JP2002167349A - 4,4’−ジヒドロキシジフェニルエーテルの製造方法 - Google Patents
4,4’−ジヒドロキシジフェニルエーテルの製造方法Info
- Publication number
- JP2002167349A JP2002167349A JP2000365902A JP2000365902A JP2002167349A JP 2002167349 A JP2002167349 A JP 2002167349A JP 2000365902 A JP2000365902 A JP 2000365902A JP 2000365902 A JP2000365902 A JP 2000365902A JP 2002167349 A JP2002167349 A JP 2002167349A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- ether
- reaction
- mol
- producing
- hour
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 従来の方法では満足できなかった4,4’−
ジヒドロキシジフェニルエーテルの工業的に有利な製造
方法を提供すること。 【解決手段】 a)4,4’−ジハロジフェニルエーテ
ルとマグネシウムから調製したグリニアール試薬に、ホ
ルミル化剤を作用させて4,4’−オキシビスベンズア
ルデヒドを得る第一工程、およびb)4,4’−オキシ
ビスベンズアルデヒドをバイヤー・ビリガー酸化し、次
いで加水分解して4,4’−ジヒドロキシジフェニルエ
ーテルを得る第二工程からなることを特徴とする4,
4’−ジヒドロキシジフェニルエーテルの製造方法。
ジヒドロキシジフェニルエーテルの工業的に有利な製造
方法を提供すること。 【解決手段】 a)4,4’−ジハロジフェニルエーテ
ルとマグネシウムから調製したグリニアール試薬に、ホ
ルミル化剤を作用させて4,4’−オキシビスベンズア
ルデヒドを得る第一工程、およびb)4,4’−オキシ
ビスベンズアルデヒドをバイヤー・ビリガー酸化し、次
いで加水分解して4,4’−ジヒドロキシジフェニルエ
ーテルを得る第二工程からなることを特徴とする4,
4’−ジヒドロキシジフェニルエーテルの製造方法。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、4,4’−ジヒド
ロキシジフェニルエーテルの製造方法に関する。
ロキシジフェニルエーテルの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】4,4’−ジヒドロキシジフェニルエー
テルは、耐熱性高分子などの機能性高分子原料として使
用されている公知の化合物である。4,4’−ジヒドロ
キシジフェニルエーテルは、当該分野において公知であ
り、その製造方法としては、例えば、以下の方法が知ら
れている。
テルは、耐熱性高分子などの機能性高分子原料として使
用されている公知の化合物である。4,4’−ジヒドロ
キシジフェニルエーテルは、当該分野において公知であ
り、その製造方法としては、例えば、以下の方法が知ら
れている。
【0003】(1)4,4’−ジハロジフェニルエーテ
ルを苛性アルカリ水溶液で加水分解する方法(特開昭5
5−17304号公報、特開昭63−99029号公報
など)この方法は、4,4’−ジハロジフェニルエーテ
ルの反応性が低いため、200℃前後の温度で数MPa
の高圧下での反応を強いられる。原料としてジヨードジ
フェニルエーテルを使用した場合には、反応条件は幾分
温和になるものの、沃素が高価であり、この方法を経済
的に成り立たせるためには、沃素の回収工程が必須とな
る。
ルを苛性アルカリ水溶液で加水分解する方法(特開昭5
5−17304号公報、特開昭63−99029号公報
など)この方法は、4,4’−ジハロジフェニルエーテ
ルの反応性が低いため、200℃前後の温度で数MPa
の高圧下での反応を強いられる。原料としてジヨードジ
フェニルエーテルを使用した場合には、反応条件は幾分
温和になるものの、沃素が高価であり、この方法を経済
的に成り立たせるためには、沃素の回収工程が必須とな
る。
【0004】(2)ハイドロキノンの脱水縮合による方
法(特開昭62−067040号公報など) この方法は、多数知られているものの、4,4’−ジヒ
ドロキシジフェニルエーテルの収率の低さに難がある。 (3)4,4’−ジイソプロピルジフェニルエーテルの
酸化(米国特許4,326,088明細書など) この方法も、4,4’−ジイソプロピルジフェニルエー
テルの酸化工程の収率が低い。
法(特開昭62−067040号公報など) この方法は、多数知られているものの、4,4’−ジヒ
ドロキシジフェニルエーテルの収率の低さに難がある。 (3)4,4’−ジイソプロピルジフェニルエーテルの
酸化(米国特許4,326,088明細書など) この方法も、4,4’−ジイソプロピルジフェニルエー
テルの酸化工程の収率が低い。
【0005】(4)ジフェニルエーテルをフリーデル・
クラフツ反応でアシル化して4,4’−ジアシルジフェ
ニルエーテルを得、次いでバイヤー・ビリガー酸化し
て、得られる4,4’−ジアシロキシジフェニルエーテ
ルを加水分解する方法(特開昭63−122639号公
報) この方法は、ジフェニルエーテルをフリーデル・クラフ
ツ反応でアシル化する際、触媒として塩化アルミニウム
を使用しているが、塩化アルミニウム触媒の使用に基づ
く反応の後処理工程や廃液処理などの問題から敬遠され
がちな方法である。
クラフツ反応でアシル化して4,4’−ジアシルジフェ
ニルエーテルを得、次いでバイヤー・ビリガー酸化し
て、得られる4,4’−ジアシロキシジフェニルエーテ
ルを加水分解する方法(特開昭63−122639号公
報) この方法は、ジフェニルエーテルをフリーデル・クラフ
ツ反応でアシル化する際、触媒として塩化アルミニウム
を使用しているが、塩化アルミニウム触媒の使用に基づ
く反応の後処理工程や廃液処理などの問題から敬遠され
がちな方法である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、従来の方法では満足できなかった4,4’−ジヒド
ロキシジフェニルエーテルの工業的に有利な製造方法を
提供することにある。
は、従来の方法では満足できなかった4,4’−ジヒド
ロキシジフェニルエーテルの工業的に有利な製造方法を
提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者は、従来の問題
点を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、本発明に至っ
た。すなわち、本発明は、 a)4,4’−ジハロジフェニルエーテルとマグネシウ
ムから調製したグリニアール試薬にホルミル化剤を作用
させて、4,4’−オキシビスベンズアルデヒドを得る
第一工程、および b)4,4’−オキシビスベンズアルデヒドをバイヤー
・ビリガー酸化し、次いで加水分解して4,4’−ジヒ
ドロキシジフェニルエーテルを得る第二工程からなるこ
とを特徴とする4,4’−ジヒドロキシジフェニルエー
テルの製造方法を提供する。
点を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、本発明に至っ
た。すなわち、本発明は、 a)4,4’−ジハロジフェニルエーテルとマグネシウ
ムから調製したグリニアール試薬にホルミル化剤を作用
させて、4,4’−オキシビスベンズアルデヒドを得る
第一工程、および b)4,4’−オキシビスベンズアルデヒドをバイヤー
・ビリガー酸化し、次いで加水分解して4,4’−ジヒ
ドロキシジフェニルエーテルを得る第二工程からなるこ
とを特徴とする4,4’−ジヒドロキシジフェニルエー
テルの製造方法を提供する。
【0008】上記反応は構造式で表わせば下記の通りで
ある。
ある。
【0009】
【0010】本発明によれば、4,4’−ジハロジフェ
ニルエーテルとマグネシウムから調製したグリニアール
試薬に、N,N−ジメチルホルムアミドなどのホルミル
化剤を作用させて4,4’−オキシビスベンズアルデヒ
ドを得、次いでバイヤー・ビリガー酸化で得られる4,
4’−ジホルミロキシジフェニルエーテルを酸またはア
ルカリ加水分解して4,4’−ジヒドロキシジフェニル
エーテルが高収率で生成することを見出した。これによ
り、塩化アルミニウムを使用するジアシルジフェニルエ
ーテル製造工程を経由せずに、4,4’−ジヒドロキシ
ジフェニルエーテルを工業的に有利に製造することがで
きる。
ニルエーテルとマグネシウムから調製したグリニアール
試薬に、N,N−ジメチルホルムアミドなどのホルミル
化剤を作用させて4,4’−オキシビスベンズアルデヒ
ドを得、次いでバイヤー・ビリガー酸化で得られる4,
4’−ジホルミロキシジフェニルエーテルを酸またはア
ルカリ加水分解して4,4’−ジヒドロキシジフェニル
エーテルが高収率で生成することを見出した。これによ
り、塩化アルミニウムを使用するジアシルジフェニルエ
ーテル製造工程を経由せずに、4,4’−ジヒドロキシ
ジフェニルエーテルを工業的に有利に製造することがで
きる。
【0011】
【発明の実施の形態】次に好ましい実施の形態を挙げて
本発明をさらに詳しく説明する。本発明において使用す
る4,4’−ジハロジフェニルエーテルとしては、4,
4’−ジフルオロジフェニルエーテル、4,4’−ジク
ロロジフェニルエーテル、4,4’−ジブロモジフェニ
ルエーテル、4,4’−ジヨードジフェニルエーテルの
いずれも使用することができるが、グリニヤール試薬の
調製の容易性や原料コストを考慮すると、4,4’−ジ
クロロジフェニルエーテルまたは4,4’−ジブロモジ
フェニルエーテルを使用することが好ましい。グリニア
ール反応の溶媒は、常法に従ってエーテル系の溶媒が使
用されるが、好適なのはテトラヒドロフランである。
本発明をさらに詳しく説明する。本発明において使用す
る4,4’−ジハロジフェニルエーテルとしては、4,
4’−ジフルオロジフェニルエーテル、4,4’−ジク
ロロジフェニルエーテル、4,4’−ジブロモジフェニ
ルエーテル、4,4’−ジヨードジフェニルエーテルの
いずれも使用することができるが、グリニヤール試薬の
調製の容易性や原料コストを考慮すると、4,4’−ジ
クロロジフェニルエーテルまたは4,4’−ジブロモジ
フェニルエーテルを使用することが好ましい。グリニア
ール反応の溶媒は、常法に従ってエーテル系の溶媒が使
用されるが、好適なのはテトラヒドロフランである。
【0012】本発明における4,4’−ジハロジフェニ
ルエーテルのグリニアール試薬の調製は、反応容器に溶
媒および金属マグネシウムを仕込み、4,4’−ジハロ
ジフェニルエーテルの同一溶媒の溶液を20〜60℃、
好ましくは30〜50℃の温度領域になるように加え
る。添加後は、同温度で30分間〜1時間、攪拌下で保
持し反応を完結させる。
ルエーテルのグリニアール試薬の調製は、反応容器に溶
媒および金属マグネシウムを仕込み、4,4’−ジハロ
ジフェニルエーテルの同一溶媒の溶液を20〜60℃、
好ましくは30〜50℃の温度領域になるように加え
る。添加後は、同温度で30分間〜1時間、攪拌下で保
持し反応を完結させる。
【0013】本反応におけるホルミル化剤は、N,N−
ジメチルホルムアミド、N−メチルホルムアニリド、N
−ホルミルピペリジン、4−ホルミルモルホリン、N−
メチル−N−(2−ピリジル)ホルムアミド、蟻酸リチ
ウム、蟻酸エチルなどの蟻酸エステル、エトキシメチレ
ンアニリン、オルト蟻酸メチルなどのオルト蟻酸エステ
ルなどを挙げることができるが、好ましくは、N,N−
ジメチルホルムアミド、N−ホルミルピペリジン、オル
ト蟻酸エステル、蟻酸エステルである。ホルミル化剤の
使用量は、4,4’−ジハロジフェニルエーテル1モル
に対し、2〜20モルで、好ましくは2.5〜5モルで
ある。
ジメチルホルムアミド、N−メチルホルムアニリド、N
−ホルミルピペリジン、4−ホルミルモルホリン、N−
メチル−N−(2−ピリジル)ホルムアミド、蟻酸リチ
ウム、蟻酸エチルなどの蟻酸エステル、エトキシメチレ
ンアニリン、オルト蟻酸メチルなどのオルト蟻酸エステ
ルなどを挙げることができるが、好ましくは、N,N−
ジメチルホルムアミド、N−ホルミルピペリジン、オル
ト蟻酸エステル、蟻酸エステルである。ホルミル化剤の
使用量は、4,4’−ジハロジフェニルエーテル1モル
に対し、2〜20モルで、好ましくは2.5〜5モルで
ある。
【0014】ホルミル化反応は、−30〜50℃で好ま
しくは−20〜0℃に保持した前記グリニアール試薬に
ホルミル化剤を滴下し、滴下終了後、同温度で0〜5時
間、好ましくは30分〜2時間反応させる。反応終了
後、常法に従って処理して4,4’−ジホルミルジフェ
ニルエーテル(4,4’−オキシビスベンズアルデヒ
ド)を得る。
しくは−20〜0℃に保持した前記グリニアール試薬に
ホルミル化剤を滴下し、滴下終了後、同温度で0〜5時
間、好ましくは30分〜2時間反応させる。反応終了
後、常法に従って処理して4,4’−ジホルミルジフェ
ニルエーテル(4,4’−オキシビスベンズアルデヒ
ド)を得る。
【0015】4,4’−ジホルミルジフェニルエーテル
のバイヤー・ビリガー反応は、例えば、Organic React
ions ,9,73(1957)が開示している公知の方法に従って行
なわれる。本反応で使用される酸化剤としては、公知の
無機および有機の過酸が使用され、例えば、過蟻酸、過
酢酸、過安息香酸、3−クロロ過安息香酸、トリフルオ
ロ過酢酸などの有機過酸、過酸化水素、過硫酸、過炭
酸、過モノ燐酸などの無機過酸を使用することができ
る。
のバイヤー・ビリガー反応は、例えば、Organic React
ions ,9,73(1957)が開示している公知の方法に従って行
なわれる。本反応で使用される酸化剤としては、公知の
無機および有機の過酸が使用され、例えば、過蟻酸、過
酢酸、過安息香酸、3−クロロ過安息香酸、トリフルオ
ロ過酢酸などの有機過酸、過酸化水素、過硫酸、過炭
酸、過モノ燐酸などの無機過酸を使用することができ
る。
【0016】上記反応は、ジクロロメタンなどの有機ハ
ロゲン化合物、アセトニトリル、酢酸などの極性溶媒や
反応に関与しない溶媒中、上記過酸と4,4’−ジホル
ミルジフェニルエーテルを−30〜50℃、好ましくは
0〜30℃で反応させる。本反応の後処理も公知の方法
に準じて行えばよく、4,4’−ジホルミロキシ(form
yloxy)ジフェニルエーテルを単離することができる。
ロゲン化合物、アセトニトリル、酢酸などの極性溶媒や
反応に関与しない溶媒中、上記過酸と4,4’−ジホル
ミルジフェニルエーテルを−30〜50℃、好ましくは
0〜30℃で反応させる。本反応の後処理も公知の方法
に準じて行えばよく、4,4’−ジホルミロキシ(form
yloxy)ジフェニルエーテルを単離することができる。
【0017】4,4’−ジホルミロキシジフェニルエー
テルの加水分解もまた公知の方法に従い、すなわち、ア
ルカリ性または酸性条件下で加水分解することによっ
て、容易に目的とする4,4’−ジヒドロキシジフェニ
ルエーテルが得られる。
テルの加水分解もまた公知の方法に従い、すなわち、ア
ルカリ性または酸性条件下で加水分解することによっ
て、容易に目的とする4,4’−ジヒドロキシジフェニ
ルエーテルが得られる。
【0018】
【実施例】次に実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説
明するが、本発明はこれらにより何ら限定されるもので
はない。 実施例1 窒素雰囲気で置換した300mlフラスコにテトラヒド
ロフラン50g、金属マグネシウム3.3g(0.13
4mol)および沃素1片を仕込み、40℃に保持しな
がら攪拌した。同温度で4,4’−ジブロモジフェニル
エーテル20g(0.061mol)をテトラヒドロフ
ラン20gに溶かした液を約1時間かけて滴下した。さ
らに1時間同温度で加熱攪拌してグリニアール試薬を得
た。マグネシウムがほとんど消費されたのを確認した
後、残留マグネシウムを分離して反応温度を0℃に保持
した。そこにN,N−ジメチルホルムアミド9.8g
(0.134mol)をテトラヒドロフラン20gに溶
解した液を約1時間かけて滴下し、そのまま同温度で1
時間反応させた。反応終了後、塩化アンモニウムを加え
て塩を分解し、エーテルで抽出して有機相を炭酸ナトリ
ウム水洗、水洗、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を
留去して4,4’−ジホルミルジフェニルエーテル1
1.6g(収率84.4%)を得た。
明するが、本発明はこれらにより何ら限定されるもので
はない。 実施例1 窒素雰囲気で置換した300mlフラスコにテトラヒド
ロフラン50g、金属マグネシウム3.3g(0.13
4mol)および沃素1片を仕込み、40℃に保持しな
がら攪拌した。同温度で4,4’−ジブロモジフェニル
エーテル20g(0.061mol)をテトラヒドロフ
ラン20gに溶かした液を約1時間かけて滴下した。さ
らに1時間同温度で加熱攪拌してグリニアール試薬を得
た。マグネシウムがほとんど消費されたのを確認した
後、残留マグネシウムを分離して反応温度を0℃に保持
した。そこにN,N−ジメチルホルムアミド9.8g
(0.134mol)をテトラヒドロフラン20gに溶
解した液を約1時間かけて滴下し、そのまま同温度で1
時間反応させた。反応終了後、塩化アンモニウムを加え
て塩を分解し、エーテルで抽出して有機相を炭酸ナトリ
ウム水洗、水洗、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を
留去して4,4’−ジホルミルジフェニルエーテル1
1.6g(収率84.4%)を得た。
【0019】温度計および攪拌子を備えた100mlフ
ラスコに、上記で得た4,4’−ジホルミルジフェニル
エーテル9.0g(0.04mol)を酢酸15gに分
散させて0℃に保持し、同温度で32重量%過酢酸溶液
38g(0.16mol)を約1時間かけて滴下する。
滴下終了後、25℃で24時間攪拌下で反応させた。反
応終了後、水を加えて希釈し、亜硫酸水素ナトリウムを
加えて残留する過酸化物を破壊する。続いて、析出した
4,4’−ジホルミロキシジフェニルエーテルを濾別
し、固形物を水40g−エチレングリコール40gから
なる混合物に投入し、水酸化カリウム22.4g(0.
4mol)を加え、加熱還流下、3時間反応させた。反
応後、不溶分を濾別して水100gを加え、トルエン洗
浄した水溶液を塩酸酸性にし、遊離したオイル分をトル
エン抽出し、水洗に続いてトルエンを留去して4,4’
−ジヒドロキシジフェニルエーテル7.6g(収率9
4.4%)を得た。
ラスコに、上記で得た4,4’−ジホルミルジフェニル
エーテル9.0g(0.04mol)を酢酸15gに分
散させて0℃に保持し、同温度で32重量%過酢酸溶液
38g(0.16mol)を約1時間かけて滴下する。
滴下終了後、25℃で24時間攪拌下で反応させた。反
応終了後、水を加えて希釈し、亜硫酸水素ナトリウムを
加えて残留する過酸化物を破壊する。続いて、析出した
4,4’−ジホルミロキシジフェニルエーテルを濾別
し、固形物を水40g−エチレングリコール40gから
なる混合物に投入し、水酸化カリウム22.4g(0.
4mol)を加え、加熱還流下、3時間反応させた。反
応後、不溶分を濾別して水100gを加え、トルエン洗
浄した水溶液を塩酸酸性にし、遊離したオイル分をトル
エン抽出し、水洗に続いてトルエンを留去して4,4’
−ジヒドロキシジフェニルエーテル7.6g(収率9
4.4%)を得た。
【0020】実施例2 窒素雰囲気で置換した300mlフラスコにテトラヒド
ロフラン50g、金属マグネシウム3.3g(0.13
4mol)、および沃素1片を仕込み、40℃に保持し
ながら攪拌した。同温度で4,4’−ジブロモジフェニ
ルエーテル20g(0.061mol)をテトラヒドロ
フラン20gに溶かした液を約1 時間かけて滴下し
た。さらに1時間同温度で加熱攪拌してグリニアール試
薬を得た。マグネシウムがほとんど消費されたのを確認
した後、残留マグネシウムを分離して反応温度を0℃に
保持した。そこにホルミルピペリジン15.2g(0.
134mol)をテトラヒドロフラン20gに溶解した
液を約1時間かけて滴下し、そのまま同温度で1時間反
応させた。反応終了後、塩化アンモニウムを加えて塩を
分解し、エーテルで抽出して有機相を炭酸ナトリウム水
洗、水洗、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を留去し
て4,4’−ジホルミルジフェニルエーテル11.9g
(収率86.0%)を得た。以下実施例1と同様にして
4,4’−ジヒドロキシジフェニルエーテルを実施例1
とほぼ同様の収率で得た。
ロフラン50g、金属マグネシウム3.3g(0.13
4mol)、および沃素1片を仕込み、40℃に保持し
ながら攪拌した。同温度で4,4’−ジブロモジフェニ
ルエーテル20g(0.061mol)をテトラヒドロ
フラン20gに溶かした液を約1 時間かけて滴下し
た。さらに1時間同温度で加熱攪拌してグリニアール試
薬を得た。マグネシウムがほとんど消費されたのを確認
した後、残留マグネシウムを分離して反応温度を0℃に
保持した。そこにホルミルピペリジン15.2g(0.
134mol)をテトラヒドロフラン20gに溶解した
液を約1時間かけて滴下し、そのまま同温度で1時間反
応させた。反応終了後、塩化アンモニウムを加えて塩を
分解し、エーテルで抽出して有機相を炭酸ナトリウム水
洗、水洗、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を留去し
て4,4’−ジホルミルジフェニルエーテル11.9g
(収率86.0%)を得た。以下実施例1と同様にして
4,4’−ジヒドロキシジフェニルエーテルを実施例1
とほぼ同様の収率で得た。
【0021】実施例3 窒素雰囲気で置換した300mlフラスコにテトラヒド
ロフラン50g、金属マグネシウム3.3g(0.13
4mol)、および沃素1片を仕込み、40℃に保持し
ながら攪拌した。同温度で4,4’−ジブロモジフェニ
ルエーテル20g(0.061mol)をテトラヒドロ
フラン20gに溶かした液を約1 時間かけて滴下し
た。さらに1時間同温度で加熱攪拌してグリニアール試
薬を得た。マグネシウムがほとんど消費されたのを確認
した後、残留マグネシウムを分離して反応温度を0℃に
保持した。そこにオルト蟻酸エチル19.9g(0.1
34mol)をテトラヒドロフラン20gに溶解した液
を約1時間かけて滴下し、そのまま同温度で1時間反応
させた。反応終了後、塩化アンモニウムを加えて塩を分
解し、エーテルで抽出して有機相を炭酸ナトリウム水
洗、水洗、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を留去し
て4,4’−ジホルミルジフェニルエーテル9.7g
(収率70.3%)を得た。以下実施例1と同様にして
4,4’−ジヒドロキシジフェニルエーテルを実施例1
とほぼ同様の収率で得た。
ロフラン50g、金属マグネシウム3.3g(0.13
4mol)、および沃素1片を仕込み、40℃に保持し
ながら攪拌した。同温度で4,4’−ジブロモジフェニ
ルエーテル20g(0.061mol)をテトラヒドロ
フラン20gに溶かした液を約1 時間かけて滴下し
た。さらに1時間同温度で加熱攪拌してグリニアール試
薬を得た。マグネシウムがほとんど消費されたのを確認
した後、残留マグネシウムを分離して反応温度を0℃に
保持した。そこにオルト蟻酸エチル19.9g(0.1
34mol)をテトラヒドロフラン20gに溶解した液
を約1時間かけて滴下し、そのまま同温度で1時間反応
させた。反応終了後、塩化アンモニウムを加えて塩を分
解し、エーテルで抽出して有機相を炭酸ナトリウム水
洗、水洗、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を留去し
て4,4’−ジホルミルジフェニルエーテル9.7g
(収率70.3%)を得た。以下実施例1と同様にして
4,4’−ジヒドロキシジフェニルエーテルを実施例1
とほぼ同様の収率で得た。
【0022】実施例4 窒素雰囲気で置換した300mlフラスコにテトラヒド
ロフラン50g、金属マグネシウム3.3g(0.13
4mol)、および沃素1片を仕込み、40℃に保持し
ながら攪拌した。同温度で4,4’−ジブロモジフェニ
ルエーテル20g(0.061mol)をテトラヒドロ
フラン20gに溶かした液を約1 時間かけて滴下し
た。さらに1時間同温度で加熱攪拌してグリニアール試
薬を得た。マグネシウムがほとんど消費されたのを確認
した後、残留マグネシウムを分離して反応温度を−20
℃に保持した。そこにN,N−ジメチルホルムアミド
9.8g(0.134mol)をテトラヒドロフラン2
0gに溶解した液を約1時間かけて滴下し、そのまま同
温度で1時間反応させた。反応終了後、塩化アンモニウ
ムを加えて塩を分解し、エーテルで抽出して有機相を炭
酸ナトリウム水洗、水洗、無水硫酸ナトリウムで乾燥
後、溶媒を留去して4,4’−ジホルミルジフェニルエ
ーテル12.4g(収率90.2%)を得た。以下実施
例1と同様にして4,4’−ジヒドロキシジフェニルエ
ーテルを実施例1とほぼ同様の収率で得た。
ロフラン50g、金属マグネシウム3.3g(0.13
4mol)、および沃素1片を仕込み、40℃に保持し
ながら攪拌した。同温度で4,4’−ジブロモジフェニ
ルエーテル20g(0.061mol)をテトラヒドロ
フラン20gに溶かした液を約1 時間かけて滴下し
た。さらに1時間同温度で加熱攪拌してグリニアール試
薬を得た。マグネシウムがほとんど消費されたのを確認
した後、残留マグネシウムを分離して反応温度を−20
℃に保持した。そこにN,N−ジメチルホルムアミド
9.8g(0.134mol)をテトラヒドロフラン2
0gに溶解した液を約1時間かけて滴下し、そのまま同
温度で1時間反応させた。反応終了後、塩化アンモニウ
ムを加えて塩を分解し、エーテルで抽出して有機相を炭
酸ナトリウム水洗、水洗、無水硫酸ナトリウムで乾燥
後、溶媒を留去して4,4’−ジホルミルジフェニルエ
ーテル12.4g(収率90.2%)を得た。以下実施
例1と同様にして4,4’−ジヒドロキシジフェニルエ
ーテルを実施例1とほぼ同様の収率で得た。
【0023】
【発明の効果】以上の如き本発明によれば、従来の塩化
アルミニウムを使ったジアシルジフェニルエーテルの製
造工程を経由することなく、かつ工業的規模で経済性に
優れ、安全な方法で4,4’−ジヒドロキシジフェニル
エーテルを製造することが可能となる。
アルミニウムを使ったジアシルジフェニルエーテルの製
造工程を経由することなく、かつ工業的規模で経済性に
優れ、安全な方法で4,4’−ジヒドロキシジフェニル
エーテルを製造することが可能となる。
Claims (3)
- 【請求項1】a)4,4’−ジハロジフェニルエーテル
とマグネシウムから調製したグリニアール試薬に、ホル
ミル化剤を作用させて4,4’−オキシビスベンズアル
デヒドを得る第一工程、および b)4,4’−オキシビスベンズアルデヒドをバイヤー
・ビリガー酸化し、次いで加水分解して4,4’−ジヒ
ドロキシジフェニルエーテルを得る第二工程からなるこ
とを特徴とする4,4’−ジヒドロキシジフェニルエー
テルの製造方法。 - 【請求項2】4,4’−ジハロジフェニルエーテルが、
4,4’−ジクロロジフェニルエーテルまたは4,4’
−ジブロモジフェニルエーテルである請求項1に記載の
製造方法。 - 【請求項3】ホルミル化剤が、N,N−ジメチルホルム
アミド、N−ホルミルピペリジン、オルト蟻酸エステル
または蟻酸エステルであり、ホルミル化剤の使用量が、
4,4’−ジハロジフェニルエーテル1モルに対し2〜
20モル割合である請求項1に記載の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000365902A JP2002167349A (ja) | 2000-11-30 | 2000-11-30 | 4,4’−ジヒドロキシジフェニルエーテルの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000365902A JP2002167349A (ja) | 2000-11-30 | 2000-11-30 | 4,4’−ジヒドロキシジフェニルエーテルの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002167349A true JP2002167349A (ja) | 2002-06-11 |
Family
ID=18836595
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000365902A Pending JP2002167349A (ja) | 2000-11-30 | 2000-11-30 | 4,4’−ジヒドロキシジフェニルエーテルの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002167349A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7425358B2 (en) | 2004-05-07 | 2008-09-16 | Bayer Materialscience Ag | Copolycarbonates having improved flowability |
CN109715594A (zh) * | 2016-08-24 | 2019-05-03 | Tf化学公司 | 作为脱色剂或亮白剂的二氟化的化合物 |
-
2000
- 2000-11-30 JP JP2000365902A patent/JP2002167349A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7425358B2 (en) | 2004-05-07 | 2008-09-16 | Bayer Materialscience Ag | Copolycarbonates having improved flowability |
CN109715594A (zh) * | 2016-08-24 | 2019-05-03 | Tf化学公司 | 作为脱色剂或亮白剂的二氟化的化合物 |
CN109715594B (zh) * | 2016-08-24 | 2022-06-03 | Tf化学公司 | 作为脱色剂或亮白剂的二氟化的化合物 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP3020272B2 (ja) | スクラレオリドの製造方法 | |
JP2002167349A (ja) | 4,4’−ジヒドロキシジフェニルエーテルの製造方法 | |
RU2250900C2 (ru) | Способ получения 4-(гетероарилметил)галоген -1(2h)-фталазинонов | |
JPS6024781B2 (ja) | シス−2−ヒドロキシ−2−フエニル−r−1−シクロヘキサンカルボン酸の製造法 | |
CN115286514A (zh) | 一种4’-氯-2-氨基联苯硫酸盐的制备方法 | |
JP3283587B2 (ja) | 2−ヒドロキシマンデル酸の製造方法 | |
JPS6241655B2 (ja) | ||
JP2989245B2 (ja) | 5―アミノ―3―クロルスルホニル―1,2,4―トリアゾールの製造方法 | |
Gero et al. | Halogenation of 2-Hydroxynicotinic Acid | |
JP2514368B2 (ja) | ヘキサフルオロアセトンまたはその水和物の製造法 | |
JPH0534347B2 (ja) | ||
KR950008529B1 (ko) | 피리딘 유도체의 제조방법 | |
JPH03101672A (ja) | 2,5―フランジカルボキシアルデヒドの製法 | |
CS209941B2 (en) | Method of making the 3,3-dimethyl-2-oxobutyric acid | |
JPH11152263A (ja) | 酸化による2−カルボキシ−5−ニトロベンゼンスルホン酸およびその塩の製造方法 | |
JPH10265459A (ja) | 1,2,3,6−テトラヒドロ−2,2,6,6−メチルピリジン−n−オキシルの製造法 | |
JP2584670B2 (ja) | 芳香族アルデヒド類の製法 | |
JP4248693B2 (ja) | 3−ヒドロキシ−1−シクロアルケンの製造法 | |
JPS62298546A (ja) | アニスアルデヒドの製造法 | |
JP2001247561A (ja) | スクラレオライドの製造方法 | |
JP2547089B2 (ja) | カルボン酸類の製法 | |
KR0183512B1 (ko) | 1-히드록시 이소프로필 페닐 케톤의 제조방법 | |
JP3831021B2 (ja) | 2−インダノン類の製造方法 | |
JPS6122058A (ja) | 3−(4−フルオロフエノキシ)プロピオニトリル及び該化合物を用いる6−フルオロ−4−クロマノンの製造法 | |
JP2001261642A (ja) | 1−アルキルインドール−3−カルボン酸類の製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20070213 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20081215 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20081224 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20090428 |