JP2002168801A - 走査型マイクロ波顕微鏡及びマイクロ波共振器 - Google Patents

走査型マイクロ波顕微鏡及びマイクロ波共振器

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JP2002168801A
JP2002168801A JP2000368879A JP2000368879A JP2002168801A JP 2002168801 A JP2002168801 A JP 2002168801A JP 2000368879 A JP2000368879 A JP 2000368879A JP 2000368879 A JP2000368879 A JP 2000368879A JP 2002168801 A JP2002168801 A JP 2002168801A
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Norio Okubo
紀雄 大久保
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 走査型マイクロ波顕微鏡におけるマイクロ波
共振器の先端部と試料との間の平均距離を一定に制御し
て高解像度を得る。 【解決手段】 マイクロ波信号源103の出力は、方向
性結合器106、減結合器107を経てマイクロ波共振
器101に結合され、その先端部102と試料104と
の共振系で反射された後、減結合器から方向性結合器を
経てダイオード110で検波される。発振器111の信
号は、加算器112からピエゾチューブ105に供給さ
れ、上記先端部と試料との距離を僅かに変調し、変調に
より生じた共振状態の変化はダイオードにより検波され
て位相振幅検出器113に入力され、発振器の信号位相
に依存した振幅差を得る。加算器114で振幅差出力と
設定値SPとを比較して得られる誤差出力は帰還増幅器
115から加算器で発振信号と加算され、ピエゾチュー
ブのz変位用電極に帰還されて先端部と試料との平均距
離を設定値に制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体デバイスあ
るいはそれにインテグレートされる各種導電性、絶縁
性、半導体薄膜材料の電気的特性をナノメートルオーダ
ーで2次元的な画像化を行う場合、あるいは各種薄膜材
料の電気特性を高解像度で2次元的な画像化を行う場合
等に用いて好適な走査型マイクロ波顕微鏡及びこの顕微
鏡に用いられるマイクロ波共振器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】本発明に関する技術のカテゴリは走査型
マイクロ波顕微鏡である。この顕微鏡は、マイクロ波共
振器に先鋭な一端を装備し、その先端に対向する試料面
上を近接して探針を走査することにより、試料の電気的
なインピーダンスに関する量を2次元的に画像化する。
例を挙げれば、第1の例は、GaoとXiang等(A
pplied Physics Letters、71
巻、1872頁、1997年、及びReview of
Scientific Instruments、6
9巻、3846頁、1998年)は、同軸型の4分の1
波長共振器を用い、その中心導体の一端を先鋭化して試
料面近傍の走査を行う方式を用いている。画像化される
共振状態に関する量は、共振器内のアンテナにより検出
されるマイクロ波と励振するマイクロ波との位相差に関
する量である。
【0003】第2の例は、Vlahacos等(App
lied Physics Letters、69巻、
3272頁、1996年; 同、72巻、1778頁、
1998年;同、75巻、3180頁、1999年)で
あり、この例では同軸型の多段共振器を用い、その先鋭
化した中心導体の一端を試料面近傍において走査する。
画像化される量は共振周波数及びQ値に関わる量であ
り、これらは共振器から方向性結合器を介して取り出さ
れる反射電力をマイクロ波周波数の変調下で検出して得
られている。
【0004】第3の例は、Tabib−Azar等(R
eview of Scientific Instr
uments, 70巻、1725頁、1999年;
同、同巻、2783頁;同、同巻、3707頁;同、同
巻、3381頁;同、同巻、3387頁;同、71巻、
1460頁、2000年)の例であり、ストリップライ
ン型の1/4波長共振器のラインの一端に鋭いテーパー
を施すかあるいは針を装架してその先端部を試料面近傍
において走査する。検出される量は共振近傍のマイクロ
波周波数における共振器からの反射電力あるいは反射係
数S11である。
【0005】その名前のためにしばしば他の技術カテゴ
リと見られる走査型容量顕微鏡もここで挙げておかなけ
ればならない。この顕微鏡は便宜上走査型マイクロ波顕
微鏡と区別されているが本質的に両者は同類である。即
ち、走査型容量顕微鏡では、ストリップライン共振器と
これに結合する励振ライン及び受信ラインを有する所謂
容量センサを用い、その共振器ラインに原子間力顕微鏡
等で用いる導電性のプローブを接続し、走査に際しては
受信ラインで検出される共振周波数近傍の周波数の電力
に関わる量を画像化する。普通、用いられる導電性プロ
ーブは市販品であり、シリコンからマイクロファブリケ
ーションで一体に作り出されたカンチレバー探針に金属
をコートしたものが用いられている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】走査型マイクロ波顕微
鏡に特徴的なのは、中心導体の一端あるいはこれを先鋭
化したものを、走査のための探針として用いている点で
あり、このおかげで共振器の構造及び中心導体の先端部
の形態等が単純でかつ精度良く作成でき、高周波的にも
単純であることが期待できる。しかし、特に先端と試料
面との距離についての制御を行わないために信号が距離
に大きく依存する試料の極近傍において測定上問題を生
じる場合がある。他には中心導体の一端を使う場合で
は、中心導体の径に分解能が制限されることが問題であ
り、また先鋭化した中心導体を用いる場合でも、その先
端が測定等で鈍磨した時には共振器ごと交換せざるを得
ない点も実用上問題である。
【0007】一方、走査型容量顕微鏡において、カンチ
レバーは原子間力顕微鏡のプローブにおけるカンチレバ
ーと同様に光てこ方式での探針の位置検出に用いられ、
探針―試料間の距離の制御も1nm程度の高精度で可能と
なる。しかしカンチレバー、探針とこれらの支持部から
なるプローブや、このプローブを保持するホルダーとを
合わせた形状の複雑さ、及びプローブがシリコンと金属
の複合材料であること等から高周波的には複雑な構造と
ならざるを得ない。このことは共振器内での複雑な反射
を伴う複雑な電界分布を意味し、共振状態に関わる量が
必ずしも試料と探針の相互作用に敏感ではなく、さらに
高い周波数のミリ波領域においては波長と複雑な構造を
構成する長さスケールとが近づき、どの共振モードを見
ているかも問題となりかねない。また、しばしばプロー
ブを共振器に接続する際のホルダーの仕様に依存した共
振状態の変化も走査型容量顕微鏡を使い難い物にしてい
る。このように探針を含む共振器の構造的な単純さと探
針と試料間の距離の制御とは、従来の顕微鏡において十
分実現されているとは言いがたい。
【0008】即ち、先鋭な一端を有するマイクロ波共振
器と該共振器の共振状態に関する量を検出する手段とを
有し、該共振器の先鋭な一端(先端)と対向する試料を
配して、試料面上を共振器の先端を走査し前記共振状態
に関わる量を画像化するところの走査型マイクロ波顕微
鏡において、前記共振器の先端と試料面との間の距離を
制御するに際して、その距離を十分微小にして定常に保
つことは困難であった。
【0009】本発明は上記の問題を解決するためになさ
れたもので、マイクロ波共振器の先端部と試料面との平
均距離を一定に制御することにより、高解像度を得るこ
とのできる走査型マイクロ波顕微鏡およびマイクロ波共
振器を提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明による走査型マイ
クロ波顕微鏡は、マイクロ波共振器と、このマイクロ波
共振器を励振する励振手段と、前記マイクロ波共振器の
共振状態に関する量を検出し第1の検出量を出力する第
1の検出手段と、前記マイクロ波共振器の中心導体に接
続される先鋭な先端部とを有し、前記先端部と対向する
試料面上を前記先端部により走査して前記第1の検出量
を画像化する走査型マイクロ波顕微鏡において、前記先
端部と試料面との間の距離に微小な変化を与える距離変
化手段と、前記距離の変化に応じた前記第1の検出量の
変化を検出し第2の検出量を出力する第2の検出手段
と、前記第2の検出量を用いて前記先端部と試料面との
平均距離を一定に制御する制御手段とを設けたものであ
る。
【0011】本発明によるマイクロ波共振器は、共振器
がライン部と着脱可能な先端部とから成り、前記先端部
に一端を先鋭化した導体を有するものである。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。本実施の形態は、マイクロ波共振
器の先端部と試料面との平均距離を一定に制御するため
に、上記平均距離に微小な変化を与え、この微小な変化
により生じる共振器の共振状態に関する量(例えば電気
容量)の変化を検出し、その検出量を共振器の先端部と
試料面との平均的な距離に帰還するようにしたものであ
る。
【0013】図1は本発明の第1の実施の形態による走
査型マイクロ波顕微鏡を示すブロック図である。図1に
おいて、共振器としては同軸円筒型の多段のマイクロ波
共振器(R)101を用いている。このマイクロ波共振
器101に対向して該共振器の先端部102と試料10
4との距離を制御するアクチュエータとしては円筒型ピ
エゾチューブ(P)105を用いている。このピエゾチ
ューブ105は、5分割の電極を円筒の外面に有すると
共に、円筒内面に一面の電極を有し、内面の電位を一定
として、外側上部の円筒状電極を用いてz方向、即ち、
共振器の先端部102と試料104との平均の距離の制
御と、距離の微小な変化とを行う。また、外側円筒下部
に配置された4分割電極によりx、y方向、即ち、試料
面上の走査を行う。尚、上記先端部102は、マイクロ
波共振器101の中心導体に接続された先鋭な一端部で
ある。
【0014】マイクロ波の信号源(SG)103の出力
は24GHz帯にあり、方向性結合器(DC)106、及
び減結合器107を経て共振器101に結合され、共振
器101と先端部102とこれに近接しておかれた試料
104とが共振系を構成する。共振系で反射されたマイ
クロ波は、減結合器107を経て方向性結合器106に
より入力マイクロ波と分離してダイオード110により
検波される。
【0015】一方、発振器111からの信号は、加算器
112を経てピエゾチューブ105に供給され、共振器
101の先端部102と試料104との距離を僅かに変
調する。この変調により生じた共振状態の変化はダイオ
ード110により検波された後、位相振幅検出器(PA
D)113に入力され、発振器111の信号位相を参照
して位相依存の振幅差を出力する。加算器114は、こ
の位相依存の振幅差出力と設定値(セットポイント)信
号SPとを比較し誤差出力を与え、この誤差出力は帰還
増幅器115により増幅され、加算器112において、
微小変位を引き起こす発振器111からの信号と加算さ
れ、ピエゾチューブ105のz変位用電極に供給され、
先端部102と試料104との平均距離に帰還されて設
定値により決まる上記平均距離を保つように制御され
る。
【0016】尚、加算器112を用いないで、微小変調
用のピエゾ素子と帰還制御用のピエゾ素子とを機械的に
直列にし、微小変調と帰還制御を加算して目的を達して
も良いし、あるいはピエゾチューブにz変位用の電極を
二つ用意しそれぞれに微小変調信号と帰還信号を入力し
て目的を達しても良い。前者の場合、例えば試料台を水
晶振動子とし、この試料台をピエゾチューブに取り付け
ても良い。ここに、距離の微小変調の周波数は使用する
電気機械変換素子の力学的特性に支配され、通常の原子
間力顕微鏡(AFM )でしばしば使われるピエゾチューブ
では約10KHz以下であり、水晶振動子を用い試料の固
定方法に問題がなければ100KHz以上の周波数も可能
である。
【0017】上記先端部102と試料104との距離が
上述のように制御されているとき、ダイオード110の
検波出力を低域濾波器116により濾波した信号は、先
端部102が試料104に十分近接したときの電気容量
に関する情報であり、この情報は表示装置108により
画像化される。また、帰還増幅器215の出力は試料1
04と先端部102との距離を制御する制御信号であ
り、先端部102が試料104と十分近接した状態を保
つために必要な平均的な変位に対応し、この情報はトポ
グラフィに相当するものとして表示装置108で画像化
される。表示装置108は、実際には走査の制御等の装
置の制御及び測定データの収集等を行うパーソナルコン
ピュータの表示装置であり、試料面上を共振器先端部が
走査する詳細な説明は省略する。
【0018】ここで、本実施の形態の理解を深めるた
め、走査型マイクロ波顕微鏡の原理について簡単に説明
する。共振器の先端が開放されているとき、その共振器
系は固有の共振周波数において共振し、その周波数、例
えば24GHz において共振系からの反射電力は極小にな
る。本実施の形態における多段型共振器では、このよう
な極小が固有の周波数間隔、例えば200MHz 程度で起
こる。
【0019】この共振周波数近傍での共振系からの反射
係数S11を概念的に示したのが図2である。図2におい
て、マイクロ波共振器101の先端部102が開放され
ているときの共振曲線に対し、先端部102が試料10
4に近接して相互作用するようになると、一般には共振
曲線は低周波数側にシフトすると共に広がってQ値が小
さくなる。
【0020】これらの試料と近接したための変化は、そ
れが摂動と見なせる程度に僅かであれば、周波数シフト
の量は先端部102が試料と相互作用したことによって
増した電気容量に比例し、さらに近接したための効果が
電気容量の増し分だけであれば、共振曲線の広がり、即
ち、Q値の変化は無視できる。このとき、共振周波数よ
り低いが近傍にある一定のマイクロ波周波数(図2では
ft)における変化は、試料との相互作用によりS11が
低下することに現れ、この変化も摂動と見なせる程度に
僅かであれば上記相互作用による電気容量の増加分に比
例する。
【0021】次に、位相依存の振幅差について説明す
る。試料104の持つ電気容量Cxと、上記先端部10
2と試料104との距離zに依存する空隙の電気容量C
zを用いれば、共振器が感応する電気容量はこれらの直
列の合成容量Cであり、C=(CxCz)/(Cx+C
z)で与えられる。先端部が試料と対抗する面の面積を
Aとして√Aが十分にzより大きいとき、Czは面積A
の平行平板容量εo A/zで近似できる。先端部と試料
を含む共振系の共振周波数は先端部が開放のときに比
べ、上記合成容量Cの増大と共に減少し、Cが摂動とし
て扱える範囲でCに比例する。
【0022】また、共振周波数近傍でかつ共振周波数よ
りは低い一定のマイクロ波周波数においては共振系から
の反射、即ちダイオード110により検出される反射電
力はCの増大と共に減少する。今、先端部と試料との平
均的な距離を減少して先端部を試料に近づければCzは
増大し、さらに距離zが微小な正弦的な変調を受けてい
れば、変調のないときの先端部の位置に対し先端部が試
料に近づく位相では合成容量Cが増大するのでダイオー
ド出力は減少し、試料から遠ざかる位相ではダイオード
出力は増大する。
【0023】図3は合成容量Cを先端部と試料との距離
zに対して図示したものである。z軸の下にA及びBで
示したのは微小変調の正弦波の1波長分であり、離れて
いる場所における変調AによりCは僅かに変調され、C
の受ける変調の振幅は近づく位相でより大きくなり、近
づく位相での振幅の平均値≫遠ざかる位相での振幅の平
均値である。従って、ダイオード出力でも近づく位相で
の振幅の平均から遠ざかる位相での振幅の平均を差し引
いた値Δは正の符号を持つ。しかし、変調は微小である
から線形近似が成り立ち、Δはゼロ近傍の値と考えて良
い。
【0024】さて、zが僅かに負にまで変化することを
許す(図3、z軸の下の変調B)、即ち、上記先端部が
僅かに試料に侵入することを許すとすれば、z<0にお
いてCは一定値Cxであり、上記Δはz>0においての
値より僅かに減少し、ゼロに近づくかあるいは僅かに負
となる。即ち、近づく位相と遠ざかる位相における振幅
の差Δは試料表面の近傍において符号が変化するから、
設定値(セットポイント)をゼロ近傍としてその差信号
を増幅し、ピエゾチューブへ帰還してやれば、先端部と
試料との平均的な距離はゼロ近傍に制御される。
【0025】図4に位相依存振幅差Δを検出する位相振
幅検出器回路(Phase Amplitude De
tector;PAD)113の二つの構成例を示す。
図4(a)に第1の構成例を示す。ダイオード110の
出力Vsは先端部102と試料104間の平均的な距離
に依存する直流的なオフセットに、先端部と試料間の距
離の正弦波変調による時間遅れのない正弦的な変化を重
ねた(図左上の波形)変化を示す。変調信号の0度及び
180度で発するサンプル/ホールド信号S/H(図左
下の波形)は、上記近づく位相及び遠ざかる位相それぞ
れの始点におけるVsの信号強度である基準信号Vf及
びVrをサンプルし、次段の差動増幅器Dfは、Vsと
基準信号との差(即ち、符号付の振幅)を送出する。
【0026】距離の変調に対し、ダイオード出力は線形
的な変化を示すから差動増幅器Dfは、前記近づく位相
と遠ざかる位相において符号が反転する符号付の振幅を
出力する。従って、次に平均化回路Avが変調の1周期
の時間より長い平均を行えばその出力は前記近づく位相
と遠ざかる位相の振幅の差の平均に比例する。この振幅
の差の平均は上記Δに相当する。
【0027】図4(b)に第2の構成例を示す。ダイオ
ード出力Vsと、変調信号の0度および180度でサン
プルしたVsの値との差を取ることで得られる位相に依
存した符号付の振幅信号は、スイッチSwにより上記位
相(図左下の波形)によって一方の位相成分と他方の位
相成分にDfからの信号を振り分ける。このとき、他の
位相において前段Dfからの信号がONのとき該当する
位相成分はゼロレベルの信号が補われる。次に、それぞ
れの位相成分は一方を−1のゲインを持ったインバータ
を経由して平均化回路Avに入力される。平均化回路A
vのそれぞれの出力は、近づく位相及び遠ざかる位相に
おける平均の振幅を与え、後段の差動増幅器Dfは、前
記近づく位相と遠ざかる位相の振幅の差の平均に比例す
る。この振幅の差の平均は上記Δに相当する。
【0028】図5は本発明の第2の実施の形態による走
査型マイクロ波顕微鏡を示すブロック図である。図5に
おいて、マイクロ波発振器(SG)103、方向性結合
器(DC)106、減結合器107、マイクロ波共振器
(R)101、共振器101の先端部102、試料10
4、ピエゾチューブ(P)105及びダイオード110
から成る構成は図1と同様である。
【0029】第1発振器201は周波数Ωで発信し、第
2発振器202は周波数ωで発信しており、Ω>ωであ
る。今、Ωをωの偶数倍の周波数とし、Ωとωとの間に
は位相差がないものとする。ここで、両者の発振出力は
例えば{1+sin(Ω・t)}とsin(ω・t)に
比例しており、乗算器206は両者の積を出力し、帰還
増幅器208からの信号と加算器207により足し合わ
されてピエゾチューブ105のz変位用電極に供給され
る。そこで図5のAに示すような波形;{1+sin
(Ω・t)}・sin(ω・t)に比例する微小なz変
位により誘起された共振系の共振状態の変化はマイクロ
波振幅の変化となり、ダイオードの出力変化となる。
【0030】この変化はロックインアンプ203におい
て第1発信器201の出力正弦波(図5のC)の位相で
検波される。今、第2発信器202の出力(図5のB)
ωの位相で考えれば、波形Bの最初の位相0−180度
は共振器の先端102と試料104の距離が近づく位相
であり、次の位相180−360度は遠ざかる位相とし
てよい。従って、ロックインアンプ203の出力は、ω
の位相に依存した符号を随伴するところの角周波数Ωで
微小変調された応答の振幅に相当する。
【0031】ここで、これらの振幅は角周波数ωの位相
により互いに異なる符号を随伴しているから、後段の低
域濾波器204により平均化された出力は、近づく位相
における振幅と遠ざかる位相における振幅との差に比例
する。この位相依存の振幅差出力は加算器205におい
て設定値(SP)と比較され、SPとの誤差信号は帰還
増幅器208により増幅され、加算器207において微
小変調するための信号と加算されてピエゾチューブ10
5のz変位用の電極に供給され、共振器101の先端分
102と試料104との平均的な距離を制御する。
【0032】既に述べたと同様に、近づく(角周波数ω
の)位相内であってさらに角周波数Ωの近づく位相にお
いて、先端部102と試料104とは最も接近した位相
であり、より大きなCz、より大きなC、より低い共振
周波数、従って、共振周波数近傍で共振周波数よりも低
い一定のマイクロ波周波数においてはより小さなダイオ
ード出力を与える。従って、角周波数ωの異なる位相に
おいて同じ距離の変調を与える角周波数Ωの一周期を比
べると、ωの近づく位相におけるΩに応答するダイオー
ド出力の振幅は遠ざかる位相のそれより小さくなる。
【0033】ところで、ロックインアンプ203の出力
はΩに応答する振幅に対してωの位相で決まる符合を随
伴しており、この出力を低域濾波器304を通した出力
は、ωの異なる位相におけるΩに応答する振幅の差の時
間平均を与える。従って、ωの位相で決まる符合がその
近づく位相において負であるとすれば、低域濾波器20
4の出力は負である。この事情は上記先端部が試料と接
触するまで続く。
【0034】先端部が試料に接触すると事情は異なり、
先端部の感応する電気容量は一定値である試料のCxと
なる。このとき、僅かに先端部が試料に侵入するのを許
すとすれば、Ωに応答する振幅のωの位相に依存した差
の時間平均は小さな負値から僅かに減少し、ゼロ近傍の
正値を含む値となる。従って、SPをゼロ近傍の値と
し、上記振幅の差の時間平均が負のときは先端部を試料
に近づけ、正値のときは遠ざけるような負帰還を行え
ば、先端部の位置を試料の極近傍に制御することができ
る。
【0035】図6は本発明の第3の実施の形態による走
査型マイクロ波顕微鏡を示すブロック図であり、図1、
図5と対応する部分には同一番号を付して重複する説明
は省略する。図6において、本実施の形態は、101〜
107、110の各部と、A/D変換器301、D/A
変換器302、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)
303及びこれらのホストとしてパーソナルコンピュー
タ(PC)304とで構成される。
【0036】例えば、DSP303において正弦波の1
/4周期分のデータから正弦波データを生成し、これを
D/A変換器302に入力して正弦波を発生する。これ
と同時に逐次共振状態に関する量としてダイオード11
0の出力をA/D変換器301でA/D変換し、さら
に、上記正弦波データの1/2周期毎にサンプルされた
ダイオード出力のデジタル値を各位相における参照値と
して対応する位相内にサンプルされた逐次のダイオード
出力のデジタルデータとの差を計算し、逐次の差のデジ
タル値を対応する位相内で加算、平均をとる。
【0037】次に、1周期毎にそれぞれの位相内で加
算、平均されたデジタル値の差を取って、結果のデジタ
ル値に比例するデータをD/A変換して、ピエゾチュー
ブ105のz変位用電極に加えて先端部102と試料1
04との平均距離を制御する。実際のDSP303のプ
ログラミングでは、上記の種々の変法が考えられるが、
上記先端部と試料との距離を微小に変調し、変調の位相
に依存する平均振幅の差を問題とする点では第1の実施
の形態と同様である。また、少し複雑になるが、第2の
実施の形態に挙げた2つの正弦波による変調を使用する
場合も本実施の形態の構成で実現できる。
【0038】ここで注意したいのは、デジタルデータに
よる信号処理が第1の実施の形態で用いた位相振幅検出
器PADにおけるサンプルアンドホールド素子につきも
ののドループによる誤差を原理的に除去している点であ
る。すなわちPADにおけるS/H素子ではサンプルし
保持した電位は時間とともにゼロに近づいて誤差を生じ
る(ドループ)という宿命があるがデジタルデータは一
度サンプルされれば事故による以外変化はない。
【0039】本実施の形態の他の態様として、ステップ
状の微小変位を先端部と試料との間に加える場合を説明
する。このような変位を与えて、目的を達するのはDS
P303とD/A変換器302、A/D変換器301の
構成においてより容易である。
【0040】即ち、上記先端部と試料との距離がz1、
z2、z3の順により試料に近接した距離を与えるとき
のダイオード出力のA/D変換後のデジタル値がそれぞ
れy1、y2、y3であるとき、DSP303に差分値
A21=(y2−y1)/(z2−z1)、と差分値A
32=(y3−y2)/(z3−z2)を計算するよう
に指示する。さらに差分値の比A32/A21を計算し
て1近傍の小さな定数αと比較し、αとの大小関係に応
じてz2−z1あるいはz3−z2を一定に保ちなが
ら、平均的な距離z2をより試料面に近接あるいは離反
させる方向に増分を取るようにプログラムし、DSPの
出力であるz2のデジタルデータをD/A変換してピエ
ゾチューブ105のz変位用電極に供給することによ
り、A32/A21を小さな定数αに保持するように平
均的な距離に帰還制御することができる。
【0041】さらに他の態様として、DSP301が上
記差分A21=(y2−y1)/(z2−z1)、と上
記差分A32=(y3−y2)/(z3−z2)の計算
を行い、さらにこれらの差B=A32−A21を計算し
て、その値をゼロ近傍の小さな定数βと比較する。次
に、比較結果の正負に応じて平均的な距離z2をより試
料面に近接あるいは離反させるような増分を施すように
プログラムしてデジタル値を出力する。このDSP出力
はD/A変換によりアナログ信号となってピエゾチュー
ブ105に供給され、上記先端部と試料との平均的な距
離を帰還制御する。本態様においては、画像化されるべ
き共振状態に関する量は、例えば先端部と試料との距離
が最も近接したとき、即ち、z3の位置にあるときのダ
イオード出力データである。
【0042】図7は本発明の第4の実施の形態による走
査型マイクロ波顕微鏡を示すブロック図であり、図1と
対応する部分には同一番号を付して重複する説明は省略
する。本実施の形態は、共振状態に関する量として、開
放状態の共振周波数からの共振周波数のずれを検出する
ようにした例である。本実施の形態においては、マイク
ロ波信号源103は電圧制御発振器として働き、その出
力は方向性結合器106、減結合器107、マイクロ波
共振器101、先端部102へと順次出力される。試料
104との電気的相互作用の結果反射されたマイクロ波
は、方向性結合器107により取り出され、ダイオード
110で検波される。
【0043】図7において、本実施の形態により新たに
追加された発振器401からの正弦波出力は、加算器4
02を経てマイクロ波信号源103の電圧制御入力に供
給され、マイクロ波周波数を共振周波数の近傍で変調す
る。この変調によるダイオード110の出力の変化はロ
ックインアンプ403により発振器401の位相を参照
して検波され、その出力は増幅器404で増幅され、加
算器402においてマイクロ波変調用の信号と加算され
てマイクロ波信号源103の電圧制御入力に供給され
る。
【0044】また、増幅器404の出力は、共振器の先
端部102と試料104との相互作用を制御するための
位相振幅検出器(PAD)113に入力され、第1の実
施の形態の場合と同様に、先端部と試料との距離を変調
する信号を参照波として位相依存の振幅差が検出され、
加算器114で上記相互作用を設定するための信号SP
と比較された後、帰還増幅器115により増幅され、加
算器112において上記距離変調のための信号と加算さ
れてピエゾチューブ105のz変位用電極に供給され
る。また、増幅器404の出力は低域濾波器404を経
て表示装置108で画像化される。
【0045】次に、動作を簡単に説明する。共振周波数
の近傍で変調を行えば、ロックインアンプ403の出力
は共振周波数を境に符号を変える。この符号の変化を用
いて負帰還をかけるようにマイクロ波信号源103の電
圧制御入力への電圧の符号を決定すれば、共振周波数を
トラッキングすることができる。
【0046】このようにして増幅器404の出力はマイ
クロ波信号源103の電圧制御入力がゼロのとき、即
ち、開放系の共振周波数と試料104との相互作用のあ
るときの共振周波数との差に比例する信号となり、第1
の実施の形態で説明した先端部と試料との相互作用を制
御する目的に用いることができる。
【0047】図8は本発明の第5の実施の形態による走
査型マイクロ波顕微鏡を示すブロック図である。先の第
4の実施の形態に挙げた共振周波数の検出方法は、反射
マイクロ波の振幅の周波数微分が共振周波数を境に符号
を変えることを利用している。試料との相互作用によっ
ては共振点近傍での振幅の変化が微小となり、場合によ
っては感度良く共振周波数をトラッキングすることが困
難になる。この困難は本実施の形態である共振点近傍で
励振マイクロ波と反射マイクロ波の位相差を検出するこ
とで克服できる。
【0048】図8において、マイクロ波信号源103は
電圧制御発信器として機能しており、その出力の主たる
電力は方向性結合器502を経てダブルバランスドミキ
サ(DBM)503のL0入力に供給される。方向性結
合器502は本実施の形態では電力の分配器として機能
している。方向性結合器502により分岐した残りの電
力は、次に方向性結合器106、減結合器107、マイ
クロ波共振器101、先端部102に供給され、試料1
04との相互作用を含む共振系からの反射波は、方向性
結合器106より取り出されて上記ミキサ503のRF
入力に供給される。
【0049】このようにしてミキサ503のIF出力に
は、共振系への入力マイクロ波とこの共振系からの反射
マイクロ波との位相差に関する出力を得る。発振器50
1の出力は、加算器506を経てマイクロ波信号源10
3の電圧制御入力に供給されて出力マイクロ波の周波数
を変調する。この周波数変調に応答するミキサ503の
IF出力はマイクロ波の位相差に関する信号である。こ
の位相差信号はロックインアンプ504に供給され、発
振器501の出力を参照位相として検波され、検波出力
は増幅器505に入力される。
【0050】増幅器505の出力は加算器506を経て
マイクロ波信号源203の出力中心周波数を共振周波数
にトラッキング制御する。また、増幅器505の出力は
同時に表示装置108に低域濾波器116を経て供給さ
れ画像化されると共に、位相振幅検出器113に供給さ
れて、第1の実施の形態と同様に先端部102と試料1
04との相互作用の制御に用いられる。
【0051】次に、動作を簡単に説明する。ミキサ50
3の出力はL0入力及びRF入力マイクロ波の位相が合
致するとき、即ち、共振の中心周波数において出力振幅
は最大値となる。従って、共振周波数の近傍で変調を行
えばロックインアンプ504の出力は共振周波数を境に
符号を変える。
【0052】この符号の変化に対して負帰還をかけるよ
うにマイクロ波信号源103の電圧制御入力への電圧の
符号を決定すれば、増幅器404の出力は、マイクロ波
信号源103の電圧制御入力がゼロのときの発振周波数
(開放系の共振周波数)と実際の共振周波数との差に比
例する信号を与えつつ共振の中心周波数をトラッキング
することができる。このようにして増幅器404の出力
は第1の実施の形態で説明した先端部と試料との相互作
用を制御する目的に用いることができる。
【0053】図9は本発明の第6の実施の形態による走
査型マイクロ波顕微鏡を示すブロック図である。本実施
の形態は、マイクロ波周波数より低い周波数の外場を試
料104に加え、その外場により誘起された共振状態に
関する量の変化を検出し画像化するものである。外場と
して電場を取り上げ、この電場を発生するための発振器
601を備えている。
【0054】発振器601は、望ましくは直流成分と交
流成分の双方を出力でき、その出力は実装されたバイア
ス用のストリップラインで構成された低域濾波回路によ
り共振器101の中心導体に伝わり、試料下部に設けら
れた電極をグランド電位として、先端部102と試料1
04との間に加えてもよいし、あるいは、逆に上記スト
リップラインの低域濾波回路を通じて中心導体をグラン
ドし、試料104の下部電極にバイアスを加えてもよ
い。このような目的のストリップラインによる低域濾波
回路の構成例を図10に示す。
【0055】試料104として半導体デバイス等を対象
とする場合、バイアスとして例えば周波数1MHz 程度の
交流を選び、同じ周波数に現れる共振状態に関する量の
応答を調べることになる。ダイオード110からの出力
にはバイアス周波数で変動する応答が重畳する。一方、
先端部102と試料104との間の距離を第2の実施の
形態と同様に微小な変調を行うとき、この変調は通常の
ピエゾチューブ105では10KHz 程度の周波数である
から、結局、ダイオード110の出力には、直流成分と
10KHz 程度で変化するゆっくりとした距離変調に関わ
る成分に1MHz程度の電場依存の共振状態の変化が重畳
したものになる。
【0056】この出力を例えば中心周波数10KHz ほど
のバンドパスフィルタ(BPF)602に入力すれば、
先端部と試料との距離の微小な変調に応答する成分を取
り出すことができ、次に位相位相振幅検出器113によ
り依存振幅の差を検出すれば、第1の実施の形態と同様
にして上記距離の制御用の信号を帰還増幅器115の出
力として得ることができる。他方、ダイオード出力をバ
イアスの周波数1MHzほどでロックインアンプ603で
検波すれば、バイアスの変化に応答する共振状態の変動
成分を検出でき、これは先端部が試料面上を走査するの
に伴って上記距離の制御信号としてそれぞれ画像化され
る。
【0057】図10に示すのは、上記ストリップライン
による低域濾波回路と各実施の形態における減結合器1
07とを共通のテフロン(登録商標)基板610上に作
成した例である。方向性結合器106から共振器101
へ向かうストリップラインは50Ωで設計されており、
このラインからバイアス回路へ向かう線路はその10か
ら20倍ほどのインピーダンスを持ち、途中に容量を持
たせるための良く知られたパターン611を切ってあ
る。このラインは0.5GHz以下の信号を通過させ
る。方向性結合器106から共振器101へ向かうライ
ンは途中で切断の空隙611が切ってあり、断たれたラ
イン間を1pFほど以下の容量素子612で接続し、減
結合器を構成している。また、図10にはバイアス回路
が共振器のラインと接続され、試料下部に設けられた電
極がグランドに接続されて試料104にバイアスをかけ
る構成を示している。
【0058】図11は本発明の第7の実施の形態による
走査型マイクロ波顕微鏡に用いられるマイクロ波共振器
を示す構成図であり、一端に先鋭な先端部を持つ導体を
装着した共振器に着脱可能な先端部の構成の例を同軸共
振器の場合について示すものである。SMA(又はKコ
ネクタ)に適合する嵌合部分を有し、内側にプローブ7
01(長さ約10mm、0.5mmφのタングステンワ
イアの一端を電気化学エッチにより先鋭化したもの)を
中心導体として挿入する嵌合金属部702を有する。中
心導体を構成するプローブ701と嵌合金属部702の
周囲はテフロン703が設けられ、その周囲をさらに外
部導体704が囲んでいる。
【0059】これらの各部の形状は、図示のように緩や
かな段差で絞られ、プローブ701の先端の目視を容易
にしている。実際の測定において共振器の先端の磨耗は
避けられないことから、共振器が先鋭な先端部を維持す
るために着脱可能な構造は必須である。同軸ケーブルを
基本とする共振器を用いた本実施の形態に限らず、コプ
ラナー導波路、ストリップライン導波路等を用いた共振
器においても同様である。
【0060】
【発明の効果】本発明による走査型マイクロ波顕微鏡に
よれば、マイクロ波共振器の先端部と試料との間の距離
を十分に微小に一定に制御することができ、高解像度を
得ることができる。
【0061】また、本発明によるマイクロ波共振器によ
れば、共振器の先端部の目視が容易になり、磨耗を監視
して交換することにより、常に先鋭な先端部を維持して
高解像度を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施の形態による走査型マイ
クロ波顕微鏡を示すブロック図である。
【図2】 共振周波数近傍における共振系からの反射係
数を示す特性図である。
【図3】 共振器と試料との距離に対する合成容量を示
す特性図である。
【図4】 位相振幅検出回路の構成例を示すブロック図
であり、(a)は第1の構成例を示し、(b)は第2の
構成例を示す。
【図5】 本発明の第2の実施の形態による走査型マイ
クロ波顕微鏡を示すブロック図である。
【図6】 本発明の第3の実施の形態による走査型マイ
クロ波顕微鏡を示すブロック図である。
【図7】 本発明の第4の実施の形態による走査型マイ
クロ波顕微鏡を示すブロック図である。
【図8】 本発明の第5の実施の形態による走査型マイ
クロ波顕微鏡を示すブロック図である。
【図9】 本発明の第6の実施の形態による走査型マイ
クロ波顕微鏡を示すブロック図である。
【図10】 ストリップラインによる低域濾波回路と減
結合器の構成例を示す構成図である。
【図11】 本発明の第7の実施の形態によるマイクロ
波共振器を示す構成図である。
【符号の説明】
101 マイクロ波共振器(R) 102 マイクロ波共振器の先端部 103 マイクロ波発振器(SG) 104 試料 105 ピエゾチューブ(P) 106、502 方向性結合器(DC) 107 減結合器 108 表示装置 110 ダイオード 111、401、501、601 発振器 112、114、205、207、402、506 加
算器 113 位相振幅検出回路(PAD) 115、208 帰還増幅器 116、204 低域濾波器 201 第1発振器 202 第2発振器 203、403、504、603 ロックインアンプ 206 乗算器 301 A/D変換器 302 D/A変換器 303 デジタルシグナルプロセッサ(DSP) 304 パーソナルコンピュータ(PC) 404、505 増幅器 503 ダブルバランスドミキサ 602 バンドパスフィルタ 701 プローブ 702 嵌合金属部 703 テフロン 704 外部導体 S/H サンプルホールド回路 Df 差動増幅器 Av 平均回路 Sw スイッチ

Claims (40)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マイクロ波共振器と、このマイクロ波共
    振器を励振する励振手段と、前記マイクロ波共振器の共
    振状態に関する量を検出し第1の検出量を出力する第1
    の検出手段と、前記マイクロ波共振器の中心導体に接続
    される先鋭な先端部とを有し、前記先端部と対向する試
    料面上を前記先端部により走査して前記第1の検出量を
    画像化する走査型マイクロ波顕微鏡において、 前記先端部と試料面との間の距離に微小な変化を与える
    距離変化手段と、 前記距離の変化に応じた前記第1の検出量の変化を検出
    し第2の検出量を出力する第2の検出手段と、 前記第2の検出量を用いて前記先端部と試料面との平均
    距離を一定に制御する制御手段とを設けたことを特徴と
    する走査型マイクロ波顕微鏡。
  2. 【請求項2】 前記第2の検出量を用いて前記制御手段
    で得られる制御信号を画像化する表示手段を設けたこと
    を特徴とする請求項1記載の走査型マイクロ波顕微鏡。
  3. 【請求項3】 前記第2の検出量は、前記距離の変化に
    関する第1の検出量の差分値であることを特徴とする請
    求項1又は2記載の走査型マイクロ波顕微鏡。
  4. 【請求項4】 前記第2の検出手段は、前記第1の検出
    量の変化において前記微小な変化以前の前記距離に比べ
    前記距離が縮小している位相と拡大している位相とにお
    ける前記第1の検出量の変化の振幅又は変化の平均を検
    出し第3の検出量としてこれを出力する第3の検出手段
    と、前記二つの位相の間における前記第3の検出量の差
    を検出しこれを第4の検出量として出力する第4の検出
    手段とを有し、前記制御手段は、前記第4の検出量を用
    いて前記平均距離を一定に制御することを特徴とする請
    求項1又は2記載の走査型マイクロ波顕微鏡。
  5. 【請求項5】 前記第3の検出手段は、前記微小な変化
    以前の距離に相当する時であって前記距離の縮小が始ま
    る時の前記第1の検出量の第1の測定値と縮小している
    位相における各時刻の前記第1の検出量の第2の測定値
    との差を検出し、次に前記微小な変化以前の距離にあっ
    て前記距離の拡大し始める時の前記第1の検出量の第3
    の測定値と、拡大している位相における第1の検出量の
    第4の測定値との差を検出し、次にこのように検出され
    た前記微小変化に応答する前記第1の検出量のそれぞれ
    の位相における符号付の振幅を平均するとともに平均の
    振幅の差を検出することを特徴とする請求項4記載の走
    査型マイクロ波顕微鏡。
  6. 【請求項6】 前記第3の検出手段は、前記微小な変化
    以前の距離に相当する時であって前記距離の縮小あるい
    は拡大が始まる時の前記第1の検出量をサンプルするた
    めのサンプルホールド回路と、前記変化以前の距離より
    縮小あるいは拡大している位相における各時刻の第1の
    検出量の測定値とそれぞれの位相の始まる時の前記サン
    プル値との差、即ち、各時刻における第1の検出量の符
    号付の振幅を検出するための差動増幅回路と、各位相に
    おける第1の検出量の符号付の振幅の長時間平均を取る
    ための平均回路とを有することを特徴とする請求項4記
    載の走査型マイクロ波顕微鏡。
  7. 【請求項7】 前記第3の検出手段は、前記微小変化に
    関する前記距離の縮小する位相と拡大する位相それぞれ
    における前記第1の検出量の符号付の振幅信号をその位
    相により分割し、それぞれの位相における前記振幅を平
    均し、次にそれぞれの位相における平均の振幅の差を検
    出することにより前記位相に依存する前記第1の検出量
    の振幅の差を検出することを特徴とする請求項4記載の
    走査型マイクロ波顕微鏡。
  8. 【請求項8】 前記第3の検出手段は、前記微小な変化
    以前の前記距離に相当し前記距離の縮小あるいは拡大が
    始まる時の前記第1の検出量をサンプルするためのサン
    プルホールド回路と、前記変化以前の距離より縮小ある
    いは拡大している位相における各時刻の第1の検出量の
    測定値とそれぞれの位相の始まる時の前記サンプル値と
    の差、即ち、各時刻における前記量の変化の振幅を検出
    するための差動増幅回路と、前記縮小あるいは拡大して
    いる位相に応じて各時刻の振幅信号を振り分けるための
    スイッチング回路と、各位相で振り分けられた時々刻々
    の振幅信号の長時間平均を取るための平均回路と、各位
    相の平均振幅の差を取るための差動増幅回路とを有する
    ことを特徴とする請求項4記載の走査型マイクロ波顕微
    鏡。
  9. 【請求項9】 第2の検出手段は、前記第1の検出量の
    前記距離に関わる差分値の比あるいは差分値の差を得る
    ようになされ、前記制御手段は、前記差分値の比あるい
    は差分値の差を用いて前記平均距離を一定に制御するこ
    とを特徴とする請求項1又は2記載の走査型マイクロ波
    顕微鏡。
  10. 【請求項10】 前記距離変化手段として、少なくとも
    1つ以上の周波数で特徴づけられる周期的な変化を与え
    る手段と、この周期的変化に起因する前記共振状態に関
    する量の変化を検出するための前記周波数の周期に同期
    した一つ以上の第5の検出手段とを有し、前記制御手段
    は、前記第5の検出手段により得られる信号を平均距離
    に帰還し制御することを特徴とする請求項1又は2記載
    の走査型マイクロ波顕微鏡。
  11. 【請求項11】 前記共振器の先端と試料との距離をΔ
    z=a・sin(ωt)、(aは定数、ωは角周波数、
    tは時間)のように微小変化させ、前記距離の縮小ある
    いは拡大している位相に相当するωの位相に依存した前
    記共振状態に関する量あるいはこの量のそれぞれの位相
    にわたる平均を用いて前記先端部と試料面との距離平均
    値を制御することを特徴とする請求項10記載の走査型
    マイクロ波顕微鏡。
  12. 【請求項12】 前記先端部と試料との距離ΔzがΩ≫
    ωであるところのΩとωを用いてΔz=a・sin(ω
    t){1+bsin(Ωt)}、(a、bは定数、ω及
    びΩは角周波数、tは時間)のように微小変化させ、前
    記共振状態に関する量の変化を、Ωの位相でロックイン
    検波した信号を用いて前記先端部と試料との距離の平均
    値を制御することを特徴とする請求項10記載の走査型
    マイクロ波顕微鏡。
  13. 【請求項13】 前記距離変化手段が、微小変化を指示
    するデジタル値をアナログ値へ変換するD/A変換手段
    を有し、前記第2の検出手段が、前記共振状態に関する
    信号をデジタル化するA/D変換器手段を有し、前記微
    小変化を指示するデジタル値を生成し、前記共振状態に
    関する信号のデジタルデータを記憶し、記憶したデータ
    から前記距離に関わる差分値、差分値の比あるいは差分
    値の差を計算記憶し、差分値、差分値の比あるいは差分
    値の差から前記先端部と試料面との平均距離を制御する
    ためのデジタルデータを計算し前記D/A変換器手段に
    送出するためのデジタルシグナルプロセッサを有するこ
    とを特徴とする請求項1〜12の何れか1項に記載の走
    査型マイクロ波顕微鏡。
  14. 【請求項14】 前記先端部と試料との距離zがz1、
    z2、z3の順により試料に近接した距離を与えると
    き、対応する前記共振状態に関する量をそれぞれy1、
    y2、y3とすれば差分値A21=(y2−y1)/
    (z2−z1)、と差分値A32=(y3−y2)/
    (z3−z2)において、差分値の比A32/A21を
    好ましくは1近傍の小さな定数αと比較し、αとの大小
    関係に応じて平均的な距離z2をより試料面に近接ある
    いは離反させ、A32/A21を小さな定数αに保持す
    るような平均距離z2に制御することを特徴とする請求
    項13記載の走査型マイクロ波顕微鏡。
  15. 【請求項15】 前記先端部と試料との距離zがz1、
    z2、およびz3の順により試料に近接した距離を与え
    るとき、対応する前記共振状態に関する量をそれぞれy
    1、y2、およびy3とすれば差分A21=(y2−y
    1)/(z2−z1)、と差分A32=(y3−y2)
    /(z3−z2)において、これらの差B=A32−A
    21の値の正負に応じて平均的な距離z2をより試料面
    に近接あるいは離反させ、差Bを小さな定数βとするよ
    うな平均的な距離に制御することを特徴とする請求項1
    3記載の走査型マイクロ波顕微鏡。
  16. 【請求項16】 前記距離変化手段は、電気信号から変
    位へ変換する変換素子を用いることを特徴とする請求項
    1〜15の何れか1項に記載の走査型マイクロ波顕微
    鏡。
  17. 【請求項17】 前記距離変化手段は、前記先端部に圧
    電素子を有し、この素子の振動を用いて前記共振器の先
    端の微小変位を起こして試料との距離に微小な変化を与
    えることを特徴とする請求項16記載の走査型マイクロ
    波顕微鏡。
  18. 【請求項18】 前記距離変化手段は、前記試料を保持
    する機構に圧電素子を有し、この素子の変形を用いて試
    料面の微小変位を起こして先端部と試料面との距離に微
    小な変化を与えることを特徴とする請求項16記載の走
    査型マイクロ波顕微鏡。
  19. 【請求項19】 前記先端部と試料面との距離に微小な
    変化を与えるための変位と、平均距離を制御するための
    変位とが一つの変換素子により実現されることを特徴と
    する請求項16記載の走査型マイクロ波顕微鏡。
  20. 【請求項20】 前記励振手段は、マイクロ波の周波数
    を変調させる変調手段と、その周波数変調に応じた前記
    共振状態に関する量の変化を検出する検出手段とを有
    し、共振状態の変化が共振周波数を中心とする微小な周
    波数幅内にあるように制御することを特徴とする請求項
    1〜19の何れか1項に記載の走査型マイクロ波顕微
    鏡。
  21. 【請求項21】 前記マイクロ波周波数の変調が周期的
    であることを特徴とする請求項20記載の走査型マイク
    ロ波顕微鏡。
  22. 【請求項22】 前記マイクロ波の周波数の変調が矩形
    波状、正弦波状、鋸歯状波状あるいは三角波状であるこ
    とを特徴とする請求項20記載の走査型マイクロ波顕微
    鏡。
  23. 【請求項23】 前記共振状態に関する量が共振器への
    入射マイクロ波と共振器からの反射マイクロ波との位相
    差であることを特徴とする請求項1〜22の何れか1項
    に記載の走査型マイクロ波顕微鏡。
  24. 【請求項24】 前記励振手段および第1の検出手段
    は、電力分配器、方向性結合器、混成器および検波器を
    有し、励振電力のうち電力分配器の1の出力を方向性結
    合器を介して共振器に供給し、電力分配器の2の出力を
    混成器の1の入力に供給し、さらに共振器の共振状態に
    関する量は方向性結合器により入射マイクロ波と分離し
    て反射波として取り出し、混成器の2の入力に供給し、
    この混成器の出力を検波器に供給して入射マイクロ波と
    反射波の位相差に関する量を検出することを特徴とする
    請求項23記載の走査型マイクロ波顕微鏡。
  25. 【請求項25】 前記第1の検出手段に用いる電力分配
    器が方向性結合器であることを特徴とする請求項24記
    載の走査型マイクロ波顕微鏡。
  26. 【請求項26】 前記励振手段および第1の検出手段
    は、電力分配器、方向性結合器、混成器および検波器を
    有し、励振電力のうち電力分配器の1の出力を方向性結
    合器を介して共振器に供給し、電力分配器の2の出力を
    混成器の1の入力に供給し、さらに共振器の共振状態に
    関わる量は方向性結合器により入射マイクロ波と分離し
    て反射波として取り出し、混成器の2の入力に供給し、
    この混成器の出力を検波器に供給して入射マイクロ波と
    反射波の位相差に関する量を検出することを特徴とする
    請求項23記載の走査型マイクロ波顕微鏡。
  27. 【請求項27】 前記試料に電場、磁場または力の場等
    の外場を加える手段を設けたことを特徴とする請求項1
    〜25の何れか1項に記載の走査型マイクロ波顕微鏡。
  28. 【請求項28】 前記外場の周期に同期して共振器の共
    振状態に関する量の応答を検出することを特徴とする請
    求項27記載の走査型マイクロ波顕微鏡。
  29. 【請求項29】 前記試料に電場を加える手段は、共振
    器の中心導体へのバイアス回路を有することを特徴とす
    る請求項27又は28記載の走査型マイクロ波顕微鏡。
  30. 【請求項30】 前記試料に電場を加える手段は、試料
    の下部に電極を有し、この電極の電位がバイアス回路に
    よって決まることを特徴とする請求項27又は28記載
    の走査型マイクロ波顕微鏡。
  31. 【請求項31】 前記試料に電場を加える手段は、試料
    に低周波数の周期的な電場を与え、前記第1の検出手段
    は、前記電場の周期に同期して検出することを特徴とす
    る請求項27又は28記載の走査型マイクロ波顕微鏡。
  32. 【請求項32】 共振器がライン部と着脱可能な先端部
    とから成り、前記先端部に一端を先鋭化した導体を有す
    ることを特徴とするマイクロ波共振器。
  33. 【請求項33】 同軸円筒型の共振器であって、その着
    脱可能な先端部に一端を先鋭化した導体を有することを
    特徴とする請求項32記載のマイクロ波共振器。
  34. 【請求項34】 コプラナー型の同軸共振器であって、
    その着脱可能な先端部に一端を先鋭化した導体を有する
    ことを特徴とする請求項32記載のマイクロ波共振器。
  35. 【請求項35】 ストリップライン型の同軸共振器であ
    って、その着脱可能な先端部に一端を先鋭化した導体を
    有することを特徴とする請求項32記載のマイクロ波共
    振器。
  36. 【請求項36】 共振器がライン部と着脱可能な先端部
    とから成り、前記先端部に一端を先鋭化した導体を有す
    るマイクロ波共振器を用いることを特徴とする走査型マ
    イクロ波顕微鏡。
  37. 【請求項37】 前記共振器は同軸円筒型、コプラナー
    型の同軸共振器、ストリップライン型の同軸共振器の何
    れかであることを特徴とする請求項36記載の走査型マ
    イクロ波顕微鏡。
  38. 【請求項38】 前記共振器はストリップライン型の同
    軸共振器であって、その着脱可能な先端部に一端を先鋭
    化した導体を有することを特徴とする請求項36記載の
    走査型マイクロ波顕微鏡。
  39. 【請求項39】 前記試料と少なくとも共振器の先端部
    とが環境圧力制御の下、典型的には真空下あるいは超高
    真空下に置かれることを特徴とする請求項1〜31、3
    6〜38の何れか1項に記載の走査型マイクロ波顕微
    鏡。
  40. 【請求項40】 前記試料と少なくとも共振器の先端部
    とが温度制御環境の下、典型的にはクライオイスタット
    下に置かれることを特徴とする請求項1〜31、36〜
    39の何れか1項に記載の走査型マイクロ波顕微鏡。
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