JP2002167601A - コンデンサ用ニオブ粉、焼結体及びその焼結体を用いたコンデンサ - Google Patents
コンデンサ用ニオブ粉、焼結体及びその焼結体を用いたコンデンサInfo
- Publication number
- JP2002167601A JP2002167601A JP2000366044A JP2000366044A JP2002167601A JP 2002167601 A JP2002167601 A JP 2002167601A JP 2000366044 A JP2000366044 A JP 2000366044A JP 2000366044 A JP2000366044 A JP 2000366044A JP 2002167601 A JP2002167601 A JP 2002167601A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- capacitor
- sintered body
- niobium
- organic semiconductor
- powder
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Landscapes
- Powder Metallurgy (AREA)
Abstract
サを製造するできるニオブ粉、その焼結体およびその焼
結体を用いたコンデンサを提供する。 【解決手段】 酸素含有量が3.0〜9.0質量%の造
粒粉であって、平均粒径が10μm〜500μmのコン
デンサ用ニオブ粉、その焼結体、およびその焼結体を一
方の電極とし、その焼結体表面上に形成された誘電体
と、前記誘電体上に設けられた他方の電極とから構成さ
れるコンデンサ。
Description
が維持され信頼性の良好なコンデンサを製造することが
できるニオブ粉、ニオブ焼結体、およびこの焼結体を用
いたコンデンサに関する。
電子機器に使用されるコンデンサは小型大容量のものが
望まれている。このようなコンデンサの中でもタンタル
コンデンサは、大きさの割には容量が大きく、しかも性
能が良好なため、好んで使用されている。このタンタル
コンデンサの陽極体としてタンタル粉の焼結体が一般的
に使用されている。タンタルコンデンサの容量を上げる
ためには、焼結体重量を増大させるか、またはタンタル
粉を微細化して表面積を増加させた焼結体を用いる必要
がある。
コンデンサの形状が必然的に増大し小型化の要求を満た
さない。一方、後者のタンタル粉を微細化して表面積を
増加する方法では、タンタル焼結体の細孔径が小さくな
り、また焼結段階で閉鎖孔が多くなり、後工程における
陰極剤の含浸が困難になる。これらの欠点を解決する研
究の1つとして、タンタルより誘電率の大きな材料粉体
を用いた焼結体のコンデンサが考えられている。これら
の誘電率の大きい材料としてニオブがある。
は、タンタルに比較して酸素親和力が大きく、容易に酸
化される。この傾向は、ニオブの形状が粉体で、比表面
積が大きいほど顕著である。また高温環境にあるほど酸
化反応が進みやすい。ニオブ粉から焼結体を作製する場
合、通常ニオブ粉の成形体を真空加熱下で焼結させる
が、加熱炉から焼結体を取り出すときに空気中の酸素と
反応し、表面に多量の酸素が付着する場合がある。酸素
付着量が多いと、極端な場合、焼結体の形状が設計値よ
りずれることもある。また、そのような焼結体からコン
デンサを作製し、高温で加速試験を行うとコンデンサ性
能が大きく劣化することがあり、信頼性の点で満足でき
るものではなかった。
オブ(Nb2O5)を水素存在下で熱処理して一部を還元
した酸化ニオブ(NbOn、n=0.7〜1.1、酸素含有量
11%〜16質量%)を用いた、容量が大きく漏れ電流
特性に優れたコンデンサが提案されている(WO00/
15555)。しかし、本発明者らが追試して得た酸化
ニオブからコンデンサを作製して高温で加速試験を行っ
たところコンデンサ性能の劣化が見られ満足できるもの
ではなかった。
を解決するために鋭意検討した結果、ニオブ焼結体の原
料ニオブ粉として、予め酸素含有量を特定の範囲に調整
した粉体を造粒したニオブ粉を使用することにより、高
温加速試験での劣化が小さく信頼性に優れたコンデンサ
が得られることを見出し、本発明を完成した。すなわ
ち、本発明は、以下のコンデンサ用ニオブ粉、焼結体及
びその焼結体を用いたコンデンサを提供するものであ
る。
造粒粉であって、平均粒径が10μm〜500μmのコ
ンデンサ用ニオブ粉。 2.比表面積が、0.2m2/g〜15m2/gである前
記1に記載のコンデンサ用ニオブ粉。 3.一部が窒化されている前記1または2に記載のコン
デンサ用ニオブ粉。 4.前記1乃至3のいずれかに記載のコンデンサ用ニオ
ブ粉を用いた焼結体。 5.比表面積が0.2m2/g〜5m2/gである前記4
に記載の焼結体。 6.前記4または5に記載の焼結体を一方の電極とし、
前記焼結体表面上に形成された誘電体と、前記誘電体上
に設けられた他方の電極とから構成されるコンデンサ。 7.誘電体の主成分が酸化ニオブである前記6に記載の
コンデンサ。 8.酸化ニオブが、電解酸化により形成されたものであ
る前記7に記載のコンデンサ。 9.他方の電極が、電解液、有機半導体、および無機半
導体から選ばれる少なくとも一種の材料である前記6乃
至8のいずれかに記載のコンデンサ。 10.他方の電極が有機半導体からなり、該有機半導体
がベンゾピロリン4量体とクロラニルからなる有機半導
体、テトラチオテトラセンを主成分とする有機半導体、
テトラシアノキノジメタンを主成分とする有機半導体、
下記一般式(1)または(2)
よく、各々水素原子、炭素数1〜6のアルキル基または
炭素数1〜6のアルコキシ基を表わし、Xは酸素、イオ
ウまたは窒素原子を表わし、R5はXが窒素原子のとき
のみ存在して水素原子または炭素数1〜6のアルキル基
を表わし、R1とR2およびR3とR4は互いに結合して環
状になっていてもよい。)で示される繰り返し単位を2
以上含む重合体にドーパントをドープした導電性高分子
を主成分とする有機半導体からなる群より選ばれる少な
くとも一種の有機半導体である前記9に記載のコンデン
サ。 11.有機半導体が、ポリピロール、ポリチオフェン、
ポリアニリンおよびこれらの置換誘導体から選ばれる少
なくとも一種である前記10に記載のコンデンサ。
は、ニオブの一次粒子粉(以下一次粉と略す。)を適当
な大きさに造粒したものである。一次粉は従来公知の方
法で造粒することができる。例えば、粉体を500℃〜
2000℃の高温真空下に放置した後、湿式または乾式
解砕する方法、アクリル樹脂やポリビニルアルコール等
の適当なバインダーと粉体を混合した後解砕する方法、
アクリル樹脂や樟脳、燐酸や、硼酸等の適当な化合物と
混合した後高温真空下に放置し、その後湿式または乾式
解砕する方法等が挙げられる。造粒と解砕の程度によっ
て造粒粉の粒径は、任意に調整可能であるが、通常、平
均粒径で10μm〜500μmのものが使用される。造
粒・解砕後に分級して用いても良い。また、造粒後に造
粒前の粉体を適量混合して用いても良い。
素含有量を3.0〜9.0質量%に調整したものであ
る。前述したように、ニオブ粉の焼結成形した後空気中
に取り出すと、急激な酸化反応が生じ、またその反応熱
によって焼結体が加熱されて酸化反応が加速される。使
用されるニオブ粉の粒径が小さな程この傾向は顕著であ
る。本発明では、所定粒径のニオブの造粒粉を使用し、
さらにニオブの造粒粉として予め3.0〜9.0質量%
の酸素を含有するものを使用することにより、焼結後空
気中への取出した時の急激な酸化反応を緩和して性能の
安定したコンデンサが得られるようにしたものである。
ニオブ粉の酸素含有量が3.0質量%未満の場合、焼結
後空気中への取り出し時の急激な酸化反応を緩和させる
効果が低下する。また、9.0質量%を超えると、作製
したコンデンサの洩れ電流(LC)特性が悪化する場合
があるので好ましくない。
ブ一次粉またはその造粒粉を、予め酸化することによっ
て調製することができる。酸化は、例えば、空気中に前
記ニオブ粉を放置しておくか、適当な温度の雰囲気下で
撹拌することによって行うことができる。含有酸素量は
予備実験行うことにより容易に調整管理することができ
る。このようにして作製した本発明の粉体の比表面積
は、0.2m2/g〜15m2/gである。
されているものを用いることができる。例えば、ハロゲ
ン化ニオブのマグネシウムやナトリウムによる還元、フ
ッ化ニオブ酸カリのナトリウム還元、フッ化ニオブ酸カ
リのニッケル陰極上への溶融塩(NaCl+KCl)電
解、五酸化ニオブ粉のアルカリ金属、アルカリ土類金属
または水素による還元、金属ニオブインゴットへの水素
導入後の粉砕・脱水素等によって得られる一次粉、また
は電子線、プラズマ、レーザーなどの熱源を用いた不活
性ガス中でのニオブ金属の蒸発あるいはアブレーション
(ablation)法やニオブ錯体の分解法等によって得られ
るニオブ微粒子からなる一次粉を用いることができる。
これら一次粉は平均粒径が、例えば0.1μm〜数10
μmのものが使用できる。
窒化されていることが好ましい。窒化量は、数10質量
ppm〜数万質量ppmである。一部を窒化することに
より、コンデンサとしたときの漏れ電流(LC)特性を
改善することができる。具体的には、ニオブ粉から焼結
体を作製し、焼結体の表面に誘電体を形成して、リン酸
水溶液中で測定されるLC値を小さい値とするには、窒
化量を300質量ppm〜7000質量ppmにするこ
とが好ましい。ここで窒化量とは、ニオブ粉に反応し結
合した窒素量であって、ニオブ粉に吸着した窒素は含ま
ない。
化、ガス窒化あるいはそれらを組み合わせた方法で実施
することができるが、中でも装置が簡便で操作が容易な
ガス窒化処理が好ましい。ガス窒化は、前記ニオブ粉を
窒素ガス雰囲気中に放置することによって行うことがで
きる。窒化する雰囲気の温度は2000℃以下、数時間
以内の放置時間でで目的とする窒化量のニオブ粉が得ら
れる。高温で処理することにより処理時間を短くするこ
とができる。前記ニオブ粉の窒化量は、被窒化物の窒化
温度と窒化時間を予備実験等で確認して容易に管理する
ことができる。窒化する時期は、一次粉を作製した後、
あるいは造粒粉の作製後に行うことがでる。あるいは各
粉体の作製後毎に複数回行ってもよい。
焼結体を製造する。焼結体の製造方法は特に限定されな
いが、例えば、ニオブ粉を所定の形状に加圧成形した
後、10-1〜10-4Paで、数分〜数時間、500〜2
000℃で加熱して得られる。
タル等の弁作用金属からなるリードワイヤーを用意し、
前述したニオブ粉の加圧成形時にリードワイヤーの一部
が成形体の内部に挿入されるように一体成形して、リー
ドワイヤーを前記焼結体の引き出しリードとなるように
設計することもできる。このようにして製造される本発
明のニオブ焼結体の比表面積は任意に調整可能である
が、通常、0.2m2/g以上で5m2/g以下のものが
使用される。
一方の電極とし、前記焼結体表面上に形成された誘電体
と、前記誘電体上に設けられた他方の電極とから構成さ
れる。コンデンサの誘電体としては、例えば、酸化タン
タル、酸化ニオブ、高分子物質、セラミック化合物など
が挙げられるが、酸化ニオブからなる誘電体が好まし
い。酸化ニオブからなる誘電体は、一方の電極であるニ
オブ焼結体を電解液中で化成することによって得られ
る。ニオブ電極を電解液中で化成するには通常プロトン
酸水溶液、例えば、0.1%リン酸水溶液または硫酸水
溶液を用いて行われる。ニオブ電極を電解液中で化成し
て酸化ニオブからなる誘電体を得る場合、本発明のコン
デンサは電解コンデンサとなり、ニオブ側が陽極とな
る。
限定されるものではなく、例えば、アルミ電解コンデン
サ業界で公知である電解液、有機半導体および無機半導
体から選ばれる少なくとも1種の化合物が使用できる。
プロピルアンモニウムボロテトラフルオライド電解質を
5質量%溶解したジメチルホルムアミドとエチレングリ
コールの混合溶液、テトラエチルアンモニウムボロテト
ラフルオライドを7質量%溶解したプロピレンカーボネ
ートとエチレングリコールの混合溶液等が挙げられる。
リン4量体とクロラニルからなる有機半導体、テトラチ
オテトラセンを主成分とする有機半導体、テトラシアノ
キノジメタンを主成分とする有機半導体、下記一般式
(1)または(2)
よく、各々水素原子、炭素数1〜6のアルキル基または
炭素数1〜6のアルコキシ基を表わし、Xは酸素、イオ
ウまたは窒素原子を表わし、R5はXが窒素原子のとき
のみ存在して水素原子または炭素数1〜6のアルキル基
を表わし、R1とR2およびR3とR4は互いに結合して環
状になっていてもよい。)で示される繰り返し単位を含
む高分子にドーパントをドープした導電性高分子を主成
分とする有機半導体が挙げられる。なお、本明細書で
「導電性高分子を主成分とする」とは有機半導体の原料
モノマー中の不純物に由来する成分等を含有する導電性
高分子をも含み得ること、すなわち「導電性高分子を実
質的有効成分していること」を意味する。
単位を含む高分子としては、例えば、ポリアニリン、ポ
リオキシフェニレン、ポリフェニレンサルファイド、ポ
リチオフェン、ポリフラン、ポリピロール、ポリメチル
ピロール、およびこれらの高分子の誘導体などが挙げら
れる。
系ドーパント、アントラセンモノスルホン酸系ドーパン
トやその他種々のアニオン系ドーパントが使用できる。
NO +,NO2 +塩などの電子受容体ドーパントを使用し
ても良い。
たは二酸化マンガンを主成分とする無機半導体、四三酸
化鉄からなる無機半導体などが挙げられる。このような
半導体は、単独で使用することができるが、2種以上組
み合わせて使用しても良い。
電導度10-2S・cm-1〜103S・cm-1の範囲のも
のを使用すると、作製したコンデンサのインピーダンス
値をより小さくすることができ、高周波での容量をさら
に大きくすることができる。さらに他方の電極が固体の
場合には、その上に外部引き出しリード(例えば、リー
ドフレーム)との電気的接触をよくするために、導電体
層を設けてもよい。
の固化、メッキ、金属蒸着、耐熱性の導電樹脂フイルム
の形成等により形成することができる。導電ペーストと
しては、銀ペースト、銅ペースト、アルミペースト、カ
ーボンペースト、ニッケルペースト等が好ましいが、こ
れらは1種を用いても2種以上を用いてもよい。2種以
上を用いる場合は混合してもよく、または別々の層とし
て重ねてもよい。導電ペーストを適用した後、空気中に
放置するか、または加熱して固化せしめる。メッキとし
ては、ニッケルメッキ、銅メッキ、銀メッキ、アルミメ
ッキ等が挙げられる。また蒸着金属としては、アルミニ
ウム、ニッケル、銅、銀等が挙げられる。
ンペースト、銀ペーストを順次積層しエポキシ樹脂のよ
うな材料で封止してコンデンサが構成される。このコン
デンサは、ニオブ焼結体と一体に焼結成形された、また
は後で溶接されたニオブまたはタンタルリードを有して
いてもよい。
は、例えば、樹脂モールド、樹脂ケース、金属性の外装
ケース、樹脂のディッピング、ラミネートフイルムによ
る外装などの外装により各種用途のコンデンサ製品とす
ることができる。また、他方の電極が液体の場合には、
前記両極と誘電体から構成されたコンデンサを、例え
ば、他方の電極と電気的に接続した缶に収納してコンデ
ンサが形成される。この場合、ニオブ焼結体の電極側
は、前記したニオブまたはタンタルリードを介して外部
に導出すると同時に、絶縁性ゴム等により、缶との絶縁
がはかられるように設計される。
具体的に説明する。なお、各例における物性等の測定、
評価方法は以下の通りである。 (1)ニオブ粉の酸素及び窒素含有量 LEKO社製の窒素・酸素分析計を用いて求めた。 (2)コンデンサ容量 作製した50個のコンデンサの容量の平均値として求め
た。 (3)漏れ電流特性(LC) 室温において、定格電流値(4V)をコンデンサの端子
間に1分間印加し続けた後の漏れ電流値を求め、この電
流値が100μA以下のものを良品とした。この評価は
50個のコンデンサに対して行った。また、作製したコ
ンデンサを125℃で1000時間放置した後、室温に
戻す高温加速試験を行い、同様に漏れ電流値を求め、電
流値が100μA以下であるものを良品とした。この評
価も50個のコンデンサに対して行った。
100℃で30分放置した後、取り出して解砕する方法
により、平均粒径80μmのニオブ粉を造粒した。この
ニオブ粉を窒素気流中で300℃に放置することにより
窒化量2500ppmの一部窒化されたニオブ粉を得
た。得られたニオブ粉50gを130℃の空気中で放置
し、放置時間を調整することにより、表1に示す各酸素
含有量のニオブ粉(比表面積2.8m2/g)を得た。
このニオブ粉を直径0.30mmのニオブリードと共に
成形し4.5×3.5×1.8mmの成形体とした。こ
の成形体を、1150℃で真空下100分焼結し降温後
50℃で外部に取り出し焼結体(比表面積0.9m2/
g)を作製した。次に、該焼結体を0.1%燐酸水溶液
中80℃で化成することによって表面に酸化ニオブの誘
電体酸化皮膜層を形成した。この焼結体を、ピロール蒸
気と、過硫酸アンモニウムおよびアンソラキノンスルホ
ン酸ナトリウムの飽和水溶液とに交互に浸漬し、これを
繰り返すことにより誘電体酸化皮膜上にポリピロールか
らなる陰極層を設けた。この陰極層上にカーボンペース
ト層、銀ペースト層を順次積層した後、リードフレーム
に搭載し、ついでエポキシ樹脂で封止してコンデンサを
作製した。作製したコンデンサの容量、漏れ電流特性、
および高温放置試験後の漏れ電流特性を測定評価した。
結果を表1に示す。
下、950℃で30分放置した後、取り出し解砕して平
均粒径3μmの凝集粉を得、さらに6×10-3Pa下、
1100℃で30分放置した後、取り出して解砕する方
法により、平均粒径100μmのニオブ粉を造粒した。
これを窒素気流中で300℃に放置することにより窒化
量3400ppmの一部窒化されたニオブ粉を得た。得
られたニオブ粉50gを130℃の空気中で放置し、放
置時間を調整することにより、表2に示す各酸素含有量
のニオブ粉(比表面積4.9m2/g)を得た。このニ
オブ粉を用い実施例1と同様にして焼結体を作製し、さ
らに誘電体酸化皮膜層を形成した後、この焼結体を、飽
和酢酸鉛水溶液と飽和過硫酸アンモニウム水溶液とに交
互に浸漬し、これを繰り返すことにより誘電体酸化皮膜
上に二酸化鉛と硫酸鉛(二酸化鉛が97質量%)からな
る陰極層を設け、ついで、実施例1と同様にして各ペー
スト層を積層し、コンデンサを作製した。作製したコン
デンサの容量、漏れ電流特性、および高温放置試験後の
漏れ電流特性を測定評価した。結果を表2に示す。
例1、実施例6〜10と比較例3との比較で、ニオブ粉
に所定量の酸素を含有させることにより加速試験後の性
能劣化を防ぐことができることがわかる。また、実施例
と比較例2および比較例3の結果から酸素含有量が所定
量9.0質量%を超えると初期LC値が不良なものが出
現することがわかる。
整した平均粒径10μm〜500μmの本発明のニオブ
粉を用いることにより、加速試験後の劣化が少なく長期
間性能が劣化せず信頼性の良好なコンデンサを作製する
ことができる。
Claims (11)
- 【請求項1】 酸素含有量が3.0〜9.0質量%の造
粒粉であって、平均粒径が10μm〜500μmのコン
デンサ用ニオブ粉。 - 【請求項2】 比表面積が、0.2m2/g〜15m2/
gである請求項1に記載のコンデンサ用ニオブ粉。 - 【請求項3】 一部が窒化されている請求項1または2
に記載のコンデンサ用ニオブ粉。 - 【請求項4】 請求項1乃至3のいずれかに記載のコン
デンサ用ニオブ粉を用いた焼結体。 - 【請求項5】 比表面積が0.2m2/g〜5m2/gで
ある請求項4に記載の焼結体。 - 【請求項6】 請求項4または5に記載の焼結体を一方
の電極とし、前記焼結体表面上に形成された誘電体と、
前記誘電体上に設けられた他方の電極とから構成される
コンデンサ。 - 【請求項7】 誘電体の主成分が酸化ニオブである請求
項6に記載のコンデンサ。 - 【請求項8】 酸化ニオブが、電解酸化により形成され
たものである請求項7に記載のコンデンサ。 - 【請求項9】 他方の電極が、電解液、有機半導体、お
よび無機半導体から選ばれる少なくとも一種の材料であ
る請求項6乃至8のいずれかに記載のコンデンサ。 - 【請求項10】 他方の電極が有機半導体からなり、該
有機半導体がベンゾピロリン4量体とクロラニルからな
る有機半導体、テトラチオテトラセンを主成分とする有
機半導体、テトラシアノキノジメタンを主成分とする有
機半導体、下記一般式(1)または(2) 【化1】 (式中、R1〜R4は、互いに同一であっても相違しても
よく、各々水素原子、炭素数1〜6のアルキル基または
炭素数1〜6のアルコキシ基を表わし、Xは酸素、イオ
ウまたは窒素原子を表わし、R5はXが窒素原子のとき
のみ存在して水素原子または炭素数1〜6のアルキル基
を表わし、R1とR2およびR3とR4は互いに結合して環
状になっていてもよい。)で示される繰り返し単位を2
以上含む重合体にドーパントをドープした導電性高分子
を主成分とする有機半導体からなる群より選ばれる少な
くとも一種の有機半導体である請求項9に記載のコンデ
ンサ。 - 【請求項11】 有機半導体が、ポリピロール、ポリチ
オフェン、ポリアニリンおよびこれらの置換誘導体から
選ばれる少なくとも一種である請求項10に記載のコン
デンサ。
Priority Applications (12)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000366044A JP5020433B2 (ja) | 2000-11-30 | 2000-11-30 | コンデンサ用ニオブ粉、焼結体及びその焼結体を用いたコンデンサ |
AU2002224129A AU2002224129A1 (en) | 2000-11-30 | 2001-11-30 | Niobium powder for capacitor, sintered body thereof and capacitor using the sintered body |
PCT/JP2001/010486 WO2002045108A1 (en) | 2000-11-30 | 2001-11-30 | Niobium powder for capacitor, sintered body thereof and capacitor using the sintered body |
US10/182,205 US6755884B2 (en) | 2000-11-30 | 2001-11-30 | Niobium powder for capacitor, sintered body thereof and capacitor using the sintered body |
CN01804321A CN1419701A (zh) | 2000-11-30 | 2001-11-30 | 电容器用铌粉及其烧结体和使用该烧结体的电容器 |
CNA2008100883269A CN101335132A (zh) | 2000-11-30 | 2001-11-30 | 电容器用铌粉及其烧结体和使用该烧结体的电容器 |
CNA2008100883273A CN101335133A (zh) | 2000-11-30 | 2001-11-30 | 电容器用铌粉及其烧结体和使用该烧结体的电容器 |
DE60122297T DE60122297T2 (de) | 2000-11-30 | 2001-11-30 | Niobium-pulver für kondensatoren, gesinterter körper und kondensator mit einem solchen gesinterten körper |
AT01998981T ATE336792T1 (de) | 2000-11-30 | 2001-11-30 | Niobium-pulver für kondensatoren, gesinterter körper und kondensator mit einem solchen gesinterten körper |
EP01998981A EP1264321B1 (en) | 2000-11-30 | 2001-11-30 | Niobium powder for capacitor, sintered body thereof and capacitor using the sintered body |
KR1020027009488A KR100812687B1 (ko) | 2000-11-30 | 2001-11-30 | 커패시터용 니오브 분말, 그 소결체 및 소결체를 이용한커패시터 |
US10/727,548 US7192465B2 (en) | 2000-11-30 | 2003-12-05 | Niobium powder for capacitor, sintered body thereof and capacitor using the sintered body |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000366044A JP5020433B2 (ja) | 2000-11-30 | 2000-11-30 | コンデンサ用ニオブ粉、焼結体及びその焼結体を用いたコンデンサ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002167601A true JP2002167601A (ja) | 2002-06-11 |
JP5020433B2 JP5020433B2 (ja) | 2012-09-05 |
Family
ID=18836721
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000366044A Expired - Lifetime JP5020433B2 (ja) | 2000-11-30 | 2000-11-30 | コンデンサ用ニオブ粉、焼結体及びその焼結体を用いたコンデンサ |
Country Status (4)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5020433B2 (ja) |
CN (3) | CN1419701A (ja) |
AT (1) | ATE336792T1 (ja) |
DE (1) | DE60122297T2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2006132346A1 (ja) * | 2005-06-10 | 2006-12-14 | Rohm Co., Ltd. | Nb化合物の微粉末およびその製造方法 |
JP2008543069A (ja) * | 2005-06-03 | 2008-11-27 | ハー.ツェー.スタルク ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング | キャパシタ |
JP2012121800A (ja) * | 2012-01-10 | 2012-06-28 | Rohm Co Ltd | Nb化合物の微粉末、多孔質焼結体、これを用いた固体電解コンデンサ、およびこれらの製造方法 |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
TW200522109A (en) * | 2003-11-13 | 2005-07-01 | Showa Denko Kk | Solid electrolyte capacitor |
Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH11329902A (ja) * | 1998-05-15 | 1999-11-30 | Nec Corp | 固体電解コンデンサ及びその製造方法 |
WO2000012783A2 (en) * | 1998-08-28 | 2000-03-09 | Kemet Electronics Corporation | Phosphate anodizing electrolyte and its use to prepare capacitors valve metal anodes produced from very fine metal powders |
WO2000049633A1 (fr) * | 1999-02-16 | 2000-08-24 | Showa Denko K.K. | Poudre de niobium, element fritte a base de niobium, condensateur renfermant cet element et procede de fabrication de ce condensateur |
WO2000069588A1 (en) * | 1999-05-12 | 2000-11-23 | Cabot Corporation | High capacitance niobium powders and electrolytic capacitor anodes |
-
2000
- 2000-11-30 JP JP2000366044A patent/JP5020433B2/ja not_active Expired - Lifetime
-
2001
- 2001-11-30 CN CN01804321A patent/CN1419701A/zh active Pending
- 2001-11-30 CN CNA2008100883269A patent/CN101335132A/zh active Pending
- 2001-11-30 AT AT01998981T patent/ATE336792T1/de not_active IP Right Cessation
- 2001-11-30 CN CNA2008100883273A patent/CN101335133A/zh active Pending
- 2001-11-30 DE DE60122297T patent/DE60122297T2/de not_active Expired - Lifetime
Patent Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH11329902A (ja) * | 1998-05-15 | 1999-11-30 | Nec Corp | 固体電解コンデンサ及びその製造方法 |
WO2000012783A2 (en) * | 1998-08-28 | 2000-03-09 | Kemet Electronics Corporation | Phosphate anodizing electrolyte and its use to prepare capacitors valve metal anodes produced from very fine metal powders |
WO2000049633A1 (fr) * | 1999-02-16 | 2000-08-24 | Showa Denko K.K. | Poudre de niobium, element fritte a base de niobium, condensateur renfermant cet element et procede de fabrication de ce condensateur |
WO2000069588A1 (en) * | 1999-05-12 | 2000-11-23 | Cabot Corporation | High capacitance niobium powders and electrolytic capacitor anodes |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008543069A (ja) * | 2005-06-03 | 2008-11-27 | ハー.ツェー.スタルク ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング | キャパシタ |
WO2006132346A1 (ja) * | 2005-06-10 | 2006-12-14 | Rohm Co., Ltd. | Nb化合物の微粉末およびその製造方法 |
JP2006344886A (ja) * | 2005-06-10 | 2006-12-21 | Rohm Co Ltd | Nb化合物の微粉末、多孔質焼結体、これを用いた固体電解コンデンサ、およびこれらの製造方法 |
JP2012121800A (ja) * | 2012-01-10 | 2012-06-28 | Rohm Co Ltd | Nb化合物の微粉末、多孔質焼結体、これを用いた固体電解コンデンサ、およびこれらの製造方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
ATE336792T1 (de) | 2006-09-15 |
CN101335133A (zh) | 2008-12-31 |
CN1419701A (zh) | 2003-05-21 |
DE60122297D1 (de) | 2006-09-28 |
DE60122297T2 (de) | 2007-08-09 |
CN101335132A (zh) | 2008-12-31 |
JP5020433B2 (ja) | 2012-09-05 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4809463B2 (ja) | タンタル焼結体の製造方法及びコンデンサの製造方法 | |
JP5283240B2 (ja) | コンデンサ用ニオブ、及び該ニオブ焼結体を用いたコンデンサ | |
EP1275124B1 (en) | Niobium powder for capacitor, sintered body thereof and capacitor using the sintered body | |
JP3624898B2 (ja) | ニオブ粉、それを用いた焼結体及びそれを用いたコンデンサ | |
JP4521849B2 (ja) | コンデンサ用ニオブ粉と該ニオブ粉を用いた焼結体および該焼結体を用いたコンデンサ | |
KR100812687B1 (ko) | 커패시터용 니오브 분말, 그 소결체 및 소결체를 이용한커패시터 | |
US6843825B2 (en) | Powder for capacitor, sintered body and capacitor using the sintered body | |
JP2002173371A (ja) | コンデンサ用粉体、それを用いた焼結体及びそれを用いたコンデンサ | |
JP5020433B2 (ja) | コンデンサ用ニオブ粉、焼結体及びその焼結体を用いたコンデンサ | |
AU2002241261A1 (en) | Niobium for capacitor and capacitor using sintered body of the niobium | |
JP4647744B2 (ja) | コンデンサ用ニオブ粉、それを用いた焼結体及びそれを用いたコンデンサ | |
JP2002008952A (ja) | ニオブ焼結体、その製造方法及びその焼結体を用いたコンデンサ | |
JP2002343687A (ja) | コンデンサ用ニオブ、及び該ニオブ焼結体を用いたコンデンサ | |
JP2002100542A (ja) | コンデンサ用粉体、それを用いた焼結体及び該焼結体を用いたコンデンサ | |
JP2001155969A (ja) | コンデンサおよびその製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20070621 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20100528 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20100727 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20101005 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20120613 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5020433 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150622 Year of fee payment: 3 |
|
EXPY | Cancellation because of completion of term |