JP2002160759A - ガスバリアー性と耐熱性に優れたライナーを備えた容器蓋 - Google Patents

ガスバリアー性と耐熱性に優れたライナーを備えた容器蓋

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JP2002160759A
JP2002160759A JP2000360185A JP2000360185A JP2002160759A JP 2002160759 A JP2002160759 A JP 2002160759A JP 2000360185 A JP2000360185 A JP 2000360185A JP 2000360185 A JP2000360185 A JP 2000360185A JP 2002160759 A JP2002160759 A JP 2002160759A
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weight
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Junichi Itsubo
純一 伊坪
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Japan Crown Cork Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 熱間充填やレトルト殺菌に耐える耐熱性を有
すると共に、ライナーを通しての酸素透過が低いレベル
に抑制されたライナーを備えた容器蓋を提供するにあ
る。 【解決手段】 架橋されたブチルゴム乃至ハロゲン化ブ
チルゴムと、ポリプロピレン系樹脂と、流動パラフィン
とを含有する樹脂組成物からなるライナーを備えてなる
ことを特徴とする容器蓋。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はガスバリアー性と耐
熱性に優れたライナーを備えた容器蓋に関する。より詳
細には、熱間充填やレトルト殺菌に耐える耐熱性を有す
ると共に、ライナーを通しての酸素透過が低いレベルに
抑制されたライナーを備えた容器蓋に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ブチルゴムとポリエチレン等の熱
可塑性樹脂とを含む樹脂組成物を容器蓋のライナーとし
て使用することも既に知られており、例えば特開平4−
267759号公報には、ビールを詰めてあり、ボディ
ー、キャップ及びボディーとキャップ間の封止ガスケッ
トから形成されているビールビンにおいて、ガスケット
が約20乃至60重量%のブチルゴム、及び約40乃至
80重量%の熱可塑性ポリマーの熱可塑性組成物の均質
ブレンドから形成されていることを特徴とするビールビ
ンが記載されている。
【0003】また、特開平4−290705号公報に
は、中圧で有効なシールを形成するが、高圧でガス抜き
をするガスケットをビン中に形成する方法において、キ
ャップ中に溶融加熱熱可塑性材料を挿入し、キャップ中
で成形し、それを冷却してガスケットとすることからな
り、熱可塑性材料が20〜60重量%のブチルゴムと4
0〜80重量%の他の熱可塑性ポリマーの均質配合物で
あることを特徴とする方法が記載されている。
【0004】特開平10−298359号公報には、ポ
リオレフィン樹脂(A)10〜98重量部と、ブチルゴ
ム及び/またはポリイソブチレンゴムからなるブチル系
ゴム(B)2〜90重量部[成分(A)及び成分(B)
の合計量は100重量部である]とを含有してなること
を特徴とするポリオレフィン樹脂組成物が記載されてい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】近年商品の賞味期限を
記載することが食品包装に義務づけられたため、ガス
(主に酸素)バリアー性を有することが、容器蓋に要求
されるようになって来ている。即ち、このことは、容器
と容器蓋との接触界面からガス(酸素)が内部に侵入し
て、内容物に影響を与える場合を考慮するのは当然のこ
ととして、ライナー材の内部を通して侵入するガス量の
減少迄も要求されていることを示している。
【0006】従来、容器蓋に広く使用されているライナ
ー材は、ポリエチレンとエラストマーのブレンドを主体
としたものであるが、これらはライナー材として安価な
ものを供給できるという利点があるが、耐熱性及びガス
バリアー性は未だ十分とはいえない。
【0007】一方、インシェルモールド可能な耐熱性ラ
イナー材として、ポリプロピレンと水素添加高分子スチ
レン・ブロック共重合体(SEBS.SEPS等)と流
動パラフィン(オイル)のブレンド材が使用されてい
る。しかしながら、これらはレトルト処理に耐える耐熱
性は有るが、ポリエチレン系ライナー材に比べるとガス
透過性が数倍大きいため、ガスバリアー材としては使用
できない。
【0008】また、先に従来技術として挙げたとおり、
インシェルモールド成形可能なライナー材として、ブチ
ルゴム又はポリイソブチレンとポリエチレンをブレンド
したライナー材が提案されているが、これらは耐熱性が
不十分である。最近、レトルト処理をした製品の賞味期
限を延ばしたいという業者の要望が有るが、これに対す
る適切な材料が得られていないのが実状である。
【0009】従って、本発明の目的は、熱間充填やレト
ルト殺菌に耐える耐熱性を有すると共に、ライナーを通
しての酸素透過が低いレベルに抑制されたライナーを備
えた容器蓋を提供するにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、架橋さ
れたブチルゴム乃至ハロゲン化ブチルゴムと、ポリプロ
ピレン系樹脂と、流動パラフィンとを含有する樹脂組成
物からなるライナーを備えてなることを特徴とする容器
蓋が提供される。本発明の容器蓋においては、 1.樹脂組成物が架橋されたブチルゴム乃至ハロゲン化
ブチルゴムを30乃至60重量%、ポリプロピレン系樹
脂を10乃至50重量%及び流動パラフィンを10乃至
50重量%の量で含有するものであること、 2.ポリプロピレン系樹脂及び流動パラフィンが連続相
として存在し、架橋されたブチルゴム乃至ハロゲン化ブ
チルゴムが分散相として存在すること、特に架橋された
ブチルゴム乃至ハロゲン化ブチルゴムの分散粒径が10
μm以下であること、が好ましい。 本発明の容器蓋において、前記樹脂組成物は石油樹脂を
更に含有するものであってもよく、この場合前記樹脂組
成物100重量部当たり石油樹脂を10乃至40重量部
含有するものであってよい。
【0011】
【発明の実施形態】[作用]本発明の容器蓋では、架橋
されたブチルゴム乃至ハロゲン化ブチルゴムと、ポリプ
ロピレン系樹脂と、流動パラフィンとを含有する樹脂組
成物でライナーが形成されていることが特徴である。
【0012】ブチルゴムは、イソブチレンと少量のイソ
プレンとの共重合体であり、一方ハロゲン化ブチルゴム
とはブチルゴムをハロゲン化したもので、主鎖の二重結
合部にハロゲン基を導入したものである。ブチルゴム乃
至ハロゲン化ブチルゴムでは、分子中の側鎖メチル基の
立体障害が大きく、ポリマー分子の熱運動が不活発であ
り、これが酸素等の気体不透過性に優れている理由とさ
れている。
【0013】しかしながら、ブチルゴムは、未加硫の状
態では、コールドフロー性を有しており、たとえ他の熱
可塑性樹脂とのブレンド物の形で用いたとしても、ライ
ナーとしての形態保持性、特に高温での形態保持性に欠
けているという欠陥がある。かくして、従来のブチルゴ
ムと他の熱可塑性樹脂(ポリオレフィン)との均質ブレ
ンド物は、内容物を熱間充填し、或いはレトルト殺菌す
る用途のライナーとして用いたとき、容易に漏洩を生
じ、或いは漏洩を生じないとしても落下衝撃等により漏
れを生じる問題がある。
【0014】本発明では、ブチルゴム乃至ハロゲン化ブ
チルゴムを予め架橋させた状態で、ポリプロピレン樹脂
及び流動パラフィンとブレンドし、ライナー形成用樹脂
組成物としたことが特徴であり、これによりライナーと
しての高温での形態保持性を付与し、圧縮永久歪を小さ
なレベルに抑制することができる。
【0015】本発明では、架橋されたブチルゴム乃至ハ
ロゲン化ブチルゴムを、ポリプロピレン樹脂及び流動パ
ラフィンとブレンドすることも重要である。即ち、架橋
ブチルゴム乃至ハロゲン化ブチルゴムをブレンドする相
手の樹脂として、ポリプロピレン樹脂を選択することに
より、架橋状態でのブチルゴム乃至ハロゲン化ブチルゴ
ムのブレンドが容易に行えるようになると共に、ブレン
ド物全体の耐熱性も向上するものであり、他のオレフィ
ン系樹脂、例えばポリエチレンを用いたのでは、耐熱性
の向上は望めなくなる。
【0016】流動パラフィンは、樹脂組成物のライナー
への成形性を向上させると共に、形成されるライナーに
柔軟性及びクッション性を付与する。エラストマーの軟
化剤としては、種々のものが知られているが、流動パラ
フィンは、柔軟性の点でも、また衛生的特性の点でも特
に優れている。
【0017】本発明の容器蓋においては、樹脂組成物が
架橋されたブチルゴム乃至ハロゲン化ブチルゴムを30
乃至60重量%、ポリプロピレン系樹脂を10乃至50
重量%及び流動パラフィンを10乃至50重量%の量で
含有することが好ましい。
【0018】架橋されたブチルゴム乃至ハロゲン化ブチ
ルゴムの量が上記範囲を下回るとライナーとしたときの
酸素バリアー性が低下する傾向があり、一方この量が上
記範囲を上回ると樹脂組成物のライナーへの成形性が低
下するので好ましくない。また、ポリプロピレン系樹脂
の量が上記範囲を下回るとライナーへの成形性が低下
し、一方この量が上記範囲を上回るとライナーとしての
酸素バリアー性が低下するので好ましくない。更に、流
動パラフィンの量が上記範囲を下回るとやはりライナー
への成形性やライナーとしての柔軟性が低下するので好
ましくなく、一方この量が上記範囲を上回るとライナー
の酸素バリアー性が低下するので好ましくない。
【0019】本発明のライナー形成用の樹脂組成物で
は、ポリプロピレン系樹脂及び流動パラフィンが連続相
として存在し、架橋されたブチルゴム乃至ハロゲン化ブ
チルゴムが分散相として存在している。この分散構造を
とることにより、本発明の樹脂組成物では、ライナーへ
の溶融成形が可能であり、また形成されたライナーは優
れた耐熱性と優れた酸素バリアー性を示す。
【0020】上記の分散構造において、架橋されたブチ
ルゴム乃至ハロゲン化ブチルゴムの分散粒径が10μm
以下、特に0.1乃至5.0μmの範囲にあることが好
ましく、この範囲の分散粒径を示す樹脂組成物は成形
性、耐熱性及び酸素バリアー性の組み合わせに優れてい
る。
【0021】本発明の容器蓋において、前記樹脂組成物
は石油樹脂を更に含有するものであってもよく、この場
合組成物基準で石油樹脂を10乃至40重量%含有する
ものであってよい。即ち、本発明の樹脂組成物では、そ
の中に石油樹脂を配合することにより、樹脂組成物の酸
素バリアー性を向上させることができる。但し、石油樹
脂の配合量が多すぎると、ライナーとの開栓トルクが大
きくなりすぎ、開栓性が低下するので、上記の量比で用
いるのが推奨される。
【0022】[架橋されたブチルゴム乃至ハロゲン化ブ
チルゴム]ブチルゴムは、下記式(1)
【化1】 で表される分子構造を有している。一方、ハロゲン化ブ
チルゴムは、下記式(2)
【化2】 で表される分子構造を有している。
【0023】ブチルゴム乃至ハロゲン化ブチルゴムの未
架橋状態でのムーニー粘度[ML1+8(100℃)]は
一般に35乃至90、特に40乃至80の範囲にあり、
不飽和度は一般に0.5乃至3.5モル%、特に0.6
乃至2.5モル%の範囲にある。
【0024】本発明においては、ブチルゴム乃至ハロゲ
ン化ブチルゴムの架橋は、それ自体公知の架橋剤の存在
下に行うことができる。この架橋処理は、架橋剤の存在
下に、ブチルゴム乃至ハロゲン化ブチルゴムを単独で、
或いはこれらのゴムとポリプロピレン系樹脂とのブレン
ド物の形で動的熱処理することにより行われる。
【0025】ブチルゴム乃至ハロゲン化ブチルゴムの架
橋は、それ自体公知の架橋剤、フェノールレジン等のレ
ジン架橋剤、キノン誘導体、ビスアジドギ酸塩、イオウ
と有機硬化促進剤との組み合わせ等が使用される。ハロ
ゲン化ブチルゴムでは上記のものの他に、酸化亜鉛、ビ
スマレイミド、ジアミン類、過酸化物などの架橋剤も使
用しうる。架橋剤の使用量は、特に限定されず、それ自
体公知の使用量でよいが、一般に0.05乃至3.0重
量%、好ましくは0.1乃至1.0重量%の範囲から部
分的架橋が行われる量を用いるのがよい。
【0026】動的熱処理は、融解状態で混練することに
より行われる。混練は非開放型の装置中で行なうことが
好ましく、窒素又は炭酸ガス等の不活性ガス雰囲気下で
行なうことが好ましい。その温度は使用有機過酸化物の
半減期が1分間未満となる温度、通常150〜280
℃、好ましくは170〜240℃、混練時間は通常1〜
20分間、好ましくは1〜10分間である。混練装置と
しては、ミキシングロール、インテンシブミキサー例え
ばバンバリーミキサー、ニーダー、一軸又は二軸押出機
等を用い得るが、非開放型のものが好ましい。
【0027】[ポリプロピレン系樹脂]本発明に用いる
ポリプロピレンは、結晶性であり、少量の共単量体が共
重合されていてもよいという条件下にホモポリプロピレ
ンであっても、またブロック共重合ポリプロピレンで
も、ランダム共重合ポリプロピレンであってもよい。用
いるポリプロピレン系樹脂は、一般に140℃以上の融
点を有することが好ましい。融点が上記範囲を下回る
と、ライナーの耐熱性が不十分なものとなるので好まし
くない。
【0028】用いるポリプロピレンのメルトフローレー
ト(JIS K7210)は、一般に1乃至50g/1
0minの範囲にあるのがよい。メルトフローレートが
上記範囲を下回ると、ライナーへの加工性が不十分であ
り、一方メルトフローレートが上記範囲を上回ると、ラ
イナーの機械的物性が低下するので好ましくない。ポリ
プロピレンは、耐環境応力亀裂性に優れているという特
性があり、マイクロリークの発生防止に有効である。
【0029】[流動パラフィン]本発明で軟化剤として
使用する流動パラフィンは、比較的軽質の潤滑油留分例
えばスピンドル油留分を硫酸洗浄によって高度に精製し
た炭化水素油をいう。無色無臭で揮発性が低く主として
アルキルナフテン類から成る。このため、この流動パラ
フィンは柔軟性や衛生的特性に顕著に優れている。
【0030】[樹脂組成物及びライナー]本発明の樹脂
組成物は、上記の必須成分に加えて、所望により、石油
樹脂、各種のブロッキング防止剤、シール性改良剤、熱
安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、滑剤、結晶核剤、
着色剤等を含有することも可能である。
【0031】石油樹脂としては、石油系不飽和炭化水素
を直接原料とする樹脂であり、シクロペンタジエンを主
原料とする樹脂や、高級オレフィン系炭化水素を主原料
とする樹脂などが使用される。
【0032】本発明のライナー付き容器蓋は、金属製或
いはプラスチック製のキャップシェルの内面に、前述し
た樹脂組成物の溶融物を施し、成形用モールドで型押し
し、所定のライナー形状に成形することにより製造され
る。この樹脂組成物は、ライナーに成形したとき、耐熱
性とガスバリアー性との組み合わせに優れていると共
に、ボトルとの間に密封性を保持するための密封機構の
型出し性にも優れているという利点を与える。
【0033】
【実施例】本発明を次の例で更に説明するが、本発明は
これらの例に限定されるものではない。
【0034】本実施例に用いた材料は、次の通りであ
る。 PP ホモポリプロピレン グランドポリマー(株)製 グランドポリプロJ106W HDPE 高密度ポリエチレン 日本ポリオレフィン(株)製 ジェイレックスHD568K Petroresin 石油樹脂 荒川化学(株)製 アルコンP−120 IIR(加硫) 加硫ブチルゴム ポリサー(株)製 ポリサーブチル402 IIR(未加硫) 未加硫ブチルゴム ポリサー(株)製 ポリサーブチル101−3 EPDM(加硫) 加硫エチレンプロピレンジエン三元共重合体 三井化学(株)製 EPDM SEBS スチレンエチレンブチレンスチレンブロック共重合体 シェル化学(株) クレイトンG−1651 EPR エチレンプロピレンラバー JSR(株)製 EPR SIS スチレンイソプレンスチレンブロック共重合体 シェル化学(株)製 カリフレックスTR1107 SBS スチレンブタジエンスチレンブロック共重合体 シェル化学(株)製 カリフレックスTR1102 SEPS スチレンエチレンプロピレンスチレンブロック共重合体 クラレ(株)製 セプトン4077 HSBR 水素添加スチレンブタジエンラバー JSR(株)製 ダイナロン1320P SEBC スチレンエチレンブチレンオレフィン共重合体 JSR(株)製 ダイナロン4600P PIB ポリイソブチレン エクソン(株)製 ビスタネックスMML120 OIL 流動パラフィン 出光石油(株)製 ダフニーオイル
【0035】実施例1〜6 1)ライナーへの成形性 架橋されたブチルゴム、ポリプロピレンと流動パラフィ
ンを表1に記載の比率(重量%)になるように計量し、
又は必要に応じて滑剤、着色剤、酸化防止剤等を添加
し、ヘンシルミキサーで均一にドライブレンドした。こ
れを押し出し機にて195℃で溶融押し出ししてペレッ
トとした。このペレットを使用して別途圧縮成形にて成
形されたポリプロピレン製キャップシェル内で圧縮成形
によりライナーを成形し、その成形性を調べた。 ○印 成形性良好 ×成形性不可のもの
【0036】2)耐熱性 耐熱性はキャップシェルにライナーをインシェルモール
ドしたキャップを85℃の熱水を詰めた190mlのガ
ラス壜に閉栓し、レトルト釜中に横倒しで125℃−3
0分のレトルト処理を行い、冷却後壜内圧を測定し漏れ
の有無を確認した。 ○印漏れ無し ×印漏れ有り
【0037】3)ガスバリアー性 ガスバリアー性はモコン社製ガス透過測定機を使用し各
試料をシート状態にして測定した。 ○はガス透過係数が2.0mol・m/m・s・Pa(x10−15)以
下のもの ×はガス透過係数が2.0mol・m/m・s・Pa(x10−15)以
上のもの
【0038】4)密封性 密封性は2)同様に処理したものの壜口を切断し、壜口
部からのガス透過性を測定。但し耐レトルト性の無かっ
たものは熱充填のみで壜口を切断した。 ○はガス透過度が0.005cc/壜/日以下のもの ×はガス透過度が0.005cc/壜/日以上のもの
【0039】5)接着性 接着性は小型ドライバー等を使用してライナーを剥が
し、その接着状態を調べる。 ○は剥がれない又は殆ど剥がれないもの ×はライナーが容易に剥がれるもの、又は一部接着が不
十分なもの
【0040】比較例1〜5 表2に記載の比率にて実施例1〜6と同様にライナーを
成形し、成形性、耐熱性、ガスバリアー性、密封性、接
着性を評価した。
【0041】実施例7〜9 架橋されたブチルゴム、ポリプロピレン、流動パラフィ
ンと石油樹脂を表3に記載の比率にて実施例1〜6と同
様にライナーを成形し、成形性、耐熱性、ガスバリアー
性、密封性、接着性を評価した。
【0042】比較例6,7 表4に記載の比率にて実施例7〜9と同様にライナーを
成形し、成形性、耐熱性、ガスバリアー性、密封性、接
着性を評価した。
【0043】比較例8〜17 架橋されたブチルゴムに代え、表5に記載の成分を使用
して表5記載の比率にて実施例1〜6と同様にライナー
を成形し、成形性、耐熱性、ガスバリアー性、密封性、
接着性を評価した。
【0044】比較例18〜26 試料を表6記載の比率にて実施例1〜6と同様にライナ
ーを成形し、成形性、耐熱性、ガスバリアー性、密封
性、接着性を評価した。
【0045】
【表1】
【0046】
【表2】
【0047】
【表3】
【0048】
【表4】
【0049】
【表5】
【0050】
【表6】
【0051】
【発明の効果】本発明によれば、架橋されたブチルゴム
乃至ハロゲン化ブチルゴムと、ポリプロピレン系樹脂
と、流動パラフィンとを含有する樹脂組成物からなるラ
イナーを容器蓋に設けることにより、ライナーに熱間充
填やレトルト殺菌に耐える耐熱性を付与できると共に、
ライナーを通しての酸素透過を低いレベルに抑制するこ
とができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 57/02 C08L 57/02

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 架橋されたブチルゴム乃至ハロゲン化ブ
    チルゴムと、ポリプロピレン系樹脂と、流動パラフィン
    とを含有する樹脂組成物からなるライナーを備えてなる
    ことを特徴とする容器蓋。
  2. 【請求項2】 樹脂組成物が架橋されたブチルゴム乃至
    ハロゲン化ブチルゴムを30乃至60重量%、ポリプロ
    ピレン系樹脂を10乃至50重量%及び流動パラフィン
    を10乃至50重量%の量で含有するものであることを
    特徴とする請求項1に記載の容器蓋。
  3. 【請求項3】 ポリプロピレン系樹脂及び流動パラフィ
    ンが連続相として存在し、架橋されたブチルゴム乃至ハ
    ロゲン化ブチルゴムが分散相として存在することを特徴
    とする請求項1または2に記載の容器蓋。
  4. 【請求項4】 架橋されたブチルゴム乃至ハロゲン化ブ
    チルゴムの分散粒径が10μm以下であることを特徴と
    する請求項3に記載の容器蓋。
  5. 【請求項5】 前記樹脂組成物が石油樹脂を更に含有す
    るものであることを特徴とする請求項1乃至4の何れか
    に記載の容器蓋。
  6. 【請求項6】 石油樹脂を前記樹脂組成物100重量部
    当たり10乃至40重量部含有することを特徴とする請
    求項5に記載の容器蓋。
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