JP2002162251A - 計測機用信号処理装置 - Google Patents

計測機用信号処理装置

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JP2002162251A
JP2002162251A JP2000359718A JP2000359718A JP2002162251A JP 2002162251 A JP2002162251 A JP 2002162251A JP 2000359718 A JP2000359718 A JP 2000359718A JP 2000359718 A JP2000359718 A JP 2000359718A JP 2002162251 A JP2002162251 A JP 2002162251A
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circuit
analog
signal
calibration
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JP2000359718A
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Shigekazu Okumura
繁一 奥村
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Koyo Seiko Co Ltd
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Koyo Seiko Co Ltd
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  • Indication And Recording Devices For Special Purposes And Tariff Metering Devices (AREA)
  • Measuring Oxygen Concentration In Cells (AREA)
  • Measuring Instrument Details And Bridges, And Automatic Balancing Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】計測レンジの切換えが不要で、高分解能および
高ダイナミックレンジを両立できる計測機用信号処理装
置を提供する。 【解決手段】センサ出力(アナログ信号)は、プリアン
プ部1で増幅され、メインアンプ部2によってディジタ
ルデータである計測データに変換される。プリアンプ部
1の増幅回路12は、ゲイン設定回路13によってハイ
ゲイン状態とローゲイン状態とに切り換えられる。メイ
ンアンプ部12のCPU22は、増幅回路12がハイゲ
イン状態かローゲイン状態かに応じて異なる係数を乗じ
て計測データを演算する。CPU22は、アナログ/デ
ィジタル変換回路21のビット幅よりも大きなビット長
の計測データDを演算する。ゲインの切換えは、アナロ
グ/ディジタル変換回路21の出力データとしきい値と
の比較結果に基づいて自動的に行われる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、たとえば、自動
車の排気ガス中における窒素酸化物濃度を検出する計測
機などに適用され、このような計測機のための信号処理
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】センサ出力をディジタルデータに変換す
るための計測機用信号処理装置は、センサ出力を増幅す
るプリアンプ部と、プリアンプ部の出力をさらに増幅し
てディジタルデータに変換するメインアンプ部とを備え
ている。メインアンプ部には、アナログ入力信号をディ
ジタルデータに変換するアナログ/ディジタル変換回路
が備えられている。
【0003】微小なセンサ出力を高分解能で検出するた
めには、プリアンプ部およびメインアンプ部のゲインを
大きく設定し、センサ出力の微小変化に対してディジタ
ルデータを大きく変化させることが必要である。また、
センサ出力が広範囲に変動するときには、ダイナミック
レンジを大きくとるために、プリアンプ部およびメイン
アンプ部のゲインを小さく設定しなければならない。し
かし、一定のビット幅のアナログ/ディジタル変換回路
を用いている限りにおいて、分解能とダイナミックレン
ジとはトレードオフの関係にあり、高分解能および高ダ
イナミックレンジは両立しない。
【0004】そこで、従来では、プリアンプ部およびメ
インアンプ部のゲインを計測レンジに応じて切り換える
ことで、分解能とダイナミックレンジとの両立を図って
いる。たとえば、図5に示すように、プリアンプ部のゲ
インを入力信号の範囲に応じて異ならせ、微小な信号に
対しては高分解能での検出を可能とするとともに、広範
囲に変動する入力信号に対しては大きなダイナミックレ
ンジを確保している。つまり、予め複数の計測レンジが
用意されており、センサ出力変動幅に応じて1つの計測
レンジが選択される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、計測レンジ間
の相関は必ずしもとられておらず、計測に際しては、1
つの計測レンジを選択し、この選択された計測レンジで
一連の計測を行わなければならない。したがって、適切
な計測レンジが存在しなければ、分解能またはダイナミ
ックレンジのいずれか一方または両方が犠牲となる。計
測レンジ間の相関を合わせるように計測レンジ毎の調整
をすればよいが、このような調整は面倒なうえに、経年
変化にも対処する必要がある。
【0006】そこで、この発明の目的は、上述の技術的
課題を解決し、計測レンジの切り換えが不要で、高分解
能および高ダイナミックレンジを両立できる計測機用信
号処理装置を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段および発明の効果】上記の
目的を達成するための請求項1記載の発明は、計測値に
対応したアナログ信号を増幅する増幅回路(12)と、
上記アナログ信号の大小に応じて、上記増幅回路のゲイ
ンを、第1のゲインと、この第1のゲインよりも小さな
第2のゲインとに切り換えて設定するゲイン設定回路
(13,22)と、上記増幅回路から出力されるアナロ
グ信号をディジタル信号に変換するアナログ/ディジタ
ル変換回路(21)と、上記ゲイン設定回路が第1のゲ
インを設定しているときは、上記アナログ/ディジタル
変換回路が出力するディジタル信号に第1の係数を乗じ
て計測データとして出力し、上記ゲイン設定回路が第2
のゲインを設定しているときは、上記アナログ/ディジ
タル変換回路が出力するディジタル信号に第2の係数を
乗じて計測データとして出力する計測データ演算回路
(22)とを含むことを特徴とする計測機用信号処理装
置である。なお、括弧内の英数字は、後述の実施形態に
おける対応構成要素等を表す。以下、この項において同
じ。
【0008】上記の構成によれば、ゲイン設定回路によ
り設定されるゲインに応じて、アナログ/ディジタル変
換回路の出力に第1の係数または第2の係数を乗じて計
測データを求めており、ゲインの切り換えおよび第1ま
たは第2の係数の選択が自動的に行われるので、レンジ
切り換えが不要であり、広いダイナミックレンジを確保
できる。しかも、微小な検出信号に対しては大きなゲイ
ンを設定しておくことによって、高分解能での測定が可
能である。これにより、高分解能および高ダイナミック
レンジを両立した計測機用信号処理回路を実現できる。
【0009】ゲイン設定回路は、上記アナログ信号とし
きい値とを比較する手段(22,n10)を含み、この
比較結果に応じて第1のゲインと第2のゲインとを切り
換えるものであってもよい。すなわち、アナログ信号が
しきい値未満のときには第1のゲインに設定し、アナロ
グ信号がしきい値以上のときには第2のゲインに設定す
るものであってもよい。また、第1のゲインから第2の
ゲインに切り換えるときのしきい値と、第2のゲインか
ら第1のゲインに切り換えるときのしきい値とが異なる
値とされ、ゲイン切り換えに、いわゆるヒステリシス特
性を持たせてもよい。
【0010】念のため付言すると、ゲイン設定回路によ
るゲインの切り換えが3段階以上で行われ、それに応じ
て、計測データ演算回路においてアナログ/ディジタル
変換回路の出力に乗ずるべき係数が3段階以上に切り換
えられる構成も本発明の範囲に含まれる。請求項2記載
の発明は、上記増幅回路に校正信号を入力する校正信号
入力回路(5)と、この校正信号入力回路によって上記
増幅回路に校正信号が入力されている状態で、上記ゲイ
ン設定回路を制御することによって、上記増幅回路のゲ
インを上記第1のゲインおよび上記第2のゲインに順次
設定する校正用ゲイン切り換え制御回路(22,n1,
n4)と、上記校正信号入力回路によって上記増幅回路
に校正信号が入力されている状態で、上記増幅回路のゲ
インが上記第1のゲインに設定されたときの上記アナロ
グ/ディジタル変換回路の出力値である第1校正出力値
を検出する手段(n2,n3)と、上記校正信号入力回
路によって上記増幅回路に校正信号が入力されている状
態で、上記増幅回路のゲインが上記第2のゲインに設定
されたときの上記アナログ/ディジタル変換回路の出力
値である第2校正出力値を検出する手段(n5,n6)
と、上記第1校正出力値および第2校正出力値の比と上
記第1の係数および第2の係数の比とが等しくなるよう
に、上記第1および第2の係数を定める係数設定手段
(n7)とをさらに含むことを特徴とする請求項1記載
の計測機用信号処理装置である。
【0011】この構成によれば、校正信号が入力されて
いる状態で第1および第2のゲインが順次設定され(必
ずしもこの順序とは限らず、第2のゲイン→第1のゲイ
ンの順に設定されてもよい。)、各ゲインの設定時にお
けるアナログ/ディジタル変換回路の出力である第1お
よび第2校正出力値が検出される。この第1および第2
校正出力値の比と第1および第2の係数の比とが等しく
なるように、これらの第1および第2の係数が定められ
る。
【0012】これによりセンサ出力(アナログ信号)の
変化に対する計測データの連続性が確保され、検出器出
力の増加に対して単調に変化(増加)する計測データが
得られる。請求項3記載の発明は、上記校正信号入力回
路によって上記増幅回路に校正信号が入力されるとき
に、計測値に対応したアナログ信号の上記増幅回路への
入力を禁止する計測値入力禁止手段(S2,22,n
1,n4)をさらに含むことを特徴とする請求項2記載
の計測機用信号処理装置である。
【0013】この構成によれば、校正信号入力時にセン
サ出力(アナログ信号)の入力が禁止されるから、第1
および第2の係数を正しく設定するための校正処理を良
好に行うことができる。請求項4記載の発明は、上記ア
ナログ/ディジタル変換回路が第1のビット幅を有する
ものであり、上記計測データ演算手段は上記第1のビッ
ト幅よりも大きな第2のビット幅の計測データを出力す
るものであることを特徴とする請求項1ないし3のいず
れかに記載の計測機用信号処理装置である。
【0014】この構成によれば、アナログ/ディジタル
変換回路におけるビット幅よりも計測データ演算手段
(たとえば、CPUなどで構成される。)によって演算
される計測データのビット幅の方が広いので、検出器出
力の広い範囲に渡って高い分解能を維持できる。請求項
5記載の発明は、上記第1の係数および第2の係数は、
計測値に対応したアナログ信号に対する計測データの変
化が連続するように定められていることを特徴とする請
求項1ないし4のいずれかに記載の計測機用信号処理装
置である。
【0015】この構成によれば、検出器出力の変化に対
して計測データの変化を連続させることができるので、
良好な計測データを得ることができる。すなわち、計測
データは、検出器出力の増加に対して一本の連続した線
(好ましくは直線)を描く。
【0016】
【発明の実施の形態】以下では、この発明の実施の形態
を、添付図面を参照して詳細に説明する。図1は、この
発明の一実施形態に係る計測機用信号処理装置の電気的
構成を示すブロック図である。この信号処理装置は、た
とえば、自動車の排気ガス中に含まれる窒素酸化物(N
Ox)の濃度を検出するセンサの出力アナログ信号を増
幅して、このアナログ信号に応じたディジタルデータで
ある測定データを出力するために用いられる。
【0017】この信号処理装置は、センサが出力する微
弱なアナログ信号を増幅するプリアンプ部1と、このプ
リアンプ部1から出力されるアナログ信号をディジタル
信号に変換するメインアンプ部2とを備えている。プリ
アンプ部1は、センサが出力する信号を増幅する前段増
幅回路11と、この前段増幅回路11の出力をさらに増
幅するとともにゲインを可変決定することができる増幅
回路12と、この増幅回路12のゲインを設定するゲイ
ン設定回路13とを備えている。
【0018】メインアンプ部2は、プリアンプ部1から
のアナログ信号をディジタル信号に変換するアナログ/
ディジタル(A/D)変換回路21と、このアナログ/
ディジタル変換回路21が出力するディジタルデータに
適当な係数を乗じることによって、計測データを演算す
るCPU(中央処理装置)22とを備えている。さら
に、この信号処理装置は、プリアンプ部1の増幅回路1
2に校正信号を入力するための校正信号入力回路5を備
えている。この校正信号入力回路5は、たとえば、CP
U22が出力する校正データをアナログ信号に変換する
ディジタル/アナログ(D/A)変換回路51と、この
ディジタル/アナログ変換回路51が出力するアナログ
信号を増幅して増幅回路12に与えるべき校正信号を作
成する増幅回路52とを備えている。
【0019】増幅回路12は、たとえば、演算増幅器で
構成されていて、この演算増幅器の反転入力端子と出力
端子との間に介挿される抵抗値を変化させることによ
り、そのゲインを2種類に設定することができるように
なっている。すなわち、増幅回路12を構成する演算増
幅器の出力端子と反転入力端子との間には、抵抗R1,
R2の並列回路と、抵抗R1と演算増幅器の出力端子と
の間に接続されたアナログスイッチS3とを含むゲイン
設定回路13が接続されている。
【0020】アナログスイッチS3のオン/オフをCP
U22からの制御によって切り換えることにより、演算
増幅器の反転入力端子と出力端子との間の抵抗値が2種
類に変化するから、これに応じて増幅回路12のゲイン
を2種類に変動させることができる。より具体的には、
スイッチS3がオフ状態のときには増幅回路12はゲイ
ンが大きい状態、すなわちハイゲイン状態となり、アナ
ログスイッチS3をオン状態とすると、増幅回路12は
ゲインが低い状態、すなわちローゲイン状態となる。
【0021】前段増幅回路11と増幅回路12との間に
はアナログスイッチS2が介挿されていて、増幅回路1
2に対するアナログ信号の入力を禁止または許容するこ
とができるようになっている。アナログスイッチS2
は、CPU22によってオン/オフ制御されるようにな
っている。校正信号入力回路5と、増幅回路12の反転
入力端子との間には、さらに別のアナログスイッチS1
が介挿されている。このアナログスイッチS1をCPU
22によってオン/オフ制御することにより、増幅回路
12に校正信号が入力されている状態と、校正信号の入
力が禁止された状態とを切り換えることができる。
【0022】図2は、CPU22による処理内容を説明
するためのフローチャートである。この信号処理装置に
電源が投入された直後には、校正信号入力回路5が発生
する校正信号を用いた校正処理が行われる。この校正処
理は、アナログ/ディジタル変換回路21が出力するデ
ィジタルデータに対して乗じるべき適切な係数を設定す
る処理である。電源投入直後には、CPU22は、アナ
ログスイッチS1をオン状態として校正信号入力回路5
が生成する校正信号を増幅回路12に入力させる(ステ
ップn1)。これと共に、CPU22は、アナログスイ
ッチS2をオフ状態として、前段増幅回路11からのア
ナログ信号の増幅回路12への入力を禁止する(ステッ
プn1)。さらに、CPU22は、アナログスイッチS
3をオフ状態に制御することによって、増幅回路12を
ハイゲイン状態とする(ステップn1)。
【0023】このとき、増幅回路12は校正信号入力回
路5が生成する校正信号をハイゲインで増幅して、これ
をアナログ/ディジタル変換回路21に入力することに
なる。したがって、この状態でCPU22がアナログ/
ディジタル変換回路21の出力データRを読み取ると
(ステップn2)、校正信号をハイゲインで増幅した値
が、アナログ/ディジタル変換回路21の出力データR
として取り込まれることになる。この出力データRが、
ハイゲイン校正出力値EcalH(第1校正出力値)に代
入されて、CPU22内またはCPU22に関連して設
けられたメモリにストアされる(ステップn3)。
【0024】次に、CPU22は、アナログスイッチS
1をオン状態に保持し、アナログスイッチS2をオフ状
態に保持するとともに、アナログスイッチS3をオン状
態に切り換える(ステップn4)。このとき、増幅回路
12はローゲイン状態となるから、校正信号をローゲイ
ンで増幅したアナログ信号がアナログ/ディジタル変換
回路21によってディジタルデータRに変換される。こ
のディジタルデータRがCPU22によって読み取られ
(ステップn5)、ローゲイン校正出力値EcalL(第
2校正出力値)に代入されて、CPU22内のメモリま
たはCPU22に関連して設けられたメモリ内にストア
される(ステップn6)。
【0025】こうしてハイゲイン校正出力値EcalHお
よびローゲイン校正出力値EcalLが求まると、CPU
22は、下記(1)式によって係数Kcalを求める(ス
テップn7)。 Kcal=EcalH/EcalL ・・・・・・(1) この係数Kcalは、増幅回路12がローゲイン状態のと
きに、アナログ/ディジタル変換回路21が出力するデ
ータRに乗じるべき係数である。
【0026】次に、CPU22は、アナログスイッチS
1をオフ状態に切り換えて増幅回路12への校正信号の
入力を禁止するとともに、アナログスイッチS2をオン
状態に切り換えることにより、前段増幅回路11が出力
するアナログ信号を増幅回路12に入力させる(ステッ
プn8)。これにより、校正処理を終えて、アナログ/
ディジタル変換回路21の出力データRに基づいて計測
データDを演算する計測データ演算処理を開始する。
【0027】計測データ演算処理は、ステップn9ない
しn14で表わされる無限ループ処理である。まず、C
PU22は、アナログ/ディジタル変換回路21の出力
データRを読み取る(ステップn9)。このデータR
は、ゲイン切換えのためのしきい値THと大小比較され
(ステップn10)、データRがしきい値TH未満であ
れば(ステップn10のNO)、CPU22は、アナロ
グスイッチS3をオフ状態として、増幅回路12をハイ
ゲイン状態とする(ステップn11)。このときには、
CPU22は、アナログ/ディジタル変換回路21の出
力データRをそのまま計測データDとして出力する(ス
テップn12)。すなわち、アナログ/ディジタル変換
回路21の出力データRに対して係数「1」(第1の係
数)を乗じて、計測データDを演算する(ステップn1
2)。
【0028】アナログ/ディジタル変換回路21の出力
データRがゲイン切換えしきい値TH以上であれば(ス
テップn10のYES)、アナログスイッチS3がオン
状態とされて(ステップn13)、増幅回路12はロー
ゲイン状態となる。この場合、CPU22は、アナログ
/ディジタル変換回路21の出力データRにステップn
7で求められた係数Kcal(第2の係数)を乗じて、計
測データDを演算する(ステップn14)。
【0029】CPU22が演算する計測データは、アナ
ログ/ディジタル変換回路21の出力データRよりも長
いビット長を有している。たとえば、アナログ/ディジ
タル変換回路21が16ビットのデータ幅を有している
場合に、CPU22は32ビット幅のデータ長の計測デ
ータDを演算する。これによって、増幅回路12がハイ
ゲイン状態のときに、微少なセンサ出力を高分解能で検
出することができるとともに、増幅回路12がローゲイ
ン状態となって、アナログ/ディジタル変換回路21の
出力データRに係数Kcalが乗じられて計測データDを
求める場合において、大きなダイナミックレンジを確保
することができる。
【0030】図3は、センサ出力(前段増幅回路11の
出力)に対する計測データDの変化を示す特性図であ
る。上述のとおり、CPU22はアナログ/ディジタル
変換回路21の出力データRを監視していて、このデー
タRがゲイン切換えしきい値THに達すると、増幅回路
12のゲインをハイゲインからローゲインに切り換え
る。このことは、センサ出力がゲイン切換えしきい値T
Hに対応した一定値Sthに達したことに応答して、ゲイ
ンを切り換えることに相当する。これにより、センサ出
力がSth未満の微少な値をとる場合には、増幅回路12
がハイゲイン状態となり、高分解能でのデータ測定が可
能になる。これに対して、センサ出力がしきい値Sth以
上になると、増幅回路12がローゲイン状態に自動的に
切り換えられて、広いダイナミックレンジが確保され
る。
【0031】電源投入直後に行われる校正処理により、
ゲイン切換えによってデータの不連続が生じることのな
いように係数Kcalが定められている。すなわち、セン
サ出力対計測データ値を表わす特性線において、不連続
点が生じることはなく、この実施形態では、図3に示さ
れているように、センサ出力に対して計測データDの値
はほぼリニアに変化するようになっている。以上のよう
に、この実施形態の計測機用信号処理装置によれば、従
来のような計測レンジの切換えが必要ではないので、微
少な値から大きな値までの広い範囲で変動するセンサ出
力を計測する場合でも、高い分解能での計測が可能にな
る。したがって、高分解能と高ダイナミックレンジとを
両立することができる。すなわち、計測レンジの切換え
なしに任意のレンジでの計測が可能なレンジフリー計測
装置を実現することができ、計測分解能についても計測
レンジによる制約を受けることがない。
【0032】以上、この発明の一実施形態について説明
したが、この発明は他の形態で実施することもできる。
たとえば、上述の実施形態では、増幅回路12のゲイン
がハイゲインとローゲインの2種類に切り換えられる構
成が採用されているが、3段階以上に増幅回路12のゲ
インを切り換えることができる構成が採用されてもよ
い。たとえば、図4に示すように、増幅回路12を構成
する演算増幅器の出力端子と反転入力端子との間に複数
の抵抗器R11ないしR1Nの直列回路を接続するとと
もに、抵抗器間の接続点と反転入力端子との間をそれぞ
れ開閉する複数のアナログスイッチS11ないしS1N
を設けて、このアナログスイッチS11ないしS1Nの
開閉を制御することにより、増幅回路12のゲインを多
段階に変化させることができる。
【0033】また、上述の実施形態では、CPU22が
アナログ/ディジタル変換回路21の出力データRを監
視して、この出力データRとゲイン切換えしきい値TH
との比較結果に基づいて、アナログスイッチS3を開閉
する構成としているが、たとえば、増幅回路12の出力
と所定の基準電圧とを比較する比較回路を設け、この比
較回路の出力でアナログスイッチS3を開閉する構成と
してもよい。また、前段増幅回路11の出力と所定の基
準電圧とを比較する比較回路を設け、この比較回路の出
力でアナログスイッチS3を開閉することとしてもよ
い。
【0034】また、増幅回路12をハイゲイン状態から
ローゲイン状態に切り換えるときのしきい値を、ローゲ
イン状態からハイゲイン状態に切り換えるときのしきい
値よりも高く設定して、ゲイン切換えに、いわゆるヒス
テリシス特性を付与してもよい。また、上述の実施形態
では、校正用信号入力回路5は、CPU22が出力する
校正用データをアナログ信号に変換して校正信号を生成
する構成であるが、ディジタル/アナログ変換回路51
を用いずに、一定の基準電圧を校正信号として生成する
基準電圧発生回路を校正信号入力回路5の代わりに用い
ることもできる。
【0035】また、上述の実施形態では、増幅回路12
がハイゲイン状態のときにアナログ/ディジタル変換回
路21の出力データRに乗じられる係数を「1」として
いるが、この係数は、1以外の値とされてもよい。さら
に、上述の実施形態では、係数Kcalを定めるための校
正処理を電源投入直後に行うこととしているが、CPU
22のリセット時に同様の校正処理を行うこととしても
よいし、電源投入時およびリセット時の両方のタイミン
グで校正処理を行ってもよい。
【0036】その他、特許請求の範囲に記載された事項
の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態に係る計測機用信号処理
装置の電気的構成を示すブロック図である。
【図2】CPUによる処理内容を説明するためのフロー
チャートである。
【図3】センサ出力に対する計測データの変化を示す特
性図である。
【図4】ゲイン設定を多段階に行うための構成を説明す
るための電気回路図である。
【図5】従来技術におけるレンジ切り換えを説明するた
めの図である。
【符号の説明】
1 プリアンプ部 11 前段増幅回路 12 増幅回路 13 ゲイン設定回路 2 メインアンプ部 21 アナログ/ディジタル変換回路 22 CPU 5 校正信号入力回路 51 ディジタル/アナログ変換回路 52 増幅回路 R1,R2 抵抗 S1,S2,S3 アナログスイッチ R11〜R1N 抵抗器 S11〜S1N アナログスイッチ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】計測値に対応したアナログ信号を増幅する
    増幅回路と、 上記アナログ信号の大小に応じて、上記増幅回路のゲイ
    ンを、第1のゲインと、この第1のゲインよりも小さな
    第2のゲインとに切り換えて設定するゲイン設定回路
    と、 上記増幅回路から出力されるアナログ信号をディジタル
    信号に変換するアナログ/ディジタル変換回路と、 上記ゲイン設定回路が第1のゲインを設定しているとき
    は、上記アナログ/ディジタル変換回路が出力するディ
    ジタル信号に第1の係数を乗じて計測データとして出力
    し、上記ゲイン設定回路が第2のゲインを設定している
    ときは、上記アナログ/ディジタル変換回路が出力する
    ディジタル信号に第2の係数を乗じて計測データとして
    出力する計測データ演算回路とを含むことを特徴とする
    計測機用信号処理装置。
  2. 【請求項2】上記増幅回路に校正信号を入力する校正信
    号入力回路と、 この校正信号入力回路によって上記増幅回路に校正信号
    が入力されている状態で、上記ゲイン設定回路を制御す
    ることによって、上記増幅回路のゲインを上記第1のゲ
    インおよび上記第2のゲインに順次設定する校正用ゲイ
    ン切り換え制御回路と、 上記校正信号入力回路によって上記増幅回路に校正信号
    が入力されている状態で、上記増幅回路のゲインが上記
    第1のゲインに設定されたときの上記アナログ/ディジ
    タル変換回路の出力値である第1校正出力値を検出する
    手段と、 上記校正信号入力回路によって上記増幅回路に校正信号
    が入力されている状態で、上記増幅回路のゲインが上記
    第2のゲインに設定されたときの上記アナログ/ディジ
    タル変換回路の出力値である第2校正出力値を検出する
    手段と、 上記第1校正出力値および第2校正出力値の比と上記第
    1の係数および第2の係数の比とが等しくなるように、
    上記第1および第2の係数を定める係数設定手段とをさ
    らに含むことを特徴とする請求項1記載の計測機用信号
    処理装置。
  3. 【請求項3】上記校正信号入力回路によって上記増幅回
    路に校正信号が入力されるときに、計測値に対応したア
    ナログ信号の上記増幅回路への入力を禁止する計測値入
    力禁止手段をさらに含むことを特徴とする請求項2記載
    の計測機用信号処理装置。
  4. 【請求項4】上記アナログ/ディジタル変換回路が第1
    のビット幅を有するものであり、上記計測データ演算手
    段は上記第1のビット幅よりも大きな第2のビット幅の
    計測データを出力するものであることを特徴とする請求
    項1ないし3のいずれかに記載の計測機用信号処理装
    置。
  5. 【請求項5】上記第1の係数および第2の係数は、計測
    値に対応したアナログ信号に対する計測データの変化が
    連続するように定められていることを特徴とする請求項
    1ないし4のいずれかに記載の計測機用信号処理装置。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006162463A (ja) * 2004-12-08 2006-06-22 Takenaka Engineering Co Ltd 人体検知器
JP2009229254A (ja) * 2008-03-24 2009-10-08 Riken Keiki Co Ltd 電気化学式ガス検知装置
JP2012078337A (ja) * 2010-09-08 2012-04-19 Denso Corp 容量式物理量検出装置
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DE102016011660A1 (de) 2015-09-29 2017-03-30 Mitutoyo Corporation Signalverarbeitungseinrichtung für eine Messmaschine

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