JP2002162069A - 蓄熱槽、及びこれを備えた蓄熱装置 - Google Patents

蓄熱槽、及びこれを備えた蓄熱装置

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JP2002162069A JP2000361682A JP2000361682A JP2002162069A JP 2002162069 A JP2002162069 A JP 2002162069A JP 2000361682 A JP2000361682 A JP 2000361682A JP 2000361682 A JP2000361682 A JP 2000361682A JP 2002162069 A JP2002162069 A JP 2002162069A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明の目的は、氷蓄熱した熱エネルギを有
効に利用して、蓄熱槽内の伝熱流体を充分に冷却するこ
とのできる蓄熱槽、及びこれを備える蓄熱装置を提供す
ることにある。 【解決手段】 本発明の蓄熱槽2は、内部に貯留空所G
を有する槽本体6を備え、槽本体6の貯留空所G内に蓄
熱ユニット3を配設し、伝熱流体7を貯留してなるもの
である。また、蓄熱ユニット3が、両端部の開口した外
部筒体15と、外部筒体15内に、該外部筒体15との
間に空S間をもって挿入された内部筒体16と、空間S
に充填された伝熱流体19と、空間Sの両端部をそれぞ
れ封止する2つの蓋体17,18とを備え、冷媒供給源
4から供給された冷媒が内部筒体16内を流通するよう
に構成されたものである。そして、蓄熱槽1は、各蓋体
17,18のうち少なくとも一方に、槽本体6の貯留空
所Gと空間Sとを連通する流通穴23,24を形成し、
槽本体6内に貯留された伝熱流体7と、蓄熱ユニット3
の空間Sに充填された伝熱流体19とを、流通穴23,
24を通して置換可能に構成したものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、夜間電力を使って
氷蓄熱し、これを昼間の冷房空調に利用する蓄熱槽、及
びこれを備えた蓄熱装置に関する。
【0002】
【従来の技術】電力供給の増加に対する発電供給能力の
逼迫から、夜間電力を有効利用して電力供給の平準化を
図る試みが実用化されている。この観点から、発電供給
能力に余裕のある夜間電力を蓄え、昼間の需要最盛時に
利用するものとして、電力を氷蓄熱する技術がある。
【0003】氷蓄熱する技術は、例えば、特開平7−1
90658号公報に記載された、蓄熱部材、蓄熱槽を利
用して実施されている。この蓄熱槽は、複数の蓄熱部材
を結束した蓄熱部材群と蓄熱槽とを備え、該蓄熱部材群
を蓄熱槽内に配設して構成される。各蓄熱部材内には、
塩化カリウム水溶液などの蓄熱剤が充填され、蓄熱槽内
には熱媒体が充満されている。
【0004】この蓄熱槽による氷蓄熱は、夜間電力を利
用してポンプを駆動し、熱媒体(冷媒)を蓄熱槽内に供
給、循環する。熱媒体は、各蓄熱部材内の蓄熱剤と熱交
換しながら蓄熱槽内を流通し、該熱媒体の冷熱により蓄
熱剤を凝固して氷蓄熱する。また、昼間における冷房空
調は、ポンプを駆動し、熱媒体を蓄熱槽内に供給、循環
する。熱媒体は、凝固した蓄熱剤と熱交換しながら蓄熱
槽内を流通し、該蓄熱剤の融解による放熱(冷熱)によ
り冷却される。そして、冷却された熱媒体は、空調機等
に導入され、室内等の冷房空調に利用される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来の蓄熱槽では、氷
蓄熱を利用して冷房空調するとき、凝固した蓄熱剤と熱
媒体との熱交換を、蓄熱部材を介在して間接的に行う構
成を採用している。このため、凝固した蓄熱剤の融解に
よる放熱(冷熱)は、蓄熱部材を通して熱媒体に伝熱さ
れるので、氷蓄熱した熱エネルギを有効に利用して、熱
媒体を充分に冷却することができない。即ち、蓄熱剤の
融解による放熱の一部は、蓄熱部材を冷却するために費
やされ、これにより、熱媒体を充分に冷却できないので
ある。この結果、熱媒体を充分に冷却するためには、氷
蓄熱量を多くする必要があり、これにより多くの電力を
消費することになる。衆知の如く、過冷却のままでは顕
熱蓄熱が進むのみで所定蓄熱時間内に蓄熱できる冷熱量
は僅かに過ぎない。例えば、水の顕熱量は1cal/g
・℃に対し、水から氷への相変化に伴う潜熱量は80c
al/gである。限られたスペースに所定の電力使用時
間内に多くの熱量を蓄熱するためには潜熱として蓄える
ことが圧倒的に有利である。そのためには、速やかに過
冷却状態を解消して氷生成に移行させることが必要であ
る。
【0006】本発明の目的は、氷蓄熱した熱エネルギを
有効に利用して、蓄熱槽内の伝熱流体を充分に冷却する
ことのできる蓄熱槽、及びこれを備える蓄熱装置を提供
することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段及びその効果】本発明の請
求項1に記載の蓄熱槽は、内部に空所を有する槽本体を
備え、槽本体の内部空所内に蓄熱ユニットを配設し、伝
熱流体を貯留してなるものである。また、請求項1に記
載の蓄熱槽は、蓄熱ユニットが、両端部の開口した外部
筒体と、外部筒体内に、該外部筒体との間に空間をもっ
て挿入された内部筒体と、外部筒体と内部筒体との間の
空間に充填された伝熱流体と、空間の両端部をそれぞれ
封止する2つの蓋体とを備え、冷媒供給源から供給され
た冷媒が内部筒体内を流通するように構成されたもので
ある。そして、請求項1に記載の蓄熱槽は、各蓋体のう
ち少なくとも一方に、槽本体の内部空所と空間とを連通
する流通穴を形成し、槽本体内に貯留された伝熱流体
と、蓄熱ユニットの空間に充填された伝熱流体とを、流
通穴を通して置換可能に構成したものである。
【0008】この請求項1に記載の蓄熱槽では、蓄熱ユ
ニットの内部筒体内に冷媒を流通し、蓄熱ユニット内
(空間内)の伝熱流体を冷却、凝固することにより、該
冷媒の冷熱を蓄熱ユニット内の伝熱流体に氷蓄熱(蓄
冷)する。また、冷房空調は、蓄熱槽内に貯留された伝
熱流体を流動し、該伝熱流体と蓄熱ユニット内で凝固し
た伝熱流体との熱交換により、蓄熱槽内の伝熱流体を冷
却する。この熱交換は、蓄熱ユニットの外部筒体を通し
て間接的に行われると共に、各蓋体の流通穴を通して直
接行われる。そして、熱交換により、凝固した伝熱流体
が適度に融解すると、蓄熱槽内の伝熱流体は、流通穴を
通して蓄熱ユニットの空間内に流入し、該空間内で凝固
した伝熱流体との熱交換により直接冷却される。また、
蓄熱槽内の伝熱流体が空間内に流入すると、該空間内で
融解した伝熱流体は、流通穴を通して蓄熱槽内に流出す
ることになる。これにより、蓄熱槽内の伝熱流体と蓄熱
ユニット内の伝熱流体とは、相互に置換され、蓄熱槽内
の伝熱流体は、空間から流出する伝熱流体と直接熱交換
して、急激、充分に冷却されることになる。そして、冷
却された伝熱流体を利用して冷房空調を行う。
【0009】このように、請求項1に記載の蓄熱槽によ
れば、蓄熱ユニットの伝熱流体を凝固して氷蓄熱した
後、蓄熱槽内の伝熱流体と蓄熱ユニット(空間)内の伝
熱流体とを置換することにより、蓄熱槽内の伝熱流体を
急激、充分に冷却することができる。この結果、氷蓄熱
した熱エネルギを有効に利用して、蓄熱槽内の伝熱流体
を充分に冷却でき、ひいては氷蓄熱量を多くすることな
く、消費電力を少なくすることが可能となる。
【0010】本発明となる請求項2に記載の蓄熱槽は、
請求項1に記載のものに、蓄熱ユニットの複数個が、槽
本体内に配設され、各蓄熱ユニットの内部筒体が直列的
に連結されて1つの流路を形成するように構成されてな
るものである。
【0011】この請求項2に記載の蓄熱槽では、冷媒を
1つの流路内に流通することにより、各蓄熱ユニット内
の伝熱流体を凝固して氷蓄熱できる。そして、蓄熱槽内
に配設する蓄熱ユニットの数を適宜選択することで、氷
蓄熱量を最適なものにできる。また、冷房空調は、請求
項1に記載と同様に、蓄熱槽内の伝熱流体と各蓄熱ユニ
ット内の伝熱流体とを、相互に置換することにより、蓄
熱槽内の伝熱流体は、各蓄熱ユニットの空間から流出す
る伝熱流体と直接熱交換して、急激、充分に冷却される
ことになる。そして、冷却された伝熱流体を利用して冷
房空調を行う。
【0012】このように、請求項2に記載の蓄熱槽によ
れば、冷房空調するとき、複数個の蓄熱ユニット内で氷
蓄熱した伝熱流体と、蓄熱槽内の伝熱流体とを置換する
ので、蓄熱槽内全体の伝熱流体にわたって、急激、充分
に冷却することが可能となる。
【0013】本発明となる請求項3に記載の蓄熱槽は、
請求項1又は請求項2に記載のものに、空間を形成する
内部筒体の外周面及び外部筒体の内摺面の、一部又は全
面に氷核活性剤が塗布されてなるものである。
【0014】この請求項3に記載の蓄熱槽によれば、蓄
熱ユニットの空間に充填された伝熱流体に接触する外部
筒体、内部筒体の一部又は全面に氷核活性剤を塗布して
いるので、氷蓄熱において、空間内の伝熱流体の過冷却
化を抑制できる。また、蓄熱ユニット内の伝熱流体に対
する氷蓄熱(凝固、融解)を繰り返し実施しても、氷核
活性剤が伝熱流体中に凝集することを防止できる。これ
により、氷蓄熱を繰り返し実施しても、氷核活性剤の凝
集を防止して、伝熱流体の過冷却化を抑制できるので、
少ない消費電力により、短時間で氷蓄熱することが可能
となる。衆知の如く、過冷却のままでは顕熱蓄熱が進む
のみで所定蓄熱時間内に蓄熱できる冷熱量は僅かに過ぎ
ない。例えば、水の顕熱量は1cal/g・℃に対し、水→
氷の相変化に伴う潜熱量は80cal/gである。限られたス
ペースに所定の電力使用時間内に多くの熱量を蓄熱する
ためには潜熱として蓄えることが圧倒的に有利である。
そのためには、速やかに過冷却状態を解消して氷生成に
移行させることが必要である。
【0015】なお、蓄熱槽では、内部筒体を、熱伝導性
に優れた金属製管体で構成し、外部筒体を、プラスチッ
ク製管体で構成することが好ましい。また、蓄熱槽で
は、蓄熱ユニットの空間内に充填する伝熱流体と蓄熱槽
内に貯留する伝熱流体とを同一のもの、例えば、水、塩
化ナトリウム水溶液、塩化アンモニウム水溶液、塩化カ
リウム水溶液、炭酸水素カリウム水溶液、炭酸ソーダ水
溶液、エチレングリコール水溶液などの無機系及び有機
系溶質を含む水溶液等を使用する。さらに、蓄熱槽で
は、氷核活性剤を、硫化銅、ヨウ化銀、コレステロー
ル、メタアルデヒド、キサンタンガム、ゼオライト、繊
維状タンパク質、合成ケイ酸塩、雲母、クラファイトの
中から選ばれた1種類以上の物質からなるものとする。
また、蓄熱槽では、槽本体の内容積に占める蓄熱ユニッ
トの容積を50%以上とすることが好ましい。
【0016】本発明の請求項4に記載の蓄熱装置は、請
求項1〜請求項3のいずれかに記載の蓄熱槽と、蓄熱槽
の有する前記蓄熱ユニットの内部筒体内に冷媒を供給,
循環させる冷媒供給手段とを備えてなるものである。
【0017】この請求項4に記載の蓄熱装置では、夜間
電力を使って冷媒供給手段を駆動し、蓄熱ユニットの内
部筒体内に冷媒を流通することにより、蓄熱ユニット内
の伝熱流体を凝固して氷蓄熱する。蓄熱ユニットから流
出した冷媒は、冷媒供給手段に戻され、該冷媒供給手段
により蓄熱ユニットに循環される。また、冷房空調を実
施するときには、槽本体内の伝熱流体と蓄熱ユニット内
の伝熱流体とを置換することにより、槽本体内の伝熱流
体を冷却する。そして、槽本体から冷却した伝熱流体を
室内に循環させることにより、冷房空調を実施する。
【0018】このように、請求項4に記載の蓄熱装置に
よれば、蓄熱ユニット、蓄熱槽の有する効果により、蓄
熱ユニットの伝熱流体を凝固して氷蓄熱した後、蓄熱槽
内の伝熱流体と蓄熱ユニット(空間)内の伝熱流体とを
置換することにより、蓄熱槽内の伝熱流体を急激、充分
に冷却することができる。この結果、氷蓄熱した熱エネ
ルギを有効に利用して、蓄熱槽内の伝熱流体を充分に冷
却でき、ひいては氷蓄熱量を多くすることなく、消費電
力を少なくすることが可能となる。さらに、冷媒を蓄熱
ユニットと冷媒供給手段との間で循環させることによ
り、一定量の冷媒により氷蓄熱でき、経済的なものとな
る。
【0019】また、蓄熱装置では、冷媒を、フレオン系
冷媒又はアンモニア等の自然系冷媒、又はブライン等か
らなるものとする。また、冷媒の温度は、凝固点よりも
少なくとも3℃以上低くすることが好ましい。
【0020】
【発明の実施の形態】本発明の実施形態における蓄熱
槽、及び蓄熱装置について、図1〜図3を参照して説明
する。なお、説明の便宜上、蓄熱槽を備えた蓄熱装置に
ついて説明する。また、図1は、蓄熱槽、蓄熱装置を示
す模式図である。
【0021】図1において、蓄熱装置1は、蓄熱槽2
と、複数の蓄熱ユニット3と、冷媒供給手段4と、ファ
ン・コイルユニット5とを備えて構成される。
【0022】図1に示すように、蓄熱槽2は、内部に貯
留空所Gを有する槽本体6を備え、該槽本体6の貯留空
所G内に複数の蓄熱ユニット3を配設している。また、
槽本体6の貯留空所G内には、伝熱流体7を充満してお
り、該伝熱流体7中に各蓄熱ユニット3を浸している。
伝熱流体7としては、水、塩化ナトリウム水溶液、塩化
アンモニウム水溶液、塩化カリウム水溶液、炭酸水素カ
リウム水溶液、炭酸ソーダ水溶液、エチレングリコール
水溶液等の無機系及び有機系溶質を含む水溶液等を使用
する。なお、伝熱流体7としては、以下、水を例に説明
する。
【0023】図1に示すように、複数の蓄熱ユニット3
は、槽本体6内で並設され、ジョイント管8を通して相
互に接続されている。また、両側に位置する蓄熱ユニッ
ト3は、冷媒供給手段4に接続されている。
【0024】図1に示すように、冷媒供給手段4は、冷
媒管9と、冷却機10とを備えている。冷媒管9は、槽
本体6内で両側に位置する蓄熱ユニット3の夫々に接続
されている。また、冷却機10は、槽本体6外側の冷媒
管9中に配設され、図示しないポンプや熱交換器等によ
り構成される。この冷媒供給手段4は、冷却機10を駆
動することにより、冷媒を各蓄熱ユニット1に供給、循
環させる。また、冷媒としては、フレオン系冷媒、アン
モニア等の自然冷媒、又はブライン等の液体を使用す
る。
【0025】図1に示すように、ファン・コイルユニッ
ト5は、コイル管11と、ファン12と、ポンプ13と
を備えている。コイル管11は、槽本体6の上下側に夫
々接続され、冷房空調する室内Pまで延設している。ま
た、ファン12は、コイル管11に対峙して、室内Pに
配設されている。ポンプ13は、槽本体6外側のコイル
管11中に配設され、槽本体6内から伝熱流体7を吸引
し、コイル管11に吐出する。このポンプ13の駆動に
より、槽本体6内の伝熱流体7は、槽本体6内を流動
し、コイル管11を通して室内Pと槽本体6との間で循
環される。
【0026】次に、蓄熱ユニット3の具体的な構成につ
いて、図2及び図3により説明する。図2は、蓄熱ユニ
ットを示す縦断面図であり、図3は、図2のA−Aから
見た断面図である。
【0027】図2及び図3において、複数の蓄熱ユニッ
ト3は、冷媒の冷熱を氷蓄熱(蓄冷)するものである。
この蓄熱ユニット3は、外部筒体15と、内部筒体16
と、2つの蓋体17,18及び伝熱流体19とを備え、
各筒体15,16により2重筒構造にされている。外部
筒体15は、両端部の開口した円筒状に形成され、熱伝
導性に優れた銅やアルミ等の金属製管体からなる。ま
た、外部筒体15は、熱伝導を高め、軽量化を図り、曲
げ加工を容易(可塑性)にするため、強度を損なわない
範囲内で薄く形成されている。
【0028】図2及び図3に示すように、内部筒体16
は、外部筒体15より小径の円筒状に形成されている。
この内部筒体16は、外部筒体15内に挿入され、該外
部筒体15との間に環状空間Sを形成している。内部筒
体16の両端部は、外部筒体15の両端部から夫々突出
されて、ジョイント部16a,16bを構成している。
また、内部筒体16は、熱伝導性に優れた銅やアルミ等
の金属製管体からなり、熱伝導を高め、軽量化を図り、
曲げ加工を容易にするため、強度を損なわない範囲内で
薄く形成されている。
【0029】図2及び図3に示すように、各筒体15,
16は、2つの間隔子20により連結されている。各間
隔子20は、リング材21と、リング材21の外周から
放射状に突出する複数のリブ22とから構成されてい
る。これら各間隔子20は、外部筒体15内の両端部に
嵌挿入され、リング材21を内部筒体16の外周に嵌め
込むと共に、各リブ22を外部筒体15の内周に当接し
ている。これにより、各間隔子20は、内部筒体16を
外部筒体15に対して同心に位置決めし、各筒体15,
16の間に環状空間Sを形成する。
【0030】図2及び図3に示すように、2つの蓋体1
7,18は、外部筒体15の両端部に夫々嵌め込まれ、
環状空間Sの両端部を封止している。また、各蓋体1
7,18には、環状空間S内と槽本体6内とを連通する
流通穴23,24が夫々形成されている。
【0031】図2及び図3に示すように、伝熱流体19
は、環状空間S内に充填され、各蓋体17,18の流通
穴23,24を通して槽本体6内に流出可能にされてい
る。この伝熱流体19としては、槽本体6内の伝熱流体
7と同じもので、例えば、水を使用する。
【0032】そして、図1に示すように、複数の蓄熱ユ
ニット3は、槽本体6内で各蓋体17,18が上下に位
置するように各筒体2,3を並設して、各ジョイント管
8により直列的に連結されている。各ジョイント管8
は、互いに隣接する内部筒体16のジョイント部16
a,16bに嵌め込まれ、各蓄熱ユニット3を連結して
いる。また、両側に位置する各蓄熱ユニット3は、ジョ
イント部16a,16bを通して冷媒管9に夫々接続さ
れている。これにより、各蓄熱ユニット3の内部筒体1
6、及び各ジョイント管8とは、冷媒管9により供給、
循環される冷媒を各蓄熱ユニット3内に流通させる1つ
の流路25を形成する。
【0033】次に、蓄熱装置1、及び蓄熱槽2による氷
蓄熱、及び冷房空調を、図1及び図2により説明する。
【0034】図1に示すように、蓄熱装置1による氷蓄
熱は、夜間電力を使って冷媒供給手段4の冷却機10を
駆動することにより開始する。冷却機10は、冷媒を冷
却して冷媒管9に吐出し、各蓄熱ユニット3の流路25
に供給する。この冷媒は、図2に示すように、各蓄熱ユ
ニット3の内部筒体16を順々に流通し、この流通にお
いて、各環状空間S内の伝熱流体19(水)と熱交換す
る。これにより、各蓄熱ユニット3内の伝熱流体19
は、冷媒の冷熱により凝固して氷結晶となって氷蓄熱
(蓄冷)する。また、各蓄熱ユニット3内の伝熱流体1
9と熱交換した冷媒は、図1に示すように、流路25か
ら冷媒管9に流出し、冷却機10に戻される。そして、
戻された冷媒は、再び、冷却機10により冷却された
後、各蓄熱ユニット3の流路25に循環される。このよ
うに、各蓄熱ユニット3内の伝熱流体19を凝固した
後、冷媒供給手段4の冷却機10を停止し、氷蓄熱を完
了する。なお、蓄熱装置1では、複数の蓄熱ユニット3
の伝熱流体19を充分に凝固させるため、冷媒の温度を
凝固点よりも少なくとも3℃以上低くすることが好まし
い。
【0035】図1に示すように、蓄熱装置1による冷房
空調は、昼間において、ファン・コイルユニット5のポ
ンプ13を駆動し、ファン12を回転することにより開
始する。ポンプ13は、図1に示すように、槽本体6下
側のコイル管11から伝熱流体7を吸引・加圧し、室内
P側のコイル管11に吐出する。これにより、槽本体6
内の伝熱流体7は、該槽本体6の上側から下側に流動し
ながら各蓄熱ユニット3内の凝固した伝熱流体19
(氷)と熱交換し、該氷の融解による放熱(冷熱)によ
り冷却される。この熱交換は、図2に示すように、各蓄
熱ユニット3の外部筒体15から間接的に行われると共
に、各蓋体17,18の流通穴23,24を通して直接
行われ、槽本体6内で流動する伝熱流体7を冷却する。
【0036】図2に示すように、伝熱流体7と伝熱流体
19との熱交換により、凝固した伝熱流体19(氷)は
融解し、環状空間S内において、固液相(冷水と氷との
相)の状態になる。この状態になると、槽本体6内を流
動する伝熱流体7は、各蓄熱ユニット3上側の流通穴2
3から環状空間S内に流入し、下側の流通穴24から融
解した伝熱流体19(冷水と氷)を槽本体6内に流出さ
せる。これにより、環状空間Sに流入した伝熱流体7
は、伝熱流体19(冷水と氷)と直接、熱交換して冷却
され、槽本体6内に流出した伝熱流体19は、伝熱流体
7と直接、熱交換して、該伝熱流体7を冷却する。そし
て、遂には、各蓄熱ユニット3の環状空間Sから全ての
伝熱流体19が槽本体6内に流出され、環状空間S内は
伝熱流体7に置換される。このとき、伝熱流体7,19
の置換は、槽本体6内に並設した複数の蓄熱ユニット3
にて行われることから、槽本体6内の全体にわたって伝
熱流体7を急激、充分に冷却する。
【0037】図1に示すように、冷却された伝熱流体7
は、槽本体6の下側からコイル管11に流入し、該コイ
ル管11を通して室内Pと槽本体6との間で循環され
る。この循環において、伝熱流体7は、ファン12によ
りコイル管11に吹き付けられる空気と熱交換し、該空
気を冷却する。そして、冷却された空気は、室内Pに吹
き出されて、室内Pを冷房空調する。なお、冷房空調を
終了するときは、ファン・コイルユニット5のポンプ1
3とファン12を停止する。
【0038】このように、本発明の実施形態における蓄
熱装置1、蓄熱槽2によれば、各蓄熱ユニット3の伝熱
流体19を凝固して氷蓄熱した後、槽本体6内の伝熱流
体7と蓄熱ユニット3(環状空間S)内の伝熱流体19
とを置換することにより、槽本体6内の伝熱流体7を急
激、充分に冷却することができる。この結果、氷蓄熱し
た熱エネルギを有効に利用して、槽本体6内の伝熱流体
7を充分に冷却でき、ひいては氷蓄熱量を多くすること
なく、消費電力を少なくすることが可能となる。
【0039】また、蓄熱装置1では、槽本体6内に複数
の蓄熱ユニット3を並設し、これらの各蓄熱ユニット3
にて伝熱流体7,19の置換を行うので、槽本体6内の
全体にわたって伝熱流体7を、急激、充分に冷却するこ
とが可能となる。この観点からして、蓄熱装置1、蓄熱
槽2では、槽本体6の内容積に占める蓄熱ユニット3の
容積を50%以上とすることが好ましい。
【0040】次に、蓄熱装置1、蓄熱槽2における第1
及び第2変形例を、図2〜図4により説明する。
【0041】(1)第1変形例の蓄熱装置1、蓄熱槽
2:図2及び図3において、第1変形例の蓄熱装置1
は、蓄熱ユニット3に氷核活性剤31(過冷却防止剤)
を形成したものである。氷核活性剤31は、伝熱流体1
9(水)の過冷却化を抑制し、氷結晶の成長を促進する
ものである。この氷核活性剤31は、環状空間Sを形成
する各筒体15,16の一部又は全面に塗布され、図2
及び図3では、外部筒体15の内周面及び内部筒体16
の外周面との全面に塗布したものを示している。また、
氷核活性剤31の塗布は、各筒体15,16から剥離し
ないようにされている。氷核活性剤31としては、硫化
銅、ヨウ化銀、コレステロール、メタアルデヒド、キサ
ンタンガム、ゼオライト、繊維状タンパク質、合成ケイ
酸塩、雲母、グラファイト等の中から選ばれた1種類以
上の物質とする。また、氷核活性剤31を塗布すると、
各筒体15,16は氷核活性剤31の層により被覆さ
れ、該層により各筒体15,16の耐蝕性を高める場合
もある。
【0042】この第1変形例の蓄熱装置1による氷蓄熱
は、図1と同様に、冷媒を各蓄熱ユニット3の内部筒体
16内に流通し、冷媒と空間S内の伝熱流体19との熱
交換により、該冷媒の冷熱を氷蓄熱(蓄冷)する。この
氷蓄熱の過程では、各筒体15,16の氷核活性剤31
により伝熱流体19の過冷却化が抑制され、氷結晶の成
長が促進される。また、各筒体2,3の全面に氷核活性
剤31を塗布すると、環状空間Sの全体にわたって伝熱
流体19の過冷却化が抑制され、氷結晶の成長も均一に
なる。このように、蓄熱装置1では、氷核活性剤31に
より伝熱流体19の過冷却化を抑制し、氷結晶の成長を
促進することで、冷媒の冷熱を氷蓄熱する。
【0043】また、第1変形例の蓄熱装置1による冷房
空調は、図1と同様に、ファン・コイルユニット5のポ
ンプ13を駆動し、槽本体6内で伝熱流体7を流動させ
る。これにより、伝熱流体7は、各蓄熱ユニット3内の
凝固した伝熱流体19と熱交換し、該伝熱流体19の融
解による放熱(冷熱)により冷却される。そして、槽本
体6内の伝熱流体7と各蓄熱ユニット3内の伝熱流体1
9とを置換し、槽本体6内の伝熱流体7を急激、充分に
冷却する。このとき、氷核活性剤31は、融解した伝熱
流体19(水)中に凝集されることなく、各筒体15,
16を覆っている。これにより、再び、氷蓄熱するた
め、冷媒を各蓄熱ユニット3の内部筒体16に流通して
も、伝熱流体19の過冷却化を抑制しつつ氷蓄熱でき
る。このことは、蓄熱装置1において、氷蓄熱を繰り返
し実施しても、伝熱流体19の過冷却化を抑制しつつ氷
蓄熱でき、少ない消費電力により、短時間で氷蓄熱する
ことが可能となる。
【0044】(2)第2変形例の蓄熱装置1、蓄熱槽
2:図4において、第2変形例の蓄熱装置1は、図1の
ものに対して、コイル管11を蓄熱槽2に接続すること
なく、各蓄熱ユニット3に直接接続したものである。な
お、図4において、図1と同一符号は、同一部材を示
し、その説明を省略する。
【0045】図4に示すように、コイル管11は、並設
された両側の蓄熱ユニット3であって、各ジョイント部
16a,16bの夫々に切換え弁31,32により接続
される。各切換え弁31は、冷媒管9とコイル管11と
の間に設けられ、各蓄熱ユニット3を冷媒管9とコイル
管11とに切換え接続する。
【0046】図4に示すように、ファン・コイルユニッ
ト5は、ポンプ13に換えて圧縮機33を備えている。
この圧縮機33は、槽本体6外側のコイル管11中に配
設され、冷媒をコイル管11及び各蓄熱ユニット3に循
環させる。また、冷媒は、冷媒管9内に循環される冷媒
と同じものが使用される。
【0047】図4に示すように、第2変形例の蓄熱装置
1による氷蓄熱は、各切換え弁31,32を操作して、
各蓄熱ユニット3を冷媒管9に接続する。これと同時
に、冷媒供給手段4の冷却機10を駆動する。これによ
り、冷媒は、図1及び図2と同様に、各蓄熱ユニット3
の内部筒体16を順々に流通し、各環状空間S内の伝熱
流体19(水)と熱交換する。これにより、各蓄熱ユニ
ット3内の伝熱流体19は、冷媒の冷熱により凝固して
氷結晶となって氷蓄熱する。なお、各蓄熱ユニット3内
の伝熱流体19を凝固した後、冷却機10を停止するこ
とにより、氷蓄熱を完了する。
【0048】図4に示すように、第2変形例の蓄熱装置
1による冷房空調は、昼間において、各切換え弁31,
32を操作し、各蓄熱ユニット3をコイル管11に接続
する。これと同時に、ファン・コイルユニット5の圧縮
機33を駆動し、ファン12を回転する。圧縮機33
は、切換え弁32側のコイル管11から冷媒を吸引・加
圧し、室内P側のコイル管11に吐出する。これによ
り、コイル管11内の冷媒は、切換え弁31から各蓄熱
ユニット3の流路25に供給され、各蓄熱ユニット3の
内部筒体16内を流通しながら凝固した伝熱流体19
(氷)と熱交換し、該氷の融解による放熱(冷熱)によ
り冷却される。
【0049】図4に示すように、冷却された冷媒は、切
換え弁32からコイル管11に流入し、該コイル管11
を通して室内Pと各蓄熱ユニット3との間で循環され
る。この循環において、冷媒は、ファン12によりコイ
ル管11に吹き付けられる空気と熱交換し、該空気を冷
却する。そして、冷却された空気は、室内Pに吹き出さ
れて、室内Pを冷房空調する。
【0050】そして、上述のように、冷房空調を開始す
ると、槽本体6内の伝熱流体7(水)は、各蓄熱ユニッ
ト3内で凝固した伝熱流体19(氷)との温度差(伝熱
流体7の温度>伝熱流体19の温度)により、槽本体6
の上側から下側に流動する。この流動により、伝熱流体
7は、各蓄熱ユニット3の凝固した伝熱流体19(氷)
と熱交換し、該氷の融解による放熱(冷熱)により冷却
される。この熱交換は、図1及び図2と同様に、各蓄熱
ユニット3に対して間接的、及び直接行われ、遂には、
各蓋体17,18の流通穴23,24を通して、各蓄熱
ユニット3内の伝熱流体19と槽本体6内の伝熱流体7
との置換が行われる。これにより、伝熱流体7は、槽本
体6内の全体にわたって、各蓄熱ユニット3内から流出
する伝熱流体19(冷水と氷)により冷却され、該伝熱
流体19の冷熱を蓄熱する。即ち、伝熱流体7は、伝熱
流体19の冷熱を蓄熱する、蓄熱剤として機能するもの
である。そして、各伝熱流体7,19の温度が均衡にな
ると、槽本体6内での流動がなくなる。
【0051】続いて、冷媒と伝熱流体19との熱交換に
より、各伝熱流体7,19とに温度差(伝熱流体7の温
度<伝熱流体19の温度)が生じると、伝熱流体7は、
槽本体6の上側から下側に流動する。この流動により、
各蓄熱ユニット3内の伝熱流体19は、各蓋体17,1
8の流通穴23,24を通して槽本体6内の伝熱流体7
(冷水)と置換される。これにより、各蓄熱ユニット3
内を流通する冷媒は、置換された伝熱流体とで熱交換
し、該伝熱流体の冷熱により冷却される。そして、槽本
体6内の伝熱流体7は、各蓋体17,18の流通穴2
3,24から順次、各環状空間S内に流入又は槽本体6
内に流出し、冷媒と熱交換することになる。
【0052】この第2変形例の蓄熱装置1、蓄熱槽2で
は、各蓄熱ユニット3内に氷蓄熱した熱エネルギによ
り、冷媒を冷却すると共に、槽本体6内の伝熱流体7を
冷却して蓄熱(蓄冷)する。そして、伝熱流体7の蓄熱
(蓄冷)により、冷媒を冷却するものである。
【0053】このように、第2変形例の蓄熱装置1、蓄
熱槽2によれば、図1と同様に、氷蓄熱した熱エネルギ
を有効に利用して、冷房空調に用いられる冷媒を充分に
冷却でき、ひいては氷蓄熱量を多くすることなく、消費
電力を少なくすることが可能となる。なお、第2変形例
の蓄熱装置1、蓄熱槽2においても、各筒体15,16
の一部、又は全面に氷核活性剤を塗布する構成を採用で
きる。
【0054】なお、本発明の実施形態における蓄熱装置
1、及び蓄熱槽2は、図1〜図4に示すものに限定され
るものでなく、次のような態様も採用できる。 (1)蓄熱ユニット3の配設数、蓄熱ユニット3の寸法
は、氷蓄熱する蓄熱量や蓄熱槽2を設置する施設の収納
スペース等により適宜選択される。 (2)蓄熱槽2内に配設する蓄熱ユニット3は、各筒体
15,16を可塑性なものとすることで、図5に示すよ
うに、ジグザグ形状に曲げ加工し、図6に示すように、
渦巻き形状に曲げ加工することもできる。即ち、蓄熱槽
2の容積に応じて、蓄熱ユニット3の形状を適宜選択す
るものである。 (3)流通穴23,24は、各蓋体17,18の夫々に
形成したものを示したが、少なくとも一方の蓋体17,
18に形成することもできる。また、流通穴23,24
の数は、1つ形成するものに限定されず、複数形成する
構成も採用できる。 (4)蓄熱ユニット3の外部筒体15は、金属製管体で
構成するもに限定されず、プラスチック等の樹脂製管体
により構成することもできる。特に、可塑性を有する樹
脂製管体によれば、蓄熱ユニット3を配設する蓄熱槽2
の容積に応じた形状にできる。また、各間隔子20もプ
ラスチック等の樹脂により構成すると、外部筒体15と
各間隔子20とを一体成形できる。 (5)氷核活性剤31は、蓄熱ユニット3の各筒体1
5,16全面に塗布するものに限定されず、これら各筒
体15,16の一部に塗布することもできる。このと
き、内部筒体16内を冷媒が流通し、伝熱流体19と熱
交換することから、少なくとも内部筒体16の外周面に
氷核活性剤31を塗布することが好ましい。 (6)蓄熱ユニット3の各筒体15,16をメッキ等の
防錆皮膜で被覆することもできる。このとき、防錆皮膜
上に氷核活性剤31を塗布する。 (7)蓄熱ユニット3の各筒体2,3の形状は、円筒状
に限定されず、断面4角形状、楕円形状等、種々の形状
を採用できる。 (8)蓄熱装置1、蓄熱槽2では、図1に示すように、
複数の蓄熱ユニット3を直列的に連結したものを結束等
して蓄熱ユニット群となし、この蓄熱ユニット群を槽本
体6内で複数並列的に並設しても良い。各蓄熱ユニット
群の夫々には、冷媒を供給,循環できるように、冷媒管
9を分岐して接続する。また、蓄熱ユニット群の数は、
氷蓄熱する蓄熱量や蓄熱槽2を設置する施設の収納スペ
ース等により適宜選択される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の蓄熱槽、蓄熱装置を示す模式図であ
る。
【図2】図1における蓄熱ユニットの具体的な構成を示
す縦断面図である。
【図3】図2のA−Aから見た断面図である。
【図4】本発明の第2変形例の蓄熱槽、蓄熱装置を示す
模式図である。
【図5】蓄熱槽内に配設される蓄熱ユニットの変形例を
示す図である。
【図6】蓄熱槽内に配設される蓄熱ユニットの変形例を
示す図である。
【符号の説明】
1 蓄熱装置 2 蓄熱槽 3 蓄熱ユニット 4 冷媒供給手段 5 ファン・コイルユニット 6 槽本体 7 伝熱流体 15 外部筒体 16 内部筒体 17 蓋体 18 蓋体 19 伝熱流体 23 流通穴 24 流通穴 25 流路

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部に空所を有する槽本体を備え、該槽
    本体の前記内部空所内に蓄熱ユニットを配設し、且つ伝
    熱流体を貯留してなる蓄熱槽であって、 前記蓄熱ユニットが、両端部の開口した外部筒体と、該
    外部筒体内に、該外部筒体との間に空間をもって挿入さ
    れた内部筒体と、前記外部筒体と前記内部筒体との間の
    空間に充填された伝熱流体と、前記空間の両端部をそれ
    ぞれ封止する2つの蓋体とを備え、冷媒供給源から供給
    された冷媒が前記内部筒体内を流通するように構成され
    た蓄熱槽において、 前記各蓋体のうち少なくとも一方に、前記槽本体の内部
    空所と前記空間とを連通せしめる流通穴を形成し、前記
    槽本体内に貯留された前記伝熱流体と、前記蓄熱ユニッ
    トの空間内に充填された伝熱流体とを、前記流通穴を通
    して置換可能に構成したことを特徴とする蓄熱槽。
  2. 【請求項2】 前記蓄熱ユニットの複数個が、前記槽本
    体内に配設され、該各蓄熱ユニットの内部筒体が直列的
    に連結されて1つの流路を形成するように構成されてな
    ることを特徴とする請求項1に記載の蓄熱槽。
  3. 【請求項3】 前記空間を形成する前記内部筒体の外周
    面及び前記外部筒体の内周面の、一部又は全面に氷核活
    性剤が塗布されてなることを特徴とする請求項1又は請
    求項2に記載の蓄熱槽。
  4. 【請求項4】 前記請求項1〜請求項3のいずれかに記
    載の蓄熱槽と、該蓄熱槽の有する前記蓄熱ユニットの内
    部筒体内に冷媒を供給,循環させる冷媒供給手段とを備
    えてなることを特徴とする蓄熱装置。
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