JP2002161090A - ピロン化合物の製造法 - Google Patents
ピロン化合物の製造法Info
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- JP2002161090A JP2002161090A JP2001211810A JP2001211810A JP2002161090A JP 2002161090 A JP2002161090 A JP 2002161090A JP 2001211810 A JP2001211810 A JP 2001211810A JP 2001211810 A JP2001211810 A JP 2001211810A JP 2002161090 A JP2002161090 A JP 2002161090A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】4−ヒドロキシ−6−メチル−3−(4−メチ
ル−2−ペンテノイル)−2−ピロン及び4−ヒドロキ
シ−6−メチル−3−(4−メチルペンタノイル)−2
−ピロンの製造法を提供すること。 【解決手段】3−アセチル−4−ヒドロキシ−6−メチ
ル−2−ピロンとイソブチルアルデヒドとを炭素数4〜
6のアザシクロアルカン及びモレキュラーシーブス存在
下に、10〜40℃で反応させる4−ヒドロキシ−6−
メチル−3−(4−メチル−2−ペンテノイル)−2−
ピロンの製造法、及び該化合物を還元する4−ヒドロキ
シ−6−メチル−3−(4−メチルペンタノイル)−2
−ピロンの製造法により有害節足動物防除剤の有効成分
又はその製造中間体が有利に製造できる。
ル−2−ペンテノイル)−2−ピロン及び4−ヒドロキ
シ−6−メチル−3−(4−メチルペンタノイル)−2
−ピロンの製造法を提供すること。 【解決手段】3−アセチル−4−ヒドロキシ−6−メチ
ル−2−ピロンとイソブチルアルデヒドとを炭素数4〜
6のアザシクロアルカン及びモレキュラーシーブス存在
下に、10〜40℃で反応させる4−ヒドロキシ−6−
メチル−3−(4−メチル−2−ペンテノイル)−2−
ピロンの製造法、及び該化合物を還元する4−ヒドロキ
シ−6−メチル−3−(4−メチルペンタノイル)−2
−ピロンの製造法により有害節足動物防除剤の有効成分
又はその製造中間体が有利に製造できる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は4−ヒドロキシ−6
−メチル−3−(4−メチル−2−ペンテノイル)−2
−ピロン及び4−ヒドロキシ−6−メチル−3−(4−
メチルペンタノイル)−2−ピロンの製造法に関する。
−メチル−3−(4−メチル−2−ペンテノイル)−2
−ピロン及び4−ヒドロキシ−6−メチル−3−(4−
メチルペンタノイル)−2−ピロンの製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】式(1)
【化1】 で示される4−ヒドロキシ−6−メチル−3−(4−メ
チルペンタノイル)−2−ピロンは、有害節足動物防除
剤の有効成分として用いることができる化合物である。
一方、4−ヒドロキシ−6−メチル−3−(4−メチル
−2−ペンテノイル)−2−ピロンを製造する方法とし
て、特公昭41−20720号公報に、3−アセチル−
4−ヒドロキシ−6−メチル−2−ピロン(デヒドロ酢
酸)とイソブチルアルデヒドとをクロロホルム中、ピペ
リジン数滴の存在下に数時間加温反応させる方法が記載
されている。しかし、その後、Chemistry and Industry
1969 p1306-1307において、上記特公昭41−2072
0号公報において報告されている融点178.5〜18
1.3℃の化合物は、実際には4−ヒドロキシ−6−メ
チル−3−(4−メチル−2−ペンテノイル)−2−ピ
ロンではなく、核磁気共鳴スペクトル、赤外分光スペク
トルのデータから次式
チルペンタノイル)−2−ピロンは、有害節足動物防除
剤の有効成分として用いることができる化合物である。
一方、4−ヒドロキシ−6−メチル−3−(4−メチル
−2−ペンテノイル)−2−ピロンを製造する方法とし
て、特公昭41−20720号公報に、3−アセチル−
4−ヒドロキシ−6−メチル−2−ピロン(デヒドロ酢
酸)とイソブチルアルデヒドとをクロロホルム中、ピペ
リジン数滴の存在下に数時間加温反応させる方法が記載
されている。しかし、その後、Chemistry and Industry
1969 p1306-1307において、上記特公昭41−2072
0号公報において報告されている融点178.5〜18
1.3℃の化合物は、実際には4−ヒドロキシ−6−メ
チル−3−(4−メチル−2−ペンテノイル)−2−ピ
ロンではなく、核磁気共鳴スペクトル、赤外分光スペク
トルのデータから次式
【化2】 で示される3,4−ジヒドロ−2−イソプロピル−7−
メチル−2H,5H−ピラノ[4,3−b]−ピラン−
4,5−ジオンであることが確認された。即ち、特公昭
41−20720号公報に具体的に記載されている反応
条件では3−アセチル−4−ヒドロキシ−6−メチル−
2−ピロンとイソブチルアルデヒドとから4−ヒドロキ
シ−6−メチル−3−(4−メチル−2−ペンテノイ
ル)−2−ピロンを実質的に得ることができなかった。
メチル−2H,5H−ピラノ[4,3−b]−ピラン−
4,5−ジオンであることが確認された。即ち、特公昭
41−20720号公報に具体的に記載されている反応
条件では3−アセチル−4−ヒドロキシ−6−メチル−
2−ピロンとイソブチルアルデヒドとから4−ヒドロキ
シ−6−メチル−3−(4−メチル−2−ペンテノイ
ル)−2−ピロンを実質的に得ることができなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は3−アセチル
−4−ヒドロキシ−6−メチル−2−ピロンから4−ヒ
ドロキシ−6−メチル−3−(4−メチル−2−ペンテ
ノイル)−2−ピロンを高収率で製造し、さらにこれを
式(1)で示される4−ヒドロキシ−6−メチル−3−
(4−メチルペンタノイル)−2−ピロンに導くことに
より、有害節足動物防除剤の有効成分として用いること
ができる該化合物の工業的に有利な製造法を提供するこ
とを課題とする。
−4−ヒドロキシ−6−メチル−2−ピロンから4−ヒ
ドロキシ−6−メチル−3−(4−メチル−2−ペンテ
ノイル)−2−ピロンを高収率で製造し、さらにこれを
式(1)で示される4−ヒドロキシ−6−メチル−3−
(4−メチルペンタノイル)−2−ピロンに導くことに
より、有害節足動物防除剤の有効成分として用いること
ができる該化合物の工業的に有利な製造法を提供するこ
とを課題とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の事
情に鑑み、4−ヒドロキシ−6−メチル−3−(4−メ
チルペンタノイル)−2−ピロンの製造法を鋭意検討し
た結果、式(2)
情に鑑み、4−ヒドロキシ−6−メチル−3−(4−メ
チルペンタノイル)−2−ピロンの製造法を鋭意検討し
た結果、式(2)
【化3】 で示される3−アセチル−4−ヒドロキシ−6−メチル
−2−ピロンとイソブチルアルデヒドとを炭素数4〜6
のアザシクロアルカン及びモレキュラーシーブス存在下
に、10〜40℃で反応させることにより、式(3)
−2−ピロンとイソブチルアルデヒドとを炭素数4〜6
のアザシクロアルカン及びモレキュラーシーブス存在下
に、10〜40℃で反応させることにより、式(3)
【化4】 で示される4−ヒドロキシ−6−メチル−3−(4−メ
チル−2−ペンテノイル)−2−ピロンを高収率で製造
でき、さらに3−アセチル−4−ヒドロキシ−6−メチ
ル−2−ピロンとイソブチルアルデヒドとを炭素数4〜
6のアザシクロアルカン及びモレキュラーシーブス存在
下に、10〜40℃で反応させ、次いで還元することに
より4−ヒドロキシ−6−メチル−3−(4−メチルペ
ンタノイル)−2−ピロンが高収率で得られることを見
出し本発明を完成した。
チル−2−ペンテノイル)−2−ピロンを高収率で製造
でき、さらに3−アセチル−4−ヒドロキシ−6−メチ
ル−2−ピロンとイソブチルアルデヒドとを炭素数4〜
6のアザシクロアルカン及びモレキュラーシーブス存在
下に、10〜40℃で反応させ、次いで還元することに
より4−ヒドロキシ−6−メチル−3−(4−メチルペ
ンタノイル)−2−ピロンが高収率で得られることを見
出し本発明を完成した。
【0005】すなわち、本発明は3−アセチル−4−ヒ
ドロキシ−6−メチル−2−ピロンとイソブチルアルデ
ヒドとを炭素数4〜6のアザシクロアルカン及びモレキ
ュラーシーブス存在下に、10〜40℃で反応させるこ
とを特徴とする4−ヒドロキシ−6−メチル−3−(4
−メチル−2−ペンテノイル)−2−ピロンの製造法
(以下、本発明製造法1と記す。)及び3−アセチル−
4−ヒドロキシ−6−メチル−2−ピロンとイソブチル
アルデヒドとを炭素数4〜6のアザシクロアルカン及び
モレキュラーシーブス存在下に、10〜40℃で反応さ
せ、次いで還元することを特徴とする4−ヒドロキシ−
6−メチル−3−(4−メチルペンタノイル)−2−ピ
ロンの製造法(以下、本発明製造法2と記す。)を提供
する。
ドロキシ−6−メチル−2−ピロンとイソブチルアルデ
ヒドとを炭素数4〜6のアザシクロアルカン及びモレキ
ュラーシーブス存在下に、10〜40℃で反応させるこ
とを特徴とする4−ヒドロキシ−6−メチル−3−(4
−メチル−2−ペンテノイル)−2−ピロンの製造法
(以下、本発明製造法1と記す。)及び3−アセチル−
4−ヒドロキシ−6−メチル−2−ピロンとイソブチル
アルデヒドとを炭素数4〜6のアザシクロアルカン及び
モレキュラーシーブス存在下に、10〜40℃で反応さ
せ、次いで還元することを特徴とする4−ヒドロキシ−
6−メチル−3−(4−メチルペンタノイル)−2−ピ
ロンの製造法(以下、本発明製造法2と記す。)を提供
する。
【0006】
【発明の実施の形態】まず、本発明製造法1について説
明する。本発明製造法は、下記のスキームで示される。
明する。本発明製造法は、下記のスキームで示される。
【化5】 該反応においてモレキュラーシーブスは市販のものをそ
のまま使用することができる。用いられるモレキュラー
シーブスとしては、例えばモレキュラーシーブス3A及
びモレキュラーシーブス4Aが挙げられ、特にモレキュ
ラーシーブス粉末の使用が好ましい。反応に用いられる
モレキュラーシーブスの量は、3−アセチル−4−ヒド
ロキシ−6−メチル−2−ピロン1重量部に対して、通
常0.5〜4重量部、好ましくは0.5〜3重量部であ
る。該反応に用いられる炭素数4〜6のアザシクロアル
カンとしては、具体的にはピロリジン、ピペリジン及び
ホモピペリジン(ヘキサメチレンイミン)が挙げられ、
特にピペリジンの使用が好ましい。反応に用いられるア
ザシクロアルカンの量は、特に制限がなく、3−アセチ
ル−4−ヒドロキシ−6−メチル−2−ピロン 1重量
部に対して触媒量〜大過剰量、好ましくは0.01〜1
0重量部、より好ましくは0.05〜1重量部の割合で
ある。該反応の反応温度は、温度を低く設定すると本発
明製造法1の反応を完結させるのにより長い時間を要す
るようになり、一方、温度を高く設定すると目的物の収
率が低下する傾向があることから10〜40℃の範囲内
であり、好ましくは20〜30℃の範囲内である。
のまま使用することができる。用いられるモレキュラー
シーブスとしては、例えばモレキュラーシーブス3A及
びモレキュラーシーブス4Aが挙げられ、特にモレキュ
ラーシーブス粉末の使用が好ましい。反応に用いられる
モレキュラーシーブスの量は、3−アセチル−4−ヒド
ロキシ−6−メチル−2−ピロン1重量部に対して、通
常0.5〜4重量部、好ましくは0.5〜3重量部であ
る。該反応に用いられる炭素数4〜6のアザシクロアル
カンとしては、具体的にはピロリジン、ピペリジン及び
ホモピペリジン(ヘキサメチレンイミン)が挙げられ、
特にピペリジンの使用が好ましい。反応に用いられるア
ザシクロアルカンの量は、特に制限がなく、3−アセチ
ル−4−ヒドロキシ−6−メチル−2−ピロン 1重量
部に対して触媒量〜大過剰量、好ましくは0.01〜1
0重量部、より好ましくは0.05〜1重量部の割合で
ある。該反応の反応温度は、温度を低く設定すると本発
明製造法1の反応を完結させるのにより長い時間を要す
るようになり、一方、温度を高く設定すると目的物の収
率が低下する傾向があることから10〜40℃の範囲内
であり、好ましくは20〜30℃の範囲内である。
【0007】3−アセチル−4−ヒドロキシ−6−メチ
ル−2−ピロンとイソブチルアルデヒドとの反応は、無
溶媒でも行うことができるが、通常、溶媒中で行われ
る。該反応に用いられる溶媒としては、反応に不活性な
溶媒であれば特に限定されるものではないが、収率の点
からはテトラヒドロフラン、メチルイソブチルケトンま
たはアセトンが好ましい。反応時間は通常0.5〜24
時間の範囲である。反応終了後は、濾過によりモレキュ
ラーシーブスを除去した後、濾液を有機溶媒抽出、濃縮
等の通常の後処理操作を行うことにより、4−ヒドロキ
シ−6−メチル−3−(4−メチル−2−ペンテノイ
ル)−2−ピロンを単離することができる。また、必要
に応じて、再結晶、クロマトグラフィー等により精製す
ることもできる。
ル−2−ピロンとイソブチルアルデヒドとの反応は、無
溶媒でも行うことができるが、通常、溶媒中で行われ
る。該反応に用いられる溶媒としては、反応に不活性な
溶媒であれば特に限定されるものではないが、収率の点
からはテトラヒドロフラン、メチルイソブチルケトンま
たはアセトンが好ましい。反応時間は通常0.5〜24
時間の範囲である。反応終了後は、濾過によりモレキュ
ラーシーブスを除去した後、濾液を有機溶媒抽出、濃縮
等の通常の後処理操作を行うことにより、4−ヒドロキ
シ−6−メチル−3−(4−メチル−2−ペンテノイ
ル)−2−ピロンを単離することができる。また、必要
に応じて、再結晶、クロマトグラフィー等により精製す
ることもできる。
【0008】次に、本発明製造法2について説明する。
本発明製造法2は3−アセチル−4−ヒドロキシ−6−
メチル−2−ピロンとイソブチルアルデヒドとを炭素数
4〜6のアザシクロアルカン及びモレキュラーシーブス
の存在下に、10〜40℃で反応させる前半工程と、次
いで還元する後半工程から成り立つものである。本発明
製造法2の前半工程は前記本発明製造法1の方法と同様
に達成することができる。この前半工程の後は、通常の
後処理操作に付して4−ヒドロキシ−6−メチル−3−
(4−メチル−2−ペンテノイル)−2−ピロンを単離
し後半工程を行うことができ、また、前半工程の生成物
を単離することなく、例えば前半工程の反応混合物を必
要に応じて濾過してモレキュラーシーブスを除いた後
に、後半工程を行うこともできる。
本発明製造法2は3−アセチル−4−ヒドロキシ−6−
メチル−2−ピロンとイソブチルアルデヒドとを炭素数
4〜6のアザシクロアルカン及びモレキュラーシーブス
の存在下に、10〜40℃で反応させる前半工程と、次
いで還元する後半工程から成り立つものである。本発明
製造法2の前半工程は前記本発明製造法1の方法と同様
に達成することができる。この前半工程の後は、通常の
後処理操作に付して4−ヒドロキシ−6−メチル−3−
(4−メチル−2−ペンテノイル)−2−ピロンを単離
し後半工程を行うことができ、また、前半工程の生成物
を単離することなく、例えば前半工程の反応混合物を必
要に応じて濾過してモレキュラーシーブスを除いた後
に、後半工程を行うこともできる。
【0009】後半工程の反応は、通常、遷移金属触媒の
存在下、溶媒中で、4−ヒドロキシ−6−メチル−3−
(4−メチル−2−ペンテノイル)−2−ピロンと水素
とを反応させることにより行われる。該反応に用いられ
る溶媒は還元反応に不活性な溶媒であり、例えば酢酸エ
チル、酢酸ブチル等のエステル類、メチルイソブチルケ
トン等のケトン類及びトルエン等の芳香族炭化水素類が
挙げられる。遷移金属触媒としては例えばパラジウム触
媒、白金触媒が挙げられ、具体的には例えば5%パラジ
ウム−炭素、酸化白金があげられる。遷移金属化合物の
使用量は、前半工程の後、4−ヒドロキシ−6−メチル
−3−(4−メチル−2−ペンテノイル)−2−ピロン
を単離してから後半工程を行う場合には、4−ヒドロキ
シ−6−メチル−3−(4−メチル−2−ペンテノイ
ル)−2−ピロン 100重量部に対して通常1〜10
重量部の割合であり、前半工程の後、4−ヒドロキシ−
6−メチル−3−(4−メチル−2−ペンテノイル)−
2−ピロンを単離することなく後半工程を行う場合に
は、3−アセチル−4−ヒドロキシ−6−メチル−2−
ピロン 100重量部に対して、通常1〜10重量部の
割合である。反応時間は通常0.5〜24時間の範囲で
ある。反応終了後の反応液は、濾過により遷移金属触媒
を除去した後、濾液を有機溶媒抽出、濃縮等の通常の後
処理操作を行うことにより、4−ヒドロキシ−6−メチ
ル−3−(4−メチルペンタノイル)−2−ピロンを単
離することができる。また、必要に応じて蒸留、晶析、
クロマトグラフィー等により精製することができる。
存在下、溶媒中で、4−ヒドロキシ−6−メチル−3−
(4−メチル−2−ペンテノイル)−2−ピロンと水素
とを反応させることにより行われる。該反応に用いられ
る溶媒は還元反応に不活性な溶媒であり、例えば酢酸エ
チル、酢酸ブチル等のエステル類、メチルイソブチルケ
トン等のケトン類及びトルエン等の芳香族炭化水素類が
挙げられる。遷移金属触媒としては例えばパラジウム触
媒、白金触媒が挙げられ、具体的には例えば5%パラジ
ウム−炭素、酸化白金があげられる。遷移金属化合物の
使用量は、前半工程の後、4−ヒドロキシ−6−メチル
−3−(4−メチル−2−ペンテノイル)−2−ピロン
を単離してから後半工程を行う場合には、4−ヒドロキ
シ−6−メチル−3−(4−メチル−2−ペンテノイ
ル)−2−ピロン 100重量部に対して通常1〜10
重量部の割合であり、前半工程の後、4−ヒドロキシ−
6−メチル−3−(4−メチル−2−ペンテノイル)−
2−ピロンを単離することなく後半工程を行う場合に
は、3−アセチル−4−ヒドロキシ−6−メチル−2−
ピロン 100重量部に対して、通常1〜10重量部の
割合である。反応時間は通常0.5〜24時間の範囲で
ある。反応終了後の反応液は、濾過により遷移金属触媒
を除去した後、濾液を有機溶媒抽出、濃縮等の通常の後
処理操作を行うことにより、4−ヒドロキシ−6−メチ
ル−3−(4−メチルペンタノイル)−2−ピロンを単
離することができる。また、必要に応じて蒸留、晶析、
クロマトグラフィー等により精製することができる。
【0010】
【実施例】以下、製造例をあげて本発明を詳しく説明す
るが、本発明はこの例に限定されるものではない。
るが、本発明はこの例に限定されるものではない。
【0011】製造例1 窒素雰囲気下、3−アセチル−4−ヒドロキシ−6−メ
チル−2−ピロン3.0g、イソブチルアルデヒド1.
9g、モレキュラーシーブス4A粉末3.0gを乾燥テ
トラヒドロフラン25mlに加え、ここに攪拌下でピペ
リジン0.6gの乾燥テトラヒドロフラン10ml溶液
を20〜30℃で1.5時間かけて徐々に滴下した。滴
下終了後、20〜30℃で10分間攪拌した。その後、
反応混合物をセライト濾過し、セライトを酢酸エチル5
0mlで洗浄した。濾液と洗浄液を合わせ、0.1%塩
酸で1回、水で2回、飽和食塩水で1回、順次洗浄し
た。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、減圧下
に濃縮することにより得られた残渣をシリカゲルカラム
クロマトグラフィー(展開溶媒:ヘキサン/酢酸エチル
=6/1)に付して、4−ヒドロキシ−6−メチル−3
−(4−メチル−2−ペンテノイル)−2−ピロン
2.8g(収率70%)の無色結晶を得た。 融点:93.4℃1 H−NMR(CDCl3/TMS)δ(ppm):1.
13(d,6H)、2.27(s,3H)、2.60
(m,1H)、5.93(s,1H)、7.23(d
d,1H)、7.58(d,1H)
チル−2−ピロン3.0g、イソブチルアルデヒド1.
9g、モレキュラーシーブス4A粉末3.0gを乾燥テ
トラヒドロフラン25mlに加え、ここに攪拌下でピペ
リジン0.6gの乾燥テトラヒドロフラン10ml溶液
を20〜30℃で1.5時間かけて徐々に滴下した。滴
下終了後、20〜30℃で10分間攪拌した。その後、
反応混合物をセライト濾過し、セライトを酢酸エチル5
0mlで洗浄した。濾液と洗浄液を合わせ、0.1%塩
酸で1回、水で2回、飽和食塩水で1回、順次洗浄し
た。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、減圧下
に濃縮することにより得られた残渣をシリカゲルカラム
クロマトグラフィー(展開溶媒:ヘキサン/酢酸エチル
=6/1)に付して、4−ヒドロキシ−6−メチル−3
−(4−メチル−2−ペンテノイル)−2−ピロン
2.8g(収率70%)の無色結晶を得た。 融点:93.4℃1 H−NMR(CDCl3/TMS)δ(ppm):1.
13(d,6H)、2.27(s,3H)、2.60
(m,1H)、5.93(s,1H)、7.23(d
d,1H)、7.58(d,1H)
【0012】製剤例2 ピペリジン0.6gに代えてピロリジン0.5gを用い
た以外は製造例1と同様にして4−ヒドロキシ−6−メ
チル−3−(4−メチル−2−ペンテノイル)−2−ピ
ロンを得た。
た以外は製造例1と同様にして4−ヒドロキシ−6−メ
チル−3−(4−メチル−2−ペンテノイル)−2−ピ
ロンを得た。
【0013】製造例3 ピペリジン0.6gに代えてホモピペリジン0.7gを
用いた以外は製造例1と同様にして4−ヒドロキシ−6
−メチル−3−(4−メチル−2−ペンテノイル)−2
−ピロンを得た。
用いた以外は製造例1と同様にして4−ヒドロキシ−6
−メチル−3−(4−メチル−2−ペンテノイル)−2
−ピロンを得た。
【0014】製造例4 窒素雰囲気下、4−ヒドロキシ−6−メチル−3−(4
−メチル−2−ペンテノイル)−2−ピロン 2.8g
を酢酸エチル30mlに溶解し、ここに5%パラジウム
−炭素0.14gを加えた。反応容器内の窒素を水素に
置換して室温で5時間攪拌した。その後、反応混合物を
セライト濾過し、セライトを酢酸エチル50mlで洗浄
した。濾液と洗浄液を合わせた溶液を0.1%塩酸で1
回、水で2回、飽和食塩水で1回、順次洗浄した。有機
層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下濃縮して得た
残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶
媒:ヘキサン/酢酸エチル=6/1)に付し、4−ヒド
ロキシ−6−メチル−3−(4−メチルペンタノイル)
−2−ピロン 2.68gの無色結晶を得た。1 H−NMR(CDCl3/TMS)δ(ppm):0.
94(6H,d)、1.54(2H,q)、1.63
(1H,m)、2.27(3H,s)、3.08(2
H,t)、5.93(1H,s)、17.88(1H,
s)
−メチル−2−ペンテノイル)−2−ピロン 2.8g
を酢酸エチル30mlに溶解し、ここに5%パラジウム
−炭素0.14gを加えた。反応容器内の窒素を水素に
置換して室温で5時間攪拌した。その後、反応混合物を
セライト濾過し、セライトを酢酸エチル50mlで洗浄
した。濾液と洗浄液を合わせた溶液を0.1%塩酸で1
回、水で2回、飽和食塩水で1回、順次洗浄した。有機
層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下濃縮して得た
残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶
媒:ヘキサン/酢酸エチル=6/1)に付し、4−ヒド
ロキシ−6−メチル−3−(4−メチルペンタノイル)
−2−ピロン 2.68gの無色結晶を得た。1 H−NMR(CDCl3/TMS)δ(ppm):0.
94(6H,d)、1.54(2H,q)、1.63
(1H,m)、2.27(3H,s)、3.08(2
H,t)、5.93(1H,s)、17.88(1H,
s)
【0015】さらに、上述のようにして得られる4−ヒ
ドロキシ−6−メチル−3−(4−メチルペンタノイ
ル)−2−ピロンが有害節足動物防除剤の有効成分とし
て有用であることを参考例により示す。
ドロキシ−6−メチル−3−(4−メチルペンタノイ
ル)−2−ピロンが有害節足動物防除剤の有効成分とし
て有用であることを参考例により示す。
【0016】参考例(イエバエに対するノックダウン試
験) 4−ヒドロキシ−6−メチル−3−(4−メチルペンタ
ノイル)−2−ピロン0.5部をジクロロメタン10部
に溶解し、これをアイソパーM(イソパラフィン・エク
ソン化学製)89.5部と混合して0.5%油剤を調製
した。イエバエ(Musca domestica)成虫10頭(雄雌
各5頭)を1辺70cmの立方体のガラスチャンバー
(体積0.34m3)内に放った。前記油剤0.7ml
を、チャンバー側面の小窓からスプレーガンにて0.9
kg/cm2の圧力でチャンバー内に散布した。15分
後にイエバエのノックダウン状況を観察した。その結
果、ノックダウン率は95%であった。
験) 4−ヒドロキシ−6−メチル−3−(4−メチルペンタ
ノイル)−2−ピロン0.5部をジクロロメタン10部
に溶解し、これをアイソパーM(イソパラフィン・エク
ソン化学製)89.5部と混合して0.5%油剤を調製
した。イエバエ(Musca domestica)成虫10頭(雄雌
各5頭)を1辺70cmの立方体のガラスチャンバー
(体積0.34m3)内に放った。前記油剤0.7ml
を、チャンバー側面の小窓からスプレーガンにて0.9
kg/cm2の圧力でチャンバー内に散布した。15分
後にイエバエのノックダウン状況を観察した。その結
果、ノックダウン率は95%であった。
【0017】
【発明の効果】本発明製造法により4−ヒドロキシ−6
−メチル−3−(4−メチル−2−ペンテノイル)−2
−ピロンおよび4−ヒドロキシ−6−メチル−3−(4
−メチルペンタノイル)−2−ピロンを有利に製造する
ことができ、これらの化合物は有害節足動物防除剤の有
効成分又はその製造中間体として有用である。
−メチル−3−(4−メチル−2−ペンテノイル)−2
−ピロンおよび4−ヒドロキシ−6−メチル−3−(4
−メチルペンタノイル)−2−ピロンを有利に製造する
ことができ、これらの化合物は有害節足動物防除剤の有
効成分又はその製造中間体として有用である。
Claims (2)
- 【請求項1】3−アセチル−4−ヒドロキシ−6−メチ
ル−2−ピロンとイソブチルアルデヒドとを炭素数4〜
6のアザシクロアルカンおよびモレキュラーシーブス存
在下に、10〜40℃で反応させることを特徴とする4
−ヒドロキシ−6−メチル−3−(4−メチル−2−ペ
ンテノイル)−2−ピロンの製造法。 - 【請求項2】3−アセチル−4−ヒドロキシ−6−メチ
ル−2−ピロンとイソブチルアルデヒドとを炭素数4〜
6のアザシクロアルカン及びモレキュラーシーブス存在
下に、10〜40℃で反応させ、次いで還元することを
特徴とする4−ヒドロキシ−6−メチル−3−(4−メ
チルペンタノイル)−2−ピロンの製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001211810A JP2002161090A (ja) | 2000-08-10 | 2001-07-12 | ピロン化合物の製造法 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000242298 | 2000-08-10 | ||
JP2000-242298 | 2000-08-10 | ||
JP2001211810A JP2002161090A (ja) | 2000-08-10 | 2001-07-12 | ピロン化合物の製造法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002161090A true JP2002161090A (ja) | 2002-06-04 |
Family
ID=26597704
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001211810A Pending JP2002161090A (ja) | 2000-08-10 | 2001-07-12 | ピロン化合物の製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002161090A (ja) |
-
2001
- 2001-07-12 JP JP2001211810A patent/JP2002161090A/ja active Pending
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
RD05 | Notification of revocation of power of attorney |
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