JP2002169014A - カラーフィルタの製造方法 - Google Patents
カラーフィルタの製造方法Info
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- JP2002169014A JP2002169014A JP2000369103A JP2000369103A JP2002169014A JP 2002169014 A JP2002169014 A JP 2002169014A JP 2000369103 A JP2000369103 A JP 2000369103A JP 2000369103 A JP2000369103 A JP 2000369103A JP 2002169014 A JP2002169014 A JP 2002169014A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 感光性樹脂材料の仮支持体を剥離する際の帯
電を大幅に低減させ得る、転写法によるカラーフィルタ
の製造方法を提供すること。 【解決手段】 仮支持体42表面に少なくとも感光性樹
脂層44が設けられた感光性転写材料41を、基板47
の表面に、基板47の表面と感光性樹脂層44とが接す
るように密着させ積層体55を得る積層体形成工程と、
積層体55から仮支持体42を剥離する剥離工程と、感
光性樹脂層44を露光、および現像することにより、基
板47の表面にカラーフィルタを形成する露光・現像工
程と、を含み、前記剥離工程において、積層体55を絶
縁台48の上に、基板47側が絶縁台48に接するよう
に載置し、かつ、感光性樹脂層44と仮支持体42との
ピール部52乃至その周辺部53,54に、除電器49
によりイオン風51を当てながら仮支持体42を剥離す
ることを特徴とするカラーフィルタの製造方法である。
電を大幅に低減させ得る、転写法によるカラーフィルタ
の製造方法を提供すること。 【解決手段】 仮支持体42表面に少なくとも感光性樹
脂層44が設けられた感光性転写材料41を、基板47
の表面に、基板47の表面と感光性樹脂層44とが接す
るように密着させ積層体55を得る積層体形成工程と、
積層体55から仮支持体42を剥離する剥離工程と、感
光性樹脂層44を露光、および現像することにより、基
板47の表面にカラーフィルタを形成する露光・現像工
程と、を含み、前記剥離工程において、積層体55を絶
縁台48の上に、基板47側が絶縁台48に接するよう
に載置し、かつ、感光性樹脂層44と仮支持体42との
ピール部52乃至その周辺部53,54に、除電器49
によりイオン風51を当てながら仮支持体42を剥離す
ることを特徴とするカラーフィルタの製造方法である。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液晶表示装置に用
いられるカラーフィルタの製造方法に関するものであ
り、特に感光性転写材料を用いた転写法によるカラーフ
ィルタの製造方法に関するものである。
いられるカラーフィルタの製造方法に関するものであ
り、特に感光性転写材料を用いた転写法によるカラーフ
ィルタの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、カラー画像を表示する液晶表示
装置は、液晶表示装置に備えられた2枚の透明基板の一
方の面にカラーフィルタを設けた構成からなる。カラー
フィルタは、透明基板の上に、微小の間隙を介して縦横
両方向に整然と展開配列された多数の着色画素からなる
層が設けられた構成を有するものである。多数の着色画
素は通常、それぞれ、R(レッド)、G(グリーン)、
そしてB(ブルー)の三色のうちいずれかに着色されて
いて、RGBの各着色画素が一定のパターンに組み合わ
さって着色画素を構成している。
装置は、液晶表示装置に備えられた2枚の透明基板の一
方の面にカラーフィルタを設けた構成からなる。カラー
フィルタは、透明基板の上に、微小の間隙を介して縦横
両方向に整然と展開配列された多数の着色画素からなる
層が設けられた構成を有するものである。多数の着色画
素は通常、それぞれ、R(レッド)、G(グリーン)、
そしてB(ブルー)の三色のうちいずれかに着色されて
いて、RGBの各着色画素が一定のパターンに組み合わ
さって着色画素を構成している。
【0003】かかるカラーフィルタの製造方法として
は、各種の方法が知られているが、近年、感光性樹脂シ
ート(感光性転写材料)を用いた転写法が、精度の高い
カラーフィルタを簡便に製造することができるなどの理
由で注目を浴びている。例えば、カラーフィルタの製造
方法において、この感光性樹脂シートを用いる転写法で
は、まず、所定の色の着色材料(顔料または染料)と感
光性樹脂とからなる感光性着色樹脂層(感光性樹脂層)
を可撓性の支持体シート(仮支持体)の上に設けた感光
性樹脂シートを所定の枚数(通常は、R、G、Bの三
枚)製造する。つぎに、この感光性樹脂シートの1枚
を、その感光性着色樹脂層を下に向け、加熱ロールを用
いて加熱しながら透明基板(ガラス板など)の上に貼り
合わせたのち、支持体シートを剥がして透明基板上に感
光性着色層を転写する。
は、各種の方法が知られているが、近年、感光性樹脂シ
ート(感光性転写材料)を用いた転写法が、精度の高い
カラーフィルタを簡便に製造することができるなどの理
由で注目を浴びている。例えば、カラーフィルタの製造
方法において、この感光性樹脂シートを用いる転写法で
は、まず、所定の色の着色材料(顔料または染料)と感
光性樹脂とからなる感光性着色樹脂層(感光性樹脂層)
を可撓性の支持体シート(仮支持体)の上に設けた感光
性樹脂シートを所定の枚数(通常は、R、G、Bの三
枚)製造する。つぎに、この感光性樹脂シートの1枚
を、その感光性着色樹脂層を下に向け、加熱ロールを用
いて加熱しながら透明基板(ガラス板など)の上に貼り
合わせたのち、支持体シートを剥がして透明基板上に感
光性着色層を転写する。
【0004】次いで、その状態で、感光性着色樹脂層の
表面に、画素パターン部分が開口されたシート状のフォ
トマスクを介して光を照射して感光性着色樹脂層をパタ
ーン状に露光し、そののち現像処理して、透明基板上に
1色の着色画素パターンを形成する。さらに、着色画素
パターンが形成された基板表面に、別の色の感光性着色
樹脂層を有する感光性樹脂シートを用いて、同様にして
転写、露光および現像を順次行うことによって、多色の
着色画素パターンを形成することができる。なお、RG
Bなどの多色の着色画素間の色分離を向上させるため
に、最近では各画素間に間隙を設け、感光性黒色樹脂を
埋め込むこと(いわゆる、ブラックマトリックスの形
成)が一般的に行われている。
表面に、画素パターン部分が開口されたシート状のフォ
トマスクを介して光を照射して感光性着色樹脂層をパタ
ーン状に露光し、そののち現像処理して、透明基板上に
1色の着色画素パターンを形成する。さらに、着色画素
パターンが形成された基板表面に、別の色の感光性着色
樹脂層を有する感光性樹脂シートを用いて、同様にして
転写、露光および現像を順次行うことによって、多色の
着色画素パターンを形成することができる。なお、RG
Bなどの多色の着色画素間の色分離を向上させるため
に、最近では各画素間に間隙を設け、感光性黒色樹脂を
埋め込むこと(いわゆる、ブラックマトリックスの形
成)が一般的に行われている。
【0005】以上のような転写法によるカラーフィルタ
の製造時において、基板表面に貼り合わせられ密着して
いる前記感光性樹脂シートの支持体シートを、基板表面
から剥がす際、静電気により基板表面に形成された感光
性着色層が帯電してしまうことがある。帯電した感光性
着色層には、周囲に存在する塵埃が引き寄せられ付着
し、そのまま露光、および現像処理してしまうと、形成
されたレジストパターンにピンホール等の欠陥が生じる
等、種々の不具合を招来させることとなる。
の製造時において、基板表面に貼り合わせられ密着して
いる前記感光性樹脂シートの支持体シートを、基板表面
から剥がす際、静電気により基板表面に形成された感光
性着色層が帯電してしまうことがある。帯電した感光性
着色層には、周囲に存在する塵埃が引き寄せられ付着
し、そのまま露光、および現像処理してしまうと、形成
されたレジストパターンにピンホール等の欠陥が生じる
等、種々の不具合を招来させることとなる。
【0006】この問題を解決する方法として、特開平6
−35200号公報には、仮支持体の表面電気抵抗を1
013Ω/□以下に抑えることが開示されている。仮支持
体の表面電気抵抗を抑えることで、感光性着色層の帯電
が軽減され、ほとんどの場合、帯電による不具合を解消
することができる。しかしながら、より大きな帯電が生
じる基板と感光性樹脂シートとの組み合わせを選択した
場合には、上記文献に記載の手段では帯電量軽減効果が
不十分となり、帯電による不具合を解消することができ
ない場合がある。
−35200号公報には、仮支持体の表面電気抵抗を1
013Ω/□以下に抑えることが開示されている。仮支持
体の表面電気抵抗を抑えることで、感光性着色層の帯電
が軽減され、ほとんどの場合、帯電による不具合を解消
することができる。しかしながら、より大きな帯電が生
じる基板と感光性樹脂シートとの組み合わせを選択した
場合には、上記文献に記載の手段では帯電量軽減効果が
不十分となり、帯電による不具合を解消することができ
ない場合がある。
【0007】例えば、米国特許第5641974号明細
書には、HA方式の液晶ディスプレイを実現するため、
TFTアレイ基板上に絶縁性の透明樹脂の構造体を形成
する方法が開示されている。また、米国特許第5994
721号明細書には、絶縁性のカラーフィルタをTFT
アレイ基板側に形成することにより、高開口率を実現す
るCOA方式の液晶ディスプレイが開示されている。こ
れらTFTアレイ基板表面に感光性樹脂シートを貼り合
わせ密着(ラミネート)させた後、感光性樹脂シートの
支持体シートを剥がす際、帯電電荷の放電によりTFT
アレイの放電破壊を引き起こしてしまう可能性がある。
そこで剥離時の支持体シート−感光性樹脂層間の帯電
は、できるだけ低く抑えることが望まれる。
書には、HA方式の液晶ディスプレイを実現するため、
TFTアレイ基板上に絶縁性の透明樹脂の構造体を形成
する方法が開示されている。また、米国特許第5994
721号明細書には、絶縁性のカラーフィルタをTFT
アレイ基板側に形成することにより、高開口率を実現す
るCOA方式の液晶ディスプレイが開示されている。こ
れらTFTアレイ基板表面に感光性樹脂シートを貼り合
わせ密着(ラミネート)させた後、感光性樹脂シートの
支持体シートを剥がす際、帯電電荷の放電によりTFT
アレイの放電破壊を引き起こしてしまう可能性がある。
そこで剥離時の支持体シート−感光性樹脂層間の帯電
は、できるだけ低く抑えることが望まれる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明
は、感光性転写材料(感光性樹脂シート)を用いた転写
法によるカラーフィルタの製造において、基板の表面に
感光性樹脂材料を密着させて得られる積層体から、前記
感光性樹脂材料の仮支持体(支持体シート)を剥離する
際の帯電を大幅に低減させ得るカラーフィルタの製造方
法を提供することを目的とする。
は、感光性転写材料(感光性樹脂シート)を用いた転写
法によるカラーフィルタの製造において、基板の表面に
感光性樹脂材料を密着させて得られる積層体から、前記
感光性樹脂材料の仮支持体(支持体シート)を剥離する
際の帯電を大幅に低減させ得るカラーフィルタの製造方
法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的は、以下の本発
明により達成される。すなわち本発明は、 <1> 仮支持体表面に少なくとも感光性樹脂層が設け
られた感光性転写材料を、基板の表面に、該基板の表面
と前記感光性樹脂層とが接するように密着させ積層体を
得る積層体形成工程と、前記積層体から前記仮支持体を
剥離する剥離工程と、前記感光性樹脂層を露光、および
現像することにより、前記基板の表面にカラーフィルタ
を形成する露光・現像工程と、を含むカラーフィルタの
製造方法であって、前記剥離工程において、前記積層体
を絶縁台の上に、前記基板側が前記絶縁台に接するよう
に載置し、かつ、前記感光性樹脂層と前記仮支持体との
ピール部乃至その周辺部に、除電器によりイオン風を当
てながら前記仮支持体を剥離することを特徴とするカラ
ーフィルタの製造方法である。
明により達成される。すなわち本発明は、 <1> 仮支持体表面に少なくとも感光性樹脂層が設け
られた感光性転写材料を、基板の表面に、該基板の表面
と前記感光性樹脂層とが接するように密着させ積層体を
得る積層体形成工程と、前記積層体から前記仮支持体を
剥離する剥離工程と、前記感光性樹脂層を露光、および
現像することにより、前記基板の表面にカラーフィルタ
を形成する露光・現像工程と、を含むカラーフィルタの
製造方法であって、前記剥離工程において、前記積層体
を絶縁台の上に、前記基板側が前記絶縁台に接するよう
に載置し、かつ、前記感光性樹脂層と前記仮支持体との
ピール部乃至その周辺部に、除電器によりイオン風を当
てながら前記仮支持体を剥離することを特徴とするカラ
ーフィルタの製造方法である。
【0010】<2> 前記仮支持体の表面電気抵抗値
が、1013Ω/cm2以下であることを特徴とする<1
>に記載のカラーフィルタの製造方法である。 <3> 前記基板が、TFTアレイ基板であることを特
徴とする<1>または<2>に記載のカラーフィルタの
製造方法である。
が、1013Ω/cm2以下であることを特徴とする<1
>に記載のカラーフィルタの製造方法である。 <3> 前記基板が、TFTアレイ基板であることを特
徴とする<1>または<2>に記載のカラーフィルタの
製造方法である。
【0011】<4> 前記剥離工程において、前記積層
体から前記仮支持体を剥離するとともに移動するピール
部と、前記除電器との間隙を略一定に保つことを特徴と
する<1>〜<3>のいずれか1に記載のカラーフィル
タの製造方法である。
体から前記仮支持体を剥離するとともに移動するピール
部と、前記除電器との間隙を略一定に保つことを特徴と
する<1>〜<3>のいずれか1に記載のカラーフィル
タの製造方法である。
【0012】<5> <1>〜<4>のいずれか1に記
載のカラーフィルタの製造方法であって、前記感光性樹
脂層のさらに上層に保護層が設けられた感光性転写材料
を用い、前記積層体形成工程に先立ち、前記積層体から
前記保護層を剥離する保護層剥離工程をさらに含み、か
つ、該保護層剥離工程において、前記感光性樹脂層と前
記保護層とのピール部乃至その周辺部に、除電器により
イオン風を当てながら前記保護層を剥離することを特徴
とするカラーフィルタの製造方法である。
載のカラーフィルタの製造方法であって、前記感光性樹
脂層のさらに上層に保護層が設けられた感光性転写材料
を用い、前記積層体形成工程に先立ち、前記積層体から
前記保護層を剥離する保護層剥離工程をさらに含み、か
つ、該保護層剥離工程において、前記感光性樹脂層と前
記保護層とのピール部乃至その周辺部に、除電器により
イオン風を当てながら前記保護層を剥離することを特徴
とするカラーフィルタの製造方法である。
【0013】本発明によれば、前記積層体から前記感光
性転写材料の前記仮支持体を剥離する際に、前記感光性
樹脂層と前記仮支持体とのピール部乃至その周辺部に、
除電器によりイオン風を当てることで、効果的に帯電を
低減させ、帯電による不具合を解消することができる。
また、前記仮支持体の表面電気抵抗値を低く抑えること
により、一層高い帯電量低減効果が期待できる。
性転写材料の前記仮支持体を剥離する際に、前記感光性
樹脂層と前記仮支持体とのピール部乃至その周辺部に、
除電器によりイオン風を当てることで、効果的に帯電を
低減させ、帯電による不具合を解消することができる。
また、前記仮支持体の表面電気抵抗値を低く抑えること
により、一層高い帯電量低減効果が期待できる。
【0014】本発明の構成は、特に前記基板が、TFT
アレイ基板である場合に好適である。また、帯電量低減
効果を均一に保つためには、イオン風を当てるピール部
乃至その周辺部と前記除電器との間隙を略一定に保つこ
とが好ましい。上記、本発明の構成は、前記感光性樹脂
層のさらに上層に保護層が設けられた感光性転写材料を
用いた場合の、前記積層体形成工程に先立つ、前記積層
体から前記保護層を剥離する保護層剥離工程においても
転用することができる。
アレイ基板である場合に好適である。また、帯電量低減
効果を均一に保つためには、イオン風を当てるピール部
乃至その周辺部と前記除電器との間隙を略一定に保つこ
とが好ましい。上記、本発明の構成は、前記感光性樹脂
層のさらに上層に保護層が設けられた感光性転写材料を
用いた場合の、前記積層体形成工程に先立つ、前記積層
体から前記保護層を剥離する保護層剥離工程においても
転用することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明を、まず前記感光性
転写材料および前記基板について説明し、さらにカラー
フィルタの製造方法を図面に則して詳細に説明する。
転写材料および前記基板について説明し、さらにカラー
フィルタの製造方法を図面に則して詳細に説明する。
【0016】[感光性転写材料]本発明における感光性
転写材料について説明する。本発明における、感光性転
写材料は、仮支持体上に、少なくとも感光性樹脂層が設
けられたものであり、必要に応じて、仮支持体の表面
に、熱可塑性樹脂層、酸素遮断層等の中間層、並びに感
光性樹脂層がこの順で積層されてなる構造を有する。ま
た、上記感光性樹脂層の上には、保存時に該感光性樹脂
層を保護する目的で、保護層が形成されていてもよい。
転写材料について説明する。本発明における、感光性転
写材料は、仮支持体上に、少なくとも感光性樹脂層が設
けられたものであり、必要に応じて、仮支持体の表面
に、熱可塑性樹脂層、酸素遮断層等の中間層、並びに感
光性樹脂層がこの順で積層されてなる構造を有する。ま
た、上記感光性樹脂層の上には、保存時に該感光性樹脂
層を保護する目的で、保護層が形成されていてもよい。
【0017】〈仮支持体〉上記仮支持体としては、可撓
性であって、感光性樹脂層等と良好な剥離性を有し、化
学的および熱的に安定である物質で構成されることが好
ましい。具体的には、テフロン(登録商標)、ポリエチ
レンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン等のフィルム若しくはこれらの積層
物が好ましい。仮支持体の厚みとしては、5〜300μ
mが適当であり、特に20〜150μmが好ましい。仮
支持体の厚みが上記範囲よりも小さいと、感光性転写材
料を転写すべき基板と貼り合わせる際にシワが発生しや
すく、また、厚みが上記範囲よりも大きいと感光性転写
材料のシートカッティング時にゴミを発生しやすい。
性であって、感光性樹脂層等と良好な剥離性を有し、化
学的および熱的に安定である物質で構成されることが好
ましい。具体的には、テフロン(登録商標)、ポリエチ
レンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン等のフィルム若しくはこれらの積層
物が好ましい。仮支持体の厚みとしては、5〜300μ
mが適当であり、特に20〜150μmが好ましい。仮
支持体の厚みが上記範囲よりも小さいと、感光性転写材
料を転写すべき基板と貼り合わせる際にシワが発生しや
すく、また、厚みが上記範囲よりも大きいと感光性転写
材料のシートカッティング時にゴミを発生しやすい。
【0018】また、本発明の効果をさらに向上させるた
めには、上記仮支持体の表面電気抵抗値が1013Ω/c
m2以下であることが好ましく、1012Ω/cm2以下で
あることがより好ましい。表面電気抵抗値が1013Ω/
cm2以下である仮支持体としては、導電性を有する材
料を含有する合成樹脂から形成された仮支持体、表面近
傍の部分のみに導電性を有する材料が含有されている仮
支持体、1013Ω/cm2より大きい表面電気抵抗値を
有する仮支持体本体の少なくとも一方の面に導電性を有
する層(導電性層)が積層されている仮支持体、これら
の構成が組み合わせられた仮支持体等の何れの態様のも
のであってもよい。
めには、上記仮支持体の表面電気抵抗値が1013Ω/c
m2以下であることが好ましく、1012Ω/cm2以下で
あることがより好ましい。表面電気抵抗値が1013Ω/
cm2以下である仮支持体としては、導電性を有する材
料を含有する合成樹脂から形成された仮支持体、表面近
傍の部分のみに導電性を有する材料が含有されている仮
支持体、1013Ω/cm2より大きい表面電気抵抗値を
有する仮支持体本体の少なくとも一方の面に導電性を有
する層(導電性層)が積層されている仮支持体、これら
の構成が組み合わせられた仮支持体等の何れの態様のも
のであってもよい。
【0019】仮支持体を形成するための上記合成樹脂と
しては、従来感光性転写材料の仮支持体材料として使用
されている化学的および熱的に安定な合成樹脂、好まし
くは熱可塑性樹脂を使用することができ、特に好ましい
ものはポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート
等である。
しては、従来感光性転写材料の仮支持体材料として使用
されている化学的および熱的に安定な合成樹脂、好まし
くは熱可塑性樹脂を使用することができ、特に好ましい
ものはポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート
等である。
【0020】仮支持体に含有させる上記導電性を有する
材料としては、特に限定することなくそれ自体公知のも
のでよいが、特に好ましいものは導電性金属酸化物の微
粒子および帯電防止剤である。導電性金属酸化物の微粒
子および帯電防止剤はそれぞれ単一成分であってもよく
混合物であってもよい。また導電性金属酸化物の微粒子
と帯電防止剤とを併用してもよい。
材料としては、特に限定することなくそれ自体公知のも
のでよいが、特に好ましいものは導電性金属酸化物の微
粒子および帯電防止剤である。導電性金属酸化物の微粒
子および帯電防止剤はそれぞれ単一成分であってもよく
混合物であってもよい。また導電性金属酸化物の微粒子
と帯電防止剤とを併用してもよい。
【0021】上記導電性金属酸化物の好ましい例として
は、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化錫、酸化アルミニウ
ム、酸化インジウム、酸化珪素、酸化マグネシウム、酸
化バリウム、酸化モリブデン等の中から選ばれる少なく
とも1種の結晶性金属酸化物、および/または、その複
合酸化物を主体とする微粒子を挙げることができる。該
導電性金属酸化物の微粒子は、107Ω・cm以下、特
に105Ω・cm以下の体積抵抗値を有するものである
ことが好ましく、また、その粒子サイズは、0.01〜
0.7μm、特に0.02〜0.5μmであることが好
ましい。
は、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化錫、酸化アルミニウ
ム、酸化インジウム、酸化珪素、酸化マグネシウム、酸
化バリウム、酸化モリブデン等の中から選ばれる少なく
とも1種の結晶性金属酸化物、および/または、その複
合酸化物を主体とする微粒子を挙げることができる。該
導電性金属酸化物の微粒子は、107Ω・cm以下、特
に105Ω・cm以下の体積抵抗値を有するものである
ことが好ましく、また、その粒子サイズは、0.01〜
0.7μm、特に0.02〜0.5μmであることが好
ましい。
【0022】導電性金属酸化物の微粒子の製造方法につ
いては、例えば、特開昭56−143430号公報に詳
細に記載されている。略述すれば、第1に金属酸化物微
粒子を焼成により作製し、導電性を向上させる異種原子
の存在下で熱処理する方法、第2に焼成により金属酸化
物微粒子を製造するときに導電性を向上させる為の異種
原子を共存させる方法、第3に焼成により金属微粒子を
製造する際に雰囲気中の酸素濃度を下げて、酸素欠陥を
導入する方法等がある。
いては、例えば、特開昭56−143430号公報に詳
細に記載されている。略述すれば、第1に金属酸化物微
粒子を焼成により作製し、導電性を向上させる異種原子
の存在下で熱処理する方法、第2に焼成により金属酸化
物微粒子を製造するときに導電性を向上させる為の異種
原子を共存させる方法、第3に焼成により金属微粒子を
製造する際に雰囲気中の酸素濃度を下げて、酸素欠陥を
導入する方法等がある。
【0023】導電性金属酸化物に含まれる異種原子の例
としては、例えば、ZnOに対してはAl、In等、T
iO2に対してはNb、Ta等、SnO2に対しては、S
b、Nb、ハロゲン元素等が挙げられる。異種原子の添
加量は0.01〜30モル%の範囲が好ましく、0.1
〜10モル%の範囲が特に好ましい。
としては、例えば、ZnOに対してはAl、In等、T
iO2に対してはNb、Ta等、SnO2に対しては、S
b、Nb、ハロゲン元素等が挙げられる。異種原子の添
加量は0.01〜30モル%の範囲が好ましく、0.1
〜10モル%の範囲が特に好ましい。
【0024】上記帯電防止剤の好ましい例としては、ア
ニオン界面活性剤としてアルキル燐酸塩系(例えば、花
王(株)のエレクトロストリッパーA、第一工業製薬
(株)のエレノンNo19等)、両性界面活性剤として
ベタイン系(例えば、第一工業製薬(株)のアモーゲン
K、等)、非イオン界面活性剤としてポリオキシエチレ
ン脂肪酸エステル系(例えば、日本油脂(株)のニツサ
ンノニオンL、等)、ポリオキシエチレンアルキルエー
テル系(例えば、花王(株)のエマルゲン106、12
0、147、420、220、905、910、日本油
脂(株)のニツサンノニオンE、等)を挙げることがで
きる。その他、非イオン界面活性剤としてポリオキシエ
チレンアルキルフェノールエーテル系、多価アルコール
脂肪酸エステル系、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪
酸エステル系、ポリオキシエチレンアルキルアミン系等
の界面活性剤も有用である。
ニオン界面活性剤としてアルキル燐酸塩系(例えば、花
王(株)のエレクトロストリッパーA、第一工業製薬
(株)のエレノンNo19等)、両性界面活性剤として
ベタイン系(例えば、第一工業製薬(株)のアモーゲン
K、等)、非イオン界面活性剤としてポリオキシエチレ
ン脂肪酸エステル系(例えば、日本油脂(株)のニツサ
ンノニオンL、等)、ポリオキシエチレンアルキルエー
テル系(例えば、花王(株)のエマルゲン106、12
0、147、420、220、905、910、日本油
脂(株)のニツサンノニオンE、等)を挙げることがで
きる。その他、非イオン界面活性剤としてポリオキシエ
チレンアルキルフェノールエーテル系、多価アルコール
脂肪酸エステル系、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪
酸エステル系、ポリオキシエチレンアルキルアミン系等
の界面活性剤も有用である。
【0025】さらに、剥離性の観点から仮支持体に対し
種々の公知の離型処理を行ってもよい。また、滑り性を
良化するため、または感光性樹脂層の仮支持体裏面との
不都合な接着を防止するため、仮支持体の裏面に公知の
微粒子含有滑り性組成物や、シリコーン化合物を含有す
る離型剤組成物等を塗布することも有用である。
種々の公知の離型処理を行ってもよい。また、滑り性を
良化するため、または感光性樹脂層の仮支持体裏面との
不都合な接着を防止するため、仮支持体の裏面に公知の
微粒子含有滑り性組成物や、シリコーン化合物を含有す
る離型剤組成物等を塗布することも有用である。
【0026】また、上述の通り、本発明の効果をさらに
向上させるために、導電性層を設けてなる仮支持体を用
いてもよい。この場合、仮支持体本体(仮支持体の導電
性層を除く部材)の表面電気抵抗値については特に考慮
する必要は無く、1013Ω/cm2以下であっても、そ
れより大きくてもよい。上記導電性層は、導電性を有す
る材料とバインダーまたはポリマーとを含む層である。
この導電性を有する材料としては、特に限定されない
が、前記の仮支持体に含有させることができる導電性金
属酸化物の微粒子が特に好ましい。
向上させるために、導電性層を設けてなる仮支持体を用
いてもよい。この場合、仮支持体本体(仮支持体の導電
性層を除く部材)の表面電気抵抗値については特に考慮
する必要は無く、1013Ω/cm2以下であっても、そ
れより大きくてもよい。上記導電性層は、導電性を有す
る材料とバインダーまたはポリマーとを含む層である。
この導電性を有する材料としては、特に限定されない
が、前記の仮支持体に含有させることができる導電性金
属酸化物の微粒子が特に好ましい。
【0027】導電性層中における導電性金属酸化物の微
粒子の含有量は、導電性層を含む仮支持体の表面電気抵
抗値が1013Ω/cm2以下になるようにすることが好
ましく、導電性金属酸化物、バインダーまたはポリマ
ー、仮支持体本体等の電気抵抗値、導電性層および仮支
持体本体の厚み等によって変わるが、一般に0.05g
/m2〜20g/m2であることが好ましく、0.1g/
m2〜10g/m2であることが特に好ましい。
粒子の含有量は、導電性層を含む仮支持体の表面電気抵
抗値が1013Ω/cm2以下になるようにすることが好
ましく、導電性金属酸化物、バインダーまたはポリマ
ー、仮支持体本体等の電気抵抗値、導電性層および仮支
持体本体の厚み等によって変わるが、一般に0.05g
/m2〜20g/m2であることが好ましく、0.1g/
m2〜10g/m2であることが特に好ましい。
【0028】導電性層に含有させるバインダーとして
は、例えば、ゼラチン、セルロースナイトレート、セル
ローストリアセテート、セルロースジアセテート、セル
ロースアセテートブチレート、セルロースアセテートプ
ロピオネート等のようなセルロースエステル;塩化ビニ
リデン、塩化ビニル、スチレン、アクリロニトリル、酢
酸ビニル、アルキル(炭素数1〜4のアルキル基が好ま
しい)アクリレート、ビニルピロリドン等を含むモノマ
ーのホモポリマー若しくはコポリマー;可溶性ポリエス
テル、ポリカーボネート、可溶性ポリアミド等を使用す
ることができる。
は、例えば、ゼラチン、セルロースナイトレート、セル
ローストリアセテート、セルロースジアセテート、セル
ロースアセテートブチレート、セルロースアセテートプ
ロピオネート等のようなセルロースエステル;塩化ビニ
リデン、塩化ビニル、スチレン、アクリロニトリル、酢
酸ビニル、アルキル(炭素数1〜4のアルキル基が好ま
しい)アクリレート、ビニルピロリドン等を含むモノマ
ーのホモポリマー若しくはコポリマー;可溶性ポリエス
テル、ポリカーボネート、可溶性ポリアミド等を使用す
ることができる。
【0029】導電性層に含有させるポリマーとしては、
仮支持体本体の材料として使用できる熱可塑性樹脂、上
記のバインダー、およびその他の熱可塑性樹脂の中から
任意に選択されるポリマーを使用することができる。導
電性層の形成は、例えば、導電性微粒子を必要に応じて
溶剤中でバインダーに分散させた導電性層形成用塗布液
を、仮支持体本体の表面に例えば、ローラーコート、エ
アーナイフコート、グラビアコート、バーコート、カー
テンコート等の方法によって塗布した後乾燥する方法;
仮支持体本体の表面に後記のような下塗層を設けその上
に導電性微粒子を被着させる方法;導電性微粒子および
ポリマーの組成物を、仮支持体本体を押出成形する際に
共押し出しすることにより仮支持体本体上に導電性層を
設ける方法;等の方法によって行うことができる。特に
導電性層を共押し出しにより設ける方法によれば、接着
性、耐傷性が優れた導電性層を形成することができ、後
述するような疎水性重合体層を設ける必要がなくなるの
で好ましい。
仮支持体本体の材料として使用できる熱可塑性樹脂、上
記のバインダー、およびその他の熱可塑性樹脂の中から
任意に選択されるポリマーを使用することができる。導
電性層の形成は、例えば、導電性微粒子を必要に応じて
溶剤中でバインダーに分散させた導電性層形成用塗布液
を、仮支持体本体の表面に例えば、ローラーコート、エ
アーナイフコート、グラビアコート、バーコート、カー
テンコート等の方法によって塗布した後乾燥する方法;
仮支持体本体の表面に後記のような下塗層を設けその上
に導電性微粒子を被着させる方法;導電性微粒子および
ポリマーの組成物を、仮支持体本体を押出成形する際に
共押し出しすることにより仮支持体本体上に導電性層を
設ける方法;等の方法によって行うことができる。特に
導電性層を共押し出しにより設ける方法によれば、接着
性、耐傷性が優れた導電性層を形成することができ、後
述するような疎水性重合体層を設ける必要がなくなるの
で好ましい。
【0030】導電性層形成用塗布液を調製するためにバ
インダー中へ導電性粒子を分散させるに際しては、チタ
ン系分散剤またはシラン系分散剤のような分散剤をこの
塗布液に添加してもよい。また必要に応じてバインダー
架橋剤等を加えてもよい。チタン系分散剤としては、米
国特許第4,069,192号明細書、同第4,08
0,353号明細書等に記載されているチタネート系カ
ップリング剤、およびプレンアクト(商品名:味の素
(株)製)等を挙げることができる。また、シラン系分
散剤としては、例えばビニルトリクロルシラン、ビニル
トリエトキシシラン、ビニルトリス(β−メトキシエト
キシ)シラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシ
シラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラ
ン等を挙げることができ、「シランカップリング剤」と
して信越化学工業(株)等から市販されているものも使
用することができる。バインダー架橋剤としては、例え
ば、エポキシ系架橋剤、イソシアネート系架橋剤、アジ
リジン系架橋剤、エポキシ系架橋剤等を挙げることがで
きる。
インダー中へ導電性粒子を分散させるに際しては、チタ
ン系分散剤またはシラン系分散剤のような分散剤をこの
塗布液に添加してもよい。また必要に応じてバインダー
架橋剤等を加えてもよい。チタン系分散剤としては、米
国特許第4,069,192号明細書、同第4,08
0,353号明細書等に記載されているチタネート系カ
ップリング剤、およびプレンアクト(商品名:味の素
(株)製)等を挙げることができる。また、シラン系分
散剤としては、例えばビニルトリクロルシラン、ビニル
トリエトキシシラン、ビニルトリス(β−メトキシエト
キシ)シラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシ
シラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラ
ン等を挙げることができ、「シランカップリング剤」と
して信越化学工業(株)等から市販されているものも使
用することができる。バインダー架橋剤としては、例え
ば、エポキシ系架橋剤、イソシアネート系架橋剤、アジ
リジン系架橋剤、エポキシ系架橋剤等を挙げることがで
きる。
【0031】また、導電性層が、熱可塑性樹脂層等が設
けられる面とは反対側の面に設けられている場合には、
耐傷性を良好なものとするために、導電性層の上に更に
疎水性重合体層を設けることが好ましい。この場合、疎
水性重合体層は、疎水性重合体の有機溶剤溶液または水
性ラテックスを塗布し乾燥することによって形成するこ
とができる。この疎水性重合体の塗布量は、乾燥重量に
して0.05g/m2〜1g/m2程度であることが好ま
しい。
けられる面とは反対側の面に設けられている場合には、
耐傷性を良好なものとするために、導電性層の上に更に
疎水性重合体層を設けることが好ましい。この場合、疎
水性重合体層は、疎水性重合体の有機溶剤溶液または水
性ラテックスを塗布し乾燥することによって形成するこ
とができる。この疎水性重合体の塗布量は、乾燥重量に
して0.05g/m2〜1g/m2程度であることが好ま
しい。
【0032】上記疎水性重合体としては、セルロースエ
ステル(例えばニトロセルロース、セルロースアセテー
ト)、塩化ビニル、塩化ビニリデン、ビニルアクリレー
ト等を含むモノマーから製造されたビニル系ポリマーや
有機溶剤可溶性ポリアミド、ポリエステル等のポリマー
を挙げることができる。疎水性重合体層には、滑り性を
付与するための滑り剤、例えば特開昭55−79435
号公報に記載されるような有機カルボン酸アミド等を添
加しても差し支えないし、またマット剤等を加えること
も何ら支障はない。このような疎水性重合体層を設けて
も、導電性層が奏する作用効果は実質的に影響を受けな
い。
ステル(例えばニトロセルロース、セルロースアセテー
ト)、塩化ビニル、塩化ビニリデン、ビニルアクリレー
ト等を含むモノマーから製造されたビニル系ポリマーや
有機溶剤可溶性ポリアミド、ポリエステル等のポリマー
を挙げることができる。疎水性重合体層には、滑り性を
付与するための滑り剤、例えば特開昭55−79435
号公報に記載されるような有機カルボン酸アミド等を添
加しても差し支えないし、またマット剤等を加えること
も何ら支障はない。このような疎水性重合体層を設けて
も、導電性層が奏する作用効果は実質的に影響を受けな
い。
【0033】本発明における感光性転写材料において
は、また、特開昭56−82504号公報、特開昭56
−143443号公報、特開昭57−104931号公
報、特開昭57−118242号公報、特開昭58−6
2647号公報、特開昭60−258541号公報等に
示されている導電性層を設けた仮支持体も適宜用いるこ
とができる。
は、また、特開昭56−82504号公報、特開昭56
−143443号公報、特開昭57−104931号公
報、特開昭57−118242号公報、特開昭58−6
2647号公報、特開昭60−258541号公報等に
示されている導電性層を設けた仮支持体も適宜用いるこ
とができる。
【0034】仮支持体を仮支持体本体と導電性層とから
構成する場合は、導電性層の厚みを0.01〜10μm
にすることが好ましい。また、導電性層は、仮支持体の
熱可塑性樹脂層等が設けられる側の表面に設けてもよ
く、仮支持体本体の両面に設けてもよい。
構成する場合は、導電性層の厚みを0.01〜10μm
にすることが好ましい。また、導電性層は、仮支持体の
熱可塑性樹脂層等が設けられる側の表面に設けてもよ
く、仮支持体本体の両面に設けてもよい。
【0035】〈感光性樹脂層〉上記感光性樹脂層は、感
光性樹脂組成物と着色剤とを少なくとも含んでなる塗布
液(感光性樹脂層用塗布液)を公知の塗布方法により仮
支持体上に塗布して形成される。上記感光性樹脂層は、
感光性樹脂組成物と着色剤とを含む着色層であり、熱ま
たは圧力によって軟化若しくは流動化する樹脂層である
ことが好ましい。具体的には、少なくとも150℃以下
の温度で軟化若しくは粘着性を有する熱可塑性を示す転
写適性を持つことが好ましく、光が照射されると硬化す
る一方、未照射部はアルカリ溶液に対して易溶性でレジ
スト性を備えることが好ましい。公知の光重合性組成物
からなる層の大部分はこの性質を有する。また、これら
の層は、熱可塑性樹脂の添加や、相溶性のある可塑剤の
添加により更に改質が可能である。
光性樹脂組成物と着色剤とを少なくとも含んでなる塗布
液(感光性樹脂層用塗布液)を公知の塗布方法により仮
支持体上に塗布して形成される。上記感光性樹脂層は、
感光性樹脂組成物と着色剤とを含む着色層であり、熱ま
たは圧力によって軟化若しくは流動化する樹脂層である
ことが好ましい。具体的には、少なくとも150℃以下
の温度で軟化若しくは粘着性を有する熱可塑性を示す転
写適性を持つことが好ましく、光が照射されると硬化す
る一方、未照射部はアルカリ溶液に対して易溶性でレジ
スト性を備えることが好ましい。公知の光重合性組成物
からなる層の大部分はこの性質を有する。また、これら
の層は、熱可塑性樹脂の添加や、相溶性のある可塑剤の
添加により更に改質が可能である。
【0036】上記感光性樹脂組成物としては、例えば特
開平3−282404号公報に記載のものを全て使用す
ることができ、例えば、ネガ型ジアゾ樹脂とバインダー
とからなる感光性樹脂組成物、光重合性組成物、アジド
化合物とバインダーとからなる感光性樹脂組成物、桂皮
酸型感光性樹脂組成物が挙げられる。中でも、アルカリ
可溶性バインダーポリマー、光の照射によって付加重合
するエチレン性不飽和二重結合を有するモノマー、光重
合開始剤を含んでなる感光性樹脂組成物が好ましく、本
発明においては、該感光性樹脂組成物と着色剤とを含有
してなる感光性樹脂層が特に好ましい。
開平3−282404号公報に記載のものを全て使用す
ることができ、例えば、ネガ型ジアゾ樹脂とバインダー
とからなる感光性樹脂組成物、光重合性組成物、アジド
化合物とバインダーとからなる感光性樹脂組成物、桂皮
酸型感光性樹脂組成物が挙げられる。中でも、アルカリ
可溶性バインダーポリマー、光の照射によって付加重合
するエチレン性不飽和二重結合を有するモノマー、光重
合開始剤を含んでなる感光性樹脂組成物が好ましく、本
発明においては、該感光性樹脂組成物と着色剤とを含有
してなる感光性樹脂層が特に好ましい。
【0037】上記アルカリ可溶性バインダーポリマーと
しては、側鎖にカルボン酸基を有するポリマー、例え
ば、特開昭59−44615号公報、特公昭54−34
327号公報、特公昭58−12577号公報、特公昭
54−25957号公報、特開昭59−53836号公
報、および特開昭59−71048号公報に記載の、メ
タクリル酸共重合体、アクリル酸共重合体、イタコン酸
共重合体、クロトン酸共重合体、マレイン酸共重合体、
部分エステル化マレイン酸共重合体が挙げられる。ま
た、側鎖にカルボン酸基を有するセルロース誘導体も挙
げることができる。
しては、側鎖にカルボン酸基を有するポリマー、例え
ば、特開昭59−44615号公報、特公昭54−34
327号公報、特公昭58−12577号公報、特公昭
54−25957号公報、特開昭59−53836号公
報、および特開昭59−71048号公報に記載の、メ
タクリル酸共重合体、アクリル酸共重合体、イタコン酸
共重合体、クロトン酸共重合体、マレイン酸共重合体、
部分エステル化マレイン酸共重合体が挙げられる。ま
た、側鎖にカルボン酸基を有するセルロース誘導体も挙
げることができる。
【0038】上記のほかに、水酸基を有するポリマーに
環状酸無水物を付加したものも好適である。特に、米国
特許第4139391号明細書に記載の、ベンジル(メ
タ)アクリレートと(メタ)アクリル酸の共重合体やベ
ンジル(メタ)アクリレートと(メタ)アクリル酸と他
のモノマーとの多元共重合体を挙げることができる。
環状酸無水物を付加したものも好適である。特に、米国
特許第4139391号明細書に記載の、ベンジル(メ
タ)アクリレートと(メタ)アクリル酸の共重合体やベ
ンジル(メタ)アクリレートと(メタ)アクリル酸と他
のモノマーとの多元共重合体を挙げることができる。
【0039】上記アルカリ可溶性バインダーポリマーを
用いる場合、上記の中から、50〜300mgKOH/
gの範囲の酸価と1000〜300000の範囲の質量
平均分子量を有するものを選択して使用することが好ま
しい。
用いる場合、上記の中から、50〜300mgKOH/
gの範囲の酸価と1000〜300000の範囲の質量
平均分子量を有するものを選択して使用することが好ま
しい。
【0040】上記アルカリ可溶性バインダーポリマーの
他、種々の性能、例えば硬化膜の強度を改良する目的
で、現像性等に悪影響を与えない範囲で、アルカリ不溶
性のポリマーを添加することができる。そのようなポリ
マーとしては、アルコール可溶性ナイロンまたはエポキ
シ樹脂が挙げられる。
他、種々の性能、例えば硬化膜の強度を改良する目的
で、現像性等に悪影響を与えない範囲で、アルカリ不溶
性のポリマーを添加することができる。そのようなポリ
マーとしては、アルコール可溶性ナイロンまたはエポキ
シ樹脂が挙げられる。
【0041】感光性樹脂組成物の全固形分に対する、ア
ルカリ可溶性のポリマーと必要に応じてアルカリ不溶性
のポリマーの総含有量としては、10〜95質量%が好
ましく、20〜90質量%がより好ましい。上記含有量
が、10質量%未満であると、感光性樹脂層の粘着性が
高すぎてしまうことがあり、95質量%を超えると、形
成される画像の強度および光感度の点で劣ることがあ
る。
ルカリ可溶性のポリマーと必要に応じてアルカリ不溶性
のポリマーの総含有量としては、10〜95質量%が好
ましく、20〜90質量%がより好ましい。上記含有量
が、10質量%未満であると、感光性樹脂層の粘着性が
高すぎてしまうことがあり、95質量%を超えると、形
成される画像の強度および光感度の点で劣ることがあ
る。
【0042】上記光の照射によって付加重合するエチレ
ン性不飽和二重結合を有するモノマーとしては、分子中
に少なくとも1個の付加重合可能なエチレン性不飽和基
を有し、沸点が常圧で100℃以上の化合物が挙げられ
る。例えば、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アク
リレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アク
リレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート等の
単官能アクリレートや単官能メタクリレート;
ン性不飽和二重結合を有するモノマーとしては、分子中
に少なくとも1個の付加重合可能なエチレン性不飽和基
を有し、沸点が常圧で100℃以上の化合物が挙げられ
る。例えば、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アク
リレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アク
リレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート等の
単官能アクリレートや単官能メタクリレート;
【0043】ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリ
レート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレ
ート、トリメチロールエタントリアクリレート、トリメ
チロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプ
ロパンジアクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メ
タ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メ
タ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)
アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)
アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)
アクリレート、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレー
ト、トリメチロールプロパントリ(アクリロイルオキシ
プロピル)エーテル、トリ(アクリロイルオキシエチ
ル)イソシアヌレート、トリ(アクリロイルオキシエチ
ル)シアヌレート、グリセリントリ(メタ)アクリレー
ト;トリメチロールプロパンやグリセリン等の多官能ア
ルコールにエチレンオキシドにプロピレンオキシドを付
加した後(メタ)アクリレート化したもの等の多官能ア
クリレートや多官能メタクリレートを挙げることができ
る。
レート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレ
ート、トリメチロールエタントリアクリレート、トリメ
チロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプ
ロパンジアクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メ
タ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メ
タ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)
アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)
アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)
アクリレート、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレー
ト、トリメチロールプロパントリ(アクリロイルオキシ
プロピル)エーテル、トリ(アクリロイルオキシエチ
ル)イソシアヌレート、トリ(アクリロイルオキシエチ
ル)シアヌレート、グリセリントリ(メタ)アクリレー
ト;トリメチロールプロパンやグリセリン等の多官能ア
ルコールにエチレンオキシドにプロピレンオキシドを付
加した後(メタ)アクリレート化したもの等の多官能ア
クリレートや多官能メタクリレートを挙げることができ
る。
【0044】更に、特公昭48−41708号公報、特
公昭50−6034号公報および特開昭51−3719
3号公報に記載のウレタンアクリレート類;特開昭48
−64183号公報、特公昭49−43191号公報お
よび特公昭52−30490号公報に記載のポリエステ
ルアクリレート類;エポキシ樹脂と(メタ)アクリル酸
の反応生成物であるエポキシアクリレート類等の多官能
アクリレートやメタクリレートも挙げられる。上記の中
でも、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレー
ト、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレー
ト、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレー
ト、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレー
トが好ましい。
公昭50−6034号公報および特開昭51−3719
3号公報に記載のウレタンアクリレート類;特開昭48
−64183号公報、特公昭49−43191号公報お
よび特公昭52−30490号公報に記載のポリエステ
ルアクリレート類;エポキシ樹脂と(メタ)アクリル酸
の反応生成物であるエポキシアクリレート類等の多官能
アクリレートやメタクリレートも挙げられる。上記の中
でも、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレー
ト、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレー
ト、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレー
ト、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレー
トが好ましい。
【0045】光の照射によって付加重合するエチレン性
不飽和二重結合を有するモノマーは単独で用いても2種
類以上を混合して用いてもよい。また、感光性樹脂組成
物の全固形分に対する該モノマーの含有量としては、5
〜50質量%が一般的であり、特に10〜40質量%が
好ましい。前記含有量が、5質量%未満であると、光感
度や画像の強度が低下することがあり、50質量%を超
えると、感光性樹脂層の粘着性が過剰になることがあり
好ましくない。
不飽和二重結合を有するモノマーは単独で用いても2種
類以上を混合して用いてもよい。また、感光性樹脂組成
物の全固形分に対する該モノマーの含有量としては、5
〜50質量%が一般的であり、特に10〜40質量%が
好ましい。前記含有量が、5質量%未満であると、光感
度や画像の強度が低下することがあり、50質量%を超
えると、感光性樹脂層の粘着性が過剰になることがあり
好ましくない。
【0046】上記光重合開始剤としては、米国特許第2
367660号明細書に記載のビシナルポリケタルドニ
ル化合物、米国特許第2448828号明細書に記載の
アシロインエーテル化合物、米国特許第2722512
号明細書に記載の、α−炭化水素で置換された芳香族ア
シロイン化合物、米国特許第3046127号明細書お
よび同第2951758号明細書に記載の多核キノン化
合物、米国特許第3549367号明細書に記載の、ト
リアリールイミダゾール二量体とp−アミノケトンとの
組合せ、特公昭51−48516号公報に記載のベンゾ
チアゾール化合物とトリハロメチル−s−トリアジン化
合物、米国特許第4239850号明細書に記載のトリ
ハロメチル−s−トリアジン化合物、米国特許第421
2976号明細書に記載のトリハロメチルオキサジアゾ
ール化合物等が挙げられる。
367660号明細書に記載のビシナルポリケタルドニ
ル化合物、米国特許第2448828号明細書に記載の
アシロインエーテル化合物、米国特許第2722512
号明細書に記載の、α−炭化水素で置換された芳香族ア
シロイン化合物、米国特許第3046127号明細書お
よび同第2951758号明細書に記載の多核キノン化
合物、米国特許第3549367号明細書に記載の、ト
リアリールイミダゾール二量体とp−アミノケトンとの
組合せ、特公昭51−48516号公報に記載のベンゾ
チアゾール化合物とトリハロメチル−s−トリアジン化
合物、米国特許第4239850号明細書に記載のトリ
ハロメチル−s−トリアジン化合物、米国特許第421
2976号明細書に記載のトリハロメチルオキサジアゾ
ール化合物等が挙げられる。
【0047】中でも特に、トリハロメチル−s−トリア
ジン、トリハロメチルオキサジアゾールおよびトリアリ
ールイミダゾール二量体が好ましい。感光性樹脂組成物
の全固形分に対する上記光重合開始剤の含有量として
は、0.5〜20質量%が一般的であり、特に1〜15
質量%が好ましい。上記含有量が0.5質量%未満であ
ると、光感度や画像の強度が低くなることがあり、また
20質量%を超えて添加しても性能向上への効果が認め
られない。
ジン、トリハロメチルオキサジアゾールおよびトリアリ
ールイミダゾール二量体が好ましい。感光性樹脂組成物
の全固形分に対する上記光重合開始剤の含有量として
は、0.5〜20質量%が一般的であり、特に1〜15
質量%が好ましい。上記含有量が0.5質量%未満であ
ると、光感度や画像の強度が低くなることがあり、また
20質量%を超えて添加しても性能向上への効果が認め
られない。
【0048】上記着色剤(着色材料)としては、カラー
フィルタを構成する色である赤色、緑色および青色の顔
料が一般に使用される。その好ましい例としては、カー
ミン6B(C.I.12490)、フタロシアニングリ
ーン(C.I.74260)、フタロシアニンブルー
(C.I.74160)等が挙げられる。
フィルタを構成する色である赤色、緑色および青色の顔
料が一般に使用される。その好ましい例としては、カー
ミン6B(C.I.12490)、フタロシアニングリ
ーン(C.I.74260)、フタロシアニンブルー
(C.I.74160)等が挙げられる。
【0049】感光性樹脂層中における着色剤の具体的な
含有量としては、目標とする色度等により異なるが、感
光性樹脂層の固形分の2〜50質量%が好ましく、5〜
45質量%がより好ましい。
含有量としては、目標とする色度等により異なるが、感
光性樹脂層の固形分の2〜50質量%が好ましく、5〜
45質量%がより好ましい。
【0050】感光性樹脂層には、上記成分以外に下記の
他の成分を含有することができる。感光性樹脂層は、特
に熱重合防止剤を含むことが好ましい。該熱重合防止剤
としては、例えば、ハイドロキノン、p−メトキシフェ
ノール、ジ−t−ブチル−p−クレゾール、ピロガロー
ル、t−ブチルカテコール、ベンゾキノン、4,4’−
チオビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、
2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチル
フェノール)、2−メルカプトベンズイミダゾール、フ
ェノチアジン等が挙げられる。更に、感光性樹脂層に
は、公知の添加剤として、例えば可塑剤、界面活性剤、
溶剤等を添加することもできる。
他の成分を含有することができる。感光性樹脂層は、特
に熱重合防止剤を含むことが好ましい。該熱重合防止剤
としては、例えば、ハイドロキノン、p−メトキシフェ
ノール、ジ−t−ブチル−p−クレゾール、ピロガロー
ル、t−ブチルカテコール、ベンゾキノン、4,4’−
チオビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、
2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチル
フェノール)、2−メルカプトベンズイミダゾール、フ
ェノチアジン等が挙げられる。更に、感光性樹脂層に
は、公知の添加剤として、例えば可塑剤、界面活性剤、
溶剤等を添加することもできる。
【0051】上記感光性樹脂層は、仮支持体上に、上記
感光性樹脂組成物と着色剤とを溶剤に溶解若しくは分散
し調製された溶液若しくは分散液(感光性樹脂層用塗布
液)を塗布した後、乾燥することにより形成することが
できる。上記感光性樹脂層の層厚としては、一般には
0.5〜3μmが好ましく、通常は約2μmである。
感光性樹脂組成物と着色剤とを溶剤に溶解若しくは分散
し調製された溶液若しくは分散液(感光性樹脂層用塗布
液)を塗布した後、乾燥することにより形成することが
できる。上記感光性樹脂層の層厚としては、一般には
0.5〜3μmが好ましく、通常は約2μmである。
【0052】更に、熱可塑性樹脂層や中間層(酸素遮断
層等)を設ける場合には、まず熱可塑性樹脂を有機溶剤
に溶解してなる塗布液(熱可塑性樹脂層用塗布液)を仮
支持体上に塗布、乾燥して熱可塑性樹脂層を形成し、続
いて該熱可塑性樹脂層を溶解しない溶剤を用いてなる塗
布液(中間層用塗布液)を調製し、塗布乾燥して中間層
を積層する。次いで、この中間層を溶解しない有機溶剤
を用いてなる感光性樹脂層用塗布液を調製し、前記中間
層上に更に塗布、乾燥して感光性樹脂層を形成する。上
記感光性樹脂層の表面には、更にポリプロピレン等から
なるフィルム状等の保護層を設けてもよい。上記保護層
は、感光性転写材料が基板上にラミネートされる前の工
程で剥離される。
層等)を設ける場合には、まず熱可塑性樹脂を有機溶剤
に溶解してなる塗布液(熱可塑性樹脂層用塗布液)を仮
支持体上に塗布、乾燥して熱可塑性樹脂層を形成し、続
いて該熱可塑性樹脂層を溶解しない溶剤を用いてなる塗
布液(中間層用塗布液)を調製し、塗布乾燥して中間層
を積層する。次いで、この中間層を溶解しない有機溶剤
を用いてなる感光性樹脂層用塗布液を調製し、前記中間
層上に更に塗布、乾燥して感光性樹脂層を形成する。上
記感光性樹脂層の表面には、更にポリプロピレン等から
なるフィルム状等の保護層を設けてもよい。上記保護層
は、感光性転写材料が基板上にラミネートされる前の工
程で剥離される。
【0053】〈熱可塑性樹脂層〉上記熱可塑性樹脂層
は、転写時の気泡混入を防止する目的で設けられ、アル
カリ可溶性の熱可塑性樹脂を主に含んでなり、必要に応
じて他の成分を含んでいてもよい。上記熱可塑性樹脂と
しては、実質的な軟化点が80℃以下であるものが好ま
しい。軟化点が80℃以下のアルカリ可溶性の熱可塑性
樹脂としては、エチレンとアクリル酸エステル共重合体
とのケン化物、スチレンと(メタ)アクリル酸エステル
共重合体とのケン化物、ビニルトルエンと(メタ)アク
リル酸エステル共重合体とのケン化物、ポリ(メタ)ア
クリル酸エステル、および(メタ)アクリル酸ブチルと
酢酸ビニル等の(メタ)アクリル酸エステル共重合体と
のケン化物等が挙げられる。該熱可塑性樹脂は、一種単
独で用いてもよいし二種以上を併用してもよい。
は、転写時の気泡混入を防止する目的で設けられ、アル
カリ可溶性の熱可塑性樹脂を主に含んでなり、必要に応
じて他の成分を含んでいてもよい。上記熱可塑性樹脂と
しては、実質的な軟化点が80℃以下であるものが好ま
しい。軟化点が80℃以下のアルカリ可溶性の熱可塑性
樹脂としては、エチレンとアクリル酸エステル共重合体
とのケン化物、スチレンと(メタ)アクリル酸エステル
共重合体とのケン化物、ビニルトルエンと(メタ)アク
リル酸エステル共重合体とのケン化物、ポリ(メタ)ア
クリル酸エステル、および(メタ)アクリル酸ブチルと
酢酸ビニル等の(メタ)アクリル酸エステル共重合体と
のケン化物等が挙げられる。該熱可塑性樹脂は、一種単
独で用いてもよいし二種以上を併用してもよい。
【0054】また、「プラスチック性能便覧」(日本プ
ラスチック工業連盟、全日本プラスチック成形工業連合
会編著、工業調査会発行、1968年10月25日発
行)に記載の、軟化点が約80℃以下の有機高分子のう
ち、アルカリ水溶液に可溶なものも使用できる。
ラスチック工業連盟、全日本プラスチック成形工業連合
会編著、工業調査会発行、1968年10月25日発
行)に記載の、軟化点が約80℃以下の有機高分子のう
ち、アルカリ水溶液に可溶なものも使用できる。
【0055】更に、軟化点が80℃以上の有機高分子物
質であっても、その有機高分子物質中に該有機高分子物
質と相溶性のある各種の可塑剤を添加して、実質的な軟
化点を80℃以下に下げて使用することも可能である。
上記有機高分子物質中には、仮支持体との接着力を調節
する目的で、実質的な軟化点が80℃を超えない範囲で
各種ポリマーや過冷却物質、密着改良剤、界面活性剤、
離型剤等を加えることができる。
質であっても、その有機高分子物質中に該有機高分子物
質と相溶性のある各種の可塑剤を添加して、実質的な軟
化点を80℃以下に下げて使用することも可能である。
上記有機高分子物質中には、仮支持体との接着力を調節
する目的で、実質的な軟化点が80℃を超えない範囲で
各種ポリマーや過冷却物質、密着改良剤、界面活性剤、
離型剤等を加えることができる。
【0056】上記可塑剤の具体例としては、ポリプロピ
レングリコール、ポリエチレングリコール、ジオクチル
フタレート、ジヘプチルフタレート、ジブチルフタレー
ト、トリクレジルフォスフェート、クレジルジフェニル
フォスフェート、ビフェニルジフェニルフォスフェート
等が好適に挙げられる。
レングリコール、ポリエチレングリコール、ジオクチル
フタレート、ジヘプチルフタレート、ジブチルフタレー
ト、トリクレジルフォスフェート、クレジルジフェニル
フォスフェート、ビフェニルジフェニルフォスフェート
等が好適に挙げられる。
【0057】上記熱可塑性樹脂層は、熱可塑性樹脂およ
び必要に応じて他の成分を有機溶剤に溶解して塗布液
(熱可塑性樹脂層用塗布液)を調製し、公知の塗布方法
により仮支持体上に塗布等して形成することができる。
上記有機溶剤としては、メチルエチルケトン、1−メト
キシ−2−プロパノール等が挙げられる。
び必要に応じて他の成分を有機溶剤に溶解して塗布液
(熱可塑性樹脂層用塗布液)を調製し、公知の塗布方法
により仮支持体上に塗布等して形成することができる。
上記有機溶剤としては、メチルエチルケトン、1−メト
キシ−2−プロパノール等が挙げられる。
【0058】上記熱可塑性樹脂層の層厚としては、6μ
m以上が好ましい。該層厚が6μm未満であると、1μ
m以上の下地の凹凸を完全に吸収することが困難となる
ことがある。また、上限としては、現像性、製造適性の
点から、約100μm以下が一般的であり、約50μm
以下が好ましい。
m以上が好ましい。該層厚が6μm未満であると、1μ
m以上の下地の凹凸を完全に吸収することが困難となる
ことがある。また、上限としては、現像性、製造適性の
点から、約100μm以下が一般的であり、約50μm
以下が好ましい。
【0059】〈中間層〉上記中間層として、酸素遮断層
等を設けることが好ましい。上記酸素遮断層は、パター
ン露光する際に感光性樹脂層中での光硬化反応を阻害す
る空気中からの酸素の拡散を防止する目的と、前記熱可
塑性樹脂層を設けた場合に該層と前記感光性樹脂層とが
互いに混ざり合わないようにする目的で設けられる。
等を設けることが好ましい。上記酸素遮断層は、パター
ン露光する際に感光性樹脂層中での光硬化反応を阻害す
る空気中からの酸素の拡散を防止する目的と、前記熱可
塑性樹脂層を設けた場合に該層と前記感光性樹脂層とが
互いに混ざり合わないようにする目的で設けられる。
【0060】上記酸素遮断層としては、水またはアルカ
リ水溶液に分散、溶解可能な樹脂成分を主に構成され、
必要に応じて、界面活性剤等の他の成分を含んでいても
よい。上記酸素遮断層を構成する樹脂成分としては、公
知のものの中から適宜選択でき、例えば、特開昭46−
2121号や特公昭56−40824号に記載の、ポリ
ビニルエーテル/無水マレイン酸重合体、カルボキシア
ルキルセルロースの水溶性塩、水溶性セルロースエーテ
ル類、カルボキシアルキル澱粉の水溶性塩、ポリビニル
アルコール、ポリビニルピロリドン、各種のポリアクリ
ルアミド類、各種水溶性ポリアミド、ポリアクリル酸の
水溶性塩、ゼラチン、エチレンオキサイド重合体、各種
澱粉およびその類似物からなる群の水溶性塩、スチレン
/マレイン酸の共重合体、マレイネート樹脂、およびこ
れらを2種以上組合せたもの等が挙げられる。
リ水溶液に分散、溶解可能な樹脂成分を主に構成され、
必要に応じて、界面活性剤等の他の成分を含んでいても
よい。上記酸素遮断層を構成する樹脂成分としては、公
知のものの中から適宜選択でき、例えば、特開昭46−
2121号や特公昭56−40824号に記載の、ポリ
ビニルエーテル/無水マレイン酸重合体、カルボキシア
ルキルセルロースの水溶性塩、水溶性セルロースエーテ
ル類、カルボキシアルキル澱粉の水溶性塩、ポリビニル
アルコール、ポリビニルピロリドン、各種のポリアクリ
ルアミド類、各種水溶性ポリアミド、ポリアクリル酸の
水溶性塩、ゼラチン、エチレンオキサイド重合体、各種
澱粉およびその類似物からなる群の水溶性塩、スチレン
/マレイン酸の共重合体、マレイネート樹脂、およびこ
れらを2種以上組合せたもの等が挙げられる。
【0061】中でも、ポリビニルアルコールとポリビニ
ルピロリドンとを組合せてなるものが特に好ましい。更
に、上記ポリビニルアルコールとしては、鹸化率が80
%以上のものが好ましい。また、上記ポリビニルピロリ
ドンの含有量としては、中間層の固形体積の1〜75%
であることが好ましく、1〜60%であることがより好
ましく、10〜50%であることが最も好ましい。上記
固形体積が、1%未満であると、硬化性樹脂層との十分
な密着性が得られないことがあり、75%を超えると、
酸素遮断能が低下することがある。
ルピロリドンとを組合せてなるものが特に好ましい。更
に、上記ポリビニルアルコールとしては、鹸化率が80
%以上のものが好ましい。また、上記ポリビニルピロリ
ドンの含有量としては、中間層の固形体積の1〜75%
であることが好ましく、1〜60%であることがより好
ましく、10〜50%であることが最も好ましい。上記
固形体積が、1%未満であると、硬化性樹脂層との十分
な密着性が得られないことがあり、75%を超えると、
酸素遮断能が低下することがある。
【0062】上記酸素遮断層は、その酸素遮断能が低下
すると、硬化性樹脂層の重合感度が低下して、露光時の
光量をアップしたり、露光時間を長くする必要が生ずる
ばかりか、解像度も低下することになるため、酸素透過
率の小さいことが好ましい。
すると、硬化性樹脂層の重合感度が低下して、露光時の
光量をアップしたり、露光時間を長くする必要が生ずる
ばかりか、解像度も低下することになるため、酸素透過
率の小さいことが好ましい。
【0063】上記酸素遮断層は、樹脂成分等を水系溶媒
に溶解、分散して塗布液(酸素遮断層用塗布液)を調製
し、公知の塗布方法により仮支持体上に塗布等して形成
することができる。上記水系溶媒としては、蒸留水等の
水を主成分とし、所望により本発明の効果を損なわない
範囲でアルコール等の水と親和性のある溶剤や塩等を添
加した溶媒が挙げられる。
に溶解、分散して塗布液(酸素遮断層用塗布液)を調製
し、公知の塗布方法により仮支持体上に塗布等して形成
することができる。上記水系溶媒としては、蒸留水等の
水を主成分とし、所望により本発明の効果を損なわない
範囲でアルコール等の水と親和性のある溶剤や塩等を添
加した溶媒が挙げられる。
【0064】上記酸素遮断層の層厚としては、約0.1
〜5μmが好ましく、0.5〜2μmがより好ましい。
上記層厚が、約0.1μm未満であると、酸素透過性が
高すぎて硬化性樹脂層の重合感度が低下することがあ
り、約5μmを超えると、現像や中間層除去時に長時間
を要することがある。
〜5μmが好ましく、0.5〜2μmがより好ましい。
上記層厚が、約0.1μm未満であると、酸素透過性が
高すぎて硬化性樹脂層の重合感度が低下することがあ
り、約5μmを超えると、現像や中間層除去時に長時間
を要することがある。
【0065】〈保護層〉感光性樹脂層の上には、感光性
転写材料を貯蔵する際に感光性樹脂層を汚染や損傷から
保護するための保護層を設けることが好ましい。保護層
は仮支持体を構成する合成樹脂と同じかまたは類似の材
料からなってもよいが、感光性樹脂層から容易に分離で
きるものであることが必要である。保護層としては、例
えばシリコーン被覆紙、ポリオレフィンまたはポリテト
ラフルオロエチレンのシートまたはフィルムが適当であ
る。保護層の厚みは約5〜100μmであるのが好まし
い。保護層として特に好ましくは、10〜30μm厚の
ポリエチレンフィルムまたはポリプロピレンフィルムで
ある。本発明における感光性転写材料に於いて、保護層
は無くてもよいが、感光性転写材料の取り扱い、輸送、
貯蔵の際の安全のために設けることが好ましい。
転写材料を貯蔵する際に感光性樹脂層を汚染や損傷から
保護するための保護層を設けることが好ましい。保護層
は仮支持体を構成する合成樹脂と同じかまたは類似の材
料からなってもよいが、感光性樹脂層から容易に分離で
きるものであることが必要である。保護層としては、例
えばシリコーン被覆紙、ポリオレフィンまたはポリテト
ラフルオロエチレンのシートまたはフィルムが適当であ
る。保護層の厚みは約5〜100μmであるのが好まし
い。保護層として特に好ましくは、10〜30μm厚の
ポリエチレンフィルムまたはポリプロピレンフィルムで
ある。本発明における感光性転写材料に於いて、保護層
は無くてもよいが、感光性転写材料の取り扱い、輸送、
貯蔵の際の安全のために設けることが好ましい。
【0066】[基板]本発明において、カラーフィルタ
が形成される基板としては、例えば、透明基板が用いら
れ、表面に酸化ケイ素皮膜を有するソーダガラス板、低
膨張ガラス、ノンアルカリガラス、石英ガラス板等の公
知のガラス板、あるいは、プラスチックフィルム等を挙
げることができる。
が形成される基板としては、例えば、透明基板が用いら
れ、表面に酸化ケイ素皮膜を有するソーダガラス板、低
膨張ガラス、ノンアルカリガラス、石英ガラス板等の公
知のガラス板、あるいは、プラスチックフィルム等を挙
げることができる。
【0067】また、本発明の構成は、特に前記基板が、
TFTアレイ基板である場合に好適である。TFTアレ
イは、比較的小さな帯電量による放電によっても、放電
破壊が生じる可能性があるため、本発明の構成を適用す
ることで帯電量を低く抑えることが極めて有効である。
TFTアレイ基板である場合に好適である。TFTアレ
イは、比較的小さな帯電量による放電によっても、放電
破壊が生じる可能性があるため、本発明の構成を適用す
ることで帯電量を低く抑えることが極めて有効である。
【0068】なお、TFTアレイ基板においては、各画
素ごとにゲートおよびソース配線が施してあり、ゲート
−ソース間で電気力線が閉じてしまうため、この間に発
生する帯電荷を除電することが困難であった。TFTア
レイ配線のうち、全てのゲートおよびソース配線をそれ
ぞれのコモン配線に接続して、1つの回路に束ねた上
で、ゲートおよびソース配線のコモン配線をさらに接続
することで、全てのゲートおよびソース配線を一つに接
続すると、TFTアレイ基板が帯電した場合でも、ゲー
ト−ソース間に電力差は生じないので、この間にあるパ
シベーション膜での絶縁破壊を防止することができる。
素ごとにゲートおよびソース配線が施してあり、ゲート
−ソース間で電気力線が閉じてしまうため、この間に発
生する帯電荷を除電することが困難であった。TFTア
レイ配線のうち、全てのゲートおよびソース配線をそれ
ぞれのコモン配線に接続して、1つの回路に束ねた上
で、ゲートおよびソース配線のコモン配線をさらに接続
することで、全てのゲートおよびソース配線を一つに接
続すると、TFTアレイ基板が帯電した場合でも、ゲー
ト−ソース間に電力差は生じないので、この間にあるパ
シベーション膜での絶縁破壊を防止することができる。
【0069】すなわち、TFTアレイ基板にカラーフィ
ルタを形成する際には、上記のように、予め全てのゲー
トおよびソース配線を一つに接続しておくことが望まし
い。また、この接続された配線については、さらにアー
スに落とすことで、前記積層体から仮支持体を剥離する
際にTFTアレイ基板に発生する帯電量をより低く抑え
ることができる。これら接続による対応は、後述のイオ
ン風による効果と相俟って、より一層高い除電効果を発
揮させる。なお、これら接続は、カラーフィルタの形成
後は、対象部分を切断および/または除去することで、
それぞれの配線として利用することができる。
ルタを形成する際には、上記のように、予め全てのゲー
トおよびソース配線を一つに接続しておくことが望まし
い。また、この接続された配線については、さらにアー
スに落とすことで、前記積層体から仮支持体を剥離する
際にTFTアレイ基板に発生する帯電量をより低く抑え
ることができる。これら接続による対応は、後述のイオ
ン風による効果と相俟って、より一層高い除電効果を発
揮させる。なお、これら接続は、カラーフィルタの形成
後は、対象部分を切断および/または除去することで、
それぞれの配線として利用することができる。
【0070】本発明に適用されるTFTアレイ基板とし
ては、従来公知のTFTアレイの基板が挙げられるが、
なかでも米国特許第5641974号明細書に記載され
た、HA方式の液晶ディスプレイを実現するため、TF
Tアレイ基板上にさらに絶縁性の透明樹脂の構造体が形
成されたものや、米国特許第5994721号明細書に
記載された、高開口率を実現するCOA方式の液晶ディ
スプレイに用いられるTFTアレイ基板に本発明を適用
することが、特に有効である。
ては、従来公知のTFTアレイの基板が挙げられるが、
なかでも米国特許第5641974号明細書に記載され
た、HA方式の液晶ディスプレイを実現するため、TF
Tアレイ基板上にさらに絶縁性の透明樹脂の構造体が形
成されたものや、米国特許第5994721号明細書に
記載された、高開口率を実現するCOA方式の液晶ディ
スプレイに用いられるTFTアレイ基板に本発明を適用
することが、特に有効である。
【0071】[カラーフィルタの製造方法]本発明のカ
ラーフィルタの製造方法は、積層体形成工程、剥離工
程、および露光・現像工程を含み、必要に応じ、積層体
形成工程に先立って保護層剥離工程が施される。以下、
各工程ごとに分けて本発明のカラーフィルタの製造方法
について説明する。
ラーフィルタの製造方法は、積層体形成工程、剥離工
程、および露光・現像工程を含み、必要に応じ、積層体
形成工程に先立って保護層剥離工程が施される。以下、
各工程ごとに分けて本発明のカラーフィルタの製造方法
について説明する。
【0072】<積層体形成工程>先ず、保護層が設けら
れている感光性転写材料を使用する場合は予め保護層を
取除き(保護層剥離工程・・・当該工程については後
述)、感光性樹脂層を加熱下、必要により加圧を併用し
て、転写すべき基板の表面に、該基板の表面と前記感光
性樹脂層とが接するように貼り合わせて密着させ、積層
体を形成する。貼り合わせには、従来公知のラミネート
装置や、真空ラミネート装置を使用することができる。
また、より生産性を高めるためにオートカットラミネー
タ装置を使用することも可能である。
れている感光性転写材料を使用する場合は予め保護層を
取除き(保護層剥離工程・・・当該工程については後
述)、感光性樹脂層を加熱下、必要により加圧を併用し
て、転写すべき基板の表面に、該基板の表面と前記感光
性樹脂層とが接するように貼り合わせて密着させ、積層
体を形成する。貼り合わせには、従来公知のラミネート
装置や、真空ラミネート装置を使用することができる。
また、より生産性を高めるためにオートカットラミネー
タ装置を使用することも可能である。
【0073】<剥離工程>次に、上記積層体形成工程に
より得られた積層体から、仮支持体を剥離する。本発明
においては、当該剥離工程において、前記積層体を絶縁
台の上に、前記基板側が前記絶縁台に接するように載置
し、かつ、前記感光性樹脂層と前記仮支持体とのピール
部乃至その周辺部に、除電器によりイオン風を当てなが
ら前記仮支持体を剥離することが重要となる。
より得られた積層体から、仮支持体を剥離する。本発明
においては、当該剥離工程において、前記積層体を絶縁
台の上に、前記基板側が前記絶縁台に接するように載置
し、かつ、前記感光性樹脂層と前記仮支持体とのピール
部乃至その周辺部に、除電器によりイオン風を当てなが
ら前記仮支持体を剥離することが重要となる。
【0074】図面を用いて、剥離工程について説明す
る。図1は、前記積層体から仮支持体を剥離している状
態を示す斜視図であり、図2はその概略断面図である。
まず、仮支持体42表面に感光性樹脂層44が設けられ
た感光性転写材料41を、基板47の表面に、基板47
の表面と感光性樹脂層44とが接するように密着させて
得られた積層体55は、絶縁台48の上に、基板47側
が絶縁台48に接するように載置される。積層体55を
絶縁台48の上に載置することで、後述のイオン風によ
る除電効果を確実ならしめることができる。すなわち、
積層体を導電性の台の上に載置すると、積層体から導電
性の台への電位の移動により、見かけ上の帯電は防止さ
れるが、仮支持体剥離後の積層体を、導電性の台から取
り出す際に帯電が生じ、本発明による除電効果を生かす
ことができなくなってしまう。
る。図1は、前記積層体から仮支持体を剥離している状
態を示す斜視図であり、図2はその概略断面図である。
まず、仮支持体42表面に感光性樹脂層44が設けられ
た感光性転写材料41を、基板47の表面に、基板47
の表面と感光性樹脂層44とが接するように密着させて
得られた積層体55は、絶縁台48の上に、基板47側
が絶縁台48に接するように載置される。積層体55を
絶縁台48の上に載置することで、後述のイオン風によ
る除電効果を確実ならしめることができる。すなわち、
積層体を導電性の台の上に載置すると、積層体から導電
性の台への電位の移動により、見かけ上の帯電は防止さ
れるが、仮支持体剥離後の積層体を、導電性の台から取
り出す際に帯電が生じ、本発明による除電効果を生かす
ことができなくなってしまう。
【0075】絶縁台48の材質としては、絶縁性を有す
るものであれば特に限定されず、あらゆる材質の物を使
用することができる。また、それ自体導電性のものであ
っても、表面に絶縁性の被膜を設けることにより、絶縁
台48として使用することができる。それ自体絶縁性の
絶縁台の材質、および、絶縁性の被膜の材質としては、
従来公知のあらゆるプラスチック材料が挙げられ、その
他、ガラス、ゴム、セラミックス、大理石、SiN膜等
が挙げられ、絶縁台の体積抵抗としては、1×109Ω
以上とすることが望ましく、1×1013Ω以上とするこ
とがより望ましい。
るものであれば特に限定されず、あらゆる材質の物を使
用することができる。また、それ自体導電性のものであ
っても、表面に絶縁性の被膜を設けることにより、絶縁
台48として使用することができる。それ自体絶縁性の
絶縁台の材質、および、絶縁性の被膜の材質としては、
従来公知のあらゆるプラスチック材料が挙げられ、その
他、ガラス、ゴム、セラミックス、大理石、SiN膜等
が挙げられ、絶縁台の体積抵抗としては、1×109Ω
以上とすることが望ましく、1×1013Ω以上とするこ
とがより望ましい。
【0076】そして積層体55の一辺から仮支持体42
が、矢印C方向にめくられるように、剥離されていく。
剥離手段については、図示を省略しているが、仮支持体
42の背面(感光性樹脂層44が設けられた側と反対側
の面)を吸盤等で捉えてめくるようにしてもよいし、剥
離ロールに巻きつけるようにしてめくってもよい。する
と、仮支持体42が感光性樹脂層44から順次はがれ、
感光性樹脂層44と仮支持体42とのピール部(剥離
部)52が矢印A方向に進んでいく。
が、矢印C方向にめくられるように、剥離されていく。
剥離手段については、図示を省略しているが、仮支持体
42の背面(感光性樹脂層44が設けられた側と反対側
の面)を吸盤等で捉えてめくるようにしてもよいし、剥
離ロールに巻きつけるようにしてめくってもよい。する
と、仮支持体42が感光性樹脂層44から順次はがれ、
感光性樹脂層44と仮支持体42とのピール部(剥離
部)52が矢印A方向に進んでいく。
【0077】なお、図1および図2には、熱可塑性樹脂
層や、酸素遮断層等の中間層が設けられていない状態の
感光性転写材料41が示されているが、これらが設けら
れたものであってもよい。熱可塑性樹脂層や、中間層が
設けられている場合であっても、これらの層は感光性樹
脂層側に残存し、仮支持体のみが剥がされていく。した
がって、本発明における剥離工程で、「感光性樹脂層」
といった場合には、熱可塑性樹脂層や、中間層をも含め
て解釈するものとする。
層や、酸素遮断層等の中間層が設けられていない状態の
感光性転写材料41が示されているが、これらが設けら
れたものであってもよい。熱可塑性樹脂層や、中間層が
設けられている場合であっても、これらの層は感光性樹
脂層側に残存し、仮支持体のみが剥がされていく。した
がって、本発明における剥離工程で、「感光性樹脂層」
といった場合には、熱可塑性樹脂層や、中間層をも含め
て解釈するものとする。
【0078】なお、積層体55から仮支持体42を剥離
する際、特に4面取り以上等の多面取りパターン基板に
おいては、図3に示すように、絶縁台48の上に載置さ
れた基板47−1〜47−4のいずれの辺に対しても斜
めに(図3においては矢印D方向に)剥離することが望
ましい。ここで、図3においては、絶縁台48の上に基
板47−1〜47−4が並べて載置されており、X1〜
X4は、仮支持体42の剥離時、線状となるピール部を
示し、該ピール部は、X1からX4へと順次矢印D方向に
進んで行く。
する際、特に4面取り以上等の多面取りパターン基板に
おいては、図3に示すように、絶縁台48の上に載置さ
れた基板47−1〜47−4のいずれの辺に対しても斜
めに(図3においては矢印D方向に)剥離することが望
ましい。ここで、図3においては、絶縁台48の上に基
板47−1〜47−4が並べて載置されており、X1〜
X4は、仮支持体42の剥離時、線状となるピール部を
示し、該ピール部は、X1からX4へと順次矢印D方向に
進んで行く。
【0079】ピール部X1〜X4と、基板47−1〜47
−4のエッジとが交わる部分(図3における黒点部分)
において、帯電荷の蓄積ピークが生ずる。もしも、図4
に示すように、絶縁台48の上に載置された基板47−
1〜47−4のいずれかの辺に対して平行に(図4にお
いては矢印E方向に)剥離した場合、ピール部はY1〜
Y4へと順次矢印E方向に進んで行くこととなり、ピー
ル部Y2およびY4においては、基板47−1〜47−
4のエッジと線状に交わる(図4における太線部分)。
すなわち、図4に示すように剥離を行った場合、帯電荷
が線状に集中してしまう。
−4のエッジとが交わる部分(図3における黒点部分)
において、帯電荷の蓄積ピークが生ずる。もしも、図4
に示すように、絶縁台48の上に載置された基板47−
1〜47−4のいずれかの辺に対して平行に(図4にお
いては矢印E方向に)剥離した場合、ピール部はY1〜
Y4へと順次矢印E方向に進んで行くこととなり、ピー
ル部Y2およびY4においては、基板47−1〜47−
4のエッジと線状に交わる(図4における太線部分)。
すなわち、図4に示すように剥離を行った場合、帯電荷
が線状に集中してしまう。
【0080】したがって、絶縁台48の上に載置された
基板47−1〜47−4のいずれの辺に対しても斜めに
剥離することで、帯電荷の蓄積ピークが局所的にしか起
こらず、後述のイオン風による除電効果を有効に発揮さ
せることができる。剥離する方向(図3においては矢印
D方向)としては、基板47−1〜47−4の略対角線
となるようにすることが、特に好ましい。
基板47−1〜47−4のいずれの辺に対しても斜めに
剥離することで、帯電荷の蓄積ピークが局所的にしか起
こらず、後述のイオン風による除電効果を有効に発揮さ
せることができる。剥離する方向(図3においては矢印
D方向)としては、基板47−1〜47−4の略対角線
となるようにすることが、特に好ましい。
【0081】本発明においては、感光性樹脂層44と仮
支持体42とのピール部52乃至その周辺部53,54
に、除電器49によりイオン風51を当てながら仮支持
体42を剥離することがポイントとなる。ピール部52
乃至その周辺部53,54に、除電器49によりイオン
風51を当てることで、効果的に帯電を低減させ、帯電
による不具合を解消することができる。
支持体42とのピール部52乃至その周辺部53,54
に、除電器49によりイオン風51を当てながら仮支持
体42を剥離することがポイントとなる。ピール部52
乃至その周辺部53,54に、除電器49によりイオン
風51を当てることで、効果的に帯電を低減させ、帯電
による不具合を解消することができる。
【0082】本発明において「イオン風」とは、正また
は負に帯電させたイオンを含むエアー(空気に限らず、
種々の気体が挙げられる)の流れのことを指す。本発明
に使用可能な除電器としては、イオン風を発生し得る除
電器であることが必須であり、主として、コロナ放電タ
イプと軟X線タイプとが挙げられる。特に軟X線タイプ
のものが除電効果が大きく、本発明において好ましく用
いられる。除電器には、一般的に、図1に示すように棒
状の本体に複数の吐出口50が並列に配されてなるバー
タイプのものと、吐出口を1つのみしか有しないノズル
タイプ(不図示)のものがあるが、本発明においては、
いずれも問題なく使用することができる。ノズルタイプ
の除電器を用いる場合には、吐出口を並列に配置してバ
ータイプと同様のイオン風が吐出するようにして使用す
る。
は負に帯電させたイオンを含むエアー(空気に限らず、
種々の気体が挙げられる)の流れのことを指す。本発明
に使用可能な除電器としては、イオン風を発生し得る除
電器であることが必須であり、主として、コロナ放電タ
イプと軟X線タイプとが挙げられる。特に軟X線タイプ
のものが除電効果が大きく、本発明において好ましく用
いられる。除電器には、一般的に、図1に示すように棒
状の本体に複数の吐出口50が並列に配されてなるバー
タイプのものと、吐出口を1つのみしか有しないノズル
タイプ(不図示)のものがあるが、本発明においては、
いずれも問題なく使用することができる。ノズルタイプ
の除電器を用いる場合には、吐出口を並列に配置してバ
ータイプと同様のイオン風が吐出するようにして使用す
る。
【0083】かかる除電器の具体例としては、例えば、
シムコジャパン(株)製のStatic Bar SI
B、シシド静電気(株)製のACイオナイザ APZ
II、(株)キーエンス製のマルチタイプ増設型除電器S
J−B、高砂熱学工業(株)製のスーパークリーンイオ
ナイザ TSCI−SN(以上、コロナ放電タイプ)、
高砂熱学工業(株)製のスーパークリーンイオナイザ
IRISYS−SX(軟X線タイプ)等が挙げられる
が、本発明においては、これらに限定されるものではな
い。
シムコジャパン(株)製のStatic Bar SI
B、シシド静電気(株)製のACイオナイザ APZ
II、(株)キーエンス製のマルチタイプ増設型除電器S
J−B、高砂熱学工業(株)製のスーパークリーンイオ
ナイザ TSCI−SN(以上、コロナ放電タイプ)、
高砂熱学工業(株)製のスーパークリーンイオナイザ
IRISYS−SX(軟X線タイプ)等が挙げられる
が、本発明においては、これらに限定されるものではな
い。
【0084】除電器49に求められる性能は、所望とす
る除電効果に応じて決定されるものであり、特に制限は
ない。ただし、コロナ放電タイプの除電器の場合には、
吐出口50におけるイオン風51の風速として、1m/
秒以上であることが好ましく、2〜10m/秒の範囲で
あることがより好ましい。
る除電効果に応じて決定されるものであり、特に制限は
ない。ただし、コロナ放電タイプの除電器の場合には、
吐出口50におけるイオン風51の風速として、1m/
秒以上であることが好ましく、2〜10m/秒の範囲で
あることがより好ましい。
【0085】除電器49の吐出口50は、感光性樹脂層
44と仮支持体42とのピール部52に向けられ、吐出
口50から吐出したイオン風51が、ピール部52乃至
その周辺部53,54に当てられる。ここで「ピール
部」とは、前記積層体から前記仮支持体を剥離している
過程で、感光性樹脂層44と仮支持体42とが引き離さ
れる直前の点(図2における52の点)のことをいい、
「ピール部の周辺部」とは、感光性樹脂層44と仮支持
体42とが引き離された直後の両者の対向する面(図2
における53の領域、および54の領域)のことをい
う。上述のように除電器49の吐出口50はピール部5
2に向けられるが、吐出口50から吐出したイオン風5
1は、進行と共に広がって行くので、ピール部52乃至
その周辺部53,54に当たることとなる。なお、ピー
ル部52乃至その周辺部53,54にイオン風51が当
たりさえすれば、除電器49の吐出口50はピール部5
2に正確に向けられていなくても構わない。
44と仮支持体42とのピール部52に向けられ、吐出
口50から吐出したイオン風51が、ピール部52乃至
その周辺部53,54に当てられる。ここで「ピール
部」とは、前記積層体から前記仮支持体を剥離している
過程で、感光性樹脂層44と仮支持体42とが引き離さ
れる直前の点(図2における52の点)のことをいい、
「ピール部の周辺部」とは、感光性樹脂層44と仮支持
体42とが引き離された直後の両者の対向する面(図2
における53の領域、および54の領域)のことをい
う。上述のように除電器49の吐出口50はピール部5
2に向けられるが、吐出口50から吐出したイオン風5
1は、進行と共に広がって行くので、ピール部52乃至
その周辺部53,54に当たることとなる。なお、ピー
ル部52乃至その周辺部53,54にイオン風51が当
たりさえすれば、除電器49の吐出口50はピール部5
2に正確に向けられていなくても構わない。
【0086】ピール部52と除電器49の吐出口50と
の距離は、既述の如くイオン風51が進行と共に広がっ
て行くので、あまり離れ過ぎると除電に十分な量のイオ
ン風51をピール部52乃至その周辺部53,54に当
てることができなくなる。除電器49の性能にもよる
が、ピール部52と除電器49の吐出口50との距離
は、大略50mm〜200mmの間に保つことが望まし
い。
の距離は、既述の如くイオン風51が進行と共に広がっ
て行くので、あまり離れ過ぎると除電に十分な量のイオ
ン風51をピール部52乃至その周辺部53,54に当
てることができなくなる。除電器49の性能にもよる
が、ピール部52と除電器49の吐出口50との距離
は、大略50mm〜200mmの間に保つことが望まし
い。
【0087】剥離帯電量は、剥離速度と相関があり、剥
離速度を遅くすればするほど剥離帯電量を抑えることが
できるが、生産性を考慮すると剥離速度をあまり遅くす
ることはできない。また、剥離速度を遅くすると熱可塑
性樹脂層の剥離が発生してしまうため、剥離速度はある
程度上げる必要がある。したがって、除電能力を上げる
ために、除電器を複数並べて用いる、および/または、
除電能力の高い除電器を用いる、ことが望ましい。
離速度を遅くすればするほど剥離帯電量を抑えることが
できるが、生産性を考慮すると剥離速度をあまり遅くす
ることはできない。また、剥離速度を遅くすると熱可塑
性樹脂層の剥離が発生してしまうため、剥離速度はある
程度上げる必要がある。したがって、除電能力を上げる
ために、除電器を複数並べて用いる、および/または、
除電能力の高い除電器を用いる、ことが望ましい。
【0088】なお、仮支持体42のピール部52乃至そ
の周辺部53側と、その裏面と、の間で電荷の分離を生
じてしまう場合がある。基板47のピール部52乃至そ
の周辺部54側と、その裏面と、の間においても同様で
ある。したがって、ピール部52乃至その周辺部53,
54の他、これらの部分の仮支持体42および/または
基板47におけるそれぞれ裏面についても、除電器によ
りイオン風を当てることが望ましい。この場合、基板4
7のピール部52乃至その周辺部54の裏面にイオン風
を当てるには、絶縁台48が通風性を有するもの(例え
ば、メッシュ状、複数の棒や点で支える形状、通風性を
確保するための窓が開けられた形状等)とすればよい。
の周辺部53側と、その裏面と、の間で電荷の分離を生
じてしまう場合がある。基板47のピール部52乃至そ
の周辺部54側と、その裏面と、の間においても同様で
ある。したがって、ピール部52乃至その周辺部53,
54の他、これらの部分の仮支持体42および/または
基板47におけるそれぞれ裏面についても、除電器によ
りイオン風を当てることが望ましい。この場合、基板4
7のピール部52乃至その周辺部54の裏面にイオン風
を当てるには、絶縁台48が通風性を有するもの(例え
ば、メッシュ状、複数の棒や点で支える形状、通風性を
確保するための窓が開けられた形状等)とすればよい。
【0089】ピール部52乃至その周辺部53,54の
仮支持体42および/または基板47におけるそれぞれ
裏面についてイオン風を当てる場合には、除電効率を考
慮すると、ピール部52乃至その周辺部53,54にイ
オン風を当てるための除電器49とは別の除電器を用い
ることが望ましい。特に、当てる面ごとに異なる除電器
を用いることが望ましい。また、各面ごとに複数の除電
器を並べて用いることも好適である。
仮支持体42および/または基板47におけるそれぞれ
裏面についてイオン風を当てる場合には、除電効率を考
慮すると、ピール部52乃至その周辺部53,54にイ
オン風を当てるための除電器49とは別の除電器を用い
ることが望ましい。特に、当てる面ごとに異なる除電器
を用いることが望ましい。また、各面ごとに複数の除電
器を並べて用いることも好適である。
【0090】以上のように、ピール部52乃至その周辺
部53,54、さらに必要に応じてこれらの部分の仮支
持体42および/または基板47におけるそれぞれ裏面
には、除電器によりイオン風が当てられるが、さらに高
湿風を当ててもよい。ここで高湿風とは、75%RH以
上の湿度を有する空気のことをいい、これ自体除電効果
を有する。高湿風はイオン風と共に当ててもよく、イオ
ン風とは別に当ててもよい。
部53,54、さらに必要に応じてこれらの部分の仮支
持体42および/または基板47におけるそれぞれ裏面
には、除電器によりイオン風が当てられるが、さらに高
湿風を当ててもよい。ここで高湿風とは、75%RH以
上の湿度を有する空気のことをいい、これ自体除電効果
を有する。高湿風はイオン風と共に当ててもよく、イオ
ン風とは別に当ててもよい。
【0091】また、ピール部52は、剥離の進行に伴い
矢印A方向に移動していく。つまり、除電器49と積層
体55とを固定した状態でイオン風51をピール部52
乃至その周辺部53,54に当てることとすると、ピー
ル部52と除電器49の吐出口50との距離がどんどん
離れていってしまう。したがって、除電器49を積層体
55に対して相対的に矢印B方向へ移動させることで、
移動するピール部52と、除電器49(つまりは除電器
49の吐出口50)との間隙を、できるだけ良好な状態
に、略一定に保つことが望ましい。移動するピール部5
2と、除電器49との間隙を略一定に保つためには、剥
離時、ピール部52の矢印A方向への進行速度と、除電
器49の矢印B方向への進行速度とを略一定に保てばよ
い。
矢印A方向に移動していく。つまり、除電器49と積層
体55とを固定した状態でイオン風51をピール部52
乃至その周辺部53,54に当てることとすると、ピー
ル部52と除電器49の吐出口50との距離がどんどん
離れていってしまう。したがって、除電器49を積層体
55に対して相対的に矢印B方向へ移動させることで、
移動するピール部52と、除電器49(つまりは除電器
49の吐出口50)との間隙を、できるだけ良好な状態
に、略一定に保つことが望ましい。移動するピール部5
2と、除電器49との間隙を略一定に保つためには、剥
離時、ピール部52の矢印A方向への進行速度と、除電
器49の矢印B方向への進行速度とを略一定に保てばよ
い。
【0092】なお、除電器49を積層体55に対して相
対的に移動するには、積層体55が載置された絶縁台4
8を固定状態とし、除電器49を不図示の可動性の保持
部材で移動することにより実現することができるが、除
電器49の方を固定状態とし、絶縁台48を移動するこ
とによっても実現することができる。以上の移動するピ
ール部52と除電器49との間隙に関する考え方は、仮
支持体42および/または基板47におけるピール部5
2のそれぞれ裏面にイオン風を当てる場合にも、そのま
ま適用することができる。
対的に移動するには、積層体55が載置された絶縁台4
8を固定状態とし、除電器49を不図示の可動性の保持
部材で移動することにより実現することができるが、除
電器49の方を固定状態とし、絶縁台48を移動するこ
とによっても実現することができる。以上の移動するピ
ール部52と除電器49との間隙に関する考え方は、仮
支持体42および/または基板47におけるピール部5
2のそれぞれ裏面にイオン風を当てる場合にも、そのま
ま適用することができる。
【0093】以上の如き、本発明に特有な剥離工程の操
作を行うことで、例えば、仮支持体剥離時のピール部で
30kV以上の帯電量を有していても、除電器からのイ
オン風により除電され、帯電量は700V以下とするこ
とができる(数値は、本発明の効果の一例を示すもの
で、本発明を限定するものではない。)。
作を行うことで、例えば、仮支持体剥離時のピール部で
30kV以上の帯電量を有していても、除電器からのイ
オン風により除電され、帯電量は700V以下とするこ
とができる(数値は、本発明の効果の一例を示すもの
で、本発明を限定するものではない。)。
【0094】<保護層剥離工程>感光性転写材料とし
て、前記感光性樹脂層のさらに上層に保護層が設けられ
ているものを使用する場合には、前記積層体形成工程に
先立ち、前記積層体から前記保護層を剥離する保護層剥
離工程が含まれる。保護層剥離工程による保護層の剥離
は、例えば特開平9−174797号公報の図2〜図4
に記載の保護フィルム除去装置16の如き構成の剥離装
置を用い、前記感光性樹脂層の上層に設けられた保護層
を剥離ロールで巻き取るようにして行うことができる。
て、前記感光性樹脂層のさらに上層に保護層が設けられ
ているものを使用する場合には、前記積層体形成工程に
先立ち、前記積層体から前記保護層を剥離する保護層剥
離工程が含まれる。保護層剥離工程による保護層の剥離
は、例えば特開平9−174797号公報の図2〜図4
に記載の保護フィルム除去装置16の如き構成の剥離装
置を用い、前記感光性樹脂層の上層に設けられた保護層
を剥離ロールで巻き取るようにして行うことができる。
【0095】なお、保護層を除去する際にも、前記感光
性樹脂層と前記保護層とのピール部乃至その周辺部に、
除電器によりイオン風を当てながら行うことが、帯電量
の低減の観点から好ましい。このとき用いることが可能
な除電器は、剥離工程の項で説明したものと同様であ
る。また、剥離に際しての各条件等、ピール部乃至その
周辺部との用語の意義、ピール部と除電器との間隙に関
する考え方等は、剥離する対象が保護層であることを前
提として、仮支持体を保護層に置き換えることで、剥離
工程において説明したものと同様である。ただし、保護
層の剥離は、例えば特開平9−174797号公報の図
2〜図4に示されるように、一般に長尺状の感光性転写
材料を進行させながら行うことから、ピール部と除電器
との間隙を略一定に保つには、装置に除電器を固定すれ
ばよい。
性樹脂層と前記保護層とのピール部乃至その周辺部に、
除電器によりイオン風を当てながら行うことが、帯電量
の低減の観点から好ましい。このとき用いることが可能
な除電器は、剥離工程の項で説明したものと同様であ
る。また、剥離に際しての各条件等、ピール部乃至その
周辺部との用語の意義、ピール部と除電器との間隙に関
する考え方等は、剥離する対象が保護層であることを前
提として、仮支持体を保護層に置き換えることで、剥離
工程において説明したものと同様である。ただし、保護
層の剥離は、例えば特開平9−174797号公報の図
2〜図4に示されるように、一般に長尺状の感光性転写
材料を進行させながら行うことから、ピール部と除電器
との間隙を略一定に保つには、装置に除電器を固定すれ
ばよい。
【0096】保護層剥離工程において、前記ピール部乃
至その周辺部に、除電器によりイオン風を当てること
で、例えば、保護層剥離時のピール部で30kV程度の
帯電量を有していても、除電器からのイオン風により除
電され、帯電量は700V以下とすることができる(数
値は、本発明の効果の一例を示すもので、本発明を限定
するものではない。)。
至その周辺部に、除電器によりイオン風を当てること
で、例えば、保護層剥離時のピール部で30kV程度の
帯電量を有していても、除電器からのイオン風により除
電され、帯電量は700V以下とすることができる(数
値は、本発明の効果の一例を示すもので、本発明を限定
するものではない。)。
【0097】<露光・現像工程>前記剥離工程で仮支持
体が剥離された積層体は、前記感光性樹脂層を露光(露
光工程)、および現像(現像工程)される。そして、前
記基板の表面にカラーフィルタが形成される。露光工程
において、基板表面の感光性樹脂層に所定のフォトマス
クを介して光を照射する。これにより、感光性樹脂層の
露光部分が硬化する。露光工程に使用する光源は、感光
性樹脂層の感光性に応じて選択されるが、例えば超高圧
水銀灯、キセノン灯、カーボンアーク灯、アルゴンレー
ザ等の公知の光源を使用することができる。特開平6−
59119号公報に記載のように、400nm以上の波
長の光透過率が2%以下である光学フィルター等を併用
してもよい。
体が剥離された積層体は、前記感光性樹脂層を露光(露
光工程)、および現像(現像工程)される。そして、前
記基板の表面にカラーフィルタが形成される。露光工程
において、基板表面の感光性樹脂層に所定のフォトマス
クを介して光を照射する。これにより、感光性樹脂層の
露光部分が硬化する。露光工程に使用する光源は、感光
性樹脂層の感光性に応じて選択されるが、例えば超高圧
水銀灯、キセノン灯、カーボンアーク灯、アルゴンレー
ザ等の公知の光源を使用することができる。特開平6−
59119号公報に記載のように、400nm以上の波
長の光透過率が2%以下である光学フィルター等を併用
してもよい。
【0098】なお、二色目以降の感光性樹脂材料の転写
時において、隣接する画素間の間隙に空気が残留するの
を防止する目的で、フォトマスクとして画素パターン部
分の矩形の開口部が面取りされたものを用いてもよい。
面取りの位置および形状については、本出願人による特
願平9−44644号明細書に記載されている。
時において、隣接する画素間の間隙に空気が残留するの
を防止する目的で、フォトマスクとして画素パターン部
分の矩形の開口部が面取りされたものを用いてもよい。
面取りの位置および形状については、本出願人による特
願平9−44644号明細書に記載されている。
【0099】続いて、現像工程において、透明基板上の
感光性樹脂層を現像処理する。これにより、感光性樹脂
層の非露光部分(未硬化部分)が除去されて、多数の微
小の着色画素からなる層を形成することができる。感光
性樹脂層の現像液としてはアルカリ性物質の希薄水溶液
を使用するが、更に水と混和性の有機溶剤を少量添加し
たものを用いてもよい。適当なアルカリ性物質として
は、アルカリ金属水酸化物類(例、水酸化ナトリウム、
水酸化カリウム)、アルカリ金属炭酸塩類(例、炭酸ナ
トリウム、炭酸カリウム)、アルカリ金属重炭酸塩類
(例、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム)、アル
カリ金属ケイ酸塩類(例、ケイ酸ナトリウム、ケイ酸カ
リウム)、アルカリ金属メタケイ酸塩類(例、メタケイ
酸ナトリウム、メタケイ酸カリウム)、トリエタノール
アミン、ジエタノールアミン、モノエタノールアミン、
モルホリン、テトラアルキルアンモニウムヒドロキシド
類(例えばテトラメチルアンモニウムヒドロキシド)お
よび燐酸三ナトリウムを挙げることができる。アルカリ
性物質の濃度は0.01〜30質量%であり、pHは8
〜14が好ましい。
感光性樹脂層を現像処理する。これにより、感光性樹脂
層の非露光部分(未硬化部分)が除去されて、多数の微
小の着色画素からなる層を形成することができる。感光
性樹脂層の現像液としてはアルカリ性物質の希薄水溶液
を使用するが、更に水と混和性の有機溶剤を少量添加し
たものを用いてもよい。適当なアルカリ性物質として
は、アルカリ金属水酸化物類(例、水酸化ナトリウム、
水酸化カリウム)、アルカリ金属炭酸塩類(例、炭酸ナ
トリウム、炭酸カリウム)、アルカリ金属重炭酸塩類
(例、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム)、アル
カリ金属ケイ酸塩類(例、ケイ酸ナトリウム、ケイ酸カ
リウム)、アルカリ金属メタケイ酸塩類(例、メタケイ
酸ナトリウム、メタケイ酸カリウム)、トリエタノール
アミン、ジエタノールアミン、モノエタノールアミン、
モルホリン、テトラアルキルアンモニウムヒドロキシド
類(例えばテトラメチルアンモニウムヒドロキシド)お
よび燐酸三ナトリウムを挙げることができる。アルカリ
性物質の濃度は0.01〜30質量%であり、pHは8
〜14が好ましい。
【0100】遮光性の感光性黒色樹脂層以外の通常の感
光性樹脂層の場合には、例えばpHの比較的低い現像液
を用いることにより、膜状脱離による現像を好適に行う
ことができる。
光性樹脂層の場合には、例えばpHの比較的低い現像液
を用いることにより、膜状脱離による現像を好適に行う
ことができる。
【0101】水と混和性のある適当な有機溶剤として
は、メタノール、エタノール、2−プロパノール、1−
プロパノール、ブタノール、ジアセトンアルコール、エ
チレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコ
ールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノ−n
−ブチルエーテル、ベンジルアルコール、アセトン、メ
チルエチルケトン、シクロヘキサノン、ε−カプロラク
トン、γ−ブチロラクトン、ジメチルホルムアミド、ジ
メチルアセトアミド、ヘキサメチルホスホルアミド、乳
酸エチル、乳酸メチル、ε−カプロラクタムおよびN−
メチルピロリドンを挙げることができる。水と混和性の
有機溶剤の濃度は0.1〜30質量%が一般的である。
現像液には、さらに公知の界面活性剤を添加することが
できる。界面活性剤の濃度は0.01〜10質量%が好
ましい。
は、メタノール、エタノール、2−プロパノール、1−
プロパノール、ブタノール、ジアセトンアルコール、エ
チレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコ
ールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノ−n
−ブチルエーテル、ベンジルアルコール、アセトン、メ
チルエチルケトン、シクロヘキサノン、ε−カプロラク
トン、γ−ブチロラクトン、ジメチルホルムアミド、ジ
メチルアセトアミド、ヘキサメチルホスホルアミド、乳
酸エチル、乳酸メチル、ε−カプロラクタムおよびN−
メチルピロリドンを挙げることができる。水と混和性の
有機溶剤の濃度は0.1〜30質量%が一般的である。
現像液には、さらに公知の界面活性剤を添加することが
できる。界面活性剤の濃度は0.01〜10質量%が好
ましい。
【0102】現像液は、浴液としても、あるいは噴霧液
としても用いることができる。感光性樹脂層の未硬化部
分を固形状(好ましくは膜状)で除去するには、現像液
中で回転ブラシで擦るか湿潤スポンジで擦るなどの方
法、あるいは現像液を噴霧した際の噴霧圧を利用する方
法が好ましい。現像液の温度は、通常室温付近から40
℃の範囲が好ましい。現像処理の後に水洗工程を加えて
もよい。
としても用いることができる。感光性樹脂層の未硬化部
分を固形状(好ましくは膜状)で除去するには、現像液
中で回転ブラシで擦るか湿潤スポンジで擦るなどの方
法、あるいは現像液を噴霧した際の噴霧圧を利用する方
法が好ましい。現像液の温度は、通常室温付近から40
℃の範囲が好ましい。現像処理の後に水洗工程を加えて
もよい。
【0103】さらに、現像工程の後、着色画素層の硬化
を充分にし、耐薬品性を高めるために加熱処理を行うの
が好ましい。加熱処理は、着色画素層を有する基板を電
気炉、乾燥器等の中で加熱するか、あるいは着色画素層
に赤外線ランプを照射して加熱することにより行う。加
熱の温度および時間は、感光性樹脂の組成や着色画素層
の厚みにも依存するが、一般に充分な耐溶剤性、耐アル
カリ性を獲得するには約120℃〜250℃の温度およ
び約10〜300分間である。
を充分にし、耐薬品性を高めるために加熱処理を行うの
が好ましい。加熱処理は、着色画素層を有する基板を電
気炉、乾燥器等の中で加熱するか、あるいは着色画素層
に赤外線ランプを照射して加熱することにより行う。加
熱の温度および時間は、感光性樹脂の組成や着色画素層
の厚みにも依存するが、一般に充分な耐溶剤性、耐アル
カリ性を獲得するには約120℃〜250℃の温度およ
び約10〜300分間である。
【0104】このようにして一色の着色画素層(着色画
素パターン)を有するカラーフィルタが得られる。さら
に、他色の感光性樹脂材料を用いて上述の工程を必要な
色数だけ繰り返すことにより、多色のカラーフィルタを
得ることができる。なお、カラーフィルタは一色のみ
(全て同じ色)であってもよいし、あるいは二色以上か
ら構成されていてもよい。また、たとえば赤、緑、青の
三色の画素を配置する場合に、ストライプ型、モザイク
型、トライアングル型、四画素配置型などどのような配
置であってもよい。
素パターン)を有するカラーフィルタが得られる。さら
に、他色の感光性樹脂材料を用いて上述の工程を必要な
色数だけ繰り返すことにより、多色のカラーフィルタを
得ることができる。なお、カラーフィルタは一色のみ
(全て同じ色)であってもよいし、あるいは二色以上か
ら構成されていてもよい。また、たとえば赤、緑、青の
三色の画素を配置する場合に、ストライプ型、モザイク
型、トライアングル型、四画素配置型などどのような配
置であってもよい。
【0105】さらに、感光性黒色樹脂層を有する感光性
黒色樹脂材料(ブラックマトリックス形成用シート)を
用いて、上述と同様にしてこの感光性樹脂材料を加熱処
理した後、カラーフィルタの着色画素層表面に転写し、
次いでカラーフィルタを基板の下面(画素層を有しない
面)側より露光(背面露光)し、現像し、加熱処理する
ことにより、画素間の隙間を埋めるように黒色樹脂層を
設けて、ブラックマトリックス(遮光性画像)を形成し
てもよい。これにより、ブラックマトリックス付きカラ
ーフィルタが得られる。
黒色樹脂材料(ブラックマトリックス形成用シート)を
用いて、上述と同様にしてこの感光性樹脂材料を加熱処
理した後、カラーフィルタの着色画素層表面に転写し、
次いでカラーフィルタを基板の下面(画素層を有しない
面)側より露光(背面露光)し、現像し、加熱処理する
ことにより、画素間の隙間を埋めるように黒色樹脂層を
設けて、ブラックマトリックス(遮光性画像)を形成し
てもよい。これにより、ブラックマトリックス付きカラ
ーフィルタが得られる。
【0106】背面露光は、一般に紫外線(UV)の照射
により行われるが、感光性黒色樹脂層の感光性に応じて
光の種類は適宜選択される。また、形成される黒色樹脂
層の厚みは0.5〜3μmが好ましい。遮光性画像部が
突起を形成しないで、得られるカラーフィルタが良好な
平坦性を示すためには、黒色樹脂層は、着色画素層と同
じ厚みか、もしくはそれ以下であることが望ましい。
により行われるが、感光性黒色樹脂層の感光性に応じて
光の種類は適宜選択される。また、形成される黒色樹脂
層の厚みは0.5〜3μmが好ましい。遮光性画像部が
突起を形成しないで、得られるカラーフィルタが良好な
平坦性を示すためには、黒色樹脂層は、着色画素層と同
じ厚みか、もしくはそれ以下であることが望ましい。
【0107】
【実施例】以下、本発明を実施例を挙げてさらに具体的
に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。
に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。
【0108】<感光性転写材料の作製>下記の手順によ
り図2に示すような層構成を有する感光性転写材料を作
製した。
り図2に示すような層構成を有する感光性転写材料を作
製した。
【0109】(仮支持体の作製) −仮支持体(a)の作製− 塩化第二錫水和物65重量部と三塩化アンチモン1.5
重量部をエタノール1000重量部に溶解して均一溶液
を得た。この溶液に1mol/lの水酸化ナトリウム水
溶液を滴下して、そのpHを3に調整してコロイド状酸
化第二錫と酸化アンチモンとを共沈澱させ、50℃で2
4時間放置して赤褐色のコロイド状沈澱を得た。
重量部をエタノール1000重量部に溶解して均一溶液
を得た。この溶液に1mol/lの水酸化ナトリウム水
溶液を滴下して、そのpHを3に調整してコロイド状酸
化第二錫と酸化アンチモンとを共沈澱させ、50℃で2
4時間放置して赤褐色のコロイド状沈澱を得た。
【0110】この沈澱を遠心分離により分離した。過剰
なイオンを除くため、沈澱に水を加え遠心分離によって
水洗した。この操作を3回繰り返し過剰イオンを除去し
た。
なイオンを除くため、沈澱に水を加え遠心分離によって
水洗した。この操作を3回繰り返し過剰イオンを除去し
た。
【0111】この沈澱100重量部を水1,000重量
部と混合し、混合液を650℃に加熱した焼成炉中へ噴
霧し平均粒子径=0.15μmの青味がかった導電性微
粒子を得た。
部と混合し、混合液を650℃に加熱した焼成炉中へ噴
霧し平均粒子径=0.15μmの青味がかった導電性微
粒子を得た。
【0112】上記導電性微粒子を下記処方で、ペイント
シェーカー((株)東洋精材製作所製)を使用して5時
間分散して、導電性微粒子の分散液を調製した。 ・上記導電性微粒子・・・200重量部 ・塩化ビニリデン系共重合体(旭化成工業(株)製、サ
ランF−310)・・・10重量部 ・メチルエチルケトン・・・150重量部
シェーカー((株)東洋精材製作所製)を使用して5時
間分散して、導電性微粒子の分散液を調製した。 ・上記導電性微粒子・・・200重量部 ・塩化ビニリデン系共重合体(旭化成工業(株)製、サ
ランF−310)・・・10重量部 ・メチルエチルケトン・・・150重量部
【0113】この導電性微粒子の分散液を用いて、次の
処方の導電性層形成用塗布液を調製した。 ・上記導電性微粒子の分散液・・・15重量部 ・サランF−310・・・3重量部 ・メチルエチルケトン・・・100重量部 ・シクロヘキサノン・・・20重量部 ・m−クレゾール・・・5重量部
処方の導電性層形成用塗布液を調製した。 ・上記導電性微粒子の分散液・・・15重量部 ・サランF−310・・・3重量部 ・メチルエチルケトン・・・100重量部 ・シクロヘキサノン・・・20重量部 ・m−クレゾール・・・5重量部
【0114】上記導電性層形成用塗布液を、厚みが10
0μmのポリエチレンテレフタレートフィルムの片面
に、乾燥塗布量が1.3g/m2になるように塗布し1
30℃で2分間乾燥して、導電性層12bを有する仮支
持体を作製した。
0μmのポリエチレンテレフタレートフィルムの片面
に、乾燥塗布量が1.3g/m2になるように塗布し1
30℃で2分間乾燥して、導電性層12bを有する仮支
持体を作製した。
【0115】次いで、この導電性層の上に次の処方の液
を乾燥塗布量が0.2g/m2になるように塗布し、1
30℃で1分間乾燥して疎水性重合体層を形成して、仮
支持体(a)を作製した。 ・セルローズトリアセテート・・・1重量部 ・メチレンジクロリド・・・60重量部 ・エチレンジクロリド・・・40重量部 エルカ酸アミド・・・0.01重量部
を乾燥塗布量が0.2g/m2になるように塗布し、1
30℃で1分間乾燥して疎水性重合体層を形成して、仮
支持体(a)を作製した。 ・セルローズトリアセテート・・・1重量部 ・メチレンジクロリド・・・60重量部 ・エチレンジクロリド・・・40重量部 エルカ酸アミド・・・0.01重量部
【0116】この仮支持体(a)の表面電気抵抗値を絶
縁抵抗測定器(川口電極社製VE−30型)で測定した
ところ、25℃、25%RHで7×108Ω/cm2であ
った。
縁抵抗測定器(川口電極社製VE−30型)で測定した
ところ、25℃、25%RHで7×108Ω/cm2であ
った。
【0117】−仮支持体(b)および(c)の作製− 上記導電性微粒子の分散液の処方中の導電性微粒子の添
加量を変えた他は、仮支持体(a)の作製と同様にし
て、下記表1に示す表面電気抵抗値を有する仮支持体
(b)および(c)を作製した。
加量を変えた他は、仮支持体(a)の作製と同様にし
て、下記表1に示す表面電気抵抗値を有する仮支持体
(b)および(c)を作製した。
【0118】
【表1】
【0119】(中間層の形成)上記の仮支持体(a)の
導電性層が設けられた面とは反対側の面に、下記処方A
から成る中間層形成用塗布液を塗布した後、乾燥して、
乾燥膜厚が1.6μmの中間層を形成した。
導電性層が設けられた面とは反対側の面に、下記処方A
から成る中間層形成用塗布液を塗布した後、乾燥して、
乾燥膜厚が1.6μmの中間層を形成した。
【0120】処方A: ・ポリビニルアルコール(クラレ(株)製PVA20
5、鹸化率=80%)・・・130重量部 ・ポリビニルピロリドン(GAFコーポレーション社製
PVP、K−90)・・・60重量部 ・弗素系界面活性剤(旭硝子(株)社製、サーフロンS
−131)・・・10重量部 ・蒸留水・・・3350重量部
5、鹸化率=80%)・・・130重量部 ・ポリビニルピロリドン(GAFコーポレーション社製
PVP、K−90)・・・60重量部 ・弗素系界面活性剤(旭硝子(株)社製、サーフロンS
−131)・・・10重量部 ・蒸留水・・・3350重量部
【0121】(感光性樹脂層の形成)上記の中間層の上
に、富士ハントエレクトロテクノロジー社製ポジレジス
ト液、FH2130(このレジストは、主成分が融点5
0℃から65℃のノボラック樹脂とキノンジアジド感光
物とからなる)を塗布した後、乾燥させ、乾燥膜厚が
2.0μmの感光性樹脂層を形成した。
に、富士ハントエレクトロテクノロジー社製ポジレジス
ト液、FH2130(このレジストは、主成分が融点5
0℃から65℃のノボラック樹脂とキノンジアジド感光
物とからなる)を塗布した後、乾燥させ、乾燥膜厚が
2.0μmの感光性樹脂層を形成した。
【0122】(保護層の形成)上記感光性樹脂層の上に
ポリプロピレン(厚さ12μm)のフィルムを圧着して
保護層を形成し、感光性転写材料(a)を作製した。
ポリプロピレン(厚さ12μm)のフィルムを圧着して
保護層を形成し、感光性転写材料(a)を作製した。
【0123】仮支持体(a)の代わりに仮支持体(b)
または(c)を使用した他は、感光性転写材料(a)の
作製と同様にして、それぞれ感光性転写材料(b)およ
び(c)を作製した。
または(c)を使用した他は、感光性転写材料(a)の
作製と同様にして、それぞれ感光性転写材料(b)およ
び(c)を作製した。
【0124】[実施例1]上記のようにして得られた感
光性転写材料(a)から保護層を剥離して(保護層剥離
工程・・・ただし、除電器によるイオン風は当てな
い。)、露出させた感光性樹脂層面を、感光性樹脂層を
転写すべき基板であるTFTアレイ基板の表面に、ラミ
ネーター(大成ラミネータ(株)製、VP−II)を用
いて加圧(0.8kg/cm2)下に、加熱(130
℃)して貼り合わせて積層体を形成した(積層体形成工
程)。
光性転写材料(a)から保護層を剥離して(保護層剥離
工程・・・ただし、除電器によるイオン風は当てな
い。)、露出させた感光性樹脂層面を、感光性樹脂層を
転写すべき基板であるTFTアレイ基板の表面に、ラミ
ネーター(大成ラミネータ(株)製、VP−II)を用
いて加圧(0.8kg/cm2)下に、加熱(130
℃)して貼り合わせて積層体を形成した(積層体形成工
程)。
【0125】なお、用いたTFTアレイ基板は、日刊工
業新聞社発行、日本学術振興会第142委員会編「液晶
デバイスハンドブック」の418〜419頁に記載され
ているアモルファスシリコン(a−Si)TFT(同書
中の図6.36に記載の構成のもの)を用いた。
業新聞社発行、日本学術振興会第142委員会編「液晶
デバイスハンドブック」の418〜419頁に記載され
ているアモルファスシリコン(a−Si)TFT(同書
中の図6.36に記載の構成のもの)を用いた。
【0126】前記積層体は、図3に示される基板47−
1〜47−4のように、載置台48の上に4面並べて配
置される。続いて、この積層体の仮支持体を中間層との
界面で剥離することによって、積層体から仮支持体を除
去した(剥離工程)。ただし、図3に示すように剥離す
る向きが、矢印D方向(前記各積層体の対角線方向)と
なるようにした。このとき、図1および図2に示す構成
により、前記感光性樹脂層と前記仮支持体とのピール部
乃至その周辺部に、除電器によりイオン風を当てながら
前記仮支持体を剥離したところ、剥離時に帯電による放
電は確認されず、また、中間層表面への異物の付着も観
察されなかった。なお、剥離工程の詳細な条件は、以下
の通りである。
1〜47−4のように、載置台48の上に4面並べて配
置される。続いて、この積層体の仮支持体を中間層との
界面で剥離することによって、積層体から仮支持体を除
去した(剥離工程)。ただし、図3に示すように剥離す
る向きが、矢印D方向(前記各積層体の対角線方向)と
なるようにした。このとき、図1および図2に示す構成
により、前記感光性樹脂層と前記仮支持体とのピール部
乃至その周辺部に、除電器によりイオン風を当てながら
前記仮支持体を剥離したところ、剥離時に帯電による放
電は確認されず、また、中間層表面への異物の付着も観
察されなかった。なお、剥離工程の詳細な条件は、以下
の通りである。
【0127】(剥離工程の条件) ・除電器49の種類:(株)キーエンス製、マルチタイ
プ増設型除電器SJ−B ・吐出口50におけるイオン風51の風速:2m/秒 ・ピール部52と除電器49の吐出口50との距離:2
00mm(一定) ・ピール部52の矢印A方向への移動速度(剥離速
度):200mm/秒 ・除電器49の移動:ピール部52の移動に合わせて間
隙を保つように移動 ・絶縁台48:厚さ100mmのプラスチック板
プ増設型除電器SJ−B ・吐出口50におけるイオン風51の風速:2m/秒 ・ピール部52と除電器49の吐出口50との距離:2
00mm(一定) ・ピール部52の矢印A方向への移動速度(剥離速
度):200mm/秒 ・除電器49の移動:ピール部52の移動に合わせて間
隙を保つように移動 ・絶縁台48:厚さ100mmのプラスチック板
【0128】次に所定のフォトマスクを介して露光し
(光源:超高圧水銀灯、露光条件:100mj/c
m2)、0.24mol/lの水酸化ナトリウム水溶液
で現像して不要部を除去し、TFTアレイ基板の表面に
レジストパターンを形成した(露光・現像工程)。
(光源:超高圧水銀灯、露光条件:100mj/c
m2)、0.24mol/lの水酸化ナトリウム水溶液
で現像して不要部を除去し、TFTアレイ基板の表面に
レジストパターンを形成した(露光・現像工程)。
【0129】得られたカラーフィルタ付きのTFTアレ
イについて、特開昭64−9375号公報に記載のよう
に、各絵素容量にTFTアレイを通じて信号を書き込
み、一定時間後にそれを読み出すことにより、TFTア
レイとしての動作を確認したところ、その動作は良好で
あり、TFTアレイが放電破壊されていないことが確認
された。
イについて、特開昭64−9375号公報に記載のよう
に、各絵素容量にTFTアレイを通じて信号を書き込
み、一定時間後にそれを読み出すことにより、TFTア
レイとしての動作を確認したところ、その動作は良好で
あり、TFTアレイが放電破壊されていないことが確認
された。
【0130】[実施例2]実施例1において、用いた感
光性転写材料を感光性転写材料(a)から感光性転写材
料(b)に代えたことを除き、実施例1と同様にしてT
FTアレイ基板の表面にカラーフィルタを形成した。剥
離工程においては、実施例1と同様、剥離時に帯電によ
る放電は確認されず、また、中間層表面への異物の付着
も観察されなかった。さらに、得られたカラーフィルタ
付きのTFTアレイについて、実施例1と同様にして、
TFTアレイとしての動作を確認したところ、その動作
は良好であり、TFTアレイが放電破壊されていないこ
とが確認された。
光性転写材料を感光性転写材料(a)から感光性転写材
料(b)に代えたことを除き、実施例1と同様にしてT
FTアレイ基板の表面にカラーフィルタを形成した。剥
離工程においては、実施例1と同様、剥離時に帯電によ
る放電は確認されず、また、中間層表面への異物の付着
も観察されなかった。さらに、得られたカラーフィルタ
付きのTFTアレイについて、実施例1と同様にして、
TFTアレイとしての動作を確認したところ、その動作
は良好であり、TFTアレイが放電破壊されていないこ
とが確認された。
【0131】[実施例3]実施例1において、用いた感
光性転写材料を感光性転写材料(a)から感光性転写材
料(c)に代えたことを除き、実施例1と同様にしてT
FTアレイ基板の表面にカラーフィルタを形成した。剥
離工程においては、剥離時に帯電による放電は確認され
なかったが、仮支持体の表面電気抵抗値が高いためと思
われる、中間層表面への異物の付着がわずかに観察され
た。ただし、当該異物の付着は、TFTアレイとしての
機能に大きな影響を与えない程度のものであった。さら
に、得られたカラーフィルタ付きのTFTアレイについ
て、実施例1と同様にして、TFTアレイとしての動作
を確認したところ、その動作は良好であり、TFTアレ
イが放電破壊されていないことが確認された。
光性転写材料を感光性転写材料(a)から感光性転写材
料(c)に代えたことを除き、実施例1と同様にしてT
FTアレイ基板の表面にカラーフィルタを形成した。剥
離工程においては、剥離時に帯電による放電は確認され
なかったが、仮支持体の表面電気抵抗値が高いためと思
われる、中間層表面への異物の付着がわずかに観察され
た。ただし、当該異物の付着は、TFTアレイとしての
機能に大きな影響を与えない程度のものであった。さら
に、得られたカラーフィルタ付きのTFTアレイについ
て、実施例1と同様にして、TFTアレイとしての動作
を確認したところ、その動作は良好であり、TFTアレ
イが放電破壊されていないことが確認された。
【0132】[実施例4]実施例1において、感光性転
写材料(a)から保護層を剥離する(保護層剥離工程)
際に、前記感光性樹脂層と前記保護層とのピール部乃至
その周辺部に、剥離工程と同条件で除電器によりイオン
風を当てながら前記保護層を剥離したことを除き、実施
例1と同様にしてTFTアレイ基板の表面にカラーフィ
ルタを形成した。剥離工程においては、実施例1と同
様、剥離時に帯電による放電は確認されず、また、中間
層表面への異物の付着は顕微鏡によっても観察されなか
った。さらに、得られたカラーフィルタ付きのTFTア
レイについて、実施例1と同様にして、TFTアレイと
しての動作を確認したところ、その動作は良好であり、
TFTアレイが放電破壊されていないことが確認され
た。
写材料(a)から保護層を剥離する(保護層剥離工程)
際に、前記感光性樹脂層と前記保護層とのピール部乃至
その周辺部に、剥離工程と同条件で除電器によりイオン
風を当てながら前記保護層を剥離したことを除き、実施
例1と同様にしてTFTアレイ基板の表面にカラーフィ
ルタを形成した。剥離工程においては、実施例1と同
様、剥離時に帯電による放電は確認されず、また、中間
層表面への異物の付着は顕微鏡によっても観察されなか
った。さらに、得られたカラーフィルタ付きのTFTア
レイについて、実施例1と同様にして、TFTアレイと
しての動作を確認したところ、その動作は良好であり、
TFTアレイが放電破壊されていないことが確認され
た。
【0133】[比較例1]実施例1において、ピール部
52およびその周辺部53,54に除電器49によるイ
オン風51を当てることなく、剥離工程の操作を行った
ことを除き、実施例1と同様にしてTFTアレイ基板の
表面にカラーフィルタを形成した。剥離工程において
は、中間層表面への異物の付着は観察されなかったが、
剥離時に帯電による放電が確認された。さらに、得られ
たカラーフィルタ付きのTFTアレイについて、実施例
1と同様にして、TFTアレイとしての動作を確認した
ところ、TFTアレイが放電破壊されていることが確認
された。
52およびその周辺部53,54に除電器49によるイ
オン風51を当てることなく、剥離工程の操作を行った
ことを除き、実施例1と同様にしてTFTアレイ基板の
表面にカラーフィルタを形成した。剥離工程において
は、中間層表面への異物の付着は観察されなかったが、
剥離時に帯電による放電が確認された。さらに、得られ
たカラーフィルタ付きのTFTアレイについて、実施例
1と同様にして、TFTアレイとしての動作を確認した
ところ、TFTアレイが放電破壊されていることが確認
された。
【0134】[比較例2]実施例1において、積層体5
5を載置する絶縁体48を、金属(金属の種類:ステン
レス)プレート(厚さ10mm)に代え、さらにこれを
アースしたものを用いて剥離工程の操作を行ったことを
除き、実施例1と同様にしてTFTアレイ基板の表面に
カラーフィルタを形成した。剥離工程においては、実施
例1と同様、剥離時に帯電による放電は確認されず、ま
た、中間層表面への異物の付着は観察されなかった。し
かし、剥離後の積層体55を金属プレートから取り上げ
るときに、帯電による放電が確認された。さらに、得ら
れたカラーフィルタ付きのTFTアレイについて、実施
例1と同様にして、TFTアレイとしての動作を確認し
たところ、TFTアレイが放電破壊されていることが確
認された。
5を載置する絶縁体48を、金属(金属の種類:ステン
レス)プレート(厚さ10mm)に代え、さらにこれを
アースしたものを用いて剥離工程の操作を行ったことを
除き、実施例1と同様にしてTFTアレイ基板の表面に
カラーフィルタを形成した。剥離工程においては、実施
例1と同様、剥離時に帯電による放電は確認されず、ま
た、中間層表面への異物の付着は観察されなかった。し
かし、剥離後の積層体55を金属プレートから取り上げ
るときに、帯電による放電が確認された。さらに、得ら
れたカラーフィルタ付きのTFTアレイについて、実施
例1と同様にして、TFTアレイとしての動作を確認し
たところ、TFTアレイが放電破壊されていることが確
認された。
【0135】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、感光性
転写材料を用いた転写法によるカラーフィルタの製造に
おいて、基板の表面に感光性樹脂材料を密着させて得ら
れる積層体から、前記感光性樹脂材料の仮支持体を剥離
する際の帯電を大幅に低減させることができ、帯電によ
る不具合を解消することができるカラーフィルタの製造
方法を提供することができる。
転写材料を用いた転写法によるカラーフィルタの製造に
おいて、基板の表面に感光性樹脂材料を密着させて得ら
れる積層体から、前記感光性樹脂材料の仮支持体を剥離
する際の帯電を大幅に低減させることができ、帯電によ
る不具合を解消することができるカラーフィルタの製造
方法を提供することができる。
【図1】 本発明における剥離工程で、積層体から仮支
持体を剥離している状態を示す斜視図である。
持体を剥離している状態を示す斜視図である。
【図2】 本発明における剥離工程で、積層体から仮支
持体を剥離している状態を示す概略断面図である。
持体を剥離している状態を示す概略断面図である。
【図3】 基板のいずれの辺に対しても斜めに仮支持体
を剥離する効果を説明するための、剥離状態を示す平面
図である。
を剥離する効果を説明するための、剥離状態を示す平面
図である。
【図4】 基板のいずれかの辺に対して平行に仮支持体
を剥離する問題点を説明するための、剥離状態を示す平
面図である。
を剥離する問題点を説明するための、剥離状態を示す平
面図である。
41 感光性転写材料 42 仮支持体 44 感光性樹脂層 47 基板 48 絶縁台 49 除電器 50 吐出口 51 イオン風 52 ピール部 53、54 ピール部の周辺部 55 積層体
フロントページの続き Fターム(参考) 2H025 AB11 AB13 AC01 DA05 DA17 EA01 EA08 FA01 2H048 BA11 BA43 BA45 BA48 BB02 BB10 BB42 2H091 FA02Y FC01 FC10 FC29 FD06 LA07 LA12 2H096 AA27 CA16 JA02
Claims (5)
- 【請求項1】 仮支持体表面に少なくとも感光性樹脂層
が設けられた感光性転写材料を、基板の表面に、該基板
の表面と前記感光性樹脂層とが接するように密着させ積
層体を得る積層体形成工程と、前記積層体から前記仮支
持体を剥離する剥離工程と、前記感光性樹脂層を露光、
および現像することにより、前記基板の表面にカラーフ
ィルタを形成する露光・現像工程と、を含むカラーフィ
ルタの製造方法であって、 前記剥離工程において、前記積層体を絶縁台の上に、前
記基板側が前記絶縁台に接するように載置し、 かつ、前記感光性樹脂層と前記仮支持体とのピール部乃
至その周辺部に、除電器によりイオン風を当てながら前
記仮支持体を剥離することを特徴とするカラーフィルタ
の製造方法。 - 【請求項2】 前記仮支持体の表面電気抵抗値が、10
13Ω/cm2以下であることを特徴とする請求項1に記
載のカラーフィルタの製造方法。 - 【請求項3】 前記基板が、TFTアレイ基板であるこ
とを特徴とする請求項1または2に記載のカラーフィル
タの製造方法。 - 【請求項4】 前記剥離工程において、前記積層体から
前記仮支持体を剥離するとともに移動するピール部と、
前記除電器との間隙を略一定に保つことを特徴とする請
求項1〜3のいずれか1に記載のカラーフィルタの製造
方法。 - 【請求項5】 請求項1〜4のいずれか1に記載のカラ
ーフィルタの製造方法であって、前記感光性樹脂層のさ
らに上層に保護層が設けられた感光性転写材料を用い、 前記積層体形成工程に先立ち、前記積層体から前記保護
層を剥離する保護層剥離工程をさらに含み、 かつ、該保護層剥離工程において、前記感光性樹脂層と
前記保護層とのピール部乃至その周辺部に、除電器によ
りイオン風を当てながら前記保護層を剥離することを特
徴とするカラーフィルタの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000369103A JP2002169014A (ja) | 2000-12-04 | 2000-12-04 | カラーフィルタの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000369103A JP2002169014A (ja) | 2000-12-04 | 2000-12-04 | カラーフィルタの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002169014A true JP2002169014A (ja) | 2002-06-14 |
Family
ID=18839194
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000369103A Pending JP2002169014A (ja) | 2000-12-04 | 2000-12-04 | カラーフィルタの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002169014A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008096530A (ja) * | 2006-10-06 | 2008-04-24 | Hitachi High-Technologies Corp | 光学フィルム貼付け方法、光学フィルム貼付け装置、及び表示用パネルの製造方法 |
KR101237617B1 (ko) | 2010-09-07 | 2013-02-26 | 삼성전기주식회사 | 기판 노광장치 |
JP2016043334A (ja) * | 2014-08-26 | 2016-04-04 | 東レエンジニアリング株式会社 | エレクトロスプレー装置 |
JP2017028293A (ja) * | 2006-09-29 | 2017-02-02 | 株式会社半導体エネルギー研究所 | 装置 |
EP3676076A1 (fr) * | 2017-08-30 | 2020-07-08 | Commissariat à l'énergie atomique et aux énergies alternatives | Procede de desassemblage d'un module photovoltaïque et installation associee |
-
2000
- 2000-12-04 JP JP2000369103A patent/JP2002169014A/ja active Pending
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017028293A (ja) * | 2006-09-29 | 2017-02-02 | 株式会社半導体エネルギー研究所 | 装置 |
JP2018137441A (ja) * | 2006-09-29 | 2018-08-30 | 株式会社半導体エネルギー研究所 | 装置 |
US10134784B2 (en) | 2006-09-29 | 2018-11-20 | Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. | Peeling apparatus and manufacturing apparatus of semiconductor device |
JP2008096530A (ja) * | 2006-10-06 | 2008-04-24 | Hitachi High-Technologies Corp | 光学フィルム貼付け方法、光学フィルム貼付け装置、及び表示用パネルの製造方法 |
KR101237617B1 (ko) | 2010-09-07 | 2013-02-26 | 삼성전기주식회사 | 기판 노광장치 |
JP2016043334A (ja) * | 2014-08-26 | 2016-04-04 | 東レエンジニアリング株式会社 | エレクトロスプレー装置 |
EP3676076A1 (fr) * | 2017-08-30 | 2020-07-08 | Commissariat à l'énergie atomique et aux énergies alternatives | Procede de desassemblage d'un module photovoltaïque et installation associee |
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