JP2002167840A

JP2002167840A - 衛生水洗機器の消臭装置

Info

Publication number: JP2002167840A
Application number: JP2000368522A
Authority: JP
Inventors: Kazuya Osugi; 和也大杉; Hisashi Shiga; 寿志賀; Noriyoshi Matsumura; 則美松村; Yukio Ito; 幸夫伊藤; Natsue Yamamoto; 奈津恵山本
Original assignee: Tokyo Sanyo Electric Co Ltd; Tottori Sanyo Electric Co Ltd; Sanyo Electric Co Ltd
Current assignee: Tokyo Sanyo Electric Co Ltd; Sanyo Electric Co Ltd
Priority date: 2000-12-04
Filing date: 2000-12-04
Publication date: 2002-06-11

Abstract

(57)【要約】【目的】定期的に交換の必要がある活性炭や芳香剤を
用いず、即効性があり、且つ連続して使用しても十分な
脱臭効果を有する。【構成】衛生水洗機器の周辺に漂う臭気を吸気する吸
気装置と、この吸気装置により吸気した臭気を電解槽１
９内に送り込む脱臭装置１８とからなり、臭気を電解槽
内のアルカリ水と酸性水により中和して脱臭する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、例えば温水洗浄便
座と呼ばれる様な衛生水洗機器の消臭装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】用たし後に便器に残された汚物や便器の
周辺の壁面に付着した汚物を洗い流す衛生水洗機器は、
使用中及び使用後（用たし後）には狭い化粧室内にとど
まって臭いを放ち、後に入室して使用する者にはかなり
不快なものである。

【０００３】このことから、古くから異臭の発生源に近
い所の便器の側方や温水洗浄便座内に脱臭装置を設け、
臭気の除去を行ったがその効果は不十分であった。

【０００４】消臭の方法として提案されたものは、消臭
フィルターを備えた臭気拡がり防止用補助カバーを便器
に取り付ける（特開平５−２９５７７号公報）、オゾン
発生器により脱臭する（特開平６−２３５３号公報）、
温水洗浄便座内に活性炭等の消臭剤を入れる（特開平６
−２３７８７８号公報）、芳香剤により臭気を拡散、中
和する（特開平９−２６６８６８号公報）等がある。

【０００５】それぞれの方法に一長一短があり、例えば
安価なもの、取り付けが簡単なもの、消臭効果に即効性
があるもの等様々である。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】ところが、前述の様に
種々の脱臭方法が提案されたが、共通の欠点として挙げ
られるのは、脱臭効果が十分でないことである。

【０００７】具体的には、例えば前述していないが、一
般的に良く知られている簡単で最も安価な活性炭による
方法では、活性炭に寿命があり常に時期を見て交換する
ことから手間がかかる。バイオによる脱臭ではバクテリ
アによるために脱臭速度が遅い。オゾンを用いる場合は
オゾン自体の臭いが不快感を与えると共に、安全性の面
で問題が残る。芳香剤を用いるものは種類によって芳香
剤と異臭が混ざり合ってさらに強い異臭や悪臭を発す
る。

【０００８】本発明は、前述の種々の欠点を改良し、脱
臭の即効性があり、且つ連続して使用しても十分な脱臭
効果を奏するものである。

【０００９】

【課題を解決するための手段】本発明は、衛生水洗機器
と、前記衛生水洗機器周辺の臭気の吸気装置と、前記吸
気装置により吸気した臭気をアルカリ水と酸性水を生成
する電解槽内に流通させて大気中に放出する脱臭装置と
からなり、前記吸気装置により吸気した臭気をアルカリ
水と酸性水中に溶解するものである。

【００１０】また、前記衛生水洗機器に付着した汚物の
洗浄を行う洗浄水を貯水する洗浄水タンクを有し、前記
電解槽内のアルカリ水と酸性水を通過した気体を前記洗
浄水タンク内の水中に放出し、この洗浄水タンク内の水
中を経て大気中に放出するものである。

【００１１】そして、前記脱臭装置は、前記洗浄水タン
ク内に収納固定したものである。

【００１２】

【発明の実施の形態】本発明の実施例を図面に基づいて
説明する。図１は本発明の一実施例として温水洗浄便座
を例示した場合の衛生水洗機器の消臭装置の要部断面
図、図２は同じく一実施例の全体斜視図、図３は同じく
動作説明図である。

【００１３】（１）は衛生水洗機器の一実施例である温
水洗浄便座本体（以下便座本体とする）で、回動自在で
Ｏ型の便座（２）と、該便座の上面を被う便座カバー
（３）と、一側に設けた貯湯タンク（図示せず）を内装
する収納ボックス（４）と、反対側の他側に設けた制御
ボックス（５）とから構成する。

【００１４】前記便座（２）の内周壁には複数個の吸気
口（６）…を形成し、吸気パイプ（７）を介して外部機
器（後述する吸気ポンプ）に連結する。

【００１５】（８）はあらかじめ化粧室に据え付け固定
した既設の便器で、前記便座本体（１）を載置する。

【００１６】（９）は前記便器（８）の後部空間に据え
付けた便器（８）内に水を噴射して洗浄する洗浄水タン
クで、水道水の給水口（１０）と、洗浄水を放出する流
水口（１１）と、大気連通口（１２）を有している。
（１３）は水道水の給水・止水を行う止水栓、（１４）
は該止水栓と貯湯タンク間を連結する導水パイプ、（１
５）は前記止水栓（１３）と洗浄水タンク（９）間を連
結する給水パイプ、（１６）は前記便座本体（１）の内
部に設けられ便器（８）内に出没自在に設けた洗浄ノズ
ルである。

【００１７】（１７）は前記吸気パイプ（７）の一部に
取り付けた吸気ポンプよりなる吸気装置（以下吸気ポン
プとする）で、運転により便器（８）内の臭気を吸気す
る。

【００１８】（１８）は前記洗浄水タンク（９）内に収
納固定した脱臭装置で、実際には洗浄水タンク（９）と
併せてこの脱臭装置を構成する。

【００１９】以下に脱臭装置の詳細構造を説明する。
（１９）は洗浄水タンク（９）中に収納されアルカリ水
と酸性水を生成する電解槽で、中間部の上下方向には該
槽内を左右の第１、第２区画室（２０）、（２１）に分
割する通水性の隔膜（２２）と、両区画室（２０）、
（２１）に設けた電極板（２３）、（２４）と、下部に
設けた水道水の流入口（２５）を備えている。

【００２０】（２６）は左側の第１区画室（２０）の上
部と右側の第２区画室（２１）の下部とを連通する迂回
パイプ、（２７）は一端を第２区画室（２１）の上部に
連結し他端を洗浄水タンク（９）内の下部に開口した流
出パイプ、（２８）は前記電解槽（１９）の底部を洗浄
水タンク（９）の底壁に固定するサドルである。

【００２１】前記電解槽（１９）のそれぞれの電極板
（２３）、（２４）は、陰電極と陽電極とし、この間に
電流を流すことにより第１区画室（２０）にはアルカリ
水を生成し、第２区画室（２１）には酸性水を生成する
が、電流の印加は便座本体（１）の洗浄ボタン（図示せ
ず）の操作と連動して行われる。（２９）は前記洗浄水
タンク（９）の底部と便器（８）とを連通する洗浄パイ
プである。

【００２２】次に使用状態について述べる。通常の待機
状態では洗浄水タンク（９）内と電解槽（１９）内には
水道水が貯められており、電極板（２３）、（２４）に
は電流が流れていない。

【００２３】使用者が用たしのため化粧室内に入り便座
本体（１）に座って用を済ませた後、洗浄レバーを操作
すると弁（図示せず）が開放し、洗浄水タンク（９）内
の水道水の落差によって流水口（１１）から洗浄パイプ
（２９）を介し便器（８）内に放水され汚物の洗い流し
と便器（８）の内壁の洗浄を行うと共に、新たな水道水
を給水口（１０）を介して洗浄水タンク（９）内に給水
する。

【００２４】そして、洗浄水が放水されている間に、洗
浄ボタンを操作することにより、洗浄ノズル（１６）が
便器（８）内に飛び出して貯湯タンク内の湯を局部に当
てて洗浄を行うと共に、同時にそれぞれの電極板（２
３）、（２４）に電流を印加して洗浄水の放水に伴って
流入口（２５）から電解槽（１９）内に流入した水道水
の電気分解を行い、第１区画室（２０）内にはアルカリ
水、第２区画室（２１）内には酸性水が生成される。

【００２５】そして、前述の洗浄ボタンの操作に伴って
運転を開始した吸気ポンプ（１７）は、吸気口（６）…
から便器（８）内の臭気を吸引し、吸気パイプ（７）を
介して第１区画室（２０）内に送気する。

【００２６】第１区画室（２０）内に流入した臭気はア
ルカリ水中を通過し、その後図１の矢印のように隔膜
（２２）を介して第２区画室（２１）内に流入して酸性
水中を通過する。

【００２７】それぞれの区画室内を通過した臭気は、ア
ルカリ水と酸性水によって中和されて溶解し、酸性水と
共に流出パイプ（２７）を介して洗浄水タンク（９）内
の底部に放出され、洗浄水タンク（９）中の水道水中を
通過しながら、さらに中和され、大気連通口（１２）か
ら放出される。

【００２８】斯して、所定時間の局部洗浄が終了する
と、洗浄水の流出が自動で停止すると共に、電極板（２
３）、（２４）への電流の印加も停止し次回の洗浄動作
に備える。

【００２９】尚、本発明は、水洗機器として温水洗浄便
座を引用したが、臭気を発生する水洗機器であれば実用
的であり、例えば男性用便器であってもよい。

【００３０】

【発明の効果】以上の様に本発明は、衛生洗浄器付近の
臭気（異臭）を電解槽内のアルカリ水と酸性水を通過さ
せて脱臭、中和して溶解するものであるから、今までの
ような活性炭のように定期的に交換する必要がないと共
に、中和による溶解の現象から確実に脱臭を行うことが
できる。

【００３１】また、前記電解槽内を通過した臭気を洗浄
水タンクの水中内に放出し、その後大気中に放出するた
め、僅かな臭いも残さず中和する。

【００３２】そして、電解槽からなる脱臭装置は、洗浄
水タンク内に収納固定したものであるから、脱臭装置と
しての収納スペースを確保する必要がないと共に、電解
槽から流出する生成水をそのまま洗浄水として使用でき
水の有効利用が図れる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例として温水洗浄便座を用いた
場合の衛生水洗機器の消臭装置の要部断面図である。

【図２】同じく一実施例の斜視図である。

【図３】同じく動作説明図である。

【符号の説明】

１衛生水洗機器９洗浄水タンク１７吸気装置１８脱臭装置１９電解槽

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者志賀寿鳥取県鳥取市南吉方３丁目201番地鳥取三洋電機株式会社内 (72)発明者松村則美鳥取県鳥取市南吉方３丁目201番地鳥取三洋電機株式会社内 (72)発明者伊藤幸夫鳥取県鳥取市南吉方３丁目201番地鳥取三洋電機株式会社内 (72)発明者山本奈津恵鳥取県鳥取市南吉方３丁目201番地鳥取三洋電機株式会社内Ｆターム(参考） 2D037 AD12 2D038 BB26 BB31 4D020 AA09 BA30 BB03 CB01 CC11 4D061 DA03 DB07 DB08 EA03 EA04 EB12 EB17 EB19

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】衛生水洗機器と、前記衛生水洗機器周辺
の臭気の吸気装置と、前記吸気装置により吸気した臭気
をアルカリ水と酸性水を生成する電解槽内に流通させて
大気中に放出する脱臭装置とからなり、前記吸気装置に
より吸気した臭気をアルカリ水と酸性水中に溶解するこ
とを特徴とする衛生水洗機器の消臭装置。
【請求項２】前記衛生水洗機器に付着した汚物の洗浄
を行う洗浄水を貯水する洗浄水タンクを有し、前記電解
槽内のアルカリ水と酸性水を通過した気体を前記洗浄水
タンク内の水中に放出し、この洗浄水タンク内の水中を
経て大気中に放出することを特徴とする請求項１に記載
の衛生水洗機器の消臭装置。
【請求項３】前記脱臭装置は、前記洗浄水タンク内に
収納固定したことを特徴とする請求項１に記載の衛生水
洗機器の消臭装置。