JP2002160661A - 多軸式作業車両 - Google Patents

多軸式作業車両

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JP2002160661A
JP2002160661A JP2000361061A JP2000361061A JP2002160661A JP 2002160661 A JP2002160661 A JP 2002160661A JP 2000361061 A JP2000361061 A JP 2000361061A JP 2000361061 A JP2000361061 A JP 2000361061A JP 2002160661 A JP2002160661 A JP 2002160661A
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JP
Japan
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steering
wheel steering
rear wheel
wheel
axis
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JP2000361061A
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English (en)
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Yoshimi Saotome
吉美 早乙女
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Kobelco Construction Machinery Co Ltd
Original Assignee
Kobelco Construction Machinery Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 中間輪を、その配設位置に応じた操向角度で
操向し得る多軸車体に用いるステアリング装置を提供す
る。 【解決手段】 中間輪2C ,2C が後輪2R ,2R に近
い位置に配設されている場合において、バルブユニット
Vの第2バルブV2 の出力ポートA2 ,B2 に一端側が
接続されてなる第1,2中間・後輪操舵用管路で後輪2
R ,2R を操向する後輪操舵シリンダRc ,Rc ′と、
後輪操舵シリンダRc ,Rc ′よりも大径の中間輪
C ,2C を操向する中間輪操舵シリンダCc ,Cc ′
とに連通させ、クランプ操向位置V31とクラブ操向位置
V32を備えた第3切換弁V3 を介して、クランプ操向の
ときにはボトム・ロッド側圧力室を共に活用し、クラブ
操向のときにはボトム側圧力室同志を連通させてロッド
側圧力室を活用する構成とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、走行体に少なくと
も3軸以上の操舵軸が設けられた多軸式作業車両の改善
に関し、より詳しくは、クランプ操向からクラブ操向
に、逆にクラブ操向からクランプ操向に切換えるに際し
て、操向モード切換スイッチの操作だけで一個のステア
リングホイールでクランプ操向、クラブ操向を可能なら
しめるようにした多軸式作業車両の技術分野に属するも
のである。
【0002】
【従来の技術】特殊な操向モードを有するステアリング
装置を備えたホイールクレーン等の多軸式作業車両とし
ては、例えば、実公平5−35035号(従来例1)、
特開平6−32244号(従来例2)および特開平10
−338106号公報(従来例1)に記載されてなるも
のが公知である。
【0003】先ず、従来例1の実公平5−35035号
公報に記載されている多軸式作業車両の操向制御手段で
あるステアリング装置は、狭隘地への進入を容易にする
ために、前輪と後輪とを同位相に操向するクラブ操向モ
ード、逆位相に操向するクランプ操向モード、前輪操向
モードを選択し得るようにすると共に、現場からの脱出
に際して逆ステアリング操作も行えるようにしたもので
ある。
【0004】詳しくは、その油圧回路図の図7に示すよ
うに構成されている。即ち、符号Fは前輪ステアリング
であって、前輪F1 ,F1 ′の操向方向を制御するため
の油圧シリンダF6 ,F6 ′を備えている。また、符号
Rは後輪ステアリングであって、後輪R1 ,R1 ′の操
向方向を制御するための油圧シリンダR6 ,R6 ′を備
えている。そして、これら油圧シリンダF6 ,F6 ′,
6 ,R6 ′には、ステアリングホイールSHで操作さ
れるステアリングバルブSVから送られる圧油がバルブ
ユニットCを介して供給されるようになっている。つま
り、前記バルブユニットCは前輪ステアリング装置Fを
制御する油圧シリンダF6 ,F6 ′に圧油を供給する3
位置6ポートの切換弁V4 を備えると共に、後輪ステア
リング装置Rを制御する油圧シリンダR6 ,R6 ′に圧
油を供給する3位置6ポートの切換弁V2 を備えてい
る。
【0005】また、従来例2の特開平6−32244号
公報に記載されているステアリング装置は、旋回台を1
80度旋回させた状態で操向する場合に、後輪を前輪操
向用操作子(前輪ステアリング用ハンドル)で操向操作
することを目的としたものである。より詳しくは、自走
型作業用車体の操向系統を示す図の図6に示すように、
前輪操向用油圧制御ユニット12から前輪操向用油圧シ
リンダ15R,15Lに供給される油圧を後輪操向用油
圧シリンダ18R,18Lに供給するように油圧管路を
切り換える油圧管路切換え装置28を設けたものであ
る。
【0006】また、従来例3の特開平10−33810
6号公報に記載されているステアリング装置は、より小
さい旋回半径で旋回させることを目的としたものであ
る。より詳しくは、アウトリガ付き車体の側面図の図7
(a)と、後車輪を浮上させた状態を示すその模式的側
面図の図7(b)とに示すように、車体のメインフレー
ム2の前部に設けた前側アウトリガ4および後部に設け
た後側アウトリガ5と、前側アウトリガ4と後側アウト
リガ5との間に位置すると共に、メインフレーム2の左
右の外側に位置する前車輪7および後車輪8とを有し、
前車輪7および後車輪8の何れか一方あるいは両方が第
1操舵輪とされるアウトリガ付き車体において、後側ア
ウトリガ5の後方に第1操舵輪より操舵角の大きい第2
操舵輪9を設け、操舵走行に際しては後車輪8を浮かせ
るようにしたものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】先ず、上記従来例1に
係る技術によれば、前後1軸のステアリングであり、ク
ランプ操向であっても、またクラブ操向であっても前後
の車輪の操向角度に相違がない。しかしながら、多軸式
車両の場合、クランプ操向では車輪の操向角度を車両の
前後方向の取付位置に応じて変える必要があり、またク
ラブ操向では全ての車輪を同じ操向角度にする必要があ
る。つまり、クランプ操向からクラブ操向に、逆にクラ
ブ操向からクランプ操向に切換える場合には、少なくと
も1軸以上(3軸車両では1軸、4軸車両では2軸)の
車輪の操向角度を変える必要があるので、この技術を多
軸式車両に適用することができない。
【0008】また、上記従来例2に係る技術では、独立
操舵輪であるためにクランプ操向、クラブ操向の操作が
難しく、多軸式車両になると操舵はさらに困難になるの
で、実質的に対応することができない。
【0009】上記従来例3に係る技術では、複数の操舵
軸で操向し、旋回走行する場合において各軸毎の旋回中
心がずれると旋回時に車輪が滑るので、車輪が著しく消
耗する。このような車輪の消耗を防ぐために、車輪が同
一旋回中心の同心円上に沿って転動するようように操舵
されることが好ましいが、この従来技術では中間の後車
輪を浮かせて操舵するようにしている。しかしながら、
車輪を浮かせると車体フレームに過大な負荷が作用する
こととなるから、車体フレームの強度、剛性を高める必
要が生じる。従って、結果的に車体重量増を来すので輪
荷重が増加するという問題が生じるので好ましくない。
【0010】従って、本発明の目的は、クランプ操向か
らクラブ操向に、逆にクラブ操向からクランプ操向に切
換えるに際して、操向モード切換スイッチの操作だけで
一個のステアリングホイールでクランプ操向、クラブ操
向を可能ならしめる多軸式作業車両を提供することであ
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するためになされたものであって、従って本発明の請求
項1に係る多軸式作業車両が採用した手段は、走行体に
少なくとも3軸以上の操舵軸が設けられると共に、前記
走行体の運転室内に設けられたステアリング操作手段の
操作に応じて圧油を吐出するステアリングバルブと、こ
のステアリングバルブから吐出される圧油により前記操
舵軸を操向させる操舵シリンダへの圧油の供給を制御す
る操向制御手段とが設けられてなる多軸式作業車両にお
いて、前記操向制御手段は、前記走行体の前輪操舵軸と
後輪操舵軸とを逆位相に操向させると共に、これら前輪
操舵軸と後輪操舵軸との間に配設された少なくとも1軸
以上の中間輪操舵軸を、前記前輪操舵軸と後輪操舵軸よ
りも小角速度で操向させるように構成されてなることを
特徴とする。
【0012】上記請求項1に係る多軸式作業車両によれ
ば、操向制御手段により、前輪操舵軸と後輪操舵軸との
間に配設された少なくとも1軸以上の中間輪操舵軸が前
輪操舵軸と後輪操舵軸よりも小角速度で操向されるの
で、タイヤや操向フレームに負荷を作用させることな
く、同時に操舵することができる。
【0013】本発明の請求項2に係る多軸式作業車両が
採用した手段は、請求項1に記載の多軸式作業車両にお
いて、前記操向制御手段は、前記前輪操舵軸と後輪操舵
軸とを少なくとも同位相または逆位相に操舵させる切換
制御信号を出力する操向モード制御手段を備えると共
に、この操向モード制御手段により前記前輪操舵軸と後
輪操舵軸とを逆位相に操向させるように選択された場合
には、前記切換制御信号を基に、前記1軸以上の中間輪
操舵軸を前記前輪操舵軸と後輪操舵軸よりも小角速度で
操向させる操向モード切換手段を備えてなることを特徴
とする。
【0014】上記請求項2に係る多軸式作業車両によれ
ば、操向モード切換手段により中間輪操舵軸の操向角度
を、操向条件に応じた操向モードで切換えることができ
る。
【0015】本発明の請求項3に係る多軸式作業車両が
採用した手段は、請求項2に記載の多軸式作業車両にお
いて、前記操向制御手段は、前記操向モード制御手段に
より前記前輪操舵軸と後輪操舵軸とを同位相に操向させ
るように選択された場合には、前記中間輪操舵軸を前記
前輪操舵軸と後輪操舵軸と同角速度で操向させるように
構成されてなることを特徴とする。
【0016】上記請求項3に係る多軸式作業車両によれ
ば、操向モード制御手段からの切換制御信号により中間
輪操舵軸の操向角速度が前輪操舵軸と後輪操舵軸と同角
速度になる。そのため、逆位相、同位相を容易に切換え
て操向することができ、作業条件に応じて迅速に対応す
ることができるので、多軸式作業車両を作業現場内でよ
り効率良く移動させることが可能になる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態1に係
る多軸式作業車両を、多軸式作業車両が3軸の操舵軸を
備えたホイールクレーンである場合を例として、その側
面構成図の図1と、その前輪操向モード説明図の図2
(a)と、そのクラブ操向モード説明図の図2(b)
と、そのクランプ操向モード説明図の図2(c)と、ス
テアリングバルブで制御されるステアリング装置(操向
制御手段)の油圧回路図の図3と、操向モード制御手段
である操向モード切換位置選択装置の1例を示す図の図
4とを参照しながら説明する。
【0018】先ず、図1を参照しながら、3軸のホイー
ルクレーンの概要を説明すると、符号1はホイールクレ
ーンであり、このホイールクレーン1は前輪2F と後輪
Rとを備え、これら前輪2F と後輪2R との間であっ
て、かつ後輪2R 側寄りに中間輪2C を備えると共に、
上部に旋回ベアリング3を介して後述する上部旋回体4
が搭載されてなる下部走行体2を備えている。前記上部
旋回体4の上には運転室5が設けられると共に、この運
転室5の一側には俯仰シリンダ7により俯仰される伸縮
ブーム6が取付けられている。前記前輪2F 、中間輪2
C 、および後輪2R は何れも前記下部走行体2の後輪2
R 側の上部に設けられてなるエンジンルーム8に収容さ
れている図示しないエンジンによって駆動されるように
構成されている。なお、前記前輪2F は図示しない前輪
操舵軸の端部に、中間輪2C は図示しない中間輪操舵軸
の端部に、また後輪2R は図示しない後輪操舵軸の端部
にそれぞれ装着されている。
【0019】上記構成になる3軸のホイールクレーン1
は、三つの操向機能を有する後述する構成になる操向制
御手段であるステアリング装置によって操向されるよう
に構成されている。以下、このステアリング装置の三つ
の操向機能を、図2(a),(b),(c)を参照しな
がら説明すると、下記の通りである。
【0020】即ち、ステアリング装置の三つの操向機能
のうち、先ず第1の操向機能は図2(a)に示すよう
に、中間輪2C ,2C および後輪2R ,2R を車体の直
進方向に固定し、前輪2F ,2F だけを操向させて車体
を旋回させる前輪操向機能であり、第2の操向機能は図
2(b)に示すように、前輪2F ,2F 、中間輪2C
C および後輪2R ,2R の全ての操向方向および操舵
角度を同一にして、車体を斜め前方または斜め後方に平
行走行させるクラブ操向機能であり、また第3の操向機
能は図2(c)に示すように、中間輪2C ,2C および
後輪2R ,2R の操向方向を前輪2F ,2F の操向方向
と逆にして、車体の旋回半径を小さくするクランプ操向
機能である。なお、このクランプ操向機能の場合には、
中間輪2C,2C の操舵角度は、その滑りを防止するた
めに、後輪2R ,2R の操舵角度よりも小さくなるよう
に設定される。
【0021】より具体的には、前記中間輪2C ,2C
支持する中間輪操舵軸の取付位置が前輪2F ,2F を支
持する前輪操舵軸と後輪2R ,2R を支持する後輪操舵
軸との間の軸間距離Hの中心であれば中間輪2C ,2C
の操舵角度は0度であり、中心からのオフセット量が大
きく、後輪操舵軸側に近づくほど中間輪2C ,2C の操
舵角度(但し、後輪2R ,2R の操舵角度よりも小さ
い。)は大きくなる。勿論、中間輪操舵軸の取付位置が
前輪操舵軸側寄りである場合は、前輪操舵軸側に近づく
ほど中間輪2C ,2C の操舵角度は大きくなるものであ
る。
【0022】本実施の形態1に係るホイールクレーン1
の操向制御手段であるステアリング装置を図3を参照し
ながら説明すると、符号Fは前輪ステアリングで、前輪
F,2F の操向方向を制御する前輪操舵シリンダFc
,Fc ′を備えている。また、符号Rは後輪ステアリ
ングで、後輪2R ,2R の操向方向を制御する後輪操舵
シリンダRc ,Rc ′を備えている。前記前輪ステアリ
ングFと前記後輪ステアリングRとの間であって、かつ
後輪ステアリングR側寄りには、この後輪ステアリング
Rと連動して、この後輪ステアリングRと同方向に作動
する中間輪ステアリングCが設けられており、この中間
輪ステアリングCは、中間輪2C ,2C の操向方向を制
御する中間輪操舵シリンダCc ,Cc ′を備えている。
これら操舵シリンダFc ,Fc ′,Rc ,Rc ′,Cc
,Cc ′のそれぞれには、ステアリング操作手段であ
るステアリングホイールSHを操作することにより出力
ポートSL,SRから吐出、または吸入される圧油がス
テアリング装置の一部を構成するバルブユニットVを介
して供給されるように構成されている。
【0023】前記バルブユニットVは、前記前輪操舵シ
リンダFc ,Fc ′の作動を前輪操作用管路P1 ,P2
を介して制御する第1切換弁V1 を備えると共に、前記
後輪操舵シリンダRc ,Rc ′、および前記中間輪操舵
シリンダCc ,Cc ′を中間・後輪操作用管路P3 ,P
4 を介して制御する第2切換弁V2 を備えている。そし
て、これら第1切換弁V1 と、第2切換弁V2 との出力
ポート側が連通路P0 で接続されている。前記第1切換
弁V1 と、第2切換弁V2 とは、共に電磁・油圧パイロ
ット式であり、操向モード切換手段である後述する各電
磁操作部によって切換操作されるように構成されてい
る。
【0024】前記第1切換弁V1 は3位置、つまり中立
位置V11および切換位置V12,V13を備えている。そし
て、この第1切換弁V1 には、この第1切換弁V1 を切
換位置V12側とV13側とに切換える電磁操作部SOL
1,SOL2が設けられており、これら電磁操作部SO
L1,SOL2に切換制御信号が与えられないときには
中立位置V11に保持され、そして電磁操作部SOL1に
切換制御信号が与えられると切換位置V13に切換えられ
る一方、電磁操作部SOL2に切換制御信号が与えられ
ると切換位置V12に切換えられるように構成されてい
る。
【0025】また、前記第2切換弁V2 は中立位置V21
および切換位置V22,V23を備えている。この第2切換
弁V2 には、この第2切換弁V2 を切換位置V22側とV
23側とに切換える電磁操作部SOL3,SOL4が設け
られており、これら電磁操作部SOL3,SOL4に切
換制御信号が与えられないときには中立位置V21に保持
され、電磁操作部SOL3に切換制御信号が与えられる
と切換位置V23に切換えられる一方、電磁操作部SOL
4に切換制御信号が与えられると切換位置V22に切換え
られるように構成されている。
【0026】前記第1切換弁V1 から前記前輪操舵シリ
ンダFc ,Fc ′に連通する前輪操作用管路P1 ,P2
のうち、この第1切換弁V1 の出力ポートA1 と、図に
おける左側の前輪操舵シリンダFc のロッド側圧力室お
よび右側の前輪操舵シリンダFc ′のボトム側圧力室と
が第1前輪操作用管路P1 を介して連通し、また出力ポ
ートB1 と、左側の前輪操舵シリンダFc のボトム側圧
力室および右側の前輪操舵シリンダFc ′のロッド側圧
力室とが第2前輪操作用管路P2 を介して連通してい
る。
【0027】前記第2切換弁V2 から前記後輪操舵シリ
ンダRc ,Rc ′および中間輪ステアリングCの中間輪
操舵シリンダCc ,Cc ′に連通する中間・後輪操作用
管路P3 ,P4 のうち、出力ポートA2 と、前記後輪ス
テアリングRの左側の後輪操舵シリンダRc のロッド側
圧力室と右側の後輪操舵シリンダRc ′のボトム側圧力
室とが中間輪操舵シリンダCc ,Cc ′が介装されてな
る第1中間・後輪操作用管路P3 を介して連通してい
る。また、出力ポートB2 と、後輪ステアリングRの左
側の後輪操舵シリンダRc のボトム側圧力室および右側
の後輪操舵シリンダRc ′のロッド側圧力室とが第2中
間・後輪操作用管路P4 を介して連通している。ところ
で、この実施の形態におけるバルブユニットVは、第1
切換弁V1と第1切換弁V2 とを備えているが、前輪操
向機能と、クラブ操向機能と、クランプ操向機能とを備
えていれば良いので、上記構成に限定されるものではな
い。
【0028】そして、前記後輪操舵シリンダRc ,Rc
′から中間輪ステアリングCの左側の中間輪操舵シリ
ンダCc のボトム側圧力室に連通する第1中間・後輪操
作用管路P3 の分岐管路P3 ′と、バルブユニットVの
出力ポートA2 から中間輪ステアリングCの右側の中間
輪操舵シリンダCc ′のボトム側圧力室に連通する第1
中間・後輪操作用管路P3 の分岐管路P3 ″とには、ク
ランプ操向位置V31とクラブ操向位置V32とを備え、前
記第1切換弁V1 、第2切換弁V2 と共にステアリング
装置を構成する第3切換弁V3 が介装されている。
【0029】前記第3切換弁V3 には、前記電磁操作部
SOL1,SOL2,SOL3およびSOL4と共に切
換制御信号で制御される電磁操作部SOL5が設けられ
ており、この電磁操作部SOL5に切換制御信号が与え
られていないときにはクランプ操向位置V31で保持され
る。そして、後輪ステアリングRの後輪操舵シリンダR
c ,Rc ′と中間輪ステアリングCの左側の中間輪操舵
シリンダCc のボトム側圧力室および中間輪操舵シリン
ダCc ′のロッド側圧力室とが連通すると共に、出力ポ
ートA2 が中間輪ステアリングCの左側の中間輪操舵シ
リンダCc のロッド側圧力室および中間輪操舵シリンダ
Cc ′のボトム側圧力室に連通する一方、前記電磁操作
部SOL5に切換制御信号が与えられたときにはクラブ
操向位置V32に切換えられ、中間輪ステアリングCの中
間輪操舵シリンダCc ,Cc ′同志のボトム側圧力室を
連通させるように構成されている。
【0030】前記第1切換弁V1 、第2切換弁V2 、お
よび第3切換弁V3 のそれぞれは、図4に示すような構
成の、操向モード制御手段である操向モード切換位置選
択装置Ms により切換制御されるように構成されてい
る。以下、図3と図4とを参照しながら、この操向モー
ド切換位置選択装置Ms の構成を説明すると、この操向
モード切換位置選択装置Ms は操向モード切換スイッチ
S1 乃至S7 を備え、これら各操向モード切換スイッチ
S1 乃至S7 からの切換制御信号を送信して、前記第1
切換弁V1 、第2切換弁V2 、および第3切換弁V3 を
個別または共に切換える前記電磁操作部SOL1,SO
L2(第1切換弁V1 切換制御用)、前記電磁操作部S
OL3,SOL4(第2切換弁V2 切換制御用)および
前記電磁操作部SOL5(第3切換弁V3 切換制御用)
を制御する制御回路を備えている。
【0031】より詳しくは、前記操向モード切換スイッ
チS1 はクランプ操向用で、この操向モード切換スイッ
チS1 をONすることにより、電磁操作部SOL3に切
換制御信号が与えられて、第2切換弁V2 が切換位置V
23側に切換えられる。
【0032】前記操向モード切換スイッチS2 はクラブ
操向用で、この操向モード切換スイッチS2 をONする
ことにより、電磁操作部SOL4と電磁操作部SOL5
とに切換制御信号が与えられて、第2切換弁V2 が切換
位置V22側に切換えられると共に、第3切換弁V3 が切
換位置V32側に切換えられる。
【0033】前記操向モード切換スイッチS3 は中・後
輪逆操向用で、この操向モード切換スイッチS3 をON
することにより、電磁操作部SOL1と電磁操作部SO
L4とに切換制御信号が与えられて、第1切換弁V1 が
切換位置V13側に切換えられると共に、第2切換弁V2
が切換位置V22側に切換えられる。
【0034】前記操向モード切換スイッチS4 は前輪逆
操向用で、この操向モード切換スイッチS4 をONする
ことにより、電磁操作部SOL2に切換制御信号が与え
られて、第1切換弁V1 が切換位置V12側に切換えられ
る。
【0035】前記操向モード切換スイッチS5 は逆クラ
ンプ操向用で、この操向モード切換スイッチS5 をON
することにより、電磁操作部SOL2と電磁操作部SO
L4とに切換制御信号が与えられて、第1切換弁V1 が
切換位置V12側に切換えられると共に、第2切換弁V2
が切換位置V22側に切換えられる。
【0036】前記操向モード切換スイッチS6 は逆クラ
ブ操向用で、この操向モード切換スイッチスイッチS6
をONすることにより、電磁操作部SOL2と電磁操作
部SOL3と電磁操作部SOL5とに切換制御信号が与
えられて、第1切換弁V1 が切換位置V12側に切換えら
れ、第2切換弁V2 が切換位置V23側に切換えられると
共に、第3切換弁V3 が切換位置V32側にそれぞれ切換
えられる。
【0037】前記操向モード切換スイッチスイッチS7
は中・後輪操向用で、この操向モード切換スイッチスイ
ッチS7 をONすることにより、電磁操作部SOL1と
電磁操作部SOL3とに切換制御信号が与えられて、第
1切換弁V1 が切換位置V13側に切換えられると共に、
第2切換弁V2 が切換位置V23側に切換えられる。
【0038】そして、これら各操向モード切換スイッチ
S1 乃至S7 がOFFのままで操向モードが選択されな
い場合には、第1切換弁V1 は切換位置V11の中立位置
に、第2切換弁V2 は切換位置V21の中立位置に、第3
切換弁V3 は切換位置V31に保持されて、ステアリング
バルブSVの操作により前輪操向し得るように構成され
ている。なお、切換制御信号を送信する制御回路に介装
されてなる符号d1 〜d11 は、周知のダイオードであ
る。
【0039】因みに、各操向モードと、第1切換弁V1
、第2切換弁V2 、第3切換弁V3への切換制御信号の
有無との関係を表1に示す。なお、この表1中の白抜き
丸印は切換制御信号が与えられることを示している。
【表1】 備考 前輪操向、中間輪および後輪固定 前輪と中間輪および後輪とが逆位相 前輪、中間輪および後輪とが同位相 前輪固定、中間輪および後輪逆操向 前輪逆操向、中間輪および後輪固定 前輪と中間輪および後輪とが逆位相逆操向 前輪と中間輪および後輪とが同位相逆操向 前輪固定、中間輪および後輪操向 なお、上記表1中における逆操向とは、前輪側を進行方
向としてステアリングホイールSHを回転させてステア
リングバルブSVを操作したときに、ステアリングホイ
ールSHの回転方向と逆方向に前輪、中間輪および後輪
が操舵される場合であって、上部旋回体4を180度旋
回させた状態においては前輪2F 、中間輪2C および後
輪2R がステアリングホイールSHの回転方向と同方向
に操舵されることをいう。
【0040】そして、前記前輪ステアリングFの前輪操
舵シリンダFc ,Fc ′のロッド側圧力室およびボトム
側圧力室の受圧面積をそれぞれFcrおよびFcbとし、中
間輪ステアリングCの中間輪操舵シリンダCc ,Cc ′
のロッド側圧力室およびボトム側圧力室の受圧面積をそ
れぞれCcrおよびCcbとし、後輪ステアリングRの後輪
操舵シリンダRc ,Rc ′のロッド側圧力室およびボト
ム側圧力室の受圧面積をそれぞれRcrおよびRcbとし、
クラブ操向時におけるクラブ操舵角度をθb とし、中間
輪のクランプ操向時におけるクランプ操舵角度をθc と
し、最大クラブ操舵角度と最大クランプ操舵角度とが等
しいとしたとき、下記関係式,をほぼ満足するよう
に、各操舵シリンダFc ,Fc ′,Cc ,Cc ′,Rc
,Rc ′のロッド側圧力室およびボトム側圧力室の受
圧面積が設定されている。 Ccr=Rcr+Rcb=Fcr+Fcb‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ (Ccr+Rcb)/(Rcr+Rcb)=sinθb /sinθc ‥‥
【0041】以下、上記関係式を求める。いま、中間
輪2C ,2C の操舵角度がθ、前輪2F ,2F 、中間輪
C ,2C および後輪2R ,2R を操舵するアームの長
さがaであるとすると、中間輪ステアリングCの中間輪
操舵シリンダCc ,Cc ′のストローク長Lc=a・s
inθとなる。クラブ操向で左操向する場合には、第3
切換弁V3 がクラブ操向位置V32に切換わっているの
で、中間輪ステアリングCの右側の中間輪操舵シリンタ
Cc ′のロッド側圧力室からLc×Ccr=a・sinθ
×Ccr量の圧油が流出すると共に、後輪ステアリングR
の左側の後輪操舵シリンダRc のロッド側圧力室と、右
側の後輪操舵シリンダRc ′のボトム側圧力室とに分か
れて供給される。
【0042】クラブ操向で右操向する場合には、これと
は逆に、後輪ステアリングRの左側の後輪操舵シリンダ
Rc のロッド側圧力室と、右側の後輪操舵シリンダRc
′のボトム側圧力室とから中間輪ステアリングCの右
側の中間輪操舵シリンタCc ′のロッド側圧力室に流入
するので、a・sinθ×Ccr=a・sinθ×Rcr+
a・sinθ×Rcbの関係式が得られる。この関係式で
はa・sinθが各項共通であるから、Ccr=Rcr+R
cbという関係式が得られるが、前輪2F ,2F と後輪2
R ,2R の操舵角度は同角度(但し、操舵方向は逆方向
である。)にするのが一般的であるから、Ccr=(Rcr
+Rcb)=(Fcr+Fcb)となり、上記関係式が得ら
れる。
【0043】次に、上記関係式を求める。クランプ操
向する場合には、第3切換弁V3 がクランプ操向位置V
31に切換わっていて、中間輪ステアリングCの左側の中
間輪操舵シリンタCc のボトム側圧力室および右側の中
間輪操舵シリンタCc ′のロッド側圧力室が、後輪ステ
アリングRの左側の後輪操舵シリンダRc のロッド側圧
力室および右側の後輪操舵シリンダRc ′のボトム側圧
力室に連通しているので、圧油が往復動し得るようにな
っている。
【0044】従って、a・sinθc ×(Ccr+Ccb)
=a・sinθr ×(Rcr+Rcb)の関係式を得ること
ができる。この関係式はアームの長さaが各項共通であ
るから、sinθc ×(Ccr+Ccb)=sinθr ×
(Rcr+Rcb)となる。そして、前記式の左右の項をs
inθc ×(Rcr+Rcb)で除算すると、(Ccr+Cc
b)/(Rcr+Rcb)=sinθr /sinθc となる
が、クランプ操向時の後輪2F ,2F の操舵角度θr が
クラブ操向時における後輪2F ,2F の操舵角度θb と
同角度であるとすると、(Ccr+Ccb)/(Rcr+Rc
b)=sinθb /sinθc となり、上記関係式を
得ることができる。
【0045】ところで、後輪2R ,2R の操舵角度θr
および中間輪2C ,2C の操舵角度θc を容易に求める
ことができる。基本的には、中間軸が前軸と後軸との中
間位置にある場合には中間輪2C ,2C の操舵角度が0
となり、この中間位置からの後軸側への中間軸のオフセ
ット量に、中間輪2C ,2C の操舵角度が比例する。こ
の原理から、中間軸と後軸の軸間距離に応じて中間輪2
C ,2C の操舵角度が決まるものである。例えば、図2
(b)に示すように、前軸と後軸との軸間距離を2Hと
し、前軸と後軸との中間位置から中間軸までのオフセッ
ト量がΔHであり、前軸と後軸との中間板から車体の旋
回中心Oまでの距離がrであるとすると、中間輪2C
C の操舵角度θc =tan-1(ΔH/r)として求め
ることができ、また後輪2R ,2R の操舵角度θr =t
an-1(H/r)として求めることができる。なお、各
操舵角度は何れも左右の車輪の操舵角度の和を2で除し
て求められるものである。
【0046】そして、上記関係式、をほぼ満足する
ように各操舵シリンダFc ,Fc ′,Cc ,Cc ′,R
c ,Rc ′のロッド側圧力室およびボトム側圧力室の受
圧面積が設定されている場合には、クランプ走行時には
クラブ操向時に比べて中間輪操舵シリンダCc ,Cc ′
のボトム側圧力室の受圧面積が大きくなっているので、
そのストローク長が減少し、中間輪2C ,2C の操舵角
度θc が小さくなるものである。基本的には、中間輪操
舵シリンダCc ,Cc ′の内径は、後輪操舵シリンダR
c ,Rc ′(前輪操舵シリンダFc ,Fc ′)の内径よ
りも大径になるように設定されている。そのため、ステ
アリングホイールSHの操作に応じて後輪操舵軸の後輪
R ,2R よりも小角速度で、中間輪操舵軸の中間輪2
C ,2Cが操向される。
【0047】従って、クランプ操舵角度が最大になった
ときには、後輪操舵シリンダRc ,Rc ′がストローク
エンドで止まり、圧油の流通が止まる。そして、図3か
ら良く理解されるように、後輪操舵シリンダRc ,Rc
′と中間輪操舵シリンダCc,Cc ′とは油圧配管によ
りシリーズにつながれているので、後輪操舵シリンダR
c ,Rc ′よりも内径が大径の中間輪操舵シリンダCc
,Cc ′はストロークの途中で止まり、ストロークの
途中においてほぼロックされた状態となる。
【0048】また、クラブ走行時には、上記のとおり、
中間輪操舵シリンダCc ,Cc ′のボトム側圧力室が閉
回路となり、そして中間輪操舵シリンダCc ,Cc ′の
ロッド側油室と後輪操舵シリンダRc ,Rc ′のロッド
側およびボトム側圧力室とが連通した閉回路となる。そ
のため、前輪操舵軸の前輪2F ,2F 、中間輪操舵軸の
中間輪2C ,2C および後輪操舵軸の後輪2R ,2R
同位相(同角速度)で操向される。そして、最大クラブ
走行時には各操舵シリンダFc ,Fc ′,Cc,Cc
′,Rc ,Rc ′の全てがストロークエンドまで達し
た状態となる。
【0049】従って、本実施の形態1に係るステアリン
グ装置によれば、上記従来例1に係る技術と異なり、容
易にクランプ操向からクラブ操向に、逆にクラブ操向か
らクランプ操向に切換えることができ、また操向モード
切換位置選択装置Ms の操向モード切換スイッチS2 と
操向モード切換スイッチS3 との切換操作だけなので、
独立操舵輪であるためにクランプ操向、クラブ操向の操
作が難しく、多軸になると操舵はさらに困難になり、実
質的に対応することができない上記従来例2に係る技術
に比較して操向モードを遙に容易に切換えることがで
き、また上記従来例3に係る技術のように、車輪を浮か
せる構成でなく、車体フレームの強度、剛性を高める必
要がないので車体重量増を来すこともないという優れた
効果を奏することができる。
【0050】次に、本発明の実施の形態2に係る多軸式
作業車両のステアリング装置を、その油圧回路図の図5
を参照しながら、上記実施の形態と同一のものには同一
符号を付し、主としてその相違する点について説明す
る。
【0051】バルブユニットVの第1切換弁V1 から前
輪ステアリングFの前輪操舵シリンダFc ,Fc ′およ
び中間輪ステアリングCの中間輪操舵シリンダCc ,C
c ′に連通する前・中間輪操作用管路P1 ,P2 のう
ち、第1前・中間輪操作用管路P1 により、第1切換弁
V1 の出力ポートA1 と前輪ステアリングFの左側の前
輪操舵シリンダFc のロッド側圧力室と右側の前輪操舵
シリンダFc ′のボトム側圧力室とが連通している。ま
た、前輪ステアリングFの左側の前輪操舵シリンダFc
のボトム側圧力室と右側の前輪操舵シリンダFc ′のロ
ッド側圧力室と出力ポートB1 とが中間輪操舵シリンダ
Cc ,Cc ′が介装されてなる第2前・中間輪操作用管
路P2 を介して連通している。
【0052】そして、前記前輪ステアリングFの前輪操
舵シリンダFc ,Fc ′から中間輪ステアリングCの右
側の中間輪操舵シリンダCc ′のボトム側圧力室に連通
する第2前・中間輪操作用管路P2 の分岐管路P2 ′
と、出力ポートB1 から中間輪ステアリングCの左側の
中間輪操舵シリンダCc のボトム側圧力室に連通する第
2前・中間輪操作用管路P2 の分岐管路P2 ″とには、
クランプ操向位置V31,クラブ操向位置V32および電磁
操作部SOL5を有する上記実施の形態1と全く同構成
になる第3切換弁V3 が介装されている。
【0053】また、バルブユニットVの第2切換弁V2
から後輪ステアリングRの後輪操舵シリンダRc ,Rc
′に連通する後輪操作用管路P3 ,P4 のうち、出力
ポートA2 と後輪ステアリングRの左側の後輪操舵シリ
ンダRc のロッド側圧力室と右側の後輪操舵シリンダR
c ′のボトム側圧力室とが第1後輪操作用管路P3 を介
して連通すると共に、出力ポートB2 と後輪ステアリン
グRの左側の後輪操舵シリンダRc のボトム側圧力室と
右側の後輪操舵シリンダRc ′のロッド側圧力室とが第
2後輪操作用管路P4 を介して連通している。
【0054】そして、前記前輪ステアリングFの前輪操
舵シリンダFc ,Fc ′のロッド側圧力室およびボトム
側圧力室の受圧面積をそれぞれFcrおよびFcbとし、中
間輪ステアリングCの中間輪操舵シリンダCc ,Cc ′
のロッド側圧力室およびボトム側圧力室の受圧面積をそ
れぞれCcrおよびCcbとし、後輪ステアリングRの後輪
操舵シリンダRc ,Rc ′のロッド側圧力室およびボト
ム側圧力室の受圧面積をそれぞれRcrおよびRcbとし、
クラブ操向時におけるクラブ操舵角度をθb とし、中間
輪のクランプ操向時におけるクランプ操舵角度をθc と
し、最大クラブ操舵角度と最大クランプ操舵角度とが等
しいとしたとき、下記関係式,をほぼ満足するよう
に、各操舵シリンダFc ,Fc ′,Cc ,Cc ′,Rc
,Rc ′のロッド側圧力室およびボトム側圧力室の受
圧面積が設定されている。 Ccr=Fcr+Fcb=Rcr+Rcb‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ (Ccr+Ccb)/(Fcr+Fcb)=sinθb /sinθc ‥‥
【0055】以上の説明から良く理解されるように、本
実施の形態2に係る多軸式作業車両が上記実施の形態1
に係る多軸式作業車両と相違するところは、上記実施の
形態1に係る多軸式作業車両では中間輪操舵シリンダC
c ,Cc ′を後輪操舵シリンダRc ,Rc ′と同方向に
作動させる構成にしたのに対し、本実施の形態2に係る
多軸式作業車両では中間輪操舵シリンダCc ,Cc ′を
前輪操舵シリンダFc,Fc ′と同方向に作動させる構
成にしただけであるから、本実施の形態2に係る多軸式
作業車両は、上記実施の形態1に係る多軸式作業車両と
同効である。
【0056】次に、本発明の実施の形態3に係る多軸式
作業車両のステアリング装置を、その油圧回路図の図6
を参照しながら、上記実施の形態1および2と同一のも
のには同一符号を付し、主としてその相違する点につい
て説明すると、本実施の形態3に係る多軸式作業車両
は、図6から良く理解されるように、4軸の操舵軸を持
つもので、この多軸式作業車両の4軸は、前輪ステアリ
ングFと、後述する後輪ステアリングR′と、これら前
輪ステアリングFと後輪ステアリングR′との間に設け
られた2つの中間輪ステアリングC,C′を備えたステ
アリング装置によって操舵されるように構成されてい
る。
【0057】より詳しくは、前輪ステアリングFと、こ
の前輪ステアリングFの後側の中間輪ステアリングCと
のステアリング制御回路は、上記実施の形態2に係る図
5に示されている前輪ステアリングFと中間輪ステアリ
ングCとのステアリング制御回路と同構成であって、バ
ルブユニットVの第1切換弁V1 の出力ポートA1 ,B
1 に接続された前・中間輪操作用管路P1 ,P2 によっ
て制御されるように構成されている。また、後輪ステア
リングR′と、この後輪ステアリングR′の前側の中間
輪ステアリングC′とのステアリング制御回路は、上記
実施の形態1に係る図3に示されている後輪ステアリン
グRと中間輪ステアリングCとのステアリング制御回路
と同構成であって、バルブユニットVの第2切換弁V2
の出力ポートA2 ,B2 に接続された中間・後輪操作用
管路P3 ,P4 によって制御されるように構成されてい
る。
【0058】前記後輪ステアリングR′は、相反する方
向に突出する2本のロッドを有してなる1つの後輪2軸
式操舵シリンダRc ″を備えている、つまり、この後輪
2軸式操舵シリンダRc ″が上記実施の形態1に係る後
輪ステアリングRの2つの後輪操舵シリンダRc ,Rc
′の機能を備えてなる構成になっている。勿論、上記
実施の形態1に係る後輪ステアリングRと同構成であっ
ても良い。
【0059】従って、本実施の形態3に係る多軸式作業
車両によれば、上記のとおり、前輪ステアリングFと中
間輪ステアリングCとのステアリング制御回路は実施の
形態2に係る前輪ステアリングFと中間輪ステアリング
Cとのステアリング制御回路と同構成であり、また後輪
ステアリングR′と中間輪ステアリングC′とのステア
リング制御回路は、実施の形態1に係る後輪ステアリン
グRと中間輪ステアリングCとのステアリング制御回路
と同構成であるから、前輪ステアリングFと2つの中間
輪ステアリングC,C′と後輪ステアリングRとを上記
実施の形態1または2と同様に切換操向することができ
る。
【0060】なお、以上では、多軸式作業車両がホイー
ルクレーンである場合を例として説明したが、本発明の
技術的思想をホイールクレーン以外の多軸式車両に対し
ても適用することができるので、上記実施の形態1,2
または3によって本発明の技術的思想の適用範囲が限定
されるものではない。
【0061】
【発明の効果】以上述べたように、本発明の請求項1に
係る多軸式作業車両によれば、操向制御手段は、前記走
行体の前輪操舵軸と後輪操舵軸とを逆位相に操向させる
と共に、これら前輪操舵軸と後輪操舵軸との間に配設さ
れた少なくとも1軸以上の中間輪操舵軸を、前記前輪操
舵軸と後輪操舵軸よりも小角速度で操向させるように構
成されていて、操向制御手段により、前輪操舵軸と後輪
操舵軸との間に配設された少なくとも1軸以上の中間輪
操舵軸が前輪操舵軸と後輪操舵軸よりも小角速度で操向
されるので、タイヤや操向フレームに負荷を作用させる
ことなく、同時に操舵することができる。従って、上記
従来例1に係る技術と異なり、容易にクランプ操向から
クラブ操向に、逆にクラブ操向からクランプ操向に切換
えることができ、また操向制御手段の切換操作だけなの
で、独立操舵輪であるためにクランプ操向、クラブ操向
の操作が難しく、多軸になると操舵はさらに困難にな
り、実質的に対応することができない上記従来例2に係
る技術に比較して操向モードを遙に容易に切換えること
ができ、また上記従来例3に係る技術のように、車輪を
浮かせる構成でなく、車体フレームの強度、剛性を高め
る必要がないので車体重量増を来すこともないという優
れた効果がある。
【0062】また、本発明の請求項2に係る多軸式作業
車両によれば、前記操向制御手段は、前記前輪操舵軸と
後輪操舵軸とを少なくとも同位相または逆位相に操舵さ
せる切換制御信号を出力する操向モード制御手段により
制御されると共に、この操向モード制御手段により前記
前輪操舵軸と後輪操舵軸とを逆位相に操向させるように
選択した場合には、前記切換制御信号を基に、前記中間
輪操舵軸を前記前輪操舵軸と後輪操舵軸よりも小角速度
で操向させる操向モード切換手段を備えているので、上
記効果に加えて、操向モード制御手段により中間輪操舵
軸の操向角度を、操向条件に応じた操向モードで切換え
ることができるという効果がある。
【0063】また、本発明の請求項3に係る多軸式作業
車両によれば、前記操向制御手段は、前記操向モード制
御手段により前記前輪操舵軸と後輪操舵軸とを同位相に
操向させるように選択した場合には、前記中間輪操舵軸
を前記前輪操舵軸と後輪操舵軸と同角速度で操向させる
ように構成されていて、操向モード制御手段からの切換
制御信号により中間輪操舵軸の操向角速度が、前輪操舵
軸と後輪操舵軸と同角速度になる。そのため、逆位相、
同位相操舵操向を容易に切換え操向することができ、作
業条件に応じて迅速に対応できるので、作業現場内でよ
り効率良く移動させることが可能になるという優れた効
果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1に係るステアリング装置
を備えた3軸のホイールクレーンの側面構成図である。
【図2】本発明の実施例1に係り、図2(a)はホイー
ルクレーンの前輪操向モード説明図、図2(b)はホイ
ールクレーンのクラブ操向モード説明図、図2(c)は
ホイールクレーンのクランプ操向モード説明図である。
【図3】本発明の実施の形態1に係り、ステアリングバ
ルブで制御されるステアリング装置の油圧回路図であ
る。
【図4】本発明の実施の形態1に係り、操向モード制御
手段である操向モード切換位置選択装置の1例を示す図
である。
【図5】本発明の実施の形態2に係るステアリング装置
の油圧回路図である。
【図6】本発明の実施の形態3に係るステアリング装置
の油圧回路図である。
【図7】従来例1に係るステアリング装置の油圧回路図
である。
【図8】従来例2に係り、自走型作業用車体の操向系統
を示す図である。
【図9】従来例3に係り、図7(a)はアウトリガ付き
車体の側面図、図7(b)は後車輪を浮上させた状態を
示すアウトリガ付き車体の模式的側面図である。
【符号の説明】
1…ホイールクレーン,2…下部走行体,2C …中間
輪,2F …前輪,2R …後輪,3…旋回ベアリング,4
…上部旋回体,5…運転室,6…伸縮ブーム,7…俯仰
シリンダ,8…エンジンルーム C…中間輪ステアリング,C′…中間輪ステアリング,
Cc ,Cc ′…中間輪操舵シリンダ,Ccb…中間輪操舵
シリンダのボトム側圧力室の受圧面積,Ccr…中間輪操
舵シリンダのロッド側圧力室の受圧面積 F…前輪ステアリング,Fc ,Fc ′…前輪操舵シリン
ダ,Fcb…前輪操舵シリンダのボトム側圧力室の受圧面
積,Fcr…前輪操舵シリンダのロッド側圧力室の受圧面
積 R…後輪ステアリング,R′…後輪ステアリング,Rc
,Rc ′…後輪操舵シリンダ,Rc ″…後輪2軸式操
舵シリンダ,Rcb…後操舵舵シリンダのボトム側圧力室
の受圧面積,Rcr…後輪操舵シリンダのロッド側圧力室
の受圧面積 P1 …第1前輪操舵用管路または第1前・中間輪操舵用
管路,P2 …第2前輪操舵用管路または第2前・中間輪
操舵用管路,P3 …第1中間・後輪操舵用管路または第
1後輪操舵用管路,P4 …第2中間・後輪操舵用管路ま
たは第2後輪操舵用管路 Ms …操向モード切換位置選択装置,S1 〜S7 …操向
モード切換スイッチ,d1 〜d11 …ダイオード SH…ステアリングホイール SOL1〜SOL5…電磁操作部 SV…ステアリングバルブ V…バルブユニット,V1 …第1切換弁,V11…中立位
置,V12,V13…切換位置,V2 …第2切換弁,V21…
中立位置, V22,V23…切換位置 V3 …第3切換弁,V31…クランプ操向位置, V32…ク
ラブ操向位置

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 走行体に少なくとも3軸以上の操舵軸が
    設けられると共に、前記走行体の運転室内に設けられた
    ステアリング操作手段の操作に応じて圧油を吐出するス
    テアリングバルブと、このステアリングバルブから吐出
    される圧油により前記操舵軸を操向させる操舵シリンダ
    への圧油の供給を制御する操向制御手段とが設けられて
    なる多軸式作業車両において、前記操向制御手段は、前
    記走行体の前輪操舵軸と後輪操舵軸とを逆位相に操向さ
    せると共に、これら前輪操舵軸と後輪操舵軸との間に配
    設された少なくとも1軸以上の中間輪操舵軸を、前記前
    輪操舵軸と後輪操舵軸よりも小角速度で操向させるよう
    に構成されてなることを特徴とする多軸式作業車両。
  2. 【請求項2】 前記操向制御手段は、前記前輪操舵軸と
    後輪操舵軸とを少なくとも同位相または逆位相に操舵さ
    せる切換制御信号を出力する操向モード制御手段を備え
    ると共に、この操向モード制御手段により前記前輪操舵
    軸と後輪操舵軸とを逆位相に操向させるように選択され
    た場合には、前記切換制御信号を基に、前記1軸以上の
    中間輪操舵軸を前記前輪操舵軸と後輪操舵軸よりも小角
    速度で操向させる操向モード切換手段を備えてなること
    を特徴とする請求項1に記載の多軸式作業車両。
  3. 【請求項3】 前記操向制御手段は、前記操向モード制
    御手段により前記前輪操舵軸と後輪操舵軸とを同位相に
    操向させるように選択された場合には、前記中間輪操舵
    軸を前記前輪操舵軸と後輪操舵軸と同角速度で操向させ
    るように構成されてなることを特徴とする請求項2に記
    載の多軸式作業車両。
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