JP2002167208A - 連続式黒鉛化炉 - Google Patents

連続式黒鉛化炉

Info

Publication number
JP2002167208A
JP2002167208A JP2000365290A JP2000365290A JP2002167208A JP 2002167208 A JP2002167208 A JP 2002167208A JP 2000365290 A JP2000365290 A JP 2000365290A JP 2000365290 A JP2000365290 A JP 2000365290A JP 2002167208 A JP2002167208 A JP 2002167208A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
furnace
sub
main
intake
graphite powder
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000365290A
Other languages
English (en)
Inventor
Kiyoshi Nehashi
清 根橋
Shiko Matsuda
至康 松田
Shigeki Iijima
重樹 飯島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
IHI Corp
Original Assignee
IHI Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by IHI Corp filed Critical IHI Corp
Priority to JP2000365290A priority Critical patent/JP2002167208A/ja
Publication of JP2002167208A publication Critical patent/JP2002167208A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Carbon And Carbon Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 品質の均一化や向上を図ることができる黒鉛
化炉を提供すること。 【解決手段】 炉本体10の上部から投入された原料粉
末Pを、炉本体10に設けられた電極12、13間の通
電により加熱して黒鉛化し、この黒鉛粉末Qを炉本体1
0の下部から回収する連続式黒鉛化炉であって、黒鉛粉
末Qを取り入れる主取り入れ口21を通電により加熱さ
れる領域の中心部下方に配置するとともに、主取り入れ
口21から炉本体10の外側に接続する主連通路22を
備える主回収系20と、黒鉛粉末Qを取り入れる副取り
入れ口31を主取り入れ口21の周囲に配置するととも
に、副取り入れ口31から炉本体10の外側に接続する
副連通路32を備える副回収系30とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、黒鉛粉末を製造す
るための連続式黒鉛化炉に関し、特に炉本体内部で原料
粉末を加熱する領域内の温度差による黒鉛粉末の品質低
下を防止できるようにしたものに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、黒鉛粉末を工業的に製造するに
は、カーボン粉末等の原料粉末を例えば不活性雰囲気下
において約3000℃〜3500℃に加熱処理し、原料
粉末を黒鉛化することにより行う。この加熱処理に用い
られる装置としては、従来、特願平10−112518
号公報などに記載のような連続式黒鉛化炉が用いられて
いる。連続式黒鉛化炉は、炉本体に設けた電極に通電
し、炉本体の上部から原料粉末を投入するとともに原料
粉末が降下する間にこの電極によって通電加熱して黒鉛
化させ、黒鉛粉末を炉本体の下部から連続して取り出す
といった連続式の製造プロセスを行うものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このような連続式の黒
鉛化炉によると、通電加熱される原料粉末(黒鉛粉末)
は、電極と電極の中心が最も高温となり、中心から遠ざ
かるにしたがって低温となるので、中心から離れた位置
にある原料粉末は所定の温度に達していない場合があ
る。そこで、中心に近い位置から黒鉛粉末を取り入れる
ために、加熱領域の下方中央部に取り入れ口を設けて、
この取り入れ口から炉本体外部を接続する連通路を介し
て黒鉛粉末を回収している。しかしながら、回収される
黒鉛粉末には、高温に加熱されたものだけでなく所定の
温度に加熱されなかったものも混入することは避けられ
ず、所定の品質が得られない、あるいは均一な品質が得
られないという問題があった。
【0004】本発明はこのような問題点に鑑みてなされ
たもので、品質の均一化や向上を図ることができる黒鉛
化炉を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、請求項1にかかる発明は、炉本体の上部から投入さ
れた原料粉末を、炉本体に設けられた電極間の通電によ
り加熱して黒鉛化し、この黒鉛粉末を炉本体の下部から
回収する連続式黒鉛化炉であって、黒鉛粉末を取り入れ
る主取り入れ口を通電により加熱される領域の中心部下
方に配置するとともに、主取り入れ口から炉本体の外側
に接続する主連通路を備える主回収系と、黒鉛粉末を取
り入れる副取り入れ口を主取り入れ口の周囲に配置する
とともに、副取り入れ口から炉本体の外側に接続する副
連通路を備える副回収系とを備えたことを特徴とする。
この発明にかかる連続式黒鉛化炉は、主回収系と副回収
系を備えたことにより、加熱領域の中心付近から高品質
の黒鉛粉末を得、加熱領域の周辺部からの低品質の黒鉛
粉末を別途得ることができるので、品質の均一化や向上
を図ることができる。
【0006】請求項2にかかる発明は、請求項1の黒鉛
化炉において、さらに主回収系および副回収系からそれ
ぞれ任意量の黒鉛粉末を回収させる切り出し装置を備え
たことを特徴とする。この連続式黒鉛化炉では、主回収
系および副回収系からの回収量を適宜調節することによ
り、炉本体内における黒鉛粉末の流動方向を調節できる
ので、各回収系から回収される加熱温度の異なる黒鉛粉
末の混入比を調節することができ、品質の調整が可能と
なる。
【0007】請求項3にかかる発明は、請求項1または
2記載の連続式黒鉛化炉において、副取り入れ口が、主
取り入れ口を囲む同心円上に複数備えられることを特徴
とする。この連続式黒鉛化炉では、加熱領域が中心部か
ら周辺部に遠ざかるにしたがって温度が低下することに
着目し、主取り入れ口から得られるものに対し、異なる
品質の黒鉛粉末が混入されにくくすることができるの
で、主取り入れ口から得られる製品の品質向上と均一化
が容易になる。
【0008】請求項4にかかる発明は、請求項1、2ま
たは3記載の連続式黒鉛化炉において、副取り入れ口は
隣り合う電極の間に位置するように設けられたことを特
徴とする。この連続式黒鉛化炉では、対となる電極を結
ぶ直線状に温度が上がりやすく、対となる電極を結ぶ直
線から外れた部分、すなわち隣り合う電極の間は同心円
上においても、より低温となるので、この部分に副取り
入れ口を設けて黒鉛粉末を回収することにより、主取り
入れ口から得られる黒鉛粉末の品質をより向上させるこ
とができる。
【0009】請求項5にかかる発明は、請求項1から4
のいずれか1項記載の連続式黒鉛化炉において、副回収
系から回収された黒鉛粉末を炉本体の上部から投入する
循環装置を備えたことを特徴とする。この連続式黒鉛化
炉では、所定の処理温度まで上昇していないことが想定
される副回収系から回収された黒鉛粉末を再度炉に投入
して加熱処理を行うことにより、高品質の黒鉛粉末を得
ることができる。
【0010】請求項6にかかる発明は、請求項1から5
のいずれか1項記載の連続式黒鉛化炉において、副取り
入れ口は主取り入れ口よりも下方に配置されることを特
徴とする。この連続式黒鉛化炉では、主取り入れ口に対
し副取り入れ口を下方に配置することによって、加熱領
域の中心付近から主取り入れ口に向かう黒鉛粉末の流れ
を、副取り入れ口から取り入れる流れによって妨げない
ので、主取り入れ口から得られる黒鉛粉末の品質をより
向上させることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
図を参照して説明する。図1は、本発明にかかる連続式
黒鉛化炉を示す断面図である。この連続式黒鉛化炉は竪
型構造であって、炉本体10には上部の投入口11を介
して図示しない原料粉末Pの供給手段が接続されるとと
もに、下部には主回収系20を介する搬送手段(図示せ
ず)と、副回収系30を介する循環装置50が接続され
る。炉本体10の対向する側壁にはそれぞれ電極12、
13が取り付けられ、この電極12、13より上方を投
入ゾーンaとし、電極12、13間の黒鉛化領域Fを含
む部分を加熱ゾーンbとし、電極12、13より下方を
冷却兼回収ゾーンcとしている。
【0012】炉本体10は、図1に示すように、下部に
いくにしたがい絞るような形状に形成されており、これ
により冷却効率を高めているが、このように下部を絞る
か否かは任意である。また、炉本体10は、図2に示す
ように水平断面が略円形で、投入ゾーンa、加熱ゾーン
b、冷却兼回収ゾーンcのいずれかに対応して水冷(液
冷)または空冷(ガス冷)等の冷却手段を設けてもよ
い。
【0013】原料粉末Pの供給手段としては、原料粉末
Pを所定流量で連続的に投入するスクリューコンベアや
ベルトコンベア、ターンテーブル等が用いられ、これら
の駆動速度によって原料粉末Pの単位時間あたりの投入
量が設定される。また、投入される原料粉末Pとして
は、粉状体および粒状体を含むものであって、高温度で
加熱すれば黒鉛化でき、加熱温度域で導電性を有するよ
うな、例えば炭素材、炭素の前駆体等が用いられる。
【0014】搬送手段としては、主回収系20から送ら
れる黒鉛粉末Qを連続的に回収するターンテーブルやス
クリューコンベア、ベルトコンベアが用いられる。な
お、液冷またはガス冷の冷却手段を設けるか否かは任意
である。また、循環装置50としては、副回収系30か
ら送られる黒鉛粉末Qを連続的に回収し、炉本体10の
投入口11に再投入するスクリューコンベアやベルトコ
ンベアが用いられる。
【0015】電極12、13および電極12a、13a
は、図1および図2に示すように、加熱ゾーンbの黒鉛
化領域Fに対応して、炉本体10の中心を挟んで対称
に、炉本体10の側壁の同一水平レベルにそれぞれ対向
配置され、制御装置(スイッチング機構)41を介して
直流または交流の電源40に接続される。電極12、1
3および電極12a、13aは、この電源40から制御
装置41により所定の時間間隔でいずれか1組の電極に
順次通電(例えば50V、1000A)される。通電さ
れた原料粉末P(黒鉛粉末Q)は、固有抵抗に応じたジ
ュール熱で自ら発熱し、約2500℃〜3500℃とな
る黒鉛化領域Fで黒鉛化する。本実施形態では2組の電
極により、黒鉛化領域Fが炉本体10の中央付近に略円
形に形成されることになるが、電極は2組以上でも1組
でもよい。1組の場合はスイッチング機構41は不要
で、黒鉛化領域Fは電極間を長径とする楕円形状の黒鉛
化領域Fが形成される。
【0016】主回収系20は、主取り入れ口21を炉本
体10内部に備え、この主取り入れ口21から主連通路
22によって炉本体10の外側に接続している。
【0017】主取り入れ口21は黒鉛化領域Fにおいて
適正に黒鉛化された原料粉末P、つまり希望する温度領
域で加熱処理された黒鉛粉末Qを効率よく取り出すため
に、対となる電極12、13間と電極12a、13a間
の中央部すなわち最も高温となる黒鉛化領域F中央部の
直下に配置される。また、主連通路22は切り出し装置
23を備えていて、主取り入れ口21から取り入れられ
た黒鉛粉末Qは、この切り出し装置23によって主連通
路22から切り出される。この切り出し装置23の駆動
速度によって黒鉛粉末Qの時間あたりの回収量が設定さ
れ、これにより原料粉末P(黒鉛粉末Q)の炉本体10
内部の滞留時間が調節されている。
【0018】主回収系20により切り出された黒鉛粉末
Qは、主連通路22に備えられた冷却手段を有する冷却
部24を通過して冷却される。冷却部24の冷却手段と
しては、液冷ジャケット構造や、ガス吹きつけなどが用
いられる。つまり、主回収系20は希望する温度領域で
加熱処理された黒鉛粉末Qを冷却しながら回収する。な
お、図示のものでは主連通路22は一定の太さの円筒状
に形成されているが、例えば下流に近づくほど薄くかつ
広い形状にすれば、切り出される黒鉛粉末Q塊の表面積
が広くなるので冷却されやすい。
【0019】副回収系30は、副取り入れ口31を炉本
体10内部に備え、この副取り入れ口31から副連通路
32によって炉本体10の外側に接続している。副回収
系30は図1および図2に示すように、主回収系20を
囲んで4系が備えられている。
【0020】副取り入れ口31は、黒鉛化領域Fにおい
て適正に黒鉛化されない原料粉末P、つまり処理温度が
最も高温となる黒鉛化領域F中心部を除き、またこの黒
鉛化領域F中心部に次いで高温となる電極間を除いて原
料粉末Pを効率よく回収するために、図2に示すよう
に、黒鉛化領域Fの直下に配置された主取り入れ口21
の周囲を囲み、同心円上の、電極を結ぶ線の間に配置さ
れ開口している。また、副連通路32はそれぞれに切り
出し装置33を備えていて、副取り入れ口31から取り
入れられた黒鉛粉末Qは、この切り出し装置33によっ
て副連通路32から切り出される。この切り出し装置3
3の駆動速度によって黒鉛粉末Qの時間あたりの回収量
が設定され、これにより原料粉末P(黒鉛粉末Q)の炉
本体10内部の滞留時間が調節されている。
【0021】副回収系30により切り出された黒鉛粉末
Qは、副連通路32に備えられた冷却手段を有する冷却
部34を通過して冷却される。冷却部34の冷却手段と
しては、液冷ジャケット構造や、ガス吹きつけなどが用
いられる。つまり、副回収系30は希望する温度領域で
加熱処理されていない黒鉛粉末Qを冷却しながら回収す
る。なお、図示のものでは副連通路32は一定の太さの
円筒状に形成されているが、例えば下流に近づくほど薄
くかつ広い形状にすれば、切り出される黒鉛粉末Q塊の
表面積が広くなるので冷却されやすい。
【0022】続いて、以上のように構成された連続式黒
鉛化炉の動作について説明する。本発明にかかる連続式
黒鉛化炉では、前工程で準備される原料粉末Pを多量に
貯蔵することなく、連続的に黒鉛化処理する。先ず、供
給手段から所定流量で送られる原料粉末Pを投入口11
から炉本体10の投入ゾーンaに投入し、合わせて主回
収系20の切り出し装置23および副回収系30の切り
出し装置33を駆動して主回収系20および副回収系3
0から黒鉛粉末Qを所定流量切り出すことにより炉本体
10内で原料粉末Pを降下させる。なお、投入時の原料
粉末Pの温度は室温であるが、これに限定されず、供給
手段において原料粉末Pを加熱してもよい。
【0023】そして、主回収系20および副回収系30
の切り出し装置23および33の駆動とともに電極1
2、13間と電極12a、13a間を通電することによ
り、加熱ゾーンbにおいて原料粉末Pの固有抵抗に応じ
たジュール熱により原料粉末P自体が加熱される。な
お、投入された原料粉末Pは投入ゾーンaにおいて加熱
ゾーンbからの熱伝導により予熱されるため、投入段階
で非導電性であっても、予熱により導電性となるものが
使用可能である。
【0024】また、粉粒体は一般的に熱伝導率が小さ
い。したがって、原料粉末P自体が断熱機能を果たすた
め、外部の熱は炉本体10外側に放散する一方、内部の
熱は逃げにくくなり、その結果、黒鉛化領域Fが250
0℃〜3500℃の温度に保持されることになる。ただ
し、黒鉛化領域Fの温度は、炉本体10の寸法、炉本体
10内での原料粉末Pの移動速度によって適宜設定可能
であり、さらに黒鉛化領域Fの範囲も同様に設定でき
る。
【0025】上述したように、投入ゾーンaに投入され
た原料粉末Pは、投入ゾーンaで予熱されながら、切り
出し装置23および切り出し装置33による黒鉛粉末Q
の切り出し量に応じて時間経過とともに降下し、加熱ゾ
ーンbの黒鉛化領域Fを通過する間に加熱処理されて黒
鉛化する。黒鉛化された原料粉末P(黒鉛粉末Q)は、
主取り入れ口21から主連通路22に取り込まれ、この
主連通路22を通過する間に冷却されるとともに搬送手
段により他の装置等へ送られる。一方、副取り入れ口3
1から副連通路32に取り込まれた黒鉛粉末Qは、この
副連通路32を通過する間に冷却されるとともに循環装
置50により再度投入口11から炉本体10に投入され
る。
【0026】以上のように、供給手段によって原料粉末
Pを炉本体10に連続的に投入しつつ、黒鉛化領域Fに
おいて形成された黒鉛粉末Qを搬送手段により連続的に
取り出すとともに、加熱処理温度の低い黒鉛粉末Qを再
度炉本体10に投入して再度加熱処理することにより、
連続的な製造プロセスによる黒鉛粉末Qの品質の向上が
実現される。
【0027】ところで、本実施形態では副回収系30か
ら回収された黒鉛粉末Qは、希望する温度で加熱処理し
てから製品として得ることを目的に、再度炉本体10に
投入されている。しかし、すべての製品に高温の処理温
度が必要とされるわけではないので、コスト面の要求か
ら、副回収系30にも搬送手段を接続して比較的低温の
処理による黒鉛粉末Qを製品として利用することもでき
る。つまり、1つの炉から同時に別品質の黒鉛粉末Qを
得ることができる。また、副取り入れ口31を本実施形
態のように1重でなく多重に設ければ、1つの炉から同
時に数種類の品質の異なる黒鉛粉末Qを得ることもでき
る。
【0028】なお、上記実施形態において示した各構成
部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本発明の
趣旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づき種
々変更可能である。
【0029】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1にかかる
連続式黒鉛化炉は、黒鉛粉末を回収するにあたり、主取
り入れ口を加熱領域の中心部下方に配置し、主取り入れ
口の周囲に副取り入れ口を配置しているので、炉の中心
部で高温に加熱された黒鉛粉末と、そうでない黒鉛粉末
とに分けて回収することができる。つまり、所定の温度
まで加熱された黒鉛粉末に、所定の温度まで加熱されな
かった黒鉛粉末を混入させずに回収できるので、製品の
品質を向上させることができる。
【0030】請求項2にかかる連続式黒鉛化炉では、主
取り入れ口から黒鉛を回収する主回収系と、副取り入れ
口から黒鉛を回収する副回収系に、それぞれ任意量の黒
鉛粉末を切り出す切り出し装置を備えたので、それぞれ
の回収量を調節することによって炉内の黒鉛粉末(原料
粉末)の流動方向を調節し、所定の温度まで加熱された
黒鉛粉末をより集中して主回収口から取り入れさせるこ
とができ、さらなる製品の品質の向上と均一化が実現す
る。また、黒鉛粉末の流動方向を調節することによって
各回収系で回収する加熱温度の異なる黒鉛粉末の混入比
を調節できるので、品質の調整が可能となる。
【0031】請求項3にかかる連続式黒鉛化炉では、副
取り入れ口を、主取り入れ口を囲む同心円上に複数備え
るので、副回収系は、炉の中央に略円形に形成される黒
鉛化領域から等しく離れた領域、つまり加熱温度が等し
く低い領域から一様に黒鉛粉末を回収できる。この連続
式黒鉛化炉によれば、より効率よく加熱温度の異なる黒
鉛粉末を分別できるので、製品の品質向上と均一化が実
現する。
【0032】請求項4にかかる連続式黒鉛化炉では、副
取り入れ口を隣り合う電極の間に位置するように設けた
ことにより、対となる電極を結ぶ直線から外れた領域
の、加熱されにくい黒鉛粉末を効率よく回収できるの
で、製品の品質向上と均一化が実現する。
【0033】請求項5にかかる連続式黒鉛化炉では、副
回収系から回収された黒鉛粉末を炉本体の上部から投入
する循環装置を備えたことにより、所定の温度にまで加
熱されなかった黒鉛粉末を再度加熱処理し、高品質の黒
鉛粉末を得ることができる。
【0034】請求項6にかかる連続式黒鉛化炉では、副
取り入れ口を主取り入れ口よりも下方に配置することに
よって、より効率よく加熱温度の異なる黒鉛粉末を分別
できるので、製品の品質向上と均一化が実現する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明にかかる連続式黒鉛化炉の実施形態を
示す断面図である。
【図2】 図1のA−A線に沿った断面図である。
【符号の説明】
10 炉本体 12 12a 13 13a 電極 20 主回収系 21 主取り入れ口 22 主連通路 23 切り出し装置 30 副回収系 31 副取り入れ口 32 副連通路 33 切り出し装置 50 循環装置 F 黒鉛化領域 P 原料粉末 Q 黒鉛粉末
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 飯島 重樹 神奈川県横浜市磯子区新中原町1番地 石 川島播磨重工業株式会社横浜エンジニアリ ングセンター内 Fターム(参考) 4G046 EB10 EB12 EC02

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 炉本体の上部から投入された原料粉末
    を、前記炉本体に設けられた電極間の通電により加熱し
    て黒鉛化し、この黒鉛粉末を前記炉本体の下部から回収
    する連続式黒鉛化炉であって、 前記黒鉛粉末を取り入れる主取り入れ口を前記通電によ
    り加熱される領域の中心部下方に配置するとともに、前
    記主取り入れ口から前記炉本体の外側に接続する主連通
    路を備える主回収系と、 前記黒鉛粉末を取り入れる副取り入れ口を前記主取り入
    れ口の周囲に配置するとともに、前記副取り入れ口から
    前記炉本体の外側に接続する副連通路を備える副回収系
    と、を備えたことを特徴とする連続式黒鉛化炉。
  2. 【請求項2】 前記主回収系および前記副回収系からそ
    れぞれ任意量の黒鉛粉末を切り出す切り出し装置を備え
    たことを特徴とする請求項1記載の連続式黒鉛化炉。
  3. 【請求項3】 前記副取り入れ口は、前記主取り入れ口
    を囲む同心円上に、複数備えられることを特徴とする請
    求項1または2記載の連続式黒鉛化炉。
  4. 【請求項4】 前記副取り入れ口は隣り合う前記電極の
    間に位置するように設けられたことを特徴とする請求項
    1、2または3記載の連続式黒鉛化炉。
  5. 【請求項5】 前記副回収系から回収された黒鉛粉末を
    前記炉本体の上部から投入する循環装置を備えたことを
    特徴とする請求項1から4のいずれか1項記載の連続式
    黒鉛化炉。
  6. 【請求項6】 前記副取り入れ口は前記主取り入れ口よ
    りも下方に配置されることを特徴とする請求項1から5
    のいずれか1項記載の連続式黒鉛化炉。
JP2000365290A 2000-11-30 2000-11-30 連続式黒鉛化炉 Pending JP2002167208A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000365290A JP2002167208A (ja) 2000-11-30 2000-11-30 連続式黒鉛化炉

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000365290A JP2002167208A (ja) 2000-11-30 2000-11-30 連続式黒鉛化炉

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002167208A true JP2002167208A (ja) 2002-06-11

Family

ID=18836089

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000365290A Pending JP2002167208A (ja) 2000-11-30 2000-11-30 連続式黒鉛化炉

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002167208A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015189645A (ja) * 2014-03-28 2015-11-02 Jx日鉱日石エネルギー株式会社 二段加熱方式縦型黒鉛化炉および黒鉛の製造方法
JP2015189644A (ja) * 2014-03-28 2015-11-02 Jx日鉱日石エネルギー株式会社 縦型黒鉛化炉および黒鉛の製造方法
US10967348B2 (en) 2015-06-15 2021-04-06 Nippon Electrode Co., Ltd. Heat treatment apparatus for carbonaceous grains and method therefor
KR20220122620A (ko) 2019-12-26 2022-09-02 니폰 덴꾜꾸 가부시끼가이샤 탄소질 입체의 열처리 장치 및 그 방법
KR20220122621A (ko) 2019-12-26 2022-09-02 니폰 덴꾜꾸 가부시끼가이샤 탄소질 입체의 열처리 장치 및 그 방법
KR102560782B1 (ko) * 2022-11-08 2023-07-27 (주)이에프씨 수직형 흑연화로 시스템

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11335107A (ja) * 1998-05-22 1999-12-07 Ishikawajima Harima Heavy Ind Co Ltd 黒鉛化電気炉
JP2000034111A (ja) * 1998-07-15 2000-02-02 Ishikawajima Harima Heavy Ind Co Ltd 連続黒鉛化処理装置
JP2000146445A (ja) * 1998-11-09 2000-05-26 Ishikawajima Harima Heavy Ind Co Ltd 粉粒体熱処理炉

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11335107A (ja) * 1998-05-22 1999-12-07 Ishikawajima Harima Heavy Ind Co Ltd 黒鉛化電気炉
JP2000034111A (ja) * 1998-07-15 2000-02-02 Ishikawajima Harima Heavy Ind Co Ltd 連続黒鉛化処理装置
JP2000146445A (ja) * 1998-11-09 2000-05-26 Ishikawajima Harima Heavy Ind Co Ltd 粉粒体熱処理炉

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015189645A (ja) * 2014-03-28 2015-11-02 Jx日鉱日石エネルギー株式会社 二段加熱方式縦型黒鉛化炉および黒鉛の製造方法
JP2015189644A (ja) * 2014-03-28 2015-11-02 Jx日鉱日石エネルギー株式会社 縦型黒鉛化炉および黒鉛の製造方法
US10967348B2 (en) 2015-06-15 2021-04-06 Nippon Electrode Co., Ltd. Heat treatment apparatus for carbonaceous grains and method therefor
KR20220122620A (ko) 2019-12-26 2022-09-02 니폰 덴꾜꾸 가부시끼가이샤 탄소질 입체의 열처리 장치 및 그 방법
KR20220122621A (ko) 2019-12-26 2022-09-02 니폰 덴꾜꾸 가부시끼가이샤 탄소질 입체의 열처리 장치 및 그 방법
KR102560782B1 (ko) * 2022-11-08 2023-07-27 (주)이에프씨 수직형 흑연화로 시스템

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101495583B1 (ko) 흑연화 노 및 흑연을 제조하는 방법
CN102257188B (zh) 具有可变的经由侧壁的热交换的熔化-凝固炉
TW201303247A (zh) 石墨化爐及石墨之生產方法
KR20180013966A (ko) 직접 유도를 통한 질화붕소 나노튜브 합성
US2267537A (en) Electric furnace
US6119762A (en) Device for manufacturing an electrode plate assembly for lead accumulator
JP2002167208A (ja) 連続式黒鉛化炉
US1905534A (en) Apparatus for and method of making glass
CN103918035A (zh) 用于制造太阳能电池用导线的方法和设备
US4940479A (en) Method for manufacturing float glass
JP4147617B2 (ja) 黒鉛化電気炉
JP4151111B2 (ja) 黒鉛化電気炉
JP2000034111A (ja) 連続黒鉛化処理装置
US3961126A (en) Apparatus and method for increasing electric power in an electric glass-melting furnace
JP4281123B2 (ja) 電気炉
JPH11335107A (ja) 黒鉛化電気炉
JP2001114506A (ja) 黒鉛炭素粉末、その製造方法及び装置
JPH11322316A (ja) 黒鉛化電気炉
JPH11322317A (ja) 黒鉛化電気炉
JP2002173309A (ja) 黒鉛化装置および黒鉛化方法
JPH11335111A (ja) 黒鉛化電気炉
JPH11335113A (ja) 黒鉛化電気炉
JP2000130903A (ja) 粉粒体冷却装置
CN107651679B (zh) 一种石墨化炉
JPH08208210A (ja) 黒鉛粉末製造装置及び黒鉛粉末の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070927

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100709

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20101012

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20110301