JP2002160505A - 圧力容器およびタイヤ - Google Patents
圧力容器およびタイヤInfo
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Landscapes
- Tires In General (AREA)
- Tyre Moulding (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 気体の透過性の極めて低い圧力容器、特にタ
イヤに有利に適合する圧力容器を、該容器をその外部と
隔てる隔壁を厚くすることなしに提供する。 【解決手段】 細長の可撓性薄板を、その長手方向を横
切る向きへ並列に、かつ可撓性薄板相互を部分的に重ね
合わせて接合して、圧力容器の隔壁を構成する。
イヤに有利に適合する圧力容器を、該容器をその外部と
隔てる隔壁を厚くすることなしに提供する。 【解決手段】 細長の可撓性薄板を、その長手方向を横
切る向きへ並列に、かつ可撓性薄板相互を部分的に重ね
合わせて接合して、圧力容器の隔壁を構成する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、タイヤやタイヤ
内に装填するチューブあるいは高圧ホースなどの内部に
高い圧力を付与することが可能な圧力容器およびこの圧
力容器の典型例であるタイヤに関するものである。
内に装填するチューブあるいは高圧ホースなどの内部に
高い圧力を付与することが可能な圧力容器およびこの圧
力容器の典型例であるタイヤに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、タイヤ、チューブおよびホースに
代表される高圧力を封じ込める圧力容器は、内部に充填
した気体または液体が、その使用寿命にわたって漏れ出
さないことが肝要である。
代表される高圧力を封じ込める圧力容器は、内部に充填
した気体または液体が、その使用寿命にわたって漏れ出
さないことが肝要である。
【0003】例えば、空気入りタイヤでは、内部に高圧
充填した空気が外側に漏れ出し、推奨内圧を下回らない
ことが、タイヤの設計性能を発揮する上で重要である。
しかしながら、タイヤメーカー各社または公的機関が、
タイヤのユーザーにタイヤの空気圧低下に対する注意を
喚起しているように、内圧低下を完全に抑制することは
タイヤの構成材質上難しいことであった。
充填した空気が外側に漏れ出し、推奨内圧を下回らない
ことが、タイヤの設計性能を発揮する上で重要である。
しかしながら、タイヤメーカー各社または公的機関が、
タイヤのユーザーにタイヤの空気圧低下に対する注意を
喚起しているように、内圧低下を完全に抑制することは
タイヤの構成材質上難しいことであった。
【0004】すなわち、タイヤの空気の透過量を少な
く、つまり空気透過性を低くするには、タイヤの内周面
を覆うインナーライナーゴムの厚みを増加することが最
も有効な策であるが、ゴム厚の増加は当然にタイヤ重量
の増加に繋がり、また一般にインナーライナーゴムの損
失抵抗(tan δ)は大きいために、ゴム厚の増加によっ
てタイヤの転がり抵抗を増加することになる。
く、つまり空気透過性を低くするには、タイヤの内周面
を覆うインナーライナーゴムの厚みを増加することが最
も有効な策であるが、ゴム厚の増加は当然にタイヤ重量
の増加に繋がり、また一般にインナーライナーゴムの損
失抵抗(tan δ)は大きいために、ゴム厚の増加によっ
てタイヤの転がり抵抗を増加することになる。
【0005】また、近年、空気入りタイヤがパンク等し
ても、そのままタイヤの交換や修理等が出来る場所まで
継続して安全に走行可能とした、いわゆる安全タイヤに
ついて、従来、種々の研究、開発がなされている。
ても、そのままタイヤの交換や修理等が出来る場所まで
継続して安全に走行可能とした、いわゆる安全タイヤに
ついて、従来、種々の研究、開発がなされている。
【0006】例えば、タイヤに該タイヤのクラウン部内
周面から離間してチューブを内蔵させ、空気入りタイヤ
がパンクした際に、内蔵チューブによって空気入りタイ
ヤの荷重負担を肩代わりする、安全タイヤが提案されて
いる。かような安全タイヤでは、タイヤがパンク状態に
ない通常走行時に、タイヤ内のチューブの断面形状を安
定して保持することが肝要である。すなわち、タイヤ内
のチューブがタイヤ両サイド部のいずれかの側に片寄る
配置になると、重量のバランスが崩れることによってタ
イヤのユニフォミティーの悪化をまねき、またチューブ
がタイヤの内周面に接触して擦れることによって、タイ
ヤおよびチューブ双方が破損するおそれがある。そこ
で、チューブの内圧を空気入りタイヤの内圧より50〜
100kPa高めて使用し、チューブの断面形状を安定に
保持することが通例である。
周面から離間してチューブを内蔵させ、空気入りタイヤ
がパンクした際に、内蔵チューブによって空気入りタイ
ヤの荷重負担を肩代わりする、安全タイヤが提案されて
いる。かような安全タイヤでは、タイヤがパンク状態に
ない通常走行時に、タイヤ内のチューブの断面形状を安
定して保持することが肝要である。すなわち、タイヤ内
のチューブがタイヤ両サイド部のいずれかの側に片寄る
配置になると、重量のバランスが崩れることによってタ
イヤのユニフォミティーの悪化をまねき、またチューブ
がタイヤの内周面に接触して擦れることによって、タイ
ヤおよびチューブ双方が破損するおそれがある。そこ
で、チューブの内圧を空気入りタイヤの内圧より50〜
100kPa高めて使用し、チューブの断面形状を安定に
保持することが通例である。
【0007】しかし、チューブの内圧をタイヤ内圧より
高く設定しても、チューブの空気透過性が高いと、走行
中にチューブの内部とその外側のタイヤ内部とが同圧に
なって、チューブの断面形状が不均一になる結果、上記
したようにタイヤのユニフォミティーを悪化することに
なる。
高く設定しても、チューブの空気透過性が高いと、走行
中にチューブの内部とその外側のタイヤ内部とが同圧に
なって、チューブの断面形状が不均一になる結果、上記
したようにタイヤのユニフォミティーを悪化することに
なる。
【0008】なお、チューブの空気透過性を低くするに
は、チューブを構成するゴム厚を増加する必要があり、
このゴム厚の増加がタイヤの重量や転がり抵抗の増加を
まねくことは、上述したとおりである。
は、チューブを構成するゴム厚を増加する必要があり、
このゴム厚の増加がタイヤの重量や転がり抵抗の増加を
まねくことは、上述したとおりである。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】そこで、この発明の目
的は、気体または液体の透過性の極めて低い圧力容器、
特にタイヤに有利に適合する圧力容器を、該容器をその
外部と隔てる隔壁を厚くすることなしに提供することに
ある。
的は、気体または液体の透過性の極めて低い圧力容器、
特にタイヤに有利に適合する圧力容器を、該容器をその
外部と隔てる隔壁を厚くすることなしに提供することに
ある。
【0010】また、この発明の別の目的は、タイヤ内圧
より高圧に保持されるチューブを内蔵した安全タイヤに
おいて、該チューブの重量増加を最小限度に止めること
ができ、かつタイヤにパンクが生じた後の走行において
も故障を生じることなく、安全走行可能距離を十分な余
裕をもって走破する性能を与える、方途について提案す
ることを目的とする。
より高圧に保持されるチューブを内蔵した安全タイヤに
おいて、該チューブの重量増加を最小限度に止めること
ができ、かつタイヤにパンクが生じた後の走行において
も故障を生じることなく、安全走行可能距離を十分な余
裕をもって走破する性能を与える、方途について提案す
ることを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】この発明の要旨構成は、
次のとおりである。 (1) 細長の可撓性薄板を、その長手方向を横切る向きへ
並列に、かつ可撓性薄板相互を部分的に重ね合わせて接
合して成る、隔壁を有することを特徴とする圧力容器。
次のとおりである。 (1) 細長の可撓性薄板を、その長手方向を横切る向きへ
並列に、かつ可撓性薄板相互を部分的に重ね合わせて接
合して成る、隔壁を有することを特徴とする圧力容器。
【0012】(2) 上記(1) において、圧力容器が中空の
環状体であり、可撓性薄板を環状体の周方向に螺旋状
に、かつ接着層を介した部分的重ね合わせの下に巻き回
して成ることを特徴とする圧力容器。
環状体であり、可撓性薄板を環状体の周方向に螺旋状
に、かつ接着層を介した部分的重ね合わせの下に巻き回
して成ることを特徴とする圧力容器。
【0013】(3) 上記(1) において、圧力容器が中空の
環状体であり、可撓性薄板の1枚を巻き回した輪の多数
を、環状体の周方向に接着層を介した部分的重ね合わせ
の下に接合して成ることを特徴とする圧力容器。
環状体であり、可撓性薄板の1枚を巻き回した輪の多数
を、環状体の周方向に接着層を介した部分的重ね合わせ
の下に接合して成ることを特徴とする圧力容器。
【0014】(4) 上記(1) において、圧力容器が筒状体
であり、可撓性薄板を筒状体の軸方向に螺旋状に、かつ
接着層を介した部分的重ね合わせの下に巻き回して成る
ことを特徴とする圧力容器。
であり、可撓性薄板を筒状体の軸方向に螺旋状に、かつ
接着層を介した部分的重ね合わせの下に巻き回して成る
ことを特徴とする圧力容器。
【0015】(5) 上記(1) において、圧力容器が筒状体
であり、可撓性薄板の1枚を巻き回した輪の多数を、筒
状体の軸方向に接着層を介した部分的重ね合わせの下に
接合して成ることを特徴とする圧力容器。
であり、可撓性薄板の1枚を巻き回した輪の多数を、筒
状体の軸方向に接着層を介した部分的重ね合わせの下に
接合して成ることを特徴とする圧力容器。
【0016】(6) 上記(4) または(5) において、筒状体
が高圧ホースであることを特徴とする圧力容器。
が高圧ホースであることを特徴とする圧力容器。
【0017】(7) 上記(1) において、圧力容器が環の内
径部分に開口を有する中空の環状体であり、可撓性薄板
の1枚を曲げた弧の多数を、環状体の周方向に部分的重
ね合わせの下に接合して成ることを特徴とする圧力容
器。
径部分に開口を有する中空の環状体であり、可撓性薄板
の1枚を曲げた弧の多数を、環状体の周方向に部分的重
ね合わせの下に接合して成ることを特徴とする圧力容
器。
【0018】(8) 上記(1) ないし(7) のいずれかにおい
て、可撓性薄板が高分子化合物から成ることを特徴とす
る圧力容器。
て、可撓性薄板が高分子化合物から成ることを特徴とす
る圧力容器。
【0019】(9) 上記(1) ないし(7) のいずれかにおい
て、可撓性薄板が金属から成ることを特徴とする圧力容
器。
て、可撓性薄板が金属から成ることを特徴とする圧力容
器。
【0020】(10)トレッド部の両側に、一対のサイドウ
ォール部およびビード部を連ねたタイヤに内蔵され、該
タイヤの内圧低下時にタイヤの負荷荷重を支持する円環
状のチューブとして、上記(2) または(3) に記載の圧力
容器を適用することを特徴とするタイヤ。
ォール部およびビード部を連ねたタイヤに内蔵され、該
タイヤの内圧低下時にタイヤの負荷荷重を支持する円環
状のチューブとして、上記(2) または(3) に記載の圧力
容器を適用することを特徴とするタイヤ。
【0021】(11)1対のビード部間でトロイド状に延び
るカーカスを骨格とする空気入りタイヤにおいて、該カ
ーカスに上記(7) に記載の圧力容器を適用することを特
徴とするタイヤ。
るカーカスを骨格とする空気入りタイヤにおいて、該カ
ーカスに上記(7) に記載の圧力容器を適用することを特
徴とするタイヤ。
【0022】(12)1対のビード部間でトロイド状に延び
るカーカスを骨格とする空気入りタイヤにおいて、該カ
ーカスに隣接して配置したカーカス補強層に上記(7) に
記載の圧力容器を適用することを特徴とするタイヤ。
るカーカスを骨格とする空気入りタイヤにおいて、該カ
ーカスに隣接して配置したカーカス補強層に上記(7) に
記載の圧力容器を適用することを特徴とするタイヤ。
【0023】(13)1対のビード部間でトロイド状に延び
るカーカスを骨格とし、このカーカスの径方向内側にイ
ンナーライナーをそなえる空気入りタイヤにおいて、該
インナーライナーに上記(7) に記載の圧力容器を適用す
ることを特徴とするタイヤ。
るカーカスを骨格とし、このカーカスの径方向内側にイ
ンナーライナーをそなえる空気入りタイヤにおいて、該
インナーライナーに上記(7) に記載の圧力容器を適用す
ることを特徴とするタイヤ。
【0024】
【発明の実施の形態】この発明の圧力容器は、細長の可
撓性薄板を、その長手方向を横切る向きへ並列に、かつ
可撓性薄板相互を部分的に重ね合わせて接合して成る、
隔壁を有することを基本とするものであり、その具体的
構造について、図面を参照して詳しく説明する。
撓性薄板を、その長手方向を横切る向きへ並列に、かつ
可撓性薄板相互を部分的に重ね合わせて接合して成る、
隔壁を有することを基本とするものであり、その具体的
構造について、図面を参照して詳しく説明する。
【0025】まず、圧力容器が中空の円環状体である場
合を、図1に示す。この圧力容器1は、細長の可撓性薄
板2を、その長手方向を横切る向きへ、図示の環状体の
場合は環状体の周方向へ接着層3を介して部分的に重ね
合わせて成る。この圧力容器1を可撓性薄板2から構成
するには、次の2通りの手法を採用できる。
合を、図1に示す。この圧力容器1は、細長の可撓性薄
板2を、その長手方向を横切る向きへ、図示の環状体の
場合は環状体の周方向へ接着層3を介して部分的に重ね
合わせて成る。この圧力容器1を可撓性薄板2から構成
するには、次の2通りの手法を採用できる。
【0026】すなわち、第1の手法は、図2(a)に示
す環状体のA−A線に沿う断面を図2(b)に示すよう
に、リボン状に連続した可撓性薄板2を環状体の周方向
に螺旋状に、かつ部分的に重ね合わせて巻き回して成
る。または、環状体の環の径にほぼ等しい長さを有する
細長の可撓性薄板2の1枚を巻き回した輪の多数を、環
状体の周方向に接着層3を介した、図2(b)に示す部
分的重ね合わせの下に接合して構成してもよい。その
際、可撓性薄板2の部分的重ね合わせを、環状体におけ
る外径に相当する部分より内径に相当する部分で広くす
ることによって、環状体の成形が可能になる。
す環状体のA−A線に沿う断面を図2(b)に示すよう
に、リボン状に連続した可撓性薄板2を環状体の周方向
に螺旋状に、かつ部分的に重ね合わせて巻き回して成
る。または、環状体の環の径にほぼ等しい長さを有する
細長の可撓性薄板2の1枚を巻き回した輪の多数を、環
状体の周方向に接着層3を介した、図2(b)に示す部
分的重ね合わせの下に接合して構成してもよい。その
際、可撓性薄板2の部分的重ね合わせを、環状体におけ
る外径に相当する部分より内径に相当する部分で広くす
ることによって、環状体の成形が可能になる。
【0027】また、第2の手法は、図3(a)に示すよ
うに、環状体の環の径にほぼ等しい長さを有する細長の
可撓性薄板2の1枚を巻き回した輪4の多数を、環状体
の周方向に接着層3を介した部分的重ね合わせの下に繋
げて成る。より具体的には、図3(b)に示すように、
輪4を環状体の周方向に並列した第1層の外側に、同様
に輪4を環状体の周方向に並列した第2層を、第1層に
おける可撓性薄板2相互間の間隙2aと第1層における
可撓性薄板2相互間の間隙2aとが重ならないように配
置して成る。その際、環状体における内径に相当する部
分で可撓性薄板2を部分的に重ね合わせることによっ
て、環状体の成形が可能になる。
うに、環状体の環の径にほぼ等しい長さを有する細長の
可撓性薄板2の1枚を巻き回した輪4の多数を、環状体
の周方向に接着層3を介した部分的重ね合わせの下に繋
げて成る。より具体的には、図3(b)に示すように、
輪4を環状体の周方向に並列した第1層の外側に、同様
に輪4を環状体の周方向に並列した第2層を、第1層に
おける可撓性薄板2相互間の間隙2aと第1層における
可撓性薄板2相互間の間隙2aとが重ならないように配
置して成る。その際、環状体における内径に相当する部
分で可撓性薄板2を部分的に重ね合わせることによっ
て、環状体の成形が可能になる。
【0028】さらに、可撓性薄板2の重ね合わせ部分に
は、ゴムや高分子系化合物等による接着層3を介在させ
ることによって、可撓性薄板2の積層間での弾性的な接
着固定を確保する。以上の構成に成る圧力容器1は、薄
肉の可撓性薄板2の接着層3を介した連なりによって気
密性の高い区画が形成される。
は、ゴムや高分子系化合物等による接着層3を介在させ
ることによって、可撓性薄板2の積層間での弾性的な接
着固定を確保する。以上の構成に成る圧力容器1は、薄
肉の可撓性薄板2の接着層3を介した連なりによって気
密性の高い区画が形成される。
【0029】ここで、可撓性薄板2には、可撓性を有し
かつ空気透過性の低い材料、例えば高分子化合物や金属
などを用いることが好ましい。すなわち、高分子化合
物、例えばエポキシ樹脂、ポリエチレンテレフタレート
(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)およ
びポリエチレンなどのフィルムを可撓性薄板2とする場
合は、例えばトルエン等で希釈された有機化合物と鉱物
質充填剤との混合物による接着剤を介して、可撓性薄板
2相互を部分的に接合する。
かつ空気透過性の低い材料、例えば高分子化合物や金属
などを用いることが好ましい。すなわち、高分子化合
物、例えばエポキシ樹脂、ポリエチレンテレフタレート
(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)およ
びポリエチレンなどのフィルムを可撓性薄板2とする場
合は、例えばトルエン等で希釈された有機化合物と鉱物
質充填剤との混合物による接着剤を介して、可撓性薄板
2相互を部分的に接合する。
【0030】さらに、金属、例えば鋼や銅合金(真鍮)
などの薄板を可撓性薄板とする場合は、鋼は真鍮めっき
を施してから、そして銅合金はそのまま、加硫を行うこ
とによって金属板をゴムを介して接合することができ
る。なお、ステンレス鋼などのめっきを施すことが難し
い金属は、上記の高分子化合物に用いる接着剤を用いる
とよい。
などの薄板を可撓性薄板とする場合は、鋼は真鍮めっき
を施してから、そして銅合金はそのまま、加硫を行うこ
とによって金属板をゴムを介して接合することができ
る。なお、ステンレス鋼などのめっきを施すことが難し
い金属は、上記の高分子化合物に用いる接着剤を用いる
とよい。
【0031】上記した高分子化合物や金属などは、気体
をほとんど通さないため、これらの材料から成る可撓性
薄板2によって容器を形作ることは、気体透過性の極め
て低い容器を提供する上で有利であるが、一方でタイヤ
などの圧力容器には、その径方向や幅方向における若干
の収縮を容認する構造であることが必要になる。そのた
め、この発明では、細長の可撓性薄板2を接着層3の介
在下で部分的に重ねて容器の外郭を構成し、上記収縮を
吸収可能としている。
をほとんど通さないため、これらの材料から成る可撓性
薄板2によって容器を形作ることは、気体透過性の極め
て低い容器を提供する上で有利であるが、一方でタイヤ
などの圧力容器には、その径方向や幅方向における若干
の収縮を容認する構造であることが必要になる。そのた
め、この発明では、細長の可撓性薄板2を接着層3の介
在下で部分的に重ねて容器の外郭を構成し、上記収縮を
吸収可能としている。
【0032】しかし、例えば接着層3として気体透過性
を有するゴムを用いた場合などは、この接着層3からの
気体の透過が懸念されるが、例えば上記した図2および
図3に示した可撓性薄板2の配列において、可撓性薄板
2の幅Wと接着層3の厚みhとの比W/hが10以上、す
なわち空気の透過経路となる接着層3の厚みhが可撓性
薄板2の幅Wの10%以下と十分に小さくすれば、圧力容
器1内の気体の圧力低下は無視できる程度になるため好
適である。
を有するゴムを用いた場合などは、この接着層3からの
気体の透過が懸念されるが、例えば上記した図2および
図3に示した可撓性薄板2の配列において、可撓性薄板
2の幅Wと接着層3の厚みhとの比W/hが10以上、す
なわち空気の透過経路となる接着層3の厚みhが可撓性
薄板2の幅Wの10%以下と十分に小さくすれば、圧力容
器1内の気体の圧力低下は無視できる程度になるため好
適である。
【0033】また、可撓性薄板2は、その厚みtを0.05
〜1.5mm とすることが好ましい。なぜなら、厚みtが0.
05 mm 未満では可撓性薄板2そのものの気体透過性を十
分に低くすることが難しくなり、一方1.5mm をこえる
と、可撓性薄板2の曲げ剛性が高くなりすぎて可撓性が
失われてしまうからである。
〜1.5mm とすることが好ましい。なぜなら、厚みtが0.
05 mm 未満では可撓性薄板2そのものの気体透過性を十
分に低くすることが難しくなり、一方1.5mm をこえる
と、可撓性薄板2の曲げ剛性が高くなりすぎて可撓性が
失われてしまうからである。
【0034】なお、可撓性薄板2の幅Wや、可撓性薄板
2相互の重なり長さまたは積層数などは、圧力容器に要
求される強度に応じて適宜設計すればよい。
2相互の重なり長さまたは積層数などは、圧力容器に要
求される強度に応じて適宜設計すればよい。
【0035】以上の円環状の圧力容器1は、例えば図4
に示す、トレッド部10の両側に、一対のサイドウォール
部11およびビード部12を連ねたタイヤ13に内蔵され、該
タイヤ13の内圧低下時にタイヤの負荷荷重を支持する円
環状のチューブ14として適用することができる。
に示す、トレッド部10の両側に、一対のサイドウォール
部11およびビード部12を連ねたタイヤ13に内蔵され、該
タイヤ13の内圧低下時にタイヤの負荷荷重を支持する円
環状のチューブ14として適用することができる。
【0036】この圧力容器1を適用したチューブ14は、
その内圧をタイヤ13の内圧より50〜100kPa 高めて
使用した場合に、その高圧を維持することができるた
め、チューブの断面形状を安定に保持することが可能に
なり、安全タイヤの性能向上をはかることができる。
その内圧をタイヤ13の内圧より50〜100kPa 高めて
使用した場合に、その高圧を維持することができるた
め、チューブの断面形状を安定に保持することが可能に
なり、安全タイヤの性能向上をはかることができる。
【0037】なお、上記した圧力容器1は、図2(a)
および図3(a)に示したところから理解されるよう
に、可撓性薄板2の重ね合わせを、その周上で均等にす
ることによって、ほぼ真直に延びる筒体とすることがで
き、この場合は、高圧ホースとして適したものとなる。
および図3(a)に示したところから理解されるよう
に、可撓性薄板2の重ね合わせを、その周上で均等にす
ることによって、ほぼ真直に延びる筒体とすることがで
き、この場合は、高圧ホースとして適したものとなる。
【0038】次に、図5に示す、圧力容器1が環の内径
部分に開口1aを有する中空の環状体である場合につい
て説明する。この圧力容器1では、可撓性薄板2の1枚
を曲げた弧5の多数を、環状体の周方向に部分的重ね合
わせの下に繋げて成る。より具体的には、弧5を環状体
の周方向に並列した第1層の外側に、同様に弧5を環状
体の周方向に並列した第2層を、第1層における可撓性
薄板2相互間の間隙2aと第1層における可撓性薄板2
相互間の間隙2aとが重ならないように配置するもので
あり、基本的には先に図3(b)に示したところと同様
である。
部分に開口1aを有する中空の環状体である場合につい
て説明する。この圧力容器1では、可撓性薄板2の1枚
を曲げた弧5の多数を、環状体の周方向に部分的重ね合
わせの下に繋げて成る。より具体的には、弧5を環状体
の周方向に並列した第1層の外側に、同様に弧5を環状
体の周方向に並列した第2層を、第1層における可撓性
薄板2相互間の間隙2aと第1層における可撓性薄板2
相互間の間隙2aとが重ならないように配置するもので
あり、基本的には先に図3(b)に示したところと同様
である。
【0039】この内径部分に開口を有する円環状の圧力
容器1は、1対のビード部間でトロイド状に延びるカー
カスを骨格とするタイヤにおける、該カーカスまたはカ
ーカスの補強層として適用することができる。この圧力
容器1をカーカスに適用したタイヤは、その内圧保持を
カーカスに負うことができ、例えばインナーライナー層
の省略が可能である。勿論、インナーライナー層に圧力
容器1を適用することも可能であり、内圧保持の観点か
らはより推奨される。
容器1は、1対のビード部間でトロイド状に延びるカー
カスを骨格とするタイヤにおける、該カーカスまたはカ
ーカスの補強層として適用することができる。この圧力
容器1をカーカスに適用したタイヤは、その内圧保持を
カーカスに負うことができ、例えばインナーライナー層
の省略が可能である。勿論、インナーライナー層に圧力
容器1を適用することも可能であり、内圧保持の観点か
らはより推奨される。
【0040】また、タイヤは、1対のビード部間でトロ
イド状に延びるカーカスの径方向外側に、少なくとも3
層のベルトおよびトレッドを順に配置した構造におい
て、路面の突起などからの外部入力がトレッドゴムを貫
通して、更にベルトおよびカーカスからタイヤ内部へ到
達して外傷となるのを回避するために、ベルトに複合強
化ゴム材を適用している。すなわち、ベルトは、スチー
ルまたは有機繊維によるコードの多数本をゴムで被覆し
た複合強化ゴム材を積層した、少なくとも3層から成
り、各ベルト層を構成するコードが隣接ベルト層間で交
差する配置となる、いわゆる交差ベルト層を含むことが
一般的である。この交差ベルト層におけるコードの網目
構造によって、トレッド踏面からの外部入力はベルトに
て受け止められ、タイヤ内部に及ぶのが回避される。
イド状に延びるカーカスの径方向外側に、少なくとも3
層のベルトおよびトレッドを順に配置した構造におい
て、路面の突起などからの外部入力がトレッドゴムを貫
通して、更にベルトおよびカーカスからタイヤ内部へ到
達して外傷となるのを回避するために、ベルトに複合強
化ゴム材を適用している。すなわち、ベルトは、スチー
ルまたは有機繊維によるコードの多数本をゴムで被覆し
た複合強化ゴム材を積層した、少なくとも3層から成
り、各ベルト層を構成するコードが隣接ベルト層間で交
差する配置となる、いわゆる交差ベルト層を含むことが
一般的である。この交差ベルト層におけるコードの網目
構造によって、トレッド踏面からの外部入力はベルトに
て受け止められ、タイヤ内部に及ぶのが回避される。
【0041】しかし、トレッド踏面に釘やねじなどの比
較的に小径で鋭利なものが刺さった場合は、ベルトのコ
ードの網目より小径であればベルトを貫通し、さらにカ
ーカスをも貫通する可能性があり、上記した従前の複合
強化ゴム材によるタイヤでは、外傷を完全に防ぐことは
困難であった。
較的に小径で鋭利なものが刺さった場合は、ベルトのコ
ードの網目より小径であればベルトを貫通し、さらにカ
ーカスをも貫通する可能性があり、上記した従前の複合
強化ゴム材によるタイヤでは、外傷を完全に防ぐことは
困難であった。
【0042】一方、カーカスとして圧力容器1を適用し
た場合、金属や高分子化合物による可撓性薄板2によっ
て、タイヤのサイドウォール部からトレッド部を全面的
に覆うことになる。従って、トレッドの踏面からの突起
入力があった場合、特に釘やねじなどの小径で鋭利なも
のがトレッドを貫通した場合にあっても、これら貫通物
は可撓性薄板2によってタイヤ内部への進行が阻止され
る結果、外傷がタイヤの内周部にまで及ぶことはない。
この場合、この発明の圧力容器のカーカスへの適用によ
って、ベルトの省略をも視野に入れることができる。
た場合、金属や高分子化合物による可撓性薄板2によっ
て、タイヤのサイドウォール部からトレッド部を全面的
に覆うことになる。従って、トレッドの踏面からの突起
入力があった場合、特に釘やねじなどの小径で鋭利なも
のがトレッドを貫通した場合にあっても、これら貫通物
は可撓性薄板2によってタイヤ内部への進行が阻止され
る結果、外傷がタイヤの内周部にまで及ぶことはない。
この場合、この発明の圧力容器のカーカスへの適用によ
って、ベルトの省略をも視野に入れることができる。
【0043】
【実施例】実施例1 図4に示した、サイズ 315/60 R22.5のトラックおよ
びバス用ラジアルタイヤに、パンク時の安全走行を保証
するチューブ14を内蔵した安全タイヤにおいて、そのチ
ューブ14に下記仕様に従って圧力容器を適用した。かく
して得られたタイヤについて、チューブ14に950kPaおよ
びタイヤに900kPaの内圧を付与してから、タイヤに36k
Nの荷重を負荷した状態で3万kmに及ぶドラム走行を行
い、走行後のチューブ14の内圧を測定したところ、内圧
低下は5kPa に止まるものであった。なお、この程度の
内圧低下は実用上問題のないレベルにある。
びバス用ラジアルタイヤに、パンク時の安全走行を保証
するチューブ14を内蔵した安全タイヤにおいて、そのチ
ューブ14に下記仕様に従って圧力容器を適用した。かく
して得られたタイヤについて、チューブ14に950kPaおよ
びタイヤに900kPaの内圧を付与してから、タイヤに36k
Nの荷重を負荷した状態で3万kmに及ぶドラム走行を行
い、走行後のチューブ14の内圧を測定したところ、内圧
低下は5kPa に止まるものであった。なお、この程度の
内圧低下は実用上問題のないレベルにある。
【0044】記 〔圧力容器〕可撓性薄板に、厚みt:0.125 mmおよび幅
W:3mmのリボン状のポリエチレンナフタレートフィル
ムを用いて、該可撓性薄板を図2に示したところに従っ
て、厚みh:0.3mm の接着層3を介して、環状体外径を
半径で390 mmおよび同内径を半径で300 mmに規制する条
件下にて、可撓性薄板相互を重ねて、図4に示した楕円
形状に沿って螺旋状に巻き回して成る。接着層3には、
米国Load社製のChemlok を使用した。さらに、圧力
容器の内側に、厚み:0.25mmおよび幅:30mmのポリエチ
レンナフタレート製のリボンを、図4に符号15で示すよ
うに、チューブの周方向に延びる配置にて貼り付けて補
強層とした。リボンと可撓性薄板との接着およびリボン
相互間の接着には、米国Load社製のChemlok を使用
した。なお、この補強層15は、チューブ14の断面を楕円
状に規制するために設けたものであり、チューブ14の断
面が円形の場合は省略することが可能である。
W:3mmのリボン状のポリエチレンナフタレートフィル
ムを用いて、該可撓性薄板を図2に示したところに従っ
て、厚みh:0.3mm の接着層3を介して、環状体外径を
半径で390 mmおよび同内径を半径で300 mmに規制する条
件下にて、可撓性薄板相互を重ねて、図4に示した楕円
形状に沿って螺旋状に巻き回して成る。接着層3には、
米国Load社製のChemlok を使用した。さらに、圧力
容器の内側に、厚み:0.25mmおよび幅:30mmのポリエチ
レンナフタレート製のリボンを、図4に符号15で示すよ
うに、チューブの周方向に延びる配置にて貼り付けて補
強層とした。リボンと可撓性薄板との接着およびリボン
相互間の接着には、米国Load社製のChemlok を使用
した。なお、この補強層15は、チューブ14の断面を楕円
状に規制するために設けたものであり、チューブ14の断
面が円形の場合は省略することが可能である。
【0045】実施例2 サイズ 435/45 R22.5のトラックおよびバス用ラジア
ルタイヤにおいて、そのカーカスプライに下記仕様に従
って圧力容器を適用した。かくして得られたタイヤにつ
いて、標準リムに組み込んで900kPaの内圧を付与してか
ら、該タイヤに40kNの荷重を負荷した状態で5万kmに
及ぶドラム走行(60km/h)を行い、走行後のタイヤの
内圧を測定したところ、内圧低下は5kPa 以下に止まる
ものであった。なお、この程度の内圧低下は実用上問題
のないレベルにある。また、上記走行後のタイヤを解剖
し、カーカスにおける可撓性薄板の端縁から該薄板相互
の間隔に至る亀裂の有無を確認したところ、亀裂の発生
はみとめられなかった。
ルタイヤにおいて、そのカーカスプライに下記仕様に従
って圧力容器を適用した。かくして得られたタイヤにつ
いて、標準リムに組み込んで900kPaの内圧を付与してか
ら、該タイヤに40kNの荷重を負荷した状態で5万kmに
及ぶドラム走行(60km/h)を行い、走行後のタイヤの
内圧を測定したところ、内圧低下は5kPa 以下に止まる
ものであった。なお、この程度の内圧低下は実用上問題
のないレベルにある。また、上記走行後のタイヤを解剖
し、カーカスにおける可撓性薄板の端縁から該薄板相互
の間隔に至る亀裂の有無を確認したところ、亀裂の発生
はみとめられなかった。
【0046】記 〔圧力容器〕可撓性薄板に、長さ:770mm 、厚みt:0.
20mmおよび幅W:20mmの普通鋼板を用いて、該可撓性薄
板を図3に示したところに従って、厚みh:0.3mm の接
着層3を介して、薄板相互の間隙2a:2mmの下に並列
して、図5に示した開口を有する円環状に形成した。接
着層3には、米国Load社製のChemlok を使用した。
20mmおよび幅W:20mmの普通鋼板を用いて、該可撓性薄
板を図3に示したところに従って、厚みh:0.3mm の接
着層3を介して、薄板相互の間隙2a:2mmの下に並列
して、図5に示した開口を有する円環状に形成した。接
着層3には、米国Load社製のChemlok を使用した。
【0047】実施例3 サイズ 435/45 R22.5のトラックおよびバス用ラジア
ルタイヤにおいて、そのカーカスのタイヤ内部空洞側に
カーカスに隣接して接着させたカーカス補強層に下記仕
様に従って圧力容器を適用した。かくして得られたタイ
ヤについて、標準リムに組み込んで900kPaの内圧を付与
してから、該タイヤに40kNの荷重を負荷した状態で5
万kmに及ぶドラム走行(60km/h)を行い、走行後のタ
イヤの内圧を測定したところ、内圧低下は5kPa 以下に
止まるものであった。なお、この程度の内圧低下は実用
上問題のないレベルにある。また、上記走行後のタイヤ
を解剖し、カーカス補強層における可撓性薄板の端縁か
ら該薄板相互の間隔に至る亀裂の有無を確認したとこ
ろ、亀裂の発生はみとめられなかった。
ルタイヤにおいて、そのカーカスのタイヤ内部空洞側に
カーカスに隣接して接着させたカーカス補強層に下記仕
様に従って圧力容器を適用した。かくして得られたタイ
ヤについて、標準リムに組み込んで900kPaの内圧を付与
してから、該タイヤに40kNの荷重を負荷した状態で5
万kmに及ぶドラム走行(60km/h)を行い、走行後のタ
イヤの内圧を測定したところ、内圧低下は5kPa 以下に
止まるものであった。なお、この程度の内圧低下は実用
上問題のないレベルにある。また、上記走行後のタイヤ
を解剖し、カーカス補強層における可撓性薄板の端縁か
ら該薄板相互の間隔に至る亀裂の有無を確認したとこ
ろ、亀裂の発生はみとめられなかった。
【0048】記 〔圧力容器〕可撓性薄板に、長さ:720 mm厚みt:0.10
mmおよび幅W:40mmのポリエチレンナフタレートフィル
ムを用いて、該可撓性薄板を図2(b)に示したところ
に従って、厚みh:0.3mm の接着層3を介して、薄板相
互を重ね代(l):18mmにて並列に配置して、図5に示
した開口を有する円環状に形成した。接着層3には、米
国Load社製のChemlok を使用した。
mmおよび幅W:40mmのポリエチレンナフタレートフィル
ムを用いて、該可撓性薄板を図2(b)に示したところ
に従って、厚みh:0.3mm の接着層3を介して、薄板相
互を重ね代(l):18mmにて並列に配置して、図5に示
した開口を有する円環状に形成した。接着層3には、米
国Load社製のChemlok を使用した。
【0049】実施例4 サイズ 335/45 R22.5のトラックおよびバス用ラジア
ルタイヤにおいて、そのインナーライナーに下記仕様に
従って圧力容器を適用した。かくして得られたタイヤに
ついて、標準リムに組み込んで900kPaの内圧を付与して
から、該タイヤに40kNの荷重を負荷した状態で5万km
に及ぶドラム走行(60km/h)を行い、走行後のタイヤ
の内圧を測定したところ、内圧低下は5kPa 以下に止ま
るものであった。なお、この程度の内圧低下は実用上問
題のないレベルにある。また、上記走行後のタイヤを解
剖し、インナーライナーにおける可撓性薄板の端縁から
該薄板相互の間隔に至る亀裂の有無を確認したところ、
亀裂の発生はみとめられなかった。
ルタイヤにおいて、そのインナーライナーに下記仕様に
従って圧力容器を適用した。かくして得られたタイヤに
ついて、標準リムに組み込んで900kPaの内圧を付与して
から、該タイヤに40kNの荷重を負荷した状態で5万km
に及ぶドラム走行(60km/h)を行い、走行後のタイヤ
の内圧を測定したところ、内圧低下は5kPa 以下に止ま
るものであった。なお、この程度の内圧低下は実用上問
題のないレベルにある。また、上記走行後のタイヤを解
剖し、インナーライナーにおける可撓性薄板の端縁から
該薄板相互の間隔に至る亀裂の有無を確認したところ、
亀裂の発生はみとめられなかった。
【0050】記 〔圧力容器〕可撓性薄板に、長さ:720 mm厚みt:0.15
mmおよび幅W:40mmのポリエチレンナフタレートフィル
ムを用いて、該可撓性薄板を図3(b)に示したところ
に従って、厚みh:0.1mm の接着層3を介して、薄板相
互の間隙2a:2mmにて並列に配置して、図5に示した
開口を有する円環状に形成した。接着層3には、米国L
oad社製のChemlok を使用した。
mmおよび幅W:40mmのポリエチレンナフタレートフィル
ムを用いて、該可撓性薄板を図3(b)に示したところ
に従って、厚みh:0.1mm の接着層3を介して、薄板相
互の間隙2a:2mmにて並列に配置して、図5に示した
開口を有する円環状に形成した。接着層3には、米国L
oad社製のChemlok を使用した。
【0051】
【発明の効果】この発明によれば、圧力容器をその外部
と隔てる区画壁を厚くすることなく、圧力容器の気体透
過性を極めて低くするから、特にタイヤの各部に適用す
ることによって、重量の増加をまねくことなくタイヤと
しての基本性能である内圧保持性を向上することができ
る。
と隔てる区画壁を厚くすることなく、圧力容器の気体透
過性を極めて低くするから、特にタイヤの各部に適用す
ることによって、重量の増加をまねくことなくタイヤと
しての基本性能である内圧保持性を向上することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の圧力容器の斜視図である。
【図2】 この発明の圧力容器の部分を示す図である。
【図3】 この発明の圧力容器の部分を示す図である。
【図4】 この発明の圧力容器をチューブに適用した安
全タイヤの断面図である。
全タイヤの断面図である。
【図5】 この発明の別の圧力容器の斜視図である。
1 圧力容器 2 可撓性薄板 3 接着層 4 輪 5 弧 10 トレッド部 11 サイドウォール部 12 ビード部 13 タイヤ 14 チューブ 15 補強層
Claims (13)
- 【請求項1】 細長の可撓性薄板を、その長手方向を横
切る向きへ並列に、かつ可撓性薄板相互を部分的に重ね
合わせて接合して成る、隔壁を有することを特徴とする
圧力容器。 - 【請求項2】 請求項1において、圧力容器が中空の環
状体であり、可撓性薄板を環状体の周方向に螺旋状に、
かつ接着層を介した部分的重ね合わせの下に巻き回して
成ることを特徴とする圧力容器。 - 【請求項3】 請求項1において、圧力容器が中空の環
状体であり、可撓性薄板の1枚を巻き回した輪の多数
を、環状体の周方向に接着層を介した部分的重ね合わせ
の下に接合して成ることを特徴とする圧力容器。 - 【請求項4】 請求項1において、圧力容器が筒状体で
あり、可撓性薄板を筒状体の軸方向に螺旋状に、かつ接
着層を介した部分的重ね合わせの下に巻き回して成るこ
とを特徴とする圧力容器。 - 【請求項5】 請求項1において、圧力容器が筒状体で
あり、可撓性薄板の1枚を巻き回した輪の多数を、筒状
体の軸方向に接着層を介した部分的重ね合わせの下に接
合して成ることを特徴とする圧力容器。 - 【請求項6】 請求項4または5において、筒状体が高
圧ホースであることを特徴とする圧力容器。 - 【請求項7】 請求項1において、圧力容器が環の内径
部分に開口を有する中空の環状体であり、可撓性薄板の
1枚を曲げた弧の多数を、環状体の周方向に部分的重ね
合わせの下に接合して成ることを特徴とする圧力容器。 - 【請求項8】 請求項1ないし7のいずれかにおいて、
可撓性薄板が高分子化合物から成ることを特徴とする圧
力容器。 - 【請求項9】 請求項1ないし7のいずれかにおいて、
可撓性薄板が金属から成ることを特徴とする圧力容器。 - 【請求項10】 トレッド部の両側に、一対のサイドウ
ォール部およびビード部を連ねたタイヤに内蔵され、該
タイヤの内圧低下時にタイヤの負荷荷重を支持する円環
状のチューブとして、請求項2または3に記載の圧力容
器を適用することを特徴とするタイヤ。 - 【請求項11】 1対のビード部間でトロイド状に延び
るカーカスを骨格とする空気入りタイヤにおいて、該カ
ーカスに請求項7に記載の圧力容器を適用することを特
徴とするタイヤ。 - 【請求項12】 1対のビード部間でトロイド状に延び
るカーカスを骨格とする空気入りタイヤにおいて、該カ
ーカスに隣接して配置したカーカス補強層に請求項7に
記載の圧力容器を適用することを特徴とするタイヤ。 - 【請求項13】 1対のビード部間でトロイド状に延び
るカーカスを骨格とし、このカーカスの径方向内側にイ
ンナーライナーをそなえる空気入りタイヤにおいて、該
インナーライナーに請求項7に記載の圧力容器を適用す
ることを特徴とするタイヤ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000359538A JP2002160505A (ja) | 2000-11-27 | 2000-11-27 | 圧力容器およびタイヤ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000359538A JP2002160505A (ja) | 2000-11-27 | 2000-11-27 | 圧力容器およびタイヤ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002160505A true JP2002160505A (ja) | 2002-06-04 |
Family
ID=18831290
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000359538A Pending JP2002160505A (ja) | 2000-11-27 | 2000-11-27 | 圧力容器およびタイヤ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002160505A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2006011325A1 (ja) * | 2004-07-27 | 2006-02-02 | Bridgestone Corporation | 安全タイヤ用空気嚢 |
WO2006013681A1 (ja) * | 2004-08-03 | 2006-02-09 | Bridgestone Corporation | 安全タイヤ用空気のう |
JP2006151097A (ja) * | 2004-11-26 | 2006-06-15 | Bridgestone Corp | 安全タイヤ用空気のう及び安全タイヤ |
JP2013116734A (ja) * | 2005-10-19 | 2013-06-13 | Go Science Ltd | 潜水ビークル |
-
2000
- 2000-11-27 JP JP2000359538A patent/JP2002160505A/ja active Pending
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WO2006011325A1 (ja) * | 2004-07-27 | 2006-02-02 | Bridgestone Corporation | 安全タイヤ用空気嚢 |
JPWO2006011325A1 (ja) * | 2004-07-27 | 2008-05-01 | 株式会社ブリヂストン | 安全タイヤ用空気嚢 |
WO2006013681A1 (ja) * | 2004-08-03 | 2006-02-09 | Bridgestone Corporation | 安全タイヤ用空気のう |
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