーを含む。絶縁体をオーバーコーティングされた
ドナー42に、誘導帯電されたトナーブレンドが装填さ
れる。トナー層ならしステーション400は、ドナー上
に誘導帯電されたトナーの単層が確実に形成されるのを
助ける。(単層のトナーによる被覆は、被覆が均一であ
れば、適切な画像光学濃度を与えるのに十分である。少
量のトナーによる単層被覆により、高画質のために望ま
れる厚みの薄い画像が可能となる。)ドナー上の誘導帯
電されたトナーの単層は、画像形成された電気受容体5
05と同期接触させられる。(コピー/プリント中に、
現像システムアセンブリをカムによって連結したり、連
結をはずしたりして、より温かい方の電気受容体のみと
接触させるようにしてもよい。)予備帯電されたトナー
により、現像ゾーンにおいて、背景トナーの防止及び画
像領域へのトナーの付着のための静電力を与えることが
可能となる。電気受容体上のトナー画像は、ベルト又は
ドラムであり得る加熱された転写溶融部材100に粘性
転写される。柔軟な転写溶融ベルト又はドラムのカバー
リングは、一般的に、厚く(1.3ミリメートル)柔ら
かい(IRHD硬度約40)シリコンゴムで構成され
る。より薄く、より硬いゴムは、寛容度のトレードオフ
を生じ得る。このゴムは、信頼性の向上のために、薄い
VITON(登録商標)トップコートを有していてもよ
い。転写溶融ベルト/ドラムが約120℃の温度に保た
れる場合は、電気受容体から転写溶融ベルト/ドラムへ
のトナーの粘性転写は、約50psiのニップ圧で達成
できる。トナー着色された画像は、各モジュールの電気
受容体−転写溶融ドラム間のニップから、転写溶融ドラ
ム−媒体転写溶融ニップへと進み、転写溶融ベルトの約
120℃の温度によってトナーが軟化される。媒体64
(この説明の目的では紙とするが、他のものも使用可能
である)がヒータ200によって約85℃に予熱され、
媒体への画像の転写溶融が約100psiのニップ圧で
達成される。トナー/ベルトの界面でトナーを離すため
に、ベルトに少量のシリコンオイルをしみ込ませて、シ
リコンベルトからトナーが離れ易くしてもよい。この柔
軟なシリコン材料の大部分は、いかなる電荷の蓄積も放
散するために導電性のカーボンブラックも含有してい
る。図5からわかるように、残存トナー及び繊維屑を除
去するために、転写溶融ドラム材料用のクリーナー21
0が設けられている。オプションの艶出しステーション
610により、顧客は画像の所望の光沢レベルを選択す
ることができる。次の画像形成サイクルに備えるため
に、電気受容体クリーナー514及び消去バー512が
設けられている。
【0044】図示されている黒色及び(1つ又は複数
の)カスタムカラーをプリントするシステムは、乳化凝
集プロセスによって調製されるトナーのような、より小
さな(3〜10ミクロン)トナーを使用することによ
り、画質の向上を可能とする。
【0045】図5に示されているモジュール1用のSC
Dシステムは、固有のものとして小さなトナー溜めを有
することができ、これはSCDシステムで用いられるカ
スタムカラーの切り替えにおいて好ましい。ブレンドさ
れたトナーの大半を、特定のブレンドの供給ボトルに戻
すことができる。ハウジング内の残存トナーは、バキュ
ーミング700によって除去できる。二成分システムで
は、新たなカスタムカラーのブレンドに同じキャリヤビ
ードを用いる場合、トナーをキャリヤビードから分けな
ければならないので、SCDシステムの方が二成分現像
システムと比べて好ましい。
【0046】PANTONE(登録商標)カラー等の広
範なカスタムカラーのガマットを可能とする9色の原色
トナーのセット(並びに透明及び黒色トナー)から選択
された多くのトナーをブレンドするオフラインの設備
で、特定のカスタムカラーを生成することができる。S
CDハウジングへの現場での追加のために原色トナーの
比例量を選択する処理は、ディスペンサ600によって
提供できる。色は原色の相対重量によって制御される。
1〜PNの原色を選択して、装置内のSCDハウジング
にトナーを供給するためにトナーをトナーボトルに投
入、又は、運転時間及び領域被覆に基づく必要量に従っ
て周期的にSCDシステムの溜めに直接投入できる。使
用前に原色トナーをブレンドするために、投入されたト
ナーはタンブラー回転/攪拌される。広範なカラーガマ
ットを調製するための9色の原色トナーに加えて、グリ
ーティングカード、招待状、名刺の用途に望まれる、メ
タリックトナー(導電傾向があるのでSCDプロセスに
使用できる)を用いることもできる。トナーのカスタム
カラーブレンドは、オフライン(画材店)でのバッチ処
理で作ることができる。また、1組の原色トナーがプリ
ンタ内の(現場での)トナー溜めに連続供給されるよう
に構成することもできる。これにより、色の切り替えの
ために現場トナーの廃棄システムが備えてあれば、ダイ
ヤルを回して所望の色を選択する(dial-a-color)シス
テムが可能となる。
【0047】本発明のマーキング材料は、平均粒径が一
般的に約17ミクロン以下、好ましくは約15ミクロン
以下、より好ましくは約14ミクロン以下であると共
に、GSDの粒径分布が一般的に約1.45以下、好ま
しくは約1.38以下、より好ましくは約1.35以下
であるトナー粒子で構成されるが、粒径及び粒径分布は
これらの範囲外であってもよい。トナー粒子が乳化凝集
プロセスによって作られる場合は、本発明のトナーは、
平均粒径が一般的に約13ミクロン以下、好ましくは約
12ミクロン以下、より好ましくは約10ミクロン以
下、更に好ましくは約7ミクロン以下であると共に、G
SD粒径分布が一般的に約1.25以下、好ましくは約
1.23以下、より好ましくは約1.20以下である粒
子で構成されるが、粒径及び粒径分布はこれらの範囲外
であってもよい。幾つかの実施形態では、たとえ乳化凝
集プロセスで作られるトナーであっても、約7〜約13
ミクロンの粒子のような、より大きな粒子の方が好まし
い場合もある。その理由は、これらの例では、トナー粒
子の表面積が粒子の質量に対して比較的小さく、それに
従って、粒子の所望の導電性又は帯電を得るために使用
できる導電性ポリマーの重量がトナー粒子の質量に対し
て低く、その結果、導電性ポリマーのシェルがより薄く
なり、トナーの色に対する効果が減少するからである。
トナー粒子は、樹脂及び任意の着色剤から成り、このト
ナー粒子にはポリチオフェンがコーティングされてい
る。
【0048】本発明のトナーは、エレクトログラフ、電
子写真、粒子線写真等のプロセスにおいて静電画像の現
像に用いることができる。本発明の別の実施形態は、
(a)画像形成部材上に静電潜像を生成するステップ
と、(b)画像形成部材を、樹脂及び任意の着色剤から
成りポリチオフェンがコーティングされている帯電した
トナー粒子と接触させることにより、静電潜像を現像す
るステップとを有するプロセスに関する。本発明の一実
施形態では、一成分現像プロセスでも二成分現像プロセ
スでも、トナー粒子は摩擦帯電される。本発明の別の実
施形態では、トナー粒子は誘導帯電プロセスによって帯
電される。誘導帯電を用いる特定の実施形態では、現像
装置は、導電性トナーから成る供給される現像材料を収
容するリザーバを定めるハウジングと、ドナー部材の外
表面のトナーを現像ゾーンへと移送するドナー部材と、
ドナー部材の外表面にトナー層を装填する手段と、現像
ゾーンに入る前に、ドナー部材の外表面上のトナー層を
所定の帯電レベルに誘導帯電する手段とを有する。ある
特定の実施形態では、誘導帯電手段は、ドナー部材にか
けられたバイアスに対してトナーリザーバをバイアスす
る手段を有する。別の特定の実施形態では、現像装置
が、現像ゾーンにおいてトナーをドナー部材から引き離
して潜像を現像するために、ドナー部材を画像形成部材
と同期接触するよう移動させる手段を更に有する。更に
別の特定の実施形態では、所定の帯電レベルが、約5〜
約50マイクロクーロン/グラムの大きさの平均トナー
電荷対質量比率を有する。本発明の更に別の特定の実施
形態は、現像画像を形成するために、受像部材の表面に
記録された潜像を現像するプロセスに関する。このプロ
セスは、(a)受像部材の表面を所定の処理速度で移動
させるステップと、(b)本発明による供給用トナー粒
子をリザーバに収容するステップと、(c)ドナー部材
の外表面上のトナー粒子を受像部材に隣接する現像ゾー
ンに移送するステップと、(d)現像ゾーン入る前に、
ドナー部材の外表面上のトナー粒子を所定の帯電レベル
に誘導帯電するステップとを有する。特定の実施形態で
は、誘導帯電ステップが、ドナー部材のバイアスに相対
してトナーリザーバをバイアスするステップを含む。別
の特定の実施形態では、現像ゾーンにおいてトナーをド
ナー部材から引き離して潜像を現像するために、ドナー
部材が画像形成部材と同期接触させられる。更に別の特
定の実施形態では、所定の帯電レベルが、約5〜約50
マイクロクーロン/グラムの大きさの平均トナー電荷対
質量比率を有する。
【0049】付着されたトナー画像を、電子写真技術で
従来用いられているコロナ転写、加圧転写、粘着転写、
バイアスロール転写等の任意の適切な技術によって、紙
や透明材料等の受像部材に転写できる。
【0050】転写後、転写されたトナー画像を受像シー
トに定着できる。定着工程も、電子写真画像形成におい
て従来用いられているものと同一である。
【0051】本発明のトナー粒子は、樹脂及び任意の着
色剤から成る。一般的なトナー樹脂としては、ポリエス
テル類、ポリアミド類、エポキシ類、ポリウレタン類、
ジオレフィン類、ビニル樹脂類、及び、ジカルボン酸と
ジフェニルを含むジオールとの高分子エステル化物類が
挙げられる。ビニルモノマーの例としては、スチレン、
p−クロロスチレン、ビニルナフタレンや、エチレン、
プロピレン、ブチレン、及びイソブチレン等の不飽和モ
ノオレフィン類、塩化ビニル、臭化ビニル、フッ化ビニ
ル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、安息香酸ビニ
ル、及びブチル酸ビニル等のハロゲン化ビニル類、メチ
ルアクリレート、エチルアクリレート、n−ブチルアク
リレート、イソブチルアクリレート、ドデシルアクリレ
ート、n−オクチルアクリレート、2−クロロエチルア
クリレート、フェニルアクリレート、メチルα−クロロ
アクリレート、メチルメタクリレート、エチルメタクリ
レート、及びブチルメタクリレート等を含むモノカルボ
ン酸のエステル等のビニルエステル類や、アクリロニト
リル、メタクリロニトリル、アクリルアミドや、ビニル
メチルエーテル、ビニルイソブチルエーテル、及びビニ
ルエチルエーテルを含むビニルエーテル類や、ビニルメ
チルケトン、ビニルヘキシルケトン、及びメチルイソプ
ロペニルケトン等のビニルケトン類、N−ビニルインド
ール及びN−ビニルピロリデン、本明細書にその開示の
全体を参照として援用する米国特許第4,560,635
号に開示されているものを含むスチレンブタジエン類
や、これらのモノマーの混合物等が挙げられる。2種以
上のポリマーを混合してトナー樹脂を構成してもよい。
トナー中に存在する樹脂の量は任意の効果的な量であ
り、一般的には約75〜約98重量%、好ましくは約9
0〜約98重量%、より好ましくは約95〜約96重量
%であるが、量はこれらの範囲外であってもよい。
【0052】適切な着色剤の例としては、カーボンブラ
ック、マグネタイト、フタロシアニン、2,9−ジメチ
ル−置換キナクリドン、アントラキノン染料等の染料及
び顔料、及びそれらの混合物が挙げられる。着色剤を混
合して用いてもよい。トナー粒子中に任意の着色剤が存
在する場合、その量は任意の所望の又は効果的な量であ
り、所望の粒径に応じて、一般的には少なくともトナー
粒子の約1重量%、好ましくは少なくともトナー粒子の
約2重量%であると共に、一般的にはトナー粒子の約2
5重量%以下、好ましくはトナー粒子の約15重量%以
下であるが、量はこれらの範囲外であってもよい。
【0053】本発明のトナー粒子には、ポリチオフェン
がコーティングされている。本発明で用いられる適切な
チオフェンの例としては、次の一般式(還元形で示す)
で表されるものが挙げられる。
【化4】
【0054】式中、R及びR’はそれぞれ独立に、水素
原子や、一般的に1〜約20個の炭素原子、好ましくは
1〜約16個の炭素原子を有し(炭素原子数はこれらの
範囲外であってもよい)線状、分岐状、飽和、不飽和、
環状及び置換アルキル基を含むアルキル基、一般的に1
〜約20個の炭素原子、好ましくは1〜約16個の炭素
原子を有し(炭素原子数はこれらの範囲外であってもよ
い)線状、分岐状、飽和、不飽和、環状及び置換アルコ
キシ基を含むアルコキシ基、一般的に6〜約16個の炭
素原子、好ましくは6〜約14個の炭素原子を有し(炭
素原子数はこれらの範囲外であってもよい)置換アリー
ル基を含むアリール基、一般的に6〜約17個の炭素原
子、好ましくは6〜約15個の炭素原子を有し(炭素原
子数はこれらの範囲外であってもよい)置換アリーロキ
シ基を含むアリーロキシ基、一般的に7〜約20個の炭
素原子、好ましくは7〜約16個の炭素原子を有し(炭
素原子数はこれらの範囲外であってもよい)置換アリー
ルアルキル及び置換アルキルアリール基を含むアリール
アルキル基又はアルキルアリール基、一般的に7〜約2
1個の炭素原子、好ましくは7〜約17個の炭素原子を
有し(炭素原子数はこれらの範囲外であってもよい)置
換アリールアルキロキシ及び置換アルキルアリーロキシ
基を含むアリールアルキロキシ又はアルキルアリーロキ
シ基、ヘテロ原子が窒素、酸素、硫黄及びリンであり得
るがこれらに限定されず、一般的に約4〜約6個の炭素
原子、好ましくは約4〜約5個の炭素原子を有し(炭素
原子数はこれらの範囲外であってもよい)置換複素環基
を含む複素環基であって、置換アルキル、置換アルコキ
シ、置換アリール、置換アリーロキシ、置換アリールア
ルキル、置換アルキルアリール、置換アリールアルキロ
キシ、置換アルキルアリーロキシ、及び置換複素環基に
おける置換基は、ヒドロキシ基、ハロゲン原子、アミン
基、イミン基、アンモニア基、シアノ基、ピリジン基、
ピリジニウム基、エーテル基、アルデヒド基、ケトン
基、エステル基、アミド基、カルボニル基、チオカルボ
ニル基、スルフェート基、スルホネート基、スルフィド
基、スルホキシド基、ホスフィン基、ホスホニウム基、
ホスフェート基、ニトリル基、メルカプト基、ニトロ
基、ニトロソ基、スルホン基、アシル基、無水酸基、ア
ジド基、及びこれらの混合物等であり得るが、これらに
限定されず、2つ以上の置換基を結合して環を形成して
もよい。適切なチオフェンの一例は、次式(還元形で示
す)で表される単純なチオフェンである。
【化5】
【0055】重合されたチオフェンは、次式(還元形で
示す)で表される。
【化6】
【0056】式中、R及びR’は上記の定義の通りであ
り、nは反復モノマーユニット数を表す整数である。
【0057】チオフェンの特に好ましいクラスは、3,
4−エチレンジオキシチオフェンのクラスである。還元
形のポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)は次
式で表される。
【化7】
【0058】式中、R1、R2、R3及びR4はそれぞれ独
立に、水素原子や、一般的に1〜約20個の炭素原子、
好ましくは1〜約16個の炭素原子を有し(炭素原子数
はこれらの範囲外であってもよい)線状、分岐状、飽
和、不飽和、環状及び置換アルキル基を含むアルキル
基、一般的に1〜約20個の炭素原子、好ましくは1〜
約16個の炭素原子を有し(炭素原子数はこれらの範囲
外であってもよい)線状、分岐状、飽和、不飽和、環状
及び置換アルコキシ基を含むアルコキシ基、一般的に6
〜約16個の炭素原子、好ましくは6〜約14個の炭素
原子を有し(炭素原子数はこれらの範囲外であってもよ
い)置換アリール基を含むアリール基、一般的に6〜約
17個の炭素原子、好ましくは6〜約15個の炭素原子
を有し(炭素原子数はこれらの範囲外であってもよい)
置換アリーロキシ基を含むアリーロキシ基、一般的に7
〜約20個の炭素原子、好ましくは7〜約16個の炭素
原子を有し(炭素原子数はこれらの範囲外であってもよ
い)置換アリールアルキル及び置換アルキルアリール基
を含むアリールアルキル基又はアルキルアリール基、一
般的に7〜約21個の炭素原子、好ましくは7〜約17
個の炭素原子を有し(炭素原子数はこれらの範囲外であ
ってもよい)置換アリールアルキロキシ及び置換アルキ
ルアリーロキシ基を含むアリールアルキロキシ又はアル
キルアリーロキシ基、ヘテロ原子が窒素、酸素、硫黄及
びリンであり得るがこれらに限定されず、一般的に約4
〜約6個の炭素原子、好ましくは約4〜約5個の炭素原
子を有し(炭素原子数はこれらの範囲外であってもよ
い)置換複素環基を含む複素環基であって、置換アルキ
ル、置換アルコキシ、置換アリール、置換アリーロキ
シ、置換アリールアルキル、置換アルキルアリール、置
換アリールアルキロキシ、置換アルキルアリーロキシ、
及び置換複素環基における置換基は、ヒドロキシ基、ハ
ロゲン原子、アミン基、イミン基、アンモニア基、シア
ノ基、ピリジン基、ピリジニウム基、エーテル基、アル
デヒド基、ケトン基、エステル基、アミド基、カルボニ
ル基、チオカルボニル基、スルフェート基、スルホネー
ト基、スルフィド基、スルホキシド基、ホスフィン基、
ホスホニウム基、ホスフェート基、ニトリル基、メルカ
プト基、ニトロ基、ニトロソ基、スルホン基、アシル
基、無水酸基、アジド基、及びこれらの混合物等であり
得るが、これらに限定されず、2つ以上の置換基を結合
して環を形成してもよい。nは反復モノマーユニット数
を表す整数である。
【0059】3,4−エチレンジオキシチオフェンモノ
マー及びポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)
ポリマーにおける特に好ましいR1、R2、R3及びR4
としては、水素原子、式−(CH2nCH3(式中、n
は0〜約16の整数)で表される線状アルキル基、式−
(CH2nSO3 -+(式中、nは0〜約6の整数、M
はナトリウム、カリウム等のカチオンや他の一価のカチ
オン等)で表される線状アルキルスルホネート基、及
び、式−(CH2nOR3(式中、nは0〜約6の整
数、R3は水素原子又は式−(CH2mCH3(式中、n
は0〜約6の整数)で表される線状アルキル基)で表さ
れる線状アルキルエーテル基が挙げられる。好ましい
3,4−エチレンジオキシチオフェンモノマーの具体例
としては、R1及びR3が水素基であり、R2及びR4が次
の通りであるものが挙げられる。
【表1】
【0060】置換されていない3,4−エチレンジオキ
シチオフェンモノマーは、例えばバイエル(Baye
r)AG社から市販されている。置換3,4−エチレン
ジオキシチオフェンモノマーは、公知の方法で合成でき
る。例えば、置換チオフェンモノマーの3,4−エチレ
ンジオキシチオフェンは、次の初期の方法で合成でき
る:フェイガー(Fager, E. W. J. Am. Ch
em. Soc. 1945,67, 2217)、ベッカー
等(Becker, H. J.; Stevens, W. R
ec. Trav. Chim. 1940, 59, 43
5)、グハ及びイェール(Guha, P. C., Iye
r, B. H.; J. Ind. Inst. Sci.193
8, A21, 115)、及びゴグテ(Gogte, V.
N.; Shah,L. G.; Tilak, B. D.; G
adekar, K. N.;Sahasrabudhe,
M. B.; Tetrahedron, 1967, 23,
2437)。EDOTの合成及び3,4−アルキレンジ
オキシチオフェンについての最近の参照文献は、次の通
りである。Pei, Q.; Zuccarello,
G.; Ahlskog, M.; Inganas, O. P
olymer, 1994, 35(7), 1347、He
ywang, G.; Jonas, F. Adv. Mate
r. 1992, 4(2), 116、Jonas, F.;
Heywang, G.; Electrochimica
Acta. 1994, 39(8/9), 1345、Sa
nkaran, B.; Reynolds, J. R.; M
acromolecules, 1997, 30, 258
2、Coffey, M.; McKellar, B.
R.; Reinhardt, B. A.; Nijakow
ski, T.; Feld, W. A.; Syn. Comm
un., 1996, 26(11), 2205、Kuma
r, A.; Welsh, D. M.: Morvant,
M. C.; Piroux, F.; Abboud, K.
A.; Reynolds, J. R. Chem. Mate
r. 1998, 10, 896、Kumar, A.; Re
ynolds, J. R. Macromolecule
s, 1996, 29, 7629、Groenendaa
l, L.; Jonas, F.; Freitag, D.;
Pielartzik, H.; Reynolds, J.
R.; Adv. Mater.2000, 12(7), 4
81、及び米国特許第5,035,926号。ポリ(3,
4−エチレンジオキシピロル)類及び3,4−エチレン
ジオキシピロルモノマーの合成は、Merz, A., S
chropp, R., Dotterl, E., Synth
esis, 1995, 795、Reynolds, J.
R.; Brzezinski, J., DuBois, C.
J., Giurgiu, I., Kloeppner,
L., Ramey, M. B., Schottland,
P., Thomas, C., Tsuie, B. M., We
lsh, D. M., Zong, K., Polym. Pre
pr. Am. Chem. Soc. Div. Polym.
Chem, 1999, 40(2), 1192、Thom
as, C. A., Zong, K., Schottlan
d, P., Reynolds, J. R., Adv. Mat
er., 2000, 12(3), 222、Thomas,
C. A., Schottland, P., Zong, K,
Reynolds, J. R., Polym. Prep
r. Am. Chem. Soc. Div. Polym. C
hem, 1999, 40(2), 615、及び Gau
pp, C. L., Zong, K., Schottlan
d, P., Thompson, B. C., Thomas,
C. A., Reynolds, J. R., Macromo
lecules, 2000, 33, 1132にも開示さ
れている。
【0061】モノマーの合成の一例は次の通りである。
【0062】チオジグリコール酸(、50グラム、ア
ルドリッチ(Aldrich)又はフルカ(Fluk
a)より市販)をメタノール(200ミリリットル)に
溶解させ、攪拌を続けながら濃硫酸(57ミリリット
ル)をゆっくりと加える。16〜24時間還流後、反応
混合物を冷却し、水(300ミリリットル)に注ぎ込
む。ジエチルエーテル(200ミリリットル)を用いて
生成物を抽出し、NaHCO 3飽和水溶液を用いて有機
物層を繰り返し洗浄し、MgSO4を用いて乾燥させ、
回転蒸発によって濃縮する。残存物を蒸留すると、無色
のジメチルチオジグリコレート(、17グラム)が得
られる。溶媒をエタノールに変えると、得られる生成物
はジエチルチオジグリコレート()となる。
【0063】及びジエチルオキザレート(、22グ
ラム、アルドリッチより市販)をメタノール(100ミ
リリットル)に溶かした溶液を、ナトリウムメトキシド
(34.5グラム)をメタノール(150ミリリット
ル)に溶かした冷却された(0℃)溶液に滴下する。滴
下が完了したら、混合物を1〜2時間還流する。形成さ
れた黄色い沈殿物を濾過し、メタノールで洗浄し、真空
中で室温で乾燥する。2,5−ジカルボメトキシ−3,
4−ジオキシチオフェンジナトリウム()の薄黄色の
粉末が、100パーセントの収率で得られる(28グラ
ム)。メトキシ誘導体の代わりに、の2,5−ジカル
ボエトキシ−3,4−ジオキシチオフェンジナトリウム
()誘導体を用いてもよい。この材料は、エタノール
中の及びジエチルオキザレート()をエタノール中
のナトリウムエトキシド冷却溶液に滴下すること以外
は、と同様に調製される。
【0064】又はの塩を水に溶解させ、一定に攪拌
しながら、1モルのHClを溶液が酸性になるまでゆっ
くりと滴下し、酸性化させる。その直後、厚く白い沈殿
物が沈殿する。濾過後、沈殿物を水で洗浄し、空気乾燥
させると、2,5−ジカルボエトキシ−3,4−ジヒド
ロキシチオフェン()が得られる。(2.5グラ
ム)又はの塩を直接アルキル化するか、又は、適切な
1,2−ジハロアルカン又は置換1,2−ジハロアルカ
ン中でジヒドロチオフェン誘導体()を懸濁させ、無
水DMF中において無水K2CO3の存在下で24時間還
流させることができる。EDOTを調製するには、1,
2−ジクロロエタン(アルドリッチより市販)又は1,
2−ジブロモエタン(アルドリッチより市販)を用い
る。種々の置換EDOT誘導体を調製するには、1−ジ
ブロモデカン、1,2−ジブロモヘキサデカン(1−ヘ
キサデカン及び臭素より調製される)、1,2−ジブロ
モヘキサンや、他の報告されている1,2−ジブロモア
ルカン誘導体等の適切な1,2−ジブロモアルカンを用
いる。得られた2,5−ジカルボエトキシ−3,4−エ
チレンジオキシチオフェン又は2,5−ジカルボエトキ
シ−3,4−アルキレンジオキシチオフェンを、例えば
10%水酸化ナトリウム水溶液等の塩基中で1〜2時間
還流し、得られた不溶性の材料を濾過によって集める。
この材料を1規定のHClで酸性化し、メタノールから
再結晶させ、2,5−ジカルボキシ−3,4−エチレン
ジオキシチオフェン又は、対応する2,5−ジカルボキ
シ−3,4−アルキレンジオキシチオフェンを調製す
る。カルボン酸官能基を水素に還元して所望のモノマー
を調製する最終工程は、上記の参照文献で与えられてい
る。
【0065】酸化重合プロセスによって、トナー粒子表
面にポリチオフェンを塗布できる。水、メタノール、エ
タノール、ブタノール、アセトン、アセトニトリル、水
とメタノール、エタノール、ブタノール、アセトン、ア
セトニトリル等とのブレンド等のトナー粒子が溶解しな
い溶媒中に、好ましくは約5〜約20重量%の量のトナ
ー粒子を懸濁させ、攪拌しながら、この溶液にチオフェ
ンモノマーをゆっくりと加える(一般的な添加時間は約
10分にわたる)。チオフェンモノマーの添加量は、一
般的にトナー粒子に対して約5〜約15重量%である。
チオフェンモノマーは疎水性であり、モノマーがトナー
粒子表面に吸着されるのが望ましい。その後、モノマー
がトナー粒子表面に吸収されるように、この溶液を、一
般的に約0.5〜約3時間攪拌する。ドーパントを用い
る場合には、一般的にこの段階でドーパントを添加する
が、酸化剤の添加後にドーパントを添加してもよい。続
いて、選択された酸化剤を、水、メタノール、エタノー
ル、ブタノール、アセトン、アセトニトリル等の、粒子
の溶解を阻止するのに十分な極性のある溶媒中に、一般
的に、チオフェンモノマーのモル当量当たり約0.1〜
約5モル当量の酸化剤濃度で溶かし、攪拌しながらゆっ
くりとトナー粒子を含む溶液に滴下する。溶液への酸化
剤の添加量は、一般的に、チオフェンに対してモル比
1:1以下であるが、1モル過剰の酸化剤を用いること
もでき、その方が好ましい事例も幾つかある。重合の前
にチオフェンがトナー粒子表面に吸着する時間があり、
それによってチオフェンが(溶液中で別の粒子を形成す
る代わりに)トナー粒子表面で重合できるように、溶液
にチオフェンモノマーを添加した後に酸化剤を添加する
のが好ましい。酸化剤の添加が完了したら、重合及びド
ーピングプロセスを起こさせるために、一般的に約1〜
約2日間、再び溶液を攪拌するが、攪拌時間はこの範囲
外であってもよい。その後、表面でポリチオフェンが重
合したトナー粒子を好ましくは水で洗浄し、溶液中で、
トナー粒子表面のコーティングとしてではなく別の粒子
として形成されたポリチオフェンを除去し、トナー粒子
を乾燥させる。一般的に、プロセス全体はほぼ室温(一
般的に約15〜約30℃)で行われるが、所望であれば
より低い温度を用いてもよい。
【0066】適切な酸化剤の例としては、過硫酸アンモ
ニアや過硫酸カリウム等の水溶性過硫酸塩類、硫酸セリ
ウム(IV)、硝酸セリウム(IV)アンモニア、塩化第二
鉄等の第二鉄塩類、硫酸鉄(III)、ナノ水和硝酸第二
鉄、トリス(p−トルエンスルホナート)鉄(III)
(Baytron Cという商品名でバイエル社より市
販)等が挙げられる。用いられる酸化剤の量は、一般的
に、チオフェンモノマーのモル当量当たり約0.1モル
当量以上の酸化剤、好ましくはチオフェンモノマーのモ
ル当量当たり約0.25モル当量以上の酸化剤、より好
ましくはチオフェンモノマーのモル当量当たり約0.5
モル当量以上の酸化剤であると共に、チオフェンモノマ
ーのモル当量当たり約5モル当量以下の酸化剤、好まし
くはチオフェンモノマーのモル当量当たり約4モル当量
以下の酸化剤、より好ましくはチオフェンモノマーのモ
ル当量当たり約3モル当量以下の酸化剤であるが、酸化
剤とチオフェンとの相対量はこれらの範囲外であっても
よい。
【0067】トナー粒子表面に形成されるポリチオフェ
ンの分子量は高い必要はなく、一般的に、ポリマーが3
〜6、又はそれ以上の反復チオフェンユニットを有して
いれば、トナー粒子に所望の導電性を持たせることがで
きる。しかし、所望であれば、トナー粒子表面に形成さ
れるポリチオフェンの分子量は、酸化剤とチオフェンモ
ノマーとのモル比、媒体の酸性度、酸化重合の反応時間
等を変えることによって調整できる。チオフェンの反復
モノマーユニット数が約1,000以上の分子量を用い
ることも可能であるが、分子量が高いほど材料が溶けに
くくなる傾向があり、それにより、処理がより困難にな
る。
【0068】トナー粒子中及び/又はトナー粒子表面で
チオフェンモノマーを重合することに加えて、ポリ
(3,4−エチレンジオキシチオフェン)(例えばバイ
エル社よりBaytron Pという商品名で市販)等
の所望のポリチオフェンの水分散液を用いて、幾分のポ
リチオフェン水分散液をトナー粒子の懸濁液に添加する
ことにより、トナー粒子上に導電面を生成することがで
きる。
【0069】トナーが、トナー粒子を摩擦帯電させるプ
ロセスで用いられる場合には、ポリチオフェンは還元形
であってもよい。非磁性誘導帯電プロセスに適したトナ
ーに望まれるトナー粒子の導電性を得るためには、ポリ
チオフェンが酸化形であることが望ましい場合もある。
ポリチオフェンに、スルホネート、ホスフェート、ホス
ホネート部分、又はヨウ素等のドーパントをドーピング
することにより、ポリチオフェンを酸化形にシフトさせ
ることができる。ドーピングされた酸化形のポリ(3,
4−エチレンジオキシチオフェン)は、次式で表される
と思われる。
【化8】
【0070】式中、R1、R2、R3及びR4は上記の定義
の通りであり、D-はドーパントに対応し、nは反復モ
ノマーユニット数を表す整数である。例えば、スルホネ
ート部分でドーピングされた酸化形のポリ(3,4−エ
チレンジオキシチオフェン)は、次式で表されると思わ
れる。
【化9】
【0071】式中、R1、R2、R3及びR4は上記の定義
の通りであり、Rはスルホネートドーパントの分子の有
機部分に対応する。この有機部分は、一般的に1〜約2
0個の炭素原子、好ましくは1〜約16個の炭素原子を
有し(炭素原子数はこれらの範囲外であってもよい)線
状、分岐状、飽和、不飽和、環状及び置換アルキル基を
含むアルキル基、一般的に1〜約20個の炭素原子、好
ましくは1〜約16個の炭素原子を有し(炭素原子数は
これらの範囲外であってもよい)線状、分岐状、飽和、
不飽和、環状及び置換アルコキシ基を含むアルコキシ
基、一般的に6〜約16個の炭素原子、好ましくは6〜
約14個の炭素原子を有し(炭素原子数はこれらの範囲
外であってもよい)置換アリール基を含むアリール基、
一般的に6〜約17個の炭素原子、好ましくは6〜約1
5個の炭素原子を有し(炭素原子数はこれらの範囲外で
あってもよい)置換アリーロキシ基を含むアリーロキシ
基、一般的に7〜約20個の炭素原子、好ましくは7〜
約16個の炭素原子を有し(炭素原子数はこれらの範囲
外であってもよい)置換アリールアルキル及び置換アル
キルアリール基を含むアリールアルキル基又はアルキル
アリール基、一般的に7〜約21個の炭素原子、好まし
くは7〜約17個の炭素原子を有し(炭素原子数はこれ
らの範囲外であってもよい)置換アリールアルキロキシ
及び置換アルキルアリーロキシ基を含むアリールアルキ
ロキシ又はアルキルアリーロキシ基であって、置換アル
キル、置換アルコキシ、置換アリール、置換アリーロキ
シ、置換アリールアルキル、置換アルキルアリール、置
換アリールアルキロキシ、及び置換アルキルアリーロキ
シ基における置換基は、ヒドロキシ基、ハロゲン原子、
アミン基、イミン基、アンモニア基、シアノ基、ピリジ
ン基、ピリジニウム基、エーテル基、アルデヒド基、ケ
トン基、エステル基、アミド基、カルボニル基、チオカ
ルボニル基、スルフェート基、スルホネート基、スルフ
ィド基、スルホキシド基、ホスフィン基、ホスホニウム
基、ホスフェート基、ニトリル基、メルカプト基、ニト
ロ基、ニトロソ基、スルホン基、アシル基、無水酸基、
アジド基、及びこれらの混合物等であり得るが、これら
に限定されず、2つ以上の置換基を結合して環を形成し
てもよい。nは反復モノマーユニット数を表す整数であ
る。
【0072】ポリチオフェンをドーピングする1つの方
法は、トナー樹脂として、反復モノマーユニットの少な
くとも一部がスルホネート基等の基を有する、スルホン
化ポリエステル樹脂やスルホン化ビニル樹脂等のポリマ
ーを選択することである。スルホン化樹脂は、ポリチオ
フェンコーティング層をトナー粒子表面に固定すると共
にドーピングする二重の目的を果たす、表面に露出され
たスルホネート基を有する。
【0073】ポリチオフェンをドーピングする別の方法
は、トナー粒子の合成中に、スルホネート部分等の基を
トナー粒子表面に配置することである。例えば、トナー
粒子が乳化凝集プロセスによって作られる場合は、乳化
凝集プロセスのために選択されるイオン性界面活性剤
は、ドデシルスルホン酸ナトリウム、ドデシルベンゼン
スルホン酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸、
1,3−ベンゼンジスルホン酸ナトリウム塩やパラ−エ
チルベンゼンスルホン酸ナトリウム塩等のジアルキルベ
ンゼンアルキルスルホネート類、1,5−ナフタレンジ
スルホン酸ナトリウム塩や2−ナフタレンジスルホン酸
等のアルキルナフタレンスルホン酸ナトリウム類、ポリ
(スチレンスルホネート)ナトリウム等といった、スル
ホネート基を有するアニオン性界面活性剤、及びそれら
の混合物であってもよい。乳化重合プロセス中、界面活
性剤はラテックス粒子にグラフト及び/又は吸着され、
その後、凝集及び凝結する。トナー粒子を合成した後
で、界面活性剤を除去するためにトナー粒子を洗浄する
が、界面活性剤の一部は依然として粒子表面に残り、そ
の量はポリチオフェンが望ましい導電性を持つためのド
ーピングを可能とするのに十分である。
【0074】ポリチオフェンをドーピングする更に別の
方法は、チオフェンの酸化重合の前、間、又は後に、ト
ナー粒子溶液に、スルホネート、ホスフェート又はホス
ホネート基を含む小さなドーパント分子を添加すること
である。例えば、トナー粒子を溶媒中に懸濁した後、チ
オフェンを添加する前に、この溶液にドーパントを添加
することができる。ドーパントが固体である場合は、チ
オフェンモノマーを添加する前に、一般的に約0.5時
間溶解させる。或いは、チオフェンを添加後、酸化剤を
添加する前に若しくは酸化剤を添加した後で、又はプロ
セス中の他の任意の時に、ドーパントを添加してもよ
い。ポリチオフェンへのドーパントの添加量は、任意の
所望の又は効果的な量であるが、一般的には、チオフェ
ンモノマーのモル当量当たり約0.1モル当量以上のド
ーパント、好ましくは、チオフェンモノマーのモル当量
当たり約0.25モル当量以上のドーパント、より好ま
しくは、チオフェンモノマーのモル当量当たり約0.5
モル当量以上のドーパントであると共に、一般的には、
チオフェンモノマーのモル当量当たり約5モル当量以下
のドーパント、好ましくは、チオフェンモノマーのモル
当量当たり約4モル当量以下のドーパント、より好まし
くは、チオフェンモノマーのモル当量当たり約3モル当
量以下のドーパントであるが、量はこれらの範囲外であ
ってもよい。
【0075】適切なドーパントの例としては、p−トル
エンスルホン酸、樟脳スルホン酸、ドデカンスルホン
酸、ベンゼンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸、ドデ
シルベンゼンスルホン酸、ドデシルスルホン酸ナトリウ
ム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、1,3−
ベンゼンジスルホン酸ナトリウム塩やパラ−エチルベン
ゼンスルホン酸ナトリウム塩等のジアルキルベンゼンア
ルキルスルホン酸塩類、1,5−ナフタレンジスルホン
酸ナトリウム塩や2−ナフタレンジスルホン酸等のアル
キルナフタレンスルホン酸ナトリウム類、ポリ(スチレ
ンスルホン酸ナトリウム塩)等が挙げられる。
【0076】ポリチオフェンをドーピングする更に別の
方法は、例えばYamamoto,T.; Morita,
A.; Miyazaki, Y.; Maruyama,
T.; Wakayama, H.; Zhou, Z. H.;
Nakamura, Y.;Kanbara, T.; Sa
saki, S.; Kubota, K.; Macromo
lecules, 1992, 25, 1214及びYam
amoto, T.;Abla, M.; Shimizu,
T.; Komarudin, D.; Lee,B−L.;
Kurokawa, E. Polymer Bullet
in, 1999, 42, 321に開示されているよう
に、粒子表面にポリチオフェンを有するトナー粒子を溶
液中のヨウ素の蒸気に晒すことである。
【0077】トナー粒子上のポリチオフェンの厚さは、
表面処理のために晒される表面積の関数であり、トナー
の粒径及び粒子形状(球形vsジャガイモやキイチゴ
形)に関係する。粒子がより小さければ、粒子の総質量
に基づく、用いられるチオフェンモノマーの重量分率
を、例えば10又は5パーセントから20パーセントへ
と大きくすることができる。コーティングの重量は、一
般的に、トナー粒子の質量の約5重量パーセント以上で
あると共に、トナー粒子の質量の約20重量パーセント
以下である。トナー粒子の固体装填量(loading)は、水
を蒸発させる加熱された秤を用いて測定でき、初期の質
量及び乾燥材料の質量に基づいて固体装填量を計算でき
る。一旦、固体装填量を決定したら、トナーのスラリー
を希釈して、水中のトナーを10%の装填量とする。例
えば、20グラムのトナー粒子に対しては、トナースラ
リーの総質量は200グラムであり、2グラムの3,4
−エチレンジオキシチオフェンが用いられる。次に、
3,4−エチレンジオキシチオフェン及び他の試薬を、
先に示したように添加する。20グラムのトナー粒子に
対して、10重量%、即ち2グラムの3,4−エチレン
ジオキシチオフェンを用いた5ミクロンのトナー粒子で
は、導電性ポリマーシェルの厚さは20ナノメートルで
あった。表面形状によって表面積が変わり得るので、シ
ェルはこれより厚く又は薄く、或いは不完全にもなり得
る。
【0078】一般的に不透明及び/又はブルーブラック
である他のほとんどの導電性高分子膜と異なり、本発明
のトナー粒子上の酸化形のポリ(3,4−エチレンジオ
キシチオフェン)のコーティングはほとんど無色透明で
あり、トナーの色の質を損なうことなく、広範な色のト
ナー粒子にコーティングできる。更に、トナー粒子に導
電性を付与するために導電性ポリマーコーティングを用
いることは、導電性を付与する他の方法、例えば、トナ
ーの透明度の低下、光沢特性の悪化、溶融性の悪化等の
短所を生じ得る、導電性表面添加剤をブレンドすること
よりも、優れていると考えられる。
【0079】本発明のトナーは、一般的に、約+又は−
2から約+又は−60マイクロクーロン/グラム、好ま
しくは約+又は−10から約+又は−50マイクロクー
ロン/グラムの表面帯電を示すことができるが、帯電能
力はこれらの範囲外であってもよい。帯電は、二成分現
像システムにおいてキャリヤに対して、又は一成分現像
システムにおいて、摩擦電気的に、又は誘導的に実現す
ることができる。
【0080】本発明のトナー粒子が帯電され得る極性
は、チオフェンモノマーの酸化重合中に用いられる酸化
剤の選択によって決定できる。例えば、チオフェンモノ
マーの酸化重合に過硫酸アンモニアや過硫酸カリウム等
の酸化剤を用いると、摩擦帯電プロセス又は誘導帯電プ
ロセスを経た際に負に帯電されるトナー粒子が形成され
る傾向がある。チオフェンモノマーの酸化重合に塩化第
二鉄やトリス(p−トルエンスルホナート)鉄(III)
等の酸化剤を用いると、摩擦帯電プロセス又は誘導帯電
プロセスを経た際に正に帯電されるトナー粒子が形成さ
れる傾向がある。従って、トナー樹脂の組成を変える必
要なく、且つ、ポリチオフェンに用いられるドーパント
に左右されずに、所望の帯電極性を有するトナー粒子を
得ることができる。
【0081】トナー粒子の粒子流動性の値は、ホソカワ
ミクロン(Hosokawa Micron)粉末試験
器を用いて、1組の重ねられたスクリーン上の2グラム
のトナー粒子に対して1ミリメートルの振動を90秒間
与えることで、測定された。上段のスクリーンは150
ミクロンの複数の開口部を有し、中段のスクリーンは7
5ミクロンの複数の開口部を有し、下段のスクリーンは
45ミクロンの複数の開口部を有していた。凝集率は次
のように計算される。 %凝集率=50・A+30・B+10・C 式中、Aは150ミクロンのスクリーン上に残っている
トナーの質量であり、Bは75ミクロンのスクリーン上
に残っているトナーの質量であり、Cは45ミクロンの
スクリーン上に残っているトナーの質量である。(この
式は、スクリーンサイズに比例する重み係数を適用して
いる。)この試験法は、例えば、ベレジン及びバーサに
よる、ノンインパクトプリント技術の進歩に関するIS
&T第14回国際会議(1998年トロントにて開催)
予稿集、358頁−361頁 (R.Veregin a
nd R. Bartha, Proceedings of
IS&T 14th International Co
ngress on Advances in Non−I
mpact Printing Technologie
s, pg 358−361, 1998, Toront
o)で、更に説明されている。トナーについて、試験の
感度を高めるために、装置に与えられる300ミリボル
トの入力エネルギーが、50ミリボルトに下げられた。
凝集率が低いほど、トナーの流動性は良好である。
【0082】トナーの導電率の値は次のように判定され
た。1平方インチ当たり1,000〜3,000ポンド
で各材料のペレットをつくり、これらのペレットを横断
して10DCボルトの電圧を印加した。流れる電流の値
を記録し、ペレットを取り除いて、その厚さを測定し、
そのペレットの体積導電率(単位:ジーメンス/センチ
メートル)を計算した。
【0083】
【実施例】比較例A 46.5モル%のテレフタレート、3.5モル%のスル
ホイソフタル酸ナトリウム、47.5モル%の1,2−
プロパンジオール、及び2.5モル%のジエチレングリ
コールを含む線状スルホン化ランダムコポリエステル樹
脂を、次のように調製した。底部排出バルブ、ダブルタ
ービン攪拌器、及び冷水コンデンサ付きの蒸留受液器を
備える5ガロンのパー(Parr)リアクタに、3.9
8キログラムのジメチルテレフタレート、451グラム
のジメチルスルホイソフタル酸ナトリウム、3.104
キログラムの1,2−プロパンジオール(1モル過剰の
グリコール)、351グラムのジエチレングリコール
(1モル過剰のグリコール)、及び8グラムのブチルす
ずヒドロキシドオキシド触媒を入れた。次に、リアクタ
を攪拌しながら3時間の間165℃に加熱し、それによ
り、蒸留受液器中に1.33キログラムの留出物を集め
た。アメリカン・オプチカル・コーポレーション(Am
erican Optical Corporatio
n)より入手できるABBE屈折計で測定したところ、
この留出物は、約98体積%のメタノールと、2体積%
の1,2−プロパンジオールとを含んでいた。次に、こ
の反応混合物を1時間にわたって190℃に加熱し、そ
の後、圧力を大気圧から1時間かけてゆっくりと約26
0トルまで降下させ、次に、2時間かけて5トルまで降
下させ、蒸留受液器中に約470グラムの留出物を集め
た。ABBE屈折計で測定したところ、この留出物は、
約97体積%の1,2−プロパンジオールと、3体積%
のメタノールとを含んでいた。更に30分間かけて圧力
を約1トルに降下させ、それにより、更に530グラム
の1,2−プロパンジオールが集められた。次に、窒素
を用いてリアクタを大気圧までパージし、底部排出部か
ら、ドライアイスで冷却された容器に、ポリマー生成物
を排出し、5.60キログラムの3.5モル%スルホン
化ポリエステル樹脂、(1,2−プロピレン−ジプロピ
レン−5−スルホイソフタレート)−コポリ(1,2−
プロピレン−ジプロピレンテレフタレート)のナトリウ
ム塩を得た。E.I.デュポン社(E. I. DuPon
t)より入手できる910微分走査式熱量計(Different
ial Scanning Calorimeter)を用いて、1分当たり10
℃の加熱速度で測定したところ、このスルホン化ポリエ
ステル樹脂のガラス転移温度は56.6℃(オンセッ
ト)であった。テトラヒドロフランを溶媒として用いて
測定した数平均分子量は3,250グラム/モルであ
り、重量平均分子量は5,290グラム/モルであっ
た。
【0084】まず、約2リットルの脱イオン水を攪拌し
ながら約85℃に加熱し、そこに300グラムのスルホ
ン化ポリエステル樹脂を添加し、次に、約1時間から約
2時間、約85℃で加熱を続けながら混合物を攪拌し、
次に、ほぼ室温(25℃)まで冷却し、水性媒体に分散
された固形分濃度15%のコロイド状のスルホン化ポリ
エステル樹脂を調製した。このナトリウム−スルホン化
ポリエステル樹脂粒子のコロイド溶液は、特徴的な青い
色合いを有しており、NiCOMP(登録商標)粒径測
定器で測定したところ、粒径は約5〜約150ナノメー
トルの範囲にあり、典型的には20〜40ナノメートル
の範囲にあった。
【0085】15重量%のナトリウム−スルホン化ポリ
エステル樹脂を含有する2リットルのコロイド溶液を、
機械的攪拌器を備えた4リットルのケットルに入れた。
この溶液に、30重量%のピグメント・ブルー(Pig
ment Blue)15:3(サンケミカルズ社(S
un Chemicals)より入手可能)を含有する
42グラムのシアン顔料分散物を加え、得られた混合物
を、約180〜200回転/分で攪拌しながら56℃に
加熱した。この加熱された混合物に、5重量%の二水和
酢酸亜鉛を含有する760グラムの水溶液を滴下した。
この二水和酢酸亜鉛溶液の滴下は、ぜん動ポンプを用い
て行われ、滴下速度は約2.5ミリリットル/分であっ
た。滴下が完了した(約5時間)後、この混合物を更に
3時間攪拌した。この反応混合物のサンプル(約1グラ
ム)をケットルから取り出し、コールタカウンタで測定
したところ、粒径は4.9ミクロン、GSDは1.18
であった。次に、この混合物を攪拌しながら一晩(約1
8時間)おき、約25℃の室温まで冷ました。この生成
物を、3ミクロンの疎水性の薄膜クロスを通して濾過
し、このトナーの固まりを、約2リットルの脱イオン水
に入れて約1時間攪拌し、再びスラリー状にした。この
トナーのスラリーを再び濾過し、凍結乾燥器で48時間
乾燥させた。平均粒径が5.0ミクロンでGSDが1.
18の、コーティングされていないシアンポリエステル
トナー粒子を圧縮してペレット状にし、平均体積導電率
を測定したところ、σ=1.4×10-12ジーメンス/セ
ンチメートルであった。導電率は次のように判定した。
この材料を1平方インチ当たり1,000〜3,000
ポンドの圧力で圧縮したペレットを準備し、これらのペ
レットに10DCボルトの電圧を印加した。ペレットを
通って流れる電流の値を記録し、ペレットを取り除い
て、その厚さを測定し、そのペレットの体積導電率(単
位:ジーメンス/センチメートル)を計算した。
【0086】24グラムのキャリヤ粒子(キャリヤに対
して1重量%の量の、ポリ(メチルメタクリレート)と
SCウルトラ(SC Ultra)カーボンブラックと
の混合物(重量比80:20)から成るコーティングを
有する65ミクロンのホーゲンスコア(Hoegane
s core))と1.0グラムのトナー粒子とをブレ
ンドすることにより、このように調製したトナー粒子を
帯電させ、トナー濃度(Tc)が4重量%の現像剤を調
製した。この混合物の1つのサンプルを、10℃で相対
湿度15%に制御された環境(Cゾーンと呼ばれる)に
一晩おいてコンディショニングし、別のサンプルを28
℃で85%の相対湿度に制御された環境(Aゾーンと呼
ばれる)に一晩おいてコンディショニングし、次に、安
定した現像剤の帯電に達するために、現像剤(トナー及
びキャリヤ)を30分間ロールミルにかけた。(その開
示の全体を本明細書に参照として援用する米国特許第
3,533,835号の11段目5〜28行目に記載され
ているように)ファラデー箱装置を用いて現像剤の平均
帯電率(Q/M)を測定するために、全トナー吹出し法
(total toner blow off method)を用いた。絶縁性のコ
ーティングされていない粒子は、Cゾーンにおいて−4
8.8マイクロクーロン/グラム、Aゾーンにおいて−
18.2マイクロクーロン/グラムの摩擦帯電に達し
た。このトナーの流動性を、ホソカワ(Hosokaw
a) 粉末流動試験器を用いて測定したところ、凝集率
は98.9%であった。
【0087】比較例B 比較例Aで説明したように、ナトリウム−スルホン化ポ
リエステル樹脂粒子のコロイド溶液を調製した。15重
量%のナトリウム−スルホン化ポリエステル樹脂を含有
する2リットルのコロイド溶液を、機械的攪拌器を備え
た4リットルのケットルに入れ、約180〜200回転
/分で攪拌しながら56℃に加熱した。この加熱された
混合物に、5重量%の二水和酢酸亜鉛を含有する760
グラムの水溶液を滴下した。この二水和酢酸亜鉛溶液の
滴下は、ぜん動ポンプを用いて行われ、滴下速度は約
2.5ミリリットル/分であった。滴下が完了した(約
5時間)後、この混合物を更に3時間攪拌した。この反
応混合物のサンプル(約1グラム)をケットルから取り
出し、コールタカウンタで測定したところ、粒径は4.
9ミクロン、GSDは1.18であった。次に、この混
合物を攪拌しながら一晩(約18時間)おき、約25℃
の室温まで冷ました。この生成物を、3ミクロンの疎水
性の薄膜クロスを通して濾過し、このトナーの固まり
を、約2リットルの脱イオン水に入れて約1時間攪拌
し、再びスラリー状にした。このトナーのスラリーを再
び濾過し、凍結乾燥器で48時間乾燥させた。平均粒径
が5.0ミクロンでGSDが1.18の、コーティング
されておらず、無着色のポリエステルトナー粒子を圧縮
してペレット状にし、平均体積導電率を測定したとこ
ろ、σ=2.6×10-13ジーメンス/センチメートルで
あった。
【0088】このように調製したトナー粒子を、比較例
Aで説明したようにキャリヤと混合して帯電させた。粒
子は、Cゾーンにおいて−137.4マイクロクーロン
/グラム、Aゾーンにおいて−7.75マイクロクーロ
ン/グラムの摩擦帯電に達した。このトナーの流動性
を、ホソカワ粉末流動試験器を用いて測定したところ、
凝集率は70.8%であった。
【0089】例I 比較例Aで説明した方法でシアントナー粒子を調製し
た。このトナー粒子の平均粒径は5.13ミクロン、G
SDは1.16であった。
【0090】約10グラムのシアントナー粒子を、52
グラムの水性スラリー(固形分19.4重量%の予じめ
洗浄されたトナー)に分散した。スラリーのpHは6.
0、スラリー溶液の導電率は15マイクロジーメンス/
センチメートルであった。この水性トナースラリーに、
まず、2.0グラム(8.75ミリモル)の酸化剤であ
る過硫酸アンモニアを加え、次に、室温で15分間攪拌
した。約0.5グラム(3.5ミリモル)の3,4−エ
チレンジオキシチオフェンモノマーを、2ミリリットル
の1%wt/volのネオゲン(Neogen)−RK
界面活性剤溶液に予め分散し、酸化剤で処理されたトナ
ースラリーを激しく攪拌しながら、この分散液を滴下し
た。酸化剤対3,4−エチレンジオキシチオフェンモノ
マーのモル比は2.5対1.0であり、モノマー濃度は
トナー固形分の5重量%とした。モノマーの添加が完了
してから30分後、0.6グラム(3.5ミリモル、
3,4−エチレンジオキシチオフェンモノマーと等モ
ル)の量のパラ−トルエンスルホン酸(外部ドーパン
ト)を添加した。この混合物を、室温で24時間攪拌
し、表面コーティングされたシアントナーを得た。この
トナー粒子を水性媒体から濾過し、脱イオン水で3回洗
浄し、2日間冷凍乾燥した。乾燥重量9.38グラム
の、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)処理
された5ミクロンのシアントナーを得た。この粒子の体
積導電率は、初期測定値が2.1×10-3ジーメンス/
センチメートルであった。約1ヶ月後にこの粒子の体積
導電率を測定した際には、約10-13ジーメンス/センチ
メートルであった。
【0091】このように調製したトナー粒子を、比較例
Aで説明したようにキャリヤと混合して帯電させた。粒
子は、Cゾーンにおいて−49.7マイクロクーロン/
グラムの摩擦帯電に達した。
【0092】上記と同じモル当量のドーパント及び酸化
剤を用いて、3,4−エチレンジオキシチオフェンの相
対量をトナー粒子の10重量%に増やした場合、得られ
るトナー粒子は同様に約2.1×10-3ジーメンス/セ
ンチメートルの高い導電率を有すると共に、ポリ(3,
4−エチレンジオキシチオフェン)シェルの厚さ及び均
一性は、この例で説明した5重量%のポリ(3,4−エ
チレンジオキシチオフェン)導電性シェルよりも向上す
ると思われる。更に、上記と同じモル当量のドーパント
及び酸化剤を用いて、3,4−エチレンジオキシチオフ
ェンの相対量をトナー粒子の10重量%に増やした場
合、得られるトナー粒子はその導電性のレベルを長期に
わたって保つと思われる。
【0093】例II 比較例Aで説明した方法でシアントナー粒子を調製し
た。このトナー粒子の平均粒径は5.13ミクロン、G
SDは1.16であった。
【0094】シアントナー粒子を水に分散し、62グラ
ムの水中のシアントナー粒子(固形分装填量20.0重
量%)とした。スラリーのpHは6.2、スラリー溶液
の導電率は66マイクロジーメンス/センチメートルで
あった。この水性トナースラリーに、まず、12.5グ
ラム(54.5ミリモル)の酸化剤である過硫酸アンモ
ニアを加え、次に、室温で15分間攪拌した。その後、
この溶液を激しく攪拌しながら、15〜20分間かけ
て、3,4−エチレンジオキシチオフェンモノマー
(3.1グラム、21.8ミリモル)を整然と滴下し
た。酸化剤対3,4−エチレンジオキシチオフェンモノ
マーのモル比は2.5対1.0であり、モノマー濃度は
トナー固形分の5重量%とした。モノマーの添加が完了
してから30分後、ドーパントであるパラ−トルエンス
ルホン酸(3.75グラム、21.8ミリモル、3,4
−エチレンジオキシチオフェンモノマーと等モル)を添
加した。この混合物を、室温で48時間攪拌し、表面コ
ーティングされたシアントナーを得た。このトナー粒子
を水性媒体から濾過し、脱イオン水で3回洗浄し、2日
間冷凍乾燥した。乾燥重量71.19グラムの、ポリ
(3,4−エチレンジオキシチオフェン)処理された5
ミクロンのシアントナーを得た。この粒子の体積導電率
を測定したところ、2.6×10-4ジーメンス/センチ
メートルであった。
【0095】このように調製したトナー粒子を、比較例
Aで説明したようにキャリヤと混合して帯電させた。粒
子は、Cゾーンにおいて−51.8マイクロクーロン/
グラム、Aゾーンにおいて−19.7マイクロクーロン
/グラムの摩擦帯電に達した。このトナーの流動性を、
ホソカワ粉末流動試験器を用いて測定したところ、凝集
率は62.8%であった。
【0096】上記と同じモル当量のドーパント及び酸化
剤を用いて、3,4−エチレンジオキシチオフェンの相
対量をトナー粒子の10重量%に増やした場合、得られ
るトナー粒子は同様に約2.6×10-4ジーメンス/セ
ンチメートルの高い導電率を有すると共に、ポリ(3,
4−エチレンジオキシチオフェン)シェルの厚さ及び均
一性は、この例で説明した5重量%のポリ(3,4−エ
チレンジオキシチオフェン)導電性シェルよりも向上す
ると思われる。
【0097】例III 比較例Bで説明した方法で、無着色のトナー粒子を調製
した。このトナー粒子の平均粒径は5.0ミクロン、G
SDは1.18であった。
【0098】約10グラムのシアントナー粒子を、52
グラムの水性スラリー(固形分19.4重量%の予じめ
洗浄されたトナー)に分散した。スラリーのpHは6.
0、スラリー溶液の導電率は15マイクロジーメンス/
センチメートルであった。この水性トナースラリーに、
まず、4.0グラム(17.5ミリモル)の酸化剤であ
る過硫酸アンモニアを加え、次に、室温で15分間攪拌
した。その後、この溶液を激しく攪拌しながら、15〜
20分間かけて、3,4−エチレンジオキシチオフェン
モノマー(1.0グラム、7.0ミリモル)を整然と滴
下した。酸化剤対3,4−エチレンジオキシチオフェン
モノマーのモル比は2.5対1.0であり、モノマー濃
度はトナー固形分の10重量%とした。モノマーの添加
が完了してから30分後、ドーパントであるパラ−トル
エンスルホン酸(1.2グラム、7.0ミリモル、3,
4−エチレンジオキシチオフェンモノマーと等モル)を
添加した。この混合物を、やや高い温度(32℃〜35
℃)で48時間攪拌し、表面コーティングされたシアン
トナーを得た。このトナー粒子を水性媒体から濾過し、
脱イオン水で3回洗浄し、48時間冷凍乾燥した。乾燥
重量9.54グラムの、ポリ(3,4−エチレンジオキ
シチオフェン)処理された5ミクロンのシアントナーを
得た。この粒子の体積導電率を測定したところ、2.9
×10-7ジーメンス/センチメートルであった。
【0099】このように調製したトナー粒子を、比較例
Aで説明したようにキャリヤと混合して帯電させた。粒
子は、Cゾーンにおいて−11.1マイクロクーロン/
グラムの摩擦帯電に達した。
【0100】例IV 凝集剤であるポリ(塩化アルミニウム)を用いてスチレ
ン/n−ブチルアクリレート/アクリル酸ラテックスを凝
集させ、次に、温度を上げて粒子を合体させることによ
り、トナー粒子を調製した。非イオン性/アニオン性界
面活性剤溶液(固形分40.0重量%)中における、ス
チレン/n−ブチルアクリレート/アクリル酸(モノマー
比率は、スチレンが82重量部、n−ブチルアクリレー
トが18重量部、アクリル酸が2重量部)の乳化重合に
よって、次のようにポリマーラテックスを調製した。2
79.6キログラムのスチレン、61.4キログラムの
n−ブチルアクリレート、6.52キログラムのアクリ
ル酸、3.41キログラムのカーボンテトラブロミド、
及び11.2キログラムのドデカンチオールを、461
キログラムの脱イオン水と混合した。この脱イオン水に
は、予め、7.67キログラムのドデシルベンゼンスル
ホン酸ナトリウムアニオン性界面活性剤(ネオゲン(N
eogen)RK、活性成分を60%含有)、3.66
キログラムのノノフェノールエトキシ非イオン性界面活
性剤(アンタロックス(Antarox)CA−89
7、活性材料を100%含有)、及び50キログラムの
脱イオン水に溶解させた3.41キログラムの過硫酸ア
ンモニア重合開始剤を加えた。このように形成した乳剤
を、70℃で3時間かけて重合し、続いて、更に1時
間、85℃に加熱した。得られたラテックスは、59.
5重量%の水と、40.5重量%の固形分とを含んでお
り、この固形分は、ポリ(スチレン/n−ブチルアクリ
レート/アクリル酸)のランダムコポリマーの粒子で構
成されていた。このラテックスの乾燥サンプルのガラス
転移温度は、デュポン(DuPont)DSCで測定し
たところ、47.7℃であった。ウォーターズ(Wat
ers)ゲル浸透クロマトグラフで判定された、このラ
テックスの重量平均分子量は30,600であり、数平
均分子量は4,400であった。このラテックスの粒径
は、ディスク遠心分離機で測定したところ、278ナノ
メートルであった。
【0101】次に、このように調製した375グラムの
スチレン/n−ブチルアクリレート/アクリル酸アニオン
性ラテックスを、761.43グラムの脱イオン水で希
釈した。高シヤーホモジナイザーを用いて4,000〜
5,000回転/分で2分間かけて、希釈されたラテッ
クス溶液を、凝集剤の酸性溶液(7.86グラムの1モ
ル硝酸溶液中の3.35グラムのポリ(塩化アルミニウ
ム))とブレンドし、ナノメートルサイズのラテックス
粒子で構成されるゲル化粒子の凝集物、即ち不均一凝集
物を調製した。このスラリーを0.25℃/分という制
御された率で50℃に加熱し、この時点での平均粒径は
4.5ミクロンであり、粒径分布は1.17であった。
この時点で、4%水酸化ナトリウム溶液を用いて、溶液
のpHを7.0に調整した。次に、この混合物を0.5
℃/分という制御された率で95℃に加熱した。一旦、
この粒子スラリーが反応したら、1モル硝酸を用いてp
Hを5.0に降下させ、その後6時間、温度を95℃に
保った。反応混合物を室温まで冷ました後、粒子を洗浄
し、再び脱イオン水中でスラリーとした。このトナー粒
子の平均粒径は5.4ミクロンであり、粒径分布は1.
26であった。導電性ポリマーの現場での重合によって
粒子表面を処理する前に、全部で5回の洗浄を行った。
【0102】250ミリリットルのビーカーに、このよ
うに調製した120グラムの無着色のトナーサイズ粒子
のスラリー(平均粒径は5.4ミクロン、粒径分布GS
Dは1.26)(溶液中の総固形材料は19.8グラ
ム)を加えた。次に、この溶液を脱イオン水で更に希釈
し、200グラムの粒子スラリーを調製した。この溶液
を攪拌し、酸化剤である過硫酸アンモニア(8.04グ
ラム、0.03525モル)を溶解させた。15分後、
5ミリリットルのアセトニトリルで希釈した、2グラム
(0.0141モル)の3,4−エチレンジオキシチオ
フェンモノマー(EDOT)を、この溶液に加えた。酸
化剤対EDOTのモル比は2.5:1であり、EDOT
はトナー粒子の10重量%の量で存在した。この反応物
を15分間攪拌し、次に、10ミリリットルの水に溶解
させた、2グラムの外部ドーパントであるパラ−トルエ
ンスルホン酸(p−TSA)を加えた。この溶液を、室
温で一晩攪拌した。得られた青緑色のトナー粒子(僅か
な着色は、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェ
ン)(PEDOT)粒子コーティングの結果である)
を、蒸留水で7回洗浄し、冷凍乾燥機で48時間乾燥さ
せた。PEDOTを生成するためのEDOTの化学的酸
化重合がトナー粒子表面で生じ、粒子表面は、トナー粒
子表面からのスルホネート基の存在及び添加されたp−
TSAにより導電性となった。このトナーを圧縮したペ
レットの平均体積導電率を測定したところ、σ=1.1
0×10-7ジーメンス/センチメートルであった。導電
率は次のように判定された。この材料を1平方インチ当
たり1,000〜3,000ポンドの圧力で圧縮したペ
レットを準備し、これらのペレットに10DCボルトの
電圧を印加した。ペレットを通って流れる電流の値を記
録し、ペレットを取り除いて、その厚さを測定し、その
ペレットの体積導電率(単位:ジーメンス/センチメー
トル)を計算した。
【0103】この導電性トナー粒子を、24グラムのキ
ャリヤ粒子(キャリヤに対して1重量%の量の、ポリ
(メチルメタクリレート)とSCウルトラ(SC Ul
tra)カーボンブラックとの混合物(重量比80:2
0)から成るコーティングを有する65ミクロンのホー
ゲンスコア)と1.0グラムのトナー粒子とをブレンド
することにより帯電させ、トナー濃度(Tc)が4重量
%の現像剤を調製した。この混合物を、22℃で相対湿
度50%で一晩おいてコンディショニングし、次に、安
定した現像剤の帯電に達するために、現像剤(トナー及
びキャリヤ)を30分間ロールミルにかけた。(その開
示の全体を本明細書に参照として援用する米国特許第
3,533,835号の11段目5〜28行目に記載され
ているように)ファラデー箱装置を用いて現像剤の平均
帯電率(Q/M)を測定するために、全トナー吹出し法
(total toner blow off method)を用いた。この導電性
粒子は、5.5マイクロクーロン/グラムの摩擦帯電に
達した。このトナーの流動性を、ホソカワ粉末流動試験
器を用いて測定したところ、凝集率は4.5%であっ
た。処理された粒子の走査型電子顕微鏡写真(SEM)
は、表面コーティングが確かに表面上にあることを示
し、透過型電子顕微鏡写真は、PEDOTの表面の層が
20ナノメートルの厚さであることを示した。
【0104】比較例C 比較の目的で、例IVの第1のスラリーで与えられた無着
色トナー粒子を圧縮したペレットの、他の成分と反応さ
せる前の平均体積導電率を測定したところ、7.2×1
-15ジーメンス/センチメートルであった。この導電性
トナー粒子を、24グラムのキャリヤ粒子(キャリヤに
対して1重量%の量の、ポリ(メチルメタクリレート)
とSCウルトラ(SC Ultra)カーボンブラック
との混合物(重量比80:20)から成るコーティング
を有する65ミクロンのホーゲンスコア)と1.0グラ
ムのトナー粒子とをブレンドすることにより帯電させ、
トナー濃度(Tc)が4重量%の現像剤を調製した。こ
の混合物を、22℃で相対湿度50%で一晩おいてコン
ディショニングし、次に、安定した現像剤の帯電に達す
るために、現像剤(トナー及びキャリヤ)を30分間ロ
ールミルにかけた。(その開示の全体を本明細書に参照
として援用する米国特許第3,533,835号の11段
目5〜28行目に記載されているように)ファラデー箱
装置を用いて現像剤の平均帯電率(Q/M)を測定する
ために、全トナー吹出し法(total toner blow off meth
od)を用いた。この導電性粒子は、0.51マイクロク
ーロン/グラムの摩擦帯電に達した。このトナーの流動
性を、ホソカワ粉末流動試験器を用いて測定したとこ
ろ、凝集率は21.4%であった。
【0105】比較例D 比較の目的で、150グラムずつ小分けにした、例IVで
説明したように調製された11.25グラムの固形トナ
ー粒子で構成される無着色トナー粒子スラリーを、5つ
の別々の250ミリリットルのビーカーに加えた。この
実験は、過硫酸アンモニア等の酸化剤が存在しない状態
で、モノマーの酸化重合が生じるか否かを判定するため
に行われた。無着色トナースラリーのpHの測定後(p
H=6.0)、第1の容器に、バイエル社より入手した
0.45グラムの3,4−エチレンジオキシチオフェン
(EDOT)モノマー(粒子の4重量%)をゆっくりと
加え、一晩攪拌した。粒子を、濾過及び脱イオン水中で
の再懸濁化により6回洗浄した後、冷凍乾燥によって乾
燥させた。平均粒径は5.1ミクロンであり、粒径分布
は1.22であった。このサンプルを圧縮したペレット
の体積導電率を測定したところ、3.0×10-15ジー
メンス/センチメートルであり、粒子表面へのEDOT
の重合が不十分又は生じていないことを示した。
【0106】第2のビーカーには、2規定の硫酸を滴下
し、pHレベルを2.7とした。この酸性化した溶液
に、0.45グラムの3,4−エチレンジオキシチオフ
ェン(EDOT)モノマー(粒子の4重量%)(バイエ
ル社より入手)を加え、一晩攪拌した。白色の粒子スラ
リーが青緑色の溶液に変化した。粒子を、濾過及び脱イ
オン水中での再懸濁化により6回洗浄した後、冷凍乾燥
によって乾燥させた。平均粒径は5.2ミクロンであ
り、粒径分布は1.23であった。このサンプルを圧縮
したペレットの体積導電率を測定したところ、4.7×
10-15ジーメンス/センチメートルであり、粒子表面へ
のEDOTの重合が不十分又は生じていないことを示し
た。
【0107】第3のビーカーには、1.125グラムの
ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)、即ちP
EDOTポリマー(粒子の10重量%)(バイエル社よ
り入手)を加え、一晩攪拌した。粒子を、濾過及び脱イ
オン水中での再懸濁化により6回洗浄した後、冷凍乾燥
によって乾燥させた。平均粒径は5.1ミクロンであ
り、粒径分布は1.22であった。このサンプルを圧縮
したペレットの体積導電率を測定したところ、7.4×
10-15ジーメンス/センチメートルであり、粒子表面へ
のPEDOTの付着が不十分又は生じていないことを示
した。
【0108】第4のビーカーには、1.125グラムの
3,4−エチレンジオキシチオフェン(EDOT)モノ
マー(粒子の10重量%)(バイエル社より入手)を加
え、一晩攪拌した。この溶液は無色透明であり、酸化重
合を視覚的に示すものはなかった。粒子を、濾過及び脱
イオン水中での再懸濁化により6回洗浄した後、冷凍乾
燥によって乾燥させた。平均粒径は5.2ミクロンであ
り、粒径分布は1.23であった。このサンプルを圧縮
したペレットの体積導電率を測定したところ、1.0×
10-14ジーメンス/センチメートルであり、粒子表面へ
のEDOTの重合が不十分又は生じていないことを示し
た。
【0109】第5のビーカーには、ドーパントであるパ
ラ−トルエンスルホン酸(p−TSA)を加え、pH=
2.7とした。その後、0.45グラムの3,4−エチ
レンジオキシチオフェン(EDOT)モノマー(粒子の
4重量%)(バイエル社より入手)を加え、一晩攪拌し
た。24時間後、この上澄み液は青緑色となった。粒子
を、濾過及び脱イオン水中での再懸濁化により6回洗浄
した後、冷凍乾燥によって乾燥させた。平均粒径は5.
6ミクロンであり、粒径分布は1.24であった。この
サンプルを圧縮したペレットの体積導電率を測定したと
ころ、9.9×10-15ジーメンス/センチメートルであ
り、粒子表面へのEDOTの重合が不十分又は生じてい
ないことを示した。
【0110】例V 凝集剤であるポリ(塩化アルミニウム)を用いてスチレ
ン/n−ブチルアクリレート/アクリル酸ラテックスを凝
集させ、次に、温度を上げて粒子を合体させることによ
り、トナー粒子を調製した。非イオン性/アニオン性界
面活性剤溶液(固形分40.0重量%)中における、ス
チレン/n−ブチルアクリレート/アクリル酸(モノマー
比率は、スチレンが82重量部、n−ブチルアクリレー
トが18重量部、アクリル酸が2重量部)の乳化重合に
よって、次のようにポリマーラテックスを調製した。2
79.6キログラムのスチレン、61.4キログラムの
n−ブチルアクリレート、6.52キログラムのアクリ
ル酸、3.41キログラムのカーボンテトラブロミド、
及び11.2キログラムのドデカンチオールを、461
キログラムの脱イオン水と混合した。この脱イオン水に
は、予め、7.67キログラムのドデシルベンゼンスル
ホン酸ナトリウムアニオン性界面活性剤(ネオゲン(N
eogen)RK、活性成分を60%含有)、3.66
キログラムのノノフェノールエトキシ非イオン性界面活
性剤(アンタロックス(Antarox)CA−89
7、活性材料を100%含有)、及び50キログラムの
脱イオン水に溶解させた3.41キログラムの過硫酸ア
ンモニア重合開始剤を加えた。このように形成した乳剤
を、70℃で3時間かけて重合し、続いて、更に1時
間、85℃に加熱した。得られたラテックスは、59.
5重量%の水と、40.5重量%の固形分とを含んでお
り、この固形分は、ポリ(スチレン/n−ブチルアクリ
レート/アクリル酸)のランダムコポリマーの粒子で構
成されていた。このラテックスの乾燥サンプルのガラス
転移温度は、デュポンDSCで測定したところ、47.
7℃であった。ウォーターズゲル浸透クロマトグラフで
判定された、このラテックスの重量平均分子量は30,
600であり、数平均分子量は4,400であった。こ
のラテックスの粒径は、ディスク遠心分離機で測定した
ところ、278ナノメートルであった。
【0111】次に、このように調製した375グラムの
スチレン/n−ブチルアクリレート/アクリル酸アニオン
性ラテックスを、761.43グラムの脱イオン水で希
釈した。高シヤーホモジナイザーを用いて4,000〜
5,000回転/分で2分間かけて、希釈されたラテッ
クス溶液を、凝集剤の酸性溶液(7.86グラムの1モ
ル硝酸溶液中の3.345グラムのポリ(塩化アルミニ
ウム))とブレンドし、ナノメートルサイズのラテック
ス粒子で構成されるゲル化した粒子の凝集物、即ち不均
一凝集物を調製した。このスラリーを0.25℃/分と
いう制御された率で53℃に加熱し、この時点での平均
粒径は5.2ミクロンであり、粒径分布は1.20であ
った。この時点で、4%水酸化ナトリウム溶液を用い
て、溶液のpHを7.2に調整した。次に、この混合物
を0.5℃/分という制御された率で95℃に加熱し
た。一旦、この粒子スラリーが反応したら、1モル硝酸
を用いてpHを5.0に降下させ、その後6時間、温度
を95℃に保った。反応混合物を室温まで冷ました後、
粒子を洗浄し、再び脱イオン水中でスラリーとした。こ
のトナー粒子の平均粒径は5.6ミクロンであり、粒径
分布は1.24であった。導電性ポリマーの現場での重
合によって粒子表面を処理する前に、全部で5回の洗浄
を行った。
【0112】250ミリリットルのビーカーに、このよ
うに調製した150グラムの無着色のトナーサイズ粒子
のスラリー(平均粒径は5.6ミクロン、粒径分布GS
Dは1.24)(溶液中の総固形材料はトータルで2
5.0グラム)を加えた。次に、この溶液を脱イオン水
で更に希釈し、250グラムの粒子スラリーを調製し
た。この粒子スラリーのpHを測定したところ、6.2
4であった。この溶液を攪拌し、3.35グラム(0.
0176モル)のドーパントであるパラ−トルエンスル
ホン酸(p−TSA)を加え、pHを測定したところ、
1.22であった。15分後、2.5グラム(0.01
76モル)の3,4−エチレンジオキシチオフェンモノ
マー(EDOT)を、この溶液に加えた。ドーパント対
EDOTのモル比は1:1であり、EDOTはトナー粒
子の10重量%の量で存在した。2時間後、溶解させた
酸化剤である過硫酸アンモニア(10ミリリットルの脱
イオン水中に4.02グラム(0.0176モル))
を、10分間かけて滴下した。酸化剤対EDOTのモル
比は1:1とした。この溶液を、室温で一晩攪拌し、そ
の後3日間放置した。得られた青みがかったトナー粒子
(僅かな着色はPEDOT粒子コーティングの結果であ
る)を蒸留水で7回洗浄し、冷凍乾燥機で48時間乾燥
させた。PEDOTを生成するためのEDOTの化学的
酸化重合がトナー粒子表面で生じ、粒子表面は、トナー
粒子表面からのスルホネート基の存在及び添加されたp
−TSAにより導電性となった。このトナーを圧縮した
ペレットの平均体積導電率を測定したところ、σ=3.
9×10-3ジーメンス/センチメートルであった。1週
間後、再び平均体積導電率を測定したところ、σ=4.
5×10-3ジーメンス/センチメートルであった。この
再測定は、導電性レベルの経時安定性を判定するために
行われた。
【0113】例VI 例Vで説明したようにトナー粒子を調製した。250ミ
リリットルのビーカーに、このように調製した150グ
ラムの無着色のトナーサイズ粒子のスラリー(平均粒径
は5.6ミクロン、粒径分布GSDは1.24)(溶液
中の総固形材料は25.0グラム)を加えた。次に、こ
の溶液を脱イオン水で更に希釈し、250グラムの粒子
スラリーを調製した。この粒子スラリーのpHを測定し
たところ、6.02であった。この溶液を攪拌し、8.
37グラム(0.0440モル)のドーパントであるパ
ラ−トルエンスルホン酸(p−TSA)を加え、pHを
測定したところ、0.87であった。15分後、2.5
グラム(0.0176モル)の3,4−エチレンジオキ
シチオフェンモノマー(EDOT)を、この溶液に加え
た。ドーパント対EDOTのモル比は2.5:1であ
り、EDOTはトナー粒子の10重量%の量で存在し
た。2時間後、溶解させた酸化剤(10ミリリットルの
脱イオン水中に過硫酸アンモニア5.02グラム(0.
0219モル))を、10分間かけて滴下した。酸化剤
対EDOTのモル比は1.25:1とした。この溶液
を、室温で一晩攪拌し、その後3日間放置した。得られ
た青みがかったトナー粒子(僅かな着色はPEDOT粒
子コーティングの結果である)を蒸留水で7回洗浄し、
冷凍乾燥機で48時間乾燥させた。PEDOTを生成す
るためのEDOTの化学的酸化重合がトナー粒子表面で
生じ、粒子表面は、トナー粒子表面からのスルホネート
基の存在及び添加されたp−TSAにより導電性となっ
た。このトナーを圧縮したペレットの平均体積導電率を
測定したところ、σ=4.9×10-3ジーメンス/セン
チメートルであった。1週間後、再び平均体積導電率を
測定したところ、σ=3.7×10-3ジーメンス/セン
チメートルであった。この再測定は、導電性レベルの経
時安定性を判定するために行われた。
【0114】例VII 凝集剤であるポリ(塩化アルミニウム)を用いてスチレ
ン/n−ブチルアクリレート/アクリル酸ラテックスを凝
集させ、次に、温度を上げて粒子を合体させることによ
り、シアントナー粒子を調製した。非イオン性/アニオ
ン性界面活性剤溶液(固形分40.0重量%)中におけ
る、スチレン/n−ブチルアクリレート/アクリル酸(モ
ノマー比率は、スチレンが82重量部、n−ブチルアク
リレートが18重量部、アクリル酸が2重量部)の乳化
重合によって、次のようにポリマーラテックスを調製し
た。279.6キログラムのスチレン、61.4キログ
ラムのn−ブチルアクリレート、6.52キログラムの
アクリル酸、3.41キログラムのカーボンテトラブロ
ミド、及び11.2キログラムのドデカンチオールを、
461キログラムの脱イオン水と混合した。この脱イオ
ン水には、予め、7.67キログラムのドデシルベンゼ
ンスルホン酸ナトリウムアニオン性界面活性剤(ネオゲ
ン(Neogen)RK、活性成分を60%含有)、
3.66キログラムのノノフェノールエトキシ非イオン
性界面活性剤(アンタロックス(Antarox)CA
−897、活性材料を100%含有)、及び50キログ
ラムの脱イオン水に溶解させた3.41キログラムの過
硫酸アンモニア重合開始剤を加えた。このように形成し
た乳剤を、70℃で3時間かけて重合し、続いて、更に
1時間、85℃に加熱した。得られたラテックスは、5
9.5重量%の水と、40.5重量%の固形分とを含ん
でおり、この固形分は、ポリ(スチレン/n−ブチルア
クリレート/アクリル酸)のランダムコポリマーの粒子
で構成されていた。このラテックスの乾燥サンプルのガ
ラス転移温度は、デュポンDSCで測定したところ、4
7.7℃であった。ウォーターズゲル浸透クロマトグラ
フで判定された、このラテックスの重量平均分子量は3
0,600であり、数平均分子量は4,400であっ
た。このラテックスの粒径は、ディスク遠心分離機で測
定したところ、278ナノメートルであった。
【0115】このように調製したラテックスを用いてシ
アントナー粒子を調製した。このトナー粒子は、粒子の
コアを形成するための顔料と混合された70重量%のラ
テックスと、着色されたコアの周りのシェルを形成する
ために用いられた30重量%の同じラテックスとで構成
された。2リットルのガラスの反応ケットルに、このよ
うに調製した249.4グラムのスチレン/n−ブチル
アクリレート/アクリル酸アニオン性ラテックスを加
え、646.05グラムの脱イオン水で希釈した。希釈
したラテックス溶液に、ドデシルベンゼンスルホン酸ナ
トリウムアニオン性界面活性剤(ネオゲン(Neoge
n)R)溶液に分散された、14.6グラムのBHD6
000顔料分散物(サン・ケミカル(Sun Chem
ical)社より入手、固形分51.4重量%のピグメ
ント・ブルー・シアン(Pigment Blue Cy
an)15:3を含有)を加えた。高シヤーホモジナイ
ザーを用いて4,000〜5,000回転/分で2分間
かけて、この着色されたラテックス溶液を、凝集剤の酸
性溶液(7.5グラムの1モル硝酸溶液中に3.2グラ
ムのポリ(塩化アルミニウム))とブレンドし、ナノメ
ートルサイズの着色されたラテックス粒子で構成される
ゲル化粒子の凝集物、即ち不均一凝集物を調製した。こ
のスラリーを0.25℃/分という制御された率で50
℃に加熱し、この時点での平均粒径は4.75ミクロン
であり、粒径分布は1.20であった。この時点で、1
06.98グラムの上記ラテックスを加えて、既にトナ
ーサイズとなっている着色コアの周りに凝集させ、ポリ
マーシェルを形成した。50℃で更に2時間おいた後、
凝集した粒子の平均粒径は5.55ミクロンであり、粒
径分布は1.33であった。この時点で、4%水酸化ナ
トリウム溶液を用いて、溶液のpHを8.0に調整し
た。次に、この混合物を0.5℃/分という制御された
率で96℃に加熱した。粒子スラリーを96℃の反応温
度に1時間保った後、1モル硝酸を用いてpHを5.0
に降下させ、その後6時間、この温度を保った。反応混
合物を室温まで冷ました後、粒子を洗浄し、再び脱イオ
ン水中でスラリーとした。このトナー粒子の平均粒径は
5.6ミクロンであり、粒径分布は1.24であった。
導電性ポリマーの現場での重合によって粒子表面を処理
する前に、全部で5回の洗浄を行った。
【0116】250ミリリットルのビーカーに、このよ
うに調製した150グラムのシアントナーサイズ粒子の
スラリー(平均粒径は5.6ミクロン、粒径分布GSD
は1.24)(溶液中の総固形材料は18.7グラム)
を加えた。次に、この溶液を脱イオン水で更に希釈し、
200グラムの粒子スラリーを調製した。この溶液を攪
拌し、1.25グラム(0.00658モル)のドーパ
ントであるパラ−トルエンスルホン酸(p−TSA)を
加え、pHを測定したところ、2.4であった。15分
後、2ミリリットルのアセトニトリルで希釈した1.8
7グラム(0.0132モル)の3,4−エチレンジオ
キシチオフェンモノマー(EDOT)を、この溶液に加
えた。ドーパント対EDOTのモル比は0.5:1であ
り、EDOTはトナー粒子の10重量%の量で存在し
た。1時間後、溶解させた酸化剤である過硫酸アンモニ
ア(10ミリリットルの脱イオン水中に7.53グラム
(0.033モル))を、10分間かけて滴下した。酸
化剤対EDOTのモル比は2.5:1とした。この溶液
を、室温で一晩攪拌した。上澄みが黄色がかった溶液中
の、得られた青みがかったトナー粒子(僅かな着色はP
EDOT粒子コーティングの結果である)を蒸留水で5
回洗浄し、冷凍乾燥機で48時間乾燥させた。フィッシ
ャー・サイエンティフィック(Fisher Sien
tific)社より購入したアキュメット・リサーチ
(Accumet Research) AR20 pH/
導電率メータを用いて、この溶液の導電率を上澄み液で
測定したところ、5.499×10-2ジーメンス/セン
チメートルであった。PEDOTを生成するためのED
OTの化学的酸化重合がトナー粒子表面で生じ、粒子表
面は、トナー粒子表面からのスルホネート基の存在及び
添加されたp−TSAにより半導電性となった。このト
ナーを圧縮したペレットの平均体積導電率を測定したと
ころ、σ=1.9×10-9ジーメンス/センチメートル
であった。
【0117】例VIII 例VIIで説明したように、シアントナー粒子を調製し
た。250ミリリットルのビーカーに、このように調製
した150グラムのシアントナーサイズ粒子のスラリー
(平均粒径は5.6ミクロン、粒径分布GSDは1.2
4)(溶液中の総固形材料は18.7グラム)を加え
た。次に、この溶液を脱イオン水で更に希釈し、200
グラムの粒子スラリーを調製した。この溶液を攪拌し、
2.51グラム(0.0132モル)のドーパントであ
るパラ−トルエンスルホン酸(p−TSA)を加え、p
Hを測定したところ、0.87であった。15分後、2
ミリリットルのアセトニトリルで希釈した1.87グラ
ム(0.0132モル)の3,4−エチレンジオキシチ
オフェンモノマー(EDOT)を、この溶液に加えた。
ドーパント対EDOTのモル比は1:1であり、EDO
Tはトナー粒子の10重量%の量で存在した。2時間
後、溶解させた酸化剤である過硫酸アンモニア(10ミ
リリットルの脱イオン水中に7.53グラム(0.03
3モル))を、10分間かけて滴下した。酸化剤対ED
OTのモル比は2.5:1とした。この溶液を、室温で
一晩攪拌した。上澄みが黄色がかった溶液中の、得られ
た青みがかったトナー粒子(僅かな着色はPEDOT粒
子コーティングの結果である)を蒸留水で5回洗浄し、
冷凍乾燥機で48時間乾燥させた。フィッシャー・サイ
エンティフィック社より購入したアキュメット・リサー
チ(Accumet Research) AR20 p
H/導電率メータを用いて、この溶液の導電率を上澄み
液で測定したところ、5.967×10-2ジーメンス/
センチメートルであった。PEDOTを生成するための
EDOTの化学的酸化重合がトナー粒子表面で生じ、粒
子表面は、トナー粒子表面からのスルホネート基の存在
及び添加されたp−TSAにより半導電性となった。こ
のトナーを圧縮したペレットの平均体積導電率を測定し
たところ、σ=1.3×10-7ジーメンス/センチメー
トルであった。
【0118】例IX 次のように黒色トナー組成物を調製する。58重量%の
スチレン及び42重量%のn−ブチルメタクリレートを
含有する92重量部のスチレン−n−ブチルメタクリレ
ートポリマー、6重量部のリーガル(Regal) 3
30(登録商標)カーボンブラック(キャボット・コー
ポレイション(Cabot Corporation)
より)、及び2重量部の塩化セチルピリジニウムを、ダ
イを130〜145℃の温度に保つとともにバレルの温
度範囲が約80〜約100℃であるエクストルーダ中で
溶かしてブレンドし、その後、微粉化して空気分級し、
体積平均直径が12ミクロンのトナー粒子を得る。
【0119】次に、このように調製した12ミクロンの
黒色トナーを界面活性剤水溶液中で再び懸濁させ、3,
4−エチレンジオキシチオフェンモノマーの酸化重合に
よって表面処理を施し、固有の導電性を有するポリマー
であるポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)の
シェルにより、絶縁性トナーの表面を導電性とする。2
50グラムの脱イオン水が入った500ミリリットルの
ビーカーに、15.312グラム(0.044モル)の
スルホン化水溶性界面活性剤であるドデシルベンゼンス
ルホン酸ナトリウム(SDBS、アルドリッチ・ケミカ
ル社(Aldrich Chemical Co.、ウィ
スコンシン州ミルウォーキーに所在)より入手可能)を
溶解させる。このスルホン化界面活性剤は、PEDOT
ポリマーを導電性とするドーパントとしても機能する。
この均質な溶液に、乾燥した12ミクロンの黒色トナー
粒子を25グラム加える。界面活性剤がトナー表面を湿
らせ、よく分散されトナーの凝集がないトナースラリー
を調製するよう、このスラリーを2時間攪拌する。トナ
ー粒子の添加量はスラリーの10重量%である。2時間
後、この溶液に、2.5グラム(0.0176モル)の
3,4−エチレンジオキシチオフェンモノマーを加え
る。ドーパント対EDOTのモル比は2.5:1であ
り、EDOTはトナー粒子の10重量%の量で存在す
る。2時間後、溶解させた酸化剤(10ミリリットルの
脱イオン水中に過硫酸アンモニア5.02グラム(0.
0219モル))を、10分間かけて滴下する。酸化剤
対EDOTのモル比は1.25:1とする。この溶液
を、室温で一晩攪拌し、3日間放置する。次に、粒子を
洗浄して乾燥させる。得られる導電性黒色トナー粒子
は、10-4〜10-3ジーメンス/センチメートルの範囲
の体積導電率を有すると思われる。
【0120】例X 次のように赤色トナー組成物を調製する。85重量部の
スチレンブタジエン、1重量部のジステアリルジメチル
アンモニアメチルスルフェート(ヘクセル・コーポレイ
ション(Hexcel Corporation)より
入手可能)、13.44重量部の、スチレン−n−ブチ
ルメタクリレートとリトール・スカーレット(Lith
ol Scarlet) NB3755(BASFより)
との1:1ブレンド、及び0.56重量部のホスタパー
ム・ピンクE(Hostaperm Pink E)(ホ
ーシュト・コーポレイション(Hoechst Cor
poration)より)を、ダイを130〜145℃
の温度に保つとともにバレルの温度範囲が約80〜約1
00℃であるエクストルーダ中で溶かしてブレンドし、
その後、微粉化して空気分級し、体積平均直径が11.
5ミクロンのトナー粒子を得る。
【0121】次に、例IXで説明した方法により、このよ
うに調製した赤色トナーを界面活性剤水溶液中で再び懸
濁させ、3,4−エチレンジオキシチオフェンモノマー
の酸化重合によって表面処理を施し、固有の導電性を有
するポリマーであるポリ(3,4−エチレンジオキシチ
オフェン)のシェルにより、絶縁性トナーの表面を導電
性とする。得られる導電性赤色トナー粒子は、10-4
10-3ジーメンス/センチメートルの範囲の体積導電率
を有すると思われる。
【0122】例XI 次のように青色トナーを調製する。92重量部のスチレ
ンブタジエン、1重量部のジステアリルジメチルアンモ
ニアメチルスルフェート(ヘクセル・コーポレイション
より入手可能)、及び7重量部のPV ファスト・ブル
ー(Fast Blue)(BASFより)を、ダイを
130〜145℃の温度に保つとともにバレルの温度範
囲が約80〜約100℃であるエクストルーダ中で溶か
してブレンドし、その後、微粉化して空気分級し、体積
平均直径が12ミクロンのトナー粒子を得る。
【0123】次に、例IXで説明した方法により、このよ
うに調製した青色トナーを界面活性剤水溶液中で再び懸
濁させ、3,4−エチレンジオキシチオフェンモノマー
の酸化重合によって表面処理を施し、固有の導電性を有
するポリマーであるポリ(3,4−エチレンジオキシチ
オフェン)のシェルにより、絶縁性トナーの表面を導電
性とする。得られる導電性青色トナー粒子は、10-4
10-3ジーメンス/センチメートルの範囲の体積導電率
を有すると思われる。
【0124】例XII 次のように緑色トナーを調製する。89.5重量部のス
チレンブタジエン、0.5重量部のジステアリルジメチ
ルアンモニアメチルスルフェート(ヘクセル・コーポレ
イションより入手可能)、5重量部のスーダン・ブルー
(SudanBlue)(BASFより)、及び5重量
部のパーマネントFGLイエロー(Permanent
FGL Yellow)(E.I.デュポン・ド・ネム
ール・アンド・カンパニー(E. I. DuPont d
e Nemours and Company)社より)
を、ダイを130〜145℃の温度に保つとともにバレ
ルの温度範囲が約80〜約100℃であるエクストルー
ダ中で溶かしてブレンドし、その後、微粉化して空気分
級し、体積平均直径が12.5ミクロンのトナー粒子を
得る。
【0125】次に、例IXで説明した方法により、このよ
うに調製した緑色トナーを界面活性剤水溶液中で再び懸
濁させ、3,4−エチレンジオキシチオフェンモノマー
の酸化重合によって表面処理を施し、固有の導電性を有
するポリマーであるポリ(3,4−エチレンジオキシチ
オフェン)のシェルにより、絶縁性トナーの表面を導電
性とする。得られる導電性緑色トナー粒子は、10-4
10-3ジーメンス/センチメートルの範囲の体積導電率
を有すると思われる。
【0126】例XIII 次の手順を用いて、マイクロカプセルで包んだトナーを
調製する。250ミリリットルのポリエチレンのボトル
に、39.4グラムのスチレンモノマー(ポリサイエン
シズ社(Polysciences Inc.))、2
6.3グラムのn−ブチルメタクリレートモノマー(ポ
リサイエンシズ社)、43.8グラムの52/48比率
のスチレン/n−ブチルメタクリレートコポリマー樹
脂、10.5グラムのリトール・スカーレット(Lit
hol Scarlet) D3700顔料(BAS
F)、及び、サンプル全体の40〜50体積%を占める
直径5ミリメートルのボールベアリングを加える。この
サンプルを24〜48時間ボールミルにかけ、顔料粒子
をモノマー/ポリマー混合物に分散させる。このように
構成された組成物は、約7重量%の顔料と、約20重量
%のシェルポリマーと、約73重量%のコアモノマー及
びポリマーの混合物とから成る。このコアモノマーとポ
リマーとの混合物は、約52重量%のスチレン及び約4
8重量%のn−ブチルメタクリレートを含む約40重量
%のスチレン−n−ブチルメタクリレートコポリマー
と、約35重量%のスチレンモノマーと、約24重量%
のn−ブチルメタクリレートモノマーとから成る。ボー
ルミル後、250ミリリットルの着色されたモノマー溶
液を別のポリエチレンボトルに移し、ブリンクマン(B
rinkmann)PT45/80ホモジナイザー及び
PTA−20TSプローブを用いて6,000rpmの
回転数で1分間かけて、その溶液中に、10.2グラム
のテレフタロイルクロリド(フルカ)と、8.0グラム
の1,3,5−ベンゼントリカルボン酸クロリド(アル
ドリッチ)と、263グラムの2,2’−アゾ−ビス
(2,4−ジメチルバレロニトリル)(ポリサイエンシ
ズ社)と、0.66グラムの2,2’−アゾ−ビス−イ
ソブチロニトリル (ポリサイエンシズ社)とを分散さ
せる。500ミリリットルの約2.0重量%ポリビニル
アルコール溶液(重量平均分子量96,000、約88
重量%加水分解、サイエンティフィック・ポリマー・プ
ロダクツ(Scientific Polymer Pr
oducts))と、0.5ミリリットルの2−デカノ
ール(アルドリッチ)とが入ったステンレスの2リット
ルのビーカーに、ブリンクマンPT45/80ホモジナ
イザー及びPTA−35/4Gプローブを用いて10,
000rpmの回転数で3分間かけて、上記の着色モノ
マー溶液を分散させる。この分散を、15℃の冷水浴中
で行う。この混合物を、機械的攪拌装置とビーカーの下
の油槽とを備えた2リットルのガラスのリアクタに移
す。溶液を激しく攪拌しながら、8.0グラムのジエチ
レントリアミン(アルドリッチ)と、5.0グラムの
1,6−ヘキサンジアミン(アルドリッチ)と、25ミ
リリットルの蒸留水との水溶液を、2〜3分間かけて滴
下する。同時に、別の滴下漏斗から、13.0グラムの
炭酸ナトリウム(ベーカー(Baker))と30ミリ
リットルの蒸留水から成る塩基性溶液を10分間かけて
滴下する。アミン及び塩基性溶液の添加が完了したら、
混合液を室温で2時間攪拌する。この時、界面重合が生
じて、コア材料の周りにポリアミンのシェルが形成され
る。尚攪拌しながら、蒸留水を用いて反応混合液の体積
を1.5リットルに増やし、10.0ミリリットルの蒸
留水に溶かした3.0グラムのヨウ化カリウム(アルド
リッチ)を含有する水溶液を加える。攪拌を続けながら
最初の2時間が経過後、温度を4時間の間65℃に上昇
させ、コアの遊離基重合反応を開始させる。この4時間
に続いて、コアの重合を完了させ、シェルによって包ま
れる残存モノマーの量を最少化するために、再び温度を
8時間の間85℃に上昇させる。次に、この溶液を室温
まで冷まし、蒸留水を用いて沈殿させるとともに上澄み
液を傾瀉することにより、7回洗浄する。
【0127】粒径は、粒子を425ミクロン及び250
ミクロンのふるいにかけ、ヤマト−オーカワラ(Yam
ato−Ohkawara)噴霧乾燥機モデルDL−4
1を用いて噴霧乾燥することにより判定される。コール
タカウンタによる判定で、平均粒径は約14.5ミクロ
ン、GSDは1.7となる。
【0128】(乾燥及び粒径の測定前に)トナー粒子を
水中で懸濁させた状態で、粒子の表面を、3,4−エチ
レンジオキシチオフェンモノマーの酸化重合によって処
理し、ドーピングして、赤色トナーのコアを包むポリア
ミドシェルの上に導電性ポリマーシェルを生成する。2
50ミリリットルのビーカーに、このように調製した1
50グラムの赤色トナー粒子のスラリー(溶液中の総固
形材料は25.0グラム)を加える。次に、この溶液を
脱イオン水で更に希釈し、250グラムの粒子スラリー
を調製する。この溶液を攪拌しながら、8.37グラム
(0.0440モル)のドーパントであるパラ−トルエ
ンスルホン酸(p−TSA)を加える。15分後、2.
5グラム(0.0176モル)の3,4−エチレンジオ
キシチオフェンモノマー(EDOT)を、この溶液に加
える。ドーパント対EDOTのモル比は2.5:1であ
り、EDOTはトナー粒子の10重量%の量で存在す
る。2時間後、溶解させた酸化剤(10ミリリットルの
脱イオン水中に過硫酸アンモニア5.02グラム(0.
0219モル))を、10分間かけて滴下する。酸化剤
対EDOTのモル比は1.25:1とする。この溶液
を、室温で一晩攪拌し、3日間放置する。粒子を蒸留水
で1回洗浄し、冷凍乾燥機で48時間乾燥させる。PE
DOTを生成するためのEDOTの化学的酸化重合がト
ナー粒子表面で生じ、粒子表面は、ドーパントであるス
ルホネート基の存在により導電性となる。このトナーを
圧縮したペレットの平均体積導電率は、約10-4〜約1
-3ジーメンス/センチメートルになると思われる。
【0129】例XIV 次の手順を用いて、マイクロカプセルで包んだトナーを
調製する。250ミリリットルのポリエチレンのボトル
に、10.5グラムのリトール・スカーレット(Lit
hol Scarlet) D3700(BASF)、5
2.56グラムのスチレンモノマー(ポリサイエンシズ
社)、35.04グラムのn−ブチルメタクリレートモ
ノマー(ポリサイエンシズ社)、21.9グラムの52
/48比率のスチレン/n−ブチルメタクリレートコポリ
マー樹脂、及び、サンプル全体の40体積%を占める直
径5ミリメートルのボールベアリングを加える。このサ
ンプルを一晩(約17時間)ボールミルにかけ、顔料粒
子をモノマー/ポリマー混合物に分散させる。このよう
に構成された組成物は、7重量%の顔料と、20重量%
のシェル材料と、73重量%のコアモノマー及びポリマ
ーの混合物とから成る。このコアモノマーとポリマーと
の混合物は、スチレン/n−ブチルメタクリレートモノ
マー比が52/48である20%のポリマー樹脂と、4
8%のスチレンモノマーと、32%のN−ブチルメタク
リレートとから成る。ボールミル後、着色されたモノマ
ー溶液を別の250ミリリットルのポリエチレンボトル
に移し、ブリンクマンPT45/80ホモジナイザー及
びPTA−20TSジェネレータプローブを用いて5,
000rpmの回転数で30秒間かけて、この溶液中
に、12.0グラムのセバコイルクロリド(アルドリッ
チ)と、8.0グラムの1,3,5−ベンゼントリカル
ボン酸クロリド(アルドリッチ)と、1.8055グラ
ムの2,2’−アゾ−ビス(2,3−ジメチルバレロニ
トリル)(ポリサイエンシズ社)と、0.5238グラ
ムの2,2’−アゾ−ビス−イソブチロニトリル (ポ
リサイエンシズ社)とを分散させる。500ミリリット
ルの2.0%ポリビニルアルコール溶液(重量平均分子
量96,000、88%加水分解、サイエンティフィッ
ク・ポリマー・プロダクツ)と、0.3グラムのヨウ化
カリウム(アルドリッチ)と、0.5ミリリットルの2
−デカノール(アルドリッチ)とが入ったステンレスの
2リットルのビーカーに、ブリンクマンPT45/80
ホモジナイザー及びPTA−20TSプローブを用いて
10,000rpmの回転数で1分間かけて、上記の着
色された有機相を分散させる。この分散を、15℃の冷
水浴中で行う。この混合物を、機械的攪拌装置とビーカ
ーの下の油槽とを備えた2リットルのガラスのリアクタ
に移す。溶液を激しく攪拌しながら、8.0グラムのジ
エチレントリアミン(アルドリッチ)と、5.0グラム
の1,6−ヘキサンジアミン(アルドリッチ)と、25
ミリリットルの蒸留水との水溶液を、2〜3分間かけて
滴下する。同時に、別の滴下漏斗から、13.0グラム
の炭酸ナトリウム(ベーカー)と30ミリリットルの蒸
留水から成る塩基性溶液を10分間かけて滴下する。ア
ミン及び塩基性溶液の添加が完了したら、混合液を室温
で2時間攪拌する。この時、界面重合が生じて、コア材
料の周りにポリアミンのシェルが形成される。攪拌しな
がら、蒸留水を用いて反応混合液の体積を1.5リット
ルに増やし、続いて、温度を12時間の間54℃に上昇
させ、コアモノマーを重合させる。次に、この溶液を室
温まで冷まし、蒸留水を用いて粒子を沈殿させるととも
に上澄み液を傾瀉することにより、7回洗浄する。噴霧
乾燥の前に、粒子を425ミクロン及び250ミクロン
のふるいにかけ、吸入口温度120℃及び放出口温度6
5℃のヤマト−オーカワラ噴霧乾燥機モデルDL−41
を用いて、噴霧乾燥する。コールタカウンタでの判定
で、平均粒径は約14.5ミクロン、GSDは1.66
となる。
【0130】(乾燥及び粒径の測定前に)トナー粒子を
水中で懸濁させた状態で、例XIIIで説明した方法によ
り、粒子の表面を、3,4−エチレンジオキシチオフェ
ンモノマーの酸化重合によって処理し、ドーピングし
て、トナーのコアを包むシェルの上に導電性ポリマーシ
ェルを生成する。この得られるトナーを圧縮したペレッ
トの平均体積導電率は、約10-4〜約10-3ジーメンス
/センチメートルになると思われる。
【0131】例XV 次の手順を用いて、マイクロカプセルで包んだトナーを
調製する。250ミリリットルのポリエチレンのボトル
に、13.1グラムのスチレンモノマー(ポリサイエン
シズ社)、52.6グラムのn−ブチルメタクリレート
モノマー(ポリサイエンシズ社)、33.3グラムの5
2/48比率のスチレン/n−ブチルメタクリレートコポ
リマー樹脂、及び、65/35比率のスチレン/n−ブチ
ルメタクリレートコポリマー樹脂に顔料対ポリマー樹脂
の比率が50/50で流し込んだスーダン・ブルー(S
udan Blue) OS顔料(BASF)21.0グ
ラムの混合物を加える。バレル(Burrell)リス
トシェーカを用いて、24〜48時間かけて、上記ポリ
マー及び顔料を上記モノマーに分散させる。このように
構成された組成物は、7重量%の顔料と、20重量%の
シェルと、73重量%のコアモノマー及びポリマーの混
合物とから成り、この混合物は、9.6%のコポリマー
樹脂(65/35比率のスチレン/n−ブチルメタクリレ
ートモノマー)、30.4%のコポリマー樹脂(52/
48比率のスチレン/n−ブチルメタクリレートモノマ
ー)、12%のスチレンモノマー、及び48.0%のn
−ブチルメタクリレートモノマーから成る。一旦、この
着色されたモノマー溶液を均質にし、この混合物に、ブ
リンクマンPT45/80ホモジナイザー及びPTA−
20TSプローブを用いて5,000rpmの回転数で
30秒間かけて、20.0グラムの液体イソシアネート
(商品名:イソネート(Isonate) 143L又
はリキッド(liquid) MDI)(アップジョン
・ポリマー・ケミカルズ(Upjohn Polyme
r Chemicals))と、1.3414グラムの
2,2’−アゾ−ビス(2,4−ジメチルバレロニトリ
ル)(ポリサイエンシズ社)と、0.657グラムの
2,2’−アゾ−ビス−イソブチロニトリル (ポリサ
イエンシズ社)とを分散させる。600ミリリットルの
1.0%ポリビニルアルコール溶液(重量平均分子量9
6,000、88%加水分解、サイエンティフィック・
ポリマー・プロダクツ)と、0.5ミリリットルの2−
デカノール(アルドリッチ)とが入ったステンレスの2
リットルのビーカーに、ブリンクマンPT45/80ホ
モジナイザー及びPTA−35/4Gプローブを用いて
10,000rpmの回転数で1分間かけて、上記の着
色モノマー溶液を分散させる。この分散を、15℃の冷
水浴中で行う。この混合物を、機械的攪拌装置とビーカ
ーの下の油槽とを備えた2リットルのリアクタに移す。
溶液を激しく攪拌しながら、5.0グラムのジエチレン
トリアミン(アルドリッチ)と、5.0グラムの1,6
−ヘキサンジアミン(アルドリッチ)と、100ミリリ
ットルの蒸留水との水溶液をリアクタに注ぎ込み、この
混合物を室温で2時間攪拌する。この時、界面重合が生
じて、コア材料の周りにポリウレアのシェルが形成され
る。尚攪拌しながら、1.0%ポリビニルアルコール溶
液を用いて反応混合物の体積を1.5リットルに増や
し、10.0ミリリットルの蒸留水に溶かした0.5グ
ラムのヨウ化カリウム(アルドリッチ)を含有する水溶
液を加える。希塩酸(BDH)を用いて、この溶液のp
HをpH7〜8に調整し、次に、攪拌しながら85℃で
12時間加熱する。この時、コアの中のモノマー材料が
遊離基重合反応を起こし、コア材料の形成が完了する。
この溶液を室温まで冷まし、蒸留水で7回洗浄する。湿
ったままの粒子を425ミクロン及び250ミクロンの
ふるいにかけ、ヤマト−オーカワラ噴霧乾燥機モデルD
L−41を用いて噴霧乾燥する。コールタカウンタによ
る判定で、平均粒径は約164ミクロン、GSDは1.
41となる。
【0132】(乾燥及び粒径の測定前に)トナー粒子を
水中で懸濁させた状態で、例XIIIで説明した方法によ
り、粒子の表面を、3,4−エチレンジオキシチオフェ
ンモノマーの酸化重合によって処理し、ドーピングし
て、トナーのコアを包むシェルの上に導電性ポリマーシ
ェルを生成する。この得られるトナーを圧縮したペレッ
トの平均体積導電率は、約10-4〜約10-3ジーメンス
/センチメートルになると思われる。
【0133】例XVI 約92重量%の平均分子量が約68,000のポリ−n
−ブチルメタクリレート樹脂と、約6重量%のリーガル
(Regal)(登録商標)330カーボンブラック
と、約2重量%のセチルピリジニウムクロリドから成る
トナー粒子を押出しプロセスによって調製する。このト
ナー粒子の平均粒径は11ミクロンである。
【0134】次に、例IXで説明した方法により、このよ
うに調製した黒色トナーを界面活性剤水溶液中で再び懸
濁させ、3,4−エチレンジオキシチオフェンモノマー
の酸化重合によって表面処理を施し、固有の導電性を有
するポリマーであるポリ(3,4−エチレンジオキシチ
オフェン)のシェルにより、絶縁性トナーの表面を導電
性とする。得られる導電性黒色トナー粒子は、10-4
10-3ジーメンス/センチメートルの範囲の体積導電率
を有すると思われる。
【0135】例XVII 90.5重量%のプリオトーン(Pliotone)
(登録商標)樹脂(グッドイヤー(Goodyear)
より入手)と、7.0重量%のPV ファスト・ブルー
(Fast Blue) B2G−A顔料(ホーシュト−
セラニーズ(Hoechst―Celanese)より
入手)と、2.0重量%のボントロン(Bontro
n) E−88アルミニウム化合物電荷制御剤(オリエ
ント・ケミカル、ジャパン(Orient Chemi
cal, Japan)より入手)と、0.5重量%のセ
チルピリジニウムクロリド電荷制御剤(ヘクセル・コー
ポレイションより入手)とを含有する青色トナー組成物
を調製する。このトナー組成物は、まず乾燥状態でブレ
ンドされ、次に、エクストルーダ内で溶融混合される。
エクストルーダからのストランドは冷却され、小さなペ
レット状に刻まれ、粉砕されてトナー粒子となり、粒径
分布を狭めるために分級される。このトナー粒子の体積
平均粒径は12.5ミクロンである。
【0136】次に、例IXで説明した方法により、このよ
うに調製した青色トナーを界面活性剤水溶液中で再び懸
濁させ、3,4−エチレンジオキシチオフェンモノマー
の酸化重合によって表面処理を施し、固有の導電性を有
するポリマーであるポリ(3,4−エチレンジオキシチ
オフェン)のシェルにより、絶縁性トナーの表面を導電
性とする。得られる導電性青色トナー粒子は、10-4
10-3ジーメンス/センチメートルの範囲の体積導電率
を有すると思われる。
【0137】例XVIII 次のように、赤色トナー組成物を調製する。91.72
重量部のプリオトーン(Pliotone)(登録商
標)樹脂(グッドイヤーより入手)と、1重量部のジス
テアリルジメチルアンモニアメチルスルフェート(ヘク
セル・コーポレイションより入手)と、6.72重量部
のリトール・スカーレット(LitholScarle
t) NB3755顔料(BASFより入手)と、0.
56重量部のマゼンタ・プレディスパース(Magen
ta Predisperse)(ポリマー樹脂に分散
されたホスタパーム・ピンク(Hostaperm P
ink) E顔料、ホーシュト−セラニーズより入手)
を、ダイを130〜145℃の温度に保つとともにバレ
ルの温度範囲が約80〜約100℃であるエクストルー
ダ中で溶かしてブレンドし、その後、微粉化して空気分
級し、体積平均直径が12.5ミクロンのトナー粒子を
得る。
【0138】次に、例IXで説明した方法により、このよ
うに調製した赤色トナーを界面活性剤水溶液中で再び懸
濁させ、3,4−エチレンジオキシチオフェンモノマー
の酸化重合によって表面処理を施し、固有の導電性を有
するポリマーであるポリ(3,4−エチレンジオキシチ
オフェン)のシェルにより、絶縁性トナーの表面を導電
性とする。得られる導電性赤色トナー粒子は、10-4
10-3ジーメンス/センチメートルの範囲の体積導電率
を有すると思われる。
【0139】例XIX 凝集剤であるポリ(塩化アルミニウム)を用いてスチレ
ン/n−ブチルアクリレート/アクリル酸ラテックスを凝
集させ、次に、温度を上げて粒子を合体させることによ
り、無着色のトナー粒子を調製した。非イオン性/アニ
オン性界面活性剤溶液(固形分40.0重量%)中にお
ける、スチレン/n−ブチルアクリレート/アクリル酸
(モノマー比率は、スチレンが82重量部、n−ブチル
アクリレートが18重量部、アクリル酸が2重量部)の
乳化重合によって、次のようにポリマーラテックスを調
製した。279.6キログラムのスチレン、61.4キ
ログラムのn−ブチルアクリレート、6.52キログラ
ムのアクリル酸、3.41キログラムのカーボンテトラ
ブロミド、及び11.2キログラムのドデカンチオール
を、461キログラムの脱イオン水と混合した。この脱
イオン水には、予め、7.67キログラムのドデシルベ
ンゼンスルホン酸ナトリウムアニオン性界面活性剤(ネ
オゲン(Neogen)RK、活性成分を60%含
有)、3.66キログラムのノノフェノールエトキシ非
イオン性界面活性剤(アンタロックス(Antarox)
CA−897、活性材料を100%含有)、及び50キ
ログラムの脱イオン水に溶解させた3.41キログラム
の過硫酸アンモニア重合開始剤を溶解させた。このよう
に形成した乳剤を、70℃で3時間かけて重合し、続い
て、更に1時間、85℃に加熱した。得られたラテック
スは、59.5重量%の水と、40.5重量%の固形分
とを含んでおり、この固形分は、ポリ(スチレン/n−
ブチルアクリレート/アクリル酸)のランダムコポリマ
ーの粒子で構成されていた。このラテックスの乾燥サン
プルのガラス転移温度は、デュポンDSCで測定したと
ころ、47.7℃であった。ウォーターズゲル浸透クロ
マトグラフで判定された、このラテックスの重量平均分
子量は30,600であり、数平均分子量は4,400
であった。このラテックスの粒径は、ディスク遠心分離
機で測定したところ、278ナノメートルであった。
【0140】その後、このように調製した375グラム
のスチレン/n−ブチルアクリレート/アクリル酸アニオ
ン性ラテックスを、761.43グラムの脱イオン水で
希釈した。高シヤーホモジナイザーを用いて4,000
〜5,000回転/分で2分間かけて、希釈されたラテ
ックス溶液を、凝集剤の酸性溶液(7.86グラムの1
モル硝酸溶液中の3.35グラムのポリ(塩化アルミニ
ウム))とブレンドし、ナノメートルサイズのラテック
ス粒子で構成されるゲル化粒子の凝集物、即ち不均一凝
集物を調製した。このスラリーを0.25℃/分という
制御された率で50℃に加熱し、この時点での平均粒径
は4.5ミクロンであり、粒径分布は1.17であっ
た。この時点で、4%水酸化ナトリウム溶液を用いて、
溶液のpHを7.0に調整した。次に、この混合物を
0.5℃/分という制御された率で95℃に加熱した。
一旦、反応温度95℃でこの粒子スラリーが反応した
ら、1モル硝酸を用いてpHを5.0に降下させ、その
後6時間、この温度を保った。次に、粒子を室温まで冷
ました。このトナースラリーから150グラムを取り除
き、濾過及び脱イオン水中での再懸濁化により6回洗浄
した。そして、この粒子を冷凍乾燥機を用いて48時間
乾燥させた。このトナー粒子の平均粒径は5.2ミクロ
ンであり、粒径分布は1.21であった。このサンプル
を圧縮してペレット状にしたときの体積導電率は7.2
×10-15ジーメンス/センチメートルであった。ホソカ
ワ流動試験器を用いて測定した凝集率は21.5%であ
り、比較例Aで説明した方法及びキャリヤを用いて測定
した摩擦帯電は+0.51マイクロクーロン/グラムで
あった。
【0141】250ミリリットルのビーカーに、150
グラムの無着色のトナーサイズ粒子のスラリー(平均粒
径は5.7ミクロン、粒径分布GSDは1.24)(溶
液中の総固形材料は11.25グラム)を加えた。次
に、ドーパントであるパラ−トルエンスルホン酸(pT
SA)を加えることにより、この溶液のpHを2.73
に調整した。この溶液を攪拌し、酸化剤である過硫酸ア
ンモニア(1.81グラム、7.93ミリモル)を溶解
させた。15分後、0.45グラム(3.17ミリモ
ル)の3,4−エチレンジオキシチオフェンモノマー
(EDOT)を、この溶液に加えた。酸化剤対EDOT
のモル比は2.5:1であり、EDOTはトナー粒子の
4重量%の量で存在した。この反応物を、室温で一晩攪
拌した。得られた灰色がかったトナー粒子(僅かな着色
は、PEDOT粒子コーティングの結果である)を、蒸
留水で6回洗浄し、冷凍乾燥機で48時間乾燥させた。
PEDOTを生成するためのEDOTの化学的酸化重合
がトナー粒子表面で生じ、粒子表面は、トナー粒子表面
からのスルホネート基の存在及び添加されたp−TSA
により僅かに導電性となった。このトナー粒子の平均粒
径は5.1ミクロンであり、粒径分布は1.24であっ
た。このサンプルを圧縮してペレット状にしたときの体
積導電率は3.1×10-13ジーメンス/センチメートル
であった。比較例Aで説明した方法及びキャリヤを用い
て測定した摩擦帯電は、22℃で相対湿度50%におい
て、−36.3マイクロクーロン/グラムであった。
【0142】例XX 例XIXで説明した方法で、無着色のトナー粒子を調製し
た。250ミリリットルのビーカーに、150グラムの
無着色のトナーサイズ粒子のスラリー(平均粒径は5.
7ミクロン、粒径分布GSDは1.24)(溶液中の総
固形材料は20.0グラム)を加えた。この溶液のpH
は、酸化剤の添加前には調整しなかった。この溶液を攪
拌し、酸化剤である過硫酸アンモニア(3.7グラム、
0.0162モル)を溶解させた。15分後、2.0グ
ラム(0.0141モル)の3,4−エチレンジオキシ
チオフェンモノマー(EDOT)を、この溶液に加え
た。酸化剤対EDOTのモル比は1.1:1であり、E
DOTはトナー粒子の10重量%の量で存在した。この
反応物を、室温で一晩攪拌した。得られた灰色がかった
トナー粒子(僅かな着色は、PEDOT粒子コーティン
グの結果である)を、蒸留水で6回洗浄し、冷凍乾燥機
で48時間乾燥させた。PEDOTを生成するためのE
DOTの化学的酸化重合がトナー粒子表面で生じ、粒子
表面は、トナー粒子表面からのスルホネート基の存在に
より僅かに導電性となった。このトナー粒子の平均粒径
は5.2ミクロンであり、粒径分布は1.23であっ
た。このサンプルを圧縮してペレット状にしたときの体
積導電率は3.8×10-13ジーメンス/センチメートル
であった。比較例Aで説明した方法及びキャリヤを用い
て測定した摩擦帯電は、22℃で相対湿度50%におい
て、−8.8マイクロクーロン/グラムであった。
【0143】例XXI 凝集剤(ポリ(塩化アルミニウム))を用いてスチレン
/n−ブチルアクリレート/スルホン酸スチレンナトリウ
ム塩/アクリル酸ラテックスを凝集させ、次に、温度を
上げて粒子を合体させることにより、トナー粒子を調製
した。非イオン性界面活性剤及びアニオン性界面活性剤
を用いずに、スチレン/n−ブチルアクリレート/スルホ
ン酸スチレンナトリウム塩/アクリル酸(モノマー比率
は、スチレンが81.5重量部、n−ブチルアクリレー
トが18重量部、スルホン酸スチレンナトリウム塩が
0.5重量部、アクリル酸が2重量部)の乳化重合によ
ってポリマーラテックスを調製した。この溶液は、次の
ような40.0重量%の固形分を含有していた。27
7.92キログラムのスチレン、61.38キログラム
のn−ブチルアクリレート、1.7キログラムのスルホ
ン酸スチレンナトリウム塩、6.52キログラムのアク
リル酸、3.41キログラムのカーボンテトラブロミ
ド、及び11.2キログラムのドデカンチオールを、4
61キログラムの脱イオン水及び50キログラムの脱イ
オン水に溶解させた3.41キログラムの過硫酸アンモ
ニア重合開始剤に混合した。このように形成した乳剤
を、70℃で3時間かけて重合し、続いて、更に1時
間、85℃に加熱した。得られた自己安定性のラテック
スは、59.5重量%の水と、40.5重量%の固形分
とを含んでおり、この固形分は、ランダムコポリマーの
粒子で構成されていた。このラテックスの乾燥サンプル
のガラス転移温度は、デュポンDSCで測定したとこ
ろ、48℃であった。ウォーターズゲル浸透クロマトグ
ラフで判定された、このラテックスの重量平均分子量は
30,600であり、数平均分子量は5,000であっ
た。このラテックスの粒径は、ディスク遠心分離機で測
定したところ、278ナノメートルであった。
【0144】このように調製したラテックスから50グ
ラムを、250ミリリットルのビーカー中で、固形分装
填量20グラムとするよう、100ミリリットルの水で
希釈した。このスラリーのpHは調整しなかった。この
溶液を攪拌し、酸化剤である過硫酸アンモニア(3.7
グラム、0.0162モル)を溶解させた。15分後、
5ミリリットルのアセトニトリルで希釈した2.0グラ
ム(0.0141モル)の3,4−エチレンジオキシチ
オフェンモノマー(EDOT)を、この溶液に加えた。
酸化剤対EDOTのモル比は1.1:1であり、EDO
Tはトナー粒子の10重量%の量で存在した。この反応
物を、室温で一晩攪拌した。次に、この粒子を冷凍乾燥
機で48時間乾燥させた。このトナー粒子の平均粒径は
ナノメートルサイズの範囲であった。このサンプルを圧
縮してペレット状にしたときの体積導電率は1.3×1
-7ジーメンス/センチメートルであった。比較例Aで
説明した方法及びキャリヤを用いて測定した摩擦帯電
は、22℃で相対湿度50%において、−3.6マイク
ロクーロン/グラムであった。
【0145】例XXII 例XIXで説明した方法で、無着色のトナー粒子を調製し
た。250ミリリットルのビーカーに、150グラムの
無着色のトナーサイズ粒子のスラリー(平均粒径は5.
7ミクロン、粒径分布GSDは1.24)(溶液中の総
固形材料は11.25グラム)を加えた。次に、ドーパ
ントであるパラ−トルエンスルホン酸(pTSA)を加
えることにより、この溶液のpHを2.73に調整し
た。この溶液を攪拌し、酸化剤である塩化第二鉄(1.
3グラム、8.0ミリモル)を溶解させた。15分後、
0.45グラム(3.17ミリモル)の3,4−エチレ
ンジオキシチオフェンモノマー(EDOT)を、この溶
液に加えた。酸化剤対EDOTのモル比は2.5:1で
あり、EDOTはトナー粒子の4重量%の量で存在し
た。この反応物を、室温で一晩攪拌した。得られた灰色
がかったトナー粒子(僅かな着色は、PEDOT粒子コ
ーティングの結果である)を、蒸留水で6回洗浄し、冷
凍乾燥機で48時間乾燥させた。PEDOTを生成する
ためのEDOTの化学的酸化重合がトナー粒子表面で生
じ、粒子表面は、トナー粒子表面からのスルホネート基
の存在及び添加されたp−TSAにより僅かに導電性と
なった。このトナー粒子の平均粒径は5.1ミクロンで
あり、粒径分布は1.22であった。このサンプルを圧
縮してペレット状にしたときの体積導電率は1.7×1
-1 3ジーメンス/センチメートルであった。比較例Aで
説明した方法及びキャリヤを用いて測定した摩擦帯電
は、22℃で相対湿度50%において、+15.8マイ
クロクーロン/グラムであった。
【0146】例XXIII 凝集剤(ポリ(塩化アルミニウム))を用いてスチレン
/n−ブチルアクリレート/スルホン酸スチレンナトリウ
ム塩/アクリル酸ラテックスを凝集させ、次に、温度を
上げて粒子を合体させることにより、トナー粒子を調製
した。非イオン性界面活性剤及びアニオン性界面活性剤
を用いずに、スチレン/n−ブチルアクリレート/スルホ
ン酸スチレンナトリウム塩/アクリル酸(モノマー比率
は、スチレンが81.5重量部、n−ブチルアクリレー
トが18重量部、スルホン酸スチレンナトリウム塩が
0.5重量部、アクリル酸が2重量部)の乳化重合によ
ってポリマーラテックスを調製した。この溶液は、次の
ような40.0重量%の固形分を含有していた。27
7.92キログラムのスチレン、61.38キログラム
のn−ブチルアクリレート、1.7キログラムのスルホ
ン酸スチレンナトリウム塩、6.52キログラムのアク
リル酸、3.41キログラムのカーボンテトラブロミ
ド、及び11.2キログラムのドデカンチオールを、4
61キログラムの脱イオン水及び50キログラムの脱イ
オン水に溶解させた3.41キログラムの過硫酸アンモ
ニア重合開始剤に混合した。このように形成した乳剤
を、70℃で3時間かけて重合し、続いて、更に1時
間、85℃に加熱した。得られた自己安定性のラテック
スは、59.5重量%の水と、40.5重量%の固形分
とを含んでおり、この固形分は、ランダムコポリマーの
粒子で構成されていた。このラテックスの乾燥サンプル
のガラス転移温度は、デュポンDSCで測定したとこ
ろ、48℃であった。ウォーターズゲル浸透クロマトグ
ラフで判定された、このラテックスの重量平均分子量は
30,600であり、数平均分子量は5,000であっ
た。このラテックスの粒径は、ディスク遠心分離機で測
定したところ、278ナノメートルであった。
【0147】このように調製したラテックスから50グ
ラムを、250ミリリットルのビーカー中で、固形分装
填量20グラムとするよう、100ミリリットルの水で
希釈した。このスラリーのpHは調整しなかった。この
溶液を攪拌し、酸化剤である塩化第二鉄(5.7グラ
ム、0.0352モル)を溶解させた。30分後、2.
0グラム(0.0141モル)の3,4−エチレンジオ
キシチオフェンモノマー(EDOT)を、この溶液に加
えた。酸化剤対EDOTのモル比は2.5:1であり、
EDOTはトナー粒子の10重量%の量で存在した。こ
の反応物を、室温で一晩攪拌した。次に、この粒子を冷
凍乾燥機で48時間乾燥させた。このトナー粒子の平均
粒径はナノメートルサイズの範囲であった。このサンプ
ルを圧縮してペレット状にしたときの体積導電率は3.
5×10-9ジーメンス/センチメートルであった。比較
例Aで説明した方法及びキャリヤを用いて測定した摩擦
帯電は、22℃で相対湿度50%において、+4.1マ
イクロクーロン/グラムであった。
【0148】例XXIV 凝集剤(ポリ(塩化アルミニウム))を用いてスチレン
/n−ブチルアクリレート/スルホン酸スチレンナトリウ
ム塩/アクリル酸ラテックスを凝集させ、次に、温度を
上げて粒子を合体させることにより、トナー粒子を調製
した。非イオン性界面活性剤及びアニオン性界面活性剤
を用いずに、スチレン/n−ブチルアクリレート/スルホ
ン酸スチレンナトリウム塩/アクリル酸(モノマー比率
は、スチレンが81.5重量部、n−ブチルアクリレー
トが18重量部、スルホン酸スチレンナトリウム塩が
0.5重量部、アクリル酸が2重量部)の乳化重合によ
ってポリマーラテックスを調製した。この溶液は、次の
ような40.0重量%の固形分を含有していた。27
7.92キログラムのスチレン、61.38キログラム
のn−ブチルアクリレート、1.7キログラムのスルホ
ン酸スチレンナトリウム塩、6.52キログラムのアク
リル酸、3.41キログラムのカーボンテトラブロミ
ド、及び11.2キログラムのドデカンチオールを、4
61キログラムの脱イオン水及び50キログラムの脱イ
オン水に溶解させた3.41キログラムの過硫酸アンモ
ニア重合開始剤に混合した。このように形成した乳剤
を、70℃で3時間かけて重合し、続いて、更に1時
間、85℃に加熱した。得られた自己安定性のラテック
スは、59.5重量%の水と、40.5重量%の固形分
とを含んでおり、この固形分は、ランダムコポリマーの
粒子で構成されていた。このラテックスの乾燥サンプル
のガラス転移温度は、デュポンDSCで測定したとこ
ろ、48℃であった。ウォーターズゲル浸透クロマトグ
ラフで判定された、このラテックスの重量平均分子量は
30,600であり、数平均分子量は5,000であっ
た。このラテックスの粒径は、ディスク遠心分離機で測
定したところ、278ナノメートルであった。
【0149】このように調製したラテックスから50グ
ラムを、250ミリリットルのビーカー中で、固形分装
填量20グラムとするよう、100ミリリットルの水で
希釈した。このスラリーのpHは調整しなかった。この
溶液を攪拌し、酸化剤である塩化第二鉄(1.15グラ
ム、7.09ミリモル)を溶解させた。15分後、2.
0グラム(0.0141モル)の3,4−エチレンジオ
キシチオフェンモノマー(EDOT)を、この溶液に加
えた。酸化剤対EDOTのモル比は0.5:1であり、
EDOTはトナー粒子の10重量%の量で存在した。こ
の反応物を、室温で一晩攪拌した。次に、この粒子を冷
凍乾燥機で48時間乾燥させた。このトナー粒子の平均
粒径はナノメートルサイズの範囲であった。このサンプ
ルを圧縮してペレット状にしたときの体積導電率は1.
5×10-7ジーメンス/センチメートルであった。比較
例Aで説明した方法及びキャリヤを用いて測定した摩擦
帯電は、22℃で相対湿度50%において、+7.1マ
イクロクーロン/グラムであった。
【0150】例XXV 例I乃至XXIVで説明したようにトナー組成物を調製する
が、但しドーパントは用いない。得られるトナー粒子
は、比較的絶縁性であり、二成分現像プロセスに適して
いると思われる。
【0151】例XXVI 例XIX、XX、XXII及びXXVで説明したようにトナーを調製
する。比較例Aで説明したように、このように調製した
トナーをそれぞれキャリヤと混合し、現像剤組成物を構
成する。このように調製された現像剤をそれぞれ電子写
真画像形成装置に導入する。各事例において、受光体上
に静電潜像を生成し、現像剤を用いて現像する。その
後、現像した画像を紙の基体に転写し、熱及び圧力によ
って定着させる。
【0152】例XXVII 46.5モル%のテレフタレート、3.5モル%のスル
ホイソフタル酸ナトリウム、47.5モル%の1,2−
プロパンジオール、及び2.5モル%のジエチレングリ
コールを含む線状スルホン化ランダムコポリエステル樹
脂を、次のように調製する。底部排出バルブ、ダブルタ
ービン攪拌器、及び冷水コンデンサ付きの蒸留受液器を
備える5ガロンのパー(Parr)リアクタに、3.9
8キログラムのジメチルテレフタレート、451グラム
のジメチルスルホイソフタル酸ナトリウム、3.104
キログラムの1,2−プロパンジオール(1モル過剰の
グリコール)、351グラムのジエチレングリコール
(1モル過剰のグリコール)、及び8グラムのブチルす
ずヒドロキシドオキシド触媒を入れる。次に、リアクタ
を攪拌しながら3時間の間165℃に加熱し、それによ
り、蒸留受液器中に1.33キログラムの留出物を集め
る。アメリカン・オプチカル・コーポレーションより入
手できるABBE屈折計で測定すると、この留出物は、
約98体積%のメタノールと、2体積%の1,2−プロ
パンジオールとを含む。次に、この反応混合物を1時間
にわたって190℃に加熱し、その後、圧力を大気圧か
ら1時間かけてゆっくりと約260トルまで降下させ、
次に、2時間かけて5トルまで降下させ、蒸留受液器中
に約470グラムの留出物を集める。ABBE屈折計で
測定すると、この留出物は、約97体積%の1,2−プ
ロパンジオールと、3体積%のメタノールとを含む。更
に30分間かけて圧力を約1トルに降下させ、それによ
り、更に530グラムの1,2−プロパンジオールを集
める。次に、窒素を用いてリアクタを大気圧までパージ
し、底部排出部から、ドライアイスで冷却された容器
に、ポリマー生成物を排出し、3.5モル%スルホン化
ポリエステル樹脂、(1,2−プロピレン−ジプロピレ
ン−5−スルホイソフタレート)−コポリ(1,2−プ
ロピレン−ジプロピレンテレフタレート)のナトリウム
塩を得る。
【0153】まず、約2リットルの脱イオン水を攪拌し
ながら85℃に加熱し、そこに300グラムのスルホン
化ポリエステル樹脂を添加し、次に、約1時間から約2
時間、約85℃で加熱を続けながら混合物を攪拌し、次
に、ほぼ室温(25℃)まで冷却し、水性媒体に分散さ
れた固形分濃度15%のコロイド状のスルホン化ポリエ
ステル樹脂を調製する。このナトリウム−スルホン化ポ
リエステル樹脂粒子のコロイド溶液は、特徴的な青い色
合いを有しており、NiCOMP(登録商標)粒径測定
器で測定すると、粒径は約5〜約150ナノメートルの
範囲にあり、典型的には20〜40ナノメートルの範囲
にある。
【0154】15重量%のナトリウム−スルホン化ポリ
エステル樹脂を含有する2リットルのコロイド溶液を、
機械的攪拌器を備えた4リットルのケットルに入れる。
この溶液に、30重量%のリーガル(Regal)(登
録商標)330(キャボット社(Cabot, In
c.)より入手可能)を含有する42グラムのカーボン
ブラック顔料分散物を加え、得られた混合物を、約18
0〜200回転/分で攪拌しながら56℃に加熱する。
この加熱された混合物に、5重量%の二水和酢酸亜鉛を
含有する760グラムの水溶液を滴下する。この二水和
酢酸亜鉛溶液の滴下は、ぜん動ポンプを用いて行われ、
滴下速度は約2.5ミリリットル/分である。滴下が完
了した(約5時間)後、この混合物を更に3時間攪拌す
る。次に、この混合物を攪拌しながら一晩(約18時
間)おき、約25℃の室温まで冷ます。この生成物を、
3ミクロンの疎水性の薄膜クロスを通して濾過し、この
トナーの固まりを、約2リットルの脱イオン水に入れて
約1時間攪拌し、再びスラリー状にする。このトナーの
スラリーを再び濾過し、凍結乾燥器で48時間乾燥させ
る。
【0155】250ミリリットルのガラスのビーカー
に、75グラムの蒸留水と、上記のように調製した6.
0グラムの得られた黒色ポリエステルトナーを入れる。
次に、磁気攪拌装置を用いてこの分散物を攪拌し、水中
のポリエステル粒子の本質的に均一な分散物を得る。こ
の分散物に、1.27グラムのチオフェンモノマーを加
える。このチオフェンモノマーを更に攪拌すると5分以
内で溶解する。別の50ミリリットルのビーカーで、1
0.0グラムの塩化第二鉄を25グラムの蒸留水に溶か
す。塩化第二鉄を溶かした後、この溶液を水/チオフェ
ン中のトナー分散液に滴下する。次に、トナー、チオフ
ェン、及び塩化第二鉄が入っているビーカーを覆い、攪
拌を続けながら一晩おく。その後、このトナー分散物を
濾過し、トナーを600ミリリットルの蒸留水で2回洗
浄し、濾過し、冷凍乾燥する。
【0156】このように調製した導電性トナー粒子を、
24グラムのキャリヤ粒子(キャリヤに対して1重量%
の量の、ポリ(メチルメタクリレート)とSCウルトラ
(SC Ultra)カーボンブラックとの混合物(重
量比80:20)から成るコーティングを有する65ミ
クロンのホーゲンスコア)と1.0グラムのトナー粒子
とをブレンドすることにより帯電させ、トナー濃度(T
c)が4重量%の現像剤を調製する。この混合物を、2
2℃で相対湿度50%の環境に一晩おいてコンディショ
ニングし、次に、安定した現像剤の帯電に達するため
に、80°Fで相対湿度80%の環境で現像剤(トナー
及びキャリヤ)を30分間ロールミルにかける。(その
開示の全体を本明細書に参照として援用する米国特許第
3,533,835号の11段目5〜28行目に記載され
ているように)ファラデー箱装置を用いて現像剤の平均
帯電率(Q/M)を測定するために、全トナー吹出し法
(total toner blow off method)を用いる。この導電性
粒子は約+0.56マイクロクーロン/グラムの摩擦帯
電に達すると思われる。別の実験では、これらのトナー
粒子の別の1.0グラムを、キャリヤと共に50°Fで
相対湿度20%の環境で30分間ロールミルにかける。
この事例では、摩擦帯電は約+1.52マイクロクーロ
ン/グラムに達すると思われる。
【0157】このトナーを圧縮したペレットの平均体積
導電率を測定すると、約1×10-2ジーメンス/センチ
メートルになると思われる。
【0158】例XXVIII XXVIIで説明したように、ポリエステルラテックスとカ
ーボンブラック顔料分散物との凝集により、黒色トナー
粒子を調製する。
【0159】250ミリリットルのガラスのビーカー
に、150グラムの蒸留水と、12.0グラムの黒色ポ
リエステルトナーを入れる。次に、磁気攪拌装置を用い
てこの分散物を攪拌し、水中のポリエステル粒子の本質
的に均一な分散物を得る。この分散物に、2.55グラ
ムのチオフェンモノマーを加える。このチオフェンモノ
マーを更に攪拌すると5分以内で溶解する。この溶液
に、2.87グラムのp−トルエンスルホン酸を加え
る。別の50ミリリットルのビーカーで、17.1グラ
ムの過硫酸アンモニアを25グラムの蒸留水に溶かす。
過硫酸アンモニアを溶かした後、この溶液を水/チオフ
ェン/p−トルエンスルホン酸中のトナー分散液に滴下
する。次に、トナー、チオフェン、p−トルエンスルホ
ン酸及び過硫酸アンモニアが入っているビーカーを覆
い、攪拌を続けながら一晩おく。その後、このトナー分
散物を濾過し、トナーを600ミリリットルの蒸留水で
2回洗浄し、濾過し、冷凍乾燥する。
【0160】例XXVIIで説明したように、このように調
製した導電性トナー粒子をキャリヤ粒子とブレンドし、
摩擦帯電を測定する。この混合物を、22℃で相対湿度
50%の環境に一晩おいてコンディショニングし、次
に、安定した現像剤の帯電に達するために、80°Fで
相対湿度80%の環境で現像剤(トナー及びキャリヤ)
を30分間ロールミルにかける。この導電性粒子は約−
3.85マイクロクーロン/グラムの摩擦帯電に達する
と思われる。このトナーとキャリヤの混合物を50°F
で相対湿度20%の環境で30分間ロールミルにかけて
摩擦帯電を測定すると、約−5.86マイクロクーロン
/グラムに達すると思われる。
【0161】このトナーを圧縮したペレットの平均体積
導電率を測定すると、約1×10-2ジーメンス/センチ
メートルになると思われる。
【0162】例XXIX 例I乃至XVIII、XXI、XXIII、XXIV、XXVII及びXXVIIIで
説明したようにトナーを調製する。各トナーを接地され
た導電性(アルミニウム)基体上に置き、25ミクロン
厚さのマイラー(MYLAR)(登録商標)で覆われ+
100ボルトのバイアスに保たれた電極でトナーに触れ
ることにより、これらのトナーを非磁性誘導帯電につい
て評価する。マイラーで覆われた電極をトナーから離す
際に、マイラーにトナーの単層が付着し、誘導帯電され
た単層の静電表面電位は約−100ボルトになると思わ
れる。静電表面電位が、マイラー電極に与えられたバイ
アスと等しく且つ反対の極性であるという事実は、この
トナーが、トナーの誘導帯電を可能とするに十分な導電
性を有することを示す。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に使用するのに適した説明的な電子写真
プリント装置の略正面図である。
【図2】本発明に使用するのに適した現像システムの略
図である。
【図3】誘電的にオーバーコーティングされた基体上
の、誘導帯電されたトナーの単層を示す図である。
【図4】ドナーと誘電的にオーバーコーティングされた
基体との間の、予め誘導帯電されたトナーの単層を示す
図である。
【図5】黒色及びカスタム色をプリントするための、非
磁性誘導帯電現像システムを導入した、説明的な電子写
真プリント装置の略正面図である。
【符号の説明】
10 受光体(ベルト) 12 光導電面層 42 ドナーロール 44 現像ユニット(ハウジング) 56 ラスタ出力スキャナ(ROS)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G03G 15/08 507 G03G 15/08 507L (72)発明者 マリア エヌ. ブイ. マクドゥーガル カナダ国 エル7エル 3エックス2 オ ンタリオ州 バーリントン セーラム ロ ード 5335 (72)発明者 リナ カーリニ カナダ国 エル5ビー 2エックス2 オ ンタリオ州 ミシソーガ チェルムスフォ ード コート 4075 (72)発明者 ダン エー. ヘイズ アメリカ合衆国 14450 ニューヨーク州 フェアポート メイソン ロード 297 (72)発明者 ジャック ティー. ルストレインジ アメリカ合衆国 14502 ニューヨーク州 マセドン ビュー ポイント ドライブ 3559 (72)発明者 ポール ジェイ. ジェルワール カナダ国 エル6エル 1ピー9 オンタ リオ州 オークビル サール コート 2074 Fターム(参考) 2H005 AA08 AA13 AB09 CA20 DA01 DA09 2H077 AD06 DB14 EA11

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 樹脂及び任意の着色剤の粒子から成るト
    ナーであって、該トナー粒子がポリチオフェンでコーテ
    ィングされるトナー。
  2. 【請求項2】 前記ポリチオフェンが次式で表される、
    請求項1に記載のトナー。 【化1】 式中、R及びR’はそれぞれ独立に水素原子、アルキル
    基、アルコキシ基、アリール基、アリーロキシ基、アリ
    ールアルキル基、アルキルアリール基、アリールアルキ
    ロキシ基、アルキルアリーロキシ基、複素環基、又はそ
    れらの混合物であり、nは反復モノマーユニット数を表
    す整数である。
  3. 【請求項3】 前記ポリチオフェンがポリ(3,4−エ
    チレンジオキシチオフェン)である、請求項1に記載の
    トナー。
  4. 【請求項4】 前記ポリ(3,4−エチレンジオキシチ
    オフェン)が次式で表されるモノマーから形成される、
    請求項3に記載のトナー。 【化2】 式中、R1、R2、R3及びR4はそれぞれ独立に水素原
    子、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、アリーロ
    キシ基、アリールアルキル基、アルキルアリール基、ア
    リールアルキロキシ基、アルキルアリーロキシ基、又は
    複素環基である。
  5. 【請求項5】 R1及びR3は水素原子であり、R2及び
    4は(a)R2=H、R4=H、(b)R2=(CH2n
    CH3、式中n=0〜14、R4=H、(c)R2=(C
    2nCH3、式中n=0〜14、R4=(CH2nCH
    3、式中n=0〜14、(d)R2=(CH2nSO3 -
    +、式中n=1〜6、R4=H、(e)R2=(CH2
    nSO3 -Na+、式中n=1〜6、R4=(CH2nSO3
    -Na+、式中n=1〜6、(f)R2=(CH2n
    6、式中n=0〜4、R6=(i)H又は(ii) (CH2m
    CH3、式中m=0〜4、R4=H、又は、(g)R2
    (CH2nOR6、式中n=0〜4、R6=(i)H若しく
    は(ii)(CH2mCH3、式中m=0〜4、R4=(CH
    2nOR6、式中n=0〜4、R6=(i)H若しくは(ii)
    (CH2mCH3、式中m=0〜4である、請求項4に
    記載のトナー。
  6. 【請求項6】 前記ポリ(3,4−エチレンジオキシチ
    オフェン)が次式で表される、請求項3に記載のトナ
    ー。 【化3】 式中、R1、R2、R3及びR4はそれぞれ独立に水素原
    子、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、アリーロ
    キシ基、アリールアルキル基、アルキルアリール基、ア
    リールアルキロキシ基、アルキルアリーロキシ基、又は
    複素環基であり、D -はドーパント部分であり、nは反
    復モノマーユニット数を表す整数である。
  7. 【請求項7】 (a)画像形成部材上に静電潜像を生成
    するステップと、 (b)前記画像形成部材を、樹脂及び任意の着色剤の粒
    子から成りポリチオフェンでコーティングされている帯
    電したトナー粒子と接触させることにより前記潜像を現
    像するステップと、 を有するプロセス。
  8. 【請求項8】 現像された画像を形成するための、受像
    部材の表面に記録された潜像の現像プロセスであって、 (a)前記受像部材の表面を所定の処理速度で移動させ
    るステップと、 (b)リザーバに、樹脂及び任意の着色剤の粒子から成
    りポリチオフェンでコーティングされている供給用トナ
    ー粒子を収容するステップと、 (c)ドナー部材の外面上の前記トナー粒子を、前記受
    像部材に隣接する現像ゾーンに移送するステップと、 (d)現像ゾーンに入る前に前記ドナー部材の外面上の
    前記トナー粒子を所定の帯電レベルに誘導帯電するステ
    ップと、 を有する、潜像の現像プロセス。
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