JP2002165362A - 電力使用量の予測方法及び制御方法 - Google Patents

電力使用量の予測方法及び制御方法

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JP2002165362A
JP2002165362A JP2000357353A JP2000357353A JP2002165362A JP 2002165362 A JP2002165362 A JP 2002165362A JP 2000357353 A JP2000357353 A JP 2000357353A JP 2000357353 A JP2000357353 A JP 2000357353A JP 2002165362 A JP2002165362 A JP 2002165362A
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Kazuhiro Nishimura
和裕 西村
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Sumitomo Metal Industries Ltd
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  • Control Of Metal Rolling (AREA)
  • Supply And Distribution Of Alternating Current (AREA)
  • Control Of Electrical Variables (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 精度の良い電力使用量の予測を行う。 【解決手段】 複数の処理ラインで被処理材を処理する
際の電力使用量を処理条件別に層別化する。処理ライン
を構成する個々の設備1〜9毎の被処理材を処理するの
に要する電力使用量又は電流、被処理材の処理時間又は
処理速度、各設備1〜9間における被処理材の移動時間
を蓄積したデータベースを用い、処理が予定された被処
理材順に前記データベースの電力使用量を、指定された
時間内で積算する。 【効果】 処理ラインにおける電力使用量を精度良く予
測することが可能となり、この予測に基づいて電力会社
からの電力購入契約を的確に行える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば圧延ライン
等の処理ラインの電力使用量を予測する方法及び電力使
用量を制御する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば、製鉄所においては多量の電力を
使用するため、電力会社と電力購入契約を結んで電力会
社から電力を購入している。この電力購入契約は、所定
時間(例えば1時間)内の積算電力量の最大値(以後、
「最大デマンド値」と言う。)を設定することにより行
われ、その最大デマンド値は電力単価に比例する。つま
り、最大デマンド値を高めに契約すれば電力コストがか
かり、最大デマンド値を低めに契約すれば電力コストが
かからないといった契約になっている。
【0003】ところで、設定した最大デマンド値を超過
して電力を使用した場合には、超過した電力量に応じた
多額の違約金を製鉄所が電力会社に対して支払わなけれ
ばならないが、最大デマンド値を超過する電力使用を回
避する為に工場を停止することは、製鉄所の生産量の低
下や品質の悪化を招く。なお、工場停止を回避する為、
製鉄所が電力会社に対して最大デマンド値を引き上げる
ように契約改定を行えば、製鉄所の電力コストを増加さ
せることになる。
【0004】この為、製鉄所においては、各工場の電力
使用量を予測し、予測した電力使用量が現在設定してい
る最大デマンド値を超える場合には、製鉄所が電力会社
に対して適正な最大デマンド値の契約改定(引上げ)を
行い、これが出来ない場合はやむを得ず工場の停止又は
工場操業負荷の軽減を行って最大デマンド値を超えない
ようにしている。一方、予測した電力使用量が最大デマ
ンド値に対して著しく下回る場合、製鉄所が電力会社に
対して適正な最大デマンド値の契約改定(引下げ)を行
って、電力コストの低減を図っている。
【0005】この電力使用量の予測方法として、特開昭
55−136832号では、例えば図9に示したよう
に、過去直近20分間の実績電力使用量の平均を求め、
この平均値を未来の予測電力使用量とする方法が提案さ
れている。しかしながら、例えば圧延ラインにおいて、
圧延材の材質や圧延前の幅、厚み、長さ等が変更された
場合には、圧延材1本当たりに使用する電力量が異なる
ため、特開昭55−136832号で提案されたような
直線的な予測手法では電力使用量を正確に予測すること
が出来ない。
【0006】そこで、特開平10−216813号で
は、圧延ラインで圧延された圧延材1本当たりの操業実
績データごとに蓄積された電力使用量データベースを用
いて、圧延予定された圧延材順に前記電力使用量データ
ベースの電力使用量を、指定された時間内で積算予測す
る方法が提案されている。
【0007】図10(a)、(b)は特開平10−21
6813号で提案された方法の概略説明図である。例え
ば、図10(a)は最大デマンド値を1時間で13(M
WH)と仮定した場合のもので、予め決定した圧延予定
より製造仕様や現状の抽出ピッチと合致する予測電力使
用量を電力使用量データベースから検索する。ここで
は、圧延材AからGの製造仕様、現状の抽出ピッチに基
づき各予測電力使用量を抽出する。この場合、圧延材A
からGまでの各予測電力使用量は図10(a)中に数字
で記載した値であり、その合計は13.3(MWH)と
なって最大デマンド値を超過する為、1時間で圧延可能
な圧延材はAからFまでとなる(予測電力使用量の合計
は11.2(MWH))。
【0008】しかしながら、特開平10−216813
号で提案された予測手法は圧延材1本が圧延完了するの
に要する電力使用量を予測電力使用量の最小単位とする
為に予測精度が悪く、必要の無い工場停止を引き起こす
可能性がある。工場の停止は、生産量が低下するのみな
らず再稼動する際にはエネルギーロスが発生し、更に、
品質の悪化も引き起こす。
【0009】従って、無駄な工場停止は極力避けたいの
であるが、圧延材1本が圧延完了するのに要する電力使
用量を予測電力使用量の最小単位とする特開平10−2
16813号で提案された予測手法では、予測のメッシ
ュが粗く、予測電力使用量が実績電力使用量に対して追
従しない(予測精度が悪い)。例えば、図10(a)の
場合、予定通りに圧延材Gを圧延すれば1時間経過した
時点(11時の時点)では圧延途中であり、実際に圧延
材Gを圧延したとしてもデマンド値の13MWHを超過
しないにも関わらず、特開平10−216813号で提
案された予測手法では、上記したように圧延材Gについ
ては全く圧延できず、工場を停止することになる。
【0010】また、特開平10−216813号で提案
された予測手法に基づいて操業を行った場合、反対に予
測電力使用量に対して実績電力使用量が超過することも
ある。このような場合には、電力使用量が最大デマンド
値を超過してしまい多額の違約金を支払わなければなら
なくなる。例えば図10(b)では、圧延材AからGま
での各予測電力使用量は図10(b)中に数字で記載し
た値で、その合計は13.0MWHとなり、圧延材Aか
らGは1時間内で圧延可能である。しかしながら、予測
電力使用量はあくまで過去の操業実績を基にした圧延材
1本当たりのものであることから、必ずしも実績値とは
一致しない場合もある。従って、このような場合にはデ
マンド値を超過する可能性がある。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】すなわち、特開平10
−216813号で提案された、圧延材1本が圧延完了
するのに要する電力使用量を予測電力使用量の最小単位
とするメッシュの粗い手法(以下、「従来法」とい
う。)では、予測精度が悪く、最大デマンド値の超過を
恐れた必要のない工場停止が発生したり、また、最大デ
マンド値を超過した電力使用により多額の違約金支払い
が発生するという欠点があった。
【0012】本発明は、上述した従来方法にあった問題
点をなくし、圧延材1本当たりにおける各設備の電力使
用量を予測電力使用量の最小単位とするメッシュの細か
な手法により、精度の良い電力使用量の予測ができるよ
うにして、適正な電力契約を可能とすると共に、最大デ
マンド値の超過を恐れた必要のない工場停止が回避で
き、また、最大デマンド値を超過した電力使用による多
額の違約金の支払いを回避できる電力使用量の予測方法
及び制御方法を提供することを目的としている。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
ために、本発明に係る電力使用量予測方法は、複数の処
理ラインで被処理材を処理する際の電力使用量を処理条
件別に層別化し、処理ラインを構成する個々の設備毎の
被処理材を処理するのに要する電力使用量又は電流、被
処理材の処理時間又は処理速度、各設備間における被処
理材の移動時間を蓄積したデータベースを用い、処理が
予定された被処理材順に前記データベースの電力使用量
を、指定された時間内で積算することとしている。そし
て、このようにすることで、精度の良い電力使用量の予
測ができるようになる。
【0014】また、本発明に係る電力使用量制御方法
は、本発明に係る電力使用量予測方法で指定された時間
内で積算した予測電力使用量が電力供給能力を超過する
場合、予測電力使用量と電力供給能力の差を算出し、被
処理材の処理間隔を処理ラインを構成する個々の設備単
位で調節することとしている。そして、このようにする
ことで、最大デマンド値の超過を恐れた必要のない工場
停止が回避でき、また、最大デマンド値を超過した電力
使用による多額の違約金の支払いを回避できるようにな
る。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明に係る電力使用量予測方法
は、複数の処理ラインで被処理材を処理する際の電力使
用量を処理条件別に層別化し、処理ラインを構成する個
々の設備毎の被処理材を処理するのに要する電力使用量
又は電流、被処理材の処理時間又は処理速度、各設備間
における被処理材の移動時間を蓄積したデータベースを
用い、処理が予定された被処理材順に前記データベース
の電力使用量を、指定された時間内で積算するものであ
る。
【0016】すなわち、本発明に係る電力使用量予測方
法は、例えば図1に示したような、加熱炉10から出た
圧延材を9つの設備1〜9を経て圧延した後、巻取り機
11で巻き取るような熱延工場であれば、電力使用量が
負荷に応じて変化する設備と、電力使用量が時間経過に
ほぼ比例して増加する設備とに分けて熱延工場の電力使
用量の予測を行うのである。
【0017】図2及び図3は電力使用量が負荷に応じて
変化する設備における電力使用量を予測する方法を説明
する図であり、図2は、圧延材の材質、圧延前の幅、厚
み、重量、温度、圧延後の幅、厚み等の製造仕様別に層
別化し、圧延ラインを構成する個々の設備毎の例えば圧
延に要する電力使用量、圧延材の圧延時間、各設備間に
おける圧延材の移動時間を蓄積したデータベースの一例
を示したものである。そして、このデータベースは例え
ば各設備1〜9で処理する毎に実績値を用いて修正する
のである。
【0018】例えば図2に示したデータベースのうち、
一番左側に記載した材質がA1、圧延前の幅がB1、圧
延前の厚さがC1、圧延前の重量がD1、圧延前の温度
がE1、圧延後の幅がF1、圧延後の厚さがG1の圧延
材を、第3番目の設備3の圧延に要する電力使用量及び
圧延時間と前記設備3から第4番目の設備4に至る移動
時間の実績値(例えば圧延に要する電力使用量:0.1
0MWH、圧延時間:6.0sec、移動時間:4.0
sec)と現在値(圧延に要する電力使用量:0.12
MWH、圧延時間:5.1sec、移動時間:4.0s
ec)とから、例えば下記の数式1で示されるデジタル
フィルタを用いて修正するのである。
【0019】すなわち、この例において、αを0.2と
した場合の修正値は、圧延に要する電力使用量は0.1
2MWH、圧延時間は5.3sec、移動時間は4.0
secとなる。なお、データベースの修正はデジタルフ
ィルタを用いたものに限らず、平均あるいは移動平均等
を用いたものでもよい。また、予測精度を上げるために
はデータベースの修正は必要であるが、この修正に際し
ては実績値を用いることが望ましい。また、データベー
スの修正をしなくても従来の予測方法よりも高精度であ
ることは言うまでもない。
【0020】
【数1】Yi+1 =αXi+1 +(1−α)Yi 但し、Yi+1 :フィルタリング後の値(修正値) Yi :前回のフィルタリング後の値(現在値) Xi+1 :実績値 α:スムージング・ファクタ(0以上、1以下)
【0021】このように、本発明に係る電力使用量予測
方法では、例えば圧延ラインで圧延材が圧延される都
度、製造仕様別に層別化した圧延ラインを構成する個々
の設備毎の圧延材を圧延するのに要する電力使用量又は
電流、圧延材の圧延時間又は圧延速度、各設備間におけ
る圧延材の移動時間を修正するのである。
【0022】そして、上記したように製造仕様別に層別
化した圧延ラインを構成する個々の設備毎の例えば圧延
材を圧延するのに要する電力使用量、圧延材の圧延時
間、各設備間における圧延材の移動時間から、図3に示
したように、圧延材1本当たりの圧延に要する電力使用
量の予測を行うのである。図3は先に説明した材質がA
1、圧延前の幅がB1、圧延前の厚さがC1、圧延前の
重量がD1、圧延前の温度がE1、圧延後の幅がF1、
圧延後の厚さがG1の圧延材1本当たりの、加熱炉10
から9つの設備1〜9を経て巻取り機11に巻き取られ
るまでの圧延に要する電力使用量を予測した結果を示し
た例である。
【0023】上記したような圧延材1本当たりの、加熱
炉10から9つの設備1〜9を経て巻取り機11に巻き
取られるまでの圧延に要する電力使用量の予測と、予め
決定した圧延予定とから圧延ラインの圧延設備における
電力使用量を予測するのが本発明に係る電力使用量予測
方法である。
【0024】図4は第1番目の圧延材(圧延材)とし
て材質がA1、圧延前の幅がB1、圧延前の厚さがC
1、圧延前の重量がD1、圧延前の温度がE1、圧延後
の幅がF1、圧延後の厚さがG1の圧延材を、第2番目
の圧延材(圧延材)として材質がA2、圧延前の幅が
B2、圧延前の厚さがC2、圧延前の重量がD2、圧延
前の温度がE2、圧延後の幅がF2、圧延後の厚さがG
2の圧延材を、第3番目の圧延材(圧延材)として材
質がA1、圧延前の幅がB3、圧延前の厚さがC3、圧
延前の重量がD3、圧延前の温度がE3、圧延後の幅が
F3、圧延後の厚さがG3の圧延材を順に圧延する場合
の圧延設備における電力使用量を本発明方法によって予
測した結果を示した図である。
【0025】ここで、上記した第1〜3番目の圧延材
〜を加熱炉10から抽出する時刻の決定方法である
が、図4に示した例では予め決定した圧延予定をそのま
ま用いているが、現状の抽出ピッチを採用したり、抽出
ピッチを上記層別で見直しを行うことも可能である。
【0026】次に、電力使用量が時間経過にほぼ比例し
て増加する設備の電力使用量の予測手法であるが、今回
は圧延材を圧延しない状態で最大デマンド値契約の所定
時間、例えば1時間内の電力使用量を測定することによ
り、その測定値を電力使用量が時間経過にほぼ比例して
増加する設備の電力使用量(固定値)とした。
【0027】電力使用量が時間経過にほぼ比例して増加
する設備の電力使用量の予測手法はこれに限らず、電力
使用量が時間経過にほぼ比例して増加する設備の電力使
用量の実績値が得られる場合は、過去直近における所定
時間分の電力使用量が時間経過にほぼ比例して増加する
設備の実績電力使用量を求め、この電力使用量を未来所
定時間の電力使用量が時間経過にほぼ比例して増加する
設備の電力使用量とする方法や、最大デマンド値契約の
所定時間内で熱延工場全体で使用された電力量実績値を
基に、電力使用量が時間経過にほぼ比例して増加する設
備の予測電力使用量=(最大デマンド値契約の所定時間
内で熱延工場全体が使用した電力量)−(最大デマンド
値契約の所定時間内で圧延された圧延材の予測電力使用
量)で算出して見直しを図ることも可能である。
【0028】以上説明したように、本発明に係る電力使
用量予測方法は、圧延材1本当たりにおける各設備の電
力使用量を予測電力使用量の最小単位とするメッシュの
細かな手法により電力使用量を予測するので、精度の良
い電力使用量の予測ができるようにり、適正な電力契約
が可能になる。
【0029】そして、上記した本発明に係る電力使用量
予測方法で指定された時間内で積算した予測電力使用量
が電力供給能力を超過する場合に、予測電力使用量と電
力供給能力の差を算出し、被処理材の処理間隔を、処理
ラインを構成する個々の設備単位で調節することによ
り、最大デマンド値の超過を恐れた必要のない工場停止
を回避でき、また、最大デマンド値を超過した電力使用
による多額の違約金の支払いを回避することができる。
これが本発明に係る処理ラインの電力使用量制御方法で
ある。
【0030】
【実施例】以下、本発明の効果を図5〜図7に示す実施
例に基づいて説明する。図5〜図7は最大デマンド値契
約の所定時間を1時間、電力量を26.0MWHと、ま
た、電力使用量が時間経過にほぼ比例して増加する設備
の電力使用量を6.0MWHと仮定した場合の例であ
る。ここでは、製造仕様別に層別化した圧延ラインを構
成する個々の設備毎の例えば圧延に要する電力使用量、
圧延材の圧延時間、各設備間における圧延材の移動時間
は図2に示した値とする。なお、本実施例では、圧延ラ
インで圧延材が圧延される都度、上記の値を修正しない
ものについて説明する。
【0031】図5の実施例においては、予め決定された
圧延予定で圧延すると最大デマンド値契約の所定時間、
例えば10時から11時までの1時間の間に使用される
電力量は{No.1〜16を圧延するのに要する電力量
21.88(MWH)}+{電力使用量が時間経過にほ
ぼ比例して増加する設備の電力使用量6.0(MW
H)}=27.88(MWH)となり、最大デマンド値
の26.0(MWH)を超過することになる。
【0032】従って、この場合、圧延予定に対して実際
の圧延ピッチを遅らせる必要がある。すなわち、1時間
で最後まで圧延可能な圧延材は、最大デマンド値の2
6.0(MWH)から電力使用量が時間経過にほぼ比例
して増加する設備の電力使用量6.0(MWH)を引い
た20.0(MWH)以下であることが必要なので、図
5の実施例の場合、No.1〜16を圧延するのに要す
る電力量21.88(MWH)よりも1.88(MW
H)少ない電力量、すなわち、No.1〜14(電力使
用量18.96(MWH))の圧延材となる。
【0033】しかしながら、図5の実施例の場合、最大
デマンド値契約の例えば11時の時点では、No.15
の圧延材が圧延中であっても、図2のデータベースよ
り、設備1〜7までの電力使用量の合計は0.9(MW
H)であることから、No.15の圧延材は設備8まで
到達していなければ、最大デマンド値を超過することは
ないことが判る。
【0034】従って、図5に示した実施例では、最大デ
マンド値契約の例えば11時の時点で、No.15の圧
延材が設備8まで到達しないように、実際の圧延ピッチ
を遅らせれば良いことになって、特開平10−2168
13号で提案された従来法に比べてNo.15の圧延材
を設備7まで余分に圧延できることになる。
【0035】また、図6の実施例においては、予め決定
された圧延予定で圧延すると最大デマンド値契約の所定
時間、例えば10時から11時までの1時間の間に使用
される電力量は{No.1〜16を圧延するのに要する
電力量20.44(MWH)}+{電力使用量が時間経
過にほぼ比例して増加する設備の電力使用量6.0(M
WH)}=26.44(MWH)となり、最大デマンド
値の26.0(MWH)を超過することになる。
【0036】従って、この場合も、圧延予定に対して実
際の圧延ピッチを遅らせる必要がある。特開平10−2
16813号で提案された従来法であれば、No.16
の圧延材を圧延するのに必要な予測電力量が1.46
(MWH)であることから、最大デマンド値契約の所定
時間、例えば10時から11時までの1時間にNo.1
〜15の圧延材を圧延し、その後は工場停止をする操業
になる。
【0037】しかしながら、本発明の予測手法によれ
ば、圧延ラインを構成する設備単位の電力使用量の予測
を実施している為、予め決定された圧延予定通りに圧延
したとしても、11時の時点では、図2のデータベース
より、No.16の圧延材が圧延中で、且つ、設備4で
圧延され、設備5に圧延材が到達した状況であることが
判る。
【0038】そして、この時の予測電力使用量は、{N
o.1〜15を圧延するのに要する電力量18.98
(MWH)}+{電力使用量が時間経過にほぼ比例して
増加する設備の使用電力量6.0(MWH)}+{N
o.16の設備4までの電力量0.52(MWH)}<
26.0(MWH)となることから、本発明の予測手法
によれば、特開平10−216813号で提案された従
来法のように工場停止をする必要が無くなる。
【0039】下記表1に圧延ラインで圧延材が圧延され
る都度、その時の実績値を用いて、製造仕様別に層別化
した圧延ラインを構成する個々の設備毎の圧延材を圧延
するのに要する例えば電力使用量、圧延材の圧延時間、
各設備間における圧延材の移動時間を修正した場合の実
施例を示す。なお、表1中の予測精度は、デマンド値契
約の所定時間、例えば11時の時点での電力使用実績値
と電力使用予測値の差の平均を示したものである。
【0040】
【表1】
【0041】表1より、実績値を用いてデータベースを
修正したほうが修正しないよりも予測精度が向上するこ
とが明らかである。予測精度が向上すると、より的確な
電力会社との電力購入契約が可能になり、また、最大デ
マンド値の超過対策による各工場の停止をより的確に行
なえ、これにより、電力コストの低減、及び、各工場の
稼働率の向上が図れる。
【0042】本発明は上記した実施例に限らないことは
言うまでもなく、電力使用量や処理時間に代えて電流や
処理速度等としたデータベースを採用しても良い。ま
た、本発明では熱延設備に適用したものについて説明し
たが、他の処理設備に適用しても良い。
【0043】
【発明の効果】以上説明したように、本発明により、処
理ラインにおける電力使用量を精度良く予測することが
可能となり、この予測に基づいて電力会社からの電力購
入契約を的確に行え、更に最大デマンド値の超過対策に
よる各工場の停止を的確に行え、これにより、電力コス
トの低減、及び、各工場の稼働率の向上を図ることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】熱延工場のレイアウトの一例を示した図であ
る。
【図2】製造仕様別に層別化し、個々の設備毎の電力使
用量、圧延材の圧延時間、各設備間における圧延材の移
動時間を蓄積したデータベースの一例を示した図であ
る。
【図3】圧延材1本当たりの、加熱炉から9つの設備を
経て巻取り機に巻き取られるまでの電力使用量を予測し
た結果を示した図である。
【図4】3本の圧延材を順に圧延する場合の圧延設備に
おける電力使用量を本発明方法によって予測した結果を
示した図である。
【図5】予め予定された圧延予定を基に圧延ラインの電
力使用量を予測する説明図である。
【図6】予め予定された圧延予定を基に圧延ラインの電
力使用量を予測する説明図である。
【図7】No.16の圧延材の、加熱炉から9つの設備
を経て巻取り機に巻き取られるまでの電力使用量を予測
した結果を示した図である。
【図8】特開昭55−136832号で提案された電力
使用量の予測方法を説明する図である。
【図9】(a)(b)は特開平10−216813号で
提案された電力使用量の予測方法を説明する図である。
【符号の説明】
1 設備1 2 設備2 3 設備3 4 設備4 5 設備5 6 設備6 7 設備7 8 設備8 9 設備9 10 加熱炉 11 巻取り機

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の処理ラインで被処理材を処理する
    際の電力使用量を処理条件別に層別化し、処理ラインを
    構成する個々の設備毎の被処理材を処理するのに要する
    電力使用量又は電流、被処理材の処理時間又は処理速
    度、各設備間における被処理材の移動時間を蓄積したデ
    ータベースを用い、処理が予定された被処理材順に前記
    データベースの電力使用量を、指定された時間内で積算
    することを特徴とする電力使用量予測方法。
  2. 【請求項2】 前記データベースは、実績値を用いて修
    正することを特徴とする請求項1記載の電力使用量予測
    方法。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の電力使用量予測方
    法で指定された時間内で積算した予測電力使用量が電力
    供給能力を超過する場合、予測電力使用量と電力供給能
    力の差を算出し、被処理材の処理間隔を処理ラインを構
    成する個々の設備単位で調節することを特徴とする処理
    ラインの電力使用量制御方法。
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